【グロ注意】田井中律ちゃんを監禁してみた (10)

田井中律は地下室にいた。
どう改築したのか、絵に描いたような薄暗い、錆び臭い部屋。律の手首と両足には手錠が嵌められている。身動きがとれず、床に這いつくばっている。
相当暴れたのか、律は疲れきった、それでも落ち着かない様子で、動悸荒く周囲を見つめている。

律はどうして自分がここにいるのか知っていた。

下校中、秋山澪と別れ、人気のない通路を通りかかったとき、誰かに後頭部を思い切り殴られたのだ。
気を失うまで数十秒かかったが、その間にも、自分がなにかの事件に巻き込まれつつある、というのは無意識的にしろ、意識的にしろ、感じた。

田井中律は恐怖していた。
目覚めた場所があからさまな監禁室だったからである。
どこからか水漏れしているのか、ポツリ、ポツリと水が垂れる音が律の焦燥を煽った。息荒く、何度も生唾を飲む。

思考は敢えて止めていた。
自分がこれからどうなるかは考えたくもなかった。
強姦されるか、暴行され殴り殺されるか、それは加害者の性癖に左右されるものである。
田井中律にとっての現実は、そのどちらかであった。

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鉄状の扉が軋み、響く音が振動で伝わる。
男が入ってきた。細身で小柄な、陰気そうな男性。
律は虚勢を張る。
「あんた……、こんなことして、只で済むと思ってんのか。警察沙汰だぞ……」
男は律を眺め、その全体を見つめる。
「一生刑務所の中だぞ!犯罪者!……アタシをどうする気だよ!」
男は律に近づく。屈み、その顔を眺める。
「クズ!最低だよお前!あたしになんかあれば、警察が黙ってないんだからなッ」

肌を殴る乾いた音が響く。
男は律の顔を殴った。
拳を握り、若干加減した様子だったが、それでも鼻から血が流れる程には衝撃が効いた。
「……クズ……」

男はもう一度、律の顔を殴る。
「クズ!嫌だぁっ![ピーーー]っ!ゴミ野郎!もうやだぁっ!」
律は緊張の糸が切れたように、栓を外した水のように男を罵りだした。
「祟ってやる!呪ってやる!呪ってやる!」

俯きながら喚く律を横目に、男はポケットから、なにかを取り出した。
律は目を凝らす。
それはペンチだった。
男は律の小指を挟む。
「う……嘘……嘘」
律は身動きが取れない。ペンチには徐々に力が込められていく。
「嫌だぁぁッ!ごめんなさいッ!ごめんなさい!」
「謝って」
男がなにか呟いた。
律は必死に聞き取る。
「謝れば許してあげる」
男は謝罪を要求していた。
律は震えて嗚咽しながら、掠れた小声で男に謝る。
「……クズって言ってすいませんでした……、許してください……」

骨が砕ける音が響く。
ペンチは律の小指を、平らになるまで押し潰した。
「あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛ああああーッ!」
律は絶叫した。目をひんむいて、口から唾を吐き散らかしながら叫ぶ。
ペンチの隙間からは冗談みたいに血が溢れだし、白い骨が細かく砕け、ジャリジャリと砂の様な音を立てた。

「ひゃあ゛あ゛あ゛あーッ!嫌だあ゛あ゛ああーッ!」
律はぶんぶんと首を振り回す。 「助けてェェェェェェーッ!誰か助けてェェェェーッ!」
律は錯乱したように叫び続ける。
血肉が細かく飛散し、男はその一部を拾って食べた。

男は叫ぶ律の身体に向かって、放尿した。
「はぁっ!あっ!……オエッ!はあああッ」
グシャグシャに泣き濡らす律は、尿からくる生理的な嗚咽を堪える
律は激痛を堪え、唇を噛みしめながら、次の虐待に備えるよう、震える身体を縮こませる。

男は虐待をやめた。
「毎日来るからね」
そう言い残すと、鉄の扉を開き、部屋から立ち去った。

残された律は発狂したように、何時間も泣きわめいた。

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