「安価で月の聖杯戦争に挑む」 (978)
赤王ちゃんねるから追い出されて行き場を無くしたやる気を叩きつけるようにして始まる安価スレ
超速進行でエイプリルフール中に終わらせる……のは無理だろうなあ
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1396283958
────────スタート、確認しました。
お帰りなさいませ。 ようこそ。こんにちは。うェるカム。
いつものように、たいへん長らくお待ちしておりました。
此処は、霊子虚構世界ムーンセル。
失礼ですが、規則ですので。アナタの価値《バリュー》をスキャンします。
あなたの性別は? ↓3
また同時に↓1~↓3のコンマでスキルポイントを決定します
スキルポイント7+7+10 さらに0特典で↓1を加えて28点
マスターランク:Aクラス 性別:女
では、あなたの技能を確認します
55分あたりまでで、スキル名候補を募集
お、多いぞ! もう、ろじうらじお始まるのに!
魅了:他人の心を弄ぶ才
解析術:物事の把握に長けている 霊子構造を見ただけで把握できる
心眼:修行によって培われた戦闘理論 あらゆる状況で活路を見出す
三獅村祭:魔術による特殊な身体強化 極めれば鯖と殴り合える
武芸百般:武術全般に通じている 相手が有名な戦士なら、戦闘面での特徴を捉えて真名に迫れる
戦う料理人:あなたには秘められた過去がある
慈愛:万物をいつくしむ、尊い心の在り方 その生き方は、周りの人々の悪心を和らげる
究極の料理・形:美食倶楽部の次期会長として究極のメニューを仕込まれている
宝具モード:あなたは現存する宝具だ
サイバーゴースト:実体を持たない情報世界の亡霊
データドレイン:管理権限無しに霊子構造を書き換える異能
解析の魔眼:事物を見ただけで理解する魔眼 人知を超えたものを見る度、魂をすり減らす
忍術:古の技術体系 魔術と技術が絡み合った独自の理論に基づく
インターディメンド:想いを力に変える魔術であり、魔法
固有結界:心象風景を具現化する大禁呪
話術:言の葉を繰る才能
端末さん:外部からバックアップを受けることができる
破壊工作:戦闘の開始段階で戦力を削る技能 性質の悪いハッキング
心の開錠術:あなたは人の秘めた秘密を錠前として見て、対話によって解放することができる
access:first database:ムーンセルの情報群から直接マトリクスを抜くコードキャスト
二重召喚:あなたは二体のサーヴァントを使役している
クリエイト:礼装を作成するコードキャスト 高位の礼装を作るには相応の材料と時間が必要
起源『停止』:あなたは停止の起源をもっている
では、28点のスキルポイントを自由に割り振るがよい
スキル名とポイント数を添えてレスを頼む
なお、強力なスキルは相応の点数が無いとろくなことにならないので注意
二重召喚なら15点くらいはないと、バーサーカー×2が喧嘩して即死するだけだと思ってほしい
まず最初 ↓3
またヤバそうなスキルを……
data_drain(10):管理権限無しに霊子構造を書き換える異能
では残り18点 二つ目↓3
いったい何者なんだ…… そもそも宝具の性別とは
data_drain(10):管理権限無しに霊子構造を書き換える異能
noble_phantasm(15):あなたは現存する宝具だ
では残り3点で…… おそらく最後だな ↓3
ぐぐってもよくわからなかったやつきたー!
なんだこれ……google先生の端末?
data_drain(10):管理権限無しに霊子構造を書き換える異能
noble_phantasm(15):あなたは現存する宝具だ
inter_demend(3):想いを力に変える魔術であり、魔法
こういう効果になりうる宝具というと…… オリ鯖一覧からいくつか投げておこう
不変で普遍の創作原理(シンプル・ワン・ルーリング)
望み通りの大団円(ラクリマ・クリスティー)
無限書庫(ワイズ・オブ・アッシリア)
赤心骸花
誰かの為の物語(ナーサリーライム)
遍く指し示す万象(アヴェスター)
では、あなたの真名は? ↓3
(できればさっきの候補だと助かる)
ナーサリーライム貴女だった よし、始めるか
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【真名】:ナーサリーライム
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【特徴】:英雄(宝具) 【レベル】:? 【属性】:不定
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【筋力】:E(10) 【耐久】:E(10) 【敏捷】:E(10) 【魔翌力】:E(10) 【幸運】:E(10)
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マ三≧xニニニニニニニニニニニニニニニ二アア/.i j リ
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V三三三ムニニニニニアスi:i:i:j_!ハjノ´ i
マ三三三}ニス≧≠i; . .〉iイ l:i:ハ 八
`¨7ー=彡ミ、l:.i. .!,: /i:i:j l:i:iハイ
γゞΥ'´ `jl i . l,: ノi:i:リ=}i:i:i:j
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γゞΥ 辷彡イjトxノノニニ>t=辷ミニム
. γゝくノ 辷彡イjlハノノ辷彡'⌒rクミxニ!
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【スキル】
◆データドレイン
本来は管理権限無しに霊子構造を改竄できる力――なのだが……
◆インターディメンド
第三魔法の一端。感情を力にすることができる。
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【宝具】
◆『誰かの為の物語(Nursery Rhyme)』
ランク:EX 種別:対人宝具 レンジ:0 最大捕捉:1人
そうして、いつまでもしあわせにくらしましたとさ。めでたし、めでたし。
さあ、よいこはねむるじかん。ものがたりはここでおわり。
つぶったまぶたのうらがわで、つづきをみながらおやすみなさい。
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残り三日:前半
集まる人だかりは高すぎて、私には何が行われているのか分からない。(分かってる)
前をいく生徒の後ろにくっついて様子を伺えば、どうやら(また)服装のチェックをしているようだ。
かた苦しいのは好きじゃないので、みんなを壁にしてすり抜けていく。
誰かに(あなたに)呼びとめられたような気がしたけれど、チャイムの音で聞こえなかった。
↓1 覚醒度 (コンマ合計30で目覚める)
覚醒度7
軽く挨拶をして廊下をスキップしていく。
チャイムが鳴り終えるのと同時に席に飛び込めば
(もう何度も見た)藤村先生の転倒だ。
(前と同じように)隣に笑いかけて、どこかへんな感じがした。
間違えてページを一枚多くめくってしまったような、バツの悪い気分。
そんな貴女に応える隣席の生徒は―― ↓3
「おおぅ!? なんとも見事な大回転!
万物流転の転経器、一歩間違えば輪廻を回ってしまうところであった」
――どうみても生徒という年齢ではないと思うのだが…… (覚醒度+3)
そう、たしか留年を繰り返して気付けば校長より学校に詳しくなってしまったガトーさんだ。
この光景にも慣れたもののようで、
保健室に運ぼうか話し合っている一団を押しのけて念仏を唱えている間に
何もなかったかのように先生がケロリと起き上がってくる
残り三日:後半 覚醒度判定↓1
授業が終わる。仲良し仲間と集まって軽く話し合い、少しすればばらばらに去っていく。
なんだかすこし頭が痛くて、忘れ物をしたようなわだかまりが消えない。
私は、やらないといけないことがあったんじゃなかったっけ?
誰かと約束をして、どこで会って、なにをして遊ぶことになっていたんだっけ?
疑問を掻き消すように、思い出させられたつまらない用事は―― ↓3
覚醒度:20
そう、たしか漫画研究会の集まりがあった
図書室を借りて話合ったり、ノートの隅に書いた絵を見せ合ったり
休んでもいいけれど、休む理由もとくにない。
階段を上がって奥。図書室の扉を開ける。
間目智識お姉ちゃん、有稲幾夜お姉ちゃん、それから―― ↓3
そう、ワカメさんだ この人がいるから理由も無く一瞬休もうか悩んだのだった
「よう、アリス 僕の超大作はどうだった?
って、プレイ時間100時間超のあれが終わってるわけないか」
「おもったより、たのしかった」
「微妙に悪意がこもってる気がするけど、ま、想像だにしない完成度だってことだよな」
◆インターディメンド
ワカメ由来の後付け設定 ↓1
1~4:実は病弱
5~8:無駄にオッドアイ
9:実は固有結界の使い手
◆病弱スキルを取得しました 一日の前半と後半、両方をアリーナで過ごすと、翌日の判定にマイナス
「演出に凝った紙芝居でしたね」
「そのわりにCG閲覧モードが不便な仕様なのが難点ね」
「そもそもデータ読み込みの方式が古いんです。CG回想のときもデータロードもときも一瞬ラグがですね」
「お、おう……。お前ら、一週間で終わらせちゃうくらい先が気になってたってことだろ?
そんな感動を隠してないでさ、もっと内容を語り合ってもいいんだぜ?」
先週ワカメがもってきた自作ゲームの話で盛り上がるみんなを前に
くらくらとして、気付けばその場に座り込んでしまっていた。
「今日は体育もあったからね アリスちゃんは疲れてちゃってるんじゃないかな」
「ああ、早めに帰って僕のゲームでも進めてりゃいいんじゃないかな
長時間読んでも目が疲れず、かつ心に残るように作ってあるんだぜ!」
まだ漫画の話もしていないけれど、確かに身体はひどく疲れている。
今日はもう帰って休むことにしよう。
残り二日:前半
一日休んだはずなのに、身体の具合は悪いままだ。
ううん。身体のだるさは取れているのに、頭だけが疲れている。
頭痛は朝からずっと取れず、予鈴の音が響いて痛い。
覚醒度 ↓1
覚醒度:24
もうすこし。目の前なのに手が届かない。
ウィンドウ越しのぬいぐるみ。窓から眺める鬼ごっこ。
もどかしいけど分からない。
――
「うむ! では小生、ついに化生の世を去る時がきたようだ。
来世でまた良い巡り合いができることを祈っている。
では、 示寂入定、これにてさらば!」
先生が入ってきているのに、ガトーさんは突然立ち上がって歩いていった。
おトイレかな? 授業が始まってからいくよりは、藤村先生が無駄話をしている間に行ってきたほうがいいもんね
でもあんなに目立っちゃうと、少し戻るのが恥ずかしいね
だから帰ってこないのかな?
残り二日:後半 覚醒度 ↓1
気付けば教室は寂しくて、みんなどこかへ行ってしまった
視界はざらつく砂嵐。
アニメも終わって寝ている時間? それともチャンネル間違えたかな?
これから私がすることは―― ↓3
ワカメさんの作ったゲームは面白い
あのアニメ漫画に辛口なお姉ちゃんたちが、システム面でしか問題を見つけられなかったくらいだ
学校の中でやるのはよくないと思うけど、なぜか家に戻る気にはならない。
今日の当番は智識さんだから、図書室のパソコンで遊んでも怒られないだろう。
――その物語の登場人物は、何人かこの学校の生徒に似た人たちが混ざっている
天才肌のシンジ少年は、憧れの遠坂さんが魔術師として戦っているところを目撃してしまい
聖杯戦争と言われる戦いに巻き込まれてしまうのだ。
理不尽なバッドエンドを迎えるたびに、パズルのピースがはまっていく。
これは……彼なりの手助けだったのだろう。
ワカメさんのゲームが終わるより早く、私はこの世界(ゲーム)の終わらせ方を思い出した。
↓1 ワカメゲー由来の後付け設定
1~2:心臓に蟲
3~4:実は教会の教えを信じている
5~9:とくに何もない
◆蟲回路スキルを取得しました。 サーヴァントの初期ステータスを上昇 魔術を使用した後、休息するまで判定にマイナス
そう、確か私は、マナの枯渇した世界で魔術を使うために、改造を受けた魔術師だった
思い出してしまえば、視界のチラつきの理由はすぐ分かった。
この予選会場に割かれているリソース自体が減らされているのだ。
もうすぐ締め切りで、プロローグが終われば名前の無い背景は消えてなくなる。
だからガトーさんも、早くいく必要があったのだろう。
おとぎの国への兎の穴は、倉庫の扉の向こう側。
そう、マスターがするべきことは、予選を突破して、サーヴァントを召喚すること。
↓3 いますぐいくorまだいかない
うむ、人も消えたしそろそろ寝る 再開は起きた時だな
安価は↓
最終日:前半
まだ時間は少し残っている いますぐ行く必要も無いだろう
ワカメさんのように、他の参加者と仲良くなっておくのもいいかもしれない
まだ記憶をロックされているのか、現実のことはよく思い出せない
予選段階からの駆け引きはムーンセルの望むところではない、ということだろう
何人か有名な霊子ハッカーも参加しているはずだけど、誰一人として見覚えが無い
授業に出る必要はもう無いだろう 残る時間はそう長くない
いまやるべきことは ↓1
青空のテクスチャははがれかけ、青い数字が覗いている
その又背景の裏を見れば、継ぎはぎだらけのキャンバスばかり――。
頭を抱えて悩む名無しさんたちには、話しかける気になれなかった。
NPCなのかマスターなのかもはっきりしない誰かの横をすり抜けて
私は扉の向こうに駆ける。
雑然とした部屋の中、人形が起き上がる。
知っている。前には目線が違うけれど、これからやることは知っている。
チュートリアルはもういらない。説明書なら読み飽きた。取り説なんて見たくもない。
中空に浮いた足場は何度も見たもので、その下の光景もとうに知っている。
システム説明用のエネミーとの戦いはすぐに終わり、
長い長い直線を抜ければサーヴァント召喚はもうすぐだ
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
≪クラス≫:サーヴァント
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓
【名前】:無し 【レベル】:5 【属性】:中立・中庸
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓
【筋力】:E(5) 【耐久】:E(5) 【敏捷】:E(5) 【魔力】:E(5) 【幸運】:E(5) 【宝具】:×(0)
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫
【特徴】:人形 【HP】:15
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
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_, 'ii U /∠ ー= ´ニ /
ヽ ヽィ⌒>' r彡 ≦ニニニニV
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|ニ/ 乂-' くニニ/ Yニ!
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|ニ! 〉Ⅴ,ニ, Yハ
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,|ニノ Jヽ.十 ィ⌒Vi, マニ!
_ノ〈 |Υニ ヽ≦イΥ |i Yi!
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ルニニh Vニ 〉 ヽニ∧イレニ| x レ
Ⅵ《Yl! Vニ} マニVγ∧Vニ|
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┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
一瞬乱心式で戦闘しようかと思ったけど、なるべく早く終わらせるためにコンマ1つで決める方向でいこう
↓1
1~3:負けてしまうとはなさけない
4~9:蟲回路で強化乗ってるし負ける要素が無い
人形は命じたとおりに動く。
何の感情も持たないから、そこには何のラグもない。
マスターの実力を計るための公正な試合(ゲーム)は
それが公正であるから、私には決して勝てないものだった。
何の想いも持たない物語は、ただの文字でしかない。
前書きすらも始まらないまま、私はその場に崩れ落ちる。
そもそも、今の私は真っ白で、はじめから目次すら無かったから、始まるわけが無かったのだ――。
↓1
1~4:やり直し
5~9:その嘆きを、耳にする者がいた
その言葉は届かない。
だって私は、まだ語る言葉を持たないのだもの。
舞台の端に積み重なったただの人たちの中に、新しく1つの屍が加わる。
幕が落ちて光が落ちて、第二幕には間に合わない。
DEAD END
どこから再開しますか? ↓3
1.勝敗判定から
2.直前の判定から
3.ワカメゲーで覚醒して後付け設定判定あたりから
4.その他どこでも
/しかしあれだな 今日中に終わらせるとか絶対無理だな
/むしろ一回戦が終わるかどうかさえ怪しい
/リトライ時のペナルティは……まあ特に無くてもいいか
↓1 再判定
1~3:負けてしまうとはなさけない
4~9:蟲回路で強化乗ってるし負ける要素が無い
/この時間ですら満員で赤生ちゃんねるに入れない・・・!?
考える必要も無ければ、その意味も無い
単純にウィザードとして一定水準に達しているかどうかのテスト
ただ人形に任せてランダム行動をさせるだけで、あっさりとチュートリアルは終わる。
――第二条件による予選突破を確認。ただいまサーヴァントの選考中です。
――そのままで、しばらくお待ちください。
↓1
1~4:原作勢
5~9:オリ鯖勢
さて、誰にしよう
, -―‐- 、
.:´: : : : : : : : : : ヽ
.′: : : : : : . . . . . :゙、 タイムリーなアーチャー(ライダー)
|: : : : : : : : : : : : : ;ト|
ノィ: : : : : : : : : : : : !
И: : : : : : : :,イ /
`N∧/M/‐|/
,r―‐ト---イ‐- 、
,′ _/ ゙:.
´ ̄` '´ ̄``'-r′l ! l 概念英雄仲間
,,‐‐- -‐‐,,- l i! !
'宍jlヽ イ宍jl`F ! .i! !
、゙゙ノ : i、゙"ノ,.' ! i|! !
´´´ l ```` /j /::|l i
/7/ :!l !'、
' 、 ー 一 ,. 'i,ノ' .!..:l i. !'、'、
‐l`ヽ 、 `´ , ィ:´i::.!:.i:..:!::!| l ! ',` 、
、|_ ≒ーァく i、:::!:::!::i::.!::l.! l i:、 '、. ヽ、
_, ´ ̄:::::::::ミ、
,,'"::::::::::::::::::::::::::::::::` 、
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':::::/:::::::::/::::i:::::;::::::::i:::::::::::::l:::::::::,
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i::::r:|:::::::/斗==ミ、:/ .|:7:丁:メ::::::::リ
|:::Ⅵ/}/《 {;.r刈 Tu:п:::/}/
|:::::丶_」 ゞ- ' , ゞ ' |}/
|::::::::::::::::、 __ 爪
|:::::::::::::::: 丶 イ
|:::::::::::::::_rリ >┬<〔:::::::|
|::::::::::::ノ |ヽ、 } Ⅵ-、|
|::::::/ | `ァ≧xヽ ヽ
|:::〈 | /};;;;;;;;{ |
|::::::V |/ >ー-へ i : |
_ ‐- 、...::´:::::::::::::::::> :::::::::::\
. / ./":::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ::::::::::::ヽ
. / ./::::/::::::::/:::::::::::::::::::::::::〉:::::::::::::ヽ どこかの聖杯戦争で不完全燃焼だった人
.′ /::::/:::::/:/::::/:::/、::::::::::::/i:::::::::::::::ヘ
/::::/:::::: /::::/::::/ヘ/- V:::::::i:::,:::::::::::::::::::',
i/i//::::/ _i/ i:/ _ = 、iヽ:::|Y ヽ::::::::::::::::.
::::/、::.' 込 込i ' i::::| ',::::::::::::: !
. V /::. ' , .!::::. ::::::::::::::|
.:::/ ` 。` /ヘ:::ノ i::::::::::::|
V `エ ∠ニ=-ァ_ .!::::::::::::
x≦ニ!///>ニニニ∠ニ>、::::::'
{::::::::://::::::/::::/:::::::::::::::::::`::、ヽ
|:::::://::::::/:::::::/::::::::::::::::::::::::::::::ヽ:ヘ
|:::::l l::::::::::::::::::|::::::::::|::::::::::::::}:::::::::ヘ:::. 単に好みだったライダー
|:::::l l:::::::|:::::::: | ::/:/|:::::∧::ハ::、::::::::::::
|:::::l l:::::::|:::::::: |./:/ .|/ | } }ハ:::::::::::}
|:::::l l:::::::|::::::::::l':/爪!i` l/,f:ハ }::::::::::l
|:::::l l::/´|::::::::::|〈ら刈 b::| l :::::|::|
|:::::l_l:::. |::::::::::{ `¨¨¨ ¨¨ |:::::ノ/
}ハ:{:::::|:ゝV:::::::::. ' ,::::::{
. リヽ:N:::::V::::::::. -‐ . イ:::||:|
. } Ⅵ::ヽ::::N 、 /{: |:::ハノ
. _〉 \ヽ}. 「 .|/
\{ { { { | } } } '.
、 \ \、 | / / ,ハ!
__\ \ ` 、 | / _/ Y ! よかれと思って候補に混ざる地雷
` 、 [>=二^\ | ,厶-‐-ミ|__, !
_________}、 ┼ァ'"⌒ヾ ∨ 、、厂 ノ
. L\ \ぃヽ゛ ! 厶イ)
乂 `トミー- r――┐ 、/'^
\__ ,. - 、 ーヘ、 __,ノ :ジ
〃⌒ヘ、\_ , <}>: . __ . イ[>
j{ 《/  ̄ハ |r! ハ
j V/ /∧ |ハ_/ L.,_,、-‐へ、
{ V/; // ∧__,ノ/∧ 「 \
l / \\,':´i:i:i:i`´i:i:i≦、
___ >:i:l L_ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iヽヽ ものすごく普通な弓兵
/ __ 二二ニニイ:i:i/:i:i:i:i イ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ
\/ / /:i:i:i:i:i:i:i:iノ:i/:i:i:i:i/ヽl:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
/:i:/__/:i:i:i:i:i:i:i/ /(i:i:i:i:i:「匀ミ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:il`\
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/:i:i:i:i:i:i:i:i/ /´ ヽ! l:l:l ト :i:i:i:i:i:i:i/
. /:i:i:i:i:i:i:i,.'´// i l:i:l、 、__´_ ソノノイ/
. /:i:i:i:i:i:i:/ i i 、 } l:i:l ゝ _´ イ
:i:i:i:i:i:i:i:/ l l ヽ ,' l:i:l:ト〃/l:i:i:i:l |
i:i:i:i:i:i/ E>=== i ,' l:i:i:l// l:i:i:i:lノ
:i:i:i:i:/. E>ミ三l i j:i:i:i:l 彡 l:i:i:i:.ヽ
後半になれば多分マスターも戦えるようになってくるから
序盤さえ凌げればわりと誰を選んでも問題無い……はず 序盤強い人が楽かな?
あとこれオリ鯖とはいっても既出鯖混じってるよ!
見覚えのある人は大体それであってる
さてどれにしようか ↓3
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
≪クラス≫:キャスター
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓
【真名】:――― 【コスト】:0 【属性】:中立・中庸
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓
【筋力】:E(10) 【耐久】:E(10) 【敏捷】:E(10) 【魔力】:E(10) 【幸運】:E(10) 【宝具】:E(10)
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【特徴】:英霊
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【クラス別スキル】
◆陣地作成:×
自らに有利な陣地を作り上げる能力。
キャスターは本職の魔術師ではないため、工房作成技能を持たない。
◆道具作成:×
魔術的な道具を作成する技能。
キャスターは魔術師ではないため、通常の道具作成を行うことができない。
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
このキャスターでよろしいですか? ↓1 はいorいいえ
あとよかれと思ってさんと不完全燃焼のセイバーもキャスターだよ!
今思い出したけど、レイトン教授(バーサーカー)が多分相性的に最高
(候補の挙げておきながら、このキャスターでやっていけるのか心配になる1 きっと多分なんとかなる……といいなあ)
――サーヴァントの選択が終了しました。クラスキャスター、■■■。
――では、本戦会場に移動します
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八: : :.个 。 /: : : : : : : : .
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はじめからそこにいたように。ずっと必死で隠れていたように。
キャスターは何もいわず、視線を泳がせているだけ。
あなたのねがったじかんはおわり
とけいはまいにちおなじにまわる
はりはもどらない はりはささらない
さあ、最も弱きものよ。弱さを振りかざす者こそが最も悪質な戦士だ。
人は弱いからこそ鉄を鍛え始めた。
その弱さを、研ぎ澄ませるがいい。
私は(アリスは)
君を待っている
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━━━━━━━ awakening/progrmized heaven
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「目が覚めましたか?」
気付かないうちに、眠ってしまっていたようだった。
白いベッドはなんとなく嫌で、眠さを振り払って無理やりに起き上がる。
なかば転げ落ちる様にしてベッドから抜け出せば、床面のつめたさが頭を冷やす
保健室のAIから、改めて聖杯戦争の説明を受ける。
128騎による勝ち抜け方式。六騎の(七騎の)サーヴァントとの戦いを勝ち抜いたものが、ムーンセルを手にする。
「聖杯戦争についてはちゃんとわかっているみたいですね。
あなたが最後だったので、少し心配してたんです。よかった」
桜の話が終わったところで、気になっていたことを質問した。
はっきりとしない記憶は、予選が終われば戻ってくるものと思っていたのだが、まだデータを返却されていない。
もしかして、この聖杯戦争が終わるまで、自分が何を求めて聖杯戦争に参加したのかさえ明かされないのだろうか?
「あれ? 記憶の返還はもう済んでいるはずです。 聖杯戦争の知識だけが戻るなんて、通常はありえません。
おかしいですね。岸波さんといい……システムにエラーがあるのかもしれません」
聖杯戦争についてだけを覚えているわけではない。
昔から体が弱くて、一人で急き込んで、必死で吸入薬を取りだしていた日々を覚えている。
ただ、ときどき背中をさすってくれた誰かのことが、思い出せない。
「こちらでも再度照会してみますが、おそらく前回と同じ対応になると思います。
残っている記憶データは無し。岸波さんに頼まれて、さきほど確認したばかりですから」
なにか手違いが生じているとのこと。
記憶に関しては、自分で探すしかないようだ。
ひとまず、対戦相手を確認しに行くことにした。
2階の掲示板に表示されている試合相手は――
◆1回戦
会場:一の月想海
アリスの対戦相手は ↓3
/いったん休憩
リ ト ラ イ
「君もやり直しをしているところかい? 奇遇だね」
振り返れば、白衣をまとった男がこちらを見つめていた。
どうやら彼が一回戦の相手。トワイス・H・ピースマンのようだ。
言っていることの意味はよくわからないが……
その声には聞き覚えがあった。今は忘れてしまっているが、かつての知り合いだったのかもしれない。
「いや、君と会うのは初めてのはずだ。我々のような者たちに、一方向の時間はあまり意味がないがね」
トワイスさんは否定したけど、やっぱりその声には覚えがある。
「では、また会おう」
一回戦 一日目・前半
戦いは7日間。6日をかけて2つの暗号鍵を集め、7日目に決戦場に赴く。
できれば準備期間のうちに相手の情報も集めていけるといい。
だが、今はそもそも自分のサーヴァントのことすらよくわかっていない状態だ。
他の参加者に見られるかもしれない校舎内で口をつぐんでいるのは分かるけれど
マイルームの中ですら、こちらから話しかけないと答えてくれないとなると、私も心配になる。
まず第一に、アリーナで暗号鍵を手に入れることは忘れちゃいけない宿題。
けれど、相手のサーヴァントと自分のサーヴァント、どちらのことが大切かとなると、こちらは難しい問題だ。
さあ、なにをしよう? ↓3
体育倉庫の扉の先は、アリーナに変わっている。
最初のアリーナは、海底に沈んだ船を中心としている。
なんだか大きなおもちゃのようで、私には楽しそうに見えたけれど
キャスターは小さく震え、いままでより余計に顔を下げてしまう。
さすがにそこまでいくと俯いているを通り越して首の体操だ。辛くないだろうか?
「海は、嫌い」
↓1
1~3:相手陣営との接触
4~6:エネミーと戦って回る
7~9:暗号鍵入手
通路の先に見えるエネミーは、予選のときにも見かけたものだ。
人形ならともかくサーヴァントなら簡単に倒せるはず相手だけど
キャスターのステータスはあのときの人形とほとんど同じ。
心を決めて歩き出したところ、キャスターが私の服を掴んだまま固まった。
「どうしたの?」
「……。……急いで」
エネミーが通路の端に差し掛かったところでいっきょに走り、戦闘を回避するつもりのようだ。
エネミーから逃げる姿はいつになく真剣で、キャスターの恐怖が伝わってくる。
何度か必死で戦闘を回避したものの、いつまでもそうしていられるわけもない。
とくにアイテムの周りはどこもエネミーが待機しているようだ。
暗号鍵を手に入れるには、戦いは避けられない。
というわけで、なるべく弱そうな球体型のエネミーと一戦してもらうことにした。
取りだしたのは、10cm以上ある鍵のようなもの。
銀色の輝きは、うまく口で言えないけれど、どこか不自然。
光の描き方を間違ったイラストのような、キレイだけど不安になる光。
見ただけで分かる異質感。伝わってくる魔力の波。
これが宝具ではないかと期待したが――
「えいっ!」
キャスターは、その鍵をただの鈍器として使っているようだった。
振り回すには短すぎる。武器としてはお世辞にも優れたものとは言えない。
突っつけば痛いのかもしれないが、相手は球体なので、突きは表面で滑ってしまう。
悪く言えば消極的、良く言えば慎重な戦い方は、致命傷をもらうこともないが、決定打を決めることもない。
交互に地味な打撃を繰り返すだけの戦いは随分と長引き、相手を倒す頃にはキャスターは息があがっている。
ひょっとして、予選の人形より弱いかもしれない。
たった一回の戦闘だけでキャスターはその場にうずくまってしまう。
早くなった呼吸を無理に止めて、口を押えてじっと耐える。
ぱっと息を吐き出して、思い出したように息の速度を落とし、残りの空気をゆっくりと吐く。
なんとなく、覚えがある。
病弱な身体で無理をして駆けっこをしようとしたとき、確か私もこんな風になった。
ビニール袋の中の空気を吸ってはいて落ち着くのを待つか
それが無ければぎりぎり息を止めて、そこから少しずつ呼吸をゆっくりにしていくといいのだとか。
――そこまでは思い出せるのに、それを誰に聞いたのか、そのとき誰がいたのか、周りのことは思い出せない。
背をさすってあげているうちにキャスターは落ち着いてきた。
↓3 続けて探索する、帰る、その他
ひとまず帰ってキャスターと話し合う必要がありそうだ
まともに戦っていては勝ち目がない
一度来た道なら、帰りもエネミーに接触せずに帰れるはずだ。
エネミー達の動きは単純だから、落ち着いていればそう簡単には捕まらない。
とはいえ、一戦でこの状態なら、二戦三戦と続けば初日リタイアもおかしくない。
二戦目を超えたとしても、これ以上キャスターが消耗すれば走れなくなるかもしれない。
そう思うと、同じ道が長くなったようで、エネミーとすれ違うためにドキドキした。
入口に戻ってきたときには、思わずため息が漏れた。
一日目・後半
マイルームに戻る途中で、気になる話を耳にした。
教会へいけば、サーヴァントを強化できるのだと言う。
もう少し休んだら、言ってみるのもいいかもしれない。
このままでは決戦どころか暗号鍵すら取れそうにない。
負けて全てがムダになるなら、いまさら無駄足を嫌うこともないだろう。ダメでもともとだ。
なにをしよう ↓3
噂は本当だった。サーヴァントの魂に干渉して接続を作り直すことで、霊格を引き上げてくれるのだという。
渡りに舟と、早速キャスターを見せ貰ったのだけど……
――「残念だけど、もう強化はできないわね。
魔力不足によるキャスターの霊格の低下は無いわ。むしろ基準値より強化されてるくらい」
余計にどうしよう無い現実を突き付けられることになった。
「キャスター、本当なの?」
キャスターは頷くでも否定するでもなく、困ったように笑っている。
「ここからステータスを上げるとなると、逸話の再解釈で書き換えるしかないわね」
「それにしても、真名は分かってないと手の施しようが無いわ」
「こんなとこで油売ってないで、まずはスキルでも解放してもらえばいいんじゃない?」
はて、どういうことだろう。
霊格は既に十分、キャスターはこれ以上強化の余地がないと聞いたはずだ。
「つまり、その子が自分の意志でスキルや宝具を使わないでいるってことよ」
キャスターは前髪をいじって顔を隠してしまう。
どこかのホラー映画みたいに髪を前に垂らし、私の後ろに回り込む。
「スキルを解放するだけならやれるけど、どうする?」
↓1 どうしよう
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
≪クラス≫:キャスター
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓
【真名】:――― 【コスト】:0 【属性】:中立・中庸
┣━━━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┳━┻━━━━━┳━━━━━━━╋━━━━━━━┓
【筋力】:E(10) 【耐久】:E(10) 【敏捷】:E(10) 【魔力】:E(10) 【幸運】:E(10) 【宝具】:E(10)
┣━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┻━━━━━━━┫
【特徴】:英霊 【令呪残数】:3
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【クラススキル】
◆陣地作成:×
自らに有利な陣地を作り上げる能力。
キャスターは本職の魔術師でないため、工房作成技能を持たない。
◆道具作成:×
魔術的な道具を作成する技能。
元々魔術師ではないため、通常の道具作成は行えない。
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
【保有スキル】
◆神殺し:E
神秘を否定する無神論者。現代秩序の下に、地球の魔術体系を拒絶する。
キャスターの場合、自身のステータスが下がり、全ての判定値に-補正を受け
さらに魔力が最低ランクに固定される代わりに、神秘ダメージを多少軽減できる。
◆?
◆?
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
一日目・夜
魂の改竄は断って、マイルームに戻ってきた。
これからもお世話になる大切なパートナーを、道具扱いするわけにはいかない。
英霊はみな自分の物語を背負った者たちだ。その物語をないがしろにはしたくない。
悲しい終わりを変えてもいい。退屈なところは飛ばしてもいい。
けれどそれは、物語を楽しんでもらうためだ。
今、勝手に話を書き換えることは、私もキャスターも望んでいない。
そう伝えると、キャスターは「ありがとう」と言ってくれた。
相変わらずキャスターは無口だが、その言葉だけで、いつか心を開いてくれると信じられる。
何か話しますか? ↓1~↓3あたり
どうしてキャスターはこの聖杯戦争に参加してくれたのだろう?
海が嫌いで、戦いは苦手で、病弱で臆病。それでも叶えたいキャスターの願いはなんだろう?
それを聞けば、何か分かり合えるかもしれない。
「ワタシには、とくに願いはないよ。ただ、君が見てられなかったから」
それが本当ならありがたい。エネミー1匹と戦うだけでもあんなにへとへとになるのに
私のためだけに来てくれたというのなら、その優しさと勇気は英雄譚にふさわしいものだ。
「ごめんね。ワタシ、役立たずで」
たしかにキャスターは弱かった。
でも私の手を引いて駆けていくキャスターの気持ちは、無意味なんかじゃないと思う。
だから
あなたの物語を聞かせてほしい――
心を込めて祈る言葉は、けれど未だに届かない。
ぬいぐるみを手に持って、顔を隠して黙ってしまう。
「聞かない方がいいと思う」
――「それに、ワタシもできれば話したくない」
私は自分のことさえ分からないから
他の人の物語を聞けば、目的が見つかるかもと思ったのだ、と付け足す。
願いを忘れたマスターと、願いを持たないサーヴァント。
命を賭けた戦いの中で、こんな組が勝ってもいいのか分からない。
「君は状況を良く分かっているね。
これまで見かけたマスターたちは、遊び感覚の人も多かったのに」
命の懸かった戦いなのだから、真剣になるのは当たり前だ。
けど、キャスターが言っているのはそういうことじゃない。
どうして負ければ死ぬなんて現実離れしたことを信じているのか聞いているのだ。
それは――どうしてだろう? たしか私は古い魔術にしがみついていたから、昔から月との接触があったのかも。
「そうやって考えていけば、何か分かるかもしれない」
兄か姉がいれば、魔術はそちらが受け継いでいただろう。
マナの枯渇した今、複数の跡取りを用意する余裕は無い。
ホムンクルスの大家であるアトラス院でさえ、中はガラガラで、いまにもつぶれそうという話だ。
ならきっと私にはお兄ちゃんもお姉ちゃんもいない。
私が負けたら、私の魔術はとだえてしまうのだろう。
そんな話をしている間、キャスターの口数が少し増えたようで、私はそれがうれしかった。
どれもこれも、「もしも」と「もしかしたら」の話。確実なことは何も分からない。
でも、この話だけで、私は満足できてしまった。
「そんなものだよ。分かるのは、分かってないことくらいだから」
.. --、
_ _ ,ィ;i;i;i;iゝ、:;.\
γメゞく ヽ;i;i;i;i;i:.マヽ} うむ やっぱり月って時間かかるな
Y/ヽ.′、 `¨¨¨´}(__)
r‐ヾ!、.| tzy、v,yzヘ 考え無しに始めたことを早くも後悔している
ヽ:;i;{´ ! 八::j l::ノY|
7:;:V、__(_ 7ィノ キャスターと貴女の相性はなかなか良い方だと思うぞ!
