マリ「世界の中心で愛を叫ぶ」 (58)
どうも(´・ω・`)
懲りずにまたもやエヴァSSです
前作よりもグロ要素や不快な表現がオンパレードです
更新ものんびりなんでのんびり完結を目指したいと思います
また宜しければ見て頂けたら幸いです(*´ω`*)
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1397127509
ーー何でこうなったの?
それは3人にエヴァンゲリオンのパイロットとしての適正があったから
ーー何故、君なんだい?
それは僕にもパイロットの適正があったから
もしくは
司令の息子だからかもしれない
ーー彼女達かこうなった理由は?
・・・知らない。
ーー使徒がいない世界で生きる意味はある?
生きてるってそれだけで尊いと思う
どんな理由があってもそれを侵す権利は誰にもない筈だ
ーーどうして見捨てないの?
友達だから。仲間だから。
ーー本当にそれだけ?
・・・必要としてくれた、からかもしれない
ーー救いも望みもないのに?
例え地獄のような場所にも生きていれば希望はあるよ
ーー偽善者だね
偽善者・・・うん
そうかもしれない
ーーそれでも諦めない?
諦めるつもりなんてない
ーー・・君を信じてもいい?
・・・多分
ーーふふ、優しいね
ーーそれじゃ碇シンジくん
ーー彼女達が呼んでるよ
ーー目覚めの刻だ
ああ、もうそんな時間なんだ
ーーそれじゃあ
ーー極悪で最低で屑のような世界で
ーー君が今度はどんな風に生きるのか見せて貰うよ
見る?
君は一体・・・
だれ?
目が覚める
シンジ「・・・変な夢」
何時もと変わらぬ風景
殺風景な狭い部屋
「わぁーんこくぅーん」
「きゃははは」
「・・・」
リビングから僕を呼ぶ声と笑い声が聴こえてきた
時計を見るとまだ朝の5時
シンジ「・・・」
気だるい体を起こして僕はリビングへ向かう
テーブルを囲む3人
アスカ「ほーら、もうすぐ朝ご飯だから良い子にしてましょうねぇ」
アスカ「バカシンジのご飯は美味しいから好き嫌いしないで残さずたべるのよ」
アスカ「あっ!バカシンジ遅いじゃないアスカがお腹空いてるって泣いてたのに呑気に寝てんじゃないわよ・・・もうバカシンジはバカシンジだわやっぱり」
シンジ「おはようアスカ」
ほつれた糸と飛び出した綿
繋ぎ合わせて止めたボロボロの手足
何度洗濯をしても落ちない汚れた染み
そんな人形をアスカと呼ぶ
式波・アスカ・ラングレー
今日も元気だ
綾波「・・・」
綾波「・・・・」
綾波「・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・碇君」
グイ
一心不乱に僕にスケッチブックに描いた絵を見せてくる
子供の落書きのような拙い絵
シンジ「うん、上手だよ綾波」
にっこりと微笑む
綾波レイ
今日も穏やかだ
マリ「あー2人にだけ優しいなんてずっるいじゃん。ほら可愛い可愛い可愛いマリちゃんも構って欲しくて見てるでしょー?」
シンジ「別に無視なんてしてないよマリ」
マリ「本当にー?じゃあお肉が食べたいなぁ血が滴るような生臭くてぐちゃぐちゃしてるのがそれこそわんこくんのお肉なんて美味しそうああ、食べたいなぁ」
シンジ「朝からそんな胃がもたれるような食事は勘弁して欲しいかな」
マリ「ちぇー」
心底残念そうな顔をする
真希波・マリ・イラストリアス
今日も愉しそうだ
シンジ「すぐご飯作るからちょっとまってて」
凡用人型決戦兵器エヴァンゲリオン
正体不明の使徒に対抗する唯一の手段
そのパイロットだった彼女達と出会ったのは2年前になる
父に呼ばれミサトさんに連れてこられた僕はエヴァンゲリオン初号機のパイロットとして使徒と戦っ・・
いや、戦ってない
彼女達に守られていた
3人は圧倒的な強さで数多の使徒を殲滅
蹂躙し駆逐し凌辱し凄惨を極め制裁を下す
そこに僕がいる意味などなかった
シンジ「すぐご飯作るからちょっとまってて」
凡用人型決戦兵器エヴァンゲリオン
正体不明の使徒に対抗する唯一の手段
そのパイロットだった彼女達と出会ったのは2年前になる
