吉良吉影「・・・転校生の鳴上です」 (103)
もし吉良吉影がシンデレラで番長の顔になったら…な世界です
※注意
・SS初投稿です
・作文は苦手でした
・飽きっぽい
・P4は無印のみプレイ
・無計画
・吉良の性格上原作通りにはいかなそうです
以上を許容できない方はブラウザバックをお勧めします
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「私の名は『吉良吉影』年齢33歳
自宅は杜王町北東部の別荘地帯にあり…結婚はしていない…
仕事は『カメユーチェーン店』の会社員で毎日遅くとも夜8時までには帰宅する
タバコは吸わない酒はたしなむ程度夜11時には床につき必ず8時間は睡眠をとるようにしている…
寝る前にあたたかいミルクを飲み20分ほどのストレッチで体をほぐしてから床につくとほとんど朝まで熟睡さ…
赤ん坊のように疲労やストレスを残さずに朝目を覚ませるんだ…
健康診断でも異常なしと言われたよ
わたしは常に『心の平穏』を願って生きてる人間ということを説明しているのだよ…
『勝ち負け』にこだわったり頭をかかえるような『トラブル』とか夜もねむれないといった『敵』をつくらない…というのが
わたしの社会に対する姿勢でありそれが自分の幸福だということを知っている…
もっとも闘ったとしてもわたしは誰にも負けんがね
吉良(クソッ!!追いつめられていたとはいえ…まさか『学生』になってしまうとは…私は33歳なんだぞ…
鳴上悠…高校二年生で16歳…両親が海外に出張のためこの春から稲羽市八十稲羽の叔父の家に居候…春休みの旅行に一人で杜王町まで来たらしいな…
その叔父が鳴上悠の性格をどれだけ知っているかは知らないが…しばらくの間両親と会わずに済むのは不幸中の幸いだな)
アナウンス「八十稲羽ァ~八十稲羽ァ~」
吉良(着いた…か)
堂島「おーいこっちだ…おう、写真より男前だな。
ようこそ稲羽市へ。お前を預かることになってる堂島遼太郎だ。…ええと、お前のおふくろさんの弟だ一応挨拶しておかないとな。」
吉良(写真より…ね。この叔父とはあまり接点がなかったと思っていいのか?フフフ…運はこの吉良吉影に味方してくれているぞ…ともあれ不用意な発言は控えなければな)
吉良「どうも、お世話になります。」
堂島「…しっかし大きくなったなあ。この前までオムツしてたと思ったが…」
こっちは娘の奈々子だ。ほれ、挨拶しろ。」
奈々子「……にちは」
吉良(…いい『手』をしている…なんて柔らかそうな手なんだ…)
堂島「さぁて…じゃあ行くか。」
―ガソリンスタンド―
店員「ラッシャセー」
堂島「トイレ一人で行けるか?」
奈々子「うん」
店員「どこかお出かけで?」
堂島「いや、こいつを迎えに来ただけだ。都会から今日越してきてな。」
店員「へえ…都会からっすか…」
堂島「ついでに給油頼むレギュラー満タンでな…俺は一服してくるか。」
店員「君、高校生?都会からくるとなーんもなくてびっくりっしょ?
実際退屈すると思うよー高校のころっつったら友達んち行くとか、バイトくらいだから。
でさ、ウチ今バイト募集してんだ。ぜひ考えといてよ。学生でも大丈夫だから。」
吉良(ペラペラと五月蝿いやつだ…それになんだ?この手は?握手を求めているのか?まあ、この手のやつはさっさとあしらって…?)
店員「おっと、仕事しないと。」
吉良(今…何か妙な感覚が…?気のせいか?いや…頭痛がするぞ…?)
奈々子「…大丈夫?車酔い?具合悪いみたい。」
吉良「ああ…すまないが…しばらく車の中で休ませてもらうよ…」
―堂島家―
堂島「じゃあ、歓迎の一杯と行くか。」
堂島「しかし兄さんと姉貴も本当に仕事一筋だな―――」
吉良(共同生活…か。しかも子供までいる…内向的みたいだし、あまり害はないと思うが…しかし二人暮らしということは離婚でもしたか?それとも事故?まあ、余計な詮索だな。)
吉良「…しばらくお世話になります。」
堂島「家族なんだから堅苦しい挨拶は抜きだ。もっとリラックスしてくれ。…さて、じゃあメシにするか。」PPP…
堂島「…堂島だ。…ああ…ああ、わかった。場所は?…わかったすぐ行く。
仕事でちょっと出てくる。急で悪いが、飯は二人で食ってくれ。帰りは…ちょっとわからん。奈々子、頼んだぞ。」
奈々子「…うん」
テレビ「明日は終日、雨となるところが―――」
奈々子「いただきまーす」
吉良(こんな時間に呼び出される仕事か…)
奈々子「…お父さん刑事なんだ。」
吉良「…大変だな」
吉良(刑事だと…?これじゃあ下手に彼女探しに動けないな…)
テレビ「稲羽市議秘書の生田目太郎氏が―――」
吉良(チッ…不倫か…もっと清い心で交際できないのか?)ブツブツ
奈々子「…ニュースつまんないね。」
テレビ「ジュネスは毎日がお客様感謝デー!!来て、見て、触れてください!!エヴリディヤングライフジュ・ネ・ス♪」
奈々子「エヴリディヤングライフジュ・ネ・ス♪」
吉良「…ごちそうさま…僕の部屋はあるのか?休みたいんだが。」
奈々子「あっ…えっと…二階にあるよ…おやすみなさい。」
短いかもしれませんがとりあえずここまで
「真実が知りたいかい?…だったら…捕まえてごらんよ。」
吉良「…夢…か?」
―ベルベットルーム―
イゴール「ようこそ。ベルベットルームへ…おお…これはまた奇妙な運命をお持ちの方がいらしたようだ…フフフ…」
吉良(…なんだこの胡散臭い爺は?さっきの夢の続きか…?)
イゴール「わたくしの名はイゴール。お初にお目にかかります。」
マーガレット「わたくしは、お客様の旅のお供を務めてまいります。マーガレットと申します。」
イゴール「ここは、夢と現実、精神と物質の狭間にある場所…何らかの形で契約を果たされた方のみが訪れる部屋…」
吉良「おい、さっきからいったい何をペラペラと言ってるんだ…?」
イゴール「…あなたは、逃れられぬ運命をその身に宿されました…本来あの土地で運命に立ち向かうはずでした―あなたのその御顔の『本来の持ち主』の代わりに…」
吉良(…こいつ…どうやって知りえたかはわからないが――『気づいている』…!!…仕方がない…私のキラークイーンで……!?)
マーガレット「…お客様のその『スタンド能力』は精神の力で動かすモノ…」
イゴール「先ほど申し上げました通りここは夢と現実、精神と物質の狭間…スタンド能力は使えませぬ…しかし、ご安心めされなさい…我々は、あくまでもお客様の旅路を照らすための存在。お客人に危害を加えることは致しません…」
吉良(たしかに、夢…ではなさそうだな…)
吉良「…こんな状況で、怪しい二人の言うことを「はいそうですか」なんて信じる方が難しいがな…まあいい…いくつか質問がある…この空間…君のスタンド能力か…?」
イゴール「いえ、我々はスタンド能力は持ち合わせておりせん。この空間も、スタンドで作られたものではございません…」
吉良「私の正体を漏らす気は本当にないんだな?」
イゴール「ございません。」
吉良(…本当か?…だがスタンドが使えない以上私はただのサラリーマン…おっと、今は学生だったな…ともかく、どうしようもない…運を天に委ねるしかないな…クソッ)
吉良「最後にもうひとつ…逃れられない運命と言っていたな…どういうことだ?」
イゴール「それはすぐにお分かりになることでしょう。」
マーガレット「では、再びお会いするその時まで…御機嫌よう…」
―八十神高校―
諸岡「おい、さっさと席に着け!!」
吉良(昨日の夜のことが気になるな…夢にしては記憶が鮮明だ…)
諸岡「―――あーそれから、不本意ながら…転校生を紹介する。爛れた都会から辺鄙な地方に飛ばされた、いわば…落ち武者だ。」
吉良(……)
諸岡「ほら、自己紹介ぐらいしろ。」
吉良「…転校生の鳴上です。」
諸岡「むっ、貴様!!後ろから二列目窓際の女生徒に―――」
吉良(チッ…この手の教師は思い込みが激しいから面倒だな…もっとも、扱いやすくはあるが…)
里中「…せんせー。転校生の席、ここでいいですか?」
諸岡「…あ?そうか…よし、じゃあ貴様の席はあそこだ。」
吉良(ふう…まったく、初日から疲れさやがって…)
ザワザワ ザワザワ
里中「あいつ、最悪でしょ?まー、このクラスになっちゃったのが運のつき…一年間、がんばろ。」
吉良(なんだ、こいつは?席が隣だからといって気安く話しかけないでほしいものだな…)
諸岡「静かにしろ、貴様ら!!」
―放課後―
「疲れたー」「今年一年モロキンとか最悪ー」「見たんだよ例のマヨナカテレビ!!俺の運命の相手、山野アナだったんだ!!」「マジで!?」
アナウンス「先生方にお知らせします。只今より、緊急職員会議を行いますので至急、職員室までお戻りください。また全校生徒は各自教室に戻り、指示があるまで下校しないでください。」
吉良(何かあったのか?…早く帰りたいのだがな…)
諸岡「いいか?指示があるまで教室を出るなよ。」
男子生徒「なんか事件?すっげ近くね、サイレン?」
男子生徒「くっそ、なんも見えねえ。なんだよ、この霧。」
アナウンス「学区内で、事件が発生しました。通学路に警察官が動員されています。できるだけ保護者の方と連絡を取り、落ち着いて、速やかに下校してください。」
吉良(事件…?まあいい、帰るとするか…)
里中「あれ、帰り一人?よかったら一緒に帰んない?あー、あたし里中千恵ね。隣の席なのは知ってるでしょ?」
吉良「…ああ、知っている。」
吉良(…そこまできれいな手ではないな…隣の赤服は…素晴らしい手をしているが。)
里中「んじゃ、ヨロシク!!…で、こっちは天城雪子ね。」
天城「あ、初めまして…なんか、急でごめんね…」
里中「謝んないでよ…あたし失礼な人みたいじゃん。ちょっと話を聞きたいなーって、それだけだってば。」
吉良(実際失礼だがな…面倒だし、適当に理由をつけて帰ってしまおう…)
花村「あ、えーと、里中…さん。…これ、スゲー面白かったです。技の繰り出し方が流石の本場っつーか……申し訳ない!!事故なんだ!!バイト代入るまで待って!!」
吉良「あーそうだ。私もレンタルビデオ屋に返さなくっちゃあならないものがあったんだ…悪いけど…またの機会に…それじゃあ。」
花村「俺も、じゃあ!!」
里中「待てコラ花村!!」
改行はこれでいいんですかね?
