モバP「パッションの子を希望します!」 (53)


千川ちひろ「ほうほう、なぜでしょう」

P「胸が大きいから」

ちひろ「は?」

P「胸が大きいから」

ちひろ「まことに残念ですが、当事務所とは縁が無かったということで」

P「ち、違うんです! 俺、昔からグラビアアイドルが好きで、そういう路線の子なら、上手くプロデュースできると思って……」

ちひろ「……そうですか」




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P(まさか、本当に雇ってもらえるとは)

P「よし、やるからには、トップアイドルを目指すぞ!」

P(その過程で、グラビア撮影の現場に立ち会おう。そうしよう)

ちひろ「意気込みは良いんですが、顔がだらしないですよ」

P「おっと」

ちひろ「……それじゃあ、プロデューサーさんの担当する子は、この奥の部屋にいますから」

P「はい。行ってきますね!」



P「この扉の向こうに、担当アイドルが……」

P(パッションといえば、セクシーとセクシーが特徴の属性だ。きっとスタイルの良い子に違いない!)

ガチャッ

P「おはようございます!」



高森藍子「あ、おはようございます」

P「チェンジ」

藍子「え」

P「いや、なんでもない。俺が君のプロデューサーだ! よろしくな」

藍子「は、はい。よろしくお願いします」

P(期待し過ぎたか……)



ちひろ「た、ただのスケベと思ってたのに……」

藍子「あの、プロデューサー。本当にこれが全部、私のお仕事ですか!」

P「もちろんだ。藍子の宣材写真がよかったから、先方に受けが良くてな」

ちひろ「いったい何をしたんですか」

P「藍子の写真を使っただけですって! グラビアは、水着ばかりじゃないんですよ?」

藍子「確かに、プロデューサーの指示で撮った写真は、よく撮れてましたねー」

P「お、分かってくれるか!」

藍子「はい、散歩の途中に写真を撮ったりするので、少しだけ……」

ちひろ「……藍子ちゃんとも話せてるし、まんざら、スケベなだけじゃないのかも」



P「ちひろさん、藍子が流れにのって、余裕もありますし、担当アイドルを増やしたいですが」

ちひろ「それは、願ったり叶ったりですが……パッションの子ですか」

P「ええ!」

ちひろ「……はぁ、わかりました。ちょうど候補生で、一人いますよ」

P「本当ですか! ――あ、念のため、事前にプロフィールを見せてもらえます?」

ちひろ「念のためって……まあ、どうぞ」



P「どれどれ、外国の子なのか……ん?」

P(バスト85! この年齢で!?)

P「ちひろさん、今からこの子に会えますか!」

ちひろ「は、はい。今なら、レッスン場にいるはずですよ」

P「俺、この子を担当しますね。行ってきます」

ちひろ「ちょ、ちょっと、プロデューサーさん!? ……あ、プロフィールが少し間違ってる」



P「今度はプロフィールで確認したから、大丈夫だ!」

P(ここがレッスン場だな)

P「失礼します!」

ガチャッ



メアリー・コクラン「ん、どなたサマ?」

P「詐欺だろ」

メアリー「な、なんの話ナノ?」

P「あ、いや、すまない。メアリーちゃんだな。俺は君のプロデューサーだ」

メアリー「そうなノ? じゃあ、アタシはアダルトな路線がいいから、その辺よろしくするワ!」

P「はっはっは、もう少ししたら、それもいいかもね」

メアリー「あ、バカにしてるワネ!? 体には自信があるんだから!」

P「そうか、そうか。はっはっは」

メアリー「もう、レディーを子供扱いなんて、失礼しちゃうワ」

P(将来に期待しよう)



メアリー「ダーリンと一緒に取ると、とってもキレイに写るから、素敵ネ!」

P「こら、ダーリンはやめなさい」

ちひろ「……本当、グラビアと口説きは一級品ですね」

P「いい写真を見たければ、被写体とのコミュニケーションも大事ですから」

メアリー「なら、アタシともっと仲良くなりましょ、ダーリン?」

P「もっと大きくなってからなー」

ちひろ「どこがです?」

P「胸」

ちひろ「通報」

P「じょ、ジョークですよ!」



榊原里美「ラジオの収録に行かないと~」

浅野風香「クイーンっぽい台詞……えっと」

赤西瑛梨華「あ、いい一発ギャグ思いついた!」



P「ちひろさん」

ちひろ「なんですか」

P「あの子たちのプロデュースは」

ちひろ「あの子たちは、キュートですから」

P「でも」

ちひろ「キュートですから」

P「そっかー、キュートかー……」





藍子「――あれ、プロデューサーだ。休みの日に見かけるのは、初めてだなぁ」

藍子「声、かけようかな……もうちょっと、様子を見てからにしよう」





P「ぐへへ、揉んじゃうぞー!」

「きゃー、助けてー」

P「助けを呼んでも、誰もこないぜ!」



藍子「……見てて、いいのかな?」




片桐早苗「待ちなさい、そこの悪漢!」

P「なに、警察がいたのか!」

早苗「乙女の胸部を揉もうなんて、不届きな奴。こうしてやるわ!」

P「へ、ヘッドロック!? ぐわぁああああ」

「おまわりさん、すごーい!」 「つよーい!」

早苗「というわけで、今は私みたいな、お巡りさんがいたから助かったけど」

P「やられましたー」

早苗「知らない人に着いて行ってはダメ、分かったかなー?」

はーい!

早苗「よーし、じゃあ、保育園に帰りましょー」



藍子「な、なんだったんだろう?」


藍子「あの、プロデューサー。この前のオフなんですけど、なにをしてたんですか」

P「恥ずかしいところを見られたな……よく参加する、ボランティアの一環なんだ」

藍子「そうだったんですか。良い心掛けですね!」

P「わかってくれるか! 早苗さんにヘッドロックされると、良い気持ちになるよ」

藍子「はい?」

P「ん?」

ちひろ「藍子ちゃん、その人アホだから」



P「そろそろ、担当アイドルが増えてもいい頃じゃ?」

ちひろ「諦めないですね……いっそ、前に話してた、早苗さんをスカウトしたらどうですか」

P「早苗さんには、視線が露骨だから嫌、と言われまして」

ちひろ「もうしてたんですか……残念なことに、候補生がいますよ」

P「残念て」


ちひろ「ちょうど事務所に来てますから、会ってきてください」

P「プロフィールは?」

ちひろ「見せません。楽しみにしてください」

P「まあ、いいですけど。行ってきますね」

ちひろ「……はぁ、プロデューサーさん、大丈夫かしら」



P「正直、もうそんなに期待もないな」

P(この部屋か)

P「おはようございまーす……」

ガチャッ



及川雫「おはようございますー」

P「君をプロデュースするために生まれてきたんだ。よろしく!」

雫「わ、嬉しいですねー! よろしくお願いします」

P「ああ、君をきっと、トップアイドルにしてみせる!」

雫「頼もしいですー。その、私の実家が牧場をやってて、経営が苦しくて」

P「それでアイドルになろうと? 大丈夫、牧場の一つや二つ、立て直せるさ」

雫「本当ですか! また牛さんといれるんですねー」

P「ああ、牛……うん、君にピッタリだ!」

雫「えへへ、嬉しいです」

P(うむ、ピッタリだ!)



ちひろ「……な、なにをしたんですか、あなた!?」

メアリー「さすがはダーリンネ……」

藍子「雫さん、もう私たちと同じくらいの仕事が……」

P「雫のポテンシャルと、俺のグラビア技術が合わされば、こんなもんですよ!」

雫「牛さんの衣装が、ファンのみなさんに好評みたいで、嬉しいですー」

P「ふっふっふ、次は王道の水着だ。頑張ろうな、雫!」

雫「はい。ファンのみんなに、元気を分けちゃいますよー!」

P「ああ、俺も元気になるぜ」

ちひろ「通報」

P「今のはいいでしょ!?」



P「行くぞ、雫!」

雫「はいー」

藍子「……いいなぁ」

ちひろ「藍子ちゃん」

藍子「あ、ちひろさん。なんでしょうか」

ちひろ「これ、雫ちゃんからもらった牛乳よ。あげるわ」

藍子「いや、あの、そうじゃなくて……でも、あながち間違いじゃないような」



ちひろ「プロデューサーさんが好き!?」

藍子「お、大きな声で言わないでくださいー!」

ちひろ「ごめんなさい。でも、どうしてあんなスケベを」

藍子「その、確かにプロデューサーは、ちょっとえっちですけど……」

藍子「私を撮るとき、すごく一生懸命に、指示してくれるんです。それを見てるうちに、なんだか、格好良く見えてしまって」

ちひろ「錯覚よ」

藍子「そうかもしれないですけど……」



藍子「立場上、応援はできない、か……そうだよね」

藍子「はぁ、また、プロデューサーがいたりしないかな……」

P「俺がどうしたって?」

藍子「わ、わ! プロデューサー!?」


P「ああ、プロデューサーだ。奇遇だな」

藍子「えっと、あっと」

P「落ち着け、落ち着け」

藍子「は、はい……プロデューサーが格好いいのは、錯覚!」

P「え、なにそれ? 呪い?」



P「藍子と散歩できるとは、良いオフになりそうだなぁ」

藍子「そ、そうですね」

P(ううむ、なんか気まずいな。藍子がいつもより、堅い気がする。どこが、とかじゃなく)

藍子「あの、プロデューサー」

P「ああ、なんだ?」

藍子「私がプロデューサーと出会ってから、そこそこ経ちますね」

P「そうだな。アイドルの中では、一番長いもんな」

藍子「初めて会ったとき、チェンジって言われて、少し傷つきました」

P「すまん」



藍子「その、私はあんまりスタイルがよくなかったから……」

P「いや、本当にすまん。あの時は、ついというか、なんというか」

藍子「ち、違うんです! 責めるとかじゃなくて」

藍子「そんな私を、綺麗に写すために、一生懸命になってくれて、嬉しかったんです」

P「そうか。まあ、俺はそれくらいしか、できないからな」

藍子「そんなことは……ないです!」

P「うん、その間で、理解した」



藍子「でも、わ、私はそんなプロデューサーが」

藍子「――大好きです!」

P「……俺も、藍子が好きだよ」

藍子「ごめんなさい。迷惑ですよね……」

P「いや、ウェルカム」

藍子「もっと、雫ちゃんみたいな子のほうが、いいですよね」

P「待って、俺の何が悪い? それとも藍子の耳?」


ギュッ

P「まったく、話を聞きなさいよ」

藍子「え、あ、な、なんで……!?」

P「俺も藍子が好きだ」

藍子「……う、嘘ですよぉ」

P「本当だ!」



藍子「じゃあ、私と早苗さんじゃ」

P「藍子が好きだ」

藍子「私と雫ちゃんだと」

P「もちろん、藍子だ」

藍子「……私の胸と、早苗さんと雫ちゃんの胸だと?」

P「早苗さんと雫の胸」

藍子「やっぱり~……」

P「今のは卑怯だろ!?」



P「まあ、その、なんだ……写真の話が合ったり、色々好みだったというか」

藍子「……嬉しい、です」

P「俺もだよ」

藍子「浮気しちゃ、嫌ですよ?」

P「しない、しない」

藍子「ふふっ♪」



ちひろ「藍子ちゃんみたいな良い子が、どうしてプロデューサーさんみたいなスケベに……」

P「酷いこと言いますね……」

雫「おめでとうございますー」

P「おう、ありがとな、雫」

メアリー「……納得いかないワ! 私だって、ダーリンといたいのに」

P「仕事はおろそかにしないから、安心してくれ」

メアリー「そうじゃなくて……いいワ、セクシーになって、振り向かせるから!」

P「それは大歓迎だ」

藍子「プロデューサー?」

P「なんでもないです」



「あ、お腹を蹴りましたよ!」

「本当か! 元気がいいなぁ」

「そうですねー……ねえ」

「なんだ?」

「どんな子になると思います?」

「そうだな……藍子みたいな」

「――パッションの子がいいな!」



                 おしまい


藍子ちゃんも、メアリーも、みんな等しくパッションなんだ・・・!

藍子ちゃんファンとメアリーファンごめんなさい。ギャグが書きたかったの。シリアスは勘弁だったの

読んでくれてあざました。依頼出してくる


高森藍子(16)
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メアリー・コクラン(11)
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及川雫(16)
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片桐早苗(28)
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榊原里美(17)
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浅野風香(16)
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赤西瑛梨華(16)
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