男「ヤクザの俺が女子高に通うことになった」 (299)
まったりやるよ。更新遅いよ。頑張るよ。
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チンピラ「もう勘弁してください……」
男「おどれはそれで許されると思ってるのか?」
チンピラ「もう……あなたたちの名前を借りて商売はしませんから……」
男「俺たちの名前を借りたことをおれは怒ってるんじゃねーよ」
男「力のねー堅気に不当な利子で貸付けたりよー」
男「ハッパをこの地域でばら撒きまくってよー」
男「おれはそのことで怒ってんだよ!」
男「おどれ、玉引き抜いてオメコ芸者にしてやろうか?」
チンピラ「頼みます……もう本当に……」
※ ハッパ ちょっと危ないお薬の隠語
※ 水商売の女の人を指す蔑称
※ オメコ芸者 水商売の女の人を指す蔑称
男「……」
男「おい。こいつの指の爪ペンチで剥いでおけ」
構成員A「うす……」
男「ったく。よくもまぁうちの島だってわかってこんな商売するよな……」
男「残ってる連中は適当にしめて裸にして外に放り出しておけ」
構成員A「うす。若頭に出張ってもらってすんません」
男「気にするな。おれは喧嘩しか取り柄のない脳筋だからな」
男「おい側近。帰るぞ」
側近「……はい」
――
ケーキ屋
男「わりぃ。えっとーこのもんぶらんけーきっつーの?」
男「それくれよ」
店員「かしこまりました」
側近「関東最大の極道の若頭がケーキ屋でモンブランケーキですか……」
男「俺が食べるわけじゃねーよ。妹に買ったんだ」
側近「わかってますよ」
側近「妹様今日は食べられる日だといいですね」
男「……そうだな」
ウィーン
店員「ありがとうございました」
男「ふふ、あいつ喜ぶだろうな」
側近「そうですね」
側近「それより若」
男「おう。なんだよ」
側近「さっきの汚い言葉はなんですか!」
側近「若みたいな可愛い顔して小さい子があんな言葉使っちゃいけません!」
男「いや、仮にも俺若頭だからな?」
男「あのぐれーの言葉。他の若頭だって使うだろ」
側近「他所は他所! うちはうちです!」
側近「若はあんな言葉使っちゃだめなんです!」
男「大体小さいっていうな可愛い顔してるとか言うなよ」
男「俺、結構気にしてるんだからな?」
男「19にもなってこんな形してるなんてよ……」
男「極道の若頭のくせに呆れるぜ」
男「うちの若い衆もよく俺についてくるな」
側近「それはみんな若が侠客だってことを知ってるからですよ」
側近「後は無類の強さを誇っているです」
側近「でなきゃすぐに内輪で揉めてますよ」
男「本当にそうか?」
側近「そうですよ」
※ 侠客 男の中の男。任侠が溢れてる人。
側近「後は無類の強さを誇っているからです」
↑誤爆
訂正>>9 側近「後は無類の強さを誇っているです」×
側近「後は無類の強さを誇っているからです」
男「ん……?」
側近「どうかしたんですか?」
男「あそこのばーさん。あんな手に重い荷物もって危なくねーか?」
男「ふらふらしてるし転んだらあぶねーだろ…」
男「ちょっと俺行ってくるは!」
側近「あ、ちょっと、若!」
―
男「ったく。あんま無理すんじゃねーぞ」
おばあちゃん「ありがとうねー」
おばあちゃん「でも女の子がそんな言葉遣いするもんじゃないよー」
おばあちゃん「服だってスーツじゃなくてもっと可愛いのを…」
男「ばーさん。俺は男だ。そこんとこ勘違いするなよ」
男「じゃーな」
側近「まったくたまに歩いて帰るとすぐこれですから……」
男「たまにはいいじゃねーか」
側近「確かにそうかもしれませんけど」
男「それによえーやつ助けるのは当たり前のことだろ?」
側近「若はお優しいですね」
男「極道やってるやつが優しいわけねーだろ」
男「暴力で事を解決してたりしてよ……」
男「俺たちはどんなにいい事をしてもお天道様に顔向けできねーよ」
側近「若……」
男「ちょっと柄でもなかったか?」
側近「いいえ。そんなことはありません。側近。感動しました」
側近「なので……今度セーラー服かナース服を着てもらってもいいですか?」
男「いや、なんで今の会話の流れでそんな言葉が出てくるんだよ」
男「お前、今の話全然聞いてなかっただろ」
側近「すみません。実は若にはどんなコスプレが似合うかって考えてました」
男「ふざけるな! 絶対着ねーからな!」
側近「えー、そんなー。若お願いします! 一回だけでいいんです」
男「俺は男だ。そんなものは着ない」
側近「若なら絶対似合いますから!」
男「いい加減にしないとしめるぞ」
側近「若のいけず…」
男「くだらないこといってねーで帰るぞ」
男「妹が待ってるしオヤジだって待ってる」
側近「はい……」
――
自宅前
構成員「「「「お勤めご苦労さんです!!!」」」」
男「……」スタスタ
側近「……」スタスタ
男(俺は関東最大の極道の若頭をやっている)
男(うちの組は古臭い極道で任侠を重んじている)
男(だから、堅気には一切手を出さないし闇金はもちろん、薬だって嫌っている)
男(うちがやってるシノギは水商売と建築業、後は芸能関係にも手を伸ばしている)
男(まぁ、うちは任侠を重んじすぎて周りのやつらから煙たがられたりしているけどな)
ガラガラ
男「帰ったぞ」
給仕「おかえりなさいませ」
男「ただいま。飯っていつごろになりそう?」
給仕「後、三十分後でございます」
男「そうか。妹は今日は元気か?」
給仕「はい。今日は元気でございます」
男「よし。じゃあ、妹のところにいってくるは」
男「側近。オヤジへの報告は頼んだぞ」
側近「かしこまりました」
側近「その代わりセーラー服を…」
男「着ねーから」
側近「……」
給仕「男様はブレザーのほうがきっとお似合いですよ」
男「え?」
給仕「え?」
男「まぁいいや。とりあえず妹の部屋行ってくるよ」
……
男「ったく。平屋なのはいいけど大きすぎだよな」
男「玄関から妹の部屋まで何分かかってるんだよ……」
男「愚痴っててもしゃーねーか」
コンコン
妹『お兄様?』
男「入るぞ」
妹『どうぞ』
シャー
男「元気か?」
妹「ええ。今日はとっても元気ですよ」
男「そうか……」
妹「どうかしたんですか?」
男「なんでもねーよ」
男「そうだ。お土産があるんだ」
男「もんぶらんけーきっていうのか? それ買ってきたぞ」
妹「まぁ、嬉しいです。今日は食べられそうですから端に置いておいてもらえますか?」
男「わかった」
妹「今日はどこに行ってたんですか?」
男「えっとー……」
男(俺らの組の名前借りて金貸しと薬ばら撒いてたやつをしめたなんて言えねーよな……)
男(こいつはただでさえ外を知らなくて純粋って言葉を体現したかのようなやつだ)
男(血なまぐさい話をこいつの耳に入れるわけにはいかない)
男「商談……だったと思う」
妹「そうだったんですか」
男「まぁ、中卒の頭の悪い俺にはあんまりよくわかんなかったけどな」
妹「そんなことないですよ。お兄様は頭が悪いなんてことはないです」
男「ありがとよ」
妹「それにお兄様が例え頭が悪かったとしても、頭が良い事よりも大事なものを持っています」
男「なんだ?」
妹「優しさです。お兄様は優しさを持っています」
妹「妹はこの世で一番大事なのは優しさだと思っていますよ」
男「ははは、そうか」
男(極道から生まれた娘じゃねーな。こいつはよ)
男「そうだ。今日店にいた店員なんだけどな――」
男(妹は生まれつき体が弱い)
男(外に出ればすぐに熱を出すし寝ていてもいつも具合が悪そうにしている)
男(今は中学三年生だが学校は小学校の時に数回いったきりでそれっきりだ)
男(中学校にいたっては……一度も通えていない)
男(俺はそんな妹を見て毎日不憫でならなかった)
男(可愛いし頭もいい。楽しい学校生活を送ることができるはずだ)
男(でも、病弱な妹にそれは許されなかった)
男(俺のありあまる元気を分け与えることが出来たら。そう何度考えたことだろうな)
男(一度だけでいいからこいつを中学校に通わしてやりてーな)
男(今年を逃したら中学校通わず終いになっちまう)
男(なんとかなんねーかな)
男(そんな願いはきっと……届かないんだろうけどな)
男(妹の虚弱体質はどんどん悪化するばかりで回復の傾向は見えなかった)
男(一応妹がうちのオヤジと俺がどういう職業なのかは知っている)
男(だが、理解はしていねーみたいだった)
妹「そういえば給仕さんから聞いたんですけど今度妹の通ってる学校で修学旅行があるそうです」
男「へぇー。俺は行ったことねーからどんなのかはしらねーけどな」
妹「もしかして中学校のときサボったんですか?」
男「実はな」
妹「妹、そんな話聞いてないですよ?」
男「そりゃ言ったら怒られると思ってな」
妹「怒りますよ。妹の堪忍袋の緒が切れますよ?」
男「わりぃわりぃ」
妹「もういいです。過ぎてしまったことですから」
男「わりぃな。それでその修学旅行がどうしたんだ?」
妹「そうなんですよ。妹も出来れば行ってみたいなって思ったんです」
男「あー……そ、そうなのか」
妹「はい。二ヶ月後? って言っていました」
妹「京都に2泊3日で行くらしいです」
妹「京都は凄く綺麗で古き良き日本のものが詰まっていると聞きました」
妹「妹ももし体調がよければ行ってみたいと思ったんですけど……」
妹「たぶん、無理だと思います」
妹「なので、仕方ないから給仕さんに買ってきてもらったこの京都の風景の写真集で我慢するのです」
男「その……行ってみてーのか?」
妹「叶うなら、ですけどね」
妹「でもそれが無理なのはわかっています」
妹「ただ、行くのが無理でも、どんな雰囲気だったのかは……行った人に聞いてみたいですね」
妹「京都の雰囲気以外にも、行きのバスや新幹線。みんなで泊まる旅館の夜の雰囲気とか……」
妹「お話だけでもいいのでそういうのがほしいです」
男「そっか……」
シャー
給仕「お食事の用意ができました」
給仕「妹様ようのご飯はこちらにあります」
妹「ありがとうございます」
給仕「俺様はあちらの大広間に来てください」
男「お、おう」
男「じゃあ、妹、また後で来るからな」
妹「はい。また一緒にお話しましょうね」
男「……」スタスタ
男(修学旅行に行きたい……か)
男(できることなら行かせてやりてーな)
男(でも、今日はたまたま体調がいいけど今の妹は修学旅行に行けるような体じゃねー)
男(どう足掻いてもあいつを行かせてやることはできない)
男(話だけでもいいから聞きたい、ね)
男(だったら俺が京都に行ってあいつに色々話てやろーか?)
