幼馴染「え? 地方に引っ越す?」男「あぁ」(519)

幼「冗談きついわよ」

男「まじだ」

幼「な、なんで?」

男「すまん、クソおやじがやらかしたらしくて、見かねたおやじの母さんがこいって」

幼「お、男のお父さんはよく仕事変えてるわね……」

男「今は無職だけどな」

幼「い、いつなの……」

男「急でごめん、あと一週間なんだ」

幼「なんでそんな……」

男「昨日決まったばっかなんだ」

幼「だ、だって……、今までずっと一緒だったし」

男「ごめん」

幼「家だって隣で毎日遊んでるじゃない……」

男「ああ」

幼「ど、どこなの? まだ都心の近くだったらいいけど……」

男「岐阜県」

幼「……っ」

男「土曜日にはもう行くんだ」

幼「そうなの……」

男「ごめん」

幼「なんで男が謝るのよ」

男「ごめん……」

幼「やめてよ!」ガチャ!

男「……くそ!」

-幼馴染宅-

幼「(今まで……これからもずっと一緒だと思ってたのに……)」

幼「(ひどいよ……)」ジワッ

幼「うっ……」グスッ


-男宅-

男「はぁ……、明日には親友にもいわねぇとな」

男「(幼……)」

男「(こんなことならもっと思い出つくっとくべきだったな……)」

男「(まあ、幼に嫌われてるみたいだしな……)」

-6年前-

男『やめろ、ひっつくなよ!』

幼『幼ね、将来は男君と結婚するの!』

男『な、な///』

幼『男君はどうなの!? 結婚してくれるの?』

男『も、貰い手がいなかったらやってやんよ!///』

幼『男君だいすき~!』ギュッ

男『や、やめろ///』




男「(懐かしいな……、幼はもう覚えてはねぇんだろうな~、俺にトゲトゲした態度だし)」

男「(嫌われてんだよなこれ……)」ハァ…

曜日

-学校-

親友「え? まじで……?」

男「まじなんだわ」

親友「そっか……、寂しいな」

男「いつでも連絡してくれよ」

親友「おう! つか高2になったばっかで転校って向こうの学校入れんの?」

男「そこんとこは大丈夫らしいわ」

親友「頑張れよ親友!」

男「おう」

幼「……。」

幼友「ちょっと、なんでそんなに目が赤いの?」

幼「だって――。」

>>6
火曜日

幼友「え? うそ」

幼「ホント」

幼友「ちょっといいの?」

幼「なにがよ……」

幼友「分かってるくせに……、告白しなくていいの?」

幼「できないよ……」

幼友「なんで?」

幼「だって、男に対してずっと刺々しい態度とってきたのに、転校しちゃうからって告白なんて」

幼友「あんたも繊細ね」

幼「普通でしょ……」

幼友「頑張りなさいよ! きっと成功するわよ!」

幼「……」

親友「……。」チラッ

幼友「……。」コクッ

親友「ちょっとわりいトイレ行ってくるわ」

男「おう」

幼友「あ、先生に用事があるんだった」

幼「え、そうなの」

ガラッ

-廊下-

幼友「ねえ、どうすんのよ」

親友「そっすかなぁ……」

幼友「あの二人の関係について私たちの会議が結成して半年たったけどまさか」

親友「急すぎるもんな」

幼友「男の父さんってどんなひとなの?」

親友「あ……、あいつの母さんが以前病気で亡くなったってきいたよな?」

幼友「聞いた」

親友「んでその以降かな男の親父さんがおかしくなったの」

幼友「まさか虐待?」

親友「いや、男のことは大切に思ってるからそんなことをやる人じゃない」

幼友「だったらなによ」

親友「はじめは男に窮屈させないために親父さんも頑張って仕事と家事を両立してやってたんだよ」

親友「でも、会社が倒産しちまってから仕事に新たについてもすぐにやめちまって……」

幼友「そんなことが……」

親友「限界だったんだろうな、その頃から酒やタバコを吸うようになっちゃってよ」

親友「でも親父さんなりに男にだけは危害を加えないように距離をとって接するようになっちまって、それを見かねた親父さんの母さんが引き取るって」

幼友「なるほどね」

親友「んで、どーすんだよ」

幼友「どうしようかしら、幼本人もなんか今まであんな態度とってたのに告白できないとかって」

親友「あ~なるほど……、男も幼に嫌われてるって思ってるからな……」

幼友・親友 『ハァ~』

-放課後-

親友「おう。親愛なる友よ」

男「なんだ、親愛なる友」

親友「ゲーセン行こうぜ」

男「いいぜ」

幼友「幼~」

幼「なに?」

幼友「帰りにちょっとよりたいとこあるんだけど行かない?」

幼「……いいよ」

-ゲーセン-

親友「つかどこだっけ引っ越すとこ?」

男「岐阜県」

親友「どこだそこ?」

男「しらん」

親友「え? ゲーセンあんの?」

男「流石にあるだろ……」

親友「遠いんだなぁ」

男「まあな」

親友「お、格ゲーやろうぜ!」

男「バッチ来いや!」

――――
――


親友「全敗だと……」

男「軽いもんよ」

親友「俺そろそろバイトだから帰るわ」

男「そっか、俺はもうちょっとやってくよ」

親友「い、いや、お前も帰れよ」

男「いやいやなんでだよ」

親友「ほらもう18時じゃん? 危ないじゃん?」

男「小学生じゃねぇよ!?」

親友「まあまあ、飴ちゃんあげるかよ」

男「だから小学生じゃねぇよ!」

親友「いいからいいから!」グイッ

男「はいはいはいはい! 分かりましたよ!」

親友「よーしっ! 帰るぞ!」

男「お、おう」

―――
――


男「(なんで親友の奴、バイトなのに無理矢理帰らせたんだ? まあいいか)」テクテク

男「(この街ともお別れか……、都心から近くてそれなりに住みやすかったんだけどな……)」

幼「あっ」

男「あ……、よ、よう」

幼「男もどっか寄ってきたの?」

男「ああ、親友とゲーセン」

幼「ふーん……(ま、また素直になれないよぉ……)」

男「い、一緒に帰るか」

幼「ええ……」

男「……。」

幼「……。」

男「そ、そうえばさ、小学生の頃だっけな、よく幼が結婚しようって言ってたよな」

幼「……っ、覚えてない(凄く覚えてるよ!)」

男「そ、そっか……、なんで幼っていつも俺んち来るんだ? 友達と遊べばいいのに」

幼「お、男が一人でなんにもできないから掃除や洗濯するために来てるのよ、別に来たくて来てるわけじゃないわよ(ああ、まただ……。)」

男「よ、よかったじゃねぇか、俺はもういなくなるかさ!」

幼「……っ」

男「今まで俺のせいで自由にできなかった時間がなくなるな!」

幼「……。」

男「ごめんな」

幼「馬鹿……。」

男「え?」

幼「……っ」ダッ……

男「お、おい!」

男「ははは……(やっぱ嫌わてんだな俺)」

男「(なんかひどいことしてきちまったな)」

男「(ああ、でも終わりだもんな)」ガチャッ

父「ああ……おかえり」

男「……ただいま」

父「向こうに荷物の手配とかできたからな……」

男「分かった」

父「男……」

男「……なに」

父「すまんな……」

男「……っ!」ダッ

ガチャン

-水曜日-
教室

幼「(眠れなかった……なんであんな態度とっちゃうんだろう)」

幼友「はよーっす!(ああ、これは重症だわ)」


―――
――

-昼休み-

親友「購買いくかぁ……」

男「そうえばここのパンともお別れだな」

親友「今のうちに食っとけよ」

男「ここの焼きそばパンうめぇよな」

親友「御意!」シュバッ

ワーワワー!! オラオラオラドケエエエエ!! ンダゴラッ

男「(うわぁ……)」

親友「ふふふ……、買ってきたぜ」ボロッ

男「大丈夫かお前」

幼友「ちょっとなにやってんのよ、早くしないと男君、行っちゃうのよ」

幼「分かってるよ……」

幼友「いつ行っちゃうのよ?」

幼「土曜日には……」

幼友「よし! 明日はお弁当作ってきなさい!」

幼「えぇ!?」

幼友「なんでもいいからきっかけ作んのよ!」

幼「む、無理だって!」

幼友「なんで? 夕飯作るときとかあるんでしょ」

幼「そ、そうだけど」

幼友「素直になりなさい!」

幼「分かった……」

幼友「だったら明日のお弁当のおかず買いに行くわよ!」

幼「えぇ!」

放課後-


親友「じゃあな」

男「おう」

-男宅-

男「(最近、幼こねぇな……、俺がいままで来させてたんだなぁ……)」

男「(掃除でもするか!)」

男「(はぁ……)」

父「ただいま」

男「あぁ(また酒を買ってきてやがる)」

-木曜日-

教室

幼友「作ってきた?」

幼「う、うん……」

幼友「てか幼、なにその大きな風呂敷?」

幼「お、お弁当」

幼友「まさかの重箱!?」

幼「作りすぎちゃったんだよ」

幼友「気合十分ですね」

幼「そんなことないよ……」

幼友「頑張りなさい」

幼「頑張ってみるよ」

―――
――

-昼休み-

幼「ね、ねえ男」

男「なんだ?」

幼「あ、あのさ……」

男「うん」

幼「お、お弁当を作りすぎちゃったから分けてあげてもいいわ(あぁ……)」ドンッ

男「お、おう、ありがとな(重箱……)」

幼友「(よくやった!)」

幼「そ、それだけだから」タッタッタ

幼友「(一緒に食べないのかよ!?)」

親友「購買行こー……なにその重箱?」

男「あぁ、なんか幼が作りすぎちゃったからって」

親友「へー」ニヤニヤ

男「んだよ、その顔」

男「うん、おいしい」パクパク

幼友「男君おいしいってさ」

幼「い、言わなくていい///」

親友「一口くれや」

男「うい」

―――
――


-放課後-

男「弁当ありがとな!」

幼「ふぇ!?」ビクッ

男「あ、驚かしちまったか」

幼「べ、別に対した事じゃないわよ」

男「そっか、美味しかったよ、なんか寂しくなるなぁ……もう幼の料理食べれなくなるから」

幼「え……」

男「あ、ごめんな……、俺のこういうところが迷惑だよな、ごめんごめん」

幼「べ、別に」

男「そっか」

幼「また明日も作ってきてもいいわよ」

男「い、いやいいよ、大変だろ?」

幼「1人も2人も変わらないわよ」

男「そこまで言うならお願いするわ」

幼「うん」

男「なんかごめんな。いっつも助けてもらってばっかでなんも恩返しできなくて」

幼「そんな助けているなんて思ってないわよ……」

男「そっか」

-木曜日-

学校

幼「ほ、ほら!」ズイッ

男「ありがとな」

幼友「みんなで食べない?」

親友「いいね!」

幼友「決まりね」

幼「えっ!」

男「まあ、幼がいいならいいけど……」

幼「べ、別にいいわよ」

イッタダキマース

親友「幼ちゃんの弁当おいしそうだな!」

幼友「あらら、随分と気合が入ってるようで」

幼「そんなわけないでしょ!」

男「美味しいぜ、この卵焼き」

幼「と、当然よ……」

男「うまうま」

幼友「(ちょっとは素直になったかしら)」

親友「(いいなー……)」


-放課後-

幼友「ちょっと一緒に来てくんない2人とも」

親友「お?」

男「ん?」

幼友「ほら! 男のお別れ会やろうかなって!」

女「えっ……」

幼友「いいでしょ?」

親友「俺は構わないぜ」

男「ありがとな……」

幼友「当然、幼もやるわよね」

幼「う、うん」

-カラオケ-

親友「盛り上げていくぜぇぇぇ!!!」

幼友「いえええええええええい!!!!」

男「おー」

幼「わー」

親友「♪~」

幼友「♪~!」

男「ういういうい」

―――
――

男「幼友、今日はありがとな」

幼友「感謝しなさいよ」

男「お前のそういう気配りができるとこ好きだわ」

幼友「な、なななん!///」

男「! 好きってそういう意味じゃねぇからな!」

幼友「わ、わかってるわよ!」チラッ

幼「……。」イライラ

親友「んじゃ、帰るか!」

男「まじでありがとな」

親友「んじゃ、おれは幼友と用事があるんでこれにて!」

幼友「これにて!」

幼「あ!」

男「お、おう」

幼「……。」

男「……帰るか!」

幼「う、うん」

男「あ~この道路歩くのも最後かもしんねんだよなぁ……」

幼「そうね」

男「寂しいな」

幼「ね、ねぇ……」

男「なんだ?」

幼「向こうに行っても連絡ぐらいよこしなさいよ……」

男「分かってるよ」

幼「体調に管理もしっかりとね」

男「お前は俺の母ちゃんかよ」

幼「私がいないとしっかりしないでしょ」

男「……ごめんな、それで今までお前に負担をかけてきたよな……」

幼「! そ、そんな負担なんて!」

男「いつかお礼するぜ」

幼「……。」

男「んじゃ、またあしたな! 明日は最期の学校だなぁ」ガチャッ

幼「……ばか」

-金曜日-



親友「おはよっす」

幼友「ん」

親友「今日で学校は最後だな」

幼友「チャンスは今日ね」

親友「……。」

幼友「? なによ」

親友「お前はいいのかよ」

幼友「どういうこと?」

親友「お前も好きなんだろ男のこと」

幼友「! そ、そんなわけないでしょ!」

親友「……。」

幼友「……しょうがないじゃない……そんな16年間好きだった子がいるのに」

親友「そっか」ポンッ

-学校-

幼友「今日がラストだと思ってよ」

幼「分かってる……」

幼友「放課後は二人で過ごしなさいよ」

幼「うん……」

幼友「誘うならお弁当を食べてる時にしなさいよ」

幼「なんで?」

幼友「いいから」


-昼休み-

幼「はい、お弁当」

男「今日で最後かお弁当も」

親友「羨ましいやつめ!」

幼女「早く食べましょう!」

幼「ね、ねえ、男」

男「ん?」

幼「今日もお別れ会しない?」

男「え? いいけど」

男「みんなはどうなんだ?」

親友「あ~、俺は今日あれだわあれあれだよ」

幼友「そうそうあれだから行けないね」

男「あれってなに?」

幼友「まああれなの、私たち二人は用事あるから今日は幼と2人で楽しんで!」

幼「そ、そっか」

男「ならいいけど」

男「どこ行くんだ今日は?」

幼「ひ、久しぶりに私の家とかどう?」

男「いいね」

親友「!」ガタッ

幼友「落ち着け」ドスッ

親友「いてぇ……」

-放課後-

幼「ほら入って」

男「おじゃましまーす」

幼母「あら男君! 久しぶりねぇ……明日だっけ出発」

男「今までお世話になりました」

幼母「いいのよ。いつでも帰ってきていいわよ」

男「ありがとうございます」

幼母「ほら、娘のところにいってあげて!」

男「あ、はい」

男「(なんかすごく久しぶりだな)」トントン

幼「さき入ってて」

男「お、おう」パタン

男「(女の子らしい部屋だなぁ……、小学生以来かもしれんな入ったの)」

男「(あ、俺と幼の二人の写真がある……)」

幼「はい、ジュース」

男「サンキュー」カチャッ

幼「明日の準備は出来てるの?」

男「おうっ」

幼「随分と張り切ってるのね」

男「まあ、環境が変わるからな、張り切らないとバテちまう」

幼「普通、逆でしょ」

男「そうだな……おっ、懐かしいなこのゲーム!」

幼「やる?」

男「おう!」
―――
――


男「ちょ! お前はそれは卑怯!」

幼「卑怯じゃない!」

男「ふぅ……、随分と時間経っちまったな」

幼「そろそろ御飯できると思うからしたに行きましょ」

男「え、いいのか?」

幼「いいわよ」

男「幼は手伝わなくていいの?」

幼「う、うるさい!」ガチャッ

男「待てよ」

―――
――


男「はぁ~、相変わらず幼の母さんは料理がうまいな」

幼「そうなの」

男「ありがとな」

幼「私は別に何もしてないわよ」

男「ちげぇよ、今までだよ」

幼「もう何回も聞いたわよ」

男「これで最後というわけだ!」

幼「そうね……」

男「かっこいい男見つけていい生活しろよ」

幼「か、かっこいい?」

男「おう、今までおれの世話のせいでそんな浮いたことできなかっただろ?」

幼「わ、私は別に……」

男「ありがとうございました!」ピシッ

幼「え、ええ……まったく(だ、だめ!)」

幼「この数年間、身の回りの世話をしたことを感謝してほしいわね、疲れたわ(だ、だめ!)」

幼「気分が晴れたわ、お元気で(もうヤダ……)」

男「……っ」

男「そ、そっか、あ、ありがとな」ガチャッ

幼「ま、ま――。」

-土曜日-

幼「(あんなひどいこと言ったのに見送りできるわけない……)」グスッ

幼「(やだよ…やだよ男ぉ……)」

―――
――


-駅-

男「ありがとな見送り」

親友「元気でな!」

幼友「女は?」

男「んー、やっぱ嫌われてたみたいでよ、昨日きっぱりいわれちまったわ」

親友「え」

幼友「あの馬鹿……」

幼友「(出なさいよ)」ピーピー

男「べ、別に電話しなくてもいいって……」

親友「まあまあ、時間まだあるからいいじゃん」

幼『なに……』

幼友「このバカ!!!!!!」

男「うお」ビクッ

幼友「ホントあんたってバカ! もっと正直になってよ! なんでできるのにやれないのよ!」

男「お、おい……」

親友「男……」ガシッ

男「なんだよ……」

親友「女同士の話に口は出すもんじゃねぇぜ」

幼友「報われないじゃない……、どんなに頑張ってもやろうとしても実らない私の気持ちも考えてよ!」

幼『む、報われない?』

幼友「そうよ、卑怯よ! 大事なところで来ないなんて! お願いだからきてよ!」

幼『報われないってなに……』

幼友「私も男君が好きなのよ! でも分かってるわよ、それは一緒実らないって!」

男「えっ!?」

幼『……。』

幼友「無理に決まってるじゃない……、だからあんたは来なさい!この卑怯者!」ピッ

男「え、えっと……幼友さん」

幼友「返事はいらないよ……もう分かってるから」

男「ごめん」

幼友「謝らないでよ……、なんか負けたみたいじゃん」グスッ

親友「がんばりました」ワシャワシャ

幼友「頭をなでるな!」


-幼馴染自室-

幼「(そっか……、幼友は男のことが好きだったのに……、なのにアドバイスまでしてくれて……)」

幼「(私、卑怯者だなぁ……)」


男『も、貰い手がいなかったらやってやんよ!』

幼『男君だいすき~!』


幼「……。」

――――
――


親友「じゃあな!」ジワッ

幼友「元気でやってこい!」

男「おう!」

アナウンス『まもなく~ドアが締まります』

親友「ほら、いってこいよ」

幼友「(幼……)」

男「またいつか遊びに行くぜ!」

プルルルルルルル!

幼「まって!」

幼友「幼!」

男「幼!」




ドアガシマリマース

幼「男のことがずっとずっと好きでした!」ハァハァ

男「お、俺は―――」

ガタン……

――――
――



-三日後-

男「えっと、東京から来ました、男といいます! よろしくお願いします」

 オーーオーオーオオー!! トウキョウダッテヨ!

