男「…へ?」 アイドル「だから」(258)

ウォーーー!!! アイドルチャーン!!!

アイドル「みんなー!ありがとー!!」ノシ

ウォーーー!!!

メンバー1「それじゃあ!またいつか会いましょうねえ!!」ノシ

アンコール!アンコール!!
  ・
  ・
  ・


SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1349878314

貴方か!wktk

アイドル「はぁ~疲れたぁ~…ドリンクちょうだい」

ジャーマネ「あ、はいこれ」

アイドル「ん」ゴクッ

メンバー1「アンコールかかってるよ?」

アイドル「はあ?また行くのぉ?」

ジャーマネ「そう言わずにさあ。ファンあってのフォー・バイ・エイトなんだし。ね?」

アイドル「え~!?センターのあたしが行きたくないって言ってんのよ?止めようよー」

ジャーマネ「そこを何とか!こうやってステージまで見に来てくれる彼らみたいなファンのおかげでここまで人気が盛り上がってきたんだし。ね?」

アイドル『それはあたしのかわいさと歌唱力のおかげでしょ』ボソッ

ジャーマネ「…なにか言った?」

アイドル「べーつにー?」

>>2 またおいらです(´・ω・`)

メンバー2「いいじゃん。行きたくない人はほっといてさ。あたしらだけで行こうよ」

モブメンバー エー?デモー アイドルサンガ… ヒソヒソ…

メンバー2「なにしてんの!行くよ!!」

メンバー1「…」

モブメンバー ゾロゾロ…

ジャーマネ「あ、あの…アイドルさん?行きましょうよ。ね?」

アイドル「いいじゃん。行きたい人だけで行けば。あたしはもう行きたくないの」

ジャーマネ「でもね?みんなが出てるのにアイドルちゃんだけが出てないって言うことになるとその…週刊誌が黙ってないよ?」

アイドル「はあ?」

ジャーマネ「“アイドル、ライブの後で失踪!”とか、“アイドル、ライブで怪我か!?”とか…」

ジャーマネ「そっちのほうが面倒だと思うんだけど…」

アイドル「はいはい。行きゃあいいんでしょ行きゃあ。ドリンク持ってて」ポイッ

ジャーマネ「はい!行ってらっしゃーい」ノシ
  ・
  ・
  ・
ジャーマネ「…チッ。20歳の小娘が、調子に乗りやがって!」

数週間後

タ○リ「フォー・バイ・エイトの皆さんでしたー」

一同「「「ありがとうございましたー」」」

パチパチパチ…

アイドル「はぁ~、終わった終わった」

メンバー1「みんな、おつかれさま」

メンバー2「ちょっとアイドル。あんたさっきの、なに?」

アイドル「なにが?」

メンバー2「とぼけないでよ!あんた振り付けミスったじゃん!!あたしにぶつかったじゃん!!」

アイドル「あー、ゴメンゴメン」

この作者の前作品をプリーズ!
タイトルで毒舌アイドルのやつを思い出した

メンバー2「ごめんって…あんたのせいで!あたし、倒れそうになったんだかんね!!」

アイドル「倒れなかったんだし、いいじゃん」

メンバー2「あ、あんたねえ!」

メンバー1「ふ、二人とも落ち着いて?まだスタジオの中なんだし…」

アイドル「だってメンバー2が突っかかってきたんだし?」

メンバー2「なっ!」

メンバー1「落ち着いて。ねえ、アイドル?」

アイドル「なによ」

メンバー1「あなた、最近かわったね。なんて言うか…我侭になってるんじゃない?」

アイドル「それが?」

メンバー1「…え?」

>>8 ゴメン
アイドルでスレを立てるの初めてです(´・ω・`)
過去作品はここに置いてます

http://blog.livedoor.jp/ssdobin64/

アイドル「あたしがメンバー2の代わりにセンターになってから、フォー・バイ・エイトは売れたんだよ?」

メンバー2「っ!」

アイドル「それにさあ、バラエティにはみんなも出てるけど、あたしだけじゃん?ドラマとか映画とか出てるのは」

アイドル「それだけあたし、頑張ってんだよ?フォー・バイ・エイトの知名度上げるのにさあ」

アイドル「だから、ちょっとぐらいあたしの言うこと聞いてくれてもいいんじゃない?」

メンバー1「…アイドル。あなた、自分の言うことを聞いて欲しいの?」

アイドル「そうよ。悪い?」

メンバー1「だったらあなたも他のメンバーの言うことを聞かないといけないんじゃない?」

アイドル「聞いてるじゃない。何が不満なの?」

メンバー2「あんたのその態度じゃん!なによ!途中から入ってきたくせに!!」

アイドル「今こうしてTVに出られるのは、その“途中から入ってきた”あたしのおかげじゃないの?」

メンバー2「あ、あんたっ!」

メンバー1「二人とも落ち着いて?ね?」

一同 ザワザワ…

メンバー1「分かったわ…ねえみんな。みんなはどう思う?このままアイドルがセンターでいいと思う?」

アイドル「は?…あははは!あたしを外すって言うの?また売れなくなるよ?それでもいいの!?」

一同 ヒソヒソ…

メンバー1「…わたし、これからプロダクションに掛け合う。わたしの意見に賛成の人は一緒に来て」

メンバー2「あたしも行く!」

メンバー3「…じゃあ…あたしも…」

アタシモ アタシモイク マッテー

アイドル「…え?」

ガラーン…

アイドル「…ふんっ。どうせすぐ売れなくなって泣きついてくるくせに…」

~1ヵ月後・プロダクション~

アイドル「…はあ?」

ジャーマネ「だからね?今回の仕事はぁ…アイドルちゃんはお休みなんだ」

アイドル「…ちょっと待って。訳わかんない。センター無しでステージが出来るわけないでしょ?」

ジャーマネ「それは…まあ…ね?」

アイドル「…っ!まさかメンバー1がセンターなの!?」

ジャーマネ「いやいや…なんだっていいでしょ?それより!今日はせっかくのオフなんだから、買い物でもしてきたら?」

アイドル「はあ?なんで?」

ジャーマネ「ほら、新しい服が欲しいって言ってたでしょ?さあさ、いってらっしゃーい」グイグイ

アイドル「ちょっ、ちょっと!まだ何にも聞いてないよ!!ちょっ!ちょっと!!」

バタン

アイドル「…なによそれ…」

ここから何日か生きる希望が出来た。本当に感謝。

>>15 大したものではありませんがwww

~数ヶ月後~

アイドル「ソロデビュー?」

部長「そう。もうね、アイドルちゃん、人気あるから。ソロで売り出しちゃおうかって。ね?」ジロッ

ジャーマネ「は、はい!」

アイドル「ふーん…ソロですか…」

部長・ジャーマネ「「…」」

アイドル「…あ。ところでフォー・バイ・エイトのほうは?」

部長「心配は要らないよ。うまくやるから」

アイドル「?」

ジャーマネ「じゃ、じゃあ!デビューに向けてやることがいっぱいあるから!!」ガチャ

部長「あ、ジャーマネ。ちょっと」

ジャーマネ「は、はい!!」

部長「アイドルちゃん。悪いんだけど先にロッカーの荷物とかチェックしといてくれる?」

アイドル「なんでですか?」

部長「だってさあ、ソロデビューするんだから、フォー・バイ・エイトと同じロッカーっていうわけにもいかないでしょ?」

アイドル「はあ…じゃあ…」

パタン

部長「…おい、ジャーマネ」

ジャーマネ「は、はい!」

部長「分かってんだろーな?ああ!?」

ジャーマネ「はい…」

部長「きっちりカタに嵌めろや」

ジャーマネ「し、しかしですね…」

部長「アイドルは自滅したんだ。フォー・バイ・エイトに居るから人気が出たのに、それを自分の手柄だと勘違いしやがって…」

ジャーマネ「…」

部長「このままだとフォー・バイ・エイトが分裂する。そう言ったのはジャーマネ、お前じゃないか。ん?」

ジャーマネ「そ、そうですが…」

部長「今ならまだ“接待”もできる。AVもウリもな。だから…」

ポンッ

ジャーマネ「!?」

部長「しっかりやれよ?ジャーマネ」ニタァ

ジャーマネ「は、はいっ!」ガクガクブルブル

~3ヵ月後~

ジャーマネ「そろそろ出番だ」

アイドル「はい…」

ジャーマネ「ちゃんというんだぞ?“元フォー・バイ・エイトのアイドルです”ってな?」

アイドル「…ねえ。それって絶対言わないとダメ?」

ジャーマネ「当たり前だろ?それ言わないでどうやって自己紹介するんだ?」

アイドル「…」

ジャーマネ「アイドル。もうお前の名前だけじゃ人は集まらねーんだ。まだわかんねーのか?」

アイドル「っ!」

ジャーマネ「ローカル局とはいえ、久しぶりのTVの仕事なんだ。しっかりやれよ?」

アイドル「…うん」

ジャーマネ「はあ?今なんつった?」

アイドル「え?」

ジャーマネ「返事は“はい”だろうが!ああ!?」

アイドル「は、はい!」

ジャーマネ「…よし。行け」

アイドル「はい…」

ジャーマネ「…ふう」

アイドル(あたし…なんでこんなことしてるんだろ…)グスッ

アイドル「元フォー・バイ・エイトのアイドルでーす(棒」
  ・
  ・
  ・

司会者「おつかれさまでしたー」

アイドル「おつかれさまでした」

ジャーマネ「おい!」

アイドル ビクッ

ジャーマネ「ちゃんと司会者さんに頭下げろ!すみませんねえ、まだまだは跳ねっ返りでして」グイグイ

アイドル「…っ。お…おつかれさまでした…」

アイドル(何であたしがこんなことしなきゃいけないのよ!)

司会者「…いいよいいよ。“御苦労さん”」ポンッ

アイドル「…」

ジャーマネ「…チッ。お前のせいだぞ」

アイドル「え?なにが?」

ジャーマネ「馬鹿が。もうこの局からは仕事は来ないってこった」

アイドル「え?なんで?」

ジャーマネ「さっき司会者さんが“御苦労さん”っつったろ?あの人がそう言うと次は無いってことなんだ!」

アイドル「そ、そんな!」トテテテ

ジャーマネ「あ!おい!!」

アイドル(ただでさえTVに出られることなんてめったにないのに!もっとTVにでたいのに!!)

アハハハ コンヤモコレ、イクカイ? オスキデスナア ワハハハ

アイドル「司会者さん!」

司会者「…ん?」

アイドル「気に入らないところがあったんなら謝ります!だから…嫌わないでください!!」

司会者「…」

ジャーマネ「こらっ!なにやってんだ!!」

司会者「マネージャーさん。これって…どういうこと?」

ジャーマネ「すみません。世間知らずなものですから失礼なことを…」ペコペコ

司会者「ふーん…そいじゃ、次の予定があるんで」ノシ

アイドル「司会者さん!」

ジャーマネ「やめろ!」グッ

司会者 チラッ

司会者「…態度」

アイドル「え?」

司会者「アイドルちゃん。アンタがスタジオに入ってきたときから気になってたんだ。なに?その不貞腐れたような態度」

アイドル「あ…」

司会者「それにその服。そこらじゅうに糸屑が付いて…それ、ファッションじゃないよね?明らかに解れてるよね?」

アイドル(どうしよう…衣装、これしか無いから着まわしてて…直してる暇も…って言うかあたしじゃ直せないし…)

司会者「あんた、夢を売ってるんだろ?そのあんたがボロイ服を着て不貞腐れてる…ファンはどう思う?」

アイドル「…」

司会者「あんた、プロとしての意識に欠けてる。だからもういいって」

アイドル「司会者さん!」

ジャーマネ「ほらほら、もう帰るぞ!」

アイドル「離して!離してよぉ!!」

ジャーマネ「バカヤロウ!迷惑だろうが!!」

アイドル ビクッ

ジャーマネ「お前がこうやって騒げば騒ぐほど!相手に迷惑が掛かるってのが分からないのか!!」

アイドル「うっ…」

ジャーマネ「それだけじゃない!こちらの局がうちのプロダクションを出入り禁止にしたらどうなると思うんだ!!」

アイドル「あ…」

ジャーマネ「…この局に出入りしてるのはお前だけじゃないんだ。その人たちの仕事がなくなったら、お前はどう責任を取るつもりなんだ!」

アイドル「…」

ジャーマネ「…帰るぞ。早く来い」

アイドル フラフラ…

~数ヵ月後・自宅~

TV:今日のゲストはフォー・バイ・エイトの皆さんでーす!