男(いや、あいつはただ京都に行きたいだけじゃないんだ)
男(クラスのみんなできっと行きたいんだよな)
男(だったら俺一人が行って話したところであいつが喜んでくれるかどうか……)
>>29
訂正
給仕「俺様は――」×
給仕「男様は――」○
指摘ありがとうございます
男(もしくは行った連中の一人を連れてくるか?)
男(いや、あいつは人見知りだ。会話にならないだろうな)
男(だとしたら……)
男「……」ピタ
男(窓ガラスに反射した俺の顔が映る)
男(そこに写っているのは自分でも情けなくなるが女顔のやつだった)
男(睫毛は長く肌も綺麗だ。顔も整っていて……身形と髪をしっかりすれば女に見える)
男(それに兄弟故か妹にも似ている)
男(俺は髪の毛を耳にかけてみた)
男(ますます女っぽくなったような気がする)
男「……」
男「よし」
男(あいつが喜ぶなら……俺はなんだってする)
あ、今更だけどスレタイミスってましたね。
正しくは「女子校」ですね。
まぁ、こんな細かいことはスルーして進めます。
――
オヤジ「……」
男「……」
側近「……」
給仕「……」
オヤジ・男「いただきます」
カチャカチャ
オヤジ「今日はご苦労だったな」
オヤジ「わざわざ男に出張ってもらうなんてな」
男「いいぜ別に。俺だって若頭なんだからよ」
男「それよりよ。一つだけ頼みがあるんだけどよ」
オヤジ「お前が頼みごとなんて珍しいな」
オヤジ「なんだ言ってみろ」
男「ちょっと言いづれーんだけどよ…」
男「俺を女子校に通わせてくれねーか?」
側近「な……そ、それは……」
男「あ?」
側近「皆の衆! 若が……若が男の娘になる決意をしましたよー!」
ゾロゾロ ゾロゾロ ゾロゾロ
構成員「「「「まじですかい!?」」」」
側近「まじですよまじ!」
構成員B「若頭がやっとお目覚めに……」
構成員C「今夜はめでてーや!」
構成員D「側近さんと俺たちの夢がついに叶った!」
給仕「制服は私が仕立てます。それも丹精込めて」
男「お、お前らなにいってんだよ!」
ワイワイ ガヤガヤ
側近「今夜はお赤飯ですよー」
男「おい…」イライラ
オヤジ「……」イライラ
ワイワイガヤガヤ
ブチ
男・オヤジ「おのれら全員静かにせーやボケどもがぁぁぁ!」
ピタ
シーン
オヤジ「男と話がしたい」
オヤジ「全員席を外せ」
イソイソイソ
オヤジ「これで邪魔者はいなくなったな」
男「ああ」
オヤジ「理由を聞かせろ話はそれからだ」
男「妹がこんなことを話していたんだ――」
男説明中
オヤジ「なるほど。それで代わりにお前が行って話を聞かせてやりたい、と」
男「そうなんだ。妹って滅多に自分の思ってることを言わないだろ?」
男「だからどうしても俺は妹に修学旅行の雰囲気とかを話してやりたいんだよ」
男「どうせ初等部の頃の妹を覚えてるやつはいねーだろうしセンコウだって給仕が相手してるだけど妹に会ったことないんだろ?」
男「だったら俺が女の格好をして……ばれるかもしれねーけど行きたいんだよ!」
男「頼む! 俺を妹の女子校に行かせてくれ!」
オヤジ「……お前の言い分はわかった」
オヤジ「できることなら私も妹の頼みは聞いてやりたい」
オヤジ「学校関係者には私と交流がある人間がいる。なんとかしてみよう」
男「本当か!?」
オヤジ「ただし条件がある」
男「なんだ?」
オヤジ「その……お前はホモじゃないよな?」
男「あたりめーだろ。なんだ突然」
オヤジ「いや、お前は全然女を作ろうとしないからな……」
男「俺は女を作るとしても一人だけだ」
男「俺はまだその一人に出会えてねーだけなんだよ」
オヤジ「そうか。では、条件を今から言うぞ」
男「おう」
オヤジ「ついでに女を一人作ってこい」
男「あ?」
オヤジ「私もなるべく早く孫の顔が見たいんだ…」
オヤジ「いい機会だからそこで女を作ってこい」
オヤジ「女子校だから選り取りみどりだろう」
男「はぁ!? ふざけんな! 相手中坊だぞ!」
オヤジ「頼んだぞ」
男(妹のためだ。ここは飲むしかねーのか?)
男「チ……」
男「ったく。わかったよ。つくりゃーいいんだろつくりゃー」
男「でも、俺は女として学校に行くんだぜ?」
男「それに男ってばれたら面倒なことに……」
オヤジ「大丈夫だ。それは事が済んでから改めて決めた女に会えばいい」
男「まじかよ……まぁ、いいぜ。なんとかしてみる。妹のためだからな」
男「じゃあ、明日から」
オヤジ「待て。今のお前ではしぐさで一発でばれてしまう」
オヤジ「確か修学旅行までは二ヶ月あったよな?」
男「たぶんな」
オヤジ「だったら一ヶ月は女としての身の振り方を徹底的にマスターしろ」
オヤジ「行くのはそれからだ」
男「……おう」
オヤジ「そうと決まれば……」
オヤジ「お前ら全員聞き耳立てとらんで、でてこいや!」
ゾロゾロ
構成員「「「……」」」
側近「……」
給仕「……」
オヤジ「お前ら全員に男を女になれるよう仕付けてもらいたい」
側近「ほ、本当ですか!?」
オヤジ「給仕」
給仕「はい」
オヤジ「女のお前がリーダーになって男を指導するんだ。いいな?」
給仕「主人の仰せのままに」
側近「……」
側近(なぜリーダーに選ばれなかったんだ!)
オヤジ「男、明日から地獄だぞ?」
男「んなこった最初からわかってる」
男「なんとかしてやるぜ」
――
コンコン
男「入っていいか?」
妹「いいですよ」
シャー
男「わりぃな。寝てなかったか?」
妹「いえ。まだこれを読んでいたので」
男「漫画本か?」
妹「はい。これを読めば男性の生態がよくわかると給仕さんが妹にくれたんです」
男「へぇー」
男「少年漫画かなにかか?」
妹「いえ。びーえる漫画です」
男「貸せ」
妹「え?」
男「おら!」ピュ
妹「あー、折角給仕さんが私にくれた本なのに……」
妹「どうして中庭に投げてしまったんですか?」
男「今すぐ忘れろ。本の内容を忘れろ。なにも思い出すな。デリートしやがれ」
妹「は、はい……」
男(あのくそ女が……)
男(まぁ、でも大丈夫だ。病状はきっと深刻なレベルじゃーねー)
男(今さっき読んだばかりだったっぽいしな)
妹「あ、ちなみに妹はお兄様が攻めで側近さんが受けだと思ってます」
男(末期だった――)
男(死にてー……)
妹「どうかしたんですか?」
男「なんでもねーよちくしょう」
妹「だといいんですけど……」
妹「あ、それで今はなんのお話をしにきたんですか?」
男「あー、別に大したことじゃねーよ」
男「今日から頑張るからな。ただそれだけを伝えに来たんだ」
男「じゃーな」
シャー
妹「? 変なお兄様」
――
次の日
中庭
給仕「では、これから男様男の娘改造計画を始めます」
構成員・側近「「「「うおおおおおおおおお!」」」」
男「なんで俺よりお前らが気合入ってんだよ……」
男「それになんだよ。この黒い長髪のウィッグと白のワンピースはよ……」
給仕「まずは格好からです。文句いわないでください」
男「ったく。わかったよ」
男「あ、それから妹にはくれぐれも内緒にな」
男「色々と驚かしてやりてーからな」
給仕「わかっています」
男「てか、股がすげースースーするぜ?」
給仕「そういうものなのです。それにも慣れてください」
男「女はよくこんなもの着れるな……」
側近「若! 最高ですぞ!」
男「お前は黙っとけ」
男「というか、学校にしか行かねーんだから制服着たほうがいいんじゃねーのか?」
給仕「……」
男「なんか言えよ」
給仕「似合ってますよ。可愛いです」グ
男「んな答えは求めてねー」
男「まぁ、いいか」
給仕「まずは歩き方からです」
給仕「私が先に歩きますからそれを真似てください」
男「おう」
給仕「……」スタスタ
男(はは、真似するなんて楽勝だぜ)
給仕「では、やってみてください」
男「おう」スタスタ
男(どうだ。完璧だろ?)
側近「若違います! もっと優雅に! 上品に!」
構成員B「足が大股過ぎます!」
構成員C「女性はもっと音を立てずに歩きますよ!」
男「あん? 俺のどこが間違ってんだよ」
側近「全部です!」
男「それじゃわかんねーだろ!」
給仕「大きな声を出さないでください」
給仕「女性はそんな簡単に声を荒らげたりはしませんよ」
男「おっと。わりぃ」
給仕「それから言葉遣い。もっと丁寧にしてください」
男「わり――わ、悪かったですよ?」
給仕「そこはごめんなさいでOKです」
男「く……」
給仕「まだまだ先は長そうですね」
男(そこからの特訓は壮絶を極めた)
男(歩き方や言葉遣いはもちろん。ご飯の食べ方、スカートの際の座り方)
男(ふとしたときの仕草。夜寝るときの寝方。コスプレの正しい着こなし方)
男(一番最後の方は意味がわからないが疲弊しきった俺にはそのことを考える時間がなかった)
男(みんなの玩具にされていたような気もするがきっと気のせいだったと思いてー)
男(四六時中給仕が付きっきりで少しでも男っぽいことをすればすぐに電流が流れたりで……)
男(とにかくもう思い出したくもないくらいの特訓だった)
男(あの特訓は100人の極道を相手にする喧嘩よりも辛かった)
男(だが、そんな特訓を一ヶ月続けた俺は今――)カツカツ
ガヤガヤ
男(この女子校の前に立っていられる!)
