ほむら「誰か助けて…」竜馬「着化!」(959)

まどか☆マギカとウインスペクターのクロスSSです

ウインスペクターが中心のSSになるのでウインスペクターを知らない方は
予めご注意ください

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1373033683

特警ウインスペクターとは、平和を愛し、友情を信じ、
人の命を守る為犯罪に立ち向かう、「警視庁特別救急警察隊」のことである!

                         ナレーター:政宗一成

警視庁―――

ここ警視庁の一室にある警視庁特別救急警察隊ウインスペクターの本部では、
正木俊介本部長によるある事件の説明がされていた。

正木「マドックス画像を出してくれ」

マッドクス『了解』

マドックスとはウインスペクター本部にあるスーパーコンピューターの事である。

正木「実はここ最近、自衛隊、米軍駐屯地、それに暴力団やヤクザから大量の武器が
盗まれるという事件が発生した。 
犯行現場はこの群馬県見滝原市近辺で発生している。」

竜馬「この犯行現場で犯人を特定できる証拠は?」

香川竜馬、彼は警視庁特別救急警察隊隊長であり今回の一連の事件を任される事になった。

正木「残念ながら犯人を断定できる証拠は何一つ見つかっていない。
防犯カメラ、指紋、それに盗んだ際に使用されるはずの車輌の痕跡すら
現場では採取できなかったそうだ。」

竜馬「犯人は何故そんな武器を大量に盗んだんでしょうか?どこかで戦争でもやる気か?」

懐かしいなオイ 汗だくで脱水症状が心配

正木「竜馬、すぐに見滝原市に行ってくれ!」

竜馬「了解!バイクル、ウォルター出動だ!」

ウォルター「イエッサー」

バイクル「任せてちょ」

バイクルとウォルターは第7世代コンピューター内蔵の、サポートドロイドである。
彼らは人間ではないが何故か人間以上に人間臭い。

正木「既にキミたちはICPOへの出向が決まっている、恐らくこれが、
ウインスペクター日本での最後の事件だと思ってほしい!」

ちなみにウインスペクター隊の藤野純子と野々山真一は既にICPOに行き、
向うでの準備に追われていた

ゲッターロボかと思った

見滝原市―――
自衛隊駐屯地

竜馬はさっそくウインスコードで現場まで急行した

竜馬「ここが事件現場だが見事に武器だけしか盗られてないな。」

ウォルター「隊長、私の探査能力で調べたところ、ここに女性の足跡があります。」

通常の人間では認識出来ない場所をウォルターは一発で探し当てた

バイクル「確かに自衛隊で女の人の珍しいだがね、
でもこの基地には女性自衛官もいるだがや」

ウォルター「だがこの足跡は成人女性のモノとしては小さすぎる…」

竜馬「どういう事だ?」

ウォルター「恐らく小学生高学年~中学生の女性の足跡かと…」

バイクル「まさか子供が犯人言う気やなかとね?ありえんがな!?」

竜馬「子供が犯人か…」

普通なら誰もが子供が犯人だとは到底考えられないだろう。
しかし竜馬は、これまで不可解な難事件を解決してきた経験から
まったくありえない話ではないと思っていた。

竜馬「ウォルター、その足跡から犯人の背格好はわかるか?」

ウォルター「了解、身長155cmの女性で痩せ型かと」

竜馬「身長155cmか、それなら妹の優子と同じくらいか?」

優子とは竜馬の妹の事であり現在中学生である。

バイクル「隊長もまさかウォルターの言う事信じとるんかい?
中学生が何で武器を盗むんだがや?」

竜馬「それはこれから調べる、ウォルターこの近辺で中学校はどこだ?」

ウォルター「見滝原中学校です。」

彼らは至急見滝原中学校に向かった

とりあえずここまで

前からやりたかったクロスSSですが正直まだろくに
先の展開考えてません

>>5
あーあれ本当に暑そうですよね、
普通なら汗苦しいはずなのに竜馬さんだとさわやかに決まりますね
>>8
ゲッターじゃありません、ウインスペクターです

ちなみにバイクルの名古屋弁子供の頃の記憶を頼りに書いてるので結構適当です

見滝原中学校校門前―――

バイクル「待ってちょ!ろくに証拠もないのにどう事情聴取するとね?」

ウォルター「バイクルの言う通りです、決め手に欠けます」

竜馬「マドックス、見滝原中学校で身長155cmの女子をピックアップしてくれ。」

そしてマドックスからデータが送られその中で、竜馬は一人気になる人物を見つけた。

竜馬「暁美ほむら、気になるな…」

ウォルター「何故ですか?」

竜馬「彼女が転校してきた日と事件があった日が一致している、これは偶然か?」

ウォルター「確かに…ですがデータによると彼女は…」

暁美ほむらはこれまで心臓の病気を患っており、退院できたのがつい先日の事だった。

バイクル「こんなお嬢ちゃんに犯行は無理だがね」

竜馬「ではこっちのデータを見てくれ、これは体育の授業の記録だが…」

それはこれまで心臓病を患った少女ではありえない運動能力の記録であった。

ウォルター「馬鹿な…これが今まで病院生活を送っていた少女なのか?」

バイクル「どれも県内記録やで…」

竜馬「いくらなんでもこの身体能力は異常だ、とりあえず彼女に事情を聴きたいが…」

その時竜馬たちのいた周辺が奇妙な空間に包まれた。

竜馬「ここは何処だ!?」

ウォルター「我々はさっきまで見滝原中の校門前に居たはずだが…」

バイクル「隊長…あれ何だがや…」

バイクルはそう言ってある物を指刺す、それは…

[芸術家の魔女]

凱旋門のような姿をした奇妙な化け物が彼らを襲った。

だが…

マミ「ティロ・フィナーレ!!」

ドオーン!

突如現れた金髪でマスケット銃を持った少女が竜馬たちの危機を救った。

マミ「危ないところでしたね、お怪我はありません?」

竜馬「ああ、大丈夫だがキミは?」

マミ「私は巴マミ、見滝原中の3年生で…そして魔法少女です」

竜馬、バイクル、ウォルター「「魔法少女!?」」

バイクル「魔法少女っちゅうと、ちゅうか○ぱいぱい!とかちゅ○かないぱねま!の事がや!?」

ウォルター「いやむしろ美少女仮面ポワ○トリンだろ!」

マミ「ちゅうか…?ポワ…?」

竜馬「お前たち…さすがに現代っ子にはわからないだろ…」

その時今まで物陰に隠れていた二人の少女が出てきた。

さやか「いやー、やっぱマミさんってカッコいいね!」

マミ「もう見世物じゃないのよ。」

まどか「あの…マミさん、そちらの人たちは?」

竜馬「あぁ自己紹介がまだだったね、特警ウインスペクターの香川竜馬だ。」

バイクル「ワシはバイクルだがね。」

ウォルター「私はウォルターです、こんにちはお嬢さんたち。」

まどか「私は鹿目まどかでこっちは美樹さやかちゃんです…
けどウインスペクターってあの有名な警察の人!?」

さやか「何でそんな人たちがここに?」

竜馬「その事情はまだ話せないがマミちゃん、さっきのは一体…」

マミ「その前に…出てきなさい!」

マミの言葉に反応し一人の少女が出てきた。
少女は肌は青白く長い長髪でとてもキレイでどこか近寄りがたい雰囲気があった。

竜馬「彼女はまさか暁美ほむら!?」

ウォルター「間違いありません、マドックスの顔写真のデータと一致します!」

さやか「え?あいつ何か悪い事したわけ!?」

ほむら「ウインスペクターと言ったかしら?
私に関わらないでちょうだい。」

竜馬「悪いがキミに事情聴取を…」

カチッ

バイクル「き…消えたがね…?」

ウォルター「馬鹿な、先ほどまでここにいたはずなのに…」

竜馬「どういう事なんだ?」

その後竜馬たちはマミに先ほどの不可解な現象を聞くために、
彼女のマンションを訪れた。

バイクル「ひゃー、立派なマンションだがね!」

マミ「どうぞ、大した物はありませんが…」

そう言ってマミは紅茶とケーキを竜馬たちに出した

さやか「あのマミさん…ウォルターとバイクルの分もありますけど…」

ウォルター「それが何か?」(ズズー

バイクル「このケーキ美味いがね!」(ガツガツ

まどか「ロボットって食べる事出来るんだ…」

竜馬「失礼だがご両親は?」

マミ「両親はもう数年前に他界して…」

竜馬「すまない…実は僕もキミくらいの頃に両親が死んでしまってね…
親のいないつらさはよくわかるよ」

その時バイクルたちは先ほどから気になっていた疑問をマミにぶつけた。

バイクル「ところでさっきから気になってるけどその白い猫はなんだね?」

ウォルター「ああ、学校からずっと付いてきてるんだが…」

マミ「この子はQBと言って私の大切な友達なの」

QB「なるほど、キミたちには僕の事が見えるんだね。
僕はQB、魔法少女と契約する者さ。」

竜馬「なぁ…お前たち何か見えてるのか?」

さやか「あれ?竜馬さんってQB見えないの?」

バイクル「何言うとるんだがね隊長!
さっきからマミちゃんの肩に乗ってるのがおるがね!」

QB「無駄だよ、普通の人間には僕の事は見えないはずだからね。
キミたちが僕の事見えるのは恐らくキミたちが機械だからじゃないかな。」

竜馬「つまり僕には見えないが、魔法少女のマスコットキャラみたいなのが
この部屋にいるんだね?」

まどか「そういえばママや仁美ちゃんも見えなかったよね。」

さやか「私らって意外とマジカルな存在なんだね、ちょっと実感できたよ♪」

マミ「それでさっきの事なんですけどあれは…」

マミは魔法少女や魔女、そして契約について説明をした。
どれも竜馬たちが驚愕する事実ばかりであった。

竜馬「魔法少女に魔女だと…馬鹿な…そんな重大な事実が何故今まで
世間に知らされなかったんだ!?」

QB「それはキミたちは魔法少女や魔女の存在を荒唐無稽なモノとして
受け入れなかったからじゃないのかな?」

バイクル「…と言ってるで。」

マミ「兎に角私からは異常です、それで私の方からも聞きたいんですけど
何で暁美さんについて調べてたんですか?」

ウォルター「どうしましょうか隊長?」

竜馬「いや…すまない、まだ言えないんだ。」

さやか「ちょっとちょっと!
こっちは情報教えたのにそっちは何も教えてくれないってズルくありませんか!?」

まどか「ちょっとさやかちゃん…そんな口聞いちゃ駄目だよ!」

マミ「わかりました、私の方からはもう何も言う事もありませんし今日はお引き取りを…」

マミのお茶会はその場でお開きになった
帰り道まどかとさやかは今日の事について話し合っていた

さやか「竜馬さんたちもケチだよね!こっちはちゃんと話してるのに
あっちは何も教えてくれないんだから!」

まどか「けど警察の人って捜査の事はあまり喋れないんじゃ…ドラマとかだとそうだし」

さやか「それにしても転校生!
あいつ警察に捜査されてるって事はやっぱ悪いヤツなんだよ!」

まどか「そう…なのかな…?」

さやか「だって悪い事してなきゃ警察に捜査されるわけないじゃん!」

まどか「私はほむらちゃんが悪い子には思えないんだけど…」

一方竜馬たちは先ほどマミたちから得た情報を本部に持ち帰っていた。

正木「なるほど、魔法少女に魔女か…俄かには信じ難い事実だな。」

竜馬「はい、しかし残念ながら事実です。」

正木「それで犯人は暁美ほむらで間違いないのか?」

ウォルター「現場にあった足跡と学校で採取した暁美ほむらの足跡を照合した結果、
彼女のモノだと一致しました」

竜馬「彼女を任意で事情聴取しましょうか?」

正木「いや、真っ向から聞いても恐らく逃げられるだろう…マドックス!」

マドックス「先ほど暁美ほむらと遭遇した時彼女が消えた映像です」

マドックスはウォルターとバイクルの内蔵カメラからこの映像を分析していた。

竜馬「やはり消えている…これは人間業じゃない…」

正木「超スピードの一種かと思ってたんだがそうでもない、彼女は本当に消えたんだ。
そんな相手に真っ向から掛かるのは得策ではない。」

竜馬「ではどうしろと…」

正木「ウインスペクターは見滝原市で魔法少女とともに魔女を倒すのだ!」

そして翌日、ウインスペクターは再び見滝原市を訪れた。

見滝原中学校―――

竜馬「え?まどかちゃんとさやかちゃんは既に帰った!?」

和子「えぇ…もうとっくに…」(ていうかウインスペクターの人よね!
チャンスよ和子、公務員の旦那は安定してるわ!!)

竜馬「よしさっさと行くぞ!」

和子「あのところで私、早乙女和子と言いましてって早っ!?」

バイクル「ワシらあの子らの携帯の番号も知らんから連絡も取れんで…」

ウォルター「マミちゃんが言うには魔法少女でなければ魔女の結界は探知出来ないとか…」

デミタス「こちらデミタス!こちらデミタス!応答して!」

バイクル「こちらバイクルだがね、デミタス…悪いが今は取り込み中でな…」

デミタス「魔女の結界にいる、場所は見滝原病院、早く来い!」

ウォルター「何!?」

ちなみにデミタスとはミニサポートドロイドでパッと見はその辺の空き缶みたいな
形状をしている

デミタス「バイクル…お前昨日僕の事、巴マミの家に置いていったろう!
しょうがないから彼女のカバンに隠れて様子を伺ってたのさ。」

バイクル「あぁ…そういえば昨日から姿が見えなかったはずだがね…」

竜馬「とにかく急ぐぞ!」

竜馬はウインスコードを駆り全速力で現場に向かった。

魔女の結界―――

その頃、暁美ほむらは巴マミに捕まり身動き一つ取れなかった。

ほむら「やはりこの時間軸でも巴マミは…」

その時車の爆音が近づいてきた

ブオオオオオオオオ!キッキッ

車の中から出てきたのは竜馬たちだった。

竜馬「キミは暁美ほむら!?何故こんなところに…それにこの格好は…
バイクル、すぐに降ろしてやれ!」

バイクル「了解、バイスピア!」

バイスピアによりほむらはマミの拘束から解き放たれた。

ほむら「急いで!巴マミが危ない!?彼女は死んでしまう!!」

竜馬「何!?」

急ぎウインスコードにほむらを乗せ魔女の結界最深部に向かう竜馬たち。

ほむら「あなたたちじゃ魔女は倒せないわ、すぐに逃げなさい!」

竜馬「いいや、マミちゃんもそしてキミも救ってみせる…SPカードイン、着化!」

その瞬間ウインスコードは変形しファイヤースコードに、
そして香川竜馬はクラステクターを装着した。

その頃、魔女の結界最深部では、マミと魔女シャルロッテの戦いが繰り広げられていた。

マミ「一気に決めさせてもらうわ!ティロ・フィナーレ!!」

ドーン

まどか、さやか「「やったー!」」

だが勝ったと思った次の瞬間シャルロットの第2形態が押し寄せてきた。

アーン

?????「トアッ!」ガシッ!

だがマミが食べられそうになった瞬間誰かがマミをその場から助け出したのだ。

まどか「マミさん!?」

マミ「私…死んだの…?」

?????「いや…まだ生きてるよ。」

恐る恐るマミが目を開けるとそこには真紅のメタルアーマーを身に纏った戦士がいた。

シャルロッテ「がぁぁぁぁ!」

ファイヤー「特警ウインスペクター隊長ファイヤー!魔女め、退治させてもらうぞ!!」

まどか「アレはファイヤーだ!」

さやか「ウインスペクターが来てくれたんだ!?」

ウォルター「二人とも危ないからファイヤースコードの中に隠れてるんだ!」

バイクル「絶対出てきちゃ駄目だで!」

まどか「は…はぃ…ってほむらちゃん!何で車内にいるの!?」

さやか「しかもこいつ手錠掛けられてるし!」

ほむら「グスッ」(助けてもらったのはいいけどまさか手錠掛けられるとは思わなかったわ…
これじゃ時を止める事もできない…)

とりあえずここまで

いくつか注意事項
ウォルターとバイクル普通にケーキ食べたり紅茶飲んでましたが
本編じゃ確かオイルしか飲めません
飲み食いできるのはSS独特の解釈という事で

竜馬さんは普通の人間なのでQB見えません

ほむらは未成年だから手錠かけちゃ駄目じゃねとかいうツッコミも無しで

ファイヤー「魔女の動きを止めるぞ、ウォルター!バイクル!」

ウォルター「了解、クラッパーアンカーユニット」

ウォルターとバイクルはそれぞれ頑丈なワイヤーを射出しシャルロッテの動きを止めた。

ファイヤ「よし、止めだ!マックスキャリバーレーザーパルス!!」

ドーン!

シャルロッテ「ギャァァァァァァ!」

魔女シャルロッテは倒され魔女の結界は消滅し、空間が元の病院の駐輪場に戻った。

プシューッ

ファイヤーのヘルメットのロックが解除され水蒸気があふれ出しそこに汗だくになった
竜馬の顔があった

竜馬「ぷはーっ!」

バイクル「隊長お疲れ様だがね」

ウォルター「マミちゃん、怪我はなかったかい?」

マミ「あ…はい…私は無事です…。」

その時ファイヤースコードからまどかたちが降りてきてマミの下に駆け寄った。

まどか「マミさん!大丈夫でしたか!?」

さやか「いやー、さすがはウインスペクターさんですね!間一髪で助けてくれるとは!」

マミ「けど…どうやって魔女の結界の場所がわかったんですか?」

竜馬「それは…」

デミタス「僕のおかげだよ!」

それから竜馬たちはまどかやマミたちに説明した、デミタスの事や
ほむらがマミの事を心配してた事を…

マミ「暁美さんが私の事を心配してくれてたなんて…ごめんなさい!
私…あなたの事を誤解して…」

ほむら「いいえ、もういいのよ…そんな事よりもこの手錠外してくれるかしら?」

ほむらの手は相変わらずハンドワッパーにより拘束されていた。
恐らく普通の手錠なら難なく脱出できたろうが、電子ロックされている
最新のハンドワッパーではそれも困難であった。

竜馬「悪いがキミはそうでもしないとすぐに逃げられるんでね、
このまま事情聴取を行わせてもらう…うん何だあれは?」

その時竜馬の手元に黒くて丸い物が落ちていた。

竜馬「この黒いのは何だ?」

マミ「あ、それはグリーフシードです。」

竜馬「これがグリーフシード…初めて見たがなんだかソウルジェムに似てるような…」

それは偶然から出た一言であったが後に確信を突く言葉であった。

続く

ウインスペクター本部―――

その取調室でほむらは取り調べを受けていた。

ほむら「1ヶ月後にワルプルギスの夜が現れる。」

バイクル「ワル…?なんじゃねそりゃ!?」

ウォルター「データによればヨーロッパの民謡に出てくる魔女のお祀りとの事ですが…」

ほむら「名前を肖っているだけよ、けど魔女のお祀り…あながち間違いじゃないわ…」

そしてほむらはワルプルギスの夜が1ヶ月後に見滝原市に現れ、街を破壊し
どんな魔法少女でもその魔女には敵わないだろうと説明した。

竜馬「魔法少女が束になっても敵わないって…つまりマミちゃんでも勝てないと?」

ほむら「えぇそうよ、巴マミ一人なら確実に殺される!」

バイクル「ちょ…ちょい待ち!何でほむらちゃんはそがいな事知っちょる!?」

ウォルター「そうだ、まだ現れてさえいないはずなのに?」

ほむら「それは統計よ…」

竜馬「馬鹿な、そんなものでわかるわけがない!
それにキミはあの病院の魔女との戦いでマミちゃんがあの場で死ぬような目に合うのを
予め知っていたみたいな口ぶりをしていた!一体何故だ!?」

ウォルター「それにQBが言ってたがキミはQBと契約しないで
魔法少女になったらしいがそれについても聞かせてもらおう。」

ほむらはそれ以後黙秘を続けた、まだ肝心なことを隠しているのは誰の目から見ても
明白であった。
竜馬たちは一旦尋問を中止し本部ルームでモニターしていた正木本部長の下へ行った。

正木「ご苦労だった、やはり彼女が一連の事件の犯人で間違いないんだな。」

竜馬「はい、自供もしています、けどどんな犯行手口なのかまでは…」

バイクル「ワッフルちゅう魔女倒すために武器掻き集めてたちゅうんは本当かねぇ?」

ウォルター「ワルプルギスな、しかしそれほどの魔女が現れるのを何故彼女は知っているんだ?」

竜馬「彼女は明らかに何かを隠しています、しかし何故隠すのかは不明です。」

正木「よし、私が尋問を行う!!」

竜馬「そんな…本部長自ら尋問を!?」

バイクル「大丈夫だぎゃ!?…ほむらちゃんが…」

そして竜馬たちに代わり正木本部長自らほむらの尋問に当った。

正木「飛鳥五郎という男を○したのは、貴様だなぁッ!!」

ほむら「知らんがな」

ほむら(何なのこの男…まるで歴戦の戦士みたいな凄みを感じるわ…!?)

正木「さて…話してもらおうか。」

ほむら「…話すことはもう何も…」

ギロッ!

その時正木は視線だけでほむらを威嚇した。

ほむら(この目は何なの!?まるで私の事を中学生の小娘じゃなく悪の組織の怪人
を威嚇する目で見ているわ…)

正木の視線はかつてデス○ロン、黒○字軍、クライ○、○ッカー、鉄○字団、○クー、
といった悪の組織の怪人たちでさえ震え上がる凄みを発揮していた。

正木「さぁ話してもらおう。」

ほむら「ほ…ホムゥ…」

正木本部長の尋問にもほむらは辛うじて屈しなかった、その様子を見てた竜馬たちは…

ウォルター「あの本部長の尋問でも吐かないとは…」

バイクル「普通の犯人なら一発なんだがねぇ」

竜馬「そこまで頑なに喋れない秘密とは一体…」

正木「わかった、ではこれだけは話してくれないか…」

ほむら「え?」

見滝原病院―――

病院の一室ではさやかは同級生で幼馴染の上条恭介のお見舞いに来ていた。
だがしかし…

恭介「さやかは僕を虐めてるのかい?」

さやか「だって恭介は音楽が好きだから…」

恭介「もう音楽なんて聞きたくないんだよ!」

そういって恭介は聞いてたCDを叩き割り自分の右腕を傷つけていた。

さやか「諦めないで…奇跡も魔法もあるんだよ!」

そう言うなりさやかは恭介の病室を後にする。

病院を出たさやかは魔法少女になる決意を固めていた。
QBと契約して恭介の腕を治してもらうために…
そこに昨日の魔女シャルロッテ戦の現場検証をしていた竜馬と遭遇した。

竜馬「さやかちゃんじゃないか、どうして病院に?
まさか昨日の魔女のせいでどこか怪我でも!?」

さやか「あ…いや、怪我をしたのは私じゃなくて…」

さやかは恭介の怪我の事情を話し、QBと契約して魔法少女となり
恭介の腕を治してもらおうとしている事を竜馬に話した。

竜馬「そうか、幼馴染の子の腕を…」

さやか「そういえば転校生のヤツあれから何か吐きましたか?」

竜馬「いや…肝心なことはまだ何も…」

さやか「そっか、心優しいさやかちゃんが容疑者の差し入れにかつ丼でも
持って行ってあげようと思ったのになぁ!」

竜馬はさやかが強がっている事を見抜き思わずさやかに質問した。

竜馬「その幼馴染の子の怪我は酷いんだね。」

さやか「うん…あいつが苦しんでる姿をこれ以上見てられなくて…
だから私、決めたんだ!魔法少女になってあいつの腕を…!」

この時さやかは期待していた、正義のヒーローウインスペクターなら
自分のやろうとしている事をわかってくれる!後押ししてくれるはずだと!

だが竜馬の返事はそんなさやかの期待とは違っていた…

竜馬「やめておいた方がいいよ、誰かのために願いを叶えるのは間違っている…」

さやか「そんな!何でですか!?私は恭介のために…」

竜馬「彼がそう望んだのかい?」

さやか「そりゃ直接は聞いてませんけど…そうに決まってます!」

竜馬「さやかちゃん、この世にそんな都合のいい奇跡なんか無いんだよ…」

さやか「何言ってるんですか?だってQBが…」

竜馬「僕はキミたちと違ってQBを見れないがQBはそうやって奇跡を囁くんだろ、
もしそんな奇跡を叶えてくれる存在がいたら、僕らウインスペクターは存在しないだろうね。」

さやか「それはどういう事ですか?」

竜馬「キミも知っての通り世の中には犯罪や災害が多発している、
もしキミの言う通り奇跡が起きるなら、そんな被害者はいないんじゃないかな?」

さやか「それは…」

??「やぁ、さやか願い事は決まったかい?」

その時さやかの状況を察知したが如くQBが現れ、契約を勧めてきた。

竜馬「さやかちゃん?どうかしたの?」

さやか「え…いや…何もないですよ…」

さやかはQBの事を竜馬に黙っていた、せっかく願いが叶うというのに
こんな事でチャンスを不意にしたくない…そう思ったからだ。

竜馬「わかった…話を続けるけど前にも話したが僕の両親…マミちゃんと同じで
キミたちくらいの頃に事故で死んでしまったんだ。
あの頃、もしQBに願いを叶えられるなんて言われたら間違いなく縋っていたろうね…」

さやか「なら竜馬さんだって…!」

竜馬「けどね、残酷だが一度死んだ人間は生き返らない…
この仕事をやっているとそれが嫌というほどわかるんだ、
僕は両親の死を無駄にしたくないために、ウインスペクターに入った!
そして多くの人を救った…けどそれでも助けられなかった人もいる…」

さやか「だからQBに頼めば…」

竜馬「さやかちゃん…死んだ人間が生き返った話を聞いた事あるかい?」

さやか「え?」

竜馬「もし…奇跡なんて起こせるとしたらそれは他人の力を借りて起こすんじゃない、
自分の力で起こすモノなんだ!僕はそう思うよ…なぁ聞いてるんだろQB!」

さやかとQBは驚いた、何せ竜馬は普通の人間だからQBが見えるわけないのに…

QB「僕の事が見えるのかい!?」

さやか「まさか竜馬さんも魔法少女!…じゃないよね?」

竜馬「これでも刑事でね、さやかちゃんが急に視線を逸らしたからもしやと思ったまでさ。」

QB「まぁそんな事はこの際どうでもいい。さやか、願い事は決まったかい?」

さやか「私は…」

QB「どんな願いも叶える事が出来るんだ、キミの望みを言ってごらん。」

竜馬「その前にQBにひとつ聞きたい事があるんだがいいかな?」

QB「何だい?正直部外者は黙っててほしいんだけど…」

さやか「竜馬さん…QBに聞きたい事って…?」

>>88
少し補足
一見竜馬とQBは喋っている様に見えますが
実は中間でさやかが通訳して意思疎通してます。

竜馬はマミの家での話から抱き続けた疑問をQBにぶつけた。

竜馬「QB…キミはマミちゃんが事故に合った時に契約したと言ったな、
では何故マミちゃんの両親を助けなかった?」

QB「それはマミがそう望まなかったからさ。」

さやか「それってどういう事よ!?」

QB「僕は『お願いされた事』を叶えたんだよ。
あの時のマミのお願いは『助けて』だった、
そうじゃない事を叶える必要がどこにあるんだい?」

さやか「じゃあアンタはマミさんの親を助けなかったの!?」

QB「あぁ、言われなかったからね。」

竜馬「何だと…お前には心がないのか!?」

QB「心?感情の事かい?生憎僕にはそういった概念は存在しないんだけどな…」

竜馬「やはりお前はほむらちゃんの言う通りに…」

QB「捕まった暁美ほむらはキミたちに何か喋ったようだね。」

竜馬「あぁ!お前の事は絶対に信用してはいけないとな!!」

(回想)

取調室にて―――

正木「これだけは聞かせてほしい、QBについてだが彼は信じられるのかい?」

ほむら「あいつの事は信じちゃ駄目!あいつは…」

そう、取調室で唯一聞けた肝心な情報『QBは信じてはいけない』それを竜馬は信じたのだ。

QB「僕からも聞きたいね、何故キミは暁美ほむらの言う事を信じたんだい?
彼女はキミたちの社会概念からすれば『犯罪者』の立場なのに…」

竜馬「あの時…ほむらちゃんは…マミちゃんに拘束されたのに必死でマミちゃんに
その危機を知らせようとした、そんなほむらちゃんの言う事を信じないでどうする!!」

QB「まったく人間とはつくづくわからない生き物だな、本当にわけがわからないよ…
そしてさやか、キミが契約しなければキミの大事な幼馴染は死んでしまうよ。」

さやか「なんですって!?」

そこへさやかのところに、看護師が来て恭介が病室から抜け出して行方不明だと告げた。

竜馬「貴様まさか…」

QB「僕は何もしちゃいないよ、魔女が現れたんだ。
こいつは厄介だね、広範囲で人間を絶望に導く力を持っているようだね。」

メイデイ メイデイ S・O・S!
メイデイ メイデイ S・O・S!

さやかの携帯に着信が入った、それはまどかからだった。

さやか「まどか!一体どうしたの!?」

まどか「さやかちゃん!仁美ちゃんが魔女の口づけを!それに上条くんも!?
私…止めようとしてるんだけど人が多くて…キャァッ!!」

さやか「何ですって!?まどか!まどか!?ダメ…携帯が切れた…」

QB「どうやら迷ってる暇は無いようだね、急がなければまどかの身も危ない。
最早キミに選択の余地は…」

QBの言う通りだった、ここで魔法少女にならなければ恭介だけじゃない…
まどかと仁美まで失うのだから!
だが竜馬は違った、感情に流されず冷静な行動を取った。

竜馬「さやかちゃん、携帯を貸して!マドックス、まどかちゃんの携帯番号から
彼女の現在位置を割り出してくれ!」

マドックス「了解、場所を特定!場所は見滝原市の工業団地内にある廃工場です。」

竜馬「さやかちゃん大丈夫だ!キミの大事な友達は僕たちが絶対に助ける!!」

竜馬はウインスコードで現場に急行しようとした…がさやかも同乗すると言い出した。

竜馬「危険だ、キミはここに残っているんだ!」

さやか「恭介やまどかに仁美は私の大切な友達なんだから黙って見てらんないんだよ!?」

竜馬「わかった、けどくれぐれも無茶しないでくれよ!
ウォルター、バイクル、出動だ!」

竜馬の命令の下、バイクルとウォルターも本部から出動した。

竜馬たちが現場に急行する一方でマミも魔女の気配を察知し現場に駆けつけようとしていた。
そこに…

バイクル「マミちゃん乗ってくがね!」

ウォルター「我々とともに行った方が早いですよ!」

ウインチェイサーに乗ったバイクルと空を飛ぶウォルターが現れた。

マミ「え~と…どうしようかしら?」
(バイクって正直乗った事ないから怖いし、かといってウォルターさんと一緒に
空飛んだら絶対下からパンツ見えるだろうから…)

マミ「それじゃバイクルさんお願いします!」

ウォルター「ガーン」

バイクル「任せてちょ!」

バルンバルン!

マミをウインチェイサーに乗せたバイクルはさっそくウイリー走行して現場まで飛ばした。

デミタス「馬鹿だな、バイクルの運転は荒っぽいんだぜ…」

マミ「それを先に言ってェェェェェェェ!?」

ブロロロロロロロ

廃工場―――

まどかは仁美たちが集団自殺をする現場に居た。

その一人がバケツに塩化系の洗剤を混合させていた。

まどか「あの洗剤は…確かママが言ってた…」

(回想)

詢子「いいかまどか、この手の物には扱いを間違えるととんでもない事になるものもある。
私ら家族全員あの世生きだ、絶対間違えるなよ。」

まどか「ダメー!?」

仁美「いけませんわ…」

だが仁美に止められ辺り一帯に有毒ガスが発生してしまった。

まどか「ゴホッ!ゴホッ!もう駄目…」

主婦「これで幸せになれるわ…」

元工場長「今度こそ俺は成功するんだ…」

サラリーマン「俺は生まれ変わって社長になるんだ…」

次々と倒れていく人々、そしてまどかの友達である仁美と恭介も…

仁美「私、これから天国へ旅立つのですね!素敵ですわ~♪」

恭介「あの世ではこの腕も動かせるよね…」

まどか「駄目…二人とも…これは魔女の…」

まどかの意識は朦朧としていた、最早駄目だ…そう思った時…

ドガーッ!

廃工場の扉をファイヤースコードがブチ破ってきたのだ。

ファイヤー「まどかちゃん、今助けるぞ!ケミカルディスチャージャー!」

プシュウウウウウ

ファイヤースコードのケミカルディスチャージャーにより辺りの有毒ガスはすぐに
消毒された。

まどか「ふ…ファイヤー?」

さやか「まどか大丈夫!?それに仁美と恭介も…ファイヤーお願い!」

ファイヤー「わかった、マルチパック」

ファイヤーのレスキューツール、マルチパックにあるエアマスクでとりあえず
一命を取り留める集団自殺の全員だが…

???「ウコイテッモウトンベオハドンコ ネイタキイタマ ネタッカシノタニウトンホハウョキ」

さやか「何この声!?」

ファイヤー「まさか魔女の結界!?」

その瞬間壁一面にブラウン管のTVが出現しファイヤーとさやかは、
魔女の結界に吸い込まれてしまった。

ファイヤー「やはり魔女の結界か…しかし何だこの空間は物体の形状が安定しない?」

ファイヤーとさやかは魔女の空間に捕らわれその姿が満足に維持出来なくなっていた。
そして二人の目の前にデスクトップの形をした魔女が姿を現した。

[ハコの魔女]エリー

エリー「キャハハハハハ!」

エリーはファイヤーにある画像を見せた、それは竜馬が子供の頃に両親が死んだ時の
光景だった。

ファイヤー「クッ、やめろ!こんなモノを見せるな!?」

さやか「ファイヤー!この映像って竜馬さんが言ってた家族の…つらいのは
私や恭介だけじゃなかったんだ…竜馬さんだって…」

その頃バイクルとウォルター、そしてマミはファイヤースコードのある場所まで来ていた。

バイクル「おかしいがね、ファイヤースコードはあるけど隊長の姿がどこにもなかっ!」

ウォルター「もしや隊長は魔女の結界に捕らわれているのでは!?」

マミ「たぶんそう…急ぎま…オエップ…!」

バイクル「マミちゃんどうしたと?気分でも悪かね?」

マミ「ちょっとバイク酔いして…」

マミはバイクルの荒っぽい運転のせいですっかりバイク酔いになっていた。

???「待って、その魔女の結界に入ってはダ…オゲェ…」

魔女の結界―――

ファイヤーは魔女エリーが生み出した幻影に苦しんでいた。

ファイヤー「父さん…母さん…すまない…助けられなくて…僕は…僕は…」

さやか「ファイヤーしっかりして!?」

その時使い魔たちがさやかに反応し彼女の四肢を力ずくで捥ぎ取ろうとした。

さやか「キャアァァァァァァァァ!?」

ファイヤー「悲鳴?誰だ?父さん?母さん?いや違う…
この声は生きてる者が助けを求める…必死の悲鳴だ!?」

その瞬間ファイヤーのクラステクターが赤く発光した!

ファイヤー「うおぉぉぉぉぉぉぉ!さやかちゃん今助けるぞ!!」

ファイヤーはさやかに襲い掛かった使い魔を倒した。
だが相変わらずこのおかしな空間は維持されておりエリーは笑っていた…がその時

マミ「ティロ・フィナーレ!」

ドオーン

エリー「ぎゃぁぁぁぁ!?」

ファイヤー「これは!?」

廃工場、魔女の結界入り口前―――

ほむら「どうやら間に合ったようね…オェ…」

マミ「暁美さん…まだバイク酔い治ってないの?」

バイクル「しっかりするがね!」

ウォルター「使い魔は我々が退治する、だから早く!」

ほむら「彼らの言う通り射撃を続けなさい、じゃないとあの二人死ぬわよ…ゲロゲロ」

マミ「わかったわ、それじゃ一気に行くわよボンバルダメント!!」

そして魔女の結界内部

ドオオオオオン

先ほどのティロフィナーレよりも威力のある砲撃が魔女エリーを襲おうとした。
溜まらず逃げ出そうとしたがファイヤーはそれを逃がさなかった!

ファイヤー「逃がさんぞ!デイトリックM-2レーザーパルスガン!」

ドンドンドン!

エリー「ギャアァァァァァァァ!!!!」

ファイヤーの攻撃で足を止められ、最後はマミのボンバルダメントにより魔女エリーは倒された。

ファイヤー「トァッ!」

魔女の空間を無事抜け出したファイヤーとさやか、そこにはバイクルとウォルター、
それに魔法少女に変身したマミと…ウインスペクター本部にいるはずのほむらがいた。

竜馬「マミちゃん…それにほむらちゃん!?何でキミがここに?」

正木「それは私から説明しよう。」

竜馬「本部長!現場に来てたんですか!?」

本部長によるとほむらは保釈を条件に魔女退治のオブサーバーとして、
ウインスペクターとともに行動するよう司法取引したのだ。

竜馬「本部長は彼女を信じるんですね。」

正木「私は彼女の瞳に正義を見た、だから信じようと思ってな…」

ほむら「正直なとこそちらが強引に言ってきたからでウゲェェェ」

まどか「それでほむらちゃんは何でさっきから吐いてばかりなんですか?」

ほむら「魔女が出現したから急いで見滝原に戻ろうとしたらこのおじさんが…
すごい荒っぽい運転をしてバイク酔いに…オゲェェェェ」

正木「いや…バイクの方が早いと思って…
それにあの頃の記憶が甦ってしまってな、ハハハ」

ほむら「警察官なら法定速度を守って…オロロロロロロ」

竜馬たちが話し合ってる一方さやかは恭介を介抱していた

さやか「恭介大丈夫だった?」

恭介「さやか…あぁ…ここは病院じゃない?どこなんだ?」

さやか「よかった!本当によかったよ…うぇぇぇぇぇ!」

恭介「なっ…さやか落ち着いてくれよ!?」

さやか「お願いだから簡単に絶望なんかしないでよ!私ら生きてんだからさ…
生きてればそのうち良い事だって必ずあるから…」

恭介「ごめんよさやか…僕の方こそ心配かけてゴメン…」

竜馬「どうやらこっちも一件落着かな。」

さやか「竜馬さんもありがとう、私たちのために命懸けで助けてくれて…」

だがせっかくいい雰囲気のところにあいつが現れた。

QB「やぁさやか、無事でなによりだよ。」

さやか「QB…」

正木「ほぅ、この白いのがQBか?」

バイクル「本部長!見えるんかいな!?」

マミ「そんな魔法少女でもない普通の人間がどうして…」

竜馬(やはり本部長が普通の人間じゃないという噂は本当だったのか…)

正木「まぁそんな事はどうでもいい、キミは何をしにここに来た?」

QB「勿論さやかとの契約だよ、魔女は倒されてしまったがキミの望みは叶えてあげられるよ。」

さやか「ごめんQB、私…魔法少女にはならない!
アンタと契約したら私何か大事な物を失う気がするんだ。」

竜馬「さやかちゃん、今のキミは奇跡や魔法がなくても十分幸せなんだ。
それを忘れないでほしい。」

さやか「ありがとうね!竜馬さん!」

その頃風見野では…

杏子「グハッ!」

ゆま「杏子!?」

???「哀れな魔法少女たちに救済を…」

???「全てはキミの望むままに。」

続く

ss書いてて一つ思う事があります
まどかって他作キャラと絡ませづらい…

警視庁捜査一課―――

ほむらは釈放されたがそれと引き換えにこれまで窃取した武器は全て押収され、
現在その武器の照合を捜査一課が担当していた。

伊丹「しかしすげえ武器の山だな!」

三浦「これ押収したの特命…じゃなくて特警の連中なんだとよ。」

芹沢「ハァ…盗まれた武器の照合だけで一苦労っすよ、それで犯人は誰だったんすか?」

三浦「それが連中…犯人については一切公表しないらしい、何か司法取引があったらしいとか…」

伊丹「マジかよ!?何考えてんだ特命…じゃない特警は?」

芹沢「じゃあ文句でも言って来たらどうですか?特警の○○!って…」

伊丹「馬鹿言うんじゃねえ!?あそこの香川隊長は俺よりも4階級上の警視正だぞ!」

芹沢「ハハハ、さすがの先輩も階級には勝てませんかw」

伊丹「黙れこの万年巡査!」

三浦「お前巡査のくせによく捜査一課にいられるな…」

芹沢「ちょっとやめて!本当傷つくからやめて!?」

三浦「だが上もその判断に納得したらしいぞ、何せ天下の自衛隊や米軍から盗まれたなんて
マスコミに嗅ぎつけられたら偉いスキャンダルだからな…
幸い戒厳令を敷いてたから表沙汰にはならなかったようだし。」

芹沢「大体これ普通は群馬県警の仕事でしょ、何で警視庁がやってるんですか?」

右京「最早県警レベルでは対処できない事件ですからね、警視庁が対応せざるを得ないでしょう。」

伊丹「うわっ!今度は特命ですか!?」

カイト「どうも、お邪魔します♪」

右京「皆さんお忙しいようで、我々もお手伝いに来ました。」

伊丹「お手伝いじゃなく野次馬じゃないんですか?」

角田「よっ、暇…なわけないか…」

伊丹「どんどん関係ないのが出張る…何の御用ですか角田課長?」

角田「いや~、今回の事件で銀龍会や城南金融の不法所持の銃器を押収出来たわけだし
ウチとしては万々歳よ♪まさに棚から牡丹餅ってやつだな♪♪」

伊丹「しかしヤクザ、暴力団、自衛隊、米軍、手当たり次第に武器盗みやがって…
犯人はどんなヤツらだったんだろうな?」

米沢「あ、伊丹刑事、ちょっと失礼しますね。」

伊丹「今度は米沢か…ってお前は鑑識だからいいのか…」

右京「米沢さん、押収品から犯人の指紋は取れたんでしょうか?」

米沢「杉下警部…勘弁してください、戒厳令が敷かれてるんですから…
けどまぁここからは私の独り言なんですがね、
実は押収した証拠品からベタベタ指紋は見つかったんですが、
指紋はひとつだけなんですよ…」

右京「おやおや。」

米沢「それとその指紋がおかしなものでして、形状から判断して
成人男性のモノとは思えませんでした、犯人は女性…それも小柄な…
そうですね、例えて言うなら中学生くらいの女子みたいな…」

全員「「あははははははは!」」

伊丹「馬鹿も休み休み言え!こんな銃火器を中坊が盗んだと?ありえねえよw」

三浦「米軍の駐屯地からも盗まれてるんだぞ、そんな中学生がいてたまるか!」

大河内「こんな大声で捜査情報を喋ってもらってたまるかと私は思うんですがね…」

芹沢「大河内監察官!?」

大河内「黙って作業しないと監査の対象にしますよ、それと杉下警部!
今回の事件はもう終わっているのです、くれぐれも出しゃばった行動は控えてください。」

右京「ええ、重々心得ていますよ。」

カイト(嘘臭え…)

大河内「それでは失礼、忙しいもので…」

伊丹「たく今度は監察官さままでご登場かよ!」

三浦「まぁ今はデリケートな時期だからな。」

芹沢「あぁ、ウインスペクター隊がICPOに出向するんでしたっけ?」

角田「それだけじゃなく、正木本部長は今度から警視庁とは独立した警察組織を作るんだとよ!
つまりウインスペクター隊の後釜なわけだ、次はもっと大規模な組織って話だぞ。」

伊丹「正木本部長といえば色んな噂が立つよな、昔はバイクに乗って怪人倒してたとか…」

三浦「初のスーパー戦隊の一員で世界規模の悪の組織と戦ってたとか…」

芹沢「トランプのカードモチーフにした連中の行動隊長だったとか…」

角田「ギター弾きながら全国流離って各地の日本一倒すついでに親友の敵打ちしてたとか…」

カイト「何者なんすか正木本部長?」

右京「まぁ正木本部長の話は置いといて、押収品から指紋がひとつしか、
取れなかったという事は犯人は複数犯ではなく単独犯という事になりますね。」

カイト「いや…でもこれだけの事件起こした犯人が単独犯なんて…」

右京「考えられない話でもありませんよ、ウインスペクター隊が過去に扱った事件には
アンドロイド…つまりロボットが起こした事件がありましたし…もしかしたら犯人は…」

カイト「人間じゃない?」

右京「その可能性は十分あります。」

伊丹「まぁ人間業じゃない犯行ってのは確かですけど…」

右京「そして問題なのはどうしてこんなに大量の武器を必要としたかという事です。」

カイト「そりゃきっとどこかでテロでも起こそうとしたんじゃないんですか?」

右京「それならもっと簡単な手段があるでしょう、何せ相手は軍の基地に忍び込んで
大量の武器を盗むほどの手腕の持ち主、テロを起こすよりも要人を暗殺した方が
リスクは少ないはず。
そしてもうひとつはその人物は、特殊な能力は持っていても力が無いという事です。」

カイト「というと…?」

右京「考えてもみてください、軍から武器を強奪できる特異な力を持っているのに
わざわざ武器を盗まなくてはならない、もしかしたら犯人は
その特異な力しか持ってないのかもしれないという事です…
そしてこれが重要ですが、その犯人がこれだけの武器を使わなければならない事態が
近いうちに必ず起こるのですよ!」

その瞬間その場に居た全員に緊張感が走った。

芹沢「ちょっと待ってください、今回盗まれた武器の中にはRPGやロケットランチャー!
それにトマホークミサイルまであるんですよ!?」

右京「えぇ…ですからそんな強力な武器を使わなければいけない…いえもしかしたら
その事態を対処するにはまだ不十分なのかもしれないですねぇ…」

右京の推理を聞きさすがに全員が静まり返った…

同じ頃
見滝原中学校―――

ほむら「ハックション」

まどか「ほむらちゃん風邪?保健室行く?」

ほむら「大丈夫、平気よ。」

さやか「おやおや、転校生ったら誰かに噂されてる~?」

さらに同じ頃
???―――

ワルプルギスの夜「ハックション」

使い魔「ダイジョウブッスカ?」

まさかの出演

>>145
特命と特警
誰もが一度はやってみたいネタと思いません?

