モバP「もしも佐久間まゆが双子だったら」 (37)
~まゆの実家~
ピンポーン
P「はじめまして、CGプロのモバPと申します」
まゆ母「あら、はじめまして~」
P「まゆさんからお話を伺っているかもしれませんが、当プロダクション所属にあたり契約書をお持ちしました」
まゆ母「お待ちしていました、おあがりください」
P「お邪魔します」
まゆ「こんにちは、Pさん」
まゆ母「お茶の用意しますから、少しお話しててください」
P「お構いなく」
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まゆ「ねぇPさん、読モやってることは話しましたよね」
P「うん、聞いたよ」
まゆ「じゃあ、読モを続けることも出来たのになぜアイドルになろうと思ったでしょうか?」
P「そういえば、どうして?」
まゆ「ふふ、それはぁ……スカウトしたのがPさんだから、ですよ」
P「俺だから?」
まゆ「分かりやすく言うと一目惚れ、です。この人となら何でも一緒にやっていけるって思えたんです」
P「そうか、それは光栄だなぁ」
「ただいま~」
P(まゆちゃんの声が玄関から……?)
まゆ2「あ、Pさん? こんにちは」
P「まゆちゃんが二人!?」
まゆ2(以下さゆ)「私はさゆです、まゆちゃんとは双子で……一応妹になります」
P「えーっと、お姉さんのほうがまゆちゃんで、妹がさゆちゃん」
P「俺が声をかけたのはまゆちゃんで良いのかな?」
まゆ「はい、そうです」
P「モデルの仕事をしてるのは……?」
まゆ&さゆ『二人でやってます』
P(ハモった。さすが双子というべきか)
まゆ母「お待たせしました、お茶どうぞ」
P「いただきます」
まゆ母「さゆちゃん、どうして一緒に帰ってこなかったの?」
もゆ「ちょっと学校に忘れ物しちゃって」
もゆ「Pさんが来るって聞いてたから、まゆちゃんには先に帰ってもらったの」
まゆ母「双子なのに、さゆちゃんはちょーっとまゆちゃんより抜けてるのよねぇ」
P「容姿はそっくりでも、やっぱり中身は少し違うんですね」
まゆ「さゆちゃんとの違い分かりますか?」
P「まゆちゃんと顔を合わせるのですら、今日で2回めだからなぁ」
まゆ「さゆちゃんは右目に泣きぼくろがあります」
まゆ「すぐに分かるのはそれくらいですね。ママですらときどき間違えるくらいなので」
まゆ母「し、仕方ないでしょ、そっくりなんだから」
まゆ母「それより、契約書書くんですよね?」
P「そうですね……一つ提案があるんですが」
P「双子アイドルとして契約しませんか?」
P(こうして佐久間姉妹のアイドル活動が始まった)
P(元モデルのおかげかあっという間にファンが増え、全て順調に思えたのだが……)
まゆ&さゆ『他の子と話すの楽しいですか?』
P(ハモりで問い詰めないでほしい……)
まゆ「ねぇ?」
さゆ「どうなんですか?」
まゆ「Pさん、正直に言ってください」
さゆ「まさか私達より楽しいなんてことはないですよね?」
まゆ「ねぇ、ねぇ?」
P「ちょっと落ち着こうか、二人共」
P「そんなにノンストップで聞かれたら答えられないよ」
まゆ「あ……ごめんなさい」
P「オホン……楽しくない、と言ったら嘘になるな。それはそれで相手の子に失礼だし」
まゆ「そうですよね……Pさんは優しいから、そう言うと思いました」
さゆ「でも怖いんです」
P「怖い?」
さゆ「最近はお仕事も二人だけで行くことが多くなって……」
まゆ「そんなときにPさんが他の子と楽しそうに話してるのを見たら、ヤキモチというか……」
さゆ「このままほったらかしにされるような気がして」
P「そうか……不安だったんだな」
P「たしかに最近会話が少なかったかもしれない」
P「ごめん、まゆ、さゆ」ギュッ
まゆ「あ……」///
さゆ「Pさん……」///
P「言い訳のつもりはないけど、担当アイドルとコミュニケーションとるのも仕事の内だから」
まゆ「はい、分かってる……つもりです」
