渋谷凛「くっ…」 (231)
このSSは渋谷凛「むっ」の続編です。(だいぶ前のものですが…)
例のごとく引き継ぐ要素はNG+城ヶ崎姉妹がいる事務所という点だけなので、
これだけ読んでも大丈夫だと思います。もちろん前作も読んでいただければ嬉しいですが。
では、相変わらずの遅筆ですが、お付き合いくだされば幸いです。
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1395240838
渋谷凛「むっ…」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1385908454
渋谷凛「えっ…」
渋谷凛「えっ…」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1383752189/)
かな?
莉嘉「おはよー☆」
P「おっ、莉嘉か。おはよう」
ちひろ「おはようございます」
莉嘉「ねぇねぇ今日のお仕事は?」
P「ん?昨日言ったろ?今日は雑誌の撮影だって」
莉嘉「うん、覚えてるよ!ずっと楽しみにしてたんだ~☆」
P「そうなのか?」
莉嘉「うん!クラスの子にも自慢しちゃった☆」
莉嘉「ねぇねぇ、ちひろさんもアタシが載った雑誌買ってくれる?」
ちひろ「ふふ、もちろん買うつもりですよ」
莉嘉「やったぁ♪」
P「あと15分くらいしたら出るから準備しといてくれな~」
莉嘉「あれ?Pくんも来るの?」
P「そりゃあ莉嘉を一人で行かせるわけにもいかないからな」
莉嘉「えー、コドモじゃないし大丈夫だって~」
P「はは、まぁ今日のスタジオは遠いからな。話し相手ができたと思って許してくれ」
莉嘉「ぶ~。でもPくんとお話しながら行けるのはいいかも♪」
P「そういうことだ。じゃあ準備よろしくな。衣装とかは向こうで用意してあるから」
莉嘉「はーい☆」テクテク
P「莉嘉のやつ本当に楽しみにしてるみたいですね」
ちひろ「やっぱり女の子は色んな服を着れるっていうのは楽しみなんですよ」
P「そういうものですかね…自分なんか休日着る服考えるのすら面倒なんですが」
ちひろ「学生の頃もそうだったんですか?」
P「学生の頃は部活か友人と遊びまわるかでしたからね」
ちひろ「プロデューサーさんには教育が必要そうですね…」
P「いやぁ、わかってはいるつもりですよ」
P「あのクールな凛ですら、この前の衣装合わせとかの時はテンション高かったですし…」
ちひろ(それはちょっと違う気がするけど…)
ちひろ「撮影の時には普段着れないような服も着れたりしますしね♪」
P「なるほど。何にせよ莉嘉にやる気があるのは嬉しいですね。いい撮影になりそうです」
莉嘉「Pくん、まだぁ~?」
P「んー、じゃあちょっと早いけど行くか。着る服も見せてもらえるだろうし」
莉嘉「うん!」
P「それじゃあちひろさん、そういうことなんで行ってきます」
莉嘉「いってきまーす☆」
ちひろ「はい、気をつけていってらっしゃい」
莉嘉「ふんふ~ん♪」
P「ホントにご機嫌だな、莉嘉は」
莉嘉「うん!だって今日は雑誌の撮影でしょ?」
P「おう、そうだぞ」
莉嘉「ってことはお姉ちゃんみたいな服着れるんだよね?楽しみだな~☆」
P「え?」
莉嘉「えっ、違うの?」
P「いや、わかんないけど…どんな服だと思ってた?」
莉嘉「だからお姉ちゃんのみたいのだってばー」
莉嘉「待ってて、私いつもお姉ちゃんが載ってる雑誌持ち歩いてるから」ゴソゴソ
P「…」
莉嘉「はい、これ!」
P「…」ヨミヨミ
莉嘉「ねぇ違うの?」
P(い、いやこの衣装を中学生に着せるわけにはいかないでしょう…!)
P「あー、うーん、ちょっと違うかな?」
莉嘉「えー?!」
P「ほら何ていうかさ、この雑誌はもっと大人向けだからさ」
P「今日の莉嘉の雑誌はローティーン向けだから、うん」
莉嘉「ろーてぃーん?」
P「えっと、小さい子向けってことかな」
莉嘉「えー?!」
P「ほら莉嘉って結構小さい子に人気あるからさ」
莉嘉「ぶー…」
P「でも結構カッコいい衣装だったぞ?莉嘉の1週間の着こなしってやつだから何着も着れるし」
莉嘉「Pくんもカッコいいと思ったの?」
P「え?うん。そりゃ変な衣装着せるわけにもいかないしな」
P「まぁ俺の美的センスなんてアテにならないけど…」
莉嘉「そっかー、じゃあやっぱり楽しみかな♪」
莉嘉「ねぇねぇ、あとどれくらいで着くの?」
P「あぁ、あと10分くらいだよ」
P(良かった、やる気なくしたわけじゃなかった…)
~@現場~
莉嘉「すごーい!服がいっぱいあるー!」
P「どうだ?気に入るのあった?」
莉嘉「うん!あ、これも可愛いー☆」
スタッフ「はは、気に入ってくれたようで何よりです」
P「あ、どうもおはようございます」
P「今日はよろしくお願いします。ほら、莉嘉も挨拶しなさい」
莉嘉「よろしくお願いしまーす☆」
スタッフ「じゃあすぐに撮影の方入りますので…」
P「はい、大丈夫です」
P「じゃあ俺は向こうで待ってるから頑張ってな」
莉嘉「うん♪」
~しばらくして~
P(えーっと、凛達の予定はっと…)
P(雑誌の取材はこの日に入れて…あー、でもこの日文化祭か…)
P(できるだけ学校行事には参加させてあげたいし…うーん…)
莉嘉「Pくん?」
P(じゃあこうすれば…いや、移動が厳しいか…?)
莉嘉「Pくんってば!」
P「わっ!な、なんだ莉嘉か」
莉嘉「だってPくんアタシのこと無視するんだもん!」
P「はは、ごめんな。ちょっと考え事してて…今は休憩か?」
莉嘉「うぅん、終わったよ?」
P「え?もう?」
莉嘉「うん☆」
P「は、早いな…ちょっと待っててくれ、スタッフさんに挨拶してくるから」
莉嘉「あ、アタシも行く~☆」
P「あの、ご挨拶遅れてすみません。撮影が終わったと伺いましたので…」
カメラマン「あー、莉嘉ちゃんのプロデューサーさん?」
P「はい、今日はありがとうございました」
莉嘉「ありがとうございました☆」
カメラマン「いやー、莉嘉ちゃんね、凄い良かったよ?」
P「ありがとうございます」
カメラマン「おかげで撮影もすいすい進んだしね」
カメラマン「良い写真もいっぱい撮れたし、これは発行が楽しみかな?」
莉嘉「ねー☆」
もうこんな時間…全然進んでないですが、今日はこれくらいにします。
明日も夜10時前後の再開になるかと思います。
もしこんな時間まで見てくれている人がいたらありがとうございました。
お休みなさいです…
お疲れ様です。
それでは再開します。
カメラマン「あとで事務所の方にも撮影したもの送っておくので一応確認してください」
P「はい、わかりました」
P「それでは、失礼いたします。今日は本当にありがとうございました」
カメラマン「いえ、こちらも久々に本当に楽しかったです。莉嘉ちゃん、またね」
莉嘉「お疲れ様でしたー☆」
P「いや、本当に終わってたんだな?」
莉嘉「あー、嘘だと思ってたのー?!」
P「そういうわけじゃないけど…もっと時間かかると思ってたからさ」
莉嘉「凄いでしょー☆」
P「はは、お疲れ様。よし、じゃあ時間にも余裕あるし何かご褒美あげようか」
莉嘉「いいの?」
P「おう、食べたいものとかあったら何でも言っていいぞ?」
莉嘉「えっとね…あ!じゃああそこ行きたい!」
P「ん…?」
P(ってゲームセンターか。何かやりたいものあるのかな?)