男(あの特訓をしてきた俺はもうすでに女同然)
男(そう易易と男だと見破ることは不可能だぜ!)
男(じゃあ、まずは手始めに挨拶から始めてみっか)
男「……」スタスタ
男「おはようございます」ニコ
生徒「え……? お、おはようございます」
ヒソヒソ
ダレイマノコ ミナイカオダヨネ デモスゴイカワイカッタヨ ミノコナシモジョウヒンダヨネ
男(完璧だ……)
男(言葉遣い。歩き方。漂わせている女性としてのオーラ)
男(ふふふ、あいつら騙されてやがるぜ。俺が男だとも知らずにな)
とりあえず今日はこのくらいで
あ、なぜ修学旅行の日だけいかずに二ヶ月前から行こうとしてたかというと
ちょっとでもクラスの人間と仲良くなっておけば楽しい修学旅行がおくれるだろうという男の考えです。
作中に入れるはずたったんですけど抜けてしまいました。
後で入れておきます。
――
キーンコーンカーンコーン
ザワザワ
教師「はーい席についてください」
教師「今日はみなさんにとっていい報告があります」
教師「体調の問題で長い間学校に来れなかった妹さんが今日!」
教師「体調が良くなって登校してくれました。みなさん拍手!」
パチパチ
男「初めまして妹です。今日からよろしくお願いします」ニコ
教師「はい。ありがとうございます。じゃあ、席は窓際の一番後ろの席です」
男「ありがとうございます」
男「……」スタスタ
男(給仕、側近、それから構成員のみんな)
男(お前らのおかげでなんとかばれずにいけそーだぜ)ストン
教師「席につきましたね。では、隣の席の生徒Aさん」
生徒A「なんですか?」
教師「妹さんはわからないことが多いだろうから色々と教えてあげてください」
生徒A「そういうことですか。わかりました」
男「色々とご迷惑をおかけしてしまうと思いますけどよろしくお願いします」
生徒A「ううん。なにかあったらすぐに相談してね」
男「ありがとうございます」
男(えーっと生徒Aって言ったか?)
男(こいつとは仲良く出来そうだな)
男(まぁ、修学旅行の一ヶ月も前に来てるんだから仲良くなんなきゃいけないんだけどよ)
男(いきなり修学旅行の日に行っても誰こいつ状態で楽しい修学旅行なんておくれないからな)
教師「それじゃあ、今日の連絡をしますね――」
……
キーンコーンカーンコーン
教師「では、今朝のホームルームは終了です」
教師「10分後には授業が開始しますからおくれないでくださいよ」
ハーイ
男「生徒Aさんちょっといいですか?」
生徒A「なに?」
男「あのー……修学旅行のことなんですけど。班決めなんかは終わっているんでしょうか?」
生徒A「あ、ごめんなさい。実はもう京都で行動する班や宿の部屋の割り振りなんかはおわってるんだ」
生徒A「妹さんは人が足りないところに入ってもらったんだけど大丈夫?」
男「はい。問題ありません」
生徒A「よかった」
男「じゃあ、私が共に行動する班のメンバーを教えてもらってもいいですか?」
生徒A「いいよ」
生徒A「えーっと……あそこで楽しそうに喋ってる二人と」
男(どれどれ……あの小太りの女と出っ歯の女か)
男(まぁ、言葉はわりぃけどありゃークラスでハブられる感じだな)
生徒A「あそこで眼鏡をかけて本を読んでる女の子」
男(大人しそうな女だな。人と会話するのとか下手くそなんだろうな)
生徒A「それから、妹さんの前の席の人」
男「あれ? いませんね」
生徒A「たぶん遅刻だと思うよ。彼女朝弱いから」
男(なるほど。余りもんで固められた班ってわけか)
男(まぁ、いいけどな。見た感じ悪そうなやつはいねーし)
男(修学旅行くらいいくらでも楽しめんだろ)
スタスタ
男(ん?)
コツン
いじめっこ「ふふ」スタスタ
男(あいつ、俺の前の席に花瓶を置きやがった……)
男「せいと――」
生徒A「……」
男「……」
男(生徒Aの態度を見る限り、どうやらあいつがこのクラスの大将らしいな)
男(周りの奴らもなんもいわねーってことはそれであってんだろ)
男(あの巻き毛女。気に入らねーな)
男(まぁ、むかつくが、今は俺は妹だ。無難に大人しくしておいたほうがいいだろ)
男(しっかし意外だったな。女子校ってーのは和気あいあいとしてるもんだと思ったけどそうじゃねーみたいだな)
男(それにこの学校は家柄がいいやつらが集まってるらしいからそれも含めて残念だぜ)
ガラガラ
女「いやーまた遅刻だよ……」
女「どうして目覚まし時計が壊れちゃったんだろう」スタスタ
女「あ……」
男(こいつが俺と同じ班のやつか)
男(活発そうで人当たりも良さそうなやつじゃねーか。なんで余ったんだ?)
男(それにいじめを受ける感じにもみえねーし)
女「え、えっと……これはなにかな」
女「あはは……」
男「……」
女「……」ウルウル
男「見るに堪えないですね」ガー
女「え?」
男「どいてください」
女「う、うん」
男「……」ス
女「……その花瓶どうするの?」
男「……」スタスタ
男「…」ピト
いじめっこ「なにかしら?」
ジョボボボボ
ザワザワ
生徒A「い、妹さん!? いじめっこさんの頭に花瓶の水を……!」
いじめっこ「……なんのつもりかしら?」ギロ
男「あ、ごめんさい。目の前に枯れ木があったんでつい水をあげてしまいました」
いじめっこ「私が枯れ木に見えたのですか?」
男「はい。これであなたも元気になれますね」
いじめっこ「ふふ、そうですね。ではそのお礼をしなければなりませんね」
いじめっこ「後でお礼に行きますのでよろしくお願いしますわ」
男「ふふ、あなたがお礼くらいでイモを引っ張らないことを祈ります」
男「じゃあ私、花瓶に水がなくなったので入れてきますね」
ザワザワザワ
※イモを引く 怖気付くこと
――
トイレ
男(や、やっちまった……)
男(俺が俺のままだったらあの行動をしても平気なんだけどよ……)
男(今、妹じゃねーか…)
男「後先考えずに感情に従ってなにやってんだよ!」
男「本当、俺って馬鹿だよな!」
男(まぁ、いいか。どうせ妹は今年中に中学に通うのは無理だし)
男(来年は通信制の高校に進学するって言ってたからな)
男「それでも失敗したことに変わりはねーぜ…」
側近「若。今油断しましたね?」
男「あ、すいません。ちょっと動揺してて……」
男「は?」
側近「はい?」
男「…」
側近「…」
ギュウウ
男「おどれはなんでこんなとこにいんだよ……」
側近「わが……! じまっでまず……! ぐび……ぐび!」ピクピク
男「お、わりぃ」
側近「ゲホ……ゲホ……」
男「んで、なんでお前がこんなとこにいんだ?」
側近「私は一ヶ月間教育実習生って設定でこの学校にいるんですよ……」
側近「昨日若に話しましたよね?」
男「んなこと言ってたか?」
側近「言いました」
男「そうか。そりゃーわりぃ」
ところでなんでコテなの?
>>56見たいなのも沸くんだから酉でいいじゃん
>>81 了解しました。
続けます
側近「それから若。ここは男性教員用のトイレですよ?」
男「あ…」
男「つい、反射的にこっちに来ちまった」
側近「次からは気をつけてくださいね」
側近「ばれたら大変なことになるんですから」
男「おう。じゃなくて、わかりました」
側近「とりあえず外に出ましょうか」
男「そうですね」
スタスタ
側近「それでクラスはどうでしたか?」
男「悪くないんですけどね…」
男「若干一人のせいで空気が最悪になっています」
男「私も昔はなにもしなくてもクラスの空気を悪くしていた人間なんですけどね」
男「それさえなければ、普通のクラスだったと思いますよ」
側近「ご学友とは仲良くなれそうですか?」
男「難しくなってしまったかもしれません」
男「さっきいった一人に今日喧嘩を売ってしまったんです…」
側近「若、初日になにしてるんですか」
男「体が勝手に動いてしまったんです」
男「まぁ、それが原因でクラスの人からは距離を置かれるでしょうね」
側近「なかなか難しそうですね」
男「時間はあります。なんとかしますよ」
男「それではもう私は授業なので失礼しますね」
側近「はい。頑張ってくださいね」
――
一限目 数学
数学教師「では今日は平方根についてから始めるぞ」
男(なんだ平方根って)
男(大根なら知ってるぜ)
男(まぁ、ちょっと説明ききゃーわかるだろ)
……
数学教師「この√というのは」
男(わ、わっかんね――)
男(なんだよるーとって)
男(俺はかけ算九九しかわかんねーんだぞ)
男(大体! そんなものが将来なんの役に立つんだよ!)
