後輩「…むう」
後輩「あの、先輩」
先輩「なに?」ゴロゴロ
後輩「…これはまずいような気がします」
先輩「? ああ?」ナニガ
後輩「最近、私たちの関係がマンネリ化しているように思うのです!」ハイッ
先輩「なに言ってんだお前」
SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1366641329
後輩「だって…あの、先輩」
先輩「はい」
後輩「大好きです」
先輩「うん」
後輩「愛しています」
先輩「はい」
後輩「はいじゃないがです!」
先輩「ごめんなんて?」
本編との時系列は?
後輩「も、もう一度言いますよ?」
先輩「回数の問題なのか?」
後輩「大好きです!!」
先輩「大きさの問題なのか?」キーン…
後輩「つ、つ…伝わり、ましたか…?」ゼェ
先輩「鼓膜にな」
先輩「でかい声出すなって。隣に迷惑だ」
後輩「知られてまずいような関係でもありませんしっ」
先輩「そう言うことじゃねえ」
後輩「照れているのですか? ふふっ先輩は可愛いですね」
先輩「しばくぞこのやろう」
後輩「お、女の子に、「好き」どころか「愛している」とまで言われて…な、なんですか、その枯れた反応は!」
先輩「枯れたってひどいな」
後輩「大好きですよー」
先輩「うん」
後輩「うー! だから、なんですか! もう!」バタバタ
先輩「知るか」
後輩「むうー…」
後輩「先輩は、私に飽きてしまわれたのですか…?」
先輩「誤解を招くような言い方をするな」
後輩「どうすれば先輩の心を取り戻せるのでしょうか」
先輩「まだ奪われた覚えはないな」
後輩「まだ?」
先輩「……別に、お前が主語じゃなければ問題ないだろ」
後輩「ちっ」
先輩「女の子が舌打ちなんてするんじゃありません」
後輩「…私以外に先輩の心を奪う輩が微粒子レベルで…? 許せませんね…」ブツブツ
先輩「居もしないやつを呪うな」
後輩「ふむ?」
後輩「…なるほど。だとすれば先輩の眼中に留まることができているのは、私だけなわけですね…やりますよ! 私!」
先輩「なにか知らんが、やるな」
後輩「分かりました!」
先輩「いい返事だ」ヨシヨシ
後輩「えへへ」//
先輩「…」ウン
先輩「お前って基本ばかだよな」
後輩「えっ、なっ」
先輩「俺は、そう言うところがお前のいいところだと思うよ」
後輩「?? あ、ありがとうございます…?」
先輩「どういたしまして」
先輩「はぁ」
後輩「どうしました?」
先輩「……久し振りに、長く喋ったらから、疲れた…」ケホッ
後輩「なんと。それはいけません」ガタッ
後輩「いまお茶を淹れましょう」
先輩「よろしくぅ」パタッ
後輩「ふふ。先輩は相変わらず虚弱でいらっしゃいます」
先輩「…否定できない…」
後輩「やはり先輩には私がついていないと駄目ですねー、いつまでも」ボソッ
先輩「聞こえてるぞー」
後輩「ふふっ安心してください、先輩は一生私がお世話しますから…ふふふ」ボソボソ
先輩「聞こえてても関係なかった…」コワイ
後輩「ふふふふ♪」
コト
後輩「入りましたよ」
先輩「おう」ゴロゴロ
後輩「…あの」
後輩「寝転がったままでは、お茶は飲めないと思うのですが」
先輩「鋭い指摘だ」
後輩「えっへへー」ホメラレター//
先輩「…とは言っても」ゴロ
先輩「うん。起き上がるのは無理だな、体が言うことを聞かない」
後輩「いつものことですね」
先輩「さらっと辛辣だね?」
後輩「ふむ。では私の口移しでどうでしょうか」
先輩「……お前にそんなことをする勇気があるのか?」
後輩「先輩に口づけするのに勇気は必要ありません。必要なのは口実です」
先輩「背筋がぞくっとした」
後輩「それは恋ですか?」
先輩「違うんじゃないかな」
先輩「…」ズズ
後輩「…」ズズ…
先輩「…」
後輩「お茶がおいしいですね」
先輩「うん」
後輩「今日は天気がいいですね」
先輩「そうだな」
後輩「暖かく、穏やかで、とても心安らぐ一日です」
先輩「うん」
後輩「ねえ先輩」
先輩「おう」
後輩「大好きですよ?」
先輩「……そっか」
後輩「はい!」
先輩「…」ズズ
先輩「まあ、あれだ」
後輩「? はい」
先輩「…」
先輩「別に、伝わっていないわけでは、ないからな」
後輩「…」
先輩「……なんだよ」
後輩「いえ。なんでもありません」
後輩「ふふ。先輩は、以前より少し男らしくなられましたね」
先輩「……どうもありがとう」
後輩「はい。ますます好きになりました」
先輩「…これ以上好きになったらどうなるんですかね」
後輩「私にも想像がつきません」
先輩「…怖いこと言うなよ…」
後輩「ふふっ?♪」
投下終了。
今さらですが、このSSは
後輩「お客様ですよ」 先輩「気のせいだ」
後輩「お客様ですよ」 先輩「気のせいだ」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1365610100/)
というスレのスピンオフになります。既読でも未読でも。
>>3 投下中スルーしてしまい、すいませんでした。
基本的には
{本編過去 →→ 本編現在 →→ 本編未来(結末?)}とした場合の、
{本編過去→ココ☆→本編現在}を舞台設定にしています。
ですがあくまで本編とは関係のない、パラレル・ワールドとしてお楽しみ頂けると幸いです。
ここは、ただただ二人にのんびりさせたいがためのスレということで。
後輩「先輩先輩」
先輩「…」グデーン
先輩「なんすか」
後輩「…? 今日はいつにも増してテンションがお低めですね?」
先輩「…、寝起きなもんでね」
後輩「そんなことではいけません! 上げて行きましょう!」オー
先輩「…うるさい」ガシ
後輩「むぐ!?」
先輩「…」zz…
後輩「むぐー!(起きていないではありませんか!)」
先輩「…」
後輩「…」
後輩「…」ムムグ
後輩「(私の口を押さえたまま先輩が眠ってしまわれました…)」
後輩「(しかし距離が近いのでこれはこれで…)」ウヘヘ
先輩「?」ギュー
後輩「…っ、しぇんぴゃい、かおが、ちゅぶれましゅ」イタイ
先輩「…」ペイッ
後輩「あうっ」
先輩「(…よだれがついた…)」
先輩「この変態め」
後輩「!? と、突然なんです!」
先輩「突然でも何でもないわ」ガタッ
先輩「…はあ、まったく…手、洗って来る」
後輩「いやしかし、先輩に罵倒されるのもこれはこれで…」ブツブツ
先輩「……。はぁー…」パタン
後輩「先輩!」
先輩「はい」
先輩「…どうした、戻って来るなり勢い込んで…」
後輩「作戦会議をしましょう」
先輩「作戦?」トウトツナ…
後輩「どうすれば、先輩にもっと好かれるかを相談したいと思います」
先輩「相談相手を間違っている気がする」
後輩「そうですか? 本人に聞くのは、一番の近道だと思いますが」
先輩「……妙に説得力のあることを…」
後輩「それに、この学校に先輩に最も近しいのは私ですし! これ以上の相談相手がおらぬのが現状であるわけで!」
後輩「…えへへ…//」
先輩「もうお前一生そうやってセルフで照れてれば幸せなんじゃね?」
後輩「“一生”?」
先輩「そこにだけ反応するな」
後輩「“俺がお前を幸せにする”?」
先輩「その耳治らないなら潰しちまえ」
後輩「!?」
先輩「あと、もっと好かれるって言ったが」
後輩「はい」
先輩「俺がお前に好意を抱いているのは前提なのか」
後輩「はい」
先輩「即答かよ…」
後輩「先輩は照れ屋さんですので、想いを胸に秘めるタイプなのです」
先輩「なにかの設定みたいな言い方だな」
後輩「その想いを私に伝えてくださるだけでよいのですが…」
先輩「いいストーカーになれるよお前」
後輩「先輩に褒められました!?」
先輩「いや、軽く罵ったつもりだが」
後輩「ああんっ」
先輩「…身をよじるな…」
後輩「先輩っ」
先輩「はい」
後輩「好きですよ」
先輩「はい」
後輩「先輩はどうですか?」
先輩「……ノーコメントで」
後輩「むう。先輩は臆病者ですね」
先輩「うるせえ」
後輩「まあ、先輩が私に、少なからぬ好意を抱いておられるのは間違いないですから…その確認は、いまはよしとしましょう」
先輩「なにがお前をそこまでポジティブにするのかね」
後輩「愚問です」
先輩「ん?」
後輩「人間、好きな人が一人いると、これ以上なく幸せでいられます」
先輩「…………」
後輩「大好きですよ、先輩」
先輩「…あ、そ」
後輩「はい。ふふ?」クスクス
投下終了。レス感謝!
乙!後輩ちゃんポジティブストーカーかわいいな
まったり永く続いて欲しい
かわいい
でもここまで好き好きアピールされると先輩みたいな反応したくなるのもわかる
後輩「先輩先輩」
先輩「んあ?」ゴロ
後輩「好きですよー」
先輩「相変わらず唐突だな」
後輩「一日一告白がノルマですから」
先輩「ノルマなんてあったの」
先輩「…ふむ」ゴロ
先輩「なあ後輩」
後輩「はい。なんです?」
先輩「…あくまで一般論的なアドバイスとしてだがな」
先輩「お前は「好き」を安売りしすぎだと思うぞ」
後輩「え? そ、そんなことはないですよ?」
後輩「私が愛を告げるのは先輩だけです!」
先輩「ありがとう」
後輩「えへへ」
先輩「でも、その大半は聞き流されてるわけだし」
後輩「!? 聞き流されていたのですか!?」ガタッ
先輩「聞き流してくれ」
後輩「?? は、はあ」
先輩「大は小を兼ねるかもしれないが、量が質と同じ土俵に乗ることは難しい」
後輩「おお。なんだか意味深げなお言葉です!」
先輩「深げってなんだよ」
先輩「まあ、そう言うことだ」ゴロン
後輩「わ、分かりました」ペタン
先輩「(分かったのか)」
・
・
・
先輩「…ふぁ」
後輩「…」
先輩「…」チラ
後輩「…」プルプル
先輩「…?」
後輩「…」プルプル
先輩「…」
先輩「なあ後輩」
後輩「は、はい」
先輩「えっと、大丈夫か? 顔色がよくないが…」
後輩「…っ」ムグ
先輩「! お、おい。本当に大丈夫かよ、…気分が悪いのか?」ガッ
後輩「…」フルフル
先輩「無理すんな。戻しそうなら、すぐトイレに…」
後輩「…あの」ハア
先輩「お、おう」
後輩「……無理、しなくても…いいのですか…?」
先輩「…あ、ああ。どうしても、もう限界なら、ここで戻せ。仕方ない」
後輩「……では」
先輩「…」ゴクッ
ガバッ
先輩「…あ?」
後輩「先輩!」
先輩「うん」
後輩「大好きです!!」
先輩「…うん。うん?」
後輩「ぎゅー」
先輩「ぐえっ」
後輩「むぎゅー」
先輩「……」
後輩「~~~…ぷはっ」ガバッ
先輩「おい」グイ
後輩「あんっ」
先輩「妙な声を上げるんじゃない!」
後輩「ふふ、照れていらっしゃ 先輩「刺すぞ」
後輩「じ、冗談です冗談」
先輩「急になんだ。気分が悪いんじゃなかったのか」
後輩「はい! 我慢していましたので!」
先輩「なにを?」
後輩「先輩に「好き」を伝えるのをです!」
先輩「…ああ、なるほど…」
後輩「私を気遣ってくださる先輩の優しさに触れて、限界が来てしまいました」エヘヘ
先輩「知らねえよ」
後輩「私は先輩が好きですよー」ニコー
先輩「…話聞けよ…」ハア
先輩「いい加減はっ倒すぞこの野郎」
後輩「いまは先輩が私に押し倒されていますが」
先輩「…」
後輩「ふふふ」
先輩「話せば分かる」
後輩「優しくしますので!!」
先輩「なにをする気だ」
先輩「はあ…お前、そんな様子でよくまともな生活ができてるな…」
後輩「えへへ」
先輩「笑ってごまかすな」ベシ
後輩「あうっ」
先輩「…ったく…」
後輩「ねえ先輩」
先輩「ああ?」
スッ
後輩「大好きです」
先輩「…………顔が近いよ」
後輩「先輩先輩」
先輩「なんだよ」
後輩「耳まで真っ赤です」
先輩「気のせいだ」
後輩「はむ」
先輩「やめてくださいここは学校です」
後輩「学校でなければいいのでひゅか?」ハムハム
先輩「だめに決まってるだろ」
後輩「むー」ムー
先輩「むーじゃない。耳たぶを引っ張るなこら」
ズビシ
後輩「…おお…」シュゥゥゥ…
後輩「痛いですー…」
先輩「調子に乗りすぎだ。…はあ、疲れた…」クタ
後輩「先輩先輩」
先輩「…んだよ…」ゴロ
後輩「くだびれた様子でソファに寝転がる先輩の姿はまるで事後のようで 先輩「○ね」
後輩「ひどい!」
投下終了。
後輩「先輩先輩」
先輩「はい」
後輩「どんなことがあってもめげない女の子はは素敵だと思いませんか?」
後輩「そう私のような!」
先輩「あ、徐々に自分のことに話を持って行くとか、そう言うんじゃないんだ…」
後輩「そんな器用な真似はできませぬ」
先輩「喋り方もどことなく不器用だな」
先輩「うーん…お前は、少し、めげないとか、逞しいとかとは違う気がするが…」
後輩「そうですか?」
先輩「ちょっと頭がおかしいって感じだな」
後輩「ひどい言われようです」
先輩「よく言えばポジティブ」
後輩「それで行きましょう」
先輩「しかしストーカーだ」
後輩「ポジティブストーカーですか」
先輩「最悪だな」
後輩「ひどいです」
後輩「先輩先輩」
先輩「なんですかね」
後輩「永遠って素敵ですよね」
先輩「いきなりなんだよ。怖いよ」
後輩「ほら。私たちにはこれからも末長くお付き合いがあるわけです」
先輩「うん。時間の感覚は人それぞれだからな。お前がそう思うのならそうなんだろう」
後輩「相対性理論ですか」
先輩「たぶん」
後輩「なかなかロマンチックなお話ですよね」
先輩「まあな」
後輩「そこで、この“末長く”もですね、“末永く”と言い直すと…」
後輩「先輩ともっとながく一緒にいられる気がして来ます! 不思議!」
先輩「まあ、それは言葉遊びではなく今後のお前の態度にかかっているわけだが」
後輩「あ、はい」
先輩「…ふむ、そう言えば…」
後輩「?」
先輩「今日のお前はいつもより大人しい気がする」
後輩「ぎくっ」
後輩「え、ええ、まあ。ちょっと自らの行動を顧みてですね…」ゴニョゴニョ
先輩「お前が? そんな機能付いていたのか」
後輩「ひどいです!」
先輩「ひどくない」
後輩「(´・ω・`)」ヒドイデスヨー…
先輩「だって普段俺がいくら言っても聞かないじゃん」
先輩「まあ、反省しているのはいいことだが…」
先輩「なにかあったのか?」
後輩「い、いえ……なにかというか…その、友だちに…」
先輩「友達に?」
後友『あんまりがつがつしてると嫌われるかもよー?』
後輩「…と、言われまして…」
先輩「散々俺が同じことを言っているはずなんだが…」
先輩「まあ、無理をしたらしたで、その分反動があるのはこの前分かったからな。ほどほどにしとけ」
後輩「……」
先輩「…なんだよ」
後輩「…いえ、…ありがとうございます」
後輩「先輩は、優しいですね」ニコ
先輩「…そりゃどうも」ゴロ
後輩「では、ほどほどで」
先輩「おう」
後輩「…ほどほどって、どうでしょうか?」
先輩「…さあ…」
先輩「もう十分お前が俺に好意を抱いているという事実は伝わっているからな。しばらくなにも言わなくてもいいんじゃないか?」
後輩「……」
先輩「そんな苦虫を噛み潰したような顔せんでも」
後輩「先輩のいじわる!」
先輩「理不尽だ」
後輩「でも好き!」
先輩「知らん」
先輩「……」
先輩「…」ボーッ
委員長「…? ねえ」
先輩「んあ?」
委員長「もう、お昼休みだけれど。お昼ご飯は食べないの?」
先輩「…ああ…うん」ゴロ
先輩「そっか、昼休みか…ふあ。通りでお腹が空くと思った…」
委員長「おやおや」クスクス
委員長「そう言えば…先輩くんは授業中いつも眠っているね」
委員長「逆に関心してしまうな。よくそれだけ寝ていられるなと」
先輩「そうか? 起きているよりは楽だとおもうけど…」
委員長「…ふむ」
委員長「はは。どうやらお互い、分かり合うのは難しそうだ」
先輩「だろうな」
先輩「…それにしても」
委員長「うん?」
先輩「いいのか。クラス委員が、サボっている生徒にそんな風で」
委員長「? いいんじゃないかな。別に」
先輩「…あ、そ」ゴロ
先輩「……何だか食えないやつだなぁ」ゴロゴロ
委員長「お昼ご飯だけにかい?」
先輩「いや違う」
委員長「あら」
委員長「さて…では、何だか申し訳ないけれど…」カパ
委員長「私はお弁当を食べることにしよう」
先輩「どうぞ。俺に構わず」ファ…
委員長「…ふむ」モグ
委員長「ねえねえ」チョイ
先輩「あん?」
委員長「あーん」
先輩「……」
委員長「あーん」
先輩「…いや、いらん」
委員長「そうかい? それは残念だな」パク
先輩「…突然何だよ…」ハア
委員長「今日の卵焼きは自信作だったんだが」モグモグ
先輩「へえ。弁当、自分で作って来てるんだな」
委員長「まあね」
先輩「…偉いなあ…俺は、想像しただけで…面倒で、嫌になるな」
委員長「…君は普段どうしているんだい? まさか毎日抜いているわけではないだろう」
先輩「ん…まあ、放課後に購買でパンとか買って…かな」
委員長「お昼には摂らないのか」モグモグ
先輩「昼の購買は人が多いからな」
委員長「…ふふっ」クス
先輩「? なんだよ」
委員長「いや…授業中に平気で眠ったり、一見、ちゃらんぽらんなようだけれど」
先輩「(否定できねえ)」
委員長「それはそれで、君なりの教条があるわけだ。うん、面白いね。とても一貫していて」
先輩「…」
委員長「認識を改めようと思うよ」
先輩「…」
先輩「…なーんか」
先輩「お前は、変わったやつだな」
委員長「ふふ。君もね」
・・・翌日
委員長「先輩くん。これ」
先輩「あん?」
委員長「君の分のお弁当を作って来てみた」
先輩「…」
委員長「もし、よかったら」
先輩「…えっと、なんで?」
委員長「気まぐれで。一つ作るのも二つ作るのも、大差はないからね」
先輩「…」
委員長「…」ニコ
先輩「…おう。ありがとう」
委員長「どういたしまして」
先輩「…ありがたいんだが、…いつもこの時間に摂らないから腹に入りそうにない。あとで食べていいか?」
委員長「もちろん。あ、感想を教えてくれると嬉しいかな。次の機会にフィードバックするよ」
先輩「…次の機会があるのか…」
委員長「よほど私のお弁当が口に合わない、ということでなければ」ニコ
先輩「……。やっぱお前、俺より変わってるよ」
委員長「そうかな」
先輩「うん」
・
・
・
ガチャ
後輩「こんにちはー」
先輩「おう。お疲れ」モグモグ
後輩「? 先輩、こんな時間に…お弁当ですか?」
先輩「まあな」モグモグ
後輩「先輩はお料理もできたのですね。さすがです」
後輩「ふふ、それであれば、先輩にはお婿さんに来て頂くという手もありますか…」ブツブツ
先輩「相変わらず妄想逞しいなあ」
後輩「恐縮です」エヘヘ
先輩「だから褒めてねえって」モグ
先輩「それとあいにくだが、これは俺の自作じゃない」
後輩「? はて。しかし先輩は一人暮らしのはず…」
先輩「クラスメートが、なんか、作ってくれた」モグモグ
後輩「……」
後輩「…?」
後輩「?? せ、先輩…それは、つまり」
先輩「ん?」
後輩「う、浮気ですか!?」
先輩「誰が誰から誰にだよ」
先輩「そんなんじゃねえよ」モグモグ
後輩「し、しかし、女子が男子にお弁当を作って来るとは、もう、そんなんだと言ってよいのでは…」
先輩「ないない」
後輩「むぅ。先輩には危機感が足りませぬ」
先輩「はあ?」
後輩「まずいですね…このままでは先輩が寝取 先輩「女子高生がNTRとか言うんじゃねえよ」
先輩「大体、その危機感はお前が抱くものであって俺は関係ないだろ…」モグ
先輩「ん」
後輩「?」
先輩「…うん。たしかに、この卵焼きはおいしいな…」ボソ
後輩「…!」
先輩「ごちそうさま。後輩、食後のお茶が飲みたい」ガタ
先輩「トイレに行ってる間に淹れといてくれ」ガチャ
後輩「り、了解です」
パタン
後輩「……むぅ」
後輩「こ、これは…緊急事態です…!」
投下終了。頂いたネタの場面まで、もちっと続きます。
これはこれでいいな
後輩が先輩に嫌いって言われる夢見てどんな反応するのか気になる
乙
そのまま委員長にテスト勉強の範囲見てもらう口実で家凸してもらいたいな
うおっ!ネタ拾って頂けたんですか、ありがとうございます!
・・・さらに翌日
後輩「…」ボロ
後輩「……やって見て初めて、自分が、お料理は苦手なのだと気がつきました…」
後輩「…さすがに、こんなお弁当は…先輩には渡せませんね」アハハ…
後輩「い、いやいや。めげてはなりません!」ブンブン
後輩「これから上達すればよいのです。何事もすぐできるわけではないのですから!」
後輩「(恋する乙女はめげないのです!)」フンス
トコトコ
後輩「そうと決まればいつも通りが一番です」
後輩「さて、今日も先輩と一緒に楽しくお喋りを…」ピタ
後輩「むむ。どうやら先輩がそばにいるようですね…」クンクン
後輩「……。お姿が見えます…が…」
後輩「どうやらご歓談中のご様子…」コソコソ
先輩「ふあ…」
委員長「やあ」
先輩「あ? ああ、お前か」
委員長「ふふ。その反応を見るに、私たちは、友達くらいにはなれたのかな」
先輩「…さあな」
委員長「ふふ」
委員長「はい。今日はオムレツが会心の出来だと自負しているよ」ヒョイ
先輩「…おう」クス
委員長「? どうかしたかい」
先輩「いや…俺の周りには甲斐甲斐しいやつが揃っているのかと、少し、可笑しくなった」
委員長「ふむ」
先輩「部活の後輩がいるんだ。いいやつなんだが、鬱陶しいくらいに気を遣うやつでな」
委員長「…へえ」
先輩「…? お前こそ、どうかしたか」
委員長「え?」
先輩「笑っているのか不機嫌なのか、…ずいぶん複雑な表情だが」
委員長「…」ペタ…
委員長「ああ、うん。気持ちとしては、その通りだね」
先輩「あ?」
委員長「君から話を振ってくれることは初めてだったからね。まずそのことが純粋に嬉しい」
先輩「……」
先輩「さいですか」
委員長「(まあ、話題の内容には反対の方に心を揺さぶられたわけだけれどね…)」
先輩「…」
委員長「…」
先輩「なあ」
委員長「うん?」
先輩「…まあ、とりあえず…弁当、サンキューな」
委員長「うん。どういたしまして」
ガタッ
委員長「どこかへ行くのかい?」
先輩「ん…たまに、その後輩は、昼休みのうちに部室にいることがあるんだ」
先輩「顔見せないと、拗ね――はしないけど…その、暴走するから、あいつ。その方が面倒臭いからな」
委員長「?? 何だかよく分からないけれど…」
先輩「悪い。またあとでな」タッ
委員長「うん」ヒラヒラ
委員長「…うーん」
委員長「そうか、私も、嫉妬したりするんだなぁ…まさか誰かの笑顔を見て苦々しい気持ちになるとはね」フフ
委員長「ふふっ、発見発見♪」
ガチャ
先輩「お、いたか」
後輩「…」
先輩「……?」
後輩「どうも、こんにちは」ムスッ
先輩「…? お、おう」ガタ
ポスン
先輩「…」
後輩「…」ムッスー
先輩「…」
先輩「なあ後輩」
後輩「なんです?」
先輩「…えっと…なんかあったの?」
後輩「べつになにもないですけどっ」
先輩「……うわ」
先輩「これ面倒臭いやつだ…」ハア
後輩「聞こえてますよ!?」
先輩「面倒臭いやつだなーお前…本当に…」ハア
後輩「…だ、そ、…そうは言っても、だって、先輩がですね…」
先輩「あん?」
先輩「俺がなにかしたのか」
先輩「言っとくけど、妄想の中の俺は俺とは責任の所在が別だからな」
後輩「ち、違いますよ!」
後輩「…その…ですね」ゴニョ
先輩「おう」ゴソ
後輩「…。それです」
先輩「あ?」
後輩「先輩さっき、そのお弁当を作ってくださった方と、とても親しげにお話されてました」
先輩「……だから?」
後輩「…別に…どうということも、ないですが…」
先輩「…」
後輩「…」
先輩「弁当食ってもいい?」
後輩「なっ」
後輩「せ、先輩には、デリカシーというものがないのですか!」
先輩「…今日はよく絡むなぁお前…」ハア
後輩「先輩が他の方と楽しげにお話されているところを見ると、こう、胸がもやもやーってするのです!」
先輩「はあ」モグモグ
後輩「渦中の弁当を食べながら答えないでください!」
先輩「…」モグモグ
先輩「……そうは言っても、だって、それさっきの会話のことだろ?」
後輩「はい」
先輩「それなら別に…大体、話してたのはお前の…」モグ
先輩「…」モグ
後輩「? なんです?」
先輩「…」
先輩「(たぶん、ここで「話していたのはお前のことだ」と言うと、またこいつは調子に乗る…)」
後輩『やはり先輩の脳裏には常に私の存在があるのですね!』キャハー!
先輩「(…とか何とか。絶対言う、いやたぶんもっと、俺の想像がつかないようなひどいことを言うに違いない…)」
後輩「??」
先輩「…はあ…」
後輩「? ど、どうされました…?」
先輩「……もう、この話はおしまい。想像するだけで、疲れた」モグモグ
後輩「えっ」
後輩「いや、だ、だめですよ! 私はまだ機嫌を直したわけではありませぬ!」
先輩「いいよ別に直さなくて」
後輩「えっひどくないですか」
先輩「いっつもべたべたして来るし」モグモグ
先輩「たまにはそうやってむっすーっとしてろ。その方が可愛げがある」
後輩「かわ!?」
先輩「…」モグモグ
後輩「かわわわわ…」
先輩「(あ、大人しくなった。ラッキー)」モグモグ
後輩「…えへへ…先輩が、可愛いって…」エヘヘヘー
先輩「…」モグ
先輩「…うん。たしかに、オムレツうまい」
☆おまけ 没になった委員長ちゃん
先輩「……よし」
先輩「帰るか」ウン
委員長「待てコラ」ガシ
先輩「あー」フラ
委員長「ふぇ? きゃっ」ヨタ
委員長「ちょ、急に、凭れかかって来るな!」ガーッ
先輩「引っ張って来たのはそっちですぅ」
委員長「ちょっと引いただけだよね!」
先輩「…」ハア
委員長「な、なに」
先輩「…めんどくさいのに絡まれたなー…」
委員長「それは心中呟く類のものだよ!」
先輩「…どっちでもいいけど…」
委員長「よくないから。もう。そんなんだから君は友達ができないんですー」
先輩「…どうでもいい…」ハア
先輩「…で、なに…なにか用?」
委員長「うん」
先輩「気のせいだと思うぞ」ウン
委員長「は、はあ?」
先輩「そんじゃ」
委員長「ちょ、だから、勝手に帰ろうとしない!」ガッ
先輩「あーだから急に引っ張るなってー」グラー
委員長「ふえっ」ドンッ
委員長「力抜きすぎ! ふ、普段どうやって生活してるのよ!」モー
先輩「俺も不思議ー」フラフラ
委員長「あ、あのね」ゼーッ…
委員長「ほら。時計見えるでしょ」ピッ
先輩「見えないって答えるとこの会話は終わるかな」
委員長「終わりません。ほら、いま何時か分かるでしょ。今は何限目のあとの休み時間ですか」
先輩「え? お前、時計読めないの?」
委員長「しばくぞこの野郎」
先輩「世知辛い」
委員長「まだ三限目の終わりです! 昼休みにもなっていないのにどこ行くつもり?」
先輩「…」ハア
先輩「便所だよ便所」
委員長「うそ。「帰るか」って呟いてたでしょ」
先輩「…お前、俺なんかのひとり言に反応して…構って欲しいのか?」
委員長「ち、違います! なんてことを言うか」
先輩「あー分かった。お前声でかいからばかっぽいんだ」
委員長「突然なに!?」
先輩「あと若干あいつとキャラ被ってるしな。クールでもないし。眼鏡は似合ってないし」
委員長「(え…ひどくない? ここまで言う?)」グス
先輩「没だ没。お疲れさまでしたー」
委員長「…うう…そこまで言わなくても…」
先輩「…」
先輩「なあ」
委員長「にゅ?」
先輩「タコか。ほら」スッ
委員長「ふぇっ…?」カチャ
委員長「??」パチクリ
先輩「うん。お前、眼鏡がない方がいいよ」
委員長「……え?」
先輩「バカっぽくて」プププ
委員長「んあー! もう、なんなのよう!」
先輩「俺の台詞だそれ」ハア
委員長もいいキャラだな~
この先輩、後輩ちゃんが急に寄り付いてこなくなったりしたらどう反応するのかな
後輩ちゃん過保護な兄弟とか居そうだなーなんとなく
後輩「先輩先輩」
先輩「どうした後輩」
後輩「今日は暇ですね」
先輩「依頼もないしな。いい日だー」
後輩「そうですね」フフ
後輩「…」ニコニコ
先輩「?」ゴロ
先輩「…後輩は、今日は何だかいつもより…楽しそうだな」
後輩「にゃっ! そ、そうですか?」
先輩「猫か」
後輩「うへへ。今日はいいことがあったのです」
先輩「下品な笑い方はやめなさい。いいことだって?」
後輩「はいっ」
・・・・・
後輩「先輩先輩」
先輩「なんだー後輩」
後輩「好きですー」
先輩「…ああ、いつもの…一日一告白な」
後輩「はい♪」
先輩「…」
先輩「まあ、俺はお前のことそんなに好きじゃないけどな」ニッコリ
後輩「!?」
後輩「……は…?」
後輩「せ、先輩、一体なにを…」
先輩「…ふあぁ……今日もだるいなー…」ゴロ
後輩「そ、そんなことはどうでもよいのです。今先輩が仰ったことをもう少しきちんとですね…」
先輩「……」ゴロゴロ
後輩「む、無視しないでください」グイグイ
先輩「…」ユラユラ
先輩「んだよ、うざいな…」ハア
後輩「う、うざい!?」ガーン
先輩「うん」
後輩「な、なにがですか。私のことですか?」
先輩「この後に及んでなおポジティブだなお前は」
後輩「あっ…き、恐縮でs 先輩「褒めてないから」
後輩「(´・ω・`)」…スミマセン…
先輩「なあ後輩」
後輩「は、はい」
先輩「俺は面倒臭いのが嫌いなんだ」
後輩「ぞ、存じております」
先輩「そしてお前はめんどくさい」
後輩「……ハイ」
先輩「つまり?」
後輩「…つ、つまり…」ゴク
先輩「…」ニコ
先輩「気がついたわ」
先輩「俺がお前のことを好きになるはずがないな。俺はお前が嫌いだ」ニッコリ
後輩「……あ、う…」
後輩「こ、こんなの絶対、嘘、ですぅ…!!」
ウワーーーーン!!
