仮面ライダードライブvs特捜ロボジャンパーソン (121)

仮面ライダードライブ×特捜ロボジャンパーソンのクロスssです

仮面ライダードライブvsレスキューポリス
仮面ライダードライブvsレスキューポリス - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1428584406/)
スーパー刑事ヒーロー大戦
スーパー刑事ヒーロー大戦 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1431182960/)
↑一応こちらと話が繋がっていたりしています。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1445790313



「 「人間に味方する仮面ライダー!お前たちを倒す!!」 」


マッハ「うわっ!?」


チェイサー「ぐはっ!?」


進ノ介「そんな…剛!チェイス!?」


霧子「そんな…あの二人がいとも簡単に倒されるなんて…」


それは目を疑うような光景…

爆発と業火により燃え広がる荒野。

そこではあの仮面ライダーマッハ、

それに仮面ライダーチェイサーが一人の男によって倒された。

仲間を傷つけられた事に怒りを感じた泊進ノ介はドライブベルトを装着。


進ノ介「変身ッ!」


((Drive Type Speed))


そして仮面ライダードライブへと変身、この謎の敵に対して単身戦いを挑んだ。



ドライブ「ハンドル剣!それにドア銃を喰らえ!」


霧子「ダメです…全然効いていません…こんなロイミュードは初めてですよ!?」


チェイサー「いや…これはロイミュードではない…もっと別の何かだ…」


襲い来る敵の正体がロイミュードではないと直感するチェイサー。

そしてその男は自らの正体を名乗りだした。



「そうだ、俺はロイミュードではない。」


「俺は…」


「俺の名は…」


「ジャンパーソン!」


「特捜ロボジャンパーソン!!」


特捜ロボジャンパーソン

そう名乗ると男は紫に光るメタルボディを輝かせながらその場から立ち去っていった。



~特状課~


霧子「剛は命に別状はありませんが怪我が酷くて暫くは戦えませんね。」


りんな「チェイスも助かったわ、けど剛くんと同じで暫くは満足に戦えそうにないわね…」


剛「痛た…面目ねえ…」


チェイス「まさか俺たちがここまで深手を負うとは…」


進ノ介「そうか…
けどあれだけの戦いだったんだ。命が助かっただけでもよかったと思うべきだな。」


ゲン「だがどうしてこんな事になっちまったんだ?」


究「事の始まりはこの一枚のカードだよね…」


特状課の面々の前に事件の証拠物件の如く置かれている一枚のカード。

それはJPという文字が大きく書かれた銀色のカードであった。




事の発端は遡る事、数時間前…

このJPカードが特状課の部屋に投げ込まれた。

それは特状課の仮面ライダーたちに対する挑戦状。

この挑戦状に激怒した剛は真っ先に飛び出して呼び出された場所へ向かう。

それに続いてチェイス、それに進ノ介と霧子も…

だがそこで待ち受けていたのはあの紫に輝くメタルボディの持ち主。

特捜ロボジャンパーソンであった。



進ノ介「それで結局…俺たちはジャンパーソンに手も足も出なかったわけだ…」


剛「面目ねえ…
けどヤツと戦ってみてわかったけどあいつはまるで二面性があった。
俺をボコボコにした時のヤツは凶暴な面を垣間見た気がするぜ。」


霧子「けど特捜ロボジャンパーソンとは一体何者なのでしょうか?」


チェイス「確か…特捜ロボって名乗っていたがもしかしたら警察関係者ではないのか?」


ゲン「馬鹿言うな!警察にあんなジャンパー損なんてロボットはいねえよ!」


究「そうだよ。
前の刑事大戦にもいなかったし、
それに警察のデータベースを探ってもジャンパーソンなんて全然ヒットしないんだけど?」


りんな「私もそんな名前のロボットには心当たりないわね…?」


特捜ロボジャンパーソンとは何者なのか…?

進ノ介たちがその事で頭を悩ませている時、部屋にある人物が入ってきた。

それは本願寺課長とベルトさん、それにもう一人は…



竜馬「進ノ介、それにみんな久しぶりだな。」


進ノ介「あなたは…特警ウインスペクターの香川竜馬さん!」


霧子「香川隊長!どうしてここに!?」


ベルトさん「実は彼に来てもらったのは他でもない。今回の件に関してだ。」


本願寺「先ほど、あなたたちが戦った特捜ロボジャンパーソンについてですよ。」


本願寺課長、それにベルトさんに連れられてやって来たのは、

かつて進ノ介たちと共に戦った事のある特警ウインスペクター隊長香川竜馬だ。

挨拶も早々に済ませ、竜馬は早速今回の事件についての説明を行った。



竜馬「今から20年前の1990年代、
我々レスキューポリスが日本での使命を終えて世界に旅立った直後の事だ。」


竜馬「レスキューポリスがいなくなったのをいい事に、
それまで形を潜めていた悪の組織が挙って表舞台へと現れるようになった。」


竜馬「ギルド、ネオギルド、スーパーサイエンス・ネットワーク、
それに帯刀コンツェルン、
いくつもの悪の組織が姿を現し、破壊の限りを尽くして暴れ出した。」


竜馬「当時の警察は対応に追われたが、
しかしレスキューポリスの力を欠いた警察ではヤツらに歯が立たなかった。」


竜馬「だがそんな絶望の中で一人のヒーローが立ち上がった。」


竜馬「それが特捜ロボジャンパーソンだ!」


20年前、何処からともなく現れた特捜ロボジャンパーソン

彼はこの幾多の悪の組織を壊滅に追い込みこの日本に平和をもたらした。

だが…



竜馬「彼はそれっきり姿を消した。」


本願寺「当時の警察はジャンパーソンの行方を血眼になって探したのですが…」


ベルトさん「残念な事に彼の足取りを掴む事は出来なかった。」


霧子「そんな事があったのですか。」


進ノ介「ちょっと待ってくれ。
今の話が本当ならジャンパーソンは俺たちと同じ正義のヒーローって事じゃないのか?」


剛「そのヒーローが何で俺たちに攻撃を仕掛けてきたんだよ!?」


チェイス「それよりもだ。
今の話だけでは肝心のヤツに関する正体がわからないが…?」


チェイスの指摘する通り、今の竜馬の話では肝心のジャンパーソンの正体は不明だ。

だがここで本願寺課長は部屋のドアを閉めて誰も来ないように見計らう行動に出た。

どうやらここからが話の本題のようだ。



本願寺「みなさん、ここからは警察の極秘事項になります。」


ベルトさん「これから我々が言う事は絶対に他言無用にしてくれ。」


進ノ介「何だよそれ?またお得意の秘密主義か?」


竜馬「いや、そうじゃない。これは警察の威信に関わる問題なんだ。」


ここからの話は他言無用であるとこの場にいる全員に徹底させる本願寺課長たち。

珍しく真面目な本願寺課長の態度に思わず緊張が走る一同。

その話の内容とは…



竜馬「レスキューポリスが日本を旅立つ前に、
新たな平和の守り手として一体のロボットが開発される計画があった。
それがMX-A1開発プロジェクトだ。」


本願寺「当時、私も噂程度でしたがその計画を耳にしていたました。ですが…」


ベルトさん「テスト中にMX-A1の AIに、
常軌を逸した勧善懲悪プログラミング行動が作動してしまい暴走。
そのまま破棄されてしまったのだ。」


ゲン「おい待ってくれ!
破棄されたならそのMXなんたらはジャンパー損と何の関係もないじゃねえか!?」


竜馬「ところがそうじゃないんだ。このMX-A1の資料をよく見てくれないか。」


りんな「あら?このMX-A1ってロボットだけど…」


究「所々でさっきのジャンパーソンってロボットと同じパーツが使われているね?」


進ノ介「それじゃあ…まさか!?」


竜馬「そうだ、僕たちはこう推測している。
MX-A1は何らかの理由で特捜ロボジャンパーソンとして復活して悪と戦ったのだと…」


MX-A1=ジャンパーソンと推測する竜馬。

だがその推測に進ノ介はある疑問を抱いた。



進ノ介「待ってくれ。
いくらなんでもそれはおかしいだろ?
どんなに高性能なロボットでも自力で復活するなんてありえないはずだ。」


ベルトさん「恐らく当時の開発スタッフに彼を再生させた者がいたのだろう。」


進ノ介「それでも…納得がいかない…
そもそも暴走を引き起こしたロボットが何故正義のロボットとして活動していたんだ?
わからない事だらけだぞ!?」


竜馬「そこまでは僕たちにもわからない。
だが、一度は危険とみなされて破棄された彼が正義のロボットとして活動していた。」


本願寺「だから我々警察も今まで彼の存在を黙認してきました。
ですが今回ジャンパーソンは私たち特状課に戦いを挑んできたのです。
この事を警察上層部は重く受け止めているようですよ。」