ゴレンジャー、ジャッカー電撃隊、ズバット


なぜV3がない

>>147
あります
>>伊丹「正木本部長といえば色んな噂が立つよな、昔はバイクに乗って怪人倒してたとか…」
これです

>>148
ああ確かに。ところで特命係って出番これだけ?

>>149
まぁあくまで主役はウインスペクターですので
でもできればちょいちょい出していきたいので期待しててください

ウインスペクター本部―――

竜馬たちは過去に起きた見滝原市周辺の事件を洗い直していた。

バイクル「改めて調べると物騒な街だがね。」

ウォルター「確かに、事故や自殺…それに殺人がこれほど多発する町も珍しいです。」

竜馬「ここ数年で見滝原市で話題になった事件といえば、この前の美国議員の
汚職自殺と…それに去年、隣町の風見野の教会で起きた一家心中事件か。」

バイクル「これ全部が魔女の仕業と?」

竜馬「可能性は高いな。」

ウォルター「そもそも魔女はどうやって発生するのか…それさえ突き止められれば、
事件を未然に防げられるのですが…」

竜馬(ほむらちゃんはその事について何か知ってるはずなんだが…)

バイクル「そういえば本部長どこへ行ったがね?」

ウォルター「確かほむらちゃんに渡す物があるとか言ってたな。」

その頃、とある極秘施設にて―――

施設内は薄暗く何が置いてあるのかすらわからない場所であった。
本部長はここにほむらを招待していた。

ほむら「それで何で私をここに案内したんですか?」

正木「キミが軍に侵入してまで武器を欲した既に理由は分かった、
だが我々警察としてはそのような犯罪行為を見過ごすわけにはいかない…
しかしだ、現在キミがウインスペクターのオブサーバーとして協力者になってくれた
というなら話は別だ、
私の権限でここにある装備をキミに貸し出す事を約束しよう。」

そう言って本部長はこの施設の灯りを点けた

ほむら「これは!?」

そこはかつて警察が特殊犯罪に対応するために開発された装備が保管されている場所であった。

マミのマンション―――

今日もマミはまどかとさやかを招待しお茶会を楽しんでいた。

まどか「それでほむらちゃんたら授業中にクシャミしちゃって…」

さやか「もう風邪って季節でもないのにねぇ!
夏風邪は馬鹿が引くってヤツかなwww」

マミ(たぶんそれ暁美さんも美樹さんにだけは言われたくないと思うだけど…)

そういえばとマミはふとある事を思い出していた、
それはかつて魔女シャルロッテとの戦いの直前でまどかとの会話についてだった。

マミ「ねぇ、鹿目さん…結局あなたは魔法少女にはならないの?」

まどか「すみません、やっぱり私…あんな恐い思いをするのは…」

シャルロッテ戦でマミが死にそうな目に合うところを目撃し、
そして先日は魔女の口づけで操られた人々による集団自殺に巻き込まれ
一度は決意を固めたまどかであったがその恐怖には勝てなかった。

QB「残念だね、僕としてはキミに魔法少女になってほしいんだけど」

さやか(こいつは…)

さやかは前回のQBとのやり取り以来QBに不信感を寄せていた

マミ「いえ…それでいいと思うわ、実は暁美さんとあなたたちを魔法少女にすべきか
話し合ったんだけど、まぁ暁美さんは最初からあなたたちを魔法少女にするの反対
だったしあなたたちにその気がないなら私もそれでいいと思う。」

さやか「マミさん…ゴメンなさい…」

マミ「いいえ謝るのは…」

ドンッ

その時マンションの玄関口に何かの音を感じたマミたち、慌ててそこへ駆けつけてみると
そこにはボロボロになった幼い少女がいた。

??「う…うぅ…」

マミ「あなた大丈夫なの!?」

まどか「マミさん…この子はいったい?…ってその前に救急車!?」

マミ「大丈夫、落ち着いて」

マミは回復魔法を使いすぐに少女を治療した。
治療を終えたマミは傷ついた少女に何でこんな目に合ったかを尋ねようとした。

マミ「もう大丈夫よ、それであなたお名前は?どうして怪我なんかしたの?」

QB「この子は千歳ゆま、隣の風見野を拠点とする魔法少女さ。」

マミ「風見野…まさか…?」

ゆま「ゆまはね…あ…キョーコ…キョーコが殺されちゃうよ!?」

さやか「キョーコ?一体誰の事よ?」

さやかは当然の疑問をぶつけたがマミはその『キョーコ』という人物に
一人だけ心当たりがあった

マミ「その『キョーコ』ってもしかして佐倉杏子って子じゃ!?」

マミは急に慌てだしゆまに問い詰めた。

さやか「マミさん落ち着いて!相手は子供でしかも怪我人ですよ!?」

まどか「ねぇゆまちゃん、その杏子ちゃんはどうしたの?」

ゆま「うんとね、ゆまと杏子が歩いてたらね…」

(回想)

喫茶チャコ―――

久子「ありがとうございましたー♪」

ゆま「杏子!さっきの喫茶店、食べ物美味しくてお姉さんも優しかったね!」

杏子「あぁ、そうだな…(こんな平日の昼間にガキが喫茶店にうろついてる
姿見て、かなり怪しい目をしてやがったな…まるでサツのお巡りに
付け回される気分だったぜ…)」

杏子は一応警戒するため通報されてもいいように二人は路地裏に逃げ込んだ。

ゆま「ねぇ杏子?どうかしたの?」

杏子「うっせ!なんでもねーよ(そもそもゆまが○カイツリー見たいとか
駄々こねなきゃわざわざ風見野から出向く事もなかったのによう…)」

???「その割にはあなたも燥いでましたけどね…」

その時急に誰かが後ろから杏子に向かい話しかけてきた。

杏子「誰だ!?」

ゆま「杏子どうしたの?ゆまたちの他には誰もいないよ?」

杏子「そうだよな…私の気のせい…」

ズバッ!ガキッ!

???「ほう、私の斬撃をよく受け止めたね。
おまけに瞬時に魔法少女になるなんて…相当場馴れしてるね、佐倉杏子」

杏子「お前…いい度胸だな、そして今日死んだぞ!」

ドスッ

杏子は槍を刺し手応えを感じた…だがそれは周囲に合ったゴミ箱だった。

杏子「馬鹿な、この私が仕留め損ねただと!?」

キリカ「初めましてだね、佐倉杏子
私は呉キリカ…まぁ覚えなくてもいいよ、キミどうせすぐ死んじゃうし…」

呉キリカ、その姿は右目に眼帯、鍵爪の武器、そして服装は全身黒と
一言で彼女を表現するなら黒の魔法使いと呼べるだろう。
そして先ほどの能力、これはキリカの能力時間遅延、特定の範囲に魔法を掛けて
自分以外の時間を遅くするのだが、そうとも知らない杏子は…

かつて師匠と仰いだ巴マミほどではないが自分も相当場数を踏んだ身、
そして接近戦ならマミをも凌駕していると自負している自分が…
だが杏子はそんなショックを受けている余裕はなかった。

ズバッ!ズバッ!ズバッ!

キリカ「ハハハハハ!防戦一方だね、さっきキミは私の事を『今日死んだ!』って
言ったよね、悪いけどその言葉を花束付けて送り返してやるよ!!」

杏子「ハッ!礼儀が成ってねえな!贈り物は黙って受け取れよ!」

杏子は多節棍をうまく利用しわざと接近させ相打ち覚悟でキリカの背後を攻撃した。
だが…

カッ

その攻撃はキリカには届かなかった、
杏子の攻撃は謎の球体により弾かれてしまったのだ。

だがその攻撃はキリカには届かなかった、
杏子の攻撃は謎の球体により弾かれてしまったのだ。

そして…
ドスッ、ブシャアァァ

杏子の身体にキリカの凶器が刺さった、あっという間に大量出血を起こす杏子。

杏子「お前ら…二人掛かりだったのか…汚ねえぞ…」

キリカ「ごめんよ、まさかキミの手を汚させる事になるなんて…」

織莉子「いいえ…キリカ、私はこの手を血に染めても救世を成す
覚悟は出来てる、それにあなたを失う事はもっと恐いわ…」

突如現れたもう一人の白い魔法少女、二人は黒と白と丁度対極みたいな
色合いをしていた。

杏子「黒と白…何だお前らプ○キュアか!?
だったら日曜朝8時半にTVつけて見てろよ!」

キリカ「ふん…学の無いヤツめ、これだからホームレスは…」

織莉子「不登校のキリカが学の無い云々言うのはどうかと思うけど…」

ゆま「この杏子を虐めるな!」

ゆまは杏子の危機に居ても立ってもいられず魔法少女に変身し二人を攻撃しようとした。
しかしゆまの武器は攻撃力はあるものの重量のあるハンマー、
スピードのある接近戦を得意とするキリカや
球体を自在に操り攻撃する織莉子とは相性が悪すぎた…

ゆま「ふぎゅっ!」

ハンマーに注意し攻撃をすればとくに脅威という事はなかった。

杏子「クソッ!ゆま逃げろ!?」

織莉子「えぇ逃げてください、そしてこの住所に行って助けを呼んでください」

そういって織莉子はゆまにあるメモ用紙を渡した。

ゆま「これは…何?」

織莉子「そのメモに書かれているのはあなたが助けを呼びに行く人の住所が
書かれています、それと私たちが佐倉杏子を人質にして
待ち伏せしている場所も書いてあります。それでは…」

そして二人は空中にジャンプしいつの間にかいなくなってしまった。
残ったゆまは傷ついた体を引きずりマミのマンションまで辿り着いたのだった。

マミ「佐倉さんを人質に…」

さやか「あのマミさん…その杏子って子は誰なんですか?」

だがさやかの質問に答える間もなくマミはゆまからメモを受け取りすぐに
待ち伏せしている場所に向かってしまった。

まどか「どうしようさやかちゃん…」

さやか「そうだ!竜馬さんたちに連絡を!…ってその待ち伏せ場所が書いてる
メモはマミさんが持って行っちゃったんだ!?」

まどか「ゆまちゃん…そのメモに書いてあった場所覚えてる?」

ゆま「ごめん、ゆま…覚えてない…」

まどか「そっか、でもこれじゃどうしようも…」

見滝原市の廃工場―――

辿り着いたマミが目にしたのは傷ついた杏子が鎖で縛られ頭上で吊るされていた光景だった。

マミ「佐倉さん!今助けるわ!」

杏子「来るな…アンタに助けてもらう筋合いはない…」

二人はかつて師弟の関係であったがある事が原因で喧嘩別れをしてしまった、
それ以来二人とも疎遠になってしまったのだ。

キリカ「感動の対面を演出してあげたのに…まったく少しは素直になったらどうだ?」

織莉子「キリカ…人は私たちみたくお互いを相容れる存在ではないのよ。」

マミ「あなたたちが佐倉さんをこんな目に…!許さない魔弾の舞踏!!」

マミは激昂し魔弾の舞踏を二人にお見舞いしようとした。

キリカ「遅い!」

キリカの時間遅延が発動し二人は余裕で攻撃を避け、
織莉子の球体の攻撃であっという間にマミは不利に陥った。

杏子「私の時もそうだがあのバケツ被った女はまるで攻撃を予測してる
みたいだった…だがそんな事出来るのか!?」

キリカ「手だ!足だ!さっきは織莉子に恥ずかしいとこ見られたけど
今度は失敗するものか!!」

織莉子「熱くならないで、そこがあなたのいけないとこよ。」

キリカの斬撃、そして織莉子の援護、魔法少女としてのキャリアならマミが上だが
そんなマミを凌ぐ二人の完璧なコンビプレーに次第に押されていった。

織莉子「さて救済をしましょうか。」

マミ「救済って何よ!?」

織莉子「死…です。」

そして織莉子は球体をマミに当てようとした…しかし…!

ファイヤー「クラッパーアンカーユニット!」

突然マミの身体をワイヤーが巻きつけられマミはその場を脱する事が出来た

織莉子「現れましたね、ウインスペクター。」

マミ「ファイヤー!?けどどうしてここが?鹿目さんたちには知らせなかったのに…」

ウォルター「この子のおかげさ。」

その時ウォルターが飛行しながら頭上で縛られていた杏子を解放していた。

杏子「私が?どういう事だよ?」

バイクル「これだがね、よっと」

バイクルはそう言うと杏子の服にくっ付いているある小型の発信機を取った。

杏子「何でこんなモンが私の服に付いてんだ!?」

ファイヤー「キミは先刻まで喫茶チャコにいたね、あの喫茶店のマスターは
ウインスペクターの秘密捜査官小山久子さんが経営する喫茶店なんだ。」

ウォルター「平日の昼間に学校にも行かずに喫茶店に来たキミたちを久子さんが
不審に思い発信器を付けて後を付けたら血痕が見つかってね、
それで我々が駆けつけたのさ」

杏子「たく喫茶店に行っただけで発信器付けられるなんてとんだ人権侵害じゃねーか!
弁護士雇って訴えるぞコラ!?」

バイクル「それで助かったんだぎ、感謝してほしいわ。」

織莉子「大体ホームレスのあなたに弁護士さんを雇うお金は無いかと…」

キリカ「うんうん!織莉子の言う通りだよ。」

杏子「…。」

ファイヤー「さてそれより…キミたちは何でこんな真似をするんだ?」

織莉子「魔法少女への…救済です!」

ドンッ

全員「「うわぁぁぁぁ!」」

織莉子の攻撃により辺り一面に激しい爆発が起こった。

ファイヤー「マミちゃんはその子を連れて外へ!」

マミ「は…ハイ!」

ファイヤー「バイクル、ウォルター消化作業急げ!
私はあの二人をなんとかする!」

バイクル&ウォルター「「了解!」」

キリカ「いいや…公僕さん、アンタの相手をするのは私だけだ!」

ファイヤー「この!マックスキャリバー!」

ガキンッ


だがファイヤーもマックスキャリバーを使い応戦した、
両者引かずの攻防戦になった。

ファイヤー「一気に決めさせてもらうぞ!マックスキャリバーレーザーソード!」

ズバッ!バキンッ!!

マックスキャリバーのソード部分が赤く発光し
キリカの鉤爪を全て砕いた。

キリカ「チッ、武器がやられたか…まぁいい時間は稼げた。」

ファイヤー「なんだと!?」

その頃マミと杏子は外に出て杏子に回復魔法を掛けていた。

杏子「悪いな、こんな目に合わせちまって…アンタにはもう
面倒掛ける気はなかったんだ…」

マミ「そんな佐倉さん…私はあなたの…」

マミが言いかけた時背後から現れた織莉子が瞬時に杏子のソウルジェムを奪った。

杏子「なっ!ソウルジェムが!?テメェそれを返しやがれ!!」

織莉子「巴マミ、あなたはこれから知る事実を目の当たりにして絶望なさい。
これが魔法少女の真実なのだから…」

そう言い残し織莉子は後からやってきたキリカと合流しその場を去って行った。

ファイヤー「すまない、あの黒い子に逃げられた…二人とも大丈夫だったか?」

マミ「はいなんとか、けど佐倉さんのソウルジェムが…」

杏子「あの野郎…よくも私のソウルジェムを!絶対に取り返して…」

バイクル「おい…どしたとね?怪我のせいで気絶してもうたんか?」

マミ「そんな…確かに怪我の治療は途中だけでもう傷口は大体塞いだはずよ?」

竜馬「ちょっと見せてくれ…うん…これは…!?」

竜馬は杏子の首動脈を確かめ、ある異変に気付いた。

竜馬「すぐに救急車を!いやこのまま病院に連れていくぞ!」

マミ「あの竜馬さん…どうしたんですか…」

QB「無駄だよ、佐倉杏子はもう死んでいる。」

その時マミを心配したまどかとさやかがゆまを連れてやってきた。

ゆま「杏子、大丈夫だった?あれ…杏子…何で寝てるの?ねぇ起きてよ!?」

さやか「マミさん!大丈夫でしたか?」

マミ「えぇ…私は大丈夫…けど佐倉さんが…」

まどか「ねぇQB…今言った事は本当なの?」

QB「勿論さ、僕は嘘は付けないからね…もう一度言う、佐倉杏子は死んだ。」

マミ「何言ってるのQB?佐倉さんは私が傷を治してあげたのよ!
致命傷なんか無かった!?」

竜馬(そうだ、確かに彼女に外傷は無い…だがそれなら何故息をしてないんだ?)

QB「マミ、先ほど何があったんだい?」

マミ「何って美国さんたちが佐倉さんのソウルジェムを奪っていっただけ…」

QB「なるほどそういう事か、じゃあ簡単に説明しよう。
ソウルジェムの有効範囲は100m圏内なんだ、だから織莉子たちが
ソウルジェムを奪われた杏子から100m圏内離れれば当然杏子は死ぬというわけさ。」

まどか「ねぇ…QB…あなた何を言ってるの?」

QB「何ってソウルジェムが離れたんだ、肉体が機能しなくなるのは当然だろ?」

マミ「そうじゃなくて!何でソウルジェムが無くなったくらいで
死んじゃうのよ!?」

マミが驚きと怒りに満ち溢れた表情でQBを問い詰めた、
だがQBはそんなマミの感情を無視し淡々と話を続けた。

QB「そもそもキミたち魔法少女は契約をする際に、肉体の魂を切り離して
ソウルジェムに変換する事により魔法少女としての力を得るんだ。
その代り魂はソウルジェムになりそちらが本体になるわけだね、
肉体は外付けみたいなものになるけど。」

ウォルター「つまり私たちロボットみたくソウルジェムが無事なら身体を再生し
いくらでも戦えるようになるわけか…
お前は少女たちの身体をなんだと思っている!?」

バイクル「酷か!何でそんな大事な事言わんだがね!?」

QB「前にも言ったけど聞かれなかったからね。」

さやか「やっぱり竜馬さんが言ってたように奇跡なんか無いんだ…」

竜馬「とにかく杏子ちゃんを病院に…みんなウインスコードに乗るんだ!」

ゆま「ねぇ杏子!嫌だよ!ゆまを一人ぼっちにしないで!?」

ゆまが杏子の身体を抱きしめて泣いてる時、マミがマスケット銃を取り出し
ゆまに向けた。

マミ「そんな…私たちゾンビになってたなんて…ハハ…もう死ぬしかないじゃない!!」

その瞬間、マミのマスケット銃から銃弾が発射された。

ダーン

竜馬「危なーい!!」

続く

名古屋弁わからないからバイクルの方言がドンドンいい加減になってきてます。
誰か名古屋弁教えてください…

警察病院―――

竜馬「う…うぅ…ここは?」

バイクル「気が付いたがね隊長!」

ウォルター「ご無事でなによりです!」

まどか「よかった、目が覚めたんですね…」

さやか「あんまり心配かけないで下さいよ!」

竜馬「みんなすまない…あれからどうなったんだ?」

まどか「はい…あれから実は…」

(回想)

ゆま「あぁ…」

竜馬「ゆまちゃん危ない!」

ダーン

ゆまを守るために体を張って守った竜馬、だが銃弾は彼に当ってしまった

マミ「あぁ…そんな…」

バイクル「隊長…大丈夫でっか!」

ウォルター「しっかりしてください!」

マミ「私は…なんて事を…」

みんなが竜馬を心配してる中、マミは一人どこかへといなくなってしまった。

竜馬「それで杏子ちゃんは?」

ウォルター「一応ICUに入っていますが…駄目ですね、意識が戻りません。
それでゆまちゃんが付きっきりで見ています。」

竜馬に一部始終を報告し病室から出て行く一行。

バイクル「マミちゃんもいなくなってもうたしどうしたらよかとね!?」

まどか「杏子ちゃん…マミさん…」

さやか「あーっ!まったく!これからどうしたらいいんだか!」

誰もが打開策を立てられない状況であいつが現れた。

QB「やあ!お困りのようだね。」

さやか「QB…アンタどのツラ下げてきたのよ!?」

QB「僕はこの状況を打開できる提案を持ってきたんだけどな…」

まどか「それって何?」

QB「杏子は生き返る事が出来る、彼女はソウルジェムを奪われただけだから
ソウルジェムを肉体に戻せばすぐにすむ。」

さやか「それは本当なの!?」

QB「信じてほしいな、僕は嘘は付けないんだからさ。」

まどか「なら早くしないと…けどどうやって美国さんたちを探せば…」

QB「織莉子たちは杏子のソウルジェムを持って行ったんだってね、
なら魔法少女ならそのソウルジェムの反応を探せるはずだよ!」

さやか「そっか、いつもマミさんがソウルジェム使って魔女探ししてたもんね!
じゃあさっそくマミさんに…あ…」

さすがにさやかもこの策の欠点に気付きそれ以上何も言えなかった。
マミは先ほど何処かへといなくなってしまったのだから…

QB「まあさやかかまどかが魔法少女になれば…この問題は簡単にクリア出来るんだけど。」

QBが営業を持ちかけたがさすがにそうはいかなかった。

ウォルター「未成年との契約は禁止だ!」

バイクル「わしらの見とる前でそんな危ない契約させるわけいかんがね!」

さやか「でも…どうしたら…」

まどか「そうだ、まだほむらちゃんがいるよ!」

ウォルター「いや…残念ながら彼女は現在本部長とどこかへ行ったきり戻ってこないんだ…」

さやか「思うんだけどさ転校生って肝心な時にいないよね、イマイチ使えないわ…」

さやか「けどこうなると…そうだ…ゆまちゃん!あの子も魔法少女なんだから
探知が出来るはずじゃないの!?」

バイクル「だけんどなぁ…あの子はさっきから杏子ちゃんに付きっきりだがね、
そんな子に無理をさせたらいかんがね…」

ゆま「ねぇ…杏子が元に戻る方法がわかったの?」

その時ICUで杏子に付きっきりだったゆまが現れ、
さやかはゆまに杏子が元に戻る事を説明した。

まどか「さやかちゃん…こんな小さい子を巻き込んで大丈夫なの?」

さやか「けどこれしか有効な手は無いし…」

ウォルター「確かに…今状態が長引けば杏子ちゃんの身体は…」

杏子の身体は辛うじて生命維持装置でなんとかなっているものの徐々に
肉体に死が蝕んでいる、最早一刻の猶予もないのだ。

バイクル「なぁに!いざとなったらわしらが守ったるきに安心しぃや!」

ウォルター「大丈夫なのだろうか?」

ウォルターの心配を差し置いて一行は杏子のソウルジェムを探しに出かけて行った。

その頃竜馬の病室

竜馬はマミの事について考えていた

竜馬「考えてみればあの子は一人ぼっちなんだ、僕と同じ境遇だと言ったが
僕の場合はまだ妹の優子がいた、だがマミちゃんには誰もいなかった…
そんなマミちゃんにとってQBは唯一信じられる存在だったのにそれなのに
裏切られてそしてあんな行動を…」

コンコン

??「入りますよ。」

???「どうもお邪魔します。」

その時考えに耽っていた竜馬の下を訪れた人物がいた。

右京「香川さん、負傷したと聞きましてねお見舞いに来ました。」

竜馬「杉下さん!…それとこちらは?」

カイト「初めまして甲斐亨って言います、今度特命係に配属された新人です。
気軽にカイトって呼んでください。」

竜馬「カイトくん?あの神部さんは?」

右京「彼は警察庁に戻りましてね、今はカイトくんと二人でやっています。」

竜馬「あぁなるほど…うん?待てよ甲斐ってまさか警察庁の甲斐次長の…」

カイト「親父は関係ないんで!!!!」

竜馬「はぁ…(不仲なのかな?)」

右京「それにしても香川さんともあろう人が負傷とは…
犯人はよほど腕利きだったのでしょうね、それでいて急所を外すとは中々どうしたものかと。」

竜馬「いえ…彼女は犯人では…ちょっと待ってください?
急所を外したって何故わかるんですか!?」

右京「ここへ来る前にあなたの診断書を見させていただきました。」

カイト(何でこの人お見舞いする相手の診断書なんか見てるんだろうかね…)

右京「えぇ…動脈は切られて出血が多いように見えますがその実神経などの
急所は無傷でした。
恐らくですが犯人は…失礼、詳しい事情は知りませんが犯人ではないのですね…
あなたを撃った人間は咄嗟の判断で急所だけは避けたんだと僕は判断します。」

竜馬「さすがだ杉下さん、以前本部長があなたをウインスペクターに入れようと
躍起になったのがよくわかります!」

カイト(マジっすか!?)

右京「いえいえ、僕には通常捜査だけでなくレスキュー活動までなど到底出来ません…
窓際の特命係の充分ですよ。」

カイト「だったら代わりに俺を入れてもらえますかね?
特命係は暇過ぎて力が有り余ってますんで!」

そんなカイトを差し置いて右京はここまでの道中での事を話した。

右京「ところで気になる事が一つ、先ほどバイクルくんとウォルターくんが
3人の女の子を連れて外に出掛けてましたが…」

竜馬「何ですって!?こうしちゃいられん!すぐに行かなくては!」

カイト「ちょっと安静にしてなきゃ駄目ですよ!傷口が開いちゃいますよ!?」

竜馬「大丈夫、こんなモノは唾でも付けとけばすぐに治る!」

カイト「いやいや…それ無理だから!?」

右京「それともう一つ、彼女たちの会話の中に『魔法少女』と『魔女』の
二つの気になる言葉を聞いたのですが、これはつまり『魔法少女』が『魔女』に
なるという事でしょうか?」

竜馬「杉下さん申し訳ありません、今は詳しい事は…ってちょっと待ってください!
今なんて!?魔法少女が魔女に!?」

竜馬は右京の推理に驚愕した、彼はこの事件の当事者ではないはずなのに事件の核心を
突きとめてしまったからである。

右京「だってそうじゃないですか、少女は成長し女性になる、
つまり『魔法少女』が成長し『魔女』になるという意味になりませんかね?」

竜馬は以前自分が言っていた事を思い出した。

(回想)

竜馬「これがグリーフシード…初めて見たがなんだかソウルジェムに似てるような…」

竜馬(あの時は咄嗟に思った事だったがよく考えてみれば辻褄が合う事が多すぎる…
魔法少女、魔女、ソウルジェム、契約、そうかほむらちゃんが
頑なに秘密にしてたのはこの事だったのか!?)

竜馬「ありがとうございます杉下さん!これで全てがわかりました!!」

そう言って竜馬は病室を飛び出した。

カイト「すべてがわかったって何がわかったんですかね?
ていうかあの人、ここに運ばれてからまだ1時間しか経ってませんけど大丈夫なんですか!?」

右京「大丈夫でしょう、彼は以前パトカーで崖から落ちた時は一週間もせずに
退院しましたから…」(13話の死神モス事件)

カイト(正木本部長が改造人間って噂があるけど香川さんも相当だな…)

その頃マミは一人街をさ迷っていた、ゆまを殺そうとして更に竜馬を傷つけ自分は
何をやっているのか自問自答を繰り返していた。

マミ「やっぱり私はあの時事故で死んでれば…グスッ…」

そして彼女は道路に向かっていた、これ以上生きててもしょうがないだろう…
そう思い道路を走る車の前に飛び出し自殺を図ろうとした。
そんな時だった…

??「危ない!?」

突然現れた誰かが人間とは思えない速さでマミを助けた。
一瞬の出来事だったがその者は銀色に光るメタルボディをしていたように思えた。

マミ「あなたは?」

直人「僕は田村直人、セントラル署の刑事…いや元刑事かな、今は旅の途中なんだ。」

マミ「刑事さん?それに旅って…」

直人「そんな事より何で道路に飛び出したんだい?危ないじゃないか!」

マミ「いいんです…どうせ私はもう死んでいるから…」

直人「死んでる…?一体どういう事なんだ!?」

マミはこれまでの事情を直人に説明した、事故で親を亡くしこれまで魔法少女として
戦ってきた事、一人ぼっちだった自分にやっと仲間が出来た事、
しかし真実を知り絶望し竜馬を撃ってしまった事を…

直人「そんな事が…」

マミ「私は今までQBを信じてたのに裏切られて…それに竜馬さんまで…」

直人「まぁ彼なら大丈夫だよ、殺しても死なない男だろうし…」

マミ「あの…竜馬さんとお会いした事あるんですか?」

直人「直接会った事は無いんだが…一応僕の後輩…になるのかな?」

マミ「けど私はもう…」

直人「なぁマミちゃん…ひとつ僕の話を聞いてくれないかな…」

マミ「もう…大人の人ってどうしてこう話したがりなんですか…?竜馬さんやあなたも…」

直人「それはキミみたいな困っている子を放っておけないからだよ、
僕も普通の人間じゃない、かつて悪の組織と戦い瀕死の重傷を負っていたところを
助けられヤツらと対抗できる力を手に入れた!
そして僕はヤツらと戦う力を手に入れた、ヤツらとの戦いは壮絶だった…
戦いには勝利したものの、僕は掛け替えのない仲間を失ってしまった…
だがキミはまだ間に合う、仲間を…そして自分を失うんじゃない!!」

マミ「直人さん…けど…私…竜馬さんを撃ってしまって…」

直人「彼はそんな事を気にする男じゃない!
謝れば笑って許してくれるさ(面識ないから知らないけど…)」

マミ「え?さすがにそれはないんじゃ…」

直人「なあに!刑事なんて怪我するのが仕事なんだ!
一々撃たれたくらいで気にしてられないよ!」

マミ「竜馬さんも結構無茶な事してたけどあなたも随分な人なんですね…フフ。」

ガサッ…この時後ろで何かが動いてるのを直人は感じた。

直人「ようやく笑ってくれたね、さぁもう行きなさい…」

マミ「ハイ!ありがとうございます!」

マミが駆け足でその場を離れた後、さっきまで背後に隠れていた物体が出てきた。

QB「やれやれ…このままマミが絶望してくれれば僕のノルマは果たせたんだけどな…
こんな見ず知らずの男に台無しにされるとは、まぁまだチャンスはあるし気長に待つかな。」

QBは直人が自分の存在を認識出来ないと思い、迂闊にも自分の真意を話していた。

直人「お前がQBだな…」

QB「馬鹿な!キミは僕の姿を認識出来るのかい!?」

直人「恐らくお前は普通の人間には認識出来ないんだろうな…そう普通の人間ならな!」

QB「キミもあの正木とかいう人間みたく普通の人間じゃないのかい?
まったく厄介だね…」

直人「黙れ!未来ある子供の人生を奪おうとした罪!絶対に許さん!!」

その瞬間直人の身体は光に包まれた、彼は先ほどマミを助けた時の姿に変わった。

その姿は…かつてこの世界にバイオロンという悪の犯罪組織が暗躍していた。
ドクター・ギバ率いるバイオノイドが悪の限りを尽くしていたのだ。
彼はそんなバイオロンから人々を守るため警視庁が開発した、
対バイオロン用兵器製造計画「JIBAN PROJECT」その被験者であった。
人は彼をこう呼んだ…

ジバン「機動刑事ジバン!!」

QB「これは…まさかロボット?」

そしてジバンはQBに対バイオロン法を読み上げる。

ジバン「第1条:機動刑事ジバンは、いかなる場合でも令状なしに犯人を逮捕することができる。

第2条:機動刑事ジバンは、相手がバイオロンと認めた場合、
自らの判断で犯人を処罰することができる。
場合によっては抹殺することも許される。

第3条:機動刑事ジバンは、人間の生命を最優先とし、これを顧みないあらゆる命令を排除することができる

第5条:人間の信じる心を利用し、悪のために操るバイオロンと認めた場合、自らの判断で処罰することができる。」

QB「まったく呆れた法律だ、聞く限りだとキミはそのバイオロンとやらに
やりたい放題出来るらしいね…
だが残念な事に僕はバイオロンじゃなくインキュベーターだ。
その対バイオロン法の対象外じゃないのかい?」

ジバン「いいや貴様も対象だ!!

第6条:子どもの夢を奪い、その心を傷つけた罪は特に重い。

第9条:機動刑事ジバンは、あらゆる生命体の平和を破壊する者を、自らの判断で抹殺することができる!!」

QB「なんて法律だ…最早法的概念なんかあったもんじゃない!?」

ジバン「マクシミリアンソード、喰らえジバンエンド!!」

ジバンは必殺技をQBに放ちQBはそのまま木端微塵に吹き飛んだ。

ジバン「これで魔法少女が生まれる事はもう二度と…」

QB「勿体ないじゃないか、せっかくの個体が台無しだ。」

だがQBは生きていた、それも先ほどの傷がひとつもない状態で…

ジバン「馬鹿な!あの攻撃を喰らって無傷だと!?いや違う…
お前は別個体のQBか!?」

QB「僕らは世界中の少女に契約をお願いしてるんだ、一個体で足りるわけがないだろ…
これに懲りたら無駄な事はやめるんだね。」

そう言い残しQBは姿を消した。

ジバン「どうやらまだこの街を離れるわけにはいかないようだな」

一人その場に残ったジバンは暗雲漂う見滝原の街を静かに眺めていた。

ちょっと聞きたいんですけどジバンって最終回で旅に出たから刑事辞めたって事でいいんですよね?
公式には旅に出たってだけしか書いてなくて刑事やめたのかまでは書いてなくて…

美国邸―――

美国織莉子は巴マミが死ぬところを予知していた。
だがその結果はジバンによって覆されたこともまた予知で知り唖然としていた。

織莉子「あんな無茶苦茶な法律がよくも国会で通ったモノだわ…
この国の司法ってどうなってるのかしら?」

彼女能力は球体を操る事でもあるがもうひとつ、未来を予測できる予知能力を
持っているが、それは確実されたものではなく何かイレギュラーな
事態が起きれば、その未来は変わってしまう曖昧ものだった。

織莉子「『アレ』を守る者が一人でも減ればと思ったけど…
以前にも巴マミの死を予知した事があったわ、
しかしそれはウインスペクターと暁美ほむらによって覆されてしまった…
そして今回現れた機動刑事ジバン…不確定要素が多すぎる…けど私は
救済を成し得なければいけないのだから!」

キリカ「織莉子、何を考え込んでいるんだい?」

織莉子「なんでもないわ、それより何か用なの?」

キリカ「こいつがまもなく殻から抜け出すようだよ…」

キリカが手から出したのはソウルジェムの濁りを吸収し過ぎて孵化間近の
グリーフシードであった。

一方まどかたちはゆまの探査能力を使いとある屋敷まで来ていた。

ゆま「ここに反応があるよ!けどこの反応は魔女の反応だよ!?」

ウォルター「表札に美国と書いてある…そうかここは以前自殺した
美国議員の自宅だ!?」

織莉子「ウチの前で大声を出さないで頂きたいですね。」

まどか「あなたは…杏子ちゃんのソウルジェムを奪った…」

織莉子「初めまして、美国織莉子と言います。
さっそくですが鹿目まどか…死んでください!」

織莉子はすぐさま球体を出しまどかを攻撃しようとした

ウォルター「ディスライダーシルドモード!(ガンッ
何故まどかちゃんを攻撃する!?」

バイクル「そうがな、この子は魔法少女じゃないがね!」

キリカ「魔法少女になってからじゃ遅いからさ!」

ガギィン!

バイクル「何を言うとるとね!?バイスピア!」

バイクルとキリカの鍔迫り合い、しかしそこに
織莉子たちの一方的な会話に我慢の限界を感じたさやかが割って入ろうとした。

さやか「アンタら勝手な事ばかり言ってないで杏子のソウルジェムを返せよ!」

ゆま「早くしないと杏子が死んじゃうよ!?」

織莉子「とっくに死んでるのに今更生き返らせる意味があるのかしら?」

まどか「そんな…酷い!?」

織莉子「いいえ、酷いのはあなたの方よ。」

そして織莉子は先ほどキリカが持ってきた孵化寸前のグリーフシードを出し
美国邸に魔女の結界を出現させた。

[影の魔女]エルザマリア

織莉子「鹿目まどか…あなたを守る暁美ほむらと巴マミはもういない、
あなたが世界に災いをもたらす前にここで死になさい!」

まどか「私が災い?一体何の…」

だがまどかが疑問を抱く前にエルザマリアの影の触手がまどかを襲った。

まどか「きゃあッ!?」

ウインスコード車内―――

その頃竜馬はマドックスのデータを頼りに織莉子たちの情報を調べていた。

竜馬「美国織莉子…この前自殺した美国議員の一人娘か…」

マドックス「呉キリカの方は現在家族から、捜索願が出されています。」

竜馬「この子たちは魔法少女が魔女になる事を知っているはず、
だが何故同じ魔法少女を傷つけようとしている?」

その時本部長から無線で連絡が入った。

正木「私だ、先ほどほむらちゃんがまどかちゃんがピンチだと言って飛び出してしまった!
何処か心当たりはないか?」

竜馬「まどかちゃんが…ひょっとして…実は先ほどわかった事なんですが…」

竜馬は先ほど聞いた右京の推理を本部長に話した、
さすがの本部長もこの事実には驚愕した。

正木「魔法少女が魔女にか…なるほど…つまり美国織莉子と呉キリカの二人の魔法少女は
他の魔法少女を魔女にさせないように今まで襲っていたのかもしれんぞ!」

竜馬「そんな…同じ魔法少女…仲間のはずなのに…」

正木「そしてもうひとつ…私が見た限りだとほむらちゃんの反応からして
もしかしたらまどかちゃんが魔女になるととんでもない化け物になるんじゃないのか!?」

竜馬「なるほど…これがほむらちゃん戦う理由だったのか…至急現場に向かいます!」

魔女の結界―――

エルザマリアの触手はまどかを貫かなかった。
寸前でほむらが助けに来たのだ

まどか「ほむらちゃん!助けてくれてありがとう!」

ほむら「鹿目まどか…何故あなたはいつも危険な場所にばかりいるの?
愚かな人は嫌いよ…」

まどか「ゴメン…けど杏子ちゃんが…」

ほむら「大体の事情は聞いたわ、美国織莉子…この時間軸でも私と敵対するのね。」

ウォルター「ほむらちゃん!
私たちが彼女たちをなんとか食い止めるからその間にキミは魔女を倒してくれ!」

ほむら「そうね、正木本部長からお借りした装備をさっそく使わせてもらおうかしら。」

さやか「転校生…何か使えるモノがあるならさやかちゃんに貸してよ!
あいつらにお礼参りさせてやるんだから!!」

ほむら「それならあなたにピッタリな物があるわよ、あなた青っぽいしきっと似合うから。」

ガサゴソガサゴソ

ほむらは盾に収納しておいた警察の特殊装備をさやかに渡した。

ほむら「これよ、警視庁がかつて未確認生命体だかアンノウンに対抗して開発した
G3-MILDという特殊装甲服らしいわ。」

さやか「おぉ!竜馬さんみたいな感じでカッコいいじゃないの♪」

さやG3-MILD「よっしゃー!さやかちゃんG3-MILD装着!行くぜこんにゃろー!!」

G3-MILDを装着したさやかは無謀にも織莉子に殴りかかろうとした。

織莉子「うるさい」(ベチッ

さやG3-MILD「あべしっ!」

まどか「あぁ!さやかちゃんがビンタ一発で倒された!?」

バイクル「なぁウォルター…あのG3-MILDっちゅうんは…」

ウォルター「あぁ…確か一回限りの出動の後、倉庫で埃まみれになっていたと聞いたが…」

さやG3-MILD「そんなマイルドってカタコトで強そうだと思ったのに…」

ほむら「マイルドは柔らかいとかゆるいとかそういう意味よ、
美樹さやか…あなたは愚かだわ。」

まどか「さやかちゃん…英語の成績2だから…」

さやG3-MILD「私って本当バカ…」(ガクッ

キリカ「なんだ、今の噛ませ犬は?」

織莉子「まさかビンタで倒せるとは思わなかったわ…」

ほむら「気を取り直していくわよ!GM-01アクティブ!」

ドンドンドン!

エルザマリア「キシャァァ!」

ほむら「さすがにこれは効いてるようで安心したわ。
まったく随分と当たり外れの多い装備品よこしたものだわね…」

だがさすがに魔女相手にGM-01だけでは致命傷は与えられなかった。
エルザマリアは先ほどの攻撃に怒りほむらに触手を向けた。

ほむら「くっ!こうなれば…」

ほむらはGM-01をGG-02に換装し迫りくる触手を吹き飛ばそうとした

キリカ「おっと…そうはさせない!」

キリカは時間遅延の魔法を使い、ほむらの体感時間を遅くさせた。
そのせいで対応できなくなったほむらは、触手の攻撃をまともに喰らい倒れてしまった。

ウォルター「ほむらちゃん危ない!ぐぉっ!?」

ウォルターがほむらを助けに行こうとしたがほむらと同じ
時間遅延の魔法にかかってしまい触手攻撃を喰らってしまった。

バイクル「こりゃ!嬢ちゃんの相手はワシじゃがね!?」

キリカ「フン、キミは標準語を喋れるようになってから出直してくれ。
正直何を言ってるかわからないんだよ…」

織莉子「さあ、鹿目まどか…あなたを殺し私は救済を成し遂げる…」

ゆま「駄目!お姉ちゃんたちはゆまが守…」

織莉子「なら二人まとめて殺すまでよ、どうせ魔法少女は魔女になる存在…
あなたも一緒に救済してあげましょう。」

まどか「あ…あぁ…もう駄目!」

織莉子の武器である球体が二人に迫ってきた!
ウォルターとほむらが倒れ、バイクルはキリカと戦っており
今まどかとゆまを助ける者は誰も…いや一人現れた。

ファイヤー「ギガストリーマースピンモード!」

ギュルルルルル!ガシャガシャガシャーン!

ファイヤー「二人とも大丈夫だったか?」

まどか&ゆま「「ファイヤーありがとう!」」

颯爽と現れたファイヤーは織莉子の球体をギガストリーマーで全て粉砕し
まどかたちを救出した。

織莉子「クッ!ウインスペクター…不確定な存在…私は救済を成さねば!」

マミ「そうはさせない!レガーレ・ヴァスタアリア!」

ヒュルルルルン

織莉子「これはりぼん!これで私を拘束するというの!?」

キリカ「織莉子!よくも…って私にも拘束を!?」

マミ「あなたたちの勝手な救済で私の大切な友達を傷つけないで!」

ファイヤー「マミちゃん、もう大丈夫なのか?」

マミ「ゴメンなさい!勝手に自暴自棄になってゆまちゃんや竜馬さんに迷惑かけて…」

ファイヤー「いや…キミが無事ならそれで充分さ。」

ゆま「ゆまも平気だったし許すよ!」

ファイヤー「さて今はそれよりも魔女だ、ヤツを倒さなくては!」

マミ「はい!」

ほむら「ファイヤー…この魔女は触手を使い相手と距離を取って戦うわ…
接近戦は…駄目…」

ファイヤー「ならば…これを使うまでだ!ギガストリーマーマキシムモード!!」

ファイヤー(この魔女も元は魔法少女の一人だったのだろう…
すまない、今の私ではキミを救う事は出来ないんだ…
だからせめて…今楽にしてあげるからな!)

