友「撃っても罪にならない銃があるとしたら?」 (14)

男「………暇だな」

友「だねー」

男「友、なんか面白い話してくれ」

友「振り方雑すぎるでしょ」

男「いーだろ。お前面白い話する担当なんだから」

友「そんな担当こちらから願い下げだ」

男「はーやーく、はーやーく」

友「止めろろ、中学生じゃねえんだからさ」

男「早くしないとお前を粉砕玉砕大喝采するぞ」

友「ちょっと何言ってるかよく分からないです」

男「それかお前の黒歴史の自作小説をネットに晒しあげる」

友「分かった分かった。するからやめてくれ」

男「おう、期待してるぞ」

友「それじゃあ、例え話をしようか」

男「例えば?」

友「やかましいわ」

男「早くしろよ」

友「はいはい。そうだな………お前最近漫画読んでる?」

男「いいや」

友「それじゃあ、例えばだけど」

男「おう、例えば?」

友「撃っても罪にならない銃があるとしたら?」

男「撃っても?つまり合法で人を殺せる銃?」

友「だね。ただし、殺せるのは5人まで」

男「5人?なんで?」

友「そこはなんとなく決めた」

男「ふーん。とりあえず一人は決めた」

友「ほほう、誰?」

男「お前」

友「言うと思った」

男「いや、まぁ冗談だよ」

友「冗談でなきゃ困る」

男「でも、どうする?5人だぞ5人」

友「嫌いな奴とかいるだろ?」

男「5人以上いるわ」

友「例えば?」

男「いや、言わないけどさ。聞きたいの?」

友「いいや、聞いても何も思わんから」

男「あっそ」

友「とりあえず、個人的に嫌いな奴殺すのは確定なの?」

男「そりゃあまあ」

友「ホントにそれでいいの?」

男「何がよ?」

友「どんな奴を殺したって、罪にならないんだよ?」

男「ほう」

友「それこそ芸能人だとか、なんなら総理大臣だっていいわけだ」

男「随分と大きく出たな」

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