とりあえず今日はここまで
吉良がテレビに入るところが想像できない…
お詫びと訂正
どうもすみません。
これは、おわびのためのレスです…。
『吉良吉影「・・・転校生の鳴上です」』のご愛読、ありがとうございます。
なぜ、突然、このレスを書くのか?
それは、現在、SS速報VIPで執筆中の『吉良吉影「・・・転校生の鳴上です」』に
菜々子という堂島さんの娘が出てくるのですが、その菜々子の名前について、
大変重大なミスが、『吉良吉影「・・・転校生の鳴上です」』の序盤に投稿されている中に、あったためです。
そのことについて抗議の手紙や電話はいただきませんでしたが。
「ふざけるんじゃねえ!」とか「いいかげんな話をかくな!」とか「おとなはウソつきだ!」
とかの、少年少女の絶望と怒りと悲しみの声を妄想しました。
(おっと…ミスに気づかなかった読者のみなさん!「へぇ~、そーなの、どこかな?」とかいって、わざわざ探したりしないでください)
そこで、その箇所を訂正して、ここでおわびをするために、このレスを書いたのです。
「おとなはウソつきだ」 と思った少年少女のみなさん、 どうもすみませんでした。 おとなはウソつきではないのです。 まちがいをするだけなのです……。
それでは、これからも『吉良吉影「・・・転校生の鳴上です」』の応援、よろしくね。
というわけで奈々子→菜々子です。投稿した分は直しようがありませんが、今後は大丈夫…だと思います。
―堂島家―
テレビ「ではまず、今日最初のニュース。静かな郊外の街で、不気味な事件です。本日正午頃、稲羽市の鮫川付近で、女性の遺体が発見されました。遺体で見つかったのは、地元テレビ局のアナウンサー、山野真由美さん、27歳です。稲羽警察署の調べによりますと―――」
菜々子「いなばけーさつ!!お父さんの働いてるところだ!!」
吉良(殺人事件か…あまり人のことを言えないが…物騒だな。)
テレビ「遺体は民家の屋根の大型のテレビアンテナに引っ掛かったような状態で発見されました。なぜこのような異常な状態になったかは、現在のところ分かっていないという事です―――」
菜々子「屋根の上で見つかったの…?なんか、こわいね……あ!!ジュネスだ!!」
テレビ「ジュネスは、毎日がお客様感謝デー!!来て、見て、触れてください!!エヴリディヤングライフジュ・ネ・ス♪」
菜々子「エヴリディヤングライフジュ・ネ・ス♪」ジーッ
吉良(…なんだ…その眼は…?…やれというのか?私に…?い…嫌だ……そうだ!!適当に褒めて気を逸らしてしまえ!!)
吉良「…似ているな。特にジュネスのところとか…」
菜々子「でしょ?クラスで一番、うまいんだ!!」
吉良(ふう…どうやら気は逸れたみたいだな…)
菜々子「ジュ・ネ・ス♪」
―翌日 通学路―
ゴンッドンガラガッシャーン
花村「だ…誰か…」
吉良(あれは昨日の…なぜ、ゴミ箱に入っているんだ?ゴミ箱が奴の家なのか?だとしたら…ご苦労なこったな…)
花村「おーい、さっき昨日の転校生いたよな!!ちょっと助けてくれよ!!」
吉良(チッ…こんなのと一緒のところを見られたくないんだがな…助けなかったら…助けなかったで面倒なことになりそうだ。)
花村「いやー、助かったわ。ありがとな!!えっと…たしか、鳴上悠!!俺、花村陽介。よろしくな。」
吉良「ああ…よろしく。…それじゃあ、私はこれで。」
花村「あっ、ちょっと待ってくれよ。せっかくだし、一緒に行こうぜ。…なあ、昨日の事件知ってるだろ?女子アナがアンテナに…ってやつ!!あれ…なんかの見せしめとかかな?事故な訳ないよな、あんなの。わざわざ屋根の上にぶら下げるとか、マトモじゃないよな。…つか、殺してる時点でマトモじゃないか。」
吉良(マトモじゃない…か。フフフ…)
―放課後―
花村「どうよ?この町、もう慣れた?」
吉良「いや、まだまだだな。」
花村「まあ、来たばっかだしな。…ここって、都会と比べりゃ何もないけどさ、逆に何もないがある…っての?空気とか結構うまいし、あと食いもんとか…あ、ここの名物、知ってるか?ビフテキだぜ。すごいっしょ、野暮ったい響き。俺安いとこ知ってんだけど、行っとく?おごるぜ、今朝助けてもらったお礼に。」
吉良「…別に気を遣わなくてもいい。」
花村「あれ?お気に召さなかった?肉とか嫌いな方?」
吉良(嫌いなのは…やかましい奴だ。)
里中「あたしには、お詫びとかそーゆーのないわけ?…『成龍伝説』」
吉良「…じゃあ、私はこれで…」
―堂島家―
菜々子「……」
吉良(弁当ばかりじゃ栄養が偏りそうだな…)
ガラガラガラッ
菜々子「あっ、帰ってきた!!」
堂島「やれやれ…ただいま。何か、変わり無かったか?」
菜々子「ない。帰ってくるの、遅い。」
堂島「悪い悪い…仕事が忙しいんだよ。」
吉良(…そりゃあ殺人事件が起こったんだからな。)
堂島「テレビ、ニュースにしてくれ。」
テレビ「…次は、霧に煙る町で起きたあの事件の続報です。稲羽市で―――」
吉良(ニュースを見た限りだと…第一発見者はうちの高校の生徒らしいな。転校生の話題からこっちに話題が逸れてくれればいいのだがな…)
―翌朝―
吉良(フゥー…この家のコーヒーはなかなかうまいな…どこのメーカーのだ?…おっと)
ガッシャーン
菜々子「ッ……大丈夫?」
吉良「あ、ああ…君こそ…怪我はないかい?」
菜々子「うん。でも、コップ、割れちゃったね。」
吉良「学校の帰りにでも買ってくるよ…町の様子も見たいからな。」
菜々子「ジュネス!!あそこ、コップも売ってるよ!!」
吉良「ああ…じゃあ、ジュネスで。」
―放課後―
里中「花村ー、ウワサ聞いた?事件の第一発見者って、小西先輩らしいって。」
花村「だから元気なかったのかな…今日、学校来てないっぽいし。」
里中「あれ?雪子、今日も家の手伝い?」
天城「今、ちょっと大変だから…ごめんね。」
花村「なんか天城、今日とっくべつ、テンション低くね?」
里中「忙しそうだよね、最近……ところでさ、昨日の夜…見た?」
花村「エッ…や、まあその…お前はどうだったんだよ。」
里中「見た!!見えたんだって!!女の子!!…けど運命の人が女って、どういうことよ?誰かまでは分かんなかったけど、明らかに女の子でさ…髪がね、ふわっとしてて、肩くらい。で、うちの制服で…」
花村「それ…もしかしたら、俺が見たのと同じかも。俺にはもっと、ぼんやりとしか見えなかったけど…」
里中「え、じゃ花村も結局見えたの!?しかも同じ子…?運命の相手が同じってこと?」
花村「知るかよ…お前は昨日いなかったよな。マヨナカテレビってのがあって―――」
吉良(どうでもいい)
吉良「…そうだ、帰りにコップを買ってくるんだった…ジュネスに寄らなきゃいけないんでね…帰らせてもらうよ。」
里中「そういえばウチ、テレビ大きいの買おうかって話してんだ。」
花村「へぇ。今、買い替えすげー多いからな。なんなら、帰りに見てくか?ウチの店、品揃え強化月間だし。鳴上にもお礼したいしな。」
里中「見てく、見てく!!おや、家電疎いし、早く大画面でカンフー映画見たい!!」
吉良「ちょっと待ってくれるか…?さっきも言ったが私はジュネスに…」
花村「ああ、そういえばお前には、まだ言ってなかったな。俺の親、ジュネスの店長なんだ。コップだっけ?小物も結構いいのあるぜ。」
吉良(墓穴を掘ったな…)
―ジュネス 家電売り場―
里中「でか!!しかも高っ!!こんなの、誰が買うの?」
花村「さあ…金持ちなんじゃん?」
ワイワイガヤガヤキサマミテイルナーワーワー
吉良(…しかし本当に大きいテレビだな。吸い込まれてしまいそうだ…)
ニュルン
吉良(…!?手が!?テレビの中に!?)