マミ「一気に片づけるわ、ティロ・フィナーレ!!」

ファイヤー「プラズマ光波弾発射!!」

エルザマリア「イヤャァァァァァァ」

ファイヤーとマミの必殺技が決まり魔女エルザマリアは消滅した。

ファイヤー(かつての魔法少女よ…安らかに眠ってくれ。)

ファイヤーは魔女エルザマリアを助けられなかった事を悔やみながら
それでも彼女のために冥福を捧げた。

ゆま「あったよ!グリーフシードと杏子のソウルジェムだよ!」

竜馬「よしウォルター、キミはすぐにゆまちゃんを連れて病院に戻ってくれ。
杏子ちゃんにソウルジェムと戻してあげるんだ。」

ウォルター「イエッサー、さぁゆまちゃん!一っ跳びだからね!」

ゆま「うわーい!お空♪待っててね杏子!」

ほむら「ついでにそこで寝転がってる美樹さやかも連れって行って頂戴
邪魔でしょうがないわ。」

ウォルターはゆまと気絶してるさやかを連れ杏子がいる病院に直行した。

そして美国邸に残った竜馬たちは先ほど拘束した織莉子とキリカを問い質していた。

ほむら「さてと残るはあなたたちね、まだまどかの命を狙うというなら…」

織莉子「私を殺したって鹿目まどかがいる限りこの世は終わってしまうのよ!
あなたにはそれがわからないの!?」

まどか「私が絶望って一体どういう事なの?」

竜馬「やはりキミは…いやキミとほむらちゃんはすべてを知っているんだね、
魔法少女の真実…そしてこれから起こる事態も…」

ほむら「香川竜馬…あなた気付いたの?私は何も話してないのに…」

竜馬「知り合いに物凄い推理力の人がいてね、彼のおかげでわかったんだよ。」

その頃特命係―――

右京「ゴホン」

カイト「風邪っすか?移さないでくださいよ…」

右京「キミ…少しは上司を心配すべきじゃないんですか?」

マミ「真実って何?
まさか私たちの身体が抜け殻な事以上の重大な話があるの!?」

竜馬「それは…」

織莉子「私たちはソウルジェムが濁りきればそれが変換し魔女になる…
これがQBが隠していた真実よ。」

ほむら「美国織莉子!いけないマミが!?」

織莉子は最後の手段としてマミに真実を話し、彼女を発狂させこの場を切り抜こうとした。
それに気づいたほむらはすぐにマミの方に視線を向けた。
度重なる時間軸の中でマミが発狂し仲間を撃ち殺した事があるのを知っているので
また彼女はあの時の再現をしてしまうのではと…

だがそうはならなかった。

マミ「やっぱり…そんな事だったのね、ある程度覚悟はしてたけど…」

ほむら&織莉子「「え?」」

さすがに二人は唖然とした、これまでのマミなら間違いなく発狂したろう。
だが彼女は田村直人と出会い、彼に励まされ、今こうしてここにいるのだから…

織莉子「そんな…鹿目まどかがいる限り世界は終わってしまうのよ!?」

まどか「けど…私はまだ魔法少女ですらないんですけど…」

QB「いいや、織莉子の言ってる事は間違っちゃいない、
鹿目まどか…キミが魔法少女となり、そして魔女になれば
キミはこの世界を滅ぼす存在になるだろう。」

ほむら「今度はQBまで…次から次へと関係ないのが出しゃばってくるわね…」

織莉子「暁美ほむら…あなたは見たはずよ、時間を繰り返し幾多の世界で
魔女になった鹿目まどかが絶望をまき散らした光景を…」

竜馬「時間を繰り返す…なるほど、だからほむらちゃんはこれまで
起こった事を最初から知ってたわけか…」

ほむら「そんな事はどうでもいい、あなたがまどかを殺すというなら私があなたを…」

ほむらはGM-01を織莉子に向けた、織莉子も撃たれるのを覚悟していた。

織莉子「殺しなさい、けど私を殺したところで災厄は訪れるわ…」

ほむら「…」

ほむらは無言で引き金を引いた

竜馬「やめろー!?」

まどか「ほむらちゃん駄目ー!」

しかしほむらは織莉子を殺せなかった、彼女は引き金を引く寸前で
ある男に取り押さえられたのだ。

正木「この武器は人を殺すために貸し与えたわけではないぞ!」

竜馬「本部長!?」

正木「まったく心配になって駆け付ければこんな事態になっていたとはな…
話は全て聞いた、まどかちゃんは我々ウインスペクターが絶対魔女にはさせん!」

竜馬「そうだ、そしてキミたち魔法少女もそしてこの見滝原の街も僕らが救ってみせる!!」

織莉子「そんなあなたたちを信じろと…?」

竜馬「僕たちは…いや僕たちだけじゃなくすべての人々がキミたちの味方なんだ、
どうかそれを忘れないでくれ!」

織莉子(そうだ…彼らがいたから巴マミは死なず、美樹さやかは魔女どころか魔法少女
にもならず、そして今…佐倉杏子も救ってみせた。
彼らならこの災厄を救えるかも…)

織莉子は彼らに希望を抱き信じようとした。

織莉子「わかりました…あなた方を信じます、キリカ…あなたはどうするの?」

キリカ「織莉子…キミがいいなら私はそれに従うまでだよ。」

ほむら「ちょっと…私はまだ彼女たちを信じたわけじゃ!?」

マミ「もう暁美さん…こういう時は場の空気を読むモノよ。」

正木「さてそれじゃみんなまずはやる事をやらんとな!」

全員「?」

そして…

ベチッ!

キリカ「痛っ!?」

ベチッ!

織莉子「ひっ!!」

バキィッ!

QB「きゅっぷぃ!?」

ベチッ!

ほむら「ホムッ!!??」

織莉子、キリカ、QB、ほむらの4人はこれまでの事を反省するようにと
本部長からお尻叩きの罰を受けていた。

キリカ「体罰反対!PTAに訴えるぞ!?」

ベチッ!

正木「喧しい不登校児!まずは学校に行ってからそういう事を言え!」

織莉子「私は救済をしようとしただけなのに…」

ベチッ!

正木「簡単に人を殺そうとして!それがどれだけ酷い事かわかっているのか!?」

キリカ「ていうか織莉子のお尻を叩くなー!…って痛いいぃ!!」

QB「僕たちインキュベーターはこの宇宙の寿命を延ばすために(ドカッ!)
大体僕らがいなければ(ドゴッ!)キミたちは今でも穴倉暮らし(ゴキッボキッゴキッ!)
ていうか何で僕だけ鉄拳制裁なんだい!?」

正木「黙れ!元はと言えば貴様がすべての元凶だろ!!!!」

ドスッドスッドスッ

QB「わけがわからな…ガクッ」

竜馬(あ、なんか止め刺されてる…)

ほむら「私が一体何をしたと…」

ベチッ!

正木「お前も同じだ!人の命を軽くみるんじゃない!
私は人を殺すためにその武器を与えたんじゃないんだぞ!?」

ベチッ!

ほむら「ホムッ!」

まどか「酷い!こんなのってあんまりだよ!?」

ほむら「お願いだからせめて…せめて…せめて…まどかにお尻を叩かれたいわ!!!!!!!」

まどか「本部長さん…ほむらちゃんにはもっときつくやってあげてください。」

ベチッ!ベチッ!ベチッ!

ほむら「ホムッ!ホムッ!ホムゥゥゥゥゥゥゥ!?」

バイクル「ワシらも本部長に怒られるといつもお尻叩かれたわ…
恥ずかしいのと痛いのが同時に起こってかなわんわぃ…」

竜馬「あぁ…僕なんか二十歳過ぎてるのに叩かれたな…警視正なのに…」

マミ(ウインスペクターって意外と愉快な組織なのね…)

こうして織莉子たちと和解(?)を果たしたほむらたちとウインスペクター、
しかしワルプルギスの夜が出現するまであと1週間を迫っていた。

続く

グーパンより、きりもみ反転キックをお見舞してはどうか
いや、ズバットアタックの方がいいかもしれん

対バイオロン法は「いくらでも好き勝手にメチャクチャできるじゃんw」とネタにされがちだけど、
"機動刑事ジバンにしか許されていない"ことを考えれば田村直人個人に過大なまでに良心的良識的であることを強いる過酷な法だとわかる
…法の体を成していないのは確かだけどw
それだけ当時は従来法で対処できないバイオロン犯罪による被害が深刻だったともいえる、と無理矢理フォローしてみる
あと、G3MILDは尾室君の奮闘がかっこ悪くもかっこ良かったよね!

ジバンや本部長が活躍し過ぎてちょっと竜馬さんが空気になりがちになってしまいました…
>>284
本部長は正義のヒーロ―なので女の子を殴ったり蹴ったりしません
けどQBは男なので殴ったり蹴ったりOKです
>>285
でもアギト本編でもビートルロードにパンチ一発で戦闘不能にされてましたよね…G3-MILD
さやかちゃんもきっとV-1システムだったら善戦出来たかもしれませんね

ここはとある採掘現場―――

そして集められた魔法少女、暁美ほむら、巴マミ、佐倉杏子、美国織莉子、呉キリカ
何故彼女たちはこのような場所にいるのか、それは…彼の仕業だった。

正木「魔法少女の諸君、よく集まってくれた!これよりキミたちの大特訓を開始する!!」

杏子「何が集まってくれただよ!勝手にこんなとこ連れてきやがってよ…
うぅ…まだケツが痛てえ…」

何故杏子がお尻を痛がっているかというと、ソウルジェムを身体に戻され甦った直後
ほむらたちがお尻叩きされた事に馬鹿笑いしてしまい…
怒ったほむらが本部長に…

ほむら「あの子万引きやらATM荒らしの常習犯なんでやっちゃってください。」

正木「なぁにぃ!?よーしわかった!!」

…と告げ口し自分も同じくお尻叩きの罰を受けたのが原因だった。

杏子「たくあのおっさん加減てモノ知らねえのかよ?つか魔法少女相手に
尻叩きなんてどう考えても人間業じゃねえぞ!?」

織莉子「あなたの場合そんなモノですんでよかったじゃないですか。
普通なら少年院送りですよ。」

ほむら「殺人未遂のあなたが言うのもどうかと思うけど…」

キリカ「暁美なんか銃器の窃盗で年少どころか刑務所行きだろ!」

マミ(私以外みんな犯罪者じゃない…魔法少女っていつから犯罪者の集まりになったの?)

正木「えぇーい!黙らんか!!こんな雑談させるために集めたわけではない!?」

杏子「大体特訓なんか必要ねーよ、私はそんなモンしなくても十分強いしなぁ。」

ほむら「そう言ってソウルジェム奪われたくせに…」

マミ「暁美さんも武装に頼らないといけない面があるから特訓の必要があるんじゃ…」

キリカ「巴なんかメンタル豆腐だし特訓受けた方がいいんじゃないか?」

織莉子「私とキリカは互いに信頼してるし実力もあるしこの特訓は抜けさせて…」

マミ「豆腐メンタルだとか一人ぼっちなんて好き勝手言って…みんな死ぬしかないじゃない!?」

正木「いい加減にしろ、これは遊びではない!」

ほむら(実弾だわ…)

杏子(実弾じゃねーか…)

キリカ(実弾…)

織莉子(実弾だわね…)

マミ「あの…お巡りさんが一般人に発砲していいんですか?」

正木「そんな事よりもだ!」

マミ(無視されたわ…)

正木「お前たちに必要なのは…確かに力は必要だ…だがその前に、
全員戦士としての心構えがなっていない!!」

本部長は突如竹刀を持ち回し勢いよく地面に叩きつけた。

バンッ!

正木「お前たちは普段から魔法の力に頼り過ぎている、敵もその隙を漬け込み
襲ってくるだろ!
だがお前たちは魔法の力だけに頼らず自分の本来の力を使えば、
魔女だろうが悪の改造人間だろうがどんな敵が来ようと太刀打ち出来るだろう!!」

ほむら「無茶言ってくれるわね…」

杏子「魔法が無けりゃ私らただの中坊だぜ。」

正木「だからこそ特訓するのだ!」

キリカ「大体アンタの特訓で強くなれる保証はあるのかい?」

正木「その点は心配ない、かつて私の特訓を受け無事パワーアップを果たした者たちがいた。」

そして本部長はかつて自分が指導した者たちの名を挙げていった。

正木「まずは神敬介、私は彼にマーキュリー回路を授けるという特訓をした。

続いて城茂、彼は少しばかり生意気な男だったがまぁ私のおかげでパワーアップ出来たモノだ。

次に筑波洋、彼の特訓は大変だった…何せ私を含め7人がかりの大特訓だったからな、
だがその甲斐あって彼はパワーアップする事に成功した。

そして村雨良、彼の特訓も大変だった、何せ当時発売されたばかりのビデオデッキで
鑑賞会という特訓をしたのだからな。

こうして指導を受けた者たちはみんな逞しく強くなり見事悪の組織を倒していったのだ。」

ほむら「今の話を聞くとまともに特訓してたの筑波って人だけよね?」

マミ「しかも7人がかりってそれもう虐めじゃ…」

織莉子「村雨って人の時はただ一緒にビデオを観たかっただけでは?」

キリカ「ていうかビデオって何?」

杏子「親父が持ってたけど黒い弁当箱みたいなヤツだな。」

正木「では特訓するに辺りキミたちのソウルジェムは没収する!」

杏子「ちょっと待てよコラ!それじゃ死んじまうだろ!?」

正木「100m以内にあれば問題ない、だが手元にないから魔法は使えないがな。」

織莉子「ソウルジェムが無ければ魔法も使えないしおまけに脱走も出来ないわ…」

ほむら「とりあえず言う事を聞くしかないわね…」

正木「全員ジャージに着替えてさっそく特訓開始だ!」

こうして魔法少女たちの大特訓が開始された。

その頃―――

見滝原中学校

さやか「オッスまどか!あれ?転校生は今日休みなん?」

まどか「なんでも暫くマミさんたちと一緒に泊まり込みの合宿やるんだって
正木本部長さんから連絡があったよ。」

さやか「ところで今日帰りに駅前で31アイスとハーゲンダッツが同時オープンしたそうだから一緒に行こうよ♪
仁美も一緒にどう?」

仁美「是非ご一緒させて頂きますわ。」

第1の特訓―――

厳しい崖を匍匐前進して上る特訓が課せられた。

マミ「疲れたわぁ…」

キリカ「魔力無しってこんなにきついなんて…」

織莉子「私も…ぜぇぜぇ…お父様の一件以来…家に引きこもってたから
こんなに運動したの久しぶり…モウダメ…」

ほむら「まったく…ヒィヒィ…無様ね…美国織莉子…ヒィヒィ…」

杏子「そういうお前が一番のビリッ尻じゃねーか!?」

正木「ほむらモタモタするな!そんな事では地球の平和は守れん!」

本部長は槍を振り回しほむらたちを叱咤した。

全員(警察が一般人に刃物振り回してるよ…)

ほむら「ようやく退院したばかりの…ヒィヒィ…病み上がりに無茶言わないで…」

トップの杏子が頂上に上りそうになった時であった、、
マミの近くに虫が現れた。

マミ「ぎゃあぁぁぁぁぁぁぁぁ!虫苦手なのぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」

マミは絶叫を上げると同時に駆け足で崖を駆け上りトップの杏子を差し置いてゴールしてしまった。

正木「よーし、マミは合格!」

杏子「あと少しでゴール出来たのに…」(ガックリ)

見滝原中学校の屋上―――

さやか「昼食うまうま♪いやーまどかのパパは料理の天才だね!」

まどか「さやかちゃんたら…食べ過ぎだよ…私の分もう無いし…」

仁美「さやかさんたら食いしん坊さんですわね♪」

第2の特訓

座禅による集中力を高める特訓が課せられた。

バシッ
 
織莉子「ペコッ肩が痛いわ…」

その時杏子が何かを悟ったようにその場を立った。

杏子「正木本部長さま、自分は突然人生の意味がわかったような気持ちになれました!!」

暫し沈黙が流れた、誰もが杏子と本部長に視線を送った。

正木「杏子…それを待っていたんだ。」

ほむら「何よそれ!?意味がわからないわ!?」

正木「何よ…だと?貴様…誰に向かって言ってるか!?」

本部長は日本刀をほむらの首元まで振り回した。

ギラリッ☆

ほむら(こんな特訓もう嫌…)

31アイス見滝原店―――

さやか「アイスうめー♡うめー♡」

仁美「さやかさんたらはしたないですわよ…」

まどか「今のさやかちゃんを誰かに見せたらぶん殴られそうな気がするな…」

第3の特訓―――

鉄条網を潜り抜ける特訓が課せられた。

正木「位置について…始め!」

織莉子「うぅ…背中とお尻が痛いわ…」

ほむら「ここらでいい加減ビリッ尻を脱出しないと…」

だがここで一番の遅れはキリカであった。

正木「キリカ!もっと腰を低く振りながら!」

キリカ「はぃぃぃ!」

その助言によりキリカはほむらや織莉子よりも早くゴール出来た。

正木「よーし、キリカも合格!」

ほむら「そんなのありなの…」

正木「文句を言うな!GO!」

パン!

ほむら「ホムゥゥゥゥ!ピストル撃ってきたわ…」

ハーゲンダッツ見滝原店―――

さやか「31アイスの後にハーゲンダッツのアイス食べるとか究極の贅沢だよね♪」

まどか「さやかちゃんの贅沢はお手軽過ぎるよ…」

第4の特訓―――

滝行による精神統一が課せられた。

ドドドドドドドドド

ほむら「ガクガクブルブル…」

織莉子「ガチガチガチガチ…」

マミ「二人とも滝に打たれて寒そうだわ…見てるこっちまで凍えそう…」

杏子「ほむらの胸元は寒そうというより貧しそうだけどなwww」

キリカ「それに比べ織莉子の豊満なる胸元はなんと見事な事か♡」

※(ちなみに二人ともスクール水着着用)

正木「無の精神が地球を救う!無の心とはなんだ?」

織莉子「はい!それは『愛』です!!」

正木「その通りだ、織莉子は既に戦士の心を悟っている!」

キリカ「やったね織莉子!私たちの愛の勝利だ!」

ほむら「そんな!?」

正木「何ぃ…黙れ!」

本部長はほむらの口答えを許さずバズーカ砲を構えてほむらを撃とうとした。

ほむら「ホムゥゥゥゥゥゥ!」

鹿目宅―――

さやか「いやぁ!まどかのパパのご飯はいつ食べても美味しいですなぁ!
やっぱり学校とは違って新鮮さが違うね!」

知久「ハハハ、どんどんお食べ。」

まどか「さやかちゃんの馬鹿さ加減もいつ見ても新鮮だよね…」

第5の特訓―――

巨大な壁をよじ登る特訓が課せられた。

マミ「暁美さん頑張ってー!」

杏子「早く合格しろよ。」

キリカ「もうキミ一人だけなんだぞ。」

織莉子「最後の一人にならずに済んでよかったわ…」

ほむら「好き勝手言ってくれて…こうなればなにがなんでもクリアしてみせるわ!トァッ!」

ガシッ!グググッ…ベチッ…ガクッ

ほむらはジャンプしなんとか上の部分を掴めたものの腕力がないためすぐに落っこちてしまった。

正木「何だ…その様は?」

ほむら「こんなの出来るわけがないわ!?」

一番最後に残ってしまった事もあり諦め気味になったほむら、そんなほむらに発破をかけるため本部長は
ある細工を行った。

正木「GO!!!!」

BOM!BOM!BOM!

本部長の号令とともにほむらの周囲が大爆発を起こした。
仕掛けた火薬が爆発したのだ。

ほむら「ぎゃぁぁぁぁ!?」

マミ「暁美さん!?あれ本物の火薬よね…」

杏子「殺す気満々じゃねーか!?」

キリカ「暁美のヤツがビビッて腰抜かしてるよ。」

織莉子「一番最後にならずにすんで本当によかったわ…」

ほむら「ホムゥゥゥゥ!助けてぇぇぇぇぇ!?」

正木「怯むな!立ち向かうんだ!!」

ほむら「もうこうなれば…死なば諸共よ!!」

その言葉を聞きヤケクソになったほむらは壁に突っ込み、
壁を体当たりで突破させてみた!

ドカーン!!

正木「ほむら!やれば出来るじゃないか!!」

ほむら「や…やったわ!!」

マミ「暁美さんおめでとう!」

杏子「お前ならやってくれると信じてたぜ!」

キリカ「まったくキミには負けたよ暁美…」

織莉子「ふふ…あなたにいいところを持っていかれたわね」

ほむらを褒め称える魔法少女たち、今まで苦労をともにした感動がその場にいた彼女たちを包んだ。

正木「みんなよーく耐えてくれた!」

全員「「はい!」」

正木「それじゃ次の特訓を始める。」

全員「「えぇぇぇぇぇぇぇぇ!?」」

鹿目宅―――

さやか「いやぁー!今日はまどかのおうちでお泊り☆お休みzzz」

まどか「さやかちゃんが幸せになってる分何処かの誰かが不幸になってるのかも…」

とりあえずここまで
わかる方にはわかると思いますがこの特訓風景はカーレンVSオーレンのモノを参照しました。

その頃竜馬たちは、特訓中のほむらたちに代わり
見滝原市に出没する魔女退治に没頭していた。

ファイヤー「マックスキャリバーレーザーソード!」

使い魔A「ギャー!」

バイクル「バイスピア!」

使い魔B「グエー!」

ウォルター「ディスライダーアタック!」

使い魔C「ウゲー!」

ゆま「みんなお疲れ様~♪」

ゆまは幼いという理由で今回の特訓から外されたが、
その代りウインスペクターとともに魔女退治をしていた。
もっともゆまにはあくまで魔女探査の索敵だけやってもらい
実際の戦闘はウインスペクターが行っていた。

バイクル「ありがとなゆまちゃん。」

ウォルター「キミが魔女や使い魔を探してくれるおかげで私たちも助かってるよ。」

ゆま「えへへ♪」

竜馬「…。」

ウォルター「隊長…どうされましたか?」

竜馬「いや…ここ最近魔女や使い魔の発生率が頻繁になってきてると思ってな。」

バイクル「つまりほむらちゃんが言っうとったワル夜が来る前触れっちゅー事かいな?」

ウォルター「彼女が言うには全長100mの超弩級の魔女だとか…」

竜馬「本当にそんな巨大な魔女が出てきた場合、我々はどう対処すべきか…
現時点で我々の最大武器はギガストリーマーだが、
これはあくまで対人用武器、そんな巨体相手に通用するとは思えない…」

バイクル「なあに!心配する事なかとね!
本部長の特訓をやり遂げたほむらちゃんたちが合流してくれれば100人力だがね!!」

竜馬「本部長の特訓か…思い出すな…」

今現在正木本部長の下で、特訓を受けている魔法少女たちのように
竜馬もかつては正木本部長の特訓を受けていたのだ。

竜馬「ウインスペクターに配属してすぐに研修だと言われて、
山奥の採掘場に連れて行かれたら、
いきなりクレーンに鉄球ぶら下げた本部長が現れて鉄球をぶつけられてね…
最初の頃はもうズタボロにされて死ぬかと思ったが、次第になんとかなって
最後には見事に受け止められるようになったな!うんうん今じゃいい思い出だよ♪」

ゆま「竜馬お兄ちゃん…ゆまの虐待なんか比べ物にならない程酷い事されてたんだね…」

ウォルター「隊長が私たちサポートドロイドよりも優れている理由がわかった気がする…」

バイクル「そういえばいつも大怪我してもすぐ回復するでな…」

だがこの時ゆまは新たなる魔女の反応を感じた。

ゆま「あっち!あっちに魔女の反応がする!」

ウォルター「隊長、あの方角は見滝原中学の方ですよ!?」

竜馬「まさかまどかちゃんたちが!?とにかく言ってみよう。」

一方まどかたちは学校が終わり下校中だった。

まどか「ほむらちゃんたちが合宿に参加してからもう5日か、
まだ長引くのかな?」

さやか「その間何事もなく平穏だし案外あいつがいない方が平和だったりしてねwww」

まどか「さやかちゃんたら…もーっ!」

仁美「まどかさんはほむらさんがいなくなって寂しいのですね。」

そんなまどかたちにある二人の男たちが声をかけた。

???「ねぇそこの可愛いお嬢ちゃんたち、この辺で怪しいヤツを見かけなかったかい?」

??「いや怪しいのはお前の方だから、何それ?そんなんで見つかるわけねえだろ、
馬鹿だろ死ねよ!?」

さやか「ぶっちゃけ二人とも怪しいんですけど…」

それもそのはず…この男たちオールバックの髪型にブランド物のスーツ、
そして二人してグラサンを掛けているなどどう見てもヤクザにしか見えなかった。

ヒソヒソ

まどか「ねぇどうしよう…学校の方まで逃げようか?」

さやか「学校ってもう結構離れてるしそれより防犯ブザー鳴らした方が…」

仁美「ところで先ほどの会話内容からしてあのお二人は何かを探しているように思うのですけど?」

さやか「何かってまさか…」

さやかはこの時思わず想像した、拳銃か麻薬の密売、逃げた女か仲間を捕えにきた…etc

さやか「やばいよ…秘密を知った私ら消されちゃうよ…」

まどか「そうだ、竜馬さんたちを呼ぼうよ!
今日魔女退治にゆまちゃんと一緒にこの近くに来てるはずだから!」

ブロロロロロ

そんなまどかたちのところにウインスコードに乗った竜馬たちが急いで駆けつけてきた。

仁美「あらパトカーが一台こちらに来ましたわよ?」

さやか「おぉー!ちょうどタイミングよく竜馬さんが来てくれたよ!さすがはヒーロー♪」

竜馬「まどかちゃん、さやかちゃん、…それと…」

仁美「初めまして、志筑仁美ですわ。」

竜馬「あぁこの前集団自殺の時に巻き込まれた…あの時は挨拶も出来なかったね、
僕は香川竜馬だ、よろしく。」

ゆま「ゆまだよ!」

さやか「ていうか竜馬さん!そんな自己紹介してる場合じゃないっすよ!
この二人早く逮捕してください!」

竜馬「この二人…?って確かに怪しすぎる…お前たち何者だ!?」

??「そういうアンタだって十分怪しいと思うぜ。」

???「パトカー乗った黒ジャンの男が子連れでおまけに
ロボット引き連れてるんだからねぇ」

バイクル「なぁウォルター、隊長って怪しいんかなぁ?」

ウォルター「実は隊長も配属された頃はスーツだったのだが
動きにくいからとの理由で今の黒ジャンにしたそうな…」

さやか「スーツ姿の竜馬さんかぁ、見てみたいな!」

バイクル「前に一度だけスーツ着とった隊長見たけど似合わんかったがね。」

さやか「うははwwwますます見たいわ!」

まどか「さやかちゃんそろそろ黙った方がいいよ、話が進まないから。」

竜馬「話は脱線したが我々はウインスペクターだ!お前たちは何者だ!?」

???「ウインスペクターって俺たちのヤマを横取りした…あの?」

??「なるほどねぇ…じゃあ同業者なわけか。」

だがその時…

ゆま「みんな大変だよ!魔女の結界が!?」

竜馬「なんだって!」

バイクル「あかん!隊長空間が歪んでるで!」

???「ちょっとちょっとこれ不味いんじゃないの?」

??「俺たちオカルトは専門外なんだけど!?」

そしてその場にいた全員が魔女の結界に引きずり込まれた。

QB「ほむらや織莉子が真実を話してしまった所為で、
鹿目まどかの契約も不意になるかと思ったが思わぬところで好都合な
アクシンデントが起きてくれたね、暁美ほむらがいない今なら契約が出来る。」

そしてQBも結界の中に入って行った。

魔女の結界内部―――

竜馬はまどか、仁美、そして先ほどの二人組のうちの一人と一緒にいた。

竜馬「ウォルターたちとはぐれてしまったか、おまけにウインスコードも無い
これじゃ着化もできない…」

???「おいおい頼りにならねーな、アンタ変身出来ないと何も出来ないの?」

竜馬「なんだと!?」

仁美「あの…お二人とも喧嘩なさらず…」

まどか「ここには…その魔女という凄い化け物がいて…竜馬さんがファイヤーに
ならないと倒せないくらい凶暴なんです…」

???「なるほど…じゃあもしかしたら俺たちが追ってたヤマもそいつらの仕業かもしれねえな」

竜馬「ところでキミは一体何者なんだ?」

???「悪いけど相棒とはぐれちまってね、僕ちゃんさっさと探さなきゃいかんの。」

竜馬「待て…単独行動は危険だ!しょうがない、僕らも彼と一緒に行こう。」

そして竜馬たちは謎の男と行動を一緒にする。

その頃はぐれた一行、
ウォルター、バイクル、さやか、ゆま、そして先ほどの二人組のもう一人の男がいた

ウォルター「なんとかして隊長と合流しなければ…」

バイクル「けどなぁ、隊長がどこにいるかわからんで。」

ウォルター「大丈夫だ、隊長の特警手帳をこちらからトレース出来るから大体の
位置は分かる。」

さやか「それじゃさっさと行こうよ…ってその前に…」

さやかはもう一人の謎の男に視線を送った。

??「なんだいお嬢ちゃん、ダンディーな男に目を奪われるのはわかるが
時と場所を考えてほしいな。」

さやか「どんだけ自意識過剰なんだか…アンタ何者なの!?」

??「警察さ、そこのウインスペクターさんに今回のヤマを奪われたクチでね。」

ウォルター「警察だと?そうは見えないが…」

バイクル「というかわしらアンタの事件なんか奪っておらんがね。」

??「まぁ知らないならいいけど…ところでこれどうなってんの?」

ゆま「えっとね、魔女がいてねそれで魔法少女が倒すの。」

??「ねぇお嬢ちゃん、話簡潔にまとめすぎだからね、
お兄さん頭良いからもうちょっと細かく説明してくんないかな?」

しょうがなくウォルターたちは彼にこの事態を説明し彼とともに竜馬たちと合流する事になった。

竜馬「警察!?キミがか?」

???「俺からしてみりゃ坊やの方こそデカには見えないがね。」

竜馬「ぼ…坊や、さっきから僕に突っかかってくるが何かあるのか?」

???「何って坊やが俺たちのヤマ横から分捕ったんじゃねえの。」

竜馬「キミたちが追いかけていた事件ってまさか…」

???「銀龍会の武器紛失事件、あの捜査は最初うちの署が担当してんだけど
おたくらに捜査権奪われちゃったじゃん、
そんで課長は『この事件はもう終わった!余計な首は突っ込むな、
さもないとクビにするぞ!』の一点張り…とてもじゃないが納得出来なくてね…
しゃーないから相棒と一緒に捜査してたわけさ。」

まどか(ほむらちゃんが武器を盗んだ事言ってるのかな?)

竜馬「事情はわかったが今回の事件はこの通り常人では行えない超常現象だ、
キミたちに手が負えないのはわかっただろう。」

???「あ“ぁ?ちょっと坊やはお兄さんの事舐め過ぎじゃないの?」

二人が口論してる最中に後ろの方で何かの音が聞こえた。

??「ドゥルルル」

???「何だ?車の排気音?」

竜馬「この排気音まさか!?」

[銀の魔女]ギーゼラ

頭はバイクのハンドル部分の飾りが付いており身体は黒い靄で覆われていた、
しかし驚くべきはそれだけではなかった…

竜馬「あの魔女なんて事だ!ウインスコードに取りついているだと!?」

???「おい坊や、デカが防犯用にちゃんと鍵かけとかないと不味いんじゃないの?」

竜馬「鍵くらい掛けておいたに決まってるだろ!
ヤツはそんなモノお構いなしで乗っ取ったに違いない…」

ギーゼラinウインスコードはスピードを出し竜馬たちを翻弄させた。

竜馬「駄目だ…ウインスコードは最大時速400kmある、
まともに逃げてたんじゃその内追いつかれてしまう!?」

まどか「きゃぁぁぁぁ!」

仁美「まどかさん…キャァッ!?」

竜馬「二人とも危ない!?」

二人を庇いながら銃で応戦する竜馬
だがしかしウインスコードの全速力の前では銃弾は当たらなかった。

???「チッ、坊や!そのお嬢ちゃんたち安全な場所に隠して、
俺たちであいつをとっ捕まえるぞ!」

竜馬「追いかけると言ってもどうする気だ!?他に車なんかないんだぞ?」

???「何言ってんの、デカなら足で追いかけなさいっての!」

竜馬「馬鹿な!?相手は時速400kmのスピードを出してるんだぞ!
人間の足でまともに追いつけるわけがない!?」

???「たく根性がねーな、ウチのトロい動物だって少しは根性あるぜ!」

ギーゼラinウインスコード「ドゥルルルルル」

竜馬「とにかくキミたちはここに隠れているんだ、あいつは僕が…」

???「行くぜ!!」

竜馬がまどかたちを安全な場所に隠してる間に謎の男は魔女を足で追いかけた。

竜馬「あの男なんて無茶を…待てー!」

竜馬も謎の男と魔女を走って追いかけた。

???「おーおー!頑張って追いかけて来ちゃって…前言撤回、
どうやらうちのトロい動物より根性あるわな。」

竜馬「そんな事よりまともに追いかけても無理だ、障害物のあるところに
ヤツを誘い込むんだ!」

竜馬に言われた通り隠れていたまどかたち。

まどか「仁美ちゃんとりあえずここにジッと…」

仁美「まどかさん…どうなさいましたか?」

仁美がまどかの向いた先を見たが何もなかった。
しかしまどかには見えていた、そう…QBが現れたのだ。
まどかはQBが現れた理由を既に察していた。

QB「やぁまどか、久しぶりだね!
キミのガードが固くて中々会えなかったがようやくいい機会が訪れてくれたよ。」

まどか「QB…あなたまさか…」

仁美「まどかさん誰とお話ししてますの?」

仁美は魔法少女の才能がないのでQBが見えず
またQBもそんな仁美は最初からいないモノと思い話していた。

QB「この状況…既にさやかたちとはぐれて…ウインスペクターも
魔女に対応できないありさま、
おまけにこの街の魔法少女はゆま以外特訓とやらに出掛けて不在、
どう考えても八方ふさがりな状況だ…
キミ自身だってこんなところに隠れててもいつ魔女に殺される事か…
さぁキミのすべき事はわかってるね?」

QBはこの状況を打開するにはまどかが契約して魔法少女になるしかないと迫った。

だがその時…

??「動くな、ベイビー!」

QB「え?」

ダーン ドサッ

QBの頭に弾丸が当たりQBはその場に倒れた。

??「動くなって言ったろうが…」

さやか「いやQB動いてなかったからね!ていうか何で撃ったの?
こいつの正体知ってんの!?」

??「詐欺師ぽかったしデカの勘から撃った方がいいかなって思って…」

さやか(そんな理由で撃つなよ…誰だよこのおっさんに銃渡したヤツは…)

バイクル「まどかちゃん、仁美ちゃん、無事だったがね!」

まどか「私たちは大丈夫…ていうかあなたQBの事見えるんですか?」

??「ああこの白いのだろ、見えるけどそれがどうしたの?」

まどか「あの…QBは魔法少女かその素質のある子じゃないと見えないんですけど…」

??「いや…俺…魔法少女じゃないし…たぶん霊感あるからじゃないかな…?」

さやか「まぁこんなおじさんが魔法少女になるのは勘弁してほしいな…」

仁美「それよりも竜馬さんたちがさっきの怪物を追って行ってしまいましたわ、
早く追いかけないと!」

一方その頃魔女を追いかけてる二人は…

???「よっしゃ!この辺り障害物が多いぞ、ここでヤツに取りつくんだ!」

謎の男が言うようにこの障害物の多い場所では魔女もスピードを落とし走行してた。

竜馬「よし今だ!ウインスコードに飛び乗るぞ!」

ガシッ

二人はウインスコードに見事追いつき飛び乗る事に成功した。

???「そんじゃちゃちゃっとこいつを引き剥がしちゃいましょうかね…
おや何やってんの?」

竜馬「駄目だ、飛び乗ったはいいが今だヤツにウインスコードの制御を乗っ取られている…」

???「ちょっとちょっとこいつ元の場所に戻ってくよ!」

竜馬「負けてたまるか、なんとしてでもウインスコードは取り戻す!」

だがそんな竜馬たちの前に更に魔女が出現した。

[落書きの魔女] アルベルティーネ

竜馬「また魔女が現れたのか!?」

???「なんかさっきのヤツよりもファンシーな感じなんだけど…」

アルベルティーネ「ビェェェェェェン!」

???「泣き出しちゃったんだけど俺傷つける様な事何も言ってないよ!?」

ドンドンドンドンドン!!

その時魔女に銃弾が浴びせられた、撃ったのはもう一人の謎の男だった。

ユージ「タカ!?」

タカ「ユージ、生きてるか!?」

竜馬「よし今だ!強制的に魔女を切り離す、SPカードイン、着化!」

ギーゼラ「グギャアァァァァァ!?」

ギーゼラの悲鳴とともに変形したファイヤースコードからギーゼラは離れていった。

ユージ「タカ、俺の事心配してくれたんだね!」

タカ「馬鹿!気持ちの悪い事言ってんじゃねーよ、あいつが事件の黒幕なんだな。」

バイクル「ところであんたらタカさんとユージさん言うんかい?」

タカ「あれ?そういえばまだ自己紹介してなかったっけ?」

ユージ「港署のセクシー大下と、」

タカ「ダンディー鷹山です、よろしくベイビー!」

まどか「セクシー大下?」

さやか「ダンディー鷹山?」

仁美「今時ベイビーなんて仰る古風な方がいらっしゃるのですね、
珍しいですわ。」

ウォルター「港署の鷹山、大下といえば警視庁でも悪名知れ渡ってる
『あぶない刑事』の事か!?」

ユージ「おいおいタカ!俺たち有名人じゃないの?
ウォルターくんだっけ、サインしてあげようか。」

さやか「ちょっと今はそんな事してる場合じゃないっつーの!」

ユージとタカが喋ってる間にアルベルティーネが攻撃を仕掛けてきた。
そしてウインスコードから離れたギーゼラも姿を変えバイク形態になり襲い掛かってきた。

ファイヤー「このバイクの魔女は私が倒す、そっちは任せて大丈夫か?」

ウォルター「イエッサー!」

バイクル「まかせてちょ!」

ゆま「ゆまも頑張るよ!」

ファイヤー「大下さん、あなた方にも協力をしてほしいんだが…」

ユージ「まぁ同じ警察だしね、このセクシー大下に任せなさい!」

タカ「安請け合いすんじゃないの…まぁ暇だしやってやるけどね…」

ファイヤー「みんな頼んだぞ!」

ファイヤースコードはギーゼラを追いその場を離れていった。

そして残ったバイクル、ウォルター、ゆま、タカ、ユージの4人で、
魔女デイトリックM-2レーザーパルスガンを倒す事になった。

ドンドンドンドン

アルベルティーネに銃弾を浴びせているがどうしても決定打に欠けていた。

>>370
訂正

魔女デイトリックM-2レーザーパルスガンを倒す事になった。×

魔女アルベルティーネを倒す事になった〇

ユージ「クッソ!あの野郎…平然としてやがるぞ…」

タカ「ユージ、俺が突っ込むから援護してくれ。」

そしてタカはバイクルのところに行きある相談をした。

タカ「なぁバイクルくん、女紹介するから魔女のとこまで俺を乗せてくれない?」

バイクル「けどワシのタイヤじゃ直進しか出来んで…あと誰を紹介してくれんかいな?」

タカ「あぁ俺バイクの運転上手いからその辺大丈夫、
それと横浜の女の子みんな美人ばっかだから安心していいよ♪」

ウォルター「それは本当ですか?」

ユージ「ちょっとタカ!俺を差し置いて女の子紹介するのは駄目じゃないの!」

ゆま「ゆまにも紹介して!意味わかんないけど…」

バイクルだけでなく全員がタカの甘言に釣られてしまった。

タカ「わかったわかった、お前らまとめて女紹介すっから俺の手筈通りやれよな!」

ウォルター「イエッサー!」

バイクル「まかせてちょ!」

ユージ「一丁やったろうじゃないの!」

ゆま「ゆまも!ゆまも!」

まどか(なんだろう…何故かみんな邪な気持ちで戦ってるように思えるよ…)

バイクル「さぁタカさん!乗ったてや!」

バイクルの背中に跨ったタカはどこからか取り出したショットガンで魔女に応戦した。

ウォルター「デイトリックM-2レーザーパルスガン!」

ユージ「おらおら!こっちだよ魔女ちゃん!」

二人を援護ているウォルター&ユージ
そしてバイクルのバイクモードで魔女アルベルティーネに接近しタカは
その頭上に取りつくことに成功した。

タカ「これで終わりだ、さようならお嬢ちゃん…」

ダンダンダンダンダン!

アルベルティーネ「ギャァァァァァァ!」

ショットガンによる近距離の連射により魔女アルベルティーネは消滅した。

一方ファイヤーの方は…

ファイヤースコードとギーゼラバイク形態の激しいカーチェイスが行われていた。

ギーゼラは全速力で振り切ろうとしたが先ほどのウインスコードと違い
最高時速850kmのファイヤースコードを振り切る事は不可能であった。

ブロロロロロロ

ファイヤー「逃がすものか、ケミカルディスチャージャー!」

プシュウウウウウ

ギーゼラ「グギャァ!?」

ファイヤーはケミカルディスチャージャーをギーゼラの足元に当てさせ
動きを封じた。

ファイヤー「今だ、レーザーレールガン発射!!」

ドヒューン!ドヒューン!

