真姫「嫌われ真姫」 (139)
『私、真姫ちゃんのことが……好き』
穂乃果が胸に手を当て、頬を赤く染めながらそう告げる。
私は、この子の溌剌としたところも好きだし……女の子らしい部分も多分に気に入っている。
あら、もし今の独白を聞いている人がいるのならこう思ってるかもしれないわね…
……『フる前振りだ』って。
確かに、安っぽいチンケな作者から繰り出される発想なんてそんなものでしょう。男だったらきっとモテない男性ね、それもコミュニケーション不全のナルシスト。
けど、私は女だし、そもそも今目の前で起こっている事は小説ではなく現実そのもの。じゃあ、お約束なんていらないわね。
私も穂乃果が好きだ。めでたく両思い。
ようやく彼女に告げたかった私の気持ちも言えるってワケ。
「ありがとう、穂乃果」
「真姫ちゃん……」
ううん、そんな嬉しそうにしないで。だって……
『でも女の子同士で付き合うなんておかしいわ』
『すごく……気持ちわるい』
こうして、私の初恋も終わりを告げ……めでたくなく二人の恋はその終わりを迎えた。
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【放課後・部室】
ガラッ
真姫「あら、皆揃って……ことりと穂乃果はいないのね」
希「ふっふっふ……真姫ちゃん、なにか良い事あったとちがうん?」ニィ
真姫「なによ……まあ、あったといえばあったけど…」
パン!パン!
真姫「きゃっ、『クラッカー』?なによ、皆して」
希「なにって、お祝い事にクラッカーはつきものやん?」
凛「真姫ちゃんと穂乃果ちゃんの幸せを部員皆でお祝いにゃ~!」
真姫「……はあ?」
希「? どうしたん??」
真姫「皆知ってたのね……?」
花陽「穂乃果ちゃんには事前に相談されていたから……ご、ごめんね? やっぱり真姫ちゃんには内緒だったから…」
真姫「……」ハァ
真姫「まあ、べつにいいわ」
希「真姫ちゃんが穂乃果ちゃんのことまんざらじゃないのはカードが教えてくれとったし… 真姫『断ったわよ。告白の事なら』
希「……え?」
真姫「あの子にはお互い気にしないで今まで通り仲良くやっていきましょうとは言っておいたけれど」
絵里「真姫、どうして?」
真姫「どうして? ああ、エリーには言ってあったんだっけ。まったく、やめてよね私が穂乃果のことが好きだって希に教えたのあなたでしょう」
絵里「そ、それについては謝るわ。ごめんなさい。けど、どうして告白を断るなんて」
真姫「言わないとダメかしら? あまり言いたくないんだけど……」
希「いいや真姫ちゃん、真姫ちゃんには説明責任があると私は思うよ」
真姫「……」
真姫「”実験”よ。それだけ」
絵里「実験?」
真姫「そう、人に好意を持たれるにはなにをするべきか。穂乃果は一番実験対象として向いていただけ…」
真姫「……まあ、あの子と接するにつれて情が移ったのか私もあの子に惹かれる部分はあったけどね。これもいい実験データになるわ」
希「嘘……やよね?」
真姫「そのエセ関西弁やめてくれない? イライラするから……」
希「……」
絵里「真姫!」
真姫「なによ人の恋沙汰にまで首を突っ込んできて……ウザいったらないわね」
希「……」
真姫「まあ、穂乃果がいないなら今日はもう帰るわ」
スタスタ…
ガシッ
海未「待ってください」
真姫「……話してくれないかしら」
海未「今の話……本当なのでしょうか?」
真姫「……ええ、そうよ」
パンッ!!
真姫「っ……」
海未「謝りなさい穂乃果に!!」
真姫「……いいのかしら、暴力行為なんて不祥事
パァンッ!!
海未「ごたくは聞きたくありません!今すぐに穂乃果の元へ行き、謝りなさい!」
真姫「……嫌よ」
パンッッ!!
真姫「っ……」
海未「……っ」ハァ、ハァ…
真姫「……自分が選ばれなかったからって感情的になってるんじゃない?」
海未「っ…な、なにを……」
真姫「残念ね。穂乃果は私の事が好きらしいわよ。私も好きだから両思いね。あなたの嫉妬なんて入り込む余地ないみたい」
海未「……くっ、この…. 希「やめるんや海未ちゃん」
海未「希……」
真姫「またでしゃばり……」
希「……っ」
希「あのなあ、真姫ちゃん……もしかして、なにかあったんとちゃうん?」
真姫「……」
希「せやないと真姫ちゃんがそんなひどい事言うはずない。皆わかっとるで?」
花陽「ま、真姫ちゃんはそんな事言いたくて言ってるわけじゃ……ないんだよね?」
真姫「……花陽はいいとして」
真姫「希はなんなの?そもそもあなたは呼ばれてないじゃない。どさくさに紛れてμ'sに入ってきて」
希「……もうあまり言わん方がいいよ。あなた自身のためにならへんから」
真姫「また人格者ぶって……エリーのバーターみたいなものでしょ。勝手に入ってきてハバ利かせて」
希「……真姫ちゃん、悩みがあるのなら 真姫「そもそもがよ? そもそも希って…」
真姫「……ヴィジュアル的にアイドル向いてないと思うんだけど」
希「…………」
絵里「真姫っ!!」
希「エリち」スッ
希「大丈夫。ありがとな」ニコ
絵里「希……」
希「……」
希「あんなぁ、真姫ちゃん」
真姫「しつこいわね、用があるのなら痩せてから言いなさいよ」
希「……うーん、ほらウチって一部がふくよかやん?だからそう見えるのかもしれんなぁ」
真姫「完全にデブよ」
真姫「私と比べてみる?お腹出してみなさいよ」
希「あはは、真姫ちゃんは痩せすぎなくらいやって」
真姫「それに単純に可愛くないじゃない」
希「……」
真姫「アイドルでそれってどうなのかしら……」
希「ウチがなんかしたん?したんなら謝るよ??」
真姫「じゃあ謝りなさいよ。私はスピリチュアルブス…いや」
真姫「『霊験あらたかなブスです。容姿がμ'sの標準レベルに達していない事を認め、真摯に暖かいものは暖かい。冷たいものは冷たいと感じて生きていく所存です』って」
希「いいかげん怒るよ真姫ちゃん」
真姫「もう怒ってるじゃない」
真姫「帰るって言ってる私を引き止めておいて、付き合ってあげたらこの扱い。ヒドいわね」
希「じぶんやって、ちょっと可愛くて、ちょっと痩せてて、ちょっと育ちが良いだけやん」
希「あっ、ウチが勝てる要素ない?」ウププ
真姫「さむ……」
希「……」
絵里「の、希。黙ったら負けよっ、喋ってないと涙が出てくるから」
希「ごめんなエリち、ウチアカンわ流石に泣いてまいそう」
真姫「ごめんなさいね。美人で勉強が出来て家が裕福で」ハァ
にこ「ちょっと、真姫ちゃん。良い加減にしなさいよ」
真姫「にこちゃん……」
真姫「ごめんなさい……こんなひどい事言うつもりじゃなかったの…」
にこ「謝るならにこにじゃなくて希によ」
真姫「……」
希「そうや!あやまれあやまれ~」ヒョイッ