父に呼ばれミサトさんに連れてこられた僕はエヴァンゲリオン初号機のパイロットとして使徒と戦っ・・
いや、戦ってない
彼女達に守られていた
3人は圧倒的な強さで使徒を殲滅
蹂躙し駆逐し凌辱し凄惨を極め制裁を下す
そこに僕がいる意味などなかった
シンジ「すぐご飯作るからちょっとまってて」
凡用人型決戦兵器エヴァンゲリオン
正体不明の使徒に対抗する唯一の手段
そのパイロットだった彼女達と出会ったのは2年前になる
父に呼ばれミサトさんに連れてこられた僕はエヴァンゲリオン初号機のパイロットとして使徒と戦っ・・
いや、戦ってない
彼女達に守られていた
3人は圧倒的な強さで使徒を殲滅
蹂躙し駆逐し凌辱し凄惨を極め制裁を下す
そこに僕がいる意味などなかった
シンジ「すぐご飯作るからちょっとまってて」
凡用人型決戦兵器エヴァンゲリオン
正体不明の使徒に対抗する唯一の手段
そのパイロットだった彼女達と出会ったのは2年前になる
父に呼ばれミサトさんに連れてこられた僕はエヴァンゲリオン初号機のパイロットとして使徒と戦っ・・
いや、戦ってない
彼女達に守られていた
3人は圧倒的な強さで使徒を殲滅
蹂躙し駆逐し凌辱し凄惨を極めた制裁を下した
そこに僕がいる意味などなかった
何故か連投に・・(´;ω;`)
ごめんなさいです
3人は病んでいる
エヴァに乗った代償
初号機と他のエヴァの違い
それが
彼女達を狂わせた原因だとリツコさんは教えてくれた
詳しい事までは教えて貰えなかったけど
子供のように無邪気
自分の欲望に忠実
顕著に現れる嗜虐性
純粋な暴力
心の欠陥
使徒を倒すには絶大な戦力だった彼女達も使徒がいない世界では・・
厄介者だ
家族もいない
身寄りがいない
特殊な環境で育ったから社会には普通に馴染めない
3人は病んでいる
エヴァに乗った代償
初号機と他のエヴァの違い
それが
彼女達を狂わせた原因だとリツコさんは教えてくれた
詳しい事までは教えて貰えなかったけど
子供のように無邪気
自分の欲望に忠実
顕著に現れる嗜虐性
純粋な暴力
心の欠陥
使徒を倒すには絶大な戦力だった彼女達も使徒がいない世界では・・
厄介者だ
家族もいない
身寄りがいない
特殊な環境で育ったから社会には普通に馴染めない
3人は病んでいる
エヴァに乗った代償
初号機と他のエヴァの違い
それが
彼女達を狂わせた原因だとリツコさんは教えてくれた
詳しい事までは教えて貰えなかったけど
子供のように無邪気
自分の欲望に忠実
顕著に現れる嗜虐性
純粋な暴力
心の欠陥
使徒を倒すには絶大な戦力だった彼女達も使徒がいない世界では・・
厄介者だ
家族もいない
身寄りがいない
特殊な環境で育ったから社会には普通に馴染めない
3人は病んでいる
エヴァに乗った代償
初号機と他のエヴァの違い
それが
彼女達を狂わせた原因だとリツコさんは教えてくれた
詳しい事までは教えて貰えなかったけど
子供のように無邪気
自分の欲望に忠実
顕著に現れる嗜虐性
純粋な暴力
心の欠陥
使徒を倒すには絶大な戦力だった彼女達も使徒がいない世界では・・
厄介者だ
家族もいない
身寄りがいない
特殊な環境で育ったから社会には普通に馴染めない
あうあ(´・ω・`)
度々の連投申し訳無いです
アドバイスどもです(*´ω`*)
病院に閉じ込めるか
施設に預けるか
ネルフで面倒を看るか
選択肢は3つ
だから僕は立候補した
3人を任せて欲しい、と
周囲からは猛反対された
未成年で男女が同棲など反対されて当然だ
それでも頼みに頼んでようやく許可を貰えた
厳しい監視
問題が起きた際には即刻に拘束
ネルフ職員による巡回訪問
24時間の護衛体制
外出の許可は赤木博士に許可を貰った時のみ
まるで囚人のような扱いを約束させられた
だけどそれでも病院や施設よりはマシだと思う
彼女達に固執する理由
友達だから
それだけ
馬鹿げてる。そう思われるかもしれない
だけど
世界を救ったのに真っ当な評価や功績も認められない
しかも
偏見だけで社会不適合者の烙印を押される
あんまりだ
救いが無さすぎる。
せめて僕だけでも
役立たずのパイロットだったけども
仲間として友達として支えてあげたい
それが・・いや、支える?