ファイヤー「止めだ、ギガストリーマーマキシムモード!
プラズマ光波弾発射!!」

ギーゼラ「グァァァァァァ!」

ギーゼラは消滅、2体の魔女が消滅したことにより魔女の結界は消滅した。

ユージ「おお!元の場所に戻れたようだぜタカ!」

タカ「どうやらそのようだな、まったく人騒がせなヤツらだったぜ。」

まどか「竜馬さんだ!竜馬さんも無事だったんだね!」

竜馬「あぁもう大丈夫だよ、危ない目に合わせてすまなかったね」

そして竜馬は今回助けてくれたタカとユージにお礼を言った。

竜馬「今回は助かりました、あなた方がいなければ僕たちは恐らく…」

タカ「よせよ、男から礼を言われるのは好きじゃない。」

ユージ「そういう事、俺たちに礼を言っていいのは大人のキレイな女だけ♪

コソコソ

ウォルター「タカさん…くれぐれも女の子の件よろしくお願いします。」

バイクル「隊長も本部長も堅苦しいとこあるんで内密で頼むわ…」

タカ「OK、OK、すべて任せておきなさい。」

ゆま「ゆまもゆまも♪」

まどか「何の話をしてるんだろ?」

仁美「けど何だか邪な感じがしますわね。」

ユージ「あぁところでさ竜馬くん、その『僕』っていうの
ガキっぽいからやめといた方がいいよ、もっと堂々と『俺』って言った方がいいかもね。」

竜馬「わかりました大下さん、『俺』も今後気を付けます!」

特命係―――

右京は係室の自分のPCである事柄を調べていた。

右京「やはり思った通りです。」

カイト「どうかしたんすか?」

右京「先ほどウインスペクター本部を覗いたのですが、
彼らはお留守のようでした。」

カイト「まぁ…特警さんはうちら暇な特命と違ってお忙しいですからね…
特命と特警…同じなのは『特』の字だけで仕事内容がこうも違うってのも珍しいっすよ。」

右京「彼らが忙しいのはいつもの事ですが問題はウインスペクターが
ここ一ケ月近く見滝原市に出入りしている事ですよ。」

カイト「それが何だっていうんですか?まだ事件の裏付けでもしてるんじゃないっすか?」

右京「キミ…特警に入りたいと言っていた割には洞察力が0に等しいですね。
それでは特警どころかもう一度交番勤務からやり直した方がいいんじゃないですか?」

カイト「ムッ!じゃあ何だというんですか!?
大体見滝原で起きた銃器の紛失事件はウインスペクターが犯人逮捕して解決したじゃないっすか!!」

右京「いいえ、恐らくまだ解決などしていません。
解決していたら彼らはとっくにICPOに出向してるはずです。」

カイト「まさか見滝原の事件がまだ続いてるっていうんですか!?」

右京「僕も気になって見滝原市の過去数年間の事件を調べていたのですが、
あの街は地方都市としてはあり得ない程の犯罪率の高さです。
これは果たして偶然なのでしょうか?」

そう言って右京はカイトに自分が先ほどまで閲覧してたPCを見せた。

カイト「杉下さんが調べた資料…おいおい何だよこれ…
自殺や事故の発生率が都内と同じ…いやそれ以上じゃないっすか!?」

右京「そうです…この数字は明らかに異常を示しています。
恐らく見滝原市に事故や自殺を誘発する何かがあるとみて間違いありません。」

カイト「そういえばこの前香川さんのお見舞いに行った時…バイクルと
ウォルターと一緒にいた女の子たちが言ってた
『魔法少女』と『魔女』とかいうのが関係してるんじゃ?
あの後杉下さんの推理を聞いた香川さんも急にどこかいなくなっちゃうし…」

右京「『魔法少女』と『魔女』…何も知らされていない我々がそれを
言葉通りに受け止めるべきか、
それともその言葉が何かの比喩の一種かはわかりませんが、
恐らくはこの見滝原市の一連の事件に深く関わっているのは確かです。」

カイト「どうします?俺たちも動きますか?」

右京「その方がいいかもしれませんね、恐らくあと数日中に…
いえ早ければこの2、3日以内に見滝原市で何か大規模な異常事態が発生するはずですから…」

右京「見滝原市の銃器の窃盗事件、過去数年間の見滝原市の事故や自殺の多発、
ここ最近のウインスペクターの見滝原市への出動回数…
つまりここ過去数年に及ぶ事故や自殺が相次ぐ見滝原市で、
何者かが自衛隊から銃器を盗んでまで『何か』…
これは恐らく『魔法少女』か『魔女』の事でしょうね。
ちなみに僕の推理ではこの『魔法少女』か『魔女』が見滝原市で、
事故や自殺を引き起こしている元凶だと思っています…
それに対抗しようとしているのです。
そしてここ最近のウインスペクターはほぼ毎日見滝原市に赴いています、
それだけ既に事態は切迫しているはずですよ!」

カイト「よっしゃ!了解っす!!
けどウインスペクターでも対応が困難じゃ俺らはどうすれば…」

右京「伊丹さんが以前上手い事を言ってくれましたね、
今こそ特命ネットワークを使いましょうか…」

角田「よぅ!って暇じゃないんだね…」

右京「残念ながら暇ではありません、これから忙しくなりますから…」

続く

ちょっとわかりづらいと思うので補足
???→ユージ
??→タカ
トロい動物→トオル
です
あぶデカ入れたのは同時期にやってた刑事モノだし同じ東映だからという理由です。

採掘場―――

ほむらたち魔法少女の特訓も終盤を迎えようとしていた。

杏子「このクソッタレな特訓もようやく終わるな…」

マミ「思えばよく耐えられたものだわね。」

織莉子「何度死ぬような目に合った事か…普通の人間だったらとっくに死んでたわね…」

キリカ「私はキリカがいなかったらこんな特訓即効ボイコットしてたよ。」

ほむら「無駄口叩かないで、来たわよ。」

正木「魔法少女の諸君、これまでの特訓をよくぞ耐えた!
これより最終課題に入る、出てきたまえ!」

ガシャン ガシャン ガシャン

そして出てきたのが警視庁がロボット犯罪に対応するために開発した新型ロボ、
MX-A1であった。

それに三人の人間もいた。
一人はMX-A1を開発した警視庁特殊装備開発班メンバーの一人三枝かおる。
二人目はMX-A1プロジェクトの責任者である時実博士。
そして三人目がMX-A1開発プロジェクトを推進した民間企業、帯刀コンツェルンの総帥帯刀龍三郎であった。

帯刀「フフフ…正木本部長、今回は私の申し出を受けて頂きありがとうございます。」

正木「いや…私は呼んではいないのだが…」

時実「申し訳ありません正木本部長…彼はこのプロジェクトの出資者でして…
今回のプロジェクトは上からの要望もありましてどうしても実現しなければならんのです。」

かおる「本部長…それよりもあの子たちは一体…?」

時実博士の助手のかおるはさすがにこの場に場違いそうなほむらたちの存在に疑問を持った。

杏子「おい見ろよこいつ!全身武器だらけだぜ!」

マミ「バイクルさんやウォルターさんとは雰囲気が違うようだけど…」

織莉子「見た目だけでもわかるけどロケットランチャーにミサイル…
警察が憲法9条破ろうとしてるわ…」

キリカ「織莉子大丈夫だからね!あんなヤツにキミを手出しさせたりしないよ。」

ほむら「それで本部長、まさかこいつと戦えとでも?」

正木「そうだ、最終試練はこのMX-A1との模擬戦を行う。」

全員「「マジで!?」」

時実「馬鹿を言わんでください本部長!彼女たちは子供じゃないですか!?」

かおる「そうですMX-A1は対ロボット戦を想定して設計されています…
彼女たちでは最悪死んで…」

杏子「おいアンタら…私ら舐めるんじゃねーぞ!
私らはこれでも魔法少じ…モガモガ!?」

マミ「佐倉さんストップ!」

杏子はかおるたちがこちらを見くびってると思い自分たちが魔法少女だと告げようとしたら
思わず口止めされた。

杏子「何しやがるマミ!?」

マミ「あなたこそ何を考えてるのよ?私たちが魔法少女なんて簡単に言い触らさないで!」

ほむら「それにしてももう一人の男…いい歳してペロペロキャンディ舐めてるわよ…」

キリカ「おまけにヤクザっぽいし何で逮捕されないんだろ?」

織莉子「あの男…確か帯刀コンツェルンの総裁よ、裏で悪どい商売をしてるって前に
お父様が仰ってたわ…」

正木(帯刀龍三郎…以前から公安がマークしてた人物だが、まさかMX-A1プロジェクトの
出資者だったとは…
以前ブライアンの事件でもこの帯刀がブライアンをあのような戦闘ロボに改造し
セーフティシステムを外したという情報がある。
どうでもいいがこの男、誰かに似てるような気がするんだが気のせいか?)

帯刀「いやぁ正木さん、MX-A1のテストに中学生の子供を使うとは
あなた意外と悪党ですなぁ、ハハハ!」

正木「心配無用です、彼女たちは私の教え子ですので…それと私はMX-A1プロジェクトは
賛同していませんのでね…
あのような重装備、警察官が所持するものではない。」

帯刀「甘いですよ正木さん、これくらいの武器でもなければこれからのハイテク犯罪には
対応出来ないでしょうよ。
だからあなたのとこのウインスペクターは手緩いんですよwww
それでこの子たちは何ですか?万引きでもしてその更生の一環ですかな??」

さすがの帯刀もほむらたちの正体がわからず馬鹿にした態度で魔法少女たちを見下していた。

杏子「あの野郎馬鹿にしやがって!ぶっ飛ばしてやる!!」

マミ「佐倉さん落ち着いて!相手は一般人なのよ!?」

ほむら「大体あなたが万引きやったのは確かでしょう。」

キリカ「そう言う暁美だって自衛隊から武器盗んだくせに…」

織莉子「ところであのMX-A1というロボット…全然喋らないけど大丈夫なのかしら?」

かおる「心配いらないわ、彼…MX-A1は凶悪な犯罪者を逮捕するのが目的だから
一般人に危害を加える事なんて絶対にないわ。
何なら話してみる?彼って意外と優しい人なのよ。」

かおるはそう言ってほむらたちにMX-A1を近づけた。

マミ「ちょっとどうしましょう!近づいてきたわ…暁美さんあなたなんとかしてよ…」

ほむら「年上のくせに頼りないわね、何で人見知り…じゃないロボット見知りするのよ?」

キリカ「けどこいつなんだか恐そうだよ…織莉子はこんなのに近付いちゃ駄目だよ!」

織莉子「あら、結構可愛いと思うんだけど…初めまして、私は美国織莉子です。」

杏子「私は佐倉杏子ってんだ、よろしくな!」

意外にも織莉子と杏子が率先してMX-A1に話しかけた、するとその挨拶に
反応するかのようにMX-A1も語りかけてきた。

MX-A1「オリコ…キョウコ…ハジメマシテワタシハMX-A1トイイマス。」

杏子「おいこいつ喋ったぜ!?」

ほむら「まぁバイクルやウォルターも喋るんだしそこは驚かなくても…」

MX-A1「ワタシハヒトビトヲマモルタメニウマレマシタ、
ワタシノモクテキハヒトビトノヘイワヲマモルコトデス。」

かおる「MX-A1はバイクルとウォルターを元に作られたの、つまり彼らの弟になるわ。
けど彼はまだ生まれたばかりで、バイクルたちほど感情豊かじゃないの。
出来ればあなたたちからも彼に話しかけて頂戴、そうすれば彼は成長してくれるから。」

マミ「え~と初めまして私は巴マミって言うの、わかる?」

MX-A1「ハイマミ、リカイシマシタ。」

キリカ「呉キリカだ、よろしく。」

ほむら「暁美ほむらよ。」

MX-A1「キリカ、ホムラ、インプットカンリョウシマシタ。」

マミ「もう!あなたたちはもっと積極的に関わりなさいよ!!」

キリカ「正直織莉子以外どうでもいい…」

ほむら「私もまどかとしか…」

杏子「お前らあの特訓やってもその人見知り直らねえのかよ…」

MX-A1「ミナサン、コレヲアゲマス。」

そう言ってMX-A1はどこからか持ってきた花をほむらたちに渡した。

マミ「まぁ!ありがとう、MX…なんか名前が言いづらいわよね…」

杏子「面倒臭えからえっちゃんでいいだろ、ありがとなえっちゃん!」

キリカ「ていうかこれその辺に生えてるの拾ってきただけじゃ…」

織莉子「キリカそういう事言わないの!ありがとうえ~と、えっちゃんさん!
キリカも本心じゃありがとうって言ってるわよ。」

ほむら「女性に花を贈るなんて礼儀がなってるわね、誰から教えてもらったのかしら?」

MX-A1「カオルハワタシガウマレタトキ、ハナヲクレマシタ。
デスカラヒトハ、ハナヲアゲルトヨロコンデクレルトオモッタノデス。」

杏子「花か…そういえば昔モモがよくくれたっけかな…」

杏子はMX-A1がくれた花を見て自分の妹のモモの事を思い出して
そして思わず泣いてしまった。

杏子「モモ…」

MX-A1「キョウコ…ソノメカラデテルエキタイハナンデスカ?」

杏子「液体?ば…違えぞ!別に泣いてるわけじゃ…」

MX-A1「ナイテル?カナシイノデスカ?」

杏子「悲しいから泣いてるわけじゃないさ、ただ…ちょっと思い出しただけだよ。」

MX-A1「カナシクナイノニナイテル…ヨクワカラナイ…」

杏子「今はわからなくたっていいさ、えっちゃんにだってその内わかる事だよ。」

良い感じに触れ合う魔法少女たちとMX-A1、だが一人だけこんな茶番に付き合えるかと
思っている男がいた。

帯刀「正木さん、私は暇じゃないんだ!?
こんなつまらん茶番劇は終わらせて早くMX-A1の模擬戦を開始してくれないか!」

正木「まったく短気な人だ、子供たちとロボの触れ合いもMX-A1の成長には
大事な事だろうに。
よしみんな、それではこれより模擬戦を行う!」

正木「模擬戦は相手にこの銃に入っているペイント弾をそれぞれの頭に当てればいい。
これなら双方に負傷は起きないはずだろう。」

杏子「よっしゃ!さっそく変身…」

正木「待て!」

杏子が魔法少女に変身しようとした時思わず本部長に止められてしまった。
そして小声で話しかけられた

正木『すまんが変身は無しだ、あの帯刀に魔法少女の存在は知られたくはない。』

本部長は当初来るはずのない想定外の客を警戒しほむらたちの正体を隠そうとしてた。

織莉子「それはわかりますけど…」

ほむら「あんなロボ相手に生身で勝てるわけが…」

正木「大丈夫、MX-A1はまだ生まれたばかりの赤ん坊。
対してキミたちは歴戦を経験した戦士だ、力の身がすべてでない事を見せてやるといい。」

杏子「へへっ戦士か、そう褒められるとなんだかやってやれそうな気がするぜ!」

キリカ「佐倉は単純すぎるよ、いくらなんでもロボット相手に素手はきついのに…」

織莉子「キリカ、やる前から諦めようとするのはあなたの悪いところなんだから。
あえて困難に挑戦してこそ人間は成長するものよ。」

正木「織莉子の言う通りだ、キミたちは既に戦士としての精神と力を十分に備えた。
今こそその力を試す時だ!」

マミ「なんだかやる気になったわ!」

ほむら「意外と単純ねマミ、けどそうね…この程度の事で根を上げてたら
ワルプルギスの夜を倒せない。
ここは敢えて挑戦を受けましょう!!」

こうして魔法少女たちとMX-A1の模擬戦が開始された。

??「やっと見つけたよ…どうやら全員揃ってるようだね、今なら…」

模擬戦が開始された―――

杏子、キリカが接近して迎え撃とうとしたがさすがにMX-A1は二人の接近を許さず
即ペイント弾で二人を攻撃しようとした。

ベチャッ、ベチャッ

杏子「危ねえ、危うく当たるとこだったぜ。」

キリカ「佐倉は無謀すぎるんだ、もっと考えて行動しろよ。」

杏子「あ“ぁ!私に指図すんじゃねえぞ!?」

マミ「二人ともこんな時に喧嘩はやめて!」

ほむら「フォーメーションを組みましょう。
キリカ、杏子は前衛、私とマミ、それと織莉子が後方で援護するわ!」

そして5人はフォーメーションを組みMX-A1に挑んだ。
さすがに本部長の特訓を受けただけあって動きは完璧だった。

MX-A1「コウゲキガアタラナイ、ウゴキガヨソクフカノウ…」

杏子「どうだえっちゃん!私らの力だって中々のモンだろ!」

マミ「佐倉さん、私たちの援護射撃のおかげというところも忘れずにね!」

一方この光景を見てた帯刀は…

帯刀「まったくつまらん茶番だ…MX-A1の性能はこんなお遊戯で発揮できるわけがないだろ!
おい時実…貴様正木の目を盗んで…」

時実「馬鹿な…本部長の前でそんな事出来るわけが…」

帯刀「いいから言う通りにしろ!でなければ我々はこのプロジェクトから降りるぞ。
そうなると一番困るのは貴様じゃないのか?」

時実「わかりました…やります…」

そして二人のやりとりを覗いてたかおるは…

かおる「二人とも何の話をしてるのかしら?」

この時点ではかおるも、まさかこの後あんな大惨事になるとは思ってもみなかった…

そして模擬戦では
最初こそMX-A1が優勢であったもののフォーメーションを組んでから魔法少女たちに
さすがのMX-A1も徐々に押され始めていた。

正木「よーし、いいぞみんな!一気に畳み掛けろ!」

ほむら「言われなくてもそうするわ、マミ、織莉子、私たちも前に出るわよ!」

マミ「わかったわ、暁美さん!」

織莉子「ええ!」

キリカ「これで終わりだ!」

杏子「喰らえ、えっちゃん!」

ベチャッ ベチャッ ベチャッ ベチャッ ベチャッ 

そして5人のペイント弾が一斉に命中しこの模擬戦はMX-A1の敗北に終わった。

同じくこの光景を目にした帯刀と時実博士は…

時実「馬鹿な…私のMX-A1が子供に負けただと!?」

帯刀「さて時実、ここで行動を起こさなければ貴様は
子供に負けた戦闘ロボを作った無能科学者のレッテルを貼られて警視庁を去る事になる、
そうなれば貴様を受け入れるところなんてあるわけがないだろうなぁ…」

時実「わかった…やってやる!私のMX-A1がたかが子供如きに負けるわけがないんだ!?」

そんな状況とも知らず模擬戦場では…

マミ「やったわ勝ったわ!私たちの勝利よ♪」

ほむら「本当に魔法無しで勝てるなんて…」

織莉子「…」

キリカ「あれ?どうしたの織莉子?嬉しくないの…」

杏子「えっちゃん、アンタも結構やるもんだぜ!
だが私らを相手にするにはちょっと早かったけどな!」

そしてすべての特訓を終えた魔法少女たちに本部長が語りかけてきた。

正木「みんなよくやった、これですべての特訓が…」

織莉子「みんなえっちゃんから離れて!?」

織莉子が予知で危険を察知したと同じ時にMX-A1が不気味に稼働し始めた。

MX-A1「抹殺…抹殺…」

杏子「どうしたんだよえっちゃん?模擬戦は終わったんじゃ…」

MX-A1「抹殺!!」

ドーン

MX-A1は暴走しミサイルを発射、手当たり次第周りを攻撃し始めたのだ。

杏子「おいえっちゃんどうしたやめろ!?」

マミ「佐倉さん危ない!えっちゃんやめて!!」

かおる「MX-A1やめなさい!何でこんな事を…ひょっとしてあの時…」

正木「どういう事だ!?模擬戦は終わったんだぞ、何でこんな事になる!?」

かおる「本部長!先ほどから時実博士と帯刀さんがいないのですが…」

正木「何だと!まさか…」

その頃帯刀と時実博士の二人は模擬戦場から少し離れた場所でMX-A1に魔法少女たちの抹殺指令を送っていた

時実「すみません本部長…しかし私にはもう後がないんだ…」

帯刀「心配せずとも全員不慮の事故で死んだ事にすれば問題ない、さぁ皆殺しにしろMX-A1!」

MX-A1「抹殺!抹殺!全てを抹殺!」

帯刀の陰謀によりMX-A1はこの場にいる者全てを抹殺する命令を実行した。

かおる「駄目です、時実博士がいなければMX-A1は止まりません…」

正木「おのれ…二人を探さなくては!キミたちはMX-A1をなんとか足止めしてくれ!」

ほむら「まったく…悪いけどもう変身するわよ!」

杏子「…だな、じゃないとこっちがやられちまうよ…」

マミ「行くわよ!」

パァァァァァ

そして全員魔法少女に変身しMX-A1と戦闘を開始した。

キリカ「ふふん遅い!遅い!そんな鈍臭さじゃ…ってうわっ!?」

キリカが接近して攻撃しようとしたが既に抹殺指令の出されたMX-A1は
先ほどの模擬戦と違い火器解禁されたため容赦ない攻撃を行っていた。

ドーン ドーン ドーン

MX-A1の激しい銃撃戦にほむらたちは防戦一方となり身を隠すのが精一杯であった。

時実「やったー!最早誰一人太刀打ちできない、私の作ったMX-A1は最強なんだ!!」

帯刀「よくやった時実、
これだけの力があれば我々はようやく世界征服に打って出れるだろう。
だがあのガキども急に妙な格好に変身しだしたのは…
正木が連れてきた連中だからただ者ではないと思っていたが一体何者だ?」

だが帯刀が疑問を感じた瞬間彼の後頭部に銃口の冷たさが当たった。

正木「そんな事を疑問に思っている暇は無いぞ帯刀、時実!
早くMXA-1を止めてもらおうか!?」

本部長は魔法少女たちがMX-A1を足止めしてる間にようやく帯刀たちの居所を突き止めたのだ。

時実「本部長…そんな…どうしてここが!?」

正木「マドックスにそちらが命令を発信してるのを逆探知してもらったのさ、
さて貴様ら…事情は後で聞くとしてまずはMX-A1を止めてもらおうか。」

時実「勘弁してください…私のMX-A1が子供なんかに負けるわけには…」

帯刀「まぁ観念しましょうや、博士…もう終わりのようだ…」

正木(帯刀…やけにあっさり観念したな…)

帯刀「まぁ終わるのはアンタらの方だがな!」

ダンッ!

そう言って帯刀はいきなりMX-A1を制御していた装置を破壊した。
これでもうMX-A1の暴走は止められなくなってしまったのだ。

正木「貴様…どういうつもりだ!?」

帯刀「フハハハハ、これでもう誰も助からない!俺たちはこの場を去るが
あんたは大事な子供たちを守れるのかな?」

そう言って帯刀は前もって用意しておいた車で時実を連れてその場を去ってしまった、
残った本部長はMX-A1の暴走を食い止める事を専念しようと帯刀の追跡を断念せざるを得なかった。

一方ほむらたちは本部長がMX-A1を止めてくれるものと思いなんとか
MX-A1の足止めをしていた。

マミ「くっ…この火力…私のティロ・フィナーレより威力が上だわ…」

キリカ「あぁ、あの恥ずかしい必殺技か…あまり基準がわからないけど…」

ほむら「そんな事よりも本部長はまだなの?もうこっちも持ち堪えそうにないわ!」

織莉子「予知で確認できました、本部長はあの二人を止めるのを失敗したようです…
もうあのMX-A1は止まりません…破壊でもしない限りは…」

MX-A1「抹殺!抹殺!悪は許さない!」

かおる「そんな…彼はただ操られているだけなのに…」

そんなかおるの嘆きも虚しくMX-A1の攻撃は止まらない、それどころかそんなMX-A1に
加担する者さえ現れてしまった。

QB「やぁみんな、ようやく探し出せたよ。
この数日間もの間キミたちは魔法を使わなかったからね、探知するのに手間がかかってしまったよまったく…」

ほむら「QB…こんな時に!」

杏子「邪魔だ!引っ込んでろ!」

QB「そうもいかない、こちらにも事情があるんだ。
さて丁度いい人形だね、こいつにコレを使えば…」(ポイッ

QBがMX-A1に向かって投げた物…それは孵化寸前のグリーフシードであった。
いくらMX-A1でも5人の魔法少女を相手に、完璧に勝利できる勝算は五分五分と判断した
QBは加勢すべくグリーフシードと機械の融合を考えたのだ。

魔女MX-A1「グギャァァァァァ!!」

結果は成功だった、魔女とMX-A1は見事に融合を果たし魔法少女たちに襲いかかってきたのだ。

杏子「どうなってんだよおい!?えっちゃんが魔女になっただと?」

キリカ「嘘だろ…今だって苦戦してるのに敵がパワーアップするなんて…」

ほむら「機械と魔女の融合なんてこれまでのループではあり得なかった…
おのれインキュベーター!?まさかこんなとこで窮地に立たされるなんて…」

QB「悪いがこのままキミたちを無事に見滝原に帰らせるわけにはいかないんだ、
このままキミたちが見滝原に帰り、もしもワルプルギスの夜を倒せば僕は
鹿目まどかとの契約をする機会を失ってしまう。
だがここでキミたちが死ねばワルプルギスの夜に立ち向かうものは誰もいなくなり、
鹿目まどかは契約しなければいけない状況になる。」

杏子「へんっ!私らがいなくてもウインスペクターやゆまがいる、
それに私らだってこんなとこじゃ死なねえ!お前の思い通りになってたまるかよ!?」

QB「ハァ…杏子、キミはワルプルギスの夜を甘く見過ぎている。
正直僕の見た限りじゃウインスペクターの脆弱な装備じゃそこらの魔女は倒せても
ワルプルギスの夜が相手じゃねぇ…蟻が像に立ち向かっていくようなものさ…
だがそこにキミたちの力が加わるとなれば話は別さ、希望の目は少しでも
摘み取っておかないと何が起こるかわかったものじゃない…だろう暁美ほむら?」

ほむら「そんな事言っていいのかしら?
私たちがここで死ねば魔女化する際のエネルギー回収が出来ないわよ。
それも魔法少女5人分よ、お前にとっては痛手じゃないの?」

QB「構わないよ、鹿目まどかの圧倒的なエントロピーの前じゃ、普通の魔法少女5人分の
エネルギー回収なんて比じゃない、そのためなら目先の利益なんて…」

織莉子「ほむらさん…QBに何を言っても無駄、MX-A1を倒してこの場を切り抜けましょう。」

杏子「おい待てよ!えっちゃんは操られているだけなんだろ…何も倒さなくても…」

織莉子「先ほど言ったけど彼の制御はもう効かない、おまけに魔女と同化してしまって
元になんか戻せるわけがないわ…」

キリカ「織莉子の言う通りだ、こっちはあいつを助けてる余裕なんかない…
見ろ、こっちに向かって襲ってくるぞ!」

キリカの言う通りであった、MX-A1の暴走は益々酷くなり採掘場に銃弾とミサイルの
雨が降り注いだ。

かおる「きゃぁぁぁぁぁ!?」

マミ「かおるさん大丈夫ですか!?このえっちゃんいい加減にしなさい!
この人はあなたの大事な人なのよ…キャァッ!」

マミはMX-A1を説得しようと前に出たがそれが仇となり銃弾が足に当って身動きできなくなった。

杏子「マミ…しまった!?」

そしてMX-A1の銃口はマミの頭上に向けられた。

ほむら「マミ!?」

キリカ「巴!?」

織莉子「マミさん…でもこれはまさか…」

かおる「お願いMX-A1!殺さないで!!」

そして駆けつけた本部長も…

正木「マミ…こうなれば変…」

???「待ってください、ここは私に任せてください!」

その時本部長を横切りある男がこの戦場を駆け巡った。

そしてマミは…

マミ「もう駄目…殺される!?」

魔女MX-A1「抹殺…ま…」

その時MX-A1が一瞬だけ躊躇したようにマミは思えたが、それでもやはり攻撃を止めない
MX-A1は止めを刺そうとする。

だが次の瞬間…

だが次の瞬間…

???「マクシミリアンガン!」

ドゥッ!ドゥッ!ドゥッ!

魔女MX-A1「ギャァァァァ!?」

その場にいた者、誰もがいきなり現れた乱入者に驚いた。
男は銀色のメタルアーマーに身を包みこみ風貌はウインスペクターのようであった。

マミ「私助かったの…けどあなたは…?」

杏子「あれもしかして竜馬の兄ちゃんか?」

キリカ「いや竜馬は赤いだろ…彼は銀色だよ。」

ほむら「けどあの男の姿…ウインスペクターと似てるわ…」

かおる「そういえば資料で見た事あるわ…確か…」

QB「あの男…まさかこんなところまで追ってくるなんて!?」

正木「まさかこんなところで会えるとはな…かつて対バイオロン用に開発された
『JIBAN PROJECT』の被験者…」

織莉子「そう、彼の名は機動刑事…」

ジバン「機動刑事ジバン!!」

マミ「ジバン?」

ジバン「やぁ、また会ったねマミちゃん。」

マミ「あなたもしかして直人さん!?けどどうしてここが?」

ジバン「私はキミと別れた後、ずっとQBの動向を探っていたんだ。
そしてヤツらの一匹が見滝原の街を離れたので気になって追って来たら
こんな事態になっていたとは…」

QB「機動刑事ジバン…僕の別個体を何体も殺し回っているという情報はあったが
まさかこんなところまで追いかけて来るとは…
悪いが僕はここで失礼す…」

パーンッ

ほむら「このまま逃がすわけないでしょう。」

ほむらの銃弾によりQBはそのまま倒れこんだ。

杏子「さてこれで目障りなヤツは消えた、さっさとえっちゃんどうにかしねえとな!」

ジバン「ハッ!」

魔女MX-A1「グギャァッ!」

ガギンッ! ドガッ!

ジバンと魔女MX-A1の戦いが始まった、互いに一進一退の攻防戦であった。
だが魔女の力を得たMX-A1の力にさすがのジバンも次第に押されてしまった。

ジバン「喰らえジバンエンド!」

ガシッ!

ジバンの必殺技ジバンエンドも魔女MX-A1には通用しなかった。

かおる「MX-A1は過去に開発された警視庁の特殊装備のデータを分析して
最高スペックで設計されているわ、旧式のジバンじゃ太刀打ちできるわけが…」

正木「戦いの差は何もスペックで決まるものでは無い、キミとて先ほどの模擬戦で
この子たちがMX-A1に勝つところを見てたはずだろう!」

かおる「けどジバンは必殺技を破られているし…」

正木「それは彼が真の力を発揮できないからだろう…
ほむら!ジバンに例の物を渡してあげるんだ!」

ほむら「例の物?もしかして…わかったわ!」

ほむらは本部長から渡された特殊装備の中にジバン用の武器もあった事を思い出した。
それは…

ほむら「ジバン!これを使いなさい!」(バッ

ジバン「これはまさか!?」

ほむらがジバンに渡した物…それは…

ニードリッカー、パワーブレーカー、ダイダロス、
そしてジバン最強の必殺武器オートデリンガーが渡されたのだ。

ジバン「これは…ドクター・ギバとの戦いで全て失ったと思っていたのに…」

正木「それを我々が回収し修理しておいたのだ、さぁ装着するんだ!」

ジバン「パーフェクトジバン装備完了!行くぞ!!」

魔女MX-A1「グガァァァァ!」

杏子「おいえっちゃん!いい加減気付けよ!?
アンタだって本当はこんな事したくないんだろ!!」

キリカ「無駄だ佐倉、こいつはもう何を言ってもわからないんだ…」

杏子「黙ってろキリカ!おいえっちゃんよぉ、あんたは正義の味方になりたかったんだろ?
それなのに…悪党どもの所為でこんな操り人形にされちまって…
頼むよ!アンタだって正義の味方なんだ!目ぇ覚めてくれよ!?」

魔女MX-A1「グゥゥ…」

涙を流しながらMX-A1に語りかける杏子、そんな杏子をほむらは一人思うところがあった。

ほむら「杏子…」

ほむらは思い出していた、かつて幾つもの時間軸で魔女化したさやかを健気にも
呼び続けていた杏子の姿が重なってしまったのだから…

ほむら「やはり因果は繰り返すというの?」

織莉子「いいえ、人が信じれば必ず奇跡は起きるモノよ。」

織莉子が言った時だった、MX-A1が突然機能を停止したのだ、そしてMX-A1はその場にいた全員に語りかけてきた。

MX-A1「イマノウチダ、ワタシヲタオシテ…アナタタチヲキズツケタクナイ。」

マミ「やっぱりあなたにはまだ心が残っていたのね!?」

先ほどマミはMX-A1の攻撃を受けた際一瞬躊躇した行動を見せたのでもしやと思っていたのだ。

杏子「ふざけんな!アンタまだ何もしてないだろ、それなのに…なんだってこんな…」

MX-A1「イソイデ…モウモタナ…」

MX-A1に取りついている魔女が再び動き出そうとしていた。

荒らしが消えるまで中断します

ジバン「わかった、キミを倒す!」

杏子「待ってくれ!あいつはまだ…」

ジバン「悪いがもう余裕がない、MX-A1に取りついた魔女が彼の意志とは関係なく
動き出そうとしているんだ。」

杏子「なら…私が…私があいつに…えっちゃんにとどめを刺す!
これは私のけじめなんだ…だから私がやらなきゃいけねえ!」

ジバン「わかった、キミの意志を尊重しよう。」

ほむら「それなら私も協力するわ。」

杏子「ほむら…アンタはまどか以外無関心だと思っていたんだがなどういう風の吹き回しだ?」

ほむら「特に理由は無いけど強いて言うなら罪滅ぼしかしら…」

杏子「はぁ?」

織莉子「ほむらさん…」

織莉子は察していた、これまでの時間軸でほむらは魔女化したさやかを救出しようとした杏子を何度も見殺しにしていた。
これはそんなほむらが唯一してあげる罪滅ぼしなのだと…

ほむら「さぁ行くわよ二人とも!絶対に私から離れないで!!」

魔女MXA-1「ガァァァァァァ!!」

ほむらの合図と同時に魔女MX-A1は再起動してしまった、だがもう遅かった。

ほむら「時間停止!!」

この瞬間ほむら、そして一緒にいるジバン、杏子以外の全ての時間が止まった。

杏子「話には聞いていたがこれが時間停止か…すげぇな!」

ほむら「驚いている暇は無いわ、さっさとやるわよ!」

ジバン「わかった、マクシミリアンガン!ラストシューティング!!
受け取れ杏子ちゃん!!」

杏子「おう!行くぜロッソ・ファンタズマ!」

ズガガガガガガッ!!

ジバンの放ったラストシューティングのエネルギーを杏子は槍で受け止め
そしてロッソ・ファンタズマで分身しそのエネルギーを分断させ魔女MX-A1に喰らわせた。

ほむら「そして時は動き出す。」

魔女MX-A1「ギャァァァァ!?」

時が動き出したと同時に魔女MX-A1はいつの間にか受けたダメージにもがき苦しんでいた
そしてそんなMX-A1に間髪与える暇は無かった。

ジバン「オートデリンガーファイナルキャノン!!」

ドオオオオオオオン!

魔女MX-A1「ウギャァァァァァァァァ!?」

ジバンのオートデリンガーが命中し魔女MX-A1は消滅した。

魔女MX-A1に取りついていた魔女は消滅し、その場にはMX-A1の残骸が残った。

杏子「ごめんな、えっちゃん…こんな方法でしかアンタを助けてあげられなくて…」

マミ「佐倉さん…彼もきっと感謝してるはずよ、誰も傷つける事はなかったんだから。」

杏子を慰めるマミ、そんな二人にジバンが声を掛けた。

ジバン「大丈夫だ、彼はまだ生きている。」

杏子「何言って…だってこいつはさっき!?」

MX-A1「ガ…ガガ…キョウコ…マミ…ナゼナイテイルノデスカ?」

マミ「生きてる!けどどうして…さっき佐倉さんと直人さんが倒したはずじゃ?」

ジバン「彼のメモリー回路を外しておいたんだ、それで身体はボロボロだがなんとか
修理できるはずだ。」

杏子「アハッ!よかったなえっちゃん♪」

MX-A1「キョウコ…マタナイテル…ナニガソンナニカナシインデスカ?」

杏子「馬鹿!違えよ!これはだな…グスッ」

マミ「これは嬉し涙よ、人間は嬉しい時も涙を流せるのよ…」

MX-A1「ウレシナミダ?ワカラナイ…」

キリカ「まったくみんな涙脆いね、こんなんじゃワルプルギスの夜倒せないんじゃないのかい?」

ほむら「珍しく同感だわキリカ…」

織莉子「まったくあなたたちは…せっかくの場面で水を刺すのはおよしなさい。」

正木「ジバン、キミにまた警視庁に戻ってきてほしいのだが…」

ジバン「ですが私にはまだやるべき事が…」

正木「わかっている、インキュベーター、そしてワルプルギスの夜、
これらを倒すためにも我々の力だけでは駄目だ…
全ての力を結集しなければならん!協力してくれるな?」

ジバン「了解、機動刑事ジバン!只今をもって警視庁に復帰します!」

こうしてウインスペクターは特訓を終えた魔法少女、そして新たに仲間になった
機動刑事ジバンを迎えワルプルギスの夜を迎え撃つには万全の態勢を整えた。

続く

後日談

かおる「正木本部長、博士に代って今回の事は申し訳ありませんでした。
私は責任を取って警視庁を辞めます。」

正木「よしたまえ、何もキミが悪いわけじゃない。
帯刀と時実の二人の行方は既に緊急手配させてある、いずれ見つかるはずだ。」

かおる「私は警察を辞めてこのMX-A1を改良…いえ彼に新しい命を宿したいと思っているんです!」

正木「わかった、そこまで言うなら…それとMX-A1は私の方でキミの手元に来るよう手配しておく。」

かおる「ありがとうございます、それとあの子たちにもお礼を言っておいてください…
彼女たちがいなければMX-A1はきっともうこの世にいなかったでしょうから。」

この後三枝かおるはMX-A1を改良し彼はまったく新しい存在として生まれ変わった。
数年後、警察ですら対抗できない幾多の犯罪組織が出現し、その中には今回逃亡し
地下に隠れた帯刀隆三郎の姿もあった。
そしてそんな連中に立ち向かう謎のロボットが現れる事になるがそれはまた別の物語であった。

あ、帯刀って仮面ライダーZXこと菅田さんが演じられてたのね。そらV3もビックリするわな。
ここに来てジャンパーソンがゲスト参戦するわ、ジバンもここから正式参戦するわ・・・・・・。
ここまで来たら最後まで付き合う。期待してる。

ちょっと補足
ジバンは最終話でマクシミリアン以外の装備をドクターギバに壊されていたので
今回の話でようやく本領発揮できます。
MX-A1はまぁわかる人はわかりますがあのジャンパー着てる紫の人のプロトタイプです。
そして今回登場したかおるや帯刀は今確か東映youtubeで配信されてるのでそちらを観た方が早いです。
ちなみに時実博士…彼もTV版でMX-A1の開発責任者であり後にビルゴルディの開発者でもあります。

>>495
そうです帯刀を演じた菅田さんはZXで出てましたがイマイチわかりづらいネタだったようですねハイ。

見滝原市ワルプルギスの夜出現予測地点―――

ここにウインスペクター、魔法少女、機動刑事ジバンの三大勢力が集結していた。
住民の避難は既に正木本部長の指示の下行われており、街に残っているのは
彼らのみであった。

竜馬「あなたが機動刑事ジバン…田村直人先輩ですね、初めまして香川竜馬です。」

直人「こちらこそよろしく、俺は田村直人…またの名を機動刑事ジバンという。」

バイクル「噂には聞いとったけどアンタは隊長みたくクラステクター装着やのうて
サイボーグらしいわなぁ。」

ウォルター「バイクル失礼だぞ!失礼しました、田村刑事。」

直人「いやいいんだ、そう…僕は普通の人間じゃない。
バイオロンとの戦いで重傷を負ってしまったが、こうしてジバンとして
生きているのだからね…」

マミ「直人さんが仲間になってくれるなんて心強いわ!」

杏子「よろしく頼むぜ、直人の兄ちゃん!」

キリカ「よろしく、織莉子に手出したら殺すけどね。」

織莉子「キリカ!…すみません田村さん、この前は助けて頂きありがとうございます。
キリカも心の中ではお礼を言っていますので。」

ほむら「田村直人、預かっている物を返すわ。」

ほむらが盾から取り出した物、それはジバンのかつての友である
レゾン、バイカン、スパイラスの3体のメカであった。

直人「レゾン、バイカン、スパイラス、またお前たちと会えるなんてな!」

ほむら「こちらも前の戦いで壊れたのを回収して修復しておいたって本部長が言ってたわ。」

キリカ「車とバイクと…それにこりゃ戦闘機かい!?暁美の盾は本当に四次元ポケットだな。」

ほむら「私を何処かの猫型ロボットと一緒にしないで…」

織莉子「けどこれで備えは万全よ、あとはワルプルギスが来るまで…いえもうすぐ来るわ。」

織莉子の予知でワルプルギスが来るのを察知できた。
周囲に霧が出始め、そして使い魔の集団が現れたのだ。

杏子「出やがったな使い魔!」

ほむら「待ちなさい杏子、こいつらはこちらから仕掛けなければ何もしてこないわ。」

織莉子「今はワルプルギスの夜を倒す事に専念しましょう、ヤツが出現したと同時に
こちらの最大火力で一発勝負を決めます。」

竜馬「そのために使い魔はとりあえず放置しておくわけか、まぁこの辺りは既に
本部長が予め、関係各所に問い合わせて非難させてあるから問題ないが…」

バイクル「それでもこないな気味の悪い連中素通りさせるのはどうかと思うがね…」

ウォルター「我慢しろバイクル、まずはワルプルギスの夜が最優先だ。」

マミ「無駄な消耗は極力控えるべきね。」

直人「大丈夫、ワルプルギスの夜さえ倒せばすぐに使い魔の方も倒してやるさ。」

竜馬「みんな準備はいいな、行くぞ…着化!!」

竜馬の掛け声でその場にいた者が全員変身した。

『特警ウインスペクター』
ファイヤー、ウォルター、バイクル

『機動刑事ジバン』
ジバン、レゾン、バイカン、スパイラス

『魔法少女』
暁美ほむら、巴マミ、佐倉杏子、美国織莉子、呉キリカ

戦闘準備完了!!

そしてワルプルギスの夜が出現するカウントダウンが始まった。

5

4

3

2

1

0

[舞台装置の魔女]  ワルプルギスの夜

ワルプルギスの夜「「ウフフフフ……アハハハハハ!」」

ほむら「現れたわねワルプルギスの夜!」

杏子「こいつがワルプルギスの夜…噂にゃ聞いてたがよ…」

マミ「デカすぎるわ…普通の魔女の何倍もの大きさよ!?」

キリカ「けどこいつを倒さなきゃこの街が…いや私と織莉子の愛の生活が台無しにされる!?」

織莉子「この決着を予知しようとしたけど駄目!?…靄がかかったように見えないわ…」

ウォルター「こんな強大な相手に我々は勝てるのか?」

バイクル「やるしかないがね…ワシらの後ろには見滝原の人々がおるんだて!」

ジバン「そうだ、私たちがやらずに誰がやる!?」

そしてファイヤーも…

ファイヤー「さぁ行くぞ!ギガストリーマーマキシムモード!!」

ほむら「そうよ怖気ていられない…G4用武器の多目的巡航4連ミサイルランチャーギガント発射!」

マミ「ティロ・フィナーレ!」

杏子「ロッソ・ファンタズマ!」

キリカ「ステッピングファング!」

織莉子「オラクルレイ!」

ウォルター「ディスライダーアタック!」

バイクル「バイスピア!」

ジバン「オートデリンガーファイナルキャノン!」

ファイヤー「プラズマ光波弾発射!!みんな撃てーーーーーーー!!!!」

ファイヤーの号令で全員がありったけの火力をワルプルギスの夜にぶつけた。
そして…

とりあえずここまで
続きは夜やれたらいいなと思ってます。

避難所―――

現在この避難所に見滝原市民のほとんどが避難を終えていた。

まどか、さやか、二人の護衛にゆまとデミタス、それに現地で本部長も避難の指示を行っていた。

まどか「ほむらちゃん…竜馬さん…みんな…大丈夫かな…」

さやか「まどか…やっぱり心配?」

まどか「うん…」

ゆま「大丈夫だよ、杏子は強いんだから!」

デミタス「ウインスペクターも付いてるしね!」

本部長「それにほむらたちは私が鍛え上げたんだ、そう簡単に負けるものか。」

まどか「けど…なんだろうこの胸騒ぎ…本当に大丈夫だよね、ほむらちゃん?」

まどかの心配を余所に避難所を数台の車輌が横切ろうとした、それは
見滝原駐屯地に向かう護送車があった。
その目的は、ほむらが自衛隊より盗んだを武器を警視庁からここ見滝原駐屯地への
返却であった。

そしてそんな護送車を尾行する車が一台近づいていた…

ユージ「ねぇタカ…さすがにこれやばいんじゃないの?
自衛隊の武器盗もうとかなんてさ…」

タカ「しょうがねぇだろ、ここにはいつも武器調達してくれる、あのトロい動物はいねえし
おまけにこの辺りのヤクザや暴力団も武器押収されちまってるから、あそこしか取りに行くとこねえんだよ…」

ユージ「だからって俺ら公務員よ…捕まったらクビじゃすまないんだけど…」

タカ「うるさいんだよ!大体お前が
『まだ主賓(ワルプルギスの夜)が控えてるのにここで帰るのは後味悪い』
って言うからこんな街にいるんだろうが!?」

ユージ「あれ?そんな事言ったかしら?」

タカ「たくトボけやがって…どうやら護送車が止まったみたいだぞ…」

タカの言う通り護送車は何故か避難所の駐車場で止まった。

タカ「よーし、どうする?いつやる?」

ユージ「今でしょっ!!」

二人はいつものグラサンに口元に覆面を被せ出来る限りの変装(?)をして
武器を積んだ護送車に押し掛けた。

タカ「動くなベイビー!」

ユージ「俺たちは積んでる武器さえくれりゃそれでいいからね、
間違っても通報とかしないでくれると助かるんだけどな…」

だが護送車に乗っていたのは刑事風の男たちで二人が予想してた
反応とはまったく違った。

芹沢「今時…動くなベイビー?」

伊丹「間違いねえ…その趣味の悪いグラサンにブランドモノのスーツ…」

三浦「港署の大下、それと鷹山だな…ある人から連絡が入ってる、急いで出てくれ。」

タカ&ユージ「「ハイ!?」」

とある警察施設の格納庫―――

ここに特命係の右京とカイトが来ていた。
だが右京はその前に携帯で誰かと連絡を取っていた。

右京「えぇ…わかりました、それでは後はこちらで…」

カイト「杉下さん、早く携帯終わらせてくださいよ!」

右京「今終わりました、それよりも急ぎましょう。
見滝原市は既に緊急避難警報が発令されています、一刻の猶予もありません。」

カイト「ていうかここに何があるんすか?それに俺らなんかがこんな極秘施設みたいなとこ入って大丈夫なんですか?」

右京「既に前もって彼に準備をお願いしています、おやいらっしゃったようですね。」

そんな二人の前に施設の入口にある男が現れた。

??「杉下さん、お久しぶりですね、お待ちしていましたよ。」

カイト「あの…あなたは?」

神戸「あぁ…キミが新しく特命係に入った…初めまして、俺は神戸尊。
キミの先輩になるのかな、よろしくね。」

カイト「あなたが杉下さんの前の相棒の…初めまして甲斐亨って言います。
カイトって呼んでください、それと親父は関係ないのでよろしく!」

神戸(確か彼の親父さんって警察庁の甲斐次長…まさかその歳で反抗期じゃないよね?)