P(俺UFOキャッチャーとか苦手なんだけどな~)
莉嘉「Pくん?」
P「ん?いや、いいぞ。じゃあ行こうか」
莉嘉「おー☆」
P「で、何かお目当てはあるのか?」
莉嘉「えっとねー、こっちこっち♪」
莉嘉「一緒にプリ撮ろー☆」
P「おぉう、プリクラか…」
莉嘉「嫌だった…?」
P「や、そんなことないぞ。久しぶりだなーって思って」
莉嘉「んふふー、JCとプリ撮れて嬉しい?」
P「はは、そうかもな」
莉嘉「それじゃあ撮るよー☆」
P「おぉ、いいぞー」
莉嘉「…」
P「…」カシャ
莉嘉「…Pくん?」
P「どうした?」
莉嘉「プリ撮ったことないの?」
P「いや、だからなくはないぞ。学生の頃だから何年も前だけど…」
莉嘉「そんな離れて写ったら何の意味も無いよー!ほら、切れちゃってるし!」
P「え?いや、だって…ねぇ?」
莉嘉「もんどうむよー!ほら、もっとこっち!」
P「あ、だから、ちょっと…」
莉嘉「ほらほら、もう次撮るよっ☆」ダキッ
P「おぉう…」カシャ
莉嘉「次は上下ね♪アタシが下になるからPくんは後ろから抱え込むカンジねっ」
P「おぉ…」カシャ
莉嘉「はいっ、次は変顔!」
P「へ、変顔?」カシャ
莉嘉「最後は恋人っぽいカンジで!」
P「…」カシャ
莉嘉「ん~、じゃあコレとコレを残して…」
P(つ、疲れた…)
莉嘉「次はデコだよー☆Pくんもする?」
P「い、いや、俺はセンスないし字も下手だから遠慮しとくよ」
莉嘉「ふふー、じゃあアタシがいっぱいデコっちゃうね☆」
P「おー、そうしてくれ」
莉嘉「ふんふーん♪」
P(ていうか俺はここにいていいのか…?)
莉嘉「あー、Pくんの変顔ちょーおもしろーい☆」
P「え、俺そんな変な顔してたか…?」
莉嘉「ここにきらきらーって星を描いて~…」
P「上手いな…」
莉嘉「最後のプリにはいっぱいハートマーク置いて…」
P(なんか犯罪的な雰囲気が出てきたな…)
莉嘉「あー、このプリ、いっぱいデコっちゃったからもう書くとこないよ…」
莉嘉「時間もないしもうこれくらいかなー」
P「ん、終わりか?」
莉嘉「うん☆えーっと、Pくんのメールアドレスはっと…」
莉嘉「あとは印刷待つだけだよー☆」
P「なんかこういうの久しぶりすぎて緊張したよ」
莉嘉「そうだよー!Pくん表情硬いよー!」
P「はは、俺どうも写真って緊張しちゃうんだよな」
莉嘉「次撮るまでに笑顔の練習ね☆」
P「はーい」コトッ
P「お、出来たみたいだな」
莉嘉「ちょっと待っててねー」チョキチョキ
莉嘉「はい、これPくんの分!」
P「俺も貰っていいのか?」
莉嘉「もちろん半分こだよ☆」
P「ありがとな。しっかし俺ホントに写真写り悪いな…いや、これが現実なのか…?」
莉嘉「そんなことないよー!」
P「はは、ありがとな。今度一緒に笑顔の練習するか」
莉嘉「うん☆ねぇねぇPくん?」
P「ん?」
莉嘉「アタシPくんと一緒に撮ったプリ、ずっーと宝物にするからねっ!」
P「ん、ありがとな。俺も大事にするよ。財布にでも入れておくかな…」
莉嘉「あ、そうだ!あと携帯貸してー☆」
P「俺のをか?いいけど何するんだ?」
莉嘉「いいからいいからー☆」
P「まぁいいや。はい」
莉嘉「えっと…」ポチポチ
莉嘉「出来た!はい!」
P「何したんだ…?おぉ、待ち受けが莉嘉とのプリクラになってる」
莉嘉「ふふーん、最後に撮ったやつを待ち受けにしたんだー☆ほら、アタシと一緒!」
P(仕事用の携帯なんだが…まぁいっか)
P「ありがとな。なんか携帯が華やかになったよ」
莉嘉「でしょでしょー☆アタシとPくんデートしてるみたいに見えるかな?」
P「…いや、いいとこ親子じゃないか?」
莉嘉「ぶー!」
P(むしろ犯罪のように見えるんじゃないか…?)
P「よし、それじゃあ帰るぞー」
莉嘉「えー、もう一回一緒に撮ろうよーっ☆」
P「はは、俺はまだ仕事があるからな。また今度来ような」
莉嘉「はーい」
~@事務所~
P「ただ今戻りましたー」
莉嘉「ただいまー☆」
ちひろ「お疲れ様です。どうでしたか?」
P「特に問題なかったです。スムーズに撮影も進みましたし」
P「後で画像送ってくれるそうなので一緒にチェックお願いします」
ちひろ「わかりました」
莉嘉「見て見てちひろさん!これPくんと撮ったの!」
P「ば、バカ!」
ちひろ「へ~、お仕事かと思ったら遊んでたんですか…?」ジロッ
P「い、いえ、思いのほか早く撮影終わったのでご褒美に、と…」
ちひろ「…公私の区別はちゃんとつけないとダメですよ?」
P「はい…」
ちひろ「それはともかく、今日はこれから上役との会議ですけど準備できてますか?」
P「あ、それは大丈夫です。プレゼンも練習してきましたし…」
ちひろ「今日は私もお手伝いで行きますから頑張りましょうね♪」
P「はい!」
ちひろ「莉嘉ちゃんは今日はこれでお仕事終わりだから、帰って大丈夫だからね」
P「そういうことだ。気をつけて帰れな」
莉嘉「はーい☆」
P「じゃあ一緒に出ますか。事務所鍵閉めちゃいますし…」
ちひろ「そうですね」
ちひろ「忘れ物はないですかー?」
P「あ、すいません、車の鍵忘れました…取りに行ってきますね」
P(えっと、確かここに…あった)ポロッ
P「お待たせしました~」
ちひろ「じゃあ行きましょうか。莉嘉ちゃんはお疲れ様♪」
P「また明日な」
莉嘉「バイバーイ☆」
ちひろ「じゃあ最終確認しながら行きましょうか」
P「そうですね。えっとですね…」
それでは今日も遅いのでこれくらいで…
明日も同じくらいの時間の再開になるかと思います。
読んでくださっている方がいたら、お付き合いありがとうございました。
お疲れ様です。
少し遅れましたが再開します~。
~しばらくして~
凛「う~、さむさむ…」ガチャガチャ
凛(あれ、鍵閉まってる…)
凛(プロデューサー達出掛けてるのかな?えっと、鍵、鍵っと…)カチャ
凛「お疲れ様でーす」
凛(あ、やっぱり誰もいないのね…)
凛(卯月と一緒に帰る約束してるし、雑誌でも読みながら待ってるか…)
凛(……)ペラ
凛(……)パタン
凛(読み終わっちゃった。卯月まだかな?)チラッ
凛(ん?何か床に落ちてる…)
凛(携帯じゃん。これは…プロデューサーのだっけ?)ピッ
凛(…何、この壁紙…)
凛(…)ムスッ
凛(…変えちゃお)
凛(あっ、ロックかかってる!うーん、これかな?これかな?)ピッピッ
卯月「お疲れ様でーす♪」ガチャ
凛「あ、お帰り卯月」
卯月「あっ、ごめんね凛ちゃん、撮影長引いちゃって…待った?」
凛「うぅん、雑誌とか読んでたし。寒いし暗くなる前に帰ろっか」
卯月「うん♪…あれ?凛ちゃん携帯代えたの?」
凛「や、これはプロデューサーの携帯。忘れてったみたい」
卯月「そうなんだ…プロデューサーさん大丈夫かな?」
凛「まぁ大丈夫じゃないかな…プロデューサーの机に置いとけば良いよね」
凛「よし、じゃあ鍵閉めて帰ろっか」
卯月「うん!えっとね、今日撮影先でね…」
~しばらくして~
P&ちひろ「お疲れ様でーす」ガチャ
P「さすがにもう皆帰っちゃいましたか」
ちひろ「そうみたいですね…今日はお疲れ様でした。プレゼンも上手くいって良かったですね♪」
P「いやー、ちひろさんが手伝ってくれたおかげですよ」
P「特に質疑なんてほとんどちひろさんが答えてくれましたし…」
ちひろ「うふふ、お役に立てたなら幸いです。そうだ、携帯はありました?」
P「あ、探さなきゃ…って机の上にありました」
P「よかった、やっぱり事務所に忘れてた…」
P「でも机の上においてたら気づくはずですし…誰かが置いといてくれたんですかね?」
ちひろ「そうかもしれませんね」
P「すると凛か卯月かな?明日お礼言わなきゃな…」
ちひろ「良かったですね。でも気をつけなきゃダメですよ?」
P「はーい…」
~翌日@事務所~
凛「おはようございます」ガチャ
P「おっ、凛、おはよう」
ちひろ「おはようございます」
P「昨日も言ったけど今日は雑誌の撮影な」
P「その後そのままスタジオ入りだから俺が送迎するな」
凛「うん」
P「んじゃ、準備してきてくれ」
凛「わかった、すぐ終わるよ」
P「もういいかー?」
凛「大丈夫だよ。プロデューサーこそ忘れ物ない?」
P「大丈夫だって」
ちひろ「それはどうですかね…」
P「今日は大丈夫ですって。それじゃあちひろさん、行ってきますね」
ちひろ「お気をつけて。あ、プロデューサーさん?」
P「なんですか?」
ちひろ「今日は寄り道しちゃダメですよ?」
P「はは、わかってます。凛、行くぞー」
凛「はいはい。それじゃあちひろさん、行ってきます」ガチャ
ちひろ「いってらしゃい♪」
P「なんか凛を送迎するのも久しぶりだな~」
P「悪いな、毎回一人で行かせて」
凛「まぁ、莉嘉とかがいるもんね。仕方ないよ」
P「そういってもらえると助かるよ」
P「あ、そうだ。昨日机の上に携帯置いといてくれたの凛か?」
凛「え?あ、うん、そうだけど…」
P「ありがとな。外で失くしたかと思って焦ったよ」
凛「ううん。でも気をつけてね?誰が拾うかわかんないんだから」
P「はは、そうだな。昨日ちひろさんにも怒られちゃったよ」
凛「…」
P「凛?」
凛「えっと、あの、ごめんなさい。怒らない?」
P「えっ?」
凛「昨日プロデューサーの携帯拾ったときにちょっと見ちゃったんだけど…」
P「ん?ロックかかってなかった?」
凛「そうだけど…人にあまり見られたくないよねって思って…」
P「別に中身見たわけじゃないんだろ?」
凛「それは…うん」
P「何だ、全然大丈夫だよ」
凛「そう?」
P「あー、びっくりした。凛が急に謝るから大事かと思って事故りそうになったよ」
凛「あはは」
P「言わなきゃわかんないのに凛も律儀だな」
凛「ん…やっぱり謝っとくべきかなって思って」
P「いいよいいよ。拾ってくれてありがとな」
凛「うん…えっとさ、あと一つ聞きたいことあるんだけど、いい?」
P「おう、なんだ?」
凛「んーっとさ」
凛「あの壁紙…何?」
P「壁紙?」
凛「ほら、あの莉嘉と…」
P「あーあれ。この前莉嘉と仕事行ったとき撮ったんだ」
凛(よし、オフの日ではないのね…)
P「俺はともかく莉嘉は写真写り良いよなぁ。さすがアイドルって言うべきなのか…」
凛「そうだね」
P「いやー、何枚か撮ったんだけどさ。見る?」
凛「え?いいの?」
P「おう、そこの財布の中に入ってるから見ていいぞ」
凛「じゃあちょっと失礼して…」ゴソゴソ
凛「あ、これだね」
凛「…」
凛(なんかこれ…どう見てもイチャついてない…?)