・・・・・
先輩「……」
後輩「という…今日はそんな夢を見ました」
先輩「…」
先輩「え? それ、え?」
後輩「はい。どうかしましたか?」
先輩「どうかしてるのはお前の頭だ。“いいこと”はどこ行ったおい」
先輩「ひょっとして、実は俺はお前に嫌われているのか…」
後輩「? なにを仰います。私が先輩を欲するのは世の理です、世界の答えです」
先輩「欲するとか生々しいわ」
後輩「先輩は優しいお方ですから。嫌いだなんて、――そんなひどいこと、私に言うはずがありません」
先輩「ほう」
後輩「たしかに、夢の中で私はとても悲しい気持ちになりました」
後輩「しかしそのおかげで、今日はなおさら、現実の先輩とお話しすることを楽しく思えます」ニコ
先輩「……」
先輩「…お前は」ハア
先輩「…笑うしかないな。とんだ変態だ、お前」ハハ
後輩「先輩に褒められました!」ワーイ
先輩「いや褒めたつもりは……いや、いいや。うん。今日ぐらい素直に褒めてやろう」ヨシヨシ
後輩「…わ」ナデナデ
後輩「……」
先輩「…俺の方から行くと大人しくなるのな…」ナデナデ
後輩「は、恥ずかしいですから…」//
後輩「し、しかし…嬉しいです」エヘヘ
先輩「それはよかった」
後輩「…♪」ニコニコ//
投下終了。
>>66 さんサンクスです。夢ネタでした。
その他のネタもありがとうございます。順次拾って行きます、のんびりですがお待ち頂けると嬉しいです。
・・・・・その夢を見た朝のこと
後輩「…ぐす」
後輩「う?」パチ
後輩「……うにゅ…何だか…とっても、悲しい夢を見てしまいました…」グシ
姉「それはいけない。私が慰めてあげよう」ヨシヨシ
後輩「……」
姉「ふふ。どうかな私のなでなでは。気分は良くなったかなー」ニコ
後輩「お姉様」
姉「はい」
後輩「どうして私の部屋にいるんです?」
姉「えへへ」
後輩「笑ってごまかさないでください」
後輩「…」ハア
後輩「お願いなので、勝手に一緒の布団に入るのはやめてください。私はもう高校生なのです」
姉「その妙な口調はいつまでも直んないみたいだけどねー」ケラケラ
後輩「よ、余計なお世話です」コホン
姉「分かったー。じゃ、今日の夜一緒に寝よ?♪」
後輩「いやです」
姉「えー」
姉「勝手にじゃなければいいよって言ったじゃーん」ブー
後輩「とりあえず、現状の改善をお願いしたんです…」ハア
姉「まあまあ」
姉「仕方ないじゃん、妹を可愛がるのは姉の特権だよー」ナデナデ
後輩「……」ムゥ
後輩「いつまでも、子ども扱いするので…お姉ちゃんのことは嫌いです」プイ
姉「(そんな風にいちいち可愛い仕草をするから、いつまでも妹離れできないんだけどねー)」フヘヘ
姉「ねえねえ」
後輩「…なんです」
姉「いま、久し振りにお姉ちゃんって呼んでくれたねー」
後輩「…っ」カア//
姉「にゃふふ。お姉ちゃんは嬉しいにゃー」
後輩「…っ。わ、忘れて、ください!」バッ
姉「わぷ」
姉「まあまあ。仕方ないじゃん、妹を可愛がるのは姉の特権だよー」ナデナデ
後輩「……」ムゥ
後輩「いつまでも、子ども扱いするので…お姉ちゃんのことは、嫌いです」プイ
姉「(そんな風に可愛い仕草をしてくれるからいつまでも妹離れできないんだけどねー)」フヘヘ
姉「ねえねえ」
後輩「…なんです」
姉「いま、久し振りにお姉ちゃんって呼んでくれたねー」
後輩「…っ」カア//
姉「にゃふふ。お姉ちゃんは嬉しいにゃー」
後輩「…っ。わ、忘れて、ください!」バッ
姉「わぷ」
後輩「も、もう! 離してください!」グイ
後輩「早く準備しないと、遅刻してしまいます」
姉「妹はいまだに一人じゃ起きられないけどね」
後輩「…そ、それは…」
姉「あ、朝ご飯、用意できてるからねー。お弁当も。制服は、昨日のうちにアイロンかけてそこに――」
後輩「うー! どうしてそんなにちゃらんぽらんな風して、ばっちり私のお世話をしてくれちゃうのですか!」
姉「何だか無茶苦茶なこと言ってない?」
姉「ふふ。妹は、大人びた口調のわりになにもできないもんねぇ」クスクス
後輩「……うにゅ…」
後輩「…す、すいま…」
ポン
後輩「?」
姉「あなたの仕事は可愛いことです。だから、気にしない、気にしない」ニコ
後輩「…」ナデナデ
後輩「…う、うん。あ…ありが、とう…」
姉「どういたしまして」ニコニコ
姉「さ。じゃさっさと朝ご飯済ませて、着替えなさい」
後輩「はい!」
姉「うんうん」
姉「…何だか最近、妹は変わったね。明るくなったね。いいことだ」
後輩「…。そ、そうでしょうか」
姉「うん」
後輩「…………」
後輩「…」ジワ
姉「え? な、なんでちょっと泣きそうなのかな?」
後輩「い、いえ。今朝見た夢を思い出しまして…」グシ
姉「よしよし」ナデナデ
後輩「あ、ありがとうございます」
後輩「私が変われたのだとすると、それはきっと、先輩のおかげなのです」
姉「先輩?」
後輩「はいっ」ニコ
後輩「そうです。悲しい夢を見てしまいましたから、その分を取り戻さねば…」ウン
後輩「今日は目一杯先輩とお喋りしましょう!」フフフ
姉「……」
姉「(私の妹を籠絡したやつが…いる、だと…!)」
姉「……お、お姉ちゃんはそんなこと許しませんからね!」ガーッ
後輩「??」
投下終了。
>>94 ネタ、使わせて頂きました。
過保護ってなんだっけこんなんだっけ。
後輩「先輩先輩」
先輩「はいはい」
後輩「これはまずいです」
先輩「…ん、いつか聞いたような台詞…」
後輩「りゅりゅしき事態です!」
先輩「…」
後輩「…」
先輩「…なんで噛んだの?」
後輩「噛んでませぬ」
後輩「にゅにゅっ」
先輩「効果音か」
後輩「りゅにゅっ」
先輩「そっちの方が言い辛いだろ」
後輩「にゃーん!」
先輩「落ち着け」
先輩「…それで?」ハア
先輩「なにが由々しき事態なんだ」
後輩「あー! 私の台詞を取らないください!」
先輩「…理不尽だ…代わりに言ってあげたのに…」
後輩「優しさはときに相手を貫く刃になるのですよ!」
先輩「覚えておきます」
後輩「最近、私たちの関係がないがしろにされておるのです!」
先輩「……」
先輩「いいんじゃないか? もともとマンネリがどうのと言っていたんだし」
後輩「いえ。そうした倦怠期から 先輩「倦怠期とか言うなや」
後輩「あ、はい」コホン
後輩「…その、変わり映えのしなくなった日々にですね、二人が飽き始めて―― 先輩「二人て。恋人か」
後輩「話の腰を折らないでください!」
先輩「自らの発言を省みろ」
後輩「…しかし恋人ですか…」ジュル//
先輩「よだれは分かんねえわ」
後輩「と、とにかく」コホン
先輩「はい」
後輩「お姉ちゃんとかどうでもよいのです! 私は先輩とお喋りしていたいのです!」
先輩「(言っていいことなのかそれは)」
後輩「だっ、だからその…」ゴニョゴニョ
後輩「先輩もですね、他の方にかまけず、もっと私を見て――」
ヴーッ ヴーッ ヴーッ
後輩「……」
先輩「…携帯、鳴ってるぞ」
後輩「…」ピ
後輩「…」メール…
先輩「…」
後輩「…先輩」
先輩「はい」
後輩「…私…今日は家に帰りたくありませぬ…!」グス
先輩「知らん」
後輩「……いやだ…お姉様に怒られる…」ブツブツ
先輩「自業自得だ」ゴロ
先輩「…いやー…それにしても、今日も平和で…」
コンコン
先輩「……」
後輩「…お客様ですよ」
先輩「…お前…応対してくれよ…」
後輩「……今は無理です…」シクシク
先輩「よし。珍しく意見の一致を見たな! スルーだスルー」
ガチャ
先輩「現実はいつだって非情だ」
後輩「今日に限っては同意致します」
委員長「…なんだ。いるなら、返事くらいして欲しいな」
先輩「あーお前か…悪い、ちょっと取り込んでてなぁ」ゴロゴロ
委員長「ふふ。それは失礼した」
先輩「なにか用か?」
委員長「うん。お弁当箱をもらっておこうかと」
先輩「ああ。悪いな、わざわざ取りに来させて」ゴソ
委員長「問題ないよ」
先輩「ん。今日も美味かった」
委員長「それは何より」
後輩「……」
後輩「…現実は、いつだって、非情ですね…」ボソ
委員長「うん?」クル
後輩「……ぬぬ」ギリギリ
先輩「歯軋りするんじゃねえよ」
後輩「……歯が痛いでしゅ」
先輩「慣れないことするから…」
委員長「どうもこんにちは」ニコ
後輩「…っ」
委員長「?」
後輩「先輩! この方ずるいです!」
後輩「お料理ができて、しかもこんなに笑顔が可愛いとは!」
先輩「知らねえよ」
委員長「…なんだかよく分からないけれど…褒めてもらえたのかな」
先輩「…たぶん」
委員長「…ふふ、ねえ」
後輩「はい!?」
先輩「なんで喧嘩腰だ」
委員長「……」ペタ
委員長「真正面からこの顔を褒めてくれたのは、あなたが初めてだよ。どうもありがとう」ニコ
後輩「…!」ズキューン
先輩「恋に落ちた音がした」
委員長「??」
後輩「……この何とも言えない、清々しい敗北感はなんぞや…」
先輩「散ってしまったか…」
委員長「?? ああ、そうだ。それともう一つ、用があった」
先輩「んあ?」
委員長「先生から、君の成績をどうにかするようにと言われてね」
先輩「……は?」
委員長「言われてみると、前回の定期テストにも出席していなかったじゃないか。今回を落とすとまずいよ?」
先輩「……めんどくせ」
委員長「留年になる方がよほど面倒だろう」クスクス
委員長「不安な科目があれば教えるよ。今日とか、夜は時間があるかな」
先輩「……まあ、どうせ、ごろごろしているだけだからなぁ」
委員長「そうか」
先輩「……でも…めんどうだなー…勉強とか」
委員長「そう言わずに」
先輩「……」エー
先輩「あ、そうだ。じゃあ代わりに、晩飯作ってくれ」
委員長「うん?」
先輩「めんどーを一つ減らさないと、べつのめんどーには手が出ないんだよ」
委員長「…ふむ。それだと、私がひたすら君に奉仕するような形になる気もするけれど…」
委員長「いいよ。何だか楽しそうだし」フフ
先輩「なにも楽しくねぇよ…」
委員長「そうかい?」
委員長「じゃあ、また下校する頃に連絡する」
先輩「はいはい」ヒラヒラ
後輩「……これは…由々しき事態ですね!」
先輩「言えるじゃん」
後輩「噛んだ方が可愛いかと思って」テヘ
先輩「あざといなあ」
後輩「えへへ」
投下終了。
>>67 回収です。
・・・・・下校の時間、下駄箱で。
委員長「私も行きます!」ハイ!
先輩「却下」
委員長「なんでよぅ!」
先輩「だって紛らわしいんだもの」
委員長「紛らわしい?」
委員長「だれとだれがかな」
先輩「お前らのことだっつうの」
委員長「紛らわしいってなによー」プクー
先輩「可愛くねえ」
委員長「ひどっ」
先輩「うちの後輩を見習え」
委員長「?」
後輩「……」プルプル
先輩「人見知りでな。見知らぬやつが側にいると、狙われた小動物のように縮こまってしまう」
先輩「世間一般には、こう言うのを可愛いという」
委員長「…な、なるほど」
委員長「納得してどうするの」
後輩「(嬉しいのですが…緊張して、頭が回りませんね…)」プルプル
先輩「可愛い」ウン
先輩「ま、そう言うことで。お前がついて来ると後輩は生きることもままならない」
委員長「人を有毒ななにかみたいに言うのはよしてくれない…?」
先輩「しっしっ。没キャラは丸められた紙に戻ってください」
委員長「……(´・ω・`)」ヒドクナイ?
委員長「この子の相手をするとき、先輩くんは何だか生き生きしているね」
先輩「…気のせいだ」
委員長「好きの裏返し!?」
先輩「調子に乗んな」ガス
委員長「いたい!?」
クイ
先輩「ん」
後輩「あ、あの…先輩」
先輩「おう。どうした」
後輩「わ、私は、今日はこれで帰ろうと思うのですが…」
先輩「……、ああ」
先輩「そっか。俺、なんで、勝手にお前もうちに来ると思ってたんだろ」ハハ
後輩「ぜ、ぜひ向かわせて頂きたい所存ですが」
後輩「…その…お姉様が、家で待っておりますので…」ガクブル
先輩「ああ…」
先輩「達者でな」
後輩「は、はい。失礼します」ペコ
委員長「さようなら」
委員長「ばいばーい」
委員長「さっ、それじゃ! 私たちも帰りますか!」
先輩「てめぇは一人で帰れ」
委員長「いやですー」
先輩「ちっ」
先輩「……」
委員長「? どうかしたかい」
先輩「…いや」
先輩「(…なんか……もやっとするが…)」
先輩「…ま、いいや…考えるのめんどくさいし」
短いですが、投下終了です。
>>93 辺りも、使わせて頂きます。これでたぶん一通り。
ネタ提供はいつでも助かります。
予定では次回火曜日ですが、余裕があれば、それまでに短いのを何度か投下します。
ちょこっとだけですが投下します。
後輩「……」
ウロウロ
後輩「……」
後輩「…お姉様にお会いするのが、恐ろしく恐ろしいですね…」ハア
姉「だれが恐ろしいって」ガサ
後輩「ひぅ!」ビクッ
姉「(はぁんこの子はホント可愛い反応するわぁ)」ウットリ
後輩「……」ギギ
後輩「い、いきなり背後から声をかけるなど、お姉様は非道です! 外道です!」
姉「はい勢いでごまかそうとしないー」ガッ
後輩「むにゅっ」
姉「ん? だ・れ・が。恐ろしいって?」ニコニコ
後輩「……ごみんにゃしゃい…」ムニムニ
姉「うん。でも可愛いからしばらくこのままね」グニグニ
後輩「…しぇっしょうにゃー」ムニムニ
ウニャー
パ
後輩「……はふぅ…」
姉「まったく。それがいつもあんたの為に生きてるこの姉へ向ける言葉かね」
後輩「(私のために生きてくださっておるがゆえのことだと気づいてください)」
姉「ん?」ニコ
後輩「……なんでもないです」
後輩「…お、お姉様は…少し、私に過保護すぎるのです…」ボソ
姉「お姉ちゃんだからね。にひ」
後輩「……」ハア
姉「それにほら」ガサ
姉「夕飯、今日はあなたの希望通り煮物にしたのよ?」
後輩「…あ、ありがとうございます」
姉「相変わらず年に不相応な好みだけど」
後輩「そ、そんなことは…お姉様の煮物がおいしいのが悪いのです」
姉「ありがと!」
後輩「こちらこそ、いつもお世話になってばかりで…」ペコ
姉「あーんもうこの子は他人行儀可愛いなあ!」ガバッ
後輩「わぷ」
ワシワシ
姉「さっきも言ったでしょう? 私はあなたのお姉ちゃんなのだ」
姉「姉は妹のために生まれるのよ」ニッコリ
後輩「……」
後輩「え? いや、それはなにかおかしいです」
姉「そんなことないよ?」
後輩「??」
姉「さー早くご飯にしよー」ガサ
後輩「は、はい」トテトテ
投下終了。ヤンデレの姉はヤンデレ。
つまり母もヤンデレ
>>150
後輩「母ですか?」
姉「お母さんはー、もう何年も家に帰って来ないねー」
後輩「ええ、真に残念ながら…」ショボン
姉「あれ? 妹ちゃんは、お母さんのこと恨んでなかったっけ」
後輩「も、もうそんなことはありませぬ」
後輩「…これも、先輩のおかげなのですが…」フフ…//
姉「(またそいつの話か!)」グヌヌ
後輩「そう言えば、なぜお母様はお帰りにならないのでしょう」
後輩「私は、詳しいことはなにも聞いておらぬのですが…」
姉「あなたが物心つく以前から家を空けてるからねー」
後輩「お姉様は伝え聞いておりますか?」
姉「……ううんー」
後輩「そうですか…」シュン
姉「……」
姉「(言えない……重すぎる愛情に耐え切れず、母から逃げた父を追って失踪したままだなんて言えない…)」
姉「……母さんはヤンデレの鏡ね。お父さんも早く諦めちゃえばいいのに☆ なーんて」テヘ
後輩「??」
姉「冗談冗談。あなたはあんな風になっちゃダメよー?」
後輩「は、はあ」
姉「(もうお互いに手遅れな気もするけど!)」
母ネタおまけでした。もうヤンデレしかいねえやこの世界。
・
・
・
先輩「一つ聞きたいんだが」
委員長「うむ。なんだい」
先輩「お前は委員長なんだよな」
委員長「そうだね」
先輩「……じゃあお前はなんだ」
委員長「う?」
先輩「一つのクラスに長が二人いるのはおかしいだろ?」
委員長「……そんなことないよっ」
先輩「あるよ」
先輩「つまりお前は偽物だ」
偽物「に、にせもの?」
委員長「なかなか辛辣な言い方だね」
先輩「分かり辛いんだよ、没キャラがでしゃばりやがって…」ハア
偽物「(泣いていいよね、これ…)」グスン
委員長「…いじわるはよくないよ」
偽物「うわーん! いいんちょー先輩くんがいじめるー!」ガバ
委員長「おっと」
先輩「……」ハア
委員長「…」クス
先輩「どうかしたか?」
委員長「ふふ。なんだか可笑しくてね」
委員長「君がいらいらするなんて珍しいから」
先輩「……いらいら、ねぇ」ハア
先輩「まるで、付き合いの長いやつが言うような台詞だな」
委員長「……。まあね」コホン
偽物「ねえねえ、何の話?」ピョコピョコ
先輩「飛び跳ねんな、うざい」
偽物「なによぅ!」ピョーン
先輩「よく見たらお前ちびっこいなぁ。身長何ミリだよ」ワシワシ
偽物「うにゃー! 髪をわさわさしないで!」
先輩「ふん」
偽物「うあーん!」
委員長「(…荒れてるなぁ…)」
委員長「(やっぱり、後輩ちゃんがいないからだろうか?)」
先輩「いいか。付いて来てもいいが、大人しくするんだぞ」
偽物「子ども扱いしないで! 私はあなたと同い年なの!」
先輩「好きな食べ物は?」
偽物「ハンバーグ!」ハイッ
先輩「子どもじゃねえか」
偽物「きーっ!」
委員長「(……だんだん、むしろ生き生きしているように見えて来たな…)」
偽物「委員長! 先輩くんがいじわるするの!」
先輩「ああん? 人聞きの悪いこと言いやがって」ニョーン
偽物「にゃー! 髪の毛引っ張らないでー!」ウアーン
委員長「…ほどほどにね」
委員長「えっと、お楽しみのところ悪いけれど」
先輩「楽しくねえよ」
偽物「右に同じく!」
委員長「(どこがだい)」
委員長「そ、そうか。うん、まあ、それはともかく、今日は先輩くんのお勉強を見に行くという話なんだ。趣旨を忘れないようにね」
偽物「キミってばおバカさんなの?」ププ
先輩「やればできる子なんだよ俺は」グリグリ
偽物「…いたい、それはいたい…」グリグリ
委員長「楽しそうだね」
委員長「ということで、帰りがてら、晩ご飯の食材を買いに行こうか」
委員長「なにか食べたいものはあるかな?」
偽物「ハンバーグ!」ハイッ
先輩「お前に希望を述べる権利はねえよ」
偽物「ひどい!」
先輩「嫌いな食べ物は?」
偽物「ピーマン!」
先輩「よしじゃあ妥協してピーマンの肉詰めで行こう」
偽物「いやだよ!?」
委員長「……スーパーでは静かにね」
投下終了。短くてすまぬ。
委員長「できたよ」コト
偽物「……ほんとにピーマンの肉詰め…」
先輩「うまそう」
委員長「実際においしいと何よりだけどね」
偽物「……」グリグリ
先輩「中身だけ掘り出してんじゃねえ」ペチ
偽物「いたいっ」
先輩「口開けろ」
偽物「う?」アーン
先輩「シュート」ポイ
偽物「うにゃっ!? ひっ」パク
先輩「ちゃんと噛んで食べろよ。頂きます」
偽物「っ……っ…うぅ~…」モグモグ
委員長「行儀よく食べてね、二人とも」
偽物「……おいしい」モグモグ
委員長「それはよかった」フフ
委員長「…君はどうかな」
先輩「あん?」モグモグ
委員長「口に合うといいんだが」
先輩「うん」モグモグ
委員長「…相変わらず口数の少ない男だね」
先輩「…。最近、面倒だと言うのすら億劫になって来てな…」
委員長「それは大変だ」クスクス
偽物「もぐもぐ」オイシイナー
委員長「その割には、この子といると比較的饒舌になっているような気もするけど」
先輩「気のせいだ。気持ち悪いこと言うんじゃねえ」
偽物「……もぐ?」
委員長「(よかったご飯に夢中で気がついてない)」
委員長「そ、そうか。ほら、気になる子ほど構いたくなるのは、男子に限らず人の常だろう?」
先輩「…………」
委員長「…なにもそんなに不機嫌な顔をしなくても…」
偽物「? ひょっとして、先輩くんもピーマン苦手なの!」
先輩「てめぇと一緒にすんな幼舌」
偽物「ひどい! そんなことないもん、私コーヒー飲めるもんね!」
先輩「そこでコーヒーを出す辺りが餓鬼臭いんだっつうの」
偽物「あなたはコーヒー飲めるの?」
先輩「いや無理。甘いものと一緒なら」
偽物「私もー。苦いよねー」モグモグ
先輩「なー」モグモグ
委員長「(なにこの二人仲いい)」
先輩「ご馳走さま」
委員長「お粗末さま。どうだったかな」
先輩「…さっき言わなかったっけ」
委員長「…頷いてはくれたけれど」
委員長「ちゃんと、言葉にして伝えて欲しいかな」
先輩「……あ、そう」
先輩「おいしかったよ。いつも通り」
委員長「そっか」ニコ
先輩「よし。飯も食ったし、寝るか」
偽物「えーあそぼうよー」
委員長「どっちもおかしい」
委員長「お勉強の時間ですよ」
先輩「……」エー
偽物「えー」
委員長「…うん、別に偽物ちゃんは無理してやらなくてもいいけどね」
先輩「お前は勉強できるのか?」
偽物「えっへへー。毎日ちゃんとお勉強してるもん! 委員長ちゃんほどじゃないけど」
委員長「偉い偉い」ナデナデ
偽物「えへへ」
先輩「ちっ」
委員長「露骨な舌打ちだね」
偽物「こ、怖くなんかないもん!」
先輩「ああん?」
偽物「ひう」ガクブル
委員長「怯えてる怯えてる」
委員長「…とはいえ、君が果たしてどのくらい勉強ができるのか…」
先輩「真面目にテスト受けたことないしなぁ」ゴロゴロ
委員長「うん。先生に聞いてさすがにびっくりした。つまり君の学力がどの程度か正確に知っているのは、君を含めてだれもいない」
偽物「なんだか格好いいね!」
先輩「それほどでもねえよ」ゴロゴロ
委員長「…ということで」ペラ
委員長「前回の定期試験をコピーして来てみた。とりあえず、これで、君の学力を測ってみたい」
先輩「うわめんどくせ」
委員長「こちらで指定した問いだけでいいよ。はい」パサ
先輩「……ここに置いてくれ」
委員長「…テストのときは寝転がりながらでは解けないからね?」
先輩「なにがだめなんだろう」
委員長「(…意外と上手く答えられないことを言うね…)」
偽物「座ってるみんなのパンツが見えちゃうからじゃないかな!」
先輩「黙ってろ変態」
先輩「できた」
委員長「……できてる、ね。たしかに」
偽物「すごい」
先輩「まあな」
委員長「…これだけできて、どうしてテストは受けないのかな」ハア
先輩「……そのときの俺に聞いてくれ…」ゴロゴロ
委員長「…面倒臭いから、としか答えてくれなさそうだけどね」
先輩「おう。よく分かってんじゃん」
委員長「まあね」クスクス
委員長「うん。この分なら、きっと次のテストも大丈夫なんだろう」
委員長「どうやってテストに来てもらうかを考えた方がよさそうだ」ハハ
先輩「そうだな」
偽物「じゃあ、ちゃんとテストに来たら私がパンツを見せて上げるよ!」
先輩「お前キャラがぶれぶれにもほどがあんだろ。落ち着け」
委員長「はは」
先輩「笑いごとじゃねえよ」
委員長「それじゃあまた明日」
先輩「おう」
偽物「またねー」
先輩「……」
偽物「え? なんで私には答えてくれないの?」
先輩「お疲れっしたぁ」パタン
偽物「……ひどい」グス
委員長「よ、よしよし」ナデナデ
先輩「……はぁ…疲れた…」バタッ
先輩「…………やっぱ、あれだ」
先輩「……」
先輩「後輩と喋んのが一番楽だわ…人と喋るのしんど……」ハア
先輩「……。寝よ」
投下終了。次回はきっといつもの先輩後輩。
先輩くんをポジティブストーカーする後輩ちゃんをネガティブ?ストーカーする年下の男の娘を仕事上仕方なくビジネスストーカーする先輩くん
>>182 ネガティブストーカーってなんぞ。
後輩「先輩! 結婚してください!」ガシッ
先輩「いろいろ端折ったなお前」
コソコソ
男の娘「(後輩ちゃん、いつも先輩さんといるなあ……いいなあ)」
男の娘「(うぅ……やっぱり僕みたいな、女々しいやつなんて男として見てくれないのかな…)」シュン
先輩「……物好きがいるもんだ」ハア
後輩「??」
こんなん? 違ったら言ってくれ。
誤変換で男娘になってた、しまったwまあいいかw
>>183
男娘「…後輩ちゃんかわいいな…でもどうせ僕なんて相手にされっこない…でも諦めきれない、どうしても後をつけてしまう…あ、これ…この色この香りこの味、うん間違いない後輩ちゃんの抜け毛だ、探したらもっと落ちていないかな…ブツブツ」
おぼろげなイメージを書き起こしたらガチで気持ち悪かったw
>>1のマイルドな感じの方がいいと思いま
>>184 変態過ぎぃ! でもその感じもいいね。男の娘に誤変換ってのもいい趣味してんなwwww
今日は夜中に本編を落とそうと思ってるので、後日になるかと思うけど、使わせて頂きます。ありがとう。
後輩「もぐもぐ」
後輩「ふふ。やはりお姉様のご飯はおいしゅうございます」ニヘラ
姉「(こちらこそ、その笑顔ご馳走さまです!)」
姉「妹ちゃんは、本当においしそうに食べてくれるからね。作りがいがある」モグ
後輩「本当においしいですから」ニコ
姉「(天使や)」
後輩「……にゅ?」ピク
姉「? どうかしたー?」モグモグ
後輩「――先輩が私を呼んでいる気がします!」ガタッ
姉「……先輩レーダーが反応したか…さすが私の妹……」モグ
姉「だけど、まあ」ガシ
後輩「ふえ?」
姉「いまは、ご飯中よ?」ニッコリ
後輩「あ、は、…すみませぬ…」ガクブル
姉「食事中は行儀よくね」ニコニコ
後輩「(怖いです…)」
ヴーッ ヴーッ …
先輩「……」
先輩「…んだよぅ…大人しく寝かせてくれよぅ…」モゾ
先輩「…………」コウハイカ…
先輩「…」ピ
先輩「なんか用か」
後輩『こんばんは! 先輩!』
先輩「……声が大きいよ…」キーン
後輩『今日もご飯がおいしゅうございました!』
先輩「何の話だ」
後輩『はっ!? 焦って食後の幸せな気分を吐露してしまいました!?』
先輩「……いいと思うよ」
後輩『えへへ』
先輩「……なんだか、声を聞くだけでお前がどんな顔をしているか想像がつくなぁ…」
後輩『そ、そうですか?』
先輩「……まあな。付き合いも、短くないし」
後輩『さすが私の先輩です!』
先輩「…うん、間違ってない。間違ってないな」
後輩『はい♪ 先輩は、私のです!』
先輩「間違ってた」
後輩『ねえ先輩』
先輩「うん」
後輩『電話で聞く先輩の声も素敵です』
先輩「そうか」
後輩『はいっ…』ハァハァ
先輩「なぜか吐息が混じり出したな」
後輩『んっ…はあ…』ンア…
先輩「おいてめぇ変なことしてねえだろうな」
後輩『えへへ…』ハア
先輩「色っぽい照れ笑いはごまかしになっていないぞ」
後輩『えへっ……先輩、褒めてくれましたね…』
先輩「(今日に限っては普通に可愛いとか思ってしまうから困る)」
先輩「落ち着け。俺も落ち着く」
後輩『は、はい。失礼しました』
先輩「本当だよ」
先輩「…それで…何か用というわけではないんだな」
後輩『は、はい…その、いけませんでしたか?』
先輩「……いや。別に構わないが」
後輩『ふふ。やはり先輩はお優しいですねー』
先輩「…お前、何だか今日はしおらしいな」
後輩『まあ…いくら電話をしているとはいえ、部屋で一人大声を上げているのもどうかと思いますので』
先輩「一理ある」
後輩『それに…今日はそんな気分ですね』
先輩「どんな気分?」
後輩『さみしいのです』
先輩「……素直なだなぁ」
後輩『はい』
後輩『…不思議ですね。普段なら、妄想でこんな気分も紛れますのに…』
先輩「ちょっとだけいい雰囲気だったのが台無しだ」
後輩『先輩にはご迷惑をおかけします』
先輩「……」
後輩『部活の間だけでも十分鬱陶しいでしょうに、こうして今日は、学校のあとでも時間を取らせてしまっています』
先輩「そうだな」
後輩『はい』
後輩『…そろそろ切りますね』
先輩「うん」
後輩『……』
先輩「……」
後輩『…せ、先輩から切ってはくれませんか』
先輩「いやだ」
後輩『…ひどいです』
先輩「悪いな」
先輩「……。まあ、あれだ」
先輩「切れないんだったら、無理に切る必要もないんじゃないか」
後輩『え?』
先輩「……別に、お前の話を聞くだけなら…疲れないし。好きにするといい」
後輩『…そ、そうですか?』
後輩『……なら、もう少しだけ…』
先輩「うん」
後輩『えへへ…先輩、どうもありがとうございます』
先輩「どういたしまして」
・・・・・翌朝
ダキッ
後輩「先輩っおはようございます!」
先輩「……あー倒れるー」ヨタ
後輩「本当ですねー(棒)」バタッ
先輩「……重い」
後輩「それは先輩への愛の重さです!」スリスリ
先輩「……くそ、昨日の大人しいお前はどこに行ったんだ…」
後輩「ふふふー、せんぱーい♪」スリスリ
先輩「……あー! うざいなーくそー!」
後輩「離しませんよー♪」ギュー
先輩「……」ハア
先輩「今は人がいないからいいものの…ここは下駄箱だぞ」
後輩「ふむ。では人のいない部室でなら好きにしてよいと!」
先輩「言うてないがな」
後輩「まあまあ」ニコニコ
先輩「まあじゃないが…」
先輩「ほら、行くぞ」ズルズル…
後輩「はいっお供します!」トテトテ
先輩「いい返事だ」
後輩「一生」ボソ
先輩「恐ろしいことを何気なく口にするんじゃない」
後輩「きゃっ聞かれてました?」//
先輩「ストーカーってこうやって自己補完して行くんだなぁ」
後輩「怖いですねー」
先輩「本当にな」
パタパタ…
??「……」
??「……」ペタ
??「……」スリスリ
??「…ふ、ふへ、後輩ちゃんの体温がまだ残ってるなー…匂いもあるし……幸せかも…」フフ…
偽物「あ、変態だー」
委員長「人を指で指すのはよくないよ」
偽物「でもあの人、簀に頬ずりしてるよ?」
委員長「……そうだね」
??「…へへ……あ、この髪の毛、後輩ちゃんのかなぁ…」モグモグ//
投下終了。うーんこの変態。
カラン…
後輩「……あら」
後輩「先輩先輩」
先輩「んあ?」ゴロ
後輩「すいません。お茶っぱを切らしてしまいました」
先輩「……そうか。いや、別にお前が謝ることではないと思うが…」
後輩「どうしましょうか。午後のこの時間に、お茶を飲んでのんびりしていないとなると、この部の存在意義を問われかねません」
先輩「その事実に対してこそ異議を唱えられそうだが…」
先輩「……まあ、一日くらい…いいだろ。お茶なくても」ゴロン
後輩「そうですか?」
先輩「うん」ゴロゴロ
後輩「ふむ」
後輩「では、たまにはカフェを利用するのはどうでしょうか。久しくマスターさんにも挨拶しておりませんし」ポン
先輩「……そうなぁ」
先輩「…けど、動くのめんどうだなぁ…」ゴロゴロ
後輩「では私が淹れて頂いて、ここにお持ちしましょう」
先輩「どうやって?」
後輩「水筒がありますから」ヒョイ
先輩「なるほど」
先輩「……まあ、そうしたければ、そうするといいよ…」
後輩「分かりました。では出てきますね」ガチャ
パタパタパタ…
先輩「……あいつはティータイムに恩でもあるのか?」
コンコン
先輩「……」
ガチャ
委員長「当然のように居留守だね」
先輩「はい」
委員長「…む? 後輩ちゃんはいないのか」
先輩「? あいつに用か」
委員長「うん…いや、彼女のことで、君に用があったから、むしろ間はよかったのかもしれない」
先輩「あん?」
委員長「今朝変態を見かけてね」
先輩「…………」
委員長「後輩ちゃんのことじゃないよ?」
先輩「お、おう。思ってねえよ」
委員長「そうかい?」
委員長「どうも後輩ちゃんに好意を抱いている者のようだった」
委員長「…まあ、多少、その感じが歪んでいるようには…見えたけれど」
先輩「?」
委員長「…聞かないほうがいいよ。気持ち悪かったから」ブル
先輩「…そ、そうか」
委員長「髪の毛は食べ物じゃないからね」
先輩「おいなんの話だそれ」ゾク
委員長「…一応、君の耳に入れておいた方がいいかと思ってね」
先輩「…まあ、聞いたところでどうしようもない気もするが」
委員長「いざとなったら、守ってあげるんだよ」
先輩「……めんどくさい…」
委員長「頑張って」
先輩「…へいへい」ヒラヒラ
委員長「それでは、私はこれで…」
コンコン
委員長「おや。ちょうど後輩ちゃんが戻って来たのかな」
先輩「……? いや、あいつがノックすることはないはず…」
ガチャ
??「…あ、あのぅ。ふへ、へ」
先輩「あ、変態だ」
委員長「そうだね」
??「?」キョトン
??「えへへ…そ、その、探し物の依頼に…」モジモジ
先輩「(…なんか挙動が気持ち悪い…)」
委員長「(よく見ると可愛い子だな。目の下のクマが目立っているせいで、暗い印象を持ってしまうが…)」
??「ボ、ボク、男の娘って言います。へへ」
先輩「? ボク?」
委員長「変わった一人称だね。ふむ、ボクっ娘か」
先輩「なに言ってんのお前」
委員長「ほら、口調的には私は僕っ娘属性との親和性が低くはないと思って」
先輩「だからなに言ってんの」
男の娘「か、変わってますかね? そ、そんなつもり…ないです」モジモジ
男の娘「…だ、だってボク、男の子だもん」//
先輩「…………。こいつぁ」
委員長「変態だね」
投下終了。
次は日曜日以降になります。
こんなに萌えない男の娘も珍しいなw
外見はいいはずなのに…私服に病んだゴスロリ着てそう
先輩「それで…」ゴロ
先輩「探し物の依頼って?」
男の娘「は、はい」モジモジ
先輩「…」
先輩「とりあえず、スカートの裾を手にもじもじするのはやめてくれないか。吐き気がする」
委員長「いつにも増して辛辣だね」
先輩「しゃーない」
男の娘「ご、ごめんなさい」
男の娘「そ、その……ここが、気になっちゃって」
先輩「変態だー」ゴロゴロ
委員長「台詞の割には落ち着いているね」
先輩「いや内心汗だらだらですわ」ゴロゴロ
先輩「なんで? なぜこんなありふれた日常の中に身を置いてなお興奮を催すの?」
男の娘「…まだほんのり、後輩ちゃんの香りがしますし…」クンクン
先輩「はあ…」スン
男の娘「後輩ちゃんがさっきまでここにいたと思うだけで、…その、ん…」ゾクゾク
先輩「…はあ」
男の娘「はあはあ」
先輩「お前の台詞のせいで俺まで喘いでるみたいになったじゃねえか」
委員長「楽しそうだね」
先輩「冗談でもやめてくれ」
男の娘「あふっ…ん…」
先輩「頼むからこの変態を摘み出してくれ」
委員長「私に言われてもね…」
委員長「それに、彼はれっきとした依頼人だろう?」
男の娘「…」ハア、ハア
先輩「…………変態はちょっと…」
委員長「その気持ちは察して余りあるけれども」
男の娘「…んっ…」//ビクビク
先輩「そこの変態。お前はなにを探している、俺はなにを探せばいい」
委員長「珍しくやる気に満ちているね」
先輩「俺は一分一秒でも早く、この変態がここを去ってくれることを望んでいる」
委員長「(相手が変態とはいえ、はっきり言うなあ…)」
男の娘「えっとですね」ハアハア
男の娘「こ、後輩ちゃんと、どうにか仲良くなる方法を、探しています」
先輩「…………」
先輩「……」
委員長「せ、先輩くん?」
先輩「…よし、いんちょーあとは頼んだ」
先輩「俺は、許容できるなにをあれがあれした。もう寝る」ゴロン
委員長「ちょ」
ガチャ
後輩「先輩っ後輩が戻りましたよー」パタパタ
委員長「あ」
男の娘「あ」
先輩「…間が悪い」ハア
後輩「はえ?」
男の娘「…………」
委員長「(ど、どう出る変態くん?)」
投下終了。毎度短くてすいません。
書いてる本人はわりと萌えてるから(震え声
男の娘「…っっ」ビクビクッ
後輩「!?」ビクッ
男の娘「…ふっ、ぅ……」
後輩「あ、あの…」
男の娘「ひんっ!? ボ、ボクっ…! し、失礼しますっ」ガチャッ
ダダダダ…
後輩「…」ポカン
先輩「トイレかな」
委員長「…うん」
後輩「…なんだか顔色がよろしくありませんでしたね」
後輩「何事もないとよいのですが」
先輩「天使や」
後輩「ふぇ!?」
委員長「(あれだけインパクトのある変態を見たあとだと、後輩ちゃんのあり方なんて可愛いものだよね)」
後輩「せ、先輩、突然なにを…」//ワタワタ
先輩「まあ…お前はあいつが変態なのを知らないしな」
後輩「?」キョトン
先輩「とにかく…こうして無事、変態は去った。俺は寝る」ゴロン
後輩「? なにか依頼をされたのでは」
先輩「難しい依頼だったんだよ」
後輩「…先輩に見つけられぬものとは一体…」ハテ
委員長「意外とあるもんだね」
先輩「俺だって別に万能じゃないからな」
後輩「(己の不足を素直に認める。先輩はさすがです!)」ハアハア
先輩「(こうして聞くと、こいつのあえぎ声なんて大したことねぇな…)」
委員長「(相対的に後輩ちゃんの変態度合が薄まっている…い、いいことなのか?)」ウーン
先輩「まあ、いい。あいつのことは忘れよう」
委員長「それがいいね」ウム
後輩「は、はあ。何だかよく分かりませんが…」
先輩「分からなくていいぞ」
後輩「り、了解です」コクン
先輩「素直なのはいいことだ」ナデナデ
後輩「わっ」//
後輩「…えへへ」//
委員長「……」
委員長「よりレベルの高い変態が登場したおかげで、先輩と後輩二人の仲が深まった可能性が――」
先輩「それはない」ナデナデ
・・・・・後日
委員長「先輩くん」
先輩「…んあ?」ダラダラ
先輩「おう。おはよう」ヒラヒラ
委員長「うん」コク
委員長「えっと、あれを見てもらえるかな」ピッ
先輩「あん?」
男の娘「……」ポツン
先輩「…」
委員長「…私が来た頃には、校門の前に立っていてね」
先輩「……この学校、裏口とかあったっけ」
委員長「ま、まあ待ってくれ。ほら、裏から回るのは面倒だろう?」
先輩「さすが。俺のことをよく分かってらっしゃるぅ」
委員長「ま、まあね」//
先輩「おんぶしてー」
委員長「いやだよ」
先輩「ちっ」
委員長「彼は誰を待っているのだろうか」
先輩「…そりゃ、後輩じゃねぇの?」
男の娘「……」ブツブツ
委員長「…それにしては、昨日の様子が変じゃなかった?」
先輩「?」
委員長「真正面から後輩ちゃんを待てるなら、最初からそうするだろうしね?」
先輩「…まあ、たしかに…」
委員長「ひょっとして、彼は君を待っているのではないだろうか」
先輩「…………」
委員長「…えっと、可能性の話だけれど、ね…」
先輩「…………」
委員長「…」ポン
先輩「い、いやだ。俺はなんとしても迂回して…」
委員長「そう言わずに。あのままだと後輩ちゃんが絡まれるかもしれないし」ガシッ
先輩「……えぇぇ…」ズルズル
男の娘「……」ブツブツ
委員長「(それに…変態はともかく、悩みが深いのは事実のようだしね…)」
男の娘「……ふ、ふふっ」ジュル
委員長「」ビクッ
先輩「…まだ間に合うぞー」
委員長「い、いや。後輩ちゃんのためだよ。が、頑張ろう」ブルブル
先輩「頑張ってー」
委員長「君が一番頑張りなさい」ズルズル
先輩「…いやだぁ…」
投下終了。
変態の登場でレスが増えた…みんな変態が大好きってはっきりわかんだね…
そういや、会長がまだこのスレでは出てきてないな。
会長と先輩が話しているところに突撃ラブハートする偽物はよ
NTRは書かないよ!