『こんにちわー』

アイドル「…」

ピッ

アイドル「…飲み物買ってこよ」

バタン

~コンビニ~

ンガー ッシャーセー

アイドル「ん?」

♪~(フォー・バイ・エイトの曲)

アイドル(まだまだ人気があるなぁ…)

アイドル(センター…あたしじゃなくても売れてるんだ…)

チラッ

アイドル(広告のポスターもアチコチに貼ってある…ん?)

ワイワイ

中学生1「おい。お前どの子?」

中学生2「俺はメンバー2!」

中学生3「えー?お前、DQNが趣味なん?」

アイドル(ぷっ。DQNだって。当たってるわ)

中学生2「いいだろ別に!今センターなんだから人気有るんだよ!!」

アイドル(確かにねえ。メンバー1がセンターだと思ったんだけど…返り咲くとはねえ…)

中学生2「そういうお前はどうなんだよ」

中学生3「俺はメンバー1一択!」

中学生1「あー、分かるわ。お前ああいうお姉さんタイプ好きだもんな」

中学生2「乳でかいしな」

アイドル(いや、あの子のは偽乳だから)

中学生3「お前は?」

中学生1「俺は…」

アイドル(こい!あたしの名前こい!!)

中学生1「…メンバー3!」

アイドル ガクッ

中学生2「あ、この後ろの?」

中学生3「こういうロリ系が趣味なん?」

中学生1「い、いいじゃん!ロリっていっても一応年上だぞ!?」

ヤイノヤイノ

アイドル(はあ…もう誰もあたしのこと…覚えてないのかなぁ…)

~数ヵ月後・地方の文化センターの楽屋~

ガチャ

アイドル「失礼しまーす」

先輩歌手 ジロッ

アイドル「あ、ご一緒させてもらいます、アイドルです。よろしくお願いします」ペコッ

ジャーマネ「よしよし。ちゃんと挨拶できたじゃねーか。じゃあ俺は打合せしてくっから」

バタン

アイドル「…」

先輩歌手「…」ジロジロ

アイドル「あ、あの…」

先輩歌手「…先輩歌手よ」

アイドル「あ、はい。ありがとうございます。メイクするんで隣、お邪魔します」

先輩歌手「ん」

アイドル「失礼します」

ヌリヌリ パタパタ シュッシュッ…

先輩歌手「…あんた、衣装は?」

アイドル「あ、この中です」

先輩歌手「…ドサ周りの定番ね。スーツケースって」

アイドル「そうですね…」

コツン

アイドル「!?」

先輩歌手「こーら。そんな辛気臭そうな顔するんじゃないよ。まったく…」

アイドル「だって…先輩歌手さんは辛くないですか?」

先輩歌手「べつに?あたしは好きでやってるんだもの」

アイドル「ドサ周りがですか?物好きですね…」

バンッ

アイドル ビクッ

先輩歌手「あんた…ドサ周りを辛いって思うんだったらさっさと辞めな。お客さんに失礼だからね」

アイドル「え?」

先輩歌手「お客さんはわざわざお金を払ってきてくれてるんだ。それなのに辛いって…舐めんじゃないわよ」

アイドル「はい…すみませんでした…」

先輩歌手「…ふう。まあいいわ。ところであんた、今日のお客さんの客層、知ってるかい?」

アイドル フルフル

先輩歌手「やっぱり…今日は敬老の日のイベントなんだよ。だからお客さんは高齢者が殆んどさ」

アイドル「あ…」

先輩歌手「こんな場違いな営業取ってくるなんて、まるで…止めとくわ」

アイドル「…わかってますよぉ。そんなこと…」

先輩歌手「…」

アイドル「プロダクションのお荷物になってるって事ぐらい…仕事も殆んどないし…たまにあってもこんな感じだし…」

アイドル「ジャーマネさんには“みんなに迷惑をかけてる”って言われるし…」

先輩歌手「…じゃあ何でまだやってんのさ」

アイドル「それは…」

ガチャ

ジャーマネ「おい、出番だぞ」

アイドル「あ、はい。じゃあお先です」ペコッ

トテトテトテ…

先輩歌手「…」
  ・
  ・
  ・

アイドル「ありがとうございましたー」ペコッ

パチ…パチ…

先輩歌手「…ふーん?」

アイドル「あ…」ペコッ

先輩歌手「ちょっとあんた。後で話があるから。帰るんじゃないよ」

アイドル「え?でも…」チラッ

ジャーマネ「…先輩歌手さんのお誘いだ。断れるわけないだろ?」

アイドル「じゃあ…」

ジャーマネ「俺は先にプロダクションに帰る。そら、帰りの切符だ」

アイドル「あ、はい。ありがとうございます…」

先輩歌手「じゃあ…楽屋で待ってなさい」

アイドル「はい…」

~ラーメン屋~

先輩歌手「あたしネギ味噌。餃子セットで。あんたは?」

アイドル「あ、いえ…そんなにお腹空いてないですから…」

グゥウウ…

アイドル「あっ…//」

先輩歌手「…同じヤツもう一丁」

アイドル「あ、あの!お金…そんなに持ってないから…いいです…」

先輩歌手「なに言ってんの?あたしが食べるのよ」

アイドル「はあ?」

アイドル(さっきお腹がなったの分かってるはずなのに…意地悪だなぁ…)
  ・
  ・
  ・

ッチドーッシター

先輩歌手「あ、来た来た…なにこれ?」

アイドル(…いい匂いだなぁ…)ジュルリ

先輩歌手「ちょっとあんた」

アイドル「あ、はい…」

先輩歌手「これさあ、思ったより量があるからさあ。捨てるのも勿体無いし、そっちのセット食べちゃってくれる?あ、お金はあたしが払うからさあ」

アイドル「…え?…あ!はい!!」

先輩歌手「そう?悪いわねぇ。残り物を処分させてるみたいで」

アイドル「いえ!ありがとうございます!!」

ズルズル

アイドル(うぅ…温かいよぉ…おいしいよぉ…こんなの久しぶりだよぉ…)グスッ

先輩歌手「そんなに慌てなくたって大丈夫よ。それになに?その涙と鼻水。かわいい顔が台無しじゃない」

アイドル「う゛ぅ…ずびばぜん~…」

先輩歌手「ふっ。ほら、拭いてあげるから顔出して」

アイドル「ひゃい」

フキフキ
  ・
  ・
  ・

アイドル「ごちそうさまでした」ペコッ

先輩歌手「ちょっとは落ち着いた?」

アイドル「はい。でも、なんで…」

先輩歌手「…」

アイドル「なんで優しくしてくれるんですか?初対面なのに…」

先輩歌手「…あんたの声よ」

アイドル「声?」

先輩歌手「曲は正直言って最悪だけど…あんたの声、聞いてて気持ちいいの。聞き惚れるって言うのかな?」

先輩歌手「あんたのその声に合った曲に出会えたら、きっと売れるわ。あたしが保証する。今のままじゃ勿体無い」

先輩歌手「だから…あんたにはつぶれて欲しくないの」

アイドル「…」

先輩歌手「…それから、お節介かもしれないけど…これはあたしからの忠告」

アイドル「忠告?」

先輩歌手「あたしねえ、今まで何人もの人が廃人になっていくのを見たの」

アイドル「は、はいじん?」

先輩歌手「そう。人気が落ちてきた女芸能人はどうなると思う?」

アイドル「それは…わかりません…」

先輩歌手「…あんた、売れてるわけでもないのに専属のマネージャーがついてるでしょ?」

アイドル「はい…」

先輩歌手「それに、マネージャーにボロクソ言われてたし…あたしねぇ、そういうの何度も見てきたのよ」

アイドル「そうですか…」

先輩歌手「そういうのって、殆んど同じパターンなの。売れなくなるとさ、プライドを叩き壊されて、辞めるかマクラするか迫られて…」

アイドル「…マクラ?」

先輩歌手「…マクラ営業よ」

アイドル「…あっ!//」

先輩歌手「まあ、“接待”とか言ったりもするけどね」

先輩歌手「で、それを受けたらまた何ヶ月かはTVに出してもらえるけど、それを過ぎたら…どうなると思う?」

アイドル「…分かりません…」

先輩歌手「…裏AV取られて、その後は裏売春…」

先輩歌手「しかも最初のマクラ営業のときに行為中のVや写真撮られてるから逆らえないしね」

先輩歌手「それで稼げなくなったらAVが流出する。それも金のためにね」

アイドル「そんなっ!」

先輩歌手「だからさ、あんたはマクラの誘いがあっても、絶対に乗っちゃダメだよ?」

あんたか。楽しみだ

アイドル「…断ったらどうなるんですか?」

先輩歌手「さあね。辞めるか、移籍するかしかないんじゃない?」

先輩歌手「もっとも、移籍したからって状況が良くなるわけじゃないし。むしろ悪くなるほうが多いからね」

アイドル「…」

先輩歌手「けどさ…あんた、意地になってない?何があったかは知らないけど…」

先輩歌手「せっかくいい声持ってるんだからさ、それを生かすことを考えなよ。でないと勿体無いよ」

アイドル「…はい」

>>44 ご希望に添えるかわかりませんがwww

先輩歌手「…よし!それじゃそろそろ…」

アイドル「あ、あの!」

先輩歌手「なんだい?」

アイドル「先輩歌手さんはその…接待…断ったんですか?」

先輩歌手「あははは。この顔だよ?そもそもそんな話もありゃしないよ」

アイドル「あ、そうですね」

先輩歌手「おいコラそこは“そんなことないですよ”ぐらいは言うところだろラーメン代請求するぞ」

アイドル「すみません。正直なものですから」

先輩歌手「あははは。その様子なら大丈夫そうだね。大将、お勘定」

大将「まいどー!」

~翌月・プロダクション~

ジャーマネ「おいアイドル。部長がお呼びだ」

アイドル「あ、はい」

コンコン ガチャ

ジャーマネ「失礼します」

アイドル「失礼します…」

部長「おお。来たか。で、早速なんだが…返事は?」

アイドル「…え?」

部長「返事しに来たんだろう?もちろん…」チラッ

ジャーマネ チラッ

アイドル「なんのことですか?」

部長「…おい、ジャーマネ。話してないのか?(棒)」

ジャーマネ「はい。何分急なお話だったもので(棒)」

アイドル「…何の話?」

部長 クイッ

ジャーマネ「…実はうちがお世話になってる団体があってな。そこの偉い人がぜひアイドルの接待を受けてみたいって言ってるんだ」

アイドル「え?」

ジャーマネ「その団体はあるTV番組のスポンサーさんでな、接待すれば全国ネットのTVにも出られる。悪い話じゃないだろ?」

アイドル「それって…マクラ営業!?」

ジャーマネ「声がでかい!…受けるよな?当然だよな?TVに出たいもんな?」

ジャーマネ「それに今までこのプロダクションに居られたのも部長のおかげなし、散々お世話になってるもんな?」

アイドル「…」

~~~~~~~~~~

   先輩歌手「だからさ、あんたはマクラの誘いがあっても、絶対に乗っちゃダメだよ?」

~~~~~~~~~~

アイドル(でも…そっちのほうが楽になれるんなら…)

~~~~~~~~~~

   先輩歌手「だから…あんたにはつぶれて欲しくないの」

~~~~~~~~~~

アイドル(…そうだ。あたしはまだつぶれるわけには…)

アイドル「…いやです」

ジャーマネ「なっ!」

部長「…」ジロッ

ジャーマネ「っ!いえ!違うんです!!おいアイドル!!お前…受けるよな?な?」

アイドル「いやです。絶対いやです!」

ジャーマネ「…アイドルきさまぁあああ!!!」

バチーン!

