幸子「もしかして飛鳥さんは千円札や旧五千円札を見たことが無いんですか？」

飛鳥「ボクたちは富士山の話をしているんだよ。お札の話なら後にしてくれないかな？」

幸子「ふふーん、それが関係あるんです！まずはこれを見てください！」

飛鳥「なッ！？これは！」

http://i.imgur.com/v49tb4n.jpg

http://i.imgur.com/OISfJKU.jpg


幸子「ふふーん、気付いたみたいですね。
　　　日本が発行してるお札に描かれている富士山は、山梨県側から見たものなんですよ！」

飛鳥「あ...あぁ...！」

幸子「つまり国から富士山は山梨県の物だと認められたということになるんです！」

飛鳥「うわああああああぁぁぁッッッ！！」


ちひろ(大袈裟ねぇ...)

幸子「山梨県側から見る裏富士は美しいですからね！美しい方をお札に使用するのは理に適っていると思いませんか？
　　　今回はちょっとばかり山梨県に分があったみたいですね」ﾄﾞﾔｧ

飛鳥「フフ...」

幸子「と、突然笑い出してどうしたんですか？」

飛鳥「はは、静岡県民はピンチの時ほどふてぶてしく笑うものなのさ。
　　　そして今ボクは幸子のおかげで逆転の糸口を掴むことが出来たよ」

幸子「何をしてもお札の富士山が山梨県側からのものという事実は変わりませんよ？」



飛鳥「ボクが言いたいのはそこじゃあ無いんだ。幸子、自分が何を言ったか思い返してごらん？」

幸子「はぁ…またですか？思い返すもなにも山梨県側から見た裏富士...あ！」

飛鳥「フフ、気付いてしまったようだね。
　　　富士山は山梨県の物だと主張しているにも関わらず、幸子は"裏"富士と言った。これは大きなムジュンじゃあ無いかな？」

幸子「うあああぁぁぁッッッ！」

飛鳥「確かに裏富士は美しい。湖に映る逆さ富士は静岡人のボクとしても認めざるを得ないのは確かだ。」

幸子「な、なら山梨県の物だと認めても良いんじゃないですか！」

飛鳥「問題は山梨県民の幸子の口から裏富士という言葉が出てきてしまったことなんだよ。
　　　裏...すなわち心の中では山梨県の物ではないと認めてしまっているんじゃないかな？」

幸子「うぐ...！」

飛鳥「どうだい、当事者二人が認めてしまったんだ。これで富士山がどちらの県の物か分かった筈だよ？」



幸子「...飛鳥さんは一番有名な日本の遊園地って何処だとおもいますか？」

飛鳥「日本のってことは千葉の某ランドや大阪の某ジャパンは除くということで良いのかな？そうなると富士急...ま、まさか！」

幸子「そうです、知らなかったとは言わせませんよ！あの富士急ハイランドは山梨県にあるんです！」

飛鳥「で、でもそれは遊園地側が一方的に付けた名前じゃないか！富士山には一切関係のないことだ。」

幸子「確かにボクや飛鳥さんには関係のないことですね。でも遊園地を訪れる観光客ならどうでしょうか？」

飛鳥「くッ！富士の名前を冠した有名な遊園地が山梨県にある...これじゃあ何も知らない他県民が勘違いしてしまうじゃないか！」

幸子「ボク達、山梨県側からすれば勘違いではなく事実を伝えてるだけですけどね。そして山梨県の武器はこれだけではありません。」

飛鳥「ま、まだ何かあるというのか！」



幸子「富士五湖。飛鳥さんも知っているとは思いますが、この五湖全てが山梨県にあるんですよ。
　　　観光客の皆さんはどう思うでしょうか！」



飛鳥「こんなはずはあああああああぁぁぁぁッッッ！」

飛鳥(富士山は山梨のものだったのか…？いや、.このままでは全静岡県民に申し訳が立たない！だけど、だけどどうすればいいんだ...)

幸子「ふふーん、ぐうの音も出ませんか？」

飛鳥「...くっ！ボクは...」



幸子「更にここでボクは最後の切り札を切らせていただきますよ！」

飛鳥「切り札…だと！」


幸子「飛鳥さんはこのプロダクションが出しているご当地ラバーストラップはご存知ですか？」

飛鳥「そういえば一ヶ月ほど前にそんな話を聞いた記憶が...ま、まさか幸子！」

幸子「気付いてしまった様ですね！さぁ、このカワイイボクのストラップをしかとその目に焼き付けてください」

飛鳥「や、やめてくれ！見たくない！」

幸子「これがボクのカワイさ日本一と富士山の所有権を証明する切り札なんですよ！」

http://i.imgur.com/wUgxgRl.jpg

飛鳥「あ、あああ！幸子が...富士山の上で...！ドヤ顔を！！」

幸子「山梨県民のボクのご当地ストラップが富士山。これで観光客だけでなくファンの皆さんも山梨県の味方ですよ！」

飛鳥「それじゃあ今後ボクのご当地ストラップが出たとしても...」

幸子「残念ながら富士山は使えませんね！」

飛鳥「あああッ！キミには血も涙もないのか...」



飛鳥「もうダメなのか...やはり富士山は山梨の...」

幸子「さあ後一息ですよ！言い切っちゃってください。」

飛鳥「..........」

飛鳥(何か...何かないのか！この状況をひっくり返すことが出来るような切り札...)



飛鳥(幸子のラバーストラップに富士山が描かれていることは変わらない...)

幸子「さあ復唱してください！富士山は山梨県のもの！ボクはカワイイ！」

飛鳥(発想を逆転させるんだ...幸子ではなくこのラバーストラップを手に入れた人の目線に立って...)

