八幡「雪ノ下から一緒に猫カフェへ行こうと誘われるなんて」 (150)

八幡「雪ノ下が猫カフェで働いてるだって?」
で書いた世界とリンクしてるので、一応それのつづきとも云えるお話です。

ちなみにアダスは原作を7巻までしか読んでないので、そこんところはご理解お願い致す

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396790151

ついでに言っておくと、今日は自分の誕生日でやんす。(い、祝ってほしいって思ってなんかないんだからねっ!///)


そんじゃ、ちまちま書いてくぜ!

八幡「ああダメだ意味が解らない」

八幡「(昨日、部室で居眠り中に見た夢のことだ)」

八幡「(雪ノ下は猫カフェで働いてるわ、俺は二俣新町で『はちい散歩』を繰り広げるわ、由比ヶ浜は苦手なはずの猫を可愛がるわ……)」

八幡「(どの情報を基に、俺の脳内はこんな幻想でしかない世界をこっくりこっくり体感させたんだ)」

八幡「(事実なのは、雪ノ下が猫好きなことと、二俣新町が不毛地帯さながらに殺風景ってことくらいじゃねぇか)」

八幡「(……ただ一点、俺にとって結論があやふやな事象がある)」

八幡「………俺は、由比ヶ浜のことが好きなのか?」

八幡「(自室のベッドで横になりながら、ふと口に出してしまった)」

八幡「(いまのツイート、妹に聞かれてないよな……?)」

八幡「(俺の脳内辞書には『壁に耳あり、障子に小町』ってことわざが収録されてるくらいだ。こういう機密事項に限って運悪く聞かれてたりするかもしれないしな)」

八幡「(全然関係ないけど、去年まで俺『東海林のり子』のこと、とうかいばやしのりこって呼んでたわ)」

八幡「(お前、普通『東海林』をしょうじって読ますか?あとに『五十三次』って来てもおかしくない字面だぜ?)」

八幡「(……なんて、くだらないことを考えて、悩むことから逃げる)」

八幡「(でも、あんなに良い女、好きにならない方がおかしいと思うんだよなぁ……)」

八幡「(アホで天然で女子力高く、なんだかんだで八方美人、俺に執拗に絡んできては、にっこり笑顔を見せつける)」

八幡「(……ちくしょう、すげぇかわいいヤツじゃねぇか。あは~ん、ドキがムネムネ~!この頃動悸がドーキドキ!だわ)」

八幡「(まあ、アイツに見惚れた瞬間はかつて何度もあった。その頃から、俺にとって由比ヶ浜結衣は気になる存在となっていたのは間違いないだろう)」

トリップ変えろ

八幡「(……ただ、恋愛感情うんぬんを問わずとすると、気になる存在は由比ヶ浜だけではなかった)」

八幡「……雪ノ下、もなぁ……」

八幡「(そう呟いた瞬間『おおこれが塩谷瞬ですか』と悟った)」

八幡「(実際のところ、部活などで雪ノ下と共に行動しているとき、無意識に彼女を目で追ってたりすることがしばしばある)」

八幡「(つまり俺は、由比ヶ浜のことも雪ノ下のこともジロジロ見てしまうわけだ)」

八幡「(そうしている最中こそ、俺は通常時よりも格段に腐った目を凝らしているのかもしれない)」

八幡「(男なんてそんなもんだろ?気になるやつが目の前を通れば頭んなかがそいつで一杯になって、いろんなことを考えながら目で追い続けてしまう)」

八幡「(ま、頭に浮かぶのはベースケなことばかりだけどな!)」

八幡「(『おぉ、今日もボインボイン揺れてますねぇ』とか、『ものの見事な傾斜角0度だ。ここまで来ると美しく見える』やらやら。)」

八幡「(おっぱい大好きだな俺)」

てす

八幡「(……やべ、頭んなかおっぱいでいっぱいなおかげで、俺のセンパイがてんぱいの内に満杯になってしまった)」ムクムク

八幡「はぁ~……今夜も抜くとするか」

八幡「(てへんに友と書いて『抜く』。俺の右手はセックスフレンドだぜ!)」

八幡「(せっかくだし、この流れで2人のゆるゆりとした淫行をおかずに果てるとするかね)」

八幡「(それ、ゆるゆりじゃねぇな。がちゆりだな」

安価でがちゆり書く
↓1

結構だ
我慢する

翌朝
・・・・・・・
クックドゥールードゥー

八幡「………んん……」ゴロン

八幡「………鎮魂丸だしで寝てた」

八幡「(つくづく俺はイケない妄想方面へ爆走してしまうな)」


雪乃『その……由比ヶ浜さんの乳房で私の全身をぎゅっと抱いてもらえるかしら……//』

結衣『もちろんだよ、ゆきのんっ!……ほらぁ?』モキュッ

雪乃『んんぅ……大好きよ、由比ヶ浜さんっ……//』ビクンビクン


八幡「ごちそうさまでした」

1時間後
・・・・・・・
通学路

八幡「はあ、うすら寒い」シャー

八幡「(俺が自転車を走らせると、毎回必ず向かい風を全身で受けている気がする)」

八幡「(『もう通学しなくていいよ。嫌なんでしょ?帰れば?』というガイアのお告げでしょうか)」

八幡「(ただ文面だけ並べてみると、邪魔者をクラスの輪から排除する際に言いそうな、これが本当の殺し文句でしかないよな。あれ、目から塩麹が……)」

八幡「……ん?」

八幡「(前を歩いている団子は、由比ヶ浜か……)」

八幡「(ったくスマホ弄りながら歩きやがってよ。最近多いよね、ながらスマホ?ってかすみんが問いただしてた)」

八幡「(まあ知っている奴だからといって、わざわざ声をかける必要はないだろう。追い越すか)」シャー

結衣「あ、ヒッキー!」

八幡「ファッ!?」キキッ

結衣「なにそんなビックリしてるの?」

八幡「いや、別に、急に声かけられたら誰だって驚くだろうが」

結衣「オーバーだなぁ」

八幡「そ、そうでもないだろ」

八幡「(いかん、昨日こいつをお総菜に俺のポケットモンスターでシコリータしちまったもんだから、顔合わせづれぇ……)」

八幡「(こんなことならいつも通りにXVIDE○S漁っときゃ良かった……)」

八幡「(とにかく、これ以上由比ヶ浜と会話してると変な焦りが出まくって怪しまれるだけだ。先を急ごう)」

八幡「じ、じゃあな」ギコッ

結衣「え、ヒッキー待ってよ。一緒に行こうよ?」

八幡「ファッ!?」キキッ

結衣「別にいいじゃん、行く先は一緒なんだしさ!」

八幡「いや、まあ……わかったよ」

八幡「(いまの俺はこいつの前じゃまともに反抗できそうもないし、とりあえずうなずいとくか……)」