P「まぁ何か良いよね、こういうの。意味もなく携帯つけたりして見てるよ」
凛「?!」
P「この子のために仕事してるんだぞー!って思うとやる気出るよ」
凛「…」
P「まぁ、ちょっと周囲の視線が痛かった気がしないでもないけど…」
凛「…」
P「凛、どした?」
凛「…あのさ」
P「ん?」
凛「えっと…もし良かったら…今度私とも…その…写真…」
P「ん?別にいいぞ」
P「あ、でも俺わりと凛の写真は持ってるよ?」
凛「…は?なんで?!」
P「え?だって結構雑誌の表紙とかの仕事あったじゃん」
P「それでカメラマンさんから確認で送られてくるからさ…」
凛「あぁ、なるほどね…」
P「俺とちひろさんでどれ使うか相談するんだけどさ、いやー、色々あってなかなか楽しいよ」
凛「楽しい?」
P「うん。ほら、もちろんバッチリきまってるのもあるけど、時々油断してるのもあったりして…」
凛「…」
P「でさ、そういうの使うわけにもいかないけど、消しちゃうのももったいないじゃん?」
凛「…」
P「だから事務所のPCにフォルダ作って保存して…」
凛「…ちょっと」
P「ん?」
凛「帰ったらそれチェックするから」
P「え、なんで?」
凛「何でじゃないよ。変なの残ってたら嫌じゃん!」
P「そんな変なのは残してないよ?」
凛「例えば?」
P「ちょっと表情が硬いからボツになったやつとか…」
凛「他には?」
P「ちょっと目閉じちゃって半目のやつとか…」
凛「削除」
P「えー?」
凛「えー、じゃないから!」
~@仕事場にて~
P「なぁ…本当に消しちゃうの?」
凛「当たり前でしょ」
P「別に凛だけじゃなくて卯月のも未央のもあるし…」
凛「そういう問題じゃありません」
P「…」
カメラマン「こんにちは」
P「あっ、こんにちは。今日はよろしくお願いします」
凛「よろしくお願いします」
カメラマン「もう準備は出来てるのですぐ撮影入れますので」
P「わかりました」
凛「あの、すみません。一つお願いしていいですか?」
カメラマン「はい?」
凛「私の携帯で写真とってもらえますか?」
カメラマン「はい、良いですよ」
P「ん、なんだ?友達にでも送るのか?」
凛「違うよ。ほら、もっとプロデューサーもこっち寄って」
P「わわっ」
カメラマン「撮りますよー」カシャ
凛「ありがとうございます」
凛「うん、良し。じゃあプロデューサー、後でこれ送っておくね」
凛「これなら持っといてもいいから。じゃあ私準備してくるからまた後で!」タッタッ
カメラマン「良い子ですね…」
P「ホントそうですね…ありがとうございます、改めて今日はよろしくお願いします」
もうこんな時間…とりあえず一山終わったので今日はこのあたりで。
明日は忙しくて帰ってこれなそうなので、日曜の夕方頃からの更新になるかと思います。
こんな時間まで付き合ってくださってる方がいたらありがとうございました。
お休みなさいです…
お疲れ様です。
遅くなりましたが、ちょろっと再開します。
~@仕事終わり事務所~
P「うぅ…本当に消された…」
凛「当然」
未央「さすがにあれはね~」
卯月「別に私は良かったんですけど…」
P「ほら!卯月は別に良いって…」
未央「ダメだよ~、しまむー。プロデューサーがいつ出来心、とか言って何に使うかわかんないんだから」
卯月「そっか…じゃあダメです」
P「卯月まで…」
美嘉「ん?どしたの?何の話?」
P「美嘉?!いや、何でもないよ」
美嘉「いや、そんなあからさまな隠し事されても…」
未央「あのねー、隠し撮りをしてる不埒なプロデューサーがいてですねぇ…」
未央「それを成敗したところなのです。みかねえも気をつけたほうが良いよ?どんな写真があるかわかんないから」
美嘉「ふ~ん」
P「や、そんな酷い写真はないぞ?!仕事で撮ってるやつなんだから」
美嘉「それはアタシが確認するから。さ、行くよ」
P「えぇ~…」
P「酷すぎる…ほとんど消された…」シクシク
美嘉「アタシのイメージってのがあるの!」
P「ただボーっとしてただけのとかまで消したじゃん…」
美嘉「それがイメージと違うの!」
P「こんなんだったらCDーROMとかに焼いとくべきだったな…」
P「はぁ。ま、いいか。これからも増えてくんだしな」
凛「今後は写真のチェック一緒にやらせてもらうから」
P「えぇ~…」
P「あ、そうだ。これは真面目な話な」
P「今度の日曜日、凛オフだったよな?」
凛「うん、この前そう言われたけど」
P「もう何か予定入れちゃった?」
凛「友達とショッピングとかしようかって言ってたんだけど…」
P「そうか…」
凛「仕事入っちゃった?いいよ、友達にはそう言うから」
P「いや、仕事ではないんだけど…」
凛「ん?」
P「まぁ私用っちゃ私用だな」
P「夜は空いてるかな?」
凛「夜は特に考えてなかったけど…」
P「疲れてなかったらで良いんだけど、ちょっと付き合ってくれないか?」
凛「ん、別に良いよ。何があるの?」
P「ん~、まぁちょっとした内輪のパーティーがあるんだけどな」
凛「へ?」
P「1人連れてきて良いよって言われててさ。迷ったんだけど凛を連れてこうかなって」
凛「え?」
P「いい機会だからな。ちょっと引き合わせたい人とかもいるし」
凛「は?!」
P「まぁそんな固くなるなって。あくまで身内で気楽なパーティーって形だから」
凛「はぁ…」
P「でだ。ドレスとか持ってる?」
凛「え、あ、いや、持ってないけど…」
P「そっか。じゃあ仕事で関係ある貸衣装屋さんに連絡しておくからそこで何か借りといてくれ」
P「お金の方は俺個人の方にツケといてくれ」
P「事務所じゃなくて俺個人だから気をつけてな。今回は私用だから」
凛「うん…」
P「よし。じゃあ俺は打ち合わせあるから外出るけど、凛達も暗くならないうちに帰るように」
P「最後のやつは電気、戸締りよろしくな。んじゃ、いってきます」ガチャ
卯月「いってらっしゃ~い」
凛「…」ボー
未央「放心してる場合じゃないよ、しぶりん!」
凛「…へ?」
未央「これは神が与えたチャンス…」
未央「これを逃したらもう機会は無いかもしれないよ?」
卯月「?」
凛「い、いや…」
美嘉「いやいや、『引き合わせたい人がいる』だよ?それって誰かな~?」
凛「え…」
美嘉「だってこれは『内輪の』パーティーなんだよ?」キャー
凛「…」
卯月「わっ、そういうことなんですね!」
美嘉「そう。でもここで凛がプ気を引けなかったら次は別の子って事も…」
凛「え…?」
未央「だからここでガツッとハートを鷲掴みにしなきゃいけないってワケですよ!」
卯月「ファイトですよ、凛ちゃん!」
凛「う、うん…?」
美嘉「別に凛が良いなら良いよ~。次は私が立候補するから★」
凛「だ、ダメっ!」
未央「よし、やる気が出てきましたね。では明日の仕事終わり、皆でしぶりんのドレスを選びに行きましょう」
凛「え、そうなるの?」
美嘉「1人で選べるの?服装見ていきなりダメ出しってことも…」