右京「ところで神戸くん、例の物は準備出来ていますか?」

神戸「あのですね、杉下さん…まずは言わせてもらいますけど僕は警察庁に復帰してから
階級も元に戻ってあなたよりも上の人間なんですよ!
いつまでもその上から目線は控えて頂けますかね?」

右京「それは失礼、…で用意出来てるんですか?」

神戸「あぁ…もういいです、一応言ってみただけですから…」

冗談交じりの会話がなされてる二人のところにもう一人の男が現れた。

大河内「神戸何をしている?
おや杉下警部、今回のこの騒動はあなたの仕業だと神戸から聞いてますよ。」

右京「おやおや、大河内さんまでいらっしゃいましたか。」

大河内「当然です、これだけのモノを動かすのは神戸一人の力じゃ不可能ですので。」

3人の会話に入れないカイトはなんとか会話に入り込もうと半ば強引に割り込んだ。

カイト「あのすいません!急いでるんですよね!だったら早くした方がいいんじゃないっすか!?」

右京「そうでしたね、早くしましょう。」

だが大河内はいつものしかめっ面に更に苦い表情を浮かべとある事を右京たちに告げた。

大河内「その前にたった今…一つ問題が発生しました、甲斐次長にこの件がバレまして…
今連絡が入っています。出ますか?」

そう言って大河内は甲斐次長からの連絡が入った携帯を右京に渡した。

甲斐「やぁ杉下くん、勝手にそれを動かしちゃ困るんだよ。
それは試運転だってまだだし…何より世間に公表すらされてないんだからねぇ…」

右京「困りましたねぇ…僕としても現在見滝原市で起きている非常事態にどうしてもコレが必要なのですが…」

カイト「この非常時にあの親父は…何でこんな嫌がらせすんだよ!?」

神戸「なるほど、甲斐次長はウインスペクターの正木本部長とは犬猿の仲…
それに今の警視庁と警察庁は以前発生した警視庁籠城事件(相棒劇場版2の事件)で、
ただでさえお互い毛嫌いしてる傾向もあるし。」

大河内「正木本部長と甲斐次長は意見からしてまったく合わないからな、
出来る限りの嫌がらせでもしたいんだろう…」

カイト「あぁもう!右京さん携帯貸してください!!」

右京から携帯を渡されたカイトはこう叫んだ。

カイト「いいか糞親父よく聞けよ!
今は見滝原の街の人たちが死ぬかもしれない大事な時なんだぞ!」

甲斐「この無礼者が…誰がお前と話なんかするものか…
さっさと杉下くんと代われ!?」

カイト「うるせえ!!アンタの勝手で見滝原の人たちを死なせてたまるか!!」

ガチャッ

カイト「さぁ早く行きましょう。」

このカイトのやり取りを見て唖然とする神戸と大河内。
いくら親子といえど仮にも警察庁の次長に!一介の巡査部長が
あんな暴言を吐くなどとありえない光景なのだから…

大河内「警察庁No.2の実力者に『うるせえ』だと…」

神戸「あの甲斐次長を糞親父呼ばわり…」

右京「『見滝原市の人たちを死なせてたまるか!』とは、キミも言うようになりましたね。」

神戸「なるほど杉下さんが彼を特命係に入れた理由がわかった気がしますよ。」

大河内「まったく…最早特命係は警視庁の陸の孤島というより警視庁独立愚連隊ですね。
さぁこちらへ、余計な時間が掛かってしまった。」コリッコリッ

大河内は右京とカイトを案内がてら好物のラムネを食べてストレスを発散させていた。

とりあえずここまで
寝ます。

見滝原市工業団地内の廃墟―――

そこに一人の男が倒れこんでいた。

竜馬「う…うぅ…俺は何で倒れてる…あれから確かどうなったんだ?」

竜馬はファイヤーのヘルメットが取れてしまい、クラステクターの装着が解除されてしまったのだ。

ほむら「竜馬…まだ生きてたのね、よかったわ…」

竜馬「ほむらちゃん…無事だったんだね…」

ほむら「間一髪あなたが私の事を守ってくれたから…」

竜馬「教えてくれ…あの後何があった?」

ほむら「それは…あれを見た方が手っ取り早いわ。」

そしてほむらは空を指さした、その空に浮かぶモノは…

竜馬「あれはまさか…そうだ思い出したぞ!?」

(回想)―――

1時間前、ウインスペクター、機動刑事、魔法少女の全火力をワルプルギスの夜に
集中砲火を浴びせた。
その威力でワルプルギスの夜の周囲は大爆発を起こしたのであった。

ドオオオオオオオン!

キリカ「やったか!?」

マミ「呉さんそれはやってないフラグよ!」

バイクル「マミちゃん…あれだけの攻撃だで、ワルさん倒れてもうたに決まっとるがな。」

この大爆発でワルプルギスの夜が生きているわけがないとみんなが思っていた…

しかしその時ほむらがいち早く気付いた。

ほむら「…嘘でしょう…」

織莉子「そんな…」

ウォルター「馬鹿な…あれだけの攻撃を受けてまだ生きてるのか?」

そう…爆風から出てきたのは未だ健在のワルプルギスの夜であった。

杏子「ちょっと待て、あいつ何か動き出して…反転してるだと?」

ほむら「あの動き…以前にも何度か見た事がある…
あいつは元の位置に戻ろうとしている!?」

ジバン「それじゃあいつは今まで本気じゃなかったというのか!?」

ワルプルギスの夜は今まで逆さであった体勢を元に戻した。

キリカ「なんだ…ただ宙返りをやめただけじゃないか、脅かしてくれちゃって…」

織莉子「いいえ…そんな事は無い…あいつはあれで本来の力を使えるはずよ…」

ファイヤー「みんな、話はそこまでだ…来るぞ…」

ファイヤーが言うようにワルプルギスの夜は全員に向かい攻撃を仕掛けてきた。

ワルプルギスの夜「「アハハハハハ!」」

先ほどのファイヤーたちの火力とは比べ物にならない攻撃が押し寄せてきた、
最早避ける事など出来るわけがなかった…

ファイヤー「ほむらちゃん危ない!?」

ほむら「ファイヤー!?」

ほむらを守りつつファイヤーはジバンやウォルターたちに指示を伝えた。

ファイヤー「みんな!魔法少女たちだけはなんとしても守る…ぐぁぁぁぁぁ!?」

そこで彼の意識は途絶えた。

竜馬「ワルプルギスの夜…ヤツは真の力を発揮して俺たちを襲ってきたんだ…
そうだ、他のみんなは?」

ほむら「わからない…ここに吹っ飛ばされたのは私たちだけ…他のみんなはどうなったのか…」

竜馬は特警手帳を出し、ウォルター、バイクル、それにジバンと連絡を取った。

竜馬「みんな、聞こえるか?無事なら返事をしてくれ!」

特警手帳「ザ…ザザ…z…z」

竜馬「駄目だ、連絡が取れない…」

ほむら「やっぱり今回も駄目だった、私はまたワルプルギスの夜には勝てなかった…」

竜馬「諦めちゃ駄目だ!まだ俺たちがいる!」

ほむら「けど全員の力を合わせてもあいつには通用しなかった!
もう打つ手がないわ…」

竜馬「ほむらちゃん…」

ほむらは今までの時間軸で恐らく自分が考えられる最高火力をワルプルギスの夜に
ぶつけたはずだった。
だがそれが通用しなかった事を考えれば、彼女が諦めるのも無理はなかった。

ほむら「また繰り返さなければ…」

ほむらは盾を回しまた最初からやり直そうとした。

QB「また繰り返すのかい?その度にまどかは強力な因果に縛り付けられるというのに…」

竜馬「QB!?」

ほむら「お前…何でここに?」

竜馬とほむらは驚いた、二人はQBはまどかのところに現れてこの状況で契約を推し進める気だと予測していた。
だからこんなところに来ることは絶対にないだろうと思っていたのだから…

QB「僕はずっと前から疑問に思っていたんだ、何故平凡な人生を送る鹿目まどかに
あれほどの因果が集中したのかを…原因は暁美ほむら、キミに合ったんだね。」

竜馬「それはどういう事だ!?」

QBの説明によるとほむらの時間逆行の軸は全てがまどかであり、そのまどかを中心に
因果が絡まってしまった。
その結果、凡人である鹿目まどかにあれだけの因果が集中してしまったという話だった。

ほむら「そんな…私が原因で…」

竜馬「ほむらちゃん…何故だ?何故貴様と契約した子は何故こうも不幸になるんだ!?」

QB「無理に因果をこじつけようとするからだよ、元々生物は因果に沿って生きているんだ、
それなのに無理矢理契約で因果をどうにかしようとすればそれに対して反作用が起きる。
当然の事じゃないか…」

竜馬「貴様がそうしたんだろうが!」

ほむら「そんな…それじゃ私がまどかを最悪の魔女に…」

その時ほむらのソウルジェムが黒く濁りだした。

QB「ここで一番厄介な暁美ほむらに魔女になってもらえばエントロピーも回収できて
おまけにこの事をまどかに知らせれば、彼女はほむらを元に戻そうと魔法少女の契約をするだろう。
ありがとう暁美ほむら、キミは最後の最期で僕たちインキュベーターの役に立ってくれた。」

同じ頃竜馬たちから少し離れた場所、そこは瓦礫が散乱していた。
マミはその瓦礫の中で蹲っていた。

マミ「駄目ね…抜け出せない…」

幸いな事に致命傷こそ負わなかったものの、マミは瓦礫の下敷きになり身動きが取れなかった。

マミ「思い出すわね…あの日の事を…」

それはマミが魔法少女になる原因ともなった交通事故、
もしも当時魔法少女の契約で両親を助けてと願えば両親は助かったんじゃないかと
今でも彼女は心のどこかで思っていた。

マミ「やっぱり私はあの時…あそこで両親と一緒に死ぬべきだったのね。
それなのに一人だけ生き残って…結局遅かれ早かれこういう運命だったのよ…」

一方杏子はというと…

重傷を負っていた。
彼女はマミやゆまのように回復魔法を得意としてないので回復するのに時間がかかるのだ。

杏子「へへ、どうやら年貢の納め時かな…今まで悪い事たくさんしたからな、
その報いがこれか…」

杏子は懺悔していた、家族を救うためだと思った祈りが、その結果家族を死なせてしまったのだから…

杏子「ほむらやマミたちはまだ生きてるのかな?
ゆまは避難所にいるし安全だろ、頼むよ神様…この場で死ぬのは私だけでいい…
だからみんなは勘弁してやってくれ…」

杏子は自らの死を受け入れ神に仲間の安否を祈っていた。

そして織莉子とキリカは…

二人はマミや杏子ほど怪我を負っているわけではないが、それでもこの勝ち目のない勝負を放り出そうとしていた。

キリカ「ワルプルギスの夜もこちらに気付いていない、今なら逃げられるよ!」

織莉子「馬鹿を言わないで…ここで逃げたところであいつはこの街どころか
世界を破壊しかねない、そうなれば何処に逃げたって同じ事よ…」

キリカ「けど私はこんなところでキミを死なせたくはないんだよ!?」

織莉子「今更私一人が死んだところで…
思えば私は今までお父様の影みたいなものだった、その父が死んで…父と同様に私も蔑まれて…
もうこんな世界にいる必要なんてないのかもしれないわね。」

キリカ「そんな…」

織莉子「もう予知は使えない、さっきからこの先を視ようとしても駄目なの…
ワルプルギスの夜に殺されるくらいならせめて自分で死んだ方がマシよ。」

キリカ「わかった、織莉子…キミだけを死なせない、私も一緒に逝くよ…」

織莉子「ありがとうキリカ、嬉しいわ…」

そしてそんな魔法少女たちの危機を恐らく偶然にも予期したまどかは、
居ても立ってもいられず避難所から飛び出そうとした。

さやか「ちょっとまどか!アンタ何処へ行く気だよ!?」

まどか「ゴメンさやかちゃん!やっぱり私行かなきゃ!」

ゆま「お外は危ないよ!?」

さやかとゆまの制止も聞かず避難所から抜け出そうとするまどか、
このまま行けばまどかはQBと契約し魔法少女となるのだろう。
そうなればワルプルギスの夜は撃破できるかもしれないが、
それと同時に最悪の魔女が誕生する事も知っていながら…

だがそんなまどかを止める人がいた。

正木「こんな嵐の中、何処へ行くんだい?」

まどか「私…友達を助けに行かないと…」

正木「我々ウインスペクターがいる、任せてくれ。」

まどか「でも感じるんです!ほむらちゃんたちが苦しんでいるのが!?
確かに私が魔法少女になれば最悪の魔女になるかもしれない…
だけどほむらちゃんたちを放ってはおけないんです!!」

正木「いいかいまどかちゃん、私はほむらたちに特訓を積ませた。
それはあの子たちに強くなってほしいだけじゃない、勇気や仲間を信じ合う心も持ってほしいからだと思ったからだ。
ほむらたちは確かに強い、しかし心はまだ幼い…いかに鍛えようとこればかりはまだどうにもならん。
だが信じてやってほしい、あの子たちは決して弱くはないんだ!」

まどか「けど私は…」

正木「なぁまどかちゃん、思うんだが人にはそれぞれ役割があるんだ。
私とて勿論すぐにでも竜馬やほむらたちに下に駆けつけてやりたい、しかし私には
この避難所にいるキミやさやかちゃん、それにこの避難所の人々を守らねばならん義務がある。」

まどか「だから私がQBと契約すれば!」

正木「その力が更なる絶望を引き起こす力だと知っていてもか?」

さやか「まどか…」

一緒にいるさやかは何も言えなかった、かつてさやかも同じような事を竜馬に言われたのだから…

正木「なぁまどかちゃん、キミにしか出来ない事は必ずあるはずだ。
戦うだけじゃない、それこそキミにしか出来ない事がね…」

自分の役割…まどかはその事をまだうまく理解出来なかったがそれでも
ほむらたちを心配する事をやめられず尋ねた。

まどか「ほむらちゃんたち本当に大丈夫なんですか?」

正木「心配はいらん、あの子たちはもう孤独じゃない。
我々ウインスペクター、いやそれだけじゃない…大勢の人が魔法少女を支えているんだからね!」

その頃マミはこれで両親の下に逝けると思い、眠るように目を閉じていた。
だが誰かが自分を助けてくれる声が聞こえたのだ。

『ダレカイナイノカ!?』『オーイヘンジヲシテクレ!!』

マミ(誰かしら?パパ?ママ?違うわ…もっと聞き覚えのある声だけど…)

ガラガラ ガッシャン

瓦礫の隙間から見覚えのある手が出てきた、それは…

直人「マミちゃん!よかった…無事だったんだね!」

マミ「直人さん…何で助けるの?」

直人「どうしたんだマミちゃん?」

マミ「私…本当は事故で両親と一緒に死ぬはずだった…けど私だけ生き残って…
これは天罰なのよ、両親を見捨てて私だけ生き残ってしまった事への…」

直人「これが天罰だと…冗談じゃない!?」

直人は瓦礫を押し上げながら自分の生い立ちを語った。

直人「聞いてくれマミちゃん!僕もキミと一緒で両親を早くに亡くしてしまった、
だが僕の親は僕に一緒に死のうだなんて言わなかった…いや!
子供に一緒に死のうだなんて言う親がいるものか!?
マミちゃん…親はどんな時でも子供に『生きろ!』と言うはずなんだ!!」

ジバン「うぉぉぉぉぉ!!」

ガラガラ ドガーン

直人は瓦礫を押し上げると同時にジバンに変身しマミを瓦礫から救い出した。

マミ「直人さん…私まだ生きてもいいの?」

ジバン「あぁ…キミのご両親もそれに僕やみんなもそう思っているはずさ!」

マミ(ゴメンなさい…パパ、ママ、私はもう大丈夫だよ!)

杏子は怪我の出血が酷くなり意識が朦朧としてきていた。

杏子「ハハッ、いよいよお迎えが着やがった…私は間違いなく地獄行きかな。
ゴメンよ…モモ、姉ちゃん…モモがいる天国には行けないや…」

だがそんな杏子を助けに来たものが現れた。

ウォルター「杏子ちゃん大丈夫か!今助けるぞ、マルチパック!」

だが杏子はそんなウォルターの救いに手を叩いて断った。

杏子「悪いなウォルター、けど…これは罰なんだよ…
家族を助けるためにQBのヤツに騙されてつまんねえ願い事で
家族みんなを不幸にしちまった馬鹿な私への…神様が下した罰なんだ…」

杏子は最早死を受け入れようとしていた。

だがそんな杏子の意志とは裏腹にウォルターは杏子の救助を辞めようとはしなかった…

杏子「やめてくれ…ウォルター、もういいんだ…
私はこれを神様が下した当然の罰だと思って諦める…それより他のヤツらのところへ行ってやれ…
もしかしたら私よりも酷い怪我を負っている奴がいるかもしれねえだろ…」

ウォルター「杏子ちゃん…もしこの場にキミより酷い怪我を負った人がいても私はキミを放っては置けない…
それに何が神様だ!?家族の幸せを考えただけで子供を不幸にする神様なんて冗談じゃない!!
こんな血みどろになっても仲間を想うキミに残酷な天罰を下す神様なんて私が許さない!!」

そんなウォルターの想いが天に届いたのか杏子の出血は止まり、応急処置はうまくいったようだ。

杏子「まったく正義の味方が神様に背信行為とはねぇ…罰が当たっても知らねえぞ。」

ウォルター「その元気があればもう大丈夫なようだな!」

ウォルターは負傷している杏子をおんぶしたが…

杏子「やめろ馬鹿!誰かに見られたらどうすんだ!恥ずかしいじゃねーか!?」

織莉子とキリカ
二人は既に一緒に自害しようと決め込んでいた。

キリカ「逝くよ織莉子。」

織莉子「えぇ、良いわよキリカ。」

二人は互いに刺し合おうとしたが…

バイクル「おみゃーら何をしとるんじゃぃ!?」

ゴツン! ゴツン!

いきなり乱入してきたバイクルにそれぞれ拳骨を喰らい止められてしまった。

キリカ「おいバイクル、何するんだよ!?私たちはだな…」

織莉子「えぇ…二人で自害しようと…」

ゴツン!ゴツン! ゴツン!ゴツン!

キリカ「酷い…二度もぶった!?」

織莉子「お父様にもぶたれた事ないのに!?」

バイクル「いい加減にせぇ!何でそないに生命を粗末にするんだがね!?
それならまだ二人で一緒に逃げた方がいいがな!!」

キリカ「だって織莉子が逃げたって無駄だって…」

バイクル「おみゃーは織莉子ちゃんが言った事なんでも頷いたらいかんがね!
友達が間違ったらそれを正しくするんも友達だわ!!」

織莉子「けど…ワルプルギスの夜が…」

バイクル「だから何だがね!?それがおみゃーらが自殺するのと関係ないがね!
いざとなったら逃げたっていいがな…
たった一度の生命だで、それを大切にしないでどうすんだがね!?
けどな自殺だけはやめったてな…
ワシはおみゃーらみたいな子供が自殺するところなんて見たくはないわ…」

キリカ「ゴメン…良い事言ってるのはなんとなくわかるけど…やっぱり方言でわかりづらい…」

織莉子「けどそうね、私たちの一度限りの生命をこんな自殺で終わらせたくはないわ、
ごめんなさいキリカ…私の判断であなたを死なせるところだったわ。」

キリカ「いいさ、キミを止められなかった私も同罪…これで相子さ。」

バイクル「うんうん!これで一件落着だがね♪」

そしてほむらも…

QB「これで暁美ほむらは魔女となる、幾多の時間軸を越えた彼女の魔女はどんなモノか
見物だね。」

だがほむらは魔女にはならなかった、どういうわけなのかQBが見てみると…

ほむら「竜馬…あなた何を!?」

竜馬がほむらのソウルジェムをグリーフシードで浄化していたのだ。

QB「香川竜馬!何故キミがグリーフシードを持っているんだ!?」

竜馬「俺たちはほむらちゃんたちが特訓を行ってる間、この街の魔女を倒していたんだ。
グリーフシードの1個くらい持ってても不思議じゃないだろう。」

ほむら「何で助けるの?もう駄目なのよ…何をやっても駄目、それどころか私が生きてる限りまどかの因果がどんどん酷くなって…」

パンッ

竜馬はほむらの頬を引っ叩いた、彼女を正気に戻すための荒療治だ。

竜馬「落ち着いて聞いてくれ、キミがまどかちゃんを助けるために幾多のループを繰り返したのはもう過ぎてしまった事だ。
こればかりは俺たちウインスペクターでもどうしようもない、だが今なら…この時間軸ならまだ間に合う。
まどかちゃんも生きていて魔女にも魔法少女にもなっていない、そしてキミには頼れる仲間がいるんだからな!」

竜馬のその励ましとともに特警手帳に連絡が入った。

ジバン『こちらジバン、マミちゃんと一緒だ、彼女も無事だ!心配ないぞ!』

マミ『私とジバンは大丈夫、他の人たちも大丈夫なの?』

ウォルター『こちらウォルター、杏子ちゃんと一緒だ、しかし杏子ちゃんは怪我を負っている。
誰か治療の出来る者はいないか?』

杏子『ケッ、こんなモン唾つけときゃすぐに治るから気にすんなっての!』

バイクル『こちらバイクル、織莉子ちゃんとキリカちゃんと一緒だで。こっちも大丈夫だわ!』

キリカ『何が大丈夫だ!?さっきは二度も拳骨しやがって!お返しに一発殴らせろ!!』

織莉子『キリカ落ち着きなさい、…というわけでこちらも大丈夫ですのでみなさん早く合流しましょう。』

ほむら「みんな無事だったの!?」

竜馬「あぁ…俺たちはまだ負けちゃいけないんだ!」

QB「そんな事言ってもいいのかな?
どうやらキミたちの動きをワルプルギスの夜が嗅ぎつけて使い魔を寄こしてきたみたいだ。」

[舞台装置の魔女の手下] 影魔法少女

ほむら「これはワルプルギスの使い魔!?」

竜馬「不味いぞ…こんなにたくさん出てくるとは!」

影魔法少女「キャハハハハハ♪」

ほむら「クッ、こいつら通常の使い魔よりも強い!?」

竜馬「もしかしたらこいつらは普通の魔女よりも強いんじゃないのか?」

その頃避難所の方にも…
先ほど竜馬たちがワルプルギスの夜と交戦する前に現れた使い魔たちが避難所に押し寄せようとしていた。

正木「何だ…あの妙な行列は!?」

さやか「ねぇまどか…アレって?」

まどか「うん…間違いない…あれは魔女の使い魔だよ!けど何で?」

QB「それはそうだろ、この施設には見滝原の住民のほとんどが集まっているんだからね。」

まどか「QB!?」

正木「貴様…まだまどかちゃんとの契約を諦めていないのか!?」

QB「当然だろ、まどか…キミは自覚してないがそのエントロピーは過去に類を見ない程強大なモノだ、
僕らインキュベーターはそのためなら手段は選ばない。」

さやか「まさかこの使い魔もアンタの仕業!?」

QB「それはキミたち人間の所為だよ、こんな街外れに人間を一ヶ所に集めれば
そこに溢れた使い魔が襲いに来ても不思議じゃないだろ。
避難するならこの見滝原の街を完全に無人化にすべきだったね。」

正木「クッ、インキュベーター…!」

本当なら本部長もQBと同じ方法を取りたかったが関係各所からの返事は
『たかが台風程度で街を無人化には出来ない』との判断が下ったからであった。

正木「まさか今回の敗因が人災だったとはな…だがこの避難所は私が守ってみせる!」

ゆま「ゆまも!ゆまも頑張る!」

デミタス「僕だってウインスペクターの一員だ、本部長お供するよ!」

こちら竜馬たちもワルプルギスの夜が生み出した影魔法少女たちに苦戦していた。

竜馬「ぐはっ!?」

ほむら「竜馬…もういいわ、こうなれば時間逆行してまた…」

竜馬「諦めるな!まだまどかちゃんたちは死んでなんかいない、
今この時間軸のまどかちゃんたちを放って逃げたらキミは、
この先一生後悔して生きていくことになるぞ!?」

ほむら「けどそれじゃ…私はどうすれば…」

竜馬「最後まで俺たちを信じてくれ…奇跡を起こすのはQBの願いなんかじゃない、
人の信じる心が起こすんだ!!」

ドドドドドドド

その時竜馬の願いが天に通じたのか空から巨大な赤い戦艦が現れた。

ほむら「これはどういう事!?」

竜馬「何だ…あれは!?」

だが影魔法少女たちはそんな油断した竜馬たちの隙をついて襲ってきた。

影魔法少女「キャハハハハハ♪」

その戦艦は搭載されているラダーを滑り台のように降ろして一台の青いマシンを射出した。
そしてそのマシンから青いメタルスーツに身を包んだ戦士が現れた。

???????「トォッ!ケルベロスΔ、スラッシュモード!!」

ズバッ バキッ ドサッ

影魔法少女「ギャァァァァァァ!?」

突如現れた謎の戦士が竜馬たちに襲いかかった影魔法少女をいとも簡単に撃破した。

竜馬「キミは一体誰なんだ!?」

ソルブレイバー「ご無事ですか竜馬先輩!私は特救指令ソルブレイン隊長ソルブレイバー、
あなたたちを助けに来ました!!」

竜馬「特救指令ソルブレイン…それにソルブレイバーだと?
まさかキミたちがウインスペクターに代る次のレスキューポリスなのか!?」

その頃ウォルターと杏子も影魔法少女を相手に苦戦していた。

影魔法少女「キャハハハハハ♪」

杏子「おいウォルター!私を置いてけ、身軽になったアンタならこの場を切り抜けられるだろ…」

ウォルター「冗談じゃない、キミを見捨てて逃げられるか!?」

だがそんなウォルターたちの前を影魔法少女たちが塞いでいた。

影魔法少女「キャハハハハハ♪」

ウォルター「八方塞か…」

ブオオオオオン

ウォルターと杏子は窮地に追い込まれていたがそこに一台の黄色いマシンがこのピンチを救った。

?????「早く中に乗って、この場を脱出するわよ!」

運転している女性はファイヤーのような赤い強化スーツに身を包んでいた。
杏子を黄色いマシンに乗せた後にウォルターは思わず質問した。

ウォルター「助けて頂きありがとうございます、それであなたは誰ですか?」

ソルジャンヌ「私はソルジャンヌよ、このソルドレッカーの中は安全だから安心して。」

バイクル、織莉子、キリカも影魔法少女に襲われていた。

キリカ「この…やばいよ織莉子!こちらが圧倒的不利だ…」

バイクル「あかんがね、この使い魔たち…強い上に多過ぎだわな…」

織莉子「いいえ…どうやらこちらにも助けが来るようです。」

織莉子の言う通りこちらにも助けが現れた、それはバイクルやウォルターと同じロボットであった。
しかし二人とは違い明らかに装甲が重圧であり違い見るからにパワータイプのロボであった。

ソルドーザー「バイクル先輩ですね、私はソルドーザ、さぁこちらへ来てください。」

バイクル「一体どういう事がな!?」

織莉子「だから言ったでしょう、助けが来たのですよ。」

織莉子は靄に包まれて見えなかった未来の予知がようやく見えるようになってきた、
ここにきて再び希望が出てきたのだ。

そしてジバンとマミの方も…

ジバン「クッ、駄目だ…先ほどワルプルギスの夜に最大火力を浴びせた所為でもうエネルギーが…」

マミ「ジバン…しっかりして!?」

ジバン「マミちゃん…いざとなったらキミだけでも逃げるんだ…」

マミ「嫌よ!もう誰かを置いて一人ぼっちにはなりたくない!?」

マミはマスケット銃を構え迫りくる影魔法少女の大群を相手にしていた。

その時こちらにも援軍が駆けつけた、だがそれは先ほどのソルブレインとは違った風貌であった。

タカ「オラオラオラ!」

ユージ「俺ら悪ガキには容赦しねえからな、港署の捜査課は少年課と隣同士なの知らねえのか!?」

ダンダンダンダンダン!!

影魔法少女「ウギャァァァァァァ!?」

突如現れたタカとユージの銃弾により影魔法少女たちは全滅してしまった。

マミ「あの…ありがとうございます、助かりました…」

ユージ「あぁ大丈夫、大丈夫、俺たちよい子の味方だからね♪」

タカ「まったく機械のアンタ、こんな可愛い子を泣かせるなんて罪な男だねまったく。」

ジバン「あなたたちは一体…」

そんなジバンの疑問を余所に二人はマミに注目していた。

ユージ『おいおいタカさん、あのおっぱい見なさいよ!あれが中学生のおっぱいですか!?』

タカ『あぁ…うちのカオルに見せてやりたいな、あのペチャパイが見たら絶対嫉妬するぜwww』

マミ「あの…何で私の事見てるんですか?」

ユージ「いやお兄さんたち何にも見てないよ!
間違ってもキミのおっぱいに注目してるわけじゃないんだから勘違いしないでよね!」

タカ「そうだよ、青少年保護育成条例に反する事なんて何もしてないからね!?」

ジバン「それよりもこれからどうする?
正直このまま戦闘を継続するには私たちは消耗してしまった…」

タカ「ああ、それなら心配ねえよ、ある人からの伝言であそこに行けってさ。」

タカが指さした方向は先ほど現れた巨大戦艦が着陸した場所だった。

巨大戦艦コクピット内部
ここはこの巨大戦艦を操作する場所であり現在各マシンの期間状況を確認していた。

矢沢「SS-Ⅰ着陸完了、ソルギャロップ、ウインスコード収容確認。」

オペレーターA「こちらもソルドレッカー収容確認。」

オペレーターB「ソルドーザー、及びウインチェイサー、それに同乗者2名の収容確認。」

オペレーターC「レゾン、バイカン、スパイラス、収容確認。」

その様子を眺める特命係の右京とカイト、それに同乗している神戸と大河内の姿があった。

矢沢「杉下警部、全員の収容を確認、負傷者はいるものの死者、それに行方不明者はいません。」

右京「そうですか、どうもありがとう。」

右京が当然のようにやり取りしているとカイトが今まで堪えてた我慢をようやく解放し
右京に尋ねた。

カイト「あの…杉下さん!これは一体何なんですか!?」

右京「この戦艦はSS-Ⅰ、正式名称はソリッドステイツⅠと言います。」

カイト「いやそうじゃなくて!?」

神戸「もしかしてキミ…本当に何も知らないで付いてきちゃったの?」

大河内「まぁ無理もない、まだほとんどの警察官には極秘にされているからな。」

カイト「この中で知らないの俺だけかよ…」

そしてカイトと同じ疑問を持つ者たちがブリッジに続々と集まった。

右京「香川さん、ご無事でまずは何よりです。」

竜馬「杉下さん、それにカイトくんと神戸さんに大河内さんも何故あなた方がここに?」

直人「杉下さん、それに神戸さん…まさかこんなところでお会い出来るとは…」

右京「おやおや田村くん、キミもこの事件に関わってましたか。
刑事の職業とは因果なものですね。」

ユージ「ハァ…お偉いさんはこんなモン作ってたんかよ…」

タカ「たくこんな大層なモン作るなら現場にもっと予算寄こせっての!?」

大河内「貴様らは神奈川県警の問題児ども…何故ここにいる!?」

ユージ「ウゲッ!?大河内監察官殿…どうしてこちらへ?」

大河内「聞いてるのはこちらの方だ、質問に答えたまえ!」

タカ「何でも何も俺ら課長に言われてここに来ただけだしな…」

(回想)

ユージ「俺らに連絡って誰だろ。」

タカ「ハイこちらダンディ鷹山、アンタ誰だい?」

タカが電話を取ってみるといきなり懐かしの怒鳴り声が耳元に響いた。

港署―――

権藤『『バッカモーン!!!!』』

タカ「やべぇ!課長だ!?」

ユージ「何で俺らがここにいる事バレたの?」

そんな疑問が浮かんだと同時にユージの携帯に着信が入った。

優しいなんてウソだぜいつも~♪
ふざけた事はいっさいごめんだ~♪

ユージ「ハイこちらセクシー大下…何だトロい動物か、どうした?」

トオル『すんません…先輩たちが見滝原市に行ってる事が課長にバレちゃいました…』

ユージ「うん知ってる、今課長から連絡があった…後で覚えてろよこの野郎!」

タカ「トオル…何だって?」

ユージ「あいつが課長にチクったって…」

課長『さて…それでだ、今そちらじゃ猫の手も借りたいとの事でな、
お前たちに協力を求めている人たちがいる!
その人たちにちゃーんと協力するんだぞ、わかったな!!』

ガチャッ

タカ「電話切れちゃった、何がちゃーんと協力しろだよ、俺たちゃ小学生か!?」

ユージ「大体俺らを扱き使うって態度が気に入らんね!この指示出したヤツ絶対性格悪いはずだよ!?」

三浦「あの…いい加減話を進めたいんだがいいか?」

ユージ「そんで三浦さんだっけ、俺らどうすればいいわけ?」

三浦「この地図の書いてある場所に向かってくれ、それとこの武器も使っていいそうだ。」

三浦は二人に地図と自分たちが持ってきた自衛隊の武器を彼らに提供した。

ユージ「前言撤回。」

タカ「中々話せる人じゃないの♪」

ユージ「…というわけです。」

大河内「馬鹿な…自衛隊の武器を貴様ら勝手に持ってきたのか?
そんな指示を一体誰が!?」

右京「ああ、それは僕です、お二人ともお久しぶりです。」

ユージ「おやおや!杉下さんじゃないっすか!?久しぶりっすね!」

タカ「どうも御無沙汰してます、あれ?亀さんどうしたんですか?」

右京「亀山君は警察を辞めて現在はサルウィンで海外ボランティアに励んでいます。」

ユージ「なるほど、人生色々とあるんですなぁ…」

大河内「それよりも杉下さん!あなた自衛隊の武器を彼らに提供したんですか!?」

右京「大丈夫ですよ、後でちゃんと返却すれば文句は言われないでしょう。」

ユージ「そうそう、元々盗られた武器だし問題ないっしょ♪」

タカ「まぁ後は俺たちが蹴りをつけますんでよろしくベイビー!」

大河内「お前ら後で死ぬほど始末書を書かせてやるから楽しみにしていろ!」

ほむら「あの…いい加減身内話は終わりにしてもらえるかしら…」

杏子「今が大変なのわかってんだろおっさんども!?」

大河内「何でここに子供がいるんだ?」

竜馬「あぁ…彼女たちは…」

右京「なるほど、この子たちが『魔法少女』ですか、そしてあの上空にいるのが
『魔女』というわけです、これでハッキリとわかりました。」

ほむら「竜馬…あなた、他の人間に魔法少女の事を話したの!?」

竜馬「いや…そんな事はないんだが…」

右京「いいえ彼は何も話してませんよ、ここまで僕の推論でしたのでね。
実物を見るのは今回が初めてですよ。」

カイト「まったく推理だけでこんな巨大戦艦動かしちゃうんだから大したモンですよ…」

直人「それでこの戦艦は一体…」

竜馬「それに俺たちを助けてくれた彼らは何なんですか?」

右京「彼らは特装救急警察ソルブレイン、ICPOに出向する
あなた方特警ウインスペクターの後継組織になります。」

大河内「紹介しよう、彼らがそのメンバーだ。」

そして現れた3人のソルブレインメンバー。

大樹「初めまして、特救指令ソルブレインの隊長西尾大樹です。」

玲子「同じく隊員の樋口玲子です。」

ソルドーザー「私はソルドーザーです、バイクル先輩やウォルター先輩と同じく
サポートドロイドです。」

大河内「本来ソルブレインはウインスペクターが海外へ出向した後に、
発足されるはずだったがまさかこんなに早く出動する事になるとは…」

神戸「おまけにSS-Ⅰは今回が初めての試運転でソルブレインメンバーもまだ訓練の最中、
不安材料は拭えませんね。」

大樹「僕たちは訓練は十分に積んでいます、先輩方の足は引っ張る気はありません!」

玲子「私たちもレスキューポリスの一員です、そこに助けを求める人たちがいるなら駆けつけるまでです!」

ソルドーザー「先輩たち、我々も今から参戦します!」

矢沢「SS-Ⅰも機能は万全です、あまり舐めないで頂きたいな。」

竜馬「よく言ってくれた、キミたちになら俺たちの後を託せそうだ。」

こうして今このソリッドステイツⅠに
魔法少女、特警ウインスペクター、機動刑事ジバン、特救指令ソルブレイン、
あぶない刑事、特命係、
この事件に関わる者たちが集結したのだ。

キリカ「どうでもいいけどこのブリッジにこれだけの人間が集まると狭くないかい?」

バイクル「ワシもさっきからそう思ってたがね…」

ユージ「同感、ちょっとさすがに息苦しいんだけど…」

織莉子「せっかくいい雰囲気なんだからそういう事言わないの…」

ほむら「それでどうする気?さっきあいつにこちらの最大火力をお見舞いしたけど
あいつは無傷で…それどころか本領発揮して襲ってきたわ。」

マミ「そうね、正直現状を打開する案がないわ…」

右京「案ならあります、外が駄目なら内から攻撃すればいいのです。」

竜馬「杉下さん…一体どうする気ですか?」

右京「このSS-Ⅰをあの魔女に突撃させて我々が乗り込むのですよ!」

神戸「ちょ…お言葉ですが、SS-Ⅰは戦闘用に作られたわけではありません。
これはあくまで火災現場の鎮火活動を前提として作られていますから武装なんかひとつも付いてませんよ!?」

右京「何もこのSS-Ⅰで戦うわけじゃありません、それにこのSS-Ⅰは先ほど神戸くんが
申し上げたように火災現場での鎮火活動を前提に設計されています。
ならば魔女の攻撃に耐えられるはずでしょうねぇ。」

矢沢「杉下さんの仰る通り、SS-Ⅰは多少の攻撃で壊れるほど軟じゃありません、
私は行けると判断しますよ!」

タカ「俺もこういう危なっかしい事は嫌いじゃねえな。」

ユージ「俺ら…なんたってあぶない刑事だしな♪」

杏子「私もだ、一丁派手にかましてやろうぜ!」

大河内「まったく組織が発足前に肝心の母艦が撃沈になれば笑い話にもならん…」

ほむら「ワルプルギスの夜がこのまま侵攻すればこの見滝原どころじゃすまないわ、
戦艦一隻の犠牲で食い止められるなら安いもと思ってほしいわね。」

織莉子「…あのひとついいかしら、今予知でわかったのだけど…避難所の方が危ないらしいわ。」

そしてSS-Ⅰにも連絡が届いた。

正木「SS-Ⅰ、聞こえるか!」

矢沢「こちらSS-Ⅰ、正木本部長どうしましたか?」

正木「こちらに使い魔の大軍が押し寄せてきた、なんとかこちらに救援を送ってくれない!」

竜馬「使い魔の大軍ってまさか…」

杏子「私らが見逃しちまったあいつらの事か!?」

ほむら「まどか…まどかが危ない!?」

ほむらはすぐにでもまどかの下へ駆けつけようとしたが竜馬に止められた。

竜馬「待つんだ、今俺たちがここを離れたらワルプルギスの夜が避難所を襲ってくる。
ここを離れるわけにはいかないんだ…」

マミ「それに暁美さんの時間停止の能力はワルプルギスの夜を倒すために絶対に必要よ、
正直あなたにこの場を離れられたら私たちの勝ち目は薄いわ…」

ほむら「ならどうしろと…私にまどかを見殺しにしろと言うの!?」

そんなほむらの涙ながらの訴えに竜馬はある決断を下した。

竜馬「ソルブレイン、キミたちに避難所の防衛をしてほしい。」

大樹「しかし!?」

竜馬「今あの避難所には大勢の見滝原の人々がいる、彼らを救ってくれ!」

大樹「わかりました、我々は避難所の防衛に務めます。」

竜馬「それとこれを渡しておこう。」

大樹「これはまさか…」

竜馬が大樹に渡した物…それはギガストリーマーであった。

大樹「竜馬先輩…これはウインスペクターの最強武器では!?」

竜馬「そうだ、恐らく避難所の防衛は激戦になるはずだ。だからこそ持っていくんだ!」

竜馬が大樹にギガストリーマーを渡した意味、それは見滝原の人々の生命をソルブレイン預けたのだ。
しかし大樹が託されたのはそれだけではなかった…

ほむらは大樹の手を握り締めこう語った。

ほむら「お願い、あそこには私の大事な友達がいるの…絶対守って…」

それに杏子とマミも…

杏子「私も放っておけない妹みたいなヤツがいてよ…それに友達も…頼む助けてやってくれ!」

マミ「鹿目さんと美樹さん…みんな大事なお友達なの、お願いします!」

大樹「あぁ任せてくれ!行くぞ玲子、ドーザー!」

バイクル「ありゃ?二人はお願いしなくていいんかね?」

キリカ「いや…私はあまり仲のいいクラスメイトいなかったし…」

織莉子「私もお父様の一件以来殆どの方と疎遠になってしまって…」

ウォルター「キミたちこの件が片付いたらもっと友達作りなさい。」

そしてSS-Ⅰからソルギャロップ、ソルドレッカーが避難所に向けて出発した。

大樹「プラスアップ!」

玲子「プラスアップ!」

二人はプラスアップしソルブレイバー、ソルジャンヌとなり一路避難所を目指した。

そんなソルブレインを見送るSS-Ⅰのブリッジで右京は竜馬にこう語りかけた。

右京「香川さん、彼らを行かせて更にギガストリーマーを託したのは
我々が失敗した時のためでしょうか?」

竜馬「正直それもあります、この戦いどうなるかは俺にもわかりませんから…
けど俺たちは負けません、必ず勝ってこの街を守ってみせます。」

ほむら「そうね、私も今度こそこのループからまどかを解き放ってあげないと、
そのためならこの命を捨ててでも…」

マミ「暁美さん…なんでも自分一人で背負いこまないで、今はもう一人じゃない
私たちがいるのよ。」

カイト「そうそう、こんなに豪華なメンバーが揃ったんだ、負けるわけがないっての!」

ユージ「さぁ行こうか竜馬くん!」

竜馬「ハイ!」

右京「では矢沢キャプテン、SS-Ⅰを発進させてください。」

矢沢「了解、ソリッドステイツⅠテイクオフ!」

そしてSS-Ⅰはワルプルギスの夜に向かい前進した。

竜馬「さぁ行くぜ!俺たちの出番だ!!」

続く












どうやら地軸を転換して、一種のブラックホールを作られることはなさそうだ。

相棒やあぶない刑事の刑事ドラマの登場人物がスーパーヒーローの戦艦に搭乗してるのはかなりシュールな図だけど面白いなwww
ちゃんと各キャラクターに役割が与えられているのが良いね。
ソルブレインもVS暗黒大将軍のグレートマジンガーや夏の劇場版の新ライダーの如く先行参戦したし、
ダメ押しに正木本部長もV3に変身!……は流石にしないかな(笑)

乙です。
作中の時期からソルブレインの参戦は予想はしていたけど、作者さんの気力を削ぎたくなかったので今までその件は敢えて触れませんでした。
正木本部長にも変身して欲しいな。

>>612
変身がダメならズバットスーツを着たらいいじゃない!!