花村「そういやさー、鳴上。おまえんちのテレビって…!?」
里中「なに?どしたの、花村。…!?」
花村「あ、あいつの腕…ささってない…?」
里中「うわ!!えっとー…あれ…最新型?新機能とか?ど、どんな機能?」
花村「ねーよっ!!」
吉良(…これは…夢だ…夢なのだ…)
里中「うそ、マジでささってんの!?」
花村「マジだ…ホントにささってる…あれ、鳴上放心してね?」
里中「す、すげぇーっ!!」
花村「てか、こんなとこ客に見られたら…って客来る!!客、客!!」
里中「え!?ちょっ、ここに手がテレビにささって放心してる人いんですけど!!ど、どうしよ!?」
ドタバタドタバタ…ドンッ
花村「うわ、ちょ、まっ!!」
今日はこれで終わりです。
重ね重ねになりますが、申し訳ありませんでした。
―???―
里中「何ここ…ジュネスのどっか?」
花村「んなわけねえだろっ!!だいたい、俺たちテレビから…つかこれ何がどうなってんだ?」
里中「ねえ…何なのコレ…」
吉良(こ…こんな…事が…これは…何かの…間違いだ…植物のように平穏に生きたいと願う…この吉良吉影の人生に…こんなおかしな事が…あっていいはずがない…)
花村「うおっ!!」
里中「な、なに、ついにもらした!?」
花村「バカ、見てみろって、周り!!」
里中「これって…スタジオ?すごい霧…じゃない、スモーク?こんな場所、ウチらの町にないよね?」
花村「あるわけねーだろ…どうなってんだここ…やたら広そうだけど…」
里中「どうすんの…?」
吉良「…とにかく、早く帰ろう。」
花村「お、復活した。」
里中「そうだよ。こんなとこ、早く出たい!!…あ、あれ…?あたしら…そう言やどっから入ってきたの?出れそうなトコ、無いんだけど!?」
花村「ちょ、そんなワケねーだろ!!どどどーゆー事だよ!!」
里中「知らんよ、あたしに聞かないでよ!!やだ、もう帰る!!今すぐ帰るー!!」
花村「だから、どっからだよ…!!」
吉良(…スタンド攻撃か?それともベルベットルームだったか…あそこのような空間か?)
花村「…とにかく、落ち着いて考えよう。冷静に、冷静にな…とりあえず、出口を探すぞ。」
―??? アパートの一室のような部屋―
花村「お、このへんちょっと霧薄くない?」
里中「え…何ここ…行き止まりだよ?出口なんてないじゃん!!」
花村「見た目も気味悪くなる一方だな…」
里中「にしても…何なの、この部屋?」
吉良(確かに、趣味の悪い部屋だな。顔が切り取られたポスター、首吊りに使われたような紐とスカーフに…血痕か?)
里中「ね、戻ろ…さっきんトコ戻って、もっかい出口探したほうがいいよ…それに…なんか、ちょっと気分悪い…」
花村「そう言や、俺も…わかった、戻ろう。なんか、マジ気持ち悪くなってきた…」
―??? スタジオのような場所―
里中「ふぅ…やっと戻ってこれたよ…って…なに、あれ…?」
花村「な、なんかいる!!」
里中「何これ?サル…じゃない、クマ?」
花村「何なんだ、こいつ…」
吉良(着ぐるみのようだな…スタンド…?だがこいつらには見えているようだし…)
謎のクマ「き、キミらこそ誰クマ?」
里中「喋った…!?だ、誰よあんたっ!?や、やる気!?」
謎のクマ「そ、そ、そんなに大きな声出さないでよ…」
吉良(確かに…こいつは騒がしいからな。)
吉良「あー、キミの名前を教えてほしいのだが…」
謎のクマ「クマはクマだよ?ココにひとりで住んでるクマ。ココは、ボクがずっと住んでるところ。名前なんて無いクマ。」
花村「ずっと住んでるところ…?」
謎のクマ「とにかく、キミたちは早くアッチに帰るクマ。最近、誰かがココに人を放り込むから、クマ、迷惑してるクマよ。」
花村「は?人を放り込む?何の話だ?」
謎のクマ「誰の仕業か知らないけど、アッチの人にも、少しは考えて欲しいって言ってんの!!」
吉良「…私は早くここを出たいんだ。もし、出口を知っていたら…教えてくれないか?」
ットントン…ボムンッ
謎のクマ「ほい、コレをくぐれば出れるクマ。」
花村「もう、驚かねえぞ…」
謎のクマ「さー行って行って、行ってクマ。ボクは、忙しいクマだクマ!!」
里中「い、いきなりなに!?わ、ちょっ…無理だって!!」
花村「お、押すなって!!」
やってもうた…酉変更します
新しい酉です
―ジュネス―
里中「あれ、ここって…」
花村「戻って来た…のか?」
吉良「私は…帰らせてもらう…」
花村「ってか、もうタイムサービスの時間かよ…」
里中「結構長く居たんだ…」
花村「そういや鳴上、コップ買うって…もう帰っちゃったな。」
―堂島家―
堂島「おう、おかえり。」
吉良(コップを買い忘れてしまったな…まあ、明日でいいか。)
堂島「あー…のな、まあ、知らんとは思うが…小西早紀って生徒の事…何か聞いてないか?」
吉良「いや…同じ学校に通っているという事ぐらいしか…」
堂島「ああ、別にいいんだ…実は…行方が分からなくなったと連絡があってな。うちの連中で捜しているんだが、まだ見つからない…ハァ…仕事が増える一方でな…」
テレビ「…次は、霧の街に今も暗い影を落としている事件の続報です―――」
吉良(山野真由美が天城屋旅館に宿泊していた…か。まあ、私には関係のないことだがな。…それよりも、寒気がする…)
吉良「ハクション!!」
堂島「風邪か?いかんな。新しい環境で疲れがたまってるんだろ。菜々子、薬。」
菜々子「はーい。」
堂島「薬飲んだら、今日はもう寝ろ。」
今日はここまでです。
ミスが多すぎんだよね、それ一番言われてるから
―翌日―
堂島「起きたか、それじゃな。」
菜々子「…お父さん、なにか用事みたい。デンワきて行っちゃった。」
―八十神高校―
教師「えー、みなさん静かに。これから全校集会を始めます。ではまず、校長先生の方からお話があります。」
校長「今日は皆さんに…悲しいお知らせがあります。3年3組の小西早紀さんが…亡くなりました。」
花村「ッ……」
校長「小西さんは今朝早く、遺体で発見されました…小西さんがなぜ、亡くなったのか。警察の方々が捜査してくださってます。協力を求められたときは、我が校の生徒として節度ある姿勢で応じてください。」
吉良(まさかこんな田舎で連続殺人が起きるとはな…尤も、杜王町も『行方不明者』の多い街だが…)
花村「なあ…お前ら、昨日、あの夜中のテレビ見たか?」
里中「あのさ、花村まで、こんな時に何言ってんの!?」
花村「いいから聞けって!俺…どうしても気になって見たんだよ。映ってたの…あれ小西先輩だと思う。」
吉良(小西…例の遺体で見つかった…知り合いだったのか。)
花村「見間違いなんかじゃない…先輩、なんか…苦しそうに、もがいているみたいに見えた…それで…そのまま画面から消えちまった。」
里中「なによそれ…」
花村「先輩の遺体…山野アナと似たような状況だったって話だろ…?俺なりに推理してみたんだ。『山野アナが運命の相手だ』と騒いでる奴がいたの、知ってるか?もしかするとさ…山野アナも死ぬ前に、あのマヨナカテレビってのに、映ったんじゃないのかなって…」
里中「それって…まさか…あのテレビに映った人は、死んじゃう…とかって言いたいわけ…?」
花村「そこまでは言い切らないけどさ。…それと、向こうで会ったクマが言ってたろ。誰かが人を放り込む…それに、あのポスターのあった部屋…山野真由美となんか関係があるんじゃないか…って思うんだよ。もしかしたら、先輩や山野アナが死んだのって『あの世界』と関係あるんじゃないのか!?」
吉良「それで?どうする気だ?」
花村「もし繋がりがあるなら、先輩と山野アナも、あの世界に入ったって事かも知れない。俺、もう一度行こうと思う。…確かめたいんだ。全部俺の見当違いなら、それでもいい…ただ…先輩がなんで死ななきゃならなかったか、自分でちゃんと知っときたいんだ…」
里中「花村…」
花村「こんだけ色んなもの見て、気付いちまって、なのに放っとくなんて、出来ねーよ…悪ぃ…けど頼むよ。準備して、ジュネスで待ってっからさ…」
里中「気持ちは、分かんなくもないけど…無事に出られる保証ないじゃん…」
吉良「…私はどのみち、ジュネスに行く用があるからな。」
里中「うん、とりあえず、ジュネスに行こう。花村、放っとけないよ…」
―放課後―
花村「来てくれたのか…!!」
里中「バカを止めに来たの!!ねえ…マジやめなって。危ないよ。」
花村「けど、一度は帰ってきたろ?あん時と同じ場所から入れば、またあのクマに会えるかも知れない。」
里中「そんなの、なんも保証無いじゃんよ!!」
花村「けどほかのやつらみたいに、他人事って顔で盛り上がってらんない。…お前はどうする?このまま、放っとけるのか?」
吉良「私は…関係ないだろう。…ジュネスにコップを買いに来た…ただの客だ。」
花村「お前、結構ドライなのな。…けど、お前も、里中も、見ちまった事に変わりはないだろ?なぁ、一緒に来てくれよ。」
吉良「…行くと言うまで頼むつもりか?(チッ)仕方がない…行くよ。」
花村「心配すんなって、ちゃんと考えはあるんだ。里中は、コレ頼む。」
里中「ロープ…」
吉良「体にくくって引っ張って出るつもりか?ロープと胴体、どっちが先に切れるかな…」
花村「不吉なこと言うなって…恐くなったのか?でも、行くっつったからな。」
吉良(言わなきゃよかったよ…)
花村「よし、じゃあ里中、ロープ放すなよ。」
―テレビの中―
花村「ここは…見ろよ、前と同じ場所じゃないか!?ちゃんと、場所と場所で繋がってんだ!!」
クマ「キ、キミたち…なんでまた来たクマ……!わーかった!!犯人は、チミタチだクマ!!」
花村「お前、この間の!!てか、今なんつった!?犯人!?」
吉良(犯人…!!まさか…こいつも…?)
