先輩「男くん、事件だぞ!」 (37)
~~放課後 一年 教室~~
ガララ!!
先輩「男くん、事件だぞ!」
男「またですか……」
モブ『誰、あれ?』
モブ『多分二年生じゃね?』
モブ『美人さんだな。……まな板だけど』
モブ『黒髪ロングいいなぁ……まな板でも』
男「今度は何ですか、先輩。一人で解決してくださいよ」
先輩「それが無理だから君を呼びにきたんだよ!!」
男「なんでそこで威張ってるんですか……」
先輩「ほらほら、つべこべ言わずについて来い!!」グイグイ
男「ついて来いていうか引っ張ってまイタタタタッ!?」
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~~廊下~~
男「……で、どのような要件で?」
先輩「聞きたいか?そんなに聞きたいか!?」ワクワク
男「……」
先輩「……ゴホン!!」
先輩「この前テストがあっただろう」
男「えぇまぁ。ボクにとっては高校で始めてのテストでしたから、忘れることはありませんが」
先輩「そのテストで、私の学年でカンニングがあったらしいんだ」
男「カンニング?」
男「それは学校的には大事件でしょうけど……先輩やボクが介入するようなことないでしょう?」
先輩「それもそうだ」
先輩「だがな、カンニングをした人間というのが少々興味深くてな」
先輩「……なんとその生徒、今までのテストでずっとトップクラスの点数だったらしい」
男「二年生でトップクラスですか……そのような頭脳の持ち主なのならカンニングをする必要がないのでは?」
先輩「お、食いついてきたな?」
男「……別に……」
先輩「……まぁ、君の言うとおりその生徒にはカンニングをする必要なんてないんだ」
男「ですが、学年トップをどうしても取りたくてやむなく……ということはないんですか?」
先輩「そこも含めて調べたいんだ」
男「そうですか」
先輩「どうだ!?調査する気になったか?」
男「……少しくらいならいいですけど」
先輩「よし!」
男「ところで、そのカンニング犯って誰何ですか?」
先輩「さぁ?」
男「『さぁ?』って……容疑者も知らずにどうやって事件を解決するんですか」
先輩「その辺はちゃんと考えているさ」
先輩「……時に君はこの学校の都市伝説を知っているか?」
男「ま、まぁ。バカみたいな量ですから全部は知りませんけど」
先輩「その中にこんな都市伝説がある」
先輩「この学校の全てを知る『情報屋』がいると」
~~三年生 教室~~
姉御「それで、私のところに来たのね?」
先輩「新聞部、元部長。その性格から友達からは姉御と呼ばれている。アナタこそが情報屋ですよね?」
姉御「えぇ、そうよ。ただ、情報屋だなんて自分では思ったことはないわよ?」
先輩「自覚してた方がいいと思いますよ」
男「先輩、なんで彼女が情報屋だって知ってるんですか?」
先輩「少し前にお世話になったんだ」
姉御「それで?どんな情報が欲しいの?」
姉御「最近のオススメは新聞部も特集している『一年生、空白の主席』ね。ま、都市伝説レベルだから信憑性なんてないから、そこは勘弁ね」
男「……」
先輩「そんなものじゃないですよ、私が知りたいのはカンニング事件です」
姉御「!」
姉御「……それを聞いてどうしようとしてるの?」
先輩「姉御さんも気づいてますよね。この事件の不自然さに」
姉御「……調べない方がいいわよ、あんな事件。真実がわかったところで何になるの?」
男「……何になる、というわけではないんですよ。ただ、事件を解決したいだけです」
姉御「……そう、ならいいわ」
先輩「本当ですか!?」
姉御「敬語なんて使わなくていいわよ」
先輩「わかり……わかった」
男「ボクはこれがデフォルトなので気にしないでください」
姉御「わかってるわ、君のことも知ってるし」
男「……それはどうも」
姉御「そうね、ここで話すのもなんだし、場所を変えましょうか」
~~体育館倉庫~~
姉御「まぁ、教えるとは言ったけど私も全然知ってるわけじゃない」
男「それはもちろん。全部知ってたら逆に怖いですよ」
姉御「ふふ。そうね」
姉御「今回のカンニング事件。容疑者は二年生、あだ名はカメ娘。これが私の持っている情報よ」
男「カメ娘?」
姉御「そう、カメ娘。いつもカメラを持ってるらしいわ」
先輩「そういえばそんな人いたなぁ……」
男(ホントこの人は……)