結衣「そうそう、ヒッキーに訊きたいことあったんだよね」

八幡「んぁ?な、なんだ?」

結衣「昨日さ、部室で爆睡してたけどなにか夢でも見たの?」

八幡「え゙っ」

結衣「起きるなりゆきのんに急に『猫カフェのバイトはどうしたんだー』って意味不明なこと訊いてたじゃん?だから、そういうおかしな夢でも見てたの?」

八幡「まぁ……確かに変な夢ではあったな……」

八幡「(後半パートは口が裂けてもガハマには言えんが)」

結衣「え、教えて教えて!ヒッキーの見る夢、いろいろ残念で面白そう!」

八幡「期待する理由おかしいだろ……」

八幡「ざっくり話すと、雪ノ下が猫カフェでバイトしてるって風の噂で聞き付けたから、俺とお前で突撃調査しに行った。って内容」

結衣「え、あたしも猫カフェ行ったの?どんな感じだった?」

八幡「まぁ、ムツゴロウ口調で例えてみると『よーしよしよしよし、この子はですねー体毛が非常にもふもふしてますんで抱き抱えるとほらこの通り、服に毛が付く』みたいな」

結衣「意味わかんないんだけど!?」

八幡「だから要は、可愛がってたってわけさ」

結衣「えー?あたし猫嫌いなんだよ?現実じゃあり得ないね」

八幡「ああ、そういえばそうだったな」

八幡「(すっかり忘れてたがこいつは犬好き猫嫌いという、雪ノ下とは真逆のタイプだった)」

八幡「(ま、夢ってある種の映像作品だし、現実と異なる点があっても突っ込むための思考は働かないから仕方ない)」

結衣「え、普通に可愛がれてた?」

八幡「そうだな、なかなか様になってたな」

結衣「?」

八幡「だぁぁ、毎回分かりやすく説明し直さなきゃいけないのかよ……」

結衣「いやいや、ヒッキーが説明不足してるからだよ!?」

八幡「だからつまりな!可愛い猫を可愛がってるお前もかわいかったってことだよ!」

結衣「えっ……//」

八幡「…………ありゃ?」

八幡「(これ、池上彰よりも分かりやすく教えてしまった結果、逆により意識してしまう流れ作っちまった感じか!?)」

結衣「あ、あははっ、そっか、あたしかわいく見えてたんだ!」アセアセ

八幡「(ったく、ガハマもガハマで、俺がかわいいって言っただけでそんな慌てたリアクションするなよ……どうしたらいいかわかんなくなるじゃなイカ……)」

もう2時か
そんじゃ寝ます

つづきは昼過ぎにでも

わくわく

おはよう
書き溜めしてないからリアルタイムで投稿しますわ

結衣「(かわいい、か………)//」ドキドキ

結衣「(猫嫌い、克服しよっかなぁ……)」

結衣「(そしたら、ゆきのんと一緒に猫とじゃれることができるし、)」

結衣「(その、ヒッキーの家へ遊びに行く理由付けもできる……かもしれないし)」

結衣「(カマクラに会いに来たよー!って言うけど、実はヒッキーに逢うために……)//」

八幡「おい由比ヶ浜、目の前電柱」

結衣「えっ?」ゴンッ

結衣「い~~~~~~っっっ!!!」プルプル

八幡「アホが浜………」

八幡「(お、いまの上手い貶し文句だったな。これから由比ヶ浜をアホ呼ばわりするときに使うとするか)」

結衣「うぅぅ……もっと早く注意してよぉ……」サスサス

八幡「いや、普通気づくもんだし……まさか派手に頭ぶつけるとは思いもよらないだろ」

結衣「いつつ……ねぇ腫れてない?おでこのトコ」ピラッ

八幡「あ?別に何ともないぞ」

結衣「えー?もっと近くで見てよ!」

八幡「は?……だから、なんともねぇって」

八幡「(あんまり顔が近いとドキドキするから、丁度良い距離感が分からん……)」

結衣「そっか、それなら安心っ♪」

八幡「(生理用ナプキンのCMみたいな言い方と笑顔だな)」

昼休み
・・・・・・・
学校

八幡「(いつものスポットで昼飯を食らう)」ムグムグ

八幡「(昨日は雨が降ったため、いつもの座席は湿った状態だ)」

八幡「(しかしそれに構わず堂々と座る俺ったら、やはりつくづく漢だぜ)」

八幡「(ケツが蒸れるというリスクを気にも留めない。いかがですか全女性の皆さん、俺を主夫として招いてはみませんか?)」

八幡「(はぁ潮風がいい気持ちだ。あさり食いてぇ)」

雪乃「そこにいたのね、比企谷くん」

八幡「ファッ!?」クルッ

八幡「なんでお前がいるんだよ!?」

雪乃「私は総武高校のいち生徒よ。生徒が校内のどこにいようがおかしくないでしょう?」

八幡「いや、確かにその通りだがそういうことじゃねぇよ」

雪乃「じゃあ何かしら?」

八幡「俺に用件があるんだろ?」

雪乃「あら、どうして分かったの?」

八幡「お前がなんの用も無しに俺に声をかけることなんてまず無いからな」

雪乃「ご名答よ。あなたと無駄話をするくらいなら、一文字でも多く読書をした方がだいぶ自分のためになるわ」

八幡「へーへーそうですか」

雪乃「……ただ、今回の件に関しては、無駄話になり得る可能性もあるのだけれど」

八幡「あ?とりあえず言ってくれ」

雪乃「……あなた、この前部室で『猫カフェ』って言葉を発したわよね?」

八幡「あぁ、そんな夢を見ていたからな」

雪乃「それでね……その時に訊きそびれてしまって……」

八幡「?」

雪乃「……猫カフェって、何かしら……?」

八幡「………ははぁん」

八幡「(猫って付いてるもんだから、こいつ気になったのか)」

八幡「まぁ簡単にいうと、お茶しながら店内で放し飼われている猫と自由に遊べる、変わったカフェテリアのことだ」

雪乃「! そ、そんな施設があるの?」

八幡「(面白いくらいに食い付いたな)」

八幡「てか、それくらいネットで調べれば一発で分かるだろ」

雪乃「そうしたかったのだけれど、すべてフィルタリングに引っかかったのよ」

八幡「お前のi-フィルター強力すぎだろ……」

八幡「(逆にどういうサイトなら閲覧できるんだよ。Googleのトップページくらいなんじゃねぇの?検索エンジンの意味無っ)」

雪乃「だから仕方なく、今回はあなたを頼ったのよ。最初で最後の」

八幡「どんだけ頼りたくないんだよ、泣くぞ」

八幡「(Yahoo!HACHIMANを嘗めんなよ。俺にかかれば下世話な情報から性知識まで、すべて調べ尽くすことが可能だぞ?それこそフィルタリングに引っかかるが)」