クマ「最近、誰かがこの中に人を放り込んでる気配がするクマ。そのせいで、こっちの世界はどんどんおかしくなってきてるクマ…キミたちはココに来れる…他人にムリやり入れられた感じじゃないクマ。よって、一番怪しいのは君たちクマ!!キミたちこそ、ココへ人をいれてるヤツに違いないクマァァァ!!」
吉良(…ベルベットルームは関係なさそうだな。)
花村「なんだそりゃ!!人を入れる!?こんなとこ放り込まれたら、出れずに死んじまうかもしれねーだろ!?」
吉良「…!!」
花村「…!!ひょっとしたら…誰かがココに、人を入れてるって話…先輩や山野アナの事か…?その誰かが、二人をここに放り込んだって事か?誰かが、ハナから[ピーーー]気で、人をここに放り込んでる…って事なのか?」
ミスしちゃった?
―放課後―
花村「来てくれたのか…!!」
里中「バカを止めに来たの!!ねえ…マジやめなって。危ないよ。」
花村「けど、一度は帰ってきたろ?あん時と同じ場所から入れば、またあのクマに会えるかも知れない。」
里中「そんなの、なんも保証無いじゃんよ!!」
花村「けどほかのやつらみたいに、他人事って顔で盛り上がってらんない。…お前はどうする?このまま、放っとけるのか?」
吉良「私は、関係ないだろう。…ジュネスにコップを買いに来た…ただの客だ。」
花村「お前、結構ドライなのな。…けど、お前も、里中も、見ちまった事に変わりはないだろ?なぁ、一緒に来てくれよ。」
吉良「…行くと言うまで頼むつもりか?(チッ)仕方がない…行くよ。」
花村「心配すんなって、ちゃんと考えはあるんだ。里中は、コレ頼む。」
里中「ロープ…」
吉良「体にくくって引っ張って出るつもりか?ロープと胴体、どっちが先に切れるかな…」
花村「不吉なこと言うなって…恐くなったのか?でも、行くっつったからな。」
吉良(言わなきゃよかったよ…)
花村「よし、じゃあ里中、ロープ放すなよ。」
―テレビの中―
花村「ここは…見ろよ、前と同じ場所じゃないか!?ちゃんと、場所と場所で繋がってんだ!!」
クマ「キ、キミたち…なんでまた来たクマ……!わーかった!!犯人は、チミタチだクマ!!」
花村「お前、この間の!!てか、今なんつった!?犯人!?」
吉良(まさか…こいつも…)
クマ「最近、誰かがこの中に人を放り込んでる気配がするクマ。そのせいで、こっちの世界はどんどんおかしくなってきてるクマ…キミたちはココに来れる…他人にムリやり入れられた感じじゃないクマ。よって、一番怪しいのは君たちクマ!!キミたちこそ、ココへ人をいれてるヤツに違いないクマァァァ!!」
吉良(…ベルベットルームは関係なさそうだな。)
花村「なんだそりゃ!!人を入れる!?こんなとこ放り込まれたら、出れずに死んじまうかもしれねーだろ!?」
吉良「…!!」
花村「…!!ひょっとしたら…誰かがココに、人を入れてるって話…先輩や山野アナの事か…?その誰かが、二人をここに放り込んだって事か?誰かが、ハナから殺す気で、人をここに放り込んでる…って事なのか?」
クマ「ゴチャゴチャうるさいクマねー。キミらは何しに来たクマ!?クマが出してあげないと出らんないの、味わったでしょーが!!」
花村「お前の力なんか借りなくても……切れてるな、ロープ。」
吉良「…もう二度とお前の考えは信用しないからな。」
花村「…調べが済んだら、こっからオレ達を出してもらうからな!!」
クマ「調べたいのは、こっちクマよ!!クマずっとココに住んでるけど、こんな騒がしい事、今まで無かったクマ。証拠あるクマか!?放り込んでるのキミらじゃないって証拠!!」
吉良(逆じゃあないか?ふつう、証拠を出すのは疑ってる方じゃあないのか?)
花村「お前に証明してやる義理はねえっての!!それより、こっちの質問に答えてもらうぞ。この前と違って、今日はマジなんだ!!」
吉良(その割には、大した準備をしていない気もするが…)
花村「いーか、俺らの世界じゃ人が死んでんだよ…霧が出る度に死体が上がってる。知ってること話せ!!「ぜってーココと何か関係があるはずだ!!」
クマ「霧が出るたびに死体…?そっちで霧が出る日は、こっちだと、霧が晴れるクマよ。霧が晴れると、シャドウが暴れるから、すごく危ないクマ。」
花村「俺らんとこが霧だと、こっちは晴れ…?シャドウが暴れる…?」
クマ「さあ、質問は終わりクマ。…キミらが犯人なのは分かってるクマ!!今すぐ止めてもらうクマ!!」
花村「だから、違うって言ってんだろ!!なんで人の話聞かねえんだ、テメーはッ!!」
クマ「は…犯人かもって言ってるだけクマよ。た、ただ、確認してるだけ…」
花村「強気か弱気か、どっちなんだよ…どうも調子狂うな、このクマ……!お、おい、ココ、テレビのスタジオみたいだけど…あのおかしな番組、ここで撮影されてんのか!?」
クマ「おかしなバングミ?サツエイ?何の事クマ?」
花村「何って…放り込まれた人間を、誰かがここで撮ってるのかって訊いてんだ。」
クマ「…?分かんない事言うクマね…ココは元々、こういう世界クマ。誰かが何かをトルとか、そんなの無いクマよ。」
花村「元々こういう世界…?」
クマ「ココにはクマとシャドウしかいないクマ!!前にも言ったクマよ!!」
吉良「それより、いい加減…その被り物を取ってくれないか?マナー違反だぜ。」
ポコンッ
花村「うおぁっ!!」
吉良(…空だと!?)
花村「な、何なんだよ、お前…中身がねえ…」
クマ「クマが犯人だなんて…そんなことするはずないクマ…クマはただ、ココに住んでるだけ…ただココで、静かに暮らしたいだけ…クマ。」
吉良(…!!)
クマ「キミたちが犯人じゃないって、信じてもいいクマよ。でもその代わり、本物の犯人を捜し出して、こんな事を止めさせて欲しいクマ。」
吉良「…いいだろう。お前が…静かに暮らすために。」
花村「マジかよ…」
吉良(逃れられない運命というのは…これの事なのか?)
sagaを使わないとスレがどんどん下に落ちてしまうようですね
間が空いてしまい申し訳ありません…
決してMGSをやっていたせいで時間が取れなかったわけではないので悪しからず
クマ「よ、よかったクマ!!」
花村「…まあ、色々知りたくて来たのは間違いない。今んとこ、なんもワカンネーしな。犯人捜しか…乗ってやるよ。俺は花村陽介…一応、名乗っとくぞ。」
吉良「私の名前は鳴上悠だ。」
クマ「クマの名前は、クマクマ。」
花村「クマクマ言ってんな…でも犯人捜すって、どうすりゃいいんだ?」
クマ「それは、クマにも分からんクマ…」
吉良「小西早紀…つまり、この前入って来た人がいた場所…とかは分からないのか?」
クマ「それならわかるクマ。」
花村「…!」
クマ「確かに…何か、手がかりがあるかもしれないクマね…案内するクマ!!あと、そうだ、案内の前に…二人とも、これをかけるクマ。」
花村「なんだよ…このメガネ?」
吉良「…!霧が…晴れて…」
花村「うお、すげえ…」
クマ「じゃあ、レッツゴークマ。」
―商店街のような場所―
花村「な、なんだよ…ここ…街の商店街にそっくりじゃんか…いったい、どうなってんだ!?」
吉良「小西早紀と何か関係が…?」
花村「…!そうか、確かこの先は、小西先輩の…」
―商店街のような場所 小西酒店前―
花村「やっぱり…ここ、先輩んちの酒屋だ。先輩…ここで消えたって事なのか?」
クマ「ちょ、ちょっと待つクマ。そ、そこに、いるクマ!!」
花村「いるって、何がだよ。」
クマ「…シャドウ。やっぱり…襲ってきたクマ!!」
シャドウ「ウジュルウジュル」
吉良(…チッ、仕方がない。キラーク…!?頭…が…)
―― 我は汝… 汝は我… 汝、双眸を見開きて… 今こそ、発せよ!! ――
吉良「…ペ…ル…ソ…ナ…」
カッ
イザナギ「…」
吉良(…!…感覚で分かった、スタンドとは違う。だが、同じように私だ。私の思うように動かせる…もう一人の私…ペルソナ…?)
