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男「えっと…まさか幼馴染…?」
久しぶりに見る彼女はずいぶん大人びて見えた。
幼馴染「そうだよ!」
幼馴染「あー…久し振りだね…」
話してみると、以前と変わらない…でもどこか違和感のあるそんな不思議な感覚に包まれた
男「高校卒業してから3年ぐらいかぁ…」
あの頃の俺は理由もなく幼馴染とこれからもずっと一緒なんだろうな…って思ってたっけ?
男「幼馴染も随分と変わったなあ…」
幼馴染「私は…全然変わってないよ…」
幼馴染「それよりも男くんの方が変わったんじゃない?」
男「そうかな…自分では変わってないつもりなんだけどなぁ…」
幼馴染「自分では気づいてないだけだって!」
幼馴染「立ち話もなんだし、近くの喫茶店にでもいかない?」
幼馴染「300円でハヤシライスにサラダがついてくるあのお店!」
男「っ…前言撤回…幼馴染は変わってないなぁ…」
つい吹き出してしまった
喫茶店を雰囲気だとかマスターの特徴じゃなくてメニューで覚えてるあたりがなんとも幼馴染らしい
幼馴染「いいじゃん…男だってそれでわかったんでしょ…」
俯いて顔を真っ赤にする幼馴染を見ると、高校のときに戻ったような甘酸っぱい気分に陥った
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懐かしいなぁ…
彼と会うのはいつぶりなんだろうか…
男「んじゃあ、折角だしハヤシライスのセットを頼むか…」
幼馴染「あ!私もそれで!」
男「了解」
男「すいませーん…ハヤシライスのセットを2つお願いします」
「畏まりました…」
「50円追加で、食後にドリンクがつきますがいかがでしょうか?」
男「あー…じゃあコーヒーをお願いします」
男「幼馴染はどうする?」
幼馴染「私もコーヒーで」
「畏まりました」
「ごゆっくりどうぞ」
顔をあげると、彼が少し驚いた顔をしていた
幼馴染「どうしたの?」
男「いや…てっきりオレンジジュースでも頼むのかと思ってたから…」
幼馴染「あーっ!男くんが頼んだから私も頼んじゃったじゃん!」
男「幼馴染は変わってないなぁ…」
男「そういう流れやすいところとか…」
彼は少し笑いながら私にそういってきた
男「幼馴染はこっちの方で料理の学校にいってるんだっけ?」
幼馴染「そうだよ」
幼馴染「自分で言うのもなんだけど、なかなか料理は得意になってるよ!」
男「将来はいいお嫁さんになりそうだな」
彼は茶化すようにそう言ってきた
料理学校に入ったのは貴方のお嫁さんになるためーーーだなんていったら彼は笑うだろうか
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