八幡「で、なんだ。用件はそれだけか」

雪乃「え、えぇ。情報収集ができて助かったわ」

八幡「そうか、じゃあな」

雪乃「もう一点、良いかしら」

八幡「は?」

雪乃「その……とても言いづらいのだけれど……」

八幡「?」

雪乃「……私と一緒に、行かないかしら?//」

八幡「……いや、無理だろ」

雪乃「っ!」



八幡「だってあいつ、猫苦手みたいだし」

雪乃「……え?」

八幡「他の人を当てにした方が良いぞ。当てがいればの話だが」

雪乃「ちょっとアホ谷くん、誰の話をしているの?」

八幡「あ?由比ヶ浜の話だが。あいつを誘いたいんだろ?」

雪乃「由比ヶ浜さんが猫を苦手としていることは私だって知ってるわよ」

八幡「なんだよ、最初っからダメ元で誘おうとしたのか」

雪乃「そんなわけないでしょう」

八幡「ほえ?」

八幡「(意味が全然解らない)」

雪乃「さすが伊達に誘われ慣れしていないだけあるわね。なんて鈍感なのかしら」

八幡「急に人のこと馬鹿にしないでください!」

八幡「(突然罵倒されて俺のギザギザハートがもろに打ち砕かれた。泣いちゃう)」

雪乃「仕方ないから、もう一度言うわよ?」

八幡「なんだよ、分かりやすく言ってくれ」


雪乃「……比企谷くん。わ、私と一緒に行ってくれないかしら?その……猫カフェに……//」

一旦ここまで

まだまだいけるだろ

>>1って「俺くんの口臭がきつすぎる」ってSS書いた人?