シャドウ「ウジュルウジュル」
イザナギ「…」
吉良「話の通じる相手では…なさそうだな。…イザナギッ!!」
シャドウ「ウジュルウジュル」
イザナギ「ジオッ!」
シャドウ「シビレルゼェー」
花村「…すっげ…な、なんだよ、今の!?ペルソナって言ったよな!?あれ、どういう…てか、一体何したんだよ!?電気使ったとこ見てたら、不思議と親近感がわいたぜ!?」
吉良(自衛のためとはいえ…かなり目立ってしまったな…私としたことが、調子に乗ってしまった…(犯人を捕まえるまではともかくとして)一年間…何事もなく暮らせるのか…?)
クマ「落ち着け、ヨースケ。センセイが困ってらっしゃるクマ!!」
花村「セ、センセイ…?」
クマ「いやはや、センセイはすごいクマね!!クマはまったくもって感動した!!こんなすごい力を隠していたなんて…シャドウが怯えていたのも分かるクマ!!」
吉良(…強い奴には媚を売るタイプなのか…?)
クマ「もしかして、この世界に入ってこれたのも、センセイの力クマか?」
花村「そういや、そんなところだったな。」
クマ「ふむー!!やっぱりそうクマか!!こら、すごいクマねー。な、ヨースケもそう思うだろ?」
花村「何、急に俺だけタメ口になってんだ。チョーシ乗んなっ!!」
クマ「はい…」
花村「…まあ、何とかこの先、進んでいけそうじゃん!!操作再開、がんばって行こうぜ!!」
いつにも増して短い気がしますが…今日はこれだけです。
ジョジョのアニメに家出少女…って出てきましたよね…
その、家出少女にドサンピンって言われたとき…その…下品なんですが…勃起…してしまいましてね…
しばらくそこだけ何回も再生していました…
りせちーにも…なじられたい…
捜査な
>>50
ホントだ…間違えてますね
×操作再開
○捜査再開です
あと私はMじゃないですよ。ただ、罵られると狂い悶えるだけです。
花村「にしても…ここで一体、先輩に何があったんだろうな?」
ザワザワザワザワ
吉良(…?何か聞こえて…?)
「ジュネスなんて潰れればいいのに…」
「ジュネスのせいで…」
花村「な、何だよこれ…」
「そういえば小西さんちの早紀ちゃん、ジュネスでバイトしてるんですってよ。」
「まあ…お家が大変だって時に…ねえ。」
「ジュネスのせいでこのところ、売り上げも良くないっていうし。」
花村「や、やめろよ…」
吉良(そういえば、カメユーデパートができた時も商店街から不満がでたらしいな…)
「娘さんがジュネスで働いてるなんて、ご主人も苦労するわねえ。」
「困った子よねえ…」
吉良「クマ?ひょっとしたらこれは…小西早紀に関係があるのか?」
クマ「クマは…こっち側の事しかわからない。小西早紀って人の事、何も知らないクマ。」
花村「…上等だよ。一体何がどうなってるのか…俺たちで確かめてやる!!」
―商店街のような場所 コニシ酒店内部―
ザワザワザワザワ
花村「くそっ、またか…」
「何度言えばわかるんだ、早紀!!」
花村「こ、これ…先輩のオヤジさんの声か…?」
「お前が近所からどう言われてるか、知らない訳じゃないだろ!!」
吉良(父親か…)
「代々続いたこの店の長女として、恥ずかしくないのか!!金か?それとも男か!?よりによってあんな店でバイトなんかしやがって…」
花村「何だよ、これ…バイト…楽しそうだったし、俺にはこんな事、一言も…こんなのがホントに先輩の現実だってのかよ!!」
花村「!これ、何かの写真だよな…あれ…これって…これ…前にバイト仲間と、ジュネスで撮った写真じゃんか…な、なんで、こんなこと…」
小西早紀「ずっと…言えなかった…」
花村「この声…先輩!?」
吉良(声だけが聞こえる…さっきと同じだ…)
小西早紀「私、ずっと花ちゃんの事…」
花村「え…?俺の事…?」
小西早紀「…ウザいと思ってた。」
花村「!!」
小西早紀「仲良くしてたの、店長の息子だから、都合いいってだけだったのに…勘違いして、盛り上がって…ほんと、ウザい…」
花村「ウ、ウザい…?」
吉良(…)
小西早紀「ジュネスなんてどうだっていい…あんなののせいで潰れそうなウチの店も、怒鳴る親も、好き勝手言う近所の人も…」
吉良(まさか…いや、ひょっとして…?)
小西早紀「全部、無くなればいい…」
花村「ウ、ウソだよ…こんなのさ…先輩は…そんな人じゃないだろ!!」
花村?「悲しいなあ…可哀想だなぁ、俺…」
吉良(…!?)
花村?「てか、何もかもウザいと思ってんのは、自分の方だっつーの、あはは…」
クマ「あ、あれ?ヨ…ヨースケが二人…クマ?」
花村「お前、誰だ!?お、俺はそんな事、思ってない…」
花村?「…アハハ、よく言うぜ。いつまでそうやってカッコつけてる気だよ。商店街もジュネスも、全部ウゼーんだろ!!そもそも、田舎暮らしがウゼーんだよな!?」
花村「な、何言ってる…?違う、俺は…」
花村?「お前は孤立すんのが怖いから、上手く取り繕ってヘラヘラしてんだよ。一人は寂しいもんなあ。みんなに囲まれていたいもんなあ。小西先輩の為に、この世界を調べに来ただぁ?お前がここに興味を持ったホントの理由は…」
花村「や、やめろ!!」
花村?「ははは!!何、焦ってんだ!!俺には全部、お見通しなんだよ。だって俺は…お前なんだからな!!お前は単に、この場所にワクワクしてたんだ!!ド田舎暮らしには、うんざりしてるもんな!!何か面白いもんがあるんじゃないか…ここへ来たワケなんて、要はそれだけだろ!?」
花村「違う…やめろ、やめてくれ…」
花村?「カッコつけやがってよ…あわよくば、ヒーローになれるって思ったんだよなぁ?大好きな先輩が死んだっていう、『らしい』口実もあるしさ…」
花村「違う!!お前、何なんだ!!誰なんだよ!?」
花村?「くくく…言ったろ?俺は、お前…お前の影…全部、お見通しだってな!!」
吉良(まさか、この世界では…本音がもう一人の自分を介して出てくるのか!?だとしたら…マズイぞ…!!)
花村「ふ…ざけんなっ!!お前なんか知らない!!お前なんか…俺じゃない!!」
花村?「フン、ああ…そうさ、俺は俺だ。もう、お前なんかじゃない。」
花村の影「我は影…真なる我…退屈なモノは全部ブッ壊す…まずは…お前からだ!!」
吉良(こいつ、疫病神なんじゃないか?って思えてくるな…私の心の平穏が…ミシミシと音を立てて壊れていくのを感じるぞ…)
クマ「センセイ!!そのシャドウは、ダメージを与えれば静かになるクマ!!ペルソナを使うクマ!!」
スッ
吉良(スタンドも出せるな…ペルソナと同時に出せる…奴がスタンドを見えるのかは分からないが…)
イザナギ「ジオッ」
キラークイーン「シバッ!!」
吉良(同時攻撃で休む暇を与えない!!そして、酒瓶を爆弾に変えて…)
ドッグオーン!!
クマ「やったクマー!!」
吉良(フン、他愛もないな。)
花村「お、俺は…」
クマ「ヨースケ、だいじょぶ!?」
花村「あ、ああ…一体…何が起きたんだ…?」
花村のシャドウ「…」
花村「お前…お前は…俺じゃ…ない…」
クマ「あれはもともとヨースケの中に居たものクマ…ヨースケが認めなかったら…さっきみたいに暴走するしかないクマよ…」
花村「…」
吉良「…もし、お前がそいつを認めず、もう一度暴走しても…私は助けないつもりでいる。」
花村「ちくしょう…ムズイな、自分と向き合うってさ…分かってた…けど、みっともねーしどーしょもなくて、認めたくなかった…お前は、俺で…俺は、お前か。全部ひっくるめて、俺だって事だな。」
>自分自身と向き合える強い心が、力へと変わる…花村は、もう一人の自分…困難に立ち向かうための人格の鎧、ペルソナ『ジライヤ』を手に入れた!!