男「それで?容疑者がわかりましたし、聞き込みなんかしてみますか?」
姉御「聞き込みって……誰がするのよ。だいたい、そんなこと聞いて回れるわけないでしょ」
先輩「それならカメ娘ちゃん自身に聞きに行けばいいんじゃないか?」
姉御「……」
男「……」
姉御「はぁ……あなたが万年赤点ということは知ってるけど、そこまでバカとは思わなったわ……」
先輩「いっ……!?」
男「先輩……こんど勉強教えましょうか?」
先輩「えぇい!!うるさい!それよりもカメ娘ちゃんにどうやって接触するかだろ!?」
姉御「私は協力しないわよ。流石にそこまで手伝えないわ」
男「先輩、同級生なんですよね?お願いします」
先輩「はぁ!?君は何を言ってるんだ!」
先輩「初対面の人に『やっほー☆ところでカンニングについて教えてくんない?』なんて聞けるか!!」
姉御「私なら殴り倒すわね」
先輩「ホントもう、どうするんだ?」
男「……わかりました。ボクがなんとかしましょう」
先輩「え、君ってコミュ力に自信があるのか?」
男「いえ、ボクじゃなくて……まぁ、あのバカに頼むのも嫌なんですけど仕方ないですね」
先輩「あのバカ……?そんな奴に頼んで本当に大丈夫なのか?」
男「大丈夫です、コミュ力の塊みたいなやつですから」
男「今日はもう遅いですし、明日の昼休みにボクの教室に来てください」
~~翌日 昼休み~~
先輩「ひとまず彼の教室に来てみたが……」
男「――なんだけど、協力してくれるか?」
金髪「お?珍しいね。お前が俺に頼るなんて」
先輩「(|・ω・)」ジー
姉御「なんで私まで……」
先輩「あれが例のコミュ力の塊さんか?」
先輩「しかし髪の毛を金髪に染めるような不良とお友達だなんて……私はそんな子に育てた覚えはないぞ!?」
姉御「あの髪……確か自毛よ」
先輩「えぇ!?」
姉御「イギリスかどっかの血が混ざったクォーターだったと思うわ」
先輩「でも、顔は完璧に日本人なんだが……」
姉御「そんなこと言われても知らないわよ」
姉御「ま、あの金髪くんならこの仕事を任せても大丈夫そうね」
先輩「?」
姉御「彼は文字通りコミュ力の塊よ。どこまでこの学校内の人はほとんどが彼を知ってると思うわ」
先輩(知らなかった……)
男「いいから手伝ってくれ。こっちは困ってんだよ」
金髪「んなこと言われてもなぁ……今から退部届け出しに行かないとだし」
男「お前、野球部入って一ヶ月も経ってないだろ」
金髪「この髪がNGなんだと。……まったく、この学校の教師はみんな頭硬いぜ」
姉御「それにしてもあの二人が友達だったなんて……以外ね」
先輩「同感だ。というか彼、友達いたんだな……」
姉御「その評価はあんまりじゃない……?」
先輩「あ、こっち来たぞ」
男「先輩、OK出ました。ただし今日は放課後しか空いてないらしいです」
先輩「そうか……よろしくな、金髪くん」
金髪「どうもどうも。いつもうちの連れがお世話になっております」ペコペコ
先輩「あ、いえいえ」ペコペコ
男「……なんでお前が保護者みたいな感じなんだよ」
金髪「いやぁね?俺は心配なんだよ、お前がちゃんとした生活してるのかってね」
男「うるさいな」
先輩「(……男くんが敬語じゃないの初めて見たな)」ヒソヒソ
姉御「(相当信頼してるみたいね)」ヒソヒソ
男「とりあえず、これでカメ娘さんへの接点も作れましたし……」
先輩「そうだな、ここは聞き込みでもやってみるか?」
金髪「俺は今日は放課後しか空いてないぞ?」
男「大丈夫、聞き込みをする相手は別に生徒じゃないよ。だから、お前がいない今からでも出来る相手だ」
先輩「ってことは……」
男「はい。カンニング事件の時、担当だった教師に聞き込みしてみましょう」
~~職員室前~~
姉御「当時のテスト担当はあの男の教師ね」
男「そうですか」
男「よし、先輩。頑張ってきてください」
先輩「えぇ!?私!?」
男「先輩がこの事件を解決したいって言ったんじゃないですか」
先輩「そ、それはそうだが……」
男「だいたい教師というのは女生徒に対して甘いものです。ボクが行くよりも先輩の方がいいですよ」
先輩「そ、そんなものか……?」
姉御「ほら、時間もあまりないんだし、早く行ってきなさい」
先輩「……はぁ~い」
先輩(男くんは女子の方が適任と言っていたな)
先輩(つまりこれは女子の方が教師は心を開きやすい、ということだ)
先輩(そう!心を開かせる、それが重要なんだ!!)