>>239 なんか理由があって意識的に会長は出してなかったはずなんですが…わ、忘れたので、そのうち出しますね。
少し投下が滞ってます、のんびりお待ち頂けると嬉しいです。
男の娘「き、昨日はすいませんでした」ペコ
委員長「…」
先輩「…」
男の娘「…その、…後輩ちゃんのことを考えてしまうと、どうしても――いつも、訳が分からなくなって…」
先輩「訳が分からなかったのはこっちの台詞だけどな」ゴロン
委員長「(なんだ、変態さんとはいえまともな理性があるんじゃないか)」
男の娘「…」モジモジ
委員長「…えっと」
委員長「君は、後輩ちゃんと仲良くなりたいってことで、いいのかな」
男の娘「ぁ…は、はい」
委員長「それだけなんだよね」
男の娘「…」コクン
委員長「…先輩くん」
先輩「はい」ゴロゴロ
委員長「…」
先輩「…?」ゴロゴロ
委員長「……制服、汚れない?」
先輩「それよりも大切なものが俺にはあるんだ」ゴロゴロ
委員長「…そうかい」ハア…
委員長「彼(彼女?)に協力してあげよう」コソ
先輩「いやだよ」
委員長「そう言わないで」
委員長「…別に彼には悪気もないようだし…、というか、考えてみれば彼自身なにも悪いことだってしていない」
委員長「今のところ、後輩ちゃんになにか実害が及んでいるわけでもない」
先輩「…」
委員長「むしろ、二人にはお喋りくらいする仲にでもなってもらえれば、みんな幸せで万事解決ってね」
先輩「……そうだな。よし、頑張ってくれ」ゴロ
委員長「どうして転がって逃げられると思ったの?」ガシ
委員長「後輩ちゃんに関して頑張るべきは、君以外にいないだろう?」ニッコリ
先輩「…いやだよぅ…」シクシク
委員長「(…泣くほどか…)」
ポン
委員長「ん?」クル
男の娘「あ、あのぅ…」
委員長「おっと」バッ
男の娘「ふえ?」
委員長「いや…すまない。ちょっと目測を誤って、近づきすぎたことに驚いてしまってね」
男の娘「あ、そうでしたか」
委員長「…」
委員長「(…いや、どう見ても女の子だな……それも、やはり相当可愛い部類…)」ドキドキ
先輩「異性にときめく。つまり恋か」
委員長「だ、断じて違う」
男の娘「?」
委員長「(ふむ。そう言えば…なぜ彼(彼女?)は女装をしているのだろうか…)」ジッ
男の娘「…?」
委員長「(…まあ…聞くのはよそう。やむにやまれぬ事情でもあるんだろう)」
男の娘「…ふっ」ビク
委員長「? ど、どうかしたかい」
男の娘「あ、その…こ、後輩ちゃんが、近づいて来たみたいで…ぼ、ボク、臭いで分かるから、…身体が、反応しちゃってっ…んっ」ビクビク
委員長「…………」
先輩「お前、こいつが変態なの忘れてただろ」
委員長「うん」
毎度短いですが。
今日の夜にできるかも、です。もしくはまた後日になります、すいません。
ちょこちょこまたネタをあげてもらえてますので、そちらも拾って行きます。
もちっと男の娘編です。
>>243 の一個前抜けてました。
男の娘「…あっ」
委員長「やあ」
先輩「…」ズルズル
男の娘「おっ、おはようございます」ペコ
委員長「うん」
委員長「どうしたの? 校門の前に立って」
男の娘「あ、えっと…その、…先輩さんに、お話が」
先輩「気のせいだ」
委員長「なんの用かな?」ニッコリ
先輩「おい」
姉がついに後輩の好きな人を知って、先輩に突撃する、というのはどうだろうか
ネタ感謝です、相変わらず止まっていてごめんなさい。
先に本編の方を進めたいと思いますので、数日中になんとかそちらを投下したいと思います。
姉の必殺技は指4の字固め
握手するふりしてスルッと仕掛ける、地味に痛い
オリジナル物ではここと本編が一番のお気に入りです
>>254 なんと光栄な。ネタもありがたく頂戴します。想像してすでにワロタ。
しばらくは本編を進めますのでそちらをお楽しみください。
何とかあちらを完結させて伸び伸びこっちをやりたいものです。
委員長「とりあえず、ここから離れようか」
先輩「ん?」
委員長「(このまま彼と後輩ちゃんを会わせてしまうと、きっとまためんどうなことになるだろう?)」ボソ
男の娘「? !…んっ」ビクビクッ
委員長「……後輩ちゃんが近づいていると、分かっただけでこの様子だし…」
先輩「…ああ、それもそうか…」
先輩「はあ…なんだかいろいろ、面倒臭いことになって来たなぁ…」ゴロゴロ
委員長「汚れた制服を綺麗にするのは面倒ではないのかい?」
先輩「洗わなきゃいいんだぞ」ゴロゴロ
委員長「君はとんでもないね」
委員長「と、言うことで…えっと…」
男の娘「?」
委員長「男の娘……くんと。呼んでいいかな」
男の娘「あ、…はい。大丈夫、です…」コク
委員長「そう」ニコ
委員長「では男の娘くん、君の相談に乗ろうと思う。なので一旦ここを離れようか」
男の娘「ん…、わ、分かりました…え、えと」モジ
委員長「ん?」
男の娘「……あ、ありがとう…ござい、ます」ニコ…
委員長「」ドキッ
先輩「アウトー」ゴロゴロ
委員長「ち、違う」アセ
男の娘「??」
先輩「じゃとりあえずカフェのある中庭に行こう。あそこは寝転がるには最良の環境だからな」ゴロゴロゴロ…
委員長「べつに転がって向かう必要はないのでは」スタスタ
男の娘「…」パタパタ…
トコトコ
後輩「…」クンクン
後輩「…むぅ…先輩の匂いがしたので、近くにおられるのかと思いましたが……ちょうど立ち去られたところでしょうか」キョロキョロ
後輩「……まあきっと、お昼休みにはお会いできますよね」
後輩「…ふふっ。楽しみです」ニヘラ
マスター「お?」
先輩「よう」
マスター「おう」
先輩「低いところから失礼しますぅ」
マスター「逆に馬鹿にされている気しかしないな」ハハハ
委員長「おはようございます」ペコ
男の娘「…」ペコ
マスター「いらっしゃい。…ふむ」
委員長「?」
男の娘「?」
先輩「あん?」
マスター「いや。後輩ちゃんがいるのにべつな花を、それも両手にとはいいご身分だなあってな」
先輩「腰は低いけどな」
マスター「位置的にはな。身体的にはむしろ高いぞ」
先輩「難しいこと言うなぁ」
マスター「知らねえよ」
先輩「それと」
マスター「ん?」
先輩「…」
男の娘「?」キョトン
先輩「…いや…」
先輩「知らない方がいいことって、あるよな」ウン
マスター「はあ?」
男の娘「??」
委員長「(小首を傾げる仕草がとっても可愛らしいね…)」
マスター「コーヒーを飲みに来てくれたのか?」
先輩「一応な」ゴロゴロ
マスター「なんだ一応って」
先輩「寝たまま飲めるか分からないからな。あ、でも淹れてくれて構わないぞ。三人分な」
マスター「…まあ、頑張れば飲めるんじゃないか?」カラカラ…
先輩「甘いな。加えて俺は転がり続けている。この状態でそう簡単にコーヒーを飲めると思うか?」ゴロゴロ
マスター「だから知らねえよ」ガガガガ…
男の娘「わ……豆から挽くんですねー」ヘー
マスター「ん? ああ。珍しいか?」
男の娘「はい。なんだか素敵ですねっ」ニコッ
マスター「…、…」
先輩「俺は責任取らないからな」
マスター「な、なんの話だ?」
委員長「(案外、すでに何人かは……もう戻れない道に踏み込んでしまったのかもしれないね)」
男の娘「?」ニコニコ
先輩「お前も気をつけろよ」
委員長「よ、余計なお世話だよ」
コポコポコポ…
マスター「どうぞ」
男の娘「ありがとうございます」
委員長「頂きます」
マスター「お前のはどうする」
先輩「……、普通に座って飲むわ」ムク
マスター「懸命だ」
委員長「最初からそうしておけばいいのに」
先輩「めんどいから」ガタッ
委員長「転がり回る方が面倒だと思うのだけれど」
先輩「慣れだよ慣れ」
委員長「どんな人生を送って来たのかな」
先輩「反社会的な人生」
委員長「かっこいい」
気分転換で今日はこっちでした。
男の娘が思ったよりいいキャラになったので、新しく頂いたネタは彼(彼女)の出番が一息ついてからになりますが、そのうちに。
委員長「さて。一息ついたことだし」
先輩「帰るか」ゴロゴロ
委員長「どこにだい」ガシ
先輩「家以外にどこがあるんだよ」キョトン
委員長「不愉快な顔をしないで欲しいね」
先輩「その形容はちょっと酷い」
マスター「…」ププ
男の娘「…」クスクス
委員長「彼がどうしたら後輩ちゃんと仲良くなれるかを考えよう」
男の娘「よ、よろしくお願いします」
マスター「ふうん。今日はそういう話なのか」チビチビ
マスター「君は後輩ちゃんとお友だちになりたいんだな」
男の娘「あ、えと…」モジ
男の娘「は、はい」コクン
先輩「(言い淀んだな…)」
委員長「(その辺りはひとまず目を伏せようか)」
男の娘「…」//モジモジ
マスター「普通に声をかければいいんじゃないか?」
委員長「それができれば、苦労はないんですけれど」
マスター「?」
男の娘「…」//
先輩「難儀なこった」
男の娘「…うぅ…」//
マスター「ん??」
委員長「……人見知りなんですよ、彼」
マスター「な、なるほど」カレ?
先輩「まあ…」
先輩「そうは言っても、いつかは話ができるような仲になりたいんだろう?」
先輩「だったら俺たちがいくら気を回しても遠回りにしかならねえと思うけど」ゴロゴロ
委員長「(……だらけながら正論を言うね、この男は)」
男の娘「…そ、それは…」
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「お前、後輩と仲良くなる方法を探していると言ったな」
男の娘「は、はい」
先輩「自分で探せ。男だろ」
男の娘「…」
先輩「探し物なんてのはな、本来自分でするもんなんだよ。人に頼るな」
男の娘「…」
委員長「…君は…なんというか。ずるい男だね」
先輩「なにが」ゴロゴロ
マスター「男??」
男の娘「…ん」ギュ
委員長「?」
男の娘「あ、あのっ。…その」モジ
男の娘「あ、ありがとう、…ございました。先輩さんの、言う通り…です」
先輩「うん」
男の娘「が、頑張ります」コクン
先輩「がんばれー」ゴロゴロ
委員長「…最後の最後に締まらない擬音が…」ハア
マスター「ははは」
ガタ
男の娘「そ、それじゃあボク、後輩ちゃんに会って来ます」
委員長「い、いきなり大丈夫かい?」
男の娘「がんばります!」フンス
先輩「がんばれー」
委員長「い、いくらなんでも性急じゃ……。き、君も適当すぎるだろう」
先輩「なるようになるだろ」ゴロゴロ
委員長「…。面倒臭くなったんだね?」
先輩「うぃ」
委員長「せめて返事くらいはきちんとしたまえ」
男の娘「あ、あのっ。ありがとうございました!」ペコ
先輩「いえいえ」
委員長「大した力にはなれなかったけれどね」
男の娘「いえっ。では」パッ
タタタ…
ピタ
男の娘「…」
委員長「? どうかしたかい?」
男の娘「あ、その…えと」モジモジ
先輩「?」
男の娘「…」ギュ
クルッ
男の娘「さ、さっきの先輩さん――と、とっても、素敵、…でした…」//
先輩「……」
男の娘「…、ぁ、ぅぅ……ぼ、ボクその…」//
男の娘「し、失礼しますね!」ペコ タタッ…
委員長「…」
先輩「…」
マスター「…」
委員長「おめでとう」
先輩「やめろ」
マスター「お前ばっかり!」
先輩「やめろ」
先輩「…なんだあいつ……見境なしか…」ゾク
委員長「…」モヤ
委員長「(なんかもやっとした)」
―――その後、男の娘は廊下で後輩に遭遇し、ズボンが使えなくなったために早退した。
とりあえず男の娘編は一区切りです。ネタありがとうございました。
ビジネスストーカーの下りは長くなりそうだったので、機会があったら一つのエピソードとしてきちんとやりたいと思います。
男の娘は今後も登場しますが、ひとまずこれで、別のネタを拾っていく感じで。
本編もそのうち投下しますのでー。
コト
先輩「…」
後輩「お茶をどうぞ」
先輩「ん」
ズズ…
後輩「はふ」
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「…くあ……あふ」ゴロン
先輩「…」
後輩「…」ペラ
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「…なんか」
後輩「? はい」ペラ
先輩「今日は静かだな」
後輩「そうですか? いつもと変わらぬ気がしますが」
先輩「(このところやたらと変態に付き合わされてたからなぁ…)」ハア
後輩「??」
先輩「平和ってのはいいもんだ」ウン
後輩「そうですね」クス
先輩「…」ゴロゴロ
後輩「あの…お茶は飲まれないのですか? 冷めてしまいます」
先輩「…」
先輩「お前が淹れてくれたお茶なら冷めてもおいしいよ」
後輩「!? えっ」
先輩「(まあ熱いお茶が飲めないだけだが)」
後輩「せ、先輩が…普通に褒めてくださるとは…」アワワワ
先輩「よかったね」
後輩「はい!」ニパー
先輩「(まぶし)」ゴロゴロ
後輩「先輩は猫舌なのですか」
先輩「まあな」
後輩「この後に及んで設定を追加するとは……さすが先輩です」
先輩「設定ってなんだ」
後輩「にゃー!」
先輩「びっくりした」
後輩「あ、すいません。猫キャラを取られることを危惧して、つい」
先輩「キャラってなんだ」
後輩「ねこっぽい後輩はお嫌いですか?」
先輩「知らん」
後輩「にゃー♪」
先輩「(可愛い)」
先輩「(……ていうか、あれだ)」
先輩「(あれのインパクトが強すぎて――これまで変態だと思っていた輩の挙動が、なんでも可愛く見えるようになってしまった…)」
後輩「?」キョトン
先輩「…」
先輩「……そういうことにしておこう」ウン
後輩「はい?」
先輩「お、俺はお前にときめいてたりしないんだからな」
後輩「ツンデレ先輩キター」
先輩「違うわい」
先輩「……」
先輩「(…まあ、べつに構わないのかもしれないが…)」
後輩「?」ニコニコ
先輩「…」
先輩「お前の思い通りになるのは、癪だな」
後輩「え、なんですかその敵に対するような台詞は」
先輩「…味方かどうかも微妙と言えば微妙だし…」
後輩「ああん」
先輩「このタイミングであえぎ声は分かんねぇわ」
先輩「(……だれか…だれか後輩以外の…可愛いやつを想像しよう)」
先輩「…」ウーム
後輩「?」
先輩「……」
先輩「……変態か俺は…」
後輩「!? せ、先輩! わ、私から変態キャラまで奪うおつもりですか!?」
先輩「自覚あったのか」
コンコン
先輩「? 客か…めんどくせ」ハア
後輩「どうぞお入りください」
ガチャ
偽物「こんにちはー」
先輩「帰れ」
偽物「ひどい!」
先輩「(…この流れだと、俺が想像したのがこいつみてぇになるじゃねえか…)」ハア
偽物「ん?」
先輩「……」ジッ
偽物「な、なにかな! そ、そんな風にじーっと見つめられると、ち、ちょっと…」//
先輩「お前だけはねぇわ」ウン
偽物「なにが!?」
投下終了です。
のんびり行きます。
ガチャ
先輩「?」
会長「…あら」
偽物「ほえ?」
会長「…お客さんか。タイミングが悪かったかしら」
先輩「こいつは客じゃねえよ」ポン
偽物「お、女の子の頭に気安く触るんじゃないよ」
会長「お友だち?」
偽物「はいっ」
先輩「違う」
偽物「えっ」
先輩「……なにと言われると答えに窮するが…。クラスメートか」
偽物「…友達じゃ…ない?//」
先輩「なんで頬を染める」ペチ
偽物「にゃん!」
後輩「私の猫キャラ!」
ギャーギャー
会長「(…久し振りに来てみたら…ずいぶんにぎやかな場所になってるわね、ここ)」
先輩「ところで」グリグリ
偽物「…なんでしょう…」イタタタ…
先輩「一体なんだ。ほえ、とかにゃん、とか。可愛い声出しやがって」
偽物「私可愛い!?」
先輩「台詞がな」
偽物「うん?? ち、違うの?」
先輩「うん」
偽物「そ、そっか。分かった」コクン
先輩「うん」
偽物「…………」ニコニコ
会長「……いいかしら」
偽物「どうぞ!」
先輩「お前じゃねえよ」ペチ
偽物「にゃっ」
先輩「ばーか」
偽物「にゃあ!?」
後輩「にゃー!」
先輩「落ち着け」
会長「(なんだこれ)」
会長「……いやまあ、大した用ってわけじゃないんだけど…」ガリガリ
会長「ちょっと相談。いい?」
先輩「……おk」
会長「あら素直」
先輩「(正直、あの阿呆の相手よりは楽だろうしな…)」コソ
会長「……ああ」ナルホド
偽物「??」
後輩「にゃー…」イジイジ
先輩「……、なんか後輩がいじけとる…」
会長「……自業自得よ」
先輩「あ、あとで構ってやるから」ナデナデ
後輩「ふわ…。あ、はい…」トローン
先輩「(やべ、面倒な約束しちまった)」
会長「意志弱いなあんた」
偽物「私は!」
先輩「おらっ」ズビシ
偽物「にい! いたい!」ガツン
会長「……手荒ね」
先輩「…俺だってできればこんなことしたくねぇよ」
会長「台詞だけ聞くと格好いいわ」
偽物「…ぅぅ…」シュウウゥ…
後輩「……ぁへ…//」ポーッ
会長「…で…話なんだけどさ」
先輩「おう」
偽物「…」
偽物「…」
先輩「……そいつは」
先輩「…………めんどーな話だなぁ…」ハア
会長「私には、頑張れとしか言いようがないわ」
先輩「…お前がどうにかしてくれよ」
会長「ここの部長はあんたよ」
先輩「…うえー…」ゴロゴロ
会長「子どもか」
先輩「大人ではない」キリ
会長「はいはい」ケラケラ
偽物「……」
偽物「(…楽しそうだなー……)」
偽物「…………」モヤ
先輩「……持ち帰って検討しますぅ」
会長「うん。よろしく」ニッコリ
先輩「…」ハア
先輩「?」
ピョーン
偽物「ていっ。突撃ラブハートぉ!」
先輩「!? ぐっは」ドガッ
偽物「……」
偽物「ぬわ! は、離れて! 近い!」//
先輩「ぶへっ」バシッ
会長「(なにこれ)」
グリグリグリグリ…
偽物「…ぉぉ…」イタイイタイイタイ…
先輩「お前…あんまり調子に乗ってんじゃねぇぞおらぁ…」グリグリ…
偽物「……ハイ……スイマセン…!」イタイ! ウワーン!
先輩「…いきなり何なんだ……ったく…」ハア
偽物「……」
偽物「…もん」ボソ
先輩「あん?」
偽物「…だって」
偽物「き、きみが会長さんと喋ってると……な、なんだか――じっとしてられないんだもん!」
先輩「…………」
先輩「気のせいだ。たぶん」
偽物「そんなことないよー!」プクー
先輩「……」
偽物「…? 先輩くん?」
先輩「……いや…」ジッ
偽物「…」//
偽物「やん。そんな風に見つめないで…よう」モジモジ
先輩「……」
先輩「気のせいだ」ウン
偽物「な、なにが?」
先輩「お前にラブコメをする資格はない。偽物め」
偽物「ひどい!」
先輩「…」ハア
会長「……これが青春か」
会長「(…そう言えば、後輩ちゃんが大人しいな…。こんなところを彼女が黙って見ているはずが…)」チラ
後輩「……あへ…」//ポー…
会長「……」
会長「…まだ○ってるところだったか…。お邪魔しちゃ悪いかな」ウン
先輩「いや邪魔しろよ。ここ部室だぞ」ポイ
後輩「のう!?」ポコン
投下終了。
ずいぶん前ですが、>>239 のネタでした。thx!
その他、
>>213→男の娘と休日の話
>>251、>>254→姉と先輩の話
辺りは使わせて頂きます。
またなにかネタ、リク的なものあれば、使いますよ。
ではまたー。
あ、もし拾い損ねがあれば……言ってください。
乙~
本編完結おめ!
こっちの方はゆるく長く続いてほしい
後輩「…はっ」
先輩「? ああ、やっと起きたのか」
後輩「…ここは…?」ズキ
先輩「部室だぞ」
後輩「私はだれ?」
先輩「後輩だな」
後輩「私は先輩が好き!」
先輩「ぶれないな」
後輩「先輩!」ウッヒョー!
先輩「来んな」ペチ
後輩「あべし」
後輩「――はっ…し、失礼しました」
先輩「うん」
先輩「(気絶させたのが俺なのは黙っておこう)」ウン
後輩「むむぐ」ゴシゴシ
先輩「袖で涎を拭くな」ベシ
後輩「あいた」
後輩「そう言えば、会長様がいたような…?」ハテ
先輩「もう帰ったよ。あれからずいぶん時が経った」
後輩「…」
先輩「…なんだよ」
後輩「いまの台詞はなんだか素敵ですね」
先輩「そう?」
後輩「“――あれから、ずいぶん時が経った”」
先輩「(なんか始まった)」
後輩「“後輩が先輩と結ばれて早――”」
先輩「やっぱ始めんな」
後輩「むう! いまいいところなのです!」プクー
先輩「よくねぇよ」
後輩「あ、“先輩が後輩と結ばれて――”の方がよかったですか?」
先輩「どっちでもいいよ。いやよくない」
先輩「見ての通り、外はもう暗い」
後輩「ほわ…本当ですね」ペタ
先輩「さすがにそろそろ帰るか」
後輩「はい」ポー…
先輩「…後輩?」
後輩「あ、いえ…」フルフル
後輩「なんだか、夜の学校にいるというのは、少し――わくわくします」
先輩「…」フム
先輩「そうか?」
後輩「そうです」
先輩「そうか」
後輩「はい」
先輩「じゃ。帰るかー」
後輩「はい」
後輩「…えっと、起こしましょうか?」
先輩「頼むわ」グッタリ
後輩「はい」クスクス
グイ
先輩「サンキュー」
後輩「いえ」
後輩「…」
先輩「?」
後輩「あ、いえいえ。なんでもありませぬ」パッ
先輩「…はっ」
先輩「後輩はよく分からんところで乙女だな」
後輩「な、なんの話ですかな?」//
先輩「お前、いい加減口調の迷走っぷりをどうにかしろよ」
後輩「てへ」
>>301 ありがとう!
大きな声では言えないけど、こっちはネタとやる気がある限りやめる理由はないんやで(小声)
また明日とかですー。
乙
そのうち後輩ちゃん先輩押し倒しそう
パタン
シーン…
後輩「……」
後輩「当然ですが廊下が真っ暗です」
先輩「そうだな」ガチャ
後輩「先輩」
先輩「うん?」
後輩「怖いです」
先輩「…」
後輩「なので手を繋いでもいいでしょうか」
先輩「…」
先輩「嫌だと言ったら?」
後輩「抱き着きます」
先輩「なんで?」
後輩「怖いので!」
先輩「後輩は元気がいいなあ」
後輩「きゃー」ダキ
先輩「棒読み」
ギュウ
先輩「離れてください」
後輩「嫌だと言ったら?」
先輩「そりゃ…無理やり引き剥がすよ」
後輩「“無理やり”? せ、先輩は見かけによらず大胆…」//ドキドキ
先輩「おいこら」
後輩「えへへ」スリスリ
先輩「…」ハア
先輩「いや」
後輩「?」
先輩「……よく考えたら、俺にお前を無理やり引き剥がすような体力ねぇわ…頼むから離れてくれ」
後輩「なるほど! では私が先輩の代わりに無理やりやれば言い訳ですね!」
先輩「やればとか言うなや」
後輩「うっひょー!」
先輩「怒るぞ」
後輩「はい」
先輩「素直なところは褒めてやろう」ヨシヨシ
後輩「あ、…えへへ…」
先輩「それにしても…お前、夜なのにテンション高いなぁ」
後輩「はい。先輩と一緒ですので」
先輩「…あそう」
先輩「なんか九時ぐらいには布団被ってそうなイメージだけどな」
後輩「そ、それは子ども扱いしすぎです。いつもは十時ごろに…」
先輩「十分早いよ。可愛いな」
後輩「かわ!?」
先輩「帰るか」
後輩「はい」
先輩「……あの」
後輩「はい」
先輩「離してくれないと歩けないんですが」
後輩「? このまま歩けばよいかと」
先輩「抱き着いたまま動くとかぱっと見おぞましいわ」
後輩「微笑ましいの間違いでは…」
先輩「この時間だと妖怪と見紛うよ…」
ギュウ
後輩「あ、あと三分ほど!」
先輩「俺はお前の母親か」
後輩「ち、違いますよ。先輩は、私の…」
先輩「?」
後輩「…」
後輩「…先輩、です」
先輩「…そうだな」
先輩「ところでそろそろ離してください」
後輩「あ、あと五分…」
先輩「伸びてんじゃねぇか」
乙ありですー。
>>312 よっしゃ。
続きは夜か明日。
乙
デレる後輩ちゃん可愛すぎる
本になってたら二冊買いたいレベル!
アニメ化したらブルーレイとDVD買いたいレベル!!
後輩「分かりました。あまりしつこいと先輩に嫌われてしまいます」パッ
先輩「……」
後輩「な、なんです?」
先輩「…いや?」ジト
後輩「なんですかー」ユサユサ
先輩「揺らすな酔う」
後輩「…で、では。帰りましょうか」
先輩「うん」
先輩「…あー…そう言えば――なあ後輩」ポン
後輩「ひうっ」ビクッ
先輩「」ビクッ
後輩「あっ…その…し、失礼しました」ドキドキ
先輩「お、おう。びっくりした」
後輩「は、はい。ごめんなさい」
後輩「それで、えっと…な、なんでしょう?」
先輩「ああ、いや…なんでもない」
後輩「え?」
先輩「いまの反応で大体分かった」ハハ…
後輩「??」
スッ
後輩「…」
先輩「暗いとこが怖いのは本当なんだな」
後輩「…あの」
先輩「ん」
後輩「…手」
後輩「…握っても…よいのですか?」
先輩「なんのために手ぇ出したと思ってんだ」
後輩「あ、はは…そ、そうですよね」
後輩「…」ツンツン
先輩「つんつんすんな」
後輩「あ、一つ訂正させて頂くとですね。先輩はまだ私に手を出されてはおりませぬ」
先輩「しばくぞ」
後輩「ふふ。いっそ私から先輩に手を出しましょう!」ハアハア
先輩「おい一応女子高生だろお前」
後輩「…」イチオウ…
ギュ
後輩「わ」
先輩「…べつに、ハイテンションでごまかすことはねぇよ。どうせ俺とお前しかいないんだし」
先輩「素直に怖がってろ。後輩だろ」
後輩「……」
後輩「…分かり、ました」コクン
先輩「おう」
後輩「…♪」
後輩「ふふ。先輩はツンデレさんでございます」
先輩「あ、手ぇ握ってんの疲れちまったぁー」パッ スタスタ
後輩「ああ! お、置いて行かないでください!」タタッ
先輩「阿呆なこと言ってるからだ馬鹿…」ハア
後輩「…むぅ。す、少し馬鹿にしすぎでは…」
先輩「ばーかばーか」
後輩「…。ふふ、…ですが先輩に言われるなら、そんな言葉でも心地よいのですから不思議です」
先輩「……」
先輩「…やっぱ馬鹿だよ、お前…」ハア…
後輩「はい♪ 私は馬鹿でございます♪」
先輩「……」ハア
後輩「♪」ニコニコ
・
・
・
後輩「おお…今夜は、星がよく見えますね」
先輩「そうだな」
後輩「…。先輩先輩」
先輩「なんだい後輩」
後輩「先輩が見ておられる先に星はありませぬ」
先輩「首を上げるとかいう重労働」
後輩「…ふふ。先輩は可笑しなことを仰います」
先輩「おかしくないぞ」
後輩「ふふ、ふ♪」ニコニコ
先輩「(楽しそうだな…)」
後輩「…では…少し、星を見て帰りませんか?」
先輩「あん?」
後輩「中庭で寝転がれば――きっと、星がよく見えると思います」
先輩「…後輩」
後輩「はい」
先輩「お前はなかなか魅力的な提案をするじゃないか。さすが後輩」
後輩「恐縮です」
先輩「よし。じゃあ中庭に急ごう」ゴロゴロ
後輩「べつにここから寝転がる必要はないのでは…」
先輩「歩くとかいう重労働」
後輩「それは…もはやただ生きることも、先輩にとっては困難なわけですね」クスクス
先輩「否定はできない」
後輩「……私なしでは」ボソ
先輩「おい聞き捨てならねぇぞ」
パタッ
先輩「…ぐへぇ…疲れた…」ハア
後輩「お疲れさまです。…とお」パタ
後輩「…おお。やはりここからだとよく見えますね」
先輩「…そうだな」
後輩「…」
先輩「…くあ……あー…」アフ…
後輩「…」
先輩「…」
後輩「…ねえ先輩」
先輩「どうした後輩」
後輩「…えへへ」
後輩「後輩は、なんだか幸せです」
先輩「…そっか」
先輩「そいつはよかった」
後輩「はい。先輩はどうですか?」
先輩「…まあ……楽だし。寝そべってるから。悪くはないな」
後輩「…もう。そういったことを聞いておるのではありませぬ」クスクス
先輩「そうか?」
後輩「そうです」
先輩「そっか」
後輩「…はい」
先輩「帰るか」
後輩「…はい。…少し、名残惜しいですが…」ショボン
先輩「どうせ明日も会うじゃねえか」
後輩「いえ。いまこのときの先輩にはいましか会えませぬ」
先輩「……」
先輩「うん、よく分からんけど、分かった」
後輩「はい」ニコ
ポンポン
後輩「…えへへ。では、帰りましょう」
先輩「おう」
先輩「…ところで、今さらかもしれないが」
後輩「はい?」
先輩「こんな遅くになって、お前大丈夫なの?」
後輩「…………」
後輩「……」
後輩「…」
後輩「…先輩」
先輩「はい」
後輩「も、もう少しゆっくりして行きましょうか!」
先輩「現実逃避すんな」
後輩「あわわわわわ」ワワワワワ…
先輩「……ポンコツなロボみたいだな」
後輩「せ、先輩に言われたくはありませぬ」
先輩「お前にこそ言われたくねえよ」ベシ
後輩「あう」
後輩「…あわわわわわわ…」
先輩「(なんだこいつ)」
後輩「怒られる……間違いなくお姉様に叱られます……」ブツブツ
先輩「…」
後輩「ねちねち怒られますぅ…」ブツブツ
先輩「…」ハア
先輩「…まあ…お前の姉のことは知らないが」
後輩「? は、はい」
先輩「今日は家まで送ってやるよ」
後輩「……」
後輩「…えっ」
先輩「…なんだよ」
後輩「マジですか!」
先輩「マジです。…だから口調ぅ」
後輩「…そ、それは…嬉しいですが…なんでまた…」
先輩「……まあ、あれだ。いろいろあるもんで」
後輩「? は、はあ」
先輩「帰るぞ」ズルズル
後輩「は、はい」トテトテ
ガシャン
先輩「…二人乗りは…危ないから、やめとくか」
後輩「そうですね。分かりました」コクン
後輩「先輩の体力ですと、それは避けた方が無難でしょう」
先輩「もう少し俺を敬ってくれ」
後輩「世辞で塗り固めた偽りの言葉などに意味はありませぬ」
先輩「かっこいい」
後輩「ふふん」
先輩「でもそれやっぱ女子高生の台詞じゃねえや」
後輩「大好きです!」キャハッ
先輩「唐突だな」
後輩「女子高生っぽいかなと思いまして…」
先輩「…そうでもないな…」
後輩「あらー…」
カラカラ…
先輩「いまからでも、家の人に連絡を入れておいたらどうだ」
後輩「…あ、それもそうですね…」スッ
後輩「では少し、失礼します」ピッ
先輩「おう」
プルルルルル…
ピ
姉「もしもし」
後輩「あ、お姉様でございますか。わ、私ですが…、?」
後輩「…あれ?」
先輩「(…あー…)」
姉「……」
姉「ふふ、ふ。ずいぶん遅くまで、学校に残っているのね」
姉「こんな時間まで、二人きりで、一体なにをしていたのかしら?」ニッコリ
後輩「……、お、お姉様……ど、どうして学校に…」ヒク
先輩「(――面倒なパターンだこれ)」ウン
続きます。また、夜か明日。
イッチはお世辞として単純に嬉しく思ってます。
まあこんなSSにいくらなんでも、というのも最もです。
ほどほどに、仲良く荒れないように、レスもらえると嬉しいです。
どっちにしても、いつもレスありがとうです。
仲良くってのも気持ち悪い表現だな、申し訳ない。
わいの言ったことは無視してこのSSだけ楽しんで欲しいやで。
姉「……」ジッ
先輩「?」
姉「…」
姉「君が先輩君?」
先輩「……そうですけど…」
姉「……」
先輩「…?」ダラーン…
姉「(…なんだか…物凄くだらしない立ち姿ね…)」
後輩「先輩。あまりもたれると自転車が倒れてしまいます」
先輩「支えてくれ」
後輩「は、はい。とお」ガシャン
先輩「サンキュー」
後輩「い、いえ。先輩のお役に立ててなによりです」ニコ
姉「けっ」
先輩「?」
姉「こほん」
後輩「」ビクッ
姉「ええっと……あんまり帰りが遅いから、心配で迎えに来たんだけどね」
後輩「あ、…ご、ごめんなさい」ペコ
後輩「その、…わ、私が、先輩を引き止めてしまいまして…」
先輩「……」
姉「…そう」
姉「まあ部活動に熱心なのは、構わないけど。ほどほどにね。夜遅くなるなら連絡を入れて欲しいな」
後輩「はい…」ゴメンナサイ…
先輩「…あの」
姉「? はい」
先輩「…普通、人に名乗らせる前に――自分が名乗るもんだと思うんですけどね…」
姉「…」
姉「し、失礼しました。仰る通りで…」コホン
姉「この子の姉です。妹がいつもお世話になってます」スッ
先輩「…そんなことは、ないですけど…」
先輩「(後輩の家族にしてはまともそうな人だな)」
後輩「――先輩」
先輩「ん?」
後輩「……敬語、使えたんですね…」
先輩「失敬な」
ガシッ
ギュゥ
先輩「…!? いってぇ!」
後輩「? せ、先輩?」
先輩「ああ? …ああ、い、いや…」
姉「ふふ」ギリギリ
先輩「…」ハッ
先輩「…な、なんでもねえ…」ハア
後輩「は、はあ」
先輩「…、あの」
姉「なに?」ニコ
先輩「ず、ずいぶん、握力強いんすね……」
姉「そう? ありがと。ちょっとコツがあるのよ」ギリギリ
先輩「(なんのだ)」イタイ…
先輩「…………生まれる国間違えたんじゃね」ボソ
姉「なんか言った?」ギリギリギリ…
先輩「な、なんでもないっす」イタイッテ
姉「君のおかげで」ボソ
先輩「あ?」
姉「…妹ちゃんは変わったそうよ。私も感謝はしてる」
先輩「…はあ」
姉「でも妹ちゃんは私のだから! 君には渡さないぞ!」キャハッ
先輩「…………あのぉ」
姉「うん?」ニッコリ
先輩「……歳…考えた方がいいんじゃないすか…」
姉「ああん?」
ギリギリギリ…
先輩「ちょ、ギブギブ……」ポンポン
後輩「??」タノシソウ…
姉「こ、こっちだってね、妹ちゃんがいなければ、今日は君の首もらう覚悟で来たのよ…!」
先輩「そんな覚悟がいる国じゃないっすよ、ここ…!」イテテテ…
姉「愛する人がいる場所に国境は関係ないわ」
先輩「……。ああ」
姉「ん?」ギリギリ
先輩「…いや、…たしかにあんたは、後輩の姉だなと…」
姉「…」
姉「ふふ。君はなかなか分かってるじゃない♪」ニコニコ
先輩「じゃあ離してもらえませんかねぇ…!」イテェ!