アイドル「きゃあああ!!」

ガタッ バタン

部長「…乱暴はいけないなあ、ジャーマネ」

ジャーマネ「はっ!」

部長「なあ、アイドル。お前は今まで散々世話になった人の顔に泥を塗るのか?」

アイドル「…っ!」キッ

部長「断るんならもうここには居られないぞ?それだけじゃあ無い」

部長「お前の仕事はうちのプロダクションだから取れてたんだ。よそに行ったらどうなるかは分からないぞ?」

部長「それでもお前は断るのか?」

アイドル「…断ります」

部長「そうか…契約解除だ。もうお前はうちの人間じゃない。さっさと荷物をまとめて出て行け」

ジャーマネ「ぶ、部長!」

アイドル「…お世話になりました」ペコッ

ジャーマネ「アイドル!」

パタン

部長「ジャーマネ!」

ジャーマネ ビクッ

部長「大手の各プロダクションに今すぐ連絡しろ。小娘が…」

ジャーマネ「はい…」

部長「あ、それと」

ジャーマネ「はい?」

部長「たしか…センターになりたがってる奴がいたよな?なんて言ったかな?」

ジャーマネ「…メンバー2です…」

部長「よし。メンバー2を呼んでこい。アイドルの代わりだ」

ジャーマネ「で、ですが!」

部長「なら、お前があの団体に行って釈明してくるか?」

ジャーマネ「む、無理です!」

部長「だったらさっさと呼んで来い!」

ジャーマネ「…はい」

~半年後・弱小芸能事務所~

マネジ「どうぞ」コトッ

アイドル「あ、どうも」

社長「うーん…」

アイドル「お願いします!あたし、まだやり残したことがあるんです!!」

アイドル(このまま落ちぶれて辞めたくない!あたしを追い出したフォー・バイ・エイトのメンバーたちを見返すまでは辞めたくない!!)

社長「でもねえ…うちはそんなに力のある事務所じゃないから。給料だってそんなに払えないし…」

アイドル「それでもいいんです!…お願いします!!」

アイドル「わたし一人じゃ仕事も取れないし、オーディションも受けれません。だから…ここに籍を置かせてください!」

社長「そう言われてもねぇ…」

アイドル「もう住むところも無いんです!お願いします!!」ペコッ

社長「うーん…」

マネジ「いいじゃないですか。お試しってことで置いてみたら」

社長「「マネジ君!君はまたそんな無責任な…」

マネジ「わたしが面倒みますよ。ちょうど手が空いてるし」

社長「そんなこと言ったって…給料とかはどうするの?」

マネジ「…向こう3ヶ月間はここで借りてる共同のアパートで生活すること。給料は歩合制でこんな感じよ」ピラッ

アイドル(…あるだけマシ…って感じだけど贅沢は言ってられないし)

マネジ「仕事はわたしが取ってくるけど、どんな仕事でも絶対に文句は言わないこと。いい?」

アイドル「はい!」

マネジ「それから、仕事の内容なんだけど…地方での仕事が殆んどよ。覚悟して」

アイドル「…っ!はい…」

マネジ「それから宿は、基本的にわたしと同室になるわ。いい?」

アイドル「それは…はい、いいです」

マネジ「そう。じゃあ…マネジよ。よろしくね」スッ

アイドル「あ、はい!ありがとうございます!!アイドルです!よろしくお願いします!!」ギュッ

~ドサ周り中~

:ショッピングモールのイベントスペース:

アイドル「ありがとうございましたー」ノシ
  ・
  ・
  ・
:公民館の舞台:

アイドル「こんにちはー!」
  ・
  ・
  ・
:某レンタル屋での店頭営業:

アイドル「よろしくお願いしまーす!」
  ・
  ・
  ・
マネジ(…ふ~ん。あの子、嫌がってたわりには頑張ってんじゃない?)


~共同アパート~

ガチャッ

アイドル「はあ…ただいま…」

管理人「あ、おかえり。御飯どうする?」

アイドル「…食べる」

管理人「ん。テーブルの上にあるよ」

アイドル「ありがと…」
  ・
  ・
  ・

アイドル「…いただきます」カタッ

モグモグ…

アイドル(スケジュール的にはフォー・バイ・エイトのほうがきつかったけど…今のほうが身体も心もきっついなぁ…でも…)

チラッ

管理人「あ、洗濯物洗っといたよ。皺になりそうなものはアイロン当てといたけど…ダメだった?」

アイドル「ううん。ありがとう。助かる」

管理人「こっちこそ助かってるんだから。こんなボロアパートなのに住んでくれてるんだもの。そのおかげで家賃収入があるし」

アイドル(管理人さん…お母さんみたいな人だな…)

~移動の車の中~

アイドル「ふぁあぁぁ…」

マネジ「ふふふ。今のうちに寝といたほうがいいわよ?今日は午前と午後で掛け持ちだからね」

アイドル「あ、はい!」

マネジ「なんか嬉しそうね」

アイドル「ええ。前は掛け持ちなんて当たり前だったし。…あ、すみません…」

マネジ「いいのよ。元々売れっ子のフォー・バイ・エイトに居たんだもんね。久々の掛け持ちってどう?」

アイドル「あ、あの…嬉しいです。人気が出てきたんじゃないかって…」

マネジ「…そう思ってなさい。仕事があるっていいことだもの」

アイドル「はい」

~午後の仕事の直前~

マネジ「はい?…いや、だからこっちはアイドルの…」

アイドル「え?」

マネジ「…はい…うん…ちょっと待って。聞いてみるから」

アイドル「どうしたんですか?」

マネジ「ちょっとね、他のところで契約のトラブルがあって、本人だけじゃ分からないから確認に行ってくれないかって。それでね?」

アイドル「あたし、仕事ですけど…」

マネジ「わかってる。悪いんだけど、あんたはこの仕事が終わったら先に帰っててくれないかしら?」

アイドル「…え?」

マネジ「切符代は渡しておくわ。これは経費で落ちるから大丈夫よ」

アイドル「は、はあ…」

ガシッ

アイドル「!?」

マネジ「お客さんに失礼のないようにね?頑張るのよ。じゃあ」

アイドル「あっ!マネジさん!!」

マネジ ノシ

ブルルルン…

アイドル「…いっちゃった」

スタッフ「あ、アイドルさん。そろそろ出番ですよ?」

アイドル「あ、はい」

~駅~

アイドル「えっと…1番線でいいのかな?」

マモナク-イチバンセンニーフツーレッシャガーハイリマース

ガラガラガラガラ…キキキーッ

アイドル「…うるさい電車だなぁ…あ、ディーゼル車だっけ?」

プシューッ

アイドル「よいしょ…っと」

アイドル(このスーツケースも傷が目立ってきたなぁ…)

アイドル「それにしても…空席ばっかだなぁ…」

アイドル(まるであたしの営ぎょ…ううん!そんなこと考えちゃダメ!!)

アイドル「…はあ…」

ガタンガタン…ガタンガタン…
  ・
  ・
  ・

アイドル「…うそ」

車掌「ですから、大雨による河川の増水で、この先の鉄橋が渡れないんですよ」

アイドル「雨なんか降って無いじゃん!」

車掌「上流で降ってたらしくて…よくあるんですよ、こういうこと」

アイドル「…じゃあ、いつ動くの?」

車掌「そうですねえ…1時間か2時間ってところじゃないですか?」

アイドル「そんなに!?それまでどうしろって言うのよ!こんなスマホも使えないようなところで!!」

車掌「車内でお待ちになっていただくかしかないですねぇ」

アイドル「…ここ駅だよね?」

車掌「ええ」

アイドル「じゃあさ、この切符で途中下車できる?」

車掌「ちょっと拝見…ええ、できますね」

アイドル「じゃあ、ちょっと行ってくる。ここでボーっとしてたって暇なだけだし」

車掌「荷物を置いたまま行かれるのでしたら、早めに戻ってきてくださいよ?」

アイドル「分かってるわよ」

~駅前~

アイドル「うわあ…見事なほどに何にも無いわ…タクシー乗り場も空っぽだし…」

アイドル「…あ、自転車置き場。結構いっぱい留まってるのね…学生が多いのかな?」

アイドル「…あっちにいってみよう」

ブラブラ…

アイドル「…あ、あれは…コンビニ?」

アイドル(すごい。こんな田舎にもコンビニがあるんだ。でも…なんだかなぁ)

ンガー アイッテマッスアナタノノーソン♪

アイドル「…あれ?店員は?」キョロキョロ

チラホラ…

アイドル(地元の中高生かな?4、5人ぐらいお客が居るのに…店員が居ない…)

アイドル「…まだ時間はあるなぁ…雑誌でも読んでようかな…」
  ・
  ・
  ・

アイドル ペラッ ペラッ

アイドル(いいなぁ…あたしも早く…)

「あ、あの~…」

アイドル(そのためにはもっと仕事をして…ファンを増やして…ファンを…)

「…す、すいません」

アイドル(…あたしにファンなんて居るのかなぁ…もう忘れられちゃってるんじゃ…)

アイドル ブツブツ…

「…アイドルさん!」

アイドル ビクッ

アイドル「…え?」

女子中生「…やっぱりアイドルさんだ!おーい!!みんなー!!」

ワラワラ…

男子中生「すげえ!本物だ!!」

女子中生「初めて芸能人見た!」

女子高生「メイクかわいい!」

男子高生「乳でかい!」

アイドル「え?…え?」

男子中生「サインください!」

女子中生「ちょっと!あたしのほうが先でしょ!?」

アイドル「え?…あ、サインね!はい、いいですよ」ニコッ

一同「「「やったあ!」」」
  ・
  ・
  ・

男子高生「ありがとうございました!」

アイドル「どういたしまして。でも…よかったの?勝手に色紙使っちゃって…」

男子高生「ここのコンビニ、知り合いがやっててツケがきくんですよ。それにこの村じゃみんな顔馴染みだしね」

アイドル「そうなんだ…すごいね」

女子高生「アイドルさんのほうがすごいですよお」

アイドル「…そ、そかな?えへへ…あ」

女子高生「どうしたんですか?」

アイドル「ううん。何でみんなはあたしのサインを欲しがったのかなーって。ね?」

女子高生「だって、みんなファンだし。ねえ?」

一同「「「うん!」」」

アイドル「え?だって…もう1年以上TVにも出てないし…それなのに?」

男子高生「ほら、あそこ見てください」

アイドル「え?…あ!」

  ---フォー・バイ・エイト公式ドリンク!アイドルも飲んでまーす♪---

アイドル「…もう2年ぐらい前の広告じゃん。なんで?」

女子高生「ここの店長がアイドルさんの大ファンなんです。だからずっと飾ってあるんですよ」

男子中生「あれ、触るとすんげえ怒られるんですよ」

女子中生「そんなに大事なら持ってかえればいいのにね」

男子中生「それにこの店のBGMも」

♪~

アイドル「…あ。これあたしの曲だ」

女子高生「一日中かけてるんですよ」

女子中生「店長、アイドルさんのこと話しだしたら止まらないもんね」

男子高生「雑誌の切り抜きとか、いっぱい見せられるしね」

男子中生「それで僕ら、アイドルさんのファンになったんです」

アイドル「そうなんだ…店長さんは?」

男子高生「たぶんバックヤードじゃないですか?商品を入れ替えてると思いますよ?」

女子高生「呼んできますね」トテテテ…

アイドル「あ…」
  ・
  ・
  ・

バタン

女子高生「とにかく来なさいって!」

男「おい、なんだよ。さっきまでお客さんがいっぱいでいろいろ売れたから、早く商品の補充しなきゃいけないのに」

女子高生「いいからいいから」グイグイ

男子中生「早く早く!」

男「お前らまで…なんだってんだ…ん?」

アイドル「店長さん?初めまして。アイドルです」

男「…」ポカーン

女子高生「…ちょっと!どうしたの?アイドルさんだよ!?」

男「…いや、疲れてるんだな俺…ついにアイドルちゃんの幻覚が見えるようになっちまった…」

一同「「「「はあ?」」」」

男子高生「店長!本物だよ!!ほら!ほら!!」

男「いやいや!そんなことあるか!!こんなド田舎のコンビニにアイドルちゃんがいるわけない!!」

女子高生「現に居るじゃん!」

男「そんなわけ…」チラッ

アイドル「こ、こんにちは」

男「…くぁwsrftgyh7ふじこ!!!」

アイドル ビクッ

女子高生「おちつけ!」バコン!

