打ち止め「ねぇねぇ、一方通行」 (170)

一方通行「ン、なンだ?」

打ち止め「お昼何食べたい?ってミサカはミサカはあなたの要望を尋ねてみる」

一方通行「昼?あァ、そういや黄泉川達は出掛けてるンだったな。俺はコーヒー飲ンでっからお前は適当に出前でもとっとけ」

打ち止め「それは却下します」

一方通行「は?」

打ち止め「久しぶりにあなたと二人きりだから、手作りの料理を食べたいなってミサカはミサカは自身の願望をひけらかしてみる」

一方通行「二人きりってのと手作り料理食いたいってのは関係ないだろ…。第一誰が作るンだ?」

打ち止め「あなた」

一方通行「即答かよ」

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打ち止め「だって手作り料理ならいつも黄泉川のを食べてるし、せっかくだからあなたの料理を食べてみたいなって」

一方通行「俺が料理出来るなンて思ってるのか?」

打ち止め「学園都市第一位のあなたなら、レシピみれば楽勝でしょ?とミサカはミサカは予想する」

一方通行「知識と技術は別モンなンだよ。それに炊飯ジャーオンリーの調理法が載ってるレシピ本があると思うか?」

打ち止め「…すっかり失念してたかも」

一方通行「というわけだ、今日のところは店屋物で我慢しとけェ」

打ち止め「はーい…あれ、今日のところってことは」

一方通行「気が向いたら作ってやるよ」

打ち止め「ほんと!やっぱりあなたは優しいねってミサカはミサカはあなたの優しさを再認識!」

一方通行「こら、電話かけてる時に抱きつくンじゃねェっての」

一方通行(…黄泉川に炊飯ジャーレシピ聞いとくか)

絹旗「一方通行は最近何か映画見ました?」

一方通行「なンだその特に話題ないから適当にふっておこうみたいな質問は」

絹旗「まぁ実際そうですしね、レディーに話題を振らせるなんて男として超失格ですよ。で、何か見ました?」

一方通行「そうだな…ハナと氷の王女を見たな」

絹旗「え、超マジですか?第一位の口からビクサー映画の名前が出るなんてシュールですね」

一方通行「ほっとけ」

絹旗「それで、感想は?」

一方通行「最高だった」

絹旗「これまた意外な…いえ、なんかオチが超読めましたよ」

一方通行「正直アニメ映画だとバカにしていたが、素晴らしい出来だったな。城の広間でハナとテレサが遊んでるシーンなんてまだ網膜に焼き付いてやがる」

絹旗「そうですか…ちなみに映画に出てきたキャラを教えてもらえます?」

一方通行「ハナとテレサと両親とドワーフ。あ、あと最初にガキとロバが出てきたな」

絹旗「やっぱりそこまでしか観ていないんですね…あとあれはロバではなくトナカイです」

一方通行「あれ以降は観る価値無かったからな」

絹旗「むしろそこからが本番なんですが、まぁアクセロリータだから仕方ありませんね。私も襲われないように気をつけないと」

一方通行「誰がババアに手ェ出すかっての。それに俺は愛でる派だ」

絹旗「バ、ババアですって!?私はまだ中学生です!超撤回してください!」

一方通行「いつも言ってンだろ、中学生ってのはババアなンだよ」

絹旗「…本気で怒りました。私を侮辱した罰として、これから映画に付き合ってもらいます」

一方通行「なンでそうなる」

絹旗「あ、安心してください。自分の分は出しますから。でもフードは奢ってもらいますからね?」

一方通行「食いモンも自分で出せよ…しゃーねーな、何観に行くンだ?」

絹旗「せっかくですし、氷の王女でも観に行きましょうか」

一方通行「それ観たって言ったばかりだぞ、それにお前も観たことあンだろ?」

絹旗「あなたのは観たうちに入りません。今日は私が横で超解説してあげます」

一方通行「周りに迷惑だろ、それ」

絹旗「まぁまぁ、とりあえず行きましょう。早めに行かないと席が無くなるかもしれませんし」

一方通行「そだな、じゃあ会計してくっから先に出てろ」

絹旗「いつも超すいません」

一方通行「気にすンな、暇潰しに付き合ってもらってる礼だ」

一方通行(そういや俺が時間持て余してる時によく会うな…まぁ偶然だろ)

上条「はぁ…」

一方通行「溜息なンざついてどうした。あとコーヒーおかわり」

上条「ちょっとな…おかわりくらい自分でいけよ」

一方通行「自分の分の代金払うのとパシられンの、どっちがいい」

上条「すぐにお注ぎしてまいります」

一方通行「おゥ、いって来い」


一方通行「それで?」

上条「ん?あぁ、さっきの事か。いやさ、最近消費税上がっただろ。そのことでちょっとさ」

一方通行「…シスターの食費か」

上条「ご名答…ただでさえやり繰りに困ってるのに、3%も上がるとか。更に税抜き表示トラップに騙されることもしばしば…上条さんの精神はボロボロですよ」

一方通行「ここのブレンドはまァまァだな」

上条「聞いといてスルーはやめろぉ!」

一方通行「聞いてるっての。今度学園都市内のスーパーの特売情報渡してやるよ」

上条「え、マジで?ベクトル変換ってそんなことも出来んの?」

一方通行「違ェよ、打ち止めに頼んで都市内にいる姉妹達に情報集めさせるんだよ」

上条「そういうことか、なんか姉妹達に悪い気がするな」

一方通行「むしろ大歓迎だと思うがな」

上条「ん?」

一方通行「なんでもねェよ、気になるならあいつらに礼でも渡してやれ。それよりそろそろ出るか」

上条「あ!もうこんな時間か、夕方のセールが始まっちまう!」

一方通行「まとめて払っとくからもう行け」

上条「いつも悪いな、いつか絶対お返しすっから!」

一方通行「むしろ借りを返してるのはこっちだってェの…」

一方通行(それにしてもヒーローの奴、先週よりも頬がこけてたな。今度シスターも一緒に飯連れてくか)

黒夜「……」ピッピッ

一方通行「お、黒夜じゃねェか。なにしてンだ?」

黒夜「ん?お、一方通行じゃン。ちょっとこれをな」

一方通行「なンだこりゃ、ゲームか?」

黒夜「ミニモンだよ、知らねェのか?」

一方通行「あいにくガキの頃から実験漬けでな、その手のモンには縁がねェんだわ」

黒夜「それもそうか。ンで第一位はなにしに来たンだ?」

一方通行「今日から新発売のトンカツバーガー食いに来たンだよ、ほら」

黒夜「…第一位がファストフードの新商品買いに来たなンて、シュールだな。まァそこ座れよ」

一方通行「ンじゃ失礼。お前はコーヒーだけか?」

黒夜「食べながらやるとゲーム機が汚れるからなー」

一方通行「なるほどな。でもなンでこンなとこでまでやってるンだ?」

黒夜「ここの店限定のクエストが配信されてるンだよ。クリアするとレアアイテムが貰えンの」

一方通行「それ、どンなゲームなンだ?」

黒夜「年端もいかないガキに無理矢理モンスターを渡して世界を救わせるゲーム」

一方通行「なンだか物騒だな…やっぱ、主人公は勇者の末裔だったりするのか?」

黒夜「いや、そこら辺にいる普通のガキ。渡されたモンスターを使役して野生のモンスターを痛めつけ屈服させて仲間を増やしていって、同じ境遇の奴らと戦闘して有り金を奪い合いながら全国各地にある魔王の関門を制覇していき、魔王リーグを勝ち抜いて最後に立ちはだかる魔王を倒してチャンピオンになったらゲームクリアだ」

一方通行「…よくわかンねェ。お、トンカツバーガーそこそこいけるな」

黒夜「まじ?じゃあ一口くれよ」

一方通行「そこにあるやつ勝手に取れ、4つ買ってるンだから1つくらいやるよ」

黒夜「そンなカロリー高そうなもン食えるかっての。ほらお前の食いかけでいいから、はーやーくー」アーン

一方通行「ったく、ほらよ」

黒夜「はむっ…微妙だな。衣がふやけてて食感が悪いというか。でもソースは美味い」

一方通行「俺は衣がしなってた方が食いやすくていいと思うがな。あと口元にソースついてるぞ」

黒夜「ゲームしてて手が塞がってるからふいてー♪」

一方通行「俺はベビーシッターじゃねェぞ…」フキフキ

黒夜「~♪」

一方通行(やけに機嫌がいいな…ゲームで良いことでもあったンだろうな)ハムハム

番外個体「あっれー?第一位じゃん。なにしてんの」

一方通行「おゥ、番外個体か。チョーカーの調整に行った帰りだ、お前は?」

番外個体「ミサカは買い物だよ」

一方通行「…明日は嵐だな」

番外個体「言っとくけどお使いじゃなくてショッピングだからね。そろそろ夏服を買い足した方が良いって黄泉川に言われてね、ミサカは別にいいんだけどさ」

一方通行「そっか、あンま遅くならないようにしろよ。じゃあな」ガシッ

一方通行「…おい、なンだその手は」

番外個体「ミサカの買い物に付き合って?」ニコッ

一方通行「荷物持ちでもしろってか?」

番外個体「うーん、本当ならそうしたいんだけど、杖ついてるあなたに荷物持ちさせたらミサカが悪人みたいに見られちゃうからね。今日は買い物に付き合ってもらうだけでいいよ、残念だけどね」