>>567からのif展開

新たなる敵ワルプルギスの夜が現れたぞ!
戦え特警ウインスペクター!

使い魔A「こいつらがウインスペクターか…フフフ、大したことも無いな。」

使い魔B「こんなヤツら、ワルプルギスの夜さまが出るまでもないわ!」

ファイヤー「なんて強い怪人なんだ、マックスキャリバーもギガストリーマーも効かないとは…」

ウォルター「隊長…」

バイクル「ワシらもうダメだがね…」

ワルプルギスの夜「どけぃ!こやつはこのワシ直々に倒してくれるわ!!」

使い魔たち「「ハハッ!」」

ワルプルギスの夜「死ねぃ!!」

ファイヤー「やられる!?」


危うしファイヤー、だがそこに新戦士が現れたぞ。

カッ

ソルブレイバー「まいったかワルプルギスの夜め!俺たちが特救指令ソルブレインだ!!」

ワルプルギスの夜「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!?」

使い魔A「大変だワルプルギスの夜さまがやられたぞ!」

使い魔B「逃げろー!」

ファイヤー「ソルブレイン…なんて強さだ!」

ソルブレイバー「ファイヤー、あとはこの俺にまかせろ!」

※特警ウインスペクターは今月で終わりです、来月から新ヒーロー特救指令ソルブレインを応援してね!

おわり

上のはほむらのループした時間軸の中のifの出来事です。
本編とは何の関係もありませんので気にしないでください。
>>611
マクーは出ませんぜ
>>612
戦ってるのはヒーローだけじゃないという事で解釈して頂ければなによりです
>>613
ソルブレインは上のレスでも出すフラグは立てていたのですが結構最後に出る事に…
まぁここまで来るのに相棒やらあぶ刑事やら予想外な人たちが出ちゃいましたからね。
>>614
やはり本部長変身させないと駄目ですかね?

SS-Ⅰブリッジ内―――

杏子「おいスゲーぞ!この車空飛んでんぞ!私飛行機乗るの初めてなんだけど♪」

マミ「まったく佐倉さんたら今は非常時なのよ…そんな燥いじゃ駄目よって高っ!?」

バイクル「なんや空飛ぶ乗り物初めてなんかい、十分楽しんだり!」

キリカ「フン、たかが空飛んだくらいで叫んだり喚いたり子供だよね、織莉子…?」

織莉子「ねぇねぇキリカ!あそこ私のおウチよね!キャッ♪キャッ♪」

キリカ「だよね織莉子!高いところ最高☆」

カイト「あの杉下さん…これから決戦だっていうのに中坊が燥ぎ過ぎなんすけど…」

右京「まぁいいじゃないですか、暗い雰囲気で立ち向かうよりはマシでしょう。」

ウォルター「そうです、子供にはより良い経験をさせてあげないと!」

大河内「まったく少しは緊張感を持ってほしいですな。」

ユージ「大河内監察官殿も少しは見てみたらどうっすか、ほらほらこんな高いんすよ!」

大河内「いや結構、それよりもキミたちはこの件が終わった後の始末書の事でも心配したまえ。」

神戸「あの…ひょっとして大河内さん…高いとこ苦手では…」

大河内「下らん事を言う暇はないはずだが!?」

タカ「大丈夫っすよ、漏らしたって誰にも言いやしませんからwww」

直人「こんな調子で大丈夫なのかな?」

竜馬「むしろこんな時にこそ頼りになる人たちだと思いますよ!」

ワルプルギスの夜に向かい前進するSS-Ⅰ、だがワルプルギスもただでは近づけさせなかった。

ドーン ドーン ドゴーン

度重なる爆音と振動、SS-Ⅰの乗員たちも立ってる事すらままならなかった。

竜馬「クッ!やはりタダでは近づけさせてはくれないか…」

ほむら「このままじゃ近づく前に撃沈されてしまうわ!?」

ユージ「死ぬならこんなでけぇ消防車の中じゃなく…」

タカ「女の腕の中で死にたかったぜ。」

右京「みなさんまだ諦める事はありませんよ、矢沢キャプテンお願いします!」

矢沢「了解!ケミカルディスチャージャー!」

これはファイヤースコードに搭載されているのと同じモノであるがSS-Ⅰのは更に大型化されていた。
これをワルプルギスに向かい狙い撃った。

神戸「杉下さん…お言葉ですがこれはただの消火剤ですよ、こんなのが通用する相手じゃ…」

右京「いいからキミは黙って見ていてください、ほら…どうやら僕の思った通りになりました。」

ワルプルギスの夜「「ウフフッ…!?」」

グラグラ 

フラフラ

ケミカルディスチャージャーをワルプルギスの夜目掛けて撒き散らし、
右京の思惑通りワルプルギスの夜の目くらましに成功した。
視界が見えなくなればさすがのワルプルギスの夜も動揺し混乱に陥ってしまった。

カイト「よっしゃ!今がチャンスっすよ!!」

右京「えぇ、この機を逃してはいけません!」

矢沢「了解!SS-Ⅰ、目標に向かい突撃します!!」

ワルプルギスの夜「「アハハハハ!ウフフフフ!」」

だがワルプルギスの夜も甘くは無い、見えなくてもところ構わずに攻撃を放ってきた。

ドン  

ドン 

ドン  

ドン  

ドカァァァァン!

大河内「先ほど撃沈すると言ったがこれでは本当に…」

直人「ここで全員を犠牲にするわけには…僕が外に出て迎撃します!」

右京「いけません!キミたちはあの魔女を倒すのに必要な戦力です!
ここで戦力を消耗してはいけません!?」

神戸「しかしこのままでは本当に撃沈してしまいますね…」

矢沢「なあに!SS-Ⅰを甘く見ないで頂きたい、
SS-Ⅰ!お前もレスキューポリスの意地を見せてみろ!!」

ド ド ド ド ド ド ド ド

ドゴオオオオオン!

ワルプルギスの夜「「アギャァァァァ!?」」

魔女の悲鳴が辺り一帯に響いた、SS-Ⅰは見事ワルプルギスの夜への突撃を成功させたのだ。

ほむら「やった、ワルプルギスの夜に近付けたわ!」

ユージ「おーおー!臆面もなく叫んじゃってまぁ、女の叫び声はベッドの中だけにしてほしいねぇ。」

カイト「あの大下さん、子供がいるんでそういう発言は控えてくださいね!」

タカ「本当デリカシーの無いヤツ、でもまぁ俺もこんなデカい女はゴメンかな。
俺的にもっとお淑やかな方がいいんだけどさ、勿論ベッドの中でも…」

神戸「あ、それ同感です…じゃなくて鷹山さんも控えてください。」

大河内「神戸…今夜は寝かせんぞ…」

杏子「なぁ…布団の中で叫んだりお淑やかだと何か意味があるんか?」

キリカ「さあね、よくわかんないけどどうなんだろ?」

織莉子「私もさっぱり…寝相とか寝言の事かしら?マミさんはご存じ?」

マミ「え…え~と…勿論よ!(まずいわ!?全然わかんない…こういう時は…)
え…円環の理に導かれて逝ってしまう事を言うのよ。」

バイクル「円環の理ってなんじゃい?」

ウォルター「私の電子頭脳には何も記載されていないんだが?」

右京「円環の理ですか、僕も全く心当たりがありませんねぇ…」

ほむら「マミの所為で更に混乱を招いてしまったわ…」

直人「そういう疑問は大人になったらわかるから!今はわからなくていいからね!」

竜馬「赤ちゃんはコウノトリさんが運んでくるんだよ!?」

ほむら「ヒーローって子供の性教育に敏感なのね…」

そんな乗員たちの雑談を余所に矢沢キャプテンはSS-Ⅰをワルプルギスの夜に固定する事に成功した。

矢沢「位置固定完了!しかしそんなに長くはもちません、すぐに勝負をつけてください!!」

竜馬「了解、SPカードイン、着化!」

竜馬はウインスコードに乗り込みファイヤーに着化した後、ワルプルギスの夜に
突撃する全員にこう言った。

ファイヤー「みんな行くぞ!これが最後の戦いだ!!」

全員「「オォー!!!!」」

とりあえずここまで
昨日上げるはずでしたが落ちてたので無理でした。復活してくれてよかった…

避難所―――

正木「そいや!」

まゆ「たぁー!」

伊丹「うらうら!」

三浦「このこの!」

芹沢「あたあた!」

本部長とゆま、それに合流した伊丹、三浦、芹沢の5人で先ほどから攻め寄せてくる
使い魔たちを避難所の入り口付近で押し留めていた。

伊丹「本部長!なんなんですかこの妙な連中は!?」

三浦「特に強いという訳でもないがこう数が多いとな…」

芹沢「というかこいつら薄気味悪いんですけど!?」

ゆま「これは使い魔だよ!」

伊丹「使い魔?何だって!?」

芹沢「ていうかお嬢ちゃんは危ないから避難所に入ってて!」

ゆま「大丈夫!ゆまは魔法少女だもん!」

伊丹「魔法少女…なんじゃそりゃ!?」

正木「すまんな、本来関係のないキミたち捜査一課まで巻き込んでしまって…」

三浦「水臭い事を言わんでください本部長!」

芹沢「そうっすよ、何も市民の安全を守るのはウインスペクターだけじゃないですからね!」

伊丹「特警だの特命だの捜一だのつまんねえ事言ってられっか!?」

正木「『つまんねえ事』か…確かにそうかもしれん、あの子たちでなくこの私も…
もっと誰かを頼るべきだったかもしれないな。」

伊丹「あの…もしかして俺本部長に何か失礼な事言っちゃった?」

芹沢「思いっきり言ってましたよ、『つまんねえ事言ってられっか』って…
これ減給モノですよwww」

当初は本部長とゆまの二人だけで応戦してたがそこに伊丹たち捜一トリオも
加勢に来てくれたがそれでも使い魔の大軍は後を絶たなかった。

正木「いざとなればこの避難所から市民を脱出させなければ…」

デミタス「大丈夫だよ本部長、救援が来てくれた!」

デミタスの言う通り使い魔の後方から2台の車がやってきた、それは勿論…

正木「あれはソルギャロップにソルドレッカー!そうか彼らが来てくれたか!?」

伊丹「え…誰っすか?」

ソルブレイバー「行くぞ!ケルベロスΔショットモード!」

ソルジャンヌ「スタンバトン!」

ソルドーザー「ドリルアーム!」

使い魔たち「うぎゃぁぁぁぁぁ!?」

駆けつけたソルブレインたちの活躍により使い魔たちは、瞬く間に避難所を引いていった。

正木「ソルブレイバー、ソルジャンヌ、ソルドーザー、よく来てくれた!」

ソルブレイバー「ハイ、我々はこれよりこの避難所の防衛に当ります!」

伊丹「おい、アンタらは一体なんなんだ?」

三浦「おいもしかしてアレじゃないのか…ウインスペクターの後釜っていう…」

ソルブレイバー「ハイ、私たちがウインスペクターに代わりこの日本を守るソルブレインです。」

伊丹「そうかよろしく頼むぜ!」

ゆま「ゆまも!ゆまもよろしくね!」

ソルブレイバー「えぇ!任せてください!!」

芹沢「あれれ?じゃあもしかして…先輩ちょっといいっすか…」

伊丹「どうしたこんな時に?」

芹沢「たぶんソルブレイバーの中の人先輩よりも階級高いはずですから、
そんな生意気な口叩いちゃ駄目っすよ!」

伊丹「え…やべぇ!?思いっきりタメ口しちゃったよ…」

ソルドーザー「ちなみに私は警部です。」

伊丹「階級でロボットに負けたよチクショウ…」

一方この光景を見てたまどかたちも…

さやか「おぉー!新ヒーローが使い魔たちをやっつけてくれたよ、
しかも青!さやかちゃんと同じ青ですよまどかさん!!
やっぱり青は正義の色なんだよ♪♪」

まどか「さやかちゃん…燥ぎすぎだから落ち着こうね…」

ソルブレイバー「キミたちがまどかちゃんとさやかちゃんだね、
ほむらちゃんたちからキミたちを守るように頼まれたんだ。ここは私たちに任せてくれ!」

まどか「ほむらちゃんてばこんな時まで私の事を心配してくれて…」

QB「まったく暁美ほむらには参るよ、ここに来てこれだけの救援が集まるとは…」

正木「言っただろう、全ての人が魔法少女の味方だと!
QB、お前は人間の力を甘く見過ぎたようだな!」

QB「やれやれ…キミたち人間はいつも好勢ムードになるとすぐに勝った気になる、
そこが人間の駄目なところだと思うね。」

さやか「何言ってんのよ!
使い魔なんかもういなくなっちゃうしアンタの負けに決まってるじゃん!」

QB「僕は別に勝ち負けに拘っているつもりはないのだけど…
そんな事よりも彼らの事を心配した方がいいよ。」

影魔法少女「キャハハハハハ♪」

伊丹「何だこいつら?」

芹沢「さっきのヤツらより薄気味悪いっすね。」

三浦「よく見ると少女の面影があるが…」

ソルブレイバー「こいつらはさっき竜馬先輩たちを襲ってたヤツらだ、
しかし我々の敵じゃない!」

QB「そうだね、そのままじゃキミたちの相手にはならないかもしれない。
だが…これならどうだろうか。」

ピシッ ピシッ ピシッ

正木「何だ…影たちの身体にひびが入ってるぞ…何かが身体から出ようとしてる!?」

本部長の言った通り影魔法少女たちの身体から何かが出てきた。

ソルブレイバー「何なんだこの化け物は!?」

ソルジャンヌ「まるで卵から孵化したみたいな感じだわ!」

誰もが驚く中まどかとさやかはこの化け物たちに見覚えがあった。

まどか「ねぇ…さやかちゃん…あれって見覚えあるよね!」

ゆま「ゆまも…アレ…あいつは確か杏子が…」

さやか「うん…あいつとそれにあいつも…前にマミさんが倒した魔女だよ!?」

正木「何だと…死んだ魔女が復活したのか!?」

まどか「これはどういう事なのQB!?」

QB「元々ワルプルギスの夜が使役しているこの使い魔、影魔法少女たちは
死んだ魔法少女たちの魂の成れの果てなんだよ。
それが再び魔女になった、あり得ない話じゃないだろ。」

正木「貴様というヤツは…死んだ魔法少女の魂まで悪用するとは許さんぞ!」

QB「僕に八つ当たりしないでほしいよ、
悪いのは僕じゃなくワルプルギスの夜なんだからさ…」

そして復活する魔女たち

[薔薇園の魔女] 影ゲルトルート

[お菓子の魔女] 影シャルロッテ

[ハコの魔女] 影エリー

[落書きの魔女] 影アルベティーネ

[銀の魔女] 影ギーゼラ

[委員長の魔女] 影パトリシア

[鳥かごの魔女] 影ロベルタ

影魔法少女の殻を破り全部で8体の魔女が現れた、
しかも全部以前見た姿とは違い影魔法少女みたく影のような姿であった。

QB「言っておくけどこの魔女たちは以前に戦った魔女たちとは比べ物にならない魔女だ。
最早彼女たちの魂は生前の恨み辛み、この世のあらゆる負の面しかないからね。
当然だよね…苦しんで死んでいったんだから。」

まどか「あなたが…あなたが彼女たちをそうさせたんでしょう!?」

さやか「アンタはこの子たちの姿を見てなんとも思わないのかよ!」

QB「前にも言ったが僕には感情がない、彼女たちが苦しんでいたとしてもそれは自業自得の末じゃないか。」

そんなQBとのやり取りの中ゆまはこの影魔女たちの心の声を聴いてしまった。

ゆま「このお姉ちゃんたちから変な声が聞こえるよ…苦しいとか助けてとか…」

さやか「本当だ…私にも聞こえる…この子たちだってこんな目に合いたくなかったんだよね…」

まどか「ごめんなさい、私たちあなたたちの苦しみをわかってあげられなくて…」

伊丹「俺たちには事情がさっぱりわからねえがこんな声上げなきゃならねえほど苦しんでたら
何で俺たちに助けを求めなかったんだよ!?」

正木「私たちはあの子たちの心を救ってやれないのか…だが今は!」

本部長は確かにこの魔女になった少女たちの魂を救いたいと思った、
だが今の彼女たちは邪悪に支配されこの避難所にいる人々を襲おうとしていたのだ。

影魔女‘s「キシャァァァァァ!!」

ドン ドン ドン ドン ドゴーン!

ソルブレイバー「ぐぁぁぁぁ!」

ソルジャンヌ「きゃあっ!?」

ソルドーザー「うわぁっ!」

正木「ブレイバー、ジャンヌ、ドーザー!?」

さすがに最新鋭のソリッドスーツを装備しているとはいえソルブレインたちも
この魔女の猛攻の前には手も足も出なかった。

伊丹「チクショウ!ソルブレインでも駄目なのかよ!?」

三浦「ウインスペクターや特命はあの巨大な化け物と戦ってるし…」

芹沢「もう救援なんか来ないっすよ!」

デミタス「救援が…よーしこうなったらこちらデミタス、杉下警部応答して!」

ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ

迫りくる影魔女たちの猛攻、避難所を身体を張って守ろうとするソルジャンヌとソルドーザー、
それに正木本部長と伊丹、三浦、芹沢、

正木「みんな!ここを何としても死守せねばならん、頼む力を貸してくれ!!」

そんな中ソルブレイバーは影魔女たちに向かいこう言った。

ソルブレイバー「聞いてくれ、俺たちはキミたちを救いたい!だからキミたちも俺たちの事を信じてくれ!!」

ソルブレイバーは影魔女たちに語りかけたのだ、そんなソルブレイバーをQBは冷ややかな目で見た。

QB「愚かな男だ、最早彼女たちの魂に思考なんて存在しやしないのに…
邪魔者は実力で排除する、人間たちがいつもやってる事じゃないか。」

まどか「あの人は愚かなんかじゃない、あの子たちを助けようとしてるんだよ!
そんなあの人たちを見て愚かだと思えるあなたの方が私には愚かに見えるよ!?」

QB「まどか、ならキミはどうする?契約をするなら今がチャンスだよ。
キミが、魔法少女になればこの場にいる影魔女を一掃しおまけにワルプルギスの夜さえ倒せる。
この避難所に逃げ込んでいるキミの家族だって守る事は可能だ。
むしろここで契約をしなければキミはこの連中とともにあの影魔女に殺されるだけだがね…」

まどか「決めたよ、QB…私は…私は…」

正木「まどかちゃん!?」

ゆま「駄目だよまどかお姉ちゃん!」

さやか「まどかダメー!?」

QBとまどかのやり取りを見て誰もがまどかはQBと契約し魔法少女となるのだと思った。
だが違った…

まどか「私はあなたとは契約しない、たとえ何があろうと絶対に!!」

QB「馬鹿な…この状況下を打破出来るとするならそれはもうキミが魔法少女になるだけだ。
それなのに契約しないなんてキミはこの場にいる全員を見殺しにでもするというのかい?」

QBは更にまどかを問い詰めた、ここで契約の機会を失えばまどかも死ぬ事になる。
まどかほどのエントロピーの持ち主は今後二度と現れない…
感情の無いQBもこの時ばかりは必死に食い下がった。

QB「考えてもご覧よ、キミの友人である暁美ほむらだってもうすぐ死ぬかもしれないんだ。」

まどか「そうだよ…そのほむらちゃんだよ…
ほむらちゃんは今まで全てを犠牲にして私を守ってくれた、いいえほむらちゃんだけじゃない、
今この時もマミさんや杏子ちゃん、織莉子さんやキリカさん、それにウインスペクターの人たち
みんなが私たちを守ってくれている!
そんなみんなの頑張りを無駄にしたくない!!」

QB「キミたち人間はいつもつまらない事で感傷的になるな、ではこの状況はどうする?
キミたちはあれだけの影魔女たちにどう立ち向かう気だい?」

まどか「あの子たちだって生きてる時は魔法少女として希望を叶えたかったはずだよ、
そんなあの子たちの希望を踏みにじったあなたとなんか誰が…誰が契約するもんか!?
人間を馬鹿にするなインキュベーター!!」

さやか「まどか…アンタって子はまったく心配かけて!」

ゆま「まどかお姉ちゃん!」

正木「よく言ったまどかちゃん!」

伊丹「なんだか知らねえが啖呵切りやがってよくやったぞ嬢ちゃん!」

芹沢「先輩本当に何もわかってないっすよね…」

三浦「まったく俺には何が何だかさっぱりだよ…」

QB「そんな事言ってもこの状況は変えられないよ、僕と契約して奇跡を起こさない限りはね。」

まどか「QB…奇跡はあなたの力に頼らなくても起こせるんだよ。
竜馬さんが言ってた、奇跡は自分の力で起こすものだって!!」

??「そうだよく言った!」

さやか「え?だ、誰!?」

誰かが語りかけたその時、避難所付近に眩しい閃光が放った。
その光から何かが現れようとしていた。

時は少し遡り…
(回想)

デミタスはこの状況をなんとかすべく右京と連絡を取っていた。

デミタス「それでなんですけど…どうしたらいいのかな?」

右京「なるほど救援ですか、困りましたね今こちらも手が離せない状況ですが…
まぁ何とかしましょうか。」

デミタス「なんとかってなんとかなるんですかね?」

右京「確かに『今』は無理です、僕らもこれからワルプルギスの夜をなんとかしなければいけませんからね、
ですが『未来』からなら救援は駆けつけてくれるでしょう。」

デミタス「未来から!?」

その光が消え去り代わりに数台の車輌があった。
どれも見た事のない車ばかりだった。

正木「何だこれは!?」

ソルブレイバー「本部長、我々の他にもレスキューポリスを創設なさってたんですか!?」

正木「いや…私は本当に何も知らん…」

隼人「どうやらここは過去の見滝原市のようだな。」

耕作「えぇ、情報通りですね。」

拳「それよりも早くしましょう!タイムリミットが決まってるんですよ!?」

隼人「よし、実装!」

耕作「実装!」

拳「実装!」

そして車から3人のメタルスーツに身を包んだ男たちが現れた。

シンクレッダー「シンクレッダー!」

ブルース「ドラフトブルース!」

キース「ドラフトキース!」

エクシードラフト「「特捜エクシードラフト!!」」

正木「キミたちは一体何者だ?」

シンクレッダー「我々は未来から来たレスキューポリスです、この見滝原を守るために
タイムスリップしてやってきました!」

さやか「タイムスリップ…そんなのありですか!?」

その時さやかを襲おうと影魔女が襲い掛かった。

影エリー「キシャァァァ!」

まどか「さやかちゃん危ない!?」

ドスッ

だがさやかは無事だった、その代わり傷ついてるのは影エリーの方だった。

影エリー「ギャァァァァ!?」

影エリーの手にはあるカードが刺さっていた。そのカードにはJPの文字が刻まれていた。

???????「未来から助けに来たのはエクシードラフトだけではない!」

伊丹「今度は誰だよ!?」

三浦「おい屋上を見ろ!人影が!?」

ゆま「けどあの人ジャンパー着てる?」

???????「ハッ!」

さやか「ぎゃー!ジャンパー全部脱いだ!?あいつ変態よ!!?」

伊丹「こんな時に…なんて変態野郎だ!?降りて来い猥褻物陳列罪で逮捕する!!」

まどか「キャーッ(と思いつつチラッ)あれ?あの人もメタルヒーローだよ!?」

ジャンパーソン「Janperson, For Justice!」

正木「キミは誰なんだ!?」

ジャンパーソン「特捜ロボジャンパーソン!…お久しぶりです正木本部長。」

正木「失礼だが以前会った事あったか?」

本部長はこの時点ではまだ知らなかった、彼が以前のMX-A1である事を…

しかし全員が謎の戦士たちの登場に気を取られているうちに先ほどの使い魔たちが裏口から何体かが建物の中に侵入してしまったのだ。

避難所内―――

タツヤ「パーパー!パーパー!」

知久「どうしたタツヤ?」

タツヤ「こわーの!こわーの!」

知久「何だ恐いのかい?大丈夫、ここにはパパもママもお姉ちゃんもいるから心配ないよ。」

同じ時、建物から出ていたまどかを探していた詢子が二人の下へ戻ってきていた。

知久「ママ、まどかは見つかったかい?」

詢子「駄目だちっとも見つからねえ、さやかちゃんのとこ行ったのかと思ったら
さやかちゃんもいないって言うし何処行ったんだか…」

そこに背後から使い魔たちが忍び寄り鹿目一家を襲おうとした。

使い魔「キシャァァァ!」

サラ「ショウ!そっちに行ったわよ!」

ショウ「OKサラ!オラァ!」

ドカッ バキッ

ショウ「よっしゃ!こっちは片付いたぜ!」

サラ「ショウ、シグが表に魔女がわんさか集まってるから来てくれって!」

ショウ「わかった、今行くぜシグ!」

ショウとサラは鹿目一家に気付かれないまま使い魔を倒しその場を後にした。

知久「ねぇ、今後ろに何かいた?」

詢子「さあ?」

タツヤ「あーりーあーとー!」

そして外では…

正木「おのれ!既に何体か建物に入ったか!?」

ショウ「うおりゃっ!」

ガッシャーン

建物のガラスを割り3人のプロテクトギアを着た若者が現れた。

しかしこの3人はヘルメットと胸部プロテクターの簡素なプロテクトギアで
今までのメタルヒーローとは少し異色であった。

ショウ「ようみんな、中にいたヤツらは俺たちがみんな片づけたぜ!」

シグ「後はここにいる連中だけです。」

正木「キミたちもレスキューポリスなのか?」

サラ「いいえ、我々はブルースワット、エイリアン集団「スペースマフィア」を殲滅するために作られた組織です。」

ショウ「まぁもう無くなっちまったがな…」

シグ「今は生き残った我々が活動してるのですが…」

さやか「ねぇさっきエイリアンって言ってたけどもしかしてQBも…」

サラ「えぇ、我々の殲滅対象よ。」

QB「ギクッ!じゃぁ僕はこの辺で失礼するよ…って!」

ショウ「バカ!誰が逃がすかこの詐欺師野郎!?」

シグ「あなたにはこのまま私たちと来てもらいますからね。」

そして先ほど光を放った場所から3人の若者が現れた。

拓也「遅れてすまない、だが設置は完了した!これでなんとかなるはずだ!」

大作「だがそのためにはこの魔女どもを一度グリーフシードにしなきゃならねえ!」

舞「みんな力を貸してちょうだい!」

まどか「あの…もう驚きませんがあなたたちもメタルヒーローなんですか?」

拓也「そうだ…未来から魔女を元に戻すために現れた、その名も…重甲!!」

大作「重甲!!」

舞「重甲!!」

3人の若者はインセクトアーマーに身を包み、そしてこう名乗った。

ブルービート「ブルービート!」

ジースタッグ「ジースタッグ!」

レッドル「レッドル!」

ビーファイター「「重甲ビーファイター!!」」

正木「重甲ビーファイターだと…キミらも何者なんだ?」

ブルービート「俺たちは異次元軍団ジャマールを倒すために長老グルから力を与えられた
ビーファイターです!」

伊丹「おい芹沢…お前話についていけるか?」

芹沢「もう無理っすよ先輩…」

三浦「俺刑事退職したら田舎に引っ越そうかと思うんだが…」

芹沢「いいんじゃないっすか、こんだけヒーロー揃ってるんですから…」

ソルブレイバー「ブルービート、彼女たちを助ける方法があると言ったな!本当か?」

ブルービート「はい、老師グルとその息子カブトの力を借りて魔法少女のグリーフシードを元に戻す装置を開発できました。」

ジースタッグ「だがそのためには一度魔女化した娘たちを倒さなきゃならねえ。」

ジャンパーソン「ソルブレイン、協力してくれるか?」

ソルブレイバー「勿論だ、彼女たちを闇から解き放てるならこの生命…惜しくは無い!」

ショウ「あんま気張るなよ、俺たちはとりあえずあの子たちを救えればいいんだからよ。」

正木「よーしっ!メタルヒーローたちよ!魔法少女たちを闇から救い出してくれ!!」

まどか「お願いします、あの子たちを…救って!」

メタルヒーロー「「了解!!」」

とりあえず小休止
もう少ししたらまた再開しようかと思います。
ちなみにジャンパーソン~ビーファイターはビーファイター最終回直後に呼び出された設定ですので
この場にいるソルブレインやまどかたち以外とは全員顔見知るって事で

どうでもいい事ですけどうちのまどかがようやく主人公っぽい活躍が出来てよかった
このまま空気で終わったらどうしようかと危惧してました…
あとビーファイターカブトは出ませんので悪しからず。

プラチナム「・・・・・・」ソワソワ

特救指令ソルブレインVS影ゲルトルート

ゲルトルートは触手を出し襲ってきた。

ガシッ

ソルドーザ「うぉぉぉぉ!私が抑えているうちに早く!」

ソルブレイバー「よしわかった、ボスワインダー高速炸裂弾!」

影ゲルトルート「ギャァァァ!?」

ソルジャンヌ「今ですブレイバー!」

ソルブレイバー「よし行くぞ!
竜馬先輩…今こそ使わせてもらいます!ギガストリーマーマキシマムモード!
プラズマ光波弾発射!!」

ドルルルルル

影ゲルトルート「ギシャァァァァァ!?」

プラズマ光波弾を喰らい影ゲルトルートは消滅した。

特捜エクシードラフトVS影シャルロッテ

キース「ヘヘッ可愛いヤツじゃないか、ほらほら♪」

まどか「そいつに近付いちゃ駄目!そいつの本性は凶悪なの!?」

まどかの忠告通りシャルロッテはいきなり本体を現し大口を開けてキースを食べようとした。

キース「うわぁぁぁ!?なんてな!ターボユニットW作動!」

ドシュゥゥゥゥゥゥ!

キースはターボユニットWを発動させすぐにその場を切り抜けた。

ブルース「キース、油断しすぎだ。」

シンクレッダー「俺が切り込む、援護してくれ!」

ブルース&キース「「了解、リボルバックG-3レーザーパルス!」」

ドゥッドゥッドゥッ!

影シャルロッテ「ウゲェェェェ!?」

シンクレッダー「行くぞ、エンブレード!レーザーメス!」

ズバッ

影シャルロッテ「ギャァァァァァァァ!?」

エンブレードにより影シャルロッテ消滅。

特捜ロボジャンパーソンVS影エリー

影エリー「シャァァァァ!」

影エリーはジャンパーソンのトラウマを呼び起こそうとした。

ジャンパーソン「ぐぅぅぅぅぅ!これはロボットにも有効なのか!?」

正木「彼らの思考は最早人間と同レベルだ、だからこそ効いてしまうのか!?」

??????「ガンボルバー!」

ドンッ! ドンッ! ドンッ!

だが謎の銃声がジャンパーソンのピンチを救った、そのピンチを救ったのは…

ガンギブソン「だらしねえぞ、ジャンパーソン!しっかりしろ!」

ジャンパーソン「すまない、ビルゴルディ…だがもう大丈夫だ!
行くぞ、ニーキックミサイル!デュアルレーザー!」

ドオーン ドカーン

さやか「うわぁ…容赦ないわ…」

まどか「確かにちょっとやり過ぎ…かな?」

ジャンパーソン「止めだ!ブレイクナックル!!」

ド ド ド ド ド ド

影エリー「グギャァァァァ!?」

ブレイクナックルにより影エリー消滅。

ジャンパーソン「ありがとうガンギブソン、助かったよ!」

ガンギブソン「ふん、俺はもう女が不幸になるとこは見たくないだけだ…」

ブルースワットVS影アルベティーネ

ショウ「でけぇガキだなおーい!」

影アルベティーネ「ビェェェェェェ!!」

サラ「なんて泣き声よ!?」

ショウ「クソガキ!悪いがお前を元に戻すためにもちょっと痛い目に合ってもらうぜ!」

影アルベティーネ「ウギャァァァァァァン!!」

シグ「これは堪らない…こうなれば一気に勝負を決めましょう!」

ショウ「ディクテイター!一斉発射!!」

ドン ドン ドン ドン ドン ドン

影アルベティーネ「ウギャァァァン…ウギャ…」

影アルベティーネ消滅、それと同時に泣き声も止んだ。

ショウ「今度はもっと大人しく泣きな。」

重甲ビーファイターVS影ギーゼラ

ドルルルルルン

ギーゼラはバイク形態になりビーファイターたちに襲い掛かってきた。

ガシッ

ジースタッグ「捕まえたぜ、バイク魔女ちゃん!行くぜうぉぉぉぉ!!」

ドガーン

ジースタッグはそのパワーでギーゼラの突進を受け止めそのまま押し倒した。

ブルービート「このまま一気に勝負を決めるぞ、レッドル!」

レッドル「わかったわ、インプットマグナム冷凍モード!」

シュゥゥゥゥゥ

影ギーゼラ「グルゥゥゥゥ!?」

レッドルの攻撃によりギーゼラは足元を凍らされ身動きが取れなくなってしまった。

ブルビート「よし今だ!スティンガーブレード、ビートルブレイク!!」

ドバァ!

影ギーゼラ「ドロォォォォォォ!?」

影ギーゼラ消滅、残る影魔女はあと2体となった。

ショウ「よっしゃ、あと2体行くぜ!」

シンクレッダー「待っていろ、キミたちも今助けてやるからな。」

だがそんな時だった…

ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオン!

ブルース「この大爆発は何だ!?」

ソルブレイバー「あの方角はワルプルギスの夜がいる場所だ!」

正木「まさか竜馬たちの身に何かが…こうなれば…致し方ないか…」

この危機を察知した本部長はすぐにある指示を出した。

正木「諸君、救援に来てくれて申し訳ないが今すぐに全員ワルプルギスの夜の掃討に当ってくれ!」

ショウ「わかってらぁ!そのためにも残りの魔女たちを倒してから…」

正木「いや…今すぐだ、残りの魔女たちは我々でなんとかする!」

シンクレッダー「本部長…お言葉ですが魔女は普通の人間では倒せません。」

ブルース「そうです、我々のような特殊装備を持った者たちでないと…」

伊丹「おいおいおいおいおい!さっきから黙って聞いてりゃ好き放題言いやがって!?
何が特殊装備だバカヤロー!こちとら身体張って刑事やってんだ!
こんな魔女だか魔女っ娘なんざ俺らだけでやれらぁ!
てめぇらはとっととあっちの大物倒しに行きやがれ!!」

芹沢「そうそう、俺らだってやるときはやるんだから!」

三浦「アンタらあの化け物になっちまったお嬢ちゃんたち救いに来たんだろ、
ならお互い自分の出来る事しようや!」

シンクレッダー「みなさん…行こうみんな!ワルプルギスの夜を倒すんだ!」

メタルヒーローたちがワルプルギスの夜を倒しに向かおうとした時、まどかもある決断をした。

まどか「ほむらちゃん…お願いします本部長さん!
私をほむらちゃんのところへ連れて行ってください!!」

さやか「ちょっとまどか…アンタこの状況で何を勝手な事を…」

まどか「勝手な事だとわかってます…けど私の友達が私たちのために戦っているんです!
一緒に戦う事は出来なくてもせめて戦っているところを最後まで見届けたいんです!!」

さやか「まどか…わかったよ、私からもお願いします!マミさんは優しい先輩だし転校生は…
正直最初すごい怪しいヤツだったけど…本当は私たちの事心配してくれてた良いヤツだし…
とにかく私たちも何か力になってあげたいんです!!」

ゆま「ゆまも…杏子がいなくなったら…杏子はたった一人の家族なの…
杏子を守ってあげたい…だからゆまも行かせて!!」

正木「よーしキミたちの願いは聞き届けた!
ブレイバー、キミにこの子たちを託すぞ!絶対に守ってやってくれ!!」

ソルブレイバー「了解、キミたち絶対に俺たちの言う事を聞いてくれよ。」

まどか&さやか&ゆま「「ハイ!!」」

そしてメタルヒーローたちはそれぞれの車輌でワルプルギスの夜の居場所まで目指した。

伊丹「まったく本部長、よかったんですか?子供たちまで行かせてしまって…」

正木「大丈夫だ、彼らのような頼もしい戦士に囲まれている方が返って安全だろう。」

芹沢「残り2体の魔女でしたっけ、こいつらどうやって戦いましょうか?」

三浦「なんとか市民の安全だけでも確保したいんだが…」

既に死ぬ覚悟さえ決めた伊丹たち…であったがその場に突如車のクラクションが鳴り響いた。

ビルゴルディに礼を言ってるぞ、JP

プップー!

そこに警察車両のバンが一台到着した

芹沢「あれ組対5課の車っすよ!?」

三浦「それじゃまさかあれに乗ってるのは…」

角田「おぉーいお前らまだ生きてるかー!…ってなんじゃこの化け物は!?」

伊丹「角田課長こそ見滝原市まで来て何してんですか!?」

芹沢「そうっすよ、ここは危ないんですから早く逃げなくちゃ!」

>>702
本当だった…すいません

ジャンパーソン「すまない、ビルゴルディ…だがもう大丈夫だ! ×


ジャンパーソン「すまない、ガンギブソン…だがもう大丈夫だ! 〇

ということで…

角田「バカヤロー!刑事が民間人置いて逃げられるかってんだ!?
と…その前に警部殿に言われて届けに来た物があるんだけどよ…」

米沢「おや、伊丹さん、それに皆さんお集まりでなによりです。」

伊丹「鑑識の米沢!お前まで来てるのかよ!?」

正木「それでキミたちは一体何を届けに来たんだ?」

角田「あぁ、これはこれは正木本部長殿…現場までお越しくださってご苦労様です。」

米沢「えぇ…先ほど杉下警部殿の依頼で大急ぎでこれを持ってきたんですよ、
あぁ大木さん小松さん…重いですから注意してください。」

そう言って大木と小松は車からあるモノを出した、それは…

芹沢「えぇ!…確かこれって…!?」

正木「ほう、なるほどこれは…よし私が装着しよう!みんな手伝ってくれ。」

三浦「いや…ですが本部長、大丈夫なんですか!?」

正木「早くしたまえ、時間がないんだ!」

角田「わかりました、おい大木に小松、お前らこれ付けるの手伝って差し上げろ!」

大木&小松「うぃーっす!」

ガシャン ガシャン ガシャン

正木「よしそれでは行こうかな。」

角田「あまりご無理はなさらないでくださいね…」

正木「なぁに、昔取った杵柄ってヤツだ。さて名乗らせてもらおうか!」

影パトリシア「キャハハハハ!」

影ロベルタ「アハハハハ!」

G3「変身!仮面ライダージースリャァァァァ!!!!」

全員「「カッコいい…けど何か違う…」」

伊丹「何だろうな、何か違う気がするんだが…」

芹沢「まぁそれは言わないお約束で…」

米沢「本当はG3-Xの方を持ち出したかったのですが…あちらは今でもバリバリの現役
で使われてるので持ち出しづらくて…
しょうがないのでこちら旧式の方を持ち出した次第なのですが…」

G3「構わん、こっちでもやってみせる!」

米沢「しかしG3とG3-Xだと月とスッポン、例えるならG3-Xが杉下警部、
G3を例えて言うなら陣川警部補くらいの粗忽さの持ち主といったところでしょうか。」

G3「大丈夫だ、スペックの差くらいなんとかしてみせる!」

角田「あの…武器置いていってるんですけど大丈夫ですか!?」

G3「心配ない、それに私は武器は好かんのでな!」

伊丹「おいおい本部長マジで丸腰のまま戦う気だぞ…」

米沢「さすがの本部長でもこればかりは無理でしょうな…
G3はジャンプ力10m、パンチ力:約1t、キック力:約3tといった微妙な性能ですからねぇ…」

芹沢「つまり勝ち目は薄いと…」

米沢「そういう事ですな。」

だがその予想は大きく覆されてしまった…

影パトリシア「キャハハハハ!」

G3「そいや!G3ジャンプ!」

三浦「おい…今60mくらいジャンプしたぞ!?」
影パトリシア「ウフフフフ!」

影パトリシアはスカートから椅子や机、それに自身の使い魔を呼び出した。

伊丹「おいおい…こっちに向かって来てんぞ!?」

G3「そうはさせん、G 3電熱チョップ!」

シュバッ

ドドドドドド!

G3の電熱チョップが放たれ影パトリシアの机や椅子、そして使い魔が瞬く間に全滅したのだ。

G3「行くぞ、トォッ!」

影パトリシア「キャァッ!?」

G3はパトリシアを持ち上げ空高くジャンプした。

G3「G3ダブル反転キック!!」

G3は円を描くように反転して影パトリシアに反転キックを決め込んだ!

影パトリシア「ギャァァァァァァ!?」

ドカーン

影パトリシア消滅。

G3「次はお前だ、喰らえV3きりもみキック!」

ドガッ

ガラガラガッシャーン

だがキックで破壊したのは周りの檻だけであった、
檻から出た本体の影魔女ロベルタはそのまま入口に入ろうとしていた。

そしてこの時タイミング悪く鹿目一家が外に出ようとしていたのだ。

詢子「たく…まどかのヤツ、まさか外に出たわけじゃねえだろうな?」

知久「あぁ、外に警察の人がいるはずだから探して貰うよう頼んでみようか。」

詢子「まろかー!まろかー!まっれってー!」

知久「こらこらタツヤ、そんなに走らないの!外はまだ台風なんだからな。」

だがここで詢子がある事に気が付いた。

詢子「なぁ…ちょっと待ってくれ、入口になんか変なのが見えないか?」

知久「アレは人間の下半身!?」

そしてそれが悪意ある者とは知らずタツヤは近づこうとしてしまった。

タツヤ「あーたーだーれー?」

知久「駄目だタツヤ!近づくな!?」

詢子「あぶねえ!?」

二人はタツヤを身を挺して庇おうとした、だが影魔女ロベルタは容赦なく襲い掛かろうとした。

ガッ!

詢子「あれ?」

知久「襲ってこない?」

タツヤ「うーあー?」

…が彼らが危害を加えられる事はなかった、寸前で伊丹たちに取り押さえられていたのだ。

伊丹「舐めんじゃねえぞ、この魔女が!?」

芹沢「俺たちだってやる時はやるんだよ!」

三浦「大人しくしてりゃお嬢ちゃんだって元に戻せるんだからな!
頼むから大人しくしてくれ!」

米沢「私は本来こういった肉体労働は苦手なのですが…」

角田「組対5課舐めんなっての、こちとらヤクザや暴力団とガチでやりあってんだからな!」

大木「そこにいる家族には手出させねえぞ!?」

小松「このまま引きずり出しましょうぜ!!」

全員「「せーのぉ!!!!」」

ドシーン!

