穏乃「私何回も言ったよね?」 桜子「……」 (74)

奈良県大会予選前
阿知賀女子麻雀部 部室


晴絵「しっかり考えて打つんだよ!」

穏乃「はい」

玄(今日もドラがたくさん……嬉しいなぁ!)ムフー

宥(玄ちゃん嬉しそう……玄ちゃんが嬉しいと私も嬉しいよ)フルフル

灼(玄と宥さんがいると凄い牌が偏る……)ハァ

晴絵「これが終わったら、次に憧入ってね」

憧「オッケー」

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晴絵(みんな凄い速さで上達してる……)

晴絵(この調子でいけば、全国大会出場も夢じゃない!)


コンッコンッ


晴絵「ん?」

綾「失礼します」ガチャ

ひな「しまーす!」


桜子「あ゙ご゙ぢ゙ゃ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ぁ゙ん゙!」ダキッ


憧「桜子たちじゃん!? どうしたの?」

桜子「遊びに来たのー!」アコチャー

憧「そっかー! よしよし!」ナデナデ

晴絵「みんな大きくなったねー! もうお姉さんだなぁ」

桜子「ハルちゃんも大きくなったね!」ダキッ

綾「ハルちゃんは変わってないよ? 桜子」クスクス

晴絵「体重も変わってないぞー! アハハハ」ナデナデ

桜子「そっかー! アハハハ!」


穏乃「……」

玄「みんな久しぶりだねー!」

桜子「クロチャー!」ダキッ

玄「フフフフ」ナデナデ

ひな「いいなー桜子ちゃん! クロちゃん私もー!」

綾「わ、私も///」

玄「うん! みんなおいでー」ナデナデ


ワーイ キャッキャッ


穏乃「……」

桜子「あ! 知らない人たちがいるー!」

宥「わ、私は玄ちゃんのお姉ちゃんの松実宥って言うの……よろしくね?」フルフル

ひな「そんなに着て暑くないのー?」

宥「う、うん、まだ寒いくらいだよ?」フルフル

綾「大変だね」

桜子「じゃあ私があっためるー! ユウチャー!」ダキッ

ひな「ユウちゃーん!」ダキッ

宥「ああ、あったかーい、ありがとうー」フルフル


穏乃「……」

灼「私は2年生の鷺森灼……みんなよろしく」

晴絵「灼は部長なんだよー」

綾「部長さんなんだー」

ひな「すごーい!」

灼「べ、別に対した事じゃ」

桜子「部長さーん! すごーい!」ダキッ

灼「……う、うん///」ナデナデ


穏乃「……」

穏乃「……」

桜子「あ! シズチャ……」

穏乃「……もう終わった?」

綾「あ、あの穏乃ちゃん……」

穏乃「みんなが突然来たから、練習が途中でストップしてるんだよ?」

ひな「……」

桜子「……」

晴絵「ま、まぁまぁちょっとくらいならいいんじゃないか?」

憧「懐かしい顔ぶれが揃ったんだからさ!」

玄「そ、そーそー」アセアセ

綾「……練習の邪魔してごめんなさい」

ひな・桜子「ごめんなさい……」シュン

灼「そんな事全然ないよ」

宥「う、うん気にしないで」フルフル

桜子「……うん!」ニコッ


穏乃「……あと桜子」

桜子「え?」

穏乃「ここに来てみんなに抱き付いたよね?」

桜子「う、うん」

穏乃「顔なじみの憧と玄さんならともかく……初対面の灼さんと宥さんに抱き付くのは失礼じゃないかな?」

桜子「……」

晴絵「まだ桜子は子供なんだから、そんな堅い事……」

穏乃「人に対する礼儀に、大人も子供も関係ありませんよ」

桜子「……」シュン

灼「気にしないでいいよ?」

宥「うん、私は抱き付いてもらって嬉しかったよ?」フルフル

桜子「……うん」シュン


綾・ひな「……」

綾(阿知賀こども麻雀クラブ時代から、穏乃ちゃんは私たちに厳しかった)

綾(特に桜子には人一倍厳しく接している……)

綾(明るくて誰にでもなつく桜子でも、ちょっとだけ穏乃ちゃんの事は苦手だと思う)