お嬢様「……。」

元気娘「わー!」

義理妹「ふーん……」

委員長「おぉ……」

友1「東京かっけー!」

友2「やっぱかっけぇな!」

担任「んじゃ、男の席は義理妹の隣でいいな」

男「あ、はい」

―――
――


-2日前-

男「(予想はしていたが……、ここまでの田舎だとはな……)」

男「(これはマジで親友が言ったとおりゲーセンないかもな)」

男「(しかもなんだこの時刻表……、最多で1時間に1本って……しかも無人駅で周りはほとんどなんもねぇ)」

男「(メモされた地図はなんなんだこれ……、ほとんど一本道じゃねぇか、怖いな田舎って)」

???「ふぅ……」

男「あ、すいません、ここってどうやっていけばいいですか?」

???「あ、見せてください」

???「あれ? ここって私の家の民宿……」

男「え?」

???「もしかして、男さんですか?」

男「そうだけど」

義理妹「私は義理妹です。一様ここの民宿やっているおばあちゃんの養子なんですよ」

男「まじで?(何もないぶん世間は狭いな……)」

義理妹「へ~」ジロジロ

男「な、なに」

限界なので寝ます……。 明日の朝の10時頃まで残ってたら続き書くかも……。

義理妹「さすが東京って感じですね」

男「東京は関係ないと思うんだが……」

義理妹「そう?」

男「でもよかったよ、義理妹ちゃんをみつけれて」

義理妹「呼び捨てですよ、私も男っていうので」

男「ん、分かった」

義理妹「何年生なんですか?」

男「2年生」

義理妹「一緒ですね」

男「まじか、どっちが兄か妹なんだろうな」

義理妹「私ですよ、誕生日が3月生まれですからね」

男「俺は8月だから俺が兄なのか……」

義理妹「なんか変な感じがしますね」

男「そうだな」

男「そうだね、でもこういう田舎風景って憧れてたな」

義理妹「住んでいると結構苦ですよ」

男「期待してるよ」

義理妹「でもあの前の山を2つほど越えたあたりから開発が進んできているんですけどね」

男「そうなの?」

義理妹「15年ぐらい前からですよ、もう山も削られて団地も作られ始めてますよ」

男「んー、なんか嫌だなぁ」

義理妹「あれ、まだ今日来たばっかなのに地元愛がうまれちゃいました?」

男「そんなわけじゃないけど」

義理妹「でも、夏は都心ほど暑くなりませんよ」

男「それは快適だなぁ」

男「てか、この田んぼばっかで民家が点々としているここで民宿って儲かるの?」

義理妹「あー、そこですね。 なんかこういう風景を求めて泊まりに来る人もいますからね」

男「そうなんだ」

義理妹「まちまちですよ」

男「なんかごめんね、せっかく自転車できてるのに俺のために引いて」

義理妹「いやいいですよ……あ」

男「ん?」

義理妹「2人乗りしましょうよ、大丈夫ですよ。 ここって警察いないので」

男「なら頑張らしてもらいましょうか」ズイッ

義理妹「それではお願いします」ギュッ

男「ういっす」

義理妹「いいでしょ、この田んぼ道を抜けて風景を楽しみながら美少女を乗せる気分は」

男「自分で言っちゃうか、まあ可愛いけどね」

義理妹「じょ、冗談ですよ!」

男「いやいや、可愛いよ本当に」

義理妹「そ、そうですか」

男「つかさ、駅からどんだけ漕げばいいの?」

義理妹「30分ぐらい?」

男「遠いな!」

男「ハァハァ……」

義理妹「どうしたんですか? そんなに欲情して」

男「ちげぇよ!」

義理妹「冗談ですよ、でも二人乗りでこの時間でつくのはすごいですよ」

男「つか民宿って言うから民家ぐらいかと思ったら……結構大きいんだな」

義理妹「そうですか?」

男「そうだな」

義理妹「ただいまー、男さん連れてきたよ」

祖母「お、アンタが男さん?」

男「はい、男です。 よろしくお願いします!」

祖母「今日からよろしくね!」

男「はい(元気な人だなぁ)」

祖母「基本は私と義理妹、それにここの民宿の従業員さんしかいないから自由に使っていいわよ」

男「分かりました! 俺って民宿のことは手伝わなくて大丈夫ですか?」

義理妹「大丈夫ですよ。 そこまでお客さんは着ませんので」

祖母「こら」

義理妹「それでは部屋に案内しますよ」

男「うい」

祖母「ご飯やお風呂の時間になったら呼びますね」

男「お願いします」

義理妹「……。」トテトテ

男「(うおぉ……、中も結構しっかりしてんだな)」

義理妹「ここですよ」

男「ん? ここって客室じゃないの?」

義理妹「まあ、お客さん少ないんで使っても大丈夫ですよ」

男「そっか」

義理妹「私も隣の部屋ですしね、わからないことがあったらいつでも呼んでください」

男「分かった」ガラッ

男「(おぉ……、なんか普通に客間だな)」

男「(テレビもあるな、ノートパソコンまでおいてくれてるじゃん)」

男「ベランダに出れるな……、うお! 景色めっちゃいいな!」ガラッ

男「すげぇ……」

義理妹「私も好きなんですよここからの景色」

男「あ、隣と繋がってんだね」

義理妹「これでいつでも忍びこめますよ」

男「やんねーよ」

義理妹「やってあげますよ」

男「はは……、ノートパソコンまであるんだな」

義理妹「まあ、光回線は通ってませんけどねここ」

男「田舎だな……」

義理妹「男にも、いろんなことやあんなこと調べたいと思って、私が置いといたんですよ」

男「調べねぇよ……、でもサンキュー」

義理妹「はい」

男「んじゃまた」ガラッ

男「(なんか疲れたな……)」ウトウト

―――
――


オキテクダサイ

おきてくだ……

義理妹「男、起きてください」

男「ん……寝ちゃってたか」

義理妹「御飯できましたよ」

男「すぐ行くよ」

――


男「(おお、厨房だ)」

義理妹「こっちですよ」

男「うい」

男「おぉ……なんだこの豪勢な料理は」

義理妹「民宿なので」

男「板前さんとかいんの?」

義理妹「はい」

男「すげぇな。あれ? 義理妹と2人だけか食べるの?」

義理妹「業務が落ち着いたらまかないをみなさん食べるって感じなので、基本2人ですよ」

男「そっか、いただきます!」

義理妹「どうぞ」

男「この天ぷらから……」

男「うま! なにこれまじか!」パクッ

義理妹「落ち着いてくださいよ」

男「でもめっちゃうめぇ!」パクパク

―――
――


男「すげぇ美味しかったわ、板前さんにお礼言いたいんだけど」

義理妹「今は夕食作ってるから後日でいいと思いますよ」

男「そっか」

義理妹「お風呂の方はお客さん用の浴室を使ってもらって構いませんよ」

男「温泉?」

義理妹「はい」

男「なんだと……」

―――
――


男「あぁ……きもちぃ」ザブン……

男「あいつらにも連絡しねぇとな……」フゥ……

-男自室-

男「お、メール来てる」

親友『ういっす!どうだよそっち、可愛い子いたか?』

男「えっと……『まじで田んぼばっかでゲーセンがないぞ、あと可愛い子ならいたぞ』っと……」

幼友『どうそっち? いつでも遊びに戻ってきなさいよ! 幼のこともお願いね』

男「んー……『すげぇいいところ、時間ができたらいくよ』っと……」

男「(幼からは来てないか……)」


幼『男のことがずっとずっと好きでした!』


男「(そうえばあいつに俺って……)」

男「(返事……しないといけないよな)」

義理妹「すいません、いいですか」

男「ん、いいぞ」シャッ

義理妹「遊びましょう」

男「お、おう」

男「なにすんの?」

義理妹「下に格ゲーがあるので」

男「まじで!?」

―――
――


男「……負けただと」

義理妹「ふふん、まだまだですね」

男「も、もういっかい!!」

義理妹「いいですよ」


―――
――


男「もうヤダ……」

義理妹「まだまだ、ですね」

男「くそぉ……」

義理妹「男、来てください」ギュッ

男「ちょ、ちょっと!」

義理妹「いいからいいから」

男「なんだよ」

義理妹「たしかこの棚にあったような……」

男「ん?」

義理妹「見てくださいこの写真!」

男「あれ、小さい時の俺と、あれ?誰だこの子」

義理妹「私ですよ」

男「まじで!? つか俺ってここに来てたの?」

義理妹「やっぱり忘れてたんですね」

男「ごめん」

義理妹「まあ、3日間ぐらいだったので」

男「なんか微かに記憶が」ウーム

義理妹→義妹



義妹「明日はこの辺を案内しますね」

男「迷惑かけるな」

義妹「妹ですから」

男「はははっ」

―――
――


祖母「おはよう!」

男「おはようございます」

祖母「そんなもっと柔らかくしなさいよ」

男「わ、分かり……分かったよ」

祖母「よろしい!」

義妹「さっそくこの辺を案内しますよ」

男「暑くなってきたね」

義妹「7月になってますからね」

男「いい景色だなぁ」

義妹「案内しますよ」

男「おう」

義妹「ここの神社は毎年、7月にお祭りがあるんですよ」

男「へぇ~」

義妹「男も前に来た時はこの祭り行ったんですよ、結構周りからも人が集まるので大きなお祭りになるんですよ」

男「それは楽しみだな」

義妹「それと紹介したい人物がいるんです」

男「ん?」

義妹「委員長ちゃん」トントン

委員長「あ、義妹ちゃん」

男「(綺麗な人だな……)」

義妹「この人は男、私のおばあちゃんの息子さんの息子さんで同い年」

男「あ、どうも(息子さんの息子……)」

委員長「そうなんだ、あれ? どっかで見たことあるような」

義妹「あ、もしかして以前来た時に」

委員長「そうなの?」

男「いや、覚えてないんだ」

委員長「気にしないで」

義妹「男は明日から同じ学校なんですよ」

委員長「じゃあ私とも同じだね」

男「よろしく頼むよ」

義妹「委員長ちゃんはここの神社の巫女さんもやってるんだよ」

委員長「巫女さんっていうほどでも……ただお手伝いしているだけだけどね、呼び捨てでいいよ」

男「おう、よろしくな委員長」

義妹「それじゃあ、ほか案内してくるから」

委員長「あ、私も暇だから行くよ」

男「よろしく」

委員長「どこいくの?」

義妹「とりあえず高台ですね。 このへんってあんまり見るようなとこないですし」

委員長「そうね」

男「黙ってついていきますよ」

―――
――


義妹「ここからが一番見晴らしがいいですね」

男「おぉ……駅も田んぼも民宿も神社も見えるな」

委員長「んーっ! きもちいなぁ」

義妹「あとはそこらの川とか見てきましょうか」

男「お願いしまーす」

委員長「あ、喫茶店はいいの?」

義妹「そうだったですね」

男「ここが喫茶店か」

義妹「入りますよぉ」

委員長「なに飲もっかな」カランカラン

元気娘「いらっしゃいませー!」

義妹「おつかれさま」

委員長「しっかり働いてるわね」

元気娘「当然です!……ん?」

男「あ、どうも」

元気娘「男くんだ!」

義妹「知ってるの?」

男「いや、覚えてません」

元気娘「ひどいよ! まあ一回だけだったしね……」

委員長「その一回でよく覚えてたわね」

男「記憶になくてごめんな」

元気娘「いいよいいよ! みんな何飲む?」

義妹「アイスコーヒーで」

委員長「紅茶」

男「お、俺もアイスコーヒーで」

元気娘「どうもどうも!」

元気娘「マスター、アイスコーヒー2、紅茶1です!」

マスター「……」コクン

委員長「暑くなってきたわね」

義妹「そうですねぇ」

男「学校ってどのぐらいなんだ?」

委員長「電車で30分で、それから徒歩5分って感じかな」

男「そっか」

義妹「一回でも電車逃したら1時間こないので注意してください」

男「まじかよ」

元気娘「はいはい! みなさんどうぞ!」コトッ

委員長「ありがとね」

義妹「美味しいですよ」

男「ありがと……おいしいな」カラン

元気娘「だってさマスター!」

マスター「……。」ドヤッ

―――

委員長「そろそろ行きますか」

義妹「そうね」

元気娘「420円になりまーす!」

マスター「……」フルフル

元気娘「お! さすがマスター!」

男「え?」

委員長「サービスだってさ」

義妹「ありがとうございます」

男「マスターありがとうございます!」

マスター「……」グッ

義妹「次はどこにしましょう」

委員長「てか元気娘って自己紹介してなかったわね」

義妹「相変わらず天然ですね」

委員長「さっきの元気がいいのが元気娘よ、同じ学校で学年も同じだから」

男「おっけー、つか男っていねぇの?」

義妹「あー、ここらにはいませんね」

男「なんだと……」

委員長「まあまあ、学校にいけばいっぱいいるわよ」

男「おう……」

―――
――


男「ただいまー」

義妹「ただいま」

板前「おう、おっと?」

義妹「あ、男君だよ、話は聞いてませんか?」

板前「おう! お前さんが男か! よろしくな!」

男「は、はい! 料理美味しかったです」

板前「ありがとな! んじゃ調理場にもどるな」

男「頑張ってください」

義妹「部屋に戻りましょうか」

男「うい」

―――
――


-朝-

義妹「忘れ物無いですか!?」

男「おう!」

義妹「ボタンかけ間違えてますよ!」

男「すまん! てかなんで寝坊したんだ!」

義妹「目覚ますが壊れてたんですよ! てか男も同じですよね!」

男「ごめんなさいー!」

義妹「電車に間に合わないといけませんよ!」

男「いってきまーす!」ガラッ

義妹「行ってきます!」ピシャッ

祖母「まったく、元気がいいわねぇ」

義妹「さあさあ早くこいでください」

男「なにちゃっかり後ろにポジってんだよ!」

義妹「早くしてください!」

男「くそぉ!!」グッ

義妹「さあ、さあ急いで」

男「二人乗りって結構怖いんだよ!」キィー

義妹「びびりですね」

男「うるせぇ!」スゥー

―――
――


委員長「あ、きたきた」

元気娘「電車そこまできてるよー!」

男「はぁはぁ……ま、間に合った」

義妹「はやく行きますよ」

キィィィィィ……プシュー

-学校-

委員長「また後でね男」

元気娘「じゃあねー」

男「おーう」

-職員室-

担任「あなたが男君ね」

男「よろしくお願いします」

担任「それでは教室に行きましょうか」

担任「みんな静かにしてー、転校生ですよー」

エーナニナニ マジデェ

ガラッ

男「えっと、東京から来ました、男といいます! よろしくお願いします」

 オーーオーオーオオー!! トウキョウダッテヨ!

お嬢様「……。」

元気娘「わー!」

義妹「ふーん……」

委員長「おぉ……」

友1「東京かっけー!」

友2「やっぱかっけぇな!」

担任「んじゃ、男の席は義妹の隣でいいな」

男「あ、はい」

男「(みんなと同じクラスだったんだな)」スッ

義妹「同じクラスだったんですね」

4時間ほど席を外します

友1「俺は友っていうんだ、よろしく!」

友2「俺は友2だぜ! 東京のどこだよ!?」

モブ1「東京ってなにがはやってんの!?」

男「え、ちょま!」

義妹「みなさん男が困ってるので順番ずつに……」

―――
――


-昼休み-

男「疲れた……(なんかあの流れから逃げるために一人で廊下を歩いているわけが)」

友「やあ、君が噂の転校生だね」

男「ん、そうだけど……」

友「ボクは友っていうんだ、君の住んでるとこの駅のひとつ前の駅近くなんだ」

男「おう、よろしくな!」

友「さっそく質問攻めだったね」

男「疲れちゃうな」

友「君は人気ものだからね、田舎だから転校生なんて珍しいんだよ」

男「だなぁ……」

友「君とは友達になれそうだよ、連絡先でも交換しようじゃないか」スッ

男「おう」

ピロリン♫

男「(あ、親友からメール来てたし)」

友「東京の友達からメールかい?」

男「まあな……(幼からは来てない……やっぱ俺からするべきだよな)」

友「どうしたんだいそんな寂しそうな顔をして」

男「ん、なんでもねぇよ」

友「そうか」

男「購買まで連れてってくれねぇか?」

友「そうだね、僕も行きたかったんだ」

-都内の学校-

親友「あいつちゃんとやってかなぁ」

幼友「大丈夫でしょ」

幼「……。」

幼友「幼はちゃんと男君にメールした?」

幼「まだ……」

幼友「え!? なんでよ……」

幼「なんかメール出しにくくて」

親友「(まだまだ道は険しいな)」

幼友「しっかりしなさいよ、最初の一回やればあとは進むわよ」

幼「そんなものかな」

幼友「そんなものね」

親友「……もう夏かぁ」

-放課後-

義妹「帰りましょうか」

男「あ、そうだなぁ」

元気娘「んじゃ、部活いってきまーす!」

委員長「いってらしゃーい」

友「僕もいいかな」

男「おう!」

委員会「学校は慣れた?」

男「まあぼちぼちだなぁ」

友「男は質問攻めだったから疲れなかったかい?」

義妹「男はドМだから大丈夫ですよ」

男「おいこら」

委員長「うわぁ……」

男「やめてください」

友「電車がきたようだね」

委員長「はやくはやく!」

男「ちょ、まって!」

-民宿-

男「ただいまー」

義妹「ただいま」

板前「おう!」

男「ふぅ……(幼にメールしてみようかな)」ガラッ

男「(いきなりあのことはちょっとまずいから近状報告からするか……)」

男「(えっと……『こっちは結構いいところですっと――』)」

-幼自室-

幼「(誰かだろう……男!)」

 「えっと……『こっちは結構いいところです! 周りなんもねぇけど田舎風景とか結構いいぜ! いい友達もいっぱいできたぞー』」

 「(写真もついてきた……女の子多いなぁ……)」

 「(そっか……男は向こうで楽しくやってるんだなぁ)」

 「(えっと……『私も元気です。 とても楽しそうで安心しました』っと……)」ピッ

 「……」

―――
――


男「(お、きたきた! ちょっと元気がねぇかな?)」

男「(返信しといたほうがいいかな)」

義妹「男、ごはんですよ」

男「ん、今行く! つか勝手に入るな!」ガラッ

義妹「男は勝手に入られたら困ることでもしてたんですか?」

男「いやちげぇよ!」

―――
――


男「義妹ってなんか下ネタっていうかそういうネタおおいよな……」

義妹「そうですか? 東京ではこれが流行っているって聞いたんですが」

男「どんな流行りだよ」

義妹「流行ってないんですか?」

男「流行ってるわけないだろ……」

義妹「残念です」

男「(何に対してだ……)」

-朝-

義妹「はい、出発ですよ」

男「朝から疲れる……」

義妹「文句を垂れる前に脚を動かす」パンパン

男「なんか最近、俺ってお前の尻にひかれてないか?」

義妹「男は私のお尻にひかれたいんですか?」

男「そういう意味じゃない!」

義妹「はやく進ましてください」

男「はいはい……」

―――
――


委員長「おはよう」

元気娘「ぐっともーにーんぐ!」

男「ういっす」

義妹「おはようございます」

-学校-

男「ちゃーっす」

友「おはよう、男」

男「おう」

友「相変わずのハーレムぷりだね」

男「住んでるところが近いだけだ」

友「そういう事にしとくよ」

男「なんだそれ……(ん? 外に黒塗りの車?)」

友「ああ、あれはお嬢様の車だよ」

男「お嬢様? ああ同じクラスだよな」

友「そうだよ」

男「んー、なんかあいつっていつも怒ってるふうに見えるんだが、お金持ちなのか?」

友「はは、確かに彼女が笑っているところがみたことないね、あと山の向こうで土地開発をしているのをしっているだろ?」

男「ああ、義妹から聞いたな」

友「彼女はその土地開発を進めている企業の社長さんの娘さん、ようは令嬢なんだよ」

男「令嬢かすげぇーな」

友「前の学校にはいなかったのかい?」

男「聞いたこともないな」

お嬢様「……。」ガラッ

友「まさに高嶺の花だね」

男「そうだな、俺たちとは見てる世界とか違うかもな」

友「どうだろうね」

-昼休み-

元気娘「いただきまーす!」

委員長「はーいいただきまーす」

義妹「いただきます」

友「僕たちも入れてくれないか」

男「アンパン3つもいらねぇ……」

男「あれ? 前も思ったけどなんで義妹にはお弁当があって俺にはないんだ?」

義妹「これは民宿の料理じゃなくて自分で作ってるだけですよ」

男「まじかよ……なぜ俺には作ってくれないんだ」

義妹「なにも言わないじゃないですか」

男「作ってください」

義妹「しょうがないですね」

友「よかったね男」

元気娘「義妹ちゃんの料理は美味しいからね!」

男「それは楽しみだな」

委員長「私も作ってもらおうかな」

義妹「いやそれはちょっと」

委員長「冗談だよ」

-三日後-

男「(学校の中もだいたいわかってきたな)」

男「(はやく昼飯食べるために戻らねば)」

男「ん?」

お嬢様「……っ」アタフタ

男「おい、どうかしたのか?」

お嬢様「……別に」

男「なんか探してただろ?(ご令嬢……)」

お嬢様「関係ないです」

男「関係ないっていってもなぁ……(あれ? こいつが胸ポケットに入れてるペンがねぇぞ?)」

お嬢様「……。」スタスタスタ

男「(しょうがねぇな……)」

―――
――

教師「男おそいぞ」

男「すいません」

義妹「授業に遅れてくるなんてなんかあったんですか?」

男「ちょっとな」

-放課後-

お嬢様「……。」スタスタ

男「おーい」

お嬢様「なに」

男「ほい、このペンお前のだろ」スッ

お嬢様「っ!」

男「しっかりもっとけよ!」

お嬢様「わざわざ?」

男「たまたまだ」

お嬢様「そう……(たしか授業に遅れてきた)」

男「今度からは気をつけろよ」スタスタスタ

-男自室-

男「連絡きてるな……」

親友『ういっす! 元気にやってるかぁ!? ゲーセンいきてぇだろ』

幼友『親友が小テストで0点取って怒られたわよ』

男「(変わんねぇなこいつら)」

幼『どう? 友達とかいっぱいできた?』

男「(女……)」

男「えっと……『いっぱい出来たぜ! 楽しい奴ばっかで毎日が面白いぞ~ そっちも元気でやってるか?』」

男「(やっぱ、返事しないとだめなんだよな)」

義妹「ごはんですよ」ガラッ

男「入ってこないでください」

義妹「変態行為をしてないのでいいじゃないですか」

男「そういう問題ではないです」

義妹「否定はしないということしてるんですね」

男「うるさい」

すいません朝早くにやることがあるので寝ます。明日の昼の11時頃に残っていれば書き進めます

幼『どう? 友達とかいっぱいできた?』

男「(女……)」

誰のこと思い出してんだこいつww

>>97
ミスったwwwww そこは幼でお願いします

―――
――

男「おいしいなぁ」モグモグ

義妹「明日は土曜日ですがなにか予定とかあるんですか?」

男「んーねぇな」

義妹「ちょっと付き合ってもらいますよ」

男「ん、まあいいけど」

義妹「電車で街の方までいきますので」

男「わかったわ何時ぐらい?」

義妹「9時ぐらいに家を出ましょう」

男「うい」モグモグ

-土曜日-

義妹「さあさあ、こいでください」

男「ういぃ……てかどこまで?」

義妹「駅までに決まってるじゃないですか、まさか自転車で街までいくんですか?」

男「行きません」

義妹「さあ行った」

男「ういぃ……」シャー

義妹「風が気持ちいですね」

男「だいぶ暑くなってきたな」

義妹「男……」ギュッ

男「ちょ、なにやってんだよ///」

義妹「さらに熱くなるかなって思いまして」

男「やめなさい」

義妹「いやですよ」

男「つかよ、あいつらは良かったのか?」キィー

義妹「委員長ちゃんと元気娘ちゃんですか?」

男「おう」シャーー

義妹「委員長ちゃんはお祭りの準備で元気娘ちゃんは喫茶店でお手伝いですよ」

男「んでお前は」

義妹「男とお買い物」

男「なるほど」キィー

義妹「美少女を後ろに乗せて田んぼ道ですよ、感動じゃないですか」

男「自分で言うなよ」

義妹「可愛くないですか?」

男「可愛いよ、その服もすげー似合ってる」

義妹「そ、そうですか」

男「おう」キー

―――
――


義妹「さあ、つきましたよ」

男「随分と電車を乗り継いだな……」

義妹「まずはあそこに行きましょうか、東京のセンスというものを期待しますよ」

男「期待すんな」

―――

義妹「このワンピースとかどうですか」

男「もうちょっと白メインであと麦わら帽子も買っとけ」

義妹「私にどんなキャラを求めてるんですか」

男「いいだろ」

義妹「いやですよ」

男「けち」

義妹「なら男が買ってください」

男「やだ」

義妹「ケチ」

―――

男「ん……俺はカルボナーラでいいかな」

義妹「私はペペロンチーノにしましょうか」

男「ここは俺がおごるからもっと頼んでいいぞ」

義妹「そ、そうですか」

―――

男「なんつーか、つまらない映画だったな」

義妹「そうですね、時間とお金を返して欲しいです」

男「おまえが選んだんだけどな」

義妹「いい経験ですよ」

男「俺の金と時間はその経験に取り込まれたのか」

義妹「犠牲はつきものです」

男「シビアだな」

義妹「シビアですか」

―――

-電車-
 ガタンゴトン

男「疲れたなぁ、これでまた40分ほど電車にゆられんのか」

義妹「今日はデートに付き合ってもらってありがとうございました」

男「で、デート?」

義妹「こんな可愛い子と二人でお買い物なんてデートなんてよかったじゃないですか」

男「よ、よかったけど、デートって……付き合ってもねぇぞ」

義妹「付き合ってくれないんですか?」

男「そ、そんなのまだ早えぇよ……」

義妹「男は東京に彼女でもいるんですか?」

男「いや……まだいない」

義妹「まだ?」

男「返事をしたらいいか迷ってる相手がいて……」

義妹「というと?」

男「えっと―――」

―――
――

義妹「それは男が最低ですね」

男「やっぱり」

義妹「全然、素直になれなかったその方もそうですが、いまだに返事を出さないのはひどいですよ」

男「だよな、ちゃんと返事をだすよ」

義妹「頑張ってください」

男「おう」

義妹「あ、あの、返事の内容はどうするんですか……」ボソッ

男「ん? なんかいったか?」

義妹「なんでもないです……」

男「そうか?」

ガタンゴトン…ガタンゴトン

ガタンゴトン…

-都内-

幼友「で、連絡はしたけどなかなか話が切り出せないと」

幼「う、うん」

幼友「あんたねぇ……(幼もあれだけど男もあれね)」

幼友「今日ぐらいに電話で言ってあげなさいよ、ホームで言っただけじゃなくて」

幼「迷惑じゃないかな?」

幼友「なんでよ」

幼「だって、男は向こうで楽しくやってるみたいだし……お、女の子の友達もできたって」

幼友「それと幼が告白したことは関係ないでしょ」

幼「でも、やっぱこんな遠いのに付き合っても男が困るだけだし」

幼友「距離なんて関係ないわよ」

幼「そうかな」

幼友「そうだよ」

幼友「うかうかしてると取られるわよ」

幼「そんな」

幼友「私がとっちゃおっかなー……」

幼「ごめん」

幼友「謝らないでよ……」

幼「うん」

幼友「早いうちに行っちゃいなさいよ」

幼「今日、電話してみようかな」

幼友「そうだね、ちゃんといいなさいよ」

幼「分かってる」

幼友「(男の前だとどうしてあんなに素直になれないのかしらね)」

-民宿-

義妹「今日も勝負受けて立ちますよ」

男「フルボコにしてやる」

―――
――


男「参りました」

義妹「まだまだですね」

男「強すぎんだろ……俺だって向こうにいたときはそれなりだったのにな」

義妹「世界は広いですよ」

男「広いなぁ……」


-男自室-

男「(お、連絡きてるな)」

親友『なんだよ!その義妹ちゃんって! 俺にも紹介させてくれ!』

男「(いやだよっと……)」

男「(……幼から電話だ)」ポンッ

男「もしもし?」

幼『あ、男? そっちはどう?』

男「ん、めっちゃいいぞ、みんな仲良くしてくれるんだ」

幼『そうなの? あ、あのさ――』

義妹「男、私のパンツ知りませんか?」ガラッ

男「ぶっ!? 知るわけないだろ! てか勝手に入ってくんなって言ってるだろ!」

幼『……だ、誰?』

男「あ、ごめんごめん、義妹ってやつでよ俺の新しい妹でさ――」

幼『うん……(女の子の話……)』

男「んで委員長ってやつがよぉ――」

幼『(やっぱり男はそっちで楽しくやってるんだね……なんか私がバカみたい……)』

男『そうそうそこで元気娘ってやつが――』

幼『う、うん(嫌だよ男……男ぉ……やっぱり迷惑なのかな……)』

男『まじでいい奴らなんだ――』

幼『そ、そうなの(男は元気でやってるのに……私が告白したら……私、いらない子だ……)』

男『んで土曜日にさ――』

幼『ぐすっ……』

男「幼? どうかしたのか?」

幼『あ、あのね……男』

男「おう」

幼『私さ、あんたに告白したじゃん?』

男「あ、その告白だけど、俺もお前のことが――」

幼『やっぱり嘘よ』

男「え?」

幼『確かにす、好きだったけどアンタがそっちにいったらなんか冷めたわ(嘘、うそうそだよぉ……)』

男「な、なんで……」

幼『だから、私はもう男のこと好きじゃないから、じゃあね』

男「お、おい! ちょっとまて――」ピッ

男「(冷めた……ってことか)」

男「まじかぁ……」ハァ……


-日曜日-

-幼自室- 

幼友「はぁ!!!!???」

幼「うん、そういうことだからもういいの」

幼友「え、まってよ! なに冷めたって?」

幼「なんかやっぱりなんとも思ってなかったなって冷静に考えたの」

幼友「な、なに意地張ってんのよ」

幼「張ってないよ、だからさ幼友も男に告白してもいいよ」

幼友「ちょ、ちょっとなにヤケになってんのよ!」

幼「なってないよ!!! 私は男のことなんて好きじゃなかったの!!」

幼友「そ、そんな」

―――
――

-ファミレス-


親友「頑固だな……」

幼友「そうね」

親友「どーすんだよ……このままってわけにはいかねぇだろ」

幼友「絶対に幼は男君のことが好きだよね」

親友「まあな……どうするっつってもやれることは限られてるしなぁ」

幼友「……ねぇ、親友」

親友「ん?」

幼友「あんたバイトしてるよね?」

親友「してるけど、どうしたんだ?」

幼友「夏休みに3人分の旅行費を払う気はない?」

親友「ま、まさかおまえ……」

幼友「そのまさか、行くのよ男のところに、ちょうど民宿やってるよね?」

親友「まじかよ……幼ちゃん来ると思うか?」

幼友「縛ってでも連れてく」

-民宿-

義妹「え? 振られたんですか?」

男「おう、なんか距離を置いたら興味なくなっちゃったらしく」

義妹「なにそれ、ちょっとひどくないですか?」

男「いいんだよ……俺も返事を出すのがおそかったし」

義妹「でもちょっとひどくないですか、自分で告白しときといて断るなんて」

男「いいよ、これで俺も楽になれたしな」ピピッ

男「ん?」ポンッ

友『やあおはよう、男』

男「おう、なんだ」

友『今日は暇かい?』

男「ひまだけど」

友「どうだい、一緒に遊ばないかい?」

男『お、別にいいぜ』

友「今からそっちの駅に行くから出迎えてくれ」

男「分かった」

友『じゃあまた』ピッ

男「なんか友と遊ぶことになったから駅まで出迎えてくるわ」

義妹「今からですか?」

男「おう、ここって友呼んでもいいよな?」

義妹「別に大丈夫ですよ」

男「んじゃ、行ってくるな」ガラッ

―――
――


友「やあ、男」

男「おう」

友「それじゃあ行こうか」

男「どこへ?」

友「君の新しい家にだよ」

男「んじゃいくか」

友「そうだね、ん~! 今日はいい天気だね」

男「だいぶ暑くなってきたよな」

友「そうだね」

友「はやく自転車に乗せてくれよ」

男「え?」

友「ボクは小柄だから大丈夫だよ、いつも義妹ちゃんを乗せてるだろ?」

男「お、おう」

友「よろしくお願いするよ」

男「んじゃいくぞ……(コイツって男なのにすげぇ小さいよな……女の子みたいだ……って何考えてんだ俺!)」

友「いいね、乗せられてるって」

男「そうか?」

友「風がきもちいね」

―――
――

義妹「あ、いらっしゃい」

友「義妹ちゃんおはよう」

男「俺の部屋でいいよな」

友「うん」

義妹「あとで飲み物持ってきますよ」

男「さんきゅー」ガラッ

友「ありがとう」

男「適当に座ってくれよ」

友「ほぉ……、ここが君の部屋か」

男「ほとんど何もないけどな」

友「客間に泊まれるだけいいじゃないか」カサカサ

男「なに押入れ探ってんだよ」

友「いやね、エロ本がないかと思って」

男「ねぇよ」

義妹「オレンジジュースでいいですか?」ガラッ

友「ありがとう」

男「ノックをしろノックを」

義妹「別に友君がいるからいいじゃないですか、もしかして男は友君とよからぬことを?」

男「なわけないだろ!」

友「ゆ、友人の趣味に口出すつもりはないが危害は加えないでくれよ」

男「だから違う!」

友「残念、僕としてはいつでもウェルカムだったのに」

男「……。」

友「冗談だよ」

男「なんかお前って義妹に似ているよな」

義妹「?」

友「?」

男「んで、何しに来たんだよ」

友「ちょっと世間話をしようと思っただけさ」

男「世間話? なにをだ?」

義妹「私は部屋に戻ってますね」

友「じゃあね」

男「うい、んで続きいってくれよ」

友「そうだね、前にお嬢様が企業の令嬢ってことはいったよな」

男「ああ、きいたな(いきなりどうしたんだ?)」

友「それで山の向こうで開発事業がおこなわれていることもきいたよね?」

男「ああ、なんだ? 何が言いたいんだお前は」

友「実はその開発をあまりよくないと思っている住人はここらじゃ多くいるんだよ」

男「まあ、そうだろうな」

友「君はお嬢様がある一定の人達と仲良くしていたとこをみたことあるかい?」

男「あー……ないな、やっぱみんな近づきにくいんじゃないか?」

友「確かにそうかもしれない、でも君の周りの子達もお嬢様に関わらないようにしているのはおかしいと思わないか?」

男「周り?」

友「義妹ちゃんや委員長さん、元気娘ちゃんとかだよ」

男「あー……確かになぁ」

友「特にクラスのみんなと仲良くできる元気娘ちゃんでさえも彼女と喋ったところを見たことないだろ?」

男「喧嘩でもしたのか?」

友「お嬢様も最近になってここに引越ししてきたんだよ」

男「なにがいいたい?」

友「まだ気づかないのかい?クスス」

男「もしかしてお嬢様が金の権力とかつかってあいつらを黙らせてるみたいな?」

友「君は彼女がそんな風に見えるかい?」

男「みえねぇな……(ボールペン探したときに思ったけどあいつ態度はあれだけど優しそうだしな……なんか幼みたいだな)」

友「もうわかったかな?」

男「分かるもなにもわかんねぇよ……まさか」

友「そのまさか、彼女……お嬢様はクラスメイトから無視されているんだ」

男「ちょ、ちょっとまてよ……」

友「土地開発に反対しているこの近辺の子供たちが多く集まる学校だからね」

男「だ、だからって」

友「それに義妹ちゃんの祖母も反対しているんだ、それにここらでは大きな祭りをやる神社の神主の娘の委員長さんもいるんだ」

男「まてまてまて! あいつらがそんなことをするわけないだろ!?」

友「でもいじめる要因としては合ってるよね」

男「だってあいつらそんな素振りみせなかったぜ?」

友「君が見ていないところでやっているだけだよ……僕が言うんだからね」

男「嘘だろ……」

友「事実だよ、君が見てきた優しく楽しい仲間たちは嘘だったんだよ」

男「まじかよ……な、なんでお前はそんなことを俺にいったんだ?」

友「ボクは集団で個人をいじめることが嫌いなんだよ、君みたいな型破りでよその者ならなんとかしてくれると思ってね」

男「……っ」

友「下手に彼女をかばったら僕……いや僕の家族まで巻き込んでしまうか

>>120
友「下手に彼女をかばったら僕……いや僕の家族まで巻き込んでしまうからね……見てきただけの僕も同罪だ

男「(ありえねぇ……あの義妹が? さっきまで冗談交じりに楽しそうに話してたあいつが……?)」

男「(あの委員長も元気娘までも? 嘘だろ嘘だよな)」

友「ボクは帰るとするよ」

男「お、おう……」

友「整理ができたら君の考えを言ってくれ……」

男「駅まで見送るよ」スッ

友「玄関まででいいよ」

男「気をつけてな……」

友「君もくれぐれも気をつけるように……」

男「おう」

義妹「あれ? 友君もう帰ってしまうんですか?」

男「!?」ビクッ

友「うん、午後から用事があってね、またね」

義妹「また明日」

男「え? いや別に世間話だぞ」

義妹「そうですか……」

男「あ~明日はまた学校かぁ(ちょっと聞いとくか……)」

義妹「そうですね、宿題はやりました?」

男「あ、まだだわ」

義妹「今のうちにやらないと手がつきませんよ」

男「分かってるって……あ、そうえば昨日さ、お嬢様に宿題聞こうとし――義妹「は?」

男「ん?」

義妹「お嬢様? なぜ彼女に話しかけるのですか?」

男「なぜって……そりゃクラスメイトだし、仲良くなろうかなって」

義妹「そうですか、彼女についてはあまり関わらないようがいいですよ」

男「な、なんでだよ」

義妹「別に、彼女はお金持ちなので私たちと住む世界でも違うからですよ」

男「いや意味分かんねぇよ」

男「そ、そんなことねぇだろ」

妹「そうなんです、なのでもう関わらないほうがいいですよ」

男「いやでも……思い過ごしってあるかもしれし――妹「いいから」

妹「いいから、関わるなよ」

男「……っ」ゾクッ

妹「……そろそろお昼ご飯の時間ですね。行きましょう」

男「ああ……(ほ、ホントなのか……?)」

―――
――

-登校中-

義妹「さあもうちょっと急いでください」

男「ういーっす」キィ…

義妹「ほらほら」

男「ういーっす」

義妹「今日はちょっと余裕がありますね」

男「ういーっす」キィ

義妹「ちょっと、聞いてます?」

男「うぃーっす」

義妹「聞いてください」バシッ

男「いって……ああ、考え事してた……すまん」

義妹「しっかりしてください」

元気娘「おはよー!」

すいません明日の朝ちょっとはやくにやることがあるので寝ます。また明日

仕事の関係で時間がなくてかけませんでした、これから書いていきます


―――
――


-教室-

友「おはよう男」

男「うい」

友「答えは出たかい?」

男「まあな」

お嬢様「……。」ガラッ

男「ちょっと行ってくる」

友「そういう答えなんだね君は」

男「よお!」

お嬢様「……?」

男「宿題やってなくてさぁ……みせてくんない?」

 ザワザワ

お嬢様「……なんで?」

男「いやなんか頭良さそうだったし」

お嬢様「そう……」

男「お願いします!」

お嬢様「……はい」スッ

男「さんきゅー!」

義妹「……。」

委員長「……。」

元気娘「……。」

男「(やっぱり空気がなんかおかしいな)」

義妹「男、どうしてお嬢様に宿題を見せてもらうんですか?」

男「え? いや別に」

義妹「私でもいいじゃないですか」

男「俺だって転校してきたからできるだけ多くみんなと仲良くできるきっかけが欲しいじゃん?」

義妹「それでお嬢様に貸してもらったと?」

男「おう、なんかおかしいか?」

義妹「昨日、言いましたよね?」

男「いったな、でもそれってお前の考えだろ、俺には関係ない」

義妹「……っ」ギリッ

男「なんだよその目は」

元気娘「すとーっぷすとーっぷ!」

義妹「元気娘ちゃん……」

元気娘「そんな『こと』で喧嘩しないでよ! ね?」

男「あ、ああ」

義妹「だ、だって男が――元気娘「いいから」


元気娘「落ち着いてよね」ギロッ


義妹「……分かりました」

男「……。」

友「それが君の答えか」ボソッ

男「まあな」ガタッ

友「優しいんだね」

男「普通のことだろ、まだ本当にお前のことが全部あってるか分かんねぇけどな」

友「君もいじめられるかもしれないんだよ?」

男「耐えれなくなったら東京に帰るよ」

友「最善の選択だね」

男「だろ?」チラッ

義妹「……。」ギリギリ

元気娘「……。」

男「お前もあんまり俺と関わってんと巻き込まれるぞ」

友「いいよ別にそれは今までの罰として受け止めるよ、それにキミといたほうが面白そうだ」

男「そうかい」

友「でも、最低限の関わりだけにしておくよ」

男「なんだそれ」

-昼休み-

男「ういっす、飯食おうぜ」

お嬢様「……。」

男「おら、いくぞ」グイッ

お嬢様「……ちょっと」

ガラッ

義妹「……あ~あ」

委員長「……。」

-廊下-

お嬢様「……はなして」

男「いやだ、俺はお前と友達になる」

お嬢様「迷惑よ……」

男「俺にとっては大歓迎」

お嬢様「……。」クスッ

男「お、今笑ったな?」

お嬢様「笑ってません」

男「笑った」

お嬢様「笑ってません!」

男「まあそういうことにしておくよ」

お嬢様「……あなた」

男「ん?」

お嬢様「……私なんかと関わってるといじめられるわよ」

男「それはおまえがいじめられてるってことでいいのか」

お嬢様「向こうからしたらいじめてる感覚なんてないのかもしれないけど……」

男「そんなの関係ねぇよ、俺はお前と友達になりたいってだけだ」

お嬢様「……勝手にしてください、どうなっても知りませんよ」

男「いいぜ、んじゃ弁当たべようぜ」

お嬢様「……。」スッ

男「重箱だと……」

お嬢様「?」

男「(やっぱあいつに似てるんだよな……どことなく)」

お嬢様「どうしたんですか? 私のお弁当ばかり見つめて」

男「い、いや、なんでもない」

お嬢様「ほら、どうぞ……」スッ

男「せんきゅー!」パクッ

男「うめぇ……、すげぇうまいな、どんなシェフがつくってんだよ」

お嬢様「失敬な、私が自分でつくってるんです」

男「まじか」

お嬢様「そうですよ……」

お嬢様「私だって……」

男「?」

お嬢様「好きで……会社の社長の娘になったわけじゃありません……好きでここに来たわけでもありません」ジワッ

お嬢様「なのに…なのに……」グスッ

男「……分かってるって」ギュッ

お嬢様「……ふぇぇ」グスッ

-教室-

友「やあ、お帰り」

男「おう」ガラッ

お嬢様「……。」スッ

友「お嬢様の目が赤いけどなにかしたのかな?」

男「今まで無理してたんだろ……ちょっとな」

お嬢様「……っ(教科書が……)」ボロッ

男「ん?」

お嬢様「……!(紙に死ねって……)」

男「……っ」ガタンッ

男「……おい」

お嬢様「……?」

男「誰だよ、こんなことやったやつ」

 ザワザワ

義妹「どうしたんですか男?」

男「これだよ、この教科書!」

お嬢様「もういいって……」

義妹「それがどうかしたんですか?」

男「あ? まじで言ってんのかてめぇ」

義妹「男の言いたいことがわからないのですが」

男「その鬱陶しい敬語やめろよ、知ってんだよ、てめぇがお嬢様をいじめてるってな」

義妹「は?」

男「なんだよ、事実だろ?」

義妹「あ~あ、なにもできない惨めなお嬢様はかっこいい王子様の男君に告げ口をしてしまったと?」ニタァ

お嬢様「……そんな告げ口なんて」

男「なんだよその言い草、で? お前はお嬢様に何してきたんだよ?」

義妹「別に? 私たち先祖が代々守ってきた土地に勝手に土足で入り込んで我が物顔で学校に居座ってるメス豚を嫌っているだけですが?」

男「てめぇ……言いすぎだろ!」

お嬢様「そ、そんな……我が物顔なんてしてないわよ」ジワッ

義妹「てめぇは黙ってろメス豚ァ!!!」ギロッ

男「……っ(あの義妹がこんな……)」

義妹「男はお嬢様の味方をするんですか?」

男「味方? 味方もなにも、俺とお嬢様は友達だよ」

義妹「ああ……そうですかそうですか、ようは同類なんですね」

男「は?」

義妹「こんな人に少しでも好意が湧いてしまったことに反吐がでますねぇ」ギロッ

男「意味分かんねぇよ、俺はいじめをやめろっていいたいだけだ」

義妹「お仕置きって大事ですよね?」

男「?」

義妹「間違えた道に走った人を正しい方に連れて行くのは大事ですよね?」

男「おい、なにがいいた……なるほどな」

元気娘「……。」カランカラン……

委員長「……。」

「(狂ってやがる……こいつら全員……ははは、普通リンチなんてしてくるか? つーか先生達や他のやつらはどこいったんだよ)」

義妹「安心してくださいよ、この教室には誰も来ないので……それにお嬢様にはなにもしないですよ?」

男「……女3人で俺をなんとかできると思ってんのか?」

義妹「人間一匹でなんかできると思ってんの?」

元気娘「一発かましちゃえ……」ブオンッ

委員長「あ~なんか最近さ、イライラしてたからちょうどいいサンドバックだったよねぇ?」

男「お前らとあったときはまじで最高の仲間たちにあったわって思ったけどよこれは最高じゃなくて最狂だわ」

義妹「うまいこと言ったって思ってんの?」

元気娘「その減らず口叩き割るからね!」

男「(あー田舎こえぇわ……)」

お嬢様「男!」

元気娘「じゃあ、一番乗りで」スッ

男「(ここまでか……)」クッ

パン!パン!パン!

男「え?」

元気娘「男君、○○高校へようこそ~!!」

委員長「わーい!」

義妹「ふぅ……演技は疲れました」

お嬢様「ようこそ!」

男「は?」

友「やあ、どうだったかな? 歓迎サプライズパーティーは」

男「え? は?」

友1「盛大にだまされやがったな!」

男「ど、どういうこと?」

お嬢様「ドッキリですよ! 男君への」

男「ってことは……? お嬢様へのいじめってのは?」

義妹「あるわけないじゃないですか、むしろクラスの人気ものですよ」

男「え、だったらあれはお前の演技?」

義妹「私は演劇部なので」

委員長「いやぁ……盛大にだまされたなぁ……しかし男! かっこよかったわよ」

元気娘「あの教科書は昔使っていたものを使用したんだよぉ~!」

男「まじか……(うわぁ……めっちゃ恥ずかしい)」

友「土地開発のおかげでこの辺の経済が豊かになってきてむしろ感謝しているぐらいだよ」

男「完全にだまされたわ……」

モブ1「いやぁよかったわ~」

友1「かっこよかったぞ男!」

男「あははは……」

男「い、いつから仕組んでたんだ?」

友「最初から」

お嬢様「みんなに無視される演技はつらかったです……」

義妹「よしよし」ナデナデ

男「え、お嬢様のあの時の涙もやっぱ」

お嬢様「私も演劇部なんですよ」

男「うわぁ……めっちゃ恥ずかしい……」

元気娘「『味方? 味方なにも、俺とお嬢様は友達だよ』だっけ」ニヤニヤ

男「やめてくれえええええええええ!!!」

友「あとボクは女だ」

男「まじでぇ!?」

友「うそだ」

男「え……あ、そうなの」

友「ふふ、なんでがっかりするんだい」

男「してねぇし!」

書いていきます



―――
――


-放課後-

ガタンゴトン

男「いやまじで……なんかなぁ……」

義妹「まだ混乱してるんですか?」

元気娘「しっかり信じてたもんね」

男「恥ずかしい……」

委員長「まあよかったじゃん」

男「盛大すぎるドッキリはまじで心臓に悪いわ」

義妹「ふふふ、そうですね」

男「なんかつかれたわ」

―――
――


-民宿-

義妹「大丈夫ですか男?」

男「ああ」

義妹「男、かっこよかったですよ」

男「うるせぇ」

男「お前の演技のほうがすごかったつうの」

義妹「ありがとうございます」

男「なんかこれからもよろしく頼むな」

義妹「どうしたんですか?」

男「な、なんでもねぇよ……」

義妹「ふふふ」

-次の日-

-学校-


お嬢様「おはようございます、男さん」

男「おう」

義妹「おはようございます」

委員長「おはよう」

元気娘「おはよー」

友「おはよう」

男「今日は数学から始まるのか……」

義妹「あら、男は数学が苦手なんですか」

男「まぁ……」

男「問題出されてもどこにどの方程式いれたりするか分かんないんだよ」

義妹「それはただ聞いてないだけでは?」

男「授業ちゃんと受けてますから」

義妹「ホントですか?」

男「ホントです」

お嬢様「クスクス」

男「どうした」

お嬢様「いえ、ただ仲がよろしいと思っただけですよ」クスッ

義妹「そんなことありません」

男「だな」

―――
――



-昼休み-

友「昼ごはんにしようか」

男「おう」

元気娘「私たちと一緒にたべよー」

委員長「うん」

義妹「どうしてもというならいいですよ」

男「素直じゃねぇなおい」

お嬢様「大人数で食べる食事は楽しいですね」

友「すっかり、メンバーが固定されたね」

委員長「確かにね」

元気娘「可愛い女の子と男の娘に囲まれて男くんは幸せものだなー」

男「なんでだよ」

友「か、かわいい!?」

元気娘「え、可愛いよ友くん」

友「ボクは男だぞ!」

義妹「でも可愛いですね」

委員長「可愛いね」

お嬢様「可愛いですね」

男「可愛いな」

友「お、男まで!?」

義妹「ヤダ男、そんな性癖があったのですね」ヒキッ

男「やめてくださいお願いします」

友「全く……」

男「……そうえば、昨日までの盛大のドッキリは誰が提案したんだ」

お嬢様「私ですよ」

男「やっぱりか……、なんか悪巧みしてそうな顔してるもんな」

お嬢様「ひ、ひどいです!!」

義妹「否定はしません」

お嬢様「義妹ちゃんまで!」

委員長「こらこら」

元気娘「ん、もうすぐでお祭りだね」

委員長「そろそろ準備しないと」

義妹「それが終われば夏休みですね」

お嬢様「お祭りは大人数で行けますね」

友「ってことはボクも一緒に行っていいのかい?」

元気娘「当たり前だよ!」

友「そう行ってもらえると嬉しいな」

>>210
友「そう行ってもらえると嬉しいな」

友「そう言ってもらえると嬉しいな」に修正

義妹「当然男はダメですよ」

男「ひどい……、流れ的には俺も入るだろ……」

義妹「流れ的にも入りませんよ」

男「そっかー、ひとりでいこうかなー」チーン

義妹「じょ、冗談ですよ!」

委員長「よしよし」ナデナデ

男「うっ……」シクシク




―――
――

-放課後-

-民宿-


男「(散歩でもするか……)」

男「(親友からメールきてるな)スッ」

親友『おまえがお世話になってる民宿って予約制なのか?』

男「(いきなりどうしたんだこいつ)」

男「『予約制じゃないけどどうしてだ……』っと)」スッ

親友『いや別に』

男「(返信はやいな)」

 「(夕方になると涼しくなるな……、風が気持ちいな……)」

 「(なんだかんだ言って、いい仲間にも会えたしな)」

 「それに田舎も悪くないな……」ボソッ



―――
――

男「(そろそろ飯の時間だしこのへんで折り返すかな)」クルッテクテク

男「(ん? 誰かいるな……、もたれている原付はあの人のかな……)」テクテク

女「……」フッー

男「(若いな……、タバコ吸ってるのか……)」

女「……」スパー

男「(不良ってやつか? あぁ、携帯灰皿持ってるのね……)」

女「……」チラッ

男「(こういう田舎で吸うタバコってのは人によってはいいんだろうな……、会釈だけでもしとくか)」

男「ども」ペコッ

女「ん、煙ごめん」グリグリ

男「別に大丈夫です(俺が近づいたらタバコも消してくれたのか……)」

―――
――

-次の日-

 -駅-

ミーンミンミン ミーンミンミンミンミーン……


元気娘「おっはよー!」

男「お、おう」

委員長「おはよー」

義妹「おはようございます」

元気娘「いやー、今日も暑いね!」

委員長「テンションも熱いね」

元気娘「へへー、それほどでも!」

男「褒めてねーだろ」

元気娘「え、そうなの」

委員長「そうね」

―――
――

-教室-


ミーンミンミンミン……

男「今日も暑いなぁ……」

友「そうだね」

友1「朝から女の子を連れて登校とはいいご身分だな!」ガシッ

友2「そうだな!」ガシッ

男「ぐえっ!?」

男「暑いからやめてくれ」バタバタ

友1「そうだな」

友2「許してやる」

友「クスッ」

男「あー……、来週からテスト始まるよな」

友1「なんでそれを言った……」

友2「やめてくれ、テストなんてないんだよ」

友「このテストで欠点取ると夏休み補修なんだよね」

男「マジかよ、ここの学校って俺が通っていた学校と微妙にやってる範囲違うんだよな……」

友「義妹ちゃんがいるじゃないか」

男「頭良いのかあいつ?」

友「学年でもトップを争うぐらいにはいいよ」

男「すげぇな」

友「ちなみにトップをいつも争っているのは、委員長さん、お嬢様、そして僕だよ」

男「自分で言うかよ……」

友「そうだね」クスッ

男「まぁ、おまえに教えてもらおっかな」

友「どうしてだい? 家には義妹ちゃんがいるから教えてもらえばいいじゃないか」

男「んー、やっぱ男のお前の方が気兼ねなくできそうだからなぁ」

男「義妹だといろいろいじめられそうだし」

友「そ、そっか……、僕がいいのか……」

男「どうしたんだよ?」

友「別になんでもない……」

男「そろそろHR始まるな」

友「そうだね」



―――
――

-昼休み-


元気娘「だったら勉強会やろうよ!!」

男「は?」

委員長「何言ってるの?」

元気娘「むー! 二人共反応が冷たいよ!」

男「ごめんごめん」

お嬢様「ここにいるメンバーで勉強会ですか?」

元気娘「そうだよ! みんなで勉強できるなんて楽しいし捗ると思うよ!」

委員長「とかいって、本当は自分も勉強教えてもらわないとまずいって思っただけじゃないのー?」

元気娘「ち、ちがうよー」

義妹「そうらしいですね」

友「だね」

男「勉強会って言ってもどこでやるんだ?」

義妹「流石にこの人数では私の家でも営業の迷惑になるかもしれませんね」

委員長「お祭りの準備で来客が多いからうちも無理かな」

元気娘「うちも無理でーす!」

友「僕も論外だね」

男「ちらっ」

お嬢様「はー……、分かってますよ」

お嬢様「私の家でよろしければ勉強会をやりましょう」

元気娘「やったー!」

義妹「お嬢様の家は大きくて快適ですからぴったりですね」

お嬢様「もう~」プク~

友「まあまあ」

義妹「今週の土、日でいいでしょうか?」

お嬢様「私の家でしたら大丈夫ですよ」

元気娘「大丈夫だよー」

委員長「うん」

男「泊りかよ」

友「楽しくなりそうだね」

男「まぁ……」

友「?」

男「そうだな」



ミーンミンミンミーン……

-放課後-




義妹「お風呂行ってきますね」

男「おう」

義妹「男は何かするのですか?」

男「ああ、これから散歩を少しな」

義妹「そうですか」



―――
――

カナカナカナカナカナカナカナ……


男「はぁ……」テクテク

 「(メールは来てないな)」




女「ん、昨日の……」

男「あぁ、どうも」

 「(後ろにあるのってキャンプ道具か?)」

女「なに?」

男「旅ですか?」

女「あぁ、これか……」

男「キャンプ道具っぽいですけど」

女「まぁ、適当に全国を回ってるって感じ」

男「へぇ、目的地とかあるんすか?」

女「別にないけど」

男「なんかいいっすね、どのぐらいの期間ここにいるんですか?」

女「気が向いたら、場所によって1日で離れたり1ヶ月近くいたりって感じだよ……」

男「虫とか多いから大変そうですね」

男「(学校とかどうしてるんだろう)」

女「ああ、近くに宿が見つからない時だけだよ」

男「ですよね……(あれ……?)」

男「宿、見つかってないんすか?」

女「そうだけど」

男「宿なら知ってますよ」

女「本当に? 変なところじゃないでしょうね」ヒキッ

男「違いますよ……」

女「敬語使ってるけど何歳なの?」

男「17」

女「同い年だし」

男「まじか」

女「敬語やめてね」

男「ん、それじゃあ案内するわ」

女「よろしくね」

男「……あれ? 17歳なのにタバコ……」

女「うっさい」バコッ

-民宿-



義妹「私がお風呂に入っている間に男がまた女性の方を……」

男「俺がたらしみたいに言うな」

義妹「違うんですか?」

男「違う」

義妹「それでどういった経緯であの女性を?」

男「日本中を旅してて宿を探してるって聞いたからだよ」

義妹「そうですか」

男「なんか怒ってる?」

義妹「いえ別に」プイッ

男「?」


―――
――

-廊下-


男(いい湯だったな)

女「あ」

男「おう」

女「なかなかいい所だね」

男「そう言ってもらえるとよかったわ」

女「あんたはここに住んでるの?」

男「そんな感じ、俺も最近になってこっちに来たんだけどな」

女「ふーん」

女「ここって玄関からしか外に行けないの?」

男「庭に通じる道なら」

女「案内して」

男「こっちこっち」

ゲコゲコゲコゲコ…


男「この下駄を履いて行くってわけ」

女「ん」

女「蛙の鳴き声がすごいね」

男「そうだな」

女「ふぅ……」スッ カチッ シュボッ

男「おいおいまだ未成年だろ」

女「うっさい」フゥー

女「誰もいないからいいでしょ」

男「俺が居るのですが」

男「親御さんとか心配するぞ」

女「……別に心配してくれる人とかいないから」スパー

男「……」

女「……」スッ

男「その灰皿って客室に置いてあったやつだろ、わざわざ持ってきたのかよ」

女「小さい携帯灰皿に入れるのもめんどくさいからね」トントン

男「ほどほどにしろよ」

女「ん」グリグリ

女「てかさっきアンタと話してた子って彼女?」

男「違うけど、それと俺の名前は男」

女「自己紹介がまだだったね、女です」

男「よろしく」

女「いつまでいるか分かんないけどね」

男「黙って消えるなよ」

女「なに? 消えて困ることでもあるの?」ニヤニヤ

男「ねぇよ」

女「冗談」

男「ん、自分の部屋に戻るわ」

女「お疲れ、その……」

男「ん?」

女「ありがと」

男「おう」

-次の日-

義妹「遅れますよ」

男「ん、今行く」

義妹「もう……」

男「んじゃ行くか」

女「ん? 学校?」

男「おはようさん」

義妹「はい、これから学校なんです」

女「そっか、私は女だよ」

義妹「私は義妹です」

女「よろしく」

義妹「はい」

男「もう行くぞー」

女「気をつけて」フリフリ

義妹「ではまた」

男「ん」




ミーンミンミンミーン…

-学校-

-昼休み-


元気娘「明日は勉強会だね」

委員長「そうね」

お嬢様「準備は整ってますよ」

義妹「楽しみですね」

友「遊んで終わらなければいいけどね」

男「息抜きぐらいは欲しいが」

お嬢様「お茶の準備もしておきますね」

男「すまんな」

お嬢様「いえいえ」

友「ふぅ……、それにしても暑いね」

男「なんでクーラーないんだよこの学校」

委員長「夏休み中に設置される見たいよ」

男「遅いなぁ……」

元気娘「もうちょっと早くてもいいんだけどねぇ」

友「教室じゃなくてたまには違うところで食べるかい?」

義妹「外だと直射日光で焼けそうですね」

友「それもそうだね」

男「暑い……」

委員長「そうね」

元気娘「テストが終わればすぐに夏休みだから頑張らないと~」

委員長「赤点で欠点補修なんていうことにはならないように」

元気娘「うぅー…」

義妹「そのための勉強会のようなものですからね」

友「だね」

お嬢様「みなさん頑張りましょう!」

男「そうだなー」チラッ 



ミーンミンミンミーン……

男「はやく」

男「おそいな」
義妹「はやく」

まじで

テストしゅうりよーう
男「やっと終わったー」
義妹「あの問題わかんなかったねー」
委員長「そこはねー」
みたいな感じではよ

テストしゅうりよーう
男「やっと終わったー」
義妹「あの問題わかんなかったねー」
委員長「そこはねー」
みたいな感じではよ

俺書いてもいいすか?

勝手に書きます。すいません

勝手に書きます。すいません

勝手に書きます。すいません

元気娘「ここってこれであってる?」

委員長「え?違うんじゃない?」

お嬢様「今回の範囲長くないかしら?」

義妹「それな」

男「どこで習ったそれ」

義妹「パソコン」

男「つまらない事だけ知ってんなー」

委員長「ほらそこ!ちゃんとやって」

元気娘「今何時?」

お嬢様「1時2時くらいかな?」

男「そういやー今日芝刈り頼まれてた」

義妹「?そうだっけ?」

こんな感じでいいですか?

じゃあ続き書きます

親友「でさぁー」

幼友「うん?」

親友「俺ら今夏休みじゃん?」

幼友「うん」

親友「いつ男のとこ行く?」

幼友「そうねぇー再来週くらい?」

親友「そうかー」

親友「?再来週!?」

幼友「うん じゃけってーい」

親友「お、おいちょっと待てって!」

???「男?」

義妹「テスト終わったー」

義妹「テスト終わったー」

男「委員長のおかげですごく助かったよ」

委員長「そう?散々あなたが私に聞いてきたじゃないこれってどうやるのー?って」

男「それは•••だっt」

友「男ーあいつ誰だー?」

男「ん?」

友「なんかさー男ってやつ探してるけど知らねーかー?って」

男「どんなやつ?」

友「東京から来たって言ってたなー」

男(東京から?)

義妹「テスト終わったー」

男「委員長のおかげですごく助かったよ」

委員長「そう?散々あなたが私に聞いてきたじゃないこれってどうやるのー?って」

男「それは•••だっt」

友「男ーあいつ誰だー?」

男「ん?」

友「なんかさー男ってやつ探してるけど知らねーかー?って」

男「どんなやつ?」

友「東京から来たって言ってたなー」

男(東京から?)

男「なんで?なんでいるの?」

親友「ちゃんとメール送ったぞ?」

男「え?」
(今からそっち行くわ)

親友「な?」

男「親友・・・」

親友「おうなんだ?」

男「会いたかった・・・!」

親友「俺もだよ」

男「幼友と・・・幼は?」

親友「あぁお前が住んでるとこにいるってよ」

男「え?」

すいません後は勝手にお願いします

男(幼も来てるのか、少し気まずいな)

男「それよりどうして来たんだ?」

親友「決まってるだろ、夏休みの間に皆で過ごしたかったからだよ」

親友「そのためかなりバイトいれたけどな」

男「言ってくれたら祖母に相談したぞ?」

親友「いや、周りがお金払って泊まってるのに、親友ってだけでお金払わないのはな」

親友「少し気まずいし、今回は客としてもてなされる事にする」

男「そうか、それならいいんだが」

親友「それよりそっちはまだ学校があるのか?」

男「ああ、テストも終わったからもう数日で終業式だけどな」

親友「そうか、まあ今は先に民宿に行ってるよ」

男「ああ授業終わったらすぐに帰るよ」

親友「これから数週間、よろしくな」

友「あ、男が戻ってきたよ」

男「呼んでくれてありがとな」

友「それぐらいいいんだけど、誰だったの?」

男「東京にいた頃の友達だよ、夏休みの間は民宿に泊まるんだってさ」

義妹「東京にいた頃の、ですか」

義妹「ふむそれなら挨拶する必要がありますね」

男「余計な事は言うなよ」

義妹「いえいえ、ただうちの義兄がお世話になりましたよと」

男「頼むから勘弁してくれ」

義妹「冗談ですよ、ただ幼も来てるんですよね」

男「ああ、そうだけど、それがどうかしたか?」

義妹「彼女にはしっかりと挨拶をする必要があるなと思っただけです」ボソッ

義妹「いえ、なんでもないです」

-通学路-

男「それで帰りなんだけど、なんで皆ついてきてるんだ?」

元気娘→元気「当然、男の友人に教える必要があるからね」

お嬢様→お嬢「ええ、男はこちらでも元気で虐めを止めるかっこいい活躍ぶりだと」

友1「俺も言われてみたいぜ、『味方? 味方なにも、俺とお嬢様は友達だよ』」

男「ぐわー!お前ら、本当にやめてくれー」

義妹「冗談ですよ、皆男の友人が気になるだけです」

友2「そうだぜ、ここに来て1学期しか過ごしてないのにこの馴染みっぷりだ」

委員長「それだけ仲良くなった貴方の友人ですもの、当然気になるわ」

男「そうか、そう言われると断れないが」

男「そうだな、よし俺も皆が仲良くなるように説明してくるよ」

義妹「それなら私たち以外は喫茶店に先に行ってて下さい」

義妹「私と男はついでに一度帰宅しますので」

友「わかった、それじゃあまた後でね」

-民宿-

男&義妹「ただいま」

男「それじゃあ早速呼ぶか」

義妹「皆を待たせるわけにもいきませんし早くして下さいね、おや、見ない顔ですね」

男「あ、誰か来て、た…幼」

幼「男…」

義妹「ふむ、私はここで男と一緒に住んでる義妹です」

幼「そ、そう、そうなんだ」

幼「私、皆を呼んでくるわ、それじゃ」

男(やっぱり気まずいよな、いや、早く返事しなかった俺が悪いんだ)

男(それに今から皆に仲良くなってもらうのに俺が原因で悪くするのもな)

義妹「行きましたね、男、私たちも準備しますよ」

男「ああ、そうだな」

義妹「彼女が幼ですか」ボソッ

-客間-

幼(私、やっぱり男の事が、ううん、もう関係ないわ)

幼(それに、私が今更…)

幼「私、先に部屋出るね」

幼友「幼…」

親友「男と会ったんだろな、あんな顔して」

幼友「それでも私はやっぱり男と会うべきだったと思うわ」

親友「お前はどうなんだ、結果として幼は男への告白を無しにしたぞ」

幼友「言ったでしょ、それに男だって」

親友「お前は答えを聞く前に遮り、男は謝っただけだろ」

親友「もしかしたらお前の決意を曲げないために謝っただけかもしれない」

幼友「私にそんな事を聞いて貴方はどうしたいの、幼の手伝いをするんじゃないの?」

親友「俺はまた皆で仲良くしたいだけだ、そのためには全てにケリつける必要があるだろ?」

幼友「私は…」

-喫茶店・外-

男(あの後、幼たちと合流して喫茶店に行きそこで互いに自己紹介して話し合った)

男(幼はさっきの事は何も無かったが如くこっちの皆と話し合っていて俺はと言うと)

義妹「何となく空気に耐え切れずに外に出たって事ですか?」

男「って、そうだけど何でお前まで来てるんだよ」

義妹「まあ知ってる人の代表という奴ですね、それでどうしますか?」

義妹「もし話がしたいなら私がどうにかしますが?」

男「俺は、どうしたいんだろな」

義妹「さすがにそれは自分で決めて下さい」

男「そうだな、もう一度幼と話してみるよ」

義妹「そうですかそれなら夜になったらメールします」

義妹「とりあえず今は戻りましょう」

男「そうだな、心配かけたくないし」

-喫茶店・内-

幼(私は男が出ていくの目で見ながら後悔していた)

幼(やっぱり私が男のところに来たのは失敗じゃないかと)

幼(いくら連れてこれたといっても抵抗できたのにしなかったのは)

幼(ダメだ、また男の事を考えてる、私が悪いのに)

元気「幼ちゃんも男の面白い話聞こうよ」

幼「え、そうね、教えてもらえる」

委員長「これで大丈夫ですか」ボソッ

幼友「ありがとね、あの子今悩み事があって」ボソッ

お嬢「気にすることありませんわ、私たちはもう友達でしょ?」ボソッ

幼友「ありがとね、みんな」ボソッ

幼友(あの子にはここでもう一度告白して貰わないと、何?)

委員長「どうしたの、幼友?」

幼友「ううん、何もないよ、本当に」

-民宿-

男「皆と別れてから部屋で義妹のメール待っていたけど」

男「流石に落ち着かなくて庭に来てみたけど」

女「何、私がいちゃ邪魔な感じ?」

男「いや、悩んでるのに隣でタバコを吸われて気になるだけだ」

女「そ、ならいいじゃない」

女「それとも誰かに悩みを聞いて欲しかったの?」

男「まあ、正直な、誰かに相談しようとは思ったけど」

女「じゃあさ、私が聞いてあげる、関係ないしちょうどいいでしょ」

女「ここを紹介してくれたお礼って事なら話やすいでしょ」

男「そうかもな、聞いてくれるか」

女「そうこなくちゃね、ささ、話してみ」

男「実は…」

女「ふーん、そういう事ね」

男「それで、何かアドバイスはないのか?」

女「え、私、アドバイスするなんて言ったっけ?」

男「…いや、言ってないな」

女「私がするのはガス抜きに聞いてあげるだけ」

女「何より恋愛問題なら誰かに聞いて答えを出すよりここでしょ」

男「胸、心って事か?」

女「そ、やっぱり本心よね」

女「時間も経てば貴方の想いも変わる、それを正直に話さなくちゃ」

女「告白されたから、ずっと一緒だったからじゃなく今の想いを正直に、ね」

女「結局私アドバイスしてるや、まあ私が言えるのはこれくらいかな」

男(そうだ、幼にハッキリと今の想いを伝えよう)

男(俺が今、誰を想ってるか、好きなのかを)

男「俺の、本心、想いは…」

ここまで

誰とのEND目指して欲しいか要望があったらその人とのENDを目指します

-裏庭-

男「義妹からのメールによればここか、初めてくる場所だな」

男(女と話してから数分して来たメールに従ってこの場所についた)

男(周りは木に囲まれて一部だけ空が見える場所だった)

男(そして幼は目印の木に寄り添って立っていた)

幼「男…」

男「こうやって2人で話すのは久々だな、幼」

幼「そうね、何か月ぶりかしらね」

男「大体、2,3か月ぶりくらいじゃないか?」

幼「そうね、貴方が行ったのが高校2年生になったばかりだったものね」

幼「私、あの時は本当に驚いた、だって男とはずっと一緒だと思ってたから」

男「俺もそうだったからまた会えて嬉しい」

幼「私は、ううん、正直に言う」

幼「やっぱりまた会えてうれしい」

男「幼…」

-客間-

幼友「これで良かったの、義妹ちゃん」

義妹「これでいいんです、男はずっと気にしていましたから」

義妹「いえ、これからは義兄と義姉と呼ぶ事になるかもしれませんね」

幼友「そう、そう決めたなら何も言わない」

幼友「でも私は一度は自分の想いを男にぶつけるべきと思ったから」

義妹「それは経験からくる助言ですか?」

幼友「きっと、自分の理想を貴女に重ねたいだけ」

義妹「そうですか、ならそれは諦めてください」

幼友「そうね、もう諦めた私が言えた義理じゃないわね」

義妹「それこそ幼友さんはもう一度告白しないんですか?」

幼友「うん、私はもう決めたから、幼の応援をするって」

義妹「そうですか、なら私も何も言いません」

幼友「ありがとう、それでね、義妹ちゃん」

-裏庭-

幼「それで、何か用?」

幼(違う…)

男「それは…」

幼「確かに私も男にまた会えて嬉しい、でもそれとは別に会いたくなかった」

幼(そんな事ない)

幼「男はそうじゃないの?」

幼「だって私は貴方を振ったのよ、そんな女性と会いたいの?」

幼(私、何言ってるんだろう、本当はそうじゃない)

幼(会えて嬉しい、やっぱり告白はあった事にしてほしい)

幼(私は貴方が、男が好きだって)

幼「何とか言ったらどうなのよ!」

男「好きだ、幼!」

幼「え?」

男「だから好きだって言ったんだ、幼」

男「考えてみればまだ俺はお前に何も言ってなかった」

男「告白したのもお前、告白を無かった事にしたのもお前」

男「それなのに俺はうじうじと悩んでばっかり」

男「それで思った、俺が行動しないから駄目なんだ」

男「後悔するくらいなら俺は今、幼、お前に告白する」

男「そりゃ、お前は告白を無しにするくらいは俺の事が好きじゃないと思う」

男「でも俺は後悔はしたくない、だからもう一度言う」

男「俺、男は幼がずっと昔から好きです、付き合って下さい」

男(そうだ、最初からこうすれば良かった)

男(もう遅いし迷惑かもしれないけど、せめて気持ちだけは伝える)

男「それで、返事を頼む」

幼「っ!」

男「え!?」

男(俺、幼に抱き着かれてる!?)

男「幼?あの、どうした」

幼「このままで、お願い…」

男「わかった、これでいいか」

男(俺はただ抱きしめられ、そして幼を抱き返した)

男(そうしてどれくらいの時間が経ったのだろう)

幼(あれ、どうしよう?つい勢いで抱き着いたけど私、何も考えてない)

幼(男を振った私なんかが男と一緒になってもいいの?)

幼(でも、それを男に聞くのが怖い、どうしよう)

幼(だからずっとこのままがいい、何も聞かずに、ずっとこのままで)

男(うーん、かなりの時間が経ったけどこれはOKという事なのか?)