先輩「せんせぇ~い、少しお時間よろしいですかぁ?」ニコニコ
教師「お、おう……どうした、急に」
男「なんであの人、キャバ嬢みたいになってるんですか……」
姉御「思いっきり意味を履き違えてる気がするわね……」
男「なんというか……これ、ボクのせいですかね……」
姉御「まぁ……大丈夫でしょ」
先輩「……カンニング事件のことについて少し伺いたいのですが」ヒソヒソ
教師「……!」
教師「……何故そのことを知っている」
先輩「ここではなんですし、場所を変えませんか?」ニコ
教師「……そうだな」
~~空き部屋~~
教師「なんだよ、お前達もいたのか……」
男「どうも」
姉御「こんにちは」ニコ
先輩「あれ?二人共知り合いなのか?」
姉御「まぁ、面識がある程度だ」
男「担任です」
先輩「へ?」
男「だから、ボクのクラスの担任です」
先輩「なんだそれ……!それなら君が交渉すればよかったじゃないか。私が恥をしのんで頑張ったというのに……!!」
男「聞かれませんでしたので」
先輩「ぐっ……!!」
教師「早くしてくんない?俺も昼休み暇ってわけじゃないんだ」
姉御「アナタ、暇じゃないとか言いながら昼休み屋上で寝てるじゃない」
教師「な、何故そのことを!?」
姉御「ほらほら、カンニング事件について情報をくれないと他の教師陣にばらしちゃうわよ?」
教師「……教師脅迫するやつなんて見たことねぇぞ……」
姉御「……」ニコ
教師「……はぁ、わかったよ。つーか俺も違和感は感じてたんだけどな」
教師「俺って上の人達から煙たがられてるから、誰も意見を聞いてくれなかったんだよ」
先輩「先生もやっぱり変だと思いますよね?」
教師「あぁ。あんな頭が良くて真面目な模範生がカンニングなんてするとは思えねぇんだよな」
先輩「私もそう思います」
教師「かといって俺に協力できることなんてねぇんだけどな」ハハハ
男「先生にはその時の状況だけ教えて欲しいんです」
教師「その時の状況?」
男「何故カメ娘さんはカンニングをしたと疑われたのか。それが知りたいんです」
教師「そうだな……あの時は――」
~~回想 テスト中~~
カリカリカリ……
教師(ねみぃ……なんでこいつらこんなに真面目なんだ。そうか、進学校だからか)
カメ娘「……」カキカキ
ピラッ
教師(紙?問題用紙でも落としたか?……仕方ない、とってやるか)
教師「おら、誰か落としてるぞ」ヒョイ
カメ娘「……!?」
教師「お前のか?……でもこの紙、サイズが……」
カメ娘「返してください……!!」ペシ
教師「……?」
ヤンキー1「おーおー。もしかしてカンニングペーパーってやつなんじゃねwww?」
女生徒「可能性はあるけど……先生、確認してはどうですか」
教師「そうなのか?」
カメ娘「ち、違う……」
教師「?」
ヤンキー1「もしかしてマジかよ!」
ヤンキー2「ありえねぇでしょ」
教師「怒んないから、見せてみろ」
カメ娘「嫌……です……」
カメ娘「……」
カメ娘「ハムッ」パク
教師「おまっ、何やってんだよ!?」
ヤンキー1「こいつ食べやがったぞ!?」
ヤンキー2「食い意地すごすぎwwww」
カメ娘「……」モグモグ
教師「……どうしたんだよ」
カメ娘「……なんでも、ないです」
教師「そんなわけねぇだろ……」
ガララ
教頭「なんですか、この騒ぎは。……また、アナタの仕業ですか。いい加減にしなさい」
教師「え」
~~回想 終了~~
教師「――ってわけだ」
先輩「……先生、一体何したらそんな嫌われ方するんですか」
教師「いやぁ……いろいろあったんだよ」
男「先生の評判が悪いのは元からですけど「オイ、はっきり言うんじゃねぇ」カメ娘さんはどうしてその紙を食べたんでしょう?」
先輩「問題用紙を食べるなんてな……」
教師「あれ、多分問題用紙じゃないぞ」
男「別の紙だということですか?」
教師「多分な」
姉御「テスト中は筆記用具以外持ち込み厳禁でしょ?」
男「えぇ、そのとおりです」
先輩「ということは、カメ娘ちゃんはカンニングをしたしていないに関わらず、その紙を持ち込んでいた……?」
教師「そこまではわかんねぇな」
教師「俺が教えられるのはここまでだ。後はお前らでなんとかしろや」
先輩「はい!私達に任せてくださいっ!」
姉御「だそうよ。アナタも頑張ってね」ニコ
男「……」
男「一緒に頑張りましょうね」ニコ
姉御「……」
男「……」
男・姉御((コイツ……めんどくさい……))
投下終了です。明日の投下は9時頃を予定しております。
質問等ありましたらどうぞ
トリの横の文字は何?