伊丹たちの活躍により影魔女ロベルタによる入口への侵入は防がれた。

伊丹「何が魔女だ、全然大したことねえなぁ!ゼェゼェ…」

芹沢「先輩思いっきり息切れしてるじゃないですか、もう歳っすか?」

だが怒ったロベルタは周辺にいた使い魔を集結させ総攻撃を仕掛けようとしていた。

米沢「あぁ…ありゃ怒り狂ってますな…」

角田「見りゃわかるよ、やばくなったら仲間集めて身固めるなんてヤクザやチンピラ
と一緒だな…」

G3「全員建物に避難しろ、後は私がやる!」

三浦「お言葉ですが本部長、この数をあなた一人では…」

影魔女ロベルタ「キシャァッ!!」

G3「ぐはぁっ!」

この時G3のヘルメットが破損し割れてしまった。

G3「行け!私が倒れたらキミたちがこの中の人たちを守らねばならんのだぞ!?」

角田「わかりました、本部長もどうかご無事で…」

全員本部長の指示に従い避難所に入った、残ったのはG3と影魔女ロベルタ、それに
集った使い魔たちだけだった。

G3「フフフ、してやったりのつもりだろうが実は逆だ。
見せてやろうこれがG3最大の必殺技、逆ダブルタイフーン!!!!」

ド ド ド ド ド ド ド ド ド

G3の周りに巨大な竜巻が発生しその場にいた影魔女ロベルタ。そして使い魔たちを全て掃討した。

そんな攻撃の最中衝撃に耐えられなくなったG3のヘルメットが取れてしまった。

伊丹「おいG3のヘルメット取れちまっ…」

芹沢「あれ…あの顔は…」

三浦「なんてこったい。」

角田「マジかよ…」

米沢「やはり噂は本当でしたか…」

そう彼らは見てしまった、本来なら本部長の顔が出てるはずなのにそこにあったのは
赤い仮面に緑の目が映っていたのだから…

知久「ねぇ…詢子さん…あれって…」

詢子「確かVス…」

伊丹「あっと、あなた方が今日ここで見た事は忘れてください!いいですね!」

角田「あなた方を助けてくれたのはG3であってVなんとかじゃない、OK?」

知久&詢子「「は…ハイ…」」

芹沢「何でこの人たち戒口令出してんだろ?」

三浦「芹沢、今後も警察官続けたければ今見た事は全部忘れろ…」

そして逆ダブルタイフーンの威力が止み残ったのは魔女ロベルタのグルーフシードのみであった。

正木「こっちは全部終わった、後は頼んだぞメタルヒーローたち!」

タツヤ「ぶいすりゃー!ぶいすりゃー!」

ここまで
皆さんの要望通り本部長を変身させましたよ
>>682
ガンギブソンは出せたけどこの人どうしようかな…
出てくると色々とややこしいしなぁ

何でイタミンたちが本部長の正体を頑なに守っているのかというと
警察のお偉いさんが改造人間だなんて知れたらスキャンダルになるとか
そんな理由で…

今気付いたんだが
G3のマスク取れる前にV3とか言っちゃってるぞ

>>731
癖とノリでつい出ちゃったんだろうなwww

本部長も雪子と魔法少女達を重ねる部分はあったんだろうな。
だからこそあそこまで心を鬼にして鍛え上げたんだろう。

見滝原市、ワルプルギスの夜周囲―――

避難所を死守していたまどかたちやソルブレインが、未来から来たメタルヒーローたちと合流していた頃、
ウインスペクターたちもワルプルギスの夜に攻め入ろうとしていた。

ファイヤー「みんな準備はいいな!」

ジバン「こちらジバン、大丈夫だ。」

ウォルター「こちらウォルター、問題ありません。」

バイクル「バイクルだがね、まかせてちょ!」

ユージ「こちらセクシー大下、いつでもOKよん♪」

タカ「こちら鷹山、いつでもよろしくベイビー!」

大河内「それでは矢沢キャプテン、全車発進させてください。」

矢沢「了解、ハッチ解放、全車発進!」

各自車輌に乗り込み準備は完了した、そしてSS-Ⅰから一斉に飛び出していった。

ワルプルギスの夜に乗り込むメンバーは…

ファイヤースコード
ファイヤー、ほむら、右京、カイトが搭乗

ウインチェイサー
バイクルが搭乗

ウォルター

スパイラス
ジバン、マミが搭乗

レゾン
ユージ、杏子、織莉子、キリカが搭乗

バイカン
タカが搭乗

以上のメンバーがワルプルギスの夜に乗り込んだ。

ファイヤースコード内―――

ファイヤー「ついにここまで来たか。」

ほむら「私も今までこんなにヤツに近付けた事はなかった、
今度こそワルプルギスの夜を倒す!」

右京「ほむらさん焦ってはいけませんよ、我々はまだ乗り込んだだけです、
ここからが肝心なのですから。」

カイト「ところで何で俺たちまで来てるんですか?
正直俺ら邪魔なんじゃ…」

ファイヤー「いや、杉下さんの頭脳はいざという時の切り札になる!
こんなに頼りになる援軍を準備してくれたのも彼のおかげだしな。」

右京「いえいえ僕の力なんて大した事ありません。
これだけの力が結集出来たのはみなさんの協力があったればこそです。」

カイト(あれ?俺だけ何気にディスられてる…)

スパイラス内―――

ジバン「マミちゃん狭くてゴメンよ、キミもレゾンの方に乗り込めばよかったのに。」

マミ「いいんです、直人さんのおかげで私は今ここにいられるんですから!
最後まで離れませんからね!」

ジバン「キミを見ていると妹を思い出すよ、ちょうどキミのように太まし…いやなんでもない…」

マミ「何か言いましたか?」

レゾン内―――

ユージ「スゲぇ車だな、こんなの公道で乗り回したらすぐに白バイのお世話になっちゃうよ!?」

杏子「何でお前らと一緒に乗らなきゃいけねえんだよ…」

キリカ「それはこっちの台詞だ、佐倉こそ今すぐ降りろよ。
私と織莉子の二人きりでドライブを楽しむんだからさ♡」

織莉子「キリカ…気持ちは嬉しいけど今は時と場所を考えましょうね…」

ユージ(やべえな…この子たち何か知らんがギスギスしてるよ!
あの年頃の女の子たちとどう喋ればいいんだろ?
何か冗談でも言って緊張解せばナイスガイ大下さんのポイントアップ狙えるのに…)

ユージ「ゴホン!あーキミたち、学校は楽しいかい?」
(やっべぇよ!何言ってんの俺!?この子たちの親父か!?)

キリカ「不登校だけど…」

織莉子「お父様が亡くなって以来、学校のみなさんが冷たくなって…」

杏子「私は戸籍上死亡扱いだから学校行ってねーよ?」

ユージ「更に雰囲気が気まずくなった!!??」

そしてタカ、バイクル、ウォルター

タカ「ユージのヤツ馬鹿だね、あの中坊のガキども連れて乗り込んじゃって…
こういう時はバイクで行くのが通でしょうに!」

バイクル「おぉタカさん、バイカンに乗ってるちょか。
乗り心地はどうだがね?」

タカ「最高だね、中坊のガキがいないってだけで気楽でいいわ♪
それにこのバイクがあれば、一日で日本の暴走族全滅させるのも夢じゃないぜ!」

ウォルター「あの…タカさん、ところでヘルメットは…」

タカ「固い事言わないの、どうせここ公道じゃないし!」

ウォルター(警察官がノーヘルで大丈夫なのか?)

一方こちらSS-Ⅰ内部

矢沢「各部チェック急げ、またいつこの化け物が襲ってくるのかわからんのだぞ!?」

オペレーターA「了解、各部異常無し!」

オペレーターB「前方の化け物も今のところ目立った動きはありません。」

大河内「よし、今のところは順調だな。」

神戸「我々はお留守番なわけですか…」

大河内「何だ神戸、付いていきたかったのか?」

神戸「いえいえまさか…僕らが行っても足手纏いでしょうしそれに
今の杉下さんにはもう新しい相棒がいますからね。」

大河内「ふん、感傷に浸る暇があったら甲斐次長への言い訳のひとつでも考えておけ。」

神戸「そんなに暇じゃありませんよ、この化け物の動向を調べて杉下さんたちに連絡しなければいけませんので…」

大河内「ならば私も手伝おう。」

とりあえずここまで
続きはボチボチ書きます

>>731
言われるまで気づかなかった…

>>713
のとこ確かにそうでした…
すいません
>>732
そういう解釈をして頂けるとありがたいです

そして各車輌はワルプルギスの夜の中心部まで辿り着いた。

ほむら「ワルプルギスの夜…何度も戦っているのに、こんなに近くで顔を合わせるのは初めてね。」

杏子「こうやって近づいてみるとこいつがすっげでけえのがよくわかるぜ!」

右京「…」

カイト「杉下さんどうかしたんすか?」

右京「妙だと思いませんか?僕たちはここに来るまでこれといった妨害を受けていません。
先ほどSS-Ⅰで突撃した際はあれほどの攻撃を受けたのにですよ?」

カイト「そりゃさっきのSS-Ⅰの攻撃を受けて怯んでいるんじゃないんですかね?」

右京「僕にはとてもそんな風には思えませんが…」

杏子「まぁ…うだうだ考えてても始まらねえよ。」

タカ「ヤツがおかしな動きを見せる前に倒しちまえば問題ないっすよ。」

ユージ「そういう事!」

織莉子「こういうのを単細胞っていうのね…」

マミ「まずは私から行くわね、ティロ・ボレー!」

マミが先陣を切り攻撃をし始めた、それに続々と続いた。

タカ「俺らも行くぜ!」

ユージ「よっしゃ!」

ジバン「マクシミリアンガン!」

ファイヤー、バイクル、ウォルター「「デイトリックM-2レーザーパルスガン!」」

ダンダンダンダンダンダン!

ワルプルギスの夜に銃弾の嵐をお見舞いしてやった、だがそれでも無反応であった。

ほむら「こんな近距離での攻撃でもびくとしないの!?」

キリカ「銃が駄目なら斬撃だ!」

杏子「私らの出番か!」

バイクル「ワシもやるでね、バイスピア!」

ドスッ! 

ズバッ!

ジバン「駄目だ…傷一つ付かないぞ…」

ほむら「これほどまで頑丈なんてありえないわ!?」

全員がワルプルギスの夜の鉄壁さに驚愕している時カイトはある事に気が付いた。

カイト「あの杉下さん…こんな時にアレなんですけどちょっといいですか。」

右京「本当にこんな時にですけど、どうしましたか?」

カイト「俺の気のせいだと思うんですけど…下の建物の瓦礫が減ってませんか?」

右京はカイトの言葉が気になり周りを見渡してみると確かにワルプルギスの夜の出現後、
その猛威により見滝原市の街の建物はほとんどが瓦礫となり、辺りはその瓦礫が散乱してたはずなのに確かに瓦礫の量が減っていた。

右京「確かに!これは奇妙な事態です、神戸くん!大河内さん!至急調べてほしい事があります!?」

右京はSS-Ⅰの神戸と大河内にこの事を調べてもらいある事がわかった。

大河内「信じられん…どういう事だ?周囲の瓦礫が浮かんでいるだと!?」

神戸「確かに驚くべき事ですが、しかしこの分だとそれは大した脅威ではないかと…
建物はその魔女の周辺に浮いているだけで特に恐れる必要はありませんね。
あれ…けどこの建物ほとんどが魔女の上に浮かんでいるな…」

右京「上?…しまった、僕とした事が!?」

カイト「どうしたんですか杉下さん?」

右京はワルプルギスの夜に攻撃中だったメンバーに急いで大声で語りかけた。

右京「みなさん、これは罠です!?」

ほむら「罠?」

キリカ「何言ってんだよ、こいつを只今絶賛フルボッコ中だよ!」

織莉子「キリカ…少し黙ってなさい。」

ファイヤー「杉下さん、罠とは一体?」

右京「周囲を見渡してください、この浮いている瓦礫…奇妙だと思いませんか?」

マミ「それはワルプルギスの夜が魔法で浮かしているだけじゃ…」

杏子「こんなの魔女の結界でもよくあるし別に珍しい事じゃないよな。」

右京「ですがこの瓦礫…ちょうど僕らに向かって傾いていませんか?」

右京の言葉に全員が周囲を見渡した、
確かに瓦礫はよく見ると侵入者である全員に方向を向いていたのだ。

ほむら「だからどうしたの…ちょっと待って、これってまさか!?」

右京「どうやら察しがついたようですね、そう…この瓦礫は僕らを目掛けて降り注いでくるんですよ!?」

右京は全員に警告を発した、だが一歩遅かった。
ワルプルギスの夜が仕掛けてきたのだから…

ワルプルギスの夜「「ウフフフフ……アハハハハハ!」」




ドゴンッ!ドゴンッ!ドゴンッ!ドゴンッ!ドゴンッ!




ワルプルギスの夜は大量のビル等の瓦礫を、ウインスペクターや魔法少女たちに向かって当ててきた。

この光景をSS-Ⅰにいた神戸と大河内もモニターで見ていた。

大河内「いかん!これでは彼らが危ない!?」

神戸「なんとかこちらから杉下さんたちを助ける事は可能ですか!?」

矢沢「駄目です、現在SS-Ⅰはあのデカブツに位置を固定しているため身動き不能!?
おまけにこちらにも破片が降り注いで…グァッ!!」

そう、破片はSS-Ⅰにも降り注いでいた、SS-Ⅰにいた神戸と大河内はその場をただ見てる事しか出来なかった…

大河内「何という事だ…民間人の子供ですら戦っているというのに我々警察官僚がこの様だと…」

神戸「杉下さん死なないでくださいよ!
僕はまだあの時の事をあなたに謝っていないんですからね!?」






ドオオオオオオオオオ






瓦礫の雨が止み彼らが先ほどまでいた場所を見ると最早そこには誰もいなかった…

大河内「何という事だ…こんな事があっていいのか!?」

神戸「杉下さん…僕は…」

誰もが突入した彼らが死んだと思った、だがその時ワルプルギスの夜が急に苦しみだした。

ワルプルギスの夜「「ウ…ウフッ!?ウ…キャァァァ!?」」

大河内「どういう事だ、今まで笑ってばかりいたのに急に苦しみだしたぞ?」

神戸「もしかして…」

神戸はこの時ある予感をしていた、その予感とは…

遡る事数分前―――
ワルプルギスの夜の罠により全員に瓦礫の山が振り落とされそうになる直前…

ワルプルギスの夜「「ウフフフフ……アハハハハハ!」」

ユージ「今更罠とか言われてもこれじゃ逃げる事も出来ねーよ!?」

ジバン「こうなれば車の中に隠れて…」

ほむら「全員今すぐ私に触って!早く!!」

タカ「ほむらちゃん…男を誘うのはもっと大人になってから、それと胸も…
うん…成長してからの方がいいね。」

ほむら「死ね!!」

ジバン「そうか…その手があったか、みんなほむらちゃんの言う通りにするんだ!」

そして全員がほむらに触れた。

キリカ「暁美のおっぱい小さい。」ムニッ

織莉子「あら本当…」モミモミ

マミ「暁美さんたら…もっとちゃんと栄養価のある食べ物取らなきゃ駄目よ。」

右京「確かに、成長期に栄養を疎かにすれば将来色々と身体に影響が出ますからね。」

ウォルター「やめるんだみんな!人にはそれぞれ個性がある!
ほむらちゃんの小さいおっぱいが好きな人だって世の中には…」

ほむら「いい加減黙らないと…」

チャキッ

カイト(やべえよこの子…人を殺す目してるよ!?)
「ほらみなさん全員ほむらちゃんの言う通りにしましょう…無駄口は閉じて!」

ほむら「全員捕まったわね、時間停止!」

カチッ

この瞬間ワルプルギスの時が停止し、それと同時に彼らに落下する瓦礫も止まった。

バイクル「やったがね、これでもう瓦礫の雨は止まったわ!」

ほむら「いえ、私の時間停止はそんなに長くはもたない。
すぐにまた瓦礫が落下し始めるわ。」

マミ「今のうちに安全な場所に退避しましょう!」

キリカ「だけど結局あいつに傷ひとつ付けられてないよ…」

カイト「ちくしょー!でっけえ口開けて大笑いしやがってよ!
その口にこの瓦礫飲み込ませて詰めてやろうか!?」

カイトは止まった時の中でワルプルギスの夜に対しあらん限りの暴言を吐いた。
しかしそれが右京の耳に止まりある閃きを思いついた。



右京「口?飲み込ませる?カイトくんそれです!?」



カイト「な…何がですか?」

右京「先ほど僕は外が駄目なら内からと言いました。
しかし現状は先ほどと大して変わらず仕舞い、ならば最後の手段!
この時間停止中を利用してワルプルギスの夜の体内に侵入しましょう!!」

全員「「なんだってー!?」」

ほむら「そんな魔女の体内に侵入だなんて…」

マミ「私はこの中で一番魔女との戦いにベテランだけど、そんなのやった事も無いわ…」

織莉子「第一私たち魔法少女でさえ魔女の体内がどうなっているかはわからないのですよ?」

ファイヤー「だが既に今出来る攻撃手段は全て試し…そして失敗してしまった。
それなら駄目で元々、杉下さんの策に賭けるべきだと俺は思う!」

カイト「けどこれ…失敗したら本当に死んじまいますよね…」

ユージ「いいんじゃねえの、それでさ!」

タカ「だな、このまま一発も傷もつけられないまま終わるよりはマシだ。」

バイクル「ワシらだってやってやるがね!」

ウォルター「私とバイクルはロボットですから最悪電子頭脳さえ無事なら修理可能です!」

ジバン「俺たちは既に命を懸ける覚悟は出来てる、が…この子たちは…」

ジバンがそう言うと刑事たちは魔法少女たちに視線を送った。
年端もいかないこの子たちをこんな死亡率の高い作戦に付き合わせる事は出来ないと、誰もがそう思った…

ほむら「見くびってもらっては困るわ、元々あなたたちを巻き込んだのはこの私よ。
決着は自分の手で付ける!」

マミ「見滝原を今まで魔女から守ってきたのはこの私なんですからね、
私にだってこの魔女を倒す責任があります!」

杏子「正直前の私だったらここでトンずらこいて逃げてたろうな。
だけどな…今は守りたいヤツらがいる!いいぜ、付き合ってやるよ!」

織莉子「逃げたところでワルプルギスの夜がいる限り世界の破滅は免れない、
ならば私もあなたたちに賭けます!」

キリカ「織莉子がそう言ってるんだ、私が付き合わなくてどうすんだよ?」

全員の意見は一致した、全員でワルプルギスの夜の体内へ突入を開始した。

カイト「そんであいつの体内へ入るのにどうすればいいんですか?」

ウォルター「それなら私たちに…」

ジバン「任せろ!」

ウォルター「ディスライダーパワー全開!」

ジバン「ダイダロス、出力最大!」

ゴオオオオオオ

ファイヤー「今だ突入しろ!」

ゴクンッ!

ワルプルギスの夜はウインスペクターたちを全員飲み込んでしまい、
同時にほむらの時間停止も解除した。

ワルプルギスの夜体内―――

ファイヤー「ここが魔女の体内か…」

ほむら「見たところ何もないわね…」

杏子「ていうかこれ空洞じゃねーか!?」

織莉子「元々魔女は私たち魔法少女のソルジェムが濁り堕ちた、
謂わば魂の成れの果て…生物的な要素なんて最初からありえないのね…」

ウォルター「しかし何やらドロドロした液体が流れていますね。」

バイクル「なんだか気持ち悪いがね…」

タカ「これは…色は違うがもしかして血じゃないか?」

右京「なるほど、例えその体が空洞だったとしても人間だった頃の記憶が
こうして反映してあたかも血液を疑似的に作っているわけですか。」

杏子「おいマミ、顔色悪いけどどうかしたか?」

マミ「さっき魔女の口に入る瞬間…妙に嫌な感じがしてね…
まるで以前にも魔女に食べられたようなそんな気が…」

ほむら(過去の時間軸の記憶は本来私以外受け継がれないはずなんだけど…)

キリカ「お喋りはそこまでにしよう、さっさとこいつを倒さなきゃね!」

ファイヤー「あぁ、行くぞ!マックスキャリバーレーザーソード!」

ジバン「ジバンハーケンクラッシュ!」

キリカ「ヴァンパイアファング!」

杏子「疾風迅雷!」

マミ「これで止めよ!黄金の美脚!」

ワルプルギスの夜「「ウグッ!?ウギャギャギャギャギャ!!?」」

右京「どうやら効果的中のようですね。」

ほむら「これだけやればもう充分ね、さぁ脱出するわよ!」

そしてほむらは再び時間停止させワルプルギスの夜の体内から脱出するよう言った。

タカ「おっと…こいつはお釣りだ、受取な!」

ポイッ

最後にタカがありったけの手榴弾をワルプルギスの夜の体内に放り投げ体内は火の海に包まれた。

一方外では…

矢沢「何でだか知りませんがあのデカブツ…突然爆発し始めています!?」

神戸「恐らく杉下さんたちが何かしてくれたんでしょう、まったくあの人は…」

大河内「矢沢キャプテン、彼らが出てきたらすぐに拾ってこちらも脱出してください。」

だがワルプルギスの夜は怒り狂いその矛先を目の前にいたSS-Ⅰに向けた。

ワルプルギスの夜「「ウフフ…アハハハハハハハハハ!!!!!」」

ワルプルギスの夜は巨大な火炎玉を放ちSS-Ⅰに直撃させようとした。



ドオオオオオオオオオオ




神戸「避けて!?」

矢沢「駄目です!先ほど落下してきた瓦礫のせいで動きが…」

大河内「なんたる事だ…」

もうダメかと思ったその時、2台の車がSS-Ⅰの危機を救った。

ブルース、キース「「ハイドランダー!」」

シンクレッダー「ハイドランドキャノン!」

ドシュゥゥゥゥゥ

突然現れたバリアス7、スクラムヘッドに乗ったエクシードラフトたちが
ワルプルギスの夜が放った火炎玉に放水を掛け威力を弱めた。

シンクレッダー「よし、これだけやれば…後は頼む!」

ジャンパーソン「任せろ、ジャンブレーダー!」

ブルービート「パルセイバー!」

スバッ!

続いてジャンパーソンとブルービートの斬撃により火炎玉は真っ二つに斬られ消滅した。

大河内「何だあの連中は?」

神戸「あの人たちもレスキューポリス?」

本部長によりワルプルギスの夜の掃討の指示を受けたメタルヒーローたちがようやく駆けつけてくれた。

ソルブレイバー「SS-Ⅰは無事のようだな。」

ブルービート「間に合ったようでよかった。」

まどか「ほむらちゃんは?ほむらちゃんたちは大丈夫なの!?」

さやか「まどか落ち着いて!」

ゆま「杏子は?杏子はどこ!?」

ショウ「心配すんな、どうやら出てきたみたいだぜ!」

ショウの言う通りワルプルギスの夜の口からウインスペクター、ジバン、あぶない刑事、
特命係、そして魔法少女たちが続々と出てきた。

ショウの言う通りワルプルギスの夜の口からウインスペクター、ジバン、あぶない刑事、
特命係、そして魔法少女たちが続々と出てきた。

マミ「鹿目さんと美樹さん!?避難所にいるはずじゃ?」

ほむら「まどか!あなたは…」

杏子「ゆままで…こんな危ないとこに来やがって!」

まどか「ゴメンほむらちゃん、けどほむらちゃんの事が心配で居ても立ってもいられなくて…
お願い、最後まで一緒に居させて!」

ほむら「わかったわ、けどQBとは何があっても…」

まどか「大丈夫だよ、QBには契約きっぱりと断ったから!」

ユージ「何か知らない人たちがいっぱい集まってきちゃったんだけど…」

タカ「俺意外と人見知りなんだよね。」

右京「どうやら上手くいったようですね。」

カイト「まさかこれって杉下さんの仕業ですか!?」

右京「えぇ、先ほどデミタスくんから救援要請を受けたのですが…
まぁこちらも救援に駆けつける人員がいませんからね。
それで考えたのです、もし今回の事件を無事解決出来たなら…
未来の僕なら過去の僕たちがこの危機に直面しるのを当然知っているわけですから
援軍を出してくれるのではないかと思ったまでですよ。」

カイト「なんかもう言ってる事が無茶苦茶なんですけど…
でもどうやってタイムスリップ出来たんですか?」

右京「以前学会で夏目博士という方がとても見事なタイムマシンの理論を提唱していたのを思い出し、
もし未来で彼がタイムマシンを作る事に成功していれば未来の戦士を過去に連れて来る事も可能だと…そう思ったのですよ!」

シンクレッダー「そう、俺たちは未来の杉下さんの依頼でここに来ている。
杉下警部、あなたの予想通り夏目博士はタイムマシンを作る事に成功しました。」

キース「でもそのタイムマシンでちょっと事件があったんですけどね。」

ブルース「その所為で3年近くも救援に来るのが遅れてしまいましたが…」

ショウ「しょげんなって、その代わりに俺たちが一緒に来たんだからよ!」

ブルービート「正直いきなりの事だったがなんとか間に合ってよかった。」

キリカ「ねぇ織莉子、この人たちが何言ってるのかわかる?」

織莉子「キリカ…今は救援が来たという事だけわかっていればそれで充分よ。」

ついに集結したメタルヒーローたち、集まった彼らは其々名乗りを上げていった。

ジバン「「機動刑事ジバン!」」

ウインスペクター「「特警ウインスペクター!」」

ソルブレイン「「特救指令ソルブレイン!」」

エクシードラフト「「特捜エクシードラフト!」」

ジャンパーソン「「特捜ロボジャンパーソン!」」

ブルースワット「「ブルースワット!」」

ビーファイター「「重甲ビーファイター!」」

総勢17人のメタルヒーローが今ここに集結した!!

一旦ここまで、それと補足説明
>>757
ここで神戸さんが右京さんに謝らなければならない事と言ったのは相棒シーズン10最終話で
右京さんを裏切ってクローン人間の公表をやめさせた事です。

>>784
夏目博士というのはエクシードラフ31話「過去への特救便」でのタイムマシンの開発者の事です。
ちなみにこの話でタイムマシンは壊れてしまいましたがこのSSでは後に修理して
エクシードラフトたちが過去にタイムスリップ出来たとそういう設定になります。

ワルプルギスの夜「「ア…アハ…」」

右京「みなさん、魔女は先ほどの攻撃で相当弱っています!
倒すなら今です!」

右京の言う通りワルプルギスの夜はかなり弱っており、
また先ほどの攻撃でワルプルギスの夜の身体には亀裂が入っていた。
そして右京の言う通りに各メタルヒーローがそれぞれの最強攻撃を撃ちこむ。

ソルブレイン―――

ソルブレイバー「よし、ギガストリーマーマキシムモード!
ジャンヌ、ドーザー、キミたちにエネルギーも貸してくれ!
全員のエネルギーを合わせてヤツに撃ちこむぞ!!」

ジャンヌ、ドーザー「「了解!」」

ソルブレイバー「よし、エネルギー充電完了!プラズマ光波弾発射!!」

エクシードラフト―――

シンクレッダー「ヘビーサイクロン、エンブレード装填!サイクロンノヴァ!!」

キース、ブルース「「リボルバックG-3、ハイパーブラスターモード!」」

ジャンパーソン―――

ジャンパーソン「ジックキャノン!!」

ガンギブソン「スピンドルキャノン!!」

ブルースワット―――

ハイパーショウ「いくぜシルバニック・ギア装着、ドラムガンファイヤー!!」

サラ「レーザーライフル!」

シグ「ミサイルランチャー!」

ビーファイター―――

スーパーブルービート「メタルフォーゼ!ビートイングラムファイナルモード、スーパーファイナルブロー!!」

ジースタッグ「スティンガークロー、レイジングスラッシュ!!」

レッドル「スティンガープラズマー、トルネードスパーク!!」

ゴオオオオオオオオオオオオ!





ドオオオオオオオオオオオオ!






ズバァァァァァァァァァァァ!






メタルヒーローたちの必殺技が次々と炸裂しワルプルギスの夜の亀裂がドンドン広がっていった。

右京「ウインスペクターのみなさん、ジバンにあなた方の武器を渡してください。」

バイクル「どうしてだがね?」

右京「前に資料で見た事があります、あなた方ウインスペクターは元々ジバンの支援機として
開発されていたらしいとの事です、つまり…」

ファイヤー「なるほど!バイクル、ウォルター、ジバンに俺たちの武器を渡すんだ!」

そしてジバンはファイヤーのマックスキャリバー、バイクルのバイスピア、ウォルターの
ディスライダーを渡された。

ストロングジバン「完成、ストロングジバン!行くぞジバンストロングエンド!!」

メタルヒーローたちの怒涛の連続して必殺技が放たれる中、魔法少女たちも負けてはいられなかった。

マミ「私たちも負けてはいられないわ!」

杏子「けど私らはさっきの体内での攻撃で魔法力結構使っちまったぞ。」

織莉子「技を使えるとしてもあと一回程度…」

キリカ「なけなしの魔法力を全員分集めればなんとかいけるかもしれないけどどうする?」

ストロングジバン「みんな、これを使うんだ!」

マミ「これはオートデリンガー?そうだわ、これにみんなの魔法力を集めれば!」

そしてマミを中心に杏子、織莉子、キリカがオートデリンガーに魔力を込めた。

キリカ「なんかさ、これ戦隊ヒーローぽくない?」

織莉子「ちょっと私たちには恥ずかしいかしら…」

ゆま「杏子!杏子!ゆまも、ゆまも魔力込める!」

杏子「あぁもうわかったよ!どうせこれが最後だかんな、思いっきり込めろよ!」

マミ「行くわよみんな!」

全員の魔法力をオートデリンガーに込めるとオートデリンガーは魔法少女が使う、
武器の装飾に形が変形し始めた。

マミ「魔砲オートデリンガー、ファイナルティロフィナーレ!!」

そしてほむらも…

ほむら「じゃぁ行ってくるわ…」

まどか「そんな…ほむらちゃんのソウルジェムはもう…」

そう、ほむらは魔法少女の中でも一番魔力を消費する時間停止をこの戦いでかなり酷使しており
ソウルジェムはいつ魔女化してもおかしくない状態だった。

ほむら「だからよ、あいつもメタルヒーローたちの攻撃を受けてもう限界寸前…
それにこの戦いを始めたのは私よ、なら終わらせるのは私の手でやらないと!」

まどか「無茶だよ!これ以上戦ったらほむらちゃんは…」

ほむら「それでも私は魔法少女だから、まどか…あなたの事を私に守らせて。」

ほむらは思い出す、どんなに時間を繰り返してもあの日の事だけは忘れた事はなかった。
最初の時間軸でまどかがその身を犠牲にしてワルプルギスの夜に立ち向かった時の事を…

その二人が時を繰り返し、今あべこべの立場にいる事を、運命とはなんと皮肉なのかとほむらは思った。

まどか「ごめんなさいほむらちゃん…私はあなたに守ってもらってばかりで。」

ほむら「違うわ、あなたがいたから私はここまでやってこれた。
だから今度こそあなたを救って…」

ほむらが言い終える前にまどかはほむらの手を握り締めた。

まどか「ほむらちゃん…絶対に帰ってきて…
あなたは私の最高の友達なんだから!」





パァァァァァァ




その時ほむらの盾が桃色の光を放った。
次にほむらはまどかの背後に一瞬桃色の長髪をした神々しい存在を見た気がした。

ほむら「これは盾じゃなく弓!?」

まどか「ほむらちゃんの武器が変化した?」

ほむら「今のは気のせいかしら…いえもしかしたらアレは…」

まどか「ほむらちゃん、どうかしたの?」

当のまどか本人は気が付いていなかった。
それは何処かの時間軸のまどかとほむらに縁のある存在が力を貸してくれた現象だという事を、この場では誰も知る由は無かった。

そしてほむらも気付いた、自分の新しい力を…

ほむら「それじゃ行ってくる、今度こそ本当に終わらせる!」

ほむらの背中から黒い…いや桃色の翼が出された。

ワルプルギスの夜「「ウフフフフ……アハハハハ!!」」

ワルプルギスの夜は狙いをほむらのみに限定し攻撃を撃ってきた。
しかし桃色の翼がほむらを優しく包むように守ってくれていた。

ほむら「暖かい、この力…まるでまどかが守ってくれてるみたい。
そしてワルプルギス…あなたとの決着をここで付ける!
喰らいなさい、マジカルアロー!!」



ドシュッ!



勝負は一発で決まった、メタルヒーローたちや魔法少女の猛攻で既に
身体が崩壊寸前だったワルプルギスの夜に止めの一撃を与えたのだから…

まどか「やった!ほむらちゃんがワルプルギスの夜を倒したよ!」

さやか「転校生…いやほむら、よくやったよ!!」

QB「いいや…まだ終わってないよ。」

さやか「ゲッQB!アンタいつの間に!?」

まどか「ブルースワットの人たちに捕まったんじゃないの?」

QB「彼らは攻撃に忙しかったらしくてね、逃げ出すのに苦労はしなかったよ。」

まどか「QB…終わってないってどういう事?」

QB「それはすぐにわかる…」

QBの言葉通りそれはすぐに起きた…

ほむら「キャァァァァァァァァ!?」

まどか「ほむらちゃん!?何であんなに苦しがってるの?」

QB「ワルプルギスの夜の残骸が暁美ほむらと同化を始めたようだね。」

さやか「どういう事だよ!?」

QB「どんな生物にも生存本能があるように魔女にもそれがある。
それこそがグリーフシード、これさえあれば魔女は再び負の呪いを吸収し
再び復活する事が可能だ。
しかしワルプルギスの夜はそうしない、倒される直前に相手の魔法少女に寄生し
その力を転換させ再び魔女として復活する。
ワルプルギスの夜が超弩級の魔女と言われる要因の一つなんだよ。」

まどか「じゃあほむらちゃんは…」

QB「どうやら同化が始まり出してるね、
この分だと暁美ほむらが第二のワルプルギスの夜になるのは時間の問題だ。」

ソルブレイバー「そうはさせるか!行くぞみんな!」

シンクレッダー「おう!」

次々とメタルヒーローたちがほむらの下へ駆けつけるが
そうはさせないとワルプルギスの夜は結界を張り彼らを近づけさせなかった。

ハイパーショウ「駄目だ、あいつらに近付けねえ!」

ジャンパーソン「結界さえなければ…」

まどか「そんな…ほむらちゃん…ほむらちゃんが…」

ほむらは薄れゆく意識の中で嘆き悲しんでいるまどかを見た。

ほむら「このままじゃ私は…魔女になってまどかを襲ってしまう…
お願い…誰か…助けて…」

だがその声に応える事は難しかった、メタルヒーローたちも先ほどの攻撃で
殆どが死力を尽くし、魔法少女たちも既に魔法力が無いに等しかった。
誰もが絶望に飲まれる中、立ち上がった者たちがいた。

ファイヤー「わかった、任せろ!!」

バイクル「よっしゃ、ワシらの出番だがね!」

ウォルター「行きましょう、隊長!」

さやか「そっか!まだウインスペクターが!」

タカ「俺たちもいるぜ。」

ユージ「最後を飾るのは俺たちで決まりでしょ!」

右京「微力ながら僕たちも力を貸しましょう。」

カイト「民間人を守るのは警察官の仕事っすからね!」

ほむらを救うべく7人の刑事たちが最後の戦いに挑んだ。

杏子「大丈夫なのかよ、ウインスペクター以外全員ただの人間じゃねーか!?」

マミ「けど…私たちはもう力が残っていない…」

キリカ「最後の最後で頼りにならないメンバーが残ったもんだ。」

織莉子「いいえ、彼らならやってくれるわ。」

まどか「それも予知で知ったんですか?」

織莉子「いいえ、これは私の希望ですよ。」

右京「まずは大下さん、鷹山さん、お二人にあの結界を破ってもらいたいのですが出来ますか?」

ユージ「簡単、簡単、要は引きこもりのガキを外に引っ張り出しゃいいでしょ!」

タカ「あんなんショットガンでやりゃすぐにぶっ壊れてますって…あれ」カチカチ

ユージ「タカ…もしかして弾切れ?」

タカ「ユージ…弾残ってる?」

二人はこれまでの戦いで既に弾切れになっていた事をすっかり忘れていた…

ジャンパーソン「これを持って使ってくれ!」

シグ「これもです!」

二人から渡されたのはジャンパーソンの武器のジャンバルカンと
ブルースワットの武器であるフレイムスローワーであった。

タカ「ジャンバルカン、いいんじゃないの!」

ユージ「こいつは火炎放射器か、正義の味方にしちゃ物騒なモン持ってちゃ駄目でしょ。
後は俺たちに任せてキミらはそこでお寝んねしてな!」

武器を得た二人はワルプルギスの夜の結界を破壊するために
彼らの武器を使い破壊を試みた。

ユージ「オラオラ行くぜ!」

ゴオオオオオオ

フレイムスローワーの火炎により結界が弱まってきた。

タカ「次は俺だな、やらせてもらうぜ!」

ドルルルルルル

ジャンバルカンの轟音が響きそれと同時に結界が崩壊してしまった。

カイト「っしゃぁ!結界が敗れたぜ!」

ユージ「次は頼んだぜ。」

右京「わかってます、バイクルくん、ウォルターくんお願いします。」

バイクル、ウォルター「「了解、マルチパックコーキングバージョン!」」

威力は無いがコーキングバージョンは粘着弾が出る仕組みだ、これによりほむらに取りつくワルプルギスの夜の動きを止める事が出来た。

右京「さぁ行きますよカイトくん!」

カイト「ハイ!」

ガバッ

そして動けなくなったワルプルギスの夜から特命係の二人が既に気を失い意識の無い
ほむらを救出する事に成功した。

右京「ほむらさんは確保出来ました、後はファイヤーお願いします!」

ファイヤー「よし!」

ファイヤーはワルプルギスの夜と最後の決着を付けようとする、
だがワルプルギスの夜も最後の力を振り絞りファイヤーに襲い掛かろうとした。

ワルプルギスの夜「「キャハハハハハハ!」」

プシューッ プシューッ

その時ファイヤーの各部から水蒸気が漏れ出し、胸の緑のランプが点滅を始めた。

ウォルター「まさかこれは…」

バイクル「着化タイムリミットがもう限界だがね!?」

ジースタッグ「着化タイムリミット?何だそりゃ?」

スーパーブルービート「彼らレスキューポリスは俺たちと違い強化スーツの制限時間がある、それを過ぎれば最悪死んでしまうんだ!?」

その場にいた誰もがこの戦いに注目する中、隠れて怪しげな動きをする者がいた。

QB「もうこのタイミングしかないね。
まどかを契約させなければいけないんだから、悪く思わないでくれ。」

QBは孵化寸前のグリーフシードを二個持っていた、そして孵化したのは…

[犬の魔女] ウアマン

[暗闇の魔女] ズライカ

2体の魔女が現れた、ワルプルギスの夜の影響によるこの魔女たちも
結界から出て外にいる者たちを攻撃する事が可能だ。

QB「僕が見たところ、この魔女たちを相手に出来る戦力はもう残っていないはず。
これで鹿目まどかが契約してくれさえすれば…」

未だに気付きもしないまどかたち…そして2体の魔女がその場にいた全員を襲おうとした時、そこに二人の若者が現れた。

流星「待て、彼らの邪魔はさせない。」

闘破「そうだ、まだ俺たちがいる!」

QB「何だいキミたちは?まさかキミたちも彼らと同じ…」

流星「そうだ、僕たちもお前たちのような邪悪な者と戦う者…行くぞ、『怒る!』」




「剣流星の体内に秘められていた全エネルギーが、感情の高まりと共に頂点に達した時、彼は超人機メタルダーに瞬転する」

                                             ナレーター:政宗一成



メタルダー「超人機メタルダー!!」

闘破「俺の名は山地闘破、そしてもうひとつの名は…」

そしてもう一人の青年も動いた。
彼はジャケットを脱ぎ捨てるとその下に忍者のような出で立ちに赤いプロテクタを装着していた。

磁雷矢「戸隠流正統ジライヤ!!」

QB「メタルダーにジライヤ?まったくこの星には一体どれだけヒーローがいるんだよ…」

磁雷矢「ふっ、それは聞かない方が身のためだぜ!」

メタルダー「お前の悪行を知れば世界中のヒーローがお前を倒しに来るだろうからな!」

QB「まったく悪人呼ばわりされたくないものだね、僕らはこの宇宙を思っての行動をしているのに…」

メタルダー「それが悪だと気づけないお前に最早生きる資格はない!」

磁雷矢「最早貴様に何を言っても無駄だな、こい!この場は誰にも邪魔はさせん!!」

ウアマン「グゥゥゥ、ガゥゥゥゥゥ!!」

ウアマンがメタルダーに襲い掛かってきた

ガブッ

ウアマンはメタルダーに噛みついた、しかしメタルダーの強硬な装甲には
文字通りウアマンは歯が立たなかった。

メタルダー「今度はこちらの番だ。」

メタルダーの腕に超重力エネルギーが光と化して迸る。

メタルダー「レーザーアーム!!」

ドバッ!

ウアマン「アオゥゥゥゥゥゥン!?」

勝負は一撃で決まった、メタルダーの渾身の力を込めたレーザーアームがウアマンに強烈な一撃を喰らわせたのだ。

続いてジライヤ、彼はズライカと戦っていた。

磁雷矢「行くぞ、磁光真空剣!」

ガキンッ! ガキンッ!

ズライカ「グゥゥゥゥ!」

磁雷矢「こいつは恐らく光に弱いはず…ならば、ジライバスター!」

ドゥンッ!

ズライカ「グァッ!?」

磁雷矢「今だ!磁光真空剣・真っ向両断!!」

ズバッ!

ズライカ「ギャァァァァァァ!?」

ジライヤの磁光真空剣によりズライカは真っ二つに切断された。

魔女を撃退した二人は次にQBに標的を向けた。

メタルダー&磁雷矢「「次はお前の番だ!」」

QB「悪いがひとまずここは退散させてもらうよ、だがまだ鹿目まどかとの契約を諦めたわけじゃないからね…」

そう言い残しQBはこの場を去った、QBが去った後には二個のグリーフシードが残った。

メタルダー「ヤツめ、逃げたか。」

磁雷矢「あとは彼らに任せ俺たちはQBを追おう!」

メタルダーとジライヤはQBを追跡しようとしたが、ふとファイヤーとワルプルギスの夜の最後の戦いに目をやった。

そして彼らは恐らく聞こえていないであろう彼に語りかけた…

メタルダー「勝てよウインスペクター!」

磁雷矢「お前たちには俺たちが付いてるからな!」

ポカポカ

さやか「痛っ!あれ…これってグリーフシード?何で落っこちてきたの?」

二人はグリーフシードをさやかに投げつけると誰にも気づかれないようにこの場を去って行った。

とりあえずここまで
もう終盤だというにまたヒーローが出てきてしまいました
もう出さないと決めてたのに…

ファイヤー「うおおおおお!」

ワルプルギスの夜「「ウフフフフ……アハハハハ!!」」

ドガッ! バギッ!

ファイヤーとワルプルギスの夜の決着は肉弾戦に持ち込まれた。
両者一歩も引かない戦いを繰り広げていた、しかし…

シュゥゥゥゥゥゥ

ファイヤーのクラステクターは既に各部から出てる水蒸気が噴き出しっ放しだった。
それにマッドクスからの再三の警告もファイヤーは無視していた。

ソルブレイバー「ファイヤー!それ以上の着化は危険です!?」

シンクレッダー「これ以上戦い続ければあなたの命が危ないんですよ!」

ショウ「アンタはよくやった、この場は一旦態勢を立て直して…」

ファイヤー「……駄目だ……今やらなければ……もうこの機会は二度と訪れない…」

ワルプルギスの夜を前にファイヤーは一歩も引かない気でいた。

ファイヤー「みんな…よく聞いてくれ…目の前にいるこの子は…今苦しんでいる…
必死で助けを求める悲鳴を叫んでいる…それを俺たちがやらずに誰がやる!?」

杏子「目の前のって…まさか竜馬の兄ちゃん…ワルプルギスの夜を救うってのかよ!?」

キリカ「魔女を救うだなんてそんな事出来るわけが…」

織莉子「いいえ、彼は…いえ彼らはやってくれるわ!」

マミ「なんたって特警ウインスペクターは…」

まどか「平和を愛して友情を信じて、 人の命を守る為に立ち向かうんだからね!!」

ソルブレイバー「しかしファイヤーにはもう武器がないのに…」

ファイヤー「武器ならまだある…この熱いレスキュー魂が!!」

その瞬間、ファイヤーのクラステクターが赤く発光し高速移動しワルプルギスの夜に拳打を与えた!

ファイヤー「うおおおおおおおおお!!」

ドゴォッ!!

ワルプルギスの夜「「キャァァァァ!?」」

一瞬怯んだワルプルギスの夜であったが動揺はすぐに収まりファイヤーの拳を押さえて
そのまま圧倒しようとした…

ファイヤ「クッ…負けてたまるか!?」

バイクル「ワシらも行くだがね!」

ウォルター「隊長、お供します!」

ガッ  

ガッ

ファイヤー、バイクル、ウォルター、の三人の拳がひとつに合わさりワルプルギスの夜を逆に押し始めた。

ファイヤー「お前たち…」

ウォルター「今こそ三つの力をひとつに合わせましょう!」

バイクル「ワシら魂の兄弟だがね!」

ファイヤー「よし俺たちの手で救うぞ…この子の未来を!!!!」



ピシッ…ピシッ!ピシッ!