男(でも幼にはまだ何かあるのか、それなら俺がどうにかしたい)

男「聞いてくれ、幼」

幼「」ビクッ

男「俺はお前の気持ちにずっと気付けないくらいには鈍感だ、だから言ってほしい」

男「何か悩みがあるなら言ってくれ、どんな悩みでも受け止める」

男「今の俺なら実は幼が男だったとしても受け入れられる、それくらいは覚悟している」

幼「ふ、ふふ、何それ、貴方何言ってるの?」フフッ

男「まあ、とにかくだ、どんな事でも受け止めるぞ」

幼(こんな私に男はここまで言ってくれてる、なら私も)

幼「あのね、男…」

男(それから俺は幼の悩みを聞いた)

幼「男に告白されて嬉しい、でも」

男「でもじゃなく、もしこれがお前が断る前だったら受け入れてくれたのか」

幼「」コクッ

男「ならそれでいいんだ、大切なのは今だから」

男(そして俺たちは互いの唇が触れ合った)

男(それから幼と俺は再び抱き合った)

男(そして、またしばらくしてから俺と幼は2人並んで座っていた)

幼「私ね、男は覚えてないと思うけど昔の思い出をずっと大切にしてきた」

男「それって6年前の」

幼「男、覚えてくれてたんだ、それなのに私は」

幼「周りにからかわれて、それが原因で男から離れて」

幼「それで冷たくして、ずっと後悔してた、だけど」

幼「だけどまたこうして一緒になれて私、嬉しい」

男「俺も、ずっと覚えてたから、嬉しいぞ」

幼「私たち、また離れるけどもう大丈夫」

幼「今度は信じられる、男からの愛されてると私の愛してる」

男「でも毎日連絡しような、バカップルみたいに」

幼「何よそれ、でも嬉しい」

男(それからも、ずっと2人で話し合った、いままでとこれから)

義妹「はぁ、まだこんなところにいましたかた」

幼友「うわ、これは愛し合ってるね」

義妹「これは、はぁ、諦めるしかありませんね」

幼友「それって」

義妹「こんな、私の義兄を傷つけた人が義姉であるという事をですよ」

幼友「義妹ちゃん」

義妹「私、使わなくなった布団持ってきますね」

幼友「1人で大丈夫?」

義妹「ええ、少しの間、2人をお願いしますね」

幼友「行っちゃったか、それにしても」

幼友「意外と平気なものなんだな、私の心、それどころか」

幼友「おめでとう、、私の大好きな2人」

男&幼「zzz…」

-駅-

男(俺と幼が恋人になった翌日、目が覚めると2人に布団が掛けられていた)

男(不思議と思いながら民宿に戻ると皆からた祝福された)

男(民宿にいる義妹たちだけじゃなく俺がここに来てからの友人全員からもだ)

男(幼は顔を真っ赤にしていて、祖母からも認められた後は逃げ出して大変だった)

男(そして俺と幼は今日この日までほとんどの時間を一緒に過ごした)

男(そして今日は…)

親友「もう時間か、また次の休みも来るからな」

幼友「またバイト入れて来るからね」

男「ああ、2人とも元気でな」

幼「男、私、離れても大丈夫だから」

男「そうか、俺も毎日電話かけるからな」

義妹「いえ、その必要はありません」ドンッ

男「え、うわぁ!?」

義妹「恋人同士はずっと一緒、それが常識です」

男「これ、俺の鞄に、お泊り道具か?」

義妹「はい、残りは送りますが、男はまた元いた場所で暮らすのです」

男「それってどういう事だよ」

義妹「実は、男の父が復帰しました」

男「え、それって」

義妹「男が離れた事が余程効いたのか改心して今では立派な社会人です」

義妹「余りにも早い復帰で祖母は本当に大丈夫か心配していましたが」

義妹「ですが男が幼と付き合うという事でそれなら元いた場所に戻るべきと」

男「でも、俺は」ドアガシマリマス

義妹「これはもう決まった事です、それでは」

義妹「嫌いじゃなかったですよ、義兄さん」

男「義妹、ありがとう」

幼友「まさか、そんな事になっていたんだ」

親友「マジか、こりゃ驚きだな」

幼「男、これ、封筒と手紙が」

男「読んでみる」

男(中には田舎の皆からの想いのこもった手紙が入っていた)

男「皆、ありがとう、本当にありがとう」

親友「また行こうぜ、今度は冬だな」

幼友「私もまた皆と会いたいし、これはバイト頑張らなくちゃね」

幼「…キャッ!?」

男「いいんだよ、皆が一緒に居ていいって言ってるんだ」

男「だから気にするな、また会いにいけばいいだろ」

幼「そうね、うん、また会いに行けば」

男「だから今は、これから一緒にいれる事を喜ぼうぜ」

幼「うん、私も嬉しい」

幼友「いつまで2人でイチャついてるのよ」

親友「そうだぜ、今は俺たちも一緒にいる事を忘れるなよ?」

男「忘れてる訳ないだろ、な」

幼「うん、これからまた4人で楽しもうね」

男(こうして俺たちはまた4人で学生生活を満喫した)

男(そして休みには田舎で義妹たちと過ごして、その繰り返しで幾多の年月が過ぎて)

「それでは誓いのキスを」

「「「「「「「「「結婚、おめでとー!!」」」」」」」」」

「これからもよろしくな、幼」

「ええ、ずっと一緒よ、男」

男「これからも2人はずっと幸せに過ごします、こんな感じじゃな終わり」

「爺ちゃん、凄い幸せなんだな」

男「決まってるじゃろ、2人はずっと」

幼「ずっと一緒ですものね、これからも」

男「ああ、ずっと一緒だ、幼」
幼馴染END

ここまで、義妹ENDはまた今度で

幼友「あれ、メールだ、ちょっと待っててね」

幼友「そっか、そうなったか」

幼友「しょうがないよね、こればっかりは本人の意思なんだから」

幼友「ごめん義妹ちゃん、私は戻るけど少しここにいてくれない?」

義妹「いえ、それはいいんですけど、どうかしましたか」

幼友「周りがどう動こうとも、本人の意思が一番大切って話」

義妹「すみません、よくわかりませんが」

幼友「ごめんね、でもまだチャンスはあるよ」

義妹「それって、もしかして」

幼友「それじゃあ、少しの間お願いね」

義妹「行ってしまいましたか」

義妹(このタイミングであの言葉、という事は)ホッ

義妹「私、今、気持ちが」

義妹(幼友はチャンスと言いました、そして私はそれを聞いて)

義妹「ノックですか、大丈夫ですよ」

男「すまん、お前がここにいると聞いて」

義妹「はぁ、ここにいるという事は、幼はいいんですか?」

男「まあな、幼とはちゃんと話し合ったよ」

義妹「いえ、そういう事ではなくてですね」

男「いいんだ、これはあいつと決めたことだから」

義妹「そうですか、それなら 何も言えませんね」

義妹(一瞬、2人で決めたという言葉を聞いて胸が痛みます)

義妹(やはり私はそういう事なんでしょうか?)

義妹「いえ、違いますね」

男「ん、どうしたんだ?」

義妹「何もありませんので気にしないでください、セクハラですよ」

男「うぐ、それなら何も言わないが」

義妹「そういえば何故ここへ来たんですか?」

男「幼から幼友と義妹がここにいるって聞いてさ」

義妹「幼友に用事ですか、彼女はさっき」

男「いや、用事があるのはお前だよ、義妹」

男「ああ、俺はお前に言わなくちゃいけない事がある」

??『…はお前には言わなくちゃいけない事がある』

義妹「え」

男「これはもう決めた事なんだ」

?『これはもう決まってしまった事なんだ』

義妹「ぃゃ」

男「義妹?」

男?『…はお前が好きだ、だから一緒に死のう』

義妹「ダメ、そんなのダメ!!!」

男「義妹、どうしたんだ!?」

義妹「え、男?私は一体?」

男「大丈夫か、義妹、今部屋まで運ぶからな」

義妹(あれは、昔の…)

義妹(男がそんな事を言うわけない、こんな優しい男が、)

義妹(でも、優しいのは、一緒、でも!)

?『愛してるよ、義妹』

男「義妹?義妹、しっかりしろ、義妹!」

義妹(助けて、いや、やめて、どうして、そんなことするの?)

?『それはお前を愛しているからさ、義妹』

義妹(違う、男はそんな事しない、男は)

?『いやするよ、だって彼は私たちと同じく義妹を愛してるのだから』

義妹(お父さん、お母さん)

-???-

義妹父『すまない、私が悪いんだ』

義妹母『いいの、お父さんは悪くないわ』

義妹『どうしたの?お父さん、お母さん』

義妹父『すまない、義妹』

義妹『何?お父さん』

義妹父『お父さんはお前には言わなくちゃいけない事がある』

義妹『なーに、お父さん』

義妹父『これはもう決まってしまった事なんだ』

義妹母『お父さん…』

義妹父『お父さん?お母さん』

男『お前が好きだ、だから一緒に死のう』

義妹『え』

-義妹の部屋-

義妹「ここ、は」

義妹(私は目が覚めると自分の部屋にいました)

義妹(時計を確認するとお昼、昨日から今まで寝ていたのでしょうか)

男「zzz…」

義妹「あ、男、もしかして」

義妹(男は私から少し離れたところで寝ていました)

義妹(きっと男は私を運んだ後にずっと私を診てくれたのでしょう)

義妹「起こすのも悪いですね、布団でもかけておきましょう」

義妹「さて、おばあちゃんに起きたことを報告に行きますか」

義妹「…」

義妹「ありがとうございます、男」チュッ

義妹「な、何をしているんですかね、私は」

男「…行ったか」

男「やばい、凄い嬉しいが凄い恥ずかしいな」

男「看病中につい気になって顔を覗き込んで」

男「その途中起きそうになったので寝たふり」

男「それがこんな事になるなんて、いや、嬉しいけどさ」

男「それにしても、昨日の義妹は何かおかしかったな」

男「義妹に聞くか、でも答えてくれるか?」

男「いや、自分を信じろ、きっと義妹なら話してくれる」

男(そして事情を聞いてもう一度義妹にちゃんと言おう)

男(じゃないと幼に悪いしな、あいつのお陰で俺は)

男(幼には感謝しないとな、終わったらちゃんと言わないとな)

男「さ、俺も物音で起きた事にして自室に戻るか」

義妹「起きた事にするって、どういう事ですか」

男「げ、義妹」

義妹「男が寒くないように隣の男の部屋に布団を取りに行ったのですが」

義妹「寝たふりだったのならその必要はありませんね?」

男(これは、なんていうか、目がヤバい)

義妹(もし本当に起きていたのなら私、起きてる男の頬に!?)

義妹(ここは、何事もなかったが如く誤魔化しましょう)

義妹「まあここまで連れてきて貰ったのは感謝しています」

義妹「なので今回の件は不問とします、意見はありますか」

男「いや、その事はないんだが」

義妹「何ですか?」

男「昨日、どうしたんだ?」

義妹「っ、それは」

男「話してほしい、何かあるなら俺は義妹の力になりたい」

義妹「それは…」

男(無理なら話さなくていい、なんて事は言わない)

男(むしろそんな事を言ったら気にしてしまうだろう、だから待とう)

義妹(私の過去を話す、話して男は以前と同じ関係に戻れるのでしょうか?)

義妹「1つ聞きます、どんな内容でも関係を変えないでくれますか」

男「…最後まで聞いて欲しい、それは無理だ」

義妹(やっぱり、他人の悩みなんて)

男「俺はその悩み事を解決したらお前に告白するからな!」

義妹「え?」

男「ただ昨日はその告白の途中でお前が倒れたからな」

男「だから関係を変えないのは無理だ、ただそれは俺が原因だ」

男「義妹がどんな悩みを持っていても俺は受け止めるから大丈夫だ」

男「それで、話してくれるか?」

義妹「え、えぇ、わかりました?」

義妹(告白、そういえば昨日も倒れなかったら、私は)

義妹「ひゃう!?」

男「義妹!?」

義妹(私は男の恋人で、私が男の恋人で、私の恋人は男)

義妹「いえ、違います、話、そう話です、私の」

義妹(話そうとしてたのに男があんな事をいうから、でも)

義妹(なんだか安心した、これで落ち着いて話せそう)

義妹「それでは、話しますね、これは私の両親の話です」

男(そういえば、俺は義妹の両親を見たことがない)

男(それに祖母の養子って事は)

義妹「気が付いたかもしれませんが私と男は全くの他人です」

義妹「そして私の父と男の父が友人だったのです」

義妹「これは10年も前の話です」

「私の両親は人はいいですが要領がきっと悪かったのですね」

「多額の借金を背負ってどうにもならないところまでいきました」

「そして明日の食べ物も困りそうになったある日、両親は決意したのです」

「もう、誰かに迷惑をかける前にこの世から去ってしまおうと」

「しかし2人は私がいました、悩んだ両親は私は何処かに預けようとします」

「これが私たちが他人にかける最後の迷惑として、せめて我が子はと」

「そして親族のいない2人は父の友人である男の父に私を託す事にします」

「そして引き渡しの日、私はその途中で両親に会いたくて1人家に戻ります」

「男の両親は知らなかったのです、ただ少しだけ預かるものだと思ってただけです」

「だから私を止めず、そして私はそこで見てしまったのです、2人の変わり果てた姿を」

「そしてその日からその中の言葉が私の中で変わってしまったのです」

『お前が好きだ、だから一緒に死のう』

義妹「わかってるんです、お父さんはそんな事言わないって」

義妹「でも、でも!」

男「義妹…」

男(俺は黙って義妹を抱きしめた、義妹はただ抱かれていた)

義妹「でも、あの日の両親の目が私にそう言うのです」

義妹「私が、1人で助かったから、私1人が…」

男(かけるべき言葉がわからない、でも義妹を助けたいから)

男「俺は、男は義妹を愛していている」

男「だから、俺と同じ時に死のう!」

義妹「え!?」

男「お前が苦しむならこれは罰だ、俺から与える罰だ」

男「俺が死ぬ時、一緒に死のう」

男(これは義妹を救うための新しい呪い)

義妹「そ、それは…」

男「でも俺は義妹と結婚して、子供を産んでもらって、孫が欲しい」

男「そして老後を義妹と一緒に過ごして老衰で死ぬ予定だ」

男「そしたらそのときに一緒に死のう、どうだ?」

義妹「どうだって、何を言ってるのですか?」

男「義妹が悩んでる言葉が一緒に死のうって言葉ならさ」

男「その言葉を良い意味に変えてしまえばいいと思ったんだよ」

男「ほら、プロポーズとかであるだろ、一緒の墓に入ってくれって感じの」

男「そういう意味に変えてしまえば悪くないだろ、一緒に死のうって言葉も」

義妹(そんな頭の悪い提案に私は言葉を失ってしまった)

義妹(でも、それも悪くないのかもしれない、何故なら)

義妹「そうですね、私と一緒に死んでくれますか?」

男「ああ、俺と一緒に死んでくれ」

義妹(これから男と、ずっと一緒なのだから)

-10年前-

義妹父『お父さんはお前には言わなくちゃいけない事がある』

義妹『なーに、お父さん』

義妹父『これはもう決まってしまった事なんだ』

義妹母『お父さん…』

義妹父『お父さん?お母さん』

義妹父『お前が好きだ、だからずっと一緒だからな』

義妹『お父さん、何言ってるの』

義妹母『お母さんたちはね、少しだけ義妹と別れるの』

義妹母『それでもね、心はずっと一緒って事をいいたかったのよ』

義妹『心?』

義妹母『義妹にもきっとわかるから、幸せになってね』

義妹『うん、ずっと一緒だよ、お父さん、お母さん』

「そうだった、そんな会話でしたね、お父さん、お母さん」

-駅-

男(それから俺と義妹は付き合い始めた)

男(当然、それは幼を含めた全員にも告げた)

男(祖母はこれで義妹が本当の家族になれると喜んでいた)

男(そして今日は幼たちが帰る日だ)

男「今までありがとうな」

幼「いいのよ、貴方が決めた事じゃない」

幼(そうあの日私は決めたのだ、男が幸せならいいじゃないと)

幼(後悔がないわけじゃないでも、男とはこれからも)

幼「幼馴染として、応援してるわ」

男「ありがとう、俺も幼馴染として感謝してるよ」

義妹「よかったのですか、これで」

男「ああ、幼ともちゃんと話して決めたんだ」

男「あいつには悪いけど今の俺にはもっと大切な人がいるから」

義妹「そう言われるのは悪くありませんね、それでは帰りますか」

男「そうだな、俺たちの家に帰るか」

義妹「男」

男「なんだ、義妹?」

義妹「ずっと一緒ですからね」

男「ああ、当然だ、ずっと一緒だからな」

「これが私のお父さんから聞いた話、ずっとイチャイチャしてたな」

「お爺ちゃんはお婆ちゃんとずっと一緒だったんだね」

「私も、そんな人を見つけたいなぁ」

「きっと見つけられるわ、だって貴女は」

「男お爺ちゃんと義妹お婆ちゃんの子供だもんね」
―――――――――――――――――――――――――義妹END

-客間-

幼友「これで良かったの、義妹ちゃん」

義妹「これでいいんです、男はずっと気にしていましたから」

義妹「いいのは、いいんですけど、なんで皆いるんですか?」

委員長「それはですね、皆気になっていたからです」

元気「何だか元気がなかったしね、見てて分かるよ」

お嬢「それなら友達の私たちが気にするのは当然でしょ?」

友「そうだよ、だからここにいても当然だよね」

友1「ったく、男も水臭いよな」

友2「だよなー」

義妹「話してよかったのですか?」

幼友「まあ、結局結果は知られるんだし、それが早いか遅いかだしね」

義妹「まあ、そちらがいいと言うなら何も言いませんが」

義妹「さて、2人の方はどうなっていますかね」

-裏庭-

幼「あのね、もし私の事を気にしているなら忘れてほしい」

男「な、どうしてそんな」

幼「私ね、離れてから考えたの、私の告白が男を縛るんじゃないかって」

幼「私は男を不幸にしたいわけじゃないの、だからね」

幼「もし男に今気になってる子がいるならその子を選んでほしいの、ただ」

男「俺の気になってる子を…」

幼「また、幼馴染になってくれますか?」

男「ああ、俺たちは誰がなんと言おうとずっと幼馴染だ」

男(俺はそう言って手を差し伸べ、幼馴染は黙って握り返した)

男(幼は笑顔で泣いていた、俺は幼の決意を無駄にしないため何も言わなかった)

男(それから、泣き止んだ幼と色々な話をした)

男(昔の事、最近の事、これからの事、そんな取り留めもない事を話した)

男(ただ思うのは、きっと俺たちは前よりも仲が深まったと思う)

男(きっと俺たちは互いが結婚しても仲の良い関係を維持出来るはずだ)

男(そして、そんな取り止めもない話の途中だった)

幼「それでさ、男は誰か気になってる子はいるの」

男「う、お前このタイミングで聞くのかよ」

幼「悪い?」

男「悪い悪くないってかさ、お前も一度は俺に告白したのに聞くのかって」

幼「うん、だって私と男は恋人とはまた違う深い仲だし」

男「まあ、そうだな、恋人とは違う仲だしな」

幼「だから、その深い仲として男の気になる人が気になるって訳」

男「そうか、まあそれは心配ありがとうって言うべきか」

幼「それで誰なのよ、言いなさい」

男「俺の気になる人か…」

男(確かに俺は幼以外の誰かが気になっている)

男(家族である義妹は違うが、それが誰かはわからない)

男(俺はもう一度、それを考えてみる事にした、俺の気になる人を)

お嬢『好きで……会社の社長の娘になったわけじゃありません』

男(ふと、お嬢のその言葉が頭に浮かんだ)

男(あれは演技の中の台詞であるはずなのに)

男「まあ、1人気になっている奴はいるかな」

幼「そう、ならその子を大切にしなさいよね」

男「え、聞いてほしいわけじゃないけど聞かないのか?」

幼「当然でしょ、聞いてどうにかなるでもないし」

幼「でも、もし協力してほしいなら言いなさい、幼馴染として協力するわ」

男「そっか、ありがとな幼」

男(幼にもここまで言われてるし、俺も確認してみよう)

男(俺がどうして気にしているのかを)

男「それじゃあ、そろそろ戻るか」

幼「そうね、結構話したわね」

男(そんな事を話したせいか、俺は無性にお嬢に会いたくなっていた)

-民宿-

男(翌日、俺は1人で考え事をしていた、当然お嬢に関してだ)

男(最初、俺はお嬢に幼を重ねていた、それが悩みの種だ)

男(もしかしたら俺はお嬢に幼を求めていたのでは?)

男(そう考えてしまったが、底なし沼に嵌ったみたいに考えが進まなかった)

男「うがー、これはいかん、いかんぞ」

義妹「何を叫んでるのですか、男」

男「いや、ちょっと悩み事があってそれがどうもならなくてさ」

義妹「それなら気分を変えるため外に出てみてはどうですか?」

義妹「ちょうど頼みたい用事もありましたし」

男「それもそうだな、ここで腐っていても何も変わらないな」

男「わかった、で、何を買って来ればいいんだ?」

義妹「いえ、買い物ではありませんよ、ただのお使いです」

義妹「それでですね、場所ですが」

-お嬢邸-

男「ううむ、まさかこのタイミングでお嬢の家にお使いとは」

男「というか予想通りの豪邸住まいとは流石、お嬢様って感じだな」

男「それで、これはどうやって中の人を呼び出せばいいのか」

?「おや、君は?」

男「あ、すみません、この家の方ですか?」

?「まあ、そうだね、何か用事かい?」

男「実はですね…」

?「ああ、あの民宿って事はお嬢の友達かい?」

男「あ、はい、そうです、と言っても最近なんですけどね」

?「ふむ、という事は君があの、なら家に寄ってくれないか?」

男「え、いいんですか?」

?「ああ、私が許可する、お嬢も今は部屋にいるだろうし」

男「そうですね、せっかくなのでお邪魔します」

-お嬢邸・内-

男「あ、そういえば聞いてませんでしたけど貴方の名前は?」

執事「私かね、ふむ、執事とでも呼んでくれ」

男「執事さんですか、あ、俺の名前は男といいます」

執事「はは、それで男はお嬢の事をどう思ってるのかね」

男「え、いきなり直球ですね」

執事「家族として気になるんだよ、大切な事だからね」

男「それって…」

執事「実はね、お嬢は昔虐められた事があってね」

男「え、それって、もしかして」

執事「ああ、ここでではないよ、ここに来る前の学校でね」

執事「むしろここの学校の子は皆優しいよ、お陰でお嬢も救われたよ」

執事「だから私は聞かねばいけない、どう思ってるかをね」

男「それは、俺が今求めている悩みの答えです」

執事「それは、どういうことかね」

男「執事さんにはいいますが、俺は今、お嬢が気になっています」

執事「それはそれは」

男「でもそれがどういうものなのか分からないんです」

男「今日ここに来たのもお嬢に会えば何かわかるではないかと思って」

執事「君はお嬢の事をそこまで思ってくれているのか」

男「でもこんなの本人には言えませんけどね」

執事「私に言ってよかったのかね?」

男「誰か知らない人に話したかったもので、それに」

男「執事さんはお嬢に話さないと信じていますので」

執事「ははっ、そう言われると話せないね」

男「はははっ」

お嬢「あら、誰かと思えば男とお父様ではないですか」

執事→お嬢父「お嬢、私より男を先に呼ぶなんて酷いじゃないか」

お嬢「どうせまた執事とか名乗って人をカラかっていたのでしょ?」

お嬢父「はっはっはっ、それは言えないな」

男「お、お嬢、この人はお前の父親なのか?」

お嬢「そうですか、どのようにからかわれたのですか?」

お嬢父「相談を受けていただけさ、なあ男くん」

男「あ、ははは…まあね」

お嬢父「それじゃあ私は用事があるので男くんはお嬢と少し話していけばいい」

お嬢父「お使いの物は後で渡すのでそれまで頼むよ、お嬢」

お嬢「え、それはいいのですか、お父様」

お嬢父「彼は大丈夫だよ、私がそう決めたからね」

お嬢「それならいいのですけど」

お嬢父「それでは男くん、これを解決へのヒントとするがいい」

-お嬢の部屋-

男「そ、それでな、うん、何話そうか」

お嬢「男、どうかしましたか?」

男「いやぁ、ははは、何もなくはないけどな」

男(ヤバい、何だか2人きりという状況に凄くヤバい)

男(日本語がおかしくなるくらいにヤバい、言葉が出ない)

お嬢「男、本当に大丈夫ですか、もしかしてお父様に何か言われましたか?」

男(ヤバい、向かいに座ってるお嬢に何か言わないと)

男「いや、うん、まあ、それな」

男(あれ、何を言えばいいのかわからない、てかこれはさっきも考えた)

お嬢「はあ、お父様に一言申してきますわ」

男(あ、お嬢が行ってしまう、せっかくお嬢父がこの状況を用意してくれたのに)

男(何か、何か、何か、言うんだ!)