P「それに新人の子は何かトラブルがあったときに俺がいないと、どうしていいか分からないだろうし」
P「逆に二人は、大抵のことはもう自分たちだけで解決できるから……」
P「信頼して、付き添わなかったんだが」
さゆ「そうだったんですね……ごめんなさい、自分たちのことしか考えてなくて」
まゆ「Pさんは私達のこと信頼してくれてたのに」
P「いや、言わなくても分かってくれるだろうと思っていた俺にも落ち度はあるな」
P「今後はなるべく、二人の仕事現場に付き添うようにするよ。必ずとは言えないけど」
さゆ「わあ、ありがとうございますっ」
まゆ「……待ってください、それじゃあ新人の人達の付き添いはどうなるんですか?」
まゆ「そこまでする時間ありますか?」
P「合間を縫ってなんとか……」
まゆ「ダメです。新人の人達には必ず付き添ってください。私達は我慢しますから」
P「え、でも良いのか?」
さゆ「そうだよ、あんなに付き添って欲しいって言ってたのに」
まゆ「私達が新人の頃、付き添ってもらってどれだけ心強かったか覚えてる?」
まゆ「逆に付き添ってもらえなかったらどれだけ不安か……」
さゆ「あ……そっか」
まゆ「先輩なんだから、そこは我慢しないと」
さゆ「うん」
まゆ「というわけで気持ちだけで十分嬉しいですから、新人の人達を優先してください」
まゆ「ただ、なるべくお話はしたいですから……」
さゆ「お仕事以外の用でもメールとかしていいですか?」
P「ああ、もちろん。そういえば意外とメールのやりとり少ないよなぁ」
さゆ「大事なお仕事中やお休み中だったらご迷惑かと思ってなかなか……」
まゆ「色々入力するのが面倒なときは一言でも良いですから」
P「おお、なんという気配り力」
P「……いいお嫁さんになりそうだなぁ」
まゆ&さゆ『ふぁっ!?』
・
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~ハロウィンパーティー~
まゆ「どうですか、Pさん」
さゆ「似合います?」
P「ああ、似合ってる」
P「こんなかわいいヴァンパイアならガッとやってチュッと吸ってハァ~ンとされても全く嫌じゃないな」
さゆ「うふふ、それじゃあPさん、トリック・オア~」
まゆ「トリック!」
P「……んん?」
さゆ「まゆちゃん、トリートだよ」
まゆ「ううん、トリックでいいの」
まゆ「トリック・オア・トリートって、お菓子をくれないとイタズラするぞ、って意味でしょう?」
さゆ「うん……あっ、分かったぁ」
まゆ「私達はお菓子よりPさんにイタズラする方が良いです♪」
さゆ「だから、さゆがトリック・オア」
まゆ「まゆがトリック、なんですよ」
P「待て待て、その理屈はおかしい。どっちにしろイタズラされるのは変わらないじゃないか」
さゆ「あら、Pさん……もしかして私達にイタズラしたいんですか?」
まゆ「それでも良いですよぉ。私達がトリック・オア・私達にトリック、ですねぇ」
P「結局トリック・オア・トリックは変わらないのかよ……」
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・
卯月「お疲れ様ですー……って、Pさん何してるんですか!?」
P「仕事」カタカタッターン
卯月「いや、そういう意味じゃなくて」
卯月「なんでまゆちゃんとさゆちゃんが、Pさんに密着しているのかって訊いてるんです」
まゆ&さゆ(スリスリ)
P「ハロウィンのイタズラなんだ」
卯月「ええー……仕事しづらくないですか?」
P「正直しづらい。でも」
P&まゆ&さゆ『イタズラだから仕方ない』
卯月「……」
卯月「私もイタズラでくっついて良いですか?」
まゆ「ダメですよぉ、卯月ちゃん。ちゃんと仮装してこなくちゃ」
さゆ「仮装もせずにイタズラしたらただの嫌がらせですからねぇ」
P「ついでに言うと、これ以上くっつかれたら本当に仕事できないからやめて」
卯月「……なんというか、早い者勝ちみたいでズルい気がします」