乙です
>>14
なんかでっかいネズミ
乙 ダンガン×とあるからのオリジナルか…でも俺は見るぜカピバラさん!
~~放課後 一年教室~~
男「どうだった?何か聞けたか?」
金髪「ダメダメだな。私はやってないの一点張りだぜ」
姉御「私はやってないか……犯人がよく言う言葉ね」
金髪「縁起でもねぇこと言うなよ」
先輩「……」ウーン
男「……」
男「先輩、話聞いてました?」
先輩「……君はいちいち酷いな。もしかして私をダメな人間だと思っていないか?」
男「……」
先輩「おーい!!返事してー!」
男「そんなことは置いておいて」
先輩「私にとってはそんなことじゃないんだが……」
姉御「周知の事実だからどうでもいいわよねぇ」
先輩「ですねー……ってあれ?今のって悪口なのか?」
男「話戻しますよ」
男「先輩、ボク達の今までの推理を振り返って見てください」
先輩「お、おう」
先輩「確か、カメ娘ちゃんが何らかの紙をテストに持ち込んでそれを落とした。これがカンニングペーパーだと勘違いされていた、だっけ?」
男「そうです、だからその紙がなんだったのかカメ娘さんに聞き出せれば解決だったんですが……」
金髪「それは失敗、か」
男「ですが、カメ娘さんへの接触は無意味ではありませんでした」
先輩「無意味じゃなかった?どういうことだ?」
男「カメ娘さんのセリフをよく思い出してください」
先輩「『私はやってない』……」
先輩「……これは紙の内容を知られたくないというよりも……」
先輩「この紙の持ち込みをしていないという意味か……?」
金髪「はぁ?じゃあその紙はなんであるんだよ」
先輩「答えは一つしかない。誰かが持ち込んだんだ」
金髪「マジかよ……じゃあこの事件はただのカンニングじゃなくて……」
男「カメ娘さん以外の誰かによる犯行。しかもカメ娘さんを狙った計画的犯行」
先輩「……よぉし。面白くなってきた」
姉御「不謹慎よ」
先輩「す、すいません」
先輩「でも、この事件解く価値が出てきたな」
男「まぁ、ただのカンニングではないですからね。何らかの考えが絡んでる」
金髪「だからって俺らに何ができるってんだ?解決するったて手がかりがねぇ」
姉御「そうでもないわ」
金髪「?」
姉御「よく考えてみなさい。この犯行は『テスト中』に行われていたのよ?」
金髪「ってことは……犯人はカメ娘とおんなじクラスのやつか!?」
男「多分ね」
先輩「大分謎がつかめてきたな……」
先輩「よし、クラスメイトに会いに行こう!!」
男「また聞き込みですか……」
先輩「それが基本だからな」
先輩「姉御、カメ娘のクラスメイトの名簿あるか?」
姉御「アリはするけど……何人いると思ってるの?」
先輩「うっ……」
姉御「しかも今は放課後よ?ほとんどの人が部活にいってるのよ?」
姉御「部活に邪魔して聞き込みするっていうの?」
先輩「いえ……その……」
姉御「そもそも、この行為は別の関係ない人の目にを触れる。それはカンニング事件自体を広めるということよ?」
姉御「そんなことしたらカメ娘さんはどう思うかしら?」
先輩「(ノω;)」
姉御「泣いてもダメよ」
先輩「……はい」
金髪「(何だ、その人。クソこえぇよ!?)」
男「(ああいう人なんだよ。ドSなんだよ)」
先輩「男くん……私はどうすれば……?」
男「……はぁ、調べるのはカメ娘さんの席付近の人だけでいいと思いますよ」
男「紙をカメ娘さんの近くに置くのなんて席が近い人しか無理ですから」
姉御「わかったわ。ちょっと待って、ピックアップするから」
金髪「天才が近くに居るのって大変ですね」
先輩「ホント……姉御こわい……」
金髪「そういう意味で言ったんじゃないけどなぁ……」