凛「よろしくお願いします」フカブカ
未央「よーし、じゃあそういうことで!明日は皆でしぶりんにバッチリなドレスを選びましょう!」
卯月「私、頑張ります!」
美嘉「じゃあ今日は帰ろっか。ほら凛、荷物持っといで。アタシ達はもう準備できてるから」
凛「うん、ちょっと待ってて」パタパタ
未央「チョロいな…」
美嘉「チョロいね…」
卯月「?」
これ以上書くと微妙なところで終わってしまいそうなので今日はこれくらいで…
明日はおそらく帰ってこれないので明後日の夜に再開になるかと思います。
お付き合いくださってる方がいたら夜遅くまでありがとうございました。
それでは皆様、良い夜を…
お疲れ様です。
遅れましたが今日ものんびり再開します。
~次の日@事務所~
未央「お疲れ様でーす!もう皆いるかな?」
美嘉「お疲れー★もう皆揃ってるよ」
凛「じゃあ未央が準備できたら行こうか」
卯月「はい♪」
ちひろ「皆でどこか行くんですか?」
未央「へへ~、皆で買い物に行くのです!」
ちひろ「仲良くて良いですね」
ちひろ「あ、ちゃんと変装とかして行ってくださいね?」
美嘉「はーい。じゃあそろそろ行こっか★」
凛「うん、よろしくね」
未央「あー、なんか私テンション上がってきちゃったよ」
美嘉「わかる、わかる★人の服選ぶって楽しいよねー」
凛「なんか不安…」
卯月「大丈夫です!私頑張って凛ちゃんに似合う可愛いドレス探しますから!」フンス
凛「うん。ありがとね、卯月」
凛「ん…?可愛いドレス探すの?」
卯月「はい♪」
凛「そっか…」
凛(こりゃ自分で探すしかないのかな…)
凛「あ、ここだね」
未央「到着ー!」
凛「すみません、渋谷です。連絡がいってると思うんですが…」
店員「はい、お待ちしてました。何かあったらお声をかけてください」
美嘉「はーい★」
卯月「私頑張って探しますね!」タッタッ
未央「みかねえ、どんなのにする?」ニヤニヤ
美嘉「そうだねぇ…」ニヤニヤ
凛「…自分でも探そ」
未央「しぶりん!しぶりーん!」
凛「何?あとお店の中だからもう少し静かにね」
美嘉「こんなのどう?」
凛「うん、落ち着いた色だし悪くないね」
凛「ってどうせ未央が選んだやつだから何かあるんでしょ?」ジロッ
未央「そんなことないよ~」
凛「貸して。あててみるから」
凛「ん~、丈は普通か…」
凛「…あ」
未央「あ、バレた?」
凛「胸元…開きすぎじゃない?」
美嘉「えー、凛もそれくらい大胆なの着た方が良いって!」
凛「や、それはちょっと…」
美嘉「私いつもこれくらいの衣装着させられてるし~」
凛「私には合わないから…」
未央「まぁまぁとりあえず試着してから考えようよ~」ジリッ
凛「わ、私、他のも見てくるねっ」
美嘉「あ~あ、逃げられちゃった」
卯月「あ、凛ちゃん」
凛「ん、どうしたの、卯月」
卯月「これなんてどうかな?」
凛「どれ?って、え?これ?」
卯月「はい♪」
凛「いやー、これはちょっと…」
卯月「そうかなぁ…」
凛「ピンクだし…フリフリだし…ねぇ?」
卯月「そんな事無いと思うけど…凛ちゃんはこういうの着たことあるの?」
凛「まぁ確かに無いけどさ」
卯月「そしたら一回着てみようよ!絶対似合うって!」
凛「そうかな…」
卯月「店員さーん、試着ってできますか?」
店員「はい、大丈夫ですよ」
卯月「だってさ!ね、ね、一回着てみよ?」グイグイ
凛「あ、ちょ、ちょっと卯月…」
凛「私がこんなの着てみるとは思わなかったな…」ドキドキ
凛「うーん、ちょっと着慣れないんだけど…」
凛「ね、ねぇ、卯月。どうかな?」シャッ
未央「…」ニヤニヤ
美嘉「…」ニヤニヤ
凛「」
凛「…」
卯月「わぁー、凛ちゃん凄い似合うよ!可愛い!」
凛「そう…」
卯月「ねぇねぇ、写真とっていい?」
凛「好きにして…」
卯月&未央&美嘉「…」カシャカシャ
未央「これプロデューサーに送っていい?」
凛「それはダメ」
美嘉「えー」
~しばらくして~
未央「結局あんな普通のにするの~?」
美嘉「色々オススメしてあげたのに~」
凛「一つたりともまともなの勧めてこなかったじゃん」
卯月「可愛かったのになぁ…」
凛「卯月のは…うん。また今度ね」
凛「はぁ…もう最初から店員さんに聞けばよかったよ」
未央「あーひどーい!」
凛「いや、卯月には感謝してるよ?」
凛「最後の二択は卯月に選んでもらったし、背中の方見てもらったのも卯月だし」
美嘉「アタシ達は?」
凛「あんた達はふざけてただけだからダメ」
未央「おぉーう」
凛「はぁ。でも衣装も決まったし、私日曜は頑張るよ」
卯月「頑張ってくださいね!」
未央「ふぁいとー」
美嘉「頑張れー」
凛「じゃあ私こっちだから。まぁ…今日は付き合ってくれてありがとね」
卯月「ばいばーい」
未央「お疲れーい」
美嘉「またね★」
未央「…」
美嘉「…」
卯月「凛ちゃん頑張ってほしいですね」
未央「いやー、どうせ仕事がらみのイベントでしょ」
美嘉「まぁそうだろうねー」
卯月「そうなんですか?」
未央「まぁまぁ、我々は月曜にしぶりんからどんな話が聞けるか楽しみにしようじゃありませんか」
もうこんな時間…今日も遅いのでこれくらいにします。
今週は忙しくて中途半端になりそうなので、しっかり構想を練って土曜の夜から一気に書いてこうと思います。
もしこんな時間まで読んでくれている方がいたらありがとうございます。
それでは皆様お休みなさい…
お疲れ様です。遅くなりましたが再開します。
今日明日で最後まで持ってけたらなーという感じです。
~@日曜夜~
凛(ちょっと早く来すぎたかな?)
凛(うー、かといってこんな格好でどっかで時間潰すわけにもいかないし…)
P「おーい、凛」
凛「あ、プロデューサー」
P「早いな。待ったか?」
凛「うぅん、今来たところだから」
P「そっか、じゃあもう始まってるはずだから行くか」
P「良いじゃん、そのドレス。自分で選んだのか?」テクテク
卯月「ん、卯月とかと一緒に選んでもらったの」テクテク
P「ほーお。うん、よく似合ってるよ」
凛「ありがと」
凛「ってプロデューサーは今日もスーツなんだね」
P「まぁ、正装だからな。でもこれいつもより高いスーツなんだぞ?わかんない?」
凛「私にはまだわかんないよ」
P「そっかー、家にあるので一番高いやつなんだけどな」
P「んー…」
凛「…」
P「なんかごめんな。せっかくの休日なのに…」
凛「いいって。特に夜は予定なかったし」
P「ありがとな。まぁでも本当に滅多にない機会だと思うからさ」
P「最初に挨拶済ませたら適当に何でも好きなものとか食べてていいから」
凛「なんか緊張するな…」
P「そんな大したもんじゃないよ…って、お、ここだ」
凛「え?こんな大きなホテルでやるの?」
P「あぁ。まぁお金あるだろうしな」
凛「え、プロデューサーの家族って凄い人だったりするの?」
P「ん?うちの親は普通の会社員だよ?」
凛(うん…?)
