~最後の物語~(11)
目の前には次々と殺されていく村人達の姿が映った。
昨日まで、自分に説教をしていた村長、剣の稽古をしてくれた師匠、よく喧嘩をしたいじめっ子達、父や母…みんな倒れていった…そして、自分の大切な人さえも…
カイト「…レイラ!」ガバッ!
レイラ「うわっ!?」ビクッ!
カイト「はぁ…はぁ…夢?」
レイラ「どうしたの?何か嫌な夢でも見たの?」
カイト「…あぁ、何か村のみんなが…村のみんなが…」
レイラ「村のみんなが?」
カイト「ダメだ、急に思いだせなくなった。どんな夢だっかな…」
レイラ「ふーん…まぁ、思いだせないならどうせ、しょうもない夢でしょ」
カイト「なっ!…しょ、しょうもないって何だよ!しょうもなくはねぇよ」
レイラ「思いだせないんだったらそう言われても仕方ないでしょ。あっ…待てよ…わかった」
カイト「何がだよ?」
レイラ「カイトの見た夢のこと…多分、カイトの見たゆめだから…グレンに虐められた夢でも見たんでしょ?」
カイト「はぁ?何でそうなるんだよ、そんな夢なわけあるか!」
レイラ「言い訳はけっこうですー。あっそうだ、そんなことより朝ご飯できたから後で降りて来なよ」タッタッタッ
カイト「あっ!待てこら!逃げるな」
~リビング~
レイラ「うわぁー、助けてー!カイトに殴られるー!」ダダダッ
カイト「うるせぇ!人をおちょくるからだ!待てぇー!」ダダダッ
カイト「よしっ、あともう少しだ!」
レイラ「うそっ!カイト速っ!」
カイト「フハハハ!甘いなレイラ!俺は密かに特訓していたのさ!お前の逃げ足に追いつく為にな!」
レイラ「なっ、なんて無駄な努力を!」
カイト「堪忍してお縄にかかりやがれレイ…」
ガシッ
カイト「!」
ダーイン「おい、カイトお前女の子相手に本気になるんじゃねぇ」
カイト「何だよ親父っ!離せよ!悪いのはレイラの方だぞ」
レイラ「ありがとう。ダーインさん」
ダーイン「良いってことよ。ほら、レイラちゃんも早くお婆ちゃんの所に帰ったほうがいいぞ」
レイラ「はい!それじゃまたねカイト」
カイト「あっ!また逃げんのかこのやろー!」
このスレは無事に完結しました
>>8
うぉぉぉい!まだ完結してないぞ!?
カイト「……」ブスッ
タルマ「カイト?どうしたの?朝からずっとその調子だけど…」
ダーイン「ははは、気にするな。ただレイラちゃんにバカにされて、不貞腐れてるだけだよ」
カイト「何だよ!女にバカにされたんだ、腹ぐらい立つさ!」
ダーイン「おー…思春期は怖いねぇ…」
カイト「思春期じゃねぇよ!」
タルマ「二人共よしなさい。今からご飯ですよ、みんなで楽しく食べましょう」
カイト「……」ブスッ
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