___´ くヽ;i;{><}ヽ
/ `ヽ;iヽ:i;| ヽ:i.ヽ キャスターの心象風景で固有結界作ったらきっと強い
. ( `メ≧‐┘__ 二ゝ
`ー――――' ̄ ゝ' しーゆーねくすとろーま
二日目・前半
窓には厚手のカーテン。ベッドには天蓋がついている。
二重に仕切られた中は夜昼の区別があいまいで、朝が来たことが分かり辛い。
ブランケットに潜り込んでいるキャスターはなおさらだ。
いつまでも眠っていたくなるが、そういうわけにもいかない。
宿題をやらなくても怒る大人はいないけど、だから私がキャスターを起こしてあげないと。
なにをしよう ↓3
二度目のアリーナに踏み込む。キャスターの震えは、昨日よりはすこし小さくなっていたと思う。
うつむいているのは同じだけど、今日は前を見ていないのではなく、はっきりと下を見ている様子。
「昨日歩いて少し分かったから、ちょっと試してみる」
そう言って、アリーナの床に銀色の鍵を差し込む。
水面に落ちていくような錯覚がしたのは、その鍵が床にたいしてナナメだからだろうか。
回すというよりこねくり回し、引いて押しての作業は、鍵の使い方には見えない。
「足場を動かせないかと思ったのだけど、難しいみたい」
「仕方ないので、歩く」
今度はアリーナの端、見えない壁に仕切られた空間に向かって鍵を振るう。
両手で叩きつけるようにして振るわれた鍵は、始めからそこには何もなかったとでも言うように空を切った。
キャスターが踏み出した足は、地についていないのに落ちることがない。
そのまま何歩か進んでから振り返り、私を手招きで呼ぶ。
戦闘能力で劣っている分、補助に優れたキャスター……?
↓1
1~3:敵陣営を発見
4~5:エネミーと対戦
6:とくに成果は無い
7~9:暗号鍵の取得
「今日のうちに第一層エネミーのパターン修正を終わらせる。そのペースを維持してくれ」
「はい。お任せください、ご主人様」
いた。トワイスさん、一回戦の対戦相手だ。
鏡のようなものを振り回す攻撃は、私のキャスターと同じくらい弱々しいが
その動きがあまりにもなめらかで、鏡に合わせて相手がぶつかりにいっているようにすら映る。
エネミーの出現位置と時間を分かっているようで、止まることなくアリーナを駆けまわっている。
次々と戦闘を繰り返し、ことごとく無傷で勝利する相手陣営は、私たちとは格がちがう。
どうしよう ↓3
尻込みしても始まらない。これは相手の情報を得るチャンスだ。
「え、行くの?」
キャスターの不安も分かるけど、ここは話しかけてみることにする。
決戦前のサーヴァント同士の戦いは禁じられていたはずだから、ここでリタイアすることは無いはずだ。
見たところ火力はかなり低いようなので、セラフの介入前にやられる心配はいらない……と思う。
そう伝えると、今度は何も言わずについてきてくれた。
「君か。調子はどうだい?」
トワイスさんにも戦闘の意志は無いようで、ほっとした。
さっきはああいったが、戦わずにすむならそれに越したことはない。
何を話そう ↓1~↓3あたり
キャスターのせいにするのはよくないが、こちらの調子は悪い。
一般エネミーとの戦いだけでもヘトヘトになってしまうのでは、この先が思いやられる。
サーヴァントの戦闘力はそう変わらないようなのに、どうしてこうも差があるのだろう。
「その気持ちは、私にもよく分かる。だが今回のルールは弱者に優しいものだ。
ペナルティの大部分は一時的な処置であり、敵マスターを撃破できるなら過程は問わない。
教会に用意されたシステムといい、弱者があがくことを奨励している節すらある。
――だからキャスター、もし今回勝てないようなら……」
「はい……」
教会の方はあてにならないが、もう一つは初耳だ。
つまり、敵マスターの暗殺などの行為はペナルティ対象だが、次の戦いに進めればペナルティは解除される、ということ?
「その通りだ。ムーンセルが定めたルールは、NPCやAIによる運営基準であって
破った側に致命的なペナルティを与えるものではない。極論、ムーンセルへの叛逆ですら、条件次第で可能だ。
君たちの場合は、その宝具でアリーナを封鎖し、暗号鍵の取得を阻止するといった戦い方があっているだろう」
それは……七日をかけて決戦を行う形式に反したズルに思える。
そもそも、これから戦う敵に塩を送るような助言は、うのみにはできない。
「それなら理由は簡単だ。私達は既に2つの暗号鍵を揃えている。
今はマップデータを埋めてエネミーの行動パターンを解析しているところだ。
いまからアリーナを改竄されたとしても、私たちは別段困らない」
まだ二日目だというのに、トワイスさんはもうこんなに情報を集め、暗号鍵探しも終わらせているという。
これがマスターの能力差というものなのだろうか。
私よりもはっきりとした目的。私よりはっきりとした力量。私よりはっきりとした成果。
私もマジメに取り組んでいるつもりだったけれど、トワイスさんの入れ込みようは段違いだ。
この人を突き動くものはなんなのだろう?
「参加した理由? そんなものは決まっている。
我々はみな、願いを叶えるために戦い、そのために死ぬのだから」
その願いについて尋ねると、トワイスさんはふしぎなことを言った。
「君たちは弱い。だからこそ、私は君たちに勝ってほしい」
「なにをおっしゃいますか! このキャスター、必ずご主人さまを勝利に導く所存で努力しております。
そのような戯れ言はお控えください。いくら私でも、今回の相手になら負けません」
「そうだ。現状からすれば、我々が負ける要素は見当たらない。
だからこそ、君たちには私に勝つ資格がある」
それは、どういう意味だろう。私たちがトワイスさんとそのキャスターにまけていることは分かる。
なら、そこに続く言葉は、勝つ見込みは無い、という結論のはずだ。
トワイスさんはその言葉の意味を教えてくれないまま
「今日中にエネミーパターンの修正を終わらせたいのでね」と言って去って行った。
'⌒ヽ
__ //\| 今日はここまでー 明日から何日か、たぶんお休みになる
γ `,.ー/ /ミV\\
ゝ_∧/ / ヽ', 人が少ないのと遅筆が相まって進行速度がやばい
{ ̄∧| |从从从ハ |
. ゝ-`( | |モテ モテ〈 | 一週間くらいでざーっと終わらせたいと思っていたが、どうみても無理だな
/_.|`l从_ -__ ノ从
{⌒ハ マ 〉
/ 〈`Ⅹ〈.l ・レベル上がらないの?
,ィ<'vvvゝハ \`ヽ マスターとしての経験は積めるだろうけど、キャスターは戦闘では成長しない
ー──‐'i_/ ヘ_| ー゛ 雑魚敵と戦うよりも、コミュってキャスターに宝具・スキル使ってもらう方が効率良いぞ
キャスターのことを知らない方がいい、みたいなこと言ってて、実際わりと本当のことだが
..... _
/.;:ィ、;:.\ もとから全ステEのキャスターで成長の余地が無いからレベルが上がらないだけで
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ 他の鯖だったらエネミー狩りで強くなることもできたぞ とくに普通の弓兵は上限が無い
(__)`¨¨¨´ ノ
.' ムzvvvyW、ヽ あのキャスターも一応、魂の改竄でステを無理に上げることはできるが
〈| j {:::j {:::} | |〉 クーフーリンの耐久を上げると戦闘続行が下がったりするように、単純な強化は無理だな
<Wゝ. _ - _ .ノリゝ
//く)ヽ}:∽:{ノ、´ まあしっかりキャス狐の対策考える時間があれば、多分あの子はなんとかしてくれるんじゃないか?
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ リトライに制限とか無いから、1割勝ち目があればそのうちなんとかなるヌルゲー仕様だしな
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' >
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄
トワイス・キャスター組の戦い方は、スペックの低さを情報でカバーするものだ。
身体能力で劣っていても、相手の行動を先を読めれば勝てる。
それは一見すれば私たちの目指すべきところにも思える。
でも、あれは英霊の戦闘についていく驚異的な指示速度と
その指示を受けてからの動きで後の先を取れる反応速度があってこそのもの。
私がマスターとしてトワイスさんに優っているとは思えないし
私のキャスターは敏捷値で相手のキャスターに負けている。
あの戦い方をそのまま真似ただけでは、きっと戦いには勝てない。
・アリーナから帰還しますか? 探索を続けますか? ↓1
まだトワイスさんと会話をしただけで、何もしていない。
もう相手は決戦の用意を整えているというし、私たちもそろそろ暗号鍵(トリガー)を手に入れておきたい。
「うん。二戦くらいなら、たぶん大丈夫」
なんとも心もとない合意を受けて、私たちは歩き出す。
↓1 +1(本日2回目・疲労無し)
1~3:敵陣営を発見
4~5:エネミーと対戦
6:とくに成果は無い
7~9:暗号鍵の取得
「……何か、まだ用でも?」
――考えてみれば当然のことだった。
キャスターはエネミーの少ないところを選んで進んでいっている。
しかし本来、エネミーはある程度均等に配置され、探索には戦闘が必須となっている。
戦闘を避けるにはあの銀の鍵で抜け道を行くしかないはずなのだが
ここまで銀の鍵を使うことなくスムーズに行けたのはどう考えてもおかしい。
つまりこれは、雑魚敵を狩っている最中の敵陣営の後を追っていたというわけで、
再会は当然のことだった。
↓1
1~5:せっかくの再会だ。少し探りを入れるつもりで……戦ってみようか
6~8:一方的に戦闘を観察されるのは許容しかねる。今日はここまでにしようか、キャスター。
9:ちょうどパターン収集が終わったところだ。必要なら、開示してあげてもいい。
「人の後ろをこそこそとつけていくのは感心しませんね。
ご主人様、行儀の悪い子供を懲らしめてやりたいのですが」
「せっかくの再会だ。情報を探る意味で、少し戦ってみるのもいいだろう」
一回目と違い、平和に話し合う気は無いようだ。
別にストーカー行為をしているつもりはなかったのだが、かといって言い逃れできるわけでもない。
実際にあとを追っていたわけだし、トワイス組の戦い方を参考にしていたのだから。
たしかアリーナからすぐに離脱できるアイテムもあるという話だったが
今の私は礼装類を1つも所持していない。戦うしかないようだ。
「どうしよう、早速敗退になるかもしれない」
1~2:DEAD END
3~8:ムーンセルによる強制終了
9:キャスターちゃんはちょっと本気出した
あ、コンマはここから↓1で
格の差は歴然だが、前哨戦の段階での敗退はそうそうないはずだ。
相手の武器は情報であり、軽い攻撃を確実に積み重ねて勝つタイプ。
なら3ターンでの強制終了の前に決着がつくことはまず無いだろう。
「たしかに。でも油断は禁物だよ」
キャスターは自分を過少評価していると思う。
たしかにキャスターは弱いけど、もうちょっと自分を信じてみてもいいというか
もう少し信じさせてもらいたいというか……。
「ご主人様、指示を!」
トワイスさんの目前にPC端末を模した霊子構造体が現れる。
コードキャストの基点であり、演算盤であり、キャスターへの伝達装置。
軽快なキーボード音とともに、戦いが始まった。
1ターン目は、こちらの出方を伺うように浅い攻撃を繰り返してきた。
攻撃を弾かれればそのまま素早く後退し、かわされてもその場で体勢を整えられる。
そんな軽い攻撃による様子見だ。
だが手足とは別に動く鏡はなかなか厄介なもので、
ある程度の距離を取りながら鏡だけ飛ばしてこられると、こちらには為す術がない。
鏡が本体から離れている間に、接近して一撃を入れるのが理想的だが
残念ながら私のキャスターにはそれだけの早さがない。たとえ来るのが分かっていても、避けることしか選べない。
早くのこちらの限界が露見したのか、攻撃が激しくなっていく。
「キャスター、そこだ」
「はいっ! せい、やぁ!」
投げ付けた鏡を回避させたところに、すかさず飛んでくる相手のキャスター。
こちらが避ける先を予想してようなかろやさ。宙を舞う私のキャスターまで含めて、劇か何かのよう。
「大丈夫?」と声をかける。私のキャスターが答える前に、再度鏡が襲い掛かる。
鍵をぶつけて防御するも、完全に撃ち返すには至らず、横に逸らすのが精いっぱいだ。
「見ての通り大丈夫じゃないけど、頑張る」
響き渡る警告音。時折弾ける金属音。
強制終了が近づくにつれて、まだまだ相手はギアを上げていく。
片手で立っての回し蹴り。一撃目の蹴りの直後、手から放出された魔力で飛びあがる。
追加の突撃力、軌道修正。尻尾を叩きつける二撃目を受けて、私のキャスターを床に伏せる。
ここからさらに鏡の殴打。
動きの軽さ同様、あまり重量は無いようだが、それでも後頭部への直撃はクリティカルダメージ。
痛みで動きを止めたところに、容赦なく追撃が襲い掛かる。
キャスターの判断は正しかった。いくらステータスが低くても、戦いの経験値が違いすぎる。
これはまずい、と思ったところで、ようやくムーンセルによる強制終了が訪れる。
その姿が消える直前、狐耳のキャスターはこれまでと違う表情を見せた。
「これまでずっとフルボッコのされる側だったんで、調子狂って気分悪いナー。
こー、同病相憐れむといいますか、キャラが被るといいますか。
最弱属性は私のチャーミングポイントなんでー、次は本気できてくださいね」
これは……彼女なりに応援してくれているのだろうか。
ともあれ、こちらのキャスターも限界だ。私たちもマイルームに戻るとしよう。
..... _
/.;:ィ、;:.\ 今日はここまでー。
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ
(__)`¨¨¨´ ノ もっとちゃんとキャスターのことを勉強しなくては
.' ムzvvvyW、ヽ ミルキーウェイ
〈| j {:::j {:::} | |〉 キャス狐くらいは銀鍵機関だけでもなんとかなるかもしれんが
<Wゝ _( ̄)_ ノリゝ
//く)ヽ}:∽:{ノ、´ 二回戦では多分あれを使うことになるだろうからな。
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' > それまでにあの宝具のアイディアを書き溜めておかねば。
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄
2日目・後半
ダ メ ー ジ
一度霊体化すれば表面の傷は消えてしまうが、霊核の情報破損が消えたわけじゃない。
一撃一撃は軽くとも、総量は決して小さくは無い。
細かい傷を全身に受けることは、時として一ヶ所の深い傷よりも重いダメージになる。
キャスターの最大HPの低さなら、きっと明日には回復しているだろう。
だが初めからもっと体力があれば、もう少し戦えていただろうから、これを不幸中の幸いと呼ぶのは間違いだ。
あの一戦で分かったのは、こちらの未熟さだけ。
狐の英霊というわけでもかなり絞れると思ったのだけど、戦闘からはとくに新しい情報を得ることはできなかった。
相手のキャスターはまったく魔術を使うことなく完封勝利を決めてしまったのだ。
相手が強いというよりは、こちらが弱すぎるのだろう。
それでも戦闘が始まってからは弱音を吐かなかったキャスターを、今は休ませてあげていたい。
なにをしようか ↓3
決戦までに、私たちの戦い方を見つけないと。
それがトワイスさん達に通じるかはともかく、あんな風に何もできないまま終わるのはいやだ。
起伏の無い話は物語ではなく、希望の無い物語は終われない。
たとえどうあがいても勝てないのだとしても、今できることをやらなくては。
――ところで、私はどんな魔術が使えるのだったっけ?
たしか、私は古い魔術を受け継ぐ家で育てられていて……
↓1
1~5:思い出せない
6:マキリの魔術
7:ありすの魔術
8:遠坂の魔術
9:ワタシの魔術
そう、私の家系は、聖杯戦争の仕組みを作った御三家の一角だったはずだ。
その試みは失敗に終わったものの、システムのデッドコピーが保存されていた。
私の記憶が欠けているのは、規格外の能力を持った礼装による副作用か何かかもしれない。
たとえば、記憶データ用に用意された領域を改竄してこの切り札の保管庫にしていた、とか。
それなら私も納得がいくし、この力には
ルールブレイカー
聖杯戦争における最大の掟破り。私が持ち込んだのは――。
◆黄金の杯
聖杯の贋作であり、本物よりも本物らしい偽物。
“既に聖杯を所有している”という事実を纏うことで、聖杯の取得以外の結末を拒絶する。
記憶の欠落により、本来の能力を引き出すことができないでいる……ような気がする。
キャスターお休みにつき、夜時間の交流をスキップ。
三日目・前半
曖昧な記憶を辿っていけば、朧げなイメージが見つかる。
けれど、その意味が思い出せない。
言葉にできないもどかしさ。たとえるならば、夢見た朝。
目覚める前まで知っていたのに、二度と中身を思い出せない。
この杯があれば勝てる、という確信がある。
でも、これをどう使えばいいのか、肝心なところが分からない。
なにをしようか ↓3 今日はここまでー
'⌒ヽ
__ //\| ポイント数少なかったから
γ `,.ー/ /ミV\\
ゝ_∧/ / ヽ', 基本バッドスキル自動取得機と化す予定だったのだが……
. ゝ-`( | |モテ モテ〈 |
/_.|`l从_ -__ ノ从 これはもう貴女が戦えばいいんじゃないか?
{⌒ハ マ 〉
/ 〈`Ⅹ〈.l
ー──‐'i_/ ヘ_| ー゛
◆子猫の夢鏡(インターディメンド)
書いただけではただの文字。描いただけではただの図形。
あなたが読むから動き出す。わたしが視たから踊り出す。
-病弱
一日の前半と後半、両方をアリーナで過ごすと、翌日の判定にマイナス
-蟲回路
サーヴァントの力を初期から高水準に引き出せる。魔術を使用した後、休息するまで判定にマイナス
-黄金の杯
死亡するたび、それを無効にして好きなところからやり直しを行う。
また、礼装として使用することで最高ランクの魔術を行使でき……ない。(今は)
,,::::::: ̄:::::ミ、 三日目・前半 キャスターとのコミュを選択
/::::::::::::::::::::::::::::ヽ
'::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::,
.l:::::::::::i::::::::::;::::::}::::::::::::, ムーンセルのシステム全般がワタシに向いてない。
|ハj 'U^` }/ ,ノ::::::::::, エネミー相手だと効き目が薄いし
ヽ __ r':::::::::::::::,
`ー ヘ {、:::::::::::::::, サーヴァント相手だと使う前にストップになる。
/厂 >、:::::::::::::,
r'テ〈;;;] イ ヽ::::::::::::i 決戦時には出力調整できそうにない。
〈 ,、 l7 〔 }::::::::
Y `7/ヽ ノΛ/
,} _ノ ィ〔/
ノ / {
/ヽ イ 〉 ↓1~↓3あたり なにを話そう
^ーこ__」 ヽ
|ヽ 〕、
|;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;`;;;;;;;;;\
私はまだキャスターのことを知らない。
真っ当な魔術師ではないようだけど、なにをもってキャスターなのか。
あの鍵はどういった類の宝具なのか。あの鍵で何かできるのか。
サーヴァントのことを理解して、できることを考えるのがマスターのお仕事のはずだ。
「……銀鍵機関は、ワタシにもよくわからない。
英霊化にともなって付与された後付け能力、ということにしておきたい」
それは変だ。英霊はそういうものとして発現する現象。
たとえ生前に持っていなかった能力だとしても、それが英霊としての基本能力なら、使いこなせないはずが無い。
それに、キャスターに言い回しもどこか奇妙だ。ナゾかけのようで、煮え切らない。
「ごめんね。でも、ワタシは弱いから――」
だから、キャスターの弱いところ、強いところを教えてもらって、いっしょにがんばりたいと思ってるのに。
「強いところは特にない。心も体も弱くて脆い。自分のことながら、ろくでもないサーヴァントだよ」
質問の仕方が悪かったのだろうか。そんなに卑屈になられても困る。
では、得意なことや苦手なことはどうだろう?
「嫌いなもの・苦手なものは、月とか海とか機械とか。
他人に誇れるものはこれと言ってない。何の役にも立たない独りよがりの娯楽に興じていただけだからね。
あえて何か挙げるなら、批判と批評かな。数だけはこなしたから、形にはなっていたと思う」
相変わらず、キャスターは私の聞きたがっているところを答えてくれない。
自分のことを隠したがっているのだろうか?
「ワタシは大したことしてない三流英霊だからね。むしろ黒歴史しかないと言ってもいい。
君だって、子供のころに描いたラクガキをいつまでも取っておかれるのは嫌でしょう?」
そんなことはない。それは失ってはならないものだと思う。
当人が恥ずかしがっていたとしても、いつかきっと、笑顔で見れるようになる日がくるはずだ。
だから世の親御さんたちは生暖かい目で見守りながら思い出アルバムを作っておくといい。
「……」
自分のことを話すのは嫌なようで、キャスターはなかなか話を進めてくれない。
では、キャスターが自ら話してくれたところから切り込んでみるとしよう。
――
出力調整、と言っていたがそれはどういうことなのだろう。何か私に手伝えることはないかな?
「それはもうワタシがやってる。魔力に応じた霊子階梯の調整を利用した。
マスターの魔力はワタシみたいな三流サーヴァントを使うには十分すぎるものだけど
あえてシステムに“魔力不足”と誤認させることで、スキルの自己封印をしているところ」
そこも気になっていたところだ。スキルとは英霊の特徴・長所なのでは?
出力調整のために封印した、ということはただのバッドスキルではないはずだ。
「それは、うん。確かに開放した方が宝具は強くなるよ。でもここでやると、ワタシが耐えられる気がしない」
そんな扱いのメンドーなスキルを2つも抱えているとは、いったい何者なのだろう。
「あれ? 2つ? ワタシがロックしたのは精神汚染だけのはずだけど……」
「気付かないうちに止めちゃってたのかもしれない。無辜の怪物とか、ついてそう」
ようやくはっきり新情報を聞き出せた。意図的に封印したのでないなら、もう1つの方は解放してもいいかもしれない。
ただ、キャスター自身が無辜の怪物スキルかもしれないと言っているのが不安だ。
もしそうだったなら、そのスキルの解放はキャスターの人格さえも変えてしまいかねない。
「ある程度までは無神論の加護で対処できるはず。怖いから、できれば開けたくないけどね」
このままでは一回戦に勝つことはできない。他に打つ手が無いのなら、スキル開示をお願いすることになる。
なので、まずは他の手段の方を考えよう。たとえば、私が持っている黄金の杯を使えないものか。
魔術師ではないにしても、キャスタークラスなら多少の覚えがあってもいいと思う。
「ワタシに魔術を期待されても……ワタシにできるのは、教会でやってるアレくらいだよ。
それ以外は鍵任せで、ワタシにも何ができるのか分からない。さっきも言ったよね」
少しずつ、少しずつだが情報が増えていく。
もう少し突っ込みたいところだけど、ああして俯いているのは拒絶のサインだ。
どう聞けばいいのかは分からないけど、聞かない方がいいところは分かってきたと思う。
「あの杯は、観測宇宙に作用するもの。たぶん、ワタシの宝具より強い」
比較できるということは、何かしら性質の近しいものだと思っていい……?
「……」
最後に、相手陣営についての話を聞いておこう。
批評は得意だとのことだから、これは話してくれるはずだ。
「うん。ワタシも思っていたのだけど、二人ともキャスターだと分かり辛い。
わざわざ“相手のキャスター”とするのも美しくない。狐でキャスターだから、“キャス狐”でどうかな?」
……えーと、それだけ?
↓1
1~3:それだけ
4~6:他には……
7~9:相手はたぶん……
「それだけ」
あまりにもそっけない対応。顔を伏せての返答は赤信号だと分かっているのに、つい続けて問い詰めてしまう。
もっと話して欲しい。もっと分かってほしいのだと、肩をゆすって問いかける。
「やめて」
膝を屈めて肩に置かれた私の手から逃れる。
片手の甲で払いのけられ、手と手が軽い音を立てた。一瞬の接触、キャスターの手は冷たかった。
↓1
1~5:「たまには一人の時間がほしい」
6~9:あれ、今キャスター……
息を大きく吸い込んで、見上げる視線は初めて見るものだ。
いつも正面から少し視線をそらしていたキャスターが顔を上げた。
けれどその先にあるのは私ではなく。遠くを見つける視線が私をすり抜けていく。
「下調べも済んでない妄想を口にしてはならない。我々が形にできるのは空想・仮説から。
幻想に写実は要らず、削ぎ落とすためには境界を定めなければならない。従ってファンタズムはリアリズムの向こう側にある。
多くを語るものは虚しく、一義にしか取れぬ世界は偽物なりき――」
声のトーンはキャスターのものなのに、その言葉は別人のよう。
覗いてしまった大人の世界、私が知らないお友達。知らずに悪いことをしてしまったときのもやもや。
難しい言葉は良く分からないけど、言葉が胸を締め付けて、私は床に倒れ込んだ。
カーペットの暖かさが、逆に気持ち悪い。はっと口を抑えて、申し訳なさそうにキャスターがこちらを見ていた。
……あれ、今キャスターは何をしたのだろう。
「ごめん。そういうつもりではなかったのだけど、つい」
それより、これは戦闘には使えないのだろうか?
見えない壁に弾かれたような錯覚を受けたのだけど。
「それは……できる……かも」
三日目・前半 終了
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
【宝具】
◆『銀鍵機関(ミルキーウェイ)』
ランク:E(EX) 種別:対界宝具 レンジ:- 最大捕捉:
■■◆■■■■は門である。■■◆■■■■は鍵である。
■■◆■■■■は全である。■■◆■■■■は一である。
【キャスターは自己防衛のため、この宝具の力を神殺しスキルで否定している。】
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
..... _
/.;:ィ、;:.\ 今日はここまでー。
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ
(__)`¨¨¨´ ノ 投稿データに銀鍵機関の設定が入ってなかったから
.' ムzvvvyW、ヽ
〈| j== ==| |〉 このあたりは余が勝手に決めているところだ。
<Wゝ. 「 フ.ノリゝ
//く)ヽ}:∽:{ノ、´
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' >
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄
見えない糸に引かれるように。夢見た明日をなぞるように。
布張りの製本は柔らかくて温かかった。
そっと背表紙を撫でてから、本を引き出して抱き寄せる。
病弱でいつも部屋に籠っていた私は、絵本を読んでくれる人が来るのを待ちながら
こうして本を優しく抱いて、表紙のイラストを指でなぞっていたのだった。
本を抱くのは癖になって、やがて一人で読めるようになってからも、いつもお気に入りのブックカバーを撫でていた。
思い出に浸りながら開く本の香りが心地よい。
何度も何度も読んでいたから、その書き出しは覚えてる。
――アリスは、土手の上で、お姉さんのそばにすわっているのが、とても退屈になってきました。
――おまけに何もすることがないのです。
読み上げた端から文章が薄くなっていく。紙が黄ばんで、くすんでいく。
背の反対――小口の部分がざらついている。ページの端には黒い染み。
――1,2度、お姉さんの読んでいる本をのぞいてみたけれど
――その本には、絵もなければ会話もありません。
そう、私の吐いた血で汚してしまって、それがとても悪いことをしてしまったようで
誰にも言えずに一人で泣いて、涙がこぼれてまた濡れて……
◆名無しの森(データドレイン) を取り戻しました。
・エネミーや敵サーヴァントの弱体化を行うことができる。
また、ムーンセルに対するハッキングが可能。
――懐かしい本を読みふけっているうちに、気付けばこんな時間になっている。子供はもう眠る時間だ。
NPCに許可を得て本を借り、私は図書室を後にする。
やっぱり物語は良いものだ。なにか、忘れ物を取り戻したような気がする。
充実感で心が満ちて、自然と足取りも軽くなる。
胸の中にある古ぼけた絵本は、どこか先ほどと変わっている――わけがない。
交流パート前に ↓1
1~3:・・・
4~6:何か作ってた。
7~9:寝てる。
マイルームに戻ると、キャスターが慌てて何かを隠したようだった。
何をしていたのか聞くと、「なんでもない。なにもしてない」と否定し
それでは何を隠したのかと続けて聞いたら「毒にも薬にもならないようなものを作っていた」と答えてくれた。
銀鍵機関を手にしていたところから察するに、これが通常ではない道具作成――宝具の応用というものだろうか。
夜・交流パート キャスターと何か話そうか ↓1~↓3あたりから適当に
ちょっとだけ自分にできることを思い出したのだと伝える。
キャスターが「どんな能力なのか、何がきっかけで思い出したのか」と聞いてきたので説明する。
持ち帰った絵本を見せると、キャスターは何故だかほっとしたように溜め息をついていた。
「でも、一層のエネミーはもともと最低レベルだから、レベルダウンは期待できないね」
そうなのかー……。 これから先、エネミーが強くなっていくことを考えると不安になるが、ともあれ今は一回戦が目標。
エネミーへの弱体化が決まらなくても、敵サーヴァントのレベルダウンは強力な武器になるだろう。
以前から気になっていたことを質問してみる。
――その鍵は、何を開ける鍵なのだろう。
キャスターはしばらく考え込んだ。
鍵を握ったまま人差し指で鍵をトントンと小突く。
「対界宝具だから、世界の門……だと思う。ワタシはそういう使い方をするつもりは無いけど」
それは……手加減しているということになる。そんな余裕が私達にあるとは思えない。
それとも何か、強烈なデメリットでもあるのだろうか?
「分からない。けど物語通りなら、宇宙の果てにいったまま帰れなくなるかも。
それに、ただでさえ月で海だから、使うのがちょっと怖い」
空間転移は魔法の域にある秘術だ。もし宇宙の果てに行けるのなら、それはEXランクにふさわしい宝具だろう。
しっかりと運用できれば心強い切り札になるだろう。もし何かあっても、大抵の自体は令呪でなんとかなるから、決戦時に使ってもらえないものか。
「……」
顔を伏せるの拒絶のサイン。諦めて話題を変えようとしたところで、待っていなかった返事がきた。
「使う時、何も見聞きせず、何も探らず、何も感じないでいてくれるなら」
それはまた随分と難しい要求だ。見聞きしないだけなら耳栓を買って来て目を閉じれば済むが
何も感じるなと言われてしまえば、それこそ死ぬくらいしかないと思う。
生きている以上、眼を瞑っても、鼻をつまんでも、何も感じずにいることはできない。
「考えておく。 ……。……」
何を考えておくのか良く分からなかったが、ともあれこの話題は今度こそここまでのようだ。
ところで、鍵といえば暗号鍵の取得も急がなければいけない。
私の方は魔術を少し思い出してきているが
キャスターの方は探索前に何か準備が要るだろうか?
一応道具作成をまったくできないわけではないみたいなので、事前に礼装を溜めておくのも一つの手だろう。
キャスターは本来、準備を整えてから戦い出すクラスなのだから。
「短時間で仕上げられるのは小物だけだから、今はとくにいい。
探索を急ぐのには賛成してる。ワタシも君も身体が弱いから、探索機会は限られてる」
道具作成能力で、基本ステータスの低さを補えるのではないかと内心期待していたのだけど、
そういった汎用性の高いものを作れるタイプではないようだ。ランク×なので仕方ないと言えば仕方ない。
「一人の時間は嫌いじゃないから、ときどき今日みたいに校舎を歩いてきてくれると嬉しい。
その間に、ワタシもなにか作っておくから。――あと、材料探しに購買部を見てもいいかな」
もちろんだ。何をしたいのか良く分からなかったキャスターがはっきりとやりたいと口にしたことだもの。
購買部を見るだけなら、明日すぐに行ってもいいだろう。
..... _
/.;:ィ、;:.\
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ 今日はここまでー
(__)`¨¨¨´ ノ
.' ムzvvvyW、ヽ いまいち安価先を決める感覚が掴めない。
〈| j {:::j {:::} | |〉
<Wゝ _( ̄)_ ノリゝ
//く)ヽ}:∽:{ノ、´ 不思議の国のアリスを読みに行くとは思って無かったが
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' > これは普通に良い選択だったと思う。
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄
これまでの探索で、アリーナのマップはほとんど把握済みだ。
通路を無視して進むことができるキャスターなら、エネミーとの接触を避けるのも難しくない。
事前に確認していたとおり、戦闘を行うことなしに目的のアイテムボックスまでたどり着けた。
オレンジ色のボックスは、通常よりレアリティの高いアイテム――礼装や暗号鍵が入っているもの。
暗号鍵ならそれでいいし、礼装ならこれからの探索が楽になるはずだ。
―― トリガーコードアルファを取得しました。
↓1 探索を続ける? 帰る?
ようやく暗号鍵を取得できた。
あとは明日と明後日で第二暗号鍵を探すことも必要だけど、これも今日の調子でいけば心配いらないだろう。
エネミーが多少強くなっていたとしても、私の魔術でレベルを下げられるし、そもそもキャスターは基本的に戦わない。
行動パターンはある程度分かってきたから、そうそう戦闘にはならないはず。
というわけで、もうちょっと探索してみたいんだけど、大丈夫かな?
「少し休んだら、またちょっと頑張る」
暗号鍵の取得に気を取られて、キャスターのことを良く見ていなかったかもしれない。
初日とは逆に、私がキャスターの手を引いて駆けていったのだけど、それが少し速かったようだ。
膝を抱えて深呼吸しているキャスターの隣に座って「今度はもう少しゆっくり行こう」と伝えた。
↓1 疲労-1
1~3:敵陣営を発見
4~5:エネミーと対戦
6~7:アイテムの取得
8~9:礼装の取得
浮遊する鏡による打撃。足技での追撃。ここまでは前回と同じ。
だが――ひらりと空中に舞いあがったお札が、前回とは異なる三段目を放つ。
「呪相・密天!」
風の刃による三段目。ガード体勢にあったキャスターを巻き上げて空中に放る。
風に吹っ飛ばされた直後で身動きが取れずにいるところに決まるエリアルコンボ。
片腕を取って引き寄せながら蹴り上げ、持ちあがった身体を待ち構えていたように鏡が叩きつけられる。
「っぁ! が……ぁ!?」
衝撃で嗚咽が漏れる。残った息も最後まで吐き出せと言わんばかりにトドメの掌底が入る。
地面に足が着く瞬間に掴んでいた腕を引く動作と、掌底による叩き上げが重なれば、瞬く間に上下が入れ替わり
落下の衝撃を私のキャスターが全て背負う形で、床にキャスターが打ち据えられる。
驚いていたのは私とキャスターだけではなく、相手の方も同じだった。
「あれ……これトレーニングモードですか? そこガードさせて有利取るとこなんですけど……」
「成長できない弱者は淘汰されるだけだ。気にすることはない。
君は強くなった、それだけだ。情けをかける必要は無い」
倒れたまま起き上がってこないキャスターに対して、お札が投げ付けられる。
燃え上がる炎に悶えるキャスターに、私は回復魔術をかける術さえ持っていない。
DEAD END
'⌒ヽ
__ //\| どうせ死んでも問題無いから、容赦なく死ぬようにしている。
γ `,.ー/ /ミV\\
ゝ_∧/ / ヽ', キャス狐に物理で勝てないもやしっぷり……のはずが
{ ̄∧| |从从从ハ |
. ゝ-`( | |モテ モテ〈 | 此方のキャスターが弱すぎて相手が強いだけに見える不具合。
/_.|`l从_ -__ ノ从
{⌒ハ マ 〉
/ 〈`Ⅹ〈.l では、どこからやり直す? ↓3
ー──‐'i_/ ヘ_| ー゛ 1.探索二回目の判定から(そのレスのコンマで再判定) 2.やっぱ今日帰ろう 3.その他どこでも
.ィ=- ..
/.:i;i;ゝ、;i;i;i;`ヽ _ __ マイナス1で……もう一回キャス狐戦か
レ´〈;i;i;i;i;i;i ノ }メ=-ヽ
(__)/`¨¨¨´ ノ Ⅴヾy゙ なんだかこのコンマだとまた死にそうだぞ?
トwyyvyム,i iノノ}__
| jl:::} {:::} | |ヽ':;:;:〉
レ、_ - __.レiノイ=-'′
/_{><}--ヽ‐′_ ↓1
/.:;/7;i「;i;iト/ `ヽ 1~3:DEAD END
くヽ;i;/ !/t二// } 4~5:「マスター、このままだと死にそう」
`ーtァ‐~(____ノ 6~9:ムーンセルによる強制終了
.. --、
_ _ ,ィ;i;i;i;iゝ、:;.\ まあ実際一周目をキャス狐でやる程度にキツいものだしな
γメゞく ヽ;i;i;i;i;i:.マヽ}
Y/ヽ.′、 `¨¨¨´}(__) 死んでも仕方ない仕方ない
r‐ヾ!、.| tzy、v,yzヘ
ヽ:;i;{´ ! }== =Y | ただ死に続けながら延々と探索連打して礼装探すゾンビ戦術にハマると困るので
7:;:V、_「 フィノ
___´ くヽ;i;{><}ヽ なにかしらのコンティニュー制限は必要だったかもしれんな……
/ `ヽ;iヽ:i;| ヽ:i.ヽ
. ( `メ≧‐┘__ 二ゝ
`ー――――' ̄ ゝ' どこからやり直す? ↓3 1.>>328 2.>>326 3.その他どこでも
――ページをめくり間違えたような気がした。具体的に言うと『パラグラフ14へ』みたいな。
キャスターはもう少し休めば回復しそうだけど、今日はもう帰った方がいいかもしれない。
特に理由はないけれど、「理由の無い予感には意味がある」のが物語というものだ。
「人は手順を飛ばして真実にたどり着けるほど恵まれた生き物じゃない。
意味があるのなら、理由もあるのだと思う。それが人に理解できる理由とは限らないけど」
↓1 帰る? 探索を続ける?
