彼方(急に具合悪くなったから、襲名熱かと思ったのに)
彼方(どうしよう、こんな所から血が出るなんて… しかも色や臭いも普通の血じゃないよね)
彼方(とりあえずよく拭いとこう)コシコシ
彼方(トイレットペーパー重ねてせき止めておけば、少しはもつかな)
彼方(少し様子見て、収まらなかったら医務室で診てもらおう)
彼方(……こんなとこ診てもらうのもなぁ)
彼方(でもお腹痛いし、贅沢言ってる場合じゃないかも…)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1398520249
――彼方の部屋――
トントン
楚方「おねぇ…」
彼方「いいよ、入って」
ガチャッ
楚方「具合悪いの、良くなった?」
彼方「少しね。明日にはきっと完全に治ってるよ」
真琴「楚方がずっと心配してたんスよ。他のみんなも」
楚方「だっておねぇ、いつもあんなに元気なのに…」
彼方「そんな泣きそうな顔するんじゃないの。たまにはこんなことくらいあるよ」
彼方「今度のはちょっとビックリしたけどね」
真琴「どこか普通じゃなかったんスか?」
――彼方の部屋――
トントン
楚方「おねぇ…」
彼方「いいよ、入って」
ガチャッ
楚方「具合悪いの、良くなった?」
彼方「少しね。明日にはきっと完全に治ってるよ」
真琴「楚方がずっと心配してたんスよ。他のみんなも」
楚方「だっておねぇ、いつもあんなに元気なのに…」
彼方「そんな泣きそうな顔するんじゃないの。たまにはこんなことくらいあるよ」
彼方「今度のはちょっとビックリしたけどね」
真琴「どこか普通じゃなかったんスか?」
彼方「うん…… それがね… 言っといた方がいいのかなぁ」
真琴「余計気になりますよ…」
楚方「そなたも知りたい! おねぇのことだもん」
彼方「そうだね…」ナデナデ
楚方(今日のおねぇ優しい…!?)
楚方「具合悪いのも、たまにはいいかも」
彼方「調子いいこと言って~」フニフニ
彼方「それで、えぇと、どこが悪いかって……」
真琴&楚方「」ゴクリ
彼方「最初は襲名熱かと思ったんだけどね」
真琴「まぁ、いつ来てもおかしくないッスからね」
彼方「でも熱っていうよりお腹が痛くなって、トイレに行ったら…… その、あれだよ……」
真琴(まさか)
彼方「おしっこするとこの近く… あの、傷みたいな部分? そこから血が出て……」
真琴「」
――リビング――
智恵理「彼方さん、どうだった?」
織音「普段が普段なだけに、こうなると心配だよね」
真琴「ああ~…… どうも何も……」
恵「美森さんがいなくなって調子狂っちゃったのかな」
真琴「むしろ正常ッスよ」
凪沙「あれ? 意外と悪くなさそう?」
真琴「そう、そうなんスよ。もうちょっとそっとしておいた方が…」
友歌「悪くないんだったらハッキリ言いなよ。みんな気にしてたんだから」
楚方「おねぇ生理なの?」
真琴「…やっぱどう考えてもそうッスよね」
恵&友歌&織音「今更!?」
凪沙「えっ…… そ、そんなに驚くこと?」
友歌「だって彼方さん、私たちより二つ上だよ!」
恵「もしかして、沙原星の子って遅いのかな…… こういうのって育った環境とか影響しそうだし」
友歌「凪沙も遅かったよね」
恵「そうだったの?」
友歌「ええ、確かっこっちに来てから」
凪沙「ランカスターでは普通だよ! 友歌が早すぎたの!」
智恵理(…こっちに振られても困るし、もうちょっと黙っていよう……)
智恵理(黙ってるといえば、さっきから鈴子もおとなしいような)チラッ
鈴子「……」カタカタ
智恵理(震えてる!?)ビクッ
凪沙「? 智恵理、どこ見て… あ」
鈴子「彼方さんが……!」
楚方「リンダさむいの? ふるえてるよ」
鈴子「彼方さんもにとうとうこの日がやって来たのに、震えずにいられますか!」
その他全員(どうしよう目が本気だ……)
鈴子「そう、あれはマリコ様が襲名メンバーの部屋へ引っ越していく時のこと」
鈴子「この年にして『まだ』な彼方さんを一人にするのは気が気で無いと、私に後を任せたのです」
凪沙「なんで鈴子に……?」
友歌「一番この手の話に詳しそうだからでしょ」
鈴子「ちなみに第二候補は凪沙さんだったようです」
凪沙「それこそなんで!?」
鈴子「いざという時、熱心に説いてくれそうだから、とのことです」
真琴「確かに」
恵「凪沙って一旦その気になったら、彼方さんにセクハラするのとか躊躇なさそうだよね」
凪沙「みんな私のこと何だと思ってるんですか!?」
鈴子「ともかく、これは意外と難関ですよ」
真琴「いや普通に教えればいいじゃないスか」