花村「これが俺のペルソナ…」
花村「あの時、聞こえた先輩の声…あれも、先輩が心のどっかで押さえ込んでたモンなのかな…はは…『ずっとウザいと思ってた』か…これ以上ねーってくらい、盛大にフラれたぜ…ったく…みっともねー…」
花村「お前がいてくれて、助かったよ…ありがとな、鳴上。帰ったら、うまい飯をおごるよ。」
クマ「クマにもな。」
花村「お前には奢らねー…ってかお前はこっちの世界の住人だろうが!!」
花村「なあ、クマ…もしかして先輩はここで、もう一人の自分に殺されたって事か?さっき、俺に起きたみたいに…」
クマ「多分そうだと思うクマ。ココにいるシャドウも、元は人間から生まれたものクマ。でも霧が晴れると、みんな暴走する…さっきみたいに意志のある強いシャドウを核に大きくなって、宿主を殺してしまうクマ。」
花村「それが…街で霧が出た日にこっちで人が死ぬ原因なのか……ウウッ…」
クマ「ヨースケ、だいぶ疲れてるクマね…もともとこっちの世界は、人間にはちっとも快適じゃないクマ。」
吉良「…帰るか。ここにはこれ以上、何もなさそうだしな。」
―ジュネス 家電売り場―
里中「あ…か…帰っでぎだぁ…!!」
花村「あ、里中?うっわ、どしたんだよ、その顔?」
里中「どうした、じゃないよ!!ほんっとバカ!!最悪!!もう信じらんない!!アンタら、サイッテー!!ロープ切れちゃうし…どうしていいかわかんないし…心配…したんだから。すっげー、心配したんだからね!!あー、もう、腹立つ!!」
花村「…悪い事したな。明日謝ろ。…んじゃ、また明日。学校でな!!」
吉良(マグカップ…今日こそ買って帰らないとな。)
―堂島家―
菜々子「お父さん、遅いな…」
テレビ「鮫川の上流に軒を構える、地元随一の歴史をもつ高級温泉宿、天城屋旅館―――」
吉良(…!!天城雪子がインタビューを受けているな。)
菜々子「…つまんない。あー、おさら、洗わなきゃ…」
吉良「手伝おう。」
補足のようなもの
一.小西早紀と山野真由美。二人が入ったせいでポスターの部屋や商店街ができた。
一.その後、花村と同じように自分からシャドウが出てきて殺された。
一.鳴上悠(吉良吉影)戦闘は極力行わないという条件付きでテレビに放り込まれた人間の救出を承諾。
一.クマは自分の事は何もわからない。名前も、好きな花も、自分がどこから来たのかさえ見当もつかない。
一.ジュネス家電売り場から入ればスタジオのような場所に行けるがそれ以外の場所から入ると違うところに出る。
本日の分はこれだけです。
読んでくださってる方、間隔があいてしまって申し訳ないです…
今後もダラダラとつづける予定ですのでよろしくお願いします。
―ベルベットルーム―
吉良(ここは…ベルベットルーム、か。)
イゴール「ようこそ。御心配めさるな。現実のあなたは眠りについていらっしゃる…私が夢の中にて、お呼び立てしたのでございます。」
吉良(相変わらず狭い部屋だな…いや、車か。)
イゴール「再びお目にかかりましたな。」
マーガレット「ここは、何かの形で契約を果たされた方のみが訪れる部屋…貴方は日常の中で無意識に目覚めを促され、内なる声の導く定めを選び取った…そして見事…力を覚醒されたのです。」
吉良「あれが私の日常だと?冗談じゃない。私はもっと平穏な暮らしをしていたぞ。」
イゴール「これをお持ちなさい。」
吉良「鍵…?」
イゴール「今宵から貴方は、このベルベットルームのお客人だ。貴方は力を磨く運命にあり、必ずや、私共の手助けが必要となるでしょう。貴方が支払うべき代価は一つ…契約に従い、ご自身の選択に相応の責任を持ってい頂く事です。」
吉良「つまり、こういうことか?警察ごっこを投げ出さずに最後までやれ…」
イゴール「その通りでございます。貴方が手に入れられたペルソナ…それは、貴方が貴方の外側の事物と向き合った時、表に現れれる人格。様々な困難と相対するため自らを鎧う、覚悟の仮面…とでも申しましょうか。」
吉良「ペルソナはスタンドとは違って、現実では出せないようだが…?」
マーガレット「過去のお客人には現実世界でも出せる人はいたようです。貴方は出せない…それだけの事です。」
イゴール「…しかし、貴方のペルソナ能力はワイルド…他者とは異なる特別なものだ。からっぽに過ぎないが、無限の可能性も宿る。そう…言わば、数字のゼロのようなもの。」
吉良「からっぽ…」
イゴール「ペルソナ能力は心を御する力…心とは、絆によって満ちるもの。貴方は…そうではないようですが。」
吉良「ふん。」
イゴール「貴方に覚醒したワイルドの力は何処へ向かうことになるのか…ご一緒に、旅をして参りましょう…フフ。」
イゴール「では、再び見えます時まで…ごきげんよう。」
―翌日 通学路―
花村「よっ、おはよーさん。昨日の夜中の、見たろ?」
吉良「夜中…?夢の事か…?」
花村「マヨナカテレビだよ!!誰だかいまいち分かんなかったけど、アレに映った以上、放っとけない。」
吉良「…見ていない。11時には床に就くようにしているからな。」
花村「マジ!?…とにかく放課後、様子見に行こうぜ。クマからなんか聞けるかも知んないし。」
―八十神高校―
花村「さ、里中…その…き、昨日は…わりぃ、心配さして…」
里中「そんな事より、雪子、まだ来てない?」
花村「え、あ、天城?さぁ…まだ見てないけど。」
里中「ウソ…どうしよう…ねえ…あれってやっぱホントなの?その…マヨナカテレビに映った人は向こう側と関係してるってヤツ。」
花村「ああ、今ちょうどその話しててさ、後で確かめに行こうかって…」
里中「昨日、映ってたの…雪子だと思う。あの着物、旅館でよく着てるのと似てるし、この前、インタビュー受けた時も着てた。心配だったから夜中にメールしたんだけど返事こなくて…でも、夕方頃にかけた時は、今日は学校来るって言ってたから…あ、あたし…」
花村「分かったから、落ち着けって。で、メールの返事はまだ無いのか?」
里中「うん…」
吉良「昨日、向こうに行ったとき分かったんだが―――」
里中「それ、どういう事?まさか雪子…あそこに入れられたって事!?」
花村「分かんねーけど、そういう事なら、とにかく天城の無事を確かめんのが先だろ。里中、天城に電話!!」
里中「どうしよ…留守電になってる…で、出ないよ…」
吉良「旅館にかけたらどうだ?」
里中「確かに、そしたらケータイ出れないし…えっと、天城屋旅館は…」
PLLLLLL…
里中「雪子…お願い…あ、雪子!?よかった~、いたよ~!!」
里中「よかった、雪子、いたよ~。急に団体さんが入って、手伝わなきゃいけなくなって。…って、鳴上君~!!いらない心配しちゃったじゃん!!てか、全然無事じゃん!!」
吉良「私は昨日の話をしただけだ。君が早とちりしただけだろう。」
―――――――――――――――――――――
―放課後 ジュネス 家電売り場―
里中「そんな話…普通、絶対信じないよね。実際にあの中、見てなかったら。」
花村「まったくだぜ。で、とにかく中の様子を知りたい訳なんだけど…」
ワイワイ ガヤガヤ オーノー カワイソウニ メグンデヤロウ
花村「ハァ…なんで今日に限って客がこんなに…そういや今、家電はセール中だっけか…」
里中「なんとかクマくんの話、聞けないかな…」
花村「そだ、ちょっと来てみ。なあ、手だけ突っ込んで呼んでみねえ?どうせクマ、入り口でウロウロしてんだろ。」
吉良「なら、お前が突っ込め。私とこいつで壁になる。」
里中「カベ?」
花村「俺ェ?まあ、いいけど。……って痛ってえ!!」
里中「しーっ!!バカ、声でかいって!!は、歯型ついてるし!!ちょ、大丈夫!?」
花村「ううう…泣きそうだぜ…」
里中「なんか見てるこっちまで痛くなってくるし…もー、クマの仕業だな…?」
吉良(着ぐるみに歯なんてあるのか…)
里中「おい、クマきち!!そこに居んでしょ!!」
クマ「なになに?コレ、なんの遊び?」
花村「遊びじゃねっつの!!今、中に誰かの気配はあるのか?」
クマ「誰かって誰?クマは今日も一人で寂しん坊だけど?むしろ、寂しんボーイだけど?」
里中「うっさい!!」
吉良(お前も十分うるさい。注目されたらどうするんだ?全く…)
里中「けど、誰もいない…?ホントに?」
クマ「ウ、ウソなんてつかないクマ!!クマの鼻は今日もビンビン物語クマ。」
里中「…。あたし、やっぱり雪子に気をつけるように言ってくる。土日は旅館が忙しいだろうから一人で出歩いたりはしないと思うけど…」
花村「そうだな…月曜、一緒に来るんだろ?」
里中「うん、家まで迎えに行く。」
花村「もしかしたら、今夜のマヨナカテレビでまた何か分かるかもしれない。全部、勘違いならいいんだけどな…」
吉良「厄介ごとは抱え込みたくないしな…」
花村「今日、見たら電話するわ。携帯の番号、教えてくれ。」
吉良「夜中に電話はよしてくれ。安眠の妨げになる。」
花村「えっ、まさかマジに11時に寝てんの!?じゃあ…メールでいいや。メールするから…後まあ、電話番号も教えといてくれ。…よしっ…と。」
二週間も空いてこれだけかよ!!とお思いになるかもしれませんがこれだけです。
どうもスィませェん。
そういえばペルソナ4もゴールデンの追加要素を含めてまたアニメ化するそうですね。
始まって噂の足立コミュを見たら足立の出番が増えるかも…
それと更新ですが、とりあえずは二週間を目安にお待ちいただければと思います。
―翌朝 堂島家―
吉良(いい天気だな。…花村からメールだ…)
花村「マヨナカテレビに天城が映ったんだ!!一応里中に連絡とってもらったけど…とりあえず、起きたらジュネスの屋上に来てくれ!!」
吉良(また、向こう側に行くハメになるのか…)
菜々子「出かけるの?留守番、できるから。」
吉良「ああ、行ってくる。」
―ジュネス 屋上―
花村「わり、お待たせ。バックヤードからいーもの見っけてきたから。見てみ、どーすかコレ!!」
吉良「刀じゃないか…銃刀法違反だぞ?」
花村「いくらペルソナあるからって、ゴルフクラブとかじゃ心許ないからな。つーわけで、お前、どっちにする?」
吉良「そんな物持っていて…警察のご厄介にはなりたくないんでね。テレビの中で待たせてもらうよ。」
花村「なんだよ、釣れねえな…でも、二刀流ってのもアリだな…こうとか…いや、こう?こんなのもいいな!!」
警察官「挙動不審の少年一人を発見。刃物を複数所持―――」
―テレビの中―
吉良(クマ、なにか考え込んでるようだな…そっとしておこう。…?この青色の扉、前に来た時は無かったはず…!?)