後輩「…」イイナー…
パッ
姉「うむ。いまの台詞に免じて今日のところは見逃してあげよう」ニコ
先輩「…」ジンジン
先輩「…そいつは、どうも…」ハア…
姉「うん。じゃあ妹ちゃん、帰りましょうか」
後輩「あ、はい」
後輩「……あの、せ、先輩」
先輩「あん?」
後輩「…今日はお姉様と帰ります。なので、」
後輩「先輩と帰路をともにすることは、またの機会に。楽しみにしております」ニコ
先輩「…、へいへい」
後輩「約束ですよ?」
先輩「うん」
後輩「…えへへ…」
姉「…」ギリギリギリギリ…
先輩「歯軋り聞こえてますよー」
後輩「では! また明日!」フリフリ
姉「一昨日来るといいよ!」
先輩「そっちから来たんでしょうが」
姉「ああん?」ギュウウ…
先輩「イタイタイ…」グフ
後輩「…」ポカン…
後輩「ふふっ。先輩とお姉様は、なんだかすっかり仲良しですね。後輩は嬉しいです」
姉「そんなことないからっ」
先輩「ソッスネ」ケホ
後輩「…」クス
連投申し訳ない
PCの挙動がおかしい
国というか時代というか……
世紀末に生まれればきっと何かの伝承者になってたかもな
―――休日。
先輩「……暑ぅ…」
先輩「…アイス食いてーなー…」ゴロ
先輩「でも動くのめんどう…」ゴロゴロ
先輩「……」ゴロゴロゴロゴロ…
プルルルルルル…
ピ
後輩『お電話ありがとうございます。こちら後輩でございます』
先輩「お店か」
後輩『えへへ。休日にお電話頂けるとは嬉しいです。ちょうど先輩欠乏症の発作が近づいて来たところでした』
先輩「怖い怖い」
後輩『えへへ』
先輩「(うーんこのヤンデレ)」
後輩『ご用件はなんでしょう?』
先輩「アイス食べたい」
後輩『分かりました。すぐお持ちします』ピ
先輩「……」ゴロゴロ
先輩「……割と罪悪感はあるよ」ウン
ガチャ
委員長「では最初から後輩ちゃんを使い走らせるようなことをしなければいい」
先輩「……」ゴロゴロ
先輩「こんにちは」
委員長「うん」
後輩「先輩! アイスを買ってまいりました!」パタパタ
先輩「ありがとう」ゴロゴロ
後輩「いろいろと味がありますが…」ガサ
先輩「どれでもいいよ」
後輩「――そ、そうですか。私が選んだものことなら、先輩はなんでも受けいれてくれる、と…」ドキドキ
先輩「お前の耳は便利だなぁ」
後輩「恐縮です。では無難にチョコミントのアイスをどうぞ」ハイ
先輩「チョコミントが無難って初めて聞いた」サンキュー
先輩「うん。冷たくておいしい」モグモグ
後輩「それは幸いです」モグモグ
先輩「お前はなに味なんだ?」
後輩「……そっ」
後輩「それは食べてみないと分かりませんよ♪//」キャッ
先輩「おいこら」
後輩「準備は万端です!」ハアハア
先輩「今日はいつもにましてハイテンションですねぇ」モグモグ
後輩「ふふ。先輩に会えましたから、当然です」
先輩「そうですか」
委員長「……」シャクシャク
先輩「お前はどうして?」
委員長「ん? ああ…コンビニで後輩ちゃんに会ってね。せっかくなのでご一緒させてもらった」
委員長「ええと、いけなかったかな」
先輩「ううん」
委員長「そうか。ありがとう」
先輩「なんでお礼を言うんだ」
委員長「なんとなく」
先輩「そうか」
委員長「うん」
先輩「…お前は、かき氷か、それ」
委員長「うん」シャクシャク
先輩「一口くれよ」
委員長「……。構わないよ。ほら」アーン
先輩「…いやべつに…スプーンを貸してくれたら自分で食うが…」
委員長「この方が効率的だろう?」
先輩「……」
先輩「あーん」
委員長「あーん」
委員長「ふふ。おいしいかい?」
先輩「うん」モグモグ
後輩「むぅ」ムグムグ
後輩「せ、先輩先輩」
先輩「ん?」モグモグ
後輩「わ、私のも一口どうです?」ハイ
先輩「…いや…棒アイスを分けてもらうのはさすがに…」
後輩「遠慮なさらず!」ハアハア
先輩「鼻息荒いよ。というか俺、小豆バーはそんなに好きじゃないし…」
後輩「えっ」オイシイノニ…
先輩「あと…なんかもうお前に舐め尽されてるし、ちょっと…」
後輩「そんな!」ガーン
委員長「あーん」
先輩「あん?」
パク
先輩「…」
委員長「もぐ…うん。チョコミントもおいしいね」
委員長「ふふ? 君にも一口あげたのだから、べつに不都合はないだろう?」ペロ
先輩「…そりゃ、べつにいいけど…」
委員長「ごちそうさま」シャクシャク
先輩「おう」
後輩「……私のは食べてくれないのに…」シクシク
先輩「いや、いまのは俺が食べられた側だし…」
委員長「(うん、後輩ちゃんはついからかいたくなってしまうね)」フフ
先輩「ごちそうさま」
後輩「…」ムス
先輩「…いつの間にか拗ねてやがる」
委員長「いつの間にかも、なにも、ない気がするけどね」
委員長「(…いやまあ主に私のせいなのだけれど)」
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「後輩後輩」
後輩「…なんですか」プクー
先輩「ありがとう」ナデナデ
後輩「……」
後輩「…ふ、ふん。後輩はこんなことでは機嫌を直しませぬ!」プイ
先輩「まあまあ」ナデナデ
後輩「むー。な、なでなでしないでください! 大好き!」
先輩「はいはい」
委員長「(あの清々しさはちょっと羨ましいね)」シャクシャク…
委員長「…う」キーン…
先輩「お前食べるの遅いなあ」ナデナデ
委員長「……い、いまキーンとしてるんだ…は、話しかけないでくれ…」ウウ
先輩「あ、そ」ナデナデ
後輩「♪」ムフー
委員長「ところで先輩くん。このあとの予定は?」
先輩「……」ゴロゴロ
先輩「転がる」
委員長「簡潔だね。ふむ、つまりなにもないと」
先輩「おい」ゴロゴロ
委員長「どうかな。よかったら、また夕食を作らせてもらえないかな」
先輩「……」ゴロゴロ
先輩「俺の周りには暇人しかいねえな。相変わらず」ゴロ
委員長「ふふ。そうかもしれないね」
委員長「だから後輩ちゃん。今日は一緒にお料理、しようか」
後輩「はい。よろしくお願い致します」ペコ
先輩「?」
委員長「お料理、上手になりたいそうだよ」
委員長「理由は…みなまで言わなくても分かるね?」
先輩「……」
後輩「先輩、待っていてくださいね! いつか必ずおいしいお弁当を先輩にお持ちいたします!」ニコ
先輩「…」ハア
先輩「…うん。ありがとな」ナデナデ
後輩「えへへ//」
委員長「先輩くんは果報者だね」
先輩「……そうですね」
先輩「(正直、その辺りちょっと面倒臭いとは言えんな)」
委員長「ふふ」
後輩「ふふ♪」
トコトコ
後輩「えへへ。先輩とお買い物でございます」
先輩「うん」
委員長「なにか食べたいものはあるかな」
先輩「噛む苦労の少ないものとか」
委員長「病人かい」
後輩「お粥などでしょうか」
先輩「あーうん。好き好き」
委員長「(好物でお粥が真っ先に上がる高校生が他にいるだろうか…)」
委員長「まあ…君がよいのなら、それでいいのだけれど」
先輩「うん」
委員長「……、というか…」
委員長「(これひょっとして、お買い物へ行く必要はないんじゃ…)」
後輩「♪」
後輩「先輩先輩。楽しいですね!」
先輩「そうだなー」
委員長「…」
委員長「(…まあ、いいか)」フフ
ウィーン
委員長「…?」
後輩「先輩とーお買い物ー♪」ブンブン
先輩「ただのスーパーだけどな」
委員長「…ねえ」クイ
先輩「ん?」
委員長「あれ」
先輩「?」
男の娘「……」
先輩「…」
委員長「…」
先輩「…」
委員長「…」
委員長「…声、かけてみる?」
先輩「間に合ってますぅ」
委員長「変態が?」
男の娘「…」
委員長「(ずいぶん真剣にキャベツを選んでいるね……案外家庭的なのかな)」フム
先輩「なんつーか…すごい格好だな」
委員長「ゴスロリというやつだね」
先輩「私服に文句をつけるつもりはないが」
委員長「うん」
先輩「……ここ…スーパーだぞ…」
委員長「…うん。まあ、ミスマッチではあるね」
ガラガラ
後輩「先輩! カゴを取って参りました!」
先輩「そんなに買うもんないけど…ありがとう」ナデナデ
後輩「はい!」エヘヘ
男の娘「?」スン
男の娘「…」ハア、ハア
先輩「…おい、なんか様子がおかしいぞ」
委員長「…後輩ちゃんが近くにいるからじゃないかな」
先輩「……ちょっと待ってくれ。変態の相手をするような心の準備はできてないんだ。俺はなにも悪いことはしていない。ただ買い物に来ただけなんだよ」
委員長「私もだよ」
後輩「?」
後輩「……おや。彼女は私の同級生の、男の娘様ですね」
委員長「――…そうか。後輩ちゃんも彼を知っているのか」
先輩「名高い変態なんだな」
委員長「…その形容はどうかな…否定はできないけれど…」
後輩「ええ。先日お友だちになりました」
委員長「……、そ、そうなの?」
後輩「はい。友だちになってくださいと、お願いされましたので」コクン
先輩「……マジか」
委員長「けしかけたのは君だけれどね」
先輩「ま、まあな」
委員長「(先輩くんが動揺するとは……さすが変態…)」ウム
後輩「ここで待っていてください。一言挨拶して参ります」タッ
先輩「き、気をつけてな」
委員長「ここで見守ってるからね。安心して」
後輩「? 分かりました」タタッ…
――スン
男の娘「…?」ビク
男の娘「ん……ど、どうしちゃったんだろ。ボク、急に…」ビクビク
ポン
男の娘「?」クル
後輩「男の娘さん。どうもこんにちは」ペコ
男の娘「…!? …むぐっ」ギュウ
後輩「?」
男の娘「……っ…」プルプル
委員長「口元を押さえているね」
先輩「咄嗟にあえぐのを我慢したんだろ」
男の娘「…」プルプル
後輩「ど、どうされました? もしかして具合が――…」
男の娘「…」フルフル
男の娘「……はあっ…ご、ごめん。ちょっと、ね…何ともないよ」ハハ…
後輩「そうですか?」
男の娘「う、うん」ハア…
男の娘「えっと…こんにちは。後輩さん」
後輩「はい」ニコ
先輩「会話が成立している!」
委員長「成長したね、彼」
後輩「お買い物でございますか?」
男の娘「う、うん。えと、晩ご飯は、ボクの分担なんだ…」ハハ…
後輩「なんと」
委員長「いい子だね」
先輩「騙されるな」
委員長「……いやまあ、ほら。変態なりにいい子なんじゃないかな?」
先輩「…変態でいいやつってのは、形容矛盾じゃないのか?」
委員長「後輩ちゃんとか」
先輩「なるほど」
ギュ
男の娘「ふえ」
後輩「で、では――もしよかったら、今度私にお料理を教えてはくれませんか?」
男の娘「え、え、…あの、その…」//
後輩「?」
後輩「おっと、突然失礼しました」エヘヘ
パッ
男の娘「…」ハア…
男の娘「う、ううん。大丈夫…」ギュ
委員長「…」
先輩「…」
委員長「乙女だね」
先輩「男だけどな」
男の娘「……その、き、今日は……無理だから。ま、また今度……ぜひ」
後輩「はい! よろしくお願いします!」ニコ
男の娘「…!」ドキ
男の娘「う、うん。それでそのときは、よかったらボクの家に――」
先輩「それはまだ早い」パコン
男の娘「あう」
後輩「おや」
委員長「こんにちは」
男の娘「あっ…は、はい。どうもこんにちは」ペコ
後輩「? お二人は男の娘様とお知り合い…」
後輩「おお、そう言えば、男の娘様は一度依頼に来ておられましたね」ポン
男の娘「う、うん」
先輩「(そんなこともあったか)」
後輩「…えと、聞くまでもないかもしれませぬが」
男の娘「へ?」
後輩「――あなたの探し物は見つかりましたか?」
男の娘「…」
委員長「…」フフ
先輩「はっ」
男の娘「…」ギュ
男の娘「…う、うん。せ、先輩さんの、おかげで、なんとか…」ニコ…
後輩「そうですか。そうですよね。先輩はすごいので!」フンス
先輩「なんでお前が偉そうなんだ」
後輩「先輩の後輩ですので!」
男の娘「…あはは…」
委員長「(…まあ、彼は自分の力で――その探し物を見つけたのだけれどね。もっと誇っていいのに。謙虚ないい子だ)」
先輩「……変態だけどな」ボソ
委員長「うん。そうだね」ニコ
今日は以上です。イイハナシカナー
>>213 のネタをお借りしました。
それではまた、おそらく明日ということで。お休みなさい。
―――ある日。
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「…いやあ…今日も暇でいいなあ…」
後輩「そうですね」ゴロゴロ
先輩「…」ゴロゴロ
後輩「…」ゴロゴロ
先輩「…」
先輩「なあ後輩」
後輩「む。どうかなさいましたか、先輩」ゴロゴロ
先輩「お前何で転がってんの?」
後輩「それを先輩が仰いますか」
先輩「いや…俺はいつも転がってるしぃ」ゴロゴロ
後輩「存じております。実はそれで真似をしてみたくなったのです」
先輩「はあ」
後輩「先輩がいつも見ている景色を、私も見てみたいと、思ったのです」ニコ
先輩「…はあ」
先輩「なんだか、この場面には勿体ない台詞だな」ゴロゴロ
後輩「恐縮です」ゴロゴロ
先輩「お前が恐縮してどうする」
先輩「まあ…」ゴロゴロ
先輩「なんでもいいや。好きにしてくれ」ゴロゴロ
後輩「はい。ではお言葉に甘えまして」ゴロゴロ
先輩「…」ゴロゴロ
後輩「…」ゴロゴロ
先輩「…」ゴロン
後輩「…ふふ…なるほど、先輩はいつもこのような心持でいらっしゃるのですね…」フフフ…
先輩「…」
後輩「…♪」ゴロゴロ
先輩「(楽しそうだ)」
ゴロゴロ
コンコン
後輩「お客様ですね」
先輩「気のせいだ」
後輩「なんと」
ガチャ
会長「やほ」
先輩「返事を待てよ」
会長「そんなことしてたら土に還るわ」
先輩「大げさな」
会長「?」
後輩「おや会長様。お勤めご苦労さまです」ゴロゴロ
会長「…うん」
会長「えっと、なにしてるの?」
先輩「見れば分かるだろ。転がるだよ」ゴロゴロ
会長「分かるけど分からない」
後輩「お待ちください。いまお茶の準備を致しますので」ヨイショ
会長「あ、うん。ありがとう」
後輩「…あ」
後輩「先輩先輩」
先輩「ん?」
後輩「えへへ。また明日、一緒に転がりましょうね」ニコ
先輩「…おう」
後輩「♪」エヘヘ
会長「(なんだこれ)」イイハナシカシラ
短くてすまんな。今日はこんなところで。
またそのうち落としますやでー。
いつも乙です
折角なのでシチュの希望でも
空き地の土管の上でなんかかっこいいポーズをとっている委員長を目撃したとある休日
よく見ると近所の子供たち(+偽者)とヒーローごっこで遊んであげていた
結局その日はみんなに混じって一緒に遊びました、まる
みたいなのを、よろしければ
先輩「それで。なにかご用ですかぁ」ゴロゴロ
会長「投げやりね」
先輩「いつも通りな」
会長「この前の話だけれど」
後輩「なにかご相談ですか?」ハテ
先輩「この前?」ハテ
会長「あんたが首を傾げてどうする」
先輩「投げやりな人生を生きているもんでぇ」ゴロゴロ
後輩「投げやりな先輩も素敵です!」
先輩「ありがとうありがとう」ゴロゴロ
会長「あんたに投げやりじゃないときなんてあったかしら…」
先輩「失敬な」
会長「あったの?」
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「赤ん坊のころとか?」
会長「(そこまでさかのぼるのか…)」
後輩「赤子の先輩ですか。さぞおいし……可愛らしい子だったのでしょう」ジュル
先輩「お前いまなんて言いかけた」
先輩「…で…この前の話だって?」ゴロゴロ
会長「あら。覚えていたの?」
後輩「?」
会長「…今さらかもしれないけれど、一応、後輩ちゃんのお姉さんに挨拶をしておいてと頼んだのよ」
会長「まあ…いろいろあって、この部活に落ち着いてるわけだし」
後輩「あ…、そうですね」
後輩「お姉様にはご心配をおかけしました」
会長「うん」
先輩「この前会ったぞ」
会長「そうなの?」
先輩「危うく刈られるところだったが」
会長「はあ?」
先輩「たまたま…こいつを迎えに来たところで、エンカウントした」
会長「(モンスターかなにか?)」
会長「ふうん。ちゃんと挨拶はしたの」
先輩「…………そりゃ、…」
『普通、人に名乗らせる前に――自分が名乗るもんだと思うんですけどね』
先輩「……あれ? …喧嘩を売るようなことを言ったような…」
会長「なにしてんの」
先輩「……なんでだろうなぁ…」ダラーン…
後輩「せ、先輩。そのままではソファから堕ちてしまいます」
先輩「人として逸脱しかねない、かのような言い方をするな。支えて」
後輩「了解です」ホァー
先輩「いい仕事だ」
後輩「光栄です!」エヘヘ
会長「……」フム
会長「まあ…」
会長「それなら、もう一度きちんと挨拶に行きなさい」
先輩「えやだ」
会長「直球ね」
先輩「うん」
会長「行け」
先輩「直球だなぁ」
会長「うん。命令よ」ニッコリ
先輩「…………、いやだー」
会長「頑張って」ニコ
先輩「……」ハア
先輩「……俺が殺られたらお前のせいだからな…」
会長「なんの話よ」ヤラレル?
―――再び休日。
タタッ
後輩「…おや」
先輩「おう。早かったな」ゴロン
後輩「…あの、まだ…待ち合わせの一時間前でございますが…」
先輩「早く来すぎだお前」ゴロゴロ
後輩「先輩に言われたくありませぬ」
後輩「……」
後輩「はて。以前こんなやり取りをしたような気が…?」
先輩「気のせいだ」ウン
後輩「今日は先輩とデートです!」
先輩「違う」ズビシ
後輩「あうっ」
先輩「家庭訪問だ。…憂鬱だ…なんで俺がこんなこと…」ハア
後輩「まあまあ。お姉様も、先輩が来られることを心待ちにしておりますよ」
先輩「……」
後輩「そのせいか、今朝は早くから念入りに包丁を研いでおられました」
先輩「止めろよ」
後輩「当然」
先輩「あん?」
後輩「私も、先輩が家へ来られることを大変嬉しく思います」ニコ
先輩「…」
先輩「そっすか」
後輩「はい♪」ニコ
後輩「ふふふ、これで先輩と私の関係も公たるものとなるわけです…」フフフフ…
先輩「現状ただの先輩と後輩だが」
後輩「現状?」ピク
先輩「相変わらず都合のいい耳だな。他意はねぇよ」
後輩「そうですかー…」ショボン
後輩「それでは。まずはお買い物へ行きましょう。お姉様には夕食の食材を頼まれておりますので」フンス
先輩「そうだな」
今回は以上です。たぶん、また明日。
>>400 細かいなww あいあい。多少変わるかもしれませんが。
藤リュー版封神演義の太上老君思い出すなコイツ
トコトコ
後輩「先輩とーお買い物ー♪」フンフン
先輩「この前も行ったじゃん」
後輩「先輩となら何度行ってもよいものです♪」
先輩「なんの変哲もないスーパーだし」
後輩「先輩とならどこへ行っても楽しいのです♪」
先輩「そうですかー」
後輩「はいー」ニヘラ
トコトコ
先輩「…」
先輩「ちょっと雲行きが怪しいな」
後輩「そのようですね」ンアー
先輩「…そんな全力で見上げんでも」
後輩「ふえ? そ、空を見るとき、私は必ずこう致しますが…」アー
先輩「不器用か」ブニ
後輩「ふに」ハ、ハナ…
ガリガリ
後輩「先輩。傘を引き摺ると先が削れてしまいますよ」
先輩「重いからなぁ。仕方ないね」ズルズル
後輩「なるほど。それは仕方ありませぬ」コク
先輩「代わりに持ってくれてもいいんだぞ」ガリガリ
後輩「ふふ。先輩ごとでよろしければお持ちしますよ」ジュル
先輩「やっぱいいですぅ」
後輩「あら…」
後輩「ふふ。いっそ先輩なら、面倒だと仰って傘を持って来られぬかと思いましたが」
先輩「まあ…濡れる方が、あとでめんどうだしなぁ」
先輩「……そういうお前こそ、傘、持って来てないのか」
後輩「私はいつもレインコートを着ますので」
先輩「あ、着てるとこすげえ想像できる」
後輩「えへへ。ありがとうございます」
先輩「うん。べつに褒めてはないけどね」
後輩「ですので」ガサ
先輩「ん?」
後輩「いえもしかすると、先輩は傘を持って来られぬかと思い――一応、先輩の分のレインコートも持って来たのです」
先輩「微妙な気の遣い方だな。どうもありがとう」
後輩「いえ」ニコ
先輩「…」ハハ…
後輩「ちなみに柄はお揃いですよー」
先輩「なんでそんなもん用意してあるんだ」
後輩「一方は、普段お姉様が使っている分でございます」
先輩「(アカン)」
先輩「(…鍋の蓋でも買って行くか…)」ハア
後輩「なので少しだけ、今日は雨が降るのが楽しみです」ニヘラ
先輩「……めんどうだからやだなあ、俺は」
後輩「そうですか?」
先輩「そうです」
後輩「そうですかー…」
後輩「……えへへ。では、どうあっても今日はよい日になりそうです」
先輩「あん?」
後輩「雨が降れば私は幸せです。降らなければ先輩が幸せで、私が幸せです」
先輩「……」
後輩「…」エヘヘ
先輩「…よかったな」
後輩「はい♪」ニパッ
先輩「…」ハア
後輩「♪」ニコニコ
今日は以上です。また明日?
>>416 最終話だけジャンプで読んだ、そんな世代です。
ウィーン
先輩「挽肉だな」ガサ
後輩「挽肉ですね」
先輩「ハンバーグでも作ってくれるのか」
後輩「そのようです」
先輩「(あれ。ハンバーグ作るのに包丁…?)」
後輩「徹底的にミンチにしてやるとお姉様は気合十分でした」
先輩「よし後輩。ホムセン寄るぞホムセン。こっちも武器を用意しよう」
後輩「?? はあ」
・
・
・
トコトコ
先輩「疲れた」
後輩「あら」
先輩「ちょっと休憩して行こう。挽肉重い」ゼェ
後輩「ほんの数百㌘ですが」
先輩「それどうやって発音してんの?」
後輩「㌘」
先輩「グラム」
先輩「…お、いまどき空き地なんてあるんだな」
後輩「先輩のお家の近くにはありませんか?」
先輩「うん。河原ならあるけどな」
先輩「そこでちょっと休憩して行くか」
後輩「分かりました。ではなにか飲み物でも買って参ります」
先輩「すまん」
後輩「いえ。私の両の足は先輩のためにございますので」タタッ
先輩「(さらっと大げさなことを…)」
先輩「……」
ポツン…
先輩「…」フム
先輩「土管がある」コンコン
先輩「よくこの上で寝転がってる図があるけど…絶対寝辛いだろ。土管だぞ。丸いんだぞ」
先輩「…」
先輩「……まあ、せっかくだし…」ノソ
「とおっ」
先輩「?」アン?
ストッ
委員長「…」バサッ
委員長「さて――…どこからか、この正義のヒーローを呼ぶ声が…」
委員長「ん?」
先輩「…」
委員長「…」
先輩「…」
委員長「…」
委員長「や、やあ」
先輩「…」
委員長「こほん。私を呼んだのは君かな」キリ
先輩「人違いですぅ」
委員長「あ、はい」
委員長「誤解なんだ」
先輩「おう」
委員長「…! わ、分かってくれるかい」
先輩「もちろん」
委員長「…そ、そうか。よかった。あ、ありが――」
先輩「まさか委員長どころかヒーローだったとは」
委員長「なにを分かったのかな君は」
先輩「俺が毎日平和に生きられるのもお前のおかげだったんだなぁ。ありがとう。今日もよろしくぅ」ゴロン
委員長「ちょ、まだ話は終わってないからね…」
先輩「…」zz…
委員長「聞いてくれ」グスン
偽物「えいや」ギュウ
先輩「ぐへ」
偽物「やいインチョー仮面! 本物はこの私なのだ! 早くその仮面を返せー」
委員長「ちょ」
委員長「ね、ねえ。い、いまはその…」コソ
先輩「ぐぅ」
偽物「え? でも」
子供A「わくわく」
子供B「わくわく」
偽物「ほら。一緒にのってよぅ。みんながわくわくしてるよ?」
委員長「う…」
ガシ
偽物「にゃ!?」
先輩「……おいこらてめぇ…人の安眠を邪魔しやがって。ああん?」
偽物「あ、先輩くん。こんにちぎゃっいやっふくらはぎをつかまないで!?」フエエエ…
先輩「さっさと足をどけろ」
子供C「新しい敵かな!?」ワクワク
子供D「でも偽物の味方? ダイサンセーリョク?」ワクワク
委員長「(なんだか場が混沌として来たね)」
グニグニ
偽物「ふええ…や、やめ…」
先輩「重い」
偽物「!? お、女の子になんてこと…」
先輩「うるせえ。退け」
偽物「(こわい!)」
先輩「…」ハア
偽物「あん」
先輩「おい。変な声出すな」
偽物「だ、だって…そ、そんなにふくらはぎ、も、もまないで……よ、よわいの」
先輩「ああ?」
偽物「……も、もう。先輩くんの、えっち!」
先輩「」ブチッ
先輩「死ね」
偽物「! にゃー!」
子供A「必殺技だー!」キラキラ
子供B「土管落としだー!」キラキラ
委員長「ちょ、さすがに突き落とすのは危ないよ! ていうかパンツ見えちゃうし!」ストップ!
ギャーギャー
後輩「……」
後輩「…ふふ。なんだか楽しそうですねぇ」ニコニコ
こんな感じで。また明日? いつも乙ありです。
もう少しこの場面が続きます。
偽物「……もうお嫁に行けないよぉ…」グス
先輩「…」フン
先輩「心配すんな」
偽物「…。」
偽物「え、え?」ドキッ
先輩「最初からお前が嫁に行く世界なんてありえないから」
偽物「…むー」プクー
偽物「そんなことないもん!」フイ
先輩「はいはい」ブス
偽物「ぶふにゃっ」
委員長「(仲良しだなあ)」
グイ
先輩「ん」
子供A「ねえねえ、さっきの技もっかい!」
子供B「もっかいー」グイグイ
先輩「…」
先輩「残念だが。ヒーローの必殺技は一日に一度しか使えないんだ」フルフル
子供A「おー」キラキラ
子供B「おー」カッケー
委員長「(…おや。彼にしては子どもへの対応が、意外とまともだ…)」
先輩「……開き直って相手した方が餓鬼はラクだからな」ボソ
委員長「あ、なるほど。下衆いね」フム
先輩「るせー」
委員長「……」フム
委員長「そのわりに偽物ちゃんには、気の向くままに辛辣だと思うけれど」
先輩「……」
偽物「??」
先輩「…かもな」ハア
委員長「ふふ。そうだね」
先輩「……」ハア
偽物「なんのはなしー?」
先輩「委員長がお前をがきんちょだと思ってるって話」
偽物「えっ」
委員長「なっ」
偽物「むう! やっぱりいいんちょは裏切りものだあ!」
委員長「ご、誤解だよ。争いはなにも生まない」
子供C「また始まったね」
子供D「ねー」ワクワク
先輩「意外とノリノリな台詞だな」
委員長「つい」
偽物「えーい」
先輩「ええい人を跨いで戦うなうっとおしい」モニュ
偽物「あーん!」
委員長「(すごく健康的な喘ぎ声だ)」
ギャーギャー
後輩「さて。私もあの輪へ加わらせて頂きましょう」
ポン
後輩「う?」
クル
男の娘「…」ニコ
男の娘「や、やあ。奇遇だねー…」ニコ…
後輩「おや男の娘様。本当ですね。休日ですが、お会いできて嬉しいです」ニコ
男の娘「……、う、うん。ボクも…」エヘヘ
後輩「ふふ」
男の娘「…」エヘヘ
男の娘「あの子たちと、遊んでくれてたの?」
後輩「あ、いえ、私は…」
後輩「? くれていた?」
男の娘「う、うん。ボクの弟妹たち……なんだ」
後輩「…、まあ」
後輩「なんとそうでしたか。驚きました」
委員長「?」
委員長「ああ、おかえり男の娘くん。買い物は済んだかい?」
男の娘「は、はい。すいません、お待たせして…」ペコ
委員長「ううん。こちらが好意を押しつけた形だからね、気にしないで欲しい」
子供A「お兄ちゃん、おかえり!」
子供B「おかえりー」トテトテ
男の娘「う、うん。お待たせ…」ナデ
男の娘「じゃあ……た、助かりました。その、お礼は、また…」ペコ
委員長「本当に気にしないで」
偽物「うん! 私も楽しかったよぅ」ニヘラ
先輩「餓鬼は餓鬼と遊んでるのが一番だよなぁ」ウン
委員長「い、言い過ぎじゃないかな」
偽物「ふんだ」プイ
委員長「…ゴカイナンダヨ、ホント…」
先輩「(…こいつの困った顔ってのも珍しいな)」ウム
後輩「(ああ、先輩がなにか悪いことを考えている顔をしていらっしゃいます! そんな顔も素敵です!」ハアハア
先輩「最後の方、声が漏れてるぞ」
男の娘「(あ……先輩さんに見惚れる後輩ちゃんの顔……可愛いなあー…、んっ…)」ビクン…
先輩「(なにこれカオス)」
子供C「またね」
子供D「またあそんでねー」フリフリ
委員長「ええ。きっとまた」
後輩「せっかくですから、私ももう少し男の娘様と遊べるとよかったのですが…」
男の娘「ご、ごめんね。ご飯作らなきゃ、だし…」
男の娘「……ま、また、よかったら…ね。お料理、教えてあげる、約束も――し、したし…その…」ゴニョゴニョ
後輩「…。ふふっ」
後輩「そうですねー。ではそのときを、一層楽しみにすることにします!」ハイッ
男の娘「う、うん」ニコ
子供A「今度また必殺技見せてね!」
子供B「今度はかてよー」
偽物「まかせて!」
先輩「また会ったらなぁ」ゴロゴロ
男の娘「そ、それじゃ……またね」ニコ
後輩「はい!」
投下終了。レスがあり難いです!