格好いい言葉を並べたけど
・・・
3人の傍にいれば必要とされる
僕は打算で選んだ?
アスカ「シーンージ!まーだぁ?」
シンジ「・・・ごめん。もう出来るから」
いや、考えるのは止そう
遠くない未来、3人が幸せに普通の暮らしが出来るように応援する
希望はあるんだ
結婚して子供が出来て家庭を持つ
仕事をして充実した毎日を送る
そして
いつか感謝されたい
シンジ「おまたせ」
この3人から
ありがとうと
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
シンジ「じゃあ学校行ってくるよ」
マリ「おーおーわんこくんは毎日偉いじゃん。ってかね学校なんてサボって私と楽しいことしない?」
シンジ「また・・今度ね」
マリ「むぅ」
比較的、マリは話が通じる
言動が常識外れだけどコミュニケーションも取りやすい
マリ「楽しいのに・・断面とか内臓とか血とか骨とか」ブツブツ
異常な趣味と性癖と暴力を除けば・・普通なんだ
・・・・
最初はこうじゃなかった
ミサトさんやリツコさんは口を揃えて言っていた
明るくて元気で社交的
綺麗な女の子
エヴァとの起動実験が成功した後かららしい
マリの言動や行動がおかしくなり始めたのは
他人に対する暴力
攻撃的な言動
日が立つ事にそれは顕著に現れた
今は大分落ち着いてるけど
・・・
マリとの生活も長い
一度、真剣に向き合うべきじゃないか?
今までは触れずに避けてきた彼女の真意を知りたい
case.1
ファーストチルドレン
真希波・マリ・イラストリアス
ーー小さな手ーー
マリ「ああああ」
暇、暇暇暇暇ぁ
マリ「わんこくんは学校行っちゃったし姫もレイちゃんも遊んでくれないし」
どーせ部屋で人形遊びとかお絵描きでもしてるのかにゃあ
マリ「・・つまんない」
殴りたい蹴りたい噛みつきたい血がみたい叫び声を聴きたい泣き顔がみたい
突発的な感情が波を押し寄せて
かきむしる
こんな焦燥も渇くような欲求も前はなかったのに
エヴァに乗ってからだ
ぽっかりと何かがなくなった感覚
いや、取られたような?
疼くように血が見たくなったり誰かを傷つけたくなる
マリ「・・・っ」
それが堪らなくなった
我慢出来ない。
説明しようがない程の快感と充実感
でも
それは駄目だってどこかでは・・・思ってる?私が?
マリ「狂ってる」
呟く
私に向けられた言葉
マリ「頭がおかしい」
呟く
私に向けられた言葉
マリ「獣」
呟く
私に向けられた言葉
私はマリなのに
名前すら呼んでくれなくなって
仮設伍号機のパイロット
って呼ばれてた
だけど
わんこくんは
わんこくんだけは
マリ「・・・最初からずっとマリって呼んでくれたんだっけ」
何でだろ
ここまでしてくれる理由があるの?
他人とは違う
異質に歪んでしまっている私の面倒を見てまで
マリ「・・・・」
私がわんこくんにとって
特別な人だから
一緒にいたいって思ってる?
マリ「・・・ないない」
なんだか変な妄想をしてしまった
マリ「ありえないっつーの」
ああ
血が見たい嗅ぎたい
この退屈を満たしたい
マリ「はやく帰ってこないにゃー」
ぼそりと呟く
ーーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ー
マリ「おっかえり」
学校から帰ってくるとマリがリビングで待っていた
珍しい
シンジ「ただいま」
シンジ「なんか良いことでもあったの?」
マリ「あるわけないじゃん。退屈で暇で死にそうだったし」
それにしては機嫌が良い
シンジ「そっか」
マリ「ふぁ」
あれ
これってチャンスじゃない?