綾(別に穏乃ちゃんも何でもかんでも理不尽に怒る訳ではないので、私たちの事を嫌いな訳では無い……と思う)

晴絵「……じゃあ練習はじめよっか!? 宥が抜けて憧入って!」

憧「よ、よーし! トップ目指すわよー! みんな見ててね!」

綾・ひな「憧ちゃんファイトー……」

桜子「アコちゃんファイ」ハッ

穏乃「……」

桜子「シ、シズちゃんも頑張れー」ビクビク


穏乃「……」タンッ

灼「……」タンッ

憧「……ポン!」カチャ

玄「……」タンッ

綾(みんな凄い上手!)

ひな(これが高校生!)

桜子(みんなしゅごーい!)フンギ

玄「……ツモ! 裏ドラ乗って倍満! 4000-8000です!」

憧「あちゃー、やられたー」

灼「はい、点棒」チャリ

穏乃「……」チャリ

綾「今の凄かったねー!」

ひな「さすがクロちゃん!」

桜子「クロちゃーん! かっこいいよー!」


ワーワー ギャーギャー


玄「え、えへへ///」テレテレ

穏乃「……」バンッ

綾・ひな・桜子「!?」ビクッ

穏乃「ギャラリーがギャーギャー騒がない! マナー違反だろ!?」

穏乃「前にも教えただろ! 桜子!」

桜子「……」プルプル

灼「そんな大きな声出さなくても……」

晴絵「ただの練習なんだから、それくらい大目に見ても……」

穏乃「今から言っておかないと、直らないんですよ!」


桜子「……ウワーーーン!」ビエー

憧「桜子!?」

桜子「もう帰るーーー! ワーン!!」ダッ

ひな「ま、待って桜子ちゃん!」ダッ

綾「ああ! お、お邪魔しました!」ダッ

マッテー サクラコー


穏乃「……」

玄・宥「……」オロオロオロオロ

灼「……」

晴絵「いくらなんでも、厳しすぎるんじゃないかい? 穏乃」

穏乃「そんな事は無いと思います」

憧「まさか桜子たちの事キライなの? シズ……」


穏乃「そんな訳ないだろ!」


憧「!?」ビクッ

穏乃「そんな訳……」

灼「ならどうして……」

穏乃「……」

翌日
桜子の自宅


桜子「……グスン」ポロポロ

桜子(シズちゃんは何であんなに怒るんだろう?)

桜子(シズちゃんはきっと私がキライなんだ)

桜子(シズちゃん……)ポロポロ

桜子ママ「桜子ちゃーん?」

桜子(お母さんが呼んでる……涙を拭いて行かなきゃ)グイッ

桜子「なーにー!? お母さーん!」ダッ

桜子ママ「実は桜子ちゃんに夕飯の材料のおつかいを頼みたいの? 1人で行けるかしら?」

桜子「1人で行けるよ! 大丈夫!」フンギ

桜子ママ「そうよね? 桜子ちゃんも来年は中学生になるんだものね」ウフフ

桜子「うん!」

桜子ママ「はい、これお財布とメモね、このメモに書いてある物をお願いね? 」

桜子「うん、行ってきまーす!」フンギフンギ


桜子ママ「車に気を付けるのよー?」フリフリ

阿知賀商店街


桜子「おつかい頑張るぞー!」

桜子「その前にメモ見てみようっと……」

桜子「牛肉、ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、糸こんにゃく……今日はカレーかなぁ!? 私カレー大好き!」

桜子「今日カレーライスで明日はカレーうどんがいいなぁ!」


憧「あれ? 桜子じゃない」

桜子「あ! あ゙ご゙ぢ゙ゃ゙ん゙だ゙ぁ!」

憧「もしかして、おつかい?」

桜子「うん、おつかいだよ!」

憧「へー、偉いわねぇ桜子は」ナデナデ

桜子「エヘヘへへ」

憧「……またこども麻雀クラブのみんなで部活に遊びにおいでよ?」

桜子「……でもシズちゃんが」

憧「あの時はシズも虫の居所が悪かっただけだからさ、次は大丈夫だよ!」

桜子「……うん」

憧「じゃあ私もう行くね? おつかい頑張ってね!」ナデナデ

桜子「バイバイ! アコチャー!」ブンブン

桜子(やっぱりあこちゃんは優しい! あこちゃん大好き!)