P「そう言われるとそうだなぁ。じゃあ卯月にはコレをやろう」
卯月「なんですか、この包み」
P「ハロウィン用に準備していたお菓子」
卯月「ええっ、お菓子準備していたのにイタズラされてるんですか!?」
P「よく考えたら、まゆ達のイタズラがこんな感じになることは予想できたから」
P「それはもう俺にとってご褒美じゃないかと思ったんだ」
さゆ「Pさんを傷つけるようなイタズラ、私達が出来るはずありませんからねぇ」
まゆ「私達のこと分かってもらえてて嬉しいです」
卯月(ようするにバカップルがイチャついてるだけなんですね)
卯月(末長く爆発すれば良いと思います)
卯月(三人でもカップルで良いのかなぁ……)
・
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・
まゆ「Pさん、そろそろはっきりしてもらえませんか?」
さゆ「私達のどちらと、正式にお付き合いするんですか?」
P「えっと、そのぉ」
まゆ「どちらでもいいとか思ってませんよね?」
さゆ「どっちがどっちか、未だに区別がついてないわけじゃないですよね?」
P「いや、ほら、お母さんもときどき間違えるって言ってたじゃないか」アセアセ
まゆ「あくまでときどきです。見た目はそっくりかもしれませんけど性格は違う部分もあるでしょう?」
まゆ「まさかそれすら分からないんじゃないでしょうね?」
さゆ「さゆと」
まゆ「まゆの」
まゆ&さゆ『どっちとお付き合いするんですか!?』
P「……っていう感じになるかと思ったが全くそんなことはなかった」
P「お互いに対して嫉妬とか無いの?」
まゆ「赤の他人と浮気されたら嫌です。怒るし嫉妬もします」
まゆ「でも双子って半分は自分なんですよ」
さゆ「自分がPさんと愛しあって嫌なはずないでしょう?」
P「うーん、双子ってそういうものなのか」
P「でも例えば結婚は片方としか出来ないぞ」
まゆ「それは法律が私達に合ってないだけです」
さゆ「それともPさんは、結婚した片方しか愛してくれないんですか?」
P「そんなことない、両方愛するよ。二人がそれで良ければ」
まゆ「はい、それで良いんです♪」
さゆ「他の双子はどう考えてるか分かりませんけど」
まゆ&さゆ『少なくとも私達は、みんなで仲良く出来ればそれで良いんです』
P「うん、分かった」
P「いやーしかし、法律が合ってないだけ、か。そういう考え方があるとはなあ」
さゆ「ルールなんて破るためにある、って何かの映画で見ました」クスッ
P「破りすぎると捕まるけどな……」
P(みんなで仲良く、か……)
P(ティン!)
P「実は俺、ちひろさんのことも二人と同じくらい愛してるんだが……」
さゆ「Pさぁん? 冗談としても笑えませんよ」
P「あっ、ウソウソ! ほんの冗談です!!」
さゆ「ちひろさんじゃなくて本当は○○さんでした、なんてのも無しですよ?」
まゆ「双子だから特別なんです。それ以外の人なんてダメに決まってるじゃないですかぁ」
P「分かってる! 本当にただの冗談だから!」
まゆ「じゃあ今から証明してもらいましょうか」
P「おう、バッチリ証明してやんよ! で、何すれば良いんだ?」
まゆ「くす……夜は愛するオトナの時間ですよ? 良いって言うまで、三人で。ね?」
P「明日仕事なんですけど……」
まゆ「私達は休みです」シレッ
さゆ「つまらない冗談言うからですよぉ」
まゆ「日が昇るまでには許してあげますから」
さゆ「うふふ」
まゆ「うふふふふふ」
以上で終了です
まゆ艦隊見てたら思いつきました
おまけで出落ちの一発ネタ
日野茜「私達」
日野茜+「実は」
[CDデビュー]日野茜「五つ子」
[CDデビュー]日野茜+「なんです」
[全力熱血]日野茜(余った)
『ボンバーーーッ!!!』ビリビリビリビリ
P(鼓膜破れそう)
>>4 に三女がいる件について
>>25
さゆの間違いでした、すみません
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