ワルプルギスの夜「「アァァァァァァァァァァァァ!?」」



ワルプルギスの夜は悲鳴を上げ消滅した。

パァァァァァァァ

そしてファイヤーの手に残されたのはワルプルギスの夜のグリーフシードだった。


──────
────
──

戦いは終わり竜馬たちは今までの魔女戦で得たグリーフシードを
未来から持ってきたという魔法少女や魔女のグリーフシードを元に戻す装置を照射させた。

拓也「よし、装置はうまく作動したぞ。」

舞「見て、子供たちが!」

装置の光を浴びた魔法少女たちの魂はソウルジェムから肉体に戻り
そしてグリーフシードと化していた魔女の魂も変換され元の少女の身体を取り戻していた。

正木「ほぅ…これは…」

竜馬「スゴい…まさに奇跡だ!?」

バイクル「やったがね!これでみんな元通りだで!」

ウォルター「本当に…よかった…」

装置の光を浴びた魔法少女たちもそれは同様であった。

マミ「私たち…元の人間に戻れたのよね…」

杏子「これでもう魔女化する心配はないんだよな?」

キリカ「けど正直…私はあまり実感を感じないね。」

織莉子「QBに魂をソウルジェムにされた時も特に痛みを感じなかったし、案外こんなモノなのかしれないわね。」

ゆま「ゆまもいつも通りだよ?」

さやか「なんにせよ元に戻れてよかったじゃないの!」

そして先ほどの戦いで気を失っていたほむらはようやく目を覚ました。

ほむら「ここは一体…あれからどうなったの?ワルプルギスの夜は!?」

まどか「ほむらちゃん…もういい、全部終わったんだよ…だからもう安心して。」

目覚めたばかりで動揺するほむらをまどかは優しく抱きしめ、この場にいる
魔法少女や魔女の魂が元に戻った事を説明した。

隼人「ではみなさん、俺たちはそろそろ未来に帰らないといけません。」

ユージ「なんだよ、もっとゆっくりしていけばいいのによ。」

カイト「そうっすよ、未来の話ちょっとは聞かせてくださいよ!」

拳「そういうわけにもいかないんですよ。」

耕作「このタイムススリップにはタイムリミットが決められててそれを過ぎると俺たち元の時代に帰れなくなっちゃうんですよ…」

大樹「タイムスリップも案外命懸けなんだな…」

ジャンパーソン「杏子…また会えてよかった。」

杏子「はぁ?会った事ねえけど?」

ガンギブソン「へっジャンパーソン、女の扱いは相変わらず下手だな!」

タカ「今度横浜に遊びに来いよ、女との付き合い方教えてやるからさ。」

ガンギブソン「タカ…アンタとは妙に気が合いそうだ。」

タカ「俺もだ、それじゃまたな…ベイビー!」

ショウ「なぁ、この時代のブルースワットってまだ全滅してねえんだよな。
なら今からでも警告しておけば…」

サラ「ショウ、やめておきなさい。」

シグ「サラの言う通りです、タイムパラドックスが起きれば時間にどんな悪影響が起きるか想像もつきません…」

ほむら「そうね、愚かな行動はやめておくべきだわ。」

織莉子「…」

まどか「ほむらちゃんがそれ言っちゃいけないよ…」

拓也「この装置はこの時代に置いていきます、これで一人でも多くの
魔法少女や魔女を救ってあげてください。」

耕作「頼むぜ、またワルプルギスみたいな化け物と戦うのはもう御免だからな。」

舞「女の子を不幸にさせるヤツなんて許しちゃ駄目よ!」

ショウ「そういえばQBのヤツ逃げちまったな。」

ほむら「問題ないわ、見かけたら始末すればいいだけの話よ。」

杏子「あぁ…私もあいつにはまだ御礼参りしてねえからな、見つけたらボコボコにしてやる!」

そして別れの時間がやってきた、未来から来たメタルヒーローたちが次々と元の時代に帰って行く。

別れ際彼らはこう言った。

「「竜馬先輩、あなたのレスキュー魂、俺たちも受け継ぎました!また会いましょう!」」

正木「さらばだ、未来のメタルヒーローたちよ。」

竜馬「あぁ…また会おう、未来で!」

こうして未来から来たメタルヒーローたちは元の世界へ去って行った…


それから1週間後、一連の事件が全て解決しウインスペクターは予定通りICPOに出向する事になった。



空港―――

旅立ちの日、空港にまどかやほむらたちが彼らの見送りに来ていた。

竜馬「みんな、来てくれてありがとう!」

まどか「いいえ、当然ですよ。」

ほむら「あなたたちのおかげで私たちは魔女になる心配はなくなった、感謝しきれないわ。」

キリカ「織莉子との愛の時間を削って来てあげたんだ、感謝してくれよ!」

織莉子「けど魔法の力はそのままですけど…」

バイクル「すまんのぅ、ワシらでもそこまではなんとも出来んかったがね…」

マミ「いいんです、どの道まだ魔女は残ってますからそのためにこの力はまだ必要です。」

ウォルター「そういえば杏子ちゃんとゆまちゃんはマミちゃんのおウチに慣れたのかい?」

正木「学校の方はどうだい?」

杏子とゆまは事件の後本人たちの希望によりマミの家に同居する事になる、
ちなみに二人の身元引受人は本部長がなってくれた。

杏子「あぁ…マミのヤツが毎日ガミガミうるさくてよ、これならホームレス生活の方が気楽でよかったぜ…」

さやか「まったく…杏子ったら素直じゃないんだから!」

ゆま「え~、ゆまは毎日暖かいご飯やお布団に入れて幸せだよ♪それにひとりじゃないんだもん!」

マミ「そうね、賑やかなのは良い事だわ。」

杏子「ケッ!そう言うマミはただの寂しがり屋じゃねえか!」

まどか「ところで人間に戻った魔女の子たちはあれからどうなったんですか?」

正木「彼女たちはとりあえずまだ病院にいる、みんな魔女だった頃の記憶がないからね。
落ち着いたら身の振り方をそれぞれ考えてもらい、必要なら我々が生活を支援する用意が出来ているから安心しなさい。」

まどか「みんな幸せになれるといいな…」

竜馬「なれるさ、何度も言ってるがこの世界の全員がキミたちの味方なんだからね!」

まどかたちに遅れて田村直人、ソルブレインと特命係の二人も見送りに駆けつけてくれた。

竜馬「杉下さんにカイトくん、それに直人さんに大樹!あなたたちまで来てくれるなんて!」

右京「特命係は暇ですからね。」

カイト「ウイスペクターさんには色々と助けてもらいましたしね!」

大樹「先輩…二人きりでちょっとお話があるんですが…」

直人「その話、俺も同席させてもらっていいかな?」

正木「私も杉下さんとちょっと話がある、少し離れるぞ。」

そして竜馬と大樹と直人、右京と正木がそれぞれ別の場所で内緒の話をしていた。

さやか「な~んか怪しくない?こっそり覗いちゃおうか?」

まどか「さやかちゃんたら…駄目だよそんな事しちゃ。」

バイクル「けど何の話しとるんだがね?」

その頃大樹は竜馬にギガストリーマーを返そうとしていた、しかし…

竜馬「これはキミが持っているべきだ、これから起こる事件できっと役に立つ。」

大樹「しかし今回の事件で俺にはまだその資格が無いと実感しました…」

竜馬「ならギガストリーマーの真の所有者となるべく自覚しろ、
もう日本の平和はお前の肩に掛かっているんだ、頼むぞ後輩!!」

直人「確かに強大な力を持つ者はその責任を問われる、
今回の事件でそれを実感出来たならキミにはその資格があるんじゃないかな。」

大樹「わかりました!竜馬先輩…ギガストリーマー、確かに譲り受けました!!」

一方本部長と右京は…

正木「今回の事件はあなたがいなければどうなっていたかわからん…
私はあなたこそがこの事件の最功労者だと思っている!
あの場にいた全員を代表してお礼をしたい、本当にありがとう!」

右京「よしてください、僕たちは勝手に動いたまでですよ、お礼を言われる筋合いはありません。」

正木「まったく…あなたらしい、どうだろう…ソルブレインに入ってもらえないか?」

右京「すみませんが僕は今の特命係の方が性に合っていますので。」

正木「しかし今のままでは正式な捜査も行えず蚊帳の外扱いのままじゃ…」

右京「違った視点から事件を見つめる事で見えるモノもある、僕は常々そう思ってます。
それに特命係も中々捨てたモノではありませんよ、まだ成長途中ですが正義感溢れる相棒がいますし…」

そう言って右京はカイトの方に視線を送った。

カイト「?」

正木「違った視点か…なるほど…」

右京「最後に僕からもひとつ、確かに人命を助けるのは大切な事です。
しかし人命だけでなく人の心を救う事も大事だという事を忘れないでください。」

正木「人の心か、確かに今回の事件で我々は魔法少女たちの命だけでなく心も救えた。
それをこれから活動するソルブレインの目標としよう。」

そして飛行機の時間がやってきた、ウインスペクターたちがいよいよ海外へ旅立つのだ。

まどか「それじゃ竜馬さん、バイクルさん、ウォルターさんお元気で!」

ほむら「あなたたちの事は忘れないわ。」

さやか「また見滝原に遊びに来てよね!」

マミ「本当にお世話になりました!ありがとう!」

杏子「じゃあな、また会おうぜ!」

ゆま「ばいば~い。」

織莉子「あなたたちのおかげで私とキリカは過ちを犯すことはなかった、
今でも感謝しています。」

キリカ「そのおかげで今でも織莉子と幸せに暮らせるんだからね。
ありがとうウインスペクターさん!」

大樹「それじゃ先輩、行ってらっしゃい!」

直人「日本は僕らの任せてくれ!」

右京「それではみなさん、お元気で。」

カイト「あっち行っても頑張ってくださいよ、俺応援してますからね!」

そして最後に本部長が言った。

正木「ウインスペクター…今まで本当にご苦労だった、これからも世界を舞台に羽ばたいてくれ。
最後にウインスペクターに向かい全員『敬礼!!』」

本部長の号令の下、その場にいた全警察官が竜馬たちに敬礼を送った。

ちなみにさやか、杏子、ゆま、キリカもふざけて敬礼してたら
マミと織莉子に怒られてしまった…

ウインスペクターも見送ってくれるみんなに返事をした。

ウォルター「それでは行ってきます!」

バイクル「ワシら頑張ってくるわ、まかせてちょ!」

竜馬「何かあったらいつだって呼んでくれ!絶対に駆けつける!!」

そう言ってウインスペクターは海外へ旅立って行った。

ありがとうウインスペクター、そしてさようなら、また会う日まで!


終わり

乙です。
QBに対する決着が付いてない等、終わりがあっさりし過ぎかな、と思ったけど、まだ依頼が出ていない…
これは番外編でもう一波乱くるか?

地の文にたどたどしい所があったり、ちょっと誤字脱字が気になるところもあったけど、
多重クロスでありながら各作品のキャラクター達にそれぞれ明確な役割や見せ場を与えて大団円に持ち込んだ展開はまさに見事。乙でした!

まだ終わってません、ちょっとだけ続きます。

>>862
当たりです、これから番外編もといエピローグやります

>>863
誤字脱字多くてすみません、自分でも恥ずかしい…
なんとか全員の見せ場作ってあげたつもりですけどそれでもソルブレイン~ビーファイターまでの
サブキャラは少し出番少なかったような気が…
ていうかここまでまどかキャラにクロスキャラ合わせて総勢30人近く…まともに動かせません…

エピローグ―――
半年後、見滝原市のとある廃工場で…

ドガァァァァァァァン!

ほむら「ガハァッ!?」

マミ「暁美さん!」

杏子「馬鹿!ボケッと突っ立ってるんじゃねえ、危ねえぞ!」

ゆま「杏子も酷い怪我だよ!今治すからね!」

キリカ「なんて事だ、こいつは…」

織莉子「えぇ…ワルプルギスの夜と同じくらいの強さを持っているわ!?」

まどか「ほむらちゃん…みんな…どうしてこんな事に…」

さやか「そんな…魔女はもういなくなったんじゃないの!?」

倒れ行く魔法少女たち、彼女たちの前にそびえ立つ二匹の魔女がいた。

[針の魔女]  キトリー

[忘却の魔女] イツトリ

キトリーは黒いコートのようなものの先端にQBの顔をしているがそこが何故か不気味に見えた。

イツトリは透明な膜に包まれた脳みそから複数の触手が生えている姿をしており
いかにもグロテスクな姿をしていた。

何故今頃になってこんな強大な魔女が現れたかそれは勿論…

QB「やぁまどか、久しぶりだね。まだ生きててくれて嬉しいよ。」

まどか「QB…」

さやか「アンタ…ワルプルギスの事件の後いきなりいなくなって今まで何処で何してたのよ!?」

QB「僕にも色々あったのさ、
まどか…キミたちは自分が思っているほど誰かに守られていたのを自覚してないようだ。」

まどか「QB…どういう事?」

(回想)

QB「今日こそはまどかと契約を…」

甲平「させっかよ!」

健吾「お前がQBか、なるほど先輩たちが言ってた通りだな!」

蘭「私たちがいる限りお前の好きにはさせない!」

QB「まさかキミたちは…」

甲平「そうだ、俺たちが…超重甲!!」

健吾「超重甲!!」

蘭「超重甲!!」

ビーファイターカブト「ビーファイターカブト!」

ビーファイタークワガー「ビーファイタークワガー!」

ビーファイターテントウ「ビーファイターテントウ!」

ビーファイタークワガー「俺たちはビーファイターに頼まれて、
この過去の世界でお前が鹿目まどかという少女と契約させないためにここに来たんだ!」

ビーファイターテントウ「このマスコット詐欺師!許さないんだから!」

QB「事情はわかったけど3対1は卑怯じゃないかな…」

ビーファイターカブト「テメェに卑怯だと罵られる筋合いはねえ!
行くぜ、ライナーブラスト!!」

ビーファイタークワガー「グラビティークラッシュ!!」

ビーファイターテントウ「クロスウェイスライサー!!」

QB「うぎゃぁぁぁぁ!?」

後日―――

QB「今度こそまどかと契約をしてみせるよ!」

カブタック「待つカブよー!?」

QB「なんだいキミは?」

カブタック「ビーファイターカブトさんたちに聞いたカブよ。
お前がQBカブね、まどかちゃんを契約なんてさせないカブ!」

QB「カブカブうるさいなぁ、それでどうすると言うんだい?
見たところキミは戦闘向きなタイプじゃないけど…」

カブタック「人を…いやビーロボを見た目で判断したら痛い目を見るカブ!
スーパーチェーンジ!!」

カブタック「君の勇気がこの胸に、熱く響いていい感じ。ビーロボの一番星・カブタック!!」

QB「嘘…」

カブタック「QB、お前だけは絶対に許さん!ビリットスティック、ビリットショック!!」

QB「ビリっとキターーー!?」

さらに後日―――

QB「今度…今度こそ鹿目まどかと契約を…」キョロキョロ

QB「誰もいないよね…さて行こうか!」

ロボタック「待つバウー!」

QB「…」

ロボタック「どうしたバウか?」

QB「キミもメタルヒーロー?」

ロボタック「そうバウ!えっへん!!
カブタックに頼まれて未来から来たんだバウ。」

QB「いい加減にしてくれないか…僕はこの宇宙の寿命を延命するためにだね…」

ロボタック「だからってまどかちゃんを犠牲にするなんて間違ってるに決まってるバウ!ジ~シャ~ック!!」

QB「この前現れたカブタックみたく変形した…」

ロボタック「勇気凛々!腕はビンビン!笛の音色はワンダフル!!ロボタック・アズナンバー1!!」

QB「まったく懲りないな、僕の個体のストックがどれだけあると思っているんだい?
この場で僕を倒しても、また次の僕が鹿目まどかに契約を勧めるだろうよ。」

ロボタック「ならばこれでどうだ!RKバー!!」

ボカッ

QB「ふん…この程度で僕が…あれ?僕が…ひきええさひふらへへへはへは☆♪」

ロボタック「このRKバーは相手の頭を殴ると思考回路が狂ってしまうバウ、暫くそうやって反省しているバウよ!」

──────
────
──

QB「そして正気を取り戻したのがつい最近さ、だが今度はどんなメタルヒーローが来ようと問題ない。
何故ならワルプルギス級の魔女が二匹もいるんだからね!」

まどか「QB…あなたが何を言ってるのかわけがわからないよ…」

QB「まぁいいさ、僕たちインキュベーターは度重なる失敗を経て、
ワルプルギスの夜を超える魔女を誕生させる事に僕たちは成功した。
もうメタルヒーローなんて相手にもならない、さぁまどか…今度こそ契約をしてくれ。
それで宇宙は…そして僕も救われる。」

ほむら「じょ…冗談じゃないわ…地球が滅ぼされるというのにまどかを契約させてたまるもんですか!?」

杏子「そうだ…テメェもいい加減諦めろってんだ!」

マミ「しつこい男は嫌われるんだから!」

織莉子「…ちょっと待って…これはまさか…」

キリカ「どうかしたのかい織莉子?」

QB「さぁ…みんなこの宇宙のために命を捧げておくれ。」

ドオオオオオオオオン

まどか「ほむらちゃん!マミさん!織莉子さん!」

さやか「杏子!キリカ!」



シュバッ!


だが魔法少女たちは死んではいなかった、その直前に二人の男たちが助けてくれたのだ。

QB「またか…今度は誰なんだい?」

洋介「そうだ…俺たちは!行くぞ、『結晶!』」

ジャスピオン「ハァッ!」

二人の新たなるメタルヒーローが変身した。

ジャスピオン「巨獣特捜ジャスピオン!!」

スピルバン「時空戦士スピルバン!!」

ほむら「ジャスピオンにスピルバン?」

マミ「また新しいメタルヒーローが現れたわ!」

杏子「なんでもいいや、やっちまってくれ!」

キリカ「織莉子…キミはさっきこれを予知してたんだね!さすが私の織莉子だよ!」

織莉子「いいえ…違う…私が予知したのは…」

QB「ふぅ…僕はこれでも歴戦の戦士たちと戦ったんだ、
今更キミたち二人が出てきたところでどうという事もないさ。」

ジャスピオン「行くぞ!」

スピルバン「この子たちは俺たちが守る!」

QB「意気込んでるところ悪いけどこの二匹はワルプルギスの夜と同等かそれ以上の強さの
魔女なんだ、キミたち二人でどうにかなるとは思えないけどね。」

ジャスピオン「舐めるな、俺たちもメタルヒーローの端くれだ!
そうかと言われてノコノコ引き下がれるか!ビームスキャナーガン!」

スピルバン「レーザースナイパー、破壊ビーム!」

ドゥッ! ドゥッ!

キトリー、イツトリ「♪」

スピルバン「こいつら…完全にこちらを舐めているな!」

ジャスピオン「スピルバン、まずは一体ずつ倒すんだ。」

キトリー「シャァァァァァ!」


ドガァッ!!


スピルバン、ジャスピオン「「うわぁぁぁぁぁぁ!」」

まどか「QBの顔をした魔女が二人を吹っ飛ばしたよ!?」

QB「さてこれで邪魔者は消えた、死にかけの魔法少女6人くらい恐れる必要もない。」

ジャスピオンとスピルバンが吹っ飛ばされた廃工場から少し離れた場所では…

ドンガラガッシャーン

スピルバン「くっ、さすがは後輩たちを苦戦させたワルプルギスの夜と同等の力を持つだけはあるな!」

ジャスピオン「だが時間を掛けていられない、このままではまどかちゃんはQBと契約させられてしまうぞ!?」

スピルバン「こうなれば…超時空戦闘母艦グランナスカ!」

ジャスピオン「超惑星戦闘母艦 ダイレオン!」



ド ド ド ド ド ド ド ド



スピルバンとジャスピオンはそれぞれ母艦を呼んだ、しかしそれだけでは終わらなかった。

ジャスピオン「よし変形だ、超惑星戦闘巨人ダイレオン!」

スピルバン「こちらも行くぞ、コンバットフォーメーション!」

二人の指示でそれぞれの母艦は戦艦から巨大ロボへ変形を行った、その大きさはキリトーを優に上回るほどだった。

ドシーン ドシーン

キリトー「ア…ガァ…」

ジャスピオン「ダイレオンビーム!コズミック・クラッシュ!」

スピルバン「アームレーザー!ナックルボンバー!」


ドオオオオオオオオオオ


ドバァァァァァァァァァ


巨大ロボットの容赦ない猛攻によりさすがのキリトーも次第に弱まっていった。
その隙を逃さず二人は必殺技をキリトーに叩きこむ!

ジャスピオン「プラズマブレーザーソード、コズミックハーレー!!」


スピルバン「ツインブレード、アークインパルス!!」


ズバッ!!


キリトー「ウガァァァァァァァ!?」


ドガァァァァァァァン!!


キリトーは大爆発とともに消滅した。

ジャスピオン「彼女たちが心配だ、急ごう!」

スピルバン「おう!」

その頃動けないほむらたちを横目にQBはまどかに契約を迫っていた。

QB「さぁまどか、もうヒーローたちは現れない。
救いはただひとつ、キミが魔法少女となりこの場を切り抜けるしかないんだ。」

まどか「嫌だー!?誰があなたたちの思い通りになんかなるもんか!」

さやか「そうだよ…そんな事したら世界が滅ぶって言うのにさせるわけないだろ!」

まどかとさやかはQBの脅しにも屈せずなんとかその場を持ち堪えていた。
しかしそれも既に限界だった…

QB「ハァ…仕方ない、こういう手は好きではないが見せしめに、誰かひとり死んでもらうしかないかな?」

そう言うとQBは倒れこんでいた魔法少女たちを覗きこんだ。

ほむら「やってみなさい、まどかのために死ねるなら本望だわ!」

マミ「暁美さん馬鹿言わないで!この中で一番のベテランは私よ…
私が犠牲になるわ!」

杏子「マミ…冗談じゃねえ、また出来た家族を殺されるくらいなら…
QB、私を殺せ!
そうすりゃ誰も恨みもしねえぞ…」

ゆま「嫌だよ…杏子は死んじゃ駄目!?」

キリカ「私は織莉子のために死ねるなら別に構わないよ。」

織莉子「やめなさいキリカ…あなたが死ぬなんて私が許さないわ!」

QB「おかしいな…こういう場合人間は我が身可愛さに相手に擦り付けるモノだと思ったんだけど?」

まどか「当然だよ、ここに他人を見殺しにする人なんていないんだからね!」

イツトリ「ジュルジュルジュル…」

イツトリは触手を四方に広げ出した。
だが狙いは一人ではなく魔法少女全員がターゲットにされてしまった。

ほむら「この…離しなさい!」

マミ「私も!?」

杏子「どういう事だよおい!?」

さやか「ちょっとQB!これどういう事よ!?」

QB「仕方ないじゃないか、彼女たちは全員自ら率先して殺されようとした。
ならその意思を汲んであげなきゃ。」

さやか「アンタってヤツはこのひとでなし!?」

QB「当然だろ、僕は人間じゃなくインキュベーターなんだから。」

まどかは嘆き悲しみこの場にいないある人物の名を叫んだ。

まどか「お願い…竜馬さん助けてー!!!!」

さやか「無理だよまどか、ウインスペクターは海外に行っちゃったんだから…」

だがその時だった…



ブォンッ!!


突如轟音響く排気音を上げ赤い車が廃工場の中に突入してきた。


カツン カツン カツン


その赤い車からひとりの男が現れた、男は真紅の強化スーツを着ており
ボディの部分は何処か見覚えのあるモノだった。

ほむら「アレは誰なの?」

マミ「さぁ…けど新しいメタルヒーローが助けに来てくれたんだわ!」

杏子「なぁ…ボディのとこソルブレイバーに似てねえか?」

キリカ「織莉子…キミはもしかしてこいつの事を予知してたのかい?」

織莉子「えぇ…なんたって彼は…」

まどか「あなたは一体…」

ナイトファイヤー「私はナイトファイヤー、危ないから下がっていなさい。」

イツトリ「ジュルゥゥゥゥゥ!」

突然現れたナイトファイヤーに動揺する事もなく魔法少女たちを飲み込もうとするイツトリ
だがナイトファイヤーがそれを許さなかった。

ナイトファイヤー「させるか!パイルトルネード、スーパーディスチャージャー!」

イツトリ「フギュゥゥゥゥゥ!?」

ほむら「これは消火剤…けどこの魔女を怯ませるには十分な効果ね。」

杏子「触手の力が弱まった、これなら脱出できるぜ!」

シュタッ  シュタッ  シュタッ  

QB「どうやら全員逃がしてしまったようだね、だがまだ魔女がやられたわけじゃない!」

イツトリ「ジュルジュルジュル!」

杏子「チッ、来やがったぜ!」

マミ「駄目よ…もう私たちには戦う力は残っていないわ…」

ほむら「けどこのままじゃまどかたちが…」

ナイトファイヤー「ここは任せてくれ!」

まどか「けど一人だけじゃ…」

ナイトファイヤー「大丈夫だ、必ずキミたちを守ってみせる!」

ほむら「この男もしかして…」

そしてナイトファイヤーは魔女イツトリとの最後の戦いに挑んだ。

あれ、ロボコンは入らないのかな?

ナイトファイヤー「最後の魔女よ、今キミを解放してあげるからな!
パイルトルネード、トルネードバースト!」


ズゴァァァァァァ!


トルネードバーストによる激しい爆風が発生し辺りは何も見えなかった。

さやか「やったか!?」

織莉子「いいえ…まだよ!」


イツトリ「グガァァァァ!!」


ナイトファイヤー「ぐあっ!?」

まどか「ナイトファイヤー!」

ほむら「あの一撃を喰らってもまだ生きてるの!?」

マミ「そんな…嘘でしょ…」

QB「いいやこれは現実だよマミ、この忘却の魔女はインキュベーターの科学を結集して
生み出した魔女だ。
人間如きが作った新装備程度でやられるわけないじゃないか。」

ほむら「QB…お前は人間をどこまで馬鹿にすれば気が済むの!」

キリカ「ハハ…今度こそ絶体絶命かな…」

織莉子「こんなとこで死ぬだなんて…」

杏子「諦めんじゃねー!こんなところで死んでたまるか!!」

ゆま「そうだよ、ゆまたちまだ死んでないんだよ!?」

ナイトファイヤー「そうだ…諦めてたまるか、
この子たちの未来をこんなとこで終わらせるわけにはいかないんだ!!」

烈「よく言った、後輩!」

電「俺たちが諦めたら全て終わりだ!」

大「俺たちの戦いは絶対に負けられないんだ!」

ナイトファイヤーが再び立ち上がった時、何処からともなく三人の男たちが颯爽と現れた。

さやか「また知らない人が現れた!?」

QB「まさか…冗談だろ…まだいるというのか!?」

ナイファイヤー「あなたたちは何者だ?」

正木「それは私から話そう。」

まどか「本部長さん!どうしてここに?」

正木「これだけの騒ぎだ、気付かない方がどうかしている。
生憎ソルブレインは今九州の方に行っててね、それで彼らに応援を要請したんだ。」

ほむら「それでこの人たちは何者なの?」

正木「彼らは銀河連邦警察の捜査官だ。」

さやか「銀河連邦警察!何それ!?」

マミ「そんなの聞いた事もないわ…」

正木「そうだろう、彼らは宇宙の平和を守る宇宙刑事だからな。」

烈「そうだ!俺たちは宇宙刑事、みんな行くぞ…蒸着!!」


電「赤射!!」


大「焼結!!」


ギャバン「宇宙刑事ギャバン!!」


宇宙刑事ギャバンが、コンバットスーツを蒸着するタイムは、僅か0.05秒に過ぎない。


                              ナレーター:政宗一成

シャリバン「宇宙刑事シャリバン!!」


宇宙刑事シャリバンは、僅か1ミリ秒で赤射蒸着を完了する。
灼熱の太陽エネルギーが、グランドバースの増幅システムにスパークする。増幅された太陽エネルギーは、赤いソーラーメタルに転換され、シャリバンに赤射蒸着されるのだ!

                              
                                  ナレーター:政宗一成

シャイダー「宇宙刑事シャイダー!!」


宇宙刑事シャイダーは、僅か1ミリ秒で焼結を完了する。ではその原理を説明しよう!
宇宙刑事シャイダーは、バビロス号から発射されるプラズマブルーエネルギーを浴びて、
僅か1ミリ秒で焼結を完了するのだ! 

                               ナレーター:大平透 

QB「宇宙刑事だって…宇宙の犯罪者を捕まえる集団だと聞く…
それがなんだってこんな辺境の星に来るんだい?」

シャイダー「勿論…この星の人々の平和のため!」

シャリバン「母なるこの星を救うため!」

ギャバン「そして貴様の手から子供たちを守るためだ!!」

QB「僕らはこの宇宙を守るために行動を起こしているんだ、犯罪者呼ばわりされるのは
正直感情の無い僕でも不快に思ってしまうよ。」

ギャバン「ナイトファイヤー、まだ戦えるか?」

ナイトファイヤー「あぁ…こんなところで負けるわけにはいかないんだ!」

シャリバン「その意気だ!」

シャリバン「あともうひと踏ん張りだぜ!」

ほむら「けど…どうやってあいつを倒す気?
あいつはワルプルギスの夜以上の強さを持っているのよ…」

ギャバン「俺たちが突破口を開く、任せてくれ!」

QB「突破口だって?そんなモノ開くわけがないだろう…」

ギャバン「それは…どうかな、レーザーレブード!ギャバン・ダイナミック!!」

シャリバン「レーザーブレード!シャリバン・クラッシュ!!」

シャイダー「レーザーブレード!シャイダー・ブルーフラッシュ!!」


ザシュッ!


ズゥァッ!


ドシュッ!


イツトリ「ジュジュジュジュジュジュジュジュジュジュ!?」

杏子「すげぇ…私らが手も足も出なかった魔女を追い込んでやがる…」

織莉子「今がチャンスです!」

ナイトファイヤー「しかし…さっきの攻撃でパイルトルネードは通用しなかった、一体どうすれば…」

正木「ナイトファイヤー、これを使え!」

ナイトファイヤー「これはもう一丁のパイルトルネード?そうか!」

正木「そうだ、二つのパイルトルネードを同時に撃てばその威力は4倍にもなるはずだ!」

本部長の指示を受け二丁のパイルトルネードを構えるナイトファイヤー、
そんな彼を見て魔法少女たちも立ち上がった。

ほむら「私たちも最後の力を振り絞るわよ!」

キリカ「振り絞るってどうすればいいんだよ?」

織莉子「ナイトファイヤーに私たちの魔法力を与えるのよ!」

ナイトファイヤー「キミたち…危ないから離れるんだ!?」

ほむら「そんな事を気にしてる余裕はないわ。」

杏子「これが最後なんだ、アンタ一人に任せられっかよ!」

マミ「私たちの最後の力をあなたに授けます、だから勝って!」

ゆま「ゆまの力も使ってね!」

キリカ「頼むよ、キミがやってくれなきゃ私と織莉子の未来がここで終わりだ。」

織莉子「ナイトファイヤー…これは予知ではありませんがあなたが勝つ事を信じます!」

だがナイトファイヤーに力を貸すのは魔法少女たちだけではなかった。

さやか「私たちがいるの忘れないでよ!」

まどか「私も…お願いナイトファイヤー…いえ竜馬さん!この戦い必ず勝ってください!!」

ナイトファイヤー「みんなの想い受け取った…行くぞ!ダブルトルネードバースト!!」


ズヴァァァァァァァァァァァァァァァ!!


イツトリ「ジュギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャ!!!!!?」


魔女イツトリは完全に消滅した、これにより全ての魔女がこの世界からいなくなった。

戦いが終わりナイトファイヤーのヘルメットを取った。
そのヘルメットの下には先ほどまどかが言ったように竜馬の顔があった。

竜馬「ぷはぁー!」

まどか「やっぱり竜馬さんだ!」

さやか「なんだ、それならそうと言ってくれればよかったのに!」

竜馬「ゴメンよ、言う暇がなくて…」

正木「竜馬は新装備パイルトルネードを、ソルブレインに渡すために一時帰国したんだよ。」

QB「まだだ、鹿目まどかとの契約を結ぶためにもこの場は一旦引かないと…」

烈「おっと逃がさないぜQB!」

電「最早お前に逃げ場は無い。」

大「俺たちの仲間がお前の母星に乗り込んだからな、これで魔法少女が生まれる事はなくなった。」

QB「なんという事をしてくれたんだ!キミらは善意で魔法少女たちを救った気なのか!?
僕たちがいなければこの宇宙の寿命はどうなる?宇宙そのものが無くなるんだぞ!?」

さやか「QBのヤツ…急に興奮し出してる、こいつ感情が無かったんじゃないの?」

ほむら「さぁ、今までの戦いで感情が芽生えたんじゃないかしら?」

竜馬「QB…お前の言う事もある意味正しいのだろう、だがお前は方法を間違えたんだ。
何の罪もない少女たちの命を犠牲にしてまで宇宙の寿命を延命しようだなんて愚かな事だと思わないか。
QB…俺は魔法少女だけじゃない、キミの心も救ってやりたいと思うんだ。」

QB「キミこそ何を言って…もうわけがわからないよ…」

烈「QBは銀河連邦で裁く、悪いがここでお別れだ。」

電「じゃあな後輩!」

大「この地球の平和をお前たちに託したぞ。」

烈「俺たちの母なる星ちゃんと守ってくれよ、それとアランまたな!」

竜馬「ありがとうギャバン!」

まどか「さようならー!」

マミ「ていうかアレUFO!?」

さやか「私たち未知の体験しちゃったんじゃね…」

ほむら「ところでアランって誰の事かしら?」

正木「ゴホン!それはともかく…竜馬、新装備のパイルトルネードを
九州にいるソルブレインたちに一刻も早く届けてくれ!」 

アランやったんかいっ!!

竜馬「了解、これより九州に向かいます!」

まどか「もう行っちゃうんですか?」

さやか「そんな…積もる話もあったのに!」

マミ「しょうがないわ、竜馬さんは忙しいんだから…」

ほむら「竜馬…正直来てくれて感謝しているわ、けど何で来てくれたの?」

竜馬「言っただろう、いつだって呼んでくれって!」

そして竜馬のナイトカスタムは一路九州を目指した、行けナイトファイヤー!
戦え特警ウインスペクター!!



今度こそ本当に終わりです、長くなりましたがお付き合い頂きありがとうございます。
今だから言いますけど本当はクロスする作品は
当初の予定ではまどかとウインスペクター、それとソルブレインだけだったんです…
それが相棒出した辺りからあれもこれも出そうと思ってしまい気が付いたらメタルヒーロー全員出す事態に…
どうしてこうなった?

>>894
東映の公式さまの見解ではロボコンはメタルヒーローには入らないとの事です
だから入れませんでした。
>>915
アランでもありV3でもありあとなんか色々やってたりするのが正木本部長です

ちなみにちょっと補足
エルザマリア戦から竜馬さんが普通にQB見えるようになってましたが
度重なる魔女との戦いで見える耐性が出来たとかそう思っててください。

それと何でソルブレインが九州にいるのかというとナイトファイヤー初登場の話が
ソルブレイン34話『新英雄九州へⅠ!』だったのでこの後竜馬さんは九州へ行って
ソルブレインのピンチを救いに行きます。

乙でした。
このSSとは対象的に、ジュウレンジャーとのクロスが叩かれ捲っていたので思ったのだけれど、このSSがここまで受け入れられたのって正木本部長を始めとする大人たちがまどかたちを引っ張った、もしくは導いていったからだと思うんだよね。

>>920
ありがとうございます
まどか本編で必要だったのはあの子たちを正しい道へ導いてくれる大人が必要だったんじゃないかと…
その点でいえばメタルヒーローの方々は人格者に恵まれててよかった。

ジュウレンスレ何度か拝見しましたが何であそこまで叩かれてるのかは…


ちなみにやり残した事…というかやってみたかった展開があったんですが
魔法少女になってやさぐれてるさやかちゃんに正木本部長の特訓を受けてもらう展開をやりたかったんですが…
さやかちゃんは魔法少女にすると色々と問題の多い子ですし上条君との問題を早いうちに解決させてまったので出来ませんでした。
いずれまたまどかSS作成する機会があったら正木本部長…というか宮内さんの特訓をさやかちゃんに受けてもらいたいです!

乙!
やり残しの方やってほしい
……できればこのスレ落としちゃう前に

レーザーブレード使用時のBGM脳内再生余裕だった

>>923
期待に応えたいのですがもうHTML化依頼しちゃったんで…
まだ間に合うのかな?
>>
あざーっす!
次回作何書こうかまだ決めてませんがまた機会があれば何か書きたいと思います
>>925
他のメタルヒーローたちが活躍してるシーンも各作品のOPを脳内BGMで再生なされれば
雰囲気出る…かも?

すいません、924さん番号抜けてました…

>>927
ギャバン~ビーファイターまでは脳内再生余裕だった
なんかまだ書くなら一旦取り下げてきたら?

>>929
すんません、やるとなるとたぶん1000越えるんで…
さすがに次スレ立ててまでやるほどの内容ではないので本当にいずれ機会があればとの事で…

しょうがないなぁ、俺が書いてやろう、なぁに一言で終わる


つづく

>>932
外道ー!?

本当は書く気ありませんでしたが、一応出来たので…
どうぞ

番外編 魔法少女 友情の大特訓の巻

私はあいつに勝たなきゃ…

―「美樹さやか、そうだ!それでこそ美樹さやかだ!」

さやか「教えて!私はどうしたら勝てるの!?」

―「俺は何度も死ぬような目に合った、だが自らの命を鍛えて立ち直ったんだ!」

さやか「命を鍛える?」

―「特訓だ!」

さやか「特訓?」

―「死ぬより辛いぞ!」

―「耐えられるか?」

―「耐えられるか?」

―「耐えられるか?」

―「耐えられるか?」

―「耐えられるか?」

―「耐えられるか?」

―「耐えられるか?」

さやか「私は耐える!!」

採掘場―――

まどか「さやかちゃん…さやかちゃん大丈夫!」

マミ「美樹さん…しっかりして!」

さやか「う…うぅ…ここは?」

杏子「さやか大丈夫か?」

正木「今みんなと話し合った、ワルプルギスの夜を倒せるのは…
美樹さやか、キミしかいない!
魔法少女の全ての力を集めてキミの力を10倍にも20倍にも引き出してみせる!
やるか?」

さやか「やる!やらせてください!私に力を与えてください!!」

正木「よし…遠慮はしないぞ、トォッ!」ゴチンッ

さやか「ブフォッ!いきなり殴られた!しかも拳骨!?」

マミ「美樹さん!」ガッ

杏子「さやか!」ガッ

さやか「ちょっと二人とも何で私の腕掴んで…ちょっと待って!?
そこ崖なんですけど…まさかやめ…やめ…うぎゃー突き落とされたー!?」


ドンッ!
ドテッ!
ボコォ!


さやか「げふっ!ごへっ!死…死ぬぅ…」

正木「まだまだこれからだ!行くぞみんな!!」

ほむマミ杏「オウッ!」

さやか「ちょっとみなさん…もっと手心を…」

ほむら「黙りなさい、美樹さやか!」ガッ!クルクル

さやか「ちょっとほむら…何で回って…」

ほむら「タァッ!」ヒュンッ

さやか「ぎゃー!投げられた!?」

まどか「あぁ!さやかちゃんがさっきよりも深い崖に落とされた!?」


ドガガガガガッ


さやか「ペッペッ…土が口の中に入っちゃったよ…もう嫌…」

マミ「美樹さん!泣き言を言ってる暇は無いわよ!」

杏子「さぁ来い!」

まどか「酷い…さやかちゃん…泣き言も聞いてもらえずに特訓の続きを…こんなのってないよ!?」

正木「残酷かもしれんがこれもさやかのためだ、まどかちゃん…彼女を想って我々のやっている事を理解してくれ!」

ほむら「そ…そうよまどか、私たちは何も憎くて美樹さやかにこんな仕打ちをしているためではないの、全ては特訓のためなのよ!」ププッ…

まどか「ほむらちゃん…口元緩んでるよ…」

ほむら「だからまどか、あなたも協力して!」ジャラ

まどか「えっ…これは…」

一方さやかはまだマミと杏子にボコられていた。

マミ「ゴメンなさい美樹さん!私たちもつらいの!」(でもこれ結構楽しいわ♪)

ドカッ

バキッ

杏子「あぁ…誰がこんな事率先してやるもんかよ!」(意外と癖になりそう!)

ボコォ

さやか「ゴボッ!あの…みなさん…言ってる事とやってる事にギャップがあるんですけど…」

ほむら「美樹さやか、次はコレよ!」

まどか「さやかちゃん…ゴメン!」ジャラジャラ

さやか「まどか…何よその鉄球は!?」

まどか「うりゃっ!」

ブンッ

さやか「うぎゃぁぁぁ!」

ゴキッ

ボキッ

バキッ

さやか「ちょっと…この音…骨が折れたっぽい音がするんですけど…」

まどか「さやかちゃんゴメンね…」(でもこれやってみると楽しい♡)

ほむら「気の所為よ、たぶん…」ニヤニヤ

正木「次は私の番だ!」


ドルンドルン


さやか「ちょっと何すかそのバイクは!?」

正木「避けるんじゃない!ぶつかってこい!!」

さやか「無茶言わないで!?」

ヴロオオオオオオオ

さやか「こんな特訓やってられっか!?」ダッシュ

まどか「さやかちゃんが全速力で逃げ出そうとしているよ!?」

ほむら「無駄な事を、バイクから逃げられるわけないでしょ…」

ダダダダダッ!

正木「さやか!もっと足を上げろ!どうした逃げるんじゃなかったのか!?
それではこのハリケーン号からは逃げきれんぞ!!」

10分後―――

さやか「ゼェゼェ…ハァハァ…もうダメ…走れない…」

まどか「さやかちゃん…もう逃げるのを諦めたんだね。」

マミ「美樹さん、休んでる暇は無いわよ。」

杏子「あぁ、これからが本番だ。」

マミ「ティロ・フィナーレ!!」


ギュウウウウウウウウウウウン


さやか「ギョヘェェェェェェ!?」

まどか「さやかちゃんが吹っ飛んだ!」

さやか「ちょ…まっ…待って…」

ほむら「ほむらキック!」

マミ「マミキック!」

杏子「杏子キック!」

まどか「最後は私だよ、まどかキック!!」


ドカッ!!!!


さやか「うぼぉぉぉぉぉぉぉぉ!?」ガクッ

正木「よしこれだけやれば充分だろ。」

ほむら「さやか、あなたは今でも魔法少女になりたいと思うの?」

さやか「ズ…ズビバゼンデジダ…ヤッパヤメマス…」バタッ

まどか「ふぅ、よかった、これで一安心だね♡」

杏子「さぁもう帰ろうぜ、腹ペコペコだよ!」

マミ「フフ、それじゃ特製のケーキと紅茶を用意しなきゃね♪」

まどか「やったー!勿論ほむらちゃんも食べるよね!」

ほむら「えぇ、頂くわ。」

正木「ハハハ、それじゃ私も行こうかな。」

マミ「ええ、大歓迎ですよ。」

みんなが去った後―――

竜馬「さやかちゃん大丈夫かい?」

ウォルター「さすがは本部長です、かろうじて手加減してくれていたようですね。」

さやか「これって…手加減じゃなく…本気だと思うけど…グフッ」

バイクル「さやかちゃん…なしてあげな事言ったとね!?」

(回想)

さやか「ワルプルギスの夜ってやばい魔女なんでしょ!けど私が契約すれば楽勝っすよ!!」

QB「OK、それじゃさっそく契約だね!」

ギロリッ

ウォルター「ただでさえあの地獄の特訓を終えたばかりで気が立っていたほむらちゃんたちを挑発するような事を言って…」

※ちなみにQBはその時すぐにジバンに始末されました。

竜馬「おまけに魔法少女に契約する事を本気で心配したまどかちゃんが本部長に頼んで…」

正木『よしわかった、ならば死ぬよりもつらい地獄の大特訓を味あわせてやろう!』

竜馬「…なんて本部長も本気になって参加したからな…」

バイクル「さやかちゃん…口は災いの元だがね…」

さやか「私って本当バカ…」ドサッ

―番外編完―

※この出来事はほむらたちが特訓を終えた直後のワルプルギスの夜が来る少し前の話になります

参考資料
新仮面ライダー、8人ライダー友情の大特訓よりです

グランバサーミーに苦戦するスカイライダーを7人ライダーが今のさやかちゃんのように
ガチでやられてます。

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom