亜里沙「呼びましたか?」 (38)
モバP「ふー仕事も一段落ついたな」
モバP「んー……」
モバP「時間が空いたな。休憩しよ」
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ソファ
モバP「よっこいせっと」ドサッ
モバP「はあー」ノビノビー
モバP「……」
モバP「そういや出来上がった雑誌が来てたっけ。暇だし読んどこう」
ガチャ
ありす「おはようございます」
モバP「うん、おはよう。ありす」ペラ
ありす「……」
モバP「いつも早いな。まだかなり時間があるから、ゆっくりしてていいよ」ペラ
ありす「はい」
ありす「……あの、プロデューサー、お仕事は?」
モバP「今は休憩中」ペラ
ありす「……ちひろさんは、出掛けてるんですか?」
モバP「うん」ペラ
ありす「そうですか……」
モバP「……」ペラ
モバP「あれ、有給だって予定表に書いてなかったっけ?」
ありす「いえ、書いてありますね」
モバP「うん。だから今日はお休みだよ」ペラ
ありす「……」
ありす「……」ポス
モバP「ん?」
ありす「……なんですか?」
モバP「いいや」
モバP(隣に座って、どうしたんだ?)
ありす「……」
モバP「お、リボン変えたんだな」
ありす「!」
ありす「はい」
モバP「何時も青系統だったからな。うん。似合う似合う」
ありす「あ、ありがとうございます……。よくわかりましたね」
モバP「わかるさ。プロデューサーだからな」
モバP「……」ペラペラ
ありす「何を読んでるんですか?」
モバP「来週出版予定の雑誌だよ」
ありす「……休憩中なんじゃないんですか?」
モバP「休憩中だよ。もう添削も済んでるし、口を出すこともないんだ。ただ眺めてるだけだよ」
ありす「そうですか」
モバP「……」ペラペラ
ありす「……えっと」ガサゴソ
ありす「確かこのファイルに……あった」ガサ
ありす「プロデューサー、これ」クイクイ
モバP「ん?」ペラ
ありす「見てください」
モバP「うん? なになに……」
モバP「……おお、すごいな百点満点じゃないか。これは国語かな」
ありす「はい」
モバP「ははは。すごいな、ありすは」
ありす「そんなことありません。勉強は得意ですから」
モバP「そんなことあるさ。得意と言ったって、継続しなきゃ成果は出ないんだ。努力の結果だよ。もっと誇ってもいいんだ」
ありす「じゃあ……もっと褒めてください。私、がんばりましたから」
モバP「ふふ、えらいえらい」
ありす「……」ジー
モバP「?」
ありす「……それだけですか?」
モバP「うん? 何か欲しいのか。お饅頭ならあったと思うけど、ちょと待っててな」
ありす「違います。いつもなら、その、撫でてくるじゃないですか。頭を……」
モバP「ああ。それはありすが嫌がるからな」
ありす「私は人前でそういうことをするのはやめて下さいって言ってるんです」
モバP「そうなのか」
ありす「だって子供扱いじゃないですか」
モバP「そっか……気をつけるよ」
ありす「……でも、今は誰も居ませんからいいんです。撫でても」
モバP「でも、それは子供扱いじゃないのか?」
ありす「違います」
モバP(? どういう理屈だろう)
ありす「どうぞ。撫でてもいいですよ」スッ
モバP「えらいえらい」ナデナデ
ありす「……えへへ」
モバP「……」
モバP(……まあでも、最近は甘えてきてくれてうれしいなあ。人が居ない時だけだけど)
モバP「……」ペラペラ
ありす「……」
ありす「……ええと、ここに」ガサガサ
モバP「……」ペラ
ありす「プロデューサー、これを」
モバP「ん?」ペラ
モバP「おっ、これは96点か。数学……じゃなくて算数だな」
ありす「はい。一問分数の計算を間違えてしまいましたが……」
モバP「十分だよ。俺なんて小学生の頃はまったく勉強なんてしなくてな、それに比べれば」
ありす「私、がんばりました」
モバP「ああ、がんばった。えらいぞ」
ありす「はい」
ありす「……」スッ
モバP「……?」
ありす「撫でないんですか?」
モバP「……いい子いい子」ナデナデ
ありす「もう、あまり子ども扱いしないでください」
モバP(なんで個別で出してきたんだろう?)