絵里「どうして私の後ろにいるのかしら」
希「まあええやん。匿ってえなー」
真姫「ここまできて、コミカルなスタイルを崩さないなんて……尊敬に値するわね」
希「せやろ?上級生やからな強いんやで~」ニッコリ
真姫「はいはいすみませんでした」
真姫「じゃあ帰るわよ」
スタスタ…
ガシッ
にこ「待ちなさいよ」
真姫「また……?私、にこちゃんとは良好な関係でいたいんだけど」
にこ「希への非礼はとりあえずおいておくとして」
希「おくんかーい」
にこ「……穂乃果に対してのそれだけど、あなたはそんな分別のつかない事をするような子じゃないじゃない」
真姫「……」
にこ「皆の前で言いづらいのであればにこが聞くから。ね?」
真姫「……にこちゃん…」
真姫「にこちゃんを穂乃果より好きになることは無いけど、その優しさは素晴らしいと思うわ」
にこ「穂乃果より云々は余計よ」
真姫「そう? にこちゃんの高感度無駄に上げすぎたって思っていたところだったから….…」
にこ「っ…….」
にこ「なにを言って……」
真姫「穂乃果で実験していたら、想定外ににこちゃんの私への態度が実験中の穂乃果と被るところがあってね」
真姫「試しに親切と気遣いを投与してみたら予想通りなついてきて、わかりやすい陽性反応が出たから」
にこ「……」
真姫「まあ、思いがけず非検体が増えたと思って…….」
にこ「……」ポロ
真姫「っ、な、なにを泣いてるのよ」
にこ「これは……悔しいのよ」ポロ、ポロ、
にこ「アンタにじゃなく…」
にこ「……そんな真姫ちゃんに対してドキドキしていた自分に…っ」グスッ
真姫「……」
真姫「帰るわ。ごめんね、にこちゃん」
にこ「謝らないで!」キッ
真姫「でも、にこちゃんの事が好きなのも本当だから。泣かないで、私もなんだか泣きたくなってくるから」
にこ「しらないわよ、ばかぁっ」ヒック
『待つにゃー真姫ちゃんっ!』
真姫「……」ハァ
真姫「花陽」
花陽「ええっ?どうして私ぃ!?」
『話しかけたのは凛にゃーっ!」
真姫「いじめられそうになってるあなたを庇ってるのは誰?」
花陽「それは……真姫ちゃんがあの子達を敬遠してくれるおかげだけど…」
真姫「そうね。私が止めてなければ今ごろ靴くらいは隠されてるでしょうね」
『かよちんをいじめるな~っ!』
真姫「花陽を守れるのは私だけよ?ううん」
真姫「私は、あなたが大事な友人だから守っているの」
花陽「真姫ちゃん……」
真姫「凛はなにかした?ただいじめっ子に油を注ぐだけじゃない」
花陽「凛ちゃんが騒ぐから皆が更に私を…….」
真姫「結果あなたを不幸にして、それが本当に友達かしら……?」
花陽「……」
真姫「花陽、私はもう帰るから。また明日ね」ヒラ
花陽「……うん。また明日ね、真姫ちゃん…」
凛「かよちん……」
ガラッ
真姫「っ」
ことり「真姫ちゃん……」
真姫「……」
ことり「ほ、穂乃果ちゃんはもう少し落ち着いたら来るって…」
ことり「理由は聞かないけど、ことりは真姫ちゃんは穂乃果ちゃんを受け入れてあげると思っていたから、ちょっと驚いちゃった……」
真姫「……」
ことり「それでね……もう一度穂乃果ちゃんと… 真姫「ことり」
ことり「?」
真姫「私…………ことりの事が好きなの」
ことり「っ!?」
ことり「え、ええぇっ!?」
真姫「ずっと、あなたの事だけを見てた」
ことり「そ、そんな、あ、あの……」
真姫「ことりは、私のこと……嫌い?」スッ
ことり「き、嫌いじゃないですけど……」
真姫「嬉しいわ。可愛いわね、ことり」
ことり「ち、ちかいよ真姫ちゃん……」
真姫「……」
ことり「ま、真姫ちゃ……」
『真姫ちゃん、ことりちゃん……?」
ことり「!?」
穂乃果「……」
ことり「穂乃果ちゃん……こ、これはちがうの」
穂乃果「そうだったんだ……二人って」
真姫「……」
ことり「誤解だよぉ、これは真姫ちゃんが…….」
穂乃果「真姫ちゃん……」
真姫「…….練習中に、ことりが私に色目を使ってくるの」
ことり「えっ?」
真姫「ごめんね穂乃果、私……」
穂乃果「…….う、ううん。いいの」
穂乃果「真姫ちゃんは頭が良いから、きっと、私の考えじゃわからないんだ……」ポロ…
絵里「黙って見ている私も悪いけど、いい加減にしなさい。真姫」
真姫「……エリー」
絵里「要点をまとめるわよ」
絵里「穂乃果にきちんと説明して謝ること」
絵里「にこにも、ことりや凛、迷惑をかけた皆…….あと希にも」
希「真っ先にウチの名前出してほしかったわぁ」
絵里「ふふっ、ごめんなさい」
真姫「でも、エリーの気持ちには応えられないわ」
絵里「….…え?」
真姫「練習のときよくジュースで間接キスしたり」
絵里「ふぇ?」
真姫「ボディタッチが異様に多かったり…」
絵里「そ、それはちがうの……」
真姫「ちがうって?恋愛特集号の雑誌で、寝取りのページに折り目を付けて、蛍光ペンで線引きまくって……私、怖かった…」
絵里「ち、ちがうのっ、万が一二人が上手くいかなかった場合に真姫の精神的なフォローをしないとって……」
真姫「アリサから、『毎晩、お姉ちゃんの部屋から真姫さんの名前を呼んで悩ましい声が聞こえてくるんですけどどうしよう』って相談された時は身の危険を感じるほどだった」ウル
絵里「い、いやっ、それはべつに変な事ではなくて……むしろそれを変とするなら、人間に備えられた欲求を否定する事にもなり…」
今日中に完結させます。
真姫「あっ」
絵里「?」
真姫「わかったわ、私……謝罪することにする」
絵里「! 本当?」
真姫「ええ……けど、個別で話をさせてもらうわ」
絵里「個別? どうして??」
真姫「正直、いくら今この場で頭を下げたところで先の無礼は無しに出来ないわ」
真姫「確執が残らないよう、ひとりひとりと納得するまで話し合いたいの」
絵里「確かに……もやもやは残ってしまうかもしれないわね」
真姫「μ'sが欠けずに続いていくためなの」ギュッ
絵里「し……仕方ないわねぇ」テレ
真姫「ありがとうエリー。あなたの聡明なところ、好きよ」
絵里「はい皆、そういう事だから一旦部室から出た出た」
絵里「入室の順番は真姫が決めるから。誰かの面談中は各自 自由行動。ジュースでも飲んで時間を潰しているように」
凛「り、凛は練習がしたいにゃー……」
絵里「……」
真姫「任せるわ」
絵里「任せるわ!」
コンコン
真姫「どうぞ」
ことり「失礼しまーす……」キョロ
真姫「そこにかけて頂戴」
ことり「あ……はい」
スチャ
真姫「で、話だけど……」
ことり「そ、そうだ。ひどいよ真姫ちゃん!」
真姫「?」
ことり「ことりが、その……真姫ちゃんを誘惑してるなんて、嘘」
真姫「……嘘じゃないわ」
ことり「嘘だよっ、ことりはそんなこと……」