ちな>>1はここの男の娘すごく好きです(直球)。
ネタをくれた方には本当に感謝してます。いいキャラになりました。
またのんびりお待ち頂けると嬉しいです。そのうちに。
段々と偽物の精神年齢が下がっていってる気がする
可愛いから良いけど
先輩「…それにしても」
委員長「うん?」
先輩「ずいぶん変態と仲良くなったんだな。なんでもない休日に一緒にいるとは」
委員長「…まあね」
偽物「やきもち!」
先輩「だれにだよ」
委員長「買い物中偶然会ってね。暇だったし、子守りを請け負ったわけさ」
先輩「お人好しだな」
委員長「ううん。ほんのついでにね」
先輩「ついでね」チラ
後輩「よかったら、一口どうぞ」ハイ
偽物「ありがと!」ニパッ
先輩「…」
委員長「それはたぶん邪推だ」
委員長「ま…そういうわけ。お役御免だし、私たちももう行くよ」
先輩「おう」
委員長「…」
委員長「まあ、あれだ」
先輩「ん?」
委員長「…変態にもいろいろあるんだろう」
先輩「……」ボリ…
先輩「…俺は知らん」
委員長「おや」クス
委員長「おーい。そろそろ行くよ」
偽物「えー。せっかく先輩くんたちに会えたのにー」ブー
委員長「どうせまた学校で会えるさ」ヨシヨシ
偽物「はーい」
後輩「(なんだか微笑ましい光景ですね)」
先輩「(やっぱ邪推でもねえだろ。べつにいいけど)」
委員長「また学校で」
偽物「またねー」フリフリ
先輩「…」ハア
後輩「先輩」
先輩「ん?」
後輩「お飲み物です。なかなかお渡しできずすみませんでした」
先輩「ああ…サンキュー」
先輩「…」
後輩「?」
先輩「……開けてくれると助かる」
後輩「おっと。これは失礼しました」クス
パキ
後輩「どうぞ」
先輩「おう」
後輩「…」チビ
先輩「…」ゴク
先輩「…」ハア
後輩「…」
後輩「もう少し、ここでゆっくりしてから帰りましょうか」
先輩「……そうだな」
後輩「はい」
先輩「…」
先輩「さすが」
後輩「?」チビ
先輩「後輩だ。よく分かってる」ゴク
後輩「…ふふ、恐縮です」
先輩「おう」
短いですが、今回は以上です。
>>450 同一性が不安定だからこそ「偽物」やからね(適当)
先輩「…」
先輩「…」ゴク
後輩「…」チビチビ
先輩「…」ゴロン
後輩「…ふふ。なんだか平和ですね」
先輩「そうだな」
後輩「まるで、いつものごとく部室にいるかのようです」
先輩「そうだなー」
後輩「はい」ニコニコ
先輩「…」ガサ
先輩「(…挽肉…腐ってねぇといいなぁ…)」ハア
後輩「♪」チビチビ
先輩「…お前はなに飲んでんの?」
後輩「メロンソーダです」
先輩「(……普通だ)」ゴク
後輩「白玉入りです」
先輩「どこに売ってたそんなもん」
後輩「先輩には缶コーヒーをお持ちしましたが…お気に召しましたか?」
先輩「…うん。甘くておいしいです」ゴク
後輩「えへへ。それはなによりです!」
先輩「(…可愛い)」
後輩「♪」モグモグ
先輩「…」
先輩「(いかんな…最近、偽物とか、男の娘とかのせいで──相対的に――あくまで相対的にだが――)」チラ
後輩「…」ア…
後輩「…先輩。白玉が最後まで出て来ませぬ!」ヌググ
先輩「そりゃプルタブの缶だとそうなるわ」
後輩「やはりコーンスープにしておくべきでしたか…」シュン
先輩「なに? お腹空いたの?」
先輩「…じゃ、そろそろ帰るか。魔王の城に」
後輩「はい。…城??」
先輩「…」ハア
先輩「…なんか、今日はもう目いっぱい疲れたんだが…まだなにも終わってないんだよなー…」フフ…
後輩「その通りです。先輩と後輩の夜は、まだまだこれからですよ♪」フフッ
先輩「まだ始まってもねえよ」
後輩「! つ、つまり始まる可能性は――!」
先輩「ない」
後輩「……即答せんでもよいではないですかぁ…」ガク
先輩「うるさい。行くぞ」ズルズル
後輩「あ、…お待ちくださいー…」パタパタ…
・
・
・
姉「おかえり私の妹ちゃん!」ギュウ
後輩「ただいまです。…わぷ」
姉「…」ジッ
先輩「…」
先輩「…こんにち」
姉「ええ。ゆっくりしていってね」ニッコリ
先輩「(笑顔が怖ぇー)」
ガサ
先輩「…これ、頼まれた挽肉っす」
姉「ありがと」ニコ
姉「…それにしても…ずいぶん、のんびり買い物してたのね?」ニコニコ
先輩「…」ハア
先輩「ええまあ。知り合いに会ったので」
姉「君の?」
先輩「? いや…俺と、後輩の、ですけど」
姉「…」
姉「そっか」ニコ
先輩「…はい」
姉「お遣いご苦労様。もうお腹は空いてる?」ガサ
先輩「…ああ、俺はともかく、後輩が…」
後輩「…」グウ
先輩「……空いてますね、たぶん。勘ですけど」
後輩「…」//
姉「そっかー、勘かー」ケラケラ
先輩「はい」
姉「じゃあすぐ作り出しちゃうから。そっちの方で待ってて」
先輩「どうも」
後輩「私はお姉様のお手伝いをいたします」
姉「ありがと♪」
後輩「いえ。では先輩、後輩の愛情がいっぱいこもったハンバーグを、どうか心待ちに」
姉「はいはい。行きますよー」ガシッ
後輩「……お、お楽しみに!」ズルズル…
先輩「…うん」
・・・
ポツン
先輩「…」
先輩「…でけぇテレビ。俺んち置いてすらねぇのに」
モフッ
先輩「…うん、ソファは…いい寝心地だな」ゴロゴロ
先輩「…」ゴロゴロ…
先輩「……」ゴロン
先輩「…」
先輩「……でけえリビング」
投下終了です。
不規則なペースですが、付き合ってやるよという方はどうか引続きのんびりお付き合いください。
またそのうち。
おつ
メロンソーダ白玉入り…
先輩「…」
姉「ぼんやりしてどうしたの?」
先輩「…あ、いえ。…べつになんも」
姉「そう?」
先輩「…いいソファっすね」モフモフ
姉「ありがと」クス
姉「ご飯できたから。妹ちゃんも待ってるよ」
先輩「ども」
後輩「あ、先輩」パッ
先輩「…」
後輩「ふふっ、お待ちしておりました。いまご飯をよそいますね」
先輩「うん」
後輩「♪」ガチャ
先輩「(割烹着が似合いすぎて逆に面白いな…)」ハハ
後輩「ふふふ」ギュ
先輩「楽しそうだな」
後輩「はい。なんだか新婚のようでわくわくします♪」パンパン
先輩「そんなに山盛り食えねぇぞー」
姉「(人ん家でラブラブしよってから…)」ギリギリ
先輩「(…胃が痛ぇ)」
後輩「お姉様?」
姉「…あ、…うん、なに?」
後輩「お姉様のご飯ですよー」ハイ
姉「…!」キュン
姉「ありがとー!♪」ギュ
後輩「あっ、…お、お姉様、私の手ごと握ってしまってはお茶碗が取れませぬ…//」
姉「えっへへへ♪」
先輩「…………」イラッ
チラ
姉「…」
先輩「…」
姉「…」
姉「…あは」
姉「ま、…食卓くらい仲良く囲いましょう」
先輩「そうっすね」ハア
後輩「??」ニコニコ
後輩「頂きます」
姉「いただきます」
先輩「いただきます」
カチャ
先輩「…」ズズ…
後輩「そのみそ汁は後輩がみそを溶きました!」
姉「ま、私が言った通りにだけど」モグモグ
先輩「…そうか」ズズ
先輩「…」カチャ
後輩「そのハンバーグは後輩がぱんぱんしましたぞ!」フンス
先輩「(ぱんぱんてなんだ)」
姉「まー私が言った通りに材料を混ぜてもらっただけだけどー」ズズ
後輩「むぅ!」
姉「てへ」
先輩「……そうですか」モグモグ
後輩「お姉様はいじわるですね!」
姉「ああん?」ブニ
後輩「ごめんなひゃい」ムニムニ
姉「ふふっ」ニコニコ
先輩「(怖ぇ)」モグモグ…
姉「……まあ、その分、あれよね」ムニ
後輩「うにゃ?」
姉「こねたのは貴方だから、愛情、ちゃんとこもってるのよね」
後輩「……」
後輩「…えへへ。はい。違いありませぬ」
姉「うん」ニコ
姉「…だそうよ、先輩くん」
先輩「…」モグモグ
姉「妹ちゃんの愛情をちゃんと感じて味わいなさい?」ニッコリ
先輩「…」モグモグ
先輩「(…たしかに意地悪だな、この人…)」ドウシロト…
先輩「…」モグモグ
後輩「…せ、先輩、あのー…」
先輩「…」モグモグ
先輩「おいしいよ」
後輩「…本当ですか?」
先輩「うん」モグモグ
後輩「そうですかー…」エヘヘ
先輩「…うん」モグモグ
先輩「おいしいです、お姉さん」
姉「…ふふ」
姉「はいはい。ならよかったわ」ニコ
先輩「…す」モグモグ
姉「よかったね」ナデナデ
後輩「はいー」ニコ
先輩「…」モグモグ
先輩「(…めんどくせぇ姉妹だとか言ったら……殺されるかな…)」ハァ…
投下やめー。
>>473 フルーツポンチ的な。意外といける気がする。
後輩「ご馳走さまでした」
先輩「ごちそうさまです」
姉「はいはい」
後輩「さて。では先輩、お食事も済みましたし」
先輩「はい」
後輩「一緒にお風呂でも!」
先輩「そろそろお暇します」
後輩「!? そんな殺生な!」
先輩「(大げさな)」
姉「妹ちゃん」
後輩「は、はい」ギク
姉「片づけ、私がやっとくから…お風呂は一人で入って来なさい」
後輩「…え、…ですが…」
姉「大丈夫。先輩さんには、もうちょっとゆっくりしてもらっておくから」ニコ
後輩「……」
姉「ね?」チラ
先輩「…」ハア
先輩「…ありがたく」
姉「うん」ニコニコ
先輩「(帰りてぇ)」
後輩「…ですが…貴重な先輩とのお時間が…」シュン
姉「ふふ。でも、ほら。身体は綺麗にしておいた方がいいでしょう?」
後輩「…へ?」
姉「…」ニコ
姉「夜のために」
後輩「あ、お先にお風呂頂きまする」タタッ
先輩「おい姉」
姉「呼んだ?」
先輩「呼んでないっす」
後輩「先輩っ後輩はお風呂に行ってきます!」
先輩「その報告は必要ないぞ」
後輩「きゃっ//」
先輩「いろいろ省いて照れるな」
シーン…
先輩「…」ハア
姉「…」
姉「コーヒーでも飲む?」
先輩「ども」
コト
姉「どうぞ」
先輩「ども」
姉「…」ズズ…
先輩「…」
先輩「…あの、砂糖ってあります?」
姉「そこの瓶に入ってる」
先輩「す」カチャ
先輩「…」サラサラ
先輩「…」カチャ…
先輩「…」
先輩「…」ハア
姉「…」
先輩「…」
先輩「…あの」
姉「なに?」
先輩「……ちょっと横になっていいですか」
姉「……」
姉「…いいよ。好きにして」クス
先輩「ども」
ゴロン
先輩「…はあ」
姉「そのソファ気に入った?」
先輩「まあ」ゴロゴロ
姉「…体調でも悪いのかと思ったら、ずいぶんアクティブな寝方をするのね」
先輩「こうしてないと落ち着かないんですよ」ゴロゴロ
姉「ふぅん」クスクス
先輩「……」ゴロゴロ
ゴロ…
姉「うちに来ればいつでもそのソファでごろごろできるわよ」
先輩「…」
先輩「……遠慮しときます」
姉「あら残念。毎日でもハンバーグをご馳走してあげるのに」クスクス
先輩「(いろんな意味で胃が持ちそうにないな、それは)」ゴロゴロ
投下終了。
今日もう一度くらいできたらいいなとか。
姉「それで」
先輩「?」ゴロ
姉「今日は一応、家庭訪問だと聞いているけれど」
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「そんなこともありましたか」
姉「あったみたいね」
先輩「…」フム ゴロゴロ
先輩「…俺はほら、見ての通り」
先輩「めんどうなのが嫌いで」
姉「うん」
先輩「息を吐くのもかったるくて」
姉「ふふ。うん」
先輩「…なんで…」ハア
先輩「まあ、いいんじゃないですか。あいつはあんたと笑ってたし。家庭の事情とかべつに」
姉「…あ、そ」クスクス
姉「まあ…そうね」
先輩「うい」
姉「家庭の事情は──」
姉「家庭で解決できないから問題なのよねぇ」
先輩「……」ゴロゴロ
先輩「そうですか」
姉「うんうん」
姉「ねえ」
先輩「はい」
姉「私は君が嫌い」
先輩「…」
姉「大嫌い」
先輩「はあ」
姉「でも好き。今の妹ちゃんがいるのは、貴方のおかげよ。たぶん。たぶんきっと。だから、どうもありがとう」
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「そうっすかぁ」
姉「うん」
先輩「(ホント…こういう情緒不安定な感じは…そっくりだな、この姉妹)」ハア
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「……まあ、なんでもいいですけど」
姉「…ふふ。そうね。君はそういう人間なのね」
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「めんどくさがりなだけです」
姉「妹ちゃんのことも、面倒臭いと思ってる?」
先輩「……」
先輩「…俺が面倒だと思わないことなんて、ないですよ。全部面倒です」
姉「そう」
先輩「……そうっす」
姉「…」フン
姉「ま、いいわ。うん」
先輩「そっすか」ゴロゴロ
姉「うん」
姉「…ねえ君、お酒飲めるんだっけ」
先輩「高校生ですぅ」ゴロゴロ
姉「あ、そっか。残念」クスクス
・
・
・
後輩「はふー」ホコホコ
後輩「先輩ー、お姉様ー。お先にお風呂頂きましたー」
姉「おかえり」ニコ
先輩「おう」
姉「…先輩くんはどうする?」
先輩「どうするって」
後輩「お風呂どうぞ!」
先輩「いや」
姉「そうね。じゃあお布団用意しなきゃ」
先輩「いやいや」
後輩「先輩! ここまで来てはもう覚悟を決めて頂かんにゃ!」ガスッ
先輩「待て」
姉「泊まって行ったらいいじゃない」ニッコリ
先輩「…」
先輩「いや、あんたは俺のことが嫌いだって――」
姉「泊まってけよ」ニッコリ
先輩「(俺殺されるんじゃね?)」ゾクッ
先輩「…ヨ、ヨロコンデ」
姉「うん」ニコニコ
後輩「わーい」ピョン
先輩「…………はぁー…」
もうちょっとキリのいいところまで行きたかったですが、一旦ここで。
お泊りです。
カポーン
先輩「…」
先輩「…」ハア
コンコン
先輩「…」
姉「返事ぐらいしな」ガラ
先輩「…大きい声出すのって疲れますよね」
姉「そうね」
先輩「はい」
姉「背中、流してあげよっか」
先輩「いやあんたに見せる背中はないんで」
姉「なにそれ」クスクス
先輩「(笑いごとじゃないんだよなぁ…)」
姉「寝巻、そこに置いておいたから」
先輩「それはどうも」
姉「ごゆっくり」
先輩「…どうも」
カポーン…
先輩「…」ハア
・
・
・
先輩「…」
後輩「…」
先輩「…」
後輩「…」ハアハア
後輩「い、いらっしゃいませ」//ポッ
先輩「風俗か!」ブン
後輩「うにゃ」ボフッ
シュタッ
姉「こらそこ! 私の妹ちゃんになんてことをするか!」ボフ
先輩「いて」
姉「妹ちゃん! なにもされてない!?」
後輩「は、はい。……ま、まだなにも…」//
先輩「(いまどっから出て来たこの姉)」
先輩「あの」
姉「おうなんじゃ」グリン
先輩「(口調が安定しないのも姉妹の特徴か)」
先輩「…この部屋に、布団が敷いてあるぞと案内をしたのは、だれでしたっけね」
姉「私」
先輩「……、……」
姉「あらぁ? 返す言葉もないかしらぁ?」フフーン
先輩「(真面目に相手するのがあほらしくなって来た…)」ハア…
先輩「言動と行動が矛盾してませんかねぇ」
姉「? そんなことないわよ」
姉「私は妹ちゃんが大好きよ!」
先輩「はあ」
後輩「あ、あの、そんなに明け透けに言われるとですね、それはそれで恥ずかしく…」//
姉「その妹ちゃんがあんたと一緒に寝たいと言っている! じゃあそのためにできることは私はするわ!」
後輩「…あう」//
先輩「はあ」
姉「しかーし! そんなこと私が許すと思いますか!」カッ
後輩「えっ」
先輩「知るか」
姉「葛藤なのよ…アンヴィヴァレントなのよぅ…」グヌヌ…
先輩「(うざい)」
姉「私はどうしたらいいの!?」
先輩「(知らん)」
後輩「はあはあ。湯上り姿の先輩はあはあ」
先輩「そこ。唐突に許可なく発情するな」
先輩「(夜なのに元気だな、この姉妹は…)」ハア
後輩「ふふ。夜だからこそでございます」
先輩「意味深なことを言うな。というか、当たり前のように思考を読むな」
後輩「てへ」
姉「仕方ない。私が二人の間に入ることで手を打ちましょう妹ちゃんハアハア」
先輩「漏れてる漏れてる」
後輩「漏れてましたか!?」バッ
先輩「なにと勘違いした」オイ
先輩「……」
先輩「いや、俺、べつの部屋で寝るんで。なんだったらソファでも構いませんし」
姉「客人をそんな扱いはできないわ」キッパリ
先輩「(じゃあ早くどうにかしてくれ)」
後輩「せんっぱい♪」グイ
先輩「うげ」
モフッ
後輩「んふふふ♪」スリスリ
先輩「おい」
後輩「安心してください。私はなにもいたしませぬ。先輩に手は出しませぬ」
先輩「…」
後輩「先輩と一緒に眠りにつくことができるだけで、私は幸せですので。安心してお休みください」
先輩「…」
先輩「その台詞は……普通、男が言うような台詞だと思うけどな」ハハ
後輩「ふふー♪」
姉「…」ポツン
姉「……」…ポツン…
後輩「お姉様」
姉「! は、はい」
後輩「……お姉様も、一緒に寝ましょう?」
姉「…!」
姉「妹ちゃーん!」バッ
後輩「わ」
バフッ
姉「ふふっ、ふふ…ふふふー♪」スリスリ
後輩「…くすくす。これでは、どちらが姉か分かりませぬ」ナデナデ
姉「いいのよ。貴方が妹であれなんであれ、私は貴方が好きなんだから」スリスリ
後輩「ありがとうございます。私も同じ気持ちです」
姉「~~っ! …う、うん…」
先輩「(借りて来た猫ってやつだな)」
姉「…」ジロ
先輩「…」
姉「…」フン
姉「妹ちゃんに免じて一時休戦で」
先輩「へいへい」
後輩「ふふ…」
後輩「こうして、大好きなお二人に挟まれて眠るのは…夢のように幸せですねー…」ニコ
姉「それはなにより」
先輩「…よかったな」
後輩「はいっ♪」
投下終了。勢いで書いた。眠い。
ミンミーン
先輩「……、暑」パタ
先輩「…?」
後輩「…くぅ」
先輩「…………」
先輩「…」
先輩「……」ハア
先輩「……」ブニ
後輩「?」ムニャ
先輩「…おー。ほっぺやわらけー」ブニブニ
後輩「??」フガー
先輩「…そりゃだれかと布団に入れば暑いよな」ブニブニ
後輩「……うーん」ムニャムニャ
先輩「…」ブニブニ
先輩「(休日。ごろごろ。やわいほっぺた)」ブニブニ
後輩「…」ウーン
先輩「……」ブニブニ
先輩「あやべ、いまちょっと幸せじゃねえか俺」グニー
後輩「??」アウー
先輩「……って、なに言ってんだか」ハア…
先輩「暑っ」
トントン…
先輩「?」
ジュー…
姉「おはよう。早いね」
先輩「…お姉さんこそ」
姉「ふふ」
先輩「?」
姉「そんな風に呼ばれると、弟ができたみたいで憎たらしいわ♪」
先輩「…」
先輩「あ、そうですか」
姉「うん♪」ニコ
先輩「……、朝食の準備ですか?」
姉「ええ。ハンバーグの残りだけれど」ジュー…
先輩「(朝から重い…)」
姉「いまのうちに顔を洗って来るといいわ」
先輩「首を洗って的な」ボソ
姉「なにか言った?」
先輩「なにも。行って参ります」
姉「はいはい」クスクス
先輩「(や、藪を突くのは自重するか)」ウン
バシャ
先輩「ふぅ…。?」
後輩「…」ボー…
先輩「…、びっくりした。おはよう」
後輩「……」
後輩「はい」
後輩「…」
先輩「…。どうかしたか。なんだか大人しいけど…低血圧か」
後輩「あ、いえ」
後輩「……朝起きて、先輩が同じ家にいる幸せを噛み締めておりました」フフ
先輩「(だから朝から重いって)」
後輩「先輩」
先輩「はい」
後輩「おはようございます」ニコ
先輩「…」
先輩「おはよう」
後輩「はい」
先輩「……、はあ…」
先輩「…寝惚けてると、お姉様にからかわれるぞ。さっさと顔洗え」
後輩「了解ですー」ニヘラー
・
・
・
後輩「ご馳走さまでしたー」ムフー
姉「はいはい。ほら、ソースがついてる」グイ
後輩「しゅ、しゅいましぇぬ…」ムムグ
先輩「(介護か)」
姉「ふふ。先輩くんが舐めて取ってくれてもいいんだけれど」
後輩「!?」ナ、ナメ…
先輩「遠慮します」
姉「懸命よ。そんなことしたら、これから一週間うちは毎食ハンバーグになっちゃう♪」ワハー
先輩「(がちであかん)」
後輩「…//」ポー…
先輩「お前は、…、面倒だから戻って来なくていいや」
後輩「……えっへへへへ~…//」ポー
先輩「…」ハア…
一週間はなんとか空けるまい、そんな風に思ってる時期がボクにもありました。
すいません、はい。
後輩「♪」エヘヘヘ…
先輩「…」
姉「それで…今日はどうするの?」
先輩「どうするって」
姉「せっかくの休日よ」
先輩「ごろごろするしかないですね」
姉「いつもしてるでしょ。天気もいいし」
先輩「エアコン使わないとですね」
姉「扇風機で我慢しな。外に出て来たらどう」
先輩「熱中症が怖いし」
姉「ぶち殺すぞこんにゃろう」
先輩「沸点低いっすお姉様」
姉「夏だからねぇ」
先輩「夏って怖い」
姉「水害なんかにも気をつけないとね♪」
先輩「(よし。今年の夏は水に気をつけよう)」ウン
姉「ああ言えばこう言う…」
先輩「難儀な性格ですよねぇ」ゴロゴロ…
姉「他人事ね」
先輩「結局は自分も他人だって言うじゃないですか」
姉「哲学ね」
先輩「…」ウプ
姉「…? どうかした」
先輩「…飯食ってすぐ寝転がるもんじゃないですね」オエ
姉「阿呆か」
先輩「人間はみんな阿呆でしょう」ゴロゴロ
姉「哲学ね」
姉「…」チラ
後輩「……」デヘヘ…
姉「…」
姉「まなんでもいいや。二人でのんびりしたら」
先輩「…はあ」
姉「あなたがいやならこの子は私が引き取るけど♪」
先輩「はい」
姉「……、…」ゲシ
先輩「痛い」
姉「はいじゃないが」
姉「そこは迷ってくれないと姉として複雑なんだけど」
先輩「一人でごろごろしたい…」
姉「素直なのも善し悪しね」
先輩「……」
先輩「まあ」
先輩「お姉様がお忙しいのであれば、面倒を見るのも吝かではありませんけど」
姉「……、」クス
姉「最初からそう言えばいいのよ」
先輩「(…めんどくせぇ)」ハア
姉「ふふ。それはたぶん、お互い様♪」
先輩「(自覚あったのか…、てか心読まないで…)」
姉「(自重するわ)」
レスが優し過ぎて涙不可避。
短くてすいません。のんびりやらせてください。
後輩「…」デヘヘヘ…
後輩「…?」モゾ
後輩「…」
先輩「…」
後輩「…」
先輩「…」
後輩「…、おはようございます。先輩」
先輩「うん」
後輩「抱きついても?」
先輩「いやそれはちょっと」
後輩「ぶー」
後輩「いま私から眼と鼻の先に先輩が」
先輩「うん」
後輩「この距離で抱きついてはならぬとはこれいかに」
先輩「世の中って不思議なことでいっぱいだよね」
後輩「先輩が物の声に耳を傾けられるようにですか」
先輩「(そういや最近その設定が活きてねえな)」
後輩「ふふ。まあ」ダキ
先輩「ん」
先輩「…抱きつくなって。聞いてなかったのか?」
後輩「せっかく二人きりでいることですし」
先輩「聞けよ」
後輩「いまくらい、私の声に耳を傾けてください」
先輩「…」
先輩「…相変わらず、台詞回しだけは一丁前だな。お前」
後輩「ふふっ」
ギュー
後輩「こうして私は巧みに先輩へ抱きつくことに成功したわけです!」
先輩「巧みさを欠片も感じさせない声量だな」
後輩「ふふ、ふふー。幸せですねぇ」スリスリ
先輩「すりすりするな」
後輩「先輩はどうですか?」
先輩「暑い」
後輩「夏ですからね」スリスリ
先輩「夏だもんな」
後輩「そう言えば、私はいつの間に自室へと戻って来たのでしょう」
先輩「(いまさらかよ)」
後輩「もしかして先輩が私を抱っこしてくださったのですか」
先輩「俺にそんな腕力はねぇよ」
後輩「ですよね」
先輩「…ですけど」
先輩「お姉様が運んでくれた」
後輩「……、そうですかー…」
先輩「? どうして、ちょっと嬉しそうなんだ?」
後輩「ええ、もし先輩が私をお姫様抱っこで」
先輩「(なぜ方法が限定されているのか)」
後輩「運んでくださったのならば、その体験を記憶していないことは、ひどく悲しいことに思えますので」
先輩「…なるほど」
後輩「はい。なので先輩、後輩はいつかのその機会を楽しみにこの先のあらゆる苦難に立ち向かって行こうと思います」
先輩「重い重い」
先輩「まあ、頑張って」
後輩「はい♪」ギュウ
先輩「(…暑い)」ハア
後輩「そう言えば」
先輩「うん」
ブオオオォォ…
後輩「…こうして、本当に二人きりで先輩とお話するのは――なんだか久し振りのような気が」
先輩「…」
先輩「そうか?」
後輩「はい」
先輩「…そうだっけ。あんまり、覚えていない――」ゴロン
先輩「……まあ、でも…そうかもな」
後輩「はい」
先輩「最近は部室も騒々しいしな」
後輩「そうですね」クス
先輩「よかったな。知り合いがたくさんできた」
後輩「ふふ。他人事のように仰いますが、それは先輩も同じです」
先輩「……」フン
先輩「…べつに、…いいよ。顔見知りなんて、いてもいなくても一緒だから」
後輩「ほう。つまり先輩は私だけいればいいと」
先輩「うん。まあ」
後輩「!?」プシュー
先輩「自爆するくらいなら言うなよ…」
後輩「へ、へい…」シュウウウ…
先輩「へいて」
後輩「で、ですが、その…私も同じです」
先輩「?」
後輩「私も、先輩さえいれば、それで。大丈夫です」ニコ
先輩「(あ、久し振りに病んでる気がするこの子…)」
先輩「お、おう」
後輩「先輩がいないと、だめです♪」
先輩「…おう」
後輩「ふふっねえ先輩。私より先に死なないでくださいね♪」
先輩「お前は俺のなんだ」
後輩「後輩です」
先輩「…」
先輩「そうだな」
後輩「はい」
先輩「…」
先輩「(…後輩、ねえ)」
後輩「…」スリスリ…
後輩「ね…先輩」
先輩「ん?」
後輩「好きですよ」
先輩「…、なんか、久し振りに言われた気がする」
後輩「ふふ。そうですか?」
先輩「うん」
後輩「ふふふ、大好きですよー」スリスリ
先輩「……」
先輩「…。」
先輩「うん」
投下終了。
お姉様もいろいろ思うところはあるみたいですが、表現するのが難しいです。
やっぱこれ先輩と後輩のSSだもんね。
おつ
久しぶりに定番の掛け合いを見た気がする
やっぱり定番が一番だね
本編前というスピンオフも素晴らしいが
本編の後日談も書いてほしいな
お体に気を付けて
ギュウ
先輩「…」
後輩「♪」ムフー
先輩「…」
先輩「…飽きないの?」
後輩「?」
後輩「ええ…まあ。どちらかと言えば、先輩の香りには中毒性がありますゆえ」クンカクンカ
先輩「てめぇ人に抱き着いてなにしてやがる」
後輩「くんかくんかー」
グイー…
後輩「ふが」モニュ
先輩「そういう意味じゃねえよ」
後輩「あう、剥がさないでくださいー…殺生なぁ…」パタパタ
先輩「くっついているだけで退屈しないのかって聞いたんだよ」
後輩「え、ええまあ。どちらかと言うと、先輩には中毒性があるくらいですから」
先輩「俺に中毒性があるってなに?」
後輩「さすが先輩です!」
先輩「知らん」
後輩「しかし先輩の仰ることも一理ありますね。度を過ぎた先輩はあとあと癖になると困りますので」
先輩「度を過ぎた先輩て。なにそれ強そう」
後輩「ぷふ。虚弱で売る先輩がなにを仰います」クスクス
先輩「べつに売りにはしてねえよ」
後輩「そんなところも愛しております!」エヘヘ…
先輩「ああ、うん」
後輩「…」フム
後輩「で、では…大いに名残惜しいですが、い、一旦、離れてみることにしましょう」
先輩「(震え声だ)」
後輩「……」
先輩「…、…」
後輩「も、もう。先輩が放してくれないので、離れられぬではありませんかー」
先輩「(棒読みだ)」
先輩「…」グイ
後輩「あ、は、剥がさないでくださいよぅ!」
先輩「なんだお前」
後輩「お、落ち着いてください」
先輩「俺は驚くほど落ち着いている」
後輩「…、それは落ち着いていないのでは…」
先輩「…、…」ペチ
後輩「あう」
先輩「いいから早く離れろよ」
後輩「! そ、そんな言い方はひどいですー……」ヨヨヨ…
先輩「(めんどくせぇ)」
後輩「わ、分かりました、分かりました。先輩が否と申されるのであれば、私から離れますので」
先輩「言ってねえ」
後輩「……」
先輩「……」
後輩「…」プルプル
先輩「…」
後輩「…うにゅぅ…」グス
先輩「…」グイ
後輩「あわー」
後輩「…、…、……」
後輩「……ふふ……あれほどお側におられたはずの先輩が、…いまではこれでもかと言うほど、遠くに感じられます…」フフフ…
先輩「(なに言ってんのこの子)」
後輩「後輩はさみしいです」グスン
先輩「同じベッドに転がってんじゃねえか。遠いもなにもねえよ」
後輩「……」
先輩「…? どうした」
後輩「…、同じベッド……そ、そうですね」//
先輩「…」ゲシ
後輩「にゃー!」ドサッ
後輩「べ、ベッドから蹴落とすのはあんまりでは!」ガバッ
先輩「ごめん」
後輩「ちょっと気持ちよかったからよかったものの!」
先輩「なにもよくねぇ」
後輩「もう一度蹴ってくだされば許してあげるのも吝かではありませんよ!」ハアハア
先輩「おう鳩尾出せ」
後輩「ごめんなさい」
後輩「あうー…先輩が遠いですー」ヨロ…
先輩「(ゾンビみたいになっとる…)」
後輩「先輩ー」パタパタ
先輩「なんだ」
後輩「…えへへ。呼んでみただけでございます」
先輩「…ああ、そう」
後輩「先輩ー♪」
先輩「……」
後輩「ああん。無視する先輩も素敵ですっ」
先輩「ポジティブだな」
後輩「お褒めに預かり光栄です」ハアハア
先輩「褒めてねえ」ゲシ
後輩「ああん」
先輩「(…帰りたくなって来た…)」
先輩「…」ハア
先輩「疲れた。寝る」ゴロン
後輩「分かりました」
先輩「うん」
後輩「……」
先輩「…」
先輩「? …、なあ」
後輩「はい」
先輩「……、寝てる間に襲うつもりじゃないだろうな」
後輩「!」ピコーン
先輩「その手が合ったかとかいう顔はやめてください」
後輩「先輩先輩、後輩が子守り歌を歌って差し上げましょう」
先輩「間に合ってますぅ」
後輩「少なくとも先ほどまでは、そのような素敵…」コホン
後輩「…夢のようなことは毛頭考えておりませんでしたが」
先輩「訂正できてないぞ」
後輩「てへ。先輩への溢れ出す愛ゆえつい言動が――」
先輩「そのくだりはいまはいいから」
後輩「はい」
後輩「こほん」
後輩「えっと、とにかくですね…そのようなことを後輩はとくに考えてはおりませんでしたが、なにゆえ、そう問われるのでしょう」
先輩「…ん、いや」
先輩「……ずいぶん大人しく頷いたから、らしくないと思ったって、それだけだけど」
後輩「…なるほど、その疑問は最もであります」
先輩「ありますか」
後輩「ありますね」
後輩「先輩のお休みの邪魔をすることは、後輩の願いではありませんので」
先輩「…?」
後輩「えっと、先輩は足し算は修めておられますか?」
先輩「お、おう。…た、たぶん」
後輩「では単純な話です。つまり、」
後輩「[後輩の幸せ]=[先輩の幸せ]+[後輩の幸せ]なのです」
先輩「……、うん。いろいろ可笑しい気はするけど、言いたいことは、分かった」クス
後輩「それはなによりです」ニコ
後輩「ふふん。これでも我慢すべきときには我慢のできる女なのですよ、私」フンス
先輩「我慢を誇るのは子どもの特権だと思っていたが…」
後輩「え」
先輩「…」ハハ
先輩「…まあ…そうか。うん…ありがとう」
後輩「いえ。そう言って頂けるだけで、概ね満足ですので」エヘヘ
先輩「おおむねな」
後輩「おーむねです」ハイ
先輩「…」フム
先輩「…じゃあ、まあ…お前の我慢を無下にするのはよくないよな」
後輩「はい。ふふふ、先輩の思うがままに、気だるい昼下がりの安らぎの一時をお過ごしください。私のベッドで」
先輩「…台無し…、でもないけどさ…」
後輩「せめてもの抵抗でございます」
先輩「我慢できてねぇじゃねえか」
後輩「先輩が私のベッドでお休みされるという事実だけで後輩はおおむね満足ですので!」ハアハア
先輩「おい変態」
後輩「先輩が私のベッドでお休みされたという事実だけで後輩は今日の夜大変です!!」ムハー
先輩「死ね」
先輩「…」ハア
先輩「…」
ゴロン
後輩「?」
先輩「…」
後輩「……、せ、せんぱ――?」
先輩「…」ギュウ
後輩「……」
後輩「…?」
後輩「…――…!!?!」
先輩「…うん」ギュ
先輩「お休み」
後輩「ちょ、せ、…先輩!? なんですこれ!?」ニャー
先輩「うるさい」
後輩「あ、はい…」
先輩「……」クゥ…
後輩「……」アワワワワ…
先輩「…すー…」
後輩「……」
後輩「…」フフ
後輩「…」ナデナデ
先輩「…ん…」zz…
後輩「……あー…」
後輩「…なんですか、本当に、もう……」
後輩「…好きだなぁもう…」
投下終了です。
後日談云々、どんな形にするかだけまた投下するかもです
先輩「くぅ」
後輩「……」
後輩「…」
後輩「……」フム
後輩「、あんまり、強く抱きつかぬ方がよいでしょうか…。起こしてしまうかもしれませんし…」
先輩「…」zz…
後輩「う」
後輩「…うー…。そーっと、そっと…」ギュ…
先輩「…ん…」モゾ
後輩「」ビクッ
先輩「…んー…」モゾ…
後輩「…」ホッ…
後輩「……えへへ…」ギュゥ…
先輩「ぐう」zzz…
後輩「…ふふ…。頼りないお身体をしていらっしゃいます。ちゃんとご飯は食べておられますか?」
後輩「…そうですね。最近は、委員長様も、お姉様も、いらっしゃいますから…。ふふっ。先輩のお身体は、心配するべくもありませんか」
先輩「…くぅ」
後輩「…」ニコ
ナデナデ…
後輩「……いつか…――」
後輩「…今度は私が貴方を、支えることができる日が来るように…後輩は頑張りますので」
後輩「それまで待っていてくれますか?」
先輩「……くぅ」
後輩「もう。聞いていらっしゃいますか?」コツン
先輩「ふが」
後輩「…なんて」
後輩「ふふっ。冗談ですよー」ナデナデ…
先輩「…ん…」
後輩「…」フフ…
先輩「ぐぅ」
後輩「…」ニコ
後輩「ね…先輩。好きです。好きです」
後輩「…どう、表しましょう。えっと…い、一番? ……私の一番を差し上げても、嬉しくはありませんか…」ムゥ
後輩「……、…まあ、とにかく、好きです」ハイ
後輩「…他に言葉を持ち合わせませぬ。後輩は語彙が不足しております。ふふっ」
先輩「…」
後輩「…、念じれば通じますかね?」
後輩「…」ウヌヌヌヌ…
後輩「…」ツイデニギュー…
先輩「…」グヘ
後輩「――…ぷはっ」
後輩「…はふー。…ふふっ、ふふ。これで少しくらい…私の気持ちが、伝わるとよいのですが」フフフ…
先輩「…ぐー…」
後輩「…」ニコ
後輩「大好きですー」
コテン
先輩「…」ムニャ
後輩「…あ、せっかくご一緒にお休みするのですから、…同じ夢を見ることができると素敵ですねー…」
後輩「……、念じれば、先輩の夢に出ることができますかね?」
先輩「…」
後輩「…、まあ…ゆっくり…寝ましょうか」ウン
後輩「……では…先輩。夢でまた」ニコ
先輩「……ん」
・・・・
短いですが。
うーんこのヤンデレ。男の娘のインパクトが凄まじいですが後輩も変態です、ええ。
>後日談
その後となると、二人の関係がけっこう変わって来るだろなーって感じなので、その辺りのさじ加減が難しく悩んでます。
そこだけで言えば、綺麗に終わった……つもりなので…書くとなればまた報告します、よろしくお願いします。
パチ
先輩「…」
先輩「…?」
後輩「くぅ…」
先輩「…、…」
先輩「……」
ダキ
先輩「…」
先輩(…動けねぇ)
後輩「♪」ムニャ…
先輩「…ぷ」
先輩(幸せそうな顔しやがって。ったく…)
先輩「…。」
先輩「…」ブニ
後輩「…にゃ…」ウアー
先輩「…」ブニブニ
後輩「??」ウアーン
先輩「…」クス
先輩「いいほっぺだ」ウン
グニグニ
後輩「…」ウニャー
先輩「…」ブニブニ
先輩「……」
先輩「…なあ…後輩。お前は…」
先輩「……。…まあ…うん。バカだよな。お前」グニグニ
後輩「うにゅう」
先輩「…」クス
先輩「…」
先輩「…」ハア…
先輩「…、…」
先輩「…」グニグニ
後輩「??」ウアー…
先輩「…」グニグニ…
先輩「…俺は…ただ、お前の先輩って…。それだけなんだけどな」
先輩「…はあ。もう…」
先輩「なんだ。なんだよ、お前。なあ」グニー
後輩「??」ニュ、ニュウ…
パッ
後輩「ふぎゃ」
先輩「ぷっ」
後輩「…、zz…」グヌヌ…
先輩「…」ハア
先輩「…」ナデナデ
後輩「……、♪」フフ…
先輩「…」クス
先輩「…な、後輩…」
先輩「お前は俺の後輩――…、…だよな」
短くてすいません。
>後日談
レス感謝です。では、とりあえずは、また機会があったらって感じで。蛇足になるのはもうその通りだと思うところはありますので。
>ヤンデレ
寝てる先輩に対して一人で喋る後輩が、死体と化した先輩をいつまでも愛でるヤンデレに見えました個人的に。
今回の先輩の確認は本編最後の探し物に繋がることかな?