二人っきりだし
シンジ「・・・」
マリ「・・・」
シンジ「あのさ」
マリ「あのね」
被った。最悪だ
シンジ「マリからどうぞ」
マリ「何?わんこくん」
気まずい。非常に気まずい
さっきからお互い被りっぱなし
シンジ「えっと・・最近寒くない?」
マリ「はぁ?一年通して常夏なのに寒いの?」
怪訝そうに僕を見るマリ
駄目だ。よくよく考えたら僕も友達少ないしコミュ力なんて皆無
普段なら話せる事も上手く話せない
要するにテンパってる
シンジ「あっ、うんとその」
マリ「いや、どもり過ぎ」
何か言わないと
何か
切れ長の瞳
整った顔立ち
シンジ「マリって綺麗だね」
マリ「・・・・」
終わった
焦りすぎて折角の機会を台無しにした
だってマリの雰囲気がいつもと違うから!
グロい話しないし血がどうとか門一番で言わないし!
普通っぽいから緊張しちゃったんだよ!
一人で言い訳をしていた
心の中で
マリはそっぽを向いて僕の方を見てくれない
向き合おうとか真意が知りたいとかカッコつけてた自分が恥ずかしい
というか痛々しい
マリ「・・私ってきれいなの?」
シンジ「!」
ぼそりと
だがしっかり聞こえた
シンジ「うん。綺麗だよ」
マリ「嘘でしょ」
シンジ「いや、嘘じゃないって」
マリ「じゃあ私の血とか内臓とか脳ミソが赤くてきれいって意味?」
シンジ「見たことないからそこは綺麗とは言えない・・」
マリ「見る?」
シンジ「勘弁してよ・・」
発想がスプラッター過ぎる
マリ「わんこくんは」
相変わらずそっぽを向いたまま
マリ「きれいな人が好きなの?」
聞いてくる
シンジ「それはまあ・・嫌いではないかな」
マリ「へぇー」
なんだろこの空気
マリ「・・・今度さ」
シンジ「うん」
マリ「二人で遊びいかない?」
シンジ「いいよ」
遊びかぁ。
そういえば誰かと遊びにいくなんてひさし・・
・・・遊び?
シンジ「・・え!?それって僕とマリが!?」
マリ「嫌?」
シンジ「い、嫌じゃないよ!ただマリが遊びいきたいなんて言うの初めてだったから・・」
びっくりした
マリ「暇潰しだよ暇潰し」
マリ「篭の中の鳥なんだもん。たまには外にでて飛び回ってみたいの」
マリ「それだけなんだよ。ほんっとに」
詩人みたいな口振り
誰かに言い訳するようにマリは捲し立てる
だけど嬉しい
シンジ「うん!それじゃリツコさんに連絡しないとね」
シンジ「マリはどこか行きたい所とかある?」
マリ「別にどこでもいいよ」
どこでもいいって一番困る
シンジ「そ、そっか」
マリ「うん」
マリ「わんこくんのセンスに任せるって感じ」
シンジ「僕のセンスって・・」
マリ「期待してっかんねー」
プレッシャーだ
誰かに相談したい・・
マリ「んじゃご飯できるまで部屋いるから」
シンジ「わかったよ」
そして
誰もいなくなったリビングはやけに静かで
何時もの騒がしさが何だか恋しくなった
シンジ「・・・」
シンジ「・・・とりあえず晩御飯の準備しなきゃ」
考えることがいっぱいで混乱しそう
シンジ「・・・♪」
けど
晴れやかな気分だった
マリ「別にどこでもいいよ」
どこでもいいって一番困る
シンジ「そ、そっか」
マリ「うん」
マリ「わんこくんのセンスに任せるって感じ」
シンジ「僕のセンスって・・」
マリ「期待してっかんねー」
プレッシャーだ
誰かに相談したい・・
マリ「んじゃご飯できるまで部屋いるから」
シンジ「わかったよ」
そして
誰もいなくなったリビングはやけに静かで
何時もの騒がしさが何だか恋しくなった