真姫「よく、私におへそをチラ見せしてきてるわ」
ことり「それは、練習中だからきっと服が捲れてお腹くらい見える時だって……」
真姫「猫撫で声で誘ってくるし」
ことり「……ことり、自分では気づかないけど甘ったるい声してるって、よく言われるんだ。だからそれは真姫ちゃんの勘違いで…」
真姫「ことりは、私のこと……嫌い?」
ことり「また? き、嫌いじゃないよ勿論」
ズイッ
真姫「私は、ことりの事好きよ」
ことり「ま、真姫ちゃん…やっぱり近い……」
真姫「ことりを見てると、ドキドキしてくるの」
ピタッ
ことり「ま、真姫ちゃん?」ドキドキ
真姫「ことりは、そうならない?」ギュッ
ことり「ど、どきどき…?」
真姫「いま、ことりがドキドキしているのなら……私と一緒ね…」
ことり「真姫ちゃんと一緒……」
真姫「好きだから。ドキドキしているの」
ことり「好きだから、どきどき……」ドキドキ
真姫「心拍数の上昇は、その証左。ちょっと、私に触ってみて」
ピトッ
ことり「ま、真姫ちゃんっ?」ドキドキ
真姫「でも……ことりがドキドキしていないのなら違うのね」
ことり「ど、どきどき…」
ことり「……どきどきは、してい…ます…?」ドキドキ
真姫「そう。ドキドキしているって事は、ことりも私が好きだから」
ことり「私も……真姫ちゃんが…」
真姫「好きだから、ドキドキしている……」
ことり「真姫ちゃんの事が好きだから……」
吊り橋効果の応用だけど……単純なものね。
真姫「ことり、キス……していい?」
ことり「そ、それはダ… 真姫「じゃあ、手を繋いで」
ことり「そ、それくらいなら……」
ギュッ
真姫「あなたの手。とても暖かいのね」
ことり「ま、真姫ちゃん」
真姫「少し移動して、肩に触ってもいいかしら」
ことり「肩? ……ま、まあ…」
ピトッ
ことり「ん……」
真姫「次は、顔……」
ことり「ち、ちょっと待って」
真姫「ここまで来たんだから、ちょっとだけ肩においてある手を動かすだけだから……」
ことり「そ、それだけなら……」
スッ…
ことり「っ……」ピクン
真姫「……ねえ、ことり」
ことり「な、なあに?」
真姫「……キス、していい?」
ことり「えっ、えぇ?」カァ
真姫「ちょっとだけよ、ちょっとだけ……」
ことり「ちょっ、ちょっとだけ……?」
ーー……
ーー…
ー…
…
ガラッ
ことり「……」
絵里「ど、どうだったの?」
ことり「……」
ことり「ことり、真姫ちゃんはわるくないと思う……」
海未「ことりっ、真姫が皆に……穂乃果に対してなにをしたのかわかっているのですか!?」
ことり「海未ちゃん……ううん、ことり…その場にいなかったから、真姫ちゃんがなにをしたのかはわからない……」
ことり「けど、真姫ちゃんなりに考えがあったんじゃないかなぁ」
海未「ことり……貴方は…」
ことり「……」
(真姫『ことりだけが、私のことを理解してくれると思うの』)
ことり「……一人は、かわいそうだよね」
ことり「あっ、次は凛ちゃんだって」
凛「凛!?」
海未「どうかしてます……」ハァ
ことり「ごめんね、海未ちゃん……」
ーー……
真姫「凛だけが、私の味方なの」
凛「にゃっ!?」
凛「で、でも……」
真姫「さっき、もしかしたらひどい事を言っているように聞こえたかもしれない」
真姫「けど、それは違うの。花陽の事を思って厳しく言っただけであって……」
凛「凛は、かよちんの邪魔をしているだけって……」
真姫「だから、やり方が悪いの」
凛「?」
真姫「私はこんな性格だから、防波堤にしかなれないわ」
真姫「けど、花陽の本当の親友で、彼女を幸せにしてあげられるのは長い付き合いのあなたしかいないの」
凛「真姫ちゃん……」
真姫「私は、あなたの天真爛漫なところが好きよ」
真姫「……これは嘘じゃないわ」
凛「じゃあ、真姫ちゃんの味方が凛しかいないって……」
真姫「さっきあんな風にいっちゃったから……もう上級生達とは元のように仲良くはいけないと思う」
凛「そんなこと……」
真姫「けど、私には花陽と凛がいる」
凛「……」
真姫「そして、私の気持ちを理解してくれるのは同じく花陽の事を考えている凛だけなの」
凛「真姫ちゃん……ううん、かよちんもきっと真姫ちゃんの味方にゃー」ニコッ
真姫「ありがとう……凛」ウル
凛「だいじょーぶ!凛が真姫ちゃんのこと、守ってあげるからっ」
ギューッ
真姫「そうね、私は凛の成績を守ってあげるわ。考査前にはちゃんと勉強もみてあげる」フフ
凛「うぇーテストの事は考えたくないにゃー」エヘヘ
ーー……
凛「みんな、真姫ちゃんのこと……悪く思わないでほしいなっ」
海未「凛……あなたまで…」
凛「かよちんかよちん、次、真姫ちゃんが呼んでるよっ」
花陽「う、うん……」
凛「凛は、ずっとかよちんの親友だからねっ!」
花陽「凛ちゃん……」
ーー……
花陽「……って凛ちゃんが」ニコ
真姫「そう、やっぱりあなた達は素敵なお友達ね」
花陽「うん……真姫ちゃんのことも心配していたよ」
真姫「そう……優しい子ね」
真姫「今度からは毎日放課に勉強をみてあげようかしら」フム
花陽「うんっ、私もお手伝いしますっ」
真姫「花陽は、もうちょっとクラスで元気にいるようにね」
真姫「いまのあなたなら逆に皆から好かれるんだから。あなたらしさを出していきなさい」ニコ
花陽「うまく、できるかな……」
真姫「大丈夫。私がついてるから」
花陽「真姫ちゃん……ごめんね、迷惑かけて」
真姫「迷惑だなんて思っていないわ」
真姫「私も凛も、あなたの事が好きだからしているだけ」ポリ
花陽「真姫ちゃん……」パァ
真姫「な、なによっ勘違いしないでよ。ただ知り合いが元気ないとこっちの気分まで暗くなるからで……」
花陽「うん。ありがとう」ニコ
ーー……
花陽「やっぱり、真姫ちゃんはμ'sの大切な仲間です!」
海未「……」
絵里「海未、花陽達はもちろん真姫の大切な友達だから…」
絵里「……友達の大切さを一番理解しているのはあなたでしょ?」
海未「……はい」
花陽「次は絵… 絵里「わっ、私!?」
絵里「ええと……ノックをしてドアを開けたら一度お辞儀をして…それから……」アタフタ
海未「(大丈夫ですかね……)」
コンコン
ガチャッ
絵里「……」
真姫「あなたはそこに立ったままでお願いするわ」
絵里「いや、これは仲直りの場で……」
真姫「私がした無礼を詫びる場、もしくは誤解を解く場ね」
真姫「でも、今ふたりにあるのはあなたのストーカー的な行動で被害を受けている私っていう加害者と被害者の関係だけ」
真姫「エリーと話すことは事実無いわけだし、なんなら今すぐに退室してもらって結構よ」
絵里「……それは違うわよ、真姫」
真姫「?」
絵里「あなたは言ったわ、『ここは誤解を解く場』だと」
絵里「だから、私に対する誤解を解きましょう」