バタン

アイドル「か、鞄で…い、今のはちょっとやばいんじゃ…」

女子高生「見事に決まりましたね。あはは…」

アイドル「倒れちゃってるよ?」トテテテ

アイドル「大丈夫ですか!?」ユサユサ

男「…白」

アイドル「え?…あ!//」ギュッ

女子高生「…こんの変態!!」ゲシッ

男「はう!」
  ・
  ・
  ・

男「すみませんでしたあ!!」ドゲザー

アイドル「あ!いいですいいです!!不可抗力だったんだし…」

男「けど!」

アイドル「それより店長さん、あたしのファンなんですか?」

男「はい!」

アイドル「ありがとうございます」ペコッ

男「うわあ…やっぱかわいい…本物だあ…」

アイドル「そ、そんなことないですよぉ//」

男「かわいいよな?なあ?」

一同「「「「うんうん」」」」

アイドル「やだ…なんか恥ずかしい…//」

男「か、かわいいぃいいいい!!!!!」

女子高生「おちつけ」ドスッ

男「げふっ!」

アイドル「そ、そんな…暴力は…」

女子高生「いいんですよ。こんなやつが兄だなんて…恥ずかしいったらありゃしない」

アイドル「…え?」

女子高生改め妹「あ、ここのコンビニ、うちの店なんですよ。で、こいつが兄貴で店長の…」

男「男です…」

アイドル「そうなんですか…なんか若いなあって思ってたんですよ」

男「はあ。まだ23ですからね」

アイドル(あたしの一つ上か…)

アイドル「…今でも」

男「え?」

アイドル「今でも…あたしのファンなんですか?」

男「当たり前じゃないですか!」

アイドル「そうなんだ…えへっ」グスッ

妹「あー!アイドルさん泣かせちゃった!!」

男「どどど、どうしたんですか!?」

アイドル「いえ…嬉しくて…あたしにもまだファンがいたんだって思って…」

男「当然じゃないですか!なあ?」

一同「「「「うん!」」」」

アイドル「ありがとう…みんな…」グスッ

女子中生「…あ、そうだ!」ゴソゴソ

女子中生「じゃーん!デジカメー!!これで記念写真撮ろうよ。ね?」

男「おいおい、アイドルちゃんは芸能人なんだぞ?そんな素人のデジカメなんかに…」

アイドル「いいですよ」

男「…へ?」

アイドル「だから」

アイドル「こういうの久しぶりなんで…どうせならお店の外で、みんな一緒に撮りませんか?」

妹「いいですね!」

男子高生「よし!みんな外に行くぞ!!」

妹「ほら、兄貴も早く行く!」グイグイ

男「お、おい。そんなに引っ張るなって」

アイドル「ふふふ」
  ・
  ・
  ・

女子中生「そこ、もうちょっと真ん中に寄って…うん、おっけー♪」

男(あ、アイドルちゃんの体に腕が当たってる!!)

女子中生「タイマーセットするよ?動かないで!それ!!」

ジー…カシャ

女子中生「もう一枚!」
  ・
  ・
  ・

一同「「「「ありがとうございました!」」」」

アイドル「ふふふ」

男「迷惑じゃなかったですか?」

アイドル「ううん。こんなに楽しいのは久しぶり♪」

男「そうですか。よかった…ところで、なんでこんなところに来たんですか?」

アイドル「あ、仕事が終わって帰る途中だったんですけど、川が増水して列車が止まっちゃって…」

アイドル「それで、時間をつぶそうと思ってブラブラしてて…」

男「そうだったんですね。ちょっと失礼」Pi Pi Pi

アイドル「どうしたんですか?」

男「いえ、駅に電話です。列車がいつ運転を再開するか聞こうと思って」

アイドル「あ、そうですね」

男「はい、そう。運転再開は…え?あ、はい。わかりました」Pi

男「もうすぐ運転再開するらしいですよ」

アイドル「あ、じゃあもう行かなきゃ」

男子中生「え~?もう行くの?」

男「アイドルさんは芸能人なんだぞ?」

妹「そうそう。忙しいんだから無理に引き止めちゃ悪いでしょ?」

アイドル(忙しい…ことも無いんだけどね、今は)

女子中生「あ、さっきの写真、転送するからメアド教えてください」

アイドル「あ、ちょっと待って…赤外線できる?」

女子中生「あ、あたしケータイ持ってないから…店長、代わりにメアド交換しといてよ」

男「え?俺?」

女子中生「早くしないと列車が出ちゃうんでしょ?ほらほら」

男「え?けど…アイドルちゃんが嫌がるだろ?」

アイドル「そんなこと無いですよ?」

男「じゃあ…お言葉に甘えて」Pi

アイドル「…はい、受け取りました。じゃあ…」Pi

男「…はい。ありがとうございます。これがアイドルちゃんのメアドか…」

男子高生「後で俺にも教えてよ」

男「だーめ!誰にも教えなーい」

一同「「「「けちーっ!」」」」

アイドル「ふふふ。ここに居る人なら教えてもいいですよ、男さん」

一同「「「「やったあ!」」」」

男「お前ら!…しゃーねえなあ。すんません、気を使っていただいて…」

アイドル「いえ。じゃあそろそろ行きますね?」

男「あ、はい。お気をつけて」

男子中生「応援してるから!」

女子中生「写真、店長に頼んで送ってもらいますから!」

男子高生「話ができて嬉しかったです!」

妹「馬鹿兄貴が迷惑かけてすみませんでした」

男「また気が向いたら覗きに来てくださいね」

アイドル「うん。みんな、ありがとう」ノシ

一同「「「「「ばいばーい!」」」」」ノシ

~列車の中~

ガタンガタン…

アイドル「…」

ピロリン♪

アイドル「あ、メール」Pi

  送信者:男
  件名:写真送ります
  本文:どうぞ
      ※添付ファイルあり

アイドル「みじか!本文みじか!!」

アイドル「もっと他に書くことなかったのかな…まあいいや。添付ファイルは…」Pi

スマホの画面:男がメールした集合写真

アイドル「…あはっ。みんないい顔してるなぁ」

アイドル(久しぶりだなあ。ファンに取り囲まれたの…って言っても5人だけど)

アイドル(でも…5人だけど…あたしにもちゃんとファンが居たんだ)

アイドル(きっと…まだ出会えてないだけで、ほかにもファンは居るのかもしれない)

アイドル(日本中探せば千人とか…それ以上いるかも!)

アイドル(…なんか、やれそうな気がしてきた)

アイドル(そうだよ。あたしはあたしのやり方でファンを増やせばいいんだ)

アイドル「…うん。がんばろう」

アイドル「…あ、男さんに返信しとかなきゃ」Pi Pi…

今日はここまでにします
おやすみノシ

>>1のSS好きでwktkして、読み始めたんだが

どうしても前田○子の顔がちらついてしまう…

今回はギブアップだわ…

>ALL ありがとうございます

>>100 やっぱりそう思いますよねぇorz

~翌週~

マネジ「今週は地方巡りで帰ってくるのは金曜だね」

アイドル「そうですね。頑張りましょう」ニコッ

マネジ「ん?」

アイドル「どうしました?」

マネジ「…あんた、やっぱりちょっと変わったよ」

アイドル「えー!?変わって無いですよー」

マネジ「…やっぱり変わったわ。丸くなった」

アイドル「ぎくっ!そ、そんなに分かりますかぁ?」プニプニ

マネジ「喧嘩売ってんの!?あんたそのスタイルで太ったなんて、あたしに喧嘩売ってんのね!?」

アイドル「え?だってマネジさんが丸くなったって言うから」プニプニ

マネジ「そうじゃなくて!人間的に丸くなったって言ってんの!!」

アイドル「そうですか?そんなこと無いでしょ」

マネジ「いや、前と全然雰囲気が違うよ?なんかあった?」

アイドル「んー、メル友が出来たぐらいかな?」

マネジ「はあ?」

アイドル「ほら、先週マネジさんが他のトラブル処理にいっちゃったじゃないですか」

マネジ「ああ、あったね」

アイドル「そのときに一人で帰ろうとしたら列車が止まっちゃって、途中の駅で下車してうろついてたんですよ」

アイドル「そのときにファンだって人たちとメアド交換して…」

マネジ「あのねぇ…あんま無闇にメアド交換なんてしないほうがいいよ?ヤバイやつも居るからさぁ」

アイドル「あ、そういえばヤバそうな人も居ました」

マネジ「やっぱり。すぐにメアド変更しなさい」

アイドル「危なくなったら変更しますよ。あははは」

マネジ「あのね…まあいいや」

アイドル「なんですか?」

マネジ「なんでもない。今のあんたなら仕事も取りやすいってこと!」

アイドル「頑張ります!」グッ

マネジ「ふふふ。頑張ってもらうわよ?」

アイドル「あはは。はい」

マネジ(前はどこか拗ねてる感じがしたけど今は気持ちが前に向いてるわね。ちょっといい感じだわ)

~数日後・事務所~

アイドル「新曲?」

社長「そうなんだよ。知り合いがアイドルちゃんのために作ってくれたんだけど、どうかな?」

アイドル「でも…大変なんでしょ?お金とか…」

マネジ「あのね、うちは小さいけど歴とした芸能事務所なのよ?それぐらいのお金とコネはあるわよ」

アイドル「そうなんですね…」

社長「だからさ、とりあえずこのデモテープ聞いて覚えてよ」

マネジ「悪くないと思うわよ?今までのが酷すぎるってのもあるけどね」

アイドル「あははは…」

マネジ「前は急な話だったから、あんまりいい人に頼めなくってねぇ…」

アイドル「…はい!ありがとうございます!!」

~翌週・車の中~

マネジ「朝早くから悪いわね」

アイドル「ふぁああ…いえ。迎えに来ていただいてありがたいです」

マネジ「今日は3件ハシゴよ」

アイドル「はい!なんか最近、仕事増えてません?」

マネジ「そうだね。最初の頃に比べたら2倍ぐらいになってるかもね」

アイドル「やっぱりそうですよね?うれしいなぁ」

マネジ「と言っても、殆んど地方だけどね」

アイドル「いいんですよ!地方にもお客さんは居るんですから!!」

マネジ「そだね。で、今日はラジオの出演もあるから、今のうちに寝ときなさい」

アイドル「はい。じゃあ失礼して…」ゴソゴソ

マネジ「…さて、飛ばすよ」

~数ヶ月後・共同アパート~

バタン

アイドル「ただいまー」

管理人「ちょっとちょっと!早く早く!!」

アイドル「え?どうしたの?」

管理人「ほら!この雑誌!!」

アイドル「これ?…え?」

  フォー・バイ・エイトのメンバー2の痴態!?
  3人を相手に三つ穴攻めで4P!?
  ネットでは動画も流出!?

