『ゴールド・Eは砕けない』 (58)
『空条承太郎! ジョルノ・ジョバァーナに会う その�』
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承太郎「君……この辺に『汐華』という名字の家は無いかな?」
承太郎「人を探しているんだ」
康一「『汐華』……ですかァ?」
康一「さぁ〜ちょっとよく知らないですね……何せ町の人口は五万三千人も居ますから」
承太郎「そうか。なら、住所ではどうかな? 定禅寺……」
ゾロゾロ
不良A「おいッ、一年坊! 先輩方のお帰りやぞッ! 挨拶せんかい!」
康一「さっ、さよならですッ!」
不良B「よーし、良い返事だッ!」
承太郎「……」
康一「あ、スイマセン。住所ですよね? 確か定禅寺ならそこのバス停から……」
不良A「何しとるんじゃあわりゃあァーッ!」
康一・承太郎「「!」」
爽やかな笑顔の少年「……はい?」
爽やかな笑顔の少年「ああ、これですか? これは『亀』です。今、少し面白そーな実験をしてましてね……」
爽やかな笑顔の少年「色々、試してるところなんです」
不良B「わしらが聞いとんのはそーいうことじゃあないッ!」
不良B「お前、うちの学校の一年坊じゃろうが! なんでアイサツせんのじゃあ!」
不良A「しかも生意気に髪なんぞに色つけおって……十年早いわ!」
爽やかな笑顔の少年「そうだったんですか、すみません」
不良A「ヘラヘラしとんじゃあないッ! 貴様の名前はッ!」
爽やかな笑顔の少年「一年B組……『汐華初流乃』です」
爽やかな笑顔の少年「小さい頃、イタリアに住んでいた時は発音の関係からか、
『ジョルノ・ジョバァーナ』とも呼ばれてました」
承太郎「……!」
承太郎「『汐華……初流乃』だと……?」
不良B「無駄にハイカラな名前しとるのう」
不良A「よーし、汐華! これからお前のことは縮めて『ジョジョ』と呼んでやるッ!」
ジョルノ「はぁ」
ジョルノ「それでは……僕はまだやることがあるので」
不良A「待たんかい一年坊。まだ『アイサツ』をわしらは貰っとらんぞ」
ジョルノ「……?」
不良A「『銭』じゃボケッ! アイサツとして先輩に銭をあるだけ献上せんかいッ!」
ジョルノ「カネですか」
ジョルノ「(弱ったな……さっき殆ど使ってしまって財布の中身はカラッポだ)」
不良B「モタモタせんと、はよせんかい」
ジョルノ「すみません、今は手持ちが無いみたいで……明日で良いです?」
不良B「……おちょくるのも大概にせえよ一年坊! 『ありません』で済むかいタコッ!」
不良A「無いなら持ってるもの全て置いていかんかいッ!
チンタラしてっと、そのチョココロネみたいな頭刈り上げっど!」
ジョルノ「やめてください、言ったでしょう? 無い物は無いんですよ」
ジョルノ「二度言わせないで下さい。一度で良いことを二度言わなきゃいけないのは無駄だから嫌いなんだ……」
ジョルノ「じゃあ僕はこの亀ともう少しここで遊んでますんで」
不良A「てめー……!!!」
不良A「おのれもこの亀のよーになりたいかコラァーーーッ!!!」
ゴオッ!!!
ジョルノ「なッ!」
ジョルノ「やめろッ! その亀はただの『亀』じゃあないんだッ!」
ドギャアッ!!!
康一「うっ……!? ヒドいことするなあ……さいてェーだ」
不良A「分かったか? とっとと……」
不良A「……」
不良B「お、おいお前……!?」
不良B「あ……『頭』が……!?」
不良A「へ……?」
ジョルノ「だから言ったのに……」
ジョルノ「その『亀』は自信が受けた攻撃をそのまま相手に『跳ね返して』しまう。
だから、うかつに手を出しちゃあいけなかったんだ」
不良A「が……あがががが?」
不良B「うわああああああああああーーーッ!?」
グシャア!!!
ジョルノ「言っても分からない馬鹿は嫌いだ……
言っても分からないのは頭が悪いってことです」
ジョルノ「頭が悪いってことは……無駄なことしかしない」
ジョルノ「無駄無駄」
承太郎「『汐華初流乃』」
ジョルノ「!」
承太郎「『ジョルノ・ジョバァーナ』だな……」
ジョルノ「あんた誰です?」
承太郎「俺の名は空条承太郎」
承太郎「奇妙なことだが……君の遠い親戚にあたるのかな」
ジョルノ「……?」
承太郎「そして……」
承太郎「お前の父親、『ディオ・ブランドー』を殺した男だ」
←To Be Continued...
『空条承太郎! ジョルノ・ジョバァーナに会う その�』
ジョルノ「そうですか……僕の父さんはそんなことを……」
承太郎「俺を憎んでくれていい。例えDIOがどんなヤツだったんだろーと、
幼い君にとってはたった一人の『父親』だったんだからな……」
ジョルノ「いえ……」
ジョルノ「憎むも何も、正直分からないってのが本音です」
ジョルノ「僕は僕の父を『写真の中の父』でしか知りません。
ですから……戸惑いはあっても憎むとかそんなのどうでもいいです」
承太郎「……」
承太郎「(俺は……こいつに一発くらい殴られる覚悟でここに来た。
それをこいつは『どうでもいい』だと? 妙にドライというか……)」
ジョルノ「用はそれだけですか?」
承太郎「ああ、君がDIOの実の息子だという裏付けがとれて良かった」
承太郎「(見たところ『吸血鬼』の血は受け継いではないようだが……)」
ジョルノ「……で、君は誰?」
康一「へ、僕ゥ? そ、そういえばなんでここにいるんだろ……」
康一「そ、それじゃあ、アハハ」
スゥ……
ジョルノ「さようなら」
承太郎「!」
承太郎「(今……一瞬だったが、スタンドのような腕が見えて彼のポケットから財布を取ったぞ)」
承太郎「(この少年、まさか……)」
承太郎「『スタープラチナ』」
ドキュン!!!
ジョルノ「うっ!」
承太郎「君」
康一「はい?」
承太郎「財布を落としていったぞ。気をつけろ」
康一「あ、スイマセェ〜ン。危なかったァ〜、僕これで財布を落とすの今月だけで三回目なんですよォ」
康一「僕って、すっごくドジですよねェ〜ありがとうございましたァ〜!」
承太郎「こちらこそ道を教えてくれてありがとう」
承太郎「……」
クルッ
ジョルノ「……ニヤッ」
承太郎「お前……見えているな」
承太郎「俺のスタンド、『スタープラチナ』が……」
スタープラチナ「……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ジョルノ「これはスタンドというのか……僕以外にも同じような能力を持つ人が居たんですね」
ゴールド・エクスペリエンス「……」
┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
ジョルノ「僕をどうします? 警察に突き出しますか?」
承太郎「……いや」
承太郎「スタンドを知っているのなら話は早い」
ゴソゴソ
ジョルノ「?」
ジョルノ「……この写真は一体?」
承太郎「これはジョセフというスタンド使いが念写の能力を使って写し出したものだ。
本来はDIOの息子である君の居場所を見つけ出す為に写したのだが……」
承太郎「どーいうワケか、写し出されたのは君ではなくこの写真の『男』だった。
写りが悪く誰なのかまではハッキリ分からないがな……」
承太郎「背後には『スタンド』らしきものも写っている。
俺はこの写真の『男』を捜すためにここに来たんでもあるんだ。
何故君ではなく、こいつが写ったのかを探る為にな」
ジョルノ「……」
承太郎「そういうことだ。一応君にも忠告しておく」
承太郎「スタンドが使えるからって、自分の力を過信しないことだ。使い方を誤れば命を落とす」
承太郎「スタンド使いが死ぬとしたら、それはスタンド使いによってだ。
スタンド使いは互いに惹かれあう……むやみやたらに力を使うんじゃあないぜ」
ジョルノ「忠告をどうも」
承太郎「……俺はしばらくこの町のホテルに留まることにする。何かあったら連絡しな」
ジョルノ「ええ、承太郎さん」
ジョルノ「それじゃあ、僕は行くところがありますから」
承太郎「……」
承太郎「ジョルノ・ジョバァーナ……」
承太郎「不思議なヤツだ。やってることはコソドロいが、その行動には迷いが無い」
承太郎「(それに……スタンドこそすぐに引っ込めたものの、
何かあればすぐに俺を殴り抜ける気配を見せていた。
物腰は柔らかいが、油断しないヤツだ……)」
ピョーン!!!
カエル「ゲコッ、ゲコゲコ……」
承太郎「……久々に冷や汗をかかされたぜ」
←To Be Continued...
こんな感じでやっていきます。
とりあえず、原作まるなぞりはしないつもりです。
お、復活してた。
少し投下します。
『黄金体験 その�』
ガ〜ッ
コンビニ店員「いらっしゃいませェ」
康一「へへ、ここのチキンは美味しいんだよなあ。
母さんから買い食いはダメなんて言われてるけど、こればっかりはね」
康一「あれ? どこかで見たような人が……」
ジョルノ「……」
ジョルノ「! 君は……」
ジョルノ「誰でしたっけ」
康一「ええと、僕は広瀬康一。君のそのガクラン、僕と同じ学校のだよね?」
ジョルノ「同級生? 僕はジョルノ・ジョバァーナです。呼び捨てにして構いません」
康一「じゃあ、ジョルノ君って呼ぶよ」
康一「でもさあ、一つ聞いて良い?」
ジョルノ「どうぞ」
康一「『ジョルノ・ジョバァーナ』って、本名……じゃあないよね?
君は日本人だろ? いや、見た感じ『っぽく』も見えるけどさァ」
ジョルノ「ええ、本名は『汐華初流乃』です。ジョルノはあだ名みたいなもので」
康一「どーしてそんなあだ名なのさ?」
ジョルノ「『汐華初流乃』は漢字で書くとこーいう字なんですけど」
サラサラ
ジョルノ「ほら」
康一「確かに『ジョルノ・ジョバァーナ』と読めないこともないや」
ジョルノ「くだらないと思います?」
康一「ううん、良い名前だと思う」
康一「僕なんか『広瀬康一』だから、どこまでいっても『コーイチ』でしょ?」
康一「僕の母さんや姉さんは僕のこと未だに『康ちゃん』なんて呼ぶんだ」
ジョルノ「良いじゃあないですか。愛されてるってことです」
康一「そうかなァ? ずっと子供扱いされてるみたいじゃあない?」
ジョルノ「……」
ジョルノ「コーイチ君はお母さんやお姉さんのことは好きですか?」
康一「え? そりゃあ好きだけど……うわっ、なんか恥ずかしいぞ」
ジョルノ「そうですか……ン?」
ガ〜ッ
男「……」
コンビニ店員「ったく……タバコ買うんなら番号で言えってんのよ。
それとボソボソ喋ってんじゃあねーっての。聞こえないでしょーが……」
コンビニ店員「あっ、いらっしゃいませェ」
ギラッ
コンビニ店員「え?」
強盗「おい、今すぐレジのカネをありったけこのカバンに詰めな」
強盗「じゃねーと……分かるよなァ!?」
ギラッ
コンビニ店員「ヒ……キャアアアアアーーーッ!?」
ジョルノ「なんだ!?」
買い物客「ごっ! 強盗よォーーーッ!? アイツ刃物を持ってるわッ!」
康一「強盗だってェ!?」
強盗「てめーらッ! 騒ぐんじゃあねーッ!!」
強盗「ブッ殺されたくなきゃあ大人しくしてろッ! コイツがどーなるか分かんねーぞッ!」
コンビニ店員「ヒィイイイ!」
康一「どうしようジョルノ君ッ!?
ぼ、僕達とんでもないことに巻き込まれちゃったよッ!?」
ジョルノ「あの強盗の顔、ニュースか何かで見たことがある……
確か、指名手配中の連続コンビニ強盗犯です」
康一「指名手配!? そんなヤツが杜王町に居ただなんて!」
強盗「何をもたついてんだッ!」
コンビニ強盗「ヒィイイイッ!」
強盗「店の奥にも売り上げのたんまり入った金庫があるんだろォ?
そっからも持ってくるんだよッ! ブチ殺すぞッ!」
買い物客「け、警察にコッソリ連絡しなきゃあッ……!?」
ピピピッ
買い物客「(どっ、どーしてこのタイミングで電話が鳴るのよッ!?)」
強盗「?」
強盗「……なんだァ? 今の音は」
買い物客「ひ……」
強盗「そこの『ケータイ握りしめてる女』ッ! てめーか?」
強盗「まさか、サツに通報しようとか思ったんじゃあないだろーなあ」
強盗「最初に言ったよな、『大人しくしてろ』ってよォー……」
康一「あの女の人……!? マ、マズいよ!」
ジョルノ「この強盗犯、恐らく頭で思い描いた通りに事がいかなかったからか、
イライラで頭に血が上っている……かなり『危ない』」
買い物客「わたっ、私はその……」
ジョルノ「その、すみません」
強盗「あァ?」
ジョルノ「さっきの『ピピピッ』ての……僕です」
ジョルノ「うっかり、時計のアラーム鳴らしちゃって」
康一「(あの女の人を助けるために、ゴマかそうってのか!)」
強盗「ほォー、お前だったのか」
強盗「『ウッカリ』鳴っちまったんなら仕方ねーよなァ、『ウッカリ』ならなァ」
強盗「人間誰しも間違いはあるからよォ〜……」
強盗「で……どの時計だ? 鳴らしちまったつーのは……」
ジョルノ「……!」
強盗「時計を鳴らしたんだろ? 『どこに』時計持ってんだお前?」
強盗「腕時計はつけてねーみたいだし、ケータイなら『時計のアラームが鳴った』みたいな言い方はしねえ。
『ケータイのアラームをウッカリ鳴らしてしまって』だ」
強盗「お前はどこに時計を持ってんだ? そのグルグル巻きの頭ン中か?」
ジョルノ「……」
強盗「ガキがよォ〜……教えてやるぜ」
強盗「変な正義感を起こすとどーなるかよォーーーッ!」
康一「ジョッ、ジョルノ君ッ!?」
ジョルノ「『ゴールド(黄金)・エクスペリエンス(体験)』ッ!!!」
トンッ
強盗「(入ったッ! ナイフがこのクソ生意気なガキの肉を抉る音だッ!)」
ジョルノ「痛いな……離れてくれないか」
強盗「!」
ジョルノ「黙って騙されてくれれば良かったんだ。だが、お前は人の命に手を掛けようとした」
ジョルノ「踏み入れてはいけない領域を超えてしまったんだ」
強盗「(し、死んでねーぞこのガキ!?)」
強盗「(俺のナイフはしっかりとコイツの心臓に突き立てて……!)」
バァーン!!!
強盗「『バナナ』ァーーーッ!?」
康一「強盗が持っていたハズのナイフがいつの間にかバナナになっているッ!?」
ゴールド・エクスペリエンス「無駄ァ!」
ゲシャアッ!!!
ジョルノ「もう警察を呼んでも大丈夫ですよ」
買い物客「……!? ……?」
康一「ジョルノ君! 今のは一体……!?」
ジョルノ「そうだな……うーん、なんて言えばいいのかな」
ピチャ……
強盗「ウ……オエエエエッ!」
ジョルノ「!!」
?「……せっかく、この男に取り憑いて気持ちよぉ〜く強盗してたのによォ」
?「お前、スタンド使いだな? たまげたぜ、俺以外にもこの町にスタンド使いが居たとはな」
?「ククク」
ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ
ジョルノ「これはッ!? まさかこれもスタンドなのかッ!?」
康一「ジョルノ君? どーしたのさ……」
?「俺は『アクア・ネックレス』」
アクア・ネックレス「お前、良いことしたからって『いい気』になってんな?
俺はいい気になってるヤツが大嫌いでよォ」
アクア・ネックレス「いい気になってるヤツは……」
ズズズッ
ジョルノ「ッ! どけっ、コーイチ君ッ!?」
アクア・ネックレス「俺のスタンドを飲み込んでくたばりなッ!!!」
ガボアァ〜ッ!!!
←To Be Continued...
ではこれで。
次回、『黄金体験 その�』
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