真姫「誤解って……事実じゃない」
絵里「誤解よ。そもそも間接キスだって、残って捨てられそうだったジュースが勿体無かっただけだしね」
真姫「……」
絵里「ボディタッチが多いのだって、部員の体調管理の一環だしね」
真姫「……」
絵里「恋愛雑誌に鬼のようにラインを引いていたのだって、部員のためだし」
絵里「夜にあなたの名前を呼びながら事に及んでいるのだって、そうする方がより高まるから」
絵里「どう?部員想い……いや、後輩思いのエリチカでしょう?? 真姫「次、海未ちゃん呼んできて」
絵里「ちょっと! 待って! 話を聞いて!!」
真姫「やめてよっ、そんな必死な顔で近づいてこないで頂戴…こわいから」
絵里「家柄も悪くないし、美人だし、教養もある….…私たちはベストな相性だと思うの」
真姫「はい。それでいいのでお引き取りください」
絵里「真姫!」
真姫「上級生にオカズにされてる後下級生の身にもなりなさいよっ!」
絵里「なら穂乃果ならいいの!?」
真姫「……」
真姫「しょうがないわね穂乃果ったら……」
絵里「おかしいじゃない!依怙贔屓よっ!!」
真姫「贔屓が発生するのは当然じゃない! 好きなんだからっ!!」
絵里「……」ハァ
絵里「ここまで融通がきかないなんてあ、とんでもない後輩がいたものね……」
ガチャッ
海未「……」
真姫「どうぞ、そこにかけて頂戴」
海未「説明と、穂乃果への謝罪を要求します」
真姫「……」
真姫「はじめは、ただの実験だったわ」
海未「それが最低だと言っているんです……」キッ
真姫「心理学って、やっぱり重要な分野よね。実際、穂乃果は私に告白までされたわけだし」
真姫「けど、私があの子に夢中になってしまうのは計算外だったわ」
海未「穂乃果は、人に好かれやすいタチですから」
真姫「そうね。計算されていない無邪気さとか、元気いっぱいな感じは彼女の魅力そのものね」
海未「ええ。穂乃果の素晴らしい点のいくつかです」
真姫「距離感が近いから、こんな私でも近くにいれるんだ。って思えた」
海未「同感です……」
真姫「こちらが手綱を握っているようで、実際は彼女に振り回されっぱなしだし」
海未「えぇ……」
真姫「穂乃果を好きになってよかった」
海未「……えぇ…」ウル
真姫「ごめんなさいね。酷い事を言って」
海未「あなたの言うとおり、嫉妬から三たびも打ってしまい。申し訳ありません」
真姫「穂乃果にはきちんと説明しておくわ」
海未「そうですね…それと」
海未「ことりに対するアレは一体なんなんですか?」
真姫「……ああ」
真姫「あの子って、意外と穂乃果と似てる部分があってね……可愛いな、って」
海未「実際のところは?」
真姫「とりあえず彼女と親密な関係になれば、穂乃果とベタベタしなくなると思って」
海未「嫉妬からですか。歪んでますし、タチが悪いですね」
真姫「そうね、ことりにも説明する機会をつくらないと……」
海未「ではなぜ…」
海未「……なぜ、穂乃果の告白を断ったのですか…?」ギュッ
真姫「….…」
海未「私は、あなたなら穂乃果を任せられると思ってなにも言わず身を引いたのに….…」
真姫「……ライバルとして、教えておくけど…」
ーー……
ガチャッ
希「ウチが最後かぁ~」
真姫「……そうね」
希「早速やけど」
真姫「?」
希「確かにウチはマシュマロ女子かもしれん」
真姫「図々しいわね……どちらかというと、大福系女子じゃない」
希「顔の作りも、μ'sの標準に達していないかも……しれんな」
真姫「そうね」
希「真姫ちゃんがそう思ってるならそれでええやん」ニコ
真姫「?」
希「あなたの本音……本心、しかと聞いたで。やっぱ仲間はこうじゃなくちゃ」
真姫「いや……だから」
希「?」
真姫「なんでも思ったこというのが仲間なの? 綺麗事ね」
希「……」
真姫「その人格者キャラを貫きたいならそれはあなたの自由だし、なにも言わないわ」
真姫「なら希も自分の本音を晒すべきじゃない」
希「……」
真姫「おせっかい焼きの癖に、自分の事はなにも言わないで……」
希「真姫ちゃん……」
希「やっと、ウチへの本音を聞いた気がするよ。たしかにウチは皆へのおせっかいばかりで、自分のことはよう喋らな 真姫「ああいいからそういうの」
真姫「そもそも、エリーが入るって言って「これで8人だね」となって、誰も目の前にいるあなたなんて眼中に無かったじゃない」
真姫「そこでいきなり『9人目ならここにおるよ』とか言い出して…」
真姫「……うわ…って、正直皆思ったわよ」
希「ふぇえ~ぇええ~ん」ボロボロ
真姫「私が悪者みたいじゃない……」
希「だって、もうアカンやん。そんなこと言われたらどないせばええのんっ」ヒック、ヒック
真姫「希が水着のときはお腹をへこませてるのを、私は知ってるわよ」
希「良い笑顔で追い打ちかけんといてっ、ほんと悲しいわぁあ」ェグ、エグ
真姫「皆の見えないところで『ええやん』とか、『~~やで?」とか、キメ台詞の練習してるのも知ってる」
希「もういっそ殺してぇっ」エーン
真姫「希……」
希「?」
真姫「泣き顔もブスね」
希「ウチμ'sやめる~っ!」ウワーンッ
真姫「けど……」
真姫「いいじゃない。希はそれで」
希「……?」キョトン
真姫「見た目だけがアイドルじゃない……」
希「……」
真姫「ただ、アイドルの容姿かって言われると疑問符が浮かぶだけ」
希「う、うん」
真姫「『大人μ's』なんてコンセプトチームがあれば間違いなく抜擢されるわ。男はあなたみたいなの好きだから」
希「……」
真姫「男性アイドルでも、女性アイドルでも、みんな……すべての人を幸せにするようなパフォーマンスがしたいじゃない」
希「…………」
真姫「μ'sでは希がトップクラスだと私は思うの….」
真姫「……穂乃果の次に」
希「真姫ちゃん……一言余計や」
真姫「だから、なにが言いたいかというと見た目はそんな希だけど……変に気取らずそのままで十分魅力的。のんたんはのんたんで愛され系アイドルなのよ」
希「真姫ちゃん……」
真姫「ちょっと、私も口下手だから……誤解させるような言い方になってしまったかもしれないけど……」
希「….…ううん。やっぱり、真姫ちゃんの本音を聞いて良かったって……ウチ、思うん」ニコ
真姫「……そう」
希「ウチも、真姫ちゃんの襟足ともモミアゲともつかない未処理ヘアーというか……夏場に勝手に伸びてくるムダ毛ヘアー、妙だと思っとったん」ニィ
真姫「うぇえっ?」
希「真姫ちゃんも未処理ムダ毛ヘアーを公衆に晒しているんやから、私が自分を恥ずかしいなんて思うのはちっぽけな話やな」ニコッ
真姫「だれが夏場未手入れもっさりヘアーよ!!」
希「そんな怒らんといてぇなあ、言葉のアヤやん?」クス
真姫「はぁ……まあいいわ。不問に帰します」