アイドル「!?」

管理人「今日出た本なんだけど…これって…」

アイドル「ひどい…恥ずかしい写真もこんなに載せられて…」

管理人「やっぱりあんたの友達だったんだねぇ…」

アイドル「はい…」

~~~~~~~~~~

  先輩歌手「まあ、“接待”とか言ったりもするけど…」

  先輩歌手「で、それを受けたらまた何ヶ月かはTVに出してもらえるけど、それを過ぎたら…」

  先輩歌手「…裏AV取られて、その後は裏売春…」

  先輩歌手「しかも最初のマクラ営業のときに行為中のVや写真撮られてるから逆らえないしね」

  先輩歌手「それで稼げなくなったらAVが流出する。それも金のためにね」

~~~~~~~~~~

アイドル(メンバー2…接待しちゃったんだ…)

ピロリロリン♪ ピロリロリン♪

アイドル「電話?」

ピロリロリン♪ Pi

アイドル「…はい。アイドルです」

マネジ『もしもし?ちょっとややこしいことになったのよ。休んでるとこ悪いんだけど迎えに行くから』

アイドル「…メンバー2のことですか?」

マネジ『そうだよ。それでちょっとこれからの対応を考えないといけないのよ』

アイドル「分かりました」

マネジ『あと3分でつくから。じゃあね』プッ プーッ プーッ…

Pi

アイドル「…」

管理人「どうしたんだい?大丈夫!?」

アイドル「あ、はい。大丈夫です」

アイドル(落ち着いて…落ち着いて…)

~事務所~

社長「うちとしてはありがたい話だけど…」チラッ

マネジ「金額も破格だしね」チラッ

アイドル「…」

マネジ「…整理するよ。今の時点でTVとラジオの主演依頼が3件、新聞と雑誌のインタビューが4件来てるわ」

マネジ「依頼内容は、元フォー・バイ・エイトのメンバーとしての暴露話。特にメンバー2についての…ね」

マネジ「しかも金額は破格の1件当たり50~100万。内容によっては更に上乗せあり」

マネジ「短期間で稼ぐには持って来いだと思うわ」

アイドル「…」

マネジ「…でも、あんたのイメージはダウンするわね」

アイドル「!」

マネジ「短期では稼げても、その後の仕事に影響するわ」

アイドル「…今は」

マネジ「なあに?」

アイドル「今は…イメージを優先させたいです…」

マネジ・社長「「…」」

アイドル「あたし…前のプロダクションで接待しろって言われて…断ったんです…」

マネジ「それでプロダクションを追い出されたの?」

アイドル「はい…」

マネジ「それが今回のことと、どう関係があるの?」

アイドル「えっと…だから…メンバー2は接待の話を受けちゃったんだと思うんです…」

マネジ「それはメンバー2の都合じゃない?あんたが気に病むことはないわ」

アイドル「そうじゃないんです!接待の話がある前にプロダクションの中でいろいろ精神的に追い詰められて…」

アイドル「それで…受けざるを得ないように話を持っていかれちゃうんです…」

マネジ「でもあんたは断った。だったらメンバー2も断れたはずよね?」

アイドル「あたしが断れたのは…接待の話を受けたらどうなるか…先輩歌手さんに教えてもらってたからなんです」

アイドル「…何も知らなかったら…受けちゃってたと思います…だから…メンバー2を責めないでください」

マネジ・社長「「…」」

アイドル「あたしはメンバー2のこと、言える立場じゃないんです。だから…」

アイドル「この仕事は断ってください。お願いします」

マネジ「…ふう。まったくお人よしなんだから…いいわ。断っとく」

アイドル「すみません…」

マネジ「いいのよ。うちもあんたをこんなことに巻きこみたくないし。スケジュールが詰まってるってことで」

社長「そうだね」

アイドル「ありがとうございます」

マネジ「あとはこっちにとばっちりが来ないようにしないとね。社長」

社長「分かってるよ。情報は集めとくから」

マネジ「すみません。嫌なこと頼んで」

社長「いいっていいって」

マネジ「それからさ、彼女と連絡は取った?」

アイドル「いえ、まだ…」

マネジ「仲は良かった?」

アイドル「いえ、あんまり…」

マネジ「じゃあ、メールで“何かできることがあったら連絡して”って言うぐらいにしといたほうがいいわね」

アイドル「え?でも」

マネジ「…メンバー2はもう終わりよ。きっと本人も分かってる」

マネジ「普通さ、大手が相手だと出版社から事前に連絡が来るのよ。“こんな記事を書きます”ってね」

マネジ「で、まずい記事だとストップが掛かる。だからスキャンダルなんかが表に出てくることはないの」

パラッ…

マネジ「ここまで酷い記事、プロダクションが放っておくはずがないのよ。分かるわね?」

アイドル「っ!?」

マネジ「…メンバー2はプロダクションから見捨てられた。そう考えて間違いないわ」

マネジ「そんなときに仲が良かった訳でもないあんたがTELしたら逆効果よ?」

アイドル「でも…」

社長「今彼女のところにはマスコミがいっぱい来てるだろうね。全然気持ちが落ち着かないだろう」

社長「そんなときにTELしてちゃんと話ができると思うかい?」

アイドル「それは…」

社長「落ち着くまで待とう。“人の噂も75日”だよ?」

アイドル「…はい」

~深夜~

アイドル(目が冴えて寝れない…)

ピロリン♪

アイドル「ん?…男さんからの返信か…」Pi

   送信者:男
   件名:Re:どうしよう
   本文:僕もマネジさんと同意見です。
       まず本人が落ち着かないと、余計に混乱するでしょう。
       連絡して欲しい旨メールしているんであれば、
       二日は連絡を待ったほうがいいかと。
       三日目になっても連絡がなかったら、TELしたらどうでしょう?
       何があっても落ち着いて話してくださいね?
       相手のほうが不安だと思いますから。
       それでは、おやすみなさい。

アイドル「…三日目にTEL…か」

アイドル「…そうだね。今は落ち着かなきゃ…」

アイドル「…ふぁああ…あたしも落ち着いたら眠くなっちゃった…寝ようっと」

~2日後・民宿~

ガララ

マネジ「お風呂上がったよー」

アイドル「あ、はーい。お布団引いておきました」

マネジ「お、ありがと」

アイドル「明日は刑務所の慰安訪問か…」

マネジ「怖い?」

アイドル「あ、いえ」

マネジ「心配しなくても大丈夫だって。それに、こういうのが後になって結構効いてくるのよ?」

アイドル「え?何に効くんですか?」

マネジ「刑務所にはどんな人が入ってる?」

アイドル「そりゃあ…犯罪者とか?」

マネジ「そうね。で、明日行く刑務所には、あるマルボーの大物が入っててね」

アイドル「マルボーって…もしかして…」

マネジ「そう。で、言っちゃ悪いけど…その人に顔を売っておけば、役に立つこともあるって…ね?」

アイドル ジー

マネジ「…あーもう!分かった、分かったわよ。実はうちの事務所にも結構嫌がらせがあってね」

アイドル「やっぱりそうですか…すみません、あたしのせいで」

マネジ「あんたのせいじゃないから。まあ、それでこの仕事を取ってきたんだけどさ」

マネジ「あんたには悪いんだけど…握手会も設定してるんだわ」

アイドル「はあ…」

マネジ「ついでにツーショット写真でも取って事務所に“慰安訪問記念”って飾っておけば魔除けになるかな?ってね?」

アイドル「魔よけって…」

マネジ「ってことで、これからは慰安訪問の仕事も増えるよ。覚悟しといてね?」

アイドル「あ、はい」

マネジ「よしよし…じゃ、あたしゃ寝るわね。おやすみ」モゾモゾ

アイドル「はい。おやすみなさい」

ピロリロリン♪ ピロリロリン♪

アイドル「電話?こんな時間に誰だろう…え?」

スマホの表示:メンバー2

マネジ「誰からぁ?」

アイドル「あ、メンバー2です」

ガバッ!

アイドル「…」

マネジ「…どうしたの?早くでなよ。あたしゃ外にでてるからさ」

アイドル「あ、はい…」

マネジ「じゃあねー」ノシ

ガララ

アイドル「…」

Pi

アイドル「も、もしもし?」

メンバー2『…』

アイドル「…メンバー2なの?」

メンバー2『…』

アイドル「…ねえ…何とか言ってよぉ…」

メンバー2『…なんで』

アイドル「え?」

メンバー2『なんであんた、まだ歌ってるのよぉ…』

アイドル「…」

メンバー2『プロダクション追い出されて!ドサ周りして!!そこまでして歌ってたいの!?』

アイドル「メンバー2…」

メンバー2『いい気味だって思ってんでしょ!?あたしがこんな目にあって!!』

アイドル「それは違うよぉ…」

メンバー2『あんたにセンター取られて!ようやくセンターに戻れたのに!!あんなっ!…あ…あん…なことも…ヒック…』

アイドル「…あたしは…なんで歌ってるんだろ…」

メンバー2『ヒック…何それ!?イヤミ?』

アイドル「ううん。歌は好きよ?でも…よくわかんないんだぁ」

メンバー2『あんたバカにしてんの!?』

アイドル「そうじゃないよ。フォー・バイ・エイトに居た時は歌ってるのが気持よかったからっていうのがあったけど…」

アイドル「今は…カラオケ持ってお店の前で歌ったりしてるのが普通なんだよ?」

メンバー2『…』

アイドル「全然場違いなところで歌ったり…自分で電車の切符買って仕事先に行ったり…何やってるんだろうね。あはは」

メンバー2『…何がおかしいのよぉ…ヒック…』

アイドル「…あたしにも分かんないよぉ…でも…笑うしかないんだよぉ…」

メンバー2『だったら!辞めりゃあいいじゃないの!!』

アイドル「そうだね…でも…それでも…信じたいの…」

メンバー2『何を信じるのよぉ…』

アイドル「うん…自分を…まだ辞めたくないって気持ちを…信じたいんだぁ…」

メンバー2『…そんなの…無駄じゃんよぉ…ヒック…』

アイドル「そうかもね…でも…後悔だけはしたくないの…」

メンバー2『!!』

アイドル「あたしね?ほら、性格悪いでしょ?だから…周りが辞めさそうとするほど足掻いちゃうんだよね」

メンバー2『…あんた…ひょっとして…部長達にアレを…』

アイドル「…うん…でも断った…だから今こうして…ね?」

メンバー2『…そうなんだ…あたしは…』

アイドル「それは言わなくていいよ。無理強いとか…事情もあるだろうしね」

メンバー2『うぅ…』

アイドル「だから…今回のこと、他人事じゃないんだぁ…」

メンバー2『ヒック…アイドルぅ…ヒック…』

アイドル「いつでもTELして?この時間なら空いてるから…ね?」

メンバー2『…ありがどお…アイドルぅ…』

アイドル「うん…うん!」
  ・
  ・
  ・

アイドル「…じゃあ、また連絡してね?」

メンバー2『うん…絶対するから…おやすみ…』

アイドル「うん。おやすみ」

Pi

アイドル「…ふぅ。よかったぁ」

アイドル(メンバー2もこれで大丈夫かなぁ…)

ガララ

マネジ「もう終わった?」

アイドル「あ、すみませんでした」

マネジ「いいのいいの。それで…どうだった?」

アイドル「はい。どこかに引っ越して落ち着きたいって…」

マネジ「そう…ま、それがいいだろうね」

アイドル「行き先は言えないって。でも、これからは毎日メールをくれるって約束してくれました」

マネジ「そっか。まあ、これでメンバー2のほうは何とかなりそうかな?」

アイドル「そうですね」

マネジ「じゃ、こっちは明日の仕事に備えて寝ましょ!お肌が荒れちゃう」

アイドル「そうですか?そんなことは…」

マネジ「アラフォー舐めんな!」

~一週間後・事務所~

アイドル「…」

マネジ「まさかこう来るとはねえ…」

社長「まあ、仕方無いかな」

アイドル「すみません…」

マネジ「決まってた仕事がほとんどキャンセルされるとは予想外だったわ」

社長「暴露話の依頼は増えてるから、きっと誰かが手を回したんだろうねえ」

アイドル「そんな…ひどい…」

マネジ「…メンバー2のせいだと思う?」

アイドル「いいえ…」

マネジ「これは罠よ。あんたにメンバー2の暴露話をさせるための…ね」

アイドル「…え?」

マネジ「まったく…人の不幸が好きな連中だこと」ポリポリ

アイドル「…」

マネジ「あんたは気にしちゃダメよ。仕事を取ってくるのはあたしの役目だからね」

マネジ「と言うことで、外回りに言ってきまーす」ガタッ

アイドル「あ、あたしも」

社長「アイドルちゃんはここにいて」

アイドル「で、でも!」

社長「マネジも言ってた通り、仕事を取ってくるのは彼女の役目なんだ。そこに踏み込むのは越権行為だよ?」

アイドル「でも…」

社長「まあまあ。ちょっと変わったお茶が手に入ったんだ。トウガラシ梅茶っていうんだけど、一緒に飲もうよ♪」

アイドル「…はい」

社長「じゃあ、入れてくるね」

パタン

アイドル(どうしよう…)チラッ

スケジュールボード マッシロー

アイドル(なんかもう…あたしも疲れちゃったなぁ…)