男(足し算引き算かけ算割り算が出来れば生きていけるだろーが)
男(俺、割り算はできねーけど)
―
二限目 国語
国語教師「では、いまから読書きの漢字のテストを始めます」
男(次は漢字か)
男(漢字ならよゆーだろ)
男(常日頃目に触れてるしいけるいける)
国語教師「では、開始してください」
ペラ
数分後
男(だ、だめだ……全然わかんねー)
男(こうてつってどう書くんだよ……)
男(まぁ、しゃーねー書けるやつから埋めてくか)
男(まずは……これだな)
刃物
男(これは……)カキカキ
ドス
男(ふー。これであってるはずだ)
――
三限目 四限目 家庭科
家庭科教師「では、今日はハンバーグを作ります」
ハーイ
家庭科教師「もう準備は出来ているので早速調理に移ってください」
カチャカチャ
男(あー、んで。俺はなにすればいいんだ……)
女「あ、妹ちゃん!」
男「は、はい」
男(前の席の女か)
女「玉ねぎの皮剥いてもらってもいい!?」
男「いいですよ」
女「それからさ……」
女「さっきはありがとね」ボソ
男「……はい」
……
男「皮剥き終わったんですけど次はなにをすれば?」
女「じゃあ、包丁でそれをまな板の上に乗っけてもらってみじん切りにしてもらおうかな!」
男「包丁……」
女「使ったことない?」
男「包丁はないですけど多分大丈夫です」
女「ほんとにー? 私が見ててあげるから一回構えてみてよ!」
男「わかりました。きっと様になってると思いますよ」
男「……」フ
女「えっとー……なんで包丁を両手で目一杯握り締めて腹の下辺りで構えているのかな?」
男「だめですか?」
女「だめに決まってるよ! それじゃあみじん切りに出来ないってば!」
とりあえず今日はこの辺で
女「こんなふうに……かるーく片手で握ればいいんだよ?」
男「そうやってやるんですか……」
女「うん! みじん切りのやり方はわかる?」
男「この玉ねぎを微塵にしてやればいいんですよね」
女「う、うん? まぁ、そうなんだけど」
男「ふふ、なら出来ますよ」
男「せーの」
女「あー! そんな大振りでやっても出来ないよ!」
>>40 今頃 訂正
男「どうせ初等部の頃の妹を覚えてるやつはいねーだろうしセンコウだって給仕が相手してるだけど妹に会ったことないんだろ?」 ×
男「どうせ初等部の頃の妹を覚えてるやつはいねーだろうしセンコウだって給仕が相手してるだけで妹に会ったことないんだろ?」○
男「だめですか?」
女「だめです」
女「あはは! しょうがないね。じゃあ、玉ねぎのみじん切りは私がやってしんぜよー」
女「妹ちゃんは挽肉をこねるときに活躍してもらおっかな」
男「わかりました。まかせてください」
男「……」
女「……」コンコンコンコン
女「あ……」ホロリ
男(こ、この女泣いてやがる!?)
男(い、一体どうしたんだよ……)
男(まさか俺があまりにもなんも出来ないから泣いてやがるのか!?)
男「女さん…」
女「ん? なに?」
男「ごめんなさい」
女「え!? なんで?」
男「だって泣いていますから…」
女「あー、これは玉ねぎのせいだよ」
男「え? たまねぎ?」
女「うん。玉ねぎ切ってると理由はわからないけど涙が出るんだよ!」
女「もしかして知らなかったの?」
男「は、はぁ……そうなんですか」
男(くそ……玉ねぎこの野郎。お前のせいで勘違いしちまったじゃねーかよ)
男(後でぜってー噛み砕いてやるからなー)
……
家庭科教師「それでは作ったハンバーグをたべてみましょうか」
家庭科教師「いただきます」
イタダキマス
男「……」もぐもぐ
女「美味し?」
男「はい」
女「よかった」ニコ
男(ったく。まさか料理がこんなに大変だとはな)
男(給仕は毎日こんなことやってんのかよ)
男(よく飽きねーよな)
男「……」
――
昼休み
廊下
男(さって、どこで飯食うかなー)
男(出来れば誰もみてねーところでゆっくり食いてーな)
キャーキャーキャー
男「ん?」
生徒B「側近さんお弁当は手作りなんですか!?」
側近「え、ええ。まぁ」
生徒C「先生ってとっても器用なんだね!」
側近「あ、ありがとうございます」
生徒D「先生って彼女いるんですか?」
男「……」
男(あいつもあいつで大変そうだなー)
男(お。あそこに見えるのは屋上へ続く階段か)
男(ちょっくら行ってみるか)スタスタ
男「……」
男(立ち入り禁止だー?)
男(まぁ、入ったところで誰に迷惑かけるわけでもねーし入るか)
ガチャ
男(お、開いてやがる)
パタン
男「おー」
男「こりゃ、いいな」
男「誰もいねーし風通りもいいじゃねーか」
男「ここなら男としての俺で羽が伸ばせそうだな」
男「よいしょ」ゴロン
男「はぁ……しっかしどうしたもんかなー」
男「昼休み入った瞬間俺のこと全員避けたじゃねーか」
男「あの腐れ巻毛……」
一ヶ月間の上品さ諸々の練習の意味を小一時間問い詰めたい
男「あいつをどうにかするしかねーな」
男「でなきゃ誰とも仲良くできねーじゃねーか」
男「……一人くらい、いたか」
男「あいついい奴だったな」
少女「……」
男「顔も悪くねーし。あ、そういえば女作れって言われてたっけか」
男「はぁ……そのことも考えなきゃならねーのかよ」
少女「男の人」
男「……」
男「あ?」
少女「男の人がいる」
男(あ、あああ!)
男(な、なんだこのクソガキは!? いつからいた!?)
男(い、いや今はそんなことはどーでもいい)
男(とにかく取り繕うんだ)
男「な、なにをいってるんですか?」
少女「……」ジー
男「なんですか?」
ニギ
少女「ある」
男「な、なーに玉握ってんだよクソガキ!」
少女「……」
男「…」
男「は!」
男(と、取り返しがつかねー!)
男(せ、折角の一ヶ月のトレーニングが一瞬の油断で全部パーだ!)
男(ど、どうする? ケツ割っちまうか?)
>>107 どんなに練習して作ってても油断しちゃうと素が出ちゃうかなって思ったんですけど……
>>110
とりあえず投下続けろよ
面白く見てる俺みたいなのもいるんだから、返答は後ですればいい
何と無く言ったことをマジに捉えられても僕困るの
男(い、いやここから飛び出して行ったら逆効果だ)
男(俺が男だって言って回るかもしれねー)
男(くっそ、誰も来ねーっと思ったのによ…)
男(どうする口止めのために脅しちまうか?)
男(いやいやいや、相手は小坊くらいの女じゃねーか)
男(それは極道以前に男として恥だ)
男(あ、そうだ。いい方法があるじゃねーか)
男(堅気相手にはいつもこれで解決してるのを忘れてたぜ)
男「……こ、これで黙っててくれ」プルプル
少女「お金?」
男(なんか女の子供相手に大きい金額渡してると売春してるみたいで嫌な気分だぜ……)
少女「いらない」
男(しかも断られた!)
少女「その代わりご飯一緒に食べて」
男「そ、そんなんでいいのか? 俺、男だぞ?」
少女「些細な問題」
男「さ、些細な問題なのかよ……」
男「まぁ……いいけどよ」
男(ガキはすぐに泣くからあんまり得意じゃねーんだけどな)
少女「座る」
男「はいよ」
男「ところで、お前はいったいなんなんだよ」
少女「初等部六年、名前は少女」
男「なんで初等部のガキがこんなとこにいんだー?」
男「それに屋上は立ち入り禁止だぜ?」
少女「ここは私の最高の場所」
男「あー、お気にの場所だからわざわざここまで来てんのか?」
男「それもわざわざ禁止されてんのに」
少女「私は禁止されていない」
男「よくわかんねーな……」
男「んで、どうして俺を食事なんて誘ったんだ?」
少女「……」
男「どうしたんだよ」
少女「フレンドがほしい」
男「ふ、ふ、ふれんど?」
少女「友達」
男「ああ、友達か。んなもんクラスでいくらでも作れるだろ」
男「わざわざ俺みたいな女装した変態野郎に頼む必要はねーはずだ」
少女「私は作れたためしがない」
男「は? そうなのか?」
少女「……」コク
少女「だからフレンドになってほしい」
男「俺がなんで女装してこの学校にいるのとか聞かなくていいのか?」
少女「些細な問題」
男「またそれかよ……」
男「まぁ、友達か」
男(そうえば俺も小中で友達なんて出来たことはなかったな……)
男(それに今だって……)
男「俺も友達がいないことを思い出しちまったじゃねーか」
少女「そうなの?」
男「ああ、俺も訳あってクラスじゃ友達がいなかったんだよ」
男「だから……その……いいぜ。友達になっても」
少女「本当?」
男「俺に二言はねー」
男「俺は今、妹って名前でこの学校にいるんだけどよ。本当の名前は男ってんだ」
男「よろしくな」
少女「よろしく」
少女「しかし、不安」
少女「フレンドというのはもっと自然に出来るものだと聞いた……」
少女「こんな作り方であっているかわからない」
男「あー、そうなのかもしれねーな……」
男「俺も友達できたことねーからよくわかんねーけどよ」
少女「しかし、こんな言葉を私は知っている。類は友を呼ぶ」
男「どういう意味だ?」
少女「似通ったものは仲間になるという意味」
少女「私と男は友達がいない。似通っている。だから、友達になるのは普通なのかもしれない」
男「おー。そういうことか。お前頭いいな」
少女「……」ブイサイン
男「じゃあ、晴れて友達になったんだから飯食うか」
少女「イェス」
男「……」モグモグ
少女「……」パクパク
男「お前よくパン一個で足りるな」
少女「余裕」
男「俺はさっきハンバーグ食ったばっかだってのに腹が空いてるんだぜ?」
少女「体格が違うから当たり前」
男「そういうもんか……」
少女「手作り?」
男「ん? ああ、そうだぜ」
男「俺のは手作り弁当だ」
少女「……そう」
男「……」
男(ったく。女のガキが初めて出来た友達か……)
男(友達……)
男(わりぃ響きじゃねーな)
男「お、そういえば忘れてたぜ……」ペラ
少女「イングリッシュ?」
男「い、いんぐりっしゅ?」
少女「英語」
男「あ、ああ。それの教科書だ」
男「あまりにも前半授業ができねーからちょっとやべーと思ってよ」
男「予習しよーと思ってんだ」
男「俺は妹としてこの学校にいるからな。成績を下げるわけにはいかねーんだよ」
少女「頑張れ」
男「おう」
男「えーっとなになに……」
男「えふ……あーる? おー……じー?」
男「……」
男「わ、わかんねー」
少女「Frog?」
男「え?」
少女「カエル」
男「お前英語わかんのか?」
男「というか、お前よくみたらパツ金だし目青いじゃねーか」
男「もしかして外国産か?」
少女「イエス」
少女「友達は勉強を教えあうもの」
少女「イングリッシュ。教えてあげてもいい」
男「ま、まじかよ!」
男「じゃあ、この一文読んでみてくれよ」
少女「……」
少女「Frog and Toad went out to fly a Kite.」
男「うわすげー!」
男「意味はなんなんだよ」
少女「カエルとヒキガエルは凧を飛ばすために出かけた」
男「すげぇ……お前って頭いいんだな」
少女「……」テレテレ
男「ありがとーな」
少女「フレンド、気にしなくていい」キリ
少女「その代わり今度なにか教えてもらいたい」
男「え? ああ、そうだな……」
男「え? ああ、そうだな」
男(俺が教えられることっつったらなんだ?)