一方通行「そりゃありがたいこって…」

番外個体「それじゃ行こっか」

一方通行「…」

番外個体「どうしたの?」

一方通行「なンでわざわざ俺の右側にまわってンだ」

番外個体「そりゃ、転びそうになったあなたからすぐに杖を奪えるようにする為だよ。ミサカ頭イイでしょ?」

一方通行「あァ、モーベル賞モノだな…っと」ガクッ

番外個体「よっと、ちょっと気をつけてよ。こっちに倒れてきたらミサカも巻き添えくらっちゃうじゃん」

一方通行「…わりィ」

一方通行(今、前のめりに倒れたはずなンだがなァ)

番外個体「分かればいいよ、それじゃまずはどこからいこっか」ダキッ

一方通行「おィ」

番外個体「もう、今度はなに?あ、お金なら気にしなくていいよ。黄泉川が少し多めにくれたから、コーヒーくらいなら奢ってあげるよん」

一方通行「そうじゃねェよ、なんで俺の右腕に腕絡ませてンだ。歩きにくいだろォが」

番外個体「また転けてミサカの方に倒れてこられちゃたまんないからね、不本意ながらミサカが支えてあげるよ」

一方通行「さっきと言ってることが違うぞ?」

番外個体「やれやれ、いつまでも過去のことに囚われるなんて第一位は女々しいね。そんなんじゃモテないよ?」

一方通行「もゥいい…」

一方通行(なンだかンだ毎回補助してくれるンだよな、俺が嫌がってると勘違いしてるのか?)

一方通行「帰ったぞ…くっせェ!?」

黄泉川「お、お帰りじゃーん」

芳川「あら、お帰りなさい」

一方通行「…なにやってンだお前ら」

芳川「見ての通り、酒盛りよ。あなたも呑む?」

一方通行「呑まねェよ!それは見たら分かる、俺が言ってるのはそこらに転がってる空き瓶のことだ!どンだけ呑ンでンだよ!?」

芳川「さぁ…朝から呑んでるから覚えてないわ」

一方通行「もう夕方だぞ…なンかあったのか?」

黄泉川「よくぞ聞いてくれたじゃん!」

一方通行「うわっ!?落ち着け!くっつくな酒臭ェンだよ!」

黄泉川「別に私も諦めてるわけじゃないじゃん!ただ出会いがないだけだってのに!」

一方通行「意味がわかんねェっての!こら俺の服で顔拭くンじゃねェェェェェ!!」

芳川「実はね、昨日私と愛穂の友人から連絡があってね。近々結婚するってことだったんだけど」

一方通行「めでてェじゃねェか」

芳川「そうなんだけどね、実は電話で色々言われたみたいなのよ。かけてきた子も悪い子じゃないんだけどちょっと口が悪くて」

一方通行「なるほど、その結果がこれってわけか」

黄泉川「ほらほら、一方通行も呑むじゃーん」

芳川「ちょっと、教師のあなたが未成年に飲酒勧めてどうするのよ」

黄泉川「うぐっ、だって…じゃん」

一方通行「あァ、構わねェよ。毒物類の実験なんざとうの昔に済ませてっからな。アルコールも経験済みだ。世話になってっからな、今日ぐらいは付き合ってやる」

黄泉川「おおっ、流石一方通行!話が分かるじゃん!」

芳川「そういうことなら大丈夫かしら」



一方通行「…」クイッ

黄泉川「だいたい教師とアンチスキルやってて、更にニートの世話までしてたら出会いなんて起こるわけないじゃん!」

芳川「だから私は再就職決まってるってば」

芳川(結構呑んでるはずなのに、顔色一つ変わらないわね。能力なのか元々強いのか…あら?気のせいか呑むペースが上がってるような)

黄泉川「そうだったじゃん。ごめん桔梗」

一方通行「…」クイッ

黄泉川「ほんとは私もわかってるじゃんよ…貰い手がいないのは魅力がないからだって。それを友達のせいにして、ほんと最低じゃん」

芳川「そんなことないわ、私あなたに感謝してるもの。それより流石に飲み過ぎ」

一方通行「そンなことねェよ!」ダキッ

黄泉川「ひゃっ!?」

芳川「!?」

一方通行「おめェは最低なンかじゃねェよ。俺みてェなクズ野郎の面倒をみてくれてるヤツが最低なはずがねェ!」

黄泉川「あ、ありがとじゃんよ」

一方通行「お前がさっき言った通りだ。俺や打ち止め、番外個体の面倒見てたら自分の時間なンざ持てないよな。お前がいき遅れてるのは俺の責任だァ、すまねェ」

黄泉川「うぐっ、あ、一方通行のせいじゃないじゃんよ。気にすることないじゃん」

芳川(ストレートにいき遅れって言ったわね)

一方通行「だが安心しろ!お前の相手は俺が責任持って見つけてやる!仮に見つからなくても、その時は俺が貰ってやる!」

黄泉川「えっ、はぁ!?」

芳川「」

黄泉川「ちょ、ちょっとシャワー浴びてくるじゃんよー!」

芳川「一方通行、今の本気な…一方通行?」

一方通行「…スゥスゥ」

芳川「寝てる…顔には出してなかったけど、既に酔ってたのね。で、さっきのは酔った上での言動、と」

一方通行「…スゥスゥ」

芳川「さてと、そうなると問題は愛穂か。…面白そうだしほっときましょ。私、自分に甘いから」

黄泉川(なんなんじゃん!?一方通行のやつ、私のことそういうふうに見てたのか!?)

黄泉川(確かにあいつ顔立ちは悪くないし意外と気もきくし…って年の差いくつあると思ってるじゃん!…でも)