真姫「これからもよろしくね、希」スッ
希「うんっ。こちらこそ、よろしくなぁ」
ギュッ
真姫「ええと、これで終わりよね」
希「なに言うとるん? 真姫ちゃん」
真姫「?」
希「大本命が残ってるやん?」ニッ
「その、実験? よくわからないけど、真姫ちゃんがすることだもん。きっと勉強になることなんだよね??」
「き、聞いてたの!?」
「あ、あなたに対しての嫌がらせとかそういうのじゃないからっ」
「し、信じてほしい……」
ちょん、ちょん、と人差し指と人差し指を合わせて顔を赤くしている真姫ちゃん。今すぐに抱きしめたい欲求が湧くが、気持ち悪いと否定されている身だ。軽率な行動はとれない。
「真姫ちゃんっ!」
「ほっ、穂乃果!?」
けど、抑えきれず抱きついてしまった。
暖かいなぁ、真姫ちゃんは……。それに、良い匂いもする…。
(「いい? 真姫ちゃんは間違った動機であなたに近づいたかもしれないけれど……好きな気持ちは本当だと思うから。それは信じてあげてほしい」)
(「ーー……にことの、約束よ?」)
にこちゃん……でも、穂乃果は真姫ちゃんにはっきりと拒絶されちゃった。それで、今も心が痛いんだ。
ーー……
海未「いいんですか? 二人を取り持つような事をして……」
にこ「いいのよ……それに」
にこ「あの子だから、真姫ちゃんを任せられると思ったの。それは海未ちゃんが真姫ちゃんに対して思った気持ちと同じよ」
海未「そう……ですか」
海未「真姫も、幸せものですね」
にこ「あら奇遇ね。にこもそう思うわ」
「真姫ちゃん、穂乃果のことどう思ってるの?」
どう思っているのか。ちょうどいいし、説明の導入に使えそうね。
「好きよ」
「そ、そう……なんだ…」
なんだか嬉しそうに噛みしめる穂乃果。でも、そうなると『どうして』がくるでしょうね。
「じゃ、じゃあ……どうして、ああ言ったの?」
「言わなかったかしら? 私たち、同性よ。変じゃない」
「お互いが好きなら、関係ないでしょ? 私は、いま両思いだってわかってすっごく嬉しいよ?」
あなたのために言っているの。
なんて言ったら、ずるいかしら。
「同性の恋人なんて、評判が悪く傾くからよ。そこに私の気持ちは関係ないの」
「なんで周りを気にするのっ?」
「私たちがアイドルだからよっ!」
驚いた表情をする穂乃果。
けど、『アイドルだから』か。一理あるけれどやっぱりこれを言い訳にするのもずるいかな。
「じゃ、じゃあアイドルを辞め… 「がっかりさせないで」
「安直過ぎるのよ。もうちょっと考えてみたら?」
「それに、あなたを受け入れなかった理由はまだあるの」
「……」
「私は、本当はすごく嫌な子で。あなたと付き合えるような人間じゃないの。これが一番の理由」
そう。私は嫌な人間だ。いつも、人より上からものを見ている気になっている驕った人間。
「穂乃果を拒絶しておいて難だけど、自分でも上手く気持ちを制御できなくてね…」
「……もういいや。って。全部私を見せて、それで皆が私を拒絶するなら受け入れようって」
皆を傷つけたのは事実だし、どんな罵倒も聞くつもり。
「なら……私も、真姫ちゃんに見せてない嫌なところを見せる」
「穂乃果?」
「それで、私も……穂乃果も真姫ちゃんと同じ、色々考えてる人間なんだって知ってほしいの」
「真姫ちゃんがドキドキしているのをわかっていて抱きついてた」
「真姫ちゃんを取られないかって、にこちゃんに嫉妬していた」
「絵里ちゃん、希ちゃんに相談して、真姫ちゃんの好みとか調べて……計算ばかりして、あなたに合わせていた」
「真姫ちゃんの事を考えると……ドキドキして、え…えっちな妄想だってした」
「穂乃果は、こういう子なの。なにも考えていないように見えるけど、こんな事ばかり考えているような悪い子なんだ」
「穂乃果……」
「でも、それって好きな人がいたら皆してる事じゃない」
「そ、そうなの……?」
「共通の友人に相談したり、相手の好みを知ったり……それが悪い事なら、全国の皆が悪い事をしている事になるわよ」
「私だってあなたと話す他のμ'sメンバーに嫉妬する事もあった」
「でも、私の言っていることはそういうのじゃないの」
まったく。皆、ドアから覗いているの丸見えよ……。
「希には酷いことをたくさん言ったわ。それでも許してくれるあの子の心の広さに甘える事になりそう」
「にこちゃんにも穂乃果と同じ、酷いことをしたわ」
「ことりも、穂乃果と近い距離にいつもいるから引き離したかっただけで振り回した」
「わかった? 私はこんな人間なの。穂乃果とは違うのよ」
いい加減、気づいたでしょ……。
「そうかなあ、あんまり変わらないような気がするけど」
「はあ? 全然違うじゃない。聞いていたの??」
「真姫ちゃんの方が、ちょっと考えすぎって話しでしょ?」
「私だって、にこちゃんに嫉妬していたけど、何も思いつかないから何もしなかった。それだけの違い」
「呆れた……」
「だって、穂乃果より真姫ちゃんの方が色々考えてるんだし……その違いくらいあるよ」
「だから……もう一度、告白するよ」
『西木野真姫さん。あなたの事が好きです』
「……今さら付き合えないわよ。皆にした事は無くならないわ」
「これも私の汚い気持ちが作り出した現状だから、自業自得ね」
「私は、真姫ちゃんの気持ちを聞いているんだよ? 穂乃果の事をどう思っていて、どうしたいのか……」
「私は……私も、あなたの事が好きで、付き合いたいと思ってる」
「けど……」
『”けど”? ウチらも、真姫ちゃんの全部をみて……それでも受け入れるって決めたのに??』
真姫「希…….」
希「それに今じぶんで言うたやん」
希「私の心の広さに甘えるって。ほら、甘えてええんよ? あなたはまだ一番年下の子供なんやから」
真姫「……」
希「上級生やし、人生の先輩は器が大きいんよ」ニコ
希「あっ、じぶんで言うてもうてるやん」
真姫「……そうね。私もそう思いますよ。東條先輩」
希「皆も同じ気持ちだもんね?」
希「……っと、そういうわけだから。ウチらを言い訳にして、穂乃果ちゃんから逃げんと。受け入れてあげて」
真姫「に、逃げてなんか……」
希「そう? 穂乃果ちゃんに言い寄られてる真姫ちゃんて、人の好意に慣れとらんモテん男子みたいやから」
真姫「なっ」カァ
希「素直になりい。悪いもん全部出して、気持ちよくなったんちゃうん?」
希「全部出して空っぽになって、ようやく穂乃果ちゃんを受け入れてあげられるあなたになったと思うよ」ニコ
真姫「ありがとう……希」
希「なに、カードがそう告げとったからや」クス
真姫「そういうわけだから……穂乃果」
穂乃果 「……」
真姫「その……」
真姫「私と、お付き合いしてください」スッ
穂乃果「真姫ちゃんっ!」
ダキッ!!