男(格闘技、喧嘩、チャカの知識、正しい拷問のやり方……)
男(……)
男(ここは……)
男「極道ってやつを教えてやるよ」
少女「……」
男「……」
男(や、やっぱ食いつかねーか?)
男(俺に教えられるのはそれくらいなんだけどな…)
少女「ジャパニーズマフィア……」
男「別に無理して教えてもらわなくてもいいんだからな?」
少女「フレンドが教えてくれるならいい」
少女「それに私はその知識を持ち合わせていない」
少女「興味がある」ワクワク
男「そ、そうか? ならいいんだけどよ…」
少女「フレンドは極道好き?」
男「お、おう。よく映画とか見るからな」
少女「そう。今度詳しく教えて」
男「おう」
少女「楽しみ」
男(こいつって表情に変化があんまりないからわかりづれーんだよな)
男(仕草でちょっとはわかるんだけどよ)
男(ま、初めての友達にしちゃー悪かねーか)
とりあえず今日はこの辺で
>>112 すいませんでした。次からは気をつけます
>>111 了解です
アグ……アグ……アグアグアグ、アグネス!
六時くらいから投下します
放課後
職員室
教師「……」
男「……」
教師「どうしていじめっこさんに花瓶の水をかけたりしたんですか?」
男「どこからのネタ……情報ですか?」
教師「そんなことは今はどうでもいいんです」
教師「どうしてそんなことをやったんですか?」
男「あのですね」
男「実はいじめっこさんが女さんの席に花瓶を置いたのがことの発端なんですよ」
教師「いじめっこさんが? そんなわけないですよ」
教師「彼女は品行方正文武両道の子ですから」
男(あのくそ巻毛。教師にはいい仮面つけてるみたいじゃねーか)
男「いや、でも……」
教師「嘘をつくなら。もっとましなものにしてください」
男(……我慢だ)
男(そう。こいつは騙されてるんだあのくそ巻毛に。怒りはあいつにぶつけるべきだ)
教師「はぁ……まかさ妹さんがこんな子だったなんて……」
教師「まぁ、でもいじめっこさんは誰にでも間違いはあるといってもう許しているみたいですから」
教師「今後このようなことがないように」
男「……はい」
――
廊下
男(ったくあのクソ巻毛。ぜってぇ泣かす)
ジャーン♪ all my soul~♪ ダン♪ ダン♪
男(電話か)
ピ
男「もしもし私ですけど」
給仕「男様ですか」
男「どうしたんですか」
給仕「側近さんに聞きました。男様油断するとすぐに男性に戻るようですね」
男「う……」
男(側近の野郎……)
男「大丈夫です。普段は平気ですから」
給仕「だといいんですけどね。まぁ、みっちりやったとはいえ一ヶ月間のトレーニングですからそんなものですか」
男「……今日は家に帰ったら普通の私でいていいですか?」
男「やっぱりずっとこれっていうのもストレスが溜まって」
給仕「まぁ、確かにそうかもしれませんね。ストレスは体にもよくありません」
給仕「この一ヶ月間頑張りましたからね。いいでしょう」
給仕「ただし、もしそれが原因でふとしたときに男の仕草が出ても私たちのせいにしないでくださいよ」
男「大丈夫ですよ。しっかりトレーニングを積んでいますから油断しなければ私は見事に演じることができます」
給仕「ならいいんですけどね。それじゃあ私は夕飯の支度がありますので」
男「はい」
ピ
男(なんとか怒られずに済んだけどよ……)
男(側近もぜってぇ泣かす)
――
教室
ガラーン
男(この時間になると誰もいねーか)
男(今日はさっさと帰って家の柔道場で体うごかしてーな)
男(体がいまなまってるからよ)
男(あ、その前に神社行っとくか。あいつに聞きてーことあるしな)クンクン
男(ん? なんかやけに香水くさくねーか?)
男(まぁいいか。カバンを持って……)
男「……」クンクン
男(俺の鞄から香水の匂い?)
男(というかめっちゃくせー!)ゲホゲホ
男(換気換気!)
ガラガラ
男(なんだこれ!?)
男(とりあえず鞄開けてみっか?)ガチャ
プーン
男「わ!?」
男(こりゃ鞄の中に大量の香水ばらまかれたな!?)
いじめっこ『後でお礼に行きますのでよろしくお願いしますわ』
男(あの腐れ巻毛がぁ)
男(こんな陰湿なことしやがってからに)
男(ぶち殺してやりてぇ)
男(まぁ、相手は堅気で女で中坊だ。熱くなるな俺)
男(とりあえずこの鞄はもう使えそうにねーな)
男(唯一の救いは教科書類は机の中だったってとこだな)
――
下駄箱前
男(ったく。鞄はとりあえず適当なゴミ箱の中に入れておいたけどよ……)
男(やっぱまだむしゃくしゃするぜ)
男(まぁ、家に帰れば妹が……)ガチャ
男(あん?)
男(おい。俺の靴がねーぞ)
男(靴は勝手に動かねー。どういうことだ?)
いじめっこ『後でお礼に行きますのでよろしくお願いしますわ』
男(あんのくそ巻毛野郎がぁぁぁ!)
ドカン!
周りの生徒「!」ビク
周りの生徒「……」ジー
男「あ、いや……あはは思いっきり扉を閉めてしまいました」
男(思いっきり下駄箱蹴っちまったじゃねーかよ)
男(ぜってぇ泣かすからな)
――
学校からちょっと離れた場所
車内
ガチャ
ドン
ブーン
男「ったくよー」
側近「ど、どうしたんですか若!? 上履きで……しかもカバンは!?」
側近「それから言葉遣い―」
男「言葉遣いも悪くなるぜ」
男「あの野郎……俺の鞄に大量の香水ばら撒いて」
男「挙句、俺の靴までどっかに隠しやがった」
側近「若、それは本当ですか!?」
側近「若になんてことをしやがってんですか!」
側近「絶対やった女を見つけ出してぶっ殺してやりますよ!」
男「バカ野郎!」
側近「若……」
男「相手は中坊の女子だ。暴力はだめだ」
側近「そうですね……」
側近「しかし若はやられっぱなしでいいんですか?」
男「いい訳無いだろ。ぜってぇ泣かす」
側近「それでこそ若です!」
男「それからお前もだ!」
側近「え!?」
男「お前、給仕にチクリやがっただろ」
側近「す、すいません。報告してくださいと言われていたもので」
男「おいおどれ俺の面ちゃーんと見ろ……」
側近「すいません……」
男「チ……まぁ、いい。泣かすのは勘弁しておいてやる」
男「今はそんなことより行きたいところがある」
男「うちの島の神社にタクシーを向かわせてくれ」
側近「どうしてですか?」
男「いいから早くしろ」
側近「は、はい」
男「それから俺の男用の服と靴がここに置いてあっただろ」
男「今すぐ着替える」
側近「ええ? 今の服のほうがとっても似合っていますよ」
男「ふざけんな」
とりあえずここまでで夜中もしかしたら書くかも
細かいことだけどしまは
島じゃなくて領土(シマ)だから
シマの方がいいかもな
>>159 了解しました
――
神社
お好み焼き屋前
男「よう」
構成員A「らっしゃい……って若頭ですかい」
男「俺じゃ不満か?」
構成員A「いえ、そんなことは。お勤めご苦労さんです」
構成員A「食べていきやすか?」
男「ああ、頼むぜ」
構成員A「うす」
ジュー ジュー
カッカ
構成員A「……」
男「なぁ……」
構成員A「なんですかい?」
男「料理って大変だし面倒だし飽きねーか?」
構成員A「そうっすね。大変ですし面倒です……まぁシノギですから」
男「ふーん、そうなのか」
構成員A「ただ、面倒は面倒でも美味しく食ってくれる人間のことー考えりゃ、悪くないもんですよ」
男「へぇ」
構成員A「それから大切な人に作るのもいいっすよ」
構成員A「愛情込めて作るのは楽しいですから」
構成員A「まぁ、作った相手に喜ばれるともっと楽しいんですけどね」
男「そうなのか?」
男「……給仕や側近は楽しく作ってくれてんのかな?」
構成員A「きっとそうですよ。あっしも今は楽しいっす」
男「……そうか」
男(俺、側近や給仕の作る料理を喜んだこともなかったし礼もいったことなかったな)
男(それが当たり前だと思ってたからよ…)
構成員A「ところで若頭、現在女子校に通ってるんですよね」
男「知ってたのか?」
構成員A「うす。どうですか?」
男「まぁ、悪かねぇな。周りは青臭いガキばっかりだけどよ」
構成員A「大変そうですね」
男「まぁな。そうだ。一つだけ質問があってここに来たんだよ」
構成員A「なんなりと」
とりあえず今日はここまで
今週の土日にまた書ければと思います
都合によりちょっとだけ書けそうです。
六時から
男「ああ。いじめをやめさせるにはどうすればいいと思う?」
構成員A「はぁ……なんであっしにそんなことを?」
男「いや、側近や構成員B、C、Dに聞くのもいいんだけどよ」
男「年齢もいってるお前ならそいつらよりもいい意見をくれそうだと思ったんだ」
構成員A「お役に立てるかどうか不安ですがあっしは全力でお答えさせてもらいやす」
構成員A「そのいじめは若頭のクラスで起こっちまってるんですかい?」
男「おう。俺も被害にあった」
構成員A「ちょっとナシつけにいってきやす」
男「バカ野郎! 相手は中坊だぞ。それに俺が野郎で極道だってばれたら面倒だ」
構成員A「うす」
男「まぁ、俺だって黙ってねーよ。いま絵を書いてる最中だ。ぜってぇこの仮は返してやるよ」
※絵を書く 作戦を練ること
構成員A「そうですかい。でも、なぜいじめをやめさせようと?」