P「あ、すいません。招待受けましたPです、こちらは付き添いの渋谷です」
受付「えーっと…はい、確認しました。ゆっくりしていってください」
P「ありがとうございます」
P「凛、行くぞー」
凛「あ、うん…」
P「んーと、会場は3階か。まぁ先にさっさと挨拶だけ済ましちゃうか」
P「そしたら後は何してても良いから。結構美味しいものあると思うから遠慮せずに食べとけよ?」
凛「…」
P「えーっと…」キョロキョロ
凛「っていうか、え?広くない?」
凛「あのさ、身内ってどういう…」
P「あ、いたいた。よし行くぞ」
凛「え?」
P「こんばんは。いつもお世話になっております」
ディレクター「あー、これはPくん。こんばんは」
P「今日はご挨拶をと思いまして、うちのアイドルの渋谷を連れてきました」
凛「あ、えっと、こんばんは、いつもお世話になってます」
ディレクター「渋谷くんね。最近良く話を聞くよ。今後ともよろしく」
凛「はい、ありがとうございます」
P「では来たばかりですので、また後ほど改めて挨拶に伺います。それでは…」
P「あ、凛。こっちこっち」
P「こちらは○×テレビのディレクターさんだ」
凛「渋谷です。いつもお世話になっております」
P「こちらは△□テレビのディテクターさんだ」
凛「渋谷です。いつもお世話になっております」
P「こちらは○△スタジオの監督さんだ」
凛「渋谷です。お初にお目にかかります…」
P「ふー。これで一通り挨拶はすませたかな…」
凛「…」
P「ん?大丈夫か?疲れたか?」
凛「いや…ちょっと想像と違ったから」
P「そうか?まぁでももう挨拶も終わったからのんびr…」
ディレクター「Pさん、こんばんは」
P「あー、どうもこんばんは」
ディレクター「すいません、今ちょっと大丈夫ですか?この前話した企画の件でちょっと…」
P「はい、大丈夫です」
P「あー、じゃあちょっと凛一人ですまないけど、適当に何か食べたりしててくれ」
凛「うん…」
凛(はぁ…私は何考えてたんだろね…)
凛(浮かれてこんな服まで借りて…)
凛(あー、もう!なんか食べて忘れよ)
凛(んー、これと、これと…)
杏「あれ、凛じゃん」
凛「え?あ、杏さん」
杏「おー、知ってる人いないかと思ったから嬉しいよ」
杏「ね、ね、桃取って。向こうで食べよ」
凛「あ、はい、いいですよ」
杏「はぁー、もうヤダ、帰りたい…」シャクシャク
凛「何かあったんですか?」
杏「何かどころじゃないよー」
杏「私はこんなパーティー行くの嫌だって言ったのに…あ、ごめんちょっと隠れさせて」
凛「えっ?」
他社P「杏ー、杏ー?」
他社P「あ、渋谷さんこんばんは」
凛「こんばんは」
他社P「あのー、杏見なかったですか?」
凛「杏さんですか?」
他社P「えぇ、ちょっと目を離した隙にいなくなってしまって…」
凛「えっと…何か大事な用事なんですか?」
他社P「そういうわけじゃないんですが…」
他社P「帰っちゃったのかな…」
他社P「いや、それならまだいいけど、まさか変なやつに捕まってるとか…」
凛「あー、えーっと、そんな事ないと思いますよ?」
凛「ほら、トイレ行ってるとか…」
他社P「そうだといいんですが…ありがとうございます、もう少し探してみます」タッタッ
杏「…行った?」ヒョコッ
凛「はい。でもいいんですか?杏さんのこと探してましたよ?」
杏「いーのいーの。あのプロデューサーは鬼なんだから」
凛「鬼、ですか?」
杏「そうだよ。頼んでもいないのにやたらと仕事持ってくるの」
杏「今日だってさ…」
凛「はぁ…」
杏「私今日も事務所のソファーで寝てたんだよ」
凛(その時点でおかしい気がしなくもないけど…)
杏「そしたらプロデューサーが帰ってきて『パーティー行かない?』って言うからさ」
杏「めんどくさいからヤダって言ってもっかい寝たんだけど…」
杏「そのうちふわって持ち上がる感覚がしたからさ」
杏「あー、今日も家まで送ってもらえるんだなーって思ってたんだよ」
凛(やっぱり色々とおかしい…)
杏「んで、車に乗せられてさ。目開けるのもめんどくさいしウトウトしてたの」
杏「そしたらやけに時間かかるなーって。まぁ混んでるのかなくらいに思ってたんだけど…」
凛「はぁ…」
杏「着いたぞーって言うから目開けたら、このホテルの目の前だよ」
杏「服ないから無理って言ったら、車に用意してあるから着替えろとか言って…」
杏「酷くない?」
凛「まぁ…どうでしょう…」
杏「で、来てみたら挨拶回りだよ」
杏「ディレクターだの作詞家の人だの…仕事増やそうってのが見え見えじゃん」
凛「…!」
杏「だから私は逃げてきたの。働きたくないって言ってるのに」
杏「大体働く杏なんて杏じゃないよ。そう思わない?」
凛「それはちょっと、わかんないですけど…」
杏「だから隠れてるの。凛も気をつけなよ?」
凛「はぁ…」
杏「仕事ばかりじゃ青春を見失うよ?うん、私良いこと言った」
凛「でも、杏さん結構仕事してますよね
杏「そりゃ少しは働かなきゃ印税で生活できないしね~」
杏「それにまぁ…アイドルも楽しくないわけじゃないし多少は…うん」
凛「そうですか」
他社P「杏、ここにいたのか」
凛「あ」
杏「あ」
他社P「どこ行ってたんだよ、探したんだぞ?」
杏「やだよ、もうやだからね、杏は」
杏「堅苦しい挨拶回りとかもう絶対に嫌だから」
他社P「そんなんじゃないよ」
杏「ん?い、いや、だまされないぞ!」
他社P「本当だって」
杏「…」
他社P「もう食べたいもん食べたか?」
杏「いや、別に私特にお腹減ってないし」
他社P「そっか。じゃあそろそろ帰るか?」
杏「え?いいの?」
他社P「もう遅いしな。送ってくよ」
杏「…ホント?そんな事言ってまた変なとこ連れてったりしない?」
他社P「悪かったって。今度は本当だ、帰ろう」
杏「ん、わかった」
他社P「疲れたろ。休みなのに連れ出したから」
杏「ホントだよ。あ、悪いと思ってるならおぶってってよ」
他社P「はいはい」
杏「え、うそ。いいの?」
他社P「ホール出たら、な。そこまでは自分で歩けよ」
杏「えー」
他社P「ほれ、忘れ物はないか?」
杏「忘れ物も何も手ぶらで連れてこられたんですけど…」
他社P「はは、そうだったな」
杏「笑い事じゃないよ…」
他社P「悪かったって。お詫びに車に杏が好きな飴用意しといたからさ」
杏「よし、帰ろう。すぐ帰ろう」
他社P「じゃあ渋谷さん、そういう事で失礼します」
杏「またね~」
凛「はい、お疲れ様でした」
もう、こんな時間…さすがにおねむなのでこれくらいで。
明日は今日よりは早く再開できるかと。
それでは読んでくださっている方がいたらありがとうございました。
お休みなさいなのです…
お疲れ様です。今日ものんびり再開していきます。
終わらなそうな予感…
凛(ふぅ、向こうのプロデューサーは優しそうな人でいいな…)
凛(それに比べてうちのプロデューサーは私を放置して…)
P「りーん!あー、良かった、見つかった」
凛「え?探してたの?」
P「うん。受付でアナウンスしてもらおうかと思ったよ」
凛「い、いや、迷子じゃないんだからやめてよ…」
P「でさ、もう十分食べたりしたか?」
凛「うん」
P「疲れたりしてないか?」
凛「大丈夫だって。あ、そういえばさっき他社Pさんに会ったよ」
P「ありゃ。今どこにいるかわかるか?」
凛「さっき帰っちゃったみたいだよ」
P「そっかー、挨拶しておきたかったんだけど…ま、仕方ないか」
P「そうだ、ちょっとテラス行かないか?」
凛「え?あ、うんいいけど…」
P「ほらほら、早く」グイッ
凛「え、ちょ、ちょっと…」
P「うー、やっぱり外は冷えるな。寒くないか?」
凛「ちょっと涼しいかな」
P「そっか。すぐ済むからさ」
凛「う、うん…」
P「あのな、凛…」
凛(え、何これ、何これ)
凛(こ、これって漫画とかだとこのままき、き…)
P「…ちょっとこの子を説得してくれないか?」
凛「…」
凛「…は?」
??「こんばんは」
凛「えっと…こんばんは」
??「渋谷さんですね。よくテレビで見てます」
凛「ありがと…」
凛「ちょっと、この子どうしたの?」コゴエ
P「何って…スカウトしたんだよ」
凛「は?ここで?」
P「うん、さっきここで会ったんだ」
凛「何やってるの…」
P「えーっとだな…」ホワンホワン
~回想~
P「ふー、次の企画でもうちの事務所使ってもらえそうだな」
P「うんうん、意外と俺って営業の才能あるのかもー、なんて」
P「それにしてもちょっと暑いな…少し涼んでから凛を探すか」
P「おー、さすがに外は涼しいなって…ん?」
P(誰かいる…)
P「こんばんは」
??「…」チラッ
??「…こんばんは」
P「何やってるの?こんなところで」
??「タブレットいじってるんです。見てわからないんですか?」
P「いや、俺どうもそういうのに疎くてね…見せてもらってもいいかな?」
??「馴れ馴れしい人ですね…まぁ別にいいですけど」