真姫「シェークハンドの構えをしているのにどうして抱きついてくるのよっ!?」
穂乃果「だって、嬉しいから!!」
モッギューッ
真姫「まったくもう……」
海未「真姫」
真姫「海未……」
海未「一発、ぶたせてください」
真姫「え?」
海未「どうやら私も悪いところが出たみたいです」
海未「穂乃果をもっていくのなら最後に一発……」
真姫「もう3発もビンタしてるじゃない!」
海未「それは穂乃果に対する非礼に対してです! これは穂乃果の保護者的立場兼、失恋の嫉妬からくる気持ちの整理に必要なんですっ!!」
真姫「だ、だれか助け……」
にこ「海未ちゃん、にこの分も載せて一発いっちゃって!」
真姫「にこちゃんまで~」ガクッ
ーー……それからは、もう一度皆に謝って。
アイドルだから内緒でって言ったのに、穂乃果のおかげで学校の皆やファンの人たちにも周知の事実として知れ渡った。
ことり情報だと、秋葉のグッズ売れ行きにも影響は出ていないらしい。あるとするなら、総数は変わらないが……男性の割合が減って、女性ファンの割合が増えたみたいだけど……。
そういえばあの時、穂乃果がどさくさに紛れて大胆な告白をしていたけど……交際はプラトニックに。お互い高校生の内はね。
どちらかの家にいると、たまに穂乃果が発情したような赤い顔をする時があるが、可哀想だけど今のところは上手くかわせている。いつまでかわせるか、最近自信が無くなってきてるけど……。
「真~姫ちゃんっ!」
「はいはい……答えなら、まずは自分で一回解いてから」
「ちがうよぉ、ただ名前を呼びたくなっただけ」
えへへ、と穂乃果がはにかむ。相変わらず天使みたいな愛らしさだ。
「好きだよ。真姫ちゃん」
「………………私もよ」
「えへへぇ」
「穂乃果……」
「……真姫ちゃん…」
『二人ともそこまでです! 今日は勉強会ですよっ、いちゃいちゃするのは余所でしてください!!」
「わかったよぉ、海未ちゃん……」
「ごめんなさい……」
「油断すればすぐにこうなんですから……まったく」
「じゃあ、帰ったら続き……しようね」
「……穂乃果ったら… 「あぁもう私一人ではダメです! 皆を呼びますっ!」
これからも、穂乃果と一緒にいられたらいいなと思う。
「穂乃果」
「?」
「愛してるわ」
「っ……うん! 私もだよ、真姫ちゃんっ!」
穂乃果と一緒にいると私は『嫌われ真姫』ではなく、一人の愛されてる人間だと自覚できる。
そして、穂乃果を……人を好きになって良いんだと思える。
願わくば、この関係が……一生のものとなりますように…。
<完>
レスをしてくれた方々、ありがとうございました。
はじめに内容に触る注釈をつけるか悩みましたが、予期していないからこその驚きがあると思って今回はそれを優先しました。次の機会があれば参考にさせていただきます。
乙です。
正直言うと前半の希からにこに移る時に修正入れました。
実際は、更に嫌われ真姫です。にこちゃんとか目も当てられなくなります。
これもはじめに注釈を入れなかった弊害として、やりすぎだと思いました。一人やった時点で同じですが。
突き抜けるべきでした。
ありがとうございました。乙です。
真姫「事実を告げただけよ。アイドルやってるんだから、希が後々ぶつかる壁を早めに教えてあげただけ」
にこ「真姫ちゃんらしくないわね。本当に、なにかあったんじゃないの?」
真姫「本当……皆、私のなにを知った気でいるのかしら」ハァ
にこ「知っているわよ」
にこ「少なくともニコはね」
真姫「……」
にこ「真姫ちゃんとの付き合いだったら、穂乃果ちゃんにだって負けないつもりよ」
真姫「……そう」
真姫「まあ、にこちゃんとは特に親しくしていたわね」
にこ「真姫ちゃんのご両親とも仲良くお食事したし、親公認の仲ってやつかしら?」フフン
真姫「……そのことだけど」
にこ「?」
真姫「悪いと言っているわけじゃないわ…」
真姫「……ただ、純粋に」
真姫「『貧乏って恥ずかしい』って思った」
にこ「……」
にこ「ま、まあ……確かにニコの家庭は裕福ではないけど」
真姫「だから、これは悪口を言っているわけじゃないの」
真姫「慣れない外食のマナーを、背伸びして頑張って食事しているニコちゃんを見て…」
真姫「……後で、うちの両親は笑っていたわ」
にこ「……」
にこ「そ、そう……まあ…ニコの作法が至らなかった結果なんだから仕方ないわね」
にこ「おじさま達も人が悪いわね。間違っていたなら指摘してくれたらよかったニコ」ニコ
真姫「……」
真姫「私は、にこちゃんは特別だと思っていた」
にこ「嬉しいこと言ってくれるじゃない。ニコも… 真姫「けど……」
真姫「穂乃果と接するようになって気付いたの…」
真姫「……これが、本当に大切な人なんだ…って」
にこ「……」
真姫「にこちゃんが無理をして、予習してきた礼儀作法をみせてくれた時に私はこう思っていた」
真姫「『もっと堂々としていて』『見栄を張らないで、普段のにこちゃんを見せてあげてっ』……って」
にこ「ニコは、真姫ちゃんの友達として恥ずかしくないように……」
真姫「それが恥ずかしいのよっ」
にこ「っ」
真姫「はたから見れば、オドオドして、キョロキョロして、私の顔色まで伺って……言わなくても良い、下手くそな感想を無理に言って…」
真姫「ああ余裕が無いにこちゃんを見て、憐れとは言わないけどこっちが恥ずかしくなってきて……」
真姫「その後に、穂乃果も同じように食事の席についたの」
真姫「もちろん、食事のマナーなんてわからないし。はじめは両親も眉をひそめていたわ」
真姫「けど、不思議と”育ちの悪さ”は感じなかった」
真姫「……前に連れてきた子と違ってね」
にこ「……」ギュ…
真姫「コースがつづくにつれて、穂乃果はわからない事を両親から教えてもらって」
真姫「会話も弾んだわ。私も楽しかった」
真姫「両親も『また高坂さんを招待しなさい』って」
真姫「にこちゃんは、あれからウチに来た?」
にこ「……」
真姫「でも、私は両親の期待とは逆に、にこちゃんとの関係を絶つことは無かった」
にこ「聞いていれば……」
にこ「真姫ちゃんの話は『貧乏人批判』であって、ニコの人格を否定するものではないわ」
にこ「だからニコはそんなにダメージを受けないニコ」ニコ
真姫「……だから、これは悪口じゃないって前置きしたわよ」
真姫「ただ事実として、にこちゃんは貧乏人で…」
真姫「ただ事実として、私はそれが恥ずかしいの……」
にこ「そんなの……」
にこ「そんなの仕方ないじゃない! ニコのウチは現に貧乏なんだからっ!」
真姫「……」
にこ「でも、真姫ちゃんはそんな事気していないってニコ、わかってた……」
にこ「だから、私はあなたに心を開いて一緒にいたのっ」
真姫「……にこちゃんは悪くない。そう言ったでしょ?」
真姫「悪いのは私。貧乏嫌いなんて、印章最悪もいいところよ。実際最悪な性格よね、自分でも嫌になるわ」
にこ「納得いかない……穂乃果が良くて、私がダメな理由がわからないわ」
真姫「……貧乏人に限って、お金が無い事を気にするのよね」
にこ「……」
真姫「帰りに皆でクレープを食べる時だって、穂乃果なら『お金ないや~』で済ますところを…」