男「そいつのせいでクラスが硬くなっちまってるんだ」
男「たぶん周りのやつらは変なことしたら次は自分がいじめられるって怖がっているんだと思うぜ」
構成員A「なるほど……しかし、いじめですかい。なかなか難しいですね」
構成員A「最近のいじめっつたら陰湿なもんでしょーから」
男「ああ。確かに陰湿だったな。もっとせいせい堂々やれってんだ」
構成員A「いなげな世の中です」
構成員A「まぁ、あっしから言えるのは一つだけですね」
男「なんだ」
構成員A「物事には全てに理由があります」
構成員A「きっと他人をいじめているのにもなにか理由がありやす」
構成員A「その理由がなんなのかあっしには想像もつきやせんがね」
構成員A「けど、理由をなくしてやりゃー、そいつもいじめなんてしないんじゃないですかね?」
構成員A「ま、そいつが根っから腐った野郎だったら無理ですけど」
男「ほう……」
構成員A「こんなんでお役に立てたかはわかりやせんが」
男「いや、十分だ」
構成員A「またなにかりやしたらなんなりと」
男「おう」
構成員A「……へい。出来やした」
男「おお、相変わらず美味そうだ」イタダキマース
男「あっついなー!」モグモグ
男「でも、うめーな。そういえばよ。俺に初めてのダチが出来たんだよ」ニコニコ
男「そいつにもこれ食わしてやりてーから今度の屋台と一緒に昼頃俺が通ってる学校の近くきてくんねーか?」
構成員A「あそこも一応うちのシマですからね。かしこまりやした」
男「頼んだぜ」
男(さて、じゃあこれ食ったら明日のために玩具買いに行ってくっか)
ゾロゾロ
他所の若組長「あれぇ? こいつはこいつは天下の○○会の若頭の男さんじゃありませんかー?」
男「あ…? またお前か。人のシマでなーにやってんだ?」
若組長「ただいるだけだ。別になんもしてねーよ」
若組長「それにしても相変わらずオメコみてーな顔してんな」
ハハハハハ ハハハハ ハハハハ
構成員A「おい若いの。吐く言葉には気をつけろよ」
男「よせ。おいそこの雑魚若組長」
若組長「誰が雑魚だゴラァ!」
男「前の俺だったら顔のこと言われてたらボコボコにしてやってたな」
男「この顔じゃお前みたいな腐ったチンポコみてーな野郎に舐められるからよ……」
男「でも、今では案外この顔でもよかったなって思ってるんだぜ。残念だったな」
若組長「今日はやりあわねーのかよ」
男「んなこと一言も言ってねーだろ。やっすい喧嘩だけど売られたなら買わねーわけにはいかねーからな」
若組長「そうこなくっちゃな。極道10人それもパイプを持ってる相手にどれだけできるかな?」
構成員A「若頭…」
男「お前はすっこんでろ。俺が売られた喧嘩だ」
男「ぜーいんまとめてかかってこいやァ!」
バギ ゴギ ガ ドガ
若組長「グハ……」バタリ
男「全くお前はステゴロで出来ねーのかよ」
※ ステゴロ 素手の喧嘩
若組長「くそ……絶対俺の組員のホモ野郎にてめぇを掘らせてやるからな」
男「次は殺すぞくそ野郎!」ゴ
若組長「が……!」
若組長「……おいてめぇら。いくぞ」ヨロヨロ
ハイッス……
男「チ……あいつは自分の素手を痛めたことがねーんだろうな」
男「大物たれてるだけだと下の連中が離れて行くぜ」
※ 大物たれる。 大口を叩く
構成員A「若頭。お見事です」
構成員A「しかし、あいつただ若頭に喧嘩売りに来たってだけではなさそーですね」
男「どういうことだ?」
構成員A「うちのシマでバイヤー使ってシャブを売りさばいているみたいです」
男「初耳だな」
構成員A「あっしも昼頃に知りやした」
男「組のやつらに詳しく調べさせろ」
構成員A「うす」
男(あいつらまさかガキ相手に商売してるんじゃねーだろうな)
男(まぁ、いい。調べればわかることだ)
――
構成員「「「「お勤めご苦労さんです!」」」」
ガラガラ
男「帰ったぜ」
側近「帰ってきました」
給仕「おかえりなさいませ」
男「……」
給仕「私の顔になんかついていますか?」
男「なんでもねーよ……」
男「ただ……今日の朝飯美味しかったぜ。それだけだ」
給仕「……はい」ニコ
側近「わ、若! 私の! 私の手作り弁当は?」
男「あー、あのハート型のよくわかんねーのがうざかった」
側近「そ、そんなぁ」
男「後よ…………俺も妹になにか作ってやりてぇから今度手伝ってくれねーか?」
給仕「かしこまりました」
側近「私も手伝いますよ!」
男「おう。そのときは頼むぜ」
側近「まかせてください!」
――
夜中
ガラガラ
オヤジ「今帰った」
給仕「おかえりさいませ」
オヤジ「男は……そうかもう寝てるのか」
給仕「はい。明日も学校ですので」
オヤジ「どんな感じだ?」
給仕「……いい具合です」ニコ
オヤジ「そうか……私のせいであいつの中学生時代は喧嘩に明け暮れる毎日だったからな」
オヤジ「学校なんて一切通ってなかった」
オヤジ「これもなにかの縁だ。一ヶ月とはいえ、あそこで学べるものがあるといいな」
給仕「ええ、彼は知らず知らずのうちに学ぶはずです」
オヤジ「それにあいつは立派な野郎だ。周りの生徒たちにも学ばせることができるだろう」
給仕「はい……そうですね」
オヤジ「それにしてもお前が笑うなんて珍しいな」
オヤジ「お前も笑えば可愛いじゃないか」
給仕「オヤジ様」
オヤジ「なんだ?」
給仕「セクハラです」
オヤジ「(´・ω・`)」
――
次の日
ガラガラ
男「おはようございます」
シーン
男(無視かよ)
いじめっこ「あら妹さん。おはようございます。ご機嫌いかがかしら?」ニコ
男「最高の気分です」ニコ
男(さいてぇな気分だよこのくそ巻毛)
いじめっこ「昨日は無事に帰れましたか?」
男「なぜそんなことを聞くんですかー?」
男(この野郎昨日靴隠しやがって)
いじめっこ「級友が無事に帰れたかどうか心配なものです」
いじめっこ「最近この辺は物騒ですからね」
男「なら、心配ないです。神農に行くくらいには余裕がありましたよ」
※神農 テキヤのこと
いじめっこ「神農?」
男「あ、いえ……農家のことです……」
いじめっこ「そ、そうなんですか」
いじめっこ「あら? 鞄はどうなされたのですか?」
男「今日は忘れてしまったんです」
いじめっこ「ふふ、妹さんておっちょこちょいなんですね」
男「恥ずかしいですね。次からは気をつけます」
男(こいつが男だったらぶん殴ってやるんだけがなァ)
男(ちょうどいい。目にもの見せてやるぜ)
男「いけないー! くろびかりしたひこうぶったいがいじめっこさんのくびもとにー!」
いじめっこ「え!?」
男「なんとかふせがなくてはー!」ヒョイ
いじめっこ「キャ!? 私の背中になにかが!」
いじめっこ「生徒Aさん取ってください!」
生徒A「え、でも黒光りした飛行物体なんて……」
いじめっこ「ご、ゴキブリかもしれません! 生徒Aさん! 早くとってください!」
生徒A「ええ?」
いじめっこ「いいから早く!」
生徒A「う、うん! ちょっと待っててね!」
いじめっこ「もう! なんなんですか!」ジタバタ
生徒A「あ、暴れないで!」
生徒A「とりあえず脱がないと取れそうにないから上脱いで!」
いじめっこ「は、はい!」
男(ブレザー脱いで……こいつワイシャツまで脱ぎやがったよ)
いじめっこ「どうですか!?」ボイン
男(って中坊にしては胸でけーな!?)
ポロ
生徒A「あ! 出てきたよ!」
生徒A「……これ樹脂で出来たゴキブリだよ」
いじめっこ「え?」
ガラガラ
女「あー! 今日は間に合ったよ!」
女「? みんなどうしたの?」
男「あ、そろそろショートホームルームの時間ですね」スタスタ
いじめっこ「ちょ、ちょっと待ちなさい!」
ガラガラ
教師「はーい。では朝のショートホームルームを始めまーす」
いじめっこ「……」
いじめっこ「くっ……」
男(いやー、二つの意味でいい物見せてもらったぜ)
訂正
キーコーンカーンコーン
ガラガラ
教師「はーい。では朝のショートホームルームを始めまーす」
いじめっこ「……」
いじめっこ「くっ……」
男(いやー、二つの意味でいい物見せてもらったぜ)
展開遅くてごめんなさい。次からは早く……なるかな?
とりあえず今日はここまでで
>>181
訂正
構成員A「またなにかりやしたらなんなりと」×
構成員A「またなにかありやしたらなんなりと」○
投下します
最低でも一日一レス目標で行きたいと思います
訂正
男(こいつが男だったらぶん殴ってやるんだけがなァ)×
男(こいつが男だったらぶん殴ってやるんだけどなァ)○
――
キーンコーンカーンコーン
男(次の時間は……体育か!)
男(急いで更衣室に向かうぜ!)ガタ
女「あ、妹ちゃん」
女「一緒に更衣室行こうよ!」
男「すいません! 早めに着替えたいので先に行きます!」タッタッタ
女「ほぇ? あー、そうなの?」
――
更衣室
男(まだ誰もいねーか……)
男(今のうちにとっとこと着替えちまうぞ)
男(男がばれるってのもそうだが、もんもんの存在もばれるわけにはいかねー)
男(それに中坊の女子と一緒に着替えるなんてまっぴらごめんだぜ)
男(さて、体操着を袋からだし……)
男「あ?」
男(なんでブルマが入ってやがるんだぁ?)