P「それじゃ失礼して…」
P「へー、綺麗なもんだね。これって何が出来るの?」
??「何って…ゲームとか物調べたりとか色々ですけど」
P「ふーん…」
??「今の大人って、そういうの使いこなさないと仕事できないんじゃないですか?」
P「おぉ、厳しいねぇ。まぁそうなんだろうけど…俺には携帯が精一杯だよ」
P「よければ俺に教えてくれないかな?」
??「別にいいですけど。特にすることもないですし」
??「それでここを押すとですね…」
P「ほー、へー、ふーん…」
??「失礼ですけど、本当に何も知らないんですね」
P「いやー、こういうのは同僚に任せっきりだったから…」
??「最低限のことは出来るようになっておいた方がいいんじゃないですか?」
P「いや、まぁそうだねぇ…」
P「うん、色々教えてくれてありがとう。そうだ、名前は何ていうのかな?」
??「橘…橘ありすです」
P「そっか。俺はPっていうんだ。ありがとう、ありすちゃん」
ありす「橘です」
P「え?」
ありす「橘って呼んでください。ありすって名前、好きじゃないので」
P「そ、そうか…あー、橘さんは将来の夢とかってあるのかな?」
ありす「将来は歌や音楽を仕事にしたいと思ってます」
P「へぇ!どうかな、橘さん。うちでアイドルやってみないか?」
ありす「は?」
P「あ、俺はCGプロダクションって所でプロデューサーやってるんだ」
ありす「…本当ですか?」
P「本当だって。ほら、名刺も」
ありす「…本当みたいですね」
P「どうだ?ありすちゃんさえ良ければ…」
ありす「橘です」
P「…」
ありす「そうですね、正直言ってアイドルには興味ないんですが」
P「そうか…無理にとは言わないけどさ。ほら将来の夢に向けて足がかりくらいにはなるかもよ?」
ありす「それは…確かにそうですね」
P「だろ?」
ありす「ただ…」
P「ん?」
ありす「あなたの腕を信用して良いものか、私にはわかりません」
P「おぉ…結構厳しい事言うね…」
ありす「だってそうでしょう?会ったばっかりですし…」
ありす「タブレットも使えないような方のようですし」
P「」グサッ
P「あ、あー、そうだ。今日はうちのアイドルの渋谷凛も来てるんだ」
P「凛とちょっと話をしてみるってのはどうだ?」
ありす「えっ、渋谷さんが来てるんですか?」
ありす「…そうですね、ちょっとお話してみたいです」
P「よし、じゃあ呼んでくるから待っててくれ」タッタッ
ありす「いや、一緒に行けば…」
ありす「…行っちゃった」
ありす「大丈夫なんでしょうか、あの人」
~回想終わり~
P「というわけだ。凛、頼むぞ」
凛「いや、ちょっと急に言われても…」
P「じゃあ、俺がいたら話もできないだろうからちょっと向こう行ってるな」
凛「え、ちょ、ちょっと…」
凛「…」
ありす「…」
凛「えっと、ありすちゃんだっけ?こんばんは」
ありす「橘です」
凛「えっ」
ありす「橘って呼んでください」
凛「う、うん…」
凛(やばい、凄い気まずい…)
ありす「あの…アイドルって楽しいですか?」
凛「そうだね…私もスカウトされただけだから人前で歌ったりなんてこと考えたこと無かったけど…」
凛「うん。やっぱり充実してて楽しいと思うよ」
ありす「そうですか。あと一つ聞きたいんですが…」
凛「何?」
ありす「あのプロデューサー…信用できるんですか?」
凛「へ?」
ありす「その…ちゃんと仕事できるんですか?」
凛「ん~、まぁ確かに頼りなく見えるけど…」
凛「仕事はできると思うよ。私もずっとあの人に付いてて貰ってるから」
ありす「…渋谷さんがそう言うのなら、試しにやってみるのもいいかもしれませんね、アイドル」
凛「そっか。じゃあプロデューサーに話しに行こうか」
ありす「はい」
P「お、もういいのか?」
ありす「はい」
凛「橘さんアイドルやってくれるって」
P「本当か?!」
ありす「はい、これからよろしくお願いします」
P「おー、そっかそっか。良かった良かった」
P「でも親御さんに了解はとらないとな…今度改めて挨拶に行くよ」
ありす「それだったら、今日両親は来てますよ」
ありす「それだから今日私も連れてこられたんです」
P「なるほどね。じゃあ俺挨拶に行ってくるわ」タタッ
ありす「…」
凛「…」
ありす「あの人…私の両親知ってるんですか?」
凛「…絶対に知らないと思う」
ありす「…本当にあの人仕事は出来るんですか?」
凛「…多分」
ありす「…」
凛「あ、あーっとさ、何で両親と一緒にいなかったの?」
ありす「…」
凛「…ごめん、変なこと聞いちゃったかな?」
ありす「別にいいですよ」
ありす「両親は仕事で来てますから。…私が一緒にいたら邪魔になります」
凛「そっか…」
ありす「多分渋谷さんが心配してるようなことは無いですよ」
ありす「このタブレットだって親に買ってもらったものです。大事にされてるのはわかってます」
ありす「ただ…1人の時間はつまらないですから」
ありす「…この時間を将来への勉強に使うべきかなって思っただけです」
凛「そっか…一緒に頑張ろうね」
ありす「はい、よろしくお願いします」
P「…」タッタッ
凛「あ、戻ってきた」
P「よく考えたら俺橘さんの両親知らなかった…案内してくれるか?」
ありす「…」
ありす「やっぱり別の事務所に行こうかな…」
さすがにこんな時間はまずい…ということで今日はここまでで。
おそらく明日は忙しくて更新できないので明後日の夜になるかと思います。
あと一、二山で終わりの予定です。
それではお休みなさい…
お疲れ様です。PC戻ってきましたー、がメモ帳に書いたの一部消えてる…
まぁ半分は残ってるので貼り付けながら、ドリフしながら書いていきます。
~後日@事務所~
未央「おはようございま~す」
P「おう、おはよう。これで全員揃ったな」
未央「全員?」
未央「おぉ本当だ、皆いる」
P「んじゃ、ちょっと呼んでくるから待っててくれ」
未央「…?まぁいいや」
未央「ねぇねぇ、しぶりん結局この前のパーティーどうだったの?」
凛「それがね…まぁすぐわかるよ」
卯月「?」
P「なんとうちの事務所に新しい仲間が増えました!」
ちひろ「わー!」パチパチ
P「仲良くしてやってくれな。じゃあ自己紹介よろしく」
ありす「橘…橘ありすです。橘と呼んでください」
ありす「将来歌やおんg…」
卯月「うわぁ、可愛い!ありすちゃんよろしくね!」
ありす「いえ、ですから橘…」
卯月「ねぇ、ありすちゃんはどこ住んでるの?今日一緒に帰ろ!」
ありす「橘…」
莉嘉「よろしくね、ありす」
ありす「…」
美嘉「なるほど」
未央「あの人どこからでもスカウトしてくるんだね」
未央「まぁうん、お疲れしぶりん」
美嘉「後で詳しく話聞かせてね★」
~翌日@事務所~
P「あーっと、書類も終わったし、電話もしたし…」
P「これでもうOKですよね?」
ちひろ「はい、大丈夫ですよ」
P「よし、じゃあ次はっと」
P「ありすー、ありすー!」
ありす「…」
P「あれ、ありすいませんでしたっけ」
ちひろ「いえ、来てると思いますよ」
P「おっかしいなぁ…」キョロキョロ
ありす「…」
P「なんだ、いるじゃん。返事くらいしてくれよ」
ありす「…ばな」
P「ん?」
ありす「橘って呼んでくださいって言ったはずです」
P「えー、いいじゃん。ともかくさ、今後のお仕事の話だからちょっとこっち来てくれ」
ありす「まぁいいでしょう。お仕事はきちんとこなしますから」
凛「…」
~次の日@事務所~
P「ありすー、ありすー」
ありす「橘です」
P「なんで駄目なの?」
ありす「なんでもです」
P「良い名前だと思うけどなぁ…」
ありす「それを判断するのは私です」
P「でもさ、なんか橘って呼ぶとよそよそしくない?」
ありす「プロデューサーとアイドルなんですから、それくらいが普通だと思いますけど」
凛「」ビクッ
P「ありすさぁ…俺のこと嫌い?」
ありす「別に嫌ってはいません。ただ、橘と呼んでくださいって言ってるんです」
P「ん~…」
ありす「それで何で呼んだんですか?」
ありす「まさか呼んだだけとかじゃないですよね?」
P「いや、うん。それはな、うん…」
ありす「そうなんですか?」
P「あー、いや仕事の話だよ、うん。この前トレーナーさんと話したんだけど…」
ありす「…」
~次の日@事務所~
ありす「それじゃあレッスン行ってきます」
P「おう、ありす、気をつけてな」
ありす「…」バタン
凛「…まだやってるの?嫌がらせ?」
P「いや、まぁそんなつもりはないんだけどな」
凛「でも本人は嫌がってるよ?」
P「んー、そうだよなぁ…」
P「でもさ、なんかあいつも意固地になってる気はしないか?」
凛「まぁそんな感じではあるけどさ」
P「それにさ、卯月はありすって呼んでるけど何も言われないじゃん」
凛「いや、それは諦めただけだと思うけど…」
P「んー、なんかほっとけないんだよな」
P「まだ小さいのにさ、ちょっと背伸びしすぎというか…」