シンジ「・・・」
シンジ「・・・とりあえず晩御飯の準備しなきゃ」
考えることがいっぱいで混乱しそう
シンジ「・・・♪」
けど
晴れやかな気分だった
マリ「別にどこでもいいよ」
どこでもいいって一番困る
シンジ「そ、そっか」
マリ「うん」
マリ「わんこくんのセンスに任せるって感じ」
シンジ「僕のセンスって・・」
マリ「期待してっかんねー」
プレッシャーだ
誰かに相談したい・・
マリ「んじゃご飯できるまで部屋いるから」
シンジ「わかったよ」
そして
誰もいなくなったリビングはやけに静かで
何時もの騒がしさが何だか恋しくなった
シンジ「・・・」
シンジ「・・・とりあえず晩御飯の準備しなきゃ」
考えることがいっぱいで混乱しそう
シンジ「・・・♪」
けど
晴れやかな気分だった
マリ「別にどこでもいいよ」
どこでもいいって一番困る
シンジ「そ、そっか」
マリ「うん」
マリ「わんこくんのセンスに任せるって感じ」
シンジ「僕のセンスって・・」
マリ「期待してっかんねー」
プレッシャーだ
誰かに相談したい・・
マリ「んじゃご飯できるまで部屋いるから」
シンジ「わかったよ」
そして
誰もいなくなったリビングはやけに静かで
何時もの騒がしさが何だか恋しくなった
シンジ「・・・」
シンジ「・・・とりあえず晩御飯の準備しなきゃ」
考えることがいっぱいで混乱しそう
シンジ「・・・♪」
けど
晴れやかな気分だった
ーーマリの部屋ーー
マリ「・・・」
『綺麗だね』
頭の中で反復する
マリ「なんか苦しい」
胸の鼓動がやけに早い
頬があつい
まるで風邪を引いたような感覚
だけど
嫌な感じはしない不思議な感覚だ
マリ「・・・服」
どんな服を着ていけばいいんだろう
あれ
私ってどんな服持ってるんだっけ・・?
がさごそ
クローゼットの奥にある段ボールの箱を取り出す
埃が舞う
マリ「けほ」
昔はもっと趣味があった
かわいい服やアクセサリーなんかにも興味があった気がする
気がする・・か
自分のことなのにまるで他人事のようだ
酷く褪せた記憶
何故、こんな事をわんこくんに言ったんだろ
・・・
マリ「・・なんだかなぁ」
がさがさ
服を選んでる自分が嫌じゃない
ただ
しっくりこないような
心に何かが引っ掛かるような
違和感はなに?
マリ「これ着れるかにゃ」
散らかった部屋が更に散らかっていく
ーーネルフ 私室ーー
リツコ「参ったわ」
頭が痛い
原因はシンジ君からの電話
『マリと出掛けたい』
リツコ「問題が起きてからじゃ遅いのに・・」
シンジ君は若干、興奮気味に私に話していた
『はじめてマリが自分から遊びに行きたいって言ったんです!』
面倒を看てきたシンジ君にしたら快挙に等しい事なのだろう
だが、安易に出掛けさせていいものか?
マリだけに限らずあの三人は危険なのだ
上層部の人間しか知らない機密事項
それを彼は知らない
リツコ「だから反対したのよ。同居なんて」
結局はミサトと加持君に押し切られてしまったけど
リツコ「・・・エヴァに乗る代償は甘いもんじゃない」
何を犠牲にして何を得るか
二つは獲られないのだ
無下にするの簡単だ
リツコ「・・・・仕方ないわね」
一人溜め息を吐いてキーボードを弾く
カタカタカタ
無機質な機械音だけが静寂に響く
そして来訪者が訪れた
ミサト「リツコ。用件って?」
リツコ「ああミサト。さっきシンジ君からーー」
代償
大人の都合で乗せたのに
暗く
奪ったのも狂わせたのもお前達だろう
責める
自分は汚れてないつもり?