探索終了を提案すると、キャスターはすぐ受け入れてくれた。
先程の発言は“理由が無いなら従わない”という意味ではなかったようだ。
“女の勘は超自然的な力に支えられてるんだよ!”……いや、これも何か違う気がする。
「論理、科学、唯物論。これらは退廃の姉妹にあたるものであり、人の活力を奪うものだ。
思考は人を慰める。だが考えるより先に動く悪癖を忘れてしまえば、我々は二度と動けなくなってしまうかもしれない」
精一杯息を深く吸い込み、肺がいっぱいになってもなおしばらく粘り、その姿勢で止まる。
少し息を吐き出して「故人曰く、思い立ったが吉日」――とキャスターは出口に向かって道を開く。
アリーナを後にするとき、同時にもう一人のマスターが入ってきたようだった。
四日目・前半 終了 今日はここまでー
戦闘をすることなく返ってきたので、まだ余力が残っていると思ったのだけど
キャスターは前と同じようにベッドに籠って布団をかぶってしまった。
笠を被るようにすっぽりと頭まで布団で覆い、天蓋を支える柱に寄り掛かっている。
陰になって表情は見えないけど、きっとそれは安らかな寝顔ではないはずだ。
身体を休めているというより、夜に怯える子供のようだった。
豪奢なベッドは、私達2人が横になってもなお余裕があるけれど
一方の端で縮こまったキャスターから「近づくなオーラ」とでも言うべきものが発散されており
自然と私も、もう一方の端に寄ることになる。
キャスターとの距離は、いまだ遠い。
四日目・後半 なにをしよう ↓3
「変わった価値観してるわね。伏線放り投げるような終わりは嫌、か。
ある意味、私のサーヴァントの考え方に近いのかもね」
自分でも奇妙な比喩だと思う。けれど、その表現が一番しっくりとくる。
ところで、これと近いということは、凛のサーヴァントは作家系英霊だったりするのだろうか?
「いえ、ランサーは真っ当な英雄よ。」
「近いってのは、その表現のことじゃなくて、内容のほう。
『全てに意味があってほしい』みたいなロマンチックさが、なんとなく似てるなって」
私の言葉は、そういう意味だったのだろうか?
分からないまま終わるのが嫌だというのは、別段ロマンチックと評されるものではないと思うのだけど。
「子供っぽいとかロマンチックとか言うと否定するところも、ランサーに似てるわね」
別に私は、自分が子供っぽいと言われても怒らない。子供っぽいも何も、どうみても子供だろう。
子供にとっては『小さい』も『可愛い』も褒め言葉で、『子供らしさ』はその類義語だ。怒る理由は無いと思う。
「そうそう。そういう遠回しな否定の仕方をするのよ――っと、ごめん」
凛さんはそこで言葉を切って、後ろを向いた。流れから言って、ランサーと話しているのだろう。
額に手を当てる動作は、何か考えている証拠だ。
「噂のランサーからの助言よ。あなたは交渉相手としては未熟すぎるし
遠坂凛は他人を使い捨てられるほど悪人じゃない……だって」
つまり、この交渉には反対ということ?
「いいえ。この交渉は決裂ってこと。悔しいけど、あいつの言うことは大体正しいのよ」
それだけ言って、凛さんは踵を反す。軽く髪をかき上げた手で、私に向かってさよならが告げられた。
ほんの少しの言葉だけで凛さんが行動を決めてしまうなんて、一体ランサーは何者なのだろう。
クラス名を明かしたのは不用意だったと反省する言葉は、私にでも、彼女自身に対してでもなく、ランサーに対する謝罪だ。
五日目・前半
昨日までは、ベッドから出てきてもらうまでに何度も声をかける必要があったのだけど
今日は早々に起き出して霊体化しているようで、朝のやりとりが無かった。
普段は口数の少ないキャスターと交流できる朝の時間は好きだったので、少しさびしい。
とろとろした眼で「もう少しだけ」と毛布を掴む様子は、ただの子供みたいなのだ。
今日一人で起きてきたのが、やる気の表れなら嬉しいのだけど……。
なにをしよう ↓3
猶予期間は今日と明日だけ。悩んでいる暇は無い。
早く2つ目の暗号鍵を手に入れて、相手の真名も調べておきたい。
アリーナの第二層に入るのは始めてだけど
道を無視できるキャスターにとって、マップの違いはあまり意味が無い。
第一層と同じように、銀の鍵で空間を開き、道なき道を行く。
↓1
1~3:敵陣営を発見
4~5:エネミーと対戦
6~7:とくに成果は無い
8~9:暗号鍵の取得
エネミーと戦闘になってしまった。
アイテムフォルダの付近にはエネミーが配置されていることが多く、
特にこのレアアイテムの周りをぐるぐると歩き回るエネミーには注意していたつもりだったのだけど
キャスターが道を開くタイミングが悪かったようで、開いた道に向かってエネミーが入ってきてしまったのだ。
行き詰まりで曲がる、という単純な行動パターンなので、上手く道を開いていけば袋小路に閉じ込めることもできるのだけど
新しいMAPで、緊張していたのかもしれない。それとも油断、だろうか。
敵の強さは第一層とほとんど変わりない。少し強くなっているくらいだ。
だから、それに対して余裕をもっていられるということは、キャスターの方も強くなったということなのだろう。
空間設定の書き換えによる防御を使うようになったことで、ガードの質が大幅に上がった。
その分、ガードに頼り切りになり、攻撃のほとんどはガードからの反撃一択に。戦闘時間は逆に伸びた。
距離を取り、相手の攻撃を待つ戦い方では長期戦は避けられないし、その上キャスターの低火力では当然の結果だろう。
長い戦いを終えれば、やっぱり息が上がって、その場で休むことになってしまう。
おまけに、戦っている間にアイテムフォルダの場所から離れてきてしまった。
あまり長く休んでいると、またエネミーが復活してしまうのだけど……。
続けて探索する? 帰る? ↓3
もう残り時間も少ないし、一度の戦闘だけで帰るわけにはいかない。
戦闘でダメージを受けたわけでもないし、もう少し休んでいればキャスターもすぐ動けるようになるはずだ。
↓1
1~3:敵陣営を発見
4~5:エネミーと対戦
6~7:とくに成果は無い
8~9:暗号鍵の取得
「……」
少し、慎重過ぎないだろうか。
先程のような接触を避けたいのは分かるが、これではらちが明かない。
フォルダ前を巡回しているエネミーには、やっぱり思い切って走るか
あるいはもっとこう――
↓1
1~5:とくになにも思いつかなかった
6~9:空間に通行不可設定つけてエネミー閉じ込めよう
うん。やっぱり走るしかない。走ればだいたいなんとかなる。
というわけでがんばろうキャスター。
子供の悩みはだいたいみんな身体を動かせば解決するし、
ついでに言うとオトナの悩みも動いてみれば大体なんとかなるのだ。
↓1 -1
1~3:敵陣営を発見
4~5:エネミーと対戦
6~7:とくに成果は無い
8~9:暗号鍵の取得
今日はここまでー
'⌒ヽ
__ //\| コンマ振るわないな。
γ `,.ー/ /ミV\\
ゝ_∧/ / ヽ', >まさかの宝具未開放
. ゝ-`( | |モテ モテ〈 | 月でやる以上、成長要素が無いとダレるかと思ってな。
/_.|`l从_ -__ ノ从 あとあの宝具、描写するの大変そうだから……。
{⌒ハ マ 〉
/ 〈`Ⅹ〈.l
ー──‐'i_/ ヘ_| ー゛ 調べてみたら案外この人宇宙とか海とか嫌いじゃないような気もしてきた。
>>413
海産物は嫌いだけど海が嫌いとは限らない・・・
というかむしろ天文は得意分野
もし必要でしたらキャスターの逸話のまとめとか送りますんで
乙です
迂闊だった。
行き当たりで曲がる、という単純なパターンで行動するエネミーの前に
新しい道を残しておけば、その道に向かって進んでくるに決まっている。
次からは通路の途中に道を開いて、エネミーの巡回ルートを変えないように注意しなければ。
というわけで、アイテムフォルダのある小部屋に入るタイミングのことばかり考えていた私たちは、
また同じエネミーと戦う羽目になってしまっている。
↓1
1:DEAD END
2~9:疲れた……
..... _
/.;:ィ、;:.\ ちょっと待て、雑魚戦で特殊判定って何だ
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ
(__)`¨¨¨´ ノ ↓1
.' ムzvvvyW、ヽ 1~4:『深海の空虚に溶け込むが如き青色の体は、既に肉の戒めから解き放たれている』
〈| j {:::j {:::} | |〉 5~7:「っ。もう、私も戦う!」
<Wゝ. _ - _ .ノリゝ 8~9:「ああ、始めからこうすればよかった」
//く)ヽ}:∽:{ノ、´
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' > このスレの特殊判定は、なんかこう、斜め上な何かであって
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄ 別に貴女にとって有利な展開とは限らないんだぞ……?
展開は先ほどと同じ。ひたすら距離を取って待ちに徹し、細かいダメージを重ねていく。
だが二戦目で疲れているのか、集中力を切らしているようで何度か攻撃のチャンスを逃している。
戦闘が長引くにつれて、足を止めて苦しそうに息をする時間が長くなる。
結果、余計に攻撃の機会が減り、ますます戦闘が終わらなくなる。
ついに限界が来る。集中が目の前のエネミーから外れる。焦点がブレる。
防壁を作る動きが1テンポ遅れて、相手の突進を許してしまう。
振りかぶった鍵は、正面から突っ込んでくる相手に当たったものの、
攻撃目的でない動きでは、捨て身の突進を跳ね除けられるわけもない。
――突進を受けて吹っ飛んだキャスターが、そのまま起き上がってこない。
呼びかけた。叫んだ。答えは無い。
まるで死んでしまったように動かない。
負けてしまったのだと思って、これから自分も死ぬのだと思って
そんなことを考えていたから、エネミーの方も同じように倒れ伏していることに、なかなか気づけなかった。
魚の骨のような形をしたエネミーが、床に転がっている。なんだか、撃破されて消える直前に似ている。
最初はおそるおそる近づいて、それからホントに動かないのを確認して、その身体に触れる。
ここまで抵抗が無いのなら、私の魔術でデータを全て吸い上げてしまうこともできる。
そうと決まれば、早くやってしまった方がいい。この異常がいつまで続くか分からないのだから。
もしエネミーが先に目覚めてしまえば、きっと私はやられてしまう。
――エネミーを撃破しても、相変わらずキャスターが目覚めない。
パスがつながっている実感はある。キャスターが生きている感覚がある。
なのに、一向にキャスターが目覚めない。
↓1
1:やっぱりDEAD END
2~3:「冒涜的でした」
4~9:「これからはこの戦い方でいこう」
↓2 ところでこのデータドレインはアイテムとか手に入るの?
1~3:経験値と入手PPTが減っちゃうだけ
4~7:今みたいな倒し方ならアイテムフォルダ出るよ
8~9:毎回アイテム手に入るよ 積極的に使うべきスキルだよ
キャスターの目覚めを待っているのは心細くて、嫌なときほど時間は長い。
ちゃんと息をしているのが分かって安心したのも束の間。ずっと目覚めないのではないかと心配になってくる。
フロアマップの変更で、エネミーの行動パターンが変わっているのではないか。
こうしている間にも、エネミーがここに向かっているかもしれない。そもそも、ここのエネミーだっていずれ復活する。
とりあえず、エネミーが復活する前にちゃんとアイテムを取っておこう……。
↓1
1:学生服
2:体操服
3~6:鳳凰のマフラー
7~9:暗号鍵
2つ目の暗号鍵を手に入れた。これだけ苦労して使えない礼装だったら目も当てられないところだった。
これで決戦場に入る資格すら与えられずに負けることは無くなった……けど、このままでは結局決戦前に負けてしまう。
いつまでもここに留まっているわけにもいかないので、キャスターを背負っていこうとしたのだけど
キャスターの身体は思ったより重くて、背負ったまま歩くどころか、立ち上がることすら難しい。
のしかかってくる冷たい身体は、死体のようだった。
「ん……」
そうしてもがいて十数分。ようやくキャスターが目覚めた。
何が起きていたのかと聞きたいところだけど
キャスターは先に「疲れた」と吐き捨てて、こちらの言葉を封じてしまう。
「ちょっと気持ちに整理をつけたいので、午後は一人にしてほしい」
ぐったりとした顔でそんなことを言われては、会話を続けることもできない。
見た目にもキャスターの疲労がつたわってくる。今日はもう帰った方がよさそうだ。
「そうでもない。疲労は精神的なものだけだから、戦闘に問題は無いよ。
この戦い方なら、連戦してもだいじょうぶ……だと思う」
↓3 帰る? 探索を続ける?
五日目・後半
「あの戦い方でいいと思う。次はもうちょっと早く帰るよう頑張る」
とキャスターは言ってくれているけれど、あの昏倒とこの疲れ方は普通じゃない。
共倒れ昏倒はキャスターにも負担が大きいのでは?
「大丈夫。大丈夫じゃないけど、大丈夫だから」
どう聞いても大丈夫じゃない。
なにをしよう ↓3
今日はここまでー
キャスターも一人になりたいと言っていたので、キャスターを部屋に残して一人で校内を歩く。
予選で仲が良かった数人を除けば知り合いもいないため、教室内で話しているグループに馴染むことはできず
さして広くもない校舎は、ゆっくりと回っても半刻とかからずに一周できてしまう。
最後に立ち寄るのは地下にある食堂エリア。
意外と何でもある購買部と、いつ見ても何か食べている女生徒が目玉。
図書館に次いで暇つぶしに向いた場所だと思う。
――そうして、食堂の一角に陣取ってぼんやりと周りを見ていると、特徴的な赤色が目に入って
気づけば私は、凛さんに声をかけていた。
なにを話そう? ↓1~↓3あたり
なんとか暗号鍵も揃い、キャスターも徐々に戦い方を見つけつつあることを伝えた。
彼女の協力が無くとも、一応決戦には臨むことができるし、まだ希望はぎりぎりのところで残っている。
なにより凛さんと話したことで、負けたくないって気持ちがはっきりとした。
何かが具体的に変わったわけではないけど、この想いは私の力になっているはずだ。
「そう。それだけ?」
なんだか凛さんの反応がそっけない。
「いずれ殺し合う相手を元気付けるなんて無駄でしかないしね。
協力ならともなく、馴れ合いをするつもりは無いの」
はっきりと拒絶を突き付けられてしまった。まだ私が交渉相手の域にないから、なのだろうか。
いずれ殺し合う、という見方は勝ち続けることを前提としたもの。今の私では、それを胸で理解することはできない。
確固たる覚悟。凛さんのこの振る舞いは、勝利への意思があってこそのものだ。
その覚悟を支える願いを、聞いてみたいと思った。
「私の願い? ああ、そうか。アンタも記憶喪失なんだっけ。
こっち側の世界だとちょっとした有名人だから、ここにいる奴らは大体みんな私の参加目的は知ってるはずよ。
周りに知られてる通り、単純で、ちょっと難しい願い。適当に暇そうな人に聞いてみればいいんじゃない?」
↓3 1.凛さんの口から聞きたい 2.そっかー……じゃあ話題を変えて
3.そこの、いつも何か食べてる人ー! こーんにーちーはー! 4.ほか、なんでも
「そこの、いつも何か食べてる人ー! こーんにーちーはー!」
ロ ー ル
「ちょっと!? なに!? やりすぎた幼女なりきり!?」
そ、そんな風に思われていたとは。
いや、たしかに、リアルの私が気持ち悪いおっさんの可能性は0とは言えな……いや、無い。
ともかく、私はせっかくの機会なので知り合いを増やそうと……。
「んあ?」
――うず高く積まれた丼ぶりは、スタッフに回収される直前の最高点状態。
値段は安く、用意されるのも食べ終わるのも早くて、おなかもいっぱいになると話題のかまたまうどん。
それがテーブルに3つ。そして手で持っている1つが、今食べ終わる。
手に持った一つを傍らの丼ぶりタワーに重ねるには、一度立ち上がる必要があり
ちょうど丼ぶりタワーが少し揺れ、均衡を見つけてまわりがほっとしたところで
「えーと、アタシ?」
彼女が、私の言葉に反応した。
はい。あなたです。
あなたのギャラリーもいっしょになって反応したので、ちょっと視線が刺さりすぎて痛いです。
とりあえず、凛さんの願いについて知りたいのですが――。
「……食べる?」
「せっかくだから頂くわ! 日本のヌードルでしょ? 結構好きよ」
いや、その……。い、いただき……ま……す?
/さてこの人どうしよう。設定募集。
/適当にレスで出てきた設定を拾ったり拾わなかったりしながらキャラ設定作るよ!
/あるいはそれっぽい版権キャラ持ってくるのでもいいかも
安価作ってみたらどうですこの子、主人公作成した時のように
再登場予定なさそうだし適当でいいのでは?
.. --、
_ _ ,ィ;i;i;i;iゝ、:;.\ 正直、食堂の人に絡んでくるとは思わなかった。
γメゞく ヽ;i;i;i;i;i:.マヽ}
Y/ヽ.′、 `¨¨¨´}(__) ギャグ寄りの友人ならワカメとガトーさんもいるではないかー。
r‐ヾ!、.| tzy、v,yzヘ
ヽ:;i;{´ ! }== =Y |
7:;:V、_「 フィノ >>456 せっかくだし適当に安価出してみるか
___´ くヽ;i;{><}ヽ >>457 仲良くなっておくと、あとで協力要請とかあるかも。
/ `ヽ;iヽ:i;| ヽ:i.ヽ
. ( `メ≧‐┘__ 二ゝ ではスキル候補を↓1~↓4で
`ー――――' ̄ ゝ' 適当に楽しそうなのを選んでキャラにするとしよう
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
【名前】:未定
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓
【特徴】:魔術師・美食倶楽部 【レベル】:30 【属性】:中立・善
┣━━━━━━━━┳━━━━━━┻━━┳━━━━━━┻━━┳━━━━━━━━━┳━━━━━━━━┓
【筋力】:E(10) 【耐久】:C(30) 【敏捷】:D(20) 【魔力】:EX(??) 【幸運】:A(50)
┣━━━━━━━━┻━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━┻━━━━━━━━━┻━━━━━━━━┫
i′ ー=、、 、`ヾ三ミミ≧ , ― 、 ヾミ
! `ヽヽ、 `ヽ \ニミ /' お ヽ
/ ̄ ̄\ \、、`゙ `ヾミヽ | い .|ミミ
| コ な .| ヾヽ ヾミヽ、丶、 `丶ミ.| し |ミミ
| レ ん|`ヽ.ミトミヾ,r' `ヽ、、 ミ, | い .|トミ
| : か|i、ヾヽヽ,Xゝヽ、、 \ | : |`ヾ
| : |、 <トミミ∨ヽ,r=、ヽミ、ミ ヽ ノr;;、
\__/ ヽ tヾミゞ,シfo:、 ゙i `ヾト、 > <ミヾ;j
ヽ.ミ、i,゙トい ヽヽj `' / ヽヾ、
\ミヾヾi! `″ | け |ト、
ゞトミ、l! | ど トミ
/ ̄ ̄ ̄ ̄\ヾソ ヽ ,ノ リ
| 対 事 食 | / `ー '′ /
| し .に べ..| `ー- 、 _,,_ /!
| て る .| ゙ー'<:ノ /:i
|. : っ..| (__ /:へ、
ヽ て > `ヽ/ ̄ ̄\
\ / ,ィ,ィ,ィィ ト' ヽ
> < ,r'r'r'r/ | : 料 |
/ \ /:/:/:/ .! |
| 気 失 | /./././ | な 理 !
| が 礼 | / ' ' '/ .! |
| す な .| ! / .| い じ .!
| る ....| !:::::ノ ヽ ゃ /
. \____/ ゙i゙T′ \___/
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
【スキル】
◆キャパシティ・オーバーロード
一度に処理できる魔力量に上限が存在しない特異体質。
コードキャストの消費魔力を上乗せすることで威力を高められる。
また魂の改竄における自鯖のステータスに上限が存在しない。
代償として、常にエネルギーを補給し続ける必要がある。
◆礼装作成(食)
食べることへの執念が転じ、魔術に匹敵する奇跡の域に至った。
より美味しいものを作ってもらうためには、より的確な感想を言う必要がある。
そう思って自ら作る側に回った結果、美食倶楽部から誘いが来た。
また、どんな失敗データでも文句を言わずに食べる某アプリの作者だったりもする。
ゴミ箱を使うよりサーバーにやさしいのだとか。
┣━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┫
.ィ=- .. ついでに鯖も決めておくか
/.:i;i;ゝ、;i;i;i;`ヽ _ __
レ´〈;i;i;i;i;i;i ノ }メ=-ヽ ↓1
(__)/`¨¨¨´ ノ Ⅴヾy゙ 1~3:アーチャー
トwyyvyム,i iノノ}__ 4~6:アサシン
| jl:::} {:::} | |ヽ':;:;:〉 7~9:ライダー
レ、_ - __.レiノイ=-'′
/_{><}--ヽ‐′_
/.:;/7;i「;i;iト/ `ヽ 今日はここまでー
くヽ;i;/ !/t二// }
`ーtァ‐~(____ノ
..... _
/.;:ィ、;:.\ あのAAフラグだったのか
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ
(__)`¨¨¨´ ノ この組大丈夫か? ドーピングコンソメ悪堕ち?
.' ムzvvvyW、ヽ
〈| j== ==| |〉
<Wゝ. 「 フ.ノリゝ
//く)ヽ}:∽:{ノ、´ >>415
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ 伝えておきたい追加情報とかあれば下に
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' > kantokured@excite.co.jp
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄ 無かったら無かったら余のイメージで補完するー
「で、遠坂凛の参戦目的を知ってるかだっけ」
話しながらもまったく変わらない食事ペース。
ちゃんと噛んでいるのに、なぜこうも早いのだろう。
湯気の立ってるうどんをふーふーせずに流し込んでいるから……
というわけでもないようだ。今、はふはふした。
「ま、レジスタンスの目的って言ったらやっぱり西欧財閥をたいらげることなんじゃない?
それ以上のことは知らない。一応レジスタンスとも付き合いはあるけど、そういうのは偉い人たちだけの問題だから」
「レジスタンス“とも”ってどういうこと? まるで、西欧財閥とも付き合ってるみたいな言い方じゃない」
凛さんの疑問はもっともだ。双方に手を貸すことは、双方の味方になることじゃない。
西欧財閥とかレジスタンスとか、組織名はよくわからないけど、腹ぺこさん(仮)の立場が難しいものなのは伝わってくる。
コウモリさんは最後にはこらしめられてしまうものと相場が決まっているのだから。
「ん? ああ、言ってなかったっけ。ほら、アタシ、いちおー料理人だから」
「……あ、あー……うん。そう。そうなんだ……。
あそこに優秀なウィザードはいないって聞いてたけど、私たちも財閥も騙されてたってわけ?」
「騙してないよ? 雄山先生も里緒先輩も魔術はさっぱりだから、こうして三下が出張ってるの」
「にしては、アバターも凝ってるし、感じる魔力も並じゃないけど?」
「あーそれ。私も気になってたんだよ! 人って皮膚だけなら一か月、血も四か月
一年半もあれば脂肪も全部食べたものに入れ替わってくわけじゃない? だからこっち側でしばらく生活してれば
みんなアバターが変わってくのが普通だと思うんだけど、なんでみんなデフォルトのままなの?」
「体は外に置いてきてるんだから、そんなの関係あるわけないでしょうがっ!」
「? 魂はここにあるんだから、食事が関係ないわけないけど……」
「あー……私、ちょっと頭が痛くなってきたわ。なんでこいつらっていつもこう……。
ごめん、マイルームで休ませて。あなたには疑問にはこの子が答えてくれるわ」
あれ? 私?
二人だけで会話が進んでいて楽しくないなと思っていたら、急に話の先を押し付けられてしまった
それに、結局凛さんの口から直接願いについて聞くことは、ほとんどできていない。
「食堂から帰ってすぐに寝ると太るよー?」
いや、それをあなたが言っても説得力が無いと思う。あなたを見ていると、電脳世界ではいくら食べても太らないのではと思えてくる。
だってどうみてもあなたよりも傍らの丼の山の方が高い。成長期の子供だってもうちょっと胃をいたわる。
「こっちでもちゃんと栄養になるから、栄養バランス考えないと太るよ」
……えーと、どうすればいいんだろう?
何を話す? ↓1~↓3あたり。
先ほどの会話で気になっていたのだけど
西欧財閥とかレジスタンスとかいうのは何なのだろう?
なんとなく頭の片隅には残っている気がするのだけど、思い出せない。
「えーとねー、西欧財閥は主に洋食派なんだけど、最近は栄養価の高さから昆虫食も始まったところ。
あと栄養を効率的に取り込める流動食や健康ドリンクなんかの開発も進んでるね。
ソイレントが不評だったところから学んで、食べる楽しさが人体に与える影響の研究が始まってて……」
それは、私が聞きたいのとは何か違う。
「でもってレジスタンスは中東系で、一番ウケるのはやっぱりインド料理だね。
こっちは宗教的な理由から菜食料理を希望する人が多いんだよー。西欧財閥が効率第一の何でもありな食を開拓してるのに対して
レジスタンスは決して豊かとは言えない資源を工夫して使っててね。厳しい制限の中で新しい発想が生まれていくのが面白いよ。
お麩に片栗粉つけて、香辛料をしみこませてから照り焼きにしてマトンもどきにしたりとかねー」
いや、だからその。
「西欧財閥は聖堂教会とつながってるけど、食事における戒律は利用しなかったんだよね。
でも聖書から例を引いてきて、イナゴ食べて生活する民をアニメで見せたりして昆虫食の嫌悪感を払拭していったから
宗教が食に影響してないわけじゃないんだよー。わかった?」
……ええと、はい。分かりました。
この話を続けても仕方が無さそうなので、別の話題を振ってみることにする。
そう、私の他にも記憶喪失の人がいると聞いた覚えがある。
モリ
全てのものが忘れられていく城の中、高らかに宣言されたその名は――。
「フランシスコ・ザビ……エル? それサーヴァントじゃないの?
たしか船旅の最中、一人だけ豪華な食事を用意されたところ、それを断って厨房に入り
病人食を作って船内で体調崩してた人にあーんしてあげた逸話で聖人になった人だっけ」
そ、そうなんだ……。知らなかった。あの人ただのペンギンおじさんじゃなくて聖人らしいことしてたんだ。
ところでこの腹ペコさんは白野のことは知ってる? ↓1
1~4:知らないよ
5~8:知ってるよ
9:仲良しだよ
..... _
/.;:ィ、;:.\ 美食倶楽部設定って濃いな。
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ
(__)`¨¨¨´ ノ こいつ一回戦での敗退確率50%くらいある予定だったが
.' ムzvvvyW、ヽ
〈| j {:::j {:::} | |〉 しゃべらせていると、ちゃんさんと同じく判定無し勝利でいい気がしてきた。
<Wゝ. _ - _ .ノリゝ
//く)ヽ}:∽:{ノ、´
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ それはそうと、白野の性別と鯖を決めておこうか。
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' >
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄
偶数:女
奇数:男
↓2 鯖
1~2:キャスター
3~4:アーチャー
5~6:セイバー
7~8:バーサーカー
9:ギルガメッシュ
「『自分で料理してこそ権威ある者になれるのだ』って言葉は有名だよね。
実際に召使を連れていかず、自分で料理してる有言実行の料理人。あとあと日本料理についての感想で……」
あの、ザビエルの話はもういいです。たぶん私の間違いです。
それより、私の他にも記憶喪失の人がいるらしいんですが、知りませんか?
「キシナミのこと?」
知ってたー!?
「予選のときからの知り合いでね。料理を教えてほしいって言うから、少し仕込んでみたら意外と才能あって。
このままいけば、二回戦が始まるころには、ちょっとした礼装くらいは作れるようになるんじゃないかな」
!? 料理って礼装なのだろうか。
そもそもサーヴァント戦で役に立つレベルの礼装を、マスターが作ることなんてできるのだろうか。
「兵站は戦争の基本だよ! 補給を軽視した戦いに勝利なんて無いよ!」
つまり、私も礼装作成くらいはできる、ということでいいのだろうか。
「まあ、女の子なら料理の100や200くらいはできないとね」
やっぱり礼装って料理なのか……!
それは、一回使い切りの時間制限付きにすることで、短い時間だけサーヴァントの戦いについていける域に達するとか
そんな感じの魔術理論に基づいての発想であったり……しませんよね。
「しないね。雄山先生クラスになると、食べても食べてもなくならない料理なんかも作れるようになるから」
それは魔術っていうか魔法レベルに踏み込んでません?
「別に新しい調理法ってわけじゃないから、あれは別に既存の五大魔法の枠から出てるわけじゃないよ」
……なんか、噛み合ってない。
「さて、じゃあ食べ終わっちゃったから、そろそろ帰って夕食作らないと。
アサシンに任せとくと、また変なもの作りそうだからね」
ついに帰るのか、とホッとしたような表情を見せる食堂担当のNPCたち。
なぜか拍手を浴びながら席を立つ腹ペコさん(満腹)。引き留められる空気じゃない。
「まだ満腹じゃないよ?」
というわけで、まるで何も食べなかったみたいに軽やかな足取りで去っていく腹ペコさん(not満腹)であった。
「あ、そうそう。君も料理したいんだったら、私に声かけてね。いろいろ教えてあげるからー!」
五日目・後半 終了
なんだかすごいものを見てしまった。世の中は広かった。胃袋も広かった。
「そう。見聞を広めるのはいいこと。世の中はとても広くて、ワタシたちはとても小さい」
厨房の緊張感、突き刺さる視線に終わらない咀嚼音。先ほどまでの喧騒が、まだ頭の中をぐるぐるしている。
五感全てに訴えかけてくる「うまい!もういっぱい!」オーラとは対照的に
キャスターはなるべく音を立てないように、なるべく目立たないようにと縮こまっている。
五日目・夜 なにを話そう ↓1~↓3あたり
腹ペコさんが言ってた。女の子なら料理の100や200くらいはできないといけないって。
ということは、キャスターもちょっとした料理くらいはできるのだろうか?
「……」
いつかキャスターの手料理が食べてみた……ってあれ。 ベッドに隠れて、答えてくれない。
ええと、何か気に障ることでも言っちゃった?
「やってみないと分からない。でも機会が与えられなかっただけで、練習させてもらえればできると思う」
この発言。鍋を溶かすレベルの失敗をやらかして厨房に入ることを禁じられた感じだ……!
でもこの感想は言わないほうがいい感じだ!
「料理に宝具が使えそうだから、機会があったら練習したい。相手が神霊なら、食中毒にして撃退できるかもしれない」
そ、そうなんだ。料理って奥が深いんだね……。
なんだか変な空気になってしまった。
このまま寝ると食中毒に苦しむ神さまを夢に見そうだし、なんとか軌道修正を図りたい。
ええと、キャスターは好きな食べ物とかある?
↓1
1~3:「……」
4~6:「イカが嫌いです。ウナギも嫌いです」
7~9:「甘いもの」
この沈黙は、自分のことを話そうとするときのものだ。
これまでも何度かあって、そして大抵はそのまま口を閉ざしてしまった。
「甘いもの」
でも、今回はちゃんと答えてくれた。
「特にホットチョコレートは良い。糖分は脳の働きに必要不可欠。カカオは脳を刺激して活性化させる」
子供っぽい嗜好を隠すために、言い訳を早口で付け足すのが逆に子供っぽくて、少し笑ってしまった。
なんてことのない情報だけど、キャスターが自分から話してくれただけでもうれしい。
甘いものは私も好きだし、お金ができたら食堂で頼んでみようか
「……」
これは無言の肯定なのだと、そう思いたい。
続けて会話 ↓3
1.というわけでお金を貯めるためにアリーナでエネミーを狩りたい
2.ちなみに腹ペコさんがお料理教室をやってくれるらしいんだけど
3.キャス狐を食中毒にできないかな
4.ほかなんでも
というわけで、お金を貯めるためにアリーナでエネミーを狩りたいのだけど、大丈夫だろうか。
明日は準備期間最終日となる6日目なので、何をするかキャスターとちゃんと話し合っておこうと思って。
「それは問題ない。あの戦い方なら、体の負担は軽そう」
了解をもらえて何より……なのだけど、微妙に言い方が気にかかる。
『それは』というのは、他に何か問題があるという意味?
「大丈夫。気にしてない」
……何があったの?
「大丈夫」
五日目・終了
..... _ 今日はここまでー
/.;:ィ、;:.\
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ はくのん&ピカチュウ組が見えた気がしたが気のせいだった。
(__)`¨¨¨´ ノ 最近、展開予測能力が落ちてる。 予知夢も見なくなったし。
.' ムzvvvyW、ヽ
〈| j {:::j {:::} | |〉 キャスターはコミュ力低い子なので
<Wゝ. _ - _ .ノリゝ 細かいところで勝手に傷ついて勝手に悩んで勝手に納得したりしている
//く)ヽ}:∽:{ノ、´
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ 1つ1つは別に無視しても大して悪影響は出ないというか、むしろ拾えるわけ無いみたいなネタ振ってる
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' >
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄
.. --、
_ _ ,ィ;i;i;i;iゝ、:;.\ それはそうと、あそこの月聖杯はすごいな
γメゞく ヽ;i;i;i;i;i:.マヽ}
Y/ヽ.′、 `¨¨¨´}(__) あっという間に二回戦終わったぞ
r‐ヾ!、.| tzy、v,yzヘ
ヽ:;i;{´ ! }== =Y | 余もあんな感じでいきたかった
7:;:V、_「 フィノ
___´ くヽ;i;{><}ヽ もっとこう、コンマ0の連続で邪神がわらわら出てきてもよかったのだがな
/ `ヽ;iヽ:i;| ヽ:i.ヽ
. ( `メ≧‐┘__ 二ゝ しかし、こう真っ当な展開に入ってしまうと、今更コンマ0が出ても困るという
`ー――――' ̄ ゝ'
六日目・前半
昨日と同じく、私が目覚めたときにはすでに隣のぬくもりは無くなっていた。
マスキング データ ウミ
キャスターは部屋の隅に立って、散乱の無い雲が流れる空を見つめている。
力の無い足の代わりに、厚手のカーテンをギュッと掴んで。
布地の中に沈み込むようにして、カーテンと一緒に揺れている。
なんとなく声をかけられずにいると
ふいにキャスターが振り向いて、そして再び窓に向き直る。
今の、前髪が少し揺れるだけのかすかな目礼が、朝の挨拶だったのだろう。
なにをしよう ↓3
昨日話した通り、アリーナに向かうことにした。
相変わらず、キャスターはアリーナに入ると同時に身を震わせる。
私はその手をそっと握る。
私と同じか、それ以上に小さなこの手が、今日は握り返してくれなかった。
↓1
1~3:エネミーと戦闘
4~6:とくに成果はない
7~9:アイテムの取得
銀の鍵を振りかざし、道を開くのはキャスターの役目だ。
アリーナを探索する間、前に立つのは私ではなくキャスターになる。
だから私が注意しているだけでは、エネミーとの戦闘は避けられない。
ちょうど目の前にエネミーが通りかかっているところに道を開けてしまったキャスターに
あわてて声をかけたときにはすでに遅かった。
↓1
1:DEAD END
2~5:さすがに一回戦のエネミーには負けません
6~9:余裕ですよキャスターさん
前回とはちょうど逆。早く終わらせようと焦っている。
決められた行動パターンを取るエネミーに、その裏をかくほどの理性は無いけれど
それでも、リーチの短い鍵で無策に飛び込むのは自殺行為でしかない。
せめてもう少し耐久があれば、連続で攻撃に行くのもアリだったろう。一撃で終わる決め技があるのだから。
けれど実際は、反撃をもらって倒れ、立ち上がるために1手遅れてチャンスを逃している。
そのうちに鍵が相手にヒットし、互いに倒れ込むことで戦闘は終わるが、
その一撃目が入るまでにかかった時間は、これまでよりも長くなっていた。
――
鍵の効果で倒れただけではなく、身体の方も限界に近かっただろう。
その瞳が開いても、生気が戻ってくるまでには時間がかかった。
体当たりを受けたところが赤く腫れている。服の下には、同じ傷痕がまだ2,3個あることだろう。
「……ごめん、なさい」
謝られても困る。私の方も、キャスターに何もしてあげられなくて、もどかしさを感じているのだから。
「ごめん。でも消耗は今までより少ないくらいだから、大丈夫」
戦闘時間が短かった分、体は傷ついていても疲労は少ない、ということのようだ。
つまり、これがキャスターの強がりでないなら、今までは一回戦うたびにこの傷以上の疲労を抱えていたことになる。
それはそれで、まったくもって大丈夫じゃないよキャスター。
↓3 探索を続ける? 帰る? 何か話す?