~数日後・地方営業の帰りの電車~

カタンカタン…

アイドル(お昼前だからおなかすいたなぁ…)

アイドル(マネジさんは仕事を取るためにあちこち走りまわってくれてるし…)

アイドル(営業の帰りにひとりって…あのとき以来だな…)

アイドル「…」

~とある駅~

アイドル(…来ちゃった)

トテトテトテ

アイドル(駅前も変わってない…久しぶりだな…)

アイドル(もう少し…あの角のところに…)

トテトテトテ ピタッ

アイドル「…あった」

ンガー アイッテマッスアナタノノーソン♪

アイドル キョロキョロ

アイドル(学生さんが何人かいるけど…あの子たちはいないみたいね)

♪~

アイドル(…あ、これ最新のあたしの曲だ)

アイドル「…えへへ」

トテトテ

アイドル(…あ)

  ---フォー・バイ・エイト公式ドリンク!アイドルも飲んでまーす♪---

アイドル(まだ貼ってあるんだ。あの広告…)

アイドル(あはは。大分くたびれてるけどあのときのままだ。懐かしいなあ…)

キョロキョロ

アイドル(男さん、どこだろ?)

トテトテトテ

アイドル(やっぱりいない…またバックヤードかな?)

ノゾキ

アイドル(いないなあ…しょうがない。飲み物でも買って帰ろう…)

パタン トボトボ…

アイドル「すみませーん。レジして…え?」

レジの後ろの壁:集合写真

アイドル(…あの時の写真だ!)

アイドル(すごい…大きく引き伸ばして…何かいっぱい貼ってある…付箋紙?)

  「今度の曲サイコーです!」
  「応援してます!」
  「頑張ってください」
  「この店でファンになりました!」
  「また来てください!」
   ・
   ・
   ・
アイドル(こ、こんなにいっぱい…みんな応援してくれてる…あ、あの一番大きいの…)

  「あなたの姿は僕の元気です。あなたの歌は僕の支えです。今までも。これからも。ありがとう。 男」

アイドル「!?」

アイドル(あたし…勘違いしてた…ファンなんて移り気で…だから…)

アイドル(あたしに飽きたら…すぐに居なくなるって…歌だって…すぐに飽きられるって…そう思って…)

アイドル(だから…飽きられないように…衣装を変えて…新曲もすぐに出そうとして…でも…違ったんだ!)

アイドル(そういう人たちも居る…でも…あたしの歌を励みにしてくれる人も居るんだ!)

アイドル(あたしはそういう人たちのことも…一緒くたにして見てたんだ…)

アイドル(“ファンなんて飽きっぽい集団”だなんて…“飽きられる前に新たな刺激を”だなんて…)

アイドル(そんなこと…しなくても良かったんだ…)

アイドル(本当のファンは…ずっとあたしのこと、見ててくれてるんだ)

アイドル(失礼な話だよね。ファンあってのあたしなのにさぁ…)

アイドル(あたしはファンのこと…ちゃんと考えたことがなかったなんて…恥ずかしいよ…)ポロッ

バタン

男「あ、ッシャイッセー…え?」

男(なんか…オンナの子が顔を隠して泣いてるけど…どうすりゃいいの!?)

アイドル「…グスッ…あ」

男「…へ?アイドルちゃん!?」

アイドル「男さぁあん!!」ダキッ

男「おわっ!ちょっ!!危ないって!!」ギュッ

アイドル「…ヒック…ありがとう…ありがとう男さん…」

男「…へ?」

アイドル「だから」

アイドル「…あたし…やっと分かった…男さんのおかげです…」

男「えっと…あの…状況がぜんぜん飲み込めてないんですけど…」

ガバッ

アイドル「えへへ…男さん。あたし、もう一度やり直します。見ててくれますか?」

男「え?そ、そりゃあ…もちろん!」

アイドル「ありがとうございます」ペコッ

男「え?あ…いや…」

アイドル「じゃあ、失礼します!」

ンガー

男「…あ、ペットボトルの代金…まいっか」
  ・
  ・
  ・

アイドル(もう一度…もう一度やり直す!自分のためじゃない、あたしの歌を待ってる人たちのために!!)

アイドル(あたしの歌を待ってる人たちのために…恥ずかしくない自分になろう!)

アイドル「…ここに来てよかった…」

アイドル「…すぅ~~~…はぁ~~~…よしっ!早く帰ろう!」

~ドサ周り中~

:某レンタル屋での店頭営業:

アイドル「聴いてくださってありがとうございます。これ、歌詞カードです。良かったら~~~」
  ・
  ・
  ・
:高校の文化祭:

アイドル「こんにちはー!今日はお呼びいただいてありがとうございまーす」ノシ

パチパチ…

アイドル「…もうね、アイドルって誰?とか言う人もいるかもだけど、聴いてください~~~」
  ・
  ・
  ・
:ショッピングモールのイベントスペース:

アイドル「♪~…ありがとうございました!」ペコッ

パチパチパチパチ ガンバッテネー

アイドル「はいっ!がんばります!!」ニコッ

マネジ(あれ…営業スマイルじゃないよ…ここ最近のあの子…すごくいい!)

~車での移動中~

ブロロロ…

アイドル「♪~」

マネジ「…それ、何の歌?」

アイドル「え?」

マネジ「さっき唄ってた歌よ。なんて歌?」

アイドル「…あ、あれは即興の歌ですよ」

マネジ「そうなの?」

アイドル「はい」ニコッ

マネジ(おーおー、いい笑顔しちゃって)

マネジ「…ねえ、さっきの歌、もう一度聴かせてくれない?」

アイドル「いいですけど?」

マネジ(スマホのボイスレコーダー機能を…)Pi

マネジ「お願い」

アイドル「はい。♪~~~」
  ・
  ・
  ・

~翌週~

アイドル「…はい?」

マネジ「だからさ、この間車の中で何か歌ってたでしょ?あの時の歌でデモテープをつくろうって話になって」

アイドル「え?…ちょっと待ってください!あれはただの即興で…」

マネジ「五日後、スタジオ借りたからね。それまでにこのテープで曲を覚えといてね?」

アイドル「で、でも…」

マネジ「あんた、才能があるんだよ。あんたの歌を聞いて、事務所のみんなが“これ売りたい!”って言ったのよ?」

アイドル「!?」

マネジ「みんなの希望、叶えてやってよ。ね?」

アイドル「…はい!」

~数週間後・事務所~

ガチャッ

アイドル「おはようございます!」

社長「おはよう。今日も元気だね」

アイドル「はい。そういう社長さんもご機嫌みたいですね」

社長「ああ。アイドルちゃんの仕事も大分増えてきたからねぇ」

ガチャッ

マネジ「おはよー」

アイドル「あ、おはようございます」

マネジ「あんたさ、“司会者”って知ってる?」

アイドル「え?…あ、はい。以前一緒に仕事をしたことがありますけど」

マネジ「そっか」

アイドル「あの…それがなにか?まずいことになったとか…」

マネジ「そうじゃないんだけど…なに?あんた、まずくなるようなことしたの?」

アイドル「あ、あはは…」

マネジ「…“司会者”がね、ラジオのパーソナリティをしないかって言ってきたのよ」

アイドル「…え?」

マネジ「“中央でラジオの話があるんだけど、自分は今の地方TV局で手一杯だから誰か推薦してくれないか?”ってね」

アイドル「えっと…なんで“司会者”さんが…」

社長「“司会者”の奥さん、うちの事務所のタレントだったんだよ。だからね、うちとも係わりがあるんだ」

アイドル「そうだったんですね…」

マネジ「で、あんたの返事を聞きたいんだけど。やる?やらない?」

アイドル「え?でも…あたしがやってもいいんですか?」

マネジ「いいにきまってんじゃん。実はね、“司会者”からあんたの名前が出てたのよ」

アイドル「え?な、なんで!?あたし、あの人に嫌われて…」

マネジ「聞いたわよ。あんた、プロとしての自覚がないって言われたんでしょ?」

マネジ「でもさ、最近いい顔つきになってきてさ、それを“司会者”が見て、あたしに相談してきたのよ」

マネジ「まあ、嫌なら止めてもいいんだよ?せっかくのレギュラーなんだけどねぇ」

アイドル「…ずるいですよぉ。そんな言い方されたら断れないじゃないですか」

マネジ「じゃあ、あと5分で仕度して。ラジオ局に行くよ」

アイドル「はいっ!」

~数ヵ月後・ラジオ局~

アイドル「時刻は午後4時を回りました。おしゃべりエフエム、パーソナリティーはおしゃべり大好き!アイドルでお送りいたします♪」

♪~

アイドル「…はい!始まりましたおしゃべりエフエム、今日も元気にいきましょう。まず最初の葉書は~」

マネジ「…ふっ」

CMハイリマース

アイドル「ふぅ…」

マネジ「今日も絶好調ねぇ。はい、ドリンク。番組のスポンサー商品よ」

アイドル「あ、ありがとう…あ」

マネジ「ん?どうしたの?」

アイドル「前にね、コンビニでこのドリンク買おうとして、お金払わないで出てきちゃったことがあるんですよ」

マネジ「万引きじゃん!」

アイドル「あははは。そうですよねぇ。そのあとすぐごめんなさいメールして、お金も郵送したんですけどね」

CMアケマース

アイドル「あははは。さっきマネージャーさんと話してたんですが、今ね、ドリンクって商品を飲んでたんですけど、あたし前にね、これを買おうとして、うっかりお金を払わないで店を出ちゃったんですよねぇ。それぐらいおいしいんですよ。あたしのオススメです♪」