真姫「にこちゃんは家計が厳しくて使えないお金を、無理して使って買うじゃない。まるでお金が無いと思われるのが嫌みたいに」
真姫「貧乏人に限って、気にするのよね。無理して、見栄を張って……」
真姫「そういうのを見る度に、私はにこちゃんの事が好きじゃなくなっていったの」
にこ「……だから、やっぱりニコ個人じゃなく貧乏批判であって… 真姫「それに」
真姫「穂乃果とは目線が合うの」
にこ「……」
真姫「女子に身長なんて関係ないってよく聞くけど…」
真姫「……今、あなたと並んで歩く事が…とても情けないことに感じる」
にこ「……」
にこ「ひどい事言うわね真姫ちゃんったら。この身長は、にこの可愛らしさにぴったりなのよ」
真姫「ビーチパラソルの下で並んで寝ていた時も……正直、その短足にヒいたわ」
にこ「……」
にこ「……」
にこ「本当に、今まで……そういう風に思っていたの?」
真姫「ええ」
にこ「悪質なドッキリ ニコ。後で、許してほしくても簡単に許さないんだから……」
真姫「……」
にこ「……嘘だって、言ってよ」
真姫「……ごめんなさい」
にこ「謝らないで!!」
真姫「泣かないで」
にこ「今日の真姫ちゃんはおかしいわ……なにかあってそう言ってるんでしょ?」
真姫「私も気づいたのよ」
真姫「”あなた”と一緒にいたのも、あなたが自身で言うとおり可愛いから」
にこ「……」
真姫「友達なんて、そんなものでしょう。特に女の友達付き合いなんてメンツが大事なんだから……」
にこ「……」ボロ、ボロ…
真姫「怒らせるような事を言ったのは私だし、嫌いになってせいせいするのならそれでもいいわ」
にこ「これは……悔しいの」ポロ、ポロ、
にこ「あなたにじゃなく…」
にこ「……そんな真姫ちゃんに対して心を開いていた自分に…っ」グスッ
真姫「……」
真姫「好きよ。にこちゃん」
にこ「えっ……」
真姫「嘘よ。正確には好きだった、かもしれないけど」
真姫「あんな期待するような顔をして、まだ私の事を嫌いになってないのね……呆れた」
にこ「……最低…もう、顔も見たくない…」ヒック
真姫「そう……にこちゃんに嫌われるのは辛いわね、やっぱり」
パンッ!!
真姫「っ……」
真姫「4発目……随分気が荒いのね」
海未「この……人でなし!!」キッ
真姫「簡単に手が出るのね、先輩は」
海未「真姫、あなたは何を考えているんですかっ!?」
真姫「なにって……」チラ
にこ「……」
真姫「にこちゃんに聞けば? 私からいう事はないし」
海未「なにをワケのわからないことを……」
真姫「さっきからなんなのかしら?」
真姫「もしかして海未ちゃんの家も貧乏だから怒っちゃったの? ごめんなさいね」
海未「ウチは貧乏ではありません!!」
真姫「そんな必死に怒らないでよ。にこちゃんに悪いでしょ?」
海未「っ」
海未「やめてしまいなさい! 貴方なんか…… 絵理「海未っ!」
海未「絵理……」
絵理「怒る気持ちもわかるわ。けど」
絵理「あの真姫よ? なにかしら理由があるとしか思えないわ」
海未「しかし……」チラ
真姫「? お金なら貸してあげないわよ??」
海未「これでもですかっ!?」
絵理「うーん……」タラ
絵理「お願い真姫。いつも賢明なあなたがどうしてこんな……」
真姫「どうしてって……」チラ
にこ「……?」
真姫「聞くならにこちゃんから、って言ってるでしょ」
絵理「だからどうしてにこがわかるって言うのよ!!」
海未「絵理、落ち着いて……」アセ
真姫「少なくとも、私から言うつもりは無いわ…」
真姫「……今はね」
絵理「でも、そのノリなら私にもなにか言うつもりなのかしら?」
真姫「ないわ」
絵理「……へ、へえ」
真姫「だってエリーの家は貧乏じゃないし」
にこ「……」
真姫「肥満体でもないし」
希「一部だけや」
真姫「貧乏じゃないしね」
にこ「……」
絵理「あなたはまた……っ」
真姫「μ'sメンバーの資格に『親の年収』の項目を入れたらどうかしら……?」
絵理「宝塚じゃあるまいし。必要なのは『スクールアイドルとしての覚悟』だけよっ!」
絵理「にこは、μ's内で一番ソレを満たしているわ!!」
真姫「まあ、にこちゃんは顔がいいからプラマイゼロってところかしら」
真姫「それに…… 凛『真姫ちゃんっ!」
凛「もうやめて!! 凛はそんな真姫ちゃん見たくないにゃっ!」
真姫「……凛」
真姫「その『にゃー』ってなに? 今さらだけど」
凛「? ただの口癖だよ??」
真姫「『にゃー』無しでも話せるのに……可愛いと思ってやってるのかしら」
凛「そ、そんなことないよっ!」
真姫「そもそも、自分は可愛い服が似合わないと思ってる設定なんてよく考えたわね。はい可愛い可愛い」
凛「真姫ちゃん……」
真姫「あと、ラーメン好きって……設定的に微妙なんじゃない? 計算高いあなたらしくもない…ギリ、『魚介系が好きにゃ~』と言っておけばキャラ的に猫っぽいかしら」
凛「凛はただラーメンが好きなだけで……」ウル
真姫「そういえばさっきから『にゃー』が無いわね。意識してやめてるの?」
凛「意識なんてしてないよ……」
真姫「ほら言ってみなさいよ、『にゃー』『にゃー』って」クス
凛「……」
真姫「はい さーん、にーい、いーちっ!?」
凛「や、やめて…にゃあ」グスッ
真姫「はい出ました。『にゃあ』いただきましたー」
真姫「あと…」
真姫「凛って、ちょっとハゲてない?」
凛「! ハゲてないよっ!?」
真姫「ちょっと薄いというか……練習後に水をかけてる姿よく見るけど、なんか頭皮見えまくりで皆見て見ないフリしてるのよ」
凛「り、凛はハゲてなんか……っ」
絵里「真姫!」
絵里「語尾についてはともかく、本人に関係のない根も葉もない嘘は……」
真姫「そう? 合宿のときなんか朝、枕に抜け毛酷かったじゃない。毛玉吐いたなんてレベルじゃなかったわよ」
凛「そんなこと……どうしてそんなこと言うの? 真姫ちゃんやっぱりおかしいよ! 」
真姫「……」
凛「ま、真姫ちゃん?」
真姫「頭皮、もって10年ね」
凛「真姫ちゃんなんて大っきらいにゃ~っ!!」ウワァーンッ
真姫「もう、誰も引きとめないようね」
真姫「ここまで言わないと誰も私の本心に気がつかないなんて。ほんと気楽な人たちだわ」
花陽「ま、真姫ちゃんっ!」
真姫「花陽……そんな顔を『>_<』みたいにして。可愛いったらないわね」
花陽「ダメだよ真姫ちゃん!」
真姫「……」
花陽「もし本当の事でも、相手が傷つくようなことを言ったらダメっ」
真姫「優しい子ね、花陽は。穂乃果に匹敵する天使っぷりよ」
花陽「皆に謝って、ごめんなさいしよう?」
真姫「ああ可愛いわ。今だから言えるけど、私の方が凛より早くあなたに出会っていたら私が一番の親友になれたでしょうに」
花陽「真姫ちゃんも大切なお友達で……どっちが一番なんてないよ!」
真姫「あらそう? ありがとう花陽」
真姫「花陽はこう言ってるわよ? 凛」
凛「……かよちんがそう言うんだから…」
凛「……」
真姫「それでいいにゃ?」
凛「っ」ムゥ
凛「やっぱり、凛がかよちんの一番の親友にゃーっ!」ニャア!