足を止めて、キャスターと正面から向き合う。
キャスターはすぐに目をそらそうとするけれど、私はキャスターから目を離してあげない。
キャスターは、アリーナの中で立ち止まるのは危険だと言うけれど、今は敵を倒した直後だ。
再生成までのしばらくの時間、ここは安全だ。そんなこと、キャスターも分かっているはず。
話したくないということなのは分かるけど、私だって言いたいことがある。
キャスターは弱いけど、そこに不満があるわけじゃない。……不安はあるけど。
でも、小さいものであるほど、立ち上がる勇気は大きなものになるのだ。
チューリップの姫とか、円卓の小人とか、お椀に乗るライダーとかみたいに。
あやまることなんてない。私に応えて戦ってくれるキャスターに、ありがとうを言いたい。
「……」
↓1
1~2:無反応
3~5:「ごめん。やっぱり、今日はもう帰っていいかな」
6~9:「ワタシはまだ、マスターに応えてない」
「ごめん。やっぱり、今日はもう帰っていいかな」
あやまることなんて無いって言ってるのに。
「君がアリーナに行こうと言ったのは、ワタシのためなのに」
だから、キャスターに無理をさせてまで探索を続けたら意味がない。
さきほどの戦闘で、手持ちのお金もなんとかホットチョコレートの一杯くらいは頼めそうな額になったところだ。
ちょうどキリもいいし、帰って休憩にするのも悪くない。
「……ワタシだけご馳走になるのは、居心地悪い」
なら、明日の決戦に勝って、いっしょに祝杯をあげるしかないね。
六日目・前半 終了
マイルームに戻ると、糸が切れたみたいにベッドに倒れ込む。
布団の余りを丸めて抱いて、自分の体も小さく丸める。
抱き寄せた布団で隠れた顔は、きっとまだ、曇っているのだろう。
何か悩んでいるのは分かるけど、何を悩んでいるか分からない。
――決戦前の最後の日だというのに、私はまだ、キャスターのことを何も知らない。
六日目・後半 なにをしよう ↓3
帰りたいと、はっきり言ってくれたことは嬉しかった。いつもなら、大丈夫だと一点張りしていたと思う。
でも、キャスターは別の言葉を飲み込んでいたように見えた。
いつか話してくれるようになるときを待っていたけれど、
待っているだけではいけないかもしれない。
何より、ムーンセルが待ってくれない。決戦は明日に迫っている。
この大切な時間で、キャスターに改めて話しかける。
この大切な時間に何をしているのかとキャスターは咎めてくるけど、今だからこそ別の言葉が聞けるかもしれないから。
↓1~↓3あたり なにをはなそう
今日はここまでー
やはり、対キャス狐戦の打ち合わせは必要だろう。
相手の真名はわからずとも、これまでに分かっていることの整理や、私たちにできることの確認くらいはしておくべきだ。
私の方は、データドレインという魔術を使えるようだ。
前にも使ってみせたことがあるけど、あのときはキャスターは倒れていたので、改めて説明しておく。
基本的には接触を行わなければ誤差程度の効果しか無いけど、
数秒触り続けることができればサーヴァント相手でもはっきりとしたステータス低下が起きるだろう。
また、決戦中にやるのは無理だろうけど、
事前にフィールドに仕掛けておいて相手が通りかかったところで発動することもできる……気がする。
他にも、もっと何か強力な効果を持ったスキルだったような感覚があるのだけど、今の私にはそれくらいしかできない。
そして相手の情報はと言うと……
チロヌップのきつね、ゆきわたり、きつねのホイティ、と候補は思いつくものの、前に進めない。
神霊の宝具を持っていると言っていたので、きつねのかみさま、とかだろうか?
↓1
1~5:「ワタシも分からない」
6~9:「真名なら、もう分かってるけど」
「ワタシも分からない」
それなら仕方ない。アリーナの探索だけで手一杯だったから、情報が集められていないのだから。
相手の真名を考えるのは諦めるしかない。
というわけで、今度はキャスターに何ができるのか聞きたい。
あの、相手もろとも倒れる攻撃はなんなのだろう?
あと、出力調整ができそうに無いと言っていたけど、それは大丈夫なのだろうか?
「あれは……旅行、みたいなもの」
???
「ある種の角度を入口とすれば、位相の近い世界に意志の核を投射できる。
ワタシは度数の神秘を解き明かせてはいないけど、銀鍵機関の補助で月の裏に飛ぶくらいはできるみたい」
え、えーと? それは、いわゆる架空世界の観測を行う魔術?
物語に対する信仰を利用した降霊術の一種、あまたの大きなお友達を狂わせた悪名高き二次元旅行……。
「違う。多次元ベクトルで定義される部分空間。ここでは、虚数平面が扱いやすい」
どうも学んでる魔術体系が違っているようで、いまいちキャスターの言っていることがわからない。
「鍵で叩くと相手の魂ごと迷子になれる」
こう、ヘンゼルとグレーテルを森の奥においていくイメージでいいのかな。
キャスターの目が覚めるまでの時間は、帰ってくるまでの時間と。
そして、魔術である以上、何かしらの対抗策……パンの目印を付けておくこともできる、と。
「大体合ってる。相手が魔術師なら、自力でワタシより早く帰ってこれる可能性がある」
つまり、決戦では頼りにならないってこと?
「でも、これしか勝ち目が無い」
もう一つ、調整できそうにない必殺技というのは?
「必殺技なんて言ってない。それにできれば使いたくない。
あれは、君のことまで穢してしまいそうだから」
↓3
1.手段を選ぶ余裕はない 2.それでも、キャスターのことを知りたい
3.それなら使わなくていい 4.それなら使わないでほしい
..... _
/.;:ィ、;:.\ 入れ忘れたけど、例によって5.その他を選んでもいいぞ
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ
(__)`¨¨¨´ ノ このスレの選択肢には常に その他自由 が混じってると思っていい
.' ムzvvvyW、ヽ
〈| j {:::j {:::} | |〉たぶんどれ選んでもどうにかなるというか
<Wゝ _( ̄)_ ノリゝ
//く)ヽ}:∽:{ノ、´ どれ選んでもどうにもならないというか
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' > 何やっても無限コンティニューで解決するぞ!
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄ 安価なら↓
それなら使わなくていい。
隠し設定は隠れたままでいい。あとがきから読むのはルール違反だ。
キャスターがまだ見せたくないというなら、私もまだ見たくない。
「そう……」
顔を上げて、視線を合わせようとして、目が泳いで。
肺を空気で満たして準備を整えて、最後に言葉を探してる。
何か言おうとしているのだと思ったから、キャスターの言葉の続きを待つ。
――
「でも、分からないのは嫌だって、言ってた」
えーと、ごめん。いつの話?
「伏線を放り投げるような真似は、許されないって」
それはたしか……凛さんと話したときのこと?
「そう。ワタシは、分からないままでもいいと思う。世界観を広げるためだけの小道具。
最後に見えてきた真実と矛盾する要素。その方が、リアルだと思う」
――「だからワタシは、このまま真名も宝具も明かすことなく戦って、負けて
そんな終わり方でもいいと、そう思っているのかもしれない」
言いたくないなら言わなくていい。
でもどんなにうまく隠し事をしたって、いつもお母さんはお見通しなのだ。
そんな風に分かってもらえることって、とても嬉しいことだと思う。
隠し事が多ければ多いほど、大切であればあるほど、分かってくれるのは嬉しいことだと、思う。
キャスターも、本当に何も知られたくないなら、何も言わなければいいのだ。
それなのに、わざわざ正体のヒントになってしまうようなことを言うのなら
それは、どこかで分かってもらいたがっているから……と考えるのは私に都合の良い妄想?
「……全部お見通しだなんて、妄想だと思う。
たとえ肉親のことだって、恋人のことだって、完全に分かってあげることはできないと、思う」
その通りかもしれない。
自分のことさえよく分からない私では、反論はできそうにない。
サーヴァントは一つの物語を背負って立つ英雄。
完結した物語に矛盾があったとしても、結末の正しさは変わらない。
その人生を振り返った上で、人は分かり合えないのだと言うのなら、それはきっと正しい。
――でも、それは、どうしようもなく、間違っていると、直感した。
今の私には伝えられない。何と言ったらいいのか分からない。
だから、ただ「明日は勝とうね」と告げた。
ホットチョコレートで祝杯をあげるんだ、約束だよ、と――。
六日目・後半 終了
夜会話前に ↓1
1~6:とくに何もない
7~8:「そんなあなたにプレゼント」
9:メール……?
端末が通知音を発した。
この無機質な音は、あまり好きでない。もっと、ムーンセル作詞作曲の着メロとかできなかったのだろうか。
きっと明日の決戦のことだろうと思いながら端末を見ると――
『屋上の貯水槽裏に礼装を置いてある。明日の決戦で振れ』
↓3
1.とりあえず返信しよう 2.とりあえず行ってみる 3.その他
今日はここまでー
白やぎさんからお手紙着いた。着いた以上はちゃんとお返事を書くのがマナーというもの。
最近は知らない人からの手紙には返信してはいけないとか言われているけれど、
魔術師の倫理観は大抵古いもので、私もその例に漏れてないようだ。
初めまして、あなたのお名前なんですか。
――っとキャスター、どうかした?
「手紙の最初は時候の挨拶から始めるもの。
相手が守ってないからといって、自分までルールを破るのはよくない」
……え、ええと。拝啓ってつければ満足なの?
「私が書く」
差出人不明・件名なしのメールを開くだけでも結構律儀な方だと思うのだけど
キャスターの折り目正しさはその遥か上を行っていた。
出来上がった文面は、一言でいってしまえば「はじめまして、だれだおまえ」というだけの内容なのだけど
始めと終わりに長い装飾がついて、ちょっとびっくりしてしまうくらいの文章量になっていた。
「月では季節感が薄いから、挨拶は『時下』から始めようと思った。
時下ますますご清祥とかご健勝とかの文例は、相手のことを知らない今回には使えないから
代わりにちょっとアレンジした形になったけど、本来の型が持つ韻律は崩れてないと思う。それから――」
細かい解説はよくわからない。
ただ、無意味な言葉の繋がりが心地よくて、
堅苦しい文体のはずなのに、飛び跳ねるようなリズムが流れていて
こどもの頃に聞いた唄のようだと、そんなことに思った。
↓1
1~7:もちろん返信なんて来ない
8~9:拝啓いい子はもう寝なさい
ところで礼儀がどうのと言うのなら、先にプレゼントを受け取ってから、それについての感謝を述べるものなのでは?
いくら創意工夫を凝らしたところで――いや、趣向を凝らしているからこそ、
つまるところ「だあれ?」の三文字で済む文章が不釣合いで、なんだかおかしくって。
せめて「誰だかわからないけど協力してくれるならありがとう」くらいは書いてもよかったんじゃない?
「ワタシは添削しただけ。付け足して軸をずらすのはよくない」
添削……添削……っていって良いのかな、あれ。
そもそも、端末をいじるキャスターは、とても声をかけられる感じじゃなかったんだけど。
「疑問点があれば一単語から解説する」
いえ、もういいです。さきほど十分聞きました。
「そう」
というわけで、普段とはちょっと違った一面を見せるキャスターだった。
結局、キャスターの補足解説が終わっても返信は来なかった
↓1
1.じゃあ行こうか 2.もう寝ようか…… 3.その他
夜の校舎を歩く。
窓の外には、昼と同じように情報の渦が流れている。
白抜きのデータ群は、昼には雲の代わりに見えたけど、今は無数の流れ星のようだった。
空に月が無いのをいいことに、星々は自分こそが一番輝いているのだと競い合う。
こんな空も、嫌いじゃない。
「遥か彼方から届く意志なんて、好奇心と悪意くらいのもの」
そんなことはない。望遠鏡を覗く人々は、誰だって星が大好きだ。
ほら、ここに反例がある。
「ワタシも、そう思っていたかった」
意味深な言葉の意図を問いかけようとしたところで、屋上に到着だ。
壁に備え付けられた梯子を登れば、貯水槽はすぐそこにある。
「周囲を見ておく。マスターが登って」
たしかに、罠の可能性は無視できない。
そもそも名前すら明かさない相手からの支援なんて、罠である方が自然だ。
一人が登って、もう一人が周囲を見張る、というキャスターの案はもっともだろう。
ただ、パニエを履いたまま梯子を上るのは面倒そうだ。
アイテム自体が罠であることも考えられるし、キャスターが登る側に回ってくれるとうれしいのだけど。
「……分かった。一応言っておくけど、覗かないでほしい」
――緑の穂先を手に入れた。
何事も無くアイテムを手に入れることができてしまった。ただ、効果が分からない。
使ってみたら最後、ざんねん私の冒険は終わってしまった、になる罠アイテムかもしれない。
ただ木を削りだして磨いただけのようで、装飾も何もないシンプルなデザイン。
木槍に魔術がかかっているのは分かるけれど、それは何かの能力を強めるためのものだということしかわからない。
分類としては永続的な術式ではなく、込められた魔力を消費して限られた回数発動するタイプだろう。
材料自体がある種の概念武装で、それを強化しているようだ。
キャスターなら、もう少し詳しく分かるだろうか?
「分からない」
はっきりとは分からなくてもいいから、分かる範囲のことだけでも聞いておきたい。
「何も」
――わからない、と言いたいのだろう。
本当に分かっていないのか、それとも曖昧なことは言いたくないのか。
私もまた、キャスターのことをまだわかっていない。
六日目・終了 今日はここまでー
一回戦:最終日・朝
最後の夜になるかもしれないのだと思っていても、身体は疲労に流されて、気付けば眠ってしまっていた。
眠る前の考え事はまったく進んでいなくて、勝ち目はいまだ見えてこない。
キャスターは私より先に起きて、窓の外を眺めている。
いつもと同じ空模様。この電子の空を、私は明日も見れるだろうか?
「同じ空なんて無いよ。ここでも、地上でも――」
だから、今日も明日も同じように大切にしようって?
「壊れやすいものは、丁寧に扱わないといけないからね。その意味では、君の主張は正しい」
最終日・決戦直前 なにをしよう ↓3
考えても答えは出ない。いや、分かってるんだ。
私の力では、何もできないって――。
だから、誰かの好意にすがってみるくらいしか、やれることが残っていない。
昨日見つけた礼装だけが、唯一の希望なのだ。
↓1
1~5:教会へ
6~7:教会で腹ペコさんと遭遇
8~9:ちゃんさんいた
教会に出向いて、姉妹に声をかける。
「礼装の鑑定? 基本的な情報はムーンセルが開示してるはずだけど」
そうはいっても、私にはこの礼装の能力が分からない。
キャスターにも分からないというのだから、これはいわゆるレア装備か何かなのでは。
「生憎、そういうのはわたしの分野じゃないわね」
「どれ、ちょいと見せてみろ。ムーンセルのバグか、それとも礼装以外の何かか……」
言われるまま、私は“緑の穂先”を出して見せる。
↓1
1~3:すまない、分からん 神代の魔力が籠ったひのきのぼう……?
4~6:これは……礼装というより宝具に近いな
7~9:たらららったらー♪ どーこーでーも――
'⌒ヽ
__ //\| なぜここで特殊
γ `,.ー/ /ミV\\
ゝ_∧/ / ヽ',
. ゝ-`( | |モテ モテ〈 |
/_.|`l从_ -__ ノ从 1~3:キャスターのテンションが変に上がった
{⌒ハ マ 〉 4~6:橙子さん「100万出そう。売れ」
/ 〈`Ⅹ〈.l 7~9:腹ペコさん「そ、それは原初のチーズを作ったとかいう……!」
ー──‐'i_/ ヘ_| ー゛
厳密には礼装ではない……という使用を躊躇いたくなる鑑定結果だけが告げられた。
まさかこの姉妹に聞いても分からないとは。「数日預かってもいいならもっと詳しく調べておこう」と言ってくれたが
今はそんな時間は無さそうだ。これはやはり、ぶっつけ本番で使ってみるしか無い……と思われたとき
, -―≧`ヽ-―ュ、、
,:r'"ィニテ'^,,.. '"´‐''ニ二ヽ、
,r' ,ィ'"´ `ヾミヽ
,/,. ,〃 `ヾ、 その魔力!
/,/ /;/ ,r , ,j l l! l , 、, いヽ
// r<;;i / / /イ /!l l} l l /l ll l l 'i ゙i まさか……そんな……それは……それは、伝説のチーズ撹拌棒!
,! / lf>コ / x-z/l /イ!.!l l //,l リ!l 从l l!
ll ! l lヾメ l / /Z=+≧、! !,/-lナヨリヽ l l ペコリーノ・ロマーノでイタリアの栄養事情に革命を起こした
lノ l l l,:r-!ト!/ N'´f;O;;i`l,// '7;Oリアl l ,!
'^i,l l, !〃iヾl / ゙ ヾ‐-' ,リ/' ゙'ー'′从リ ローマ最初の料理人ロームルスの使っていたかの高名な撹拌棒では!
ヾ l i,ヾ( tj/ u ,、 u ハレ'′
ヽ ilヽ、_ ゙′ / もう片方の先端が槍のように鋭くとがっているのは
Vト、!ll ト、 =ニ三ヲ /
! ヾハj `丶、, `''"/ おそらくじゃが芋の茹で具合を確認するためにサクっと刺す作業のため
_,} :;;゙;'r-‐'"
/ヾ ゙'';! 1つの調理器具に複数の機能を宿す合理性。あのチーズ王に違いないよ!
,:ィ' \ lヽ、
-‐''^チl 丶、、 j! ,ミヽ、
/ l ,ハ // ヽ)`丶、
えー……とー……?
……うーん……? これで何ができるの?
「チーズが美味しく作れるよ!」
チーズが美味しく作れるとどうなるの?
「カルボナーラが美味しく作れるよ!」
つまりどういうことだってばよ ↓1
1~3:一週間後、また来てください。本当のカルボナーラをお見せしますよ。
4~6:発酵、それは漬けることから派生した系統で、その礼装が持つ特性といえば――
7~9:その気になれば五分でチーズ作れるよ そう、ローマ棒ならね!
「一週間後、またここへ来てください。本当のカルボナーラをお見せしますよ」
そういって腹ペコさんはローマ棒を持って立ち去って行ってしまった。
, rニ=''"´,. :-―-、 '^'''ヽ、`ヽ、`~ヽミヽ、
,:f''",r'",r''" \`ヾミミ| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
,r" ,ノ´,r'′ ,r \ヾ:;,| 興 可 私 .|
/,ィァ" ,r'′ / 丶゙ | |
,r"=,ィ′,/ ,r'´ / / /, , ヾ,| 味 能 の .|
_,,ィ彡'''"/ / l ./ 〃 /i // / ,! l! .| |
////ノ,r / ,/N ,彳 / /ノ ,! /〉〃' ..| 性 .|
,f ///// / / ,!/i /! l / / /,ィ /リノf | |
,!//j/ / / / /!/l ,7 ! l /,/,r7,ノ ,/リ /!l! .| へ .|
//rイl! /ナ'十+,ァ、l_ !,リ l/ // / !/ /_zLZil_!_ ..| |
/l/' l// / / /!// ,i'`゙リヘ!リ,ィ!/ ,rァ77゙/ノ/ ll`~゙ 7| の .|
,f/ l // f_LZ/ィ==テ-i!、l /,!//7ソ"_,Z,,リ_/ l! /'|_________|
ノ ,l/ / /ィ7,ハ'゙´f;O。;;ミメ、' /ノ r彡ィo三ミ≧、 / /7 /巛フ ll!
! / /イハj/ `、,廴;;;;;ノ゙'' ,ソ' '´ l;;;;・;;;;;;j゙ア'/ /ァ /イ川' リ
l/ / ,メレit, ´ ^'ー-''7// /イ/ィjfリ ,i /
! / ,イ!洲i!, /',ィ //r7 ノ7/イV
lf′ !j/,/人 , //,!/ /,r-'",ィ i/
'′ !ソ/ />、 `' /'",ノ ,.イ// /!/
j!/ // l'\ 、_ ノ ,ィ'ハ! // lj
'´ ,ノ′ l ,リ,>、  ̄`゙´ ,.イ/7l /ノ l!
'" ,!f,/ ,!^ヽ、 `~´ , -'´ l,イ/イ/'′ 丶
/,/ / /,ィ!丶 - -''" !/ノl/
〃 / /シ l! ト--ァ、
, r'7 ヾ/ l
,r''" l! , -''´ ト.、_,r-―-、__
〃^i ,;l , - '" ノ-/ /ニ7`ー 、、
//::::ヽ リ ,r‐ ''´ /^7 ,f~,/ `ヽ、
,.ィ7':::" ,ヘ、/ /,ヘ /^>′ /^7 , r'' ヽ
厂l´ /ノ,ィ7´/ハ,! /:::::ヽ /゙7′ /-ァ' / 丶
_,,ノ l /ィ/ / /::l ll f::::::::::ヽ ,f^>'′ /__/ ,r'" ヽ、
/ l ,! // / イ:::l, tミj /^i! ,/>'′ / / ,シ" 〉
「あれ、渡してしまってよかったのか?
先ほど、私が預かることを提案したときは、すぐに使うことになるからと断っていたはずだが」
よくない。全然よくないよ橙子さん。
藁にすがろうとしたら、藁が凄い勢いでもぎ取られていった。
しかも私が溺れてる前で、もぎ取った藁に火を付けて鰹のタタキ作ってる感じだ。
自分でも何を言ってるのか分からない。
「せめて、スキルの自己封印くらいは外していったらどうだ?
今なら無料でやってやってもいいぞ。来週のカルボナーラ、私たちも頂けるようだからな」
ああ、そういえば、そんな話もあった。
たしかスキルを2種、キャスター自ら無効化しているのだとか。
今は少しでも可能性があるなら手を伸ばしたいところだが、
自分で封印している以上はそれなりの理由があるのだろう。
解放してしまっていいものか。
↓3 どうしよう?
..... _
/.;:ィ、;:.\ 決戦終わるところまで行こうと思っていたが
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ
(__)`¨¨¨´ ノ 全然進まなかった。なんだこの展開。腹ペコさんの闇堕ちフラグが半分くらい折れた。
.' ムzvvvyW、ヽ
〈| j {:::j {:::} | |〉
<Wゝ. _ - _ .ノリゝ 今日はここまで、おやすみなさい。
//く)ヽ}:∽:{ノ、´
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' > 会話後、スキル解放やらずに急いで腹ペコさん探しに出たら見つかるかもな
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄ あとAIに相談してみるとか
依然聞いたときは、自ら封じたのは◆精神汚染 で
もう一つについては自分でも分からないという話だった。
おそらく◆無辜の怪物ではないかと言っていたが、この姉妹に聞けばもう少し詳しく分かるかもしれない。
キャスターは自分のことを話題にされるのは好きじゃないみたいだけど
この際細かいことを気にしてはいられない。
「細かいことを、大切にしてほしい」
それでも、無策のまま戦って――あるいは戦うことすらしないで負けるなんて
そんな夢の無い物語は嫌だ。
「ならばなおのこと、この夢の無い現実で、足掻いた先に何が――」
それはちがう。
現実は優しくないのだろう。才能とめぐり合わせの問題、気持ちと努力だけでは届かない。
でもそれは、かならずしも悪いことではないと思うのだ。
生まれ持ったモノで劣っていても。捧げた時間で負けていても。なぜだか神様は、サイコロを振る。
力が勝つなら道理が通る。願いが勝つなら救いがある。
だから、勝っても負けても物語られる。
↓1
1~2:無言の拒絶
3~5:無言の肯定
6~9:「君は、何があってもそう信じ続けられる?」
胸の前で手を組んで、上目遣いに見つめてる。
今にも泣き出してしまいそうなその瞳は、神さまに祈っているようだと、思った。
----
. :´: : : : : : : : : : : :\ 一つ、お願いを聞いてほしい。
/: : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ
. /: : : : : : : : : :: : : : : : : : : : : :.
': : :.:.|: : :.:.|: : : : : : } :.} : : : : : :.
|i|: : : |: : :斗:: : : : :丁笊: : : : :.::. ――目をつぶっていてほしい。ワタシのことを見ないでほしい。
|i{: : :.八{才示 `'"Vしリ}: へ: : :.
乂 l:.:.\{乂ツ 、 `´ | )ノ: : : .
|i: : :圦 _ 八: : : : : :. そうしたら、ワタシは意地の悪い神が向こうを見ていることを信じて
八: : :.个 。 /: : : : : : : : .
/: : : : : : : : : ≧=-≦ |┐.: : : : : : :.:. 君の物語の一篇を汚してみるから。
, : : : : : : : : :_:/ ゝ--〈 ヽ: : : : : : : ::.
/ /: : : : : :/ i{ /:宍::. / <: : : : .:.
. / ': : : : :./ ヽ {:_:{_/)/ \: : : .
, /: : : : : {-=ミ (三 \ 彡)、_ / }:: : : 、
----=彡 /: : : : : :.:.:.| \{::= \:_へノ/ |: : : : :\
/: : : : : : : : : ∧ } /\_ユ__,ノ } / }: : : : : : :\
. /: : : : : : : : : : :/: ∧ {\__ハ_彡}ノ /: : : : : : : :.:.:\ 返答 ↓3
/: : : : : : : : : /: :./: /: ∧ ノ ハ ゚ ヽ //: : : : : : \ : : : : \
./: : : : : : : : : : :/: :./: : : : : ∧ { / ‘, } / : : : :: : : : : \ : : : : \
まるで鶴の恩返し。それともパンドラの壺?
言いながら振り返った私の頭に冷たいものが触れる。
「目を閉じて」
そう 「言われて」 私は 「眼を」 閉じる。
「睫毛の合間から最後に見た光が、瞼の裏に残っている。
視界を閉ざす扉の圧が、視神経を刺激しておぼろげな光を見せる。
けれどそれも、しばらくすれば消えていく。均一にして無機質な黒が眼前に広がる」
「落ち着いた一色」 視界は 「生きている限り経験しようが無いほど完全な闇に近い」 黒に染まる。
実際に感じていることと、キャスターの紡ぐ言葉 「と一面の真実」 が区別できなくなる。
「人は、隠されたものを暴こうとする愚かさから逃れられない。
神から神秘を奪い取れば、怪物しか残らない。女から化粧を取れば、本音までも剥がれ落ちる」
だってそれが人間だ。隠れているなら見たくなる。
いないいないばあで笑わない子供がいるなら、それこそ探して見てみたい。
ワタシ
「けれど、君は幸いなるかな。人ならざる身の上ならば――」
, r ' ´: : , .'_ =-= 、`ヽ
>‐-≦ 、: :.,. ' ;゙__. : : :.|i : : :\
,': ,=-.―‐-ヾ '゙´ : ヾ :i|: : : :|i : : : :ヽ 随分な暴論ね。
l/:::/, ' : : ; : : : : : ; :'.,.i|: : : :|i : : : : :',
i:./: ,.' : : : ,' : : : ', :.:', : ',i| : : :.l : : : : : |i 何も見るなのタブーを破るのは人だけじゃないでしょうに。
|/:.,' : : :,'l:.i.|: : ; :l', : :}', : | : : : l : : : : : :|
{: ,': :.:i :i l | i|: :l',:l ',,r}‐l-ト 、: :.|: : : : : :.| イザナギイザナミとか、山幸彦とか、そっちの神話は守備範囲外?
.|l:.{: :ィ'{゙゙l`lト ',: :l i|´i/r,≠x: : : :.|.、 : : : :|
i|.',:Ⅴ:.lイ゙仍x ヾl ゙、{刋l.|: : : :|,: }: : : : |
i|: ',lⅣゝヾ沙 `゙¨ .|: : : :|〃 : : : :|
|l: : : :i::ヘ. , |: : : :|´: : : : :.:|
l|.|: : :.:|:::::ヽ、 .|: : :.i|:.: : : : : :.|
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. ./: : : : : : :i|,'/:::/ ::. l:|::::| : .,.' |i
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-、ー-ミ
,,::::::::::::::ヽ:::::::::` 、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'、 知ってる。
.':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、::::::::::Ⅵ
.':::::::::::::::::i斗―:::::::i:::::斗-::::「 だから念入りに。
i:::::__::::}::::| Ⅵ_}、|\⊥}、N
|::〈 `}ハ! '"|:::u::ト ^l刋|{
|:::::ヽ , ゞ- ' 、 ゞ'八
|::::::::::::^ヽ、 __ ,
|:::::::::::::::::::::> .._ . イ:!
|:::::::::::::::::::イ、 { 、::::|
|::::::::>'" | \ ', \:|
|:::::/ | />チ1 ヽ
|:::ノ .| / };;;;;;;l ‘.
|::l |/ 厂;;;;ヽ、i l
|:l j ./;;i;;;;;;;;;;;;;;、!
|:! ,l /;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
l:! ,'{ ./;;;i;;l;;;;;;;;;;;;l;;;;ム
|l , } 〈;;;;;L|_,、_」^;|;」
|! , ,」 ^ヽ;;;;;|;;;;;;;|__」
ノ {/  ̄「丁 ‘.
「 ,」 | | ‘.、
,ノ }ミ、 | | ノ!
〈 「;;;;;;≧=----;;';;;L,.イ;{,ノ
〔≧=-〈;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
,r‐ 、, -‐- 、
,r'´ `ヽ
,i'´.::.. ..:::::::....`ヽ、
,i' .:.::::::::. , , ... .::::::::::::::::.. .:'i,
,i'::::::::::::::./i::::l,:::.. .;::::::... :::::::::::::::::::.:::'i, なるほど、お前の作風からすれば
. ,i::i:::::::::::::/ i::::l 'i:::::..::i:::::::::::.:::::::::::::::::::::::'i,
,i:::i::::::::::::/ i::::i' 'i::::::::::i::::::::::::::::::::::::::::::::::i, ここで鶴の恩返しなんて挙げるのは
,i:::i::::::、::/ .i::::l 'i:::::::::i:::::::::::::::::::::::::::::::::i
,i::::i:::::::::X i::::l 'i::::::::::i::::::::;::::::::::::::::::::::i 死亡フラグ以外の何物でもないからな。
i'i::i::::::::ハlマi, i:::l 'i::::::::i:::::::::i::::::::::::::::::::i
i i:ii::::i/‐t_ヒ| !::i -‐ラ〒テ=t‐f'´::i::::::::::::;::::::i
! i'i i::i、_ノ`ヽrti- ヽヒツノ`i::i::::::i:::::::::::::i::::;i 恐怖を無知ゆえのものと誤解した行動や、正義感からのものならともかく
' 'i'iヽノ i `ヽ_,,r''i::i::/‐ 、:::::ノ::/
' ` `ー‐‐'′ !' / i:'"/ 好奇心で動き出した輩は、たとえ一度助かっても、眼を瞑ることを覚えない。
ヽ`ー-- ' ′.ノ/
' , , l`´/´
`ー--、'´ i::/
i i'
_, ´ ̄:::::::::ミ、
,,'"::::::::::::::::::::::::::::::::` 、
, ':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
':::::/:::::::::/::::i:::::;::::::::i:::::::::::::l:::::::::,
,::::: i:::::::-‐┼|‐/-:::/|:::::::i:::::l::::::::i| もう一つのスキルが私の予想通りなら
i::::r:|:::::::/斗==ミ、:/ .|:7:丁:メ::::::::リ
|:::Ⅵ/}/《 {;.r刈 Tu:п:::/}/ 解放後の私がマスターに何を思うか分からないから。
|:::::丶_」 ゞ- ' , ゞ ' |}/
|::::::::::::::::、 __ 爪
|:::::::::::::::: 丶 イ
|:::::::::::::::_rリ >┬<〔:::::::|
|::::::::::::ノ |ヽ、 } Ⅵ-、|
|::::::/ | `ァ≧xヽ ヽ
|:::〈 | /};;;;;;;;{ |
|::::::V |/ >ー-へ i : |
_
, . : '/: : : : : ヽ': : . . . ,
, .-: ': : /ィ≦: : : : : : :',: : : : : : ヽ
/: :_/: : : : : : : :ヽ: : : : : : :',: : : : : : :.'., その予想、多分間違ってるわよ。
/; ': : : : : : : : : :\:.',: : : : : :',: : : : : : : :'.,
. /: : : : : : : : : : : : : : ヽ',: : : : : ',: : : : : : : : :, 一応備えはしといてあげるけど
/: : : : : : :i!: : : : ヽ: : : :_:i!: : : : : i!: : : : : : : : :',
!: : : !: ヽ: ∧ィヾ:斗示‐┐: : : : : !r、∨: : : : : : :',
i!: : : ヽ: ヽ:.∧. ./ .ら::ハ i.!: : : : : :!ィ、 }: : : : : : : :'.,
ヾヽヾ':_斗、 `'ゝ .乂ツ !: : : : : :!ソ./: : : : : : : : : '., それに、求めてるのは単なるスキルやステータスの配分じゃなくて
ヽ!`:.:.弍ハ !: : : : : レ': : : : : : : : : : : :.ヽ
!: : : :! ン ! : : : : ト、: : : : : : : : : : : : : : ヽ 精神性の問題なんでしょ。だから決戦までにプラン立てるのは無理。
i!: : : :!ヽ !: : : : :i! \: : ;>:.:. ̄:.:.`_、: : \
i!: :./ 〉、 ー ´ .!: : : : :i! /:.:.::.::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.\: :.\ 別にあなたのファンってわけでもないし、逸話も大して知らないから。
!:./_// ヽ !: : : : :i i!:.::::.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:ヽ: : \
!〈 ヽ-'- ヽ__ .. < !: : : : i! i!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\:.:ヽ: : \
. !: ゝ、 ヽ .!: : : : ! i!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.∨: :.\
. !: : : >.、 ィ :. !: : : : !ヽ ./ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!:.:.∨: : : \
!: !: : : :.!r`――-. 、!从: :.!ヽ 丶i!:.ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:.:∨: : : : :\
!:从: : :.i!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!!:.:ヽ:.!、 i!:.:.:ハ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:i!:.:.:.:.∨: : : : : :.\
◆????が一時解放されました。 ◆?????が一時解放されました。
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.. ., .. ..:. ... ,.. .. . ..,...::,,::.:;:;;:..:;:.;:;;:,.,,,:;;:;:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;
.. .:..::..,....::.,.;:;..,:.:;;:,,.;.;::;:;;:;;:,;,,;:;:;;;;;;;;;;;;;;,;,;;;;;;;;
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.. ,,.. .,...,,,..,,::.:;:.:,
.. .. .,,.. ..;:..
.. :;; :;
.. ..:
_, ‐━‐ 、
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ マスターを傀儡化するようなタイプには見えなかったが
. .'.:.:.:∧.:.:.:.:.:.ト、.:.:.:.:.′
i.:.:/ \.:.:.:| ヽ.:.:.:.! ……やはり、私は女性を見る目が無いようだ。
从{二二、ヽ:ゝ二ヽ.:}
. ト{___} ̄{___}/!
`l i レ′
八 _ / そうまでして叶えたい願いとは何か、聞いてみたいものだな。
`ニ´ イ
_| ` ー '’ |
_/ i\ /iヽ_
,, ´/ V >‐< V| \` .,
r‐ ´ \, V {: : : :}V ! / ` ‐
| / ', Y :Y / \ |
| ', '/: : ', ./ / |
| ′ , : : '/ /. |
| ′ '; : / / |
ハ ト、
/.:i: ! ,ィ|: ヽ
、____ ,'.: :!: l //!|:,; :ヽ
∨////,`ヽ ; :゙: !:. ! ////,!|: : : :',
∨//////,\ ;.: : :!:: :!/////,'|j: : : : i どうか、自分を卑下なさらないでくださいまし。
. ∨////////i:: : :|:: :∨'⌒`´ ̄二ニ=.、
,.-―‐-∨///////;!;从i:゙::/ .:".: , 、、 `ヽナ‐-、 ご主人様と積み重ねた日々が、私をここまで強くしました。
!:.:.:.:.:.:.:.:.}///////,ソ,, :i::/.:. ,′ ヽミ:、.:.〈
、:.:.:.:.:.:.:.:\///,'i: .:ノ:j::::::::::::::ハ ト:::i:.::.:.:.i!ト、:.Yー- ..