凛「…」
P「まぁ、偉そうな事言っちゃったけど、正直わからん」
P「からかって楽しんでるだけかもしれないし。面白がってないと言ったら嘘になるかもな」
凛(それって…)
P「でも何となく橘って呼ぶのは嫌なんだよな。凄く他人行儀な気がしちゃって」
凛(やっぱり…)
P「本当に本人が嫌がってるようなら止めるようにするよ。ありがとな、凛」
凛「…」
P「凛?」
凛「え?あ、うん、そうしてあげて」
~後日@事務所~
P「ありすー」
ありす「何ですか?それと、橘です」
P「ん、まぁともかくさ、次の仕事が決まったんだ」
ありす「どんな仕事ですか?」
P「まぁちょっと歌とかとは関係の無い仕事なんだけど…良いか?」
ありす「構わないですよ。仕事を選べるような立場でないのはわかってますから」
P「おぉ、偉いな。なんと次の仕事はだな…」
ありす「もったいぶらないでください」
P「…」
ありす「…」
P「えっとだな、ウェディング特集だ!」
ありす「…」
ありす「…え?」
P「ウェディングだって。ほら、結婚式で着るやつ。知らない?」
ありす「いや、それくらい知ってますけど…私がやるんですか?」
P「え?うん。うちにいい子がいますよって言っちゃったんだけど…嫌だった?」
ありす「私、小学生ですよ」
P「知ってるよ?」
ありす「いえ、わかってるならいいんです」
ありす「言われた仕事はしますから、心配しないでください」
P「おう。撮影とインタビューだけど、もう少し先の話だから準備だけしといてくれ」
ありす「わかりました」
P「よし。じゃあ俺とちひろさんは打ち合わせ行ってくるな]
P「時間になったらレッスン行ってくれ」
P「しばらく一人だけど留守番よろしく」
ありす「大丈夫ですよ、留守番は慣れてますし」
P「わかった、そのうち凛とかも来ると思うから」ポンポン
ありす「気安く頭を撫でないでください」バッ
P「はは、それじゃあな。ちひろさーん、準備終わりましたー!」ガチャ
~しばらくして@事務所~
凛「おはようございまーす」ガチャ
凛「…あれ、誰もいないのかな?」
ありす「おはようございます、渋谷さん」
凛「あ、ありす、おはよう」
ありす「プロデューサーとちひろさんは打ち合わせだそうです」
凛「そっか、了解」
凛(確かに私がありすって呼んでも何も言わないよね…)
ありす「渋谷さん」
凛「ん、なぁに?それと、凛でいいよ。同じ事務所なんだから」
ありす「それじゃあ凛さん、ちょっと次の仕事のことで…」
凛「仕事決まったんだ、良かったね。何でも聞いて?」
ありす「撮影とインタビューのお仕事みたいなんですけど…」
凛「うんうん」
ありす「ウェディング特集だそうなんです」
凛「…」
凛「…え?」
ありす「プロデューサーに準備しておけと言われたんですが何をすればいいんでしょう?」
ありす「ウェディングなんて考えたことも無かったので…」
凛「…」
ありす「…凛さん?」
凛「…え?あ、うん、そうだね…」
凛「あー、まぁあまり深く考えずに思ったままを答えればいいんじゃないかな?」
凛「最近の若い子がどういう子を考えてるのか知りたい、とかそういう事だと思うから」
ありす「なるほど…ありがとうございます」
ありす「少し本を読んで最低限のことを知っておくくらいにしておきます」
凛「う、うん、役に立てたなら幸いかな」
ありす「あ、もうこんな時間なんですね」
ありす「私レッスンに行ってきます。凛さん、本当にありがとうございました」
凛「うぅん、何でも聞いてね」
凛「…」
凛「…」
未央「おはようございまー…」ハッ
未央(うっわー、すっごい暗いしぶりんがいるよ…)
未央(あんまり絡みたくないけどそういうわけにもいかないよね…)
未央「しぶりーん…?」
凛「…未央?」グスッ
凛「…」ガバッ
未央「わかった!わかったから離して?!」
凛「…何がわかったの?」
未央「…いや、何もわからないね。さぁ落ち着いて話してよ」
凛「あのね…プロデューサーがね…」
未央(あー、やっぱりそっち系なのね…)
凛「…やっぱりロリコンだったの!」
未央「…ほ?」
凛「莉嘉をスカウトしてきたあたりから怪しいとは思ってたんだけど、やっぱり…!」
未央「まーまー、落ち着いて…」
未央「で、なんでそう思うの?」
凛「さっきありすに会って、お仕事入ったって言ってたんだけど…」
未央「おっ、初仕事か。それで?」
凛「その内容がウェディング特集の撮影とインタビューだって…」
未央「ふんふん…」
未央「…ん?それだけ?」
凛「だって小学生だよ?小学生アイドルの初めての仕事がウェディングっておかしくない?」
未央「いやー、まぁ確かにその人選はどうかと思うけど…」
凛「絶対趣味だよ!プロデューサーはやっぱりロリコンだったんだよ…」
未央「んー…」
凛「こうなったら通報して…」
未央「まーまーまーまー…ね、落ち着こ?」
未央「もう少し様子を見よう、うん」
凛「…」
未央「確証が掴めたら何しても良いから、ね?」
凛「うん…」
~次の日@事務所~
P「お疲れ様でーす」ガチャ
凛「お疲れ様」
未央「お疲れー」
ありす「お疲れ様です」ペラッ
P「うー、疲れた…って、ん?ありすは何読んでるんだ?」
ありす「橘です」
P「まぁまぁ。で、何読んでるんだ?」
ありす「ウェディングに関する本です。少しは勉強しておこうと思って」
P「おー、偉い。しっかりしてるな」
ありす「当然です」
P「で、どんな事書いてあるんだ?」
ありす「恋愛と結婚は違うって…大人は大変ですね」
P「おぉ、随分と大人な本だな…」
ありす「そうですか?」
P「少なくとも俺が小学生の頃はそんな本読んだこと無かったぞ」
ありす「…プロデューサーが本読まなかっただけじゃないですか?」
P「はは、バレたか。で、将来どんな人と結婚したいとかあるのか?」
凛「…」
未央「…」
ありす「そうですね…初めて考えました。まだわかりません。でも…」
P「うんうん」
ありす「結婚するのは頭が良くてカッコよくてしっかりした人がいいです」
P「おー、理想が高いな」
P「どうだ、俺は?」
ありす「話聞いてなかったんですか?」
P「ん、なんでだ?」
ありす「頭が良くてしっかりした人がいいって言ったんです」
P「はは、こりゃ手厳しいな」
P「んじゃ、俺はまた営業行ってくるから。ちゃんとレッスン行くんだぞ~」ガチャ
未央「…」
凛「ほら!ほら!」
未央「んー…」
凛「明らかに探り入れてたじゃん!」
未央「確かにちょっと怪しかったですねぇ…」
凛「でしょ?有罪だよ、有罪」
未央「いやー、疑わしきは罰せずですよ、しぶりん」
未央「もう少し様子をみようじゃないですか」
~次の日@事務所~
ありす「おはようございます」
P「おー、おはよう。衣装届いたぞ。合わせてみるか?」
ありす「そうですね、どんな物か気になりますし」
P「じゃあ向こうでちひろさんが持ってるから着てみてくれ」
ありす「わかりました」
凛「…」
未央「…」
ありす「着てみましたけど…どうですか?これ」
P「良いじゃん、似合ってるよ。サイズとかは大丈夫か?」
ありす「大丈夫です。ですけど…」
P「だけど?」
ありす「やっぱり、あまりにも分不相応だと思います」
P「嫌か?」
ありす「嫌なわけじゃないですけど…私には早いし、変だと思います」
P「や、全然変じゃないぞ、うん」
ありす「私だってこういうドレスに憧れがないわけじゃないですけど…」
P「ならいいじゃないか」
ありす「まぁ…そうですね」
ありす「でもこんな衣装で…これで満足ですか?大人ってわからないです」
P「まぁそう言うなって。俺は満足だぞ、うん」
ありす「小学生とウェディング…何を考えてるんだか…」
ありす「ともかく、衣装に問題は無いです」
P「そうか、じゃあ着替えてきてくれ。汚したりしたら目立つしな」
ありす「わかりました」
ありす「あっ」ズルッ
P「大丈夫か?」
ありす「あの…歩きづらいから…プロデューサー、手伝ってください」
P「はい、お嬢様」スッ
ありす「茶化さないでください」
凛「…」
未央「あー、これはちょっと危ないねー、うん」
凛「やっぱりロリk…」シクシク
未央「大丈夫、大丈夫だって」
凛「…何が?」
未央「…15歳も世間からしたら十分ロリコンだから?」
凛「12歳は?」
未央「…」
凛「…」
未央「わかった、私に任せて!私が明日確かめてあげるから!」
う…もう少しですが瞼が上がりません…
寝落ちしそうなのでここで切り上げて、また昼頃から続きをちょろっとかいて終わります。
こんな時間に見ている人もいないでしょうが、すいません、お休みなさいです…
お疲れ様です。
それではちょろっと続きを書いて終わります。
~次の日@事務所~
P「眠い…もう夜更かしは出来なくなったなぁ…」
未央「おはようございまーす」
P「おう、おはよう、未央はいつも元気だな」
凛「おはよう…」
P「凛は…暗いけど大丈夫か?」
凛「うん…」
P(…?)
