千早「プロデューサーとの急接近を感じる」 (46)

千早(一時期は声が出なくなったりしたけれど……)

千早(トラウマを乗り越えて、お母さんと仲直りして、)

千早(そして、いっしょに住むようになって)

千早(何もかもがうまくいっている気がする)

千早(これもみんなの……そして、プロデューサーのおかげ)

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千早(熱意と誠意をもって仕事に取り組む人)

千早(公私ともに私を支えてくれる人)

千早(お母さんとの仲も取り持ってくれたし、)

千早(最近では、私の家で手料理もふるまってくれる)

千早(暗くなりがちな我が家をにぎやかにしてくれる)

千早(彼がいたおかげで、私とお母さんの間にあった溝はぐっと縮まった)

千早(ここ一月ほどは、体調も仕事も順調だ)

千早(心身ともにストレスがなくなって、お母さんとも昔みたいに仲良くできて)

千早(それに……プロデューサーともいい感じだし)テレテレ

千早(プライベートで家に来るなんて、よっぽどよね?)

千早(事務所で探りを入れてみたけど、ここまでされているのは私だけのようだし)

千早(愛されてる。なんて、考えるのは、決してうぬぼれじゃないと思う)

千早(今日もプロデューサーは家に来る)

千早(晩ご飯を作ってくれるそうだ)

千早(お母さんがいるから、もうご飯の心配はしなくていいのに……)

千早(心配性なのはいつまで経っても変わらないわね)フフッ

千早(でも、いつも用意されてばかりいては申し訳ない気がする)

千早(なので、たまの贅沢ということで、ケーキを買って帰ることにした)

千早(予定よりも早く仕事が終わったから、今晩はゆっくりできそう)

千早(私がケーキなんて買って帰ったら、プロデューサーは驚くかしら?)

千早(それもいいかもしれない。たまには、彼の驚く顔が見たい――)

千早「ふう、着いたわ」

千早「新しい家は、駅からもバス停からもちょっと遠いのが考えものね」

千早「ただい……」ハッ

千早(ケーキと合わせて、急に飛び出して驚かせようかしら?)

千早(千早ちゃんサプラーイズ! ……ちょっと浮かれているわね、私)

千早(でも、悪くない案だわ……)ソロリ、ソロリ

千早(プロデューサーの靴がある)

千早(もう来てるのね。ちょうどよかったわ)

千早(ふふっ、彼の驚いた顔、今から楽しみ)

千早(声がする……リビングからね)

千早(じゃあ、こっそりと……)ソロリ、ソロリ




<アンアン、ギシギシ




千早「…………は?」

―五分後・如月家リビング―

千早「……」

千種「……」

P「……」

氷のような目をした千早「……」

髪をほつれさせた千種「……」

下半身裸のP「……」

P「あの……」

千早「は?」

P「いえ……」

千種「千早……」

千早「あ?」

千種「何でもアリマセン……」

千早「貴方たちは何をしていたのですか?」

P「ええと、その」

千種「ナニを……」

千早「そんなの見たら分かるっ!」バンッ!

P種「ひっ!?」

千早「プロデューサーとアイドルの母親が、セッ○スしていた」

千早「その倫理的な問題を問いているの」

千早「そこのところ、どう思っているの?」

P「俺、一人身だよ」

千種「私も、離婚しているから」

P種「問題ないかと」

千早「私が問題あるの!」

千早「まったく……で? いつからですか?」

P「いつから、とは?」

千早「ふたりがそんな関係になった時期ですよ」

千早「昨日今日、こうなったわけではないでしょう?」

千早「プロデューサーがお母さんと顔を合わせて、半年が経ちましたね」

千早「そのいつから、しでかしていたと聞いているのです」

P「そういう意味なら……」

千種「半年前、かしら?」

千早「最初っからじゃないですかっ!?」

P「千種さんの憂いを帯びた表情が色っぽくて……」

千種「Pさん、とっても頼もしくて、優しくて……」

P種「気づいた時には、ホテルにいました」

千早「」

千早「そ、それじゃ、プロデューサーが家に来ていたのは……」

千早「お母さんがそれを喜んで迎えていたのは……」

千早「そういうことだったんですか!?」

P「そういうことだったんだよ」

千種「そういうことだったのよ」

千早「道理で、泊まりがけの食事会が多いと思った!!」

P「頃合いを見て、付きあっていることを言おうとしたんだが……」

P「なかなか、言い出せなくてな」

P「薄々、気づいているとは思っていたんだが……」

千早「お母さんが、最近、妙に若々しく見えてはいました」

千種「やだ、この子ったら……」テレテレ

千早「ほめてません!」

千早「というか、プロデューサー! おかしいですよ」

千早「プロデューサーは二十代。お母さんは三十代も後半です」

千早「一回りも二回りも歳が離れているのに手を出すなんて」

千早「プロデューサーには、もっと、ほら? 若い子の方がいいんじゃないかと……」

P「そんなことはないっ!!」クワッ!

千早「っ!?」ビクッ

P「熟成された体と心」

P「そこはかとなく漂う哀愁」

P「ハリはないが、その分、滑らかな肌」

P「どれもお子様にはない色気だ」

千種「///」テレテレ

千早「」オエエ

P「それにな。千種さんは辛い経験をしてきたんだ」

P「子どもの死。夫との不和。家庭崩壊。そして、離婚――」

P「俺と出会った時、儚く消えてしまいそうなほど、彼女は愁いを湛えていた」

P「俺が何とかしてやりたい。彼女に優しくしてやりたいと思ったんだ!」キリッ!

千種「プロデューサーさん……」ウットリ

千早「それ、ほとんど全部、私にも当てはまるんですけどぉっ!?」

千早「何ですか、それ! だったら、私に手を出してくださいよ!」

千早「賞味期限は私の方が長いですよ! お買い得ですよ、私!」

P「千早……」

千早「はい!」

P「自分を安く売るな。自分を大切にするんだ」

千早「人の母親に手を出して人道を説くな!!」

千種「すみません、プロデューサーさん」

千種「うちの娘はカルシウムが足りてなくて……」

P「いえ、いいんですよ」

P「それに、もうすぐ『俺の』娘にもなりますからね」

P「うまく付き合っていかなくちゃ、いけませんよね?」ニコッ

千種「っ! プロデューサーさん、それって……」

P「はい。結婚しましょう、千種さん」

千早「ふたりだけの空間を作るな……!」ギリギリ

千種「ほら、千早」

千種「ちょっと早いけれど、紹介するわ」

千種「この人があなたの新しいお父さんよ」

千早「下半身丸出しの人を父と呼べるかっ!」

P「おっと、うっかりしていたな」

千種「あなたったら……」

P「ふふふ」イチャイチャ

千種「うふふ」イチャイチャ

千早「……ちくしょーっ!!」ダッ!

千早(私は走った)

千早(夕暮れの町をどこまでも駆けた)

千早(そして、どことも知れない公園で力尽き)

千早(荒い息を吐き出しながら、ひとつのことを考えた)

千早(プロデューサーが熟専ということは分かった)

千早(私のお母さんが好みだということも)

千早(それは揺るぎない事実)

千早(すぐには矯正できないプロデューサーの嗜好)

千早(私がそこに割り込むには……)

千早「分かったわ」

千早「私がお母さんになればいいのよ」

千早「若い頃のお母さんは、今の私とそっくりだった」

千早「なら、私があと十数年、歳を取れば……」

千早「プロデューサーにとって、最適の女性になれるはず!」

千早「そうと決まれば、こうしてはいられないわ」

千早「早速、より男心をつかむ熟女らしさを研究しなくちゃ」

千早「ふふふ、お母さん。調子に乗っていられるのも今のうちよ!」

千早「お母さんよりも素敵な熟女になって――」

千早「プロデューサーを、寝取ってやるんだから!」

―一方、その頃―

千種「子どもの名前は何がいいかしら……」

P「Uというのは、どうでしょう?」

千種「まあ」

プロデューサーたちは、いちゃいちゃしていた。

おしまい

千種さんは全アイマスキャラ中、幸せにしてあげたい度ナンバーワン

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