男「好きだ、お嬢!」

お嬢「え?」

男(あ、そうなのか、言葉にして理解した、俺)

男「好きなんだ、お嬢の事が」

お嬢「ひゃっ!?」

男(あ、顔真っ赤にして俯いた)

男「ああ、すまない突然で悪いが俺も今気づいたんだ」

男「お嬢の事をどう思ってるのか、咄嗟に出てきたあの言葉で理解したんだ」

男「俺はお嬢の事が」

お嬢「ストップ、ストップですわ」

男「な、急に口防がれても困る!?」

お嬢「そ、そんな何度も言わないでください!」

お嬢「ま、まだ頭が混乱しているのに困ります!」

男「わ、悪い、でも意識した瞬間から、気持ちが止まらないんだ」

お嬢「それでも待ってください、まだこちらの頭が混乱しているのですよ!」

男「そうか、それなら待つ」

男(答えを待つ時間は辛くはなかった、それは俺の中の疑問がスッキリしたからだ)

お嬢「そ、それでですね、告白の答えなのですが」

男「ああ、どんな答えだって受け入れる」

お嬢「私も、貴方が好きですわ、男」

男「よっしゃー!!!」

お嬢「男!?」

男「いや、お嬢の好きって言葉が頭に広がったら叫びたくなった」

男「俺、今最高に幸せだ」

お嬢「それなら、私も今最高に幸せですわ」

男「なら俺たちは今、最高に幸せな恋人同士だな」

お嬢「いえ、違いますわ、これからも最高に幸せな恋人同士ですわ」

男「そうだなこれからも最高に幸せなカップルだ」

男「そういえばさ、お嬢は俺の何処を好きになったんだ?」

お嬢「それはですね、男は私にとっての初めてですから」

男「初めて?」

お嬢「はい、ここの皆は私がお嬢様だと知っていても友達になってくれましたわ」

お嬢「でも男は私が虐められているお嬢様でも友達になってくれましたわ」

お嬢「きっとここの皆もなってくれますが、それでも初めては男ただ一人」

お嬢「それは過去に虐められていた私にとってとても特別な事ですから」

男「聞いておいて何だが、凄くは透かしいな、これ」

お嬢「それを聞いた貴方が言いますか、それじゃあ次は男の番ですわね」

男「え、番って」

お嬢「私を好きになった理由を私に教えてもらいますか?」

男「恥ずかしいからまた今度な」

お嬢「いえ、絶対話してもらいますわよ」

男(こうして俺とお嬢は恋人同士になり、イチャつくのだった)

-学校-

男「なあお嬢、宿題見せてくれないか」

お嬢「また夜更かしですか、自分でやらないと意味がありませんわよ」

男「だってよ、昨日はお嬢と」

お嬢「わ、わかりました、手伝いますから一緒に終わらせましょう」

男「さすがお嬢だな、助かる」

義妹「最近仲がいいですね、2人とも」

男&お嬢「そうか」「そうですか」

委員長「はい、誰が見てもそう思います」

元気「だよね、2人の間には割り込めないっていうの?」

友「そうそう、まるで恋人同士みたいだよね」

お嬢「みたい?みたいもなにも」

男「俺とお嬢は恋人同士だからな」

男(そう言って俺とお嬢は口付けをする)

男(俺とお嬢はこれからもずっと最高に幸せな恋人同士だ)
―――――――――――――――――――――――――お嬢END

-男の部屋-

幼(私と男は恋人になり、元いた町に戻る事になった)

幼(それなのに私は、未だに素直になれずにいた)

幼「起きなさい男、もういい時間よ」

男「ああ、まだ早くないか?」

幼「私には用事があるの、何もできない男の代わりにすることが」

男「う、そう言われると耳が痛いな、起きる事にするよ」

幼「それなら顔でも洗って来たら?」

男「すまん、そうする事にするよ」

幼「…またあんな態度とっちゃった、ただ男の為にしてあげたいだけなのに」

幼「…男のベッド、少しくらいなら」

幼(ああ、男、好き、大好き、素直に言えないけど好きなの)

-学校-

男「おはよう」

親友「お、男に幼、今日も仲良いな」

幼「別に、ただ男が心配だから一緒に来ただけよ」

幼友「幼、まだ恥ずかしがってるの?」

幼「べ、別に、そういうのじゃないわ」

男「まあ、いいからいいから」

親友「帰るときはあんなにイチャついてたのにな」

幼友「幼、家族にからかわれてから戻っちゃったし」

親友「でも男はいつも通り幸せそうだな」

幼友「当然でしょ、前と違って知っているんだから」

親友「それもそうか」

-男の部屋-

男「さて、どうしたものか」

男(俺は帰宅後に悩んでいた、当然幼との事だ)

男(俺としては幼がどれだけ俺を好きかは知っている)

男(今朝だっていつも通り俺を部屋から出したあと俺のベッドに埋もれていた)

男(とはいえやはり俺も男の子、人前でイチャつきたい)

男(しかし幼は素直になれなさは身をもって経験済み)

男「ん、ノックということは幼か、入ってきて大丈夫だぞ」

幼「…、ごめんね、男」

男「入ってきて早々に謝られてもわからないんだが」

幼「私、今日も素直になれなかった、好きなのに」

男「いや、俺はお前が俺を好きって知ってるから気にすることないぞ」

幼「ありがとう男、だからね、せめて」ヒシッ

男「ど、どうした、幼、急に抱き着いてきて」

幼「ダメ?」

男「いや、ダメじゃない」

幼「こ、言葉で素直になれないから行動で示そうかと」

男(真っ赤になった顔でこう言われて俺は益々幼に惚れ直していた)

男(この幼は他人には見せたくないので現状のままでいいかなと思う)

男(それに、これも俺が惚れた幼なのだから無理に変わる必要もない)

男「俺、幼には勝てないな」

幼「何それ?」

男「惚れた弱みって奴」

幼「それなら私も、男には勝てないわ」

男(結局この後も2人で抱き合いながら今日を過ごしたのだった)
END

-男の部屋-

男(それは義妹と恋人になった後のある日の話)

義妹「準備出来ましたか?」

男「ああ、いつも悪いな」

義妹「いえ、今日も早く食べて貰いたいので」

男「今日も義妹が作ってくれたのか?」

義妹「はい、男には私と一緒に死ぬ必要がありますからね」

義妹「健康管理は大切ですので、私は男専用の料理を作ります」

男「ありがとな、義妹の料理は世辞抜きに美味しいからな」

義妹「それじゃあ、あーん」

男「あーん、うん、これも美味しいな」

義妹「当然です、私の男への愛に溢れてますから」

-学校-

男「最近、義妹が良い意味でヤバい」

友「そうだね、あれはヤバいよね」

友「でもさ、ちょっと重くないの?」

男「愛されてるって考えると凄い幸せだぞ?」

友「それもそうだね、別に刺したりしないし大丈夫かな」

義妹「何をしているのですか、男」

男「何って、幸せについての話だが」

義妹「そうですか、ならそれは私と話し合うべきですね、あ、失礼しますね」

義妹「それでですね、幸せに関して話し合うなら私とじゃないんですか?」

男「義妹と幸せに関してって、一緒にいるだけで幸せなんだから必要ないと思うんだが」

義妹「それならより幸せになるために話し合いましょう」

友(義妹、こっちに来てから男の膝の上に座りながら男に抱き着いてる)

友「僕は邪魔みたいだし、は先に帰るね」

男「悪いな、また明日な」

義妹「それでは友さんも帰りましたし幸せについて話し合いましょうか」

義妹「ちなみに、私の幸せは前提として男が一緒なので忘れないように」

男「考えるのはいいんだが、俺たちも帰らないか?」

義妹「それはいいんですが、それならさっき友さんが帰る時に言えばよかったのでは?」

男「やっぱり、義妹とは2人だけで帰りたいからな」

義妹「男にもそういう考えができるなら幸いです」

男「まあ、俺たちは恋人同士なのだから当然だな」

義妹「それでは帰りますか、男、手を」

男「義妹って恋人繋ぎ、好きだよな」

義妹「だって恋人ですから」

-男の部屋-

男「最近思うんだがさ」

義妹「どうかしましたか、男」

男「義妹の部屋が荷物置きになってきたなと」

義妹「そうですね、民宿で用が無いときは常に男の部屋にいますからね」

義妹「今日も同じ布団で寝てますしね」

男「いや、プライベートが少しほしいかなと」

義妹「ダメ、ですか?」

義妹「私は常に男と一緒にいたいのですが」

男「ここでダメと言えない俺はもうダメなんだろな」

義妹「大丈夫ですよ、私はそんな男も好きですから」

男(今日も俺は義妹から離れなくなっていった)

男(まあ、デレデレな義妹も最高なのでこれでいいかな)
END

-お嬢の部屋-

男(俺とお嬢が学校でキスして以来、俺たちは学園でも有名な恋人同士だった)

お嬢「というわけで、お父様にバレましたわ」

男「え、今更…」

お嬢「これはかなり危険な事です、お父様は何かにつけて男性を私から離してきました」

お嬢「もし男が対象になったと考えると…」

男(正直、お嬢父に相談してる時点で殆どバレている気がするが)

男(いや、考えてみれば俺がお嬢を好きって事はバレててもその逆はわからない)

男「それで、俺はどうすればいいんだ?」

男「やっぱりここはお嬢を俺の嫁にしますと宣言するべきか」

お嬢「男、恋人になったばかりなのにそこまで、嬉しいですわ」

お嬢「という事で、これからお父様への挨拶を考えましょう」

男「そうだな、ちゃんと挨拶すればきっと許してくれるよな」

お嬢「そうです、そこでお父様を気絶させるような素晴らしい2人の愛を期待してます」

男「え、気絶するような2人の愛?」

お嬢「ええ、それぐらい愛をみせればお父様もきっと認めてくれますわ」

男「そ、そういうものなのか、でも気絶するほどの愛って何だ?」

お嬢「それを2人で考えるんじゃありませんか」

男「そうだったな、例えば」

お嬢「ひゃぁ、急に抱き着いてきて恥ずかしいですわ男」

男「これなら結構気絶するような愛じゃないか」

お嬢「いえ、もっと凄い愛を見せつけなければ、例えば」

男「お、お嬢、顔が近い、首に手を回されたせいでお嬢が近いから」

お嬢「こ、これだけくっつけばきっと気絶しますわ」

男「な、なら俺は…」

お嬢「負けませんわ…」

-お嬢邸-

男「結局昨日はいつもよりイチャついて終わったな」

お嬢「ええ、私も男とただイチャつくだけで他に何も考えてませんでしたわ」

お嬢「ここはお父様には真面目に答えましょう」

お嬢父「遅れてすまないね、それで用事って何だい」

男「実は、俺とお嬢は今、恋人同士になりました」

お嬢「それでその報告をお父様にしに来たわけですわ」

お嬢父「え、今更?付き合った直後のイチャつきが聞こえてたから知ってたんだけど」

お嬢父「それよりさ、子供が出来たら報告してね、その子にうちを継いで貰う予定だから」

お嬢「それはいけませんわ、私と男の子供の将来は私たちが決めますわ」

お嬢父「なんだと!?それは許さんぞ、うちはお前しかいないというのに」

男「結局、俺を無視して言い争いしてるな」

男(それでも笑いながら喧嘩してる2人を見ながら思う)

男(きっとこんな幸せな言い争いを繰り替えすのだろうと)
END

これでお嬢ENDと幼&義妹&お嬢の後日談的短編は終了です

???「男?」のシーンのキャラクターを伏線で出したかったんだけど・・・・ちなみにキャラ名は許嫁ですできればお願いします!!

-客間-

幼友「これで良かったの、義妹ちゃん」

義妹「それはこちらの台詞です、幼友さん」

幼友「私は、私は幼の応援をするって決めたから」

義妹「でもそれって、幼友さんが決めただけですよね」

義妹「男の気持ちは考えた事は無いんですか?」

幼友「だってどう見ても男は幼を」

義妹「告白してなかった事にする、幼と同じですね」

義妹「いえ、告白すらせずになかった事にしたのですから幼より酷いですね」

幼友「それって、何が言いたいの?」

義妹「いえ、ただ告白はしただけ幼の方がまだ素晴らしいですね」

幼友「そうだよ、私なんか所詮…」

義妹「これは思った以上ですね」

義妹「あれ、通話が来ましたので少し部屋から出ます」

幼友「あ、義妹ちゃん…出て行っちゃった」

幼友(でもそうだよね、幼はちゃんと告白したのに私は…)

幼友(こんな私が幼を応援する権利なんてあるのかな)

幼友(それどころかこんな意気地なしな私が幼と友達でいれるの?)

親友『俺はまた皆で仲良くしたいだけだ、そのためには全てにケリつける必要があるだろ?』

幼友「せめて気持ちだけは伝えて、ケリをつけるべきなのかも…」

義妹「すみません、少し話しすぎてました」

幼友「あ、義妹ちゃん、誰からだったの?」

義妹「それは、委員長でした、男がどうなったかという事を」

幼友「そういえば、男はどうなったのかな」

義妹(幼ではなく男ですか、私のいない間に何かあったのかもしれませんね)

義妹「仕方ありませんね、これは私からのお節介ですよ」

幼友「あれ、義妹ちゃん今何か言った?」

義妹「いえ、すみませんが少しここにいてもらえませんか?」

義妹「私はもう一度委員長たちに現状を説明してきます」

義妹「くれぐれも、黙ってここから何処かに行かないでくださいね」

幼友「う、うん、わかったけど、あ」

義妹「ふぅ、とりあえず幼友からの追及を回避して部屋から出れました」

義妹「まずは幼からですね、さっきの男からのメールを見る限り…」

義妹(これで男と幼友は、まあそこから先は2人次第と言ったところですね)

義妹(その間、私は幼を)

義妹「あ、すみません、幼ですか?私、義妹です」

幼友「義妹ちゃんが部屋から出てもう十分は経った」

幼友「まさか向こうで何かあったとか?」

幼友「…そういえば、男と幼はどうなったんだろ」

幼友(私、今の今まで頭から2人の事が抜けてた)

幼友(私、幼の事を応援するって言ってたのにどうして今まで抜けてたんだろ)

幼友「で、電話して聞く?でももしかしたら今ちょうどいい場面かもしれないし」

??「何やってるんだ、幼友」

幼友「何って、幼に電話してもいいか悩んでるの…って男!?」

男「お、おう、急に驚かれるとちょっと悪い事した気になるな」

幼友「え、て、どうして?」

男「どうしてここにいるのかって話だろうから答えるけど義妹にメールで呼ばれて」

男「だから幼友に義妹が何処に行ったか聞こうと思っていたが」

男「大丈夫か?何か焦ってるみたいだが」

幼友「え、ああ、うん、大丈夫だから」

幼友(これ、きっと義妹ちゃんが私の為に仕組んでくれたんだよね)

幼友(それなら私は思いをちゃんと伝えるべきなのかな)

幼友(でも、やっぱり私は幼の事を…)

男「義妹がいないなら仕方ないな、少しここで待ってていいか?」

幼友「うん、いいよ」

男「ありがとな」

幼友(そういえば、とはどうなったんだろ)

幼友(やっぱりここにいるって事は男は幼を)

幼友(ううん、それは私の都合のいい妄想だ)

男「なあ、幼友、少し話しないか?」

幼友「え、大丈夫だけど何の話?」

男「実はさ、俺、さっき幼と話していたんだ」

幼友「…知ってるよ、義妹ちゃんから聞いていたし」

男「え、マジか、あいつ余計な事を」

男「まあいいか、それで俺は幼に」

幼友「聞きたくない!」

男「えっ!?」

幼友「え、ごめん、ただそんな話、他人にするような話じゃないし」

幼友「そ、それにさ、幼も誰かに聞いて欲しいとは思わないのじゃないかな」

幼友(ごめん義妹ちゃん、やっぱり私は幼が大切だから)

幼友(でも本当は違う、ただ聞きたくないだけ、もしそれが望んでいたとしても)

幼友(あーあ、義妹ちゃんのせいで私、こんなにも未練が溢れてる)

男「これは、義妹が言っていた通りだな」

幼友「え、急にどうしたの男?」

男「いや、義妹も言っていたが幼友は他人を優先する」

男「だけど、今は誰かに譲らずに聞いてほしい」

男「俺は幼に恋人にはなれないと言った、そして」

男「俺が今気になっているのは幼友、お前だって言った」

幼友「え、私、なの?」

男「ああ、正直に言うと俺はお前と出会ってから幼と同じくらいに気になっていた」

男「そしてあの日、お前は自分の気持ちを封印して幼の応援をした」

男「あの時の俺はどちらかを選べなかったからその流れに乗った」

男「でもあの時に俺は言うべきだった、幼友も気になっていると」

男「そして今になって俺は、幼よりもお前が気になっている」

幼友「で、でもどうして私なの、幼じゃなくて」

男「正直わからん」

幼友「え!?」

男「でもさ、俺、今凄い胸がドキドキしてる、幼友が近くにいるだけで」

男「それでさ、ようやく俺は自分の気持ちに気づいたんだ」

男「だから今度は臆病にならずに言う、幼友、俺はお前が好きだ」

-???-

男「幼友!?」

幼友(その言葉を後に私は駆け出していた)

幼友(何処を目指していたわけでもない、ただ男から離れるべきと)

幼友「旅館は見えるけど、ここ何処だろう」

幼友(何も考えずに走った結果、何処とも分からない場所にいた)

幼友(だけど、周りは木に囲まれて一部だけ空が見える綺麗な場所だった)

幼友「はぁ、明日からどうしよう」

??「明日じゃなくて今から、でしょ」

幼友「幼、それならここは」

幼「そうよ、私が男に告白した場所で、私が男に振られた場所」

幼友「ごめん」

幼「やめて、それじゃあ私、また卑怯者になっちゃう」

幼「それにね、仕方ないじゃない、私は幼友に譲られただけ」

幼友「そ、そんなことない、私は本当に」

幼「今度は幼友が私の気持ちを考えて、私は卑怯者にもうなりたくないの」

幼「貴女が私の背中を押してくれたから、今度は私が貴女の背中を押すね」

幼「大事なところなんだから、お願いだから戻って」

幼友「幼、ごm、ううん、ありがとう」

幼「うん、ありがとうって言ってくれてありがとう」

幼友(私はきっと無意識に謝罪しに来たのだ、幼に)

幼友(男を幼から奪ったような気がしたから、でもそれは間違いだった)

幼友(それは男に告白した幼を侮辱する行為だ、それなら私がすることは)

幼友「私、ちゃんと男に返事する」

幼「うん、もっと正直になってね、幼友はそれができるのだから」

幼友(私は泣きながら旅館に戻った、今度こそ逃げないために)

幼「もう出てきても大丈夫よ」

義妹「そうですか、それなら心置きなく現れましょうか」

幼「それで、なんで幼友がここに来るってわかったの?」

義妹「単純ですよ、男が好きになった人が気になっただけです」

幼「貴女も素直になれないのね、もしかしたら」

義妹「もしかしたらはないですよ、男はちゃんと決めたんですから」

幼「知ってる、絶対に貴女よりは知ってる」

幼「だって、ずっと好きだったもの、16年間、ずっと」

幼「そうよ、ずっと好きだったの、だから仕方ないじゃない」

幼「私の好きな人は私を選ばなかった、だからって嫌いになれないじゃない」

幼「だから、祝福するの、私が好きになった人と、私の最高の友人を」

義妹「女ですけど、胸、貸しましょうか?」

幼「いらない、なんでいると思ったの?」

義妹「…泣きながらそう言いますか、貴女はもっと素直になればいいと思います」

幼「うるさい、だって仕方ないじゃない」

幼「私の16年間が終わったのよ、泣かない理由なんてないじゃない」

義妹「そうですね、仕方ないと思います」

幼「それに、」

幼「これは私が男を好きだった気持ちだから今ここで全部流さないと」

義妹「詩的ですね」

義妹「私たち、友達になれると思います」

幼「それ、なんで今言うの?」

義妹「私も、男が好きだったからです」

幼「それなら告白して振られてきなさいよ」

義妹「いえ、私は恋人にはなれなくても妹にはなれるので」

幼「それ、凄くズルい」

-旅館入口-

幼友「男、どうしてここに?」

男「実は幼からメールで、今度はちゃんと答えを聞くようにって」

男「だからもう一度言う」

幼友「待って今度は私から言わせて」

男「…わかった、ちゃんと聞く」

幼友「私ね、告白しない幼の事を卑怯者って言った」

幼友「私も好きなのに、どうして私より男に好かれてる幼が告白しないんだろうって」

幼友「でも本当に卑怯だったのは私だった、最初の告白だってそう」

幼友「ううん、直接言ってないし答えすら聞かない告白なんてないね」

幼友「それに今回だって逃げ出した、そんな卑怯者」

幼友「でも私は、幼に負けないように素直になるって決めた」

幼友「私、男が好き、本当は前から好きだった」

幼友「幼に遠慮してるなんて卑怯な言い訳で隠しきたけど、本当に男が好き」

幼友「こんな卑怯者から抜け出したばかりですけど、恋人になってください」

男「俺は一度も、幼友の事を卑怯者だって思ったことはない」

男「それどころか、流されるままだった俺の方が卑怯者だ」

男「そんな卑怯者から抜け出したばっかりの俺で大丈夫いいのか?」

幼友「もちろん、だって私はそんな男が好きだから」

男「俺も好きだ、幼友」

幼友「私たち、卑怯者から抜け出したばっかりのお似合いのカップルだね」

男「正直者になるために正直な気持ちを言う、キスしたい」

幼友「ふふ、私も、男とキスしたい」

幼友(そして私たちは正直者としての一歩を踏み出したのだった)

-駅-

男(俺と幼友が恋人になって数日後、幼友たちと一緒に俺も元の街に帰る日になった)

男(祖母から俺の父がまともになったので俺が帰っても問題ないらしい)

男(義妹も恋人同士はずっと一緒は一緒にいるべきだと俺に戻るべきと促してきた)

男(そして俺は戻る事を決め、前日は友人たちとお別れパーティーをした)

義妹「見送りは私だけですけど、寂しいですか?」

男「そりゃ離れるのは寂しいけどさ、また来れるから大丈夫だ」

義妹「そうですか、私も幼からメールで男の現状を聞けるので問題ないです」

男「そういえば、いつの間に仲良くなっていたんだ?」

義妹「男には秘密です、ほら、彼女が呼んでいますよ」

男「ああ、今まで楽しかった、次の休みに帰ってくるよ」

義妹「はい、何時戻ってきても大丈夫ですよ、幼友に振られたらどうぞ」

男「それはないから諦めてくれ、それじゃあな」

義妹「それは残念ですね、本当に」

幼友「つい呼んじゃったけど、本当にもういいの?」

男「ああ、会いたくなったらまた帰ってこれるしな」

幼友「…浮気はダメだからね」

男「するわけないだろ、義妹だぞ?」

幼「そうよね、もしするなら私とね」

幼友「幼!?」

幼「冗談、でも何時でも私のところに来ても大丈夫だから」

男「すまんが、俺は今、幼友にゾッコンだからな」

幼友「わ、私も男にゾッコンだからね」

親友「俺、完全に場違いだよな」

親友(幼は変わった、前よりも冗談も言うし本音もしっかり男にぶつけていた)

親友(そんな幼に対して男と幼友も正直な気持ちを返している、と思う)

親友「前とは違うが、これはこれで大団円かね?」

親友「おーい、俺も混ぜてくれよー」

親友(そして俺も、ケリを付けた親友たちの元に向かうのだった)

親友「俺も、好きな人探そう」

親友(でも少し、置いてかれた気分なのは秘密だ)

「それでどうなったの、爺ちゃん」

「いつも言ってるだろ、爺ちゃんと4人はずっと親友だって」

「知ってるよ、爺ちゃんいっつも同じ4人で遊んでるよね」

「この前、婆ちゃんが羨ましそうにしてたよね」

「それは、今度婆さんにはご機嫌取らんとな」

(そう言いながら手の中のアルバムを見ていた)

(写真の中の幸せな4人、それは特別な4人、ずっと仲良し4人)

「じゃあ俺達4人も遊んでくるよ、爺ちゃん」

(そしてそれは、受け継がれていくのだった)

(終わる事のない友情の輪は)
―――――――――――――――――――――――――幼友END

これで幼友の本編は終わりです
リク答えても乙も何もないのでてっきりもう見てないかと思ってた
&書き溜めなので思ったより時間はかかりましたが

幼友の後日談はネタが思いついたら書きます、一応本編は書いたので

>>417
まさかの新キャラですか、自分で書いてもいいのよ?
それでもと書いてほしいいうなら書きます、たぶん

-男の部屋-

幼友「い、イチャイチャしてみたい」

男「それは嬉しいけど、何故急に?」

幼友「いや、男と恋人になってこっちに戻ってきてから」

幼友「何だかんだで4人で遊んでばっかりじゃない?」

男「そうだな、何だかんだで集まる時はいつも4人だな」

男「一応2人きりになれる時もあるけど少しだな」

幼友「それでね、今日は幼と親友に頼んで2人きりにして貰ったの」

男「それで今日はイチャイチャしたいって事か」

幼友「そ、そういう事」

男「それは俺も当然OKだ、だがな」

幼友「な、何?」

男「イチャイチャって、どうすればいいんだ?」

男「いや、俺も幼友とイチャイチャしたい、だが」

男「何だかんだずっと4人で過ごしてきたせいか思いつかばないんだ」

幼友「か、考えて見れば私もそうかも、それは考えてなかった」

男「という事でだ、今回は2人でしたい事を言いあってそれを実行していこう」

幼友「それなら互いにしたい事も出来るわね」

男「という事でまずは幼友に譲るよ、何したい」

幼友「そ、そうね、それなら」

幼友(あれ、これ、どこまで言ってみていいんだろう?)

