拓海　（アタシがあそこでヘマしたせいで、Pや事務所の連中には面倒を掛けちまった）

拓海　（罰を受けることに異論はねえ。ただ……）

美紗希「どうですかぁ、これ」

早耶　「うふっ！かわいいー！」

さくら「すごくカワイイと思いますよぉ！」

美紗希「でしょぉ～」

＼ｷｬﾋﾟｷｬﾋﾟ／

拓海　（ここでしばらく過ごせとか……そりゃないだろP……）

早耶　「拓海ちゃん、どうしたんですかぁ？」

さくら「こっちに来て一緒におしゃべりしましょうよぉ！」

拓海　「あ、ああ」

拓海　（……チッ、こうなったらﾊﾗ括るしかねえな！）

拓海　「それじゃあお邪魔するぜ」

美紗希「は～い、いらっしゃ～い！」

拓海　「ところで……さっきから何見て騒いでるんだ？」

さくら「これですぅ！」

たくみんスマイル！

拓海　「」

早耶　「早耶、拓海ちゃんの事誤解してましたぁ。拓海ちゃん、すっごくカワイイですよぉ」

拓海　「それはPの奴が無理やりやらせただけだ！つーかなんでこんな写真があんだよ！」

さくら「プロデューサーさんが置いていったんですよぉ？」

拓海　「あの野郎！！」

美紗希「うふふ、Pさんの事怒らないであげてぇ？拓海ちゃんと面識の無いさくらちゃんと沙耶ちゃんの為に持ってきてくれたのよぉ」

早耶　「そうですぅ。それにあんまり大きな声出されるとぉ、早耶泣いちゃいますぅ」

拓海　「はあ！？こんな事で！？」

さくら　「よしよしですぅ」

早耶　「ありがとうございますぅ、さくらちゃん」

拓海　（やりずれえ……）

美紗希「じゃあ拓海ちゃんとも打ち解けてきた所でぇ、女子力アップ講座を始めたいと思いま～す」

拓海　「じょしりょくあっぷ……って何だ？」

美紗希「簡単に言うとぉ、女の子としての魅力を上げる、みたいなあ？」

さくら「アイドル活動をするのにも役立つしぃ」

早耶　「Pさんに褒めてもらえるかもですぅ！」

拓海　「んなっ！？アタシは別にPに褒められても嬉しくも何ともねえよ！」

美紗希「それじゃあ、今日のテーマはこれでーす！」

拓海　「聞けよ！」

本日のテーマ：メイドさん

さくら・早耶「「おおー」」

拓海　「……メイド？メイドって飯とか持ってくるアレか？」

美紗希「はい。メイドには、女子力アップの秘訣がありそうってことでぇ、今日はメイドについて色々語っていきましょう！」

さくら「そう言えば美紗希さんはこの間メイドさんになったんですよねぇ」

早耶　「いいなあ。早耶もああいう衣装でライブしたいですぅ」

拓海　「そうか？動きにくいだけだろ、あんなの」

早耶　「ブーブー！」

さくら「ブーブーブー！」

拓海　「な、なんだよ……」

美紗希「もお。ダメですよぉ、拓海ちゃん。可愛さと効率を同じベクトルに並べちゃ」

拓海　「まあ確かにそうかもだけどよ……そもそもアタシは可愛いとかそういうのは向いてねえんだよ」

さくら「そうですかぁ？」

たくみんスマイル！

拓海　「何度も持ち出すなよ！没収だ！」

さくら　「あぁん！」

早耶　「うーん。拓海ちゃんは可愛くなれると思うんですけどねぇ……」

拓海　「いやもう……ちゃん呼びされてる時点で背中が痒いっつうか」

美紗希「う～んじゃあ、拓海ちゃんはまずそういう事に慣れる事から始めましょう！」

拓海　「……何？」

美紗希「拓海ちゃんはカワイイ！」

拓海　「！？」

さくら「拓海さんはカワイイ！」

早耶　「拓海ちゃんカ～ワイイ！」

拓海　「や、やめろお前ら！アタシはそんな柄じゃねえんだよ！」

＼ｶﾜｲｲｰ！ｶﾜｲｲｰ！ｶﾜｲｲｰ！／

拓海　（くそっ！Pの奴が相手ならぶん殴って黙らせんのに！こいつら相手じゃそれもできねえ！）

美紗希「はーい！こちらはネコちゃんを抱っこして笑顔の拓海ちゃんでぇす！」

拓海　「何でそんなもんがあるんだよ！」

数十分後

拓海　「アタシハカワイイオンナノコ。オシャレダイスキ」

三人　「わー！」ﾊﾟﾁﾊﾟﾁﾊﾟﾁ

美紗希「じゃあ～、早速このメイド服を着てみましょう！」

拓海　「ハイ。オシャレダイスキデス」

着衣完了！

さくら「わあ！すっごく似合ってますよぉ！」

拓海　「アリガトウゴザイマス」

早耶　「ちょっとこれ持ってもらえますかぁ？千佳ちゃんから借りた魔法のステッキなんですけどぉ」

拓海　「ハイ」

早耶　「それからぁ、こういうポーズをお願いしますぅ」

拓海　「ハイ」

早耶　「それでぇ……」ﾎﾞｿﾎﾞｿ

拓海　「ハイ」

早耶　「それじゃあお願いしますぅ！」

拓海　「メイドショウジョ、マジカルタクミン！アタシノマホウデミンナシアワセニナ～レ！」

さくら「おお～！」

美紗希「早速写メに取ってブログにあげましょう！」

拓海　「アリガトウゴザイマス。アハハハハハハ！」

後日、拓海のメンタルケアに努めるモバＰの姿が多数のアイドルによって目撃されている

おわり

おまけ

美紗希「あ～あ。やり過ぎだってプロデューサーに怒られちゃったぁ」

美紗希「お母ちゃんにもブログ見られて注意されちゃうしぃ」

美紗希「あたしは拓海ちゃんの女子力アップを手伝いたかっただけなのになぁ……」

春菜　「視力アップ？ならばメガネをかけましょう！」ﾇｯ

美紗希「ひゃっ！？春菜ちゃん？」

春菜　「まあまあメガネどうぞ」

美紗希「えっとぉ、あたしが上げたいのは視力じゃなくて女子力なんですけどぉ」

春菜　「なるほど助視力ですか！それでしたらメガネをかけましょう！」

美紗希「ええ！？なんか字が違う気がするんですけどぉ！」

春菜　「どれほど所属アイドルが増えようとも！いつ誰がメガネをかけたいと言い出してもいいように常に最も相応しいと思われるメガネを常備しています！」

春菜　「さあどうぞ！遠慮はいりません！鯖江市の方角を向いて無言でメガネをかけましょう！運気アップ間違いなし！」

美紗希「ちょっ、ちょっとぉ！プ、プロデューサー助けてぇ！」

モバＰ（勢いでパッションを圧倒するクール）

モバＰ（クール。クールって何だ）

終わり

このＳＳ書かなかったら、衛藤さんの事ずっと後藤さんだと勘違いしたままだった気がする

依頼出して寝ます