黄泉川「そういうのもあり…じゃん?」

一方通行「…スゥスゥ」

こんな感じで一方通行と禁書キャラとの絡みを2、3レス程度投下してきます

それじゃお休みなさい

浜面「よー、一方通行。元気にしてっか?」

一方通行「……」

浜面「おーい」

一方通行「……」

浜面「…無視してんじゃねぇ!無能力パーンチ!!」

一方通行「べくとるかうンたァ」

浜面「ぎゃああああああ」

一方通行「ったく、ぎゃあぎゃあうるせェっての。お前は羽虫か?」

浜面「ちくしょう…ふふっ」

一方通行「あァ?とうとう壊れやがったか、加減間違えたかァ?えっとォ、確か斜め45°に打ち込めば…」

浜面「やめろよ!俺は電化製品じゃねぇ!それより、これを見てもそんな口が叩けるかな」

一方通行「…!」

浜面「へっ、なんだったら打ち止めや番外個体にこのことを知らせてやってもいいんだぜ?」

一方通行「おィ!」

浜面「どうどう、落ち着けよ。安心しろって、お前の対応次第では」

一方通行「じてンぱーン」

浜面「調子乗ってすいませんでしたぁぁぁぁ!」

一方通行「ったく、大人しく渡せや」

浜面「ほらよ。しっかし、お前も物好きだよな。マイナーな飲料メーカーのコーヒーが欲しいだなんて」

一方通行「メジャーどころは全部制覇しちまったからなァ。今は新しい味を探してンだ…まっず!」

浜面「そりゃそうだろ、納豆コーヒーだぞ?」

一方通行「大豆のイソフラボン効果でイケると思ったンだがなァ…しかし、お前毎回違う商品をよく見つけてくるな」

浜面「あぁ、知り合いに珍しいコーヒーがあったらメールくれって頼んでるんだよ。わりと知り合いはいる方だからな」

一方通行「なるほど、負け犬仲間かァ…ぷはァ、ゴチソーサン」

浜面「結局飲み干すのかよ…あのよ、ちょっと頼みたいことがあんだけど」

一方通行「ン?あァ今回の謝礼か。なにが欲しいンだ」

浜面「その、プラネタリウムのチケットなんだよ。滝壺が行ってみたいって言ってたんだけど、もう半年先の分まで完売しててな。頼めるか?」

一方通行「まァどうにかなるだろ、多分。今度絹旗に会った時に渡しとくわ」

浜面「いつもすまねぇな。てかそのコネをコーヒー収集に使えばよくね?」

一方通行「…こンなン知り合いに言えるわけねェだろ」

浜面「俺に頼んでるじゃん」

一方通行「お前はパシりだしィ」

浜面「お前なぁ…まーいいや、それよりこれから時間あるか?暇なら飯行こうぜ」

一方通行「あいにくこれからコーヒー探しの旅の予定があンだ」

浜面「よーし暇なんだな。じゃあ行くか」

一方通行「こら、引きずってんじゃねェぞ三下!」ズルズル

数多「カッコイーッ!!旨そうに焼けやがって、惚れちゃいそーだぜロースちゃんよぉ!」

一方通行「……」

数多「タン塩ちゃんよぉ、ネギなんかのっけやがって。テメエはわざわざ自分から食われにきてるってわけだ。分かってくれたかな?マゾヒスト君」

一方通行「……」

数多「回収完了、ってところだな。感動的だねぇお肉屋さんだって大喜びだぁぁ!!」

一方通行「……」

数多「タマンねぇなぁ!おい!」

一方通行「木ィィィ原くゥゥゥゥゥゥゥゥン!!」

数多「うるせぇぞ一方通行、周りのお客さんに迷惑だろが」

一方通行「おめェにだけは言われたくねェよ!周り見ろや!皆お前にビビってンぞ!?」

数多「はっ、んなわけ」

ザワザワ ザワザワ

数多「…マジで?これ、俺のせい?」

一方通行「そうだっつってンだろ」

数多「マジかよ…ちょっと謝ってくるわ」

ア、ドウモスイマセン コレココノクーポンデスヨカッタラドウゾ


数多「あっ、テメェ俺のロース勝手に焼いてんじゃねぇ!」

一方通行「ケチケチすンなっての…あンな数のクーポンよく持ってたな」

数多「猟犬部隊のヤツらがくれたんだよ。あ、お兄さんカルビとロース二人前追加ね」

一方通行「お前まだ食うのかよ、年考えろっての」

数多「なに言ってんだ、テメェも半分食べるに決まってんだろ」

一方通行「はァ!?もゥ入らねェよ!」

数多「そんなんだからいつまでも
もやし呼ばわりされんだぞ?いいから肉食え肉!」

一方通行「うぜェ…」

数多「それより最近はどうなんだ、良いヤツは見つけたか?」

一方通行「…今回飯に誘った目的はそれか。何度も言ってるだろうが、俺みてェなクズなンざ相手にするやつはいねェって」

数多「隠すなって、お前がこの子と良い感じなのは既にバレてんだよ!」

一方通行「…超電磁砲?」

数多「猟犬部隊のヤツが先週お前とその子の痴話ゲンカをバッチリ見てんだよ!往来で堂々と喧嘩出来る仲たぁ相当進んでるじゃねェか!」

一方通行(あァ、あの時か…アレはガチの喧嘩だったンだが)

一方通行「お前アホか?こいつは俺が殺したクローンのオリジナルだぞ?そンなヤツと番いになるわけが」

数多「マジかよ!運命的じゃねーか!そういや実験が止まったのもこの娘のおかげだったらしいな。なるほどそういうことだったんだな」

一方通行「…もういいわ」

一方通行(心配してくれるのはありがてェが…正直うぜェェェェ)

一方通行「ふゥ、喉が乾いたな。そこの公園でなにか買うか」


一方通行「さてとォ、何にするか…ソースコーヒーだと!?まだ飲んだことがないフレーバーだじゃねェか、これは飲むしかねェ!」

一方通行「落ち着けよ俺ェ、息を整えて…行くぜェ!」プシュ

一方通行「ングっ、ングっ…まじィ」

一方通行「俺の直感では醤油の香りとコーヒーの苦味が絶妙なハーモニーを奏でるはずだったンだがなァ」

一方通行「なンか小腹が空いたな、屋台で適当に食うか…あれは」

インデックス「…」ジーッ

おっちゃん「あ、あの。お嬢ちゃん?」

インデックス「……」ジーッ

一方通行「シスターが他人の商売邪魔していいのかァ?」

インデックス「ふぇっ?あ、あくせられーた。どうしたの?」

おっちゃん「兄ちゃん、この子の知り合いかい?」

一方通行「まァ、そンなとこだ」

おっちゃん「助かったよ、この子のおかげで他のお客がよりつかないんだ。どうにかしてくれよ」

一方通行「そりゃあ悪かったな。詫びってわけじゃねェが、たこ焼きと焼きそばの在庫をあるだけ貰えるか?あ、今焼いてる分もな」

おっちゃん「え!?いや、そこまでしてもらわなくても」

一方通行「詫びじゃねェつっただろ。ウチに大食らいがいるンだよ」

おっちゃん「それじゃあ…まいどあり!」

一方通行「シスター、半分持て。行くぞ」

インデックス「わとと、待ってよあくせられーた!」



一方通行「今日も良い天気だなァ」ズルズル

インデックス「う、うん。そうだね」

一方通行「なンだ?全然食ってねェじゃねェか。こンだけあるンだから遠慮してねェでドンドン食え」モグモグ

インデックス「私はいいよ、今おなかいっぱいだし…あ//」グー

一方通行「これ以上ないタイミングだったな」

インデックス「……」

一方通行「いくら我慢したところで食は細くならねェと思うぞ」

インデックス「え?」

一方通行「カロリーを過剰摂取してるならまだしも、お前の体型じゃ体調崩すのが落ちだ」

インデックス「でも、私のせいでとーまに迷惑かけてるし…」

一方通行「かけてやりゃいいじゃねーか。その分返せばいいンだよ。世の中持ちつ持たれつってなァ」

インデックス「で、でもこれ以上とーまに負担は」

一方通行「だから持ちつ持たれつだっつってンだろォ?してもらった分、三下に返してやりゃいいンだよ、少しずつでいいから」

インデックス「…いいのかな」

一方通行「良いも悪いもねェ。迷惑かけずに生きてくなンざ無理だからな、こうやってくしかねーンだ」

インデックス「そっか、そうだよね。ありがとあくせられーた」

一方通行「ンじゃ、早速借りを返してもらおゥか。残りの焼きそばとたこ焼きを片付けてくれ、あいにく腹いっぱいになっちまってなァ」

インデックス「ふふっ、しょうがないなぁ。困ってる人を助けるのはシスターの役目だからね」

一方通行「おゥ、頼む」

一方通行(こいつにも出来る仕事がありゃいいンだろうが…無理だよなァ)

一方通行「はァ…」

インデックス「どしたの?あくせられーた」ハグハグ

一方通行「気にすンなァ」

一方通行「えっとォ、じゃがいも、人参、玉ねぎ…よし、野菜は揃ったな」

打ち止め「ミサカはゲコ太の新商品チェックしてくるー!」

一方通行「走ってンじゃねぇ危ねェだろが!…たく」

土御門「おっ、一方通行じゃねーか。なにしてんだ?」

一方通行「土御門か…見てわからねェか?」

土御門「一見、学園都市第一位が夕飯の御使いしてるように見えるが」パシャパシャ

一方通行「わかってンじゃねーか」

土御門「なんだか今日は素直だな?」

一方通行「騒いだところで事実が変わるわけじゃねェ。それに周りを見てみろ」

土御門「ん?」

「あらやだあの金髪、杖ついてる白髪の男の子を写メで撮ってるわよ。酷いことするわねぇ」

「知り合いみたいだし、手伝ってあげればいいのに」

土御門「なにぃ!?」

一方通行「さァて、今お前がなにをすべきか分かるか?」

土御門「ちっ、持ってやるからカゴをかせ」

一方通行「よしよし、100点満点だァ」

土御門「今日のメニューはなんだ?」

一方通行「カレー」

土御門「…お前の口からそんな家庭的な言葉が出るとは思わなかったぜ」

一方通行「奇遇だな、俺もだ」

土御門「お前の居候ってあのボインのアンチスキルのとこだろ?あんな美人の手作り料理が食べられるなんて羨ましいぞ一方通行」

一方通行「容姿と料理の味は関係ねェだろ」

土御門「よーし、決めた。今日は俺もお呼ばれする!」

一方通行「…構わねェが、今日は俺が作ンだぞ?」

土御門「マジで?」

一方通行「マジだ」

土御門「…お前、しばらく会わないうちに変わったな」

一方通行「勘違いすンな、作ンのは今日だけだ。以前打ち止めに、いつか手料理食わせてやるつったら黄泉川達に話しやがってな。黄泉川の帰りが早いからってンで今日作ってやることになったンだよ」