―ベルベットルーム―
イゴール「お待ちしておりました。貴方に訪れる災難…それは、既に、人の命をも奪い取りながら迫りつつある…ですが、恐れることはございません。貴方は既に、抗うための力をお持ちだ。いよいよ、そのペルソナ…使いこなす時が訪れたようですな…フフ。」
マーガレット「貴方のペルソナ能力はワイルド…それは、正しく心を育めば、どんな試練とも戦い得る切り札となる力…私共も、その為のお力添えをして参ります。」
吉良「そのきれいな手を持って帰らせてくれるのか?」
マーガレット「…」
イゴール「…私の役割…それは、新たなペルソナを生み出すこと。」
マーガレット「そしてこれが…私の役割、ペルソナ全書でございます。これはまあ、使うことはないでしょう。」
イゴール「…ではまたお会いするその時まで。ごきげんよう。」
―テレビの中 広場―
吉良「…来たか。」
花村「悪ぃ…刀振り回してたら警察に…」
里中「そんな事より雪子が…」
花村「ああ、俺から説明するよ。」
花村、警察署で足立から聞いた事を説明中…
花村「つー訳なんだけど…」
吉良「天城雪子が…」
花村「てか、クマは何やってんだ?」
クマ「見てわからんクマ?色々、考え事してるクマ。」
吉良「自分の事を知りたい…とか言ってたな。」
花村「で、何か分かったのか?」
クマ「いくら考えてもなーんも、ワカラヘンね。」
里中「ウッサイよアンタら!!くだらない事言ってる場合!?」
吉良(友人がいなくなってピリピリしてるみたいだな。)
吉良「クマ、こっちに誰か来た気配はないか?」
クマ「昨日…キミらとお話したちょっと後くらいから、誰かがいる感じがしてるクマ。」
里中「雪子なの!?」
クマ「クマは見てないから分からないけど…気配は、向こうの方からするクマ。多分あっちクマ。」
里中「やっぱりここに居たのね…私も同行するわ。」
花村「そうだ、鳴上、丸腰じゃあ心許ないだろ?これ。」
吉良「剣か…血で文字が書かれているな。」
花村「イギリスの骨董品だってよ。持ってくるのに苦労したんだからな?」
吉良「ありがたく使わせてもらおう。…そろそろ出発するか。」
吉良,花村,里中,クマ「行くぞ!!」
―雪子姫の城―
――――――――――――――――
里中「ねえ…雪子、このお城の中に居るの?」
クマ「聞いてる限り、間違いないクマね。」
里中「ここに雪子が…あたし、先行くから!!」
花村「あ、おい!!一人で行くなって!!あーったく!!俺らも行くぜ!!」
―雪子姫の城 内部―
花村「行けっ!!ジライヤ!!」ガルー
吉良(花村陽介…なかなか使えるな。面倒がなくていい…)
―雪子姫の城 広間―
花村「無事か、里中!!」
天城「赤が似合うねって…」
吉良(あの時と同じ…!!)
天城「私、雪子って名前が嫌いだった…雪なんて、冷たくて、すぐ溶けちゃう…はかなくて、意味のないもの…」
吉良(だが、天城雪子の姿が見えない…)
天城「でも私にはピッタリよね…旅館の跡継ぎって以外に価値の無い私には…だけど、千枝だけが言ってくれた。雪子には赤が似合うねって。」
里中「雪子…」
天城「千枝だけが…私に意味をくれた…千枝は、明るくて強くて、何でも出来て…私に無いものを全部持ってる…私なんて…私なんて、千枝に比べたら…」
吉良(待てよ…確か、前の時はこの後…)
雪子「千枝は…私を守ってくれる…何の価値も無い私を…私…そんな資格ないのに…優しい千枝…」
里中「雪子、あ、あたし…」
里中?「優しい千枝…だってさ。笑える。」
吉良(やはり…)
里中「あ…ああっ!!」
クマ「ヨースケの時と同じクマ!!」
里中?「雪子が、あの雪子が!?あたしに守られてるって!?自分には何の価値も無いってさ!!ふ、ふふ、うふふ…そうでなくちゃねぇ?」
里中「アンタ、な、何言ってんの?」
里中?「雪子ってば美人で、色白で、女らしくて…男子なんかいっつもチヤホヤしてる。」
吉良(手もきれいだしな。)
里中?「その雪子が、時々あたしを卑屈な目で見てくる…それが、たまんなく嬉しかった。そうよ、雪子なんて、本当はあたしが居なきゃ何にも出来ない…あたしの方が…あたしの方が…あたしの方が!!ずっと上じゃない!!」
里中「違う!!あ、あたし、そんなこと!!」
花村「ど、どうすりゃいいんだ?」
クマ「今は、とにかく、チエチャンを守るクマよ!!」
里中「や…やだ、来ないで!!見ないでぇ!!」
花村「里中、落ち着け!!」
里中「違う…こんなのあたしじゃない!!」
花村「バ、バカ!!それ以上、言うな!!」
里中?「ふふ…そうだよねぇ。一人じゃ何もできないのは、本当はあたし…人としても、女としても、本当は勝ててない、どうしようもない、あたし…でもあたしは、あの雪子に頼られてるの…ふふ、だから雪子はトモダチ…手放せない…雪子が大事…」
里中「そんなっ…あたしは、ちゃんと、雪子を…」
里中?「うふふ…今まで通り、見ないフリであたしを抑えつけるんだ?けど、ここでは違うよ。いずれその時がきたら、残るのはあたし。いいよね?あたしも、アンタなんだから!!」
里中「黙れ!!アンタなんか…アンタなんか、あたしじゃない!!」
里中?「うふふ、うふ、ふ、きゃーっはっはっは!!」
里中「うぁっ!!」
花村「里中!!」
クマ「く、来るクマ!!二人の力で、チエチャン救うクマよ!!」
里中の影「我は影…真なる我…なにアンタら?ホンモノさんを庇い立てする気?だったら、痛い目見てもらっちゃうよ!!」
吉良「花村、どうにかしろ。経験者だろう。」
花村「お前が助けたんだろ!!…ってそんな事してる場合じゃねえよ!!」
ジライヤ「ガルー」
クマ「効いてるクマ!!」
吉良「ならこうすればもっと効くだろう!!」ラクンダッ
花村「よっしゃ、くらえっ!!」ガルー
吉良(キラークイーンも使いダメージを蓄積させた…恐らく、そろそろだな。)タルカジャッ
花村「トドメは貰ったぁ!!」ガルー
里中の影「ウァァァ…」シュー
里中「ん…」
花村「里中、大丈夫か!?」
里中「さっきのは…」
里中?「……。」
里中「何よ…急に黙っちゃって…勝手な事ばっかり…」
花村「よせ、里中。」
里中「だ、だって…」
吉良(…こういう時こそ、経験者の出番じゃあないかな。)ヒソヒソ
花村「ああ。里中、…俺もあったんだ、同じような事。だから分かるし…その…誰だってさ、あるって、こういう一面…」
里中「アンタは…あたしの中にいたもう一人のあたし…って事ね…ずっと見ない振りしてきた、どーしようもない、あたし…でも、あたしはアンタで、アンタはあたし、なんだよね…」
>自分自身と向き合える強い心が、力へと変わる…里中は、もう一人の自分…困難に立ち向かうための人格の鎧、ペルソナ『トモエ』を手に入れた!!