桜子(クロちゃんもハルちゃんもユウちゃんも部長さんも優しくて大好き!)

桜子(シズちゃんは……)

桜子(い、今はおつかいに集中だ!)ブンブン

桜子「……スーパー着いた!」

桜子「よーし、材料買うぞー!」フンギフンギ

桜子「ジャガイモにぃ、ニンジンにぃ、タマネギを、買い物カゴに入れる!」ガバァ

桜子「次は糸こんにゃく……糸こんにゃくってどれだろう?」

桜子「普通の四角いこんにゃくがある……これでいいのかな?」

店員「……少女よ、お探しの物はこれかな?」スッ


[糸こんにゃく]


桜子「あ! これ糸こんにゃくって書いてある! これだよお姉さん!」

桜子(これって最初から糸みたいになってるんだ! 私お母さんが四角いこんにゃくを糸みたいに切ってるのかと思ってた!)

店員「おつかいの材料は全部揃ったかな?」

桜子「何で私がおつかいしてるって分かったの!?」ビックリ

店員「私もこのバイトを麻雀部と掛け持ちしながらもう3年目だからね……見れば分かるよ」

店員「今ではバイトの王者なんてみんなから言われてる!」

桜子「お、王者! しゅごーい!」

店員「ニワカは相手にならんよ!」キリッ

桜子「しゅごい、しゅごーい!」キャッキャッ

桜子「後は牛肉だけ……お肉だけは商店街のお肉屋さんで買うんだー!」

店員「ふむ、なるほど」

桜子「今日はカレーなんだー! 楽しみー!」

店員(材料的に肉ジャガじゃないのか? この子の家はカレーに糸こんにゃく入れるのか?)

桜子「じゃあねー! 王者のお姉さんありがとう!」

店員「(まぁいいか)気を付けるんだぞ? 帰るまでがおつかいだからな」フリフリ


桜子「はーい!」ダッ

桜子「お姉さんかっこ良かったなー! 髪もクルクルしてたし!」

桜子「あ! お肉屋さん到着!」

桜子「お肉屋さーん! 牛肉ください!」

肉屋「あら? ギバードさんの所の桜子ちゃん! 1人で来たのかい?」

桜子「うん! お使いなの!」

肉屋「あらー、それは偉いわねー!」

桜子「麻雀でいうとどれくらい偉い?」

肉屋「ああ、もう役満くらい偉いわよー?」ウフフ

桜子「やったー! 私役満だー! ワーイ!」

肉屋「じゃあ、はいこれ牛肉ね」

桜子「うん! ありがとう! これで全部買えたよ!」

肉屋「偉いねー、じゃあ気を付けて帰るんだよ? 帰るまでがおつかいだからね」

桜子「はーい!」ダッ

桜子(ちゃんと1人でおつかい出来た! お母さん褒めてくれるかなー?)


ポロッ





桜子(もうすぐお家だ! 早く帰ろうーっと!)

桜子「……あ!」

桜子「アリさんだー! しかも大群だー!」

桜子「みんな仲良く移動してるー! 可愛いー!」

桜子「……」ジー

桜子「……」ジー

桜子「……ハッ!?」

桜子(ア、アリに見とれてた! 早く帰らないと)

桜子(おつかいの材料持ってー! お母さんのお財布を持っ……あれ?)

桜子「お財布がない!?」

桜子(さっきまで持ってたのに!? どこにいったの!?)

桜子「お財布、お財布……」キョロキョロ

桜子「お財布どこー?」ジワ

桜子(お肉屋さんにも王者のお姉さんにも気を付けてって言われたのに! 私のバカ!)ジワァ

桜子(と、とにかく探さないと!)ダッ


ガッ

桜子「あうっ!?」ズサー

桜子「い、痛い」ウゥ

桜子(お財布なくして、転んじゃって……最悪だよぅ)

桜子(お財布見つからないとお家に帰れない……)ポロッ

桜子(……誰か助けて)ポロポロ


穏乃「……桜子?」

桜子「!?」

桜子(シ、シズちゃん!?)