未央「ねぇねぇ、今ヒマ?」
P「ヒマではないけど、少し休憩しようと思ってたとこだな。何かあるのか?」
未央「いやー、私最近心理テストにはまっちゃってね」
未央「どう?プロデューサーもやってみない?」
P「おぉ、俺もそういうやつ好きだぞ」
P「いいぞー、暇つぶしくらいにはなるだろうし」
未央「よし、じゃあいくよー」
未央「心を素直にして欲望に忠実に答えてくださいねー」
P(…欲望?)
未央「第一問!」ジャジャン
未央「…若い子と年をとった人、どちらが好きですか?」
P「…そりゃあ若い子の方が良いんじゃないか?」
凛「…」
未央「第二問!」ジャジャン
未央「えー、青と蒼どちらが好きですか?」
P「何か違うのか?」
凛「…」
未央「あー、もう第三問!」ジャジャン
未央「12歳と15歳どちらが好きですか?」
P「…やっぱりなんかおかしくない?」
未央「ほらほら、早く!」
P「いやー、でもさすがに12歳はまずいだろ。いや、15歳もまずいけど」
凛「…」
未央「気楽に気楽に。どちらかといえば?」
P「じゃあ15歳」
凛「!」
未央「やったー!しぶりん大勝利だよ大勝利!」
凛「…」ウンウン
P「で、何これ。何がわかるの?」
未央「いやー、プロデューサーがやっぱりロリコンなんじゃないかって心配してたのですよ」
P「は、また?なんで?」
未央「ほら、今度は遂にありすちゃんとか小学生連れてくるしさ」
凛「しかもその初仕事がウェディング特集とかいうから…」
P「はぁ…」
未央「これは趣味でスカウトしてるんじゃないかと思いましてね」
未央「だとしたらこれは子供達を魔の手から救わなきゃいけないなーと」
P「おいおい…」
未央「いやー、良かった良かった。もう少しで通報しちゃうところだったよ」
P「ひでぇ…」
凛「私15歳だよ、15歳!」
P「うん、知ってるけどさ」
未央「私も15歳だよ?どっちがいい?」
P「いや、15歳もいかんだろ…」
未央「そう?」
P「未央達も去年まで中学生なわけだろ?子供だよ子供」
未央「あー、バカにしてるー!」
P「はは、まぁ大人になればわかるよ。あの頃は若かったなーって」
未央「でもさー、そんなこと言ったらうちの事務所子供ばっかりじゃん」
P「そうなんだよなー。どこかで大人な女性を見かけたら連れてきてくれよ」
凛「大人ねぇ…」
卯月「おはようございまーす♪」
P「おはよう、卯月。卯月が来るとなんか事務所が明るくなるな」
卯月「そうですか?そう言ってもらえると嬉しいです!」
未央「…」
凛「…」
未央「しまむー、しまむーって今何歳だっけ?」
卯月「私?私は17歳だけど…」
未央&凛「…っ!」ザッ
卯月「?」
凛「卯月は…卯月はダメだからね!」
未央「そうだよ!今どきこんな純真な子は絶滅危惧種なんだから!」
P「狙ってねーよ!」
ちひろ「お仕事中に随分楽しそうですね~」
P「ち、ちひろさん?!違いますよ、これはちょっと休憩で息抜きしてただけです」
ちひろ「長~い休憩みたいですね~?」
P「わかりました!すぐ戻りますから!」
P「ってことだ、レッスンまで事務所で大人しくしててくれ」
卯月「はーい♪」
凛「何か悪いことしちゃったね…」
未央「そだね…」
卯月「?」
P「そういえばアレはどうなりましたか?」
ちひろ「アレはもう社長の方に話を通してありますので、後は社長の方でやってくれるそうです」
P「そうですか、了解です」
P「んー…」ゴソゴソ
ちひろ「印鑑ですか?はい、どうぞ」
P「あ、ありがとうございます。どこ置いたかすぐ忘れちゃうんですよね…」
P「んー、これで良しっと」
P「じゃあここまでやったんで、あとお願いします」
ちひろ「はい、わかりました。それと、この前のあの企画なんですけど…」
P「はいはい、あれがどうしました?」
ちひろ「…がずれ込んだので…」
P「はい」
ちひろ「最近…が人気なのでこれを取り込んで…」
P「ふむふむ」
ちひろ「…ってことです」
P「わかりました」
P「そういえば何か書留で出すって言ってませんでした?」
ちひろ「えぇ、後で私が行ってきます」
P「もうすぐ俺営業行くのでついでに出してきますよ」
ちひろ「ありがとうございます。領収証だけ忘れないでくださいね」
P「わかりました。…あれ?」
ちひろ「どうしました?」
P「いえ…あれ、財布どこやったかな…」
ちひろ「上着の内ポケットは見ましたか?」
P「えっと…わ、凄い。本当にありました」
未央「…」ジー
P「どうした、未央」
未央「ちひろさん凄いよねー。ちひろさんいなかったらプロデューサーも仕事ヤバいんじゃない?」
P「いやー、正直ちひろさんは凄いよ…」
未央「本人が忘れてた財布まで覚えてるもんね」
ちひろ「ふふ、プロデューサーのことなら何でも知ってますから♪」
未央「えっ」
凛「えっ」
P「え?」
P「あー、もうちひろさんと一緒に仕事し始めて1年以上になりますもんね」
ちひろ「うふふ♪」
P「懐かしいなー、最初はアイドルいなくて大変だったんだぞ?」
凛「そうなの?」
P「あぁ、スカウトも空振りだし応募してくれる人もいないしで…」
ちひろ「寂しかったですねぇ…」
P「そしたら凛や未央に会って、養成所から卯月を迎えて…」
P「思えば遠くまできたもんだねぇ」
未央「じじくさいよー」
P「このっ、少しは感傷に浸ったっていいだろっ」
凛「そっか、最初は大変だったんだね…」
P「いやー、俺最初全く仕事できなくてさ。ちひろさんがいなかったら間違いなく辞めさせられてたよ…」
ちひろ「私はプロデューサーさんは出来る人だと思ってましたよ」
P「そう言われると嬉しいですねぇ」
凛(何か雰囲気良くない…?)
P「少しずつアイドルも増えてきて…」
P「いつか何百人もアイドルがいるような立派な事務所にしたいな」
ちひろ「そうですね」
P「あ、でもそしたら俺が全部見るなんて無理か。うーん…」
凛「そりゃ無理でしょ…」
P「でもちひろさんとならもっと手広げていける気がするんだよなー」
ちひろ「最近はスカウトも調子良いですしね」
凛(どうにかして妨害しないと…)
凛「あn…」
ちひろ「あっ、もうこんな時間ですね」
P「わ、本当だ。ほれ、早く準備しろ。レッスンだろ?」
卯月「はいっ」
未央「はーい」
凛「くっ」
P「よし、じゃあ俺も少し早いけどせっかくだから4人で一緒に出るか」
P「初心を思い出したいしな」
未央「りょーかい」
P「よしっ、それじゃあちひろさん行ってきますね」
ちひろ「はい、皆さん気をつけていってらっしゃい」
ちひろ「あ、そうだ。プロデューサーさん?」
P「はい?」
ちひろ「これからもアシスタントの私と二人三脚で頑張って行きましょうね♪」ニコッ
P「そうですね、頑張りましょう!」
凛「」
~やっぱりちひろは敵エンド~
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