鈴子「それはもう美森さんというか今のマリコ様が試みました!」
鈴子「しかし彼方さんはそういう話の臭いをかぎつけると、すぐにはぐらかしてしまうようで」
智恵理「とうとう話せないまま、襲名して引っ越してしまったわけね」
楚方「そなただってリンダに聞いて知ってたのに、おねぇ……」
凪沙「でも、今ならきっと聞いてくれるよね!」
鈴子「ええ。私たちだって、彼方さんに変な話を吹き込んで困らせたいのではありません」
恵「そうなの?」
鈴子「やってみたいですが、それはまた別の機会に」チラッ
凪沙「こっち見ないで!」
友歌「おそくなったけど、今日が初めてならお祝いしないとね!」
織音「じゃあ今夜はお赤飯だね」
真琴「その習慣、藍花星にもあったんスか」
友歌「あるよ~ そうだ、厨房借りて他にもパーティ用の料理作ろうか」
恵「いいねぇ、やろうよ!」
智恵理「じゃあ料理チームと彼方さんの面倒みるのとでわけようか」
凪沙「それどう考えても彼方さんチームはそんなに人数いらないよね」
鈴子「私と凪沙さんが行きましょうか」
凪沙「やっぱそうなるの!?」
友歌「そりゃ勿論凪沙の役目でしょ」
智恵理「第二候補の凪沙さん、頑張って!」
凪沙「やな役目だなぁ……」
楚方「そなたも生理の話聞きに行きたい」
トントン
彼方「噂をすれば、か…… どうぞ」
鈴子「お邪魔します」
凪沙「具合どうですか?」
彼方「そっちは少し落ち着いた… というか慣れてきたけど」
美森「ではそろそろ次のステージに行きましょうか」
凪沙「来てたんですか」
彼方「さっきからもう休む間もなくこれだよ……」
美森「今まで聞いてくれなかった分を取り戻したくて」
鈴子「どこまで教えたんですか」
美森「生理の仕組みについてじっくり」
彼方「おかげでだいぶ詳しくなったような気がするよ」
楚方「そこ聞きたかったのに」
鈴子「そなてぃはいつか私から説明してあげましょうね」
美森「そしてお楽しみの生理用品実演編はみんな揃ってからということに」
楚方「待っててくれたの?」
鈴子「当然ですね」
凪沙「実演って…… やるの? あれを!?」
彼方「いいよそんなの! 自分でやるって」
鈴子「そうはいきません!」
美森「中途半端な知識で使い方を誤ったら大変ですもの」
凪沙「……誤るほどのものとは思えないんですけど」
美森「いいえ、これは大事なことですわ!」
鈴子「間違いの起こらないよう、彼方さんにしっかり教えなくてはいけません!」
彼方「え~……」
凪沙「彼方さんがもう、自分の部屋なのに帰りたいムードなんだけど」
鈴子「では早く本題に入りましょう」
美森「まずこちらに用意しました彼方のパンツをごらんください」
彼方「用意すんなよ!」
凪沙(彼方さん、確かにこうしてみるとちょっと幼めなパンツはいてるんだ……)
美森「まずこのナプキンを、シール剥がさずにあてがってみますね」
彼方「股間のところへ来るようにして、この厚い部分で血を吸うわけだね」
美森「……」
鈴子「……」
凪沙「?」
彼方「二人とも、言いたいことあるなら言いなよ! 大体わかるけど!」
美森「何のためらいもなく股間がなんて言う彼方がもう」
彼方「やっぱそこか」
美森「貼付けたら、このパンツの外側へまわす部分もわすれてはいけません」
彼方「貼るだけじゃダメなのか」
凪沙「これでズレないようにおさえておくんですよ」
美森「では彼方にやってもらいましょうか」
彼方「よ~し」ペリペリ
彼方「こうかな」ペタッ
美森「ええ、次はそれを」
鈴子「履き替えるのですよ!」
彼方「いや、それはトイレでするよ」
鈴子「なんともったいない……」
彼方「どこが!?」
美森「『あの』彼方が初めての生理用品を身に着ける瞬間に立ち会えないだなんて」
鈴子「それが楽しみで来たようなものなのに……」
彼方「変な期待すんな! 凪沙もこいつらどけるの手伝って」
凪沙「あ、あの、私も… 見たいんですけど……」
彼方「お前までもか」
鈴子「凪沙さんは元からコッチ側の助っ人としての参戦ですから」
美森「私の眼に狂いはありませんでしたわね」
凪沙「あの、美森さんのせいで私への風評被害が高まりつつあるのですがそれは」
美森「さぁ凪沙さん! 鈴子さんと二人がかりで彼方を押さえつけるのですわ!」
美森「その隙に私が履き替えさせて…」
鈴子「美森さん、ずるいですよ! そんな役目を独り占めだなんて」
美森「気持ちはわかりますわ… でも私は、ずっとこの日を待っていたんですもの」
鈴子「……言われてみれば、私は彼方さん自身にそこまで思い入れがあったわけでもないですけど……」
彼方(セクハラしたい一心でここまできたのか)
