友「お前が公園の木に登って降りられなくなってからもうそんなに経ったんだな」
男「早いものだ……」
友「どうだ最近何か良いことあったか?」
男「ああ…我が子の様に可愛がっていた蛹がもうすぐ羽化しそうなんだ……」
友「そうか……」
男「ああ……」
友「……」
男「……学校楽しいか?」
友「うん?……あ、ああ…楽しいよ」
男「…彼女とかいるのか?」
友「ま、まあな…」
男「そうか…」
友「……」
男「…最近俺さ……話を考えるのにはまってるんだ…」
友「…そうか……」
男「まぁ…あれだけどね……書き留められないから…すぐに忘れちゃうけどね……」
友「……おう」
男「……」
幼馴染「あれ?友そんなところで何してるの?」
友「! 幼馴染!」
男「幼馴染……」
幼馴染「……まさか…男…?」
男「久しぶりだな……」
幼馴染「」ダッ
友「あっ、おい!待てよ!」
男「……友」
男「お前、幼馴染と付き合ってるな?」
友「な、何言ってるんだよ?そんなわけないだろ?」
男「幼馴染の鞄に…お前の鞄に付いてる半分のハートのキーホルダーの方われがついてた……高い所からだと色々よく見えるんだよ…」
友「……何か…悪いのか?」
男「当たり前だ!俺と幼馴染は付き合ってるんだぞ!」
友「もう八年前の話しだろ!?それに八年間、今のさっきまで一度も会いに来てもらってなかったくせに!」
男「はあ!?まだ別れ話持ち出されてませんしー!まだ付き合ってますしー!」
友「黙れチキン野郎!木から飛び降りる勇気もないくせに!」
男「ふざけるな!そんなことしたら足の骨が折れちゃうだろ!」
友「八年間も人生を無駄にするよりマシだろうが!アホ!」
男「クソ!地上人の分際で天空人の私に逆らうとは!」
友「何の話しだよ!?」
男「俺が考えた話だよ!!」
友「どうでもいい!!」
男「クソ!何で俺だけがこんな目に遭うんだ!!」
友「お前がバカだからに決まってんだろ!やーい!バーカ!バーカ!」
友「俺はこれから幼馴染とデートだから!じゃあな!アホ野郎!」
男「ちくしょう……!地面で生活してる人間なんて滅べばいいのに……!」
それから三日後、偶然木に隕石が直撃。男は死んだ。
完
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