側近「若には、絶対短パンよりもこっちのほうが似合うと思うんですよ」
男「またおどれか!」ギュ
側近「わが……くびくび……」ピクピク
男「大体お前教育実習生だろ!」
男「女子更衣室にいるのがばれたら問題になるぞ!」
側近「すいまぜん……」
側近「わががおごるとおもっで……これを」
男「短パンか……てかお前どうして最初から入れて置かなかったんだああん?」
側近「ずいません」
ガチャ
男「!」
男「オラ!」ゴ
側近「グフ!」
バン!
ゾロゾロ
ガヤガヤ
女「あれ? 妹ちゃん一人なの?」
男「あ、当たり前じゃないですか」
女「おっかしいな……今誰かと喋ってる声が聞こえたんだけど……」
男「げ、幻聴ですよ」
女「そう?」
男「はい」
女「あ、そうだ! 私、勉強は苦手だけど運動は得意なんだよ!」
男「わ、私もそうなんです」
女「え? 体弱かったんだよね?」
男「じょ、冗談ですよー」
女「冗談だったんだね! なんだ、そうかぁ、私てっきり騙されちゃったよー」
男「あはは……」
男(上手く誤魔化せたみたいだな)
男(ふー、しっかし危なかったぜ)
男(咄嗟に側近ぶん殴ってロッカーの中に入れたのは正解だったな)
女「じゃあ、妹ちゃん。着替えよっか」ヌギヌギ
男「あー、私ちょっとトイレに行きたいので先に着替えてもらってていいですか?」
女「ほぇ? いいけど……」
男「ありがとうございます」
男(今日だけトイレで着替えるか……)
――
10分後
更衣室
シーン
バン!
側近「はぁ……はぁ……」
側近「なんとかばれなかったみたいですね」
側近「しかし、若の拳……出来ればまた受けたいです……」
側近「っと、いけないいけない。私も早く戻らないとダメですね」
側近「ん?」
側近「なんであんなところにティッシュ箱が……」
側近「ロッカーの上にあったら取りづらいじゃないですか」ヨイショ
側近「あ……」
側近「こ、これは!」
――
体育の授業
女「ねぇねぇ妹ちゃん」
男「なんですか」
女「上にジャージ着てて暑くないの?」
男「これは……汗を一杯かくために着ているんです」
女「なるほど! 妹ちゃんって健康に気を使ってるんだね!」
男「ええ、そうなんですよ」
体育教師「こらそこうるさいぞ!」
女「す、すいまーせんでした!」ビシ
男「……すいません」
体育教師「よろしい。では――」
女「あの人、体育教師って言うんだ」ヒソヒソ
女「あんまり評判がいい先生じゃないんだよ」
男「へぇ……そうなんですか」
体育教師「じゃあ、今から50m走のタイムの測定を開始する!」
体育教師「みんな全員立て!」
ハーイ
男(50メートル走か……)
男(俺が本気出したら色々と問題あるし適当に手抜くか)
面白いけど要素詰め込み過ぎで全部回収できるのかと
>>219
そこは問題ないっす
もともと話自体は長くする予定なんで、まぁ……色々とばらまいているんです
中弛みしないように気をつけます
……
女「妹ちゃん! 一緒の組だね!」
男「はい」
女「無理せず頑張ってね」
男「そうするつもりです」
いじめっこ「あら? 同じ組で走るのかしら?」
女「……」
男「どうやらそうみたいですね」
男「いえいえ、私に運動なんて……」
体育教師「では三走目位置につけ」
イチニツイテ ヨーイ
男(どうせ女だからな)
男(くそ巻毛もたいして早くないんだろ)
ドン
タッタッタ
いじめっこ「……!」タタタタ
男(うお!? あいつ以外と早くねーか!?)
ゴール
体育教師「いじめっこ、6.8だ」
いじめっこ「はぁ……はぁ……」
体育教師「女、7秒ジャスト」
女「よし! ベストタイムー!」
体育教師「妹は8.5な」
男「……」
女「どう! 私って足速いでしょ!」ドヤ
男「は、はいそうですね」
男(女もはえーけどよ)
男(いじめっこに関しては中三女子にしては早すぎるだろ)
男(てか、俺が知らないだけで普通こんなもんなのか?)
女「ふん」ドヤァァ
男(くそ巻き毛が! むかつく顔してるぜ!)
男(次の俺の走りみておけよ……)
……
イチニツイテ
男(学校で50mなんて測ったことねーけどよ)
ヨーイ
男(俺の本気みせてやるぜ!)
ドン
タッタッタ
女「う、うそ!?」
いじめっこ「えぇぇ!?」
男(オラオラオラオラ!)ダダダダダ
男(見ろこの俺の走りを!)
男(くそ巻毛なんてなんのそのだぜ!)
ゴール
体育教師「い、妹のタイム……………6.2秒………」
シーン
男(はっはー。どうだクソ巻毛)
男(お前なんか俺の相手にすら……)
男「は!」
女「す、すごーい! 妹ちゃんオリンピック目指せるよ!」
体育教師「お前、陸上かなにかやっていたのか!? いやそうだとしても早すぎる……」
体育教師「それにお前はずっと体調が悪くて学校を休んでいたんだよな!?」
キャー キャー
ガヤガヤ
男「あ、いえ……これは……」
体育教師「まぁ、今はそんなことはどうでもいい!」
体育教師「今から陸上部の顧問のところにいくぞ!」
体育教師「お前は絶対全国、いや世界で活躍できる!」
体育教師「ちゃんとしたタイムではないにしろ」
体育教師「50mの日本記録をたった今大幅に更新したんだぞ!」
男「え、えええ!?」
男(や、やっちまった……)
女「……ふん」
訂正
女「……ふん」
いじめっこ「……ふん」
体育倉庫前
男(はぁ……なんとか陸上部の顧問のところには連れて行かれなかったけど)
男(感情に任せてまた失敗したな……ど畜生が)
男(まぁ、いい。走った後にやった球技の道具片付けし教室に戻るぜ)
?「ちょっと……もう本当に勘弁してくださらないですか?」
男「ん? 裏側から聞こえてきましたね」スタスタ
男「……?」チラ
体育教師「お前だって嫌じゃないんだろ?」
いじめっこ「ふ、太もも触らないでください」
体育教師「こんなに大きいもん持っててよく言うな」ハァハァ
いじめっこ「キャ……! 胸……」
いじめっこ「もう、授業が始まりますので、帰してください」
体育教師「そんなの俺が後で言っておくぞ」
男(うわ……また変なのみちまったな)
男(体育教師の野郎。ロリコンの変態野郎だったのかよ)
体育教師「なぁ、キスしてもいいよな?」
いじめっこ「……」フルフル
いじめっこ「グス……」
男「……」
男(助けてやる義理はねー)
男(こいつは俺の敵だ)
男(だが……俺はあいつよりも今は体育教師にむかついてらぁ)
男(中坊のガキ相手に無理やりキスしようとしててよ)
男(それに道理がなくても困ってる堅気なら助けてやるのが任侠ってもんだろ)
男「あぁ、いけない……コンタクトどこに落としたんでしょう……」
体育教師「!」
男「あれ? 先生といじめっこさんじゃないですか」
体育教師「ああ、いや……」
体育教師「次からはしっかり授業をやるんだぞ! いいな!」スタスタ
男「……」
いじめっこ「……」フキフキ
男「授業、送れますよ」
いじめっこ「ええ、そうですね」スタスタ
男「いじめっこさん」
いじめっこ「なんですか」
男「なぜ、逃げなかったんですか」
いじめっこ「あなたには関係ないことです」
男「……」
――
昼休み
ガラガラ
男「……」スタスタ
女「ねぇねぇ妹ちゃん!」
男「なんですか?」
女「ちょっと聞きたいことあるんだけどさ……」
男「?」
女「妹ちゃんってもしかして不良なの?」ヒソヒソ
男「な! 違いますよ」
男(や、やべぇ。俺の行動全部が完璧に裏目に出やがった)
女「だっていじめっこさんに対する攻撃的な姿勢とかさ……」
女「今日の朝のことちょろっと聞いたんだよ?」
女「それから一緒に着替えたがらなかった件!」
女「あれは喧嘩でつくった傷を隠すためなんだよね?」
女「学校ずっと休んでたのも喧嘩ばかりしてたからなのかな?」
男「はぁ……違うって言ってるじゃないですか」
男(まぁ極道だってことはばれてねーし男だってのもばれてねー)
男(ここはてきとうに凌げばいいだろ)
女「ううん。私の目は誤魔化されないんだからね」
女「昨日も立ち入り禁止の入っちゃダメな屋上に行くのを私は見たよ!」
男(み、見られてたのか……)
女「だから……そんな妹ちゃんに折り入って頼みがあるんだ」
男「なんですか?」
女「わ、私をワルにしてよ!」
男「は、はい?」
男(なに言ってんだこいつ?)
男「どうしてそんな……」
女「な、舐められたくないから!」
男「そんな高校デビューする昔いじめられてた人間みたいな理由……」
男(まぁでも……それを理由にしてこいつと仲良くなれば……)
男(結構簡単にもっと仲良くなれんじゃねーのか?)
