この物語を始める前にーーー、
君が望む力を示してくれ
刀を持たない虚刀の剣士【セイバー】
神の二つ名を持つ忍【アサシン】
不忍を魂に刻む忍【アーチャー】
>>4
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セイバー
ザビ子orザビ男
↓3
「あんたが、俺のマスターかーー」
問いかけの意味が分からないし、いきなり現れたこの男の事もまるで分からない
ただ直感が告げている
これは生き残るラストチャンスだと
だから答える。 この答えがどんな未来をもたらすのかは分からない
ただ、今はとにかく助かりたかった
白野「私が、マスター、ですっ…」
「よしっ、ほら、立てるか?」
彼に手を引かれ立ち上がる
同時に手に何かが刻まれたようなに発熱した。
三つの模様が組み合わさった紋章に見える妙な印が刺青のように皮膚に染み込んでいる。
何が起こったのかわからない。
その時、
人形「・・・」
背後には先程戦った人形が身構えていた。
惨敗を思い出し、たしろぐ。
「心配すんな。 俺がいる以上あんたには指一本も触れさせねえよ。
さぁ、指示を出してくれ、マスター」
目の前の偉丈夫は自分に指示を出せと言っている。 只の平凡な高校生である自分に適切な指示など出せる訳が無い。
だから今は、ただ自分の生への懇願をぶつけるーー
白野「勝って……!」
「至極了解」
私が声を発した途端、彼は人形との距離をあっという間に詰め、人間ならば心臓と胃に当たる位置に手刀の連撃を叩き込みトドメと言わんばかりに手刀を人形の首に横薙ぎに払いのけ、こちらにくるりと向く
人形「……」
彼がこちらに向いた一瞬後に人形が膝を付き、胴体が倒れるよりも先に人形の首が地に落ちた
視界に映る首の断面は、まるで日本刀で斬ったかのようになめらかな切り口だった
「もう終いか。 まぁ、只の人形ならこんなもんか」
相変わらずのんびりとした声に、応えようとするも、手の甲に刻まれた文様が放つ痛みが徐々に増してきていた。
それは耐え難い程のものになり、意識を焦がしていく。
―――夢を見た。
空が焼け、建物は崩れ、人は潰れ、路は途絶えている。
忌まわしい夢。
何処かで、何処かにあった、現実に起きた記憶である。
ただ、これは私が『知っている』筈のない記憶。
何故かそう直感する
炎でよく見えないが、人が二人いる。
一人は介錯を待つ罪人のように正座で佇ずみ、もう一人は今にも高々と挙げた手を振り下ろさんとーーー
白野(何か・・・夢を見ていたようだ)
今の夢は一体なんだろう?
只の夢にしては嫌に現実感があった
まるでその場で実際に体感していた人間の視点を、自らの物として見ていたかのようだ
白野(視点…そういえばあの夢の視点なんだか低かった)
中腰の姿勢なら、あれ位の位置になるのだろうか
白野「って…あれ?」
白野「ここは…保健室?」
いつの間にか倒れ運ばれたらしい。
「目が覚めたようだな」
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