書くよ

>>44
そうだよ~

>>45
やっぱりそうだったか
ああいうのもっと書いてくれ面白かった

八幡「は?俺?」

雪乃「最初っからそう言っているのだけれどっ!」

八幡「なんだよどうしたお前、そこらに生えてる謎キノコでも食ってバカになったのか」

雪乃「キノコをためらいもなく採っては食べる趣味なんて無いわ」

八幡「でも、お前が俺を誘うとはなぁ……」

雪乃「誘うって表現、よしてくれないかしら」

八幡「なんだよ、他に何があるっていうんだよ」

雪乃「そうね……同行……いや、連行かしら?」

八幡「俺の意思は無視で連れていく気ですか」

雪乃「あなたに拒否権なんて……いや、人権すら無いわ」

八幡「なんか行く気失せたわ……」

雪乃「えっ……いや、その……」

八幡「(え、何こいつ。行く気なさげな素振りしたら少し焦りやがった)」

八幡「(……そんなに俺と猫カフェに行きたいのか?)」

八幡「なあ、本当に俺と一緒に行きたいのか?」

雪乃「えぇ、そ……んなわけないでしょう?誰がヒキガエル君と行きたいなんて言ったかしら?ふざけないでちょうだい。そして定期的に耳掃除をしなさい」

八幡「(うわぁ……いつも以上に辛辣な返し方だわ)」

八幡「(しかし、俺も平然に雪ノ下と会話しているが、実はかなりドキドキしている)」

八幡「(一緒に猫カフェへ行かないか?なんて、こんなのデートのお誘い以外に何がある)」

八幡「(これがもし、つなぎのホックを下ろしながら『やらないか?』と誘われたときにはくそみそ以外に何がある」

戸塚が「やらないか?」と誘ってきたときには…

八幡「(実際、俺は雪ノ下のことは好きに近い感情を抱いている)」

八幡「(そんな彼女からデートに誘われたら、断る理由がどこにも見当たらない)」

八幡「(こいつもこいつなりに、勇気出して誘ったんだ。どうしてその相手が俺なのかちっとも見当つかないが)」

雪乃「……それで、どうするの?」

八幡「何が」

雪乃「だから……行くのか、行かないのか、ということよ」

八幡「さっき、連行するって言ってたじゃねぇか」

雪乃「それはそうだけれど、後から何か言われてもイヤだし、いちお

八幡「じゃあ、次の日曜日なんかどうだ?」

雪乃「う聞くだけ聞い……え?」

八幡「どこの猫カフェにするかは俺が決めといてやる。だから追って待ち合わせ場所とか連絡するってことでいいか?」

雪乃「!……ええ、それでお願い」

八幡「(俺がそう伝えて雪ノ下は一瞬俯いた。その時こいつはどんな表情を浮かべたのだろう)」

雪乃「……でも私、あなたの連絡先を知らないわ」

八幡「そういやそうだったか。教える必要性も機会も無かったからな」

雪乃「そしたら、赤外線で送ればいいかしら?」カチャッ

八幡「ああすまん、俺のスマホに赤外線機能は無いんだ」

雪乃「相当古い機種を使ってるのね。みすぼらしい」

八幡「いや、それはお前だろうが古代人」

八幡「(しかも高校生がらくらくホンて……)」

八幡「分かったよ、俺のアドレス見せるから、そこにメールを送ってくれ」スッ

雪乃「ええ、わかったわ」

雪乃「……h……a……c」チラッ ポチポチ

雪乃「……h……i……m」チラッ ポチポチ

雪乃「……どうしてアドレスをこう長く設定するの?」

八幡「お前そこからダメ出しかよ!アドレスくらい好きに決めさせろや」

雪乃「いちいち見ながら文字を打つ作業が面倒なのよ。だから赤外線の方が……」ブツブツ

八幡「はいはい、そしたら代わりに俺が入力してやるから。ほれ、ケータイよこせ」

雪乃「……手は」

八幡「洗ってるっつーの。しかも、小をした後でもきちんと石鹸使うくらいの徹底ぶりだぞ?」

雪乃「それが普通じゃないのかしら……」

八幡「お前………」

八幡「(言っておくと俺みたいな手洗いをしっかりする男ってかなり希少だぞ)」

八幡「(大半のやつは石鹸使わず水洗いで済ますだけだし)」

八幡「(中には、大をしたあとでも手洗いしないやつだっているんだからな)」

八幡「(……ところで、雪ノ下って大便出すのかな)」

雪乃「いま渡しているつもりなのに、いつまで手を伸ばし続ければいいのかしら?」プルプル

八幡「おっ!?ああ、全然気づかなかったわスマン……」

八幡「hachiman-junonboy@……」

雪乃「笑いを取るつもりで設定したのかしら?」

八幡「う、うっせぇ!いいから黙って待ってろ!」

八幡「へい、送信っと」

ブィィィィィィィィン

八幡「ほい、受信完了。そのアドレス登録しとけよ。俺もしておくから」

雪乃「ええ、分かったわ。……その、……ありがと」

八幡「別にこんなことで礼はいらねぇよ」

雪乃「腐っても一応、代わりに作業してくれたわけだし」

八幡「腐ってもって何だよおい」

雪乃「ふふ……」

八幡「(ついに現実で使うときが来た!『その刹那、彼女は柔らかな微笑みを浮かべた』)」

雪乃「……ところで、哀れ谷くんは昼食の最中だったかしら?」

八幡「谷を最後につければ何でもいいと思うなよ。ああ食事中だぞ」

雪乃「……私、昼休みが始まってすぐにあなたの捜索活動をしていたもんだから、まだ何も食べてないの」

八幡「普通に『探した』でいいだろ。じゃあさっきから片手に持つその弁当箱はまだ開けてないのか」

雪乃「そうよ。……昼休みの時間も残り少ないわね」

八幡「そうだな」

雪乃「……ここで食べていってもいいかしら」

八幡「あ?……別にいいが、ここ湿ってる上に少し汚れてるぞ」

雪乃「背に腹は代えられないわ、我慢するわ」

八幡「そうか、何だか意外だな」

雪乃「だって毎日部室で、陰湿で汚い生き方をするあなたと過ごしているのよ?これくらいなんともないわ」

八幡「俺は汚いイス以下か」

雪乃「以下ではないわ、未満よ」

八幡「畜生……」

雪乃「……となり、座るわよ」スッ

八幡「ああ、勝手にしろ」

雪乃「……いただきます」

八幡「おう」

雪乃「あなたに言ってないのだけれど?」

八幡「……つい返事しちまったんだよ」

雪乃「……でも今の掛け合い、夫婦みたいで悪くないわね」

八幡「あ?」

雪乃「え?………っ!」

雪乃「あ、いや…………//」カアァッ

八幡「ど、どういう意味ですか……?」

雪乃「ち、違うわよっ?こういう掛け合いが良いなと思っただけで、決してあなたと結婚して夫婦の関係でそんな会話してみたいって意味ではないから勘違いしないでもらえるかしらっ?あと、勘違いしないでほしいのだけれどっ!」

八幡「(こいつ、また自分で掘った墓穴を埋めようとして、長ったらしい言い訳を……)」

八幡「(でも、こういう仕草も見慣れてくると…………かわいいな……)」

一旦ここまで
つづきは今夜か明日の夜

おつおつ
面白くなってまいりました

とりあえずいまから1時間つづき書きやす

待ってたぞ

雪乃「……なにニヤけているのよ」

八幡「んぁ!?別にっ何でもねえっすよ……」

雪乃「むー……改めて、いただきます」

八幡「おう」

雪乃「だから、あなたは……!」

八幡「わっミスった!今のは素だから!」

雪乃「……もういいわ、いちいち気にしてると箸が進まないわ」

八幡「現時点で一口も食えてないしな」

雪乃「誰のせいだと思って……!」

八幡「いいから食えって」

雪乃「……いただきます」

雪乃「(比企谷くんを猫カフェに誘ってから、彼を前にすると普段通りでいられなくなってしまったわ……)」モグモグ

雪乃「(いまの掛け合いだってそう、まるで立場が逆転して、私が比企谷くんの手玉に取られているような)」ハムハム

雪乃「(きっと、私が萎縮してしまっているのかしら。こんな生態に)」

雪乃「(何かしらこの気持ち……)」

雪乃「(ただならぬ悔しさがふつふつと沸いてくるわ……)」ゴゴゴ

八幡「(横でこいつから俺に敵意のようなオーラが……)」

八幡「(なにかしたっけな……まぁこんなのはいつものことだがよ)」

雪乃「………………」モグモグ

八幡「………………」ボー

雪乃「………………」ハムハム

八幡「………………」ボー

雪乃「……………んっ」ンクッ

八幡「?」チラッ

雪乃「見ないでちょうだい」

八幡「ち、ぢげぇし!お前の頭上を珍しい蝶が飛んでだから、気になって見ただけだし!」

雪乃「だとしても、こっちを向かないでほしいわね。私の視野にあなたの顔が映っただけでいまにも食べたものを戻しそうだわ」

八幡「じゃあ、なんで俺の隣で食ってるんだし」

雪乃「!……だ、だからそれは、さっきも言っ」

八幡「分かってるよ、時間が無いからだろ?だったら早く食えって」

雪乃「…………はぁ……」

雪乃「(今日はなんだか調子が出ないわ……)」モグ…

雪乃「………………」モグモグ

八幡「(……にしても、おかしなツーショットだよな)」

八幡「(雪ノ下と一緒に昼飯を食う機会なんて一度も訪れないだろうと思ったら、こんな形で実現するとはな……)」

八幡「(いや、実現ってお前。まるで以前からの念願が夢叶って成功した!みたいな表現するときに使う言葉じゃねぇのか?現代国語的に)」

八幡「(まあ……否めないけどな)」

八幡「(そりゃあ、雪ノ下は俺の気になる女性だ。部活以外でも共に時間を過ごしたいと思ったことはしばしばある)」

八幡「(けれどそんなこと思ってるのは俺だけだろう。こいつはただ単純に時間に追われているからって理由だし)」

八幡「(……表向きでは)」

雪乃「……んくっ、ねえ比企谷くん」チラッ

八幡「あ?」

雪乃「あなたは食べないの?」

八幡「……あ、忘れてた。まだ残ってたんだよな」

雪乃「さすが単細胞谷くんね、記憶するという機能が働かないとは可哀想に」

八幡「たんさいぼうやってお前『関西坊や』みたいに言うなや」

八幡「(のちの『KinKi Kids』じゃねぇかよ。今となってはキッズじゃないけどな)」

八幡「はぁ、俺も食わないとな」

雪乃「……あら、何も言い返さないの?」

八幡「は?……ああ、別に反論するところもないしな」

雪乃「………勝った」グッ

八幡「なにガッツポーズしてんだ」

雪乃「!……ちがうわよ、飛んでたハエを捕まえただけよ」

八幡「殺生だなお前……ハエごときで……」

キーンコーンカーンコーン オースマーンサーンコーン

八幡「うわ、予鈴鳴っちまったよ」

雪乃「そうね。仕方ないから残すわ」

八幡「ってお前全然食えてないな。食細いなぁ」

雪乃「何を言ってるのよ?5分で完食なんて無謀に決まっているでしょう。噛まないで飲めということかしら?」

八幡「あーわかったわかった。ほれ、早く戻る仕度しないと間に合わねぇぞ」

雪乃「そうね、少し待ちなさい」

八幡「おう……ん?一緒に戻るつもりか?」

雪乃「(!……私、無意識でそんなこと……//)」

雪乃「や、やっぱり、先に行ってちょうだい」

八幡「いや、そんな意味で言ったんじゃねぇから」

雪乃「私だって、そういう意味で言ったわけじゃないのだけれどっ」

八幡「あーもう、何がなんだかわからなくなってきちまったよ!」

雪乃「と、とにかく戻るわよ。早くしてちょうだい」

八幡「お、おう……」

八幡「(雪ノ下と口論になったらキリがねぇな……)」

雪乃「……いま、私と言い争うと終わりがない、って思ったでしょう?」

八幡「ファッ!?なんでわかった!」

八幡「(こいつ、エスパーかよっ!エスパー雪乃……)」

八幡「(響き的にいうと、魔美よりもエスパー伊東の方が近いな)」

雪乃「まったく、比企谷くんには言われたくはないわね。あなたがエセ日本語を使って意味不明な言葉を発するものだから、仕方なく構ってあげているのよ?」

八幡「それは俺だって同じだわ。お前が真っ向から反論してくるもんだからこっちも構わないといけなくなってるんだろうが」

雪乃「それなら言い返してこなければいいのに。どうして即座に折れようという気になれないのかしら?」

八幡「そう簡単に折れてたまるかよ。俺にだってプライドってもんが煩悩の数だけあるんだ!」

雪乃「あなたには煩悩しかないでしょう?仮にあったとしても、プライドのプは『プー太郎』のプでしょう?」

八幡「ほんっと失礼しちゃう!プンプンッ」

雪乃「正直な気持ちを伝えるわね、気持ちが悪い」

八幡「お前!さとう珠緒はこれを40超えても続けてるんだぞ!それを気持ちが悪いって言いやがって!」

オースマーンサーんコーンでワロタwwww

キーンコーンカーンコーン

八雪「!?」

八幡「やばい!鳴っちまった!」

八幡「(こんなことなら、さとう珠緒波瀾万丈を語らなければよかった!)」

雪乃「ちょっと、ごみ谷くん!早く戻らせなさいよ!」

八幡「あーったく、急いで付いてこい!」ダッ

雪乃「ち、ちょっと、いくらなんでも走らなくったって!」スタタ

八幡「早く戻るためにはそうするしかないだろ!」ダダッ

・・・・・・・

雪乃「はぁっ……はぁ……」ヘタッ

八幡「おい、雪ノ下!」キキッ

雪乃「もうっ、ダメ……少し、休ませれ………」ハァハァ

八幡「……っ、しょうがないな……」

雪乃「はぁ……はぁ……」

八幡「……ほれ」スッ

雪乃「……えっ?……なによ……?」

八幡「動けないなら、俺がおぶってやるからよ」

雪乃「……何を、言って……」

八幡「時間無いだろ、早く教室戻らないと授業ついていけなくなるかもしれんぞ」

雪乃「そんなことっ……別に、平気よ……もう少ししたら、歩いて戻るから、あなたは先に行って……」

八幡「お前のことだから、歩けるまでの体力回復するまで相当時間かかるだろ」

雪乃「……でも、あなたに迷惑はかけたくないわ……」

八幡「迷惑なんかじゃねえって」

雪乃「!」

八幡「こんな程度じゃなんともねえって。これくらい俺を頼れよ?」

雪乃「………いやらしいこと、しないでよ?」

八幡「する余裕無いですから」

八幡「(胸の双丘の大きさ的な意味で)」

とりあえず今夜はこの辺で

また明日の夜に

えー
区切り悪いから書けやー

遅くなっちゃった

今からでもよければ少し書きますわよ

>>82
せやなwwwwww

ではぼちぼち書きますぜ

八幡「じゃあほらよ、スタンバイはOKだから」

雪乃「ん……乗る、わよ」

ギュッ

八幡「っ………………」

八幡「(やっぱりダメだ!女子の体が密着するだけでドキドキ止まらないっす!!)」ガチガチ

八幡「(平然でいられるぁろうという自信はどこから湧いてきたんだ……)」

雪乃「……?行かないの?」

八幡「ぅおっ!?いや、すまん、今から持ち上げるぞっ」

八幡「(雪ノ下の言葉と息遣い、さらには唇をキュッと締める仕草……)」

八幡「(普段当たり前に行う生理行為を、俺の耳元からほぼ零距離でされたら、すべて音で感じ取ってしまう)」

八幡「(こんなの初めてえええ!!俺おかしくなっちゃううううう!!さて行くか)」

八幡「上がるぞ」

雪乃「ええ……」

八幡「よっこいしょう…………」グッ

八幡「(あれま、想定していたよりだいぶ軽いな)」

八幡「(よっこいしょうの後ろに『いち』を付けるまでもなく、軽々と持ち上げることができた)」

雪乃「ずいぶんと涼しげな様子ね」

八幡「そりゃな、お前がこんなに軽いとは思わなかった」

八幡「(これは体の80%くらいが発泡スチロールで出来ててもおかしくないレベル。そんなのほぼ人間じゃないけど)」

雪乃「体力無いなりの肉付きなのよ」

八幡「お、おう……」

八幡「(体力関係なしで肉付きの悪い部分もあるがな……)」

雪乃「……いま、何かいらぬこと考えたでしょう?」

八幡「は!?な、なにもそんな胸がどうとか考えてねぇし!」

雪乃「最低ね……私をおぶった後に全身筋肉痛で辛い思いをひしひしと味わわないかしら」

八幡「(やっぱりこいつ自信も気にしてるんだな、女の武器の貧相っぷりを……)」

八幡「そう言うなって、ちゃんと背中に胸が当たってるのは分かるから」

八幡「(そう言うなって、ちゃんと背中に胸が当た……ん?同じこと2回も考えたっけ……)」

雪乃「……っ!!」

八幡「(あれ、今の間は単なる沈黙ですよね?ですよね?)」

八幡「まさかとは思うが……俺、いま恥ずかしいこと口走ったか……?」

雪乃「……ええ、私にとっては屈辱的でしかないセクハラ発言を」

八幡「(ぎゃああああ言っちまったなぁぁぁ!!)」

雪乃「あなたってゴミは本当に、デリカシーの欠片も持ち合わせていないのね……呆れを通り越して哀れに思えてくるわ」

八幡「いや、そのだな……さっきのは俺だって言うつもりはなかったんだ。口が滑ったとはこのことだな」

雪乃「それ以上に、あなたは人生どん滑りでしょう?」

八幡「反撃やめろよ!」

雪乃「あら、口が滑ったわ」

八幡「謝るのでもう許してはいただけないだろうか……」

八幡「(……にしても、さっきから雪ノ下の胸がどうこうって話題になってしまったから、背中に密着している膨らみを余計意識してしまう)」

八幡「(ほらみろ、俺の息子である九幡がムクムクと出しゃばってきちまった)」

八幡「(これは仕様がないよな、俺だって男だ。普段知る由もない女の体部がこうも身近だと……ね?)」

八幡「(それ以前に、好きな人と体がくっ付いている時点で、意識せざるを得ないだろう)」

八幡「(雪ノ下は俺の『ちっぱいでもいいじゃないか』発言が堪えたのか、彼女の幾分早い胸の鼓動が背中越しに伝わってくる)」

八幡「(いや、さっきのはマジで悪いと思った。こんなの直接言ってはならないしな)」

八幡「(そろそろ九幡も自重してくんないかなぁ。由比ヶ浜にボッキーってアダ名つけられるぞいいのか?)」

ごめん、今夜もこの辺で
いつになったら猫カフェへ行くのやら……

また明日か明後日に

遅くなりやした

だらだら投稿しやす

・・・・・・・

八幡「ん、そろそろ下りろ。あとは教室まで廊下を歩くだけだ」

雪乃「……そう、思ったより早かったわね…」

八幡「(……勘違いか?雪ノ下は呟きは、いつもの口調とは違う感じに聴こえた)」

八幡「(普段のそっけない声音に入り交じって、ひっそりと特別な感情が籠っていたような)」

八幡「(おかげでその言葉は耳からスッと抜けず、もやもやと漂っているかのように残ったまんまだ)」

八幡「(俺が過剰に意識をしているだけかもしれない。なぜ雪ノ下がそうした気持ちを持っていると仮定させたか)」

八幡「(……俺も、もう少しでも長く、彼女の胸の鼓動を背中で感じていたい。そう思ったからだ)」

雪乃「ありがとう。ここまで運んでくれて」ストッ

八幡「別に良いって。早く教室戻った方がいいぞ」

雪乃「そうね、あなたもさっさとそうしなさい」

八幡「……あぁ、そうなんだけどよ……」

雪乃「?」

八幡「いまの時間、数学の授業だしな……、ゴリゴリの文系派である俺にとって不要分な教科であって……」

雪乃「あなたの言わんとすることを当ててあげるわ」

八幡「ほう、ではどうぞ」

雪乃「サボろっかな……でしょう?」

八幡「やっぱりエスパー素質あるだろお前」

八幡「(さすがエスパー伊東の申し子。微妙な肩書きだな)」

雪乃「あなたのその否定から入る言い分を聞けば、答えは自ずと出るわよ」

八幡「俺の性格とか素振りをどんどん把握してきてるのな」

雪乃「……浅く短い付き合いでは、ないもの。」

八幡「そうだな」

雪乃「……それで、どこへ逃げるつもりなの?」

八幡「逃げるだなんて、人聞きの悪い言い方だな」

雪乃「学生として無秩序な行動に出ようとするあなたが言えた立場ではないことを理解しなさい……」

八幡「(え、学生といえば『青春=授業をサボる』がテンプレじゃないの?これが親友と屋上で口論になった挙げ句、拳のぶつかり合いの果てに地面に大の字で仰向けになりながら、夢や恋を語らえればso good。)」

八幡「(ぜーんぶ俺にとっちゃ無謀なんだけどねっ!だから屋上で独り泣きに行こうかな)」

八幡「俺は屋上へ行くとするわ。妄想に大輪の花を咲かせたいんだ」

八幡「(お題は、もしも鳥取にヌーディストビーチができたら!)」

八幡「(とりあえず浜辺には鳥取砂丘の砂100%使用は決定事項ですよねー)」

雪乃「常時、ラフレシアが咲き乱れるようなことばかり考えてるじゃないの……。これ以上、腐りきった花粉を撒き散らさないでほしいのだけれど」

八幡「お前って本当、比喩で揶揄すんの上手いのな」

八幡「(おじちゃん感服っすわ。俺にもそのスキル分けてくれないかな。やられたからやり返したいんだが、倍額でな!)」

八幡「じゃな、俺は行くから」

雪乃「ええ、私もそうするわ」

八幡「え、お前も屋上来んのか?」

雪乃「……何を言っているの?」

八幡「いや、いま俺の言葉に『私もー』って乗っかってきたもんだから」

雪乃「違うわよ、私もそろそろ『教室に』向かうって意味で返事したのよ。私がそんな比企谷げたことに乗るはずないでしょう?」

八幡「おい、馬鹿げたみたいに言うなや。なんだよ比企谷げたって」

雪乃「比企谷くんの行う下衆な行動を総して指すのよ」

八幡「ユキペディアに架空の言葉まで収録されるようになったのな……」



↓1
コンマが奇数ならゆきのんと屋上イベ

雪乃「……あっ」

八幡「なんだ?」

雪乃「……この時間、体育だったの忘れてたわ…」

八幡「うわぁ……俺なら途中参加で走らされたりするの面倒くさいから、確実にサボるわ」

雪乃「あなたならそうでしょうね……だけれど、授業だから参加しないと」

八幡「体力消耗してるのに体育に参加しても、力が入らなくて授業やる気無いと誤認されるかもしれんぞ」

雪乃「それは……乗り切るしか無いでしょう」

八幡「……なあ、この時間くらいは羽根を伸ばしてさ」

雪乃「……?」


八幡「比企谷げた行動、取ってみないか?」

雪乃「……驚いた、あなたが私にそんな提案持ち出してくるなんて」

八幡「そうだな。いつもは拒否されるのが目に見えてるから、いっそ誘いもしないもんな」

雪乃「ならどうしてっ」

八幡「まあ、単なる俺の感情論やらフィーリングから汲み取った思い込みでしかないんだけどな、」


八幡「……今日のお前となら、仲良くできそうな気がしたんだ」


雪乃「!」

八幡「いまの俺たち、いつもより会話が多いよな?」

雪乃「……そういえばそうかもしれないわね」

八幡「部室や他の場所でも、二人きりの時はいつだって共に無言を貫き、極力干渉しあわない」

八幡「互いが個人の空間を尊重しては、俺もお前もそれを好んでいる」

八幡「そんな付かず離れずがベストな距離感だと思ってた」

八幡「……昨日まではな」

雪乃「話の主導権、譲ってくれないかしら?」

八幡「んあ?」

雪乃「私、こういうことは面と向かって言いたくないのよね」

八幡「……どゆこと?」

雪乃「いまからあなたに伝える言葉よ。……私も丸くなったのかしら」

八幡「よく分からねえが、お前の放つ雰囲気が柔らかくなったのは確かだな」

雪乃「……でしょうね。だから、あなたみたいな人が相手でも、想いを伝えられるようになったのかしら」


雪乃「私ね、あなたと会話が弾むと、楽しいわ……」

八幡「……奇遇だな、俺もだよ」

雪乃「……そう」

八幡「まあ、それを今さっき言うつもりだったんだがな」

雪乃「! ………っ//」プイッ

八幡「(あれ?照れた?雪ノ下さんもしかして照れちゃいました!?)」

八幡「(まったくもー、こんなことで頬染めちゃって目線逸らされちゃ困っちゃうなー)」

八幡「(……俺の方こそ、どうしたらいいのかわからなくなるだろうがっ)」

八幡「(こういう時はあれだ。互いの顔色を伺わず、面を合わせず、ただ前に視線を送るだけで済む作業に取りかかった方が良い)」

八幡「……ほれ、付いてこい」

雪乃「……ええ」

八幡「(雪ノ下が初めて素行を抗い、非行に走った瞬間であった)」

一旦ここまで、続きは今夜

多分、猫カフェへ行くお話は別スレになると思うwwww

ゆきのんかわいいのう…
八幡はファッ!?を多用しすぎてて若干うざいww

>>110
まあ原作でも多少ウザいからねwwww

お股せ

眠くなるまでじっくり書いていきやす

・・・・・・・

八幡「ほれ、これが屋上の扉だ」

雪乃「移動している途中に先生に見つかるかと思ったら、意外とすんなり来れるものなのね……」

八幡「まあ県内有数の進学校だからな。ここを入学した生徒が授業をサボるわけがない!とでも教師は思い込んでるんでねぇの?」

雪乃「あながち否定できないわね……。その考えを見事に突き破るのね、あなたって細菌は」

八幡「おい、お前はどの意味の『さいきん』を使ったんだ?最も近い、なのか、細い菌か」

雪乃「こんな扉の手前で見つかると面倒なことになるから、早く開けてほしいのだけれど」

八幡「コノヤロウ……」

ギイッ……

雪乃「!」

八幡「(半歩後ろにいた雪ノ下は、初めて見る光景に何を思ったことだろう)」

八幡「(驚きともいえず、感銘を受けたとも表せない)」

八幡「(景色を見て『あ、屋上に上ったんだ』という実感を受けての表情をしていた)」

雪乃「っ………、っ………」キョロ キョロ

八幡「(屋上へまだ一歩も踏み出していないのに、きょろきょろと左右を確かめている。お前は貰われた猫か)」

八幡「とりあえず進めや」

雪乃「あ、ごめんなさい。あなたのこと気にしてなかったわ」

八幡「ごめんに続ける言葉じゃねえだろそれ……」

ごめん、あっというまに寝落ちしてた……
いまから書きます

ツカ ツカ

雪乃「………なるほどね」ジロジロ

八幡「(屋上の敷地へ入り、興味深げに全体を見渡しつつ吟味している)」

八幡「(自分が想像していた屋上と、実際の造りを照らし合わせ、答え合わせをでもしているのか?)」

八幡「どうだ、意外と小綺麗だろ?」

雪乃「そうね。思っていたよりは、ね」

八幡「青春の1コマを刻むように、ここで仰向けに日向ぼっこしてみろ。ただ眩しいだけで寝られやしないぞ」


雪乃「そんなこと、やらなくてもわかるでしょう……」

八幡「(二次元では鉄板の青春(笑)を忠実に再現した結果がコレだよ)」

雪乃「………………」

八幡「(雪ノ下は屋上のフェンス越しに千葉の街並みを一望する)」

八幡「(遠巻きからかすかに聞こえる車のエンジン音、近くを走る鉄道の通過する音)」

八幡「(赤ん坊の鳴き声まで聞こえてきた。パワフルだなぁ、こんなところまで届くとはな)」

八幡「………………」ツカツカ

雪乃「…………っ」チラッ

八幡「(雪ノ下の隣りへ移動し、俺も景色を眺望する)」

八幡「(校庭のソメイヨシノの木に咲き誇った満開の花びらが風に揺れ、舞い、散り、そしてゆっくりと地面に漂着していく)」

八幡「(儚いものだ。つい最近開花したと思いきや、もう葉桜がここからでも確認できる)」

八幡「桜って可哀想だよな」

雪乃「?」

八幡「桜なんて年に一回花を開くだけで、たくさんの人やマスコミが注目するだろ?」

八幡「そろそろ開花するか、満開はいつごろか、お花見はどこで行うのがいいか……」

八幡「でも、花が散り、葉が茂りだすと注目されることが無くなる」

八幡「あんなに人気者だったやつが、短期間で途端に相手にされなくなる」

雪乃「あなたって人は、またどうして歪んだ考えしか……」

八幡「(彼女はそっとこめかみに手を当て、悩ましげな顔をした)」

八幡「でもな、それを毎年繰り返してんだ。桜だけじゃない、イチョウの木とかだってそうだ」

八幡「人間関係にもあるだろ?一時、クラスの人気者だったのに周りから飽きられて、数ヵ月後には細々と過ごす奴。」

八幡「人気の頃はトップカーストの奴らとよくつるんでたのに、今では幾分か下層集団と関わるようになった」

八幡「一発屋となったそいつはその時、何を思い、何を感じたのかは分からない」

八幡「過去を良き思い出として受け取るか、どこで失敗して転落したのかと悔やみ哀しむか」

八幡「それとも、俺みたいに無かったことにして、記憶から追放し履歴から消去するか」

雪乃「……そんなのは、人それぞれでしょう?」

八幡「そうだな。だが少なくとも俺の場合はそんな手間を負うんなら、端から人気者にはなりたくない」

雪乃「なれる素質もないのに、そんなこと考えるなんてとんだナルシストね」

八幡「う、うっせ!もしかしたら俺をクールなヤーツとして買ってくれる人がいるかもしれないだろ!」

雪乃「私なら確実に無いわね」

八幡「知ってた」

雪乃「……私は、あなたのそういった変にぶれなくて、まっすぐに捻くれている部分を買っているつもりよ」

雪乃「あなたが気負うことなく、ありのままででいられることが何よりも大切だと思うわ」

八幡「…………そうか」

雪乃「ときどき……いえ、あなたには失望することは多々あるわ。これ以上、失う分の望みも無いくらいね」

八幡「絶対零度まで到達したのかよ……」

雪乃「ふふ、そんな感じよ。」

雪乃「でもね、信頼はしているの」

八幡「は?」

雪乃「……あなたみたいな虫けらを、頼りにできてしまうようになったの」

八幡「その信頼している人間は、俺だけなのか……?」

雪乃「由比ヶ浜さんも当てはまるに決まっているでしょう?」

八幡「へいへい、だろうとは思ったよ」

雪乃「……残念、かしら?」

八幡「……いや、俺も頼りにしてくれるんだろ?」

八幡「正直、嬉しい」

雪乃「!」

八幡「(そう言うと、雪ノ下はスッと俯いた)」

八幡「(雲に隠れていた春の柔らかな日差しが、彼女の黒髪に反射しては眩しく輝く)」

雪乃「……改めて、そう言われると、照れくさいわね……//」シュン

八幡「お前、発言したあとに悔やむことって時たまあるよな」

雪乃「否定できないから、言いようがないわ……」

八幡「(すっかり萎縮しちまった。いつもの髭剃り刃のごとくキレッキレな雪ノ下さんの面影はどこへやら……)」

雪乃「……でも、今回はちがうわ」

八幡「?」

八幡「(刹那、彼女は顔を上げ、一呼吸を置いてから俺を見て)」

雪乃「……互いの想いを伝えあう、いい機会になったわ」

八幡「(雪ノ下雪乃は、今までで最も優しさに溢れているような、ニッコリと柔らかなその微笑みを浮かべた)」

八幡「(対して俺は、胸の鼓動を早く打ち始めた)」

八幡「(その笑顔で、俺はドキドキしてしまったのだ)」

八幡「(……やはり、好きなんだな)」

雪乃「……それで、話は変わるけど」

八幡「んぁ?な、なんだ?」

雪乃「ここではどう時間を潰せば良いのかしら?」

八幡「は?」

雪乃「景色も堪能して、春風も感じることができたから、もうここですることは無いのだけれど」

八幡「いやお前、そこは物思いにふけたり、妄想に満開の花を咲かせたりだな……」

雪乃「それだけのことをするために、あなたは屋上に来るの?」

八幡「それだけってお前な、あれこれと無駄に考えるのも楽しいぞ」

八幡「(自分にとって利益で有意義なことに限るが)」

八幡「(もし俺が結城リトのようなラッキースケベだったらとか、もしこの世に下ネタと言う概念が無ければやらやら)」

八幡「(あれ、もしかして、俺って持て余した性欲を有効活用するためだけに毎回屋上に来てる感じ?)」

雪乃「はぁ……、やはり私は比企谷げたことに向いていないようね……」

八幡「分かってないな……。これはな普通、縁側でお茶飲みながら考え事しているおじいちゃんの行う、云わばアダルトな時間の過ごし方なんだ」

八幡「(うひょー!なんか大人の遊び知ってるみたいで俺カッケー!)」

雪乃「アダルト通り越してシニアじゃないの……。そんなこと、老後になってから楽しみなさいよ」

八幡「ふっ、無理だね。50年も辛抱強く待ってられるか!」

雪乃「そもそも生きているかどうかも怪しいところね」

八幡「お前それ、人のこと言えないからな」

雪乃「……ねえ」

八幡「あ?」

雪乃「……屋上で時間を無駄に過ごすのなら、」

雪乃「いっそ、こんなくだらない会話をする方が、私にとっては良いのだけれど……//」

八幡「(雪ノ下は指遊びをしながら、恥ずかしげにそう呟いた)」

八幡「(そう言われたら、答えは一つに決まっている)」

八幡「……そうするか」

雪乃「あ、あくまで暇潰しの一環としてだから、決してあなたとおしゃべりをしたいという、そういった希望から頼んだわけでは無いのよ?決して勘違いしないで欲しいのだけどっ」

八幡「わかってるから必死に言い訳するのやめろ」

八幡「(可愛いから、その様をずっと見ていたくなるだろ……)」



八幡「(縁側で一人お茶を飲み、考え事に耽っていた)」

八幡「(そこに長年連れ添ってきた婆さんが寄ってきて、二人で共に会話して余生を謳歌する)」

八幡「(このひと時も、そんな何でもない日常の一コマのように感じた)」

八幡「(そこには、隠れた幸せというものがある)」



おわち

長くなりそうだから、一区切り付けました
猫カフェデート編は次スレで!

とりあえず、ここまで付き合ってくだすってありがとうございまひた

乙 次スレはよ

>>139
日付変わって今夜か、明日の昼に立てますよぉ

続編は今日の深夜にスレ立てして書きやす

立てたらここで報告するので待っててちょ

すまない

日付変わって今日の夜9時くらいに立て書きます

立てました

雪乃「比企谷くんと猫カフェへ行ってきたの」
雪乃「比企谷くんと猫カフェへ行ってきたの」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1397408966/)

あ、このスレはHTML出しておきますね
ひとまずここまでお付き合いくだすってありがとうございました

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年04月16日 (水) 08:42:58   ID: 1xPtN_9w

うーむ、このボキャブラリーの乏しさ
まあ読めるから良いんだけど

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