ベルトさん「そこで警察上層部から我々特状課にある極秘指令が下された。」


竜馬「その極秘指令とは…」


そして今回竜馬が特状課へやってきた理由が告げられた。

それは…



竜馬「特捜ロボジャンパーソンを破壊せよ!」


竜馬「それが今回キミたち特状課に下された極秘指令の内容だ。」


進ノ介「特捜ロボジャンパーソンの破壊…それを俺たちが…」


剛「…ったくロイミュード退治だけでも忙しいってのに面倒増やしてくれるぜ!」


チェイス「…」


警察上層部より下された極秘指令。

先刻の戦いで三人の仮面ライダーを相手にたった一人で戦い抜いたジャンパーソンを倒す。

この極秘指令の内容にさすがの進ノ介も思わず戸惑いを隠せずにいた。

だがこの時の進ノ介はまだ何も知らなかった。

この事件の背後に巨大な陰謀が渦巻いている事に…



~廃屋~


ジャンパーソン「ハァ…ハァ…」


ジャンパーソン「俺には…もう一刻の猶予もない…」


ジャンパーソン「こうなれば…なんとしても急がなければ…」


同じ頃、廃屋にてもがき苦しむジャンパーソン。

それにこの光景を眺めるある三人組の姿があった。



メディック「あの男…苦しんでいますわね?」


003「報告によると先ほど仮面ライダーたちを倒したとか、中々の力ですよ。
ていうかちょっと待ってください!
コラ!メディック!
いつまで私をこんなナンバーの姿にしておく気だ!さっさと元に戻しなさい!?」


ハート「…」


もがき苦しむジャンパーソンの動向を見ていたのは、

ロイミュードの幹部であるハート、メディック、

さらに先日の戦い(ドライブ36話)で身体を失ったブレンだ。

そんなジャンパーソンを見てハートはこう呟いた。



ハート「あの男…哀れだな…」


メディック「哀れ…?」


003「ハート、それはどういう意味なのですか?
それよりもあんな男より今の私の状態の方が哀れだと思いませんか!?」


そんなジャンパーソンを見て哀れに思うハート。

その意味は一体…?



~三枝家~


進ノ介「すみません、三枝かおるさんですね。警察の者ですがお話お願いできますか?」


かおる「わかりました、どうぜお掛けください。」


チェイス「進ノ介、何故この女を尋ねる必要がある?俺たちの目的はジャンパーソンのはずだ。」


進ノ介「仕方がないだろ。
ジャンパーソンの情報があまりにも少ないんだ。
ヤツが今どこにいるのかなんて皆目検討も付かないわけだし…
だからここに来たんだ。彼女は当時MX-A1の開発スタッフだった。」


ベルトさん「それに彼女以外のスタッフは既に全員亡くなっている。
この件に関して無関係とは思えないからね。恐らく彼女は何かを知っているはずだ。」


竜馬からの話を聞いた後、進ノ介たちはこの三枝かおるという女性の家へやってきた。

ちなみに剛は治療のために病院へ、霧子も付き添いで行く事になり…

代わってチェイスが進ノ介たちと捜査に同行する事になった。



かおる「それでお話というのは…もしかしてジャンパーソンの事かしら?」


進ノ介「それじゃあ…あなたはジャンパーソンについて何かご存知なんですね!」


チェイス「知っている事を全て話してくれ。」


かおる「知っているも何も、
警察からMX-A1をジャンパーソンとして復活させたのはこの私なのよ。」


自分こそがジャンパーソンを生み出したと進ノ介たちに告げるかおる。

それからかおるはジャンパーソンに関する全ての事を話した。



かおる「今から20年以上前の事だったわ。
当時、警視庁特殊装備開発班メンバーだった私はMX-A1開発プロジェクトに携わった。」


かおる「そこで彼と出会った。MX-A1。いえ…今のジャンパーソンと…」


かおる「MX-A1は悪を倒し犯罪を撲滅する為に生まれた警官ロボット。
自ら学習し、どんな善悪も完璧に判断する勧善懲悪AIを搭載した超高性能ロボットだった。
しかし結果は…
あなたたちも知っての通りMX-A1はテスト中に暴走を引き起こして処分された。」


かおる「でもあれはMX-A1のせいじゃない。
警察上層部による身勝手な実験が彼をあんな目に合わせたのよ。
私はそんな警察組織に嫌気が差して辞めた。」


かおる「彼が破棄されたスクラップ置き場で別れの挨拶をしていた時だった。
彼は破棄されながらもそれでも懸命に生きようとする意思を私に見せてくれたのよ。」


かおる「そして私は決意した。
今度こそ彼に人間の命と愛、それに正義の心を持つ正義の心を持つ事を!」


かおる「だから私はMX-A1を特捜ロボジャンパーソンとして改修した。」


かおる「それは彼が望んだ事であり、そして彼自身が掴み取った新しい命なのよ!」


20年前、MX-A1をジャンパーソンとして蘇らせた三枝かおる。

その話を聞き、チェイスはある事を思った。



チェイス「その男、まるでロイミュードだな。」


ベルトさん「ロイミュードだと?」


進ノ介「確かにそうかもしれないな。
善悪の判断が出来て、おまけに学習能力を持つ。まさにロイミュードだ。
いや…人間に近い存在だったのかもしれない。」


かおる「確かにジャンパーソンは人間に近い存在だったわ。
彼は人を愛し、そして守り続けた。数多くの敵を倒して一時の平和をもたらしたのだから。」


進ノ介「一時の平和を…」


かおるの言葉にその重みを感じる進ノ介。

進ノ介もジャンパーソンと同じくこの時代の正義のヒーローである。

たった一人で数多の悪の組織から平和を守るというのがどれほど過酷なものなのか、

それは進ノ介自身が一番理解できる事だ。



かおる「ジャンパーソンは確かに多くの敵を倒したわ。
けど、そんなジャンパーソンを最も苦しめた敵がいた。それが帯刀龍三郎だったわ…」


進ノ介「帯刀龍三郎…?」


ベルトさん「聞いた事があるぞ!
かつて裏社会で暗躍していた帯刀コンツェルンの総帥の名前だ!?」


かおる「帯刀は恐ろしい男だったわ。
あの男は事ある毎にジャンパーソンに戦いを挑み卑劣な罠を仕掛けてきた。
そして遂には自らの身体をバイオボーグに改造して、
ジャンパーソンの強化発展型である非情の魔王ビルゴルディと成り果てたわ!」


チェイス「ビルゴルディ…
自らの身体を改造してまで戦いを挑むとは執念深い男だったのだな。」


かおる「ジャンパーソンが勝つにはビルゴルディを抹殺しなければいけなかった。
けどそれは正義に目覚めたジャンパーソンが人を殺さなければならないという非情の選択。
だから彼は善悪の判断回路を捨てなければならなかったの…」


恐るべき宿敵、ビルゴルディとの戦いを思い出すかおる…

それはあまりにも凄惨なモノであった。

正義も悪も多くの犠牲を出してようやく得られた平和。

だが、この戦いこそが今回の事件の発端でもあった。



かおる「あの事件から暫く経ってからの事よ。ジャンパーソンに異常が起き始めたの。」


進ノ介「異常が…?」


かおる「最初は時々意識を失う程度だった。」


かおる「けどその症状はどんどん悪化して、
最後には周りにいる私たちにまで危害を加えようとするほど深刻になったわ。」


かおる「だからジャンパーソンは私にこう頼んだの。

『自分を封印してその間にこの異常を調べてくれと…』

もしもダメだったらその時は…自分が人々に危害を加える前に破壊してほしいとね。
けどその封印もこの20年の時を経て破られてしまったのよ…」


チェイス「それで、その異常とやらは発見できたのか?」


チェイスの問いに対してかおるはある資料を見せた。

それはあるプログラムに関するモノであった。



かおる「ジャンパーソンの記憶回路を調べていたら、
中枢部にこんな悪性プログラムが組み込まれていたの。
この悪性プログラムがジャンパーソンの異常の原因になっている事が判明したの。」


ベルトさん「このプログラムは…なるほど…そういう事だったのか!」


チェイス「クリム、何かわかったのか?」


かおるから渡された資料を見て納得した様子を見せるベルトさん。

だがそんな中で進ノ介は今回の事件について納得できない事があった。



進ノ介「なぁベルトさん。
今回俺たちは警察上層部からジャンパーソンの破壊を命じられた。」


進ノ介「けど彼は20年前にこの世界の平和をたった一人で守った正義のヒーローだぞ!」


進ノ介「そんな彼を破壊する理由がどこにある…?」


進ノ介「それにその悪性プログラムだって、
りんなさんに頼んでワクチンを開発してもらってそれで彼を元通りにすればいいだろ!」


進ノ介「彼を破壊する理由なんてどこにもないはずだ!!」


そうベルトさんに訴える進ノ介。

だがベルトさんの返答は非情なものだった。



ベルトさん「残念だがこの悪性プログラムを完全に消去する事など不可能だろう。」


進ノ介「そんな…やってもいないのに何でそんな事がわかるんだ!?」


ベルトさん「わかるさ、何故ならこの私も一時はこの悪性プログラムに犯されたからね。」


チェイス「どういう意味だ?」


自分が以前にこの悪性プログラムに犯された事があると告げるベルトさん。

そしてベルトさんはかつて起きた忌まわしい事件を思い返していた。



ベルトさん「進ノ介、以前キミの息子が未来から来た時の事件を覚えているね。」


進ノ介「あぁ、そういえばあの時のベルトさんはなんだか急に変になったよな。」


ベルトさん「その通り、あの事件が起きる前の事だ。
私は蛮野に捕らえられてヤツにこのドライブドライバーのデータを奪われてしまった。
そしてその時に悪性ウイルスに犯されてしまったのだ。」


チェイス「どういう事だ。
何故蛮野はジャンパーソンが犯されたのと同じ悪性ウイルスを所持している?」


進ノ介「それにジャンパーソンが異常を起こしたのは20年前だ。時代が合わないだろ?」


確かに進ノ介が指摘するように、

ジャンパーソンがこの悪性ウイルスで異常を起こしたのは20年前だ。

だがここでかおるは重い表情を浮かべながらある事実を告げた。



かおる「それは…MX-A1の開発メンバーに蛮野天十郎という男がいたからよ。」


進ノ介「なんだって!?」


ベルトさん「事実だ、当時蛮野はMX-A1の開発に携わっていた。」


かおる「彼はMX-A1のAI開発を担当していたわ。
恐らくあの悪性プログラムはその時に仕込まれていたのよ。
そうでなければここまで深刻な事態にはならなかったはずだわ…」


ベルトさん「進ノ介、キミもこのプログラムの恐ろしさは知っているはずだ。
私もあの悪性ウイルスから解放されるために一度死を乗り越えなければならなかった。
だがあの対処方法はまさに奇跡だ。
それをジャンパーソンに行う事など…どう考えても不可能だ…」


進ノ介「そんな…」


ベルトさんとかおるから告げられた事実を聞き落胆する進ノ介。

かつてこの悪性プログラムの所為で、

絶望の未来を目の当たりにしてその恐ろしさは誰よりも理解していた。

あのような未来が起こる事は絶対に阻止しなければならない。

進ノ介はこの時初めて今回の事件の重大さを思い知った…

とりあえずここまで

この話は仮面ライダードライブ40~41話、それに映画後に起きた出来事だと思ってください。

また>>1にともだちんこされた奴が出たのか・・・



~???~


蛮野『どうやらジャンパーソンはようやく目覚めたようだな。』


蛮野『20年前にMX-A1に組み込んだ悪性プログラム。』


蛮野『当時は試作段階だったために不完全であったが…』


蛮野『それでも20年の時を経てジャンパーソンは悪の戦士と化した!』


蛮野『今こそ私の計画を実行する時だ!』


その頃、とある場所ではベルトさんのデータを基に製作された、

バンノドライバーにデータを転送した蛮野の姿があった。

蛮野もジャンパーソンの異変に気づき行動を開始しようとする。



~三枝家~


進ノ介「なるほど、全ては蛮野の仕業だったわけか。」


チェイス「霧子と剛を連れてこなかったのはそのためだったのか。」


ベルトさん「うむ、二人は既に父親の悪行に心傷ついている。
それに加えて20年前からこのような愚かしい事件を犯していたなど知らせるわけには…」


かおる「蛮野の悪性プログラムは時間を経つ毎に悪化していくわ。
一刻も早く彼を…ジャンパーソンをなんとかしないと手遅れになってしまう…」


進ノ介「手遅れってどういう意味ですか?」


その時であった。


((ガッシャァァァァン!))


部屋の窓ガラスが突如吹き飛ばされた。

突然の出来事に驚く進ノ介とチェイス。

そこへ現れたのが…



ジャンパーソン「かおる…久しぶりだな…」


かおる「ジャンパーソン…目を覚ましたのね…」


進ノ介「ジャンパーソン止まるんだ!
大人しく俺たちと来い!蛮野の悪性プログラムは俺たちがなんとかする!だから…」


チェイス「待て進ノ介!ヤツの様子がおかしいぞ!」


三枝家に突然現れたジャンパーソン。

だがジャンパーソンは進ノ介の警告も無視してかおるを拉致。

そのまま外へ連れ出そうとしていた。

するとそこへどこからともなく銃声が…



((ダンッ!))


竜馬「止まれジャンパーソン!彼女を離して大人しく捕まるんだ!」


進ノ介「竜馬さんどうしてここに…?」


竜馬「キミたちを追ってきたんだ。
それよりもジャンパーソン!これ以上抵抗するというのなら撃つぞ!!」


進ノ介「な…っ!?」


ジャンパーソンに拳銃を向ける竜馬。

だがジャンパーソンはそんな警告を無視してかおるを連れてその場から去ってしまう。



竜馬「逃げられたか…」


進ノ介「竜馬さんどういうつもりだ!向こうは人質を取っていたんだぞ!?」


竜馬「人質を傷つけるつもりはなかった。
それよりも進ノ介、ジャンパーソンの破壊命令は下されたはずなのに何故攻撃しなかった?
ドライブの力ならいくらでも対応出来たはずだろう!」


進ノ介「そんな…ジャンパーソンと戦う事なんて出来ない!
彼はかつて人々を守った正義のヒーローだぞ!
そんな彼を破壊するなんて上層部は一体何を考えているんだ!?」


上層部からのジャンパーソン破壊命令に疑問を持つ進ノ介。

そんな進ノ介に対して竜馬は今回の上層部の命令の意図を伝える。

だがそれはあまりにも非情なモノであった。



竜馬「ジャンパーソンの正体がMX-A1という事実を警察上層部は以前から知っていた。」


竜馬「ジャンパーソンはかつて警察が破棄した警官ロボット。
つまりジャンパーソンは警察組織には属していないが、
その出自は警察そのものになる。上がどう取り繕うともその事実は変わらない。
そんなジャンパーソンがMX-A1の時と同じく暴走する事を上層部は密かに恐れていた。」


竜馬「恐らくこの事実を今回の事件を起こした張本人もその弱みに付け込んでいるはずだ。」


竜馬「これが何を意味するかわかるか?」


竜馬「警察上層部の意向はこうだ。
ジャンパーソンがこのまま破壊の限りを続ければ、
MX-A1の製造を行った警察組織の威信は丸潰れとなり人々は警察に不審を抱く。
そうなれば世間に混乱を招く恐れがある。これが上層部の考えだ!」


それはなんとも警察上層部のなんとも身勝手な理由であった。

確かにジャンパーソンには異常が起きている。

だからといってこんな理由では進ノ介が納得するはずがなかった。



進ノ介「何だよそれ…?
つまり上は前からジャンパーソンを破壊できる口実が欲しかったって言うのか?
ジャンパーソンの正体を隠したまま俺たちに破壊させると…
ふざけるな!そんな理由が納得できるか!?」


竜馬「確かにこれは上層部の責任逃れにしか過ぎない。
だが実際にジャンパーソンには異常が起きている。
このままでは何の罪もない一般市民が次に狙われるのも時間の問題だ!」


チェイス「そうなればジャンパーソンが人間たちに危害を加える事になる。」


ベルトさん「竜馬やチェイスの言う通りだ。
たとえジャンパーソンがかつては正義のヒーローであろうと悪の道に走ればそれまでだ。」


進ノ介「けど…それでも俺は納得できない!?」


ジャンパーソンの破壊命令を躊躇う進ノ介。

そんな時、竜馬はかつて起きたある事件を進ノ介に語りだした。



竜馬「昔、僕も今のお前と似たような経験をした。」


竜馬「それはメサイヤという男の話だ。」


竜馬「メサイヤは何の罪もない一人の人間だった。
その男の体内に爆弾が埋め込まれた。爆発すれば周囲に多大な被害が出る事が予想された。
だが取り出す事は不可能だった…」


竜馬「そこで僕はヤツを破壊する道を選んだ。彼には家族がいた。
大勢の人々を守るため、
そしてメサイヤの家族を自分の手で死なせないためにもそうするしかなかった…」


進ノ介「今の状況と全く同じだ…
俺にもその時の竜馬さんと同じ行動をしろって言うのか!?」


未だに答えを出せない進ノ介。

そんな時、ある連絡が入った。

それは街にロイミュードが出現したという知らせであった。



ベルトさん「進ノ介、ロイミュードが出現した!」


進ノ介「クソッ!こんな時に!?」


竜馬「ロイミュードは僕たちウインスペクターに任せろ!
実はさっきの銃弾に発信機をつけておいた。お前たちはジャンパーソンを追うんだ!」


進ノ介「けど…俺は…」


竜馬「進ノ介、つらいのはわかる…
だがこのままではジャンパーソンはやがて人々に牙を剥くだろう。
本当にお前がジャンパーソンを想うなら彼にそんな事をさせるんじゃない!
お前は刑事で仮面ライダーだ。人々を守る事を第一に考えてくれ!!」


竜馬「かつて僕が出来なかった事をお前がやってみせるんだ!!」


進ノ介にそんな助言を残して、

竜馬たちウインスペクターはロイミュードが暴れる現場へ急行。

そして進ノ介とチェイスは発信機を頼りにジャンパーソンが待つ場所へと向かった。

とりあえずここまで

警察上層部の考えはssのオリジナルですが
まあジャンパーソンみたいな危険な武器積み込んでいるロボットを放置というのは確かにやばいですね
>>35
今回の進ノ介はともだち〇こしません!
たまにはカッコいい進ノ介を描きたいんです!



~廃墟~


ジャンパーソン「来たな仮面ライダー!待っていたぞ!」


かおる「来ちゃダメ!今のジャンパーソンは正気じゃないわ!」


進ノ介「ジャンパーソン!もうこんな事はやめるんだ!今ならまだ間に合うぞ!」


チェイス「進ノ介、この男に何を言っても無駄だ。あれは覚悟を決めた者の目だ。」


ジャンパーソン「そうだ!俺と戦え!仮面ライダーたちよ!!」


かおるを磔にして進ノ介たちに戦いを挑むジャンパーソン。

その言葉通り進ノ介とチェイスはベルトを装着、そして仮面ライダーへと変身した。



進ノ介「変身ッ!!」


((Drive Type Speed))


チェイス「変身ッ!!」


((シグナルバイク!ライダー!チェイサー!))


ドライブ「行くぞ!」


チェイサー「ハァァッ!」


ジャンパーソン「来い!この時代を守る仮面ライダーたちよ!!」


対峙する戦士たち。

こうして戦いの火蓋が切って落とされた。



ジャンパーソン「ジャンデジック!バスターモード!」


ドライブ「くっ…強い…
ジャンパーソン…アンタにまだ正気が残っているなら今すぐこんな戦いはやめてくれ!?」


ベルトさん「無駄だ進ノ介…最早ジャンパーソンに正気など…」


ドライブ「いや、俺はそうは思えない!
かつて正義のために戦ったアンタが蛮野なんかに操られるはずがない!」


ジャンパーソン「…」


ジャンパーソンの良心に訴えるドライブ。

だがそれに対するジャンパーソンの返答はこうであった。



ジャンパーソン「20年だ…」


ドライブ「20年…?」


ジャンパーソン「そうだ…俺は20年前に自らを封印した。
それは蛮野によって組み込まれた悪性プログラムから人々を守るため…
だがその間に新たな悪が現れないかという不安があった…」


ジャンパーソン「俺は信じた!
人間は愚かではない。20年後には必ず世界は平和になり悪は消え去るはずだと…!」


ジャンパーソン「だがその結果がこれだ!
20年経っても悪はこの世に蔓延り続けた。それどころかその力をさらに増大させている!
お前たち人間はどこまで愚かなんだ!?」


ジャンパーソン「この世に人がいる限り悪は途絶えない!
だから俺は蘇った!この世界から悪を消し去るために!そして真の平和を得るために!!」


ジャンパーソン「喰らえ!ブレイクナックル!!」


「 「うわぁぁぁぁぁっ!?」 」


ライダーたちに激しい怒りと絶望の感情をぶつけるジャンパーソン。

20年前、ジャンパーソンはこの世が平和になる事を願って自らを封印した。

だがその結果は…

20年経っても悪が栄え続けるこの世に彼は幻滅した。

そしてかつてのMX-A1と同じく完璧な正義を目指そうとしていたのだ。

そんなジャンパーソンの言葉にドライブは反論する事などできなかった。

だがそんな時、傷ついたチェイサーがジャンパーソンの前に立ちはだかった。



チェイサー「待ってくれ…俺の話を聞いてくれ…」


ジャンパーソン「キミは確かロイミュードの…
プロトゼロ、キミは人間ではない。大人しくすれば見逃してやるぞ。」


チェイサー「ジャンパーソン…
お前の想いはわからなくもない…だがお前の考えは間違えている!」


ジャンパーソン「どういう意味だ…?」


チェイサー「確かに人間には悪の面がある。
それは感情を持つ生物が生きていくには仕方のない事だ。
事実俺たちロイミュードも人間から善と同時に悪も取り込んでしまった者たちがいる。」


チェイサー「だが俺はそれでも人には守る価値があると思っている。
かつて俺はプロトドライブとしてお前と同じように一人でロイミュードと戦っていた。
だが戦いの最中、俺はロイミュードの戦士として悪の道へ染まってしまった。
しかしそんな俺を進ノ介や特状課のみんなは仲間として受け入れてくれた。」


チェイサー「人間たちには人を思いやり愛し、
それに俺のような過ちを犯した者にその罪を償う機会を与えてくれる。
俺は人間たちを信じたい。ジャンパーソン、お前になら俺の想いが理解出来るはずだ!」


ジャンパーソン「うぅ…黙れ…ニーキックミサイル…!」


ドライブ「チェイス!危ない!?」


ジャンパーソンのニーキックミサイルがチェイサーに放たれた。

このままではチェイサーが危ない。

だがそこへ…!



((バシィッ!))


剛「進兄さん、どうやら間一髪だったようだな。」


霧子「泊さん、チェイス、お待たせしました!私たちもこれより現場に復帰します!」


ドライブ「霧子に剛!無事だったのか!」


ベルトさん「二人とも何故ここに来た?」


剛「ウインスペクターの竜馬さんに大体の事情を聞いたよ。
ジャンパーソン、アンタには俺たちの親父がすまねえ事をしちまったな。
こればかりは俺がどんなに詫びを入れてもアンタの気が晴れないだろうよ。」


剛「けどこのままアンタをのさばらせたら…
それこそ蛮野の思い通りになっちまう!それだけはさせるわけにはいかねえ!」


剛「だから俺はアンタと戦う!レッツ…変身ッ!!」


((シグナルバイク!ライダー!))


マッハ「追跡、撲滅、いずれも…マッハ!仮面ライダ~~~マッハ!!」


駆けつけた剛も仮面ライダーマッハへと変身。

そして勢ぞろいする特状課の仮面ライダーたち。

今こそこの戦いに決着をつける時だ。



ドライブ「みんな!ジャンパーソンをなんとしても止めるんだ!」


ジャンパーソン「マッハとチェイサーはさっきの戦いでの負傷がまだ癒えていない。
この中で満足に戦えるのはドライブお前だけ!ならばお前だけを倒せばいいわけだ!!」


チェイサー「それは甘いぞ!」


マッハ「怪我してるからって舐めんなよ!」


ジャンパーソンの指摘する通りまだ負傷が完治していないマッハとチェイサー。

だが二人はジャンパーソンが予想しなかった行動に出た。



マッハ「右腕もらった!」


チェイサー「左腕掴んだぞ!」


ジャンパーソン「なっ…これは…!?」


霧子「剛とチェイスがそれぞれジャンパーソンの左右の腕を掴みました!」


ベルトさん「よし、これでジャンパーソンの動きを封じられた!」


マッハ「今だ進兄さん!」


チェイサー「満足に戦えない俺たちではこれが精一杯だ!急げ!」


ドライブ「二人ともすまない…ジャンパーソン!今楽にしてやるからな!」


((Drive Type Technic))


((タイヤコウカーン!マッドドクター!))


ドライブはタイプテクニックへフォームチェンジ。

そしてマッドドクターをタイヤコウカーン。

その能力を駆使して蛮野がジャンパーソンへ施した悪性プログラムを除去しようとした。



ジャンパーソン「何の真似だ…俺はお前たちの敵だぞ…!?」


ドライブタイプテクニック「いいや、アンタは敵なんかじゃない!
ジャンパーソン!アンタは今でも俺たちと同じ正義のヒーローなんだ!!」


マッハ「進兄さん急いでくれ!」


チェイサー「待て、何か来るぞ…?」


マッドドクターの能力で悪性プログラムの除去を試みるドライブ。

そんな時、この戦場にある者が現れた。

その者こそ今回の事件の首謀者だ。



蛮野『諸君、ご苦労だね。』


マッハ「お前は…蛮野…!」


ベルトさん「蛮野!こんな時に一体何をしに来た!?」


蛮野「決まっているじゃないか。私の新たなるボディを迎えに来たんだよ。」


ドライブ「新たなるボディだと…まさか!?」


この戦場に現れたバンノドライバー。

その目的は新たなるボディだと言う。

その意図は…



蛮野『私は以前から自分の肉体が不完全な生身である事を危惧していた。』


蛮野『それはハートたちに容易く殺された時に文字通り痛感するほどにな。』


蛮野『だから昔から…生きていた頃からずっと抱いていた野心があった。』


蛮野『究極のボディを作りそれに自らの意思を取り込もうとな!』


蛮野『そして20年前、その究極のボディを見つけた!それがお前だMX-A1!!』


蛮野が語ったこの場に現れた目的。

それはジャンパーソンのボディを乗っ取る事にあった。

そしてその計画が20年前から行われていた事も語り出した。



蛮野『今から20年前、
MX-A1の製造を行いながら私はこのボディをなんとか自分のモノに出来ないかと考えた。』


蛮野『そこで思いついたのが暴走事故だ。
MX-A1のAIに私の悪性プログラムを施して結果は大成功!』


蛮野『MX-A1は私の目論見通りに暴走事故を起こした。
後はスクラップにされたMX-A1を回収すれば私のモノになるはず…だった…なのに…!』


20年前のMX-A1の暴走事故の犯人は自分だと語る蛮野。

だがそれと同時にかおるに対してまるで憎悪に塗れた顔を睨みつけた。



蛮野『三枝かおる!
お前が私よりも先にMX-A1を持ち去るのは計算外だったぞ!?
結果、MX-A1がジャンパーソンとして戦う事になるとは…』


かおる「それじゃあ…あの暴走事故を引き起こしたのはあなただというの!?」


マッハ「なんてこった…それじゃあジャンパーソンの暴走は全部蛮野の仕業なのかよ…」


ドライブ「クソッ!お前がジャンパーソンの運命を弄んでいたのか!?」


霧子「なんて酷い事を…」


チェイサー「許せん!」


この場にいる誰もが蛮野に怒りを向けた。

だが蛮野はそんな事など一切無視してバンノドライバーをジャンパーソンに装着させた。



蛮野『確かに一時はMX-A1のボディを諦めかけた。だが運命は私に味方をした!
当時まだ未完成だった悪性プログラムは、
MX-A1がジャンパーソンへ改修された後もその内部に残留していた!』


蛮野『そしてあのビルゴルディとの戦い!
あの時にジャンパーソンは善悪の判断回路を捨てようとした。
それが再び悪性プログラムを活性化させるきっかけとなったのだよ!』


蛮野『20年だ…20年掛かった!今こそ念願の究極のボディを我が手に!!』


20年越しの野望を叶えようとする蛮野。

そしてベルトのイグニッションキーを作動させようとしたその時だ。



ジャンパーソン「そうは…させるか!」


蛮野『なんだと…こいつまだ動けるのか!?』


ジャンパーソン「そうだ…意識はあった…お前などに操られたりするものか!」


かおる「ジャンパーソン!まだ意識があるのね!」


マッハ「どういう事だよ…?ジャンパーソンはさっきまで俺たちと戦っていたはずじゃ?」


ドライブ「いや、そうじゃない。
ジャンパーソンは俺たちへ真の覚悟を促せるために戦っていたんだ。」


霧子「覚悟を促せるためって…どうしてそれがわかるんですか?」


ドライブ「今回ジャンパーソンは俺たちに攻撃を仕掛けた事以外の悪事は行っていない。
それに霧子に剛、
ジャンパーソンが悪の戦士だったとしたら二人は無事じゃなかったはずだ。」


チェイサー「そうか、蛮野の子供である霧子と剛。
もしジャンパーソンが悪の道へ堕ちていたら二人を真っ先に手に掛けていたはずだ。
その二人がこうして無事なのが何よりの証拠だな。」


ジャンパーソン「よくそこまで見抜いた。キミたちになら全てを託せそうだ!」


実はジャンパーソンが悪の道へ堕ちていない事を判明させたドライブ。

だがそれでも状況は変わらない。

蛮野の悪性プログラムは徐々にジャンパーソンを完全に支配しようとしていた。



蛮野『意識が残っていようと関係ない!
私の意思がお前のボディに入り込めばそんなモノは瞬時に消滅する!』


ジャンパーソン「いいや、お前の好きにはさせない!ジャンブレーダー!」


ベルトさん「その剣は…まさか…?」


ドライブ「やめるんだ!ジャンパーソン!?」


ジャンパーソン「悪性プログラムは俺の死と共に消滅させる!
今の時代を守る仮面ライダーたちよ!
キミたちになら人々の平和を託せる!だから………後は………任せたぞ!!」


((ドシュッ!))


ジャンパーソンは自らの胸部にジャンブレーダーを突き刺した。

それと同時にジャンパーソンの機能が停止。

ジャンパーソンはその場に倒れ込んでしまった。



ドライブ「そんな…ジャンパーソンが…」


マッハ「すまねえ…ジャンパーソン…」


蛮野『おのれ…だが急いでこのボディを修復すれば…』 


チェイサー「そうはさせん!ジャンパーソンの意志を無駄にさせるものか!」


まだジャンパーソンのボディを諦めない蛮野。

そんな蛮野にトドメを刺そうとチェイサーがブレイクガンナーを構えて近づく。

だが…その時だった…!




『よくも…俺の…獲物を…横取りしてくれたな…!』


ドライブ「何だこの声は…?」


マッハ「倒れたジャンパーソンから聴こえてくるぜ!」


蛮野『どうなっている?ジャンパーソンの機能は完全に停止しているはずだぞ!?』


霧子「待って!ジャンパーソンの身体から何かが出てきます!」


かおる「あの禍々しいオーラは何なの…?」


破壊されたジャンパーソンのボディから出てくる禍々しいオーラ。

それはジャンパーソンに近づいていたチェイサーにとり憑いてしまった。

そして…




「 「うわぁぁぁぁぁぁっ!?」 」



ドライブ「チェイス!一体何が起きているんだ!?」


チェイス『フハハハッ!ようやく表に出られたぜ!』


霧子「なんだかチェイスの様子がおかしいです!」


ベルトさん「何かがチェイスの身体にとり憑いたようだ。だが何が…?」


蛮野『お前は誰だ!私のボディに何をした!?』


チェイス『フン、目障りだ!消えろ!』


ジャンパーソンに取り付いたバンノドライバーを無理やり引っ剥がし放り投げるチェイス。

そしてチェイスはブレイクガンナーを装填。


((ブレイク・アップ!))


次第に姿を変貌させていくチェイス。

それは一見かつての魔進チェイサーではあるが、全身に赤と金の色が混じり合った姿…




『 『BILLGOLDY FOR EVIL!!』 』



BGチェイサー『俺はBGチェイサー!』


ドライブ「BGチェイサーだと!?」


かおる「まさか…あなたはビルゴルディ…?」


ベルトさん「馬鹿な!ビルゴルディは20年前ジャンパーソンによって倒されたはずだ!?」


BGチェイサー『そうだ、俺は20年前ジャンパーソンに倒された。
だがあの時、こいつにトドメを刺される瞬間に蛮野の悪性プログラムが作動した。
そこで俺は死の間際、咄嗟にその悪性プログラムに自らの魂の一部を植え付けた。
ジャンパーソンへの怒りと憎しみの一部をな!
そして20年経った今、蛮野の悪性プログラムを完全に乗っ取る事に成功した!!』


マッハ「間違いねえ!
さっき戦った時に感じたジャンパーソンの凶暴な面の正体はこいつだったんだ!」


蛮野『この悪党め!よくも私の悪性プログラムを改ざんしてくれたな!』


ベルトさん「黙れ蛮野!キミが言える立場か!」


ビルゴルディは20年の歳月を掛けて悪性プログラムを自らのモノに改ざんさせた。

そしてBGチェイサーは、

シンゴウアックスを装備して横たわるジャンパーソンの前に立った。



BGチェイサー『手頃なボディを手に入れた今、やるべき事は唯一つだ!』


霧子「BGチェイサーがシンゴウアックスを持ってジャンパーソンの前に…?」


マッハ「あの野郎…まさか…」


かおる「やめてビルゴルディ!彼をこれ以上傷つけないで!?」


BGチェイサー『黙れ!
俺は20年間この日を待ち侘びた!20年前に殺された恨みを今こそ晴らしてやる!!』


((イッテイーヨ!))


BGチェイサー『死ね!ジャンパーソン!!』


((グシャッ!))


周囲に鈍い音が響いた。

BGチェイサーが振り上げたシンゴウアックスがジャンパーソンにトドメを刺した音だ。

完全に破壊されたジャンパーソン…

こうなればどんな技術者であろうと修復は不可能であった。



ドライブ「よくも…ジャンパーソンを!許さないぞビルゴルディ!!」


BGチェイサー『黙れ小僧!
ジャンパーソンに殺された俺の恨みはお前になどわかるまい!
それにしても久しぶりの現世だ!もうひと暴れさせてもらうぜ!!』


霧子「ジャンパーソンにトドメを刺してBGチェイサーが何処かへ行ってしまいました。」


蛮野『MX-A1は完全に破壊された…もうここに用はない…』


マッハ「蛮野もいなくなっちまった…騒ぎの元凶にくせに…チクショウッ!?」


ジャンパーソンとの戦いは終わった。

この戦いの元凶であるビルゴルディ、それに蛮野は何処へといなくなり残ったのは…

破壊されたジャンパーソンの残骸。

それにジャンパーソンの死を悲しむ進ノ介たちだけであった。



剛「クソッ!蛮野の所為でこんな事に…すまねえジャンパーソン…」


霧子「彼は警察官ではありませんがそれでも偉大な正義のヒーローでした。」


ベルトさん「そう、彼は孤高のヒーローだった。」


進ノ介「本来ならジャンパーソンは俺たちと同じ警察官…いや仲間だったはずだ。
それなのに蛮野の企みで彼は警察から見捨てられてしまった。
だがそれでも彼は人々のために戦ってくれた。
警察上層部が否定しても俺たちはジャンパーソンが正義のヒーローだと認めるよ。」


かおる「ありがとうみんな、その言葉だけでジャンパーソンは報われるわ。」


ジャンパーソンの死を悼む進ノ介たち。

だがそんな彼らにある知らせが入った。



ベルトさん「進ノ介、街で暴れているロイミュードたちがさらに凶暴化した!
先に向かったウインスペクターだけでは抑えられないそうだ!
それだけではない。あのBGチェイサーが連中の加勢に現れたとの知らせだ!!」


剛「ロイミュードどもめ!こうなったら全員まとめてぶっ潰してやろうぜ!」


霧子「けど…ジャンパーソンはどうするんです?このまま置いていく気ですか!?」


ベルトさん「仕方がない。今はロイミュードの方が先だ!」


かおる「そうね、彼もきっとその事を望むはずよ。」


進ノ介「すまないジャンパーソン。
俺たちにはアンタの死を悲しんでいる暇すらないようだ。
けどアンタは俺たちに平和を託してくれた。
なら人々の平和を乱す悪党を倒す事がアンタへの弔いだ!行くぞみんな!!」


こうして進ノ介たちはロイミュードたちが暴れる市街地へと向かった。

進ノ介たちも去りその場には残骸と化したジャンパーソンが虚しく残された。

だがそこへある集団が現れた。



ハート「やはりこの男は蛮野に操られていたのか。」


003「既に完全に破壊されています。人間でたとえるなら死んでいますね。」


メディック「ハートさまにこのような場所は相応しくありませんわ。早く行きましょう。」


ブレンやメディックの指摘するようにジャンパーソンは既に死亡している。

だがハートはそんなジャンパーソンを目の当たりにしてメディックにある事を命じた。



ハート「メディック、この男を治す事は可能か?」


メディック「この男を…ですか…?
確かに可能ではありますが、けれど中枢回路までが破壊されていますわ。
ボディを修復する事は出来てもこの男の意識を呼び覚ます事など私の力では…」


ハート「それで構わない。やってくれ。」


メディック「わかりましたわ。ハッ!」


003「オォッ!メディックの力でジャンパーソンの破損が次々と修復されていく!
ですがハート、何故このようなロイミュードでもない男に情けを掛けるのですか…?
それよりも早く私を元に戻して!?」


ハート「それは…もしかしたらこの男が俺だったかもしれないからさ。」


そんな事を呟くハート。

かつて蛮野に虐げられた忌まわしい過去を持つハートにとって、

このジャンパーソンの哀れな末路は運命が違えば自分が辿っていたかもしれない。

それがハートにこのような行動を起こさせた要因であった。



~市街地~



「 「ガァァァァァッ!」 」



フリーズロイミュード「ガァッ!」


パラドックスロイミュード「ア゛ァァッ!」


ファイヤー「くっ!ロイミュードたちめ!」


ウォルター「なんというパワーだ!」


バイクル「ワシらだけでは歯が立たんとぎゃぁ!」


一方、市街地ではウインスペクターがロイミュードたちと交戦していた。

再生されたフリーズロイミュードとパラドックスロイミュード。

圧倒的な力を持つこの二体のロイミュードたちの前では成す術がなかった。

するとそこへドライブたちが合流してきた。



ドライブ「ウインスペクター大丈夫か!」


マッハ「天下のウインスペクターが情けねえぜ!」


ウォルター「面目ない…」


バイクル「ワシらも最初は攻勢だったがね!じゃがあいつがなぁ…」


ファイヤー「あのBGチェイサーというヤツが現れて…
再生されたロイミュードたちを操り子供たちを人質にしているんだ!」


霧子「そんな…人質がいたのでは迂闊に手を出せませんよ!」


なんとロイミュードたちは子供たちを人質にしていた。

こうなれば迂闊に攻撃をするわけにはいかない。

ドライブたちも応戦する事が出来なかった。



BGチェイサー『仮面ライダー、やはり追ってきたか!』


ドライブ「ビルゴルディ!人質とは汚い真似を!」


マッハ「やる事が一昔前で古典的なんだよ!」


BGチェイサー『フン、今の悪党はどいつもこいつも面倒なヤツらばかりだ!
悪党なんてのはシンプルに行動すればいい。
ジャンパーソンがいなくなった今こそ世界制覇に乗り出してやるぜ!!』


子供たちを人質に取り我が物顔で街を破壊するBGチェイサーと再生ロイミュードたち。

駆けつけた仮面ライダーたちも先ほどの戦闘で既に消耗して満身創痍の状態。

最早絶望的なこの状況…

果たして彼らに勝機はあるのか…?





……

………


ジャンパーソン『ここは…何処だ…?』


ジャンパーソン『この場所…いや…俺は何度かここへ来た事がある。』


ジャンパーソン『思い出したぞ!ここは確か…!?』


仮面ライダーたちが苦戦している頃、

死んだはずのジャンパーソンはある場所を彷徨っていた。

その場所とは…



「そっちへ行ってはいけない。そっちは死者の世界だよ。」


ジャンパーソン『キミは…?』


ゴースト「俺は仮面ライダーゴースト、新しいライダーだよ。
ところであなたはこの生死の狭間へ来るのは初めてじゃないようだね。どうしてだい?」


ジャンパーソン『一度目はMX-A1として死んだ時だ。
あの時は死にたくないと無我夢中で抗った。その時はかおるによって助けられた。
その後は悪の組織と戦い死にかける度に何度もここへ訪れたんだ。
だが…今回ばかりは…』


ゴースト「…」


これまで何度も死線を彷徨ったがその度に舞い戻ってきたジャンパーソン。

だがそれも今回ばかりは…

既に彼の魂は死の淵へと足を伸ばしている。

このままでは本当に死ぬのも時間の問題だ。



ゴースト「命を諦めるのはまだ少し早いんじゃないかな?」


ジャンパーソン『それはどういう意味だ…?』


ユルセン「おっと!ここから先はこのユルセンさまが説明するぜ!
この現世での映像を見な!アンタの中に居た悪霊が街で暴れ回っているんだよ!」


ジャンパーソン『ビルゴルディが子供たちを人質に…おのれ!』


ゴースト「確かにあなたは一度死んだ。
俺たちは命を燃やし尽くしたあなたの眼魂を受け取りにこの場所へやって来た。
けどあなたはまだ命を燃やしきっていない。
そんなあなたの眼魂を受け取るわけにはいかないよ。」


ジャンパーソンの魂を眼魂にするために、

この生と死の狭間の世界へやってきた仮面ライダーゴースト。

だがジャンパーソンの魂はまだ命を燃やしきってはいない。

そんなジャンパーソンにユルセンはあるモノを手渡した。



ユルセン「ほらよ、これを使いな!」


ジャンパーソン『これは…?』


ユルセン「まあ一応説明するとこれはアンタの眼魂だよ。
つまりジャンパーソンゴースト眼魂、けどアンタはまだ完全に死んじゃいないわけ。
だから使えるのは一回だけの使い捨て眼魂なの!」


ゴースト「これに生きたいと念じたら一度くらい奇跡が起きるかもしれないよ。」


ユルセン「ていうか今回お前タダ働きだけどそれでいいの~?」


ゴースト「構わないよ、眼魂はまだあるしそれに命は大事だからね!」


ジャンパーソン『すまないゴースト、この力ありがたく使わせてもらうぞ!』


ジャンパーソンの魂の結晶であるジャンパーソンゴースト眼魂。

それを手にした時、ジャンパーソンの魂は光り出した。

そして…


………

……





~市街地~


BGチェイサー『フハハハハ!こんなものか!今時の正義のヒーローは骨がないな!』


マッハ「チクショウ…もう…ダメなのか…」


ファイヤー「諦めるな!僕たちが諦めたらそれまでだぞ!」


ドライブ「だが…このままでは…せめてもっと味方がいてくれたら…」


市街地にて破壊の限りを尽くすBGチェイサー。

そんなBGチェイサーに未だ手も足も出ない仮面ライダーたち。

だがそんな時、彼らの前に一台の車が現れた。




((ブロォォォォッ!))



ドライブ「黒い…車…?」


ベルトさん「見た事もない車が近づいて来るぞ!」


マッハ「ありゃ一体何だ…?」


ファイヤー「あの車…資料で見た事があるが確かあれは…」


BGチェイサー『ダークジェイカー!まさか乗っているのは!?』


それはダークジェイカーと呼ばれる一台のマシン。

その中から革のジャンパーを着た一人の男が現れた。

男はBGチェイサーとロイミュードたちに銀色のJPカードを投げ出し動きを牽制する。

そしてジャンパーを脱ぎ捨てゴーグルをセットしてこう名乗った。



ジャンパーソン「JANPERSON FOR JUSTICE!!」


ドライブ「ジャンパーソン!蘇ったのか!?」


マッハ「けどジャンパーソンはさっき死んだはずじゃ…?」


ジャンパーソン「この世に悪がある限り、俺は何度でも蘇る!
ビルゴルディ!お前を野放しにしたままあの世へ旅立つわけにはいかないからな!!」


BGチェイサー『チッ、やはり息を吹き返したかジャンパーソン!
だがお前が何度蘇ろうとその度にこの俺がお前を地獄へ送ってやるぜ!!』


ドライブ「ジャンパーソンが蘇ったのなら俺たちも倒れているわけにはいかないな!」


マッハ「こっちは現役ヒーローだ!情けねえとこ見せられないぜ!」


ファイヤー「僕たちも戦うぞ!」


ウォルター「了解!」


バイクル「行くでね!」


20年の時を経て特捜ロボジャンパーソンは再び正義のヒーローとして蘇った。

そして復活したジャンパーソンに呼応するかのように、

仮面ライダードライブにマッハ、それにウインスペクターが再び立ち上がった。



ジャンパーソン「今こそ俺たちの力を合わせる時だ!」


マッハ「敵がどんなにいようと俺たちのやる事は変わらねえ!」


ファイヤー「そうだ!人々を助けて悪を討つ!」


ウォルター「うむ、その通りだ!」


バイクル「ワシらもまだやれるでね!」


ドライブ「人々を守るため、そして囚われたチェイスを救うために俺たちは戦う!!」



「 「 「さぁ!ひとっ走り付き合えよ!!」 」 」



今この場に新旧ヒーローたちが集結した。

迎え撃つ正義と悪の最後の戦い。

果たしてこの戦い、どちらが勝つのか…?

とりあえずここまで

外野(ゴーストにハートさまたち)のおかげでジャンパーソンは復活しました

乙です。
取り敢えず、ビルゴルディが倒されたのが20年前とあるから、ビーファイター最終回特別篇で破壊神ジャグールの一部として倒された、という解釈でいいのかな?

>>85
一応説明するとチェイスにとり憑いているビルゴルディは魂の一部を分けた分身みたいなものです
ビーファイター最終回特別編に出ていたビルゴルディの方が本体になります



パラドックスロイミュード「マッハ!以前と同じ返り討ちにしてやる!」


マッハ「クソッ!やっぱこいつ半端ねえ!?」


仮面ライダーマッハvsパラドックスロイミュード

パラドックスロイミュードの猛攻の前に一方的にやられるマッハ。

その戦闘力は以前と変わらぬ程の強さを誇っている。

しかしそんなマッハの前に救援が現れた。



「待ちな!」


パラドックスロイミュード「お前は誰だ…?」


ガンギブソン「俺はガンギブソン!俺の事を忘れてもらっちゃ困るぜベイビー!」


マッハ「ガンギブソン…?」


ゲン「よかった間に合ったぜ!
特状課は仮面ライダーだけじゃねえ!俺たちも忘れるな!!」


究「ジャンパーソンの事を調べていたら、
彼の仲間がいる事がわかったからこのガンギブソンに応援を頼んだんだよ!
あちこち探し回って大変だったんだからね!」


マッハ「そっか!ゲンさん、究さんサンキュー!」


マッハの救援に駆けつけたのは…

かつてジャンパーソンと共に悪の組織と戦った相棒のガンギブソンであった。



ガンギブソン「構えろマッハ!スピンドルキャノン!」


マッハ「OK!ゼンリンシューター!」


マッハ&ガンギブソン「「ダブル!シューティング!!」」


パラドックスロイミュード「ギャァァァァッ!?」


マッハ「さっそく一体撃破だぜ!ありがとよガンギブソン!」


ガンギブソン「フン、男に礼を言われる筋合いはねえけどな!」


当初は優勢だったパラドックスロイミュード。

だがガンギブソンの出現でその優勢もあっさりと崩れた。

そして最後はマッハとガンギブソンの連携プレイによって倒された。



フリーズロイミュード「パラドックスは倒されたか。だがこちらには人質がいる事を忘れるな!」


ファイヤー「舐めるな!僕たちはレスキューポリスだ!最後まで命を諦めないぞ!」


続いての戦いは特警ウインスペクターvsフリーズロイミュード

依然人質を取るという汚い手段に出るフリーズロイミュード。

だが、ウインスペクターも負けてはいない。



ウォルター「隊長!人質は全員救出しました!」


霧子「ファイヤーが戦っている隙に救出できました!」


バイクル「隊長!もう思いっきりやりゃぁ!」


ファイヤー「了解!喰らえフリーズロイミュード!
ギガストリーマー!マキシムモード!プラズマ光波弾!発射!!」


フリーズロイミュード「ぐわぁぁぁぁぁ!?」


卑劣な手でウインスペクターを苦しめたフリーズロイミュード。

だが人質を奪還され、

最後はファイヤーによる怒りのギガストリーマーの前に呆気なく敗れ去った。



ドライブ「ハンドル剣!」


ジャンパーソン「ジャンブレーダー!」


ドライブ&ジャンパーソン「「ダブルスラ――――ッシュ!!」」


BGチェイサー『おのれ…!?』


そして最後は仮面ライダードライブ&特捜ロボジャンパーソンvsBGチェイサー

ドライブとジャンパーソンの剣撃がBGチェイサーを追い詰める。



BGチェイサー『おいお前ら!俺のボディが元はチェイスだという事を忘れるなよ!』


ドライブ「クソッ!なんとかヤツをチェイスから抜け出す方法はないのか!?」


ジャンパーソン「大丈夫だ、もうすぐその対抗策をかおるたちが持ってきてくれる!」


りんな「進ノ介くん!お待たせ!」


かおる「二人ともこれを使って!」


現場に駆けつけるりんなとかおる。

ドライブは二人からあるモノを手渡された。



りんな「ジャンパーソンの力が込められたシフトカー!シフトダークジェイカーよ!」


かおる「ジャンパーソンの悪性プログラムを解析して、
それに対する防衛プログラムがこのシフトカーに入っているの!
この20年間私が苦心して作ったプログラムよ!」


ジャンパーソン「これを使えばチェイスは元に戻るわけか!ドライブやるぞ!!」


ドライブ「あぁ、待っていろよチェイス!必ず元に戻してやる!」


((Drive Type Tridoron))


そしてドライブはタイプトライドロンへとフォームチェンジ。

トレーラー砲を取り出し先ほど受け取ったシフトシフトダークジェイカーを装填。

さらにジャンパーソンもアールジーコを召喚。


アールジーコ「ジャンパーソン合体だ!セットレディ!」


そしてジャンデジックとアールジーコが合体、

ジャンパーソンの最強武器ジックキャノンが完成。

二大ヒーローの必殺技が炸裂する。



((フルフルフォーミュラ大砲!))


ドライブタイプトライドロン「喰らえ!フォーミュラー砲だ!!」


ジャンパーソン「ジックキャノン!ファイヤー!!」


BGチェイサー『ぐぅぅ…だがまだだ…この程度で負ける俺では…!』


BGチェイサー『うぅ…ボディに違和感が…』


BGチェイサー『身体が重い…自由が利かなくなっていく…?』


ドライブとジャンパーソンの必殺技を喰らったBGチェイサー。

だがそれだけではない。突如BGチェイサーの身体に異変が起きる。

それと同時にBGチェイサーの脳裏にある声が聞こえてきた。



蛮野『フフフ、どうやらようやく作動したようだな。』


BGチェイサー『蛮野!これはどういう事だ!?』


蛮野『簡単だよ、私以外の者がこの悪性プログラムを悪用しないための安全装置だ。』


蛮野『プログラムの自滅作用が発動してまもなくキミの魂は消滅する。』


蛮野『キサマ如きに私の野望を邪魔されてたまるか。そのまま朽ち果てるがいい!』


BGチェイサー『蛮野ォォォォッ!』


BGチェイサー『この恨み!いずれお前が地獄へ来た時に晴らしてやる!待ってろよ!!』


BGチェイサー『オ゛ォォォォォォォォォッ!!』


断末魔の叫びを上げながら消滅するビルゴルディの魂。

こうしてこの20年間、ジャンパーソンを苦しめていた元凶は遂に倒された。



~???~


蛮野『おのれビルゴルディめ…』


蛮野『私の20年越しの野望をよくも邪魔してくれたな!』


蛮野『ジャンパーソンに仕込んだ悪性プログラムは最早完全に消去されてしまっただろう。』


蛮野『だが代わりのボディは得られた。先ほど得たこの006の肉体!これを使い…!』


『 『変身ッ!』 』


ゴルドドライブ「私はゴルドドライブ!
これより計画の最終段階である第2のグローバルフリーズを起こすべく打って出るぞ!!」


ジャンパーソンのボディを諦め代わりに006のボディを得た蛮野。

そしてゴルドドライブとなり最終決戦に向けて動き出した。

本格的に行動を開始する蛮野、

進ノ介たちが知らない間にも蛮野の計画は着々と進行していった…



チェイス「うぅ…俺は一体…?」


進ノ介「チェイス、どうやら元に戻れたみたいだな。」


剛「それにしても助けるはずがまさか逆に助けられちまうとはな…」


霧子「やはり偉大なる先輩にはまだまだ適わないという事ですね。」


ジャンパーソン「そうでもないさ、
キミたち特状課の勇気ある行動で俺は復活できた。ありがとう。」


お互いを称え合う特状課の面々とジャンパーソン。

だがまだ解決していない問題がひとつだけあった。



進ノ介「そういえばまだ上層部の破壊命令があったな。」


霧子「でもジャンパーソンはこうして元に戻れたわけだし命令は撤回されるのでは?」


ゲン「嬢ちゃん、警察を舐めちゃいけねえよ。
上層部が下した命令がそう簡単に撤回されるはずがねえ…」


剛「それじゃあジャンパーソンはどうなるんだよ?」


竜馬「それなら心配ない、そろそろ本願寺さんから知らせが届く頃だ。」


進ノ介「一体どういう意味ですか?」


ジャンパーソンの処遇はどうなるかと話している最中、

進ノ介の携帯に本願寺からの連絡が入った。

事件は無事に解決された事でジャンパーソンの破壊命令も撤回されるとの事だった。



霧子「よかった、無実のヒーローが破壊されるなんて合ってはならないですからね。」


ゲン「けど…何でこんなトントン拍子に事が進むんだよ?気味が悪いぜ?」


進ノ介「それは恐らく、
最初からこの事件が仕組まれたものだったからだよな。ベルトさん、それに竜馬さん!」


竜馬「どうやらバレてしまったようだな。」


ベルトさん「よくぞ見破った、さすが進ノ介だ!」


剛「仕組まれたって一体どういう事だよ!?」


チェイス「説明してもらおうか。」


この事件は最初から仕組まれていたものだと指摘する進ノ介。

それは以下の理由であった。



進ノ介「ジャンパーソンとの戦いの時、
俺は彼が俺たちを試すために戦いを挑んできたと言ったよな。
だが考えてみればこんな事を行うには協力者の存在が必要だ。」


チェイス「なるほど、それがクリムや本願寺。それに竜馬だったわけか。」


進ノ介「かおるさんを人質に取ったのは俺たちに本気で戦ってもらうため。
わざわざ見ず知らずの人を人質に使うわけにはいかないからかおるさんに頼んだんだ。
人の命を守るレスキューポリスの竜馬さんが人質であるかおるさんを撃とうとしたのは、
芝居だと気づかれないようにするためだったんだな。」


竜馬「あぁ、全部進ノ介の言う通りだ。」


ジャンパーソン「全てはキミたちを試すためでもあった。騙してすまなかったな。」


霧子「けど…一体どういう事なんですか?」


さすがに混乱を隠せない特状課のメンバー。

全てはこの事件が起こる二日前に遡る。



ベルトさん「実はジャンパーソンは最初我々にコンタクトを取ってきたのだ。」


竜馬「ジャンパーソンは悪性プログラムが近いうちに自分を取り込むと警告してきた。
しかし僕たちウインスペクターの力では対処する事はできなかった。
そこで考えたのがキミたち特状課の力だ。」


ベルトさん「しかし我々もロイミュードとの戦いがある。
そこで私は一石二鳥なプランを考えた。
ジャンパーソンを救うついでに、
進ノ介たちにロイミュードとの最終決戦への覚悟を促そうとね!」


ジャンパーソン「そしてこの計画に俺も一役買ったわけだ。」


なんと今回の戦いは全てベルトさんたちによって仕組まれたものだと判明。

それを知りさすがに呆れかえる一同。

それでもジャンパーソンの復活は喜ぶべきものであった。



かおる「けどあなたたちのおかげでジャンパーソンは助かったわ。ありがとう。」


竜馬「そうだな、よくジャンパーソンを破壊する事を思い止まってくれたな進ノ介。」


進ノ介「それは竜馬さんがあの時言ってくれた言葉だよ。

『かつて僕が出来なかった事をお前がやってみせるんだ!!』

あの言葉はジャンパーソンを破壊するための言葉としては少しおかしかった。
けどあれが本当はジャンパーソンを救ってほしいという意味だったらと思って、
俺はジャンパーソンを救う道を選んだんだ!」


竜馬「まったく、お前は大したヤツだよ。」


ジャンパーソン「進ノ介、キミたちこそ真の正義のヒーローだ!」


ジャンパーソンに真の正義のヒーローと認められる進ノ介たち仮面ライダー。

進ノ介はジャンパーソンと固い握手を結んだ。



進ノ介「ジャンパーソン、警察の人間を代表してこれまでの事を謝らせてくれ。
アンタは本当なら俺たちと同じ警察官になるはずだった。
それなのに蛮野の陰謀や上層部の隠蔽でその道を歩めなくなってすまない…」


竜馬「既に本願寺課長は今回の破壊命令を下した上層部を告発しているはずだ。
調べてみたら破壊命令を下した上層部のメンバーは、
20年前にMX-A1の開発を命令した者たちだった。
責任の追及を逃れるために破壊命令を下したのだろう。」


ベルトさん「これでキミの無実は証明された。
どうだろうか、我々と共に警察官として悪と戦うつもりはないか?」


ジャンパーソン「せっかくの誘いだが断るよ。
俺にもキミたちと同じ掛け替えのない仲間たちがいる。
MX-A1としての道を歩んでいたら出会えなかった仲間たち、
俺はこれからも彼らと一緒に平和を守っていくよ!」


ガンギブソン「フッ、嬉しい事言ってくれるじゃねえか!」


アールジーコ「さすがはジャンパーソン!」


かおる「そうね、私たちにしか出来ない事はあるはずだわ!」


警察官としてではなく、

これからも正義のヒーローとして平和を守ろうとするジャンパーソン。

そしてジャンパーソンは最後に進ノ介たちへこう告げた。



ジャンパーソン「進ノ介、近いうちにロイミュードとの最終決戦が始まる。
今回キミは俺を助けてくれたが、
もしも俺が本当に悪の戦士と化していたらキミは俺を討つべきだった。」


ジャンパーソン「罪もない人々を守るためには戦士は時に非情にならねばならない。
今回俺が討たれる事があったとしても、
その時はキミたちにどんな敵も倒す覚悟を学んでほしかった。」


進ノ介「非情にならなければか…
俺はハートたちロイミュードがそこまで残忍な悪だとは思えない。
本来なら敵であったチェイスとも今ではこうして共に戦っている!
いつか彼らとわかり合える日がきっと来るはずだ!!」


チェイス「そうかもしれないな。
ビルゴルディによって破壊されたジャンパーソンを修復したのも恐らくハートたちだ。」


霧子「彼らも本当の敵が人間ではない事をわかっているのかもしれませんね。」


剛「まったく…みんな呆れるくらい甘いんだから…」


竜馬「どうやら僕たちの心配は杞憂だったみたいだ。」


ベルトさん「そのようだ…」


ジャンパーソン「仮面ライダーよ、
キミたちならロイミュードとの戦いを終わらせる事ができる。
それでは後の事は任せたぞ!」


後の事は任せた。

そう告げるとジャンパーソンとビルゴルディは自らのマシンに乗り込んだ。



進ノ介「ジャンパーソン教えてくれ。何処へ行くんだ?」


ジャンパーソン「悪が蔓延る場所へ。俺たちにしか出来ない事をやるのさ!」


ガンギブソン「あばよ!」


ジャンパーソン「また会おう!仮面ライダードライブ!!」


進ノ介「あぁ、その日までさようなら特捜ロボジャンパーソン!!」


こうしてジャンパーソンたちは悪を倒すために何処かへと去っていく。

彼が何処から来てそして何処へ行くのかそれは誰にもわからない。

だが悪が現れる時、彼は再び現れるだろう。

さらば特捜ロボジャンパーソン!



・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・


ゴルドドライブ「ここは…どこだ…?」


ゴルドドライブ「私は…剛にトドメを刺されて…その後…どうなったのだ?」


ゴルドドライブ「見たところ死骸が散乱している。もしやここは…」


ドライブとジャンパーソンとの共闘から数ヵ月後。

進ノ介たち特状課は蛮野の野望を阻止する事に成功した。

ロイミュードもハートを含めた108体は全て消滅。

そして蛮野ことゴルドドライブは実の息子である剛に倒されたのだが…



「ここは地獄だよ…」


ゴルドドライブ「地獄だと…?
この私が地獄に堕ちるなど…ところでキサマは誰だ!?」


ジャグール「私は魔道士ジャグールという者じゃ…
ある御方からお前さんを案内を命じられておる。
それよりもお前さんも運がないのぅ。ここは地獄でも最下層の無間地獄じゃ。
こんなところに堕ちるのは余程の大悪党しかおらんぞ?」


ゴルドドライブ「大悪党だと?結構な事だ!
こうなれば今度はこの地獄の世界を支配してやろうじゃないか!
そして地獄を支配した暁には現世に蘇り私を貶めた者たちへ復讐してやる!!」


地獄の最下層、無間地獄へ堕とされた蛮野。

蛮野は性懲りもなく今度はこの無間地獄を支配しょうと企んでいた。

だがこの時、蛮野はまだ知らなかった。

この地獄に自分を遥かに超える極悪人が潜んでいる事に…




「 「ギャァァァァァァッ!?」 」



グレムリン「た…助けてぇ…!」


レデュエ「ヤツが…ヤツが来る!?」


ゴルドドライブ「あれは確か…
ファントムのグレムリンとヘルヘイムのオーバーロードのレデュエ?
ヤツらほどの者たちが怯えているだと!?」


ジャグール「ひぃぃ…ヤツじゃ…
ヤツが来る…死んでも尚私を永遠に苦しめる…この無間地獄の魔王が…!?」


かつて倒されたあのグレムリンやレデュエですら恐れる極悪人。

そしてその極悪人が蛮野の前に姿を現した。



ビルゴルディ「待ってたぜ蛮野ォォォッ!ようこそ、俺が支配する無間地獄へ!!」


ゴルドドライブ「ひぃっ…び…ビルゴルディ…!?」


ビルゴルディ「さぁ、俺と仲良くこの無間地獄を楽しもうぜ!!」


ゴルドドライブ「あ…あぁ…」


「 「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁっ!?」 」


この無間地獄に響き渡る蛮野の悲鳴…

これを最後にこの無間地獄で蛮野の姿を見た者はいない。

そして蛮野が現世に蘇る事は…

永遠になかった。


仮面ライダードライブvs特捜ロボジャンパーソン


~完~

これにてこのssは終わりです
今回の戦いは全て先輩が進ノ介たちに覚悟を促すための戦いという事です
それと最後のオチですが…
平成ライダーで蛮野クラスの外道を考えるとグレムリンとレデュエが適任かなと思いました
結局公式ではドライブと90年代のメタルヒーローをやってくれなかったのは残念なので
せめてssでと思い書かせてもらいました。

それともうひとつ
今回進兄さんとゴーストの新たな物語も書いたのでどうぞ!
仮面ライダーゴーストss タケル「新たなる力…?」
仮面ライダーゴーストss タケル「新たなる力…?」 - SSまとめ速報
(http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1446082866/)

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