呵責
・・聴こえないフリをして逃げて罪悪感を遠ざける。
これからもそうして生きていくしかないのだから
ーー一週間後 水族館ーーー
マリ「わんこ君知ってた?水族館でイカの展示がないのは短命で共食いしちゃうからなんだよ」
シンジ「へぇ」
マリ「神経質だから驚くと墨も吐くしね」
マリ「ペンギンの飼育スペースに鏡が多いのも鏡に映る自分の姿を見て仲間がいるって安心するかららしいし」
シンジ「詳しいね」
マリ「そっかな?」
僕とマリは水族館にいる。
散々、迷った挙げ句に選んだ結果がここだった。
リツコさんから
『なるべく人混み等のストレスがかかるような場所は避けて欲しい』
と進言があったからでもある。
最初は無理かと思っていたけど
意外にもマリは楽しそうだ
何時もより饒舌だし
マリ「あ、サメ」
鮫が悠然と水面を泳いでいる
シンジ「うん。そういえば鮫って何で他の魚とか襲わないのかな」
シンジ「みんな食われちゃいそうなのに」
マリ「お腹いっぱいなんだよ」
シンジ「お腹いっぱい?」
マリ「毎日ちゃんと餌を貰えたら襲う必要ないでしょ」
マリ「満たされて飢えないんだから」
なるほど
マリ「でもね」
マリ「それって幸せ?」
シンジ「どうして?」
マリ「狭い箱で与えられるだけの毎日って嫌」
マリ「飢えてもいいから自由に生きるのが幸せなんじゃん」
シンジ「・・マリ」
それは
マリ「・・あーごめんごめん。次いこ」
歩き出すマリ。
言い出せなかった
自分自身に重ねてるの?
そう聞くことは許されない気がして
マリ「・・・」
立ち止まった。
シンジ「?」
その視線の先には手を繋いで歩くカップルがいた
マリ「・・・」
じぃーっとその姿を見つめている
どうしたんだろ
マリ「・・・」スッ
ポケットに突っ込んでいた手を出してまた歩き出した
時折、後ろを振り返り何か言いたそうな顔をして僕を見る
シンジ「な、なに?」
マリ「・・べつにー」
不機嫌そうだ
一体なんだって言うんだ
まさか
シンジ「手、怪我したの?」
マリ「え」
マリの手を取り確かめる。
だけど
特に怪我をした様子もない
マリ「・・・」
シンジ「・・あ、ごめん」
急に触れたら女の子なんだから嫌に決まってる
マリ「・・・」
手を離す瞬間に
ぎゅうっと
握り返される
シンジ「・・離せないんだけど」
マリ「別にいいじゃん。このままで」
シンジ「いや、でも」
マリ「わんこくんは嫌なの?」
シンジ「い、嫌じゃないよ」
マリ「んじゃいいじゃん」
マリ「はやくいこ」
僕を引っ張るように歩く
マリの手は僕が想像してたよりもずっとずっと柔らかく小さかった
そういえば・・
女の子と手を繋いだのなんてお遊戯の時以来だなぁ・・
通行人の男性客達がちらっとマリを見る
当然だろう
マリは美人だ
スタイルも顔立ちも文句の付けようがない
そこまで着飾っている訳でも化粧をしている訳でもないのにそれが映える。
綾波もアスカも同じだ
宝石のように光る容姿をしている
それに対して僕は・・
自己嫌悪する。
彼女達の隣にいれるのは偶然でしかない
偶然、エヴァに乗れて
偶然、彼女達が人より違っていたから
マリ「疲れたの?」
シンジ「・・いや」
マリ「なーんか思い詰めたような顔してたよ」
シンジ「ううん。何でもないよ」
笑う。にこりと
マリ「そっか。ってかお腹空いたかにゃ」
シンジ「それじゃお昼にしよう。マリはなに食べたい?」
マリ「肉。血が滴るようなレアで焼いた肉じゃなくて血が溢れるブルーで焼いた国産の和牛が良いにゃ」
シンジ「僕の財布から諭吉さんがフライングアウェイしちゃうからもう少し敷居の低いのにしよっか」
マリ「けち」
シンジ「当然だろ」
意外とグルメで困る
それで結局僕が選んだのは・・
ーーーー
ーーー
ーー
ー
マリ「はふ、んく・・」ゴクゴク
シンジ「久しぶりに食べると凄い旨いよね」
ラーメンだった。
女の子と出掛けてラーメンってのは情けない気もするけど
マリ「・・・ぷはー」
どうやらお気に召したようで良かった
このSSまとめへのコメント
続きはよ
エ、、ハヤクシテクダサい
エ、、ハヤクシテクダサい
はやくうううううううううう
おわた
早く続きみたいです!
つづきはよ( ´△`)アァ-
見立て仕方ないからできるだけはやく続きお願いします
幸せのかたちシリーズは感動しました
(。•́ωก̀。)…グス
もう更新されないのかと思うと辛くて仕方ない
クッソ中途半端