パチ
後輩「…ん…」
先輩「おう」
後輩「…?」
先輩「おはよう」
後輩「…」ボー…
後輩「…ああ、先輩…ふふっ。おはようございます」トロン
先輩「うん」
後輩「……」
先輩「?」
後輩「…ふふーっ。えいっ」ギュ
先輩「むぐ」
後輩「……ふふ、ふふっ……♪」
先輩「…」ギュウ
先輩「…なんだよ。寝惚けてんのか? もう散々抱きついたろ」
後輩「いやあ。先輩はいくらしても困りませんので!」スリスリ
先輩「だから先輩するとかなんとかって、なんなんだ」
後輩「先輩それすなわち私の全てです」キリ
先輩「知らん」
後輩「ああん、つれない先輩も素敵でございます」スリスリ
先輩「…」ハア…
後輩「先輩先輩」
先輩「うん」
後輩「好きですよー」
先輩「はい」
後輩「大好きです」
先輩「うん知ってる」
後輩「愛しております」
先輩「うん」
後輩「むー」
後輩「それだけですか?」プクー
先輩「…」
先輩「お前こそ」
後輩「え?」
先輩「俺のこと、好きか?」
後輩「……は、はい。も、もちろ…」
先輩「それだけか」
後輩「…、せ、先輩?」
先輩「…」
後輩「あう」
後輩「……ええっと、その…」
後輩「……は、はい。後輩は、その、…先輩のことが、好きで…」
先輩「それはさっきも聞いた」
後輩「……あ、はい…」
後輩「…うー……。えと、あの、その…」
後輩「…」プシュー…
先輩「…、大丈夫か?」
後輩「……」//フルフル
先輩「…ああ、そう」クス
後輩「…い、いじわるはおやめください…//」ボフン
先輩(枕に顔を埋めてしまった…)
先輩「いや、べつにいじめるつもりはなかったんだが」
後輩「ほう」
先輩「ちょっと…気になっただけだ」
後輩「…。」モゾ
後輩「…なにが…ですか?」
先輩「…」
先輩「お前がどうしたいのか」
後輩「…………」
後輩「…」
後輩「私は」
後輩「先輩と一緒にいると、幸せなのです。それだけです」
先輩「…」
後輩「だからいつだって、いつまでだって、先輩とともにおりたいのです」
後輩「それでは…いけないでしょうか」
先輩「…」
先輩「…いや…べつに、いいと思うけど」
後輩「本当ですか?」
先輩「…うん」
後輩「…そうですかー…」エヘヘ…
先輩「…」
先輩(餓鬼くせぇ発想だな)ハア…
先輩(まあ…)
後輩「♪」エヘヘ グリグリ…
先輩「…」
先輩(いまはこれで…いいのかね。知らんけど。あー考えすぎて頭痛して来たくっそ死ね)ズキズキ
後輩「?」
ナデナデ
先輩「…」
後輩「…なんだか、苦しそうな顔をしていらっしゃいます。大丈夫ですか?」
先輩「…おう」
後輩「…」ナデナデ
先輩「…」フン
先輩「なあ“後輩”」
後輩「なんです“先輩”」
先輩「…」
先輩「これからも、よろしくな」
後輩「…」
後輩「はい。こちらこそです。よろしくお願いいたします」ニコ
先輩「おう」
後輩「…一生」ボソ
先輩「同意を捻じ曲げるな」グリ
後輩「ああんっ」//
先輩「……」ハアー…
投下終了です。
>>612
おそらく、ご想像の通りだと思います。
物語を通さず横から説明を入れるのは野暮ですが、>>1の描き方がへったくそなのでほどほどに説明すると、
つまり先輩後輩の「関係性の複雑さ」が、このSSの物語そのものになっています。
このスレはファンディスクみたいなものですから、どこまでも二人は「先輩」であり「後輩」です。
(書き忘れ)
なので本編最後の探し物は、二人に先輩後輩とはべつの関係性を与える(与えた)アイテム、ということになります
それがどう二人の心境に影響を与えているかは、ご想像にお任せします
本編との矛盾どころかしっかりと関連付けられててなんか凄い感心するわ
先輩「お邪魔しました」ペコ
姉「あら。よく分かってるわね」ニッコリ
先輩「……、いちいち棘のあるやつだなチクショウ…」ボソ
姉「ん?」
先輩「なんでもないですぅ」チッ
姉「聞こえてるわよ」ギリギリ
先輩「ぐふ」
後輩「…」クスクス
姉「まあ…また邪魔しに来なさい」
先輩「…」
先輩「うす」
姉「いつでも歓迎するわ♪」ギリギリ
先輩「…」グフ
先輩「…そいつぁ、…どうもぉ…!」グググ
後輩「(…下手をすると折れてしまいそうですね。先輩は)」
先輩「…」ゴホ
先輩「…じゃあ…失礼します」
姉「一昨日来やがれ」
先輩「うるせぇツンデレ」
姉「ああん? デレた覚えはねぇよ死ね」
先輩「ちょっと口が汚すぎっすお姉様」
姉「あら私ったらうふふ」フフフフフ
先輩「(笑えねえ)」
後輩「…」フフ
後輩「先輩」
先輩「ん」
後輩「また、学校で」ニコ
先輩「…おう」
姉「…」ギリギリギリギリ…
先輩「そろそろ歯ぁ欠けてなくなるんじゃないすかお姉様」
姉「マウスピースでも買おうかしら」
先輩「好きにしてください」
姉「だれのせいだと思ってるの!」
先輩「お前のせいだ」
姉「おう人の姉をお前とは何たる失礼やこら」ギリギリ
先輩「痛いです」ゴフ
後輩「…」クスクス
後輩「…あ」
姉「? どうかした妹ちゃん」
後輩「…ふと」
後輩「お二人が恋仲になれば、私は一生先輩といられるのかなー…なんて」
姉「…」
先輩「…」
姉「…いやいや。あんたがこいつとくっつきなさいよ。いや許さないけど」
先輩「どっちだよ」
姉「なんで私が」
先輩「俺は知りません」
後輩「ふふっ…先輩の妹ですか。お兄ちゃんですか。……これはちょっと来てますね」ハアハア
先輩「なにが?」
後輩「お兄ちゃん♪」ダキ
先輩「違う」
姉「ぎゃー!」
先輩「うるせっ」
後輩「だ、だって……わ、私が先輩と一緒になるなどと、そんな…//」
先輩「(それは今さら恥じることなのか…)」
姉「やーいやーい! ほらほら、妹ちゃんはあんたと一緒は嫌だって! ザマァwww」
先輩「子どもか」
後輩「こ、子どもなんて、ますます早いですぅ…//」
先輩「違う」
姉「! お、お姉ちゃんは許しませんよ!」
先輩「違うっつってんだろ」
姉「避妊はちゃんとするのよ!」
先輩「お願いなんで落ち着いてください」
後輩「……///」プシュー…
先輩「よし。お前はもうそのまま停まってろ」
後輩「 」シュウウウ…
先輩「じゃ、失礼します」
姉「ええ。また」
先輩「……、はい。また」
姉「いい? 私が引導を渡すまで死ぬんじゃないわよ、という意味でのまた、だからこれは」
先輩「ライバルか」
姉「じゃあね」
先輩「うす」
後輩「 」
先輩「…、またな」
後輩「 」コクン
先輩「…」クス
先輩「おう」
後輩「 」
後輩「 」
後輩「…」
後輩「(…私にも、よく分からなくて。ただ先輩が好きなのです。本当に)」
後輩「(だからいまは――これで、よいのです。これからもこれがよいのです)」フフ
後輩「…ね、先輩! だからまた明日でございます!」
先輩「…」ビクッ
先輩「お、おう。…また明日」
後輩「はいっ」ニコ
家庭訪問、終了です。
というかこいつら50レスくらいベッドにいたのか。モゲロ
>>626 描いているうちに結局心情を変化させてしまっているので、…、って感じです。
二人の関係にグラデーションがあって、関係性を示す用語が完全に変わった、というところまでの遊びの部分でスピンオフしているイメージですので、すっかりこのまま本編に地続き、とは行かないと思います。
なので大きな矛盾は仰る通りあまりないかもしれませんが、部分部分の矛盾というか、細かい差分は目を瞑って頂けると大変嬉しいです
後輩「…」
先輩「…」ゴロゴロ
後輩「…」フム
後輩「先輩先輩」
先輩「あ?」ゴロ…
後輩「ふふっ。呼んだでみただけでございます♪」
先輩「……」ゴリゴリ
後輩「ああっ痛いです…」コメカミ…
先輩「大人しく本でも読んでろ」
後輩「むう。どうせ転がっておられるだけなら、構ってくれてもよいではないですかー」プクー
先輩「子どもか」
コンコン
先輩「…」
後輩「おや…これはこれは。どうやら、お客様のようですね」
先輩「気のせいだ」
後輩「なんと」
後輩「…、ふふ。こんなやり取りも、なんだか久し振りですねぇ」ニヘラ
先輩「そうか?」
・
・
・
後輩「では…お急ぎではないとのことですので。明日のこの時間には必ず」
客「はい。よろしくお願いします」ペコ
後輩「はい。この後輩にどんとお任せください」フンス
先輩「探すのお前じゃねえだろぉ」ゴロゴロ
後輩「先輩のお尻を叩くのは私の役割ですし」
先輩「なにその不愉快な自覚」
後輩「ご不満ですか? であれば、たまには先輩が私のお尻を叩いてくださっても――」
先輩「勝手に叩いてろ」
後輩「はあはあ」
先輩「勝手に喘ぐな」
後輩「喘がせてください!」
先輩「だめ」
後輩「んっ…ふぅ」
先輩「どこで興奮しやがった、おい」
客「…はは…」
パタン
先輩「…」ゴロ
先輩「あー…。面倒だなぁ…」ゴロゴロ…
後輩「ふふ。そう仰らずに。頑張りましょう」
先輩「…」ゴロゴロ
先輩「…そこそこな」
後輩「分かりました。そこそこで」ハイ
先輩「はい」
後輩「はい!」ニコ
先輩「(よく分からんが、いい笑顔だ…)」
先輩「……」ゴロゴロ
先輩「(…はあ、眠…)」カク
先輩「…」ゴロン
先輩「…」チラ
後輩「…」
後輩「? …どうかなさいましたか?」
先輩「ん? ああ、いや…」
先輩「…なんでもない。暇だから、眺めてただけ」
後輩「視姦ですか」
先輩「ちょっといきなりぶち込みすぎじゃないですかね」
後輩「…まあ、恥ずかしいですね。普通に」
先輩「…、見られるのがか」
後輩「ええ」
先輩「…」
後輩「…な、なんです?」
先輩「お前にも恥ずかしいという感情があるのか」
後輩「ありますとも」
後輩「ひどいです」プクー
先輩「すまん」
後輩「いいえ」
先輩「てっきりお前のことだから、『ああ先輩、私に見惚れておられるのですか!?』…とか言うのかと」
後輩「…」
先輩「引くなよ」
後輩「…」フフ
後輩「私が自分を誇ることができるのは、先輩への愛情だけですからね。べつに自分の容姿はどうとも」
先輩「…」
先輩「あ、そう」
後輩「はい」ニコ
先輩「…ふん」ゴロゴロ
先輩「…」ハア
先輩「じゃ…探し物にでも、行くか」
後輩「はい。お供致します」
先輩「ん…お前はべつに、部室にいてもいいぞ」
後輩「私に死ねと」
先輩「お前って本当に俺と同じ言語を使ってるんだよな?」
先輩「いや…まあ、好きにしたらいいけど」
後輩「本当ですか!」ハアハア
先輩「うんちょっと意志疎通が上手く行ってない気もするけどね」
後輩「では…えいっ」ダキ
先輩「…重い」
後輩「ふふっ。先輩への愛情がゆえ、です」
先輩「自覚はあるのか」
後輩「もちろんです。私はなによりも、――“なによりも先輩が好き”ですから」
先輩「……」
先輩「ああ、そう」
後輩「そうです♪」ハイー
先輩「…」ハア
先輩「…なんでもいいや。行くぞ」
後輩「はいっ」
投下終了。
ちょうど本編と同じくらいのレス数まで来ました。
☆
偽物「小ネタ行きます!」ガーッ
委員長「!?」ビクッ
☆登校
~後輩の場合
後輩「♪」
後輩「……むむむ」スン
後輩「これは先輩の匂い! ちょうどあちらの曲がり角の先からしますね!」クンクン
後輩「ふふっ待ち伏せして驚かせついでに押し倒しそのままウッヒョー!」ウッヒョー
通行人「!?」ビクッ
・・・『待ち伏せるようです』
~先輩の場合
キコキコ
先輩「…」ハア
先輩「ペダルが重ぇ…やっぱ電動買わねぇとなぁ。そろそろ足が阿鼻叫喚だ」キコキコ
先輩「……?」キッ
先輩「…」
先輩「…」チッ
先輩「朝っぱらからうるせぇ……」ハア…
・・・『意外といい人?』
~男の娘の場合
男の娘「…」トコトコ
男の娘「…? あっ」
男の娘(こ、後輩ちゃんだ……)
男の娘「…んっ……はふ」ビクッ…
男の娘「……あう…。と、トイレに寄らないと…」コソコソ
・・・『トイレに寄るのがデフォです』
~委員長の場合
委員長「…」トコトコ
偽物「えいっ」ガスッ
委員長「ごふ!?」
偽物「おはよっいーんちょっ」ニパッ
委員長「…に、偽物ちゃん…」ズキズキ
委員長「ふ、ふふ…。あ、朝一番から、ずいぶん手荒な挨拶だね…?」
偽物「…あ、あれ?」
偽物「ひ――ひょっとして…お、怒ってる?」カナ
委員長「どうして怒らないと思ったのかな?」ユラァ
偽物「」ヒィィィ…
・・・『子守りがデフォです』
☆お昼休み
~後輩の場合
後輩「…」ムスー
後輩「うー。今朝は先輩に会えませんでした…」ショボン
後輩「お、お昼休みこそ! 待っててくださいね、先輩!」フンス
男の娘「?」
・・・『やる気十分です』
~男の娘の場合
男の娘「…」カパ
男の娘「…」イタダキマース…
イマイキマスヨ、センパイ!!
男の娘「?」
男の娘(ふふっ。後輩ちゃん、今日も元気で可愛いなぁ…)パクパク
男の娘「…」ビクビクッ
男の娘「……はふぅ」//
・・・『おかずは間に合ってます』
~委員長の場合
先輩「いつも悪いな」
委員長「ふふ。気にすることはないさ」
委員長「それより昨日のお弁当はどうだったかな」
先輩「からあげが美味かった…」カナ
委員長「分かった。その意見も次回以降にフィードバックするよ」
委員長「ふふっ。それにしても、君は見かけによらずたんぱく質の多い食品を好むんだね。これもまた発見だ」
先輩「見かけによらずって」オイ
委員長「不健康そうだもの」
委員長「隣の席から弁当を差し入れたくなるくらいには、ね」
先輩(否定できねぇ)
先輩「…」ハア
先輩「ったく。いつもご苦労さまですぅ」ダラン
委員長「いえいえ」クス
・・・『最近、隣の人と話すようになりました』
~偽物の場合
偽物「…」
偽物「…」
偽物「…い、いいもん。羨ましくなんか、ないもん。ママが作ってくれたお弁当おいしーもん」
偽物「…もん…」
偽物「ふんだ」パクパク
委員長「偽物ちゃん」
偽物「?」
委員長「…」クス
委員長「ご飯粒。ついてるよ」
偽物「ふぇっ…。ど、どこー?」ワタワタ
委員長(どうしたら鼻の先につくんだろう…)
委員長「一緒にいいかな」
偽物「…」
偽物「うん」コクン
委員長「ありがとう」
偽物「…あれ? 先輩くんはー?」
委員長「ああ。彼なら…」
「あっ偽物ちゃんそれおいしそう! もーらい♪」ヒョイッ
偽物「ああ!? 最後に取っておいたからあげがー!」ガーン
「てへ」
偽物「もーう! いじわるだよー!」プクー
「ごめんごめん。ほら。代わりに卵焼きー」アーン
偽物「許す!」パクー
委員長(…余計なお節介だったかな)フム
・・・『みんなと仲良しです』
~先輩の場合
先輩「…」
先輩「…」
先輩「…」
ガチャ
後輩「…あ」
先輩「よう」
後輩「はい」
先輩「なにか用か?」
後輩「いえ」
後輩「なんとなく、先輩がここにおられるように思われましたので」
先輩「そっか」
後輩「はい」
先輩「飯食うか」
後輩「はい」
・・・『…後輩と一緒にのんびりするようです』
そんなある日の学校の日常。お久し振りです。
書いてこれ委員長報われねぇなと思ったので、次回はこの続きかいんちょー救済のお話を…
…思いつきなんで基本聞き流してください。しれっと全く違うような話をするかもなので。
またそのうち。
乙
あんたは何書いても俺にとってはドストレートなようだ
気楽にでいいよ
また楽しみにしてる
乙!
委員長回というと体育倉庫裏に呼び出された委員長が生徒会長に腹パンされるわけですね(混乱中)
乙
偽物「呼んだ!?」ガタッ
委員長「」ビクッ
委員長「…に、偽物ちゃん? と、突然…どうかしたかい?」
偽物「あ、ごめん。なんだか私の出番だって呼ばれた気がして」
委員長(大丈夫かなこの子)
・
・
先輩「お前じゃねえよ」ボソ
後輩「??」モグ
後輩「どうかにゃさいましたか?」モグモグ
先輩「あざとい。喋るのは、ちゃんと飲み込んでからな」
後輩「えへへ。はーい」モキュモキュ
先輩「はい」
・
・
・
偽物「また明日ねっ」パッ
委員長「うん。また明日。気をつけて帰るんだよ」
偽物「むぅ。また子ども扱いするー」プクー
委員長「ふふ。ごめんごめん。可愛いからついね」
偽物「えっ私可愛い!?」
委員長「うん。とても」
偽物「わーい」
委員長(可愛い)
偽物「うぇっへへーへへー♪」
偽物「じゃあね! いいんちょー!」
委員長「うん」
委員長「…」
委員長(…いつの間にか偽物ちゃんとずいぶん仲が良くなってしまった)
委員長「それもこれも――先輩君と関わりを持って以来、か」
委員長「…ふふ…不思議な男だよ。君は」クス
トントン
委員長「ふう」
委員長「…? おや」
委員長「…」ポンポン
委員長「…定期入れがない。…どこかへ落としてしまったかな…むぅ」
委員長「……教室に置き忘れただけならいいんだけど…。とりあえず見に行こう」ウン
委員長「せっかく靴を履いたところなのにね」ハァ
トコトコ
委員長「そうだ」
委員長「こういうときこそ――探し物部の出番か」
委員長「……、いや」
委員長(放課後の部室へ私がお邪魔するのは、少し…)
委員長「心苦しいな」
委員長「…」フム
委員長「まあ…探せる範囲は自分で探すとしよう」
委員長「…まったく……、なに浮かれてるんだろ、私」ボソ
会長「そこのあなた」
委員長「?」
そんなわけで、委員長のターン。
>>664 のレスで、そうだ会長と絡めてみようと思いました。でも腹パンは錯乱しすぎじゃないですかね
>>663 >>665 ありがとうございます! 乙が励みです。
またそのうち。
会長「こんにちは」
委員長(…あ、会長さんか。顔くらいは…)
会長「…」フム
会長「忘れ物でも取りに来たのかしら」
委員長「へ? え、ええ。そうですが…」
委員長「…どうして私が探し物をしていると?」
会長「探し物」
委員長「」ビクッ
委員長「…」
委員長(かまを…かけられたのか)
会長「ふふ。いえべつに」
会長「委員会を理由に部活動をしていない貴方が、この時間この教室に戻って来る姿を見れば一目瞭然でしょう?」
委員長「……」
委員長(なにも瞭然としていない気がする)
会長「まあそんなわけよ」
委員長「はあ」
会長「ちょうど顔でも出そうと思ったところだし」
会長「探し物をしているのならうってつけの場所があるじゃない?」
委員長「…」
委員長(まるで、私がそこを知っていることを知っている上で)
委員長(話しているようだ)
会長「…」ニコ
委員長「…」ハア
委員長「そうですね」
会長「うん」
委員長「…」
委員長「…」ハア…
コンコン
シーン…
会長「…」ガチャ
後輩「おや会長様。――ほら先輩、気のせいではなかったですよ! 後輩の言った通りです!」ドヤァ
先輩「べつにどや顔するタイミングじゃねえよ」ガシ
後輩「のう!?」
会長「だから返事をしなさいよ」
先輩「…、しばらくして来なかったから、返事の仕方忘れちまった」ギリギリ…
会長「中二か」
後輩「アノ…セ、センパイ? …モノッソイイタイデス…」ギリギリ…
委員長「…ふふ」
先輩「?」
先輩「あれ……お前」
委員長「やあ」
先輩「おう。どうかしたか」ゴロン
委員長「…あ、いや…どうということもないんだが」
会長「探し物をしているそうよ」
先輩「…」
会長「?」
委員長「な、なにかな」
先輩「いや」
先輩「お前でも失くし物ってのをするもんなんだな」ゴロゴロ
委員長「私をなんだと思っているんだ」
先輩「委員長」
委員長「委員長をなんだと……。いや、この辺にしておこうか」
先輩「懸命だと思いますぅ」ゴロゴロ
委員長「うん」
先輩「はあ。じゃあ仕方ねぇ……探すか」
会長「珍しいわね。あんたがだれにも尻を叩かれず動こうなんて」
先輩「俺をなんだと思ってるんですかね」
会長「人の形をした」
先輩「そのくらいにしといてください」
先輩「…」ハア
先輩「どうせ依頼も溜まってるし……ついでだよ」
委員長「すまないね」
先輩「そう思うなら失くすな」
委員長「うぐ…」
会長「ふーん。ついでねぇ」ニヤニヤ
先輩「…なんだよ」
会長「なんでも?」
先輩「……」チッ
先輩「茶でも飲んで待ってろ」
委員長「あ、いや…私も行くよ。君にだけ足を使わせるのは心苦しい」
先輩「……」
先輩「好きにしろ」ポイッ
後輩「にゃっ」ポサ
委員長「あろがとう」
会長「行ってらっしゃい」
会長「……。大丈夫?」
後輩「…」
後輩「ふふっ……先輩からぞんざいに扱われるのもまた……//」ハアハア
会長「…」
会長「今さら心配しても手遅れか…」ズズ…
・・・・
先輩「……ずいぶん」
委員長「?」
先輩「大事な物を失くしたんだな。そりゃ困るわ」ズルズル
委員長「……。そんなことまで“聞こえる”のかい」
先輩「まあ」
委員長「……へぇ…」
委員長「…それは」
先輩「あ?」
委員長「ずいぶん、気苦労の絶えないことだね」
先輩「……」
先輩「くは。そうそう。そーなんだよぉ」ズルズル…
委員長「?? なにが可笑しいのか分からないが、とりあえずズボンを引き摺りながら歩くのはよそうか」
先輩「げらげら」
投下終了です。
投下中、ある雑談スレに誤爆りました。そちらの方には本当申し訳ないです。ごめんなさい。
ある雑談スレから特定した
まあ気にすんな
乙
ぶかぶかですそが床こすってるのでは?
あと前もミスってた気がするけど懸命じゃなくて賢明じゃね
ガサ
先輩「あった」
委員長「…相変わらず、手際がいいというかなんというか」
委員長「どうもありがとう。本当、助かったよ」
先輩「どういたしまして」
先輩「……それはべつにいいんだが」
委員長「?」
先輩「部室に戻るのが面倒だからおぶっ」
委員長「ご免被る」
先輩「ちっ」
委員長「……」クス
ゴロン
先輩「…ま、いいや。じゃあ俺は」ゴロ
先輩「ちょっと休憩してから戻るから。お疲れさまでしたぁ」ゴロゴロ
委員長(転がるのは休憩になるのかな?)
委員長「……ふむ」
ポスン
先輩「?」ゴロ
委員長「えっと」
委員長「私も疲れてしまってね。ちょっと、すぐには立てそうもない」
先輩「…ついさっきまで立って」
委員長「立てそうも、ない」
先輩「はい」
委員長「うん」
先輩「なんだよぉ。食い気味に言うことねぇじゃねえか…」ブツブツ
委員長「…」フフ
委員長「だから私も少しだけ。ここで休んでいこうと思う」
先輩「…あ、そ」
先輩「好きにしろよ」ゴロゴロ
委員長「うん」
委員長「……」フゥ
先輩「…」ゴロゴロ
委員長「…」
委員長「…」
コテン
先輩「?」
委員長「…えいっ」ゴロン
先輩「うげ」ドス
委員長「あ、ごめん。勢いを誤ってしまった。むぅ……意外とこつがいるのか?」ゴロロ…
先輩「……なにしてんだ」
委員長「ころがってるの」
先輩「なにしてんだ」
委員長「君にだけは言われたくないかな」
委員長「…ふむ」ゴロン
委員長「……ふふっこんな風に外で寝転がるなんて……久しいな。いつ以来だろう」
先輩「知らねえよ」
委員長「空がきれいだね」
先輩「…そうだな」
委員長「……君はいつも、こんな景色を見ていたのか…。ずるいな」
先輩(知らねえよ)
委員長「……」
委員長「聞いてもいいかな」
先輩「あん?」
委員長「……。」
委員長「君は、後輩ちゃんのことが好きかい?」
先輩「……、…」ゴロ…
先輩「…」ハア…
先輩「知らねえ」
委員長「ごまかさないで欲しいな」
先輩「知らねえ」
委員長「頼むから」
先輩「…?」
委員長「ごまかさないで」
先輩「……」
先輩「…」ゴロン
先輩「どうでもいいよ」
委員長「……」
先輩「面倒くせぇ。全部。好きとか嫌いとか。なんだ。いっつもそんな話か。そこら辺に転がる物と言ってることなんも変わらねえじゃねえか」
委員長「……」
委員長「い、憤りは伝わった。けれどその例えはちょっと……」ワカラナイカナ…
先輩「あれっ」
先輩「…」
ガバッ
委員長「?」
先輩「…とにかく、」
先輩「めんどくさいのは嫌いなんだ」
委員長「知ってる」
先輩「おう」
先輩「…じゃあそれでいいじゃん。うん。好きかと聞かれたら、俺は面倒だと答える」
委員長「…」
委員長「……。」クス
委員長「そうかい。実に君らしい回答だね」
先輩「まあな」
委員長「うん。ありがとう。答えてくれて」
先輩「どういたしまして」
先輩「そろそろ戻らぁ」ゴロゴロ
委員長「うん」
ゴロン
スタッ
先輩「っと…」
先輩「……ん」
委員長「?」
委員長「どうかしたかい?」
先輩「ああ、いや」
先輩「さっきの質問…答えは変わらないが」
委員長「…?」
先輩「――」
先輩「後輩は面倒じゃねえな。いや面倒だが」
委員長「……っ…」
委員長「それはっ…」
先輩「お前もな」
委員長「……………………」
先輩「じゃ。…ああ。明日はまたオムレツ入れてくれ。俺あれが好きなんだ」
委員長「……あ、ああ」
委員長「承った、よ」
先輩「おう。じゃあな」
委員長「……うん」
委員長「……」
委員長「……」
委員長「…」
委員長「…………」
委員長「…………」
委員長「……………………」
ゴシゴシ
委員長「…んぐ」
委員長「…ふぅ…。そろそろ、帰ろう、かな」
委員長「……ああ……」
委員長(幸せってこうなのかもね)
委員長「…。な、なにを言っているんだか…私ったら」ブンブン
委員長「よ、よし。帰ろう。うん」
委員長「……ふふっ」
タッ
委員長「明日はとびきり美味しくしてやるんだからっ♪」ボソッ
☆おまけ
偽物「わたしはっ!?」ぱっ
先輩「…」
先輩「お前、面倒を人の形にしたようなもんじゃねえか」
偽物「えっなにそれひどい」
先輩「おかえりくださぁい」ポーイ
偽物「ぎゃふんっ」ベシャ
偽物「きーっ! いじわるだあー!」ワーン
先輩(うるせぇ)ハア
投下終了。わーい700だーあと300だー
あと300スレかぁ...