マネジ(やっぱりこの子、トークもうまいわ。ラジオはアタリかもね)
  ・
  ・
  ・

アイドル「それでは!ゲストコーナーです。今日のゲストは…フォー・バイ・エイトの皆さんでーす!イエーイ!!」

「「「こんにちはー」」」

アイドル「…はいっ!フォー・バイ・エイトの皆さんですけどもぉ、全員だと入りきれないんで…スタジオがちっちゃいからね」

「「「あははは」」」

アイドル「ってことで!スタジオには代表して三名の方に来ていただきましたー!さっそく自己紹介をお願いします」

メンバー1「はい。フォー・バイ・エイトのセンターをやってます、メンバー1です」

メンバー3「フォー・バイ・エイトのフロントやってます、メンバー3です♪」

モブメンバー「後衛をやってます、モブメンバーです」

アイドル「そして、元センターのアイドルでーす」

アイドル・メンバー3、モブメンバー「「あははは」」

メンバー1「…」コホッ

メンバー3、モブメンバー「「っ…」」

アイドル「…さて!フォー・バイ・エイトの皆さんですけども。今は…全国ツアーの真っ最中ですよね?」

メンバー1「はい。この3ヶ月で全国7箇所でステージをやります」

メンバー3「みんなー、見に来てくださいねー」

アイドル「忙しい中、わざわざありがとうございます。今は…どこだっけ?」

メンバー1「今は某アリーナでやってるんですよ」

アイドル「うわー…やっぱりすごいなぁ。盛り上がってるんでしょ?」

メンバー1「ええ。ファンの皆さんの熱気で毎回盛り上がってます」

アイドル「いいなぁ。行ってみたいなぁ」

メンバー3「はい。ぜひ」

アイドル「うん。行かせてもらうね。じゃあ曲の紹介です。フォー・バイ・エイトで、“体育館裏LOVE”です」

♪~

アイドル「…こうやって話すの、あたしがフォー・バイ・エイトじゃなくなってからは初めてだね」

メンバー1「そうね。アイドルには苦労させられたわ」

アイドル「ごめんなさい。あの時のあたし、我侭で最悪だったもんね。メンバー1にもすっごい迷惑かけちゃってたよね」

メンバー1「…恨んでないの?」

アイドル「え?なにを?」

メンバー1「だって、わたしがあなたを追い出したようなものでしょ?」

アイドル「そうかな?」

メンバー1「だって!あのあとすぐにステージにも来なくなったし、気がついたらソロになってるし」

アイドル「きっと時間の問題だったと思うよ?遅かれ早かれこうなってたんじゃないかな?」

メンバー1「…最近なんでしょ?ちゃんと生活できるぐらい稼げるようになったのって」

アイドル「あははは。そうなの。よく知ってるねえ。やっと普通の生活が出来るようになったんだぁ」

メンバー1「住んでるところも共同アパートだって聞いたけど?」

アイドル「そうそう。学校の寮みたいなとこなの。だから遊びに来て欲しいけど無理なんだぁ」

メンバー1「…なんでよ」

アイドル「え?」

メンバー1「なんであなた、そうやって笑ってるの?辛かったんでしょ!?苦しかったんでしょ!?恨んでないなんて嘘よ!!」

アイドル「いや、あたしはホントに…」

メンバー1「そんな目にあってるのに!どうしてっ!?」

メンバー3「ちょっ…メンバー1!?」

メンバー1「わたしだってこんなに頑張ってるのに!メンバー2にセンターを取られて!!流出事件でやっとセンターになって!!」

メンバー1「だけどイメージダウンしちゃって!それを何とか盛り返して!!ようやくここまで来たのよ!?」

アイドル「…うん」

メンバー1「わたしはずっと頑張ってきた!あなたやメンバー2のおかげで!しなくてもいい苦労をしてきた!!」

メンバー1「だからあなたが憎い!!メンバー2が憎い!!なのにあなたは!!なん…なんでそんなにっ!…」

アイドル「メンバー1…」

メンバー1「そんなに…笑ってるのよぉ…」グスッ

アイドル「…ごめんね?でもさ…」

メンバー1「…ヒック…ヒック…」

アイドル「…もうね、笑うしかなかったんだぁ。仕事もお金も、住むところもなくなっちゃってさぁ…」

アイドル「でも、このまま負けたくない!って思ってさぁ…必死に仕事を探して…地方営業してさぁ…」

アイドル「フォー・バイ・エイトを出たせいで、いろんな苦労があって…いろんなことが分かって…」

アイドル「どうしようもなくなって…もう辞めようかなーって思ったこともあるんだよ?」

メンバー1「辞めればよかったのよ!」

メンバー3・モブメンバー「「メンバー1が怖いですぅ…」」ガクブル

アイドル「…でもさ、そんなときでも…あたしにはファンが居たんだ…」

メンバー1「…え?」

アイドル「こんなね、どうしようもなく落ちぶれたあたしなのにさ…目を輝かせて話しかけてくるの」

アイドル「それを見てね、あたしはまだやれるって思ったんだぁ。だから今まで続けてこられたの」

メンバー1「…」

~♪…

アイドル「えー…フォー・バイ・エイトで、“体育館裏LOVE”でした。そういえばさ、メンバー3って、ちょっとは大きくなった?」

メンバー3「あ、はい!今78のBです!!」

アイドル「それブラのサイズ!あたしが聞いたのは身長のこと!!」

メンバー3「しんちょう?…あ//今の無し!無し!!」

アイドル「えー…ただいま非常に… レ ア な情報が流れてしまいました。耳にされた方は…ラッキーでしたー!」

メンバー3「いやあああ!!」

メンバー1 クスッ

~数週間後・事務所~

アイドル「…はい?」

マネジ「だから、ある番組のスポンサーがね、あんたの歌をドラマの主題歌にってオファーがきたの。あんたの歌、地味に売れてるからねえ」

アイドル(じ、地味に売れてるって…)

社長「全国ネットのドラマだからねえ。宣伝効果抜群だよ!?」

マネジ「最近はさ、バラエティーみたいな音楽番組しかなくってさ、しかも出演者も偏ってるし」

マネジ「おかげで若者の音楽離れが起こっててさ…いくら宣伝しても、歌なんて“聴いてナンボ”だからねえ…」

社長「そうそう。TVとかネットとか、とにかく試聴してもらわないと、歌の良し悪しなんて分からないしねえ」

マネジ「だからさ、ドラマで使ってもらえるんなら、こっちとしても宣伝効果が期待できるし万々歳なんだけどね」

アイドル「そうですね…」

マネジ「で、どうする?」

アイドル「あ、もちろん受けます」

マネジ・社長「「へ?」」

アイドル「え?なんかおかしかったですか?」

マネジ「いや…やけにあっさり決めたのね…」

アイドル「だって、あたしの歌を気に入ってくれたんですよね?だったら断る理由はないですよ」

マネジ「ドラマの内容も確認してないのに?」

アイドル「あ、それはまあ…あの、変なドラマじゃないですよね?」

マネジ「えーっと?…ん、とりあえず大丈夫そうね」

アイドル「じゃあ、いいです」

マネジ「ん、了解」

~翌週・ラジオ局~

アイドル「はい、はじまりましたアイドルのおしゃべりエフエム、今日はですねえ…いきなり番宣です!」

アイドル「実は!なんとなんと!!わたくしアイドルの歌がドラマの主題歌になります!いえーい!!」

アイドル「××テレビの“ハッピーゴーラッキー”ってドラマなんですけどもぉ」

アイドル「これね、変な男にばっかり惚れる女のお話なんですねぇ。なんで?って思うんですけどもね」

アイドル「ドラマ自体はコメディータッチで笑っちゃう内容なんです。皆さん、ぜひ見てくださいね?」

アイドル「と!いう訳で!!今日の一曲目はドラマの主題歌、“あなたに逢えて”です。聴いてください」

♪~
  ・
  ・
  ・

~♪…

アイドル「…“あなたに逢えて”でした。んー、こうやってね、自分の歌を聴くと…」

アイドル「なんて言うんだろ?懐かしい気持ち?なんかそんな気持ちになりますねえ…」

アイドル「あ、ディレクターがカンペ出してますねえ。どれどれ?」

アイドル「…え?わたしの男運ですか?んー…男運ねえ…どうだろ?あ、でも悪く無かったですよ?」

アイドル「フォー・バイ・エイトを辞めて…もう全っ然売れなくて…陰口叩かれたりして…ねぇ?」

アイドル「もう引退しようか!なんて考えてたくらいどうしようもないときにね、出会った人…人たちが居て…」

アイドル「んー…その人たちのおかげで…ここまでこれたって言うか…」

アイドル「うん、なんだろ?あの人たちはわたしにとって、んー…」

アイドル「やる気を出させてくれたり…大事なものを思い出させてくれたり…」

アイドル「…とまあ、そんな感じで!ではCMです」

ガチャッ

マネジ「アイドル。ちょっと」

アイドル「なんですか?」

マネジ「あんたねえ、“好きな人がいる”みたいな発言はやめなさい。週刊誌が適当なこと書くよ?」

アイドル「あははは。好きな人はいますよ?」

マネジ「え?」

アイドル「今のあたしがあるのは…マネジさんや社長さん、それにファンのみんなのおかげですもん…みんな大好きですよ?」ニコッ

マネジ「あんたって子は…あははは」

アイドル「あははは」

【エピローグ】

~数年後・某アリーナ~

アイドル「…」

  送信者:男
  件名:ありがとうございます
  本文:チケット届きました。ありがとうございます。
      必ず行きます!なにをおいても行きます!!
      店のほうは幸いにも妹とその彼氏が手伝ってくれてますので
      心配無用です。
      今から当日が楽しみです。
      アイドルさんもお体には気をつけて、頑張ってください。

アイドル「…うん、頑張る。見ててね?」

マネジ ソワソワ…

アイドル「どうしたんですか?さっきからそわそわして」

マネジ「だってさぁ…」

アイドル「あははは。歌うのはあたしなんですから。落ち着いてください」

マネジ「無理!うちみたいな弱小事務所がこんな大きな会場でイベントするのなんて初めてなんだよ!?」

マネジ「あんた、こんな雰囲気の中でよく落ち着いていられるねぇ…」

アイドル「あははは。フォー・バイ・エイトの時に経験してますから」

マネジ「そういやそうだった…うっ」

アイドル「大丈夫ですか?」サスサス

アイドルー ザワザワ…アイドルチャーン

スタッフ「そろそろ時間です」

アイドル「あ、はーい」

マネジ「いよいよだね…」

アイドル「はい…あの…」

マネジ「ん?」

アイドル「みなさん、ありがとうございます」ペコッ

マネジ「ちょっと。何改まってんの?」

アイドル「だって…皆さんのおかげでここまでこれたんですから」

アイドル「マネジさんやスタッフのみんな、社長さん、そしてファンのみんな…どれが欠けても今のあたしは無かったんです」

アイドル「…そして今日、あたしの25歳の誕生日に…こんな大きなイベントを用意してくれて…感謝してます」ペコッ

一同「「「…」」」

アイドル「…よし!じゃあ…行ってきます!!」

マネジ「おう!しっかりやって来い!!」

アイドル「はいっ!」

トテテテ…

ウォーーー!!!! アイドルー!!!!

アイドル「みんなー!行くよー!!イエーイ!!」

イエーイ!!
  ・
  ・
  ・

社長「…あの子、大化けしたね」

マネジ「あの子の実力だったら、これぐらい当然ですよ」

社長「プロダクションからなんか言ってくるかと思ったけど…結構効いたみたいだね、あの魔除け」

マネジ「そうですねー。アレ見たらさすがにちょっかいは出せないでしょ」

社長「マネジ君の作戦勝ちだね」

マネジ「…それもあの子の実力ですよ。さ、あたし達もやることやりましょ」

社長「そうだね。最後まで気を抜かないようにしないとね」
  ・
  ・
  ・

アイドル「…えー、次の曲で最後になります。この曲は…あたしが頑張るきっかけをね、歌ったものなんです」

男「アイドルちゃーん!」

アイドル「あたしね、ソロになってからしばらく地方とか回ってたんですよ」

アイドル「その時にあたしを勇気づけてくれたコンビニがあって…そのおかげで今のあたしがあるんです」

男「…へ?」

アイドル「だから」

アイドル「この曲は…そのコンビニの人たちに捧げます。それでは聞いてください。“あなたに逢えて”」

男「…」

♪~

あなたに逢えて 本当によかった

  ---わがままだった

何もかも無くして ひとりになって

  ---独りよがりだった

ようやく分かったの みんなが優しくて

  ---王様気取りだった

いい気になってて わがまま言って

  ---気がつけば孤立していた

周りのことなんて 見ることもなくて

  ---道具にされそうになった

なんでもできると思ってた ひとりでも大丈夫だって

  ---ひとりになった

でもそれは間違いだったの

  ---拾われた

気がついたら 一人っきりで なんにもできなくて

  ---自分のために頑張った

何もかもなくして 悲しくて 寂しくて 落ち込んだりして

  ---でもそれは間違いだった

だけどあなたは笑って迎えてくれた わたしを見ていてくれた

  ---応援してくれる人がいる

自分で自分を嫌いになって そんなわたしを受け入れてくれた

  ---味方でいてくれる人がいる

あなたの元気はわたしの元気 あなたの言葉はわたしの支え

  ---必要としてくれる人がいる

あなたがいたから あたしは変われたの

  ---その心強さを知った

ありがとう ホントによかった

  ---初めて人のために頑張ろうと思った

♪~

  ---初めて人の役に立ちたいと思った

アイドル ニコッ

  ---それを気付かせてくれた人がいる

男(え!?こっちを…ていうか俺を見てる!?)