飛鳥「...もしかしたら！」

幸子「突然タブレットを取り出してどうしたんですか？」

飛鳥「......」

幸子「ボクのストラップなら買わなくても差し上げますよ？」

飛鳥「...あった！」




飛鳥「この勝負、ボクの勝利みたいだね。」

幸子「！？」

飛鳥「確かに幸子のストラップには富士山が描かれている。
　　　ストラップを手に入れた人は幸子の出身は富士山に関係がある県ということは分かるはずだ。」

幸子「それが何で飛鳥さんの勝利に繋がるんですか？」

飛鳥「確かに幸子の熱心なファンは幸子の出身県を知っているハズさ。でもこのラバーストラップの中身はランダムなんだ。
　　　幸子のことをあまり知らない人が手に入れることもあるだろう？」

幸子「それでもこのストラップに描かれた富士山を見れば一目瞭然...ま、まさか...」

飛鳥「まずはこの記事を見て欲しい」


http://megalodon.jp/2014-0214-2206-53/hobby.dengeki.com/news/10862/


飛鳥「きっとこの記事のライターは幸子のファンなんだろう。わざわざアイキャッチ画像にも幸子のストラップを使ってるからね」

幸子「さすがボク、アイキャッチ画像でもカワイイですね！」

飛鳥「見て欲しいのはアイキャッチ画像ではないよ。幸子のストラップについての一文、これを読んでみて欲しいんだ。」

幸子「あ...ああ...こんな...こんなことが！」

飛鳥「きっとこのライターはアイドル達の出身地確認を怠ってしまったんだ。まぁご当地ストラップな訳だから本来なら"一目瞭然"なんだけどね」

幸子「ボクの...出身地が！」


『静岡見出身の自称・カワイイボクっ子アイドルこと輿水幸子は日の出さす富士山からドヤ顔スマイルを披露。』


飛鳥「そう、このライターは富士山だけを見て幸子の出身地を書いてしまった。だからこのような誤植が生まれてしまったんだ！
　　　輿水幸子は静岡人だ、とね！」

幸子「それじゃあこのストラップが日本全国に広がるに連れて...」

飛鳥「幸子は静岡出身。そして静岡と言えば富士山という認識が広まってしまうことになるね。」

幸子「いやあああああああああッッッッ！！！」

飛鳥「フフ、どうやら言葉も出ないみたいだね。」

幸子「ま、まだ諦める訳には...」



法子「ねぇねぇ！さっきから何の話してるの？」

みちる「（フゴ フゴゴ ｺﾞｸﾝ） 喧嘩はダメですよ！」


飛鳥「何の話、か。
　　　強いて言うのであれば聖戦、ジハードかな？」

幸子「実はですね...」

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みちる「なるほど！富士山がどちらの県の物かでもめていたと！」

法子「えー、そんなのどっちでもいいじゃん！」

幸子「他県の人には分からないとは思いますが...」

飛鳥「ボク達当事者にとっては、とても重要な事なんだよ。
　　　きのこたけのこ戦争を知らないのかい？」


法子「でもねぇー…」

みちる「どっちの県から見る富士山も綺麗。それでいいじゃないですか！」

法子「そうそう！勝ち負けなんかで争う必要ないって！」



飛鳥「…確かにそうだね。」

幸子「…なんでボク達はこんなことで言い争ってたんですかね」

飛鳥「フフ、壮大な富士山の前ではこんな争いはちっぽけなもののようだ。」


幸子「飛鳥さん、すみませんでした。ボクとしたことがつい熱くなってしまいましたね。」

飛鳥「いや元はと言えばボクが絡んだのが原因だった...すまない、これからもトモダチでいてくれるかい？」

幸子「ふふ、当たり前じゃないですか！」



ちひろ(ふぅ...これで仕事に集中出来るわ)

法子「やー丸く収まって良かったねー！」

みちる「お互いを認める心が大事なんですよ！あたしはパンもドーナツも大好きですもん！」

法子「えー？あたしはそこはドーナツのが上かな。」





みちる「え？」

幸子・飛鳥・ちひろ「」

みちる「さっき言ってたことは何だったんですか！」

法子「あたしは富士山にはどうでも良いけどドーナツには嘘はつけないもん！
　　　それにパンお腹にすぐたまるじゃん！それならドーナツ沢山食べた方が良いよ！」

みちる「な…！訂正してください！そもそも菓子パンなんかじゃ食べた気にならないですよ！」



ﾜｰﾜｰｷﾞｬｰｷﾞｬｰ



幸子「...ボク達こんな不毛な争いしてたんですね」

飛鳥「客観的に見ると色々と心に厳しいものがあるね」


幸子「あ、そういえばこの辺りに美味しいお店が出来たみたいなんですけど、お昼ご飯一緒にどうですか？」

飛鳥「それは良いね、もちろんお供させてもらうよ」





おしまい

おまけ

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次の日...



さくら「イズミンおかしいよぉ！静岡人なのにジュビロ磐田を応援するなんてぇ！」

泉「例えさくらでも清水エスパルスを応援するなんて納得いかないわ」


ちひろ「」




つづかない

読んでくれた人ありがとう。

幸子と飛鳥は年齢同じで住んでる県も同じ、一人称も同じだからもっと絡み増えて欲しいなぁ。

若者たちは何も気にしてない中、静岡と山梨のお年寄りたちがガチの対立してるのが悲しいです。
どちらも良い所なので是非お越しを。

HTML化依頼出してきます。

年齢が同じで住んでる県は隣、の間違いでした

頭がおかしくなっていたようだ