鈴子「でも、初潮をむかえた彼方さんのケアをしたい気持ちは私たちも負けていません!」
凪沙「『たち』って私を入れなくていいから!」
鈴子「でもあわよくばいじりたいですよね。彼方さんの女性器を」
凪沙(それはちょっとある……)
鈴子「楽しいですよぉ~」ツツツ
彼方「…ンッ!」ヒクン
美森「こっちのナプキン装着したパンツを履き替えさせるのも」
美森「私の手で彼方がオトナのカラダになっていく喜び…… 想像しただけでゾクゾクしますわ」
彼方「変態!」
凪沙「……」
鈴子「さぁ凪沙さんも」
凪沙「…彼方さん、ごめんなさい……!」
フニン
・
・
・
彼方「ハァ…… ハァ… やっと終わった……」ガックリ
美森「堪能しつくしましたわ」テカテカ
凪沙「うぅっ…… でもこっちが……」
鈴子「見事に染みてますね」
凪沙「実況しないで!」
美森「凪沙さん、彼方で遊びすぎですわ」
彼方「あんたらが誘導したんだろ!」
鈴子「では延長戦として、おりものシートの講習をしましょうか」
凪沙「あ、それ使ったことないや」
美森「使い方はナプキンと同じだから簡単ですわ」
凪沙「よし、これで全部解決したことだし、そろそろ行こうか!」
鈴子「まだちょっと早いですわ」
凪沙「早かったら早かったで、何かむこうのチームで人手足りなかったら手伝ってくるよ」
鈴子「そういうことなら私も行きましょうか」
彼方「まだ出かけるの? 元気あるね…」
彼方「そうだ、二人ともみんなに会っても、このこと言わないでよ」
凪沙「どうしてですか? 恥ずかしいことでもないのに」
彼方「いや、やっぱり恥ずかしいって……」
凪沙&鈴子(……)
美森「ああ、でも言ってくれれば今夜はターキーを食べられるのね」
彼方「なんでターキー?」
美森「私の故郷の舞網星では、女の子に生理が来た日はお祝いしましたもの」
彼方「いいよ、そんなの! やめてよ!」
凪沙「あの… もしかして彼方さん、お祝いとかはない方がいいですかね……?」
彼方「当たり前でしょ! ホントそういうのいいから!」
凪沙(どうしよ……)
鈴子「わかりました。お祝いはナシで… せっかく予定してたのに……」
彼方「止めといて良かったよ。みんなの前でバラされたりしたらご飯食べてる場合じゃないもんね」
美森「ターキー焼きたかった… ターキー……」ガッカリ
凪沙「それは次の機会にしましょうか」
鈴子(とはいえ、止めないんですけどね)
凪沙(もちろん止めないけどね!)
――そして晩ご飯――
全員「彼方さん、おめでと~!!」ドッゴオオオオ!!!!!
彼方「……」
凪沙「すごいね、このクラッカー」
智恵理「選んでたらみんな調子に乗っちゃって、一番大きいの買ってきちゃった」
彼方「…凪沙、鈴子…… これは……?」
ゆうこ「彼方も遅ればせながら来たっていうからさ~ ちょっと心配してたんだよ」
たかみな「でもちゃんと来て良かったよ! おめでとう、これで一歩大人になったね!」
彼方「…う、嬉しくないんですけど……///」
友歌「研究生のみんなで料理作ったんだよ。76期と77期合同で」
恵「珍しいけど、楽しかったよね。また今度やろうよ」
真琴「いいッスね!」
凪沙「そういうわけですから彼方さんも食べて!」
彼方「ごめん。食欲ないわ」
さやか「何言ってんの! そういう時って体力衰えてるんだから、どんどん食べないと!」ドサッ
彼方「うわあ……」
ゆうこ「来てない子が入ってくること自体、珍しいからね。彼方みたいなのは貴重だよ」
凪沙「やっぱり、みんなこっちに来る頃には来てるんだ…」
恵「芸能防衛権の子は遅いんじゃないの? 凪沙だって言ってたでしょ」
ゆうこ「ああ~ それは一理あるかも」
凪沙「となると、次に来そうなのは……」チラッ
ゆうこ「その目線の先には……」
智恵理(……)プイッ
↑生理の話になると黙る智恵理
――数週間後の夜明け前――
智恵理(ハッ!)
智恵理(どうしよう、シーツに血が……)
凪沙「ちぃ~ え~ り~ぃ~」ズルズル
智恵理「キャアアアアア!!!!!」
鈴子「んっ……」メガネメガネ
凪沙「この日を待ってたよぉ~! さ、パンツ履き替えよっか! それともタンポンがいい?」
智恵理「自分でできるから! できるから放っといて!!」ジタバタ
凪沙「ずっとこの日を楽しみにしてたんだよ~! ほら鈴子も、撮ってないで手伝って!」
智恵理「撮らないで!」
おわり
なぜ俺の0048SSにはいつも人が来ないのか
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません