騎士「ふむ……それは困りました」
少女「あたしは、立派な騎士になるのが夢なのです。王になっては無意味です」
騎士「どうしても、駄目なのですか?」
少女「駄目です。帰って下さい」
騎士「ですが、聖剣が貴方を選んだのです。聖剣に刃向かえば、その内酷い目に合うかもしれません」
少女「王になるよりマシです。私に王は務まりません。どうぞ、お帰り頂くよう」
騎士「聖剣は、間違えません。必ずや、貴方は国の鍵になる。どうか、御一緒に城まで」
少女「無理」
騎士「来てください」
パカラッパカラッ
パカラッパカラッ
少女「何をどう間違えれば、聖剣はあたしを選ぶ羽目になったのか。いやぁ、謎だなぁ」
騎士「聖剣は間違えません。聖剣はすべてに置いて正しいのです。間違えているとしたら、貴女様です」
騎士「王になって下さい。聖剣に選ばれし、我が国の鍵」
少女「えー…」
騎士「何が不満ですか?騎士になれないからですか?」
少女「それ以外に思い付く理由がないと思うんだけど」
騎士「なら、貴女は今日から騎士王です」
少女「ネーミングセンス無さ過ぎでしょ」
騎士「王騎士…?」
少女「ああ、うん。無理」
ヒヒーン!!
騎士「城に着きました。騎士王様」
少女「君に強引に連れて来られたけど、ここで何するの?ってか、その騎士王って何」
騎士「質問は一つに絞り込んでからだと助かります、騎士王様」
少女「……騎士王って何なの」
騎士「貴女様が王より騎士になりたいと仰ったので、王と騎士の役目を与えた名前です。たった今、僕が考えました」
少女「えっ!それって騎士にもなれるって事!?」
騎士「こうでもしないと貴女様は、王になってくれないかと思いまして」
少女「騎士王……」
少女「ダサいけどいっか」
騎士「……」
騎士「…こほん」
騎士「まぁ、いいでしょう。所で、貴女様は王になってくれるのですか?」
少女「うん」
騎士「あぁ…単純過ぎて目眩が…」フラッ
少女「なんだとコラ」
騎士「どうして、前王は亡くなられてしまったのか。こんな小娘ごときが聖剣に選ばれて…我が国はお先真っ暗…」
少女「あたしが王になると確定した途端に本音だだ漏れなのだが、果たしてこの変わり様は何事か」
騎士「では、城に参りましょう。我が騎士王w」
少女「取り合えず、氏ね」
騎士「門番兵、私だ。私である。門を開けるが良い」
少女「これで誰か分かったら、超人並みだとあたしは思うのだけれど」
ギイイィィィ
騎士「よし!開いた!」
少女「セキリュティと言う言葉が現在迷子です」
騎士「さぁ、共にイきましょう。騎士王」スッ
少女「…」バッチーン
騎士「いってええぇぇぇぇぇ!!!!!!手があぁぁぁぁ!!!手があああぁぁぁぁ!!!」
少女「相手が王様だって分かってる?」
騎士「はい、すみません。調子に乗りました」
少女「次やったらセクハラ行為で訴える」
騎士「はい」
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