~~美術室~~
先輩「ってことで美術室に来てみましたぁ!!」
男「先輩、落ち着いて。とりあえず、涙をいい加減拭いてください」
先輩「う、うるさいな。そういう顔なんだよ」
男「どういう顔ですか」
姉御「ほら、あそこ。あの娘よ」
男「彼女とカメ娘さんの関係は?」
姉御「カメ娘さんとは初めてのクラスみたいね。一緒に遊んだりするらしいから、お友達でしょ」
三つ編み「あの~用があるのなら早めにお願いしたいんですけど」
金髪「おっとゴメンな。でさでさ、いきなり本題に入るけどカメ娘ちゃんのことちょっと聞いてもいいかな?」
三つ編み「カメ娘のこと?やめといたほうがいいと思うよ。カメ娘頭良かったけどあんな事する人だし……」
金髪「あんなこと?」
三つ編み「知らない?カンニングしたんだよ」
金髪「へぇ~、どうして?」
三つ編み「そんなの知らないよ。……まったくさ、友達の私達にも迷惑かかるんだから……いい加減にして欲しいよ」
金髪「ハハッ、だよなぁ」
金髪「お、なんかお前呼ばれてるぞ?」
三つ編み「え、嘘?じゃあ行くね」
金髪「バ~イ」
金髪「特に収穫なしだな」
姉御「カメ娘さんが頭がいいのはみんな知ってるみたいね」
先輩「元々は仲が良かったみたいだし、勉強会でもしたんじゃないのか?」
金髪「全然わかんねぇなぁ……おっとごめんよ」
男「どうした?……あぁ、美術部の人」
女生徒「えーと……美術室になんかよう?」
姉御「えぇ、少しアナタに聞きたいことがあって」
男(彼女も捜査対象でしたか)
姉御「カメ娘さんについて少し教えていただけないかしら?」
女生徒「もしかしてカンニングのこと?やめてよ、カメ娘だって悪気があったわけじゃないんだから」
女生徒「昔はあんな娘じゃなかったのにね……」
姉御「私達はカメ娘さんの無実の罪をはらそうと頑張っているんですよ」
女生徒「そうですか、頑張ってくださいね」
姉御「はい」ニコ
男「よく、顔見ただけで女生徒さんだと分かりましたね」
姉御「まぁね。ちなみに女生徒さんについてはさっきの三つ編みさんとあまり変わらないわね」
先輩「仲の良い友達、か」
男「……」
姉御「次はヤンキー二人組だけど……アナタは来ない方がいいわね」
先輩「えぇ!?なんで?」
姉御「……どうしてもよ」
男(そういうことですか……)
ひとまずこれで終了です。この事件自己紹介みたいなもんで、すぐ終わる予定だったのに……
明日も9時頃に投下します。質問等さればどうぞ
乙です
乙
~~体育館前~~
先輩「体育館裏のヤンキーって……彼ら、形から入る人達なんだな」
先輩「それにしても……なんで私が話を聞きに行ったらダメなんだ……」
金髪「あの二人過保護だもんねぇ」
金髪「先輩は心配されてるからですけど、俺なんか先輩のお守りですからね。こういう時こそ俺のスキルが役にたつのに……」
金髪「ところで、姉御ってなんでヤンキーの居場所なんて知ってたんだ?」
先輩「さぁな。結構謎な人だ」
先輩「ただ、完璧な善人ってわけじゃないってことは確かだな……」
金髪「ふぅん。俺にはそういうのはよくわかんねぇや」
先輩「私も一つ質問していいか?」
金髪「スリーサイズ以外なら」
先輩「バカにしてるだろ」
先輩「聞きたいことっていうのは男くんのことだ」
金髪「アイツのこと?」
先輩「あぁ、こういうのは姉御に聞いたら早いんだが。何故か、教えてくれなくてな」
金髪「あぁ……それは多分教えないんじゃなくて教えることができないんだと思うぜ」
先輩「?」
金髪「にひひ」
~~体育館裏~~
男「それじゃちょっとした『話し合い』でもしに行きますか」
姉御「正直めんどくさいわ」
男「同感です」
姉御「めんどくさいねぇ……」