ー==ヽ:.:.:.:.:.:.`ヽヘ、゙y、イ:,':::" ; ::/ ',! ';:!: リ!l:.ヽ:}:. `ヽ` ー-.、 「こんなに弱いサーヴァントと無駄な時間を過ごしてしまった」と
,/,::}:.:.:.:./.:.:.:.'、゙、ノイ::::..:/イ-‐ヾ‐ヘ!、ノイリ:.:.リ、:::、ヽ丶 ノ
イ:/. {:.:.:.;:':.:.:.:.:.:.:.∨イ::;::.ィ:':::| ィア歹` ゙人:',/ヽー-、:. ゛、! そう思われているのかもしれません。
:::;' .イ::./i:l!: ,,: :/`ー、{イヘ!::::::ト、:ト __ ィ:::.i',ヾ.´ ヾ:.}
://,,!::/;,|:i!: : :.'イ !゙ ,':ハ::i:!`ヽ.ヽ r′::::!:', ...:. ソ ですが、いつの日か「自分には先見の明があった」と
./: :{::i: :.!ハ: : :/ 人!=';::ヽ ト≧=' '´!:i::::ハ:} '.:..゚::}
': ;, {::!: :': :': : iイ ,.ヘ.ヽ ヽ::゙、彡イl|! ノイ/`!リ `゚ ´ そう思える時が来ることを、このキャスターが約束しましょう。
、: : ヘ!: : : : : :: イ /`ヾミヽ、 `ヾ、()j|! ノ' i i ,. -=イ _,ィ .-'ファ
: : : : : : : : : : : :|, ' ー- 、 `ヾミ`ー-)、!|l! レ'////レ┐, ' ノ /'i^y′
: : : : : : : : : : :Y ゚. `ヾミ彡' `ヽ.ィイ_ .!' ゝ<,_/.,'
: : : : : : : : : : :.! i 、 i /彡'´ |':{ _ , '´ / 女性を見る目が無いなんてとんでもない。
: : : : : : : : : : : ! __!__i三三ミヽ、ヽ {.,'// ノ)ヘj'´ケ _。イ´
: : : : : : : : : ;; 人____〉彡=======ミヾヽ///, ´,彡" / j'! !\ あなたは、私の最高のご主人様です。
: : : : : : : : //彡三三三三ミ|:.:.:.:.`:.ヽ.、// ´イノ !ミヽ-‐ヘ
: : : : : : : :\'彡彡"´  ̄`!:.:.f`==.'、 .イ!´ |三ミ、:.:.:!
: : : : : : : : /彡" ,.-―――‐ァ'´ヾミ三ミ:、 ,ィi||:.:.!ヾ:、 .|三ミミ゙i!:.!
: : : : : : : /< /.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.ヾ三ミ゙、'ニ彳:.:.',ミ三ヾミ三リ:.ト、
-、ー-ミ
,,::::::::::::::ヽ:::::::::` 、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ ……。
.:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'、
.':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、::::::::::Ⅵ ……。
.':::::::::::::::::i斗―:::::::i:::::斗-::::「
i:::::__::::}::::| Ⅵ_}、|\⊥}、N
|::〈 `}ハ! '"|:::u::ト ^l刋|{
|:::::ヽ , ゞ- ' 、 ゞ'八
|::::::::::::^ヽ、 __ ,
|:::::::::::::::::::::> .._ . イ:!
|:::::::::::::::::::イ、 { 、::::|
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|:::::/ | />チ1 ヽ
|:::ノ .| / };;;;;;;l ‘.
|::l |/ 厂;;;;ヽ、i l
|:l j ./;;i;;;;;;;;;;;;;;、!
|:! ,l /;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
l:! ,'{ ./;;;i;;l;;;;;;;;;;;;l;;;;ム
|l , } 〈;;;;;L|_,、_」^;|;」
|! , ,」 ^ヽ;;;;;|;;;;;;;|__」
ノ {/  ̄「丁 ‘.
「 ,」 | | ‘.、
,ノ }ミ、 | | ノ!
〈 「;;;;;;≧=----;;';;;L,.イ;{,ノ
〔≧=-〈;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
_,..zァ━===ミ、_
/.:.:.:.:.:.__.:.:.ヽ.:.:.:.:.:_:.:.`.:.、 いや、もう分かっているから。
.:.:.:..:.:.:.´.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ,
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:..:.:.:.:.:.:.:.:.:.:., アレが素なんだろう、君。
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.′
':.:.:.:.:.:.:.:.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.′
!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ゝ
,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:!
イ.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|.:.:.:.:.:.:.:.:.:ノハノ
!.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,ィ.:.:/┤
',.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.,:イ {:./|ノ
i.:.:',.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ / |
|.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:/ 、_j ,
И、.:.:|:.:|:!.:.:.:.:.:.:.:.:./ /
/ ̄ ヽ|.:从:.:.}/.:/ /
__ ノ ` ヽド 、 /_ /
_ /  ̄ ` \\ /
 ̄ \ \\
/::::::::::::::::::::::... //{
{:::::::::::::::::::::::::::::ヽ / ./ l
ヽ:::::::::::::::::::::::::::::ヽ / ./ |. /{
ヽ:::::::::::::::::::::::::::ト、 / ./ .| ,. // i
}:::::::::::::::::::::::::}:.:`Y´/ ./マ`ーv' レァ, / i| ち が い ま す
,ィ"´ ノ::::::::::::::::::::,.ィ ´  ̄/ /ォ' く /ィレム
.>、:.:.:.:.`ヾ;,;,:.:.:/ {,.ィ’-‐ "´ ̄ ̄ ヽ..__く あんな堕落した狐、私とは何のかかわりもございません!
,..ィ ´ ヽ:.:.:.:.:.;/7 ', ,.ィ´ ヾ'
,..ィ ´ ,..' |:.:.:./:.:,:.' ヽ./ ,. ヽ.、 } 見ての通り、あなたさまのキャスターは謙虚堅実、清廉潔白
!/: : : :! / ,.ィ イ|ト、|| |ヾ ,' ;
,..ィ / ``y-:、l  ̄フ //__,.イ | || ト、」/ /; 清く正しい正統派ヒロイン。あ、いえ。
./ // / ., ',∠,,.イ´ l -===-/ /;
.ヘ / ゝ ヽ. / , ヽ._'.、u '.イ、;
ヽ {.ィ / ヽ. ノ.ィ' ノr― ¬ } ;
ヽ |γ´ `ヽ..二´i| /`ー ´' | | / そ、そんなことより!
ヽ / ヽ i! ./ | |ノ
/`ヽ レ'彡"´  ̄ `゛ヽ | ,r ´ `i゛.―| | マスターをそんなことにしてまで叶えたい願いとはいかなるものなのですか?
::::::::::::::::/ ,.ィヽ. / ! .レリ'7`ヽ.└‐‐ ┘
:::::::::::::::{ / ヽ. / `ヽ ', /ノ / ,ィレ' _ ; この期に及んで、隠し事をする必要もないでしょう。
::::::::∠:::::/ ィ彡V .、 } `ヽ ノ ィ彡" ̄ /;
γ´ {!i|::::{. , i:::::ヽ. \ ヾ'⌒ヽ.ィ´ ̄ 7; 一番聞かれたくないだろうあなたのマスターは、その通り物言わぬ人形と化しているのですから。
{:::マヾ:::ヲ′ l:::::::::::ヽ \,ィf / { ;
ヽ:::ヽ::/ |:::::::::::::::::ヽ \_,.イ i| さあ、ご主人様の質問に答えなさい!
周りが何かを話している。けれど私は聞き取れない。
ただ、エレベーターが止まった反動で、お喋りの時間が終わったことだけは分かった。
初めて感じるはずの揺れなのに、ドキドキして切なくて、何より怖かった。
キャスターが手を引いてくれて、本当に安心した。
思わずキャスターの手を取ってしまって、びっくりしたキャスターが身をすくませているところが想像できる。
がんばってね、とちゃんと言葉にできていたかどうか。
舌先の感覚さえ曖昧な闇の中。いっしょに戦うことができないのが、もどかしい。
その場に満ちた空気が変わる。ここから先はキャスターの時間。
私にできることは勝利を祈ることだけで、その戦いを描写することは許されてない。
次があれば、そのときは「がんばろう」と――。
∧
,:.:.:.', 今日はここまでー。
{:.:.:.:.',
',:.:.:.:{ どうせ勝つまで戦闘コンマ振り続けるから
!:.:.:.|
{ /´  ̄ \. 〈:.:.:.:.!
! { !:.:.:.:{
__ >ヾ  ̄ ̄ ̄ ` < }:.:.:.:.',
{/ > 〈:.:.:.:.:/ 代わりに他陣営の様子でも書こう。
i 7 , `ヽ. ',:.:.:.{ 適当に他陣営1つを挙げるがよい ↓3
ム / 、 / ト ヽ}:.:.:.!
}_〉 { ト!/ \ {ヽ !メ.. / ヽ} { ノ:.:.:.', 既に出てるとこでもいいし、未出キャラを出してきてもいいぞ
く{ ! 三三≧ \! ≦三. i ヽ.:.:.:.ヽ マスターの方の名前でも、サーヴァントの方の名前でもいい
i〉 ヾト.{ {{::::::::}} {:::::} { ヽ:.:.:.', ただ、セットで挙げて、鯖の方が他マスターと既に契約済みだったら再安価な。
乂ヽ ヽ ゞ= ソ __ ゞ;ノ , ,〉、 ト:.:.:.}
{_ム \' ' ' {  ̄V /イ.レヽ!:.:.:/
r-} 7:.\ \ー-ゝ __ノ...イ:.:.:.:.:{ .{ } ヽ/ 今のところ決まっているのは
ゝ} }:.:.:.:.:.ヽ!\!. ヽ \:.:.:.r-、:.:.レト! トワイス/キャスター
マ:.:.:.:.:.:.rヘ:.:.(  ̄ ` ̄ )' 遠坂凛/ランサー
_ヽ:.:/ ノ:.:./:.:.}ニニニト.、 ,.ィァ 腹ペコさん/アサシン
<}:.:.:.:.:.':.:.}ミ、:.:./:.:.:.ー ':.:ヾ/:.`:.ー':.:.:.:ヽフ はくのん/アーチャー
く!:.:.:.:.:.:イ:.:.:.:/ ` <:.:/ ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.}>
ム:.:.:.:.:.:.:.:.:/ / ヽ `''ー-- イ > だったはずだな!
∠ヽ:.:.:.:.イ ,' >
∠ ̄ /ヽ
レへ/\/\/\/\/  ̄
「では、準備はいいかね?」
すぐに「はい」とは言えなかった。
一度口ごもってしまえば、そのまま動けなくなってしまう。
――五日前に突き付けられた純然たる殺意がフラッシュバックする。
飾りの無い矢は、人を射殺すためだけに作られたもの。
セイバーがそれを弾き飛ばしたあとから、矢の風切り音が追いかけてきた。
音よりも早いのだ。そんなもの、もうどうしようもない。
遥か彼方から木霊する、和弓の弦が揺れる音に、私は思わず耳をふさいだ――。
「もはや悩む必要はあるまい」
セイバーの声は軽い。召喚した時から、ずっとそうだ。
最初は真剣みに欠けていると思った。
「いくら考えても、いくら最善を尽くしても、勝てないものは勝てんからな」
この諦め。最初はこれが、魔力不足で大きなペナルティを負ったことを、責めているように感じられた。
, ュョ圭圭圭Ⅳ _ 主は立ち上がった。それだけでよかろう。
, -ョ圭圭㌢ ,,_
'圭| |㌢ 、 あとはなるようになるさ。
乍'" 、
、
,;';;i
/;='.i
`ミヾ;ミミミミミヾ≡、 / .|
`ミヾ` i,=i' y}
_,, ュョiill圭≧ _,,二ニ、 i・ノ,. .{
圭圭圭圭圭|≧ '"(・冫,ノ, ヾ ヽ
圭圭ミ圭圭圭≧ `´ ´ ヽ ヤ
圭圭.iヽ、`ヽ 三ニ 冫 }
圭圭.!、::冫 三ニ . ,. ィ'" . ,'
圭圭 ,-'、_ 三´ . ,'
Ⅵ圭lョ、ヾ-`"ヽ . _,. ,'
Ⅵ圭||lョ、.'"''´ , . _,. ‐ ´ .i
Ⅵ圭圭;、,、、'乍、 `¨´ !
Ⅵ圭乍; ; ; ; ; ;ゝー- ..,,_ |
Ⅵ乍 ; ; ; ; ; ; ' ' : : ;``; ー-, , ,, ,. ┘
乍 ' ; ; ; ; ' ' ' : :f'"´
7 ; ' ; ; , '`; ;-; ;7
7 ; ;. -‐ '" ー- ..,,_ ' ; ; ;ヘ
日の本はその小さな領土の中で馬鹿みたいに戦い合った。
数千数万の刀が打たれては折れ、錆び、曲がり、そして打ち直された。
刀を作るのに一番良い材料は、古い鉄、中でも古い刀なのだとセイバーは言う。
駄作贋作失敗作、そんなものを煮詰めて作ったものが、なぜか強くてしなやかになる。
と、そんなことを嬉しそうに語るセイバーは、子供のようだった。
そう指摘すると、「おなごの前で鉄のことばかり語ってすまん。あとは、いくさとまつりごとしか知らんでな」
と恐縮して、それもなんだか可愛らしかった。
「今は日の目を見ないかもしれんが、いずれはまあ、どこかで役に立つ。
だから、頑張って、頑張っても届かんのなら、それでいいと思うのだ」
散々話が脇に逸れ、そのたびに頭を下げながら長話を続けたセイバーは、最後にそう結んだ。
昨日のことだ。
昨日、全力を尽くすと誓った。
セイバーが手を握ってくれる。
鼓動が早くなる。私はそんなにコロッといく子じゃないので、これは単に緊張しているだけ。
そう思うと気持ちが少し楽になる。緊張してるだけ。いやいや、武者震いなのだ。
「では、トリガーをかざせば決戦場への扉は開かれる」
頷いて、セイバーの右手を握り返し、片手に暗号鍵カードを持って前を見る。
――空中に穴が開いていた。穴の向こうから、覗かれていた。
, -=====- 、,
. -=<< イ三●三メ >>=-
. ´ ´`‐==ニ==-´ `
初撃を打ち払ったと思った時には、既にセイバーの胸に矢が二本も刺さっていた。
ごぼり、と。セイバーは喉から血をこぼしながら、私に向かって笑った。
_
,ィ圭圭
_,.ィ≦ミ斗・''"¨ ー- .,_
_,.イ彡・'" ヽ、 まったく我ながら情けない。
,.{ !㍗ ヽ
ィ圭〉' ヽ、ミミ≧x、、、、 _ィ,:z,: 一回戦でこれとは思わなくてなあ。
i圭'ィ彡 ゞミ _,,_、ミ、 ,./_´"彡
,イ圭圭彡, ` ,._f・ソ≧` 〈tヲ、 i' 実はまだ辞世の句をこしらえてない。
,;i圭圭|圭彡ッ  ̄ ` 7 '、
《圭圭! ,.`ヾ彡;, '´ '゙ i ゴ 戦いながら考えるつもりだったんだが……。
マ圭ミ| ゝ.7 '彡;;, _,,,..... !. ホ
. マ圭、!、`ヽ'彡;;'. ゝ=ィii─ヾ;:,' ・ ッ
マ圭i;、 -‐ X'´ |||l!‐ !・
、、 マ'Ⅷli;、-':::ヽ,./ ,i i|||i i
、ヽ\ i マミミ ;//`ヽ-'.|- ¬,.イ!シー- ,!
、 ヘヾ、`ヽ{, ヘ `l!/ ,'::.. ノ i ,.ィi||!´ ,. '",ィ7,. ,-
、、ヽ`¬ーヘ、` 、. ヽ ∨ ,ハ/ ,'ィ./ //,ィ'"/´/
ヽ`ーヽ、_ \ \ .Y ├'´ /ィ-一' 7´i ,/ /_
: : : : : : : : / |: :/|: :|`ヽ: l\ : : : : : . \: : : : : : : . ',
`ヽ、: : : / V |: :| l/ \__ /\ : : : : : . ',
: .\\:/ ヽ:\ \ / \: : : : . ', まだ、まだだよセイバー!
: : /< ` >< : : : : : .ヽ: : : . ',
: / `丶、 / \ : : : : .ヽ: : : .ヽ 令呪をもって――
/ \_ 、_/ ハ : : : : .ヽ : : .ヽ
', ,.o‐===≦、 ,≧===‐o、 |'⌒', : : : .ヽ : : .ヽ
∧ O゚ ゚O l ∧: : : : .ヽ : : .ヽ
l ', ⊂⊃ ⊂⊃ / /: : ',: : : : .ヽ\: .ヽ
ヽ.人 ' / ノ|: : : :ト: : : : : l \:ヽ
: : . ∧ /. :|: :|: : : :| ヽ: : : .l \
: : /: /\ (二ニニ二) / . : |: :|: : : :| ヽ: : |
. _ || .| | / :}
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. {/ _ノ//////////////||/////| | ,///}
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. ///////////////////||/////| | /////
. ∨/////////////////||/////| | /////
},/////////////////||/////| | /////
痛みも無く倒れていて、気付けば視界は真っ暗だ。
これが達人の技というものなのだろうか。
死ぬというのはもっと痛くて、苦しいものだと思っていたけれど
私の迎えたそれは、痛みなんて欠片もなくて、どこまでもどこまでも、悲しいだけだった。
監督役の冷笑が聞こえなければ、それはキレイな終わりといえたかもしれない。
____ _ _ __ ___
Ⅵ:i:i:i:/::::::Yi:i:i:i:i:ァ::::::-:::.、::::::...._,...,ィ--- 、_
ヽ、_/:::::::::::/i:i:i:i:/:::::::,.:'::,:::Y:::::⌒ヽi:i:i:i:i:i/
,{::::::::::;':::--'::/:::/:::/:,ハィ、::::,::::::::ヽ__/:l 思ったより手間取ったわね。
. /!|:::::::: |i:、:::::/:::/:::/:/ }:::|:::i:::::,::Y:: !
/:i:i|:::::::: !i:i:>::ト-l、::{l:| /::::}:::}:::::}:|i:、:| ――アーチャー。
|:::::::::|-{Ⅵrtォミ、ト{ /-/、/:::::/:}、_i:>
}:::::::::|{ヽ 弋こソ` ィrtォ,/:://::::/
;'::::::::::ト、_ ヒ(ソ /イ:::::::::/
,::::::::::: |:::込、 、 _' ,:'ソj!:::::::/
/:::::::::::/::::::::| \ _,....ィ::::::{::::::::{
,':::::::::::/:::::::::{: ̄: `: ´:{、:: |__:::|::::::::|
////ィミミミミ///////////////l/ハ///ハ、
〈//.,'/∧\ヽl////////////// V//////lト、
|リ,' i///ヘ,-}l///////__,、//,'zzz}ト'/////ハ 手を繋いだ男女を狙うのは
ヘ\'//∧ l .|l//////////,{ヽ弋サ.l////l|Ⅵ 少々心苦しいところがありましたから。
,'l/|ヽイ//ヽ\|l//////////l{ V// リ .リ
>!l| 〉////,ィ|l|||//,l' ' ' ´  ̄ _ 冫ノ / 手元が狂ったとしても、致し方ありますまい。
///////// il||||l//トヽ 、____, 〉
//--- 、/ ..l||||||l/,ミヽ、 ` ̄ィ′ 私のマスターも、それくらいは許してくれるでしょう。
_ ∠、 ヽ .l||||||l'//,>. ハ|i
 ̄ ̄ー―zz、 \ ll|||||||li、メ'´./リ≧ー‐'l/l||
==- 、`ヽ \\ .',从||||||li、`l、/ ./////リ
\:.\\\ Vノ州|||li`li ヽヾ/////
,. -‐====. ..
,.<: : : : : : : : : : : : : >、
/: : : : : : : : :/: : : : : : : : ヽ そうならいいんだがな。
,イ: : : : : : : : : : :,:,:イ-‐': : : : : : ∧
/: : : : : :ー='''´: : : : : : : : : : : : : ハ 俺たちとしても、弱い方が残ってくれた方が都合が良い
,': : : : : : /:イ: : : : : : : : : :/: : :,/: :ハ
,イ : : : :/: ;イ: : : :,: : : : : / : :∠'i:/ : : 〉 ……が、違うな。 お前は冷静だった。
/: : ://:,イ ,': ://: >'イ-‐<}`レ:,: : /:}
 ̄i: :イ/、ヽ{.,/ ン / イ: : : :,イ
}イ: :ハ_ `' _ /: _,ィ´: i
ノ; : : : ーi ' `ヽ ' ´ //: : :/
´ レ'i: : : : i、 /: : /
,......<´::∧: : {: :i \ , イ‐': : {
<::::::::::::::::::::∧: : iヽ{ ` _... <. /: : :ハ:i_
/´∧ _V::::::::::::::::::::∧、{ ,'、:イ  ̄`>._
,':::/:.:∧. ∧:`>、:::::::::::::::ヽ ,'´`::::::::::::::::::::::::::::::::>
.i:::i:.:.:.:.:∧ 〈_:∧:.:.:.:.:.ヽ:::::::::::::ヽ /ヽ:::::::::::::::::::::::::::/´
.i:::i:.:.:.:.:.:.∧フ´`}∧:_:.:.:.:.:ヽ::::::::::::ヽ ヽ::::::::::::::::/
,、<i:::i:.:.:.:.:.,< イ__/ `}:.:.:.:.∧::::::::::::ヽ、_ .}::::::::::/、
./:::::::`V∧:.:.i /‐ / /:.:. ̄`''''''‐‐:i:::::::::::ヽ`二ニ二/:::::/::::::::::>、
'::::::::::::::ヾ::ヽi i:.:./ .,イ:.:.:,イ`i:.ヽ:.:.:.:.:i:::::::::::::::ヽ: : : : :}:::イ::::::::::::::::::::::`>.、
::::::::::::::::::ヾ::i i:./ ,イ:.:.:.:.} .}-‐:.:.:.:.:'、:::::::::::::::::::>、/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::`ヽ
__/i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:.
/ /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:.`ヽ
/ /i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/ヽi:i:i:i:i:i:i:i:i:. 聞こえはいいですよねえ。
. 〈 〈i:i:i/{i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i/_. }i:i:i:i:i:i:i:i:i:i
〉_∨/{i/ヽ|:i:i:i:{/≧=x、 }:i:i:i:i:i:i:i:i:i:} 弱きを助け、強きを挫く。
i:i:i:∨i:i{ b :|i:i:i:|{ ゞ‐‐' jハi:i:i:i:i:i:i:i:}
i:i:i:〈∨〉ヽ .|i:i:i:| ` ̄´ ゝ'´}i:i:i/ 私たちを助けてもらってるのには感謝しています。
}i:i:i:i:〉〈|∨ i|i:i:i:| 〉 i}//
}i:i:i:/∧〉 v:i|i:i:i:ト、 ヽ , /i:|
. }i:i:i:i:i:i:i:| }:i:|i:i:i:| ≧ イi:i:i:|
}i:i:i:i:i:i:i:|/” :|i:i:i:ト : : T i}i:i:i:ト でも、私たちだって分かってやってるんですよ。
/i:i:i:i:i:i:i/ :|i:i:i:| `、 `ヽ\:i:| \ _ ノ
.:i:i:i:i:i:i/ |i:i:i:|‐- _`ヽ \\_ この戦いの勝者が一人だっていうこと。
.:i:i:i:i:i:/ |i:i:i:| ヽ\ } } '、
}i:i:i:i:i:{/⌒'' 从iル' \\} } }
/i:i:i:i:i:i{ `ヽ. \} } /
.:i:i:i:i:i:i:i:i{\ / } } { セイバーを先に仕留めたことに違和感を覚える気持ちは分かりますが
.:i:i:i:i:i:i:i:i:i{ =‐ \ / /
}i:i:i:i:i:i:i:i:i:{ \ } / / } 詳しい説明は、控えさせてください。
/i:i:i:i:i:i:i:i:i:{ / / / }
___ , -─‐v‐- 、
/::::::::::>'::::::::::::::::::::::::::::\r‐ 、
\__/::::{:::::j:l:!´¨丁ハ:::::::}::::::::> そう。安心したわ。
l/:::}::::ナメ、ハ !≦}::l:::トイ
|:::::::ハ::{代:ソ ヒ以}イ:/!-「 一方的に利用するだけってのは気持ち悪いし
|::::l::::fヘ ' ハ::::|:::|
|::::|::::`ー、 ` ̄ /イ::/::::! 私たちに勝つつもりでいてもらった方が、私もやりやすい。
|::::|:::::!:::/::ト、_, イ:::/:::::::::|
|::/:::::ハ(::::「 ̄ ̄ ̄7:::::::::::ハ
/´:::::/:::{::ノ: : : : /:::::::::::ノ: : '.
/::::,ィ´: : __/__: : :(::::::::,.ィ´: : : : :ヘ
ノ::::/: i/: : :/: : : : : :)::::( : |: : : : : : : :}
/::::::ノ: f: : : /: : : : :イ:::::トヽ:l: : : : : : : : \
(::::::::/: : :| : : : i: : : : : :):::/: : : :> 、 : : : : : \
\/ : : : }: : :l |: : : :/´ : : : :/:::::::::\: : : : : : :\
/: : : : ハ: : :| }: : : : : : : : : /::/:::/:::ノ}ト、_,: :´: : : `、
/: : : : : /:::l: : : : : : : : : : : : /::/}::(::/ / /: : : : : : : : : }
!: : : : : Y )/!: : : : : : : : : : : {:::(ノ:ノ`, <: : : : : : : : :/
'.: : : : : '、 /: : : : : : : : : : : : :' 、 /´: : : : : : , ´
\: : : : Y: : : : : : : : : : : : : : : ∨: : : : : :/
l / \\,':´i:i:i:i`´i:i:i≦、
___ >:i:l L_ /:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iヽヽ
/ __ 二二ニニイ:i:i/:i:i:i:i イ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:ヽ ところで、このやり方を見逃してくれているということは。
\/ / /:i:i:i:i:i:i:i:iノ:i/:i:i:i:i/ヽl:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧
/:i:/__/:i:i:i:i:i:i:i/ /(i:i:i:i:i:「匀ミ:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:il`\ ルールには抵触していない、と思ってよろしいですね?
/i:i:i:i:i:i:i:i/´,二三ミ、ヘ'ヽr/:i:ir癶ニ´i!i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:|
/:i:i:i:i:i:i:i:i/ /´ ヽ! l:l:l ト :i:i:i:i:i:i:i/ 監督殿。
. /:i:i:i:i:i:i:i,.'´// i l:i:l、 、__´_ ソノノイ/
. /:i:i:i:i:i:i:/ i i 、 } l:i:l ゝ _´ イ
:i:i:i:i:i:i:i:/ l l ヽ ,' l:i:l:ト〃/l:i:i:i:l |
i:i:i:i:i:i/ E>=== i ,' l:i:i:l// l:i:i:i:lノ
:i:i:i:i:/. E>ミ三l i j:i:i:i:l 彡 l:i:i:i:.ヽ
/三二三\
/l/////////∧ ムーンセルは、各々が戦い方を工夫することを否定していない。
{l///////////l}
Ⅵ)////////Ⅳ 同盟なら他にもいくつかできているし、マスターの暗殺も何度か起きている。
≦ ////////≧
彡ィ∧/∧/∧ハミ
. __ -‐: :¨: : : : : : : : : : : : :¨: :‐- __
/.:: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :::.\ それにしても、一度相手を撃破できればペナルティはリセットされるのだから
. /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:ハ
. |: : : :\:::::/: : : : : : : :.:i:. : : : : :ヽ:::::/: :/: : | 事実上、校舎内での暗殺行為すらも認められているといっていいだろう。
. |::. : : : .:Y : : : : : : : : : |:::. : : : : :.:∨: :′.: : :|
|:::::. : : : レ´.::::: : : : : : :!:::::::. : : : :.:l: : : : : : :/
〉:::::. : : :|::: : : : : : : : : : : : : : : : :::| : : ; : : :.}
|: : : :\|: : : : : : : : : : : : : : : : : :l/: : : : :|
. |.:: : : : :.|_. :────── -、/.::. : : : :.:|
. |: .::::::::::.L:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/.:::::::::. : : :|
. |: :`ー─´ \`ー─一´ ̄.:/ー──': .:/
. \: : : : : : : .\: : : : : :/.: : : : : : .::/
\:. : : : : : ::.\ /.:: : : : : : .:/
/ / ´ / / . | .ハ
, .7: ̄| / / i ハ
_/:./:.:.: . |. _ ′ / i ' 小 はぐらかすなよ。
<:.:ノ.:.:.:.:.:.:.:.| |:.:.|ヽ i i/ / . / / ./ / i
Y彡i|:.:.:.:.>、.|:.:.|:ハ./ ., ' / ./ ./ .|: i 自分の対戦相手以外を攻撃することは禁止されている。
.V:.:.:i:.:.:.へ:.:.:>i:.:イ // .i
V:.:i:.:.i:.///>:.:.:.:./ / /,イ i .リ その点に抵触しねえかって聞いてるんだ。
V:.:.:.{///:i:{>/ , :i / /<´,イ / ,’
i: i:.:.:.:.:ヽ/:.V,ィ'i/ | i| ,イ ./ /弋ァァ |/ .//|
∧:.:.:.:.:.:.:.:>V:.:.:.:i ィ i..|Vi.V /..| イi./ ` / / ./>.、
.∧:.:.//}:i:イ V:.:.:|i.|,ィ|イi..| ` .V/ . |/:i |' ,ィ.イ | /:.:.:.:.:.:.:`:.ー--ァ
.∧:.:.:.Vi}:V .V:.:.:.:.:.:iハ ヽ. 、 _ ゙ '´ ,イ .| .{:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/ 一回目は俺の相手をアーチャーが片づけた。
.∧:.:.///:V_ ...-‐:.:.ヽ:.:.:.:.:.:.:.:ヽ|\ ` .二二_ア´.イ . /| i:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/
.∧:.:.///:V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ:.:.:.: . |/i ` .、 . <|/ .//:.:レ:.:.:.:.:.:.:.: / 二回目はアーチャーの相手をアーチャーが仕留めるのを手伝った。
,.ィ: ∧:.:.///:V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:V:.:.:.:.:{ i `ー ´ |/ |/:.:.:.:.:.:.: : /:.>、
/:.:.: ∧:.:.///:V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.V:.:.:.:.| :i /:.:.:.:.:.:.:ィ:´:.:.:.:.:.:.:.:.:`:.:.:.、 状況が違えば、判決が違ってもおかしくだろう?
,.:':.:.:.:.:. ∧:.:.///:V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:| ヽ ./.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ
/.:.:.:.:.:.:.:∧:.:.///:V:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: ヾ|ヽ、 ,イ.:.:./.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ 俺の宝具はちょいと特殊だからな。
_ ...... _
/.:.:.:.:.:.:.:.`:.:..、
/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.`ヽ. 現在ムーンセルのルールが適用されるのは
{.:.:>>ぐ彡イイ //.:.:.:.:.:.ヽ、 ムーンセルが“聖杯戦争として観測したもの”だけだ。
(、、__..ノ彡イ{γ} |:// Ⅳく|:./ヘⅣ!iヘ!
≫>.:/.: 人ゞ j′ j/㍉ゞ 厶!!|
{イ.:/.:.:.:.:.八:.ヘ、j ´┌仞イリ あなたの宝具が作り出す世界は、聖杯戦争の舞台として登録されたものではない。
イ.:ハ.:.:.ノ.:.:.:リミ`ー=≠ー 、 あなたが宝具によって他のサーヴァントに手を貸そうと、それは審議対象にすらならない。
ノノ从.:(((人ノ: : : :/´ : : : : `\
///// ヽ` ー.: : : :.`ヽ: : : : : : : :' 、
/'//// : : : : : : : : : i: : : : : : : : : : \j
/ : : : : /: : : : : : : : : : {:.: : : : : : : : : : :.:.\ とはいえ、この抜け道はムーンセルに問題視されている。
. イ.: : : : :ヽ |i:、、 : : : : : : : : }___.: : : : : : :`ヽ/
// /,: : : :`ヾV/,\ヽ、: : : : :.く、:.: : : : :.`ヽ.: : : :.ヽ 同様のロジックによって他の参加者を殺して回る輩は他にもいてね。そちらの方は少々目に余る。
{/ヘ//.: : : : :////////7ァァ==…ヽ、、.:.: : : : : : :.:\'、
Ⅵ/\: : : ://////////: : : : :./`\ヽ、、___: : : :`\ ルール確認はこまめにしておいた方がいいだろう。
、____ _,:‐:y:´: ∠:_: : : :_>く: :.ヾニ/ 実際にやってからしか答えてくれない癖に。
ヽニニニヽ:,r‐:-:´: : : : :∠ニニニl: : :.:Eヲ
\ニニ/: : : : : : : : : : : :.`;>ニ!: : : ト, ルール確認をこまめに、って……
くニr': : : :トvwハ: : :.:ト.く三オ: : : !::.
メ{: : : : | '; :!: |_刈: :.|: : : |:.| これからもどんどん暗殺しろって意味にしか聞こえないけど?
Ⅶ;ヘ;刈、 ,j斗fr示}rリ|: : : |:.|
|: : :k'Tハ ゞ-' |: : : |:ヘ ____
|: : :ハゞ' 、 l!:..: :.ト'////,ハ
|: : : : :ゝ、 , 、 l|: : : |///////ハ
l:.!: : r'7//>、 /_ノ:!: : : !///////∧
l:.!: : {//////√/////,|:.!: :.l////////∧
/ :.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ハ
. / .:/:.:.:/:.:.:.:./:.:.:.:.:.:.:/,ヘィ1:.:.:.:.:. 〉
{ .:/.:.:/:.:.:.:.:.:/.:.:,〈:.:.:.:j !ミシ{:.:{i:. (
レ'i.:.:/:.:.:.:.:.:ハ:.:/ ハ.:.:〈〈 }:.:!i:.:i: } そう思ってもらってかまわんよ。
. 乂.:{ ,.へ__} |=}≧丈z}_} {ィ孑ハリ
. -=彡 レ{ - i 刈亠イ`ソソ il圷ノリノ では、私はこれで失礼する。
=≦三:.:.:.:ヽzソ ミ i| ′
z彡:.:.:.:.:.:.:ハ ヽ 」イ 君たちの健闘を、期待している。
/ ィ.:}:.:.:.:.:こム `ー―‐'´:.:ミ=-
. {/ !:ハ:.:.:.、ミ=- \____/.:i:.ヽミ=-
| ̄ ̄ ̄ ̄}―‐┴‐1^iハノ
厂`: : : : : : : : |:::::::::| ::l::| :|‐、
.. --、
_ _ ,ィ;i;i;i;iゝ、:;.\ 今日はここまでー。
γメゞく ヽ;i;i;i;i;i:.マヽ}
Y/ヽ.′、 `¨¨¨´}(__) アーチャーのマスター決めておこうか。
r‐ヾ!、.| tzy、v,yzヘ
ヽ:;i;{´ ! 八::j l::ノY| ↓1
7:;:V、__(_ 7ィノ 1~3:士郎
___´ くヽ;i;{><}ヽ 4~6:11さん
/ `ヽ;iヽ:i;| ヽ:i.ヽ 7~9:シエル先輩
. ( `メ≧‐┘__ 二ゝ
`ー――――' ̄ ゝ'
乙
ここで出てるオリ鯖は自作なのかな?