幼友(変な事言ってはしたないって引かれるは嫌だし)

幼友「ま、まずはギュッとして」

男「お、おう、こ、これでいいか」

幼友「…うん」

幼友(これ、駄目、今日ずっとこれだけでいいかも)

幼友「じゃ、じゃあ次は男の番ね」

男「あ、あぁ、わかってる」

男(正直どうしよう、まさか最初からあそこまで強烈だとは思わなかった)

男(というかまずはギュッとしてって次は一体どうなるんだ?)

男(ここは次に備えて控えめでいくか、いや、ここは俺も)

男「…幼友の膝で膝枕したい」

幼友「う、うん、いいよ」

幼友(膝枕ってことはあれもして欲しいのかな?)

幼友「み、耳かきもする?」

男「お、お願いします!」

男(て、天国、ここは天国に違いない)

男(でも次はどうしよう、というか幼友の次の提案も耐えれるか?)

幼友(うう、どうしよう、私も色々やってあげたいけど何処まで耐えれるかな)

男&幼友(今日、最後まで意識保っていられるかな?)

-学校-

男「という事になってさ、本当に昨日は危なかった、あーん」

親友「それは面白いことになっていたな」

幼「何だか私、本当に男を奪ってやろうかと思いだしたわ」

幼友「しないでね、あ、次は何がいい?」

親友「ていうか、イチャイチャがわかないってさ」

男「何だよ、あ、次は卵焼きで」

幼「今やっているのは何?」

幼友「昨日出来なかった事をやっているの、はいこれね」

親友「十分馬鹿ップルだから安心してくれ」

幼「私、本当に奪おうかしら」

男(こうやって俺たちは日々を過ごしていくのだった)
END

>>434では書かせてもらいます

すいません許婚出したいのでちょっっとだけ書かせてもらいます

親友「ところでさー男ー」

男「ん?あ次はタコさんウィンナーね」

親友「「許婚」って誰?」

男「え?」もぐもぐ

親友「この前俺らが学校であっちに行く計画立ててた時にもう一人行くはずだったんだよ」

男「その人が許婚って言ったの?」

幼友「あー確かにそう言ってた!」

幼「でも結局来なかったよね?」

親友「何でも先に行くとかなんとかで」

幼友「でも最近その許婚って人来てないらしいよ?」

幼「何であんた知ってんの?」

幼友「クラスの男たちが言ってたんだ」

男「あいつかー」

え、深夜が許嫁√を最後まで書くんじゃないの?

>>451え?そうなの?じゃあ書きます

今回の投稿は後々大事になるけど気分が悪くなる・・て



男「俺がまだ中学2、3年くらいの話だな」

男「許婚は急に俺の家に来て『遊ぼ!男くん!』『おままごとしよ!』なんてよく言う普通の女の子だったんだ」

男「でもあいつは確かに

今回の投稿は後々大事になるけど気分が悪くなる・・・かも?



男「俺がまだ中学2、3年くらいの話だな」

男「許婚は急に俺の家に来て『遊ぼ!男くん!』『おままごとしよ!』なんてよく言う普通の女の子だったんだ」

男「でもあいつは確かに可愛かっただからこそああなってしまったんだ」

幼友「一体何があったの?」

男「あいつは信用してた義理の兄に「強姦」されそうになったんだ・・・・」

親友幼友幼「え?」

>>453これは忘れてください

親友「ご、ごう・・・かん?」

幼友「嘘・・・よね?」

男「いや嘘じゃないそれも・・・二回もだ」

幼「ひ、ひどい」

幼友「だれにされたの?」

男「されたんじゃなくてされそうになったなんだけど・・・まぁいいやその時の話聞きたい?」

皆様の返答次第で決めますお願いいたします

深夜が現れないので深夜の設定を少し変えて許嫁√を開始

男(それは結局、幼とは恋人じゃなく幼馴染として関係を続ける事にした後の話)

男(俺たちは久しぶりに4人だけで集まって話し合いをしていた時だった)

幼友「そういえば、私と幼がこっちに来る話している時に声かけられた事があったよね」

親友「そうなのか?俺は知らなかったんだが」

幼「ええ、貴方がいない時、その一度っきりだったわ」

男「そうなのか、でも俺ってお前たち以外とそこまで仲良くなかったと思うんだが」

男「別に嫌ってるって訳じゃないが基本お前たちと一緒だったし」

親友「そうだよな、別に体育の時とかは男子同士で話したりしてたが女子の知り合いか」

幼友「でも私もあんな子見た事無いのよね」

幼「私も見た事なかったわ、あんな腰まである綺麗な黒髪、見たら忘れないだろうし」

男「腰まである綺麗な黒髪?」

親友「なんだ、お前、何か見覚えでもあるのか?」

男「いや、なんか頭に引っかかるんだけど思い出せないな」

親友「もしかして、幼以外にも小さい頃に結婚の約束をしてたとかないだろな」

??『そうです、私たちは許嫁、つまり結婚をするのです』

男「あった、かもしれない」

幼「もしかして、私を振ったのもその誰かのせい?」

幼友「攻めるわね、幼」

幼「冗談よ、でももしそうならちゃんと思い出してあげなさいよね」

男「ああ、ありがとな、幼」

親友「ま、とにかく今はせっかく4人で集まったんだし何処かで遊ぼうぜ」

幼友「と言っても何処で遊ぶつもりなの?」

親友「考えてなかったな、それならまた喫茶店で駄弁るか」

幼友「ま、それが一番よね、行きましょう」

男「おう、そうだな、そうするか」

男(それから俺たち4人は喫茶店で色々な事を話し合った)

男(幼との関係も今は冗談を言えるくらいには良好だし問題はない)

男(だけど、皆と駄弁りながらも俺の頭は黒髪の誰かに占められていた)

??『男くんは、私との結婚は嫌ですか』

-民宿-

義妹「おや、おかえりなさい、早かったですね」

男「ああ、ちょっと考え事があって先に戻らせてもらったんだ」

義妹「考えごとですか、まあ好きになさって下さい」

義妹「私は祖母の手伝いがありますので失礼しますね」

男「ああ、なんか引き留めて悪かったな」

義妹「いえ、義妹として義兄にはちゃんと付き合ってあげますよ」

男「それはありがたいな、とりあえず部屋に戻るか」

男「それにしても俺の知り合いで長い黒髪なんて誰かいたっけ」

男「確かに約束した記憶はあるんだが、流石に黒髪ってだけじゃ思い出せないな」

男「俺と付き合いの深い幼ですら知らないって事はそれだけ昔の話か、それとも」

??『私は、彼女と違って男くんを嫌ったりしません』

男「そう言えば、幼と少しギクシャクしてる頃に誰かと会っていた気がする」

男「でも俺はどうしてこんなにも誰かを思い出そうとするんだ?」

男「ううむ、これは誰かに相談した方がいいかもしれないな」

-民宿・庭-

女「それでまた私ってわけ?」

男「幼たちには相談出来ないし、そう考えたら」

女「まあ完全に他人の私なら逆に気兼ねなく相談出来るってわけね」

女「まあ聞いてあげるからとりあえず話してみなさいよ」

男(とりあえず俺は現状を説明、彼女は黙って俺の話を聞いてくれた)

女「そうね、私の勘だけどあんたとその誰かとの間に何か起こったんだと思う」

男「何かって、やっぱり悪い事か?」

女「そうね、私はそう思う、それも記憶から消したくなる程の飛び切りの奴」

女「でもあんたはそれでもその誰かを大切に思ってるから思い出そうとしてるだと思うわ」

女「だから私としては思い出すつもりなら覚悟しておくことねって事かな」

女「生半可な気持ちで思い出したらきっと後悔すると思うわ」

女「そうじゃなきゃ今までで思い出しているだろうしね」

男「そうか、ありがとうな」

女「いいよ、私もここを紹介して貰った恩があるしね」


-民宿・自室-

男「生半可な気持ちじゃ後悔するかもしれない、それでも俺は思い出したい」

男「でもどうすれば思い出せるんだ、もう少しこの誰かの情報が欲しいんだが」

男「今のところ情報は、幼が知らないって事と長い髪、そして俺の記憶だけ」

男「ああ、どうすれば思い出せるんだ、全然ダメだ」

義妹「何を騒いでるのですか、正直少しうるさいのですが」

男「すまん、どうしても思い出せない事があってな」

義妹「思い出せない事ですか、私に少し話してみませんか?」

男「そうだな、多分知らないけど何か手がかりを掴めるかもしれないし」

男(とりあえず俺は現状を説明、すると義妹は何やら考え始めた)

義妹「そうですね、男は依然こちらに来たという話をしたのを覚えてますか?」

男「ああ、小さい時の話だよな、確か写真も見せて貰ったと思う」

義妹「よく覚えてましたね、自分から振っておいてなんですが」

義妹「まあ続きを話しますがその小さい時に男から聞いたと思う話があるんです」

男「ほ、本当か、教えてくれ、今は情報が欲しいんだ」

義妹「私の記憶も少し曖昧ですのでそこは注意してくださいね」

義妹「その時私と男はまだ小さいこともありおままごとをしてたんです」

義妹「当然私はお母さん役を希望したら男がなら許嫁だねと言ったんです」

男「許嫁、だって?」

義妹「ええ、いつか結婚する人を許嫁って言うんだ、それで僕にも許嫁がいるんだって」

義妹「当時の私にはこいつ何言ってんだ状態でしたがまあそのまま続けましたね」

義妹「結局3日後には男は帰りましたしそれ以上の話はしませんでしたが」

義妹「これが何かの手がかりになるといいのですが、どうしましたか男?」

男「俺、思い出したかもしれない」

義妹「良かったじゃないですか、思い出したかったんでしょ?」

男「ああ、だけどどうして俺は今まで思い出さなかったんだ?」

義妹「男?」

男「すまん、少し一人で考えさせてくれ」

義妹「分かりました、今は何も聞かずにここを去ります」

義妹「ただもし話せるようになったら私じゃなくてもいいので話してくださいね」

-過去-

男父『ほら男、この子がお前の将来の結婚相手だぞ』

父友『はは、いくらお前が相手だからって娘は渡せないな』

男父『そうか、俺は昔の約束をしっかりと覚えてるんだがな』

父友『うぐ、だが娘が断ったらこの話は無しだからな』

男父『こいつは俺と違って立派な奴になるからその心配は無いぞ、はは』

父友『お前自身がそれを言うのか、まあいい、ほら、挨拶しなさい』

??『…』

父友『すまん、少し恥ずかしがってるみたいだな』

男父『ほら、ここは男子である男から挨拶してやれ』

男『うん、男です、よろしく』

父友『ほら、彼が挨拶してくれたんだからお前もしなさい』

??『…よろしく、お願いします』

男『髪綺麗だね、なんて名前なの?』

許嫁『あっ、あの、許嫁って言います、髪褒めてくれてありがとう』

男『最近会えないけどそっちはどう?』

許嫁『はい、こっちは元気ですよ、でも男さんは少し元気ないですね』

男『最近友達の幼が少し会ってくれないんだ』

男『もしかして、嫌われたのか?』

許嫁『私は、彼女と違って男くんを嫌ったりしません』

男『ありがとう、許嫁ちゃんは優しいな』

許嫁『何故なら私は許嫁ですから』

男『許嫁って、将来結婚する人だよな』

許嫁『そうです、私たちは許嫁、つまり結婚をするのです』

許嫁『男くんは、私との結婚は嫌ですか』

男『嫌じゃないけどその幼ちゃんとも約束したから』

許嫁『私との結婚は嫌だったんですか?』

男『嫌じゃないけど、結婚が1人としか出来ないって知らなかったんだ』

許嫁『それなら私負けません、その幼に勝ってみせますよ』

男『う、うん、ありがとう』

男『え、それって本当なのか』

男父『ああ、許嫁が襲われかけた』

男『そ、そんな、一体誰に?』

男父『義兄だ、お前は会った事はないだろうが』

男『そ、それで許嫁は、許嫁は大丈夫なのか?』

男父『大丈夫とは言い難い』

男『お、俺、許嫁ちゃんと会いたい』

男父『それは無理なんだ、男』

男『どうして!』

男父『これを読めばわかると思う』

男『これって、手紙?』

男父『ああ、俺は父友から事情を聞いた』

男『この手紙を見ればその事情がわかるって事か?』

男父『ああ、一つ言っておく、お前は悪くない』

男『え?』

-民宿・自室-

男(手紙に書いてあったのは謝罪とお別れ)

許嫁『男性が怖い、それが父であれ怖いのです』

許嫁『その時、私は怖くなりました、もしかしたら私は今』

許嫁『男が嫌いになるかもしれないと』

許嫁『私は男が大好きです、愛しています』

許嫁『それなのに男を嫌いになるなんて、それは私にとっては地獄です』

許嫁『もしかしたらですが、それは予想でありながら私を恐怖に染めました』

許嫁『そのため私は、男と会う事をやめます』

許嫁『ごめんなさい、私からの一方的な言葉で男は悲しむかもしれません』

許嫁『それでもごめんなさい、私は男を嫌いたくないのです』

男(それから先も謝罪に溢れていた)

男(文字は先に進む程に滲んでいき、最後の方は読めなかった)

男(俺には許嫁ちゃんにおきたその事実と、許嫁ちゃんと別れる事になった事実が残った)

男(そして俺はその事から逃げ出すために記憶から許嫁の事を消した)

男「結局、俺は逃げ出したのか、許嫁ちゃんの事から」

男「もし本当に許嫁ちゃんが幼たちに接触を図ったって事は解消されたのか?」

男「でもそれなら親友がいる時に声をかけただろう」

男「それに許嫁ちゃんから逃げ出した俺に今更受け入れる権利があるのか?」

男「今の彼女の現状もわからないし、あくまで予想だよな」

男「でも、それでも俺は許嫁ちゃんに会ってみたい」

男「しかしどうやって許嫁ちゃんを探す?」

男「今じゃ俺も父との関係は切れたし手がかりが全くない」

男「それなら義妹に聞いてみるか?」

男「いや、さっきの会話からして知らないだろうし」

男「ううむ、それでも1人で考えるよりはマシか、義妹に相談してみるか」

-民宿・義妹部屋-

男「という事で、協力してくれ、頼む!」

義妹「それで私に相談しましたか、それは良い手ですね」

義妹「とはいえ私1人ではどうにもなりませんので少し待っていてください」

男「戻ってきたか、結構時間がかかったな」

義妹「ええ、これを手に入れるのに少し説得すべき人がいますので」

男「その紙に何かあるって事か」

義妹「はい、それではこれを手掛かりにどうぞ」

男「これって、電話番号?」

義妹「当然、許嫁さんのではありません、あくまで手掛かりです」

男「そこまで言うこの電話番号は誰の奴なんだ?」

義妹「男父のです」

男「俺の、父の?」

義妹「ええ、祖母に相談して、現状を確認して、何とか許可貰いました」

義妹「実は男父は男と別れてから酷く後悔したそうです」

義妹「そして祖母の相談の元、今までしっかりと働いていたそうです」

男「そうなのか、父が」

義妹「ええ、男の話から現状1番許嫁に近い人物でしょう」

義妹「頑張って下さい、許嫁さんに会える事を願っていますよ」

-民宿・自室-

男「これを使えば許嫁ちゃんの手掛かりが掴めるかもしれない」

男「でも俺も冷静に話せるのか?」

男「俺は父のせいでこっちに来た、結果としては悪くはなかったが」

男「だけど父が原因なのに違いない、それでも俺は許嫁ちゃんの情報が知りたい」

男「えっと、これでっと、もしもし」

男父「その声、もしかして、男か」

男「あ、あぁ、俺がよ、父、男だよ」

男父「ああ、わかる、それにしても祖母が許可したのか?」

男「うん、間接的にだけどな」

男父「間接的?それはどういう事だ?」

男「ああ、俺が知りたい事があるって義妹に聞いたら義妹が祖母にって形で」

男父「知りたい事か、それは俺にどうにかできるのか?」

男「ああ、協力してくれるのか?」

男父「俺のせいでお前に辛い事させたからな、協力できるなら何でもするぞ」

男「実は許嫁ちゃんの事が知りたいんだ」

男父「お前、思い出したのか?」

男「ああ、最近許嫁ちゃんを見たって話を聞いてな」

男父「あの許嫁ちゃんが?お前も思い出したんだろ、あの子は」

男「ああ、出会ったのは俺じゃないし、あくまで又聞きなんだが」

男父「そうか、それなら少し待っていてくれるか?」

男「今でも電話出来るのか?」

男父「あいつは俺が落ちた後も心配してくれてな、実は祖母が俺の現状を知ったのもあいつが原因だ」

男父「お陰で俺もこうやって戻れたしな、あいつ様様だよ」

男父「さすがに許嫁ちゃんの内容は話してないがな、俺も聞けなかったし」

男「そうだったのか、全く知らなかった、俺がこっちに来たのにそんな事情が」

男父「ああ、だからちゃんと聞いてやる、少しでもお前への罪滅ぼしになるならな」

男「ありがとう、でも俺ももうそんなに恨んでないよ」

男「そりゃ、まだ全部許せた訳じゃないけどこっちに来れて良かった事ばかりだしな」

男父「そうか、ありがとう」

男「ううむ、電話してから結構経ったがまだかかってこないな」

男「あれ、知らない電話番号だな、とりあえず出てみるか、もしもし?」

父友「男くんだね、私だ、父友だ」

男「え、あ、はい、お久しぶりです」

父友「ああ、硬くならなくていいよ」

男「はい、ありがとうございます」

父友「それで男父から話は聞いたよ、私の娘の話だね、それが実は私も詳しくは知らないんだ」

男「え、でも許嫁ちゃんは父友さんの」

父友「実はね、娘は今嫁の所にいてね、私も時々電話で聞くぐらいなんだ」

父友「昔よりは話せるようになったんだがね、それでも完全に治った訳じゃないからね」

男「すみません、失礼でしたよね、俺」

父友「だが詳しくは知らないが妻に聞いてきたよ、娘は今1人で出かけている」

父友「そしてその場所はキミのいる場所だ」

男「え?」

??「ここにいましたか、男」

父友「おや、どうかしたのかい、男くん?」

男「すみません、また後で連絡します、急ですみません」

父友「あ、ああ、それではこの電話番号に頼むよ」

??「電話、終わりましたか?」

男「ああ、その髪、その顔、お前はもしかして」

許嫁「はい、男、私、許嫁です」

男「でも、お前は」

許嫁「はい、男性恐怖症になりました、それでも私は男に会いたかったのです」

許嫁「昔からお母様に頼んで男の写真だけ用意してもらいました」

許嫁「最初は怖かったです、でも写真という事で何とか大丈夫になりました」

許嫁「それから私は男の写真だけを手に入れていきました」

男「俺、盗撮されてたのか」

許嫁「すみません、それでも男に会いたかったのです」

許嫁「そうして私は男の事を見続けていました」

許嫁「そして私はついに決意しました、男に会う決意を」

許嫁「その最終試練として男のいる学園に行きました」

男「他の男子に会わなかったか、大丈夫だったのか?」

許嫁「はい、途中他の男子に見られる事があってそれが凄く辛かったです」

許嫁「それでも私には男に会いたいって気持ちがありました」

男「許嫁ちゃん…」

許嫁「しかし男はいませんでした、でもそこで男の転校を聞きました」

男「そこで幼たちの話になるのか」

許嫁「やはり彼女たちの1人が幼さんですか」

男「ああ、許嫁ちゃんは出会った事は無かったか」

許嫁「はい、でも彼女たちの会話からわかりました、あの幼さんだと」

許嫁「ともかく、お陰様で今ここに来る事が出来ました」

許嫁「そして、男さんに会う事が出来ました」

男「許嫁ちゃん、でも俺はキミの事を一度忘れていたんだ」

許嫁「仕方ありません、私から男さんを避けたのが原因なのですから」

許嫁「私も男さんを避けていたのに、許してくれますか?」

男「俺が、許嫁ちゃんを許さない理由はないだろ」

許嫁「ありがとうございます、男さん」

男「俺こそ、許してもらえるかと聞きたいぐらいだ」

許嫁「それこそ私が許さない理由はありません」

許嫁「言いましたでしょ、私が私の意思で男さんを嫌うわけありません」

許嫁「だけど怖かった、写真を見たとき嫌うんじゃないかって」

許嫁「私の意思とは関係なく、私の身体が男さんを嫌うんじゃないかと」

許嫁「でも嫌わなかった、その時思いました、私には男さんしかないんだって」

許嫁「こんな私で良ければ、貰ってくれませんか」

男「その前にさ、俺からも言わせてくれ」

男「こんな俺で良ければ、貰われてくれないか」

許嫁「男さん、私の答えはわかりますよね」

男「それでもさ、俺から言わなきゃいけないだろ、これでも男子なんだし」

許嫁「そんな男さんを、私は好きになったのですよ」

男「俺も、どんな許嫁ちゃんだって好きだよ」

男(それからしばらく2人で色々な事を話し合った)

男(昔仲良かった思い出の事、今自分がどう過ごしている内容の事、そしてこれからの事)

男(そして俺と許嫁ちゃんは2人で義妹に報告した)

男(義妹はただそうですか、の一言でとくには何も聞かなかった)

男(それから他の皆にも報告をした、当然幼馴染にものだ)

幼「結局、私がずっと男を好きでいれなかったのがダメだったのね」

男(ただそう一言、幼は言った)

男(それから幼はリハビリという名目でこっちで過ごす事になった)

男(男性はまだ俺以外は苦手としているがそれでもかなり慣れていってるらしい)

男(女性陣とは全員と仲良くなっていた、当然幼ともだ)

許嫁「私たちは同じ男性を好きになった仲ですから」

男(と許嫁は言っていたが、それは逆に不仲になるんじゃないかとは聞かなかった)

男(俺も幼とは幼馴染として関係を続けているのだから)

男(そして俺たちは許嫁を含めた全員でここで過ごしていき)

「結婚、おめでとー」

男「ようやく、許嫁ちゃんと結婚出来たな」

許嫁「待たせてしまってすみません、どうしても男性に慣れておきたかったのです」

許嫁「何故なら、私がお世話になった皆さんをお誘いしたかったので」

男「そうか、俺としては男性は苦手のままでも良かったんだが」

許嫁「どうしてですか?」

男「その方が許嫁を独占出来るからな」

許嫁「分かっているでしょ、私は男性として男だけを愛しています」

男「わかってる、俺も女性としては許嫁ちゃんだけが好きだから」

許嫁「それならいいのです、でもこれからはもう1人愛してもらう必要があります」

男「え、もしかしてそれって」

許嫁「はい、今の私ならどちらでもちゃんと愛せますよ」

男(こうして俺たちの物語は続いていく)

男(もう彼女は俺の許嫁ではない、彼女は俺の)

男「これからもよろしくな、俺のお嫁さん」

許嫁「はい、私の旦那様」
―――――――――――――――――――――――――許嫁END

許嫁√終了したので

>>1-259:初代
>>324-340&>>447-457:深夜

以降、3代目
>>344-352:共通
>>357-368:幼馴染本編
>>357-358&>>370-385:義妹本編
>>357>>390-403:お嬢本編
>>404-407:幼馴染後日談的短編
>>408-411:義妹後日談的短編
>>412-414:お嬢後日談的短編
>>357>>418-433:幼友本編
>>439-442:幼友後日談的短編
>>462-481:許嫁本編

男「暇だ」

何も無い土曜日幼友は幼とショッピングへ親友は親友の家の手伝い、義妹の家に行くには遠い、許嫁は依然として男性恐怖症
要するに遊ぶor話す人がいないのだ

男「何かいいこと無いかなー」

ピンポーン

男「ん?誰だろ」

玄関を開けて見てみると

少女が玄関の前に立っていた


こんな感じでどすか?