男「……」
男「黙っていてくださいよ」ヒソ
女「う、うん。もちろんだよ」ヒソ
男「じゃあ、今日の放課後校門の前で」
女「わ、わかった!」
男「私はこの後ご飯食べる相手がいるのでそれじゃ」
女「うん! また放課後ね」ニコ
女「やったぁ!」ステップステップ
男(まぁ……別に大丈夫だろ。あいつも俺と一緒で馬鹿っぽいし)
―
屋上
少女「フレンド、遅い」ム
男「わりぃ。喋ってたんだは」
少女「そう」
少女「フレンドは今日も手作り弁当?」
男「そうだよ。わりぃか?」
少女「そんなことはない。羨ましい」
男「お、だったらちょっとだけ食ってみっか?」
少女「いいの?」
男「へーきだぜ」
少女「もらう」
~♪
男「お、電話だ」
男「食べてていいぜ」
少女「わかった」
ピ
男「俺だ」
側近「若ですか?」
男「側近? どうしたんだ?」
側近「実は……更衣室に盗撮カメラがあったんです」
男「盗撮カメラ?」
側近「ええ。ちなみに誰がやったのかはもう調べがついています」
男「相変わらず仕事はえーな」
側近「わ、若……そんな褒めても……嬉しいじゃないですか!」
男「いいから続けろ」
側近「はい」
側近「この盗撮カメラを仕組んだのは体育教師みたいです」
男「体育教師……あのロリコン教師か」
側近「ええ。冗談っぽく生徒に盗撮しそうな教師は誰かと聞いたらそう答えたんです」
側近「それで彼の学校にあるノートパソコンを隠れて勝手に開いて見たら……ビンゴです」
側近「あの更衣室の動画がありました」
男「あの野郎どうしようもねーな」
側近「必死に隠している形跡があったんですけどね」
側近「彼、機械類には疎いみたいです」
男「そりゃ、あいつもお前に目をつけられて災難だったな」
側近「しかし、問題はここからです」
側近「実は彼……その動画をネタに脅して女子生徒の体を無理やり触ったりしているらしいです」
側近「噂なんで…確かな証拠はないんですけどね」
男「……」
男「いや、たぶんそれは本当だぜ」
側近「本当ですか!?」
側近「けど、どうします放っておきますか?」
側近「なりゆきでいろいろ調べてしまいましたけど……」
側近「警察にたれこむ理由もないですし……」
男「いや、この件は俺に任せてくれ」
側近「どうしてですか?」
男「俺はあの野郎にむかついてんだ」
側近「もしかして……」
男「堅気相手だ。暴力は振るわねーよ」
男「それに男だってのも極道だってのもばれたくねーからな」
側近「若がしたいことに私は従うだけです」
側近「なにかあれば言ってください」
側近「それでは」
ピ
男(これであのいじめっこと体育教師のシーンに合点がいったな)
男(あいつもあの教師に揺すられてんだろ)
男(もしかして……それが原因で苛々してクラスメイトに当たってるってことはねーよな?)
男(なら、あいつに盗撮した動画を消させて学校からも追いやってやりゃーいじめもしなくなるんじゃねーのか?)
男(理由をなくせばしなくなるかもしれないって構成員Aも言ってたしな)
男(あの教師が原因でやってるのかどうかはわからないがまぁ、どちらにせよあの教師には痛い目を見てもらう)
男(やってやろうじゃねーか)
少女「フレンド」
男「なんだ」
少女「ごちそうさま」
男「え!? ってお前全部食ってんじゃねーか!」
少女「交換こ」
男「パン一個で釣り合うわけねーだろ!」
今日は誤字の多い日。いつもか
とりあえずここまでです。
詰め込み過ぎてる感はありますが、展開を早めて回収に勤しみます。
前々から気になってたんだけど「喋ってたんだは」とかのセリフの「は」って何なの?ただの誤字?
>>249
助詞の勢いで書いてますね。誤字です。「わ」でお願いします。
今日は11時から
saga忘れ
――
放課後
正門前
男(くそ…腹がへって仕方がねー)
男(パン一個で足りるかよ)
男(まぁ、家に帰れば食いもんくらいあるだろ)
男(とっとこと帰るぜ)
女「あ、妹ちゃん!」
男「あ……」
男(すっかり忘れちまってた)
男(今日は家に帰ってあの教師にどう落とし前つけさせるか考えるつもりだったのによ……)
男(まぁ楽しい修学旅行の話を妹にきかせるためにはあいつと仲良くならないといけねー)
男(大体、いじめをなくさせようとしているのもクラスのやつらと仲良くするためだ)
男(ここは帰りたいけど素直にあいつと付き合うべきだ)
男(いじめをやめさせようとしてるのは俺が自分で蒔いた種が原因だけどよ……)
男「ここにいたんですね」
女「うん。ずっと待ってたんだよ!」
女「というか、妹ちゃんがこの場所を指定したんだよね?」
男「あはは。そうでしたっけ?」」
女「そうだよー。まぁ、でもちゃんと来てくれたからよしだね」
女「それじゃあ、妹ちゃん私にワルを教えてよ!」
女「あ、呼び方とか言葉遣いには気をつけたほうがいいのかな?」
女「こう……姉さんとか、敬語のほうがいい?」
男「……いつも通りで構いません」
女「そっか! ありがとうね」
女「じゃあ、まずはワルを教わるために……」
女「ワルが行くところに私を連れてってください!」
男「ワルが行くところ……」
男(俺は確かに極道だが中坊の不良が行くところなんてわかんねーぜ?)
男(中学時代は喧嘩に明け暮れてただけで別に不良じゃなかったからな)
男(サウナはどうだ? いや、中坊の不良はおろか一般人だって行くからちげーか)
男(パチンコ……は中坊じゃ無理だよな)
男(ホストクラブか? いやんなとこにいく中坊の不良はいねーよな)
男(じゃあカジノはどうだ!)
男「……」
男(カジノに未成年しかも堅気の人間連れて行くとかありえねーだろ)
男「えーっと……じゃあ……」
男(やべー。出てこねー)
男(もうなんでもいい。適当な遊技場の名前でも出すか!)
男「か、カラオケなんて、どうでしょうか」
女「カラオケ……いいねワルっぽい!」
男「え?」
男(出てきた言葉ただ言っただけなのによ……)
男(それにこの年でカラオケなんて不良じゃなくてもいくだろうがよ)
女「学校帰りのカラオケ……学校の校則違反もいいところ……ワルだね!」
女「さすが妹ちゃんワルだね!」
男「え、ええ? そうですか?」
女「そうだよ!」
男(とりあえずこいつのワルの範囲がとてつもなくせめーことがわかっちまった気がするぜ)
女「じゃあ、早速行こっか!」
――
カラオケボックス
女「せ、制服でカラオケ……先生に見つかったらと思うとドキドキするね!」
女「これがワルなんだね……!」
男「まぁ、そんなところです」
男(てか今頃気づいたけどよ。これ妹が不良っつーことになってるんだよな)
男(またしてもあいつの知らねーところで妹の評判を落としちまったよ……)
男(まぁ、こいつと仲良くするためだ。許してくれ)
男(もしだめだったとしたら、この落とし前は修学旅行の話ってことで勘弁してもらいてーな)
女「ねぇねぇ何歌う?」
男「え? なにを吐くんですか?」
※ 唄う 自白すること
女「ほぇ?」
男「あ…いえ。なんでもありません」
女「あはは。妹ちゃんってちょっと変わってるよね」
女「やっぱり不良だからかな……」
女「まぁ、いっか。じゃあ、私から先歌ってもいい?」
男「いいですよ」
女「ありがとう! それじゃあこれでっと」
~♪
女「~♪」
男(ふーんこれが今時の女のガキが歌う曲か)
男(俺は……何歌ってやろうかな)
男(最近の曲だと、海雪か?)
男(いや、それはちょっと女らしくねーな)
女「ふー。久しぶりに歌ったからちょっと疲れちゃった!」
女「次は妹ちゃんだよ」
男「は、はい」
男(しかたねー。これでいくしかねーな)
今日から十日間PCが使えないので更新が出来ません。
10日経ったらすぐに更新するのでよろしくお願いします。
ヽ( `o´)ノンゴンゴダンスの時間だあああああああああああああああ
v(`o´)vンゴwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwンゴンゴなんJ民♪L(`o´)┘
( `o´)∩ンゴンゴンゴwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww(岩嵜;) ンゴーンゴーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
(ノ`o´)ノンーゴンゴンゴなんJ民♪( `o´ )。ンゴンゴッ!(;´岩嵜)ンゴンゴンゴンゴ?ッ ヽ( 岩嵜)ノな?んJ?♪
いかんのか(すまんな) ┏(`o´)┓ヨダ ヨダヨダヨダ 肩幅?♪ └(`o´)」ありがとうどういたしましてを忘れてる?┗(`o´)┓今の時代に終止符だ!(何をそんなに) 。・゚・(`o´)・゚・。
ゆくんだなんJ(いかんのか!?) (`o´)勝負だなんJ(いかんでしょ) o(`o´)o勝利を掴め!(お、Jか?)
┗┏┗┏┗┏(`o´)┓┛┓┛┓┛キンタマータマキーンー ワイらがなーんーJー♪
ちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwなんjにもVIPPERが!?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwよ!なんj民ゥー!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
(※^。^※)VIPから出る喜びを感じるんだ!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwポジハメ君可愛すぎワロタやでwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
なんj語も練習中カッスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwWWWwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwWWWWWWwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
(ちな男VIPPERやけどここにいては)いかんのか!?!?wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww大村「駄目だろ(享楽)」←草不可避wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
なお、好きなスポーツはサッ川カー児ンゴwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwマシソンですwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwぐう蓄すぎぃ!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
嫌い選手はメンチと本田とノウミサンやでwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww好きなのはメッシとチックやさかいwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
アンチはVIPP騒ぐな!wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwンゴオオオオオオオオwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwカッタデー(33-4)wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
こんなあへあへVIPまんやけどよろしくニキータwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ヨロシクニキー、小並感wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwンゴンゴニキー、ぐう震え声wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
ンゴンゴwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwゴンゴンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww(ぐう畜ぐうかわ)アンド(ぐう聖)
日ハム内川「(川ンゴ児ゥ)いかんの茶?!?」wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
臭い!うんこやんけ! (その顔は優しかった)
う?んこのホッモなカッス(お、察し)(あ、察し)あっ…(迫真)
なおわいはイライラの模様・・・(ニッコリニキ
ポロチーン(大合唱) ←チーンwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
大松「お!(お客様ニキンゴ)?よろしくニキファル川GG児WWWW?????W」
お茶茶茶茶茶ッ茶wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww(オカン)
あのさぁぁ!あくホリデイ(憤怒)←(適当ニキ)
↑ああ?^^これは教育開始だろなあ^^(指圧)
ちょwwwWADAに草生える可能性がBIRESON!?www(迫真ニキ
このSSまとめへのコメント
いつになったら更新されるの?
続き・・・読みたいです。てか、ちゃんとした本にすら出来そうな勢いですね?