花陽「り、凛ちゃん……二人とも大事なお友達だから…」
凛「っ、かよちんにとってはこんなやつと凛が同じなのっ!?」
花陽「こんなやつなんて言ったらダメだよ凛ちゃん、真姫ちゃんは……」
凛「どうして凛が一番だって言ってくれないの? 凛たちずっと親友だったのに!!」
凛「真姫ちゃんは、凛にも皆にも酷い事を言ったにゃっ!!」
真姫「凛……」
凛「っ……」
真姫「ここに及んでまだ『にゃあ』って……すごい媚びっぷりね」
凛「も・う・大っ嫌いにゃあぁあ!!」ワーンッ
真姫「それで、と」チラ
海未「……」
真姫「また暴力を振るいそうな顔をしている貴方」
海未「……何でしょうか」
真姫「さっきから攻撃してくるけど、それって他の子を助けるというより結局、穂乃果とくっつけなかった腹いせの事の方が強いんじゃない?」
真姫「やーね、レズって」ハァ
海未「なっ」
海未「あっ、あなたたたたにれ、レズは嫌だと言われる謂われはわわわ!」
真姫「落ち着きなさいよレズ田先輩」
海未「園田ですっ! だからどうして貴方にそんな事を……!!」
真姫「私の場合は、男も選べる中から穂乃果を選んだだけであって…」
真姫「……ハナから女の子にしか興味が無い貴方と一緒にされたくないわ」
海未「あ、あなたは……」
真姫「図星でしょう? 穂乃果がダメならことりで……みたいな諦め方してたんでしょ。レズの思考回路はわかりやすいわね」
海未「無礼な事をっ、穂乃果にもことりにも謝りなさい!!」キッ
真姫「まだあるんだけど」
海未「ひ、人をレズ呼ばわりなんてっ……」
真姫「穂乃果をネタに自慰、したでしょう?」
海未「っーー?!」
真姫「ことりでもしてそうね」
海未「な、なっ、な、なにを……」カーッ
真姫「責めてるわけじゃないの。しかたがない、だってそれがビアンレズなんだから」
海未「っ…… っ、……っ」パク、パク
真姫「二の句がつげない、ってやつ? 同性……それも、幼馴染みをオカズにオナニーなんて確かになにも言えないわよ普通」
海未「ぁ……、あ……」
真姫「いいわよ無理して何か言わなくたって……二人には内緒にしてあげるから。この際正直になって良かったじゃない。懺悔したと思って…」
海未「ざ、懺悔……」
海未「……そ、それなら…」
真姫「私を司祭だと思って。私はレズです、って。ハイ」
海未「うー……」
海未「も、もしかしたら私は同性愛者の節がみられるかもしれません……」
真姫「もしかしたらというか確定だけど」
海未「そ、それに幼馴染み二人でいやらしい妄想をして……そ、その…けがらわしいことを」
真姫「以上ね。はい、あとは悔い改めの祈りを… 海未「それと」
海未「し、司祭様でも一度……」カァ
真姫「は……?」
真姫「oh……」
真姫「だって、あなた私のこと恋敵で……」
海未「それは、穂乃果と貴方が仲を深める前ですし…」
海未「……素敵な後輩がいたものだと思っていたら、自然とそういう妄想をしてしまい…」
真姫「ま、まあ……」
真姫「いいわ。許しましょう」
海未「ありがとうございます……」ウル
海未「ですが」
海未「この事と先ほどからの件は別問題です。私のように誠意をもって謝れば皆も許して…は、簡単にはいかないでしょうが。きちんと謝るべきです」ズイッ
真姫「うるさいわね……自分だってレズを否定していたくせに…開き直って」
海未「なんだか憑き物が落ちた気分です」
真姫「謝った後どうやってμ'sを続けていくか悩みそう……」
海未「藪をつついたら大蛇が出てきたというわけですか」
真姫「アンタの事なのよ。本当開き直って……」
海未「私に対してはそれで終わりですか?」
真姫「そうね。レズなのを除けばエリーのように、むしろお手本にしたいところがたくさんあるわ」
海未「そ、そうですか」
真姫「AーRISEみたいに少数精鋭でいいのなら私と海未とエリーの3人でも良いんじゃないかしら?」
真姫「家柄も悪くないし、シュッとしてるじゃない」
海未「……」
真姫「正直、AーRISEだって…」
ガチャッ
ことり「遅くなってごめんね?」
真姫「ことり……」
ことり「真姫ちゃん…」
ことり「……穂乃果ちゃんはもう少し落ち着いたら来るっていうから」
ことり「ことりがこう言うのもなんだけど、ちゃんと納得出来るように説明してあげてほしいの」
真姫「……」
海未「ことり……真姫から離れてください」
ことり「海未ちゃん?」
真姫「ひどいわね……」
海未「こちらに来て私の後ろにいてください」キリッ
ことり「どうしたの? 何かあったの??」
真姫「対した事ないわよ…」
真姫「……あるとするなら、海未が穂乃果とことりで自慰してるってカミングアウトしたくらいね」
ことり「え……」
海未「司祭様!!」
海未「ちがうんですことり、これは……っ」
真姫「ちがわないじゃない」ハァ
海未「これは……」
ことり「……」
海未「……その…」
海未「…………すみません」
ことり「……」
ことり「あー…うん、ちょっと驚いちゃったけど」
ことり「ことりはそれで海未ちゃんを怒ったりしないよ。大切なお友達だもん」ニコ
海未「ことり……」パアァ
真姫「いいの? そんな甘やかして」
真姫「この子のことだから承諾を得たと思って、これからも続けるわよ」タラ
海未「その心配はありませんっ!」
海未「これからは、真っ当に生きますから」
真姫「……」
真姫「いいの? 本当に」
ことり「うんっ」ニコ
真姫「はあ……貴方も相当お花畑ね」
このSSまとめへのコメント
イラッ
挫けずに頑張ってください
諦めたら負けですよ♪
うーん微妙
ま~たほのまき信者のキチガイssか
ほのまき書きたいなら純粋にほのまきだけ書いとけや