穏乃「どうしたの桜子? 何かあった?」

桜子「あ、あの……」

桜子(おつかいの途中でお財布なくしたなんてシズちゃんに言ったら、また怒られちゃう!)プルプル

穏乃「……困ってるなら私に言ってよ、何か出来るかもしれないからさ……ね? 桜子」

桜子「(シズちゃん……)じ、実は」





穏乃「……そっか、財布をなくしちゃったのか」

桜子「う、うん」ビクビク

穏乃「……」スッ

桜子(お、怒られる!?)ビクビク

穏乃「転んで汚れてるよ? はらってあげるから」ポンポン

桜子「あ、ありがとう」

桜子(い、いつもと違う?)

穏乃「……」ポンポン

穏乃「どこら辺で財布なくしたか覚えてる?」

桜子「んーん、わからない……」フルフル

穏乃「そっか……じゃあ桜子が歩いてきた道を辿って歩いていこうか?」

桜子「い、一緒に探してくれるの?」

穏乃「もちろん……さ、行こう?」スッ

桜子(シズちゃんの手……)

桜子「うん……」ギュッ

穏乃「……」ギュッ

桜子(シズちゃんの手ちっちゃくて柔らかくて……そしてちょっぴり冷たくて気持ちいい)ギュッ

穏乃「お肉屋さんに寄ったんだよね?」

桜子「う、うん」

穏乃「もしかしたら、そこら辺で落としたかもしれないね」

穏乃「お肉屋さんに聞いてみよう」


桜子「……ちゃんとあるかなぁ」

穏乃「……大丈夫だから、心配しないで」ギュッ

桜子「……うん」


穏乃「お肉屋さん着いたね……すいませーん!」

桜子(ドキドキ)

肉屋「あら穏乃ちゃん……と桜子ちゃん!? 良かったわー! さっき財布落として行ったでしょ?」スッ

桜子「お財布だー!」

肉屋「拾って渡そうと思ったらもう帰ってたから……戻ってきてくれて良かったわー」ニコッ

穏乃「財布見つかって良かったね? 桜子……お肉屋さんにちゃんとお礼言いな?」

桜子「あ! お肉屋さんありがとう!」

肉屋「気にしないでー、預かってただけだから! それにしても穏乃ちゃんは桜子ちゃんのお姉さんみたいねー?」ニコニコ


穏乃「!?///」カァッ

桜子(お姉さん? シズちゃんが?)

穏乃「な、何言ってるのお肉屋さん!? 全然そんな事ないから!///」カァ

桜子(シズちゃん顔が真っ赤だ……)

穏乃「か、帰ろう桜子! 途中まで送るから!」グイッ

桜子「う、うん!」

肉屋「また買い物来なさいねー!」ニコニコ




穏乃「……」テクテク

桜子(お肉屋さんからずっと黙ってる……怒ってるのかな?)

穏乃「……桜子」

桜子「な、何シズちゃん?」ドキッ

穏乃「昨日はゴメンな?」

桜子「……え?」

穏乃「口うるさく注意して、桜子を泣かせてしまった……ゴメン」

桜子「あ、あれは私が騒がしくしたからで……」

穏乃「昨日の事だけじゃなくて、今までも……こども麻雀クラブのみんなにはうるさく言ってきたよね」

穏乃「特に桜子には……」

桜子「……」

穏乃「……話聞いてもらえるかな?」

桜子「うん」

穏乃「私はひとりっ子でさ、ずっと妹が欲しかったんだ」

穏乃「欲しくて、欲しくて、親にねだった事もあった……だからって突然出来る訳じゃないのにね?」フフ

穏乃「結局は妹は出来なくて、何となく赤土先生が作った麻雀クラブに入った時みんなに……桜子に出会ったんだ」

桜子「私?」

穏乃「うん、明るくて人懐こくてちよっとおっちょこちょいで……桜子は私が思い描いてた妹そのものだった」

桜子「……」

穏乃「桜子たちにお姉さんっぽく振る舞いたかったけど、ひとりっ子の私にはどうすればいいか上手く分からなかった……」

穏乃「憧も玄さんもお姉さんがいるだろ?」

桜子「うん」

穏乃「だから2人とも年上にされて嬉しい事が何となく分かるんだと思う」

穏乃「私には2人ほどみんなに姉の様に優しくする事が出来ない」

穏乃「じゃあ何なら出来るのか?」

穏乃「私の家は礼儀作法に厳しくて、小さい頃からしっかり叩き込まれてきた……」

穏乃「だからみんなには……桜子には2人が教えられない礼儀作法を教えようと思ったんだ」

桜子(だからシズちゃんは私にあんなに厳しくしてたんだ)


~回想~


穏乃『桜子! 挨拶はしっかりしなさい!』

穏乃『桜子! 掃除用具で遊ばない!』

穏乃『桜子! オヤツを食べる時に机に肘をつけない! あとポロポロこぼさない!』

穏乃『桜子! その草は食べちゃダメ!』

穏乃『桜子! 電信柱に登ったらダメ! 危ないから降りて!』


~回想終わり~


桜子(思い返せば、いっぱい言われてた!)

穏乃「正直私の想像以上に注意する事が多かったけど、しっかりと桜子たちは礼儀作法を身につけてくれたと思う」

桜子「シズちゃん……」

穏乃「でも昨日の注意は正直、私の嫉妬が含まれていたんだ」

桜子「嫉妬?」

穏乃「桜子たちが来て、桜子はみんなに抱き付いたよね?」

桜子「う、うん」

穏乃「だけど私には抱き付いてくれなかった」

桜子(!?)

穏乃「自分から抱き付く事に注意をしておいて、抱き付いてこられなかった事に落ち込んで、嫉妬して……」

穏乃「それで騒いだ程度の事で大声出して……桜子を泣かせてしまった」

穏乃「こんなのお姉さんじゃないよね?」

桜子「……」

穏乃「桜子の涙を見て分かったよ、私のしてた事はただの自己満足なんだって」

桜子「……」

穏乃「これ以上は嫌われたくないからさ、もう姉気取りの口うるさい注意はやめる事にするよ」ハハハ

桜子「……いで」ボソッ

穏乃「え?」

桜子「やめないで!」

穏乃「桜子?」

桜子「私はシズちゃんの事嫌いじゃないよ!」

穏乃「!?」

桜子「かけっこが速いシズちゃんに憧れて、私もいつも走ってる!」

桜子「シズちゃんと山登りがしたくて、山の事も勉強してる!」

桜子「麻雀クラブに通う様になってお利口さんになったってお母さんから褒められた!」

桜子「全部シズちゃんが教えてくれたからだよ!」

穏乃「さ、桜子……」

桜子「私もひとりっ子だったけど、ずっとお姉ちゃんが欲しかった!」

桜子「だからこれからも私が何か間違えたら、今まで通りに注意して!」


桜子「シズお姉ちゃん!」


穏乃「さ、桜子!? 今、お姉ちゃんって?」

桜子「シズちゃんは私のお姉ちゃんだよ! これからもずっと!」

穏乃「さ、桜子ぉ!」ダキシメ

桜子「シズお姉ちゃん!」ギュー

穏乃「桜子、桜子ぉ……」ポロポロ


桜子(いい匂い……お姉ちゃんの匂いがする)ポロポロ

10日後
奈良県大会予選の朝


晴絵「いよいよ大会本番だよ! みんな準備はいい?」

玄・宥・憧・灼・穏乃「はい!」


綾「みんなー! 頑張ってー!」

ひな「目指せー! 優勝!」

他の子供たち「頑張れー!」

憧「みんな応援に来てくれたんだ!」

桜子「あこちゃーん! クロちゃーん! ユウちゃーん! 部長さーん! 頑張れー!」

穏乃「桜子!」

桜子「シズちゃんも頑張ってー!」

穏乃「桜子……私何回も言ったよね?」

桜子「……あ!」


桜子「シズお姉ちゃん! 頑張ってね!」ニコッ

穏乃「うん!///」ニコッ


おしまい

読んでいただきありがとうございました。

桜子たちが阿知賀麻雀部で活躍する頃には、シズか灼が監督してるんじゃないかなぁと妄想してます。

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