土御門「お前はいつからそんなアットホームなキャラになったんだよ」

一方通行「知るか。平和ボケしちまったンだろうよ」

土御門「そうか…」

一方通行「で、今日は来ンのか?」

土御門「いや、お前の手料理が食べられないのは惜しいがせっかくの家族団欒を邪魔するわけにはいかないからな」

一方通行「そうか。あァ、荷物持ちはもうい」

打ち止め「一方通行ー、やけに遅いけどどうしたの?あれ、そっちの人は知り合い?ってミサカはミサカはあなたに知り合いがいたことに驚きつつ聞いてみる」

土御門「やっぱり俺も行くぜよー!」

一方通行「やっぱオメェは来るなァァァァァァ!!」

一方通行「コーヒー成分が足りねぇ…」

一方通行「ちィっ、目が霞んできやがった…悪ィな打ち止め、どうやらここまでみてェだ」

一方通行「元気に過ご、せ…よ…」

ステイル「往来で君はなにをしているんだい?」

一方通行「おォ、不良神父じゃねェか、ちょっとコーヒー成分が不足しちまってなァ」

ステイル「コーヒー成分?よく分からないけど、ようするにコーヒーを飲みたいってことなのか?」

一方通行「平たく言うとそうなるな」

ステイル「君が横たわっているのは、コーヒーショップの正面だよ」

一方通行「…おゥ」



一方通行「いやァ、面倒かけちまって悪かったな」

ステイル「僕はなにもしていないけどね。むしろ僕の方こそ申し訳ないよ、本当に奢ってもらっていいのかい?」

一方通行「もちろンだ、お前が教えてくれなかったら俺は今頃干からびてたとこだ」

ステイル「…僕が知ってる一方通行は学園都市第一位だったはずなんだけど。あ、一本吸わせて貰ってもいいかな?」

一方通行「構わねェぜ、俺に副流煙なンてのは関係ねェからな」

ステイル「それじゃ遠慮なく…ふぅ」

一方通行「なァ、葉っぱの煙吸って美味いのか?」

ステイル「美味しいよ、どんな極上の料理もこの一服には及ばないね」

一方通行「そうゆゥもンか」

ステイル「君は吸わないのか?その能力があるんだから健康を気にする必要はないだろ」

一方通行「あいにく、俺にはコーヒーがあるからなァ。それに俺には害が無くても周りのやつらに影響が出るだろ」

ステイル「それもそうだね」

一方通行「おっと、もう無くなったか。もゥ一杯頼ンでくるがお前も飲むか?」

ステイル「いや、僕はこれを吸い終わったら失礼させてもらうよ。この後人と会う約束をしているしね」

一方通行「予定があったのか、そりゃ悪いことしたな。すまねェ」

ステイル「僕も時間を持て余していたからね、丁度良かったよ。それに君と話も出来たしね」

一方通行「…お前ホモか?」

ステイル「どうだろうね、それじゃ失礼するよ。コーヒーご馳走さま」

一方通行「おゥ」

一方通行(なンだか食えねェ野郎だったなァ)

一方通行「ただいまァ」

一方通行「って鍵がかかってたンだから、誰もいるはずが」

結標「あら、お帰りなさい」

一方通行「……」ピッピッ

結標「どうしたのよ」

一方通行「あ、もしもしアンチスキルですか?今帰宅したンですけど部屋に変態が」

結標「ちょっとどこ掛けてんのよ!?本気にされたらどうすんの!」ヒュンッ

一方通行「事実だろォが。ガキに手を出すだけじゃ飽き足らず、
ついに打ち止めにまで手を出しやがるとはなァ」

結標「だから私はショタコンじゃないって言ってるでしょ!それに、ちゃんと家主の許可を得てここにいるのよ」

一方通行「黄泉川の?」

結標「ええ、小萌のお使いで来たんだけどちょうど出るとこに来ちゃってね。すぐ戻るから上がってて待っててって言われたからお言葉に甘えたのよ」

一方通行「こンな変態を上げるなンざ黄泉川も不用心すぎるだろ」

結標「安心して、この部屋とあなたの部屋以外は手をつけていないから」

一方通行「当たり前だ…おい今なンつった」

結標「あなたって枯れてるの?いくら同居人が女性ばかりだからって、そういうモノがなにもないのはどうかと思うわよ」

一方通行「なにしてくれてンだオメェはァァァ!!」

結標「家主の許可の上よ?『一方通行の部屋なら漁ってもいいじゃん』って」

一方通行「黄泉川のやろォ覚えてやがれ…じゃ俺は部屋にいくからな」

結標「あら、一緒にいてくれないの?」

一方通行「今日買ってきた新商品を早く飲みたいンでな」

結標「ここで飲めばいいじゃない」

一方通行「なンで俺と居たがるンだよ、俺に惚れたか?」

結標「ええ、その通りよ」

一方通行「…ちっ」

結標「ふふ。さ、観念したらそこに座りなさいよ」

一方通行「ったく、仕方ねェ」

結標「その袋って全部缶コーヒーなの?コーヒーにハマってるって本当だったのね」

一方通行「コーヒーは俺の生きる活力だからな。お前も飲むか?」

結標「せっかくだしもらおうかな。えっと、紅生姜コーヒー お好み焼きコーヒー 餡コーヒー 蛸ーヒー…なに、これ?」

一方通行「オメェはついてるぞ、今日は当たりのフレーバーばっかだからな。俺の勘だとデミグラスコーヒーが1番イケるな」

結標「やっぱり遠慮しておくわ、普通のブラックを貰える?」

一方通行「そうか?ンじゃ淹れてくるからちょっと待ってろ」



一方通行「ほらよ」

結標「ありがと」

一方通行「…最近どうだ?」

結標「ぷっ」

一方通行「なに笑ってンだオイ」

結標「くくっ、まさかあなたの口からそんな言葉が聞けるなんて」

一方通行「ちっ」

結標「ごめんなさい。そうね、おかげさまで平穏無事に過ごしてるわよ。でも最近暇なのよねぇ」

一方通行「いいことじゃねェか、暇ならコーヒー探索でもしたらどうだ」

結標「あ、それいいわね。いつにする?」

一方通行「あン?」

結標「暇って言ったけど、いつも空いてるってわけじゃないのよね。来週の週末なんてどうかしら?」

一方通行「待て、なにを言ってンだ?」

結標「せっかくなら美味しいのを飲みたいじゃない。それとも、ババアと出掛けるのは嫌かしら?」

一方通行「…はァ、分かった。来週の週末でいいンだな」

結標「ええ、楽しみにしてるわね」

一方通行「勝手にしろ」

一方通行(まァ、たまにはいいか)

一方通行「今日は店休日なのを忘れてたぜ…さて、どうすっかなァ。ン?」

御坂妹「……」

猫「にゃー?」

御坂妹「大丈夫です、心配いりませんよ。今日は絶縁カバーを着用しています。とミサカは感電の可能性がないことを説明します」

猫「にゃあん」スリスリ

御坂妹「おぉ…これが猫のモフモフですか…想像以上です。とミサカは感動の言葉を口にします」

一方通行「なにやってンだ?」

御坂妹「おや、一方通行ではないですか。こんなところで奇遇ですね、とミサカは社交辞令を投げかけます」

一方通行「それは社交辞令になってンのか…」

御坂妹「見ての通り、この猫をモフっていたのですよ」

猫「にゃあご」

一方通行「猫ねェ」

御坂妹「一方通行もモフりますか?」

一方通行「遠慮しとくわ、猫も俺見てェなのに触られたくねェだろ」

御坂妹「ご心配なく、この子はメスです、とミサカは一方通行の懸念を、払拭します」

一方通行「そういう問題じゃねェっつの」

御坂妹「この子も撫でてもらいたがっていますよ?」

猫「にゃあ」

一方通行「…まァそこまで言うなら」

御坂妹「ほら早く」

一方通行「…」ソーッ

猫「フシャーッ!」ガリッ

ヒョイッ タタタッ

御坂妹「……」

一方通行「……」

御坂妹「さすが猫、ロリコンの気配を察知したのですね、とミサカは危険察知能力の高さに驚嘆します」

一方通行「…そうだな」

御坂妹「あれ、もしかして本気でショックを受けているのですか?」

一方通行「なわけねェだろ、嫌われンのは慣れっこだっての…」

御坂妹「なにこいつ超めんどい、とミサカは心の中でそっと呟きます」

一方通行「思いっきり漏れ出してンじゃねェか…」

御坂妹「仕方がないですね。ほら、手を出してください。絆創膏貼ってあげますよ」

一方通行「別に、こンなン舐めときゃ治る」

御坂妹「いいえ、貧者なセロリのことですからこの程度の傷でも致死の可能性があります。さぁ早くお出しなさい」

一方通行「大げさなンだよ、ほら。てかセロリてなンだオイ」

御坂妹「これでバッチリですね。とミサカは自身の処置を褒め称えます」

一方通行「…カエルのプリントか」

御坂妹「では行きましょうか」

一方通行「は?行くってどこにだ」

御坂妹「勿論その絆創膏のお礼に、私にスイーツをご馳走しにですよ。とミサカは察しの悪い一方通行に親切に説明します」

一方通行「それが狙いだったのかよ…まァいいわ。で、どこ行くンだ?」

御坂妹「ずいぶん素直ですね」

一方通行「ちょうどコーヒーも飲みたかったしな」

御坂妹「そんなこと言って本当はミサカと一緒に居たいだけ…おいちょっと帰るなよモヤシ」

一方通行(やっぱ帰りてェ…)

一方通行「ふむふむ、太古の昔に老夫婦がいやがったのか…」

天井「おや、あれは一方通行じゃないか」

一方通行「ジジィは川に洗濯、ババァは山に柴刈りか。この時代に既に専業主夫がいやがったンだなァ」

天井「…なにをしているんだい、一方通行?」

一方通行「あ?おォ天井じゃねェか、久しぶりだな」

天井「あぁ久しぶり。それで、君は何故絵本を読んでいるんだい?」

一方通行「これか?いやな、最近打ち止めが読み聞かせにハマっててな。こうして図書館で勉強してンだよ」

天井「なるほど、そういうことだったのか。上位個体は元気かい?」

一方通行「おゥ、毎日うるせェくらいだ」

天井「それは良かったよ。あのくらいの子どもはそれくらい元気な方がいい」

一方通行「付き合う方としては大人しい方がありがたいがなァ。さてと、借りるもンも決めたし帰るとするかな」

天井「あ、一方通行。よければ今度コーヒーを飲みに行かないか?研究所の近くにエスプレッソが美味い喫茶店があるんだ」

一方通行「ほう、そりゃいいな。考えとくわ」

天井「それじゃ、また」

一方通行「おゥ」

一方通行(アイツもだいぶ血色良くなったなァ)

一方通行「はァ…」

絹旗「どうしたんですか?」

黒夜「なンか元気ねェな。私の分のコーヒー飲ンでいいぞ」

絹旗「私の超モカもあげます」

一方通行「あァ、大丈夫だ。別にコーヒー成分が足りねェわけじゃねェ」

黒夜「じゃあなンなンだ?」

一方通行「実はな、ふァァ…」

絹旗「もしかして、超眠れてないんですか?」

一方通行「あァ、最近寝つきが悪くてなァ。気づいたら朝なンてザラだ」

絹旗「それはキツイですね」

黒夜「それならいーもンがあるぜ!」

絹旗「なんですか?黒夜」

黒夜「最近学園都市で話題になってる快眠アプリだ。これを聴くだけでぐっすり熟睡出来るンだってさ」

絹旗「ほんとですか、それ」

一方通行「まァ試してみる価値はあるかもなァ」

黒夜「じゃ、早速一方通行ン家に行くか」

絹旗「そうですね」

一方通行「あ?その必要はないだろ、俺の端末にそのアプリをインストールすりゃ」

絹旗「いえ、今日は一日私たちに付き合ってもらう約束ですから」

黒夜「そうだぜ、第一位の寝顔をしっかり拝ませてもらうからな」

一方通行「…勝手にしろ。ふァァ」



打ち止め「たっだいまー!あれ、あの人の靴がある。もう帰ってたんだね」

番外個体「お客さんも来てるみたいだね、見慣れない靴が二足あるよ」


打ち止め「一方通行ー?…あっ」

番外個体「どしたの?おやおやこれは」


絹旗「……」スゥスゥ

一方通行「……」スヤスヤ

黒夜「……」グゥスカ

番外個体「一方通行が抱き枕にされちゃってるよ。はは、いい気味だね」

打ち止め「ぐぬぬ、私とは滅多に寝てくれないのにぃ」

打ち止め「こうなったらミサカも一緒に寝るー!」

番外個体「…あー、ほんとは嫌なんだけど感情が流れこんできちゃったなー。というわけで…えいっ!」



一方通行「…ん」

一方通行(いつの間にか寝てたのか…ん?やけに体が重いな)

一方通行「なンだ…?」

絹旗「Zzz」←右脇腹にしがみつき中

黒夜「Zzz」←左脇腹にしがみつき中

打ち止め「Zzz」←右腕に

番外個体「Zzz」←左腕に

一方通行「…」

一方通行「もっかい寝るか…」

一方通行「スナック菓子…ガム…キャンディー…これで頼まれたもンは全部だな」

一方通行「コーヒーはまだストックが残ってる、新商品もねェみてェだな。今日は5本だけ買ってくか」

一方通行「すいませェン」

店員「はーい、お預かりいたします。…合計で10032円になります」

一方通行「カードで」

店員「お預かりします。…ありがとうございました」

店員「ただいま対象の商品を五点お買い上げいただくと、こちらのグラスをお渡ししています。袋に入れておきますね」

一方通行「? はァ、どうも」

店員「またお越しくださいませー」

ウィーン

一方通行「荷物増えちまったなァ…なンだこりゃ、グラスだとか言ってたが」

一方通行「まじょ☆マジ…ガキ向けのアニメかなンかか?帰ったら打ち止めにくれてやっかな」

垣根「よぉ一方通行、ずいぶんと大荷物じゃねぇか」

一方通行「あァン?オメェか、何の用だ」

垣根「テメェなんざに用はねぇ、ただ余りの無様な姿につい声をかけちまっただけだ」

一方通行「はン、相変わらず暇なヤロォだな。大方誰にも構ってもらえないンで俺に構ってもらいにきたってとこだろ」

垣根「それはテメェのことだろ?学園都市第一位が女に尻尾振って使い走られてるたぁ、哀れすぎて涙が出てくるぜ」

一方通行「尻尾振ってるわけじゃねェが使い走らされてンのは事実だな」

垣根「マジでパシられてんのかよ…ところでその手に持ってるのはなんだ?」

一方通行「コレか?さっきコンビニで菓子買ったら付いてきたンだよ。ほれ」

垣根「これは…まじょ☆マジじゃねーか!」

一方通行「オメェこれ知ってんのか」

垣根「おい一方通行、こいつを俺によこせ」

一方通行「いきなりなに言ってンだオメェは」

垣根「まぁ待て、無論タダとは言わねえよ。テメェの言う事をなんでも一つだけ聞いてやる」

一方通行「ほォォ、なンでもいいンだな?」

垣根「俺は一度言ったことは取り消さねえよ」

一方通行「それは立派な心がけだなァ、さてなにをやってもらおォか」

垣根「御託はいいからさっさと言いやがれ」

一方通行「ンーと、じゃあ…」

垣根「……」

一方通行「……」

垣根「……」

一方通行「……なンにしよ」

垣根「早く決めやがれ!」

一方通行「ンな事言ったって、急には浮かばねェよ」

垣根「なにかしらあんだろ、なにかしら」

一方通行「そうだなァ…ウチまでの荷物運び頼めるか?」

垣根「構わねぇけどよ、そんなことでいいのか?」

一方通行「他に思いつかねェしな」

垣根「そんじゃ、持ってやるから荷物をよこせ」

一方通行「頼む」

一方通行「にしてもだ、まさかオメェにそンな趣味があったとはなァ」

垣根「あ?ちげーよ、スクールにハマってるやつがいんだよ」

一方通行「しっかし、こンな絵のどこがいいンだろォな。こりゃカラスか?」

垣根「それは悪魔かむらたんだ」

一方通行「いやこれはどう見てもカラs」

垣根「悪魔かむらたん」

一方通行「お、おゥ、そうか…やっぱお前知って」

垣根「何度も言わせんな、俺は魔装少女まじょか☆マジデなんてこれっぽっちも知らねぇよ」

一方通行(あれはそういうタイトルのアニメなのか…)

一方通行「っと、ここだ。悪かったな、こンなとこまで付き合わせちまって」

垣根「礼なんていらねぇよ、俺は取引しただけだからよ。んじゃまたな」

一方通行「おゥ」

一方通行「さて、さっさと戻ってコーヒー飲むとすっか」

一方通行(そういや、まじょ☆マギだったか?どンなアニメなのか打ち止めに聞いてみるか)

打ち止め「あっ、この服可愛いかも!」

番外個体「こうゆうカッコもいいんじゃない?」

キャッキャッ

一方通行「おい、いつまで待たせる気だ。もう30分は選ンでるじゃねェか」

打ち止め「うーん、もうちょっと!」

番外個体「なに、もしかして疲れちゃった?あなたってほんとモヤシなんだね」

一方通行「うっせェ。ンじゃ、俺は自販機コーナーにいるからな。なるべく早く選べよ」

打ち止め「了解!」

番外個体「はいはい」

一方通行「ったく、なンで女ってやつァチンタラ買い物をしやがるンだろォな」

海原「まぁまぁ、待つのも男の仕事のうちですよ?」

一方通行「……」

海原「携帯なんか取り出してどうしたんですか?ちょっとドコにかけて…やめてくださいよ!僕も買い物に来てるんです!」

一方通行「女モノの服屋に買い物だァ?お前、そういうのはもう少し隠した方がいいと思うぞ」

海原「勘違いしてるみたいですけど、買いに来たのは妹の服ですよ」

一方通行「妹?お前妹いたのか」

海原「えぇ、血は繋がっていませんけどね。でも僕の妹であることに変わりはないです」

一方通行「…そうか」

海原「しかしあなたがこういう場所に付き合うとは意外ですね。いえ、むしろあなたらしいかもしれません」

一方通行「素直にこンなとこは似合わねェって言ったらどうだ?」

海原「むしろ自然に馴染んでいることに驚いていますよ」

一方通行「…ふン」

海原「ところでお二人はどのような服を買われるのですか?打ち止めさんはやはりふんわりとした感じが似合われますよね。白のワンピースなど特にお似合いになると思います。まさに天使が舞い降りたが如く可愛さですよ。逆に番外個体さんは素晴らしいプロポーションをお持ちですから、体のラインを見せる服装を推したいですね。ベタですがジーンズにノースリーブなんてどうでしょうか、番外個体さんのアダルトな雰囲気もあいまって…あれ?彼がいませんね、どこに行ったのでしょうか」



打ち止め「急に帰ろうってどうしたの?」

一方通行「チョーカーのバッテリーを充電すンの忘れてたンだよ」

番外個体「今朝充電してなかった?」

一方通行「気のせェだ」

一方通行(暫くあの店には行かせねェようにしよう)

一方通行「ふあァ…」

芳川「おはよう一方通行。と言っても、もう正午過ぎだけどね」

一方通行「おゥ、芳川か…おめェも寝間着じゃねぇか」

芳川「これは部屋着も兼ねた寝間着なのよ、決して着替えるのが面倒なわけではないわ」

一方通行「…そうか。そういや、やけに静かだがガキ共はいねェのか」

芳川「二人なら二時間前に出かけいったわよ。御坂さんと約束してたみたい」

一方通行「ふうン…」

芳川「二人がいなくて寂しい?」

一方通行「はっ、うるせェのが二人まとめて出掛けてるなんざむしろありがてェよ」

芳川「ふふ、本当かしらね」

一方通行「ふあァ…とりあえずコーヒー淹れるか」

芳川「私の分もよろしくね」

一方通行「自分でやれよ」

芳川「私、自分に甘いから…」

一方通行「それ言えば許されると思ってンじゃねェぞ…ブラックでいいな?」

芳川「あ、ミルクと砂糖多めで」

一方通行「太るぞ」

芳川「カロリー計算はちゃんとしてるから大丈夫よ」

一方通行「そうですかァ」



芳川「でね、そこで愛穂が転んじゃって」

一方通行「くくっ、黄泉川にそんな過去があったとはなァ」

芳川「へぇ」

一方通行「ン?人の顔見てなににやけてやがる」

芳川「いえね、あなたもそんな優しい笑い方をするようになったんだと思って」

一方通行「…眼科で視力検査してもらった方がいいぞ」

芳川「あら、視力には自信があるのよ?」

一方通行「言ってろ」

芳川「…あなたも変わったわね」

一方通行「なにも変わっちゃいねェよ、俺はあの時から何もな」

芳川「そうね…あなたは変わっていない。あの頃から、ずっと同じだったのよね」

芳川(それを私は…自分だけに甘いから…)

一方通行「言っとくが俺に罪悪感持ったりしてねェよなァ。あれは俺の意思でやったンだ。俺自身が、な」

芳川「一方通行…」

一方通行「それにおめェにゃむしろ感謝してるぜ?お前がいなきゃ打ち止めも生きちゃいねェし、俺は今頃地獄にでもいただろうからな」

芳川「…私はあなたに押し付けただけよ」

一方通行「それでもお前に助けられたのは事実だ」

芳川「…ふふ、ありがとう。そこまで言うのなら、お礼を期待してもいいのかしら?」

一方通行「そうだな、なら何か一つ言うことを聞いてやる」

芳川「なんでも?」

一方通行「ンなわけねーだろ、俺が出来る範囲でだ」

芳川「そうねぇ…それじゃ、来週デートに誘ってもらえる?もちろんあなたのエスコート付きで」

一方通行「はァ?なンで俺がお前と」

芳川「あら、自信が無いのかしら。なら仕方ないわね、出来る範囲でという話だったし」

一方通行「…分かった、そこまで言うなら見せてやろうじゃねェか。学園都市第一位の頭脳が編み出す最っ高のデートプランをよォ!」

芳川「楽しみにしてるわ。さてと、そろそろ部屋に戻るわね」

一方通行「あいよォ」

一方「しっかし、つい勢いで言っちまったがどうすっかなァ…」

一方(明日にでも三下に聞いてみっか)

上条「なぁ土御門、ほんとにいいのか?」

土御門「だからいいって言ってるぜよ。上やんいつも大変みたいだからにゃー、たまには息抜きしないと。それに今日の軍資金はねーちんにばっちり貰ってきたから心配は無用だぜぃ」

上条「そっか、神裂にも今度お礼言わなきゃな。青ピはあっちで待ってるんだっけ?」

土御門「あぁ、先に行って女の子捕まえとくって張り切ってたにゃー」

上条「…なんか不幸の予感がしますですよ。ん?」

土御門「上やんどうした?」

上条「なぁ、あの白髪でチョーカー付けてるのってさ」

土御門「あー、間違いなく一方通行だな」

上条「おーい一方通行ー!」

一方通行「なんだァ?…お前らか」

上条「よっ、一人でなにしてたんだ?」

一方通行「お前らにゃ関係ねェことだ」

土御門「詮索はやめるぜよ上やん、一方通行も一応は男なんだにゃー…後は分かるな?」

上条「あっ、そーゆー…すまない一方通行、俺気が利かなくて」

土御門「いやいや上やんは悪くないぜ、一方通行もわかってるはずだ」

一方通行「なーに勝手に盛り上がってくれちゃってるンですかねェェェェェ!?ンな用事なわけねェだろ!」

上条「へぇ、今のでなに言ってたのか分かるのか」

土御門「流石学園都市第一位の頭脳(笑)」

一方通行「なァるほど、おめェら俺に喧嘩売りにきたって訳かァ…」

上条「ちち違うぞ一方通行!俺たちは単に遊びに誘おうと思っただけだって!」

土御門「そうだったん?」

上条「あぁ、こいつにもちょいちょい世話になってるし。どうかな」

土御門「まー上やんがいいってんなら俺は文句ないぜぃ」

上条「てことでさ、今から俺たちゲーセンに行くんだけど一緒に来ないか」

一方通行「俺みてェの誘うなんてお前も終わってンなァ」

上条「遊びに誘ったのに終わってる扱い!?」

一方通行「悪い、今からチョーカーの調整なンでな。わりと時間も押してっし行けなぇわ」

上条「それなら仕方ないな」

土御門「一方通行がリズムゲーしてるとこ見たかったぜよ」

一方通行「お前は一回殴らせろ。そうだ三下、ちょいと聞きてェことがあンだが」

上条「上条さんに答えられることなら答えますですよ」

一方通行「女と出掛ける時、どこに連れていけばいいンだ?」

上条「え、どういうことだ?」

一方通行「だから、シスターや第三位とかと出掛ける時はどこ行ってンのか聞いてるンだよ」

上条「インデックスやビリビリと?うーん、どこに行ってるかと言われても特にどこに行ってるわけでも…」

一方通行「別にその二人じゃなくてもいいンだ、女はどこに連れてけば文句言わねェのかを教えろ」

土御門「一方通行がなに言ってるのかいまいちわかんねぇけど、デートコースなら映画とかレジャー施設いっとけば少なくともハズレはしないんじゃないか」

上条「あーそういうことですか。なら喫茶店や雑貨屋にいくのもありじゃないかな」

一方通行「ほうほう…よし、時間取らせて悪かったな。じゃ行くわ」

上条「またなー、しかしまさか一方通行がデートコースを聞いてくるとは驚いたな」

土御門「もしかして、誰かデートにでも誘おうとしてるんじゃないかにゃー?」

上条「はは、それはないない」

土御門「まぁありえないな」



二人(まさか打ち止めの為に…?)

ガタンゴトン

一方通行(今日は混んでやがるな…ま、能力使えばなンてこたァないが)

初春「あ、あのぉ」

一方通行「ン?」

初春「よかったらここ座ってください、私次の駅で降りますから」

一方通行「気にすンな、俺も次で降りる」

初春「でも、足悪いんじゃないですか?」

一方通行「見た目ほどは悪かねェよ、慣れてっしな」

初春「でも」

ピンポーン

アナウンス『まもなく次の駅に到着します』

一方通行「もう着くみたいだな」

初春「あぅ…なら、改札口まで私が手を引いていきます!これは譲れません!」

一方通行(なンなンだこいつは)



初春「すいません私なんかムキになっちゃって」ペコペコ

一方通行「…まァ別に悪いことしたわけじゃねェンだし、謝られる理由はねェよ。むしろ俺が礼を言うべきだな、助かった」

初春「いえいえ!ほんとすいませんでした…あ、もうこん時間。それじゃ私失礼しますね」

一方通行「おゥ、気をつけてな」

一方通行(いまどきあンなやつがいンだな…!)

一方通行(あの女に近づいているやつがいやがる…)


初春「佐天さん、どこかなぁ」

佐天「うーいーはーr」

一方通行「そこまでだァ」ガシッ

佐天「へ?なn痛たたたたたたた!!」

初春「佐天さん!?」

一方通行「おい、こいつに何しようとしてた。答えねェと、腕を折る」

佐天「いたたたた!ちょっとなに!?痛い痛い痛いって!!」

初春「まま待ってください!この人は私の友達なんです、だから放してあげてください!」

一方通行「は?」



チリンチリーン

店員「いらっしゃいませー」

佐天「全く、腕がもげるかと思いましたよ」パクパク

一方通行「だから何度も誤ってンじゃねーか」

初春「すいません、私までご馳走してもらって」

一方通行「お前にゃさっきの礼をしてなかったからな、気にすンな」

佐天「そうそう、悪いのはこの全身真っ白けのお兄さんなんだから。あ、ミックスパフェひとつお願いしまーす」

初春「佐天さんがスカートめくりをしたのが原因じゃないですか…」

佐天「めくってないよ未遂だったもーん」

一方通行「お前なンでこいつと付き合ってるンだ?」

初春「ははは、こんなですけど良いところもあるんですよ。多分」

佐天「そういえばお兄さんはなにをしてる人なんですか?なんか学生って感じはしませんけど」

一方通行「学生に見えなくて悪かったな、一応長点上機に籍はある」

初春「長点上機!?」

佐天「うそ!?お兄さん超エリートじゃん!もしかして大能力者だったりするの?」

一方通行「どうだろォな」

初春「…真っ白な頭髪に赤い目。もしかして貴方は、一方通行ですか?」

佐天「もう初春ったら、学園都市第一位がこんなとこにいるわけ」

一方通行「ほう、俺もまだ知名度はあるみてェだな」

佐天「…マジで?」

初春「へぇー、第一位も意外と普通の人なんですね。ちょっともやしっぽいですけど」

佐天「初春、ちょっと素直に言い過ぎだよ」

初春「あ、すいません。ついうっかり本音を言っちゃいました」

佐天「ごめんなさい、この子も悪気はないんですよ?」

一方通行「…お前ら俺が怖くねェのか?」

佐天「怖い?なんでまた」

初春「さっきも私のこと助けてくれたじゃないですか、怖いなんて思いませんよ」

佐天「まぁあたしはちょっと怖い思いしたけどね」

初春「それは自業自得です」

佐天「ああん初春が冷たいよぅ」

一方通行「…お前ら、長生きはできねぇ性格してンな」

佐天「えー、なんですかそれ」

初春「たしかに佐天さんは早死にしそうですよね」

佐天「初春まで酷い!?」

一方通行「俺はそろそろ帰るわ、代金はここに置いとくぞ」

佐天「あ、今日はご馳走さまでーす。今度会ったらまた奢ってくださいねー」

初春「佐天さん!今日はほんとありがとうございました」

一方通行「おゥ」

店員「ありがとうございましたー」

チリンチリーン

打ち止め「一方通行、なにかミサカにお手伝いしてほしいことはない?ってミサカはミサカは補佐を申し出る」

一方通行「…今度は何が欲しいンだ?」

打ち止め「ふぇっ!?べ、別にミサカはそういうつもりじゃなくて、純粋にあなたのお手伝いを」

一方通行「お前が手伝いしたいって言う時は必ず欲しいもンがある時だろォが」

打ち止め「あぅ…」

一方通行「あいにく今手伝ってもらうようなことはねェからな、手早く要件を言え」

打ち止め「あのね、お小遣いがほしいの」

一方通行「小遣いだァ?」

一方通行(直接モノをねだらず現金を要求してきただと…)

一方通行(俺には言えないモンを買おうとしてンのか?いや、こいつが欲しがりそうなモノで俺に言えねェもンはないはずだ)

打ち止め「一方通行?」

一方通行(つーことは打ち止め本人じゃなくて…誰かへのプレゼント!まさか打ち止めに男が!?)

打ち止め「やっぱりダメ?」

一方通行「ダメに決まってンだろォが!その歳で交際なンざ俺はぜってェ認めねェぞ!!」

打ち止め「えっ?」



一方通行「駄菓子屋?」

打ち止め「うん、この前テレビで特集してたの。それでミサカも行ってみたいなって」

一方通行「菓子が欲しいンなら黄泉川に頼ンで買ってきてもらえばいいだろ」

打ち止め「ちっちっちっ。お小遣いを握りしめ、限られた予算と格闘しながらお菓子を選別するのが楽しいンだよ!ってミサカはミサカはテレビで言ったことをそのまま言ってみる」

一方通行「よくわかンねェけど、とりあえずいくら渡せばいいンだ?」

打ち止め「さぁ?」

一方通行「あのなァ」

打ち止め「だってミサカ、駄菓子屋に行ったことないもん。そうだ!一方通行も一緒に行こうよ」

一方通行「俺も?…ま、今日は用事もねェしついてってやるよ」

打ち止め「やったー!」



打ち止め「おおー!いっぱい種類があるねってミサカはミサカは高鳴る胸を抑えきれない!」

一方通行「なンか菓子屋ってより玩具屋って感じだな」

打ち止め「わぁ、指輪の宝石の部分が飴になってる。これ欲しいなー」

一方通行「お?タバコなンて売ってンのか?…これも菓子なのか」

打ち止め「これなんだろー、ヨーグルトじゃないのか?」

一方通行「粉ジュース…水に溶かして飲むのか。なっ、コーヒーフロート味!?これは買うしかねェ!」



打ち止め「いっぱい買っちゃったねーってミサカはミサカは自分の衝動買いを少し反省してみる」

一方通行「一つ一つはこまけェからな、一週間もすりゃなくなンだろ。つか小遣いは良かったのか?」

打ち止め「はっ!駄菓子屋に夢中になっててすっかり忘れてた!」

一方通行「…ふゥ、これ食い終わったらまた行くか」

打ち止め「…うん!えへへ、そういうあなたの優しいとこ、大好きだよ」

一方通行「そりゃどォも」

一方通行(たまにゃこういうのもいいかもな…)

テレビ『本日は全国的にお天気に恵まれ、絶好のお出かけ日和になるでしょう』

一方通行「今日は晴れか」

番外個体「おはよ…うぅ」

一方通行「おう。なんだ?やけに具合悪そうなツラしてンな」

番外個体「寝起きで一番見たくないもの見ちゃったからねー、当然気分も悪く…おっと」フラッ

一方通行「おいおいマジで大丈夫かよ、カエルに診てもらった方がいいンじゃねェのか?」

番外個体「あー平気平気、単なる寝不足だから…よっと」ぼすっ

一方通行「寝不足?ガキのくせに夜更かしでもしてんのか?つかどうして隣に座った」

番外個体「もちろんあなたに嫌がらせするためだよ。夜更かしっていうか、最近眠れないんだよ。一旦寝ても何度も目が覚めちゃって…ふぁぁ」

一方通行「ふうン、ならおとなしく寝てろ。今日は予定なかったろ確か」

番外個体「言われなくても…寝ようと思って、たけ、ど、なんか眠れな…くて…」うとうと

一方通行(すっげェ船漕いでンなァ…)

番外個体「あー、なんかソファが心地良くて眠くなってき…Zzz」ぱたっ

一方通行「寝ちまいやがった…だからなンでわざわざ俺に寄りかかってンだよ」

番外個体「すぅ…すぅ…」

一方通行「はァ、とりあえずコーヒーを淹れ」

番外個体「んっ…」ガシッ

一方通行「え」

番外個体「……」すやすや

一方通行「…抱きつかれて動けねェ」

一方通行「ったく、せっかくの休みだってのになンでコイツの抱き枕にされてンだ俺は…」

一方通行「おい、起きろ一旦離せ」

番外個体「んん…」むぎゅ

一方通行「離せっつってンのになンでより強く抱きついてくンだよ、寝てる状態でも俺にイラがらせしてくるとか…」

番外個体「Zzz…」

一方通行「…俺も寝よ」



番外個体「…ふぁぁ。あれ、ミサカ寝ちゃってたんだ」

番外個体「ん?この感触は一体…」

一方通行「すぅ…すぅ…」

番外個体「」

番外個体(えっ、えっ、えぇぇぇ!?ミサカなんで第一位抱いて寝てんの!?てか第一位もなんでそのまま眠ってんのよ!)