,r,===-、
_ // `ヾ; >>656
./ ._`>、-r=- 、__l.l,r-、 リ 今のところ、顔を見せてない一騎を除いて
/ _(_)-'、/ /ミ=-=へ`ヽ、 みんな原作鯖or自作鯖だな
i _,(_)-'ヽ/ / `ヾ、 .',
V(_)-' i ,' ,' `ヽ,
|,イ. l .ヽl .l l たとえルール違反でも、ペナルティはなるべく
_.Y、 ヽ、l .l/l/l/l/l/l/l/l/l/l/} 同盟相手の方が被るようにしているランサー
/:::::::ト、ヽ,.l .| ーr-、_ t-イ.リ|
ヽ:::::::::Y⌒'.j .| .|::::l l::::::| l l 礼装が変なことにならなければ
ヽ;:::::j .、j l .iリ. ',_ノ ヽノ )l 凛ランサー組の協力者ポジションは貴女になる予定だった
`ーイ`ー,l .l , イ/
|:::::::'イ`フー-ryry-イ ./リ
` ̄´ ./::〈::::)-、,r|::Y|
.フ::::::f::::l全l:::l:| ところでEXTRA世界の士郎ってどんな状態? ↓1
,r/:::::::::Vノ-、r',:`ヽ、 1~3:どっちかっていうとエミヤ
./:/==--}l| _,イヽ;::::\ 4~6:正義の味方はじめました
/;;;;;;;´;`;^;^;^;l|´゛| | |:::::::::>, 7~9:実は俺、heal(16)すらまともにできないんだ
/ノVVVV,f-/VvVvl,イVVVVV`
.し' 'J
..... _
/.;:ィ、;:.\ レジスタンス活動初期で
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ まだ肌の色変わったりはしてないあたりかな
(__)`¨¨¨´ ノ
.' ムzvvvyW、ヽ あのアーチャーわりと誰と組んでもやってけそうだけど
〈| j== ==| |〉 マスターのお悩み相談とかは苦手そうだから、これがちょうどいいか
<Wゝ. 「 フ.ノリゝ
//く)ヽ}:∽:{ノ、´
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ じゃあ次ー、二回戦の対戦相手決めようか
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' > ↓3 好きな奴どうぞー
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄
決戦場で何があったのか、私には分からない。
何も見えなかったし、何も聞き取れなかった。
決戦場の空気は、湿り気を帯びて重たくなっていて、肌にまとわりついてくるような感じがした。
ムッとしているけど熱くはなく、逆に体の芯から冷えていくよう。
一度意識してしまえば、気持ち悪さはどんどん酷くなっていった。
息をするだけでえづいてしまうほど息苦しくなって、その先は覚えていない。
次に目を開いたときは、マイルームだった。
対戦相手以外の人まで倒して回っている参加者がいるそうで
二回戦の組み合わせに手間取っているらしい。
決戦後、キャスターはいつも以上に無口になってしまい
アリーナも空いていなかったので、二回戦までの時間にできたことと言えば
例の辻切りの噂を聞くことくらいだった。
無名の参加者から優勝候補まで、被害者はかなり多いらしい。
狙いに一貫性が見えないことから、犯人は狂人だとか、実は複数いるとか、いろんな話が飛び交っている。
実は未来視の使い手で二回戦以降の相手を先に仕留めている説、なんてものもあった。
冗談交じりに語られていた噂が、次第に真剣に恐れられていき
ほどなく一週間が過ぎようという頃、ようやく私の端末に、次の対戦相手が決まったことが伝えられた。
拳では勝てぬから、鋭い石を手に取った。
向き合えば勝てぬから、弓を手に取った。
道理をもって無理を通す。弱いからこそ考える。
だが、強き者が弓を持つなら――。
こどもはおとながきらいです
だめだだめだとそればかり
みんなもおなじというのなら
わたしのともだちあつめてみよう
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━━━━━━━
━━━━━━━ blindness/cross close
━━━━
━━
掲示板に記された名前は、1つだけ。
私の名前の上、対戦相手の名前があるはずのスペースは、黒く塗りつぶされたようになっている。
監督役やNPCにも相談してみたが、データが修復不能な状態になっていて分からないと言われてしまった。
ムーンセルに問い合わせてはみるが、回答は期待できないとのことだ。
アリーナに出向けば、いずれ相手と出くわす時もあるだろうけど
相手が分からないというのは、少し不気味だ。
一日目・前半 なにをしよう ↓3
そういえば腹ペコさんが言っていた。一週間後、また来てください、と。
というわけで教会へ行ってみた。
「ああ、あいつならまだ来てないわよ」
「情報世界とはいえ、朝からカルボナーラはちょっと重いしね。気分的に」
↓1
1~3:なにもない
4~6:「うむ? もしやこの教会、施しご飯があるのか? よければ拙僧にも……」
7~9:「お待たせしました、カルボナーラ(朝)です」
「お待たせしました! カルボナーラ(朝)です」
食堂・購買部で見かけたことのある配膳車で爆走しながら、腹ペコさんが突っ込んでいた。
教会の清浄な空気が、一瞬にしてカルボナーラのチーズ臭に塗り替えられていくー。
ところで、(朝)とはいったい。
「(昼)とか(夜)もあるからだよ! 一日中食べようね! ローマ式の吐き方も教えてあげるから!」
「吐いて腹を空にして、長時間食べ続ける行為は、ローマの享楽の象徴。
健康にも良いとされていたから、ワタシも一度経験しておきたいと思っていた」
え、えー……私吐きながら食べるってちょっと……。
「別に吐くのは構わんが、教会を汚すのはやめてくれよ。掃除は私たちがやっているんだから」
「今日の掃除担当は私じゃないから、別に構わんぞ。どんどんやれ」
↓1
1~3:普通に美味しかった。
4~6:キャスターが元気になった。
7~9:もちろんステータスが上がる
「ペコリーノ・ロマーノは羊乳から作ったチーズ。牛乳よりも強くて個性的な香りが特徴。
多量の塩を使って作られるから、単品で食べると塩気が強すぎてちょっとつらいんだけど
保存性が高くて、何と合わせてもいけるんだよー。
「ローマ軍の遠征を支える要因の一つ。
この万能食品があったからこそ、首都を離れて広大な版図を作り上げることができたとも言える」
キャスターと腹ペコさんが仲良くなってる。
あんなに楽しそうに話すキャスター、私も見たことないのに!
なんだか、餌をあげていた野良猫が、知らないおじさんから魚肉ソーセージもらってるところを見た気分みたいだ。
別にキャスターは悪くないんだけど……今一釈然としない。
「パスタをゆでる段階から、チーズの塊を入れておくと、塩の代わりにもなるんだ。
チーズとパスタと胡椒。これだけでちゃんとカルボナーラになるんだよー。
それだとちょっと癖があるから、トマトと玉葱、イタリアンパセリなんかでマイルドにしてあるけどねー」
「育てやすくて健康にも良く、香油を作るのにも使われたから、地中海世界全体に広まったパセリだけど
もともとは古代ローマで栽培が始まったもので、一説には建国王ロームルスが奨励していたとか」
キャスターのローマトークについていけない……!
なんだか面白くない。ご飯はみんなでお話しするからこそ美味しいもののはずなのに
どうして一人で啜っているこのカルボナーラは、こんなに美味しいの……。納得いかない。
チーズベースのソースが美味しい。
口に入れるまではこんなにもしっかりパスタに絡んでいるのに
舌で触れると、トマトの酸味と共に解けていって、するりと喉を通り抜ける。
喉元に残る感じが無くて、パクパク食べていけてしまう。
フィッシュ&チップスの十倍、いや、それ以上……。この世にこんな料理があるなんて。
……まずい、料理に夢中になっていると、キャスターが腹ペコさんに取られてしまう!
悔しい、でも食べちゃう……。こんなもの……こんなものがあっていいのだろうか。
乙女のガード下を潜り抜けてくるのは、甘いものだけではなかったのか。
「じゃあそろそろカルボナーラ(朝その2)にいこうかー。
今度は鷹の爪とニンニクを使った刺激の強いタイプなんだけど
(朝その1)を食べたあとは舌がチーズの油分に守られてるから、辛いの苦手な人でも大丈夫!」
!!! 本当に一日中食べ続ける気だったー!
カルボナーラ(昼その3)から凛さんとランサーが加わり、宴は本当に一日中続いた。
確かにランサーとアサシンもいっしょに食べていたはずだけど、なぜかほとんど記憶にない。
腹ペコさんいわく、「アサシンはぼっち飯でないと落ち着かないから気配遮断してる」らしいが
ランサーの姿の方もおぼろげにしか覚えていないのはどういうわけだろう。
過ぎた時間を思い起こそうとしても、カルボナーラのことばかりが頭に浮かんでくる。
結局、ローマ式で吐きながら食べることまでやってしまった……。
アサシンの情報マトリクスが更新されました。
┏━━━━━━━━━━━━━━━┓
≪クラス≫:アサシン
┣━━━━━━━━━━━━━━━╋━━━━━━━━━┳━━━━━━━━━━━━━┓
【真名】:――――――――― 【レベル】:30 【属性】:中立・悪
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【筋力】:? 【耐久】:? 【敏捷】:? 【魔力】:? 【幸運】:? 【宝具】:?
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【特徴】:ぼっち飯(ブラッディ・グラス) 【令呪残数】:3
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_,. -ニ7ニ\ ,.ィニニニヽ
,ィニニ /ニニ \ニニニニ
/ニニニ/ニニニニ/\ニニニ} 何が悲しくて、
/ニニニ/ニニニニ////}ニニ/
{、ニニ/ニニニニ////ニニ/ 宝具で人の吐瀉物処理しなきゃいけないんですかねぇ。
マニニニニニ ////ニニニ/: ヽ
,ィニマニニニニ////ニニ/ l }: :l:ト-
/ニニ ∨---<///ニニ /: : ∨ : {:| 『料理人にとって食卓は戦場。
{ニニニ∨/////ニニ/}∧: |: |l: : :|'
乂ニニニニニニ>、´:::::/ }: |:.八:从__ 魔術師にとっての工房に近いから陣地効果入るよ』って
` ー---r、=<:≧、 |:/, '} ヽニ、
|∧ } , / / l / /ニニ}> 、 どういう意味なんですかねぇ……。
/ `ヽ`¨ -- ´ / j ' ,'ニニ |ニニニニ>、
/ニ/\___..イ / {ニニニ|ニニニニニニ>、
,.. <ニニニ/ニニ} {:::::Y、 |ニニニ}ニニニニニニニ \
/ニニニニ /ニニ/ |::::::::∧ |ニニニ|ニニニニニニニ/ }
{ニニニニニ./ニニ' / }⌒{ \ !ニニニ!ニニニニニニ/ニニ|
|ニニニニ /ニニ/{/ |::::::| `|ニニニ|ニニニニニ/ニニニ}
}ニニニニ'ニニ/ ,:':::::::| {ニニニ\ニニニ/ニニニニニ
ニニニ/ニニ ,' /::::::::/ |ニニニニ',ニニ/ニニニニニ ニ
|ニニ/ニニニ{ /::::::::/l |ニニニニ }ニニ{ニニニニニニニヽ
ランサーの情報マトリクスが更新されました。
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≪クラス≫:ランサー
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【真名】:――――― 【レベル】:45 【属性】:秩序・中庸
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【筋力】:? 【耐久】:? 【敏捷】:? 【魔力】:? 【幸運】:? 【宝具】:?
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【特徴】:英霊・食通 【令呪残数】:3
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,' .:.:.:.:.:.:.:.:.:./ .:.:/ /.:' i :.:. i
、 i ,':.:.:.i:.:.:.:.:./ /:/ /.' : .:.: .:. i
:.ヽ .i :.:.:.:i:.:.:.:/ , ':.:./ , /' .: .:.:.: : i
:.:.:.`i.. ',:.:.:.:.i:.:./ /:.:.:/ .:.: ,'.:' ,' .:.: /i.:.:.i .:.: i
::::::::{=二_‐- ...._ ',:.:.::i:.l' /:.:.:.:l .:.:.:.:.:/./ .: .:./t‐リi': : : ./:.: i
:::::::::l:::: : : : :゛ ‐- `゙;:、:./.:l/.:.:.:.:.:l .: .:.//' .: /弋ン/:./: /:.:. {
:::::::::i 二 ‐- _ ::::/:.:, 、/l:.:.:.:l/l /.:.//:.i :.:.i./二 ̄//l:.: //::. :.l、i、_
:::::::::i三二≡=_ /'"´ ..i .i.:.:.:.:.:.:l/.:/´:.:.:.:.i .:.:.:i / /. //l:.:.:il:.:.:l:.:-‐"i
:::/三三三三三-‐' .:.:.:.:.:.i l.:.:.:.:.:.:.l'/:.:.:.:.:.:.:.:i /ヾ、 // i/i:.-‐'´ ̄ i
´  ̄ ‐-三三≡=i:.:.:.:i l:.:.:.:.:.:.l':.:.:.:.:.:.:.:.:.i i /i-‐ ´ .i_
 ̄/:.:/l i.:.,、:.:.:.:.:./ 、.:.i' ヾ:{ . ,:i __.| i 二=‐- ._
./ ̄ ̄ //::::::ヾ/'i:.:.、:.:.:/ヽ ヾi. _... - ニ‐ | i /-,
___/ ::: /::::/l::::::::::i:∧:/:.::.、ヘ ー‐'''二- .| / 〃 {`‐、
' .:.:/ :::::: / ::::::::::::':::::V/::::::}:.:.`:, 、 .| i 〃 {{ ヽ、
ヾヽ /:::::l / ::::::::::::::::::::::::::::::::i/ ヘ`> <' ,' 〃 》 `ヽ
..:::::、ヾ::ヽ l:::::::::l< ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ へ `´ | / 〃 .: .:.:
::::::::ヽヽ::::ヾ::::::::i ` > 、 :::::::::::::::::::::::::::::::i::::::,' 〉 | i 〃 .:.:: :: :
::::::::::::ヽヽ:::::::::::::ヽ V::::::::::‐-::_:::::::::::::::::::::i::::,' i .| i 〃.:.:.: :: ::
:::::::::::::::ヽヽ:::::::::::::ヽ .V::::::::::::::::::`:‐-::_:::::::i:::i、 ' | ノ .:.:.:.:.: ::
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キャスターのステータスが上昇しました。(魔力の上昇は、◆神殺しでキャンセルされます)
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≪クラス≫:キャスター
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【真名】:――― 【レベル】:10 【属性】:中立・中庸
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【筋力】:E(10) 【耐久】:E(15) 【敏捷】:E(10) 【魔力】:E(10) 【幸運】:D(20) 【宝具】:E(10)
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【特徴】:英霊 【令呪残数】:3
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|∧:.:.:.:.:、:.:.|斗=ォ \'丁_う「`:.:.:.:.:.:.:.:.:,
| Ⅵ:.、:.:〃Ⅵ:.,r! 乂_ン .}/⌒l:.:.:.:.:,
}:.:.:r\'. `¨゚ , ノ:.:.:.:.:.:,
,:.:.:.:、__ 厂:.:.:.:.:.:.:.:‘
/:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、 ´ ’ /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.',
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, ':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.厂廴_ _ノ⌒ヽ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,
/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:イ レ⌒! } 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:,
-=彡 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.>'" : /^ト-ハ ./ `''<:.:.:.:.:.:.:,
-=ニ , ':.:.:.:.:.:.:.:.:,,' 、/;;;;;| l>ヘ `<:.:.:.,
-=ニ /:.:.:.:.:.:.:.:/ ⊆ニ¨'く />、 ヽ:.:.:.、
―=二 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:| と二 ` 、';;;;;> |:.:.:.:.\
,,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.L、 く_丁ヽ、__ ヽ' |:.:.:.:.:.:.:.:.、
,,:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:∧ 、_ノ\_/_ _L,ノ⌒! ,:.\:.:.:.:.:.:.ヽ
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/:.:.:.://:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/{:.:.:.:./:.:.:.:.、 / ヽ 、 /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:‘, ヽ:.:.:.:,
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.. --、
_ _ ,ィ;i;i;i;iゝ、:;.\
γメゞく ヽ;i;i;i;i;i:.マヽ} ランサーは当然混ざってくるとして
Y/ヽ.′、 `¨¨¨´}(__)
r‐ヾ!、.| tzy、v,yzヘ 他に、カルボナーラ会に参加してしてきた人はいるだろうか
ヽ:;i;{´ ! 八::j l::ノY|
7:;:V、__(_ 7ィノ ↓1
___´ くヽ;i;{><}ヽ 1~5:いないよ
/ `ヽ;iヽ:i;| ヽ:i.ヽ 6~9:いるよ(→続けて自由安価へ)
. ( `メ≧‐┘__ 二ゝ
`ー――――' ̄ ゝ'
一日目・夜
いまだかつてない満腹感。なんだかすごく疲れた。
このまま横になって眠ってしまいたいが、聖杯戦争のさなかにそれは不用心すぎる。
少しの休憩を経て立ち上がり、重い身体を引きずるようにして教会を出る。
昨日より少しだけ広い歩幅でアルクキャスターに手を引かれて、私はマイルームに戻った――はずだった。
だが、今私がいる場所は、明らかに別の場所だ。
頬をたたいて、眠りかかっていた頭を覚ます。
視界の果てまで絨毯が続いている。
難しい模様が繰り返される絵柄を見つめていると、距離感がなくなってくる。
天井は校舎内のものと同じコンクリ。上にも下にも変化が無く、ひたすらに広い空間。
空間転移のエラー? いや、誰かに見られている気がする……!
「マスター」
キャスターが指差す先には、たしかに人影が動いている。
↓1
1~2:DEAD END
3~5:逃げるよ
6~9:無傷で逃げるよ
今日はここまでー
1.腹ペコさんが駆けつける
マイルームは最高レベルのセキュリティで守られているが
今の腹ペコさんなら問題ない。そう、ローマ棒ならね。
,. ―y‐ 、__, .. ,_
/ / , ⌒ | `丶 待って! マスケルポーネのデザートパスタがまだなの!!!
. /, /i ,ルi ,ィ、i l ',
//, / l| /l|u! /|Ll|l ! u ,ト、 くるみとチーズのハーモニーをワインで楽しまないと終わらないの!!!
lイ∥/l /レ'`'リ |/ リ |从i i, | l|
| ll/|iリ(__) (__ソ l i l | l!
| /!'″''″ 、 ''″ |/l|/lリ
'゙ヘi、ι l`ニニニュ、u ,hソ′
lリゝ、 |::::::::::::::::::| /イ″
へ、__`^i>、 '===_',.ィ孑┐
lヲ,ヘ ヽ 、二/,、 |-┬
l/ ,ィヘl /:' | /‐/
', /∠L>ミr-{,.∠,|, /‐/
:'、 ソ:;:;:;:_|:;:/‐:;:、} //
ヽ'、 〈-,:;:;:;:-:{:;:j`':.:.ミ!'ン´
〉:, /:;:;:/:;|/:;i:.ヽY
2.名探偵アサシン
ニニニ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\ /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ニニニニニニ
ニニ .:':.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.У:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ニニニニニニ/
ニ/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,.ィ<ニニニニニニ ' ……ふむ、やはり。
∨´ ̄ `ヽ、:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:/ニニ>-::::...___.....-=<ニニニニニニニ/
/ ヽ:.:.:.:.:./ニニニニニニニニニニニニニニニニニ> 宝具で溶かしたのは足元だけのはずですが、
}_,ィニニニニニニニニニニニニニニニ>. :´:/
,:': `: .<ニニニニニニニニニニニニニイ: ,: : : / 同様の穴が一定間隔で続いていますねぇ。
∧: : : : : { 下 t,ォ、ニニニニニイ / }:/: : :/
∧ ',: : : :.| `¨¨ ` \:}: : // /イ: : :/
/ニゝ_\: : : 、 /: イ/ /: : イニ> 、
∧ニニ| }\_\ /’ | /イニニニニニ> やはりムーンセルのルールを逃れるほどの異界ですから
____/ }ニニ! | 、 ,: , /ニニニニニニニニ>
/ニニ{ \ 、 `ヽ、 `ー _/ イニニニニニニニニニニ もともとのサイズはあまり大きくはないということなのでしょう。
/ニニニl \ \ ` -、―‐ ´イ / !ニニニニニニニニニニ
,'ニニニl| \ \ ` こ´ / {ニニニニニニニニニニ 何らかの魔術か、宝具によって空間をループさせて拡張させている……。
´ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ }
ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ / ここにマスターの証言、「あっちから私の作ったチーズの臭いがする」
、ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ/
` <ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ> という要素を加えれば、誰が何の目的で構築したかは一目瞭然。
|:` <ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ> ´
|: :/: : :` <ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ>: ´'
|:/|: :|{: : : : : :` : . .<ニニニニニニニニニニニ>. . :´: : : : / 奴の宝具特性を鑑みれば、ここは遠坂凛の陣地――マイルームのはず
{' ,: { マ: : : : : : : : |/ `  ̄ ̄¨¨¨¨¨¨¨¨¨ ̄ ̄´ }: /: : : :/: :/
,: l マ: : : : : : : | j/: : : :/}: / 物理的には校舎とつながっていますから、このまま床を少しずつ溶かし続ければ
Ⅵ ∨: 、: : |: | 、 _, /: : ,: / j:/
\ マ∧: Ⅳ{ /: /,:' /' いずれムーンセルの観測下に入る……。
}' ∧: :.| ` ー---―――---- ´/イ/イ\
/ | \}、 、__, /} |\
/ニニ} | \ / | !ニニ 、 相手がこちらを攻撃してきたタイミングでムーンセルの観測が入れば……。
,..イニニニ| { 、 / / |ニニニ\
/ニニニニニ \ \ / ,:' |ニニニニニ 、
3.キャスター焦る
,,::::::: ̄:::::ミ、
/::::::::::::::::::::::::::::ヽ (っ……!?)
'::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::,
.l:::::::::::i::::::::::;::::::}::::::::::::, (この感じ、『異界』だ……!)
|ハj 'U^` }/ ,ノ::::::::::, (ふわふわする)
ヽ __ r':::::::::::::::, (あと何秒正気でいられる?)
`ー ヘ {、:::::::::::::::, (『異界』からの脱出なら、銀鍵機関の本来の用途に近い)
/厂 >、:::::::::::::,
r'テ〈;;;] イ ヽ::::::::::::i (間に合う?)
〈 ,、 l7 〔 }::::::::ハ|
Y `7/ヽ ノΛ/ (第四軸の進行が異なっていたなら、そもそも急ぐことに意味はある?)
,} _ノ ィ〔/
ノ / { (端が内側に飲み込まれた論理構造体)
/ヽ イ 〉
^ーこ__」 ヽ (ある角が特定の原子核に向かうなら)
|ヽ 〕、
|;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;`;;;;;;;;;\ (これは闇に囁かない)
4.アーチャーさん宝具解放
r‐ / /ミz、/ r''´l≧,..-'''"
l l / ヽヽ /ミz、/ _,.l l _,..''"
l l / l l )l /ミz、/ r''´l≧'''" _, l l'''" ヽ
___ , ' , '_,..- ―/―― 、__ノ,ノ , '/--、( ヽ、 _,.. ' l l_,..-''" . l ∧ rz ヽ
// l r―‐ , )二二二二二''''‐/―― 、 ` < __, ' /l l>'''" _, .l ∧. ヽヽ_ヽl l - '''"
. /' ´ ̄ ̄ `ヽ //ニヽ_/ /、 ヽ ̄` 、` 、` 、 ___, '/ l ヽ_,..-'''"l ヽヽヽ _,..- '' "´ ノノ 隙だらけですよ、キャスター!
.... , 'lヽ ヽ__l l / ヽ__ヽ ` 、`、`、二,..-'',' ヽ_ー) ̄ヽ ヽ、_,..-'''" , ', '
/ l ヽ ヽ-' /,,.-‐''二二''ヽ _,..-'''"_,..-'''l lー―‐ 、〉 ,,l l,,, ミャンガン
... / 、 \ ヽ、-/'´ _///..-'''"_,..-'''"l l l l l ll、____ノー―、_ノ 彡 ミ 『満張天――
. l l\\\、_、_、\\\ r-///.-'''"_,..-'''"' l::l ヽヽヽヽヽ_/ミz、/__ノ 从、 )
. l l \l,ィ弋ツ,r―― 、_,..-'''"_,..-'''" l: :l. ヾヽ, -、 > '''´/ミz、/ 、ー, ノ ノ
... ヽヽヽl l ____ ̄/{、 <,..-'''" {{ {{ ll,l: :l _,..-''" l l. /ミz、/ _  ̄ /,(´
_,..-'''"_ヽ_// //ll{ l, / i∧ ヽヽ ヾ ヾ ヾz、: :ー/'´/l l l/ミz、/ / ヽ__ノノ__)
 ̄ ̄ ̄ ヽヽl l lll{ l、 / ノlー'、 ヽ ヾ ヾ ヽ__/ ノ. l /ミz、/ (´, -' -―''´
. > ヽヽヽヾ、 ´ /人 ヽ_ノー―'´ヾ___/___, '' l l./ / ヽ、 (
_,..-'' ヽ/ ̄'''ー`ー 'ミ圭 ン ヽ、___,ノ / / __ ) ヽ
__,..-'''"ヽl l l l l l ヽ-―''、 _,. .- '''""~ ̄`ヽ / _,/ / , ' ヽ _ノ ノ l
/// l l. ヽl l l l ヽ、 ` ―'''’ _,..-― 、 ヽ ヽ/ / ,' , ' _ ― ' , -<
/// l ヽ__,l l l l lヽ ...,,___,,.. -‐''―- 、ヽ ヽ ヽ / / ,__ノ , ', '  ̄ヽ_ノ
5.ランサー、空間を繋ぎなおそうとする
-── - .
ー=ニ_ / ハ __
/ / ′ \i:i:く_fミ、
// / / }い x≪: : {/
ー=ニ-‐彳// / i x≪: : : : : :.>.、 アサシンの奴、ここを壊すつもりか!
レ1/ァ/ィ /}/x≪: :__: : : : : : :.`: ..、
く ,r: : -‐: : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ だが、空間を繋ぎなおしてダメージコントロールを行えば……!
_.ィ ト、´≪: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\
xYi;i;/: : : :ヾ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.
x<i:>´/: : _: : : 彡: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.
x<i:>´ /:  ̄: : : : : : : : : \: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:.∧
rf:::::::::::::::フ{ /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:.∧
<ヽ:::::::/: /:  ̄ ̄: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ',: : : : : : : : : : : : : : : : : : : ハ
ヾ _>'ヾ!: :./: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_: :-r────=ミ: : : : : : : : : : : : : : :.
{: :.{: : : : : : : : : : : :_ -‐ ´ ̄ ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : ::∧
ー、__ -‐ \: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.
ヽ: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.:|
V : : : : : : : : : : : : : : : : : : : |
}: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :.|
結果、アーチャーの宝具発動に対応し、アサシンは宝具出力を最大に。アサシンの足元の床が融解する。
絨毯を溶かした跡に出来ていた色鮮やかなマーブル模様は一瞬で消え去り、灰色に煮だった床が蒸気を上げる。
ランサーの宝具発動による空間のつなぎ直しはコンマの差で遅れ、校舎に対して開いた穴がループ空間に投射される。
そこにキャスターの宝具による、「この空間からの転移」が起動。
既に校舎内とつながっていたために、術式構築にエラーが発生。移動先は校舎にはならない。
ランサーの作成した矢を用いて発動されたアーチャーの宝具は、
「空間を繋げる」というランサーの宝具特性と、「物理的に繋がっているなら必ず届く」という本来の能力を併せ持ってキャスターを追い……。
! ,./ ''゙゙゙゙'''ー、 ◯ 。 ◯ __ ,'
! / `、 '"⌒''、, 。 ,r'" ゙" !
/ .│ │ .! 。 _..-….' -、. ◯ / ,!
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ミャンガン・シャグナリン 『罪と共に溶けし罪体』 セプテム ・ モンテスロマエ 『銀鍵機関』
『満張天・蓬矢到千』 『凡て通ずる七つの丘』
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。 。 _ `、
。 ◯ 。 /.'、___,..r ヽ
 ̄`'''-、 ,, --. ,,ィ―ー、 \,,,,./ \
ヽ ◯ / `'、 ◯ 〃 l ヽ、
| l゙ } .l ,/. 。 ◯ / '''' `-、
l ヽ ./ ◯ `;; -'" ヽ,_,. `゙゙''ー
./ . ◯.`'―-ー'" lヽ,
――'" , ‐ 。 。 i、 ./ ! 。 _,,,
。 ◯ ヘ ̄゛ / / }
。 /⌒'i `"'"゛ `'ー''′
, ‐'ー、 .`ーイ
◯ ◯ 'ヘ,ミ, │ 、_
,i .} l .'" .,i'" `\
。 |.l / / l广' l .!
゙'ミ―ー'' / -''|“゛ ゙゙. .ヽ、 ./ 。 ◯ __
◯  ̄゛ l゙ .l 、 . ̄´ ,r'" ゙"
ーー ,,、 ◯ ヽ `'ー-グ 。 _..-….' -、. /
.`'-, ◯ ` ̄'''″ / .\ .l
.ヽ 。 l゙ .__ .l `'-.__ ‐'
l . .,,-'''" ̄ ゙̄'''-、、." ◯ . ! ./ .`''、 ,!
.| 。 ./ \ ヽ .| . !/
↓1
1~3:ジナコさんの倉庫に飛ぶ
4~6:みんなで決戦場に飛ぶ
7~8:ようこその熾天の檻へ
9:CCCはじまるよ!!!
,r,===-、
_ // `ヾ; これだけやらかしておいて、ジナコさんとこに飛ぶだけなのか。
./ ._`>、-r=- 、__l.l,r-、 リ
/ _(_)-'、/ /ミ=-=へ`ヽ、 じゃあジナコさんの鯖決めて今日は終わりー
i _,(_)-'ヽ/ / `ヾ、 .',
V(_)-' i ,' ,' `ヽ,
|,イ. l .ヽl .l l ジナコさんの鯖 ↓1
_.Y、 ヽ、l .l/l/l/l/l/l/l/l/l/l/} 1~3:バーサーカー(虎)
/:::::::ト、ヽ,.l .| ーr-、_ t-イ.リ| 4~6:ライダー(妖精)
ヽ:::::::::Y⌒'.j .| .|::::l l::::::| l l 7~9:ランサー(ランチャー)
ヽ;:::::j .、j l .iリ. ',_ノ ヽノ )l
|:::::::'イ`フー-ryry-イ ./リ
` ̄´ ./::〈::::)-、,r|::Y|
.フ::::::f::::l全l:::l:|
,r/:::::::::Vノ-、r',:`ヽ、
./:/==--}l| _,イヽ;::::\
/;;;;;;;´;`;^;^;^;l|´゛| | |:::::::::>,
/ノVVVV,f-/VvVvl,イVVVVV`
.し' 'J
体育倉庫だった。本戦への扉はここにあったから、体育倉庫のことは良く覚えている。
雑然と積み上げられた段ボール箱はそのままに、体育倉庫の中央だけが変わっていた。
体操用のマットを敷布団がわりにして寝っ転がっているぽっちゃりさん。
そして彼女が操作するデスクトップPCの存在感。
見た目から手作り感溢れるチープで巨大なPCケース。
複数のモニターがちかちかして、キーを叩く音がかちかち忙しない。
扇風機は冷却ファンの手助けかと思いきや、部屋の住人に向かって首を振っていた。
やっぱり、ふとましいと暑いのだろうか。
手元にお菓子を置いておきたい気持ちは分かる。分かるけど、ああなってはいけない。
お菓子が美味しいのは、食べ過ぎてはいけないからだ。どんな物も溢れてしまえば幸せはどこかに飛んで行ってしまうし、
一方で体重を諦めたら手は止まらなくなるだろう。そこにあるのは虚しさと慣性と塩or砂糖だけだ。
うん、なんか、私にもやけ食いの経験があった気がする。
ぽっちゃりさんは片手でマウス・片手でキーボードを操作しつつ、サーヴァントにポテチをあーんさせている。
自分では1mmも動かずに遊んで食べて、カッコいい男の人まで確保。
みんなの憧れお姫様生活と紙一重なのに……どうしてこんな。
「カルナさん、モニターが見えないッス。もう自分で食べるからほっといてください」
「しかし、汚れた手で精密機器に障るのはよくない。そう言ったのはジナコだろう」
「ジナコさんは器用に小指と薬指だけでポテチつまみあげてマウス汚さないからいいんでーす。
ブルーレイ一つ探すのに体育倉庫中ひっかき回した挙句、埃まみれの手でディスクドライブ開けるダメサーヴァントとは違うの」
……しかし、突然現れたはずの私たちを完全スルーとはどういうことだろう。
こう、誰かの記憶を覗いている状態とか、古の物語を魔術で見ている状態とかで
自分のことは誰にも見えないし聞こえないし、自分も何にも触れないアレ……みたいな?
でも、キャスターは倉庫の扉を開けようとして苦戦しているから、どうやら違うみたいだ。
ドアノブを回して押して引いて、それからどうみてもサイズの違うはずの銀色の鍵を挿して。
キャスターは言った。
「マスター。この空間、どこにも繋がってない」
「なるほど。すまない。俺の腕はジナコに比べれば細い方だが
それでもモニターを見るには相当な邪魔になっていただろう。謝罪しよう。
だが、それなら何故今まで言わなかったのだ。俺はてっきり、ジナコは画面を見なくてもいいのだと思っていた」
「あー、はいはい。太いですよ悪かったですね。
でも画面見なくていいならマルチディスプレイなんてやらないッスよ。
カルナさんは何のためにモニター増設したと思ってるんですか。そんなんだから配線絡めちゃうんスよ」
「それはジナコが言っていた、バックグランドアニメーション、というモノのためだと思っていた。
それと、太い腕は戦士の誉れだ。誇っていい。俺などは、幽鬼のように痩せ細っていると罵られていた」
ムーンセル内の何処とも空間的な繋がりが無いため、たとえ扉が開いてもどこにもいけない。
ただ不要データの集積所、月の裏のデッドスペースに落ちるだけ。
このSE.RE.PH.自体が光情報であるため、かつて校舎とつながっていた頃にひかれた光回線だけは生きているが
それにしても、現在は月の裏を通る捻じれた配線構造を取っており、その先を辿るのはほとんど不可能だという。
――つまり、脱出手段がまるで見当たらない
というわけなのだが、キャスターの説明に被る「ジナコさん」「カルナさん」のコントのせいで深刻さが伝わってこない。
「あー、はいはい。バックグラウンドアニメーションね。つまらなさが一周したアニメはBGMに便利ッスからね。
でもFPSは無理ッスよ。全域煙幕&MAP非表示で指定された場所行くマゾいサブクエストコンプリートしたジナコさんでも
さすがに画面見ないでFPSは無理ッス。画面見ないで出来る作業は限られてるんッス」
「しかし、ジナコは眠りながらレベルを上げる」
「自動bot組む作業は寝る前に終わらせてるッスからねぇ。主が眠ってても機械が仕事するのと一緒ッス」
「なるほど。ジナコは水車小屋の番人か。一見するとまるで働かずに時間を湯水の如く捨てているようだが、
その湯水の如き時間で水車を回していると。ではジナコ、その自動botというのはどのような仕事をしている?」
……部屋の中には、私とキャスターと「ジナコさん」と「カルナさん」だけ。
二人には私とキャスターが見えていないのでは無いかと思えてくるが
たしか、こちらに飛んできた直後にはちょっとした反応があったはずだ。
「わわっ何ッスか!? あー、AIに見つかるなんてヘマありえないッス。誰もいないッス。いいっすねカルナさん」と
そんな感じのことを言っていたはずだ。
どうしよう ↓3
物語に没頭するのは悪いことじゃない。そのために他のことがおざなりになっても、ちょっとくらいなら、いいと思う。
屋根裏に隠れて読む本は、いつもよりも楽しい。
ランプの光はか細いけれど、良く見えないから頭の中で一文を噛み締める時間が長くなる。
お洗濯をほっぽり出してお婆ちゃんの部屋で聞くお話はわくわくするし、朝のアニメには学校へ行くぎりぎりまでへばり付きたくなる。
……でも、限度がある。ここまで来たら、もう。
「あー! あー! モニター見えないッスどいてー!」
「すまない、少女よ」
……えーと。
投げ飛ばされた、のだろうか?
「ジナコはモニターが見えないとFPSができない」
ジナコさんのパソコンを取り上げてしまおうと思ったのだが
視界の端で「カルナさん」が動いたと思ったら世界が一回転して気づいたら「カルナさん」にお姫様だっこされていた。
キャスターの横に下ろしてもらう。キャスター、これ、どうしよう。
ところでカルナさんの逸話は知ってる? ↓1
1~3:知らない
4~6:神話大好きキャスターは知ってる
7~9:二人とも知ってる。
うむむ……こういうふわふわした服はボディラインが見えないから、抱え上げるのは難しそうなんだけど
全然痛くなかったし、相手の首に抱き付かずとも安定してたし、とっても手慣れた感じだった。
「カルナさん」という名前の英雄のことは知らないけど、きっと生前は相当な女たらしだったに違いない。
見た目にもヴィジュアル系バンドとかやってそうな感じだもの。こういった手合いにきゅんとしてはならない。
「いきなりお姫だっこって! 何やってるんですかカルナさぁん! ロリコンッスか?」
「首を掴むのは無礼かと思ったので、他の手段を取った。そうか、これも失礼なことだったか。
では、こういった場合にはどのような対処をすればいいのだろうか」
「子供を甘やかしちゃダメッス。悪いのはあっちなんッスから、背負い投げからお尻ぺんぺんでもしとけばいいんです」
「確認するが、ひいき目に見てもジナコは甘やかされてる。相違無いな?
つまりその寝転がった体勢は、俺のお尻ぺんぺんを待っていたのか」
まずい。また二人だけの空間が作り出されつつある。
このままではまた関わりづらい空気が形成されてしまう。
早く何か声をかけなくては。
えーと、そう。
ここはどこ? ジナコさんのマイルーム……?
「ジナコはこの空間に他人が入ってきた事実を認めたくないらしい。
マスターの方針に従い、俺も基本的には君たちを無視することを謝っておく」
「あーあー。きこえなーい。この部屋に誰かが入ってくるなんてありえなーい
あれはそう、暇をもてあましたジナコさんのイマジナリーフレンド。
ジナコさんの心の奥底に残っていた乙女分の結晶体ッス」
何も答えてくれない……!