里中「あ…あたし…その、あんなだけど…でも、雪子の事、好きなのはウソじゃないから…」
花村「バーカ。そんなの、分かってるっつの。」
里中「あっ…」ガクッ
花村「お、おい、里中!!」
里中「ヘーキ…ちょっと、疲れただけ…」
花村「ヘーキ、じゃねーだろどう見ても…それに多分、お前…俺たちと同じ力、使えるようになってるはずだ。」
里中「え…?」
里中「とりあえず、里中を休ませないと。」
吉良「いったん戻って…明日にでも来るか?」
花村「ああ、それがよさs」
里中「か、勝手に決めないでよ!!あたし、まだ…行けるんだから…」
吉良「…はっきり言って、今のキミは足手まといだ。だが、明日以降、万全の状態なら…天城雪子を確実に救うことができる。」
花村「――――というわけで、俺らんとこで霧が出る日までは天城は無事だ、そこは安心していいぜ。」
里中「…わかった。さっきは、ごめんね…一人で、勝手に突っ走っちゃって…」
花村「気にしてねえよ。天城は必ず俺たちで助ける。…だろ?」
里中「…うん!!」
―堂島家―
堂島「……。」
吉良(?)
堂島「なあ、ちょっといいか?」
吉良「はい?」
堂島「昼間、署にお前の友人がしょっ引かれてきてな…お前と会う約束をしてる。と言ってたから取りあえず、厳重注意で済ませたんだが…」
吉良(花村の奴…私の名を出したのか…)
堂島「あんまりこういう事は言いたくないがな…」
吉良「友人は選べ…ですか?」
堂島「いや、そこまでは言わんが…」
菜々子「…どしたの?…ケンカしてるの?」
堂島「いや…ケンカじゃない。」
菜々子「ケーサツじゃないよ、ここ…」
流石に三週間も空けてしまったのでいつもより多めに書いております。
最初のベルベットルームいらなかったかも…?
後、里中(影)の顔が改めてみるとすごい怖い顔でした。チエチャンコワイ
こんないつ投稿するのか?いつ終わるのかも分からないSSでよろしければ温かく見守ってやってください。
マヨナカテレビがなにかわからないけどとりあえずキラークイーンは最強だろう
乙!
ちゃんと見てるよ!
今更質問なんだけど。
ペルソナとスタンドって同じ概念だけど、このssではどういう設定で、それらを分けてるの?
キラークイーンの爆弾の属性はなんだろう
ペルソナ4のボスは基本タイマンだからキラークイーンが負けることはないだろう
>>76
ペルソナ4はPS2で、P4にたくさんの追加要素が加わったペルソナ4GはPSVITAで、好評発売中クマ!!
>>77
その一言で俺の魂は救われる…
>>78
ペルソナはペルソナ使い以外にも見えますがスタンドはそうではないので全くの別物と解釈しました
ペルソナがもう裏の顔ならスタンドは表と裏の両方の顔…という感じですかね。
>>79
うーん、特には決めてないです。すいません。
>>80
完二?「僕のこと忘れちゃうなんて、ひっどぉーい。」
―翌日 八十神高校―
花村「里中のヤツ、大丈夫かな。昨日は色々ありすぎたし、元気になってりゃいいけど…」
吉良(花村と里中の二人から出てきた影…私からも出てくるのだろうか?だとしたら…)
里中「あ、おはよ。」
花村「おう、おはよう。昨日、ちゃんと寝れたか?」
里中「うん。結局、朝まで爆睡。……その…昨日は色々ありがと。――――」
吉良(万一の事もある、出来るだけ早く犯人を捕まえ、向こうに金輪際近寄らないのが最善の道か…)
―放課後 テレビの中 雪子姫の城―
里中「雪子…?」
花村「あれは…天城!!無事か!?」
天城?「……」
里中「やっと見つけたのに…雪子、何か変…」
天城?「うふふ…ふふ、あはははは!!あらぁ?サプライズゲスト?どんな風に絡んでくれるの?んふふ、盛り上がって参りましたっ!!」
吉良(…間違いない、このノリ、私の苦手なノリだ…)
天城?「さてさて、私は引き続き、王子様探し!!一体どこに居るのでしょう?こう広いと、期待も高まる反面、なっかなか見つかりませんね~!!あ、それとも、この霧で隠れんぼ?よ~し、捕まえちゃうぞ!!ではでは、更に奥まで、突撃~!!」
やらせナシ!!雪子姫、白馬の王子様さがし!!
花村「な…何だよ、コレ!?」
里中「雪子じゃない…あなた、誰!?」
天城?「うふふ、なーに言ってるの?私は雪子…雪子は私。」
里中「違う!!あんたは…本物の雪子はどこ!?」
天城?「…それじゃ、再突撃、行ってきます!!うふ、王子様、首を洗って待ってろヨ!!」
里中「あ、待って…!!ねえ、今の…」
吉良「もう一人の天城雪子…だろうな。」
花村「俺らん時と同じってか…」
クマ「でも、デタラメに騒いでた訳じゃないクマ。」
吉良「花村も、里中も、自分の心の中の押さえ込んでいた自分が出てきていた。恐らく、天城雪子も…」
里中「雪子ッ…」
花村「オイ…またかよ!?ったく、一人で行くなって言ってんのに!!」
花村「しっかし、あのノリ、いつもの天城からは想像できないぜ。王子様さがし?」
吉良(影の方なら手を切り取っても大丈夫か…?)
花村「天城の本音がアレか…うん、アリだな…」
―雪子姫の城 五階―
クマ「あれ?この扉、鍵がかかってるクマ。」
吉良「針金状の物を二本持ってるか?」
花村「何故か都合良くクリップが二つ入ってたぜ。」
吉良(ピッキングをすると見せかけて…キラークイーン!!)
吉良「よし、開いたぞ。」
征服の騎士「誰も来ねえ。」
―雪子姫の城 八階―
里中「雪子!!」
花村「やっぱりだ…天城が二人!!」
シャドウ天城「あら?あららららら~ぁ?やっだもう!!王子様が、三人も!!もしかしてぇ、途中で来たサプライズゲストの三人さん?いや~ん、ちゃんと見とけば良かったぁ!!つーかぁ、雪子ねぇ、どっか、行っちゃいたいんだぁ。どっか、誰も知らない遠くぅ。王子様なら、連れてってくれるでしょぉ?ねぇ、早くぅ。」
クマ「むっほ?これが噂の逆ナンクマ!?」
里中「三人の王子って…まさかあたしも入ってるワケ…?」
クマ「三人目はクマでしょーが!!」
花村「それは無いな…」
シャドウ天城「千枝…ふふ、そうよ。アタシの王子様…いつだってアタシをリードしてくれる…千枝は強い、王子様……王子様だった。」
里中「だった…?」
シャドウ天城「結局、千枝じゃダメなのよ!!千枝じゃアタシを、ここから連れ出せない!!救ってくれない!!」
里中「雪子…」
天城「や、やめて…」
シャドウ天城「老舗旅館?女将修行!?そんなウザい束縛…まっぴらなのよ!!たまたまここに生まれただけ!!なのに生き方…死ぬまで全部決めつけられてる!!あーやだ、イヤだ、嫌ぁーっ!!」
天城「そんなこと、ない…」
シャドウ天城「どっか、遠くへ行きたいの…ここじゃない、どこかへ…誰かに、連れ出して欲しいの…一人じゃ、出て行けない…一人じゃ、アタシには何にも無いから…」
吉良(そっぽを向いた!!今だッ!!)
花村,里中,クマ「!?」
天城「やめt…え?」
吉良(手を残して爆破ッ!!)
シャドウ天城「え。」プシュー
吉良(バレないように制服の内側にでも隠して…っと。)
花村「強行突破しやがった…」
里中「雪子、大丈夫!?」
天城「う、うん…わ、私…」
吉良「言いたい事があるなら、後でこいつと会えばいいだろう?取りあえず、こんな所からはさっさと出ていくべきだと思うが?」
花村「そうだな…聞きたいことは山ほどあるけど、取りあえず外に帰ろう。」
今回はこれで終わりです。
毎度の如く遅いくせに短いですが…
シャドウとの戦闘と、あなたは私で私はあなたの部分をカットしましたが…カットしない方がいいでしょうか?
ペルソナは、適当な理由つけて出す予定ですので、ご安心を。
―堂島家―
ガラガラッ
菜々子「かえってきた!!」
吉良(…誰だ?こいつは。)
菜々子「お、おかえり。」
若い刑事「こんちゃっすー。」
堂島「珍しく上がりが一緒になったんでな。送りがてら連れてきた。」
足立「どーも、この春から、堂島さんにこき使われてる、足立です。」
堂島「なんだ足立、これでも遠慮してんだぞ?」
足立「まーた、お父さん、冗談キツいっスよ!!あはは。」
吉良(ヘラヘラしやがって…私の嫌いなタイプだな…)
足立「おわっと、そうだ!君、確か天城雪子さんとクラスメートでしょ?天城さん、無事に見つかったからさ!皆にも知らせてあげてよ!」
吉良「…そうですか。」
足立「…うん。まあ、まだ全てがクリアって訳じゃないんだけどね。さっき訪ねた帰りなんだけど、天城さん、居ない間の事、覚えてないんだってさ。それに…」
吉良「あの、そんな事ベラベラ喋っていいんですか?」
足立「…あ。」
堂島「ったく困った奴だよ…」
菜々子「おなかすいた。」
堂島「あー、そうだな、俺もペコペコだ。」
足立「ははは、堂島さんも、菜々子ちゃんの前じゃペコペコなんて言うんスね~。」
堂島「うるさい、黙ってさっさと座れ。…じゃない、先に手洗って来い。あ、俺もか…」
吉良(フン…)
この二週間、ちょっと忙しかったので急ごしらえです。
こんなペースでいつ終わるんでしょう?>>1にも分かりません。
まあ、クリスマスまでには終わるさ。(フラグ)
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