姉御「それなのにアナタはどうして彼女の手助けをするの?」ニヤニヤ
男「……そのにやけ顔にはムカつきますが答えておきます」
男「後で」
姉御「は、はぁ!?」
男「ほらヤンキーさん達がいますよ」
ヤンキー1「あぁ!?なんだ、テメェら」
ヤンキー2「おうおうおうおう!?何のようだぁ?」
男「少々お話しましょうか」ニッコリ
~~体育館前~~
『『すいませんでしたあああああああああああああああ!!!』』
先輩「おわっ!?なんだ今の声」
金髪「あ、帰ってきたぞ」
姉御「終わったわよ」
男「案外簡単に口を割ってくれました」ニッコリ
金髪「アイツらに何の罪があるというんだ……」
男「ああいう人達見るとイラつくんですよね」
金髪「そんで?奴らはなんて言ってたんだ?」
男「何も知らないってさ。……チッ」
金髪「アイツらに何の罪があると言うんだ……」
先輩「う~ん。こういう姑息なことはヤンキーの仕業と相場が決まってるはずなんだが……」
先輩「彼らが何も知らないとなると……あーもう!わかんないなぁ!」
男「……姉御さん、今までの聞き込みした人のリストを見せてもらっていいですか?」
姉御「えぇ、いいわよ」
男(カメ娘さんの交友関係……勉強会……)
男「……謎は解けました」
先輩「え!?ホントか!?」
男「はい」
男「金髪、ちょっと読んできて欲しい人が居る」
~~教室~~
カメ娘「犯人がわかったって、本当……?」
男「はい、実に簡単なトリックでした」
先輩「トリック?」
男「はい、まずはこのカンニング事件を振り返ってみましょう」
男「振り返るといっても、カメ娘さんが誰にも見られたくない『紙』を食べちゃっただけなんです」
カメ娘「……」
姉御「誰にも見られたくない紙?」
男「正確には誰にも知られたくない過去とか」
カメ娘「っ」
男「誰にもあるじゃないですか。そんなもの」
先輩「かと言って、誰がそんなこと……」
男「いるじゃないですか、ここに」
男「ねぇ、女生徒さん?」
女生徒「は、はぁ!?」
女生徒「な、何を根拠に……」
女生徒「そもそも私は去年カメ娘とは別のクラスで、昔のことなんか……!」
男「だって……アナタ言ってたじゃないですか……」
男「『昔はあんなことする娘じゃなかった』って」
女生徒「~~~っ」
男「これで、この事件は解決です」
先輩「え、えらくあっさりだな」
男「そんなものですよ。私怨の犯行なんて」
カメ娘「なんで……そんなこと……」
女生徒「う、ウザかったからよ」
カメ娘「……」
女生徒「どうにでもすればいいじゃない!先生にでもちくればいいじゃない!!」
カメ娘「で、でも……」
男「カメ娘さん、アナタはどうしたいんですか」
カメ娘「……え」
男「女生徒さんを懲らしめたいか、このまま仲直りするか」
女生徒「……」
カメ娘「……」
カメ娘「仲、直りしたいです……」
男「……わかりました、なんとかしましょう」
~~翌日 教室~~
先輩「結局、あの二人はどうなったんだ?」
男「仲直りしたみたいですよ」
先輩「でもカンニング事件の処理はどうしたんだ?」
男「それはまぁ……教頭と話し合いました」
先輩「よく退学にならないな……」
男「大丈夫ですよ」ニッコリ
男「まぁ、なんにしても……」
先輩「一件落着だな」
衝動的に書き始めたけどもうきついぜ☆
やっぱり自分にはとあるがあってますねwwwこんなスレたててしまいすいません。
明日には新シリーズやっていきたいと思います。ちなみにとあるキャラでバカテス舞台です。
よかったらお願いします
このSSまとめへのコメント
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