乙ー
今日は結構進んだ感
先輩はつみつくりだなー
『偽物であそぼ』
先輩「…」
委員長「先輩君」
先輩「…?」
先輩「あー。おう。なんか用か?」
委員長「…」
委員長「なにか用かもなにもお昼休みだよ。はい」 つ弁当
先輩「…」ボー…
先輩「ああ、もう授業終わってたのか……ふあ」
委員長「今日もお昼寝かい」
先輩「まあなぁ」ゴシゴシ
先輩「……」
委員長「?」
先輩「腹減った」
委員長「うん」
先輩「で、動けそうもない」
委員長「うん」
先輩「しかしこの体勢をどうにかするのも面倒である」ノペー
委員長「はあ」
先輩「食わせてくれ」
委員長「いいよ」
先輩(いいのかよ)
シュル
先輩(言ってみるもんだ…)
委員長「はい」アーン
先輩「あーん」
ぱくっ
先輩「…」ガチッ
偽物「んんっ…これは!」モキュモキュ
偽物「そぼろの入ったオムレツだね! おいしい!!」ムフー♪
委員長「…偽物ちゃん」
委員長「そうかい? それはまあ…よかった」
偽物「うん! いいんちょはお料理上手だねー」モギュモギュ
先輩「…………」カチッカチッ
委員長(…こういう口を開閉するおもちゃってあるよね)
がしっ
偽物「ぶにゅふ」
先輩「おいコラ」
偽物「ふぇあい」
偽物「…あっ。きゃおがちゅかいよぅ…//」(訳:顔が近いよぅ)
先輩「あひる顔で照れんなきもい死ね」グサッ
偽物「あべしっ」
委員長「箸は人を刺す道具ではないよ」
偽物「ふみゅう」
偽物「ほっぺがひりひりするぅ……」アウー…
先輩「……なんなんだお前…ホント……このがきんちょめ…」ハア…
偽物「うぇへっわたし先輩くんと同い年だもんっ。じゃあ先輩くんもがきんひょああああ!?」グリグリ
先輩「黙れ」グリグリ
委員長(仲良しだね)
委員長「…あ、そう言えば」
先輩「ん?」ギリギリ
偽物「んふぅ……」
先輩「妙な声で痛がるな」
偽物「い……痛くなんて、ない、もんっ……、はぁっ…//」
委員長(不必要に色っぽいね)
委員長「先輩君、さっきまでお腹が空いて動けないなんて言っていたけれど」
委員長「偽物ちゃんの相手はできるんだー」
先輩「……」
偽物「…」
委員長「なーんて」
偽物「……」
偽物「……うぅ」//ボッ
偽物「も、もぉ! そういうつもりなら、もっとちゃんと言って欲しいなっ…//」モジモジ
先輩「なんの話だ。もじもじすんな」グリグリグリグリ…
偽物「あっ…ああんっ…」イタイイタイ…
委員長(からかいがいのある組み合わせだ)ウム
先輩「…」ハア
先輩「…あれだ」
委員長「うん?」
先輩「…」
先輩「お前と後輩は、まあ、面倒でも付き合う気になるんだが」
委員長「う、うん」
先輩「…? なんでいまどもっ」
委員長「てないから。続けて」
先輩「だからなんで食い気味…」ヒドイ
先輩「…」ハア…
ぺちぺち
偽物「あうあう」
先輩「こいつはめんどくさすぎてなんかどうでもよくなる」
委員長「…」
偽物「それってわたしのこと好きっ」
先輩「違う」ぺちぺち
偽物「あうあう」
委員長(それって好きってことなんじゃ)
偽物「ふ、ふふん! でも男子っていつも気になる子にいじわるするよね!」
先輩「減らねえ口だな塞いでやるよおら」ガッ
偽物「もがもが」
委員長「…」
委員長「…君は困った男だね。本当に」ボソ
先輩「あん?」
委員長「なんでもない」バシッ
先輩「いてっ」
偽物「もがもが」
おつ
偽物ちゃんドM疑惑
後輩「…」
先輩「…」
マスター「…」
後輩「…」
後輩「いざ」
先輩「はい」
マスター「はい」
カチャ…
ズズ…
後輩「…」ゴク
後輩「――!」
先輩「…」ズズ…
先輩「ん…美味い……、気はする」
マスター「うははは。そんなもんだ」
カチャ
後輩「美味しいです」ニコ
マスター「そいつはよかった」
先輩「…これが昨日飲んだ豆の倍の値段するんだって? ホントかよ…」ワカラン…
マスター「どうだろうな。いろいろ考え方はあると思うが、」ズズ…
マスター「すげぇ美味ぇ! ってなったらそれはそれでもコーヒーじゃねえと俺は思うしな」
後輩「なるほど。それはなんとなく分かるような気がします」
マスター「だろ?」
先輩「……はぁ」ワカラン… ズズ…
後輩「今日もいい天気ですね」
先輩「そうだな」
先輩「夏でもここはこのままカフェをやるのか?」
マスター「…どうかな。暑いし。アイスコーヒー出しゃいいってもんでもないしなぁ」
後輩「ふふ。いっそ探し物部の部室へ移転されてはいかがですか」
マスター「お。それはいいな」
先輩「俺の居場所が」
後輩「先輩は転がるスペースがちょっとあればどこでも生きていけるでしょう?」
先輩「俺は虫かなんかか」オイ
マスター「うはは」
マスター「まあ、ここにあるのがいいよな」
マスター「中庭みたいなこういうとこってのんびりできるだろ?」
後輩「仰る通りです」
先輩「暑いけどな」
後輩「先輩は口が減りませぬな」
先輩「それ俺の台詞だよ?」
マスター(こいつらはいつ爆発すんのかな)
先輩「まあ、あれだ」ゴロン
先輩「寝っ転がる広さがあるのは悪くねえ」ゴロゴロ
マスター「そうかい」ハハ
後輩「そうですね」クス
ゴロゴロ
先輩「む…いつの間に後輩、いい転がりを覚えたな。お前」
後輩「恐縮です。家で暇を見ては技術に磨きをかけて来ましたので」ゴロゴロ
先輩「なるほど。これは俺も負けていられないな」ゴロゴロ
後輩「ふふっ。後輩もただでは負けませぬ」ゴロー
マスター(なにやってんだあいつら。てかパンツ見えるぞー)
「あ、…」
マスター「?」
男の娘「え、えへへ。こんにちは」
後輩「?」ゴロン
後輩「おお男の娘様。こんにちは。低いところから失礼します」ニコ
マスター「後輩ちゃんのお友だちだったな」
男の娘「あ…はい。ど、どうも」ペコ
マスター「コーヒー飲むかい」
男の娘「あ、え、えと、ありがとうございます…」
先輩「押し売りか」
マスター「はっ。俺ぁ可愛い子には優しいんだよ」
先輩「…。」
先輩「きもいと思ったけど言わずにおいてやるよ」ゴロゴロ
マスター「言ってるよ?」ザラザラ
先輩(可哀そうに)ゴロゴロ
マスター「あ?」
男の娘「??」
後輩「ふふっ男の娘様も一緒に転がりましょうっ」ゴロゴロー
男の娘「あ、うん。ありがとう…」ニコ…
「あー!」
先輩「…」ピク
先輩「…この耳触りな声ぁ…」
偽物「! い、いま耳触りが心地いいって!」キャー//
先輩「耳替えろお前」
委員長「やあ。こんにちは」
先輩「こんにちぁ」ゴロゴロ
後輩「体を起こす瞬間の力の入れ方が大切なのです」コウ
男の娘「こ、こう? ――きゃっ…こ、股間が…」アウ…//
先輩(…、俺はつっこまないからな)ゴロゴロ…
委員長「いい天気だね」
先輩「そうだな」
偽物「鬼ごっこしよっか!」
先輩「しねえよ」ゴロゴロ
偽物「じゃあわたしもころがるー!」ズサー
先輩「はっ。なってねえな」
委員長「ちょ、偽物ちゃん下着が…」オタオタ
ワイワイ
マスター「…」
マスター「なんだずいぶん騒々しいな」ハハ
委員長「あ…お邪魔しています。私たちもコーヒーを頂いていいですか?」
マスター「うん毎度」
マスター「それにしても」
委員長「?」
会長「探し物部はずいぶんと騒々しい感じになったわね」
委員長「会長さん」
会長「…」ニコ
マスター(あ、俺の台詞取られた…)
偽物「ころがるの楽しいね!」ニパー
先輩「そうでもねえ」
偽物「あれっ」
男の娘(う、上を向いたらズボンが…。でも下を向いたままでも、そ、その…)アワワワ…
後輩「?」
後輩「どうかしましたか?」
男の娘「…、…」ビクビク…
男の娘「ううん。なんでもないよ」ニッコリ
会長「あのコミュ障二人がよく変わったものね」
マスター「コミュ障て」
委員長「…どうでしょう。変わったのは我々のような気もします」
会長「…」
会長「そうかもね」
カチャ
マスター「おまたせしましたー」
委員長「偽物ちゃん。コーヒー淹れてもらったよ」
偽物「はーい!」パッ
偽物「ご、ごめんね先輩くん! すぐ戻って来るから!」パタパタ
先輩「申し訳なさそうにすんなうぜぇ」
偽物「辛辣だねっ」
男の娘「ぼ、ボクも…い、一旦トイレに行って来るから。またあとでね」
後輩「?? 分かりました。ごゆっくり」ニコ
ゴロン
先輩「…」
後輩「…、おや」
後輩「これは偶然。目が合いましたね」
先輩「そうだな。偶然かどうかは知らないが」
後輩「…ふふふ」
先輩「ん?」
・・
・・
・・・
・・
後輩「みなさんといるのも素敵ですが、」
後輩「やはり私は先輩が好きです。二人でいるのが幸せです」
先輩「…」
先輩「そっか」
後輩「はい」
後輩「ね、先輩」
先輩「ん?」
後輩「大好きです」
先輩「…そっか」
後輩「はい」ニコ
先輩「…」
先輩「――…」ボソ
後輩「?」
後輩「…いまなにか、仰いましたか?」
先輩「……いや」
先輩「なんでもねえよ」
後輩「…そうですか」
後輩「ふふ」
先輩「なんだよ」
後輩「いえ。なんでもありませぬ」
先輩「……」ハア
先輩「あ、そ」
後輩「はい」
先輩「…………」ハア…
投下終了。なんか最終回みたいだなこれ
>>726 というかこの世界にはヤンデレかドMしかいない気がする
個人的なイメージでは偽物は隠れSですが
ちなみに明日、明後日の投下はありません。あるとすれば次回火曜日。のんびりお待ちください
後輩「…」ゴロゴロ
先輩「…」
後輩「…」フム
後輩「先輩先輩」
先輩「ん?」
後輩「たったいまですね、少々時間を持て余しておりまして」
先輩「うん」
後輩「あ、いまのはべつに、先輩と一緒にいるのが退屈だということではなくてですね」
先輩「はあ」
後輩「むしろ私は先輩が大好きでして」
先輩「ええ」
後輩「結婚しましょっか」
先輩「なんの話これ」
先輩「いやいや…」ゴロン
先輩「そんないつも通りの話じゃなくてさ」
後輩「ひ、人の一世一代のプロポーズを、いつも通りと切り捨てられますか…」
先輩「お前ちょっと目を離すとプロポーズして来んじゃねえか」
後輩「私の溢れんばかりの愛情の証左ですね♪」エヘヘ
先輩(いや駄々漏れだが)
先輩「で」
先輩「なにか思いついたとか。そういう話じゃないのか」
後輩「あ、そうでした」
後輩「……」ゴロゴロ
先輩「?」
後輩「なにを話すんでしたっけ」
先輩「知らん」
ゴロゴロ
後輩「…ふむ。まあよしとしましょう」
後輩「もはや先輩と私の間に言葉など不要でございます」ゴロゴロ
先輩「…そのわりに、いつも俺に言う台詞は大体一緒だけどな」
後輩「…」クス
先輩「…、なんだよ」
後輩「いえ。その通りです」
後輩「先輩は私がもうなにも言わずともなにを言わんとしているか、分かるでしょう?」
先輩「…………」
後輩「塵も積もればと言いますし。まあ塵ではなく一回一回が心からの想いでありますが」フフ
先輩「……」
先輩「…あ、そ」
後輩「では先輩。ここで私からクイズです」
後輩「私はいまなにを考えているでしょうか」
先輩「……」…ゴロン
先輩「…知らん」
後輩「おやおや。照れておられるのですかな?」フフフフ
先輩「知らん」ガシ
後輩「うにゅ」
先輩「…」ハア…
後輩「くんかくんか」センパイノテハイイニオイガシマスナー
先輩「…………」ハアー…
先輩「…」
先輩「死ね。ばか」
後輩「ふふ。先輩ができるのなら私にもできますから――…」イシンデンシンデス
後輩「その言葉には、ありがとうございますとお返しします」
先輩「……」
先輩「会話になってねえよ」
後輩「不要なだけでございます」
先輩「気のせいだろ」
後輩「そんなことはありませぬ」
先輩「はっ」
後輩「ふふっ」
短いですが、こんなところで
そろそろ畳む気で話を進めたいのでのんびりめで
まあまともな畳まれ方ができるか、そもそも畳まれるほど広がっているかどうかも不明ではありますが、もう少しだけお付き合いください
後輩「あ」
後輩「先輩見て下さい。飛行機雲ですよ」
先輩「そうだな」
後輩「わはー」
先輩(楽しそうだな)
後輩「外とはいいものですね」
先輩「そうか?」
後輩「お昼は青空が見れます。飛行機雲も見れます」
先輩「うん」
後輩「夜になれば星が見れます。隣には先輩がいます」
先輩「うん」
後輩「いいですね」
先輩「そうか」
後輩「そろそろ夏ですね」
先輩「夏だな」
後輩「海に行きましょう」
先輩「唐突だな」
後輩「夏ですし。花火とか、したいですね」
先輩「後片付けが面倒だな」
後輩「行う前からあとのことを思うとは。先輩には鋭い先見の明が御座いますね。さすがです」
先輩(ずぼらなだけだが)
後輩「お祭りなどはいかがですか」
先輩「人混みが苦手でな」
後輩「ふふ。私が手を握っておりますからなにも心配することは」
先輩「迷子の心配はしてねえよ」
先輩「祭りに行ったことがない」
後輩「なんと。では今年が先輩にとって初めてのお祭りになるわけですね」
先輩(なんか行くことになっとる)
後輩「楽しみですねー」
先輩(べつにいいけどさ)
後輩「いまなら後輩の浴衣姿が見放題ですよ」
先輩「ほう。いくら見てもいいのか」
後輩「え」
先輩「いいのか」
後輩「あ、いや、」
後輩「…、は、花火もあると思いますので、そちらにも注視を」
先輩「でも見放題だって」
後輩「い、言いましたが」
先輩(可愛いな。後輩のくせに)
後輩「海とー、お祭りとー」
先輩「俺の体力を買い被るなよ」
後輩「とか言って。後輩と一緒に過ごせるのは嬉しいのでしょう?」
先輩(うぜぇ)
後輩「ふふ。夢が広がりますねー」
先輩「安い夢だなあ」
後輩「そうですか? まあ否定はできませぬが」
先輩「そうなのか」
後輩「そうなのです」
後輩「だって、先輩といることができればそれで、叶ってはおる夢です。あとは広げるだけですから」
先輩「なるほど」
後輩「はい」
先輩「……」
先輩「まあ、うん。好きに広げればいいんじゃないかな」
後輩「はい。……あ、いえ」
後輩「先輩もぜひご一緒に」
先輩「うん」
先輩「体力が余ってれば」
後輩「ふふ。はい。よろしくお願い致します」
先輩「致されます」
続く
後輩「……」
先輩「携帯鳴ってるぞ」
後輩「気のせいでしょう」
先輩「気のせいか」
後輩「ええ。先輩と私の時間を邪魔するものはすべて――」
先輩「そういうときに限ってお姉様なんじゃ」
後輩「あ、お姉様でございま……い、いえ。け、決してふざけてなどは……」
先輩「ははは」
後輩「先輩にご用があるそうで」
先輩「俺に?」
後輩「……」
先輩「泣くなよ。よしよし」
後輩「ぐす」
姉『はろー』
先輩「ども」
姉『君に相談があってね』
先輩「はあ」
姉『実はこれからうちのお風呂が壊れるのよ』
先輩「はい?」
姉『あ、ちがった。お風呂が壊れてることにするんだった』
先輩「なるほどもうなにを言っても無駄だと思うのでそれ以上はけっこうです」
姉『あ、そう?』
姉『うん。その子を泊めてあげて♪』
先輩「……」
先輩(言っても無駄とはいえ面倒臭ぇな)
先輩(というかこの人は一体なにを考えてるんだろうか)
姉『聞いてる?』
先輩「聞いてません」
姉『あと、なんか泣いてたみたいだから慰めてあげて』
先輩(それをあんたが言うのか)
後輩「ぐすぐす」
先輩(制服が……)
後輩「まあいつも転がって汚しているのですからいいではありませんか」
先輩「それをお前が言うのか。大人しく泣いてろ」
後輩「にゃん」
姉『じゃよろしくぅ』
先輩「はいはい、……はぁ」
後輩「お姉様はなんと?」
先輩「聞いてないのか」
後輩「ええ」
先輩「……、……」
先輩「お前今日は泊まってけ。俺の家」
後輩「は?」
・・・・・
後輩「先輩! それはもはやプロポーズだと受け取って――!」
先輩「問題ある。かくかくしかじかだ」
後輩「ほ、ほほう。建前としての理由はあるわけですね」
先輩(建前て。この姉妹め)
後輩「しかし今度は先輩の家へお泊りですか。着々と夢が広がりんぐですね」
先輩「そいつはよかった」
後輩「では今日は作戦会議ということで」
先輩「作戦?」
後輩「夏休みをどのように過ごすかを考えましょう」
先輩「家でごろごろ」
後輩「ふふ。それも悪くはありませぬ」
先輩「なんというか、相変わらずお前は話が通じないなあ」
先輩(一人でごろごろしたい)
後輩「ふふっ。まずはどこへ行きましょうかー」
先輩「…はあ」
先輩(今年の夏は…のんびりする間もなさそうだな)
後輩「先輩はどこへ行きたいですか?」
先輩「どこにも行きたくない」
続くよ
偽物「どーん」
先輩「がふ」
偽物「私も海に行きたいかなー!」
先輩「だれもお前は誘ってない」
偽物「ああんっ……も…ちょっと優しくしてよぉ…」
先輩「喘ぐな」
委員長「えいっ」
先輩「ごふ」
委員長「ふむ。なかなか座りやすい脇腹をしているね。さすが」
先輩「さすがの意味が分からん」
委員長「まあまあ。君には地と一体となる天性の才がある。あるいはそれは、こうして人に落ち着きを与えるという――」
先輩「ごまかせてないからな。適当言いやがって」
後輩「いえ、やはり先輩は抱き着くための体をしておられますよ」
先輩「俺は抱き枕か」
後輩「就職活動の際にはぜひ後輩にご一報を」
先輩「そんな仕事はいやだよ」
偽物「わたしも抱き着くよ!」
先輩「着くな」
マスター「なにあのハーレム」
会長「混ざってくれば」
マスター「俺はノーマルですから」
会長「どうでもいいわ」
男の娘「……」
男の娘(ボクも後輩ちゃんに抱き着いてみたいなあ)
マスター(この子は混ざらないのか…)
会長「……、本当に自分がノーマルか考え直した方がいいんじゃない」
マスター「なにか言いました?」
会長「なんでも」
男の娘「……んっ、あふ…」
偽物「とりあえず今日は先輩くんのおうちで作戦会議だねっ」
委員長「そうだね」
先輩(俺の平穏な人生が、)
先輩(……まあ今さらだが)
委員長「と勝手に話を進めているけれど」
委員長「構わないかな?」
後輩「あ、えと」
先輩「俺に聞けよ」
後輩「ふふ。大丈夫です。先輩はみんなの先輩ですから」
先輩「いや俺はお前の先輩だけどな」
後輩「おお。先輩から私に愛が囁かれるときが来ようとは――!」
先輩「違う」
後輩「夢にはさんざ描いて来ましたが!」
先輩「だろうな」
後輩「子どもは何人欲しいです?」
先輩「いらない」
委員長「くすくす」
偽物「私はねー」
先輩「お前はいらない、お前がいらない」
偽物「ひどいよ!?」
委員長「分かった。ではお言葉に甘えて……代わりにまた夕食でもご馳走しようか」
先輩「おー。飯だけ作って帰ってくれれば言うことはないが」
委員長「それだと私が言うことにまみれるがね」
偽物「わーいお泊りだー」
委員長「よかったねー」
偽物「うんっ」
先輩(って泊まる気かよ)
後輩「?」
先輩(もう言い返すのも面倒だから……だからどうでもいいけどさ)
後輩「どうしました先輩? 後輩と二人きりの時間が減ってしまうことを惜しんでおられるご様子ですが」
先輩「問いかけるでもなく断定するな」
後輩「ふぎゃ」
先輩「それは俺の台詞だよ。というか」
先輩「どうせお前とはまだ飽きるほど一緒にいないといけないんだから一日くらいどうでもいい」
後輩「……なるほど」
後輩「それはまあ後輩も同じですが」
先輩「そりゃそうか」
後輩「はい♪ 言ってしまえば、私は先輩と死をともに迎えることができればそれでかまいませぬ」
先輩「唐突に重いのはいつも通りだなぁ」
後輩「えへへ」
委員長「じゃあ私たちは買い物をして君のうちへ向かうとするよ」
偽物「またあとでねー」
先輩「おう。気が変わってもだれも怒らないからな」
委員長「はいはい」
後輩「おいしゅうございました」
マスター「うん。それならなにより」
会長「海に行くなら誘いなさいよ」
先輩「…」
会長「なによ」
先輩「いや…珍しいな。お前にも遊ぶとか、そういう思考回路があったのか」
会長「人をなんだと思ってるの?」
先輩「人よりはロボットに近いと思ってる」
会長「ああん?」
先輩「思ったことを言っただけだ。痛い痛い」
後輩「男の娘様もぜひ」
男の娘「あ、うん。ありがとう。へへ」
マスター(あれ俺は)
先輩「まあ万が一頓挫しなければな」
会長「頓挫しない方が万に一つなの」
先輩「海きらいなんだよ。流されるし」
会長「かわいい理由ね」
先輩「流れてる分には楽しいけどな。やっぱいろいろ面倒だ。川の方がまだ楽だろ」
後輩「では川に行きましょう」
先輩「いやべつにできればどこにも行きたく」
後輩「だれも先輩の望みに異論を唱える者はおりませぬよ」
先輩「聞けよ」
後輩「みんな先輩のことが大好きですから」
先輩「……はあ」
会長「私はべつに」
マスター「俺はホモじゃないし」
男の娘「ボ、ボクは好きですよ(後輩ちゃんが好きだし)」
後輩「ね!」
先輩「ねじゃねえよ。なんだこれ。いじめかよ。俺が悪いのか」
後輩「くどいつっこみですね…」
先輩(このやろう)
後輩「まーそーゆーことです」
先輩「どういうことだ?」
後輩「予定は詰めて追って連絡しますゆえ。お二人もぜひ」
会長「よろしく」
男の娘「う、うん。ありがとう」
マスター(だから俺は? ねえ)
後輩「では先輩! 一緒に帰りましょー」
先輩「おぶってくれ」
後輩「舐めてもよければ」
先輩「やっぱいいや」
後輩「それは残念」
続くよ
とはいえ終わりは近いよ
もっと続け
乙~
この最終回間際の寂寥感
後輩「蝉が鳴いています」
先輩「ほんとだな」
後輩「夏ですねー」
先輩「夏だな」
カラカラ…
先輩「夏は暑いからきらいだ」
後輩「そうですか?」
先輩「うん」
後輩「私はきらいではないですが」
先輩「そうなのか」
後輩「冷たいものがおいしいですよね」
先輩「ふむ。後輩はポジティブだな」
後輩「はい」
後輩「ということで」
先輩「アイスなら自分で買えよ」
後輩「えっけちです」
先輩「けちなもんか」
後輩「ぶー」
先輩「いててて。ほっぺをつねるな」
後輩「買ってくださいよぅ」
先輩「お姉様から小遣いくらいもらってないのか」
後輩「いえお小遣いは欲しいと言えばいくらでも出て来まする」チャリーン
先輩(相変わらず甘ぇ人だなおい)
後輩「先輩に買って欲しいんです」
先輩「……」
後輩「そしてあわよくば食べさせて欲しいです」
先輩「あわでも食ってろ」
後輩「あうっ…ふふふ、上手いようでそうでもありませぬな」
先輩「余計なお世話だよ」
後輩「買って食べさせてくださいよー」
先輩「ゆらすな」
先輩「……はあ。勝手に買って来い」
後輩「うへへー、ありがとうございます」
先輩「下品な笑い方をするんじゃないの」
先輩「むぐ」
後輩「ふふ。おいしいですか?」
先輩「……」
先輩「つめたい」
後輩「ええ。冷たいです」
後輩「アイスですから」
先輩「そうだな」
先輩「……」
後輩「……」
先輩「いい天気だな」
後輩「ですねー」
先輩「入道雲ってやわらかそうだよな」
後輩「あれだけは絶対のれますよね」
先輩「のれるな」
後輩「……」
先輩「……」
後輩「…、ぷ、ふふ、ふふふ」
先輩「くはははっ」
先輩「蝉が鳴いてるな」
後輩「まだ元気ですね。夏はこれからです」
先輩「そうだな」
後輩「はい」
後輩「そろそろ行きましょうか」
先輩「そうだな」
後輩「お店の前でずいぶんとのんびりしてしまいました」
先輩「そうか?」
後輩「私はそう思いますが」
先輩「気づかなかった」
後輩「けっこうな暑さですが先輩は平気なご様子」
先輩「ぼーっとする分には暑いくらいなんともないしな」
後輩「ふふふ。後輩は先輩の清涼剤というわけですねー」
先輩「否定はしないが意味はよく分からんな」
後輩「え?」
先輩「え?」
後輩「否定しないのですか」
先輩「はあ?」
後輩「てっきりなに調子乗ってんだこのこのーくらい言われるかと」
先輩「和気あいあいだな」
後輩「先輩は私が大好きですから」
先輩「なに調子乗ってんだおいこら」
後輩「話が違います」
先輩「話してないです」
後輩「もう離さない?」
先輩「いつまでもその調子だと本当にもう話さないぞ」
後輩「ふふっ先輩は照れ屋さんですねぇ」
先輩「…」ガシャン
後輩「ああっ置いて行かないでくださいぃ」
カラカラ…
先輩「暑いよりも鬱陶しいのは(物の)声だからな」
後輩「あ、はい」
先輩「で、それはお前がいれば気にならないから」
後輩「…先輩それは」
先輩「お前がうるさくて物の声なんて聞こえやしねぇ」
後輩「さ、先ほどまではおとなしくしていたではありませんかー」
先輩「いまさわがしい自覚はあるのか」
後輩「なきにしも」
先輩「まあ冗談だ」
後輩「私が言うのもなんですが分かり辛いです」
先輩「ほんとになんだな」
先輩「まあとにかく」
先輩「ぼーっとするのはきらいじゃないんだ。面倒がないということだし」
後輩「そうですか」
先輩「うん」
後輩「先輩のお役に立てたようでなによりです」
先輩「べつにお前が役に立ったとは言ってないけどな」
後輩「さっき言ってましたよね?」
先輩「気のせいだろ」
後輩「むー」
先輩「お前こそ暑くなかったのか」
後輩「先輩は私の清涼剤ですから」
先輩「お互いつめたいと冷やせないんじゃないか?」
後輩「それができるのが人間です」
続くよ
乙
ところで次スレと次々スレはいつ立てれば良いんだい?
委員長「のんびりだったね」
先輩「そうか?」
委員長「うん。待ちくたびれてしまったよ」
先輩「…おう」
偽物「くー…」
先輩「なぜかお前の膝で寝付いているそいつを見れば分かる。悪かったな」
委員長「ううん」
委員長「それにしても、君がこの子へ素直に謝るなんて、今夜は雨かな」ナデナデ
先輩「失敬な。俺はこいつじゃなくお前に謝ったんだ」
委員長(失敬なのはそっちなのかい)ナデナデ
偽物「ぐうぐう♪」
先輩「脳天気な面しやがって」
偽物「くぁっ…ふごふ」
委員長「こら。いじめないの」
先輩「へいへい」
後輩「お待たせして申し訳ありません」
委員長「気にしないで。買い物をしていたからちょうどよかったよ」
委員長「二人でのんびりお楽しみだったかな?」ニコ
後輩「…ふふー…秘密です♪」
先輩「まーアイス食ってただけだけどなぁ」
後輩「わー秘密ですってばーもー」
先輩「いて…たたくなよ。秘密にする意味が分からん」
後輩「二人だけの秘密ってなんだか素敵なんですー」ムスー
先輩「知らん。頬を膨らませても可愛くない」ブス
後輩「むひゅう」
委員長「ふふ」ナデナデ
偽物「……♪」
・・・・・
委員長「ミートソース」
先輩「サラダ美味い」モサモサ
偽物「草食だねー。大きくなれないよ?」
先輩「うるせえ炭水化物系女子」
偽物「??か、かわいくない…」
先輩「おっ自覚はあったのか」
偽物「そういう意味じゃありませんー。もー先輩くんのサラダ食べちゃうよー」
先輩「トマトも食えよ。好き嫌いしてると死ぬぞ」
偽物「死ぬの!?」
委員長(相変わらず仲良しだね)
後輩「ずるずる」
委員長「お口にあったかな」
先輩「ん」
偽物「作ってくれた人にそんな返事はないんじゃないかな!」
先輩「お前野菜ちぎってただけだろ」
偽物「盛り付けもしたもん!」
先輩「どうりで」
偽物「なにに納得したの?」
先輩「美味かったよ。いつも通り」
委員長「…うん、ありがとう」
後輩(あう…。まるでご夫婦のような会話…)
委員長(――って顔してるね…気を揉むような仲でもないだろうに…)
偽物「ねーなにがどうりなのー」
先輩「ひっぱるな」
・・・・・
委員長「近くにお風呂屋さんがあるみたいなんだけれど、どうかな。女子がまとめてシャワーを借りるのもいろいろと申し訳ないし」
先輩「気を遣ってくれてありがとう。家に押し掛ける前にして欲しかったけどな」
委員長「人の作った料理をたらふく食べておいてなにを言うのさ」フフ
先輩(…、こいつは変わったなぁ…)
後輩(いいんちょさん…可愛いですね…)ハア
先輩(こいつはさっきからなにため息ついてんだ)
偽物「このソファふかふか…ふかふか…」コロコロ
先輩(あいつはなにをやってんだ)
委員長「行こうか」
先輩「行ってらっしゃい」
後輩「先輩も行きましょうよ」
先輩「面倒だし。俺が行く意味はべつに」
偽物「わたしがたのしい!」
先輩「知らん」
委員長「私も楽しいかな。先輩君がいてくれた方が」
先輩「……知らん」
後輩「私は幸せです」
先輩(一人だけ重い)
偽物「えへー」ニコニコ
委員長「ふふ」ニコ
先輩「…」
先輩「…」ハア
先輩「?」
後輩「?」
後輩「…」ニコ
先輩「……、はー…」
先輩「じゃあだれか俺を」
偽物「れっつごー!」
委員長「慌てると転ぶよ」
後輩「先輩と一緒の銭湯へ行ける日が来ますとは。後輩はいま感激に打ち震えております」
先輩「無視すんなよー。あと後輩、銭湯は決して混浴ではないからな」
後輩「浴室を隔てる壁など後輩の前にはあってないがごときです」
先輩「お前が言うと洒落にならん。やめろ」
偽物「みんなでいっしょでたのしいねー」
委員長「そうだね」
先輩「なに子どもみたいなこと言ってんだ」
後輩「後輩も楽しいです」
先輩「よかったね」
偽物「ふへへー。こんな日がずーっと続けばいいねっ」
委員長「…」
先輩「……」
委員長「…うん。そうだね」
先輩(…続けば、な)
後輩「……」
後輩「こんな日が…まだ続きますよね」
先輩「まだな」
後輩「はい。まだ」
続くよ
>>821 なんで次々スレの心配までするんですかね…
・・・・・
委員長「先にあがった方が携帯に連絡を入れることにしようか」
先輩「おう」
偽物「覗いちゃやだよ!」
先輩「安心しろ」
後輩「覗いてください!」
先輩「安心しろ」
委員長(この二人と一緒に入るのはちょっと怖いな)
先輩「委員長に迷惑をかけるなよ」
偽物「はーい」
後輩「はーい」
委員長(子どもと親のようだね……)クス
委員長(…ん…しかしそうなると私が彼の――)
委員長「…………」プシュゥ
先輩「もうのぼせたのか?」
委員長「い、いやいや。ないない。下らない妄想だよ」
先輩「いやでも顔があか」
委員長「君の目が赤いんだろう」
先輩「すげえこと言われた」
委員長「またあとでね」
先輩「へいへい」
・・・・・
後輩「おや」
先輩「?」
後輩「奇遇ですね。先輩もちょうどあがられたところですか?」
先輩「うん」
後輩「ふふ。小事ながらこうしてばったり巡り合えることは嬉しいですね」
先輩「そうか」
後輩「はい」
後輩「銭湯といえばフルーツ牛乳ですよね」ゴソ
先輩「いや、ないな」
後輩「む。まさか先輩はコーヒー牛乳側につくのですかな」
先輩「側ってなんだよ」
後輩「違うのですか?」
先輩「風呂上がりに牛乳とか腹壊すだろ」
後輩「子どもですか」
先輩「余計なお世話だ」
カコ
後輩(だからとはいえお風呂上がりに缶コーヒーをお選びになりますか…)クス
先輩「?なんだよ」
後輩「いえ…どうかお気になさらず♪」
先輩「……あ、そ」グビ
後輩「♪」クピクピ
後輩「夜風が気持ちよいですね」
先輩「そうだな」
後輩「ついでに星がきれいです」
先輩「そうだな」
後輩「ふふ。こうして先輩と夜空を見上げるのも何度目でしょうか…」
先輩「どうだろうなあ」
後輩「今日は青空も眺めましたので、得した気分です」
先輩「そうか?」
後輩「そうです」
先輩(…そうだ…メール入れとかねえと…)ゴソ
後輩「…」クピ
後輩「……」
後輩「……」
先輩「…」カチ
先輩「…なあ」
後輩「?」スッ
後輩「どうしましたか?」
先輩「……、いや…なんでもない」
後輩「そうですか?」
先輩「…うん」パタン
後輩「…」
先輩「退屈じゃないか?」
後輩「ええ。この一年余り後輩は退屈を覚えたことがありませぬ」
先輩「ほお」
後輩「はい」
先輩「よかったな」
後輩「よかったです」
・・・・・
委員長「お待たせ」
偽物「さっぱりしたー」
先輩「おう」
後輩「お二人とも一休みしていかれますか?」
委員長「そうだね。せっかくだし」
偽物「瓶の牛乳ってなんだかわくわくするよね!」パコー
先輩「知らん」
委員長「銭湯で飲む牛乳にはどこか赴きがあるよね」パコ
先輩「そういうもんか?」
偽物「対応に格差を感じるよ!」
先輩「のんびりしてんだからおとなしくしろ」ピコ
偽物「んにゃっ」
偽物「すずしー」ハフー
委員長「湯冷めしないようにね」
偽物「はーい」
先輩「子どもだな」
偽物「んふふ♪楽しいから私、楽しければ子どもでもいいやー」
委員長「おや」
先輩「……」
委員長「くす。偽物ちゃんの方が一枚上手みたいだ」
先輩「うるせぇ」
委員長「ふふふ」
偽物「♪」クピクピ
先輩「…」グビ
先輩「?」
ト
後輩「…」
先輩「…?」
ギュ
後輩「……ゆ、」
先輩「…」
後輩「湯冷めすると、よくありませんので」
先輩「……ぷ。よく分かんねえけど」
先輩「俺の手なんて握ったって変わんねえだろう」
後輩「て、手を繋ぐだけで、ずいぶんと人の体温は変わります」
先輩「そういうもんか」
後輩「そういうものです」コク
先輩「ふーん」
後輩「…はい」
先輩「…」
先輩「まあ、たしかに…お前、顔赤いし、まだ火照ってるみたいだし。気をつけてな」
後輩「…はい」ギュ
先輩「……」チビ
委員長(青春だね)
偽物「牛乳おいしー」グビー
委員長「あー。一気に飲むとお腹を下すよ」オロオロ
先輩(保護者か)
後輩「…」エヘヘ
四人の話が多くなってきた
ずいぶんぐだってますがいまでも読んでくれている方には感謝です
続きます
委員長「そろそろ帰ろうか」
先輩「そうだな」
偽物「ふふー。帰ってもまだ一緒だー。今日はいい日だー」ムフー
先輩「よかったな」
偽物「うんっ。よかった!」ニパー
委員長(裏表のないいい子だ)ウム
偽物「?」
先輩「…?」
後輩「?」
偽物「ふむ」
偽物「――えいやっ」パシ
先輩「なにしやがる」バシ
偽物「いたいっ」
偽物「ど、どうしてはたくのー」
先輩「条件反射で」
偽物「恥ずかしかったのかー!」
先輩「お前が知り合いとしてそばにいることが恥ずかしいよ」
委員長(辛辣だね)
偽物「へへー照れなくてもいいってば!」
先輩「お前は恥じらいを持て」
偽物「うへー//」
先輩(くっそ苛々する)
後輩「…」クス
先輩「なに笑ってんだ」
後輩「…あ、いえ…」
後輩「お二人のやり取りは、なんだか可笑しいです」
先輩「……、可笑しいのはあいつだろ…」ハア…
偽物「後輩ちゃんがつないでるからわたしもー」パッ
先輩「理屈が餓鬼だな」
偽物「なにをー!」
後輩「…ふふ」
パシ
先輩「ん」
スッ
後輩「はい。どうぞ偽物様はこちらの手を」
偽物「わーい。ありがとー」ギュ
先輩「おい。人の手を勝手にやり取りするな」
後輩「いやなら離せばよかったでしょう?」
先輩「振りほどくような力は俺にはねえよ」
後輩「そうですよねー」
先輩「…、べつに肯定しなくていいよ…」ハー…
後輩「これは失礼しました」クスクス
偽物「わー…おおきいね…」ニギニギ
先輩「にぎにぎすんな」ギリ
偽物「んあああっ」
後輩「ふふ」ギュ
偽物「ふふー」ギュウ
先輩「…はあ…」
委員長「…」
委員長「ふむ」
委員長(なんだか試されているような気が)
委員長(…なんて、ね)クス
委員長「よし。それじゃあ帰ろうか――」
…スッ
委員長「?」
後輩「…おや」
偽物「…あれ」
委員長「な、なんだい?」
後輩「…いえ、委員長様だけ仲間外れになるゆえ、ここは一つ私の手で」
偽物「我慢してもらおーかなって思ったんだけど」
後輩「…」
偽物「…」
後輩「ふふっ」
偽物「えへへ」
委員長「……。ふふ」クス
委員長「両方の手を取ると歩けなくなっちゃうからね。遠慮するよ。どうもありがとう」
偽物「そっかー」
委員長「うん」
後輩「ではまたの機会に」
委員長「そうだね」
パッ
偽物「じゃあ、わたしも先輩くんの手をにぎるのは、また今度にするね」
先輩「勝手にしろ」
委員長「ん…べつに偽物ちゃんまで遠慮することは…」
後輩「…」
後輩「……まあ」パ
後輩「今日くらいは。私も遠慮しましょう」
先輩「それ、自分で言うのか」
後輩「はい。私お茶目ですので」
先輩「それも自分で言うのか」
委員長「…ふふ」
偽物「じゃーみんなでふらふらしながらかえろー」
後輩「おー」
委員長「転ばないようにね」
先輩(べつにふらふらする必要はねえと思うが)
トコトコ
偽物「星がきれいだねー」ホワー
後輩「ですねー」ホアー
委員長「…」
先輩「…」
委員長「……」
委員長「…こんな風に…」
先輩「?」
委員長「――こんな風に、だれかと歩くのは初めてかもしれない」
先輩「…そうか」
委員長「うん」
委員長「友達とはいいものだね」
先輩「……」
先輩「そいつは……同意しかねるが」
委員長「それは残念」
委員長「ついでに…――をするのも、悪くないよね…と、最近、思う」ボソ
先輩「?なんか言ったか」
委員長「言った」
先輩「……ああ、そう」
委員長「うん。ふふ」
委員長「楽しいね。こんなのも」
先輩「さあな」
委員長「おや」
続くよー
偽物「おふとん」ポフポフ
先輩「飛び込んだりしたらぶち転がすぞ」
偽物「ぶちころがすってなに!?」
先輩「夜は静かに」
偽物「……」コク
偽物「……」ポフポフ
偽物「えへへ」コロコロ
先輩「なに笑ってんだ」
偽物「先輩くんは楽しくないの?」
先輩「楽しいわけねえだろ…」
偽物「そんなわけねーだろー」
先輩「……」イラッ
偽物「ふふっ先輩くんのまねだよ!似てたでしょ!」
先輩「似てねえ」
偽物「照れなくてもいいのにー」コロコロ
先輩「……」ハア…
先輩「埃が舞うから転がるな。大人しくしてろ」
偽物「はーい」
偽物「いいんちょと後輩ちゃんはまだかなー」
先輩「すぐ戻って来るだろ。帰りがけにコンビニ寄ってるだけだし」
偽物「先輩くんは行かなくてよかったの?」
先輩「俺は菓子とか、そんなに食わないしな。寝る前に食べるとまた歯ぁ磨かないといけないから手間だろ」
偽物(意外と律儀だ)フヘヘ
先輩「なに笑ってんだ」
偽物「なーんでもないよー」
偽物「……」コロコロ
偽物「…!」
先輩「おい。転がるなって言ってんだろ」
偽物「せ、先輩くん。わたしはすごいことに気がつきました」
先輩「……聞かねえけど、なんだ」
偽物「聞いてよぉ」
先輩「喋るのは自由だぞ」
偽物「そっか!」ニパ
偽物「もしかして、いまげんざい我々は二人きりというやつなのでは!」
先輩「なぜ急に我々とか」
偽物「なんだかどきどきして来た!」
先輩「気のせいだろ」
偽物「ふへー。お、男の子と二人きり……こ、これは大変だぜ」
先輩(なにがだ)
偽物「も、もしかして先輩くんは、わたしと二人きりになりたくて先に帰って来たんじゃあ」//
先輩「戯言を吐くなら寝ろ」
偽物「きょうは夜更かしするもん!」
先輩「背ぇ縮むぞ」
偽物「ちぢむの!?」
先輩「体力が限界を迎えただけだ」ゼェ
偽物「おふとんも敷けなかったもんね」
先輩「おう。代わりに敷いてくれたのだけは感謝してるぞ」ポン
偽物「?」
先輩「…」ナデナデ
偽物「……」
先輩「あ、悪い。つい」パッ
偽物「……」
偽物「う、ううん…だ、大丈夫」
先輩「そうか」
偽物「う、うん」コクコク
先輩「……」ハア…ツカレタ…
偽物「…」ポンポン
偽物「…」サスサス…
偽物「……ねえ…先輩くん…」
先輩「あ?」ゴロン
偽物「…うん」
偽物「私、なんだかどきどきして来たかも」
先輩「……」ゴロゴロ
先輩「知るか」
偽物のターン!が、続くかはともかく、続くよ
900間近となるといよいよ終わりが近い感じがしてなんか寂しくなって来た
次スレの予定はないです
いろいろ考えてはいるんですが、とりあえず終わりだよーというところまで行ってからまた
後輩「先輩!愛しの後輩がいま戻りましたぞ!」ガチャ
先輩「インターフォンを押せ。驚く」
後輩「そ、そうは見えませんが…」
先輩「わあ」
後輩「おお」
委員長「その茶番は必要かい」ガサ
偽物「おかしー」ガサガサ
委員長「ふふ。慌てずともお菓子は逃げないよ」
偽物「時間は逃げるもん」ガサ
委員長「……、それもそうか…」フム
先輩「どうせなにも考えずに言ってんだから真に受けるなよ」
偽物「むぅー。これでもからっぽの脳みそをフル回転させてるんだぞー!」
先輩(自分からからっぽを自称するのか…)
後輩「軽くていいですね!」
偽物「でしょー!」フンス
先輩「ない胸を張るな」
偽物「な、なにをぉ!これでも意外とあるんだぞぅ!」ムニ
後輩「ふふっ私も自慢ではありませぬがお胸には自信が」ムニー
先輩「お胸て」
委員長「…………」ペタ…ペタ…
偽物「まー胸の話はいーのだー」コロコロ
偽物「ほらほら。二人も早くお布団へかもーん」ポムポム
後輩「お待ちください。すぐに向かいまする」フフ
先輩「手洗いうがいをちゃんとしろよ」
委員長「……」ペタ…
先輩「?」
先輩「おい。お前も手ぇ洗いに行って来いよ」
委員長「…あ」
委員長「うん。承った。うん」
先輩(大仰な)
委員長「……」
委員長「先輩君」
先輩「あ?」
委員長「――君は」
委員長「胸のある女の子が、好みかな」
先輩「…………」
先輩(……なんの話だこれ)
先輩「…」ハア…
先輩「……」
先輩「俺に女の好みもなにもねえよ」
委員長「……ほう」
委員長「…ふふ」クス
委員長「なるほど。選り好みせず、か」
先輩「その言い方には誤解がありまする」
後輩「!!」
後輩「わっ私の愛が高じてついに先輩の口調に影響が!?」ウッヒョー!
先輩「断じて違う。高じたのは俺のお茶目さだ」
偽物「つっこみ待ちかな?」
先輩「よくできました」ナデナデ
偽物「うぇへへ」
委員長「…」ムッ
後輩「……むぅ」
ポスン
後輩「…」パタパタ
先輩「なんだよ」
後輩「後輩も撫でてください」
先輩「素直だな」
後輩「はい。後輩は素直です」
後輩「後輩は、素直なのです」
先輩「なぜくり返す」ポン
後輩「大事なことなので」フニャー
委員長「…………」
委員長「……」
委員長「…………ふむ」
委員長(私に足りないのは素直さか)
委員長「しかし」
後輩「♪」フニャー
偽物「んんっ…♪」
先輩「……もう止めてもいい?」テガ…
後輩「まだまだ」
偽物「夜はこれからだよ!」
先輩(俺の手は今日バラバラになる運命か…)ハア…
委員長「…」クス
委員長「いまはここが心地いい」
・・・・・
・・・
偽物「くかー」
委員長「……」zz…
後輩「…」ムニャ
後輩「?」
後輩「……」イナイ
後輩「…………」コロコロコテン
後輩「……とう」ピョン
後輩「ええと…」キョロ
カラ…
後輩「こちらにおられましたか」
先輩「?」
先輩「おお。どうした。トイレなら」
後輩「いえ先輩です」
先輩「返答がおかしいよね?」
後輩「おかしくないです」
カラン
後輩「……、先輩…それはまさか」
先輩「?」チビ
先輩「ああ。コーラだけど」
後輩(…お酒だと思い込んだ私をお許しください)
先輩「??」チビチビ
先輩「…」コト
先輩「…隣、座るか?」
後輩「あ…はい。では」
あと一回
ポスン
後輩「…」
先輩「…」チビ
先輩「外だと涼しいな」
後輩「ええ。風もありますので過ごしやすいですね」
先輩「うん」
後輩「……」プラプラ
先輩「コーラ飲む?」
後輩「あ……いえ」
後輩「炭酸は不得手でして」
先輩(ここに来て設定を盛るのか)
後輩「台所をお借りしてもいいですか?お茶を淹れようかと」
先輩「いいよ」
後輩「ありがとうございます」
コト
後輩「どうぞ」
先輩「悪いな」
後輩「いえ」
ズズ…
後輩「はふ」
先輩「……」チビ…
先輩「……」クス
後輩「?」
後輩「先輩、どうかいたしましたか?」
先輩「あ?」
後輩「頬が緩んでおいでです」
先輩「……気のせいだろ」
後輩「気のせいですか。なるほど」コクン
先輩「うん」
先輩「…」チビ
先輩「これだと」
後輩「?」
先輩「…これだと、いつも部室にいるのと、変わらないと思ってな」
後輩「……ええ。そうかもしれませんね」
後輩「どこであれ、私たちは先輩と後輩ですから」
先輩「そうだな」
後輩「はい。」ニコ
後輩「そしていつまでも、です」
先輩「…………」
後輩「“いつでもどこでも”それが後輩のキャッチフレーズですので」フンス
先輩「便利そうだな」クス
後輩「はい。後輩は役に立ちますよー」ハイッ
先輩「俺は、どちらかといえばお前はポンコツだと思っているが」
後輩「えっひどいです」
先輩「はは」
後輩「……。ふふ」ニヘラ
先輩「というか」
後輩「?ふぇあ」
ブニ
先輩「頬が緩んでるのはお前の方だ」
後輩「……」ブニブニ
後輩「仕方ありましぇん。先輩がお側におりますので」
先輩「いつものことだ」
後輩「はい。ですから後輩はいつでも笑顔でおるのです」
先輩「ふーん」ブニブニ
後輩「ふふーん」ブニブニ
後輩「先輩は」
先輩「?」パッ
後輩「はふ」スリスリ
後輩「…先輩は、違いますか?」
先輩「…………どうかな」
先輩「どんな顔をしているかなんて、自分じゃ分からないからな」
後輩「…」フム
後輩「ではそのたびごとに後輩が見分して差し上げましょう」
先輩「ええー」
後輩「どうしていやそうな顔をするんです」
先輩「信用できないから」
後輩「してくださいよー」
先輩「ゆらすな」ウプ
後輩「ご安心ください。先輩だって、後輩とおるときはいつだって幸せそのものといった顔をされています」
先輩「ダウト」
後輩「なうあ」
先輩(まあお前の目にはそう映っているのかもしれないが)
後輩「ううー……先輩の後輩に対する信用がクライシスです……早急に手を打たねば…」ブツブツ
先輩「最初からないようなもんだから安心しろ」
後輩「!」ピコーン
後輩「ではこうしましょう」
先輩「ん?」
後輩「後輩の愛を信じてください」
先輩「なに言ってんだお前」ブニ
後輩「ふがふ」
後輩「せ、先輩が否とおっしゃるなら、あえてこれ以上私の言葉を信じてくださいとは言いますまい」
先輩「はあ」
後輩「ですが私が心から先輩をお慕いしていることは、きっと先輩にも伝わっているはずです」
先輩(照れ臭くて頷けるかそんなもん)
後輩「頷かずとも、平気です。聞いてください」
先輩「、…………うん」
後輩「…」ニコ
後輩「ですから私の気持ちを信じて欲しいのです」
後輩「私が唯一誇れることは、いつだってだれよりも先輩を想っていることです。だれよりも、なによりも、先輩を」
先輩「…………」
後輩「だから結婚してください」
先輩「話が盛大に逸れたぞおい」
後輩「し、失礼しました。私としたことが」テヘ
先輩(お前だからだと思うが)
後輩「……えっと、だから…」
後輩「だから、私の愛の重さを信じてください。私は、先輩が苦しみ、不快になられることは望みません。絶対に」
先輩(自分で重いとか言うか)
後輩「ね」
先輩「……ねじゃねえよ」
先輩「……」ハア
先輩「なあ。愛ってのは、受け止める相手がいて成立するもんじゃねえのか」
後輩「む」
後輩「それは……えと」
先輩「残念だがお前の愛は俺には重すぎる。それにもしそうだとすれば、矛盾する」
先輩「不幸な俺は、自分を幸せにするために望まない愛を受け取らなければいけないんだろう?」
後輩「…………そ…そうなります、か」
先輩(俺が不幸だとすればな)
ポン
後輩「?」
先輩「安心しろ。矛盾とかなんとか言うなら、最初からこの話が不毛だったんだから」
後輩「??ふ、不毛ですか…?」
後輩「??はて。そもそもなんの話をしていたのでしたか」
先輩「やっぱポンコツじゃねえか」ハハ
後輩「ち、違いますよぅ。後輩は高性能ですよ!」
先輩「その自称が阿呆極まりないな」
後輩「あ、あほーじゃないですー」
コテン
後輩「先輩は意地が悪うございます」ムスー
先輩「気のせいだ」
後輩「も、もうごまかされませんよ!」
先輩「一度でもたったこれだけの台詞でごまかされた時点で――」
後輩「そ、それ以上言うなら襲いますよ!」
先輩「お前にしか使えない脅し文句だな」
後輩「そして先輩にしか使えません」
後輩「……」
先輩「…」
先輩「それと、残念ながらいつまでも、ではない」ボソ
後輩「?」
後輩「先輩、いまなにか――」
先輩「俺とお前が先輩であり後輩であることはいまだけだ」
先輩「いつか必ず、俺は俺として、お前はお前として、元に戻る」
後輩「…………」
後輩「そ、それは……なんの話でしょう」
先輩「さあな」
後輩「……、うー…」
先輩「お前もそのことは――」
後輩「し、しかしです」
先輩「…なんだよ」
後輩「いまはまだ、私は先輩の後輩です。探し物部の後輩です」
先輩「うん。そうだな」
後輩「は、はい」
後輩「だ、だから――」
後輩「……いいんです。だってそれまでは幸せだもん」
先輩「…………」
先輩「そうか」
後輩「はい」
先輩「……」ハア…
先輩(それからの幸せも、叶うよう努力すればいいと思うんだが)
先輩「…だからお前はポンコツなんだよ」ゴン
後輩「ふに」
後輩「…い、痛いですよ?」アウー…
先輩「知ってる」
ポスン
先輩「……なんだ」
後輩「先輩がいじわるをするので、そのぶん甘えさせて頂くことにします」
先輩「べつに俺は――」
後輩「言い訳無用ですー」ダメー
先輩(めんどくせぇ)
後輩「このままでは怖い夢を見てしまいます」
先輩(子どもか)
後輩「なので頭を撫でてください」
先輩「……」
後輩「はやくー」
先輩「分かりました」グリグリ
後輩「にゃあぁ……」グリグリ
後輩「や、やさしく…してくださいよぅ」
先輩「はいはい」ハア…
ナデナデ
後輩「…ん…」
後輩「それと手を」
先輩「あ?」
後輩「手を握ってください」
先輩(調子に乗りやがって)コノヤロウ…
先輩「…」
先輩「…」ギュ
後輩「…ありがとうございます」
先輩「うん」
後輩「このまま私が寝付くまで手を離さないでくださいよ!」
先輩「分かった分かった」
後輩「……ふふ」ギュ
先輩「…」ハア…
ナデナデ
先輩「…」
後輩「…」
後輩「…ね…先輩」
先輩「ん?」
後輩「……大好きです」
先輩「うん。知ってる」
後輩「そうですか…なら、ひと安心です」
先輩「そうか」
後輩「はい」
後輩「お休みなさい。また明日、いろいろなお話をしましょう」
先輩「体力があれば」
後輩「ふふ。なにをおっしゃいます」
先輩「はは」
ナデナデ
後輩「…」ギュ
後輩「お休みなさい。また明日」
先輩「お休み」
・・・・・
ぐだぐだなのこそこの番外編ということで、最後までいつものノリで、何気なくこれで終わりです
長い間お疲れさまでした。楽しかったです
そして次スレはありません
が、これで完結というのもなんだと思わなくもなく、本編も含め総まとめのつもりでちょこっと短編を書こうかと
日常もいいけど、一歩進んで終わらせてほしかった
何にせよ、乙
>>935
いま思うと時間軸の設定にミスをしまして、本編との関係上どうしてもここでは二人の関係は進展し得ないので、
番外編での経験値のリセットなしで本編のちょっとあと、というパラレルワールド的な後日談をやろうかと思ってます
というか俺も二人にどうなって欲しいか悩んでまして
先輩後輩のままでいて欲しいような先に進んで欲しいような
後日談、始めます
正確には本編後の同日談、すぐあとのお話です
・・・・・
ガチャ
後輩「……」
先輩「…」
先輩「よう」
後輩「……」ニコ
後輩「お久し振りです」
先輩「…おう…、いや」
先輩「昨日電話で話したよな?」
後輩「ふふ。こうして顔を合わせるのは一月ぶりですので」
先輩「それは…そうだな」
後輩「はい」
先輩「それで」
後輩「?」
ヒラ
先輩「そのひらひらした格好はなんだ」
後輩「メイド服です」ピラ
先輩「裾をつまむな」
後輩「ふふふー。照れておられるのですかな!?」
先輩「うん」
後輩「あっ…はい。そ、そうですか」パタ
先輩「照れているのか?」
後輩「き、気のせいです」パタパタ
先輩「そうか」
クルクル
後輩「見ての通りいまの後輩はメイドさんでございます」
先輩「はあ」
後輩「仮入部ということで。マスター様の喫茶店でお手伝いを」
先輩「うん。まあそれは知ってたけど…」デンワデキイテタシ…
後輩「奉公先が経営破たんしまして」
先輩「べつに探し物部は経営難だったわけではないが」
後輩「お茶を淹れましょう。メイドですので」
先輩「悪いな」
後輩「いえいえ。いつものことです」♪カチャカチャ
後輩「先輩もどうです?一家に一メイド・一後輩の時代ですよ!」
後輩「私ならその両方を同時に実現です!」ペカー
先輩「間に合ってます」
後輩「!!?う、浮気ですと!?」
先輩「違う」
コト
後輩「どうぞ」
先輩「どうも」
先輩「ポットとか、そのまま残ってるんだな」ズズ…
後輩「はい。…また――…この部室を使う部があるかもしれないと、会長様のご配慮で」
先輩「ふうん」
後輩「はい」
後輩「、……」ズズ…
先輩「……」
先輩「ところで」
後輩「?」ゴクン
後輩「うにゃっ…」アツ…
先輩「…ぷ」
先輩「なにやってんだお前。ほら水」
後輩「か、かたじけにゃいです……」クピクピ
後輩「はふー」
先輩「…………」
後輩「あ…すいません、先輩。話の腰を折ってしまいました」
先輩「ああ、いや」
後輩「なんですか?」
先輩「……」
先輩(なんでもない)
先輩「――って言ってりゃあ…楽でいいんだけどなあ…」ハア…
後輩「??」
先輩「…なあ」
後輩「?はい」
先輩「お前はどうしてここにいるんだ?」
後輩「…………え?」
先輩「探し物部はなくなったんだ」
後輩「知っています」
先輩「お前はもう俺の後輩じゃない」
後輩「でもメイドです」
先輩「お前を雇う気はない」
後輩「えー。なんでもやりますよぉ?」スリスリ
先輩「太ももを触るな」
後輩「炊事洗濯掃除掃除となんなりと!」エッヘン
先輩「二つ目の掃除はなんだろな」
ペチ
後輩「あう」
先輩「話を逸らすな」
後輩「ごめんなさい」テヘ
先輩「……まあ、とにかく、そういうわけで、」
先輩「もう俺たちは…――」
後輩「ねえ元先輩」
先輩「…。」
先輩「なんだ。元後輩」
後輩「ええ。部活がないなら作ればいいのです」
先輩「……パンがなければ的な」
後輩「パンがなければ的な」
先輩「めんどくせぇ」
後輩「まあそうおっしゃらずー」
後輩「私は“先輩が”大好きですので」
先輩「……、そいつはどうも」ハア
後輩「いえいえ」フフ
先輩「……」ハア…
先輩「説明にはなってないけどな」
後輩「気のせいです」
後輩「この世は大抵愛とお金で回っていますから」
先輩(元も子もないことを)
後輩「ふふー。まあどうしてもと仰るなら、さっきも言った通り後輩からメイドへとクラスチェンジすることもやぶさかではありませんよ♪
先輩「よけいめんどうが起きそうだ」
後輩「後輩は尽くしますよ♪」クルクル
先輩「はあ」
ペコ
後輩「先輩。これからも、後輩をどうかお願いします。先輩」
先輩「…」
先輩「おう」
先輩「まあ、そのうち俺が先に卒業するわけだが」
後輩「すぐ向かいます」
先輩(時間操作系の能力にでも目覚めるつもりか)
後輩「冗談です♪まあ毎日先輩宅へ押しかければよいこと…」フフフフフ…
先輩(勘弁してくれ)
コト
後輩「あ…お茶がなくなりましたね。おかわりを淹れましょう」
先輩「すまん」
後輩「いえいえ。後輩は先輩の後輩ですので」
先輩「複雑だな」
後輩「要は先輩と後輩は愛で繋がっているということですので、実体は単純明快でございます」
先輩「一通だけどな」
後輩「それでは工事が必要ですかね」
先輩「その表現は怖いよ」
後輩「♪」
先輩(楽しそうだ)
後輩「ねー先輩」
先輩「…元な」
後輩「一緒ですよぅ」
先輩「元だ」
後輩「…むー」プクー
後輩「細かいことを気にしているとはげますよ?」
先輩「失礼な。それに細かくもない。で、なんだ」
後輩「……むぅ」プク
後輩「……」
後輩「…ふふ。まあ、なんでもよいです」
後輩「好きですよ。それだけです」
先輩「そうか」
後輩「大好きです」
先輩「うん知ってる」
後輩「愛しています!」
先輩「俺もだよ」
後輩「はっ、……、、」
後輩「……、、…い?」
先輩「お茶まだかー」
後輩「…………いやいや。いや」
先輩「…なんだよ」
後輩「せ、先輩、いまなんと」
先輩「だからー、いま俺はお前の先輩じゃ――」
後輩「そ、その話はいまはいいでしょ!」バン
先輩(でしょって)
後輩「ね、ねえ、えと……、せ、先輩さん?」
先輩「なんでしょう“後輩さん”」
後輩「え、ええ。その」
後輩「……あなたは、私が、好きですか?」
先輩「好きだよ」
後輩「…………まっ」
後輩「まじっすか…」
先輩「口調がおかしいぞ」
後輩「いつものことです」
先輩(こいつ意外と自覚あるんだよなあ。自分の変なとこの)
後輩「え、え」オロオロ
後輩「後輩はぱにっくです。先輩が?私を――」
先輩「なあ」
後輩「は、はひ」
先輩「……大丈夫か?」
後輩「ひゃい。らいひょうぶです…ちょっと軽くイきかけただけ――」
先輩「やめい」
ガゴン
後輩「……おぉ……」シュウウ…
先輩「この変態め」
後輩「…………だ…大好きな人に、…自分も好きだと言われたら、こうもなりますよぅ…」プシュウ…
先輩(いやいや)
先輩「……」
先輩「…なあ」
後輩「は、はい。なんでしょう」モジ
先輩「俺はお前のことが嫌いじゃない」
後輩「……は、はぃ」
先輩「お前は俺のことが好きか」
後輩「そ、それはもちろ――」
先輩「本当に?俺のことが?“先輩”じゃなくて?」
後輩「………………」
後輩「…」
後輩「だから、“あの探し物”をいまになって――返してくださったのですね」
先輩「…………」
後輩「…後輩は、分かりませぬ。後輩は先輩が好きなんです。大好きなんです」
後輩「先輩も後輩を好きだと言ってくださいます。これ以上はありませぬ」
後輩「……このことの、なにがいけないのでしょう?」
先輩「俺が納得いかない」
後輩「…………」ハア…
後輩「…もう…先輩は、本当に…細かいことをお気になさります」クス
先輩「細かくない」
後輩「はげますよ?」
先輩「はげねえよ」
後輩「安心してください。はげても私は先輩を愛します」
先輩「そりゃどうも」
後輩「…………」フフ
後輩「…まあ…先輩の言うことは、後輩にはよく分かりませぬ」
先輩「おい」
後輩「が!先輩も私を憎からず思ってくださっていると分かったいま!後輩にこわいものはありませぬ!」バッ
先輩「どうでもいいけど、埃が舞うから落ち着いてくれ」
後輩「先輩」クイ
先輩「ああ?」
後輩「とりあえず――ちゅっ」
先輩「――…!!?!?」ムグ
後輩「……ぷはっ」
先輩「……っ」バッ
先輩「…お、ま」
後輩「あはっ?♪先輩先輩、お顔が赤くなっておられますが、なにかありましたかなっ?」
先輩「……っ…のやろ…」
後輩「ふふふー」ニヤニヤ
先輩「…………」ハア…
先輩「死ね。いますぐ死ね」
後輩「いやです。死んだらもう先輩ともちゅーできませぬので」
先輩「しなくていい」
後輩「先輩の舌はやわらかくて気持ちが――」
先輩「黙ってろこのポンコツが!」ブンッ
後輩「んあっ」パカーン
ドサッ
後輩「」チーン
先輩「……そのまま死んでろ」…ハア
後輩「……」モゾ
後輩「……」ムニ
後輩「ふふ。ふふふ。うへへへ」
先輩「…おい。気持ち悪いからやめろ」
後輩「そうは参りません。幸せで。声が漏れるのです」ウヘヘヘヘ
先輩「…………知らねえよそんなこと…」ハア…
後輩「ふふっふふふっ」ウヘヘヘー♪
後輩「ねえ先輩」
先輩「なんだ」
後輩「私は、先輩のことが大好きです」
先輩「うん…知ってる」
先輩「俺もお前が大好きだよ」
・・・・おしまい
今度こそ本編含めこのお話はこれで終わり
みっともないとは思いますが簡単に補足をしますと、
・先輩はかつて後輩の失くし物を見つけるという約束をした
→果たせぬままだらだらと再会
・後輩はその失せ物が(間接的な)原因で塞ぎ込みがちに
→先輩と関わるうちに、段々と改善される→先輩を慕うようになる
・つまり後輩は(間接的であれ)「先輩に捻じ曲げられ」「先輩に救われ」たことになり、
先輩はこの点をいまでも気に病んでいる
ということになります。
とはいえ物語のうちできちんと表現できていない以上、
どこまで行っても死に設定ではあります、聞き流してください
唯一の心残りは後半男の娘の出番が減ったことでした
途中乙、ネタ提供のレス、感謝です。楽しかったです、何カ月かお付き合い頂きありがとうございました
乙!!
おもしろかった
ところで前にTSモノのSS書いてた?
だから先輩は素直になれなかったのか
先輩の面倒くさがりは生来のもの?
乙感謝だよー
>>968 TSがなにか分かんねえや
>>972
これも同じく興味のない方はスルーしてくれればいい設定ですが、
・後輩との約束が果たせなかった(探し物が見つからなかった)
→どうしても果たそうとして、物の声が聞こえるようになった
→しかしそのせいで先輩は常に「物の喧騒(俺を見つけてくれという声)」と共に生きることになった
と、一応考えていました
なのでめんどくさがりというのは後天的で、
なおかつ正確には「(物の声がうるさく喋り辛いので)人間と喋るのがめんどう」なのが先輩です
・・・・・
「おや」
「おう」
「……」
「なんだよ」
「いえ。私より早く来ていらっしゃるとは」
「私、今日は傘を持って来ていません」
「ひどいな」
「気のせいです」
「そんなことより、お待たせして申し訳ありませんでした」
「いや…べつに。大して待ってもないから、気にするな」
「そうですか?ならばよいのですが…」
「…えへへ。お優しいですね。相変わらず」
「…気のせいだ」
「じゃあ行くか。とりあえず昼飯でも――」
「あ、そのまえに」
「ん?」
「ふふ。今日は目一杯おめかししてみました。どうですか?」
「……ああ、うん」
「いいんじゃない」
「いいですか!やったーわーい」
(俺が言うのもなんだが、いまの台詞で喜ばれると逆に申し訳ないな)
「えへへ。写真の撮影を許可する代わりに、お姉様に相談した甲斐がありました」
「お前も大変だな…」
「♪」
(嬉しそうだ)
「??」
「なんだか嬉しそうですね。いいことでもありましたか?」
「ん…まあな」
「うふ。それはよかった」
「うん」
「……」
「そ、それでですね」
「うん?」
「お…お弁当を作って来て、みました。よかったら、あちらの方で、一緒に……食べませんか」
「……それは」
「…ありがとうございます」
「どういたしまして」
「……」
「……ぷ」
「……はは」
「ふふふふ」
「サンドイッチか」
「はい。この方があーんをしや……、食べ易いかと思いまして」
(聞かなかったことにしよう)
「気を遣ってくれたんだな。ありがとう」
「……ん…」
「…ふふ。いえ。私、尽くすタイプですので」
「そうだったな」
「美味い」
「本当ですか?」
「うん」
「……」
「あ、あーんって、すると、なおさらおいしいかもしれませんよ?」
「…………」
「あ」
「……あっ」
「…あ、あーん…」
「……、…、…まあ、味は一緒だな」
「そうですか…」
「あ」
「…!」
「あ、あーん」
「むぐ、……美味い」
「そ、そーですか♪」
(楽しそうだな)
「ごちそうさま」
「お粗末さまです」
「それじゃあ、行こうか」
「行きましょうか」
「ふふっ初デートです。わくわくです」
「いやデートじゃねえよ。部活の買い出し」
「おっと。そうでしたっけねー先輩」
「……そうでしたよ、後輩」
「…」
「…」
「ふふ」
「…はは」
「まあ一緒です。貴方が隣にいるならば」
「ポジティブだな」
「見習ってくださいよ。先輩は、少々ネガティブというか、思い煩いがすぎますゆえ」
「…耳が痛いよ」
「ふふ?」
「気をつけます」
「はい。気をつけてください」
ギュ
「…」
「人生は楽しんだ者勝ちです」
「……なるほど。」
「お前が言うと説得力がある」
「えへへー」
「好きな人が隣にいるのですから、怖いものなどなにもありませぬ」
「……そうだな」
「はい♪」
「…うん」
「……ああそういえば…大したことじゃないんだけど」
「??なんでしょう」
「お前こそ、その口調、固すぎだと思う」
「……う」
「そ、そうは言ってもですね。我々は先輩後輩でありますし――」
「じゃあ今日はやっぱりデートじゃないな」
「あっ…むぅ。い、意地が悪いですよ!」
「はは」
「むー……」
「…、……」
「?」
「おい。いまなにか――」
「い、いじわる!だ、だけど、その――……だ、大好きだから、許してあげるよ」
「…………」
「なんだその口調。似合わねー」
「!!せ、先輩が言うからやってみたのにぃ!もー!」
「ごめんな」
「謝らないでよぉ…」
(可愛いけど悔しいから言わないでおこう)
「いつも通りが一番だな」
「……、た、大変釈然としませんが…」
「一理あります。慣れないことはするものではありません」
「うん」
「はい」
「では行きましょう。先輩」
「おう。後輩」
「あ、大好きです」
(取ってつけた感じもいつも通りだな)
「知ってる。ありがとう」
埋めたくて。終わる終わる詐欺で申し訳ないです、なのでsageでこっそり
ちょっと残ったけどよかったら埋めてやってください
埋まりそうになかったら、そのうち依頼出します。まだなにか気になる点があったらいまのうちに
このSSまとめへのコメント
このSSまとめにはまだコメントがありません