ガチャ
晴「うーっす」
ありす「!」
モバP「おはよう、晴」
ありす「……おはようございます、結城さん」ササ
モバP(お、ありすが距離を取った)
モバP「あれ。晴、今日は予定入ってなかったはずだけど」
晴「それがさP、近くの公園でサッカーしてたんだけど、みんな用事で居なくなっちゃってさ」
晴「だからPを誘ってやろうと思って。これからサッカーしようぜ!」
モバP「サッカーかあ。前に晴とやって以来か。そうだな、時間は……空いてるか」
晴「よっし、決まりな! じゃあ行こうぜ。ほら立てよ!」グイグイ
モバP「こらこら引っ張るな。伸びちゃうだろ」
ありす「結城さん、プロデューサーから手を離してください」ガタッ
晴「あ? なんだよ橘。お前も一緒にやるか?」
ありす「いいえ、やりません」
晴「じゃあ邪魔するなよ。ほらP、いくぞ!」
ありす「だめです。プロデューサーは今休憩中なんですから、サッカーなんてやりません」
晴「はあ? 何言ってるんだ、休憩中だから誘ってるんだろ? 橘って馬鹿なのか?」
ありす「ば、ばかとは何ですか! 失礼ですね、馬鹿なのは結城さんじゃないですか?」
晴「なんだと!」
モバP「こら、喧嘩するんじゃない」
ありす「休憩してるのに、外で運動したら疲れるじゃないですか。そんなこともわからないんですか」
晴「前に軽い運動したほうが疲れが取れるってPが言ってたぞ!」
ありす「そんなの、プロデューサーが結城さんに気を使ったに決まってます」
晴「な、なんだよ。そうなのかP? オレとサッカーするの嫌なのか?」
モバP「そんなことない。いい気晴らしになってるよ」
晴「ほ、ほら! 間違ってるのは橘だろ! いいよ、行こうぜP。こんなやつほっといてさ!」グイグイ
ありす「だ、だめです! プロデューサーはこれから私の勉強を見てもらうんですから!」
モバP(そんなこと言ったっけかなあ……)
晴「勉強なんて休憩中にやるもんじゃないだろ!」グイグイ
ありす「サッカーよりはマシです!」グイグイ
モバP「待て待て、二人とも落ち着いて。取り合えず手を離して、な?」
晴「P、前に言っただろ。またサッカーしてくれるって」
モバP「ああ、言ったな」
ありす「今度勉強教えてくれるって言いましたよね、プロデューサー?」
モバP「う、うん。それも言った」
晴「じゃあ今日はオレな! 橘は今度勉強見てもらえよ」
ありす「それは私の台詞です。結城さんは今日はお休みなんですから、次にすべきじゃないんですか?」
晴「なんだよ、大体橘はいつもPにべたべた引っ付いてるんだからいいだろ」
ありす「ひ、引っ付いてなんか……」
晴「ありす~とか呼ばれてべたべたしてるだろ!」
ありす「な、名前で呼ばないでください! 私を名前で呼んでいいのはプロデューサーだけです!」
晴「ほら、それだ!」
ありす「むうっ……」
晴「P、行こうぜ」グイグイ
モバP「ちょっと待つんだ。ありすも落ち着いて。いいね?」
ありす「はい……」
晴「なんだよP、ありすばっかり……。やっぱりオレとサッカーしたくないのか……?」
モバP「晴、そんなこと言ってないだろ」
晴「だいたいPが優柔不断なのがいけないんだろ。どっちかに決めろよ! オレか橘か!」
ありす「そうです。私か結城さんか、どっちかに決めてください」
モバP「待て待て、そうじゃなくてだな」
晴「もちろんオレだよな。Pは責任とってくれるって言ったもんな?」
モバP「た、確かに言ったが」
晴「へへ! じゃあ決まりだな!」
ありす「ど、どどどういうことですか、責任取るって? 責任ってなんですか!?」
モバP「あ、ありす。落ち着いて」
晴「責任は責任だよ。オレをこんな風にした責任と取るって、Pと約束したんだよ」
モバP「あの晴。ちょっと語弊があるな。それは毎週ジューs」
ありす「プロデューサーは私を待ってくれるって言ったじゃないですか! あれは嘘だったんですか!?」
晴「Pはオレの責任を取るんだよ、残念だったな橘!」
ありす「プロデューサー、どういうことですか!」
モバP「……ああ」
ガチャ
雪美「……おはよう……」
モバP「あ、ああ、おはよう雪美……」
モバP「いいから二人とも、落ち着いて……」
ありす・晴「ギャーギャー」
雪美「P……少し……寝る……おやすみ……」ポス
モバP「え?」
晴「おい、佐城なにしてるんだよ!」
ありす「佐城さん、プロデューサーから下りてください。今大切な話をしてるんです!」
雪美「……勝手に……すれば……いい……ここは……私の場所……」
晴「だから、そこにいちゃサッカーできないんだよ! 退けってば!」
雪美「……Pと私……繋がってる……誰も………離せない……」
晴「お・り・ろー!」
雪美「……無駄……心は……ひとつ……」
モバP「いや、雪美。ちょっといま立て込んでてな。仮眠室あけるから、そこでな」
ありす「そうです。寝るなら仮眠室を利用してください」
雪美「……P……私を……拒絶………する……?」
モバP「……そうじゃなくてだな」
晴「はっきり言えよ、P!」
雪美「……私たち……ひとつ……ふふっ」
ガチャ
莉嘉「おはー☆ お姉ちゃんを出し抜いて到着!」
みりあ「おはよ~! 今日もがんばるよ!」
桃華「ごきげんようですわ! Pちゃまおまたせしましたの!」
モバP「お、おはよう。なんで今日に限って年少組みばかりが……」
ありす・晴「ギャーギャー」
みりあ「何々、楽しそうだね! プロデューサー、私も混ぜて!」
莉嘉「P君、あたしもかまってくれないと噛み付いちゃうぞ☆」
桃華「Pちゃま、今日はわたしくをエスコートして下さるんじゃないですの?」
みりあ「何々、楽しそうだね! プロデューサー、私も混ぜて!」
莉嘉「P君、あたしもかまってくれないと噛み付いちゃうぞ☆」
桃華「Pちゃま、今日はわたしくをエスコートして下さるんじゃないですの?」
晴「だから、Pはオレの責任をとって貰うんだ!」
ありす「違います、プロデューサーは私を待ってくれるって約束したんです!」
雪美「……私とP……永久の……契り……」
みりあ・莉嘉・桃華「!?」
モバP「あ、嫌な予感」
…………
……
ちひろ「あらプロデューサーさん、どうしたんですか。そんな難しい顔して?」
モバP「ああ、ちひろさん。ちょうどいいところに。一つ聞きたいことがあるんですけど……」
ちひろ「なんですか?」
モバP「保母さんアイドルっていいと思いません?」
FIN
>>28-29
あら重なったか。
読了ありがとうございました。
橘ありす(12)
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結城晴(12)
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佐城雪美(10)
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城ヶ崎莉嘉(12)
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赤城みりあ(11)
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櫻井桃華(12)
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