結局深夜がいつまで待っても書かないので完結させるため書きます
ちなみに日がかなり空いたので少し変&深夜の設定を少し変えます

許嫁後日談的短編も書いてなかったのでついでに

-男の部屋-

男(許嫁と付き合い始めたある日、許嫁は俺の部屋に来ていた)

男(許嫁は俺の近くがいいと俺達の住む民宿の一部屋を借りていた)

男(とはいえ流石にまだ学生なので別の部屋である)

許嫁「それでですね、今日は男性に慣れるという名目で男さんとイチャイチャします」

男「名目なんだ、それ」

許嫁「はい、私は今まで男さんと一緒に過ごす事が出来ませんでした」

男「許嫁ちゃん…」

許嫁「それを今更何か言ったりしません、今男さんと一緒なんですから」

許嫁「でもそれとこれとは別問題です、私は男さんともっと一緒にいたいのです」

男「は、はぁ、それで何をするの?」

許嫁「それはですね、最初からやっていこうと思います」

男「最初から、って所謂恋人付き合いを?」

許嫁「いえ、せっかくなので出会いからやっていきます」

許嫁「男と結婚する事になった許嫁です、よろしくお願いします」

男「えっと、男です、どうかよろしく」

許嫁「男さん」

男「あぁ、許嫁ちゃんと結婚する男です、よろしく」

許嫁「はい、これからずっとよろしくお願いします」

男「これでいいのか?」

許嫁「はい、こうやって私と男さんとの思い出を作っていきます」

男「よし、それなら次は何をするんだ?」

許嫁「えっとですね、今は出会ったところですよね?」

男「うん、それが何か?」

許嫁「それでですね、男さんと私が出会った時は小さかったですよね」

男「まあそうだな、それが一体?」

許嫁「お、お医者さんごっこがしたいです」

男「ほ、本気かどうかは聞かない、患者はどっちだい」

許嫁「男さんは、どっちがいいですか?」

男「どこか悪い所はありますか?」

許嫁「お、お腹の調子が悪いです」

男「おっ!?」

許嫁「もしかして、他の所が良かったですか?」

男「いや、そうじゃなくて、決して円周率は関係ない、です、はい」

許嫁「そ、それじゃあお願いします、ね」

男「本当に、いいんだね?」

許嫁「はい、道具はありませんから、触診で」

男「いきます…」

許嫁「んっ」

男「うぐっ!?」

許嫁「はぁはぁ、服はめくりますか?」

男「それは、まだ勘弁してください」

許嫁「それじゃあいつか、期待してますね」

男「はい、頑張ります」

男「きょ、今日の所は、ここまでで」

許嫁「そうですね、少し頑張り過ぎました」

男「これからはもっとお手柔らかにね」

許嫁「はい、小さい頃は終わったのでこれからはもっと」

男「は、はは、許嫁ちゃんには負けるよ」

許嫁「当然です、ずっと男さんの事を思ってきたのですから」

許嫁「これからはアルバムが埋まるくらい思い出を作りましょうね」

男「うん、そうだな、でも」

許嫁「何かありましたか?」

男「今日のこれはアルバムに残すのは少し恥ずかしいです」

許嫁「それじゃあ恥ずかしがる男さんをアルバムに残しますね」

男「お腹触ってる時の許嫁ちゃんの顔をアルバムに残してもいいなら」

許嫁「うっ、男さん、えっちです」

男「許嫁ちゃんには負けるよ」

許嫁「もー、男さーん」

-登校路-

男(結局俺は誰も選ぶ事はなかった、つまり保留だ)

男(全員と仲良くはなったが俺は決断できる程誰かを好きにならなかったのだ)

男(幼とも話し合い、とりあえずは前の関係に戻る事にした)

男(親友にもその事を話すと、仕方ないなと言い馬鹿騒ぎした)

男(そして俺は義妹たちに別れを告げてまた地元に戻る事にした)

幼「ほら、早くしないと遅刻するわよ」

男「わかってるって、ったく他の皆はどうしたんだよ」

幼「あんたが遅いからもう行ったわよ」

男「うぐ、仕方ないだろ、色々手続きとかあったんだよ」

幼「だから私だけ残ってあげたでしょ、ほら走って」

男「って、おい、ちゃんと前見ろよ」

幼「え、っきゃあ!?」

?「おっと、大丈夫ですか?」

幼「え、えぇ、ありがとう」

?「いえ、こちらもちゃんと前を見ていなかったので、すみません」

男「何やってんだよ幼、あぁ、誰だか知らないが悪かったな」

?「気にしないで下さい、っと、手を繋いだままでしたね、すみません」

男「いや、なんで俺に謝るんだ?」

?「いえ、一緒にいたものでてっきり貴方の彼女かと思いまして」

男「いや、彼女じゃないぞ、幼は」

幼「そうね、私たちはそういう関係じゃないわ」

?「そうですか、彼女ではないのですか」

男「ただ俺の大事な奴だな、幼は」

?「そうですか、では私も急いでるのでまた後程」

男「行ったか、でもなんでまた後程なんだ?」

幼「それより急ぐわよ、ほら走って」

男「お、おう」

-学校-

男「って事があったんだよ」

親友「それはちょっと気になるな、大事な人って言い方が」

男「な、なんだよ、お前だって大事な友達だぜ?」

親友「あの時お前は誰も選ばなかっただろ、でもさ」

親友「なんだかんだ言って幼は特別なんだろ?」

男「そりゃな、俺にとってあいつは特別だ」

男「ずっと同じじゃないだろうけどそれは変わらない」

親友「それが恋愛か、はたまた親愛かは今後って事だな」

男「こんな俺を好いてくれる奴いるかは気になるけどな」

親友「いるだろ、義妹とも結構いい仲だったし」

親友「もしお前が最初から田舎にいたら大事な人は義妹だったと思うぜ」

男「確かにな、義妹はいい奴だ、ってうわ!?」

?「きゃっ!?」

男「すまん、大丈夫か?」

?「いえ、衝突の衝撃で喀血しそうです」

男「そういうヤバい冗談はやめてくれ、てい」

?「やん、すみません、私こういう冗談をよく使う者で」

男「もし本当に病人とかだったら心配するだろ」

親友「だな、それより他校の制服だと思うんだけど」

?「あ、これはここに転校してきたのですが何分急で制服が前の学校で」

男「へぇ、あ、俺は男って言うんだ、よろしくな」

親友「俺は親友、男とは結構長い事付き合いのある関係だな」

転校生→転校「それじゃあ私の番ですね、転校生と言います」

転校「用事があるので今はこれでお別れですね、また後程」

親友「行ったな、何だか一波乱ありそうだな」

男「また後程、そう言えば朝のあいつもそう言ってたな」

親友「そうだな、俺は何となく予想はついたぞ」

池面「転校生の池面です、この度この学校に転校する事になりました」

転校「その妹の転校です、今にも緊張で倒れちゃいそうです」

池面「こういうおふざけが好きな妹共々、どうかよろしくお願いします」

担任「手続きなど関係でこの時間からだ、皆仲良くな」

幼「ねぇ男、あれって今日の朝に私がぶつかった」

男「そうだな、そしてもう1人は俺が昼休みにぶつかった」

親友「まさか兄妹とは、さすがにそこまでは予想がつかなかったな」

幼友「ねえ、2人ともこっちに視線向けてるんだけど」

担任「お、そこの仲良し組と面識ありか、なら席はその近くにするか」

池面「そうですね、そうしてもらえると有り難いです」

転校「やっほー、男と親友、また会ったね」

幼友「よくわからないんだけど、これって波乱の予感?」

親友「ま、そういう事だな」

池面「へえ、君たちはそんなに仲がいいんだ?」

男「一時期俺が家庭の事情で少し別れてたけどずっと仲良しだな」

親友「まあ離れていただけで関係が途切れたわけじゃないからな」

転校「いいなー、そういう関係、私病弱だからそういう関係築きづらくて」

男「池面、こいつ本当に病弱なのか?」

池面「私からは言えないな、妹と仲良くなったらわかるよ」

幼友「それより2人はどうしてこの時期に転校してきたの?」

転校「女には秘密があるものだから、詳しく聞きたい?」

幼「別にいいわ、それより私たちとだけ話してるけど」

池面「何か都合が悪かったかい?」

幼「少しね、周りの視線が、ほら」

男「そうだな、俺達だけで2人を独占するのも悪いな」

転校「じゃあまた後でね、また話してね」

池面「また君たちの話を聞かせてくれると嬉しいよ、それじゃあ」

親友「行ったか、それにしても池面の奴」

男「あいつがどうかしたのか、もしかして惚れたとか?」

親友「冗談やめてくれ、確かに顔は俳優かと思ったけどさ」

幼友「そうね、そしてその転校生と朝にぶつかった幼」

幼「何よ、ちょっと前向いてなかったのよ」

幼友「男の世話でね、これなら少女漫画みたいにはならないわね」

親友「あれか、朝ぶつかってお前は朝の、って奴だな」

男「確かに印象はつくから意識しそうだな、確かに少女漫画みたいだな」

幼「そう言うなら男も転校とお昼ぶつかったんでしょ?」

男「でも昼で学校の中だろ?定番とは外れてるしな」

親友「まあ悪い奴じゃないだろうし気を付けて仲良くしていこうぜ」

男「悪い奴じゃないなら何に気を付けるんだよ」

親友「色々だよ、色々」

男「それじゃあ帰るか、今日はどうする?」

転校「そうね、すぐに倒れちゃう私を連れて町巡りね」

男「いや、転校には聞いてなかったんだが」

転校「ショック、私、倒れちゃうかも」

池面「悪いね、でも私たちも混ぜてくれないかい?」

親友「いいのか、あっちで大量の女子がお前を呼んでるぜ?」

池面「やめてくれよ、大声では言えないけどちょっとあっちはね」

幼友「そうね、あっちに参加するのはかなり勇気がいると思うわ」

幼「私としてはあっちに参加して欲しいんだけど」

転校「そんな事言わないで、ね、お願い」

男「わかったから、近づくなよ、びっくりするなぁ」

転校「よかったー、断られたら私の吐血が炸裂したわ」

男「吐血って、炸裂するものなのか?」

親友「それじゃあ今日はこの6人で行くか」

池面「悪いね、妹が迷惑かけたみたいで」

幼「別にいいわ、別に池面が嫌ってわけじゃないから」

池面「おや、ならどうしてさっきは」

幼「明日あの女子達から色々と聞かれるかと思うと、ね」

池面「それはすまなかった、今度何かお詫びをするよ」

幼友「それぐらい今日は忘れて遊びましょ」

転校「私としてはね、こことか、こことか、こことか」

男「ってどれだけ回るつもりだよ、こんなに回れるわけないだろ」

転校「でも私、病弱だからこういう所回った事なくて、あちょっと待ってね」

男「何するんだよ」

転校「いや、瞳潤ませるために目薬使うから」

男「親友、こいつを俺1人で相手するのは辛いんだが」

親友「という事でだ、早く池面も来てどこ回るか考えてくれ」

池面「それはすまなかった、それじゃあカラオケがいいかな?」

男「カラオケか、そういえば田舎にいたときは遠くてあまり行かなかったな」

転校「カラオケに行くの?それじゃあ喉潤しとかなくちゃね」

幼友「転校ちゃん、何飲んでるの?」

転校「私喉が渇きやすいからこういうの飲んでおくの」

幼「そういうのあるんだ、売ってる奴?」

転校「ふっふっふっ、ふが3つ」

男「なあ池面、こいつの頭にチョップしていいか?」

転校「そ、そんな、病弱な私に暴力を振るうの?」

池面「少しくらいなら兄として許可するよ」

転校「兄さん、そん、っいた!?」

親友「あれ、結構痛いぞ、男のチョップ」

幼友「そうよね、ん、どうかしたの幼」

幼「ううん、なんでもない、私たちも混ざろう」

-帰り道-

男「いやー、今日はかなり楽しかったな」

幼「そうね、いつもとは違う2人がいたしね」

男「そうだな、男だけになった時とかは他の奴とも結構話すんだけどな」

男「こうしていつもの4人の時に他の誰かがいるのは新鮮だな」

幼「私も、いつも4人で行動してるわね」

男「だよな、それにしてもあいつは本当に」

幼「転校の事?」

男「ああ、あいつ本当に池面の妹かよってくらい違うな」

幼「そうね、かなりはしゃいでいたわね」

男「お陰でかなり振り回されたよ、あいつの病人ネタもしつこいし」

幼「ねえ、」

男「ん、なんだ?」

幼「いや、また明日ね」

男「あ、もう家だったのか、それじゃあ明日な」

-幼の部屋-

幼(向こうから戻って来てそれなりの時間が経った)

幼(男との関係は変わったようで変わっていない)

幼(私の中の男への想いも、)

幼「なんだか転校との距離が近かったように感じる」

幼「羨ましいの、かな」

幼(男の中で私はあくまで大事な人、恋人とかではない)

幼(もし私が戻ってきた後も好意をぶつけていれば或いは)

幼(こういう時に自分の意気地ない部分が嫌になる)

幼(私にも転校と同じくらいに男に近づければ)

幼「でも、私は」

『確かに少女漫画みたいだな』

幼(本当に私が少女漫画の主人公ならとっくに男と恋人なのに)

幼「もし私が池面と近づいたら男は私を意識するのかしら」

幼(そんな考えを口ずさんでしまうくらい、私は心を拗らせていた)

-学校-

転校「ねーねー、ちょっとこれ運ぶの手伝ってくれない?」

男「いや、それお前が頼まれたんだろ?」

転校「病弱な私1人に運ばせるつもりなの、うるるん」

男「はぁ、親友は何処に行ったんだ?」

幼「さっき幼友とジュース買いに行ったじゃない」

男「そうだった、仕方ないから俺が手伝うよ」

幼「私も手伝うわよ」

男「幼は女子だろ、親友がいたら手伝わせたんだから」

転校「いってらっしゃーい」

男「お前が頼まれたんだからお前は行くんだよ、チョップ」

転校「あいた!?、うう、行ってくるね幼」

幼「ええ、待ってるわ」

幼「ふぅ、何だかんだであの2人と仲良くなったわね」

池面「あの2人って、私と妹の事かい」

幼「ええ、呼び出されてたみたいだけど?」

池面「ああ、友達は出来たかとか、そんな話だよ」

幼「でも転校は呼び出されたのは見た事ないわね」

池面「兄である私が代わりに説明してるからね、それで他の皆は?」

幼「全員ちょうど出ている所よ」

池面「そうか、それは困ったな」

幼「もしかして貴方も何か頼まれたの?」

池面「ああ、次の授業の教材を運んでくれってね」

幼「妹が片付けで兄は準備、何かしたの?」

池面「多分これを理由に誰かと話せって事だと思うよ、それで」

幼「私でよければ手伝うわ、あんまり力になれないかもしれないけど」

池面「そうかい、それなら幼に頼むとするよ、ありがとう」

親友「どう思う、この状況」

幼友「男と転校が片付け、その間に幼が池面と何処かに行ったわね」

幼友「正直、転校は男の事をそれなりに意識してると思う」

親友「男は何だかんだで転校に構ってるからな、俺はギアップ」

幼友「転校、結構テンション高いから付き合うのは疲れるしね」

親友「そして何だかんだ池面は幼と一緒にいる事が多いな」

幼友「そうね、でも池面がどう思ってるかはわからないけど」

親友「出会いが少女漫画だしな、もしかしたら結構意識してるのかも」

幼友「…何かしないの、前は色々してたじゃない」

親友「その結果が今のままだからな、もしかしたら俺が原因かもしれない」

親友「だから俺からは動かない、幼友の方こそ男はもういいのか?」

幼友「言い訳だけどね、きっと男女の仲は恋愛だけじゃないと思う」

親友「…そうか、なら俺は今回何もしないから何も言わない」

幼友「このまま、どうなるのかしらね」

転校「ふぅ、疲れたわ、って事でエネルギー補充」

男「あれ、前もそんなの飲んでたな」

転校「私の趣味なの、サプリ摂取」

男「それは趣味なのか?いや、別にやめろとは言わないけどさ」

転校「まーね、この趣味だけはやめられないわ」

男「病弱キャラだからって、そんな薬に嵌ってるみたいな言い方はいらないぞ」

転校「薬は薬でも危ない方じゃない、私のは正統派よ」

男「正統派も何もあるかよ」

転校「…ねえ、聞いてもいい?」

男「なんだ、何かわからないが秘密にしておく方がいい話か?」

転校「その方が私は嬉しいかな、それでなんだけどさ」

男「実は本当に病人でしたとか?」

転校「そっちじゃない、いや、男と幼って付き合ってないのよね?」

男「…誤解してもいいか?」

転校「うーん、まだかな、でも少しはしてもいいよ」

男「マジか、正直なんで俺なんだ?」

転校「何だかんだ言って私に優しいでしょ?」

転校「私ちょっと人付き合い苦手というか、なんというか」

男「確かに付き合っていて疲れるな、でも苦手って言う程か?」

転校「だって親友は私にそんなに構わないじゃん」

男「あいつはなあ、知性派ぶってるとこあるからな」

男「つまり行動派の転校とは?み合わないんだろな」

男「でも嫌ってるわけじゃない、あいつは傍から見るのが好きなだけだから」

転校「じゃあ私に付き合ってくれる男は行動派って事?」

男「どうだろ、俺は、そこまで」

転校「もしかして、聞かない方が良かった?、迷惑?」

男「いや、ちょっと驚いただけだ」

転校「良かったぁ、正直ここで肯定されたら」

男「なんだ?今度は吐血か、それとも倒れるのか?」

転校「倒れたら男が運んでくれるならそれもいいかもね」

男「それ以上に心配するから本当にやめてくれよ」

転校「してくれるの?嘘と思わない?」

男「当然だろ、流石にお前がそんな嘘をつくとは思っていない」

転校「それ聞いて思った事言っていい?」

男「ん?何だよ」

転校「誤解、しなくてもいいよ、それじゃあね」

男「って、行ったのか、誤解しなくてもいいよって事は」

男「はぁ、直接じゃないけどこれってあれだよな」

男「俺は転校の事をどう思ってるんだろ」

男「確かにあいつとはしゃいでいるのは嫌いじゃない」

男「何だかんだ言っても俺も、でも」

男(でも俺は、幼の事は?)

池面「悪いね、手伝わせて」

幼「大丈夫だけど、これだけでいいの」

池面「これでも男子だから、ただちょうど良かったよ」

幼「何がちょうどいいの?」

池面「放課後、君だけに話したい事があるんだ」

幼「私にだけ?何かはわからないけど時間かかる?」

池面「それはわからない、君次第と言った所だ」

幼「わかったわ、他の皆にはなんて言うの?」

池面「それは僕から話しておくよ、それじゃあ放課後よろしく頼むよ」

幼友「あ、こっちも戻ってきたんだ」

親友「と言っても転校はまたどっか行ったけどな」

池面「そうなのかい、もしかして体調が?」

親友「うーん、多分違うと思うんだが男はどうだ」

男「…あ、あぁ、そうだな、体調は悪くなかった」

幼友「と、こっちもなんだか調子が悪いの」

幼「男、どうかしたの?」

男「っ、あぁ、幼!?、いや、ちょっとな」

幼「どう見てもおかしいけどそう言うならいいわ」

男「悪い、話せる段階になったら話す」

親友「…それじゃあ今日はどうする」

池面「その事なんだけど、すまない」

男「もしかしてそっちも何かあったのか?」

池面「あぁ、少し先生に呼び出されていてね」

池面「しかも偶然一緒にいた幼も一緒に頼み事を頼まれたんだ」

男「え、2人でか?」

池面「ああ、大した内容じゃないと思うけど先に帰ってくれるか?」

親友「手伝いはいらないんだな?」

池面「ああ、いざとなったら幼だけでも先に帰すよ」

幼友「幼も1人で大丈夫?」

幼「えぇ、大丈夫よ、大した用事じゃないし」

男「な、」

転校「なら男にお願いがあるんだけど、いい?」

男「うわっ!?戻ってきてたのか」

転校「今さっきね、さっきまで保健室に行ってたの」

幼友「それって、大丈夫なの?」

転校「うん、身体データの提出だったから」

親友「あれか、転校生だから必要だったのか?」

転校「そんな感じね、それで男を借りたいんだけどいい?」

男「え、俺は、いや、そうだな、まずは周りに聞いてくれ」

親友「俺と幼友は問題ないぞ」

転校「じゃあ決まりね」

-帰り道-

男「なあ、どうして急にこんな事?」

転校「嫌だった?、もしそうなら正直に言ってね」

男「嫌というか驚きが大半を占めてるな」

転校「良かった、もし嫌って言われたら倒れてたかも」

男「だからそういう冗談は」

転校「私ね、こうと決めたらすぐに動く事にしてるの」

転校「そうしないと後悔すると思うから」

男「俺は、そうは出来ない」

男「正直俺はお前からの好意に悩んでいる」

転校「いいよ、早く動くのは大切だけどちゃんとした答えが欲しいから」

男「悪い、すぐに決めれなくて」

転校「でも、その間じっとしてる私じゃないからね」

男「つまりあれか、今回のこれは俺を落とすために」

転校「そういう事、覚悟してよね」

ここまで、多分残り半分くらい

幼&転校、どっちとのEND優先か要望あったらぜひ
池面も幼がマジで好きなのかそうじゃないかの要望も一応
一応池面と男が幼取り合いという要望の元始まったけど嫌な人いるかもなので

どのオチでも幼と池面は付き合わない予定だが

このSSまとめへのコメント

1 :  SS好きの774さん   2014年03月22日 (土) 21:51:36   ID: ujKnHgd5

頑張れ~

2 :  SS好きの774さん   2014年03月26日 (水) 16:56:30   ID: Huu0EiWa

頑張れぃ

3 :  SS好きの774さん   2014年03月26日 (水) 18:15:39   ID: BgaLG7Rp

顔晴れ

4 :  SS好きの774さん   2014年03月26日 (水) 20:25:40   ID: 7b9u5bH5

面白いです

5 :  SS好きの774さん   2014年04月08日 (火) 18:50:52   ID: knwWLzuN

きになるぅぅぅう

6 :  SS好きの774さん   2014年04月15日 (火) 05:24:45   ID: Qz4_JDS-

マジで頑張れ!!

7 :  SS好きの774さん   2014年05月12日 (月) 10:12:05   ID: w7Jylw5j

期待

8 :  SS好きの774さん   2014年07月09日 (水) 22:48:39   ID: B_INpn0H

期待

9 :  SS好きの774さん   2014年07月10日 (木) 00:21:50   ID: m_0uXKKZ

途中ひぐらしを連想したのは自分だけ…?

10 :  SS好きの774さん   2015年01月16日 (金) 01:35:12   ID: wHtcPT1z

頑張れ、ハヨ続き見たい。

11 :  SS好きの774さん   2015年03月20日 (金) 10:47:55   ID: 21i6amYD

ヨスガっぽい設定

12 :  SS好きの774さん   2015年03月24日 (火) 23:13:29   ID: iqk4btUf

面白い、続きに期待。
つか義妹好意持ったって言っちゃってるし

13 :  SSS好きの775さん   2015年03月26日 (木) 01:26:06   ID: lEplFqNN

友は女の子じゃないんですか!?!?!?

14 :  SS好きの774さん   2015年04月05日 (日) 12:59:46   ID: RnioEa4Q

期待だわ

15 :  SS好きの774さん   2015年04月06日 (月) 09:07:57   ID: jVgjoguU

大期待

16 :  SS好きの774さん   2015年04月09日 (木) 19:25:14   ID: f6I6IMAW

期待でーす!

17 :  SS好きの774さん   2015年04月12日 (日) 22:48:58   ID: _DFTJZ2S

期待全裸待機

18 :  SS好きの774さん   2015年04月19日 (日) 07:56:39   ID: fFuz6NFN

最初地味に岐阜県ディスってんな

19 :  SS好きの774さん   2016年08月29日 (月) 00:17:09   ID: x8CisQOL

乗っ取りだけど上手く繋げたなぁ……
友の口調に違和感は感じたけど

20 :  SS好きの774さん   2017年08月16日 (水) 01:27:41   ID: XLbZPKhG

俺作者だけど面倒いからもう書かないよ?w

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