どうしようキャスター。このまま出れないと、決戦場に行けなくて自動敗北だよね。
「そうなる」
そう言ってキャスターも黙ってしまい、
静かになった部屋の中は、再びキーボード音とポテチの咀嚼音に支配される。
……。
「少女よ。次は投げ倒してお尻ぺんぺんになる。やめておいた方がいい」
↓1
1~3:……
4~8:たすけてキャスター
9:また闖入者が
.. --、
_ _ ,ィ;i;i;i;iゝ、:;.\ なぜここで9
γメゞく ヽ;i;i;i;i;i:.マヽ}
Y/ヽ.′、 `¨¨¨´}(__) じゃあだれだろう↓1
r‐ヾ!、.| tzy、v,yzヘ 1~4:アーチャー&士郎
ヽ:;i;{´ ! }== =Y | 5:↑&ランサー&凛
7:;:V、_「 フィノ 6:↑&アサシン&腹ペコさん(仮)
___´ くヽ;i;{><}ヽ 7~9:その他自由安価
/ `ヽ;iヽ:i;| ヽ:i.ヽ
. ( `メ≧‐┘__ 二ゝ 今日はここまでー
`ー――――' ̄ ゝ'
呻きながら寝返りを打つ。自分の頬を自分で叩いて起きる、アーチャーのマスター。
「俺たちなら脱出経路を作れる……と思う。だから、ここで少し休ませてほしい」
「マスター……いえ、何もいいますまい」
それが本当ならば大変ありがたい。が、アーチャーの方の反応が何だか不安だ。
何か重大な代償とか、リスクとか、そういうものがある脱出法なのだろうか?
「ダメっす。ジナコさんは帰る気なんて無いッス。一回戦をストライキしたボクは、もう表には出れない。
それに君たちが表に帰ったら、ここがバレてムーンセルに消されちゃうかもしれない。だから、君たちも帰さない」
↓1
1~3:「だ、そうだ。脱出を図るなら、俺を倒していけ」
4~6:「この穴を放置するとどうなるか、分かる?」
7~9:「ジナコさん……? たしか、どこかで……」
「ジナコさん……? たしか、どこかで……」
「他陣営の状況を探った際、一切の情報が得られなかった陣営でしたね。遠坂凛も警戒していました。
一回戦の相手は、氷室鐘とライダー。財閥の殺し屋に暗殺されたと思われる陣営の1つです。
一回戦の四日目以降は一切の姿を現していませんから――」
「ジナコさんは、一回戦を不戦勝で勝っているはずだ。二回戦の対戦表でも名前を見た覚えがある」
「ええ。確か相手は優勝候補の一角、アジアのゲームチャンプだと遠坂凛が説明していました」
……!? この情報力はいったい。
私達は一回戦を勝ち残るだけでもギリギリで、他の参加者と交流する余裕すらほとんどなかったのに
このアーチャーと、そのマスターは、他陣営全ての対戦組み合わせまで把握している――!?
「そ、そんな。適当なこと言って騙そうたってダメッスよ! そもそもジナコさんは、戦う気なんてないんです。
七回戦が終わるまでここに籠って、残された時間を有意義に使う予定なんです!
それに……今更……そんなこと言われても……」
「悪い。ちょっと限界みたいだ。狭い室内で場所を取ってすまないんだが、このまま休ませてくれ」
そういってアーチャーのマスターは目を閉じる。
これまで、あの悪性情報の海を渡ってきたというなら、その疲労は相当なものだったろう。
顔色は青白く、このまま二度と目覚めないのでは、と思うほど脱力している。
キャスターは天井の修復作業に集中している。なんだか明らかに周りと材質の違うもので穴を塞いでいる。
黒光りする生っぽい何か。私の知っている範疇でたとえるなら、イギリスの美味しくないジャム、マーマイト……とか?
ともかくキャスターは作業で手が離せず。アーチャーは霊体化してマスターの側に漂っている。
残った私と、ジナコさんの視線が合った。
「ここにいれば、七回戦が終わるまでは死ぬことは無いはずッス。
ただでさえ狭い部屋がさらに圧迫されるのは困るッスけど、ここに留まりたいって言うなら我慢してもいいかなって。
カルナさん、何やらしてもダメだから相手にならなくて、一人用のやり込みゲーにもちょっと飽きてきてたし……」
それはダメだ。外に出る手段があるのなら、私達は外に出る。
私に力を貸してくれるキャスターのためにも、いけるところまでは進まなければ失礼だ。
「優勝できるって思ってるってこと? ボクにはそんな自信はないから、死にいくなんてできないッス。」
自信があるわけじゃない。私は弱いし、キャスターも弱い。
きっとこれから先も、余裕をもって勝利することなんて一度も無いだろうと思う。
でも、そんなこととは無関係に、ここで終わりたくないと思う。 テーマ
何も分かってない。何も語ってない。ここで終わっては、私自身にすら私が分からない。
「ボクは……無理……」
「その選択は尊い意志だ。だが、ジナコもまた、無為に時間を捨てているように見えて
ネットを通じて何処かの顔も知れぬ誰かに影響を与え続けているという。
俺には、君の前進とジナコの停滞、それぞれの価値を比べることはできない」
何かにおびえるように語尾がかすれていくジナコを、カルナさんが庇う。
その言い分は分かる。終わらなければ、完成しない。未完の話は評価できない。
誰かと誰かの生涯を比べることはできても、生き方を比べることはできない。
「理解に感謝する。だが、ジナコはまだ揺れている。君は選択したが、ジナコはまだ決めかねているだけだ。
だから、もし頼めるなら――」
「余計なお世話ッス……」
会話は途切れる。
ジナコさんはPCに向かい、カルナさんは無言で私たちを見ている。
どうしようか ↓3
とりあえず、アーチャーのマスターをそのままにしておくのはよくないだろう。
見た目にかなり疲労していて、肌には生気が無い。毛布の一枚くらいはかけてあげたい。
そう思ってあたりを見回していると、カルナさんが助けてくれた。
乾パンやら手回し懐中電灯やらをひっかきましてから出てくる簡易毛布。どうやら防災倉庫も兼ねていたようだ。
「ありがとうございます」
アーチャーは深々と頭を下げて毛布を受け取った。
ところで、どうしてあれほど他陣営のことに詳しいのか、聞いてみたいのだけど。
「申し訳ありません。マスターの許可無しに、あまり多くを語ることはできません。
それは、私だけの話ではありませんから。独断で動くわけにはいきません」
なにを話そう? ↓1~↓3 今日はここまでー
ところで貴女は、あのときにアーチャー陣営のことを視認できてるの?
↓1
1~5:できてないよ
6~8:一瞬見た気がする
9:ステ・スキル・宝具情報の一部まで見てるよ
聞きたいことは他にも山ほどある。
アーチャーの方はどういう経緯でここに来たのか。あの外側の空間にどのくらい潜っていたのか。
そして帰る方法とはどんなものなのかも聞かないわけにはいかないし、そのためにできることがあれば手伝いたい。
「先ほども申し上げたように、私はマスターの僕にすぎません。判断の遅れが即命取りとなる状況ならばともかく
基本的には、選択はマスターに任せるべきでしょう。それがムーンセルの基本方針でもあります。」
むう。一緒に帰ることを提案してきたのはそちらなのだから、少なくともその方法は説明してくれないと困る。
さすがに何の説明も無いままでは、あの外側のドロドロした空間に挑むことはできない。
「マスターの意識が戻れば、当然その説明はするでしょうね。あの人柄からすれば、大抵の質問には答えてくれると思いますよ。
でも、だからといって私が今代わりに話すことは好ましくない。伝える、とは難儀なもの。同じ情報であっても、口調や間の取り方1つで
相手に与える印象は大きく変わってきます。 私はこの通り、面倒な男ですので、交渉事の矢面に立つのは向いておりません」
うん。面倒な人だ。面倒くさがって丸投げしてるわけじゃなくて、本気でそう思ってるんだろうあたりが本当に面倒な人だ……。
「そうかな? ワタシはアーチャーの言っていること、間違ってないと思う」
「ですが、わざわざ話しかけて頂いたのですから、このままマスターが目覚めるまで沈黙を守るのも失礼でしょうか。
そうですね。どのくらいあの空間にいたのか、という質問に関連して、少しお話ししましょう」
立膝で座り、私に合わせた高さで目を見つめてくる。
私を子供扱いしている場合と、純粋に私を尊重してくれている場合とが考えられるけど
きっとアーチャーの場合は後者だろう。対等を通り越して、私を立ててくれている。
それでいて、その手にはいまだに弓と矢が握られたままだ。
「私の時代、私の国では、まだ時間を長い・短いで計る習慣に乏しかった。時間は深い・浅い、濃い・薄いで区別されるものでした。
あとは明るいか暗いか、ですね。時間の最小単位は、今でいう30分、いえ――おおよそ同じ感覚が共有されていたのは、
三時間を表す単語あたりからでしょうか」
なるほど、古の英雄にとっては、今の時間感覚は馴染みが薄いのかもしれない。
日が沈めば何もできないから「一日」が指すのは「日中」になる。だから、季節によって一日の長さも、それを基準にした時間感覚も変わる。
そして時間の定義されない夜は、今よりずっとずっと神秘に満ちていた。夜を舞台にするだけで、幻想譚はある種の真実味を帯びた。
アーチャーは、そんな時代の英雄なのだろうか。
「基準を作り、観測して分析する。そういった科学の手法が、まだ浸透していなかったのは確かです。
だからこそ、ただ「早い」としか表現されない疾走は、それこそ本当に早かった」
「地を蹴るたび、風を受けるたび、加速するのは時の流れの方でした。
そういった観点から言うならば、月の裏における時間は、深く、暗かった、というのが私なりの答えでしょうか」
「……」
聞いていなかっただろうジナコさんと、黙して語らぬカルナさん。それから棚上のキャスターを順に見回して
「少々、喋りすぎたかもしれませんね。このあたりと致しましょう」
アーチャーはそう結んだ。
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回復するまでにはまだ大分かかるだろうと思っていたのだけど、意外と早く起きてきた。
身体が強いわけじゃなくて、心が身体を動かしている感じ。
アーチャーがかばってくれたから平気だ、と言っていたけど、NPC並に存在感が薄れている。
「一言で言うと、俺は宝具を投影できるんだ」
満身創痍といった体でそんなことを言うアーチャーのマスターを見て、
私は笑うでも疑うでもなく――その一言に物語を見たような気がした。 ああ、きっと彼は主人公役だろう。
「ジナコさんはそうは思わないなー。この人は月では貴重な凡人ポジションで間違いないッスよ。
挑戦する選択肢は大体BADEND行き、ここでジナコさんの対戦相手を務めるのが吉だねー」
↓1
1~3:余計頑なになるジナコさん
4~6:「勝手にすれば」
7~9:ジナコさん本選復帰ルート?
今日はここまでー
「こう言っていることですし、そっとしておいてあげましょう。私達は彼女にとってはただの他人にすぎません。
聖杯戦争における彼女の選択に口を出すのは、出過ぎた真似だと、私はそう思います」
「アーチャーの言いたいことは分かる。でも、あいつは……」
「この聖杯戦争における敵の一人です。彼女を本選に復帰させようとする行いは、マスターのこれまでの方針に反します」
「そう……だな。悪かった、アーチャー」
ジナコさんと私たちの物語は交わらない。彼女は私たちを無視し、私達も彼女を無視する。
互いにとって、背景に同じ。どうやらそういう関係に落ち着いたらしい。
衛宮さんの説明が始まる。
アーチャーの宝具は、アーチャーの認識した目標に必ず届く弓術。
矢や弓ではなく、その技術自体が宝具であるため、衛宮さんが矢に加工した宝具を使っての発動が可能だという。
空間を捻じ切る剣で周囲を穴だらけにし、千里眼スキルで遥か彼方を見渡し、比較的形のある情報が固まってできた場所を見つけて移動していく。
この悪性情報の海の中では、目に見えるからといって近くにあるとは限らないし、目の前の場所と物理的に繋がっているかさえ定かではないが
アーチャーの矢に結びつけた糸を辿っていけば、進み続けることができる。そうして、このジナコさんの部屋までたどり着いたという話だ。
つまり、この場所から表側を目指して進むことはできるが、悪性情報の中で魔力・体力が摩耗し切る前に脱出できるかは運次第ということ――。
↓1
1~6:……
7~9:「ワタシが計算する」
一通りの自己紹介が終わって、出発しようというときだった。
「ジナコ・カリギリッス。とくに何の取り柄もない凡人、以上」
「スーリヤの子、カルナ。同じく、取り立てて言うほどの長所はない」
少し酷な言い方をするようだけど、この追加情報に意味はあるのだろうか?
何かもっとこう、英霊らしく含蓄に富んだ助言でもしてくれるのかと期待のだけど
カルナさんの言葉に続きは無く、無意味な沈黙だけが残る。
中身の無い時間は嫌いだ。自分の空っぽさに耐えられなくなる。
「お前たちにとっては無意味かもしれない。だが少なくとも、ジナコにとっては価値のある言葉だった。
覚えていてほしいと言うなら、そちらもジナコのことを記憶するべきだろう」
なるほど筋が通っている。どう見ても私の方がブレている。
なのに何故だかイライラする。
何もしないことで緩慢に首をくくるジナコさんに。
何もせずにすれ違うだけの、私たちの関係に。
何故だか心がささくれる。さっきまで、そんなことは感じてなかったはずなのに。
「キャスター、行こう」
ぼやけた想いから目を逸らすように。
キャスターの載っている棚の一段目に足をかける。
埃の溜まったところを避けて登る作業はなかなか難しい。
キャスターの足跡に重ねる形で手をかけ、体重を乗せて一段上へ。
「ん。出るならドアから出てっていいッスよ。天井に穴空けて出てかれるのも困るし」
それなら早く言ってほしい。
ドアの向こうには、相変わらず吐き気がするほどの闇が詰まっている。
いっそ完璧なまでの真っ暗闇であったなら、開き直って落ち着くこともできただろうに。
チカチカ光る断点と、対照的な深黒の渦。壊れたテレビの砂嵐は、何かを受け取り続けて、何も伝えられない。
「いいのか?」
衛宮さんが振り返って、部屋に残る二人に声をかける。
「さっきまでちょっと悩んでたけど、ドアの向こうを見たら……やっぱ無理ッス。
蓮コラってレベルじゃないわけでー、ジナコさんの繊細な心じゃ、たとえ帰れても廃人化寝たきりコース確定」
「精神面の不安だけが問題だというなら、それは俺の手で対処できないことも無いが。
それに、心配せずともジナコは既にほとんど寝たきり状態だろう」
「梯子外すようなこと言うのやめてほしいッス」
説得するだけ無駄というものだろう。
人の心は変わりやすいが、変わりやすさ自体は不変のものだ。
きっとジナコさんは、ここで前に出ても、そのあと何度も立ち止まる。
あの決断は気の迷いだったと、やがてはそんな風に思うだろう。
「あー。こういうときははっきり貶してくれるのが逆に嬉しいッス。
大体その通り、なんかそっちの性癖に目覚めそうなくらい的確で、逆に清々しい気分。
そーいうわけなんで、あとは頑張ってください。ジナコさんもたまーに思い出してたまーに応援してるから」
「そうか。ジナコはそういう扱いを求めていたのか」
.トレース・オン
「投影開始」
「基本骨子、改変。構成材質、再編」
「其の行路は捻じれ狂う――」
ラクガキ
その作業は、執筆に似ていると思った。
感情の吐露、内面の暴露。見えないものを外に出す。
決まった完成系は無く、自然と整形されていった先にふと手が止まるだけ。
カミクズ
消しゴムの跡まで含めて1つの作品。
「一理ある」 と、キャスターは私にだけ聞こえるように呟いた。
―― 「たしかに、逆に清々しくなる」
「全て通ずる迷い道――」
木製の矢は、初めて見るはずなのにどことなく見覚えがある。
長い長い糸の結びつけられた矢をアーチャーに渡して、次の投影に入る。
「連続投影。基本骨子、想定。構成材質、設定」
「用途、属性、意味――経年変化、再現。」
「他者封印・盛者必衰」
槍の宝具。こちらも木製……に見えるが、そのわりに異様な存在感――重みを感じる。
穂先に炎の灯った槍が闇を照らしても、余計にはっきりと闇が見える、という異常が明らかになるばかり。
「この場所との縁を切る。方向が分からなくても、少なくとも同じ場所を周り続けることは無くなる」
振りかぶられた槍は、確かに何かを切り裂いて、不可逆に焼き尽くす。
まだ同じ部屋の中にいるのに、さよならを告げるジナコさんの声が遠い。
↓1
1~2:漂流死
3~5:そして表へ
6~9:実は俺が対戦相手なんだ
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! ......、 ´ !、,_,ノ ヽ
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理性に罅が入るまでに時間はかからなかった。
海はワタシが知ってる通り、暗くて深くて意味不明。
一見すると無秩序なカオスの中は、俯瞰すると四次元上に球体を作り上げる。
分かってはならない。想像してはならない。
絶えず点滅する細胞群体的な泡の集合体が、三次のモールス信号を送ってくる。
理解してはならない。連想してはならない。
――……………
―――……
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,....':::::::::::::::::;::::; ' '
見方を変えれば世界が変わる。
音の無い世界に不協和音。沈黙が群れを成して鼓膜を叩く。
耐えがたいほどに遠くて近い。恐るべき何者かが爪を研ぐさまは、闇に吸い込まれて聞こえてこない。
絶えず明滅する狂ったが如き蛍光色が瞼に張り付き、目を閉じても瞳の裏で輝き続ける。
唾棄すべき鈍色の悪臭。身体を包み込む無表情の冷たさ。
この闇の中の全てが、生と理性を拒絶する。
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::` .,
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::丶 誰も見ていないところから忍び寄ってきたのは
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
:::::::::::::::::::::::::::::::::::/、:::::::::::::::::::::::::::::::::‘, 我々にとっての少ない救いであった。
::::::::::i::::::::::::::::::::::/ \:::: |、:::::::::::::::::::::::i
::::::::::|:::::::∧::::::-― \| ――-::::::::: l
::::::::::∨:::::∧:::/斗--ミ、 ,ィミ、:i::::::|
::::::::::::∨:::::::ィ竓テ ヽ 廴」Ⅵ::: | 五感で知覚し得ない脅威には
:::::::::::::|∨::::∧ ゝ---' |\|
:::::::::::::|. ∨:::ハ ′ | 鳥肌も立たなければ、身震いも起きない。
:::::::::::::|\∨:::::l. r ¬ 八
:::::::::::::|:::::`∨:::l `ij´ /
::::::::::::;::::::::::l∨::l ー- ___ イ:::::| ただ胸の底に焼けた鉄を押し付けられて
:::::::/:::::::::::: l Ⅵ―- { , ∨::::: | 表面に焼き色の付いた心から理性の汁が溢れだす。
:::::::::::::/::::,' '.| V、 ∨::: |\
:::::::://::::/‐- | |¨´;;;| ∨::l ヽ
 ̄´ // | 、 .|;__;;;ノr┘Ⅵ ‘. その身に牙が突き立てられたとき
ー-=彡 | \_ノ;;;;l;;;;^\ .゙{ ‘,
/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;ヽ ,} 自らに起きていることを理解する器官はもはや
◆精神汚染
海洋生物や混血という存在に言いようの無いまでの恐怖感を抱いている。
キャスターの観測する世界に多大な影響を与える悪性スキル。
宝具の展開速度・攻撃性を高める効果もある。
.: 。::゚. /:::::::::::::::::::::/
.:.:. .::. /::::。::::::::::::/
.:.:.:.:. ::. ,..:::。::::::::...../
*:.:.: .:: ,*::::....::::::.../
. .:。: .::o::::::::。/ , -=ー-....、二 _..-‐=、
.::.: * ..::......:::/ /*:_ -‐=、::::::。::*::::::::::::::::\
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ヽ ::;;:::: ..::::..::::: 「:::::::ノ /::_ -─-、::::::::`ー-
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..ヘ !:::::ヽ.::::::;;;;;;;;;;::::::;;;::;;;;::....:::::/ ..,,,彡-‐ニー;;;;;ー--..._
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::::ヽ `丶:::::::::`ヽ::::丶、;;;;;;;;;;;l;;;::::l:::::::l/`ヽ::::ヽ :::::: ..:::
::::::oへ 丶、::::::::`.ー....≧ー-..._, イ _ノ:::_ イ:::_ノ ..:.:.:::
\::::::::::へ 丶 、:::::::::。..::::*. . ..:::::::::::::::::ニ-'' .. . .:.:.:.:.
\::::::::::::`ー-.._ ` ー- ::::::::::: : :  ̄ ̄ . . .:.:.:.:.:.:.:.:..:.
\:::::::::::::::::::: ̄....ー-....._ ̄ . . .:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:
けれど、その世界観の中にいる限り、救いなど訪れるはずがない。
一度見えてしまった以上、あとはもう食い尽くされる他にない。
【DEAD END】
↓1 記憶持越し
1~5:特にないよ
6~9:精神汚染スキルの記憶
,r,===-、 →記憶持越し
_ // `ヾ; ・頑張って図書室で調べれば真名分かるかも
./ ._`>、-r=- 、__l.l,r-、 リ ・魂の改竄にて、封印された2スキルのうち、
/ _(_)-'、/ /ミ=-=へ`ヽ、 精神汚染でない方を選択して解放することが可能
i _,(_)-'ヽ/ / `ヾ、 .', ・キャスターの宝具使用時に発狂しやすくなる
V(_)-' i ,' ,' `ヽ,
|,イ. l .ヽl .l l
_.Y、 ヽ、l .l/l/l/l/l/l/l/l/l/l/}
/:::::::ト、ヽ,.l .| ーr-、_ t-イ.リ|
ヽ:::::::::Y⌒'.j .| .|::::l l::::::| l l 変な苗字付いて性格ブレたナサリちゃん怖い……
ヽ;:::::j .、j l .iリ. ',_ノ ヽノ )l
|:::::::'イ`フー-ryry-イ ./リ
` ̄´ ./::〈::::)-、,r|::Y| ではリトライ先 ↓3
.フ::::::f::::l全l:::l:|
,r/:::::::::Vノ-、r',:`ヽ、 1. >>812 2.>>779 3.他どこか
./:/==--}l| _,イヽ;::::\
/;;;;;;;´;`;^;^;^;l|´゛| | |:::::::::>,
/ノVVVV,f-/VvVvl,イVVVVV` コンマ判定のあるところなら、そのレスで同時に判定
.し' 'J
「ワタシが計算する」
衛宮さんの説明の合間にさらりと差し込まれる一言。
流れを壊さず、流れに入る。一瞬、衛宮さんがそのまま続けた言葉のように錯覚してしまうほど。
「無理だ。無秩序であることがルールだなんて、そんなものは理解しようがない」
「理解してはいけないものだけど、理解できないわけではないから」
やっていけないことだと分かってるなら――だからこそやりたくなることもあるか。
じっと息をひそめて、会話に入るタイミングを何度も伺って、そのたびに決意を固めなおして
あのキャスターがそんな風にして踏み出した一歩なら、それを止めるのはマスターのやることじゃない。
「専門分野」
そう言って飛び降りるキャスターは少し格好良かった。
マットに降りようとして、明らかにジナコさんを踏みつける軌道にあったキャスターは
またカルナさんに抱っこされることになったけど、それでも少し格好良かったのだ。
「……この月の裏側に、道があるっていうのか?」
「基本は角度と加速度。ある種の角度は空間の秘跡を解き明かす」
黒板にチョークで描くように。優しく壁をなぞった銀色の鍵は、壁面をすり抜けていく。
鍵の沈み込んだところだけが、薄らと向こう側を映している。鍵先の形に、外の混沌が透けて見える。
「少し、後ろを向いていて欲しい。考えるところ、見られたくないから」
何かの文字に思える模様を描いて、壁に透過部分が広がった。
↓1
1~2:いあいあ
3~6:いけそう
7~9:ところで
特に異論も無く全員がキャスターに背を向ける。
トントンと壁を叩く音から始まり、やがて微かな息遣いが混じる。
吐息は人間味に欠けていて、喩えるなら獲物を狙い、気配を押し殺した獲物のよう。
涎にまみれた歯の合間から漏れる生暖かい風を、連想した。
振り向いたら、そこにはキャスターなんていなくて、代わりに何かもっとおぞましいモノが潜んでいるのではないか
――と、そんなことを思う。頭の中に敷き詰められる「振り向いてはいけない」という危機意識を裏返せば
同じ数だけ「振り向いてみたい」という誘惑が蠢いている。
気付けば呼気は色付いて、不思議に艶めかしいものに変わっている。
壁を叩く音は、不気味に不規則。決して混じらない無機質な音が気持ち悪い。
最後に大きく深呼吸をして、異界が終わる。
「大丈夫。まだ正気」
「ところで、表側に削除されて流れ着いた類のデータの中に、興味深いものがあった。
二回戦、マスターの対戦相手は……。面倒になりそうなので、後で。アーチャー、来て」
とろんとした丸い瞳。輝きの鈍い両眼は、こちらを見えているのか不安になる。
それだけの変化なのに、キャスターは、まるで別人のように雰囲気が違っていた。
「あっち。構えて」
壁の全面が透き通っていて、そこに壁があるかさえ曖昧。
ただなんとなく、こちらとそちらの間に境界があることを感じる。
歪曲したガラスに写り込んだみたいに、そこから見える外側の景色は、何か違う。
「違う。ひだり」
「違う。うえ」
「この混沌とした宙で目標を示しても、すぐに移ろってしまうのは分かるのですが
とりあえずの指標として、何か指差していただけませんか? これではあまりに……」
「目標じゃない。角度。正五面体の鋭角。もっと上向きに」
「近づいた。右。ストップ。戻る」
「ちょっと待った。このまま射るなら、その前にアーチャーのための矢を投影していいか? 特定の空間を破るんだよな?」
「違う。初めから道はある」
「特別な矢はいらない?」
「あるに越したことはない」
弓を構えるアーチャーに対するダメ出し・微調整の繰り返しは随分と長かった気がするけれど
普段と違うキャスターを見ているのは退屈しなかった。
それでも、細かく細かく動いて、そのたびにぴったりと静止するアーチャーの技量が無ければ
きっともっと長く時間がかかっていただろうし、そうしたら私も飽きていたかもしれない。
「そこ」
長い試行錯誤の最後はあっけない二文字。
「この体勢のまま、射ればいいんでしょうか?」
「そう」
カラドボルグ、と。衛宮さんはそう言っていた。
捻じれた刃はドリルのよう。矢には見えない。
そんなものでも、アーチャーが構えると様になる。それがあるべき形に見える。
「見えてないなら、狙いはつけない方がいい……と思う」
「了解しました」
「では、仰せのままに」
止まった挿絵が動き出す。ぴったりと静止していたアーチャーの手元から、矢が解放される。
残心を飛ばして伸びをするアーチャーは、行儀の良い犬のよう……なんて感想はすぐに吹き飛んだ。
時間のかかった準備のわりに、それは一瞬のことだった。
吹きすさぶ風が乱れ乱れて、乾き始めていた汗を飛ばしていく。
気付けば足は地を離れて、壁に叩きつけられたと思ったときには床に転がっていた。
音を聞いた覚えは無いのに、激しい耳鳴りだけが残っている。
片手でキャスターを抱き寄せつつ、アーチャーの片手は未だに伸びをしていた。
アーチャーの元から半ば倒れるように出てきたキャスターは問う。
「どうする?」
どうするって、何か問題でも? まさか、失敗してしまったのだろうか。
「ここからだと、表の同じ時間には戻れない。おそらく、三日目か四日目か、そのあたり。
それより後かもしれないし、前かもしれないし、あまりはっきりした事は言えないけど……」
とはいえ、表に戻らないことには仕方ない。
確かに私たちは一回戦でトリガー集めに相当手間取ったけど、なんとかなると信じてやる他にない。
「いや、違うんだ。君たちの対戦相手は」
「そう。マスターの対戦相手は」
「俺たちなんだ」
↓1
1~2:士郎は容赦なかった。
3~6:どうしようか?
7~9:というわけで「二回戦勝者フラグ」を捏造しよう
わかりました。
「風雲ジナコ城を守ってくれるんですね!」
ケンネル
うん。なるべくジナコ犬小屋を壊さないように頑張ろう。
いいね、キャスター。
「ここなら出来ることは増えるけど、上限も越えやすい。
勝っても負けても、迷惑をかけることになると思う。先に謝っておく」
キャスターもこう言っている。大丈夫ですよ、ジナコさん。
「……一応、忠告しておこう。俺の鎧より分厚い脂肪に守られているとはいえ
ジナコもこの月の裏に放り出されれば長くはもたない。そして、俺にはジナコを守る義務がある」
あ、はい。頑張ります。
↓1
1~3:キャスターはやる気がない
4~6:キャスターが働いてくれる
7~9:キャスターちゃんはやるときはやる
というわけでキャスターの回復を待つことになったのだけど
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.. ..:
少なく見積もっても、既に半日くらいは経っている気がする。
月の裏には、明確な時間の概念がないけれど
ものすごく時間が経っている気がする。
「ジナコさんが剣封印・画面半分・ハート3つクリアするくらいの時間ッスね」
しかもキャスターのテンションは悪化の一途をたどっている気がする。
あの格好良く棚から飛び降りたキャスターはもういない。
端的に言って、死んだ魚のような目をしている。
↓1
1~2: アーチャー組帰っちゃった……
3~6:キャスターを励まそうの会
7~9:むしろそういう時が一番筆が走る
ふと、キャスターが立ち上がった。
私の手を取って、部屋の端に歩み寄る。
「その翼は蝙蝠に似て、骨と骨の合間を薄い膜を覆っている。
飛膜から分泌される灰褐色の液は、高高度や宙の闇を駆ける中で凍り付いて霜となっている。
落ちるようにして風を捉える飛行は極めて静かだ。幸運なことに、
多くの犠牲者は啄まれるその瞬間まで、その接近に近づくことがない。
凍り付いた分泌液は周囲の色合いを写す硝子のように振る舞う。
目を凝らさなければ、何も分からないままに死ねるだろう」
透明な壁の向こう、闇の中で何かが動いた気がした。
「その鳴き声を聞くものは不幸だ」
描写と認識が混じりあう。
「不規則に上下する高音。元より鳥類は声帯を持たず、他の動物とは異なる発声器官を持つ。
複数の鳴管が震える音が混ざり合えば、人にて決して作り得ない不協和音が飛び出す」
硝子を釘でひっかく感覚。耳に入ると同時に背筋が凍りつく異音。
キャスターの語り口自体が脊髄を突き刺しているのか
それともキャスターの語りと重なり合って実際に鳴っているのか。
「身体に染み込んでいく音が骨の中で重なる。
反響と混じり合い、倍音から倍音へ。そのたびにより深く、より鋭く、耳朶の向こうの脳髄を焼く」
目の前までも揺れ始め、雑音が視界を汚していく。不快な浮遊感、足が地を離れる。
どこまでが現実で、どこからが文章なのか。狂失的な金切り声はとうに止んでいくはずなのに、耳の中でこだまする。
時間にしては少しの落下だったが、胸の中で内臓がせり上がる感覚は異様に生々しかった。
胃液の酸味が喉を焼く。思わず手を当てても吐瀉物は無い。ただ手の平の唾が、風を受けて急激に冷えた。
冷たい、という程度だった風は一瞬にして暴風へ変わる。
キャスターが私を掴んでいる。片手で何か黒くてごわごわしたものを掴みながら、私が吹き飛ばないように頑張っている。
巨大な生物。羽毛の代わりに鱗に覆われた体は、竜種のものだろうか……?
ともかく、キャスターが掴んでいるものに手を伸ばす。
指の間から毛が這い出てくる手触りに、思わず手を離したくなるが、この風の中ではそうもいかない。
何が起きているのか聞きたいけれど、口を開ければすぐに舌を噛んでしまいそう。
正気度減少 コンマ2桁
↓1アリス 不定:-20 破綻:-5
↓2キャスター 狂気:+15 筆が走った:+10
↓3士郎 構造把握:+5 視覚強化:+10
↓4アーチャー 千里眼:+30
アリス:狂気 キャスター:抵抗
士郎:発狂 アーチャー:発狂
ジナコさん:イヤホン・ボス戦中・鎧 カルナさん:意志の力
( 知覚力・理解力の高い人ほどダメージが大きい )
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.三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三二 ニ - ‐ ‐
毛の束は掴みやすく、非力な私でも風に飛ばされることは無い。
その一本一本が、手に絡みついてくる。太く、硬く、それでいてぬめりとしている。
金切り声に反応して思わず手を離そうとしたとき、動かなかったのは腕か、心か。
ともかく、手が離れないという事実を前にして、他の全てが吹き飛んだ。
逃げなければ。凍り付いた薄明は、古きものへと飛んでいく。
今すぐここから離れて離れて静かで温かいところに――
「タテガミを強く引っ張られたせいか、その異形が振り向いた」
濁った眼球は、それぞればらばらな方向を向いている。くぐもった汚らわしい鼻息は圧倒言う間に後背へ流れ去った。
その生暖かい吐息を吸い込んでしまったから、風に冷やされていく身体とは逆に、胸の奥に残る気色悪い余熱が這い回る。
吐き出さないと。喉を絞って吸って吐いて。
「その声は、異形の囀りを混じり合い」 合唱は病的で破滅的な音程を保って盛り上がる。
声をあげるたびに壊れる。異形の鳥は、人の言語を知っている。だが喉が刻むのは、ある一種類の音のみ。嗚呼その音こそ一。
真実が、現実が、辛辣に、限界を――
ようやく■■■■■■から飛び降りたと思った瞬間、柔らかい蔓が私に絡みつく。
うねり波打つ濡れた蔦は、途端に私の身体に絡みついて離れない。
べちゃりと。音と立ててスライム状の粘液が頬を撫でる。
つるし上げられると同時に首が締る。足を締め上げた触手が滑り、肉が引きずられて皮が剥げそう。
四肢の動きを奪われた私は、その示獄の触手を慄然として直視する以外にない。
在り得ざる極鮮の色が嘲笑する。眼球に張り付いた四色が、水晶体の中を蠢く。
見える全てが私を嗤う。目玉が笑っているから、自然と私も笑いだす。
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ア:.:./:.:;:.:.:.:.:.:.:.:ヽ_ノく_>.:.:.:., で、これどーするんすか。
{ト..___ ,,/:.:./:.:.:.:/:..:.:.:.:.:i:.:.:.:.ヽ/ :.:.:.:.:',
>':.:.:./:.:.:.:./:.:.:.|:.:.:.i:.:|-:.:.i.:.:.:.}:.:.:.:|:.:\
`ーァ':jイ:.:.:/:.:.:./i:.:..ハ:.! ';:.:}:.:.:.i.:.:.:.:|:.:.:.:iー ' いったいどんな電子ドラッグやったんですか
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i:.:.:.:.|:.乂.i__ノ 乂__,ノ:.:.:.:ト :.:.:.ゝ、:.:.ー.:'!
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_.斗⌒` ., /:::::::`くヽ|::/
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|::::| |T Tl/b:::|:::::::::::::::::読んでみたいの?::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
|::::| ゝ.'___ j/l::|:::::::::::::::::助けてカルナさん::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
|::::| f入 イl::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::|
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| // |/Λ
◆アーチャーをやっつけた レベルが上がった
◆状態異常:狂気(重症)を取得してしまった
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.':::::::::::::::::i斗―:::::::i:::::斗-::::「
i:::::__::::}::::| Ⅵ_}、|\⊥}、N
|::〈 `}ハ! '"|:::u::ト ^l刋|{
|:::::ヽ , ゞ- ' 、 ゞ'八
|::::::::::::^ヽ、 __ , ↓3あたり どうしよう
|:::::::::::::::::::::> .._ . イ:!
|:::::::::::::::::::イ、 { 、::::| 1.とりあえずマスターを表に連れて帰ろう
|::::::::>'" | \ ', \:| 2.この場でマスターを慰めてみる
|:::::/ | />チ1 ヽ 3.鬱だ 死のう
|:::ノ .| / };;;;;;;l ‘. 4.ほか
|::l |/ 厂;;;;ヽ、i l
|:l j ./;;i;;;;;;;;;;;;;;、!
|:! ,l /;;;;l;;;;;;;;;;;;;;;ヽ
l:! ,'{ ./;;;i;;l;;;;;;;;;;;;l;;;;ム
|l , } 〈;;;;;L|_,、_」^;|;」
|! , ,」 ^ヽ;;;;;|;;;;;;;|__」
ノ {/  ̄「丁 ‘.
「 ,」 | | ‘.、
,ノ }ミ、 | | ノ!
