後輩「先輩の先輩」 (35)

後輩「こんにちは」ガチャ

先輩「ん、後輩やっほ」

後輩「…………」ジー

先輩「…………」モグモグ

後輩「…………」ガンミ

先輩「……食べる? お菓子」

後輩「ありがとーございます」パクッ

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後輩「せんぱい!」

先輩「はい、後輩」

後輩「先輩はどうして、いつも部室にいるんですか?」

先輩「後輩はどうして、いつも部室に来るんですか?」

後輩「むー……」

先輩「この会話飽きたー」

後輩「部活は水曜日です」

先輩「そうだね」

後輩「今日は火曜日です」

先輩「そうだね」

後輩「何でいるんですか?」

先輩「そっちこそ」

後輩「友達いないんですか?」

先輩「あ、こっちの質問はスルーするのね」

後輩「……」

先輩「……?」

後輩「……友達いないです」

先輩「……ごめん」

後輩「せんぱい!」

先輩「はい、後輩」

後輩「どうして部室にはお菓子がいっぱいあるんですか?」

先輩「私が買ってきてるから」

後輩「でしょうね」

先輩「うん」

後輩「せんぱい!」

先輩「はい、後輩」

後輩「先輩の好きなお菓子は何ですか?」

先輩「じゃがりこ」

後輩「先輩の浮気者っ!」

先輩「えっ」

先輩「『この前、ポッキーって言ったから、買ってきたのに』ってこと?」

後輩「……」コクコク

先輩「ごめん」

後輩「……」サシダシ

先輩「でもくれるのね」

後輩「せんぱい!」

先輩「機嫌直るの早いね」

後輩「……せんぱい!」

先輩「はいはい、後輩」

後輩「『はい』は1回ですよ」

先輩「『せんぱい!』も1回で良いよ」

後輩「わたしは1年生」

先輩「うん」

後輩「先輩は3年生」

先輩「そうだね」

後輩「受験勉強……」

先輩「聞こえなーい」

後輩「わたしは1年生」

先輩「うん」

後輩「先輩は3年生」

先輩「……」ミミフサギ

後輩「今年1年しか一緒にいられない」

先輩「……お、おう」

後輩「ところでこの部」

先輩「うん」

後輩「何部でしたっけ」

先輩「ひどいよそれ」

後輩「だって先輩お菓子ばっかだし」

先輩「ごめん」

後輩「それで、えっと」

先輩「文芸部な」

後輩「知ってます」

先輩「うん」

後輩「せんぱい!」

先輩「はい、後輩」

後輩「うちの部、結構人数いますよね」

先輩「おかげさまでね」

後輩「じゃあ何で、部室、こんな狭……」

先輩「うん」

後輩「……」

先輩「何か言った?」

後輩「何でもないです」

後輩「せんぱい!」

先輩「はい、後輩」

後輩「占いって信じますか?」

先輩「信じない」

後輩「おまじないは?」

先輩「信じない」

後輩「…………」

後輩「せんぱい!」

先輩「はい、後輩」

後輩「絵を描きたいです」

先輩「文芸部だよ」

後輩「写真を撮りたいです」

先輩「文芸部だよ」

後輩「走りたい!」

先輩「文芸部だってば」

後輩「せんぱい!」

先輩「はい、後輩」

後輩「昔の部誌読んでたんですけど」

先輩「うん」

後輩「この副部長って人、上手いですね」

先輩「……うん」

後輩「面白いっていうより、上手いです」

後輩「先輩の2個上ですよね? この人」

先輩「そうだったかもね」

後輩「どんな人だったんですか?」

先輩「うーん、覚えてない」

後輩「…………嘘」

後輩「せんぱい」

先輩「はい、後輩」

後輩「が、いなくなったら、この部室、寂しくなります」

先輩「ならないよ」

後輩「なりますよ」

先輩「寂しくなるのはキミでしょ」

後輩「……そうですね」

先輩「後輩は」

後輩「はい」

先輩「私が卒業しても、ここに来るの?」

後輩「卒業するまでここに居座るつもりですか?」

先輩「……うわ、ひど」

後輩「せんぱい」

先輩「はい、後輩」

後輩「が、好き」

先輩「うん」

後輩「…………」

後輩「せんぱい!」

先輩「はい、後輩」

後輩「消しゴム貸してください」

先輩「ん? 消しゴムなら部室の使えば……」

後輩「そしてこちらが、先輩の消しゴムです」

先輩「え?」

先輩「待って、それは……」

後輩「何ですか?」

先輩「か、勝手に人の物をとっちゃ、だめっ……!」

後輩「消しゴムくらいでそんなこと言う仲じゃないですよねー?」

先輩「……っ」

後輩「せんぱい?」

先輩「……何」

後輩「先輩はどうして、いつも部室にいるんですか?」

先輩「…………」

後輩「副部長って人」

先輩「……」

後輩「先輩の、先輩ですよね」

先輩「……うん」

後輩「ただの、先輩?」

先輩「…………」ギュッ

後輩「え……」

先輩「好きだよ後輩」

後輩「それって」

先輩「ただの後輩として、ね」

後輩「……」

先輩「その人も、ただの先輩」

後輩「じゃあ、この消しゴムの、名前は」

先輩「あの人の消しゴムだから」

後輩「先輩の字」

先輩「気のせい」

後輩「おまじない」

先輩「信じないって言ったでしょ」

後輩「先輩付き合ってください」

先輩「無理」

後輩「じゃあ嫌いになってください」

先輩「無理」

後輩「……ずるい」

先輩「ずるくないよ」

後輩「どーしても、だめですか」

先輩「うん」

後輩「…………」

先輩「……ってあの人も、私に言った」

後輩「…………」

先輩「れきしはくりかえす、ってやつだよ」

先輩「いつかキミも後輩を持って、告白されるんじゃないかな」

後輩「絶対、受けません。その告白」

先輩「そういうことだよ」

後輩「…………」

後輩「先輩が、先輩の先輩をあきらめても、わたしは先輩をあきらめません!」

先輩「うん」

後輩「…………」

先輩「また明日ね」

後輩「…………はい」


(終)

後日談はよ

先輩?後輩?性別ハッキリせいやオラァ!



女同士なのか、それとも男同士なのかをよぉ!!

読んでくれてありがとうございました
昨日も先輩後輩モノ書いてた人です


>>1はとにかく先輩後輩が好きです
そして百合が好きです

この世にゆりゆりな先輩後輩SSが増えることを願っています


>>30
後日談か…気が向いたら書きたいですね

>>31
女同士!
しかし百合要素一切なかった…

吹奏楽部の奴だっけ?
あれも面白かった
先輩後輩で百合とか大好物だからもっと頼むわ

>>33
それです、ありがとうございます
またそのうち先輩後輩書きます!

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