番外個体「……」

番外個体「ま、まぁ意外と抱き心地いいし?この人への嫌がらせにもなるしもう少しだけこのままで…」

芳川「あら、そうなの?私も試してみようかしら」

番外個体「へっ?」

芳川「おはよう番外個体、よく眠れたみたいね。最近眠れてなかったみたいだったから心配してたのよ」

番外「え、あ、うん。おかげさまでぐっすり…って違う!い、いつから見てたの?」

芳川「1時間くらいかしら、見てて飽きなかったわよ?」にこっ

番外個体「うわぁぁぁぁぁぁぁ!!?」だだだっ

一方通行「な、なンだ!?なにが起きた!!?」

芳川「おはよう一方通行」

一方通行「お、芳川いたのか。そうじゃねェ、番外個体は!?あいつになにかあったのか!?」

芳川「大丈夫よ、ちょっと青春の痛みに耐えられなかっただけだから」

一方通行「なンだそりゃ」

~in ミサカルーム

番外個体(うわぁぁぁぁ見られた見られた見られちゃったよぉぉぉぉぉ//)

打ち止め「おっやっつー♪おっやっつー♪今日のおやつはなーにかなー♪」

一方通行「Zzz…」

打ち止め「おっやっつ…」ガチャ

打ち止め「きゃああああああああ!!!」

一方通行「なンだ!?今のは打ち止めの悲鳴か!?」ガバッ

打ち止め「一方通行ぁぁぁ!」

一方通行「どうした!何があった!?」

打ち止め「あのね、おやつが無いの!」

一方通行「なンだと!…はァ?」

打ち止め「冷蔵庫の二段目にいつも置いてあるのに今日は無いの!ってミサカはミサカは今起きた悲劇について説明する」

一方通行「…寝る」パタッ

打ち止め「ちょっと一方通行!?そこは『よォし、ここは愛する打ち止めのために一肌脱いでやるぜェ!くかきくけけけけ!!って言うところだよ!」

一方通行「お前俺に喧嘩売ってンだろ…ガキじゃねェンだから一日ぐらい我慢しろ、てことで俺は寝る」

打ち止め「そんな薄情な!ってあれ?その机の上にある容器って…」

プリンの空き容器「やぁ」

打ち止め「あぁー!今日のおやつ!あなたが食べてたのね!?ってミサカはミサカは知らぬ顔をしてるあなたを糾弾する!」

一方通行「俺がこんな甘いもン食うわけないだろ」

打ち止め「でも実際証拠はそこにあるの!うわーん!ミサカのプリン食べた食べた食べたぁ!!」

一方通行「うっせェよ!わかった新しいの買えばいいンだろ!?」

打ち止め「ほんと?わーいあなたとお出かけだー♪」ケロッ

一方通行「う、嘘泣きだと…」



一方通行「でェ?何を買うンだ?」

打ち止め「ケーキが食べたい!」

一方通行「ンじゃケーキ屋に行くかァ」

打ち止め「うん!」

御坂妹「おや、上位個体とセロリ…失礼、白モヤシではないですか。こんにちは、とミサカは礼儀を忘れず挨拶します」

打ち止め「こんにちは10032号」

一方通行「お前も喧嘩売ってンのかオイ。つかモヤシはともかくセロリってのはなんだ」

御坂妹「おっと、セロリ本人からモヤシ呼びの許可を得られましたね。MNWで拡散しておきましょう」

一方通行「やめろォ!だからセロリってなンだよ!」

御坂妹「まぁセロリみたいに高級だってことですよ」ププー

一方通行「よしバカにしてンのはわかった、今からその顔をスクラップにs」

御坂妹「ところでお二人はどこにお出かけですか?」

打ち止め「あのね、一方通行がミサカのおやつを食べちゃったから代わりにケーキを買いに行くところなの。ってミサカはミサカは現状をありのままに報告する」

御坂妹「ほほぅ一方通行がおやつを…やはりブラックコーヒー好きはフェイクだったのですね」

一方通行「食ってねェよ、つかコーヒー好きが甘いもン食っても別にいいだろ。俺は食わねェけど」

打ち止め「そうだ、あなたも一緒にケーキ屋さんに行こうよ。いいでしょ一方通行?」

一方通行「こいつがいいンならな」

御坂妹「いいのですか?」

一方通行「ま、構わねェよ。ケーキぐらいなら1人増えたとこで大差ねェしな」

御坂妹「ではお言葉に甘えるとしましょう、とミサカはセロリの金で高級スイーツ食えるぜひゃっほう!と心の中で歓喜の雄叫びをあげます」

一方通行「それは心の中にしまっとけよ…」



打ち止め「わぁ、いっぱいあって迷っちゃう!」

御坂妹「ちなみにMNW情報によると、ここはタルトとモンブランがオススメのようです」

打ち止め「そうなんだ、じゃあミサカは苺のタルトに決定!」

御坂妹「ではミサカはモンブランをお願いします」

打ち止め「一方通行はどれにする?」

一方通行「俺はいらねェよ」

御坂妹「はぁ、空気読んでくださいよ。ここはあなたも頼む流れでしょう、とミサカはKYセロリを叱責します」

一方通行「つっても甘いもンばっかだろ?食えないもン買っても仕方ないだろ」

打ち止め「甘くないケーキもあるよ?ほら、このビターチョコケーキとか」

御坂妹「このオレンジムースなんてどうでしょう、甘さ控えめみたいですよ?」

一方通行「いやだから俺はコーヒーだけで…お?コーヒーゼリーなンてあるのか。じゃあ俺はこれで」

御坂妹「このコーヒージャンキーは…」

打ち止め「それじゃ会計してる間にミサカは席を確保しておくね!」

一方通行「おー、頼む」

御坂妹「すいません、苺タルトとモンブランとコーヒーゼリーをお願いします」



打ち止め「いただきまーす」

御坂妹「いただきます」

打ち止め「うーん、おいしー!苺と生クリームのハーモニーが絶妙!ってミサカはミサカはグルメリポートをしてみる」

御坂妹「モンブランも美味しいですよ、栗の風味がとても香ばしいです」

一方通行「……」パクパク

打ち止め「一方通行はどう?コーヒーゼリー美味しい?」

一方通行「ン?別に、普通のコーヒーゼリーだ」

御坂妹「お店の方に失礼ですよ、お世辞でもいいので褒めないと」

一方通行「お前の方が失礼だろ…あー、コーヒーの味がして美味いわ」

御坂妹「超コメント下手くそですね、わかってましたけど」

一方通行「うっせェよ」

打ち止め「ねぇねぇ、モンブランと苺タルトわけっこしようよ」

御坂妹「いいですよ、ではミサカから。はい、アーン」

打ち止め「あーん…んー!美味しいね!それでは次はミサカが、アーン」

御坂妹「アーン、ふむふむ、美味しいですね。苺の酸味とタルト生地の甘みがいい感じです」

一方通行「……」

御坂妹「おや、一方通行もしてほしいのですか?」

一方通行「べ、別にそうゆうわけじゃねェよ!」

打ち止め「そうだったの?じゃあ帰ってからたっぷりしてあげるね」

一方通行「ちげェつってンだろーが!!」



御坂妹「今日はご馳走さまでした」

打ち止め「また一緒にケーキ食べようね」

御坂妹「はい、是非。ではミサカは失礼します、さようなら」

打ち止め「またねー!」

一方通行「ンじゃ帰っかァ」

打ち止め「うん!あ、約束通り夕食はミサカがアーンして食べさせてあげるからね」

一方通行「…あいつらに見られたら恥かしいからやめろ」

打ち止め「ちえっ、ちょっと残念かも」

一方通行「くだらねェこと言ってねェで早く行くぞ」

打ち止め「あ、待ってー」

一方通行(そういやァ、プリンを食べてたのは結局誰だったんだ?)



その頃の黄泉川家

黄泉川「…ソファにうずくまってなにしてるじゃん?」

番外個体「うぅ…上位個体に意地悪したつもりだったのに、一方通行と一緒にケーキ食べに行っちゃうなんて…」

黄泉川「?」

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年08月21日 (木) 15:06:19   ID: f2F-nuym

良いほのぼのSSだ

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