〈 「;;;;;;≧=----;;';;;L,.イ;{,ノ
〔≧=-〈;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|
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ア:.:./:.:;:.:.:.:.:.:.:.:ヽ_ノく_>.:.:.:.,
{ト..___ ,,/:.:./:.:.:.:/:..:.:.:.:.:i:.:.:.:.ヽ/ :.:.:.:.:', ここにジナコさん秘蔵のビールがあります
>':.:.:./:.:.:.:./:.:.:.|:.:.:.i:.:|-:.:.i.:.:.:.}:.:.:.:|:.:\
`ーァ':jイ:.:.:/:.:.:./i:.:..ハ:.! ';:.:}:.:.:.i.:.:.:.:|:.:.:.:iー '
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|: {: : : : : : 竓ミ: :{ ` 斗=ミ、: :.:.:.}: : :.|
|/{: : : : : {灯しぅ.` {: しう从: :へ:.:..|
乂: : : :ハ ゞ- ' ゞ- '' |: /ノノ:.:.:|
`\圦"" ' "" }/.イ: : :.:|
\\ , 、 イ: : : : : : :.|
',: : ≧=-=≦ へ: : : : : : |
', : : : /=≦ ノ 、: : : :.:.|
',: : : {:i:ハ才´ -- 、V: : : :|
「そぉい!」
,,,...--'''''"""''''--...,,,
:{ _ ) ↓1
| ~'"uU~'''''''"""cU`} 1~3:いあいあ加速
| ll l ::::::l::::::::::::: | 4~6:「ジナコ、未成年に酒はよくない」
| ll~''''。;O'"゜。。''''':;o|-‐ 、 7~9:身体あったまるよね
| l ・ l; 。!q゜ ' '' l'⌒、 ヽ
| ll 。゜ 。゜。。. l | ) )
| 。 l ゜ レ //
| ll l l |- "
| ll l l |
| L __'' ;:::」|
寝込んだかと思ったら不吉な独り言を言いだして、そのうち掠れた声で叫び始めた。
出来上がってるってレベルじゃない。
___
,....x≦ニニニニニニ二≧.、
, ≦ニニ二二>ニニ二二二ム
. ,.ィ升ニニ二>ニニニニニニニ二二二ハ いあ……いあ……
,イニニニ二:アニニニニニニニニ二二二二ハ
/ニニニニニアニニニニニニニニニニニニ二二二j}` 、 ぁー……ぁ゛ー……
.,ニニニアニニニニニニニニニニニニニニ二二二ア;リ ハ, :, ぁ……ぁぁぁ……
,ニニニ7ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニア;ア i }
マ三≧xニニニニニニニニニニニニニニニ二アア/.i j リ ぁぁぁぁぁぁ……
.V三三≧x ニニニニニニニニ二二二アアノ___} ノ,ノノ
.V三三三xニニニニ二二二二,ィi:i:i:i:i:i:i:i:i:i:iヽ ノ
. V三三三ハニニニニ二二くi:i:iヾiヌ ̄ ,7ラr'
V三三三ムニニニニニアスi:i:i:j_!ハjノ´ i
マ三三三}ニス≧≠i; . .〉iイ l:i:ハ 八
`¨7ー=彡ミ、l:.i. .!,: /i:i:j l:i:iハイ
γゞΥ'´ `jl i . l,: ノi:i:リ=}i:i:i:j
.γゝくノ ,xrァ=トノ´ /辷ヌ℡==x、
γゞΥ 辷彡イjトxノノニニ>t=辷ミニム
,,'" ̄ ̄ ミ、
':::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
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|::::::::r|Λ|/n|Λ/}ハリ
|::::::::L、 J 〔l ハ|
|:::::::::::ゝ. - ′ どうしよう。
|::::::::::::人>―‐r ´
|ハ/ /;;;;ヽⅥ 1.早く帰ろう
./ l /;;;;;;;;ハ‘. 2.落ち着くまで待とう
′ / 辷ェニ」!‘. 3.「迎え酒ッスよ!」
′ / || l ‘. 4.ほか
′ /_ ||_」 ,l
>┬';;/;T;;T;;;;;|;;;|ー{
.Lノ;;;/;;;;|;;;;|;;;; |;;;|_ノ
,,,...--─'''''"" ̄ ̄""''''─--...,,,
:{ _ )
| ~U ~'''"uU~~~`'''"""cU "`}
| ll l ;;;;;::::::l::::::::::::: | 膨張と破裂と繰り返す不定の白沫。
| l ;;;;;::::::l::::::::::::: |
| ll~''"''。;'"。゚::;~~O'"゚。。''':;o.|-‐-- 、 断続的に鼓膜を擽る弾音。
| 。゚。゚。; o。∵。゚o。:l∵・; l ヽ
| l ・ l; 。 .。。 。!q゚ ' l'"⌒・、 ¥
| ll 。゚ 。・ 。 . l | )) ) 人を狂気へと誘う破滅的な黄金色が
| l 。.l . .゚ :l。゚ . | // /
| ll . ゚ 。・ ゚ "' l | // / 再度少女に襲い掛かった。
| 。 ・ l ゚ ; | ノ /
| ll l . l; 。 l レ"' / ↓1
| . l | / 1:急性アルコール中毒
| ll l 。 l |- " 2~3:暴走
| l ;l l | 4~7:カルナさんストップ
| ll l l .l | 8~9:寝付いた
| L_ _」 |
.... |  ̄ ー 一  ̄ ; |
`ー--.....,,,,____,,,,.....--一"
/ /{
、_ /{ __ ノ .乂__,.ィ
>〈 /´ /
ー= ァ'' / < `''ーァ
ノ / { `ヽ 乂_
__ 彡 ′/ i ト、 \ `''<
i | .′ .| ', メ、 \ >
} ! ! ト 、 ',.tッァ、ト..,, \'´
jハ} |ハ { jヽ! ハ八_ゝ´ お酒は
//j//ト!、 __ イi{`ヽー-- ..,,
〈///////:.ヽ´ニ`イノ{:ヽ_ノ//////≧..、 二十歳に
}\////ノ } `Y´ .ノ ヽ///////////>
乂__人ノ{_从爻.人: : ー< _≧=≦ }////_,..>イ なってから
_ソ: : : : : : >-- 8: Y: : : : : : : : ア _ノ ,.////{:::::::::::::{
__乂: : : : : :.:/: : : : : :♀{: : : : : : :/、 / ///,/:::::::::::::::',
ゝ: : : : : : : |: : : :: : :/: s: : : : / ///}:::::::::::::::::::::::.、
メ: : : : : : : : :}: : : : : : : : : ー∞po。.. () .oイ j:::::/::::::::::::::::::::..
}: : : : : : : : : 、: : : : : : : : : : ソ °゚ ゚ ° }イ::::ヽ::::::::::::::::::\
ノイ: : : : : : : : : :≧z__: : : / r_ュ. ,:.:.:', r_ュ ノ::::::/ \:::::::::::::::::ヽ
メ: : : : : : : : : :: : : : : /:| |', .{:.:.:.:} ∠::::::∧ \::::::::::::::::::.、__
从: : : :j人: : : : : : く:::| |:ゝ r フ乂ノ i_ヽ }:::,: ∧ \:::::::::::::::\\
Y: : : : : : : レ: : : メ:::! |{ 〈〉 __.ノ:/:{ .ハ X⌒ ー- イヽ
j人 : : : : : : : : :{:::::| |:しイ )::://:! .' \
ノハメ Yレ从Y:::::::{ {:::::::{ ,::://::, ー-} \
/::::::::::::::/ に二 _ ヽ::', ト. __ノ:://::/ .′ \ 今日はここまでー。
./::::::::::::::::; ',:::::::::',. i::::ヽj::::} }::::::::!|::::′ \/\ :.、. 良い子のみんな、カルナさんとの約束だよ!
/::::::::::::::::/ .}::::::::::} }:::::::::::ノ__ ノ::::::::||:::{ .イヽ \
寝かせて銀鍵で夢の中入って連れ戻そう
悪夢ってことにしよう
..... _
/.;:ィ、;:.\
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ
(__)`¨¨¨´ ノ やろっか
.' ムzvvvyW、ヽ
〈| j {:::j {:::} | |〉
<Wゝ. _ - _ .ノリゝ ◇前回までのあらすじ
//く)ヽ}:∽:{ノ、´ いあいあでしゃめっしゅな力でアーチャーを倒したキャスターちゃん
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ しかしアリスちゃんまで巻き添えとなり、不定の狂気に陥ってしまう
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' >, ぴくぴくする士郎の横でのびているアリスに、ジナコさんはビールを差し出すが
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄ 黄金の酒はさらなる狂気を呼び寄せるだけであった
 ̄ ̄
,,'" ̄ ̄ ミ、
':::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
|::::::::r|Λ|/n|Λ/}ハリ
|::::::::L、 J 〔l ハ|
|:::::::::::ゝ. ,、 ′ ↓3
|::::::::::::人>―‐r ´ 1.とりあえず連れて帰ろう
|::::::/\/iュヽ、:| 2.とりあえず様子を見よう
|ハ/ /;;;;ヽⅥ 3.>>902
./ l /;;;;;;;;ハ‘. ほかなんでも
′ / 辷ェニ」!‘.
′ / || l ‘.
′ /_ ||_」 ,l
>┬';;/;T;;T;;;;;|;;;|ー{
.Lノ;;;/;;;;|;;;;|;;;; |;;;|_ノ
/:::::::::::::::::::::::::::::\
/:::::::::::::::::::::::::::::::r= 、:::. 「我々に任せてもらおう!」
|::::::::::::::::; ィ::::::::::::::::::|::::|
ノ::::::::::∠゜ノ:::::::::::::::::ノ::::
〈ォャ::::::::::::::::::::::::::::::レ:::::::ト、
У::::::::::::::::::::::::::::::|:::::::::::::::\_ 誰だよ! ↓1
,>-―- 、:::::::::::::::::::::::/:::::::::::::::::::::: 1~2:BBちゃん達だよ!
__」 ヽ:::::::::::::::::::::::::::::::::|::::::::: 3~4:ちゃんさんとランサーだよ
(:::::l };::::::::::::::::::::::::::::::::!::::::::: 5~6:セイバー! 死んだはずでは!?
. (:::::| ハ::::::::::;::ィ:::::::::::::::l:::::::::: 7~9:自由安価へ
(:::::ゝ≦三≧y′  ̄ 人::::::::::::::::/:::
(:::::::::厂::了 /:::::::ヽ:::::r:'::::::::::
ヽ:::::::::::::ノ
.. --、
_ _ ,ィ;i;i;i;iゝ、:;.\ いきなりこの超展開である
γメゞく ヽ;i;i;i;i;i:.マヽ}
Y/ヽ.′、 `¨¨¨´}(__)
r‐ヾ!、.| tzy、v,yzヘ
ヽ:;i;{´ ! }== =Y | つまり誰だってばよ↓3
7:;:V、_「 フィノ
___´ くヽ;i;{><}ヽ
/ `ヽ;iヽ:i;| ヽ:i.ヽ なんとかしてくれそうな人にしようね! ね!
. ( `メ≧‐┘__ 二ゝ
`ー――――' ̄ ゝ'
..... _
/.;:ィ、;:.\
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ あれか……。代理AAどうしようか。
(__)`¨¨¨´ ノ ナサリちゃんが回復するまではAA多めになるから数欲しいが。
.' ムzvvvyW、ヽ
〈| j== ==| |〉
<Wゝ. 「 フ.ノリゝ とりあえず信長のマスター↓3
//く)ヽ}:∽:{ノ、´
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' >
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄
____
,. 斗-/´ `ヽ
-―=≦ :|
/ _ :|
./  ̄ ヽ {
∨ > ´/ヽ、 冫 ∧
\ / > ´ \ / \:{ :} わしに任せておけ!
'―┬≦ ̄ヘ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ /
:| | 下、ー- 、 / __〉 ̄
:| ./| |_≧ ー―― ≦ハ: !
:i ヽi `´⌒`ヽ /⌒| |)|
:| | |"" 、 "":| |
:| ,. | 「{. 「 ̄ マ . イ:|!‐ォ
/ ! |小≧ー― ≦ r‐!//
\ \:{ ヽ 「 ̄ ̄∠ | /
_> \ / ̄ ̄ヽ  ̄ ヽ
/ / {. ヽ ∧
./ / { _r一 \ ∧
/ ./ ヽゝ― ⌒ o |: \ ∧
./ / \ o o:! | ヽ ∧
/ /、 \ | | \i
-=::::::::::::::::::::::::::::::::::\
/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\:::≧-
′:::::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::\::::::::::≧- _ _, ちょっとアーチャー!
.:::::::::::::::::::::::::::::::\::::::::\::::::::\_:::::::::::::::::::::::::::::::≧x
l::::::::::::::::::::::::从`ヽ:\\:::\::::::::::::::≧::::::::::::::::::::≦⌒ 寄り道してる場合じゃないでしょう
|::::::::::::::::::::::ヽ:::ヽ \ヽ ヽ廴><::::::::::::::::::≧::::::::ミ
,::::::::::::::::::\:::\::\ >ィ芹⌒i ノ\:::::::::::::::::::::::::ミ 表側が何回戦かすら分からないのに
,::::::::::、ヽ::::ヽ≧、--{ ゞ’ ノ /::::::::^≧:::::::::::::::≦
,::::::::::ヽ个拆i l  ̄ l:::::::::::::::::::::≧__
,:::::::::::ヽ `´ ノ |___/ニニニニニニ=======ニニニニ
,::::::::::::::\ ̄ , っ 人 ヽニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ
,::::::::::::::::\ ./ | Vニニニニニニニニニニニニニニニニニニ
,\:::::::::::::\ー一. | ,ニニニニニニニニニニニニニニニニニニ
、\:::::::::::::\ | ,ニニニニニニニニニニニニニニニニニ
ノニニヽ⌒ヽ⌒、 | |ニニニニニニニニニニニニニニニニニ
/ニニニ∧ \ | ィ≦!ニニニ/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
,ニニニニニ, \ _ 人:;:;:;:;:;:;:|h八ニi
,ニニニニニニ, ィ:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;|hニニ’
アーチャー組その2が現れた!
_. .-‐: : 二: .
_. .-‐: : : : : : : : : :7: : `: .
r: : : : : : : : : : : : : : : / : : : : : `: .
`<r- : : : : : : __/____: : : : :> ついさっきバテレンの悪魔を倒してきたところでのう
.〈\\\r、 / | ̄ト、: :‐-----‐: : オ わしは大変気分がいい 久しぶりに下々の者を楽しませてやりたい気分だ
ィヽ\\> \ / ハ l又;メ 、 : : ; ィラi ハ
\\7 } ヽ _ ./ 人} キ  ̄ `,´ー' \/. ヤ
`ヽ }Tヘ  ̄ ヘ- _ ___ > ´ . ィ7′ ヘ.キ、ヾー- ァ ィ'/\ ヤ そこな幼女、なんなりと願いを申すがよい
\ / 1 ヤ: :  ̄ `: :≦‐- _  ̄ ̄  ̄` <ヽr> 二 ィ /' \
 ̄`ー- 」 l: : : : : : : : : : : : : `< `\r―く_ -‐≦三.ヘ
ヤ ! .l: : : : : : : : : : : : : : : :`ヽ | : : ヘ ヤヘ
>ヘノ__ L_: : : : : : : : : : : : : : : :\ l : : : : :`< _ ヤ ヘ
-― ´ > ´ ̄  ̄ ‐- : _≧zx : : \ l: : : : : : : : : : `ヽl ヘ
> ´  ̄ ‐-\ l: : : : : : : : : /⌒〉 ヘ ↓1
> ´ `ヤ\ l__ノ⌒ ー-< \ ヘ 1~3:カルナさんとノブノブの戦いが始まった
> ´ ヤ: :\__ ィ: : : : : : : O l: :l`< \ ヘ 4~6:いあいあしちゃったマスターを正気に戻してください
7~9:カリスマに当てられてわりと話すキャスター
-――――-
{ { ≧ 、
ヽ___ヽ_______ ↓1
{__◇_______} 1~3:お姉ちゃん! お姉ちゃんじゃないか!
(__ノ____`ヽ.ィ .| | 4~6:出番みたいだぞ綾香! 五停心観だ!
|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ.|
/⌒ヽ__|ヘ ゝ._) .j /⌒i.l
\ / ! l>,、 __, イ !/ / i
. / / ヾ{ ー(×)~'}ヘ、__∧ ヽ
`ヽ< くんゝ. ヽ ノ:\ \
___
''" ̄ `ヽ、
/ / \
r-/ / / / ヽ
〔jノ / / / / // / ハ \ そこな幼女……私のことかしら
_〈{ノ〉r-く / / /l // / /l ヽ
/:::::::::「/⌒\ j /{ / l /! / / / } い 願いを叶えてくれるなら
{:::::/::/ハ::::::::::〉l ャ宀ヲ气{/ {/ / / l |l
弋:::/∥l::::::::ノvl / ゙、{:::゚ノ} { /{/ j l| 私、セイバーを返して欲しいわ……
/:::::/l::::l/ l / `冖 ヽ{ { У/! l
〈⌒\:l:::::l\__ l ! =ミx//} | j/
/ lr‐廴| ∧l l ノ::. 、/::ソ)}} ハ / / ねぇアーチャー……叶えてよ
/イ l l j l l {::::::...、 ゞ''゙癶/ / /
l l l _l l l \;;;;;)〉 /ノ / //
从 { l 弋 } ll l // /イ l /l
``Y从l:\ l从\ __/ / イ ノl ∥ }
/〈: : : :\ 〉 / ζ/ /ノl l l l / j ト|
__x-く⌒ ゙、 : : : 弋)rシ7∨ /く{从 { } //ノノ
⌒ヾーく\ ヽ ト、: : : /o: l { { Y-八| ノ'"
戈j⌒ヽ\ ∨ ∧\ノ/ ̄二 〉 l ̄ )
ノメ、: : : r){ ヽ ∨ ∧ /ノ __ 〉 lこ「Y
/ /: : :\└^Yハ ∨ ∧〈_イx-‐┘ } l __〕:l
: :{: : : : : :\:ノ { l l ∧ 〈/⌒ヾ| ノlノ: : l
: :0 : : : : : :弋 )l } \{ l/ l : : j
/ /{
、_ /{ __ ノ .乂__,.ィ
>〈 /´ /
ー= ァ'' / < `''ーァ
ノ / { `ヽ 乂_
__ 彡 ′/ i ト、 \ `''< 構えろキャスター。
i | .′ .| ', メ、 \ >
} ! ! ト 、 ',.tッァ、ト..,, \'´ そして、説明しろアーチャー。
jハ} |ハ { jヽ! ハ八_ゝ´
//j//ト!、 __ イi{`ヽー-- ..,,
〈///////:.ヽ´ニ`イノ{:ヽ_ノ//////≧..、
}\////ノ } `Y´ .ノ ヽ///////////> あれは……英霊ではないな?
乂__人ノ{_从爻.人: : ー< _≧=≦ }////_,..>イ
_ソ: : : : : : >-- 8: Y: : : : : : : : ア _ノ ,.////{:::::::::::::{
__乂: : : : : :.:/: : : : : :♀{: : : : : : :/、 / ///,/:::::::::::::::',
ゝ: : : : : : : |: : : :: : :/: s: : : : / ///}:::::::::::::::::::::::.、
メ: : : : : : : : :}: : : : : : : : : ー∞po。.. () .oイ j:::::/::::::::::::::::::::..
}: : : : : : : : : 、: : : : : : : : : : ソ °゚ ゚ ° }イ::::ヽ::::::::::::::::::\
ノイ: : : : : : : : : :≧z__: : : / r_ュ. ,:.:.:', r_ュ ノ::::::/ \:::::::::::::::::ヽ
メ: : : : : : : : : :: : : : : /:| |', .{:.:.:.:} ∠::::::∧ \::::::::::::::::::.、__
从: : : :j人: : : : : : く:::| |:ゝ r フ乂ノ i_ヽ }:::,: ∧ \:::::::::::::::\\
Y: : : : : : : レ: : : メ:::! |{ 〈〉 __.ノ:/:{ .ハ X⌒ ー- イヽ
j人 : : : : : : : : :{:::::| |:しイ )::://:! .' \
ノハメ Yレ从Y:::::::{ {:::::::{ ,::://::, ー-} \
/::::::::::::::/ に二 _ ヽ::', ト. __ノ:://::/ .′ \
./::::::::::::::::; ',:::::::::',. i::::ヽj::::} }::::::::!|::::′ \/\ :.、.
/::::::::::::::::/ .}::::::::::} }:::::::::::ノ__ ノ::::::::||:::{ .イヽ \
.|/////////////////////_____////////}
.|//////////////>≦三三三三三三∨ /////
.///////////>≦三三三三三三三≧iへ.//// いけ好かない尼僧にたぶらかされて暴走した危険物だ
/////////./三/` <三三>-‐ ´ __」.才_//
|//////{三三三≧ ′ <三三三 /。下 !n .∧
∨////∧三≧´ _ ≦三三三三/ヽ _人. L / ∧ どうやら仕留められたのはビーストの方だけだったらしい
` <三∧ _ <三三三三> ´  ̄ ̄ } レ .∧
` 末三三三三/ ___」ィ≦三三≧z ._
| Ⅵ三三ニ/ 、 Ⅵ三三三三三三三三ニ7 神話礼装を帯びたセイバーでようやく相討ち……どころかこのザマ
| Ⅵ、三 / _ Ⅵ三三三三三三三三/
| Ⅵ\_{ ´ .Ⅵ三三三三三三三∧ さて、わしら急造のペアでどこまでやれるか
__ -‐≦´ Ⅵ} ≧ z _ /Ⅵ三三三三三三./ .∧
≦、 Ⅵ | ≧ _Ⅵ三三三三三 / .∧
`< |/ _{≧/ _z≦ Ⅵ≦===≦ ̄ ̄ ̄ ̄
`/ ≦ f /  ̄ {_z≦
/ \r≦ ̄/ .|
./ _ < ./ ∧
/_ < ./ .∧
r≦ ./ .∧
/ .// ∧
./ / / .∧\
-、ー-ミ
,,::::::::::::::ヽ:::::::::` 、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.:'::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::'、
.':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::、::::::::::Ⅵ この子、銀鍵機関のさらに先に繋がってるの……!?
.':::::::::::::::::i斗―:::::::i:::::斗-::::「
i:::::__::::}::::| Ⅵ_}、|\⊥}、N
|::〈 `}ハ! '"|:::u::ト ^l刋|{
|:::::ヽ , ゞ- ' 、 ゞ'八
|::::::::::::^ヽ、 __ ,
|:::::::::::::::::::::> .._ . イ:! ↓1
|:::::::::::::::::::イ、 { 、::::| 1~4:勝てるわけ無かった
|::::::::>'" | \ ', \:| 5~7:逃げるよ!
8~9:この手の超越者相手は得意だよ!
容赦のない負け
後転載ですけどカルナさんのAA支援ッス
テストスレ 第弐拾玖章 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1411915012/582-583)
それまでの戦いが、戦いとして成立したのは、彼女が手加減していたからだ。
セイバー
主人公を無くした物語に待つのはBAD ENDだけ。貴女たちは、その最後に巻き込まれただけだ。
それはキャスターの書くべき現実ではなく。
それは貴女の探していた物語ではなく。
数多にある当然の結果。槍と鉛は弾かれて、ペンは何も変えられない。
_
/ ̄ ⌒ミ、 ̄`丶、
/ _ \
/ / / -‐- -ミx、\ セイバー
/ / / ヽ ヾ、 ヽ
/ / / / } l ゙; Y セイバー、セイバー、セイバー、セイバー、セイバー!
/ / / / / /l l l l
/ / {/l ̄/メl /|l l l
/ j j _ミ斧ミく,,{ l / 十-、 l } l 必ず、迎えにいくからね
/ l l `{(fj!:汽 |/{ _,,,j从ノ } , l
/ /ノ l l`冖 /妁勹ミ jノ!/ |
// /ノ | l ! `ー゙ / / ノ !
{ハ/l l l l:. f::::::::┐ / l l |
{ lハ ト |rl\`ー''゙ _,.イ l トj ハ 从 l 《DEAD END》
ヽl l-r‐辷 T乙 Yj从| l / jノ |
} /`~L__{_ノ/ j/
⌒ ̄j \ : : ○:{:Yー-‐ ⌒\
/ ヽ/ \j Y
,r,===-、
_ // `ヾ; 死因:お姉ちゃんが出てきたのが悪い
./ ._`>、-r=- 、__l.l,r-、 リ
/ _(_)-'、/ /ミ=-=へ`ヽ、
i _,(_)-'ヽ/ / `ヾ、 .', 何かの間違いで逃げ切るとキャスターの神話礼装解放ルートが開ける気がするが
V(_)-' i ,' ,' `ヽ,
|,イ. l .ヽl .l l それはそれで、この先の戦いが消化試合になりそうで怖いので
_.Y、 ヽ、l .l/l/l/l/l/l/l/l/l/l/}
/:::::::ト、ヽ,.l .| ーr-、_ t-イ.リ| 普通にお姉ちゃん登場前までリセットでいいと思う
ヽ:::::::::Y⌒'.j .| .|::::l l::::::| l l
ヽ;:::::j .、j l .iリ. ',_ノ ヽノ )l
|:::::::'イ`フー-ryry-イ ./リ
` ̄´ ./::〈::::)-、,r|::Y| 咄嗟に思い浮かんだのが自鯖を失ったマスターと、マスターを失った鯖が契約した形だった
.フ::::::f::::l全l:::l:|
,r/:::::::::Vノ-、r',:`ヽ、
./:/==--}l| _,イヽ;::::\ 再開先 ↓3
/;;;;;;;´;`;^;^;^;l|´゛| | |:::::::::>, 1.>>947 2.>>937 3.>>931 4.>>915 ほか
/ノVVVV,f-/VvVvl,イVVVVV`
.し' 'J
..... _
/.;:ィ、;:.\
レ.;i;i;i;i;i;i;iノヽ そういえばコンマ判定から再開するときは
(__)`¨¨¨´ ノ
.' ムzvvvyW、ヽ そのコンマ値を使用していたような覚えがある
〈| j {:::j {:::} | |〉
<Wゝ _( ̄)_ ノリゝ
//く)ヽ}:∽:{ノ、´ >>950 ありがたい……! すごくありがたい! ほめてつかわす!
.′ > -';i;i;「 |;i;if;-ヽ
{ ぐー- ┘ ー ゙ー´' >
\  ̄,ゝ' ̄ゝ' ̄
 ̄ ̄
,,::::::: ̄:::::ミ、
/::::::::::::::::::::::::::::ヽ ワタシの願いは、マスターと同じ。
'::::::::::::::::::::;:::::::::::::::::::, もうマスターは覚えてないけれど。
.l:::::::::::i::::::::::;::::::}::::::::::::,
|ハj 'U^` }/ ,ノ::::::::::, l ほうほうそれで? l
ヽ __ r':::::::::::::::, ヽ、________,/
`ー ヘ {、:::::::::::::::,
/厂 >、:::::::::::::, 聖杯戦争に勝利したマスターは願いを叶えた。
r'テ〈;;;] イ ヽ::::::::::::i 『自分自身が知りたい』という願い。物語の原型。
〈 ,、 l7 〔 }::::::::ハ|
Y `7/ヽ ノΛ/ 誰のものでもない、子供たちの集合意識。
,} _ノ ィ〔/
ノ / {
/ヽ イ 〉 ワタシも童話が好きだったから、そんなマスターを守りたい。
^ーこ__」 ヽ
|ヽ 〕、 でも、ワタシがいっしょにいると、そんなマスターを穢してしまう、から……。
|;;;;;;;;;;;l;;;;;;;;;;;;;`;;;;;;;;;\
-―━―-
//////////////\
//////////////////} この世に穢れの無いものなどない
/'///////////////////
////////////////////.イ―┐ 極楽浄土など絵空事よ
///////////////////// ノ//
. {///////////////// / /ィ” だが、なればこそのナーサリーライムか…・・・・
` <//////////>"´ .イ| |、
ヽ ̄ ̄ ̄__, < |:| |八
____}  ̄ ̄ |:| |
∨///.} i |ハ 厂 ̄ ̄/
. ∨//}. | |/∨/// /
_∨,:} i | |////,/
}///,} l | |≧=- _
}///} l :| |//////ハ
}// } l | |///////i
}/ / l | | ////// |
. . .- ―…― -. . .
__彡: : : : : : : : : : : : : : : : : \
 ̄ ': : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
.. /: /: : : : : :{: : : {: : : : : : : : : : : : : : : :. 秘密。
,: :/: : : : : : :{: : : { \: :.:{: : : : : : : }: : :.}
|: {: : : : : : 竓ミ: :{ ` 斗=ミ、: :.:.:.}: : :.| ゆびきりげんまん。
|/{: : : : : {灯しぅ.` {: しう从: :へ:.:..|
乂: : : :ハ ゞ- ' ゞ- '' |: /ノノ:.:.:|
`\圦"" ' "" }/.イ: : :.:| ↓1 それでアーチャーさんは助けてくれるんですか?
\\ , 、 イ: : : : : : :.| 1~3:せめて美しいままに葬ってやろう
',: : ≧=-=≦ へ: : : : : : | 4~6:できる限りの協力はするが、二日酔いに迎え酒以外の薬は無い
', : : : /=≦ ノ 、: : : :.:.| 7~9:ナサリちゃんくらいの歴史があると、天下布部の名の下の命令に霊的な強制力がつくよ
',: : : {:i:ハ才´ -- 、V: : : :|
_____________
//////////////////////////\
////////////////////////////// \
.//////////////////////////////////\
{/////////,.,≦___////////////////∧
{///////////////////////////////////∧
∨//,x' く//////////////////////////////∧
V/ \\ //////////////////\////////∧
/ ./ ′V_'<///////////////// \///////,!
/ / .′ ∧/ ,_' </// 「 ̄ } ///////∧//////,|
. / ./____.,′{ト., ∨/// ,_' <i__」,/////////}//////,!
/ / :!i:i:i:i\圦弋;;;;タ\//////> ,_' <____///////
/ / :|:i:i:i:i:i:i:i\^ー \/////////>―‐{///,>'
/ :|:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i\_  ̄ ̄ ̄/ / /¨¨´ 天下布武の旗印の下に命じる
./ ______ 'i:i:i:i:i:i:i:∧ ̄ ̄ , / / /{
_/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:\'i:i:i:i:i:i{ ∧ く^ー; ./ ./ / |{ 目を覚ませ愚か者
/:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i∧:i:i:i:il/ 丶 `¨ / , ./\{
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i{:i:iⅦ:i:i{≧s。., ー</^ー― < /: : : \ 物語は、それが終わるまで何の価値も無いぞ
:i:i:i:i/^ー― ⌒V:i:Ⅶ:i{__,.. 斗 ^ト、/: : : : : / ,,/: : : : :_:_\
¨¨´ } ̄ ̄ 人:i:\: : : : : : : : :_:_,.ィ/´ ̄
/ /i:∧ ,/ /\:i:/: : : _,.,<:i>1 {
:〈 〈:i:i:i:i:ゝイ:i:i:ir――<: :/: : { ̄ ̄:i:i:i:>1 :| :{
:i:i:∧ Ⅶ:i:i:i:i:厂斗―‐<: :/: : : }――< / | :{
、 :∧ :}:i:i:i:i:i:i:i:i/ \: : : {:i:i:i:i:i}!:i:i\ | :{
7≧iヘ ,厂^ー―――― 、 :} : : }__,/:i:i:i:i:i∧ :{ /
′:i:i:i:i爪」k´: : : : :/: : : :∧_/: : : }:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:} ∨ /
:i:i:i:i:i:i:i:i:∧く: : : / : : : : /: : : : : : :{:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:′ ∨ /
:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i〕ヘ:i:i:i\:_:/ハ/: : : : : : 厂i:i:i:i:i:i:i:i:i:′ ∨ /
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寝惚けた頭と裏腹に、身体に毛布の温もりは無い。
月の空に朝焼けは無いけれど、それにしても窓の外は暗すぎる。
遊び疲れて夕刻眠り、起きてしまった丑三つ時。
夢が覚めたのに、その前の悪夢が続いているような気がする。そんな、どこか不安になるような目覚めだった。
それはきっと、目の前にいる少女のせいだろう。
自分とは相容れない存在。
大きくてくっきりとした瞳は、それでいて刃のように鋭い。締まった軍服は、私のドレスとは対極の機能的なデザイン。
束ねずに流された髪の色は、私と真逆の深い黒。それでいて、窓の外の黒とは一線を隔した、艶のある色。
堂々たる姿は、何者にも染められない強い個を主張していて、その全てが私を責めているような気がした。
____
,. 斗-/´ `ヽ
-―=≦ :|
/ _ :|
./  ̄ ヽ {
∨ > ´/ヽ、 冫 ∧
\ / > ´ \ / \:{ :} そう萎縮するな。
'―┬≦ ̄ヘ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ /
:| | 下、ー- 、 / __〉 ̄ わしはアーチャー。紛らわしいようなら上様でもいいぞ。
:| ./| |_≧ ー―― ≦ハ: !
:i ヽi `´⌒`ヽ /⌒| |)|
:| | |"" 、 "":| | そしてこっちの地味子がわしの新しいマスターだ。
:| ,. | 「{. 「 ̄ マ . イ:|!‐ォ
/ ! |小≧ー― ≦ r‐!//
\ \:{ ヽ 「 ̄ ̄∠ | /
_> \ / ̄ ̄ヽ  ̄ ヽ
/ / {. ヽ ∧
./ / { _r一 \ ∧
/ ./ ヽゝ― ⌒ o |: \ ∧
./ / \ o o:! | ヽ ∧
/ /、 \ | | \i
地味子さんが軽く頭をさげて会釈してくる。その背を上様さんが笑いながらぐいと押し、お辞儀に変える。
えーと、何があったのだろう。まだ頭に靄がかかっているような感じがして、よく思い出せない。
,,'" ̄ ̄ ミ、
':::::::::::::::::::::::::::::::::ヽ
.':::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::,
|::::::::r|Λ|/n|Λ/}ハリ どう説明しよう ↓3あたり
|::::::::L、 J 〔l ハ| 1.全部夢だったんだよ
|:::::::::::ゝ. ,、 ′ 2.かくかくしかじかなんだよ
|::::::::::::人>―‐r ´ 3.そのほか
|ハ/ /;;;;ヽⅥ
./ l /;;;;;;;;ハ‘.
′ / 辷ェニ」!‘.
′ / || l ‘.
′ /_ ||_」 ,l
>┬';;/;T;;T;;;;;|;;;|ー{
.Lノ;;;/;;;;|;;;;|;;;; |;;;|_ノ
ああ、少し思い出してきた。悪い夢ほどよく覚えているものだもの。
あのごわごわとした毛の感触。身体を刺し貫くような金切り声。一度思い出せば、次々と記憶が蘇ってくる。
そう、私はあの謎の生き物に耐えられなくて飛び降り、烏賊の足のようなもので宙吊りにされて――。
「通りがかったアーチャーに助けてもらった」
ということらしい。
↓1 ナサリちゃんへの影響
1:触手生える
2~3:低ランクの精神汚染
4~6:特に何も無いよ
7~9:キャスターとの繋がりが強まるよ
そうか。随分親切な通り掛かりさんがいたものだが、夢とは得てしてそういうもの。
おかげで目覚められたのだから、感謝しておくべきだろう。裾を摘まんで礼をする。
それでも上様さんは何だか苦手。ありがとうが言いづらくて、頭を下げるだけに留まる。
キャスターの方は上様さんのすぐ横に控えていて――いつもより私から遠くて、それが少し心細い。
迷うように視線を彷徨わせていると、地味子さんと目が合った。
, ≦ ̄≧ 、
/ ´ ̄ ̄> <` 、
/ //´ ` ヽ 私も、アーチャーは少し苦手です。なに考えてるのか、分からないですし。
i j i ,' }、 ヽ ム
l .,' l l ,イ l ∨.} i}ヽ でも、悪い人じゃないです。少し、眩しすぎるだけで……。
| l l l .l l i,l ∨il .リ
i i lマ从リヘ川 Lィア} |
| i l ,ィf示`マ=マムノi l
| i r 、{`ヾ┘ ノ ヽ/j.|
l ,'i. \{_ - '//l l
| j.l .{ > 、. ィ j l |
.| i l ', / ヽ\i j l
.} jノマ、、 .} {、マヽ. マイ
ノ≦ \マノ` 、 マヽ\マ}
/-- 、 \≧'' コア}i ̄ Y 、
j ヽ \ ‐ナ i」ト,、j ヽ
i マ jヽイ j ↓3 さて、どうしよう
.ハ /l L ノ ` ,' 1.帰ろっか
l l / i { 2.もう少しお話しよ?
.l l ' l ヽ、 {.', 3.ところで士郎をどうにかするべきでは
ほか
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