  ---だから…

アイドル「あなたに…逢えて」♪~

~END~

終わったー!
芸能界なんてよく知らないもんで、妄想炸裂のSSになってしまった…orz

明日にでも後日談を投下して、このスレは終わりにしますね

このような駄文にお付き合いいただき、ありがとうございました

>>ALL ありがとうございます

おまけ、いきますね

【後日談】

~4年後・事務所~

マネジ「ねえ、本気なの?」

アイドル「はい。あたしももう29だし、そろそろ違うこともしたくって…」

マネジ「ホントにそれでいいの?」

アイドル「はい。ファンのみんなには申し訳ないけど…そろそろ体力的にもきつくなってきたし…」

マネジ「…それが理由?」

アイドル「それだけじゃないですよ?ただ…」

マネジ「ただ?」

きたか!

アイドル「あたし、18でこの業界に飛び込んで、それからずっと、遊んだりとかしなかったじゃないですか」

アイドル「だから…今のうちしか出来ないことをやってみたいって言うのもあるんです」

マネジ「…まあ、あちこち飛び回ってて、仕事ばっかだったもんね」

アイドル「…マネジさんにはホントに感謝してます。あのとき…あたしを拾ってくれて…」

マネジ「よしなって。あんたはまだ金になる。そう思ったから面倒を見たのよ」

アイドル「それでも…ありがとうございます」ペコッ

マネジ「…」

>>204 はいwww

アイドル「マネジさんはあたしにとって、とっても大事な人です。でも…やっぱりあたしは…」

マネジ「…わかった!社長にはあたしから言っとくわ」

アイドル「すみません。ありがとうございます」

マネジ「…でも!あんたもちゃんと言うんだよ?それぐらいのけじめはつけなさい」

アイドル「はい!」

~アイドルの送別会~

マネジ「みんな揃った?」

スタッフ「こっちオッケーで―す」

社長「グラスそっちに回して」

マネジ「…もういいかな?ではーっ!アイドルちゃんの送別会を始めまーす!!」

マネジ「まずは社長から一言!どうぞ!!」

社長「えー、アイドルちゃんがうちに来て7年ちょっと、その間に色々なことがありました」

社長「それまでは新人をデビュー出せることなんてめったになかったうちの事務所なんですが」

社長「ここ数年で売れっ子3人を抱える事務所に生まれ変わりました」

社長「事務所も貸し部屋だったのが、ついにビルのフロア一つ借りるまでになりました!」

マネジ「相変わらずあのボロビルだけどね」

社長「それを言うなって。それもこれも、アイドルちゃんのおかげです」

アイドル「そんなことないですよぉ」

社長「いやいや。アイドルちゃんに憧れて、うちに世話になりたいって子ばっかりなんだよ?」

マネジ「まあ、売れっ子になったのは3人だけどね」

社長「うちの規模で3人も売れっ子を抱えてるっていうのもすごいよ?」

マネジ「予備軍も15人ほどいるしね」

社長「そのうち何人がマネジくんの地方巡業を乗り切れるか…」

マネジ「何言ってんですか。今売れてる子たちも地方巡業で生き残った猛者でしょーが」

ヤイノヤイノ

スタッフ「まーた始まった。社長とマネジの漫才が」

売れっ子1「ほーんと。毎回毎回、飽きないわねえ」

売れっ子2「でも面白いよ?」

売れっ子3「それを毎回楽しんでるあたし達も飽きないわねえ」

アイドル「あははは。そうだねー」

売れっ子1「あ、アイドルさん。グラスが空いてますよ」

アイドル「あ、じゃあハイボールお願い」

売れっ子1「はーい。ちょっとお姉さーん」
  ・
  ・
  ・

アイドル「おばちゃんも来てくれてありがとう」

管理人「まあね。あんたの新しい旅立ちだもの」

アイドル「おばちゃんにはホントにお世話になりました」ペコッ

管理人「いいのいいの。あたしにとってあんたは娘みたいなものだもの」

アイドル「そうだねー。ドサ周りしてた時はホンットに助かったよ。洗濯ものとか繕いものとか」

管理人「…また顔を出しておくれよ?」

アイドル「うん!絶対顔出すからね!!」

管理人「あんたがいなくなったら寂しくなるかなって思ったけど、あの子たちがねえ…」

予備軍‘s「「「お世話になってまーす♪」」」

管理人「…ホント、休む間もないよ。あははは」

アイドル「そうですね。あははは」

ピロリン♪

アイドル「あ、メール」

  送信者:メンバー2
  件名:今日で引退
  本文:とりあえす、お疲れさん。
      今はバタバタしてるだろうから
      落ち着いたらまた話をしようね。

アイドル「…えへへ」

管理人「誰からだい?」

アイドル「あ、友達です。“お疲れさん”って…“落ち着いたら話しましょう”って」

管理人「そうかい。いい友達なんだねえ。大事にするんだよ?」

アイドル「えへへへ。はい」

管理人「で?これからどうするんだい?」

アイドル「うん。一番恩返しをしたい人のところに行こうって思ってるの」

管理人「それって…彼氏かい?」ニヤニヤ

アイドル「うーん、どうかなー。あははは」
  ・
  ・
  ・

マネジ「…さて!宴も酣ですが、ここで本日の主役のアイドルちゃんに御挨拶していただきましょう!!どうぞ!!」

アイドル「えー、ご紹介にあずかりました、アイドルです」

アイドル「本日はお忙しい中、あたしの送別会に来ていただいて、ありがとうございます」ペコッ

アイドル「今回、あたしの我儘で引退することにしました」

アイドル「それでもこうやって送り出してくれる皆さんに感謝します」ペコッ

アイドル「…前のプロダクションを解雇されて…この事務所に拾われて…」

アイドル「途中で辞めようかって思ったこともありましたがこうしてずっとやってきて…」

アイドル「おかげ様で今日、こうして皆さんに送りだして貰えることができました」

アイドル「売れっ子1さん。売れっ子2さん。売れっ子3さん。予備軍の皆さん。この事務所のこと、よろしくお願いします」

売れっ子1「まかして下さい!」

売れっ子2「あたしも途中でやめようって思ったけど、アイドルさんのおかげでここまでやってこれたんです」

売れっ子3「そうですよ。ドサ周りはきつかったけど、アイドルさんもやってたんだって聞いて…そのおかげで頑張ってこれたんですから」

予備軍「「「あたし達もがんばりまーす!」」」

アイドル「みんな…ありがとう…」ウルッ

社長「…では!そろそろ一本締めといきますか!!ぃよーおっ!」

パン!

アイドル「ありがとうございました」ペコッ

パチパチパチ

~数日後~

男「おーい妹。ちょっと店番頼む」

妹「えー!?兄貴がしなよー」

男「二人しかいないんだから協力しろよ」

妹「バイト雇えばいいじゃん。あたし新婚だから、毎日は手伝えないんだからね?」

男「募集してっけど希望者がいないんだよ」

妹「そりゃあねえ。こんな田舎のコンビニでバイトしてたら、知り合いばっかり相手にするからめんどっちいし」

男「と言う訳で、店番よろしくな」

妹「こんな天気のいい日に店番なんてやだー!」

男「じゃあお前、外でゴミ箱整理してくれるか?」

妹「いやー店番サイコー!いってらっしゃーい」

男「まったく…」

ンガー

男「まぶしい…」

チラッ

「バイト募集!時給750円から。高校生以上~~~」

男(ここは若いやつはみんな町に行っちまうからなぁ…貼っても無駄か…)

男「…さて!ゴミをまとめますかねえ」
  ・
  ・
  ・

ガサガサッ ガサッ

男「…ふう。あとはこのゴミ袋を裏に持って行って…」

ガサガサガサ…ドサッ

男「これでよし…っと。あとは店の前を掃いて…忙しいなあ…」
  ・
  ・
  ・

男「…これで終わりだな」

ンガー

妹「あ、いたいた。ほれ、アイス」ポイッ

男「おわっとっと!アブねえなあ。急に投げるなよ。落とすとこだったじゃねーか…」

妹「いいひゃらいいひゃら」

男「ったく…ん、冷てー!あ、そうだ」

妹「ん?なあに?」

男「あとでさ、店の中の例のポスター、貼り替えるから手伝ってくれ」

妹「…え?」

男「もう何年も前にキャンペーンは終わってるしな」

妹「…そっか。うん、いいよ」

男「俺の部屋に飾るからキレイに剥がすんだぞ」

妹「最低だこの兄貴」

「あの~すみませ~ん。このバイト募集って…まだいけますか?」

妹「あ、はーい。ほらバカ兄貴、バイト希望者だよ!」

男「めずらしいな。こんな田舎…で?」

アイドル「ここで雇ってもらえませんか?」ニコッ

男 コウチョクー

妹「あ!アイドルさん!!いつ来たんですかあ!?」

アイドル「あははは。久しぶりだねぇ、妹ちゃん」

妹「こらバカ兄貴!アイドルさんじゃん!!ちゃんと挨拶しなよ!!」

男「…び」

アイドル・妹「「び?」」

男「…びっくりしたぁあああ!!!」

アイドル ビクッ

スコーン!

男「がっ!」

妹「落ち着け!!」

アイドル「あ、あの…ホウキの柄はさすがに痛いんじゃ…」

妹「いいんですよ。これぐらいしないとコイツはわかんないんですから」

男「分かるわ!」

アイドル「あ、男さん、大丈夫ですか?」

男「あ、大丈夫です。あははは…いてっ」

アイドル「あ、この村に引っ越してきました、アイドルと言います」ペコッ

男「はい?」

妹「アイドルさん、引っ越してきたんですか!?こんな…何にもない田舎に!?」

アイドル「ええ。芸能界も引退したし、しばらくはのんびり過ごそうと思って」

アイドル「それで、あたしが知ってる中で一番のんびり出来そうなところがここだったの」

妹「そうだったんですね。あたしは大歓迎ですよ♪」

男「お、俺も!歓迎します!!」

アイドル「ありがとう。でもね、何にもしないとすぐに飽きちゃいそうだし…」

アイドル「何かしたほうがいいのかなーって思ってたらバイト募集の張り紙があったから…雇ってくれませんか?」

妹「もちろんですよ!ねえ!!兄…貴?」

男 コウチョクー

アイドル「…ダメ…ですか?」チラッ

男 ブンブンブン!

妹「首がもげるって!」パコーン!

アイドル「…塵取りっていい音するんですね」

男「あ、あのっ!こここ、こちらこそよろしくお願いします!!」

アイドル「よかったあ!じゃあ、早速お店の中に」

男「…へ?」

アイドル「だから」

アイドル「御指導、よろしくお願いします。男さん♪」ニコッ

~【後日談】 END~

これで終わりです

なお、html化は20日に出します

ありがとうございました

乙だ>>1愛してるぜwwwwww

乙カレー特盛にカツもつけてやる!

素晴らしかったよ

>ALL ありがとうございます

>>225 (//▽//)

>>226 イタダキマース♪(^¬^)ジュルリ

来てたのか…
乙でした

毎度終わったあとに気付くんだよな
これから見ますわ

>>236 乙ありがとうございます

乙!
スレで読めたの久しぶりでなんだか嬉しい

ところでまだ続く?続くなら張り付きます

>>239 乙ありがとうございますwww
次回作は…どんなのにしようかな?


次回はファンタジーとかどう?

ウリナラファンタジー?w

>>243
    /~~/
    /  /     パカッ
   / ∩∧_,,∧

   / .|<丶`∀´> 呼んだニカ?
   // |   ヽ/
  " ̄ ̄ ̄"∪

>>242 乙ありがとうございます
ファンタジーですか…φ(.. )メモメモ

>>243>>244


          /|  ∧_∧
         く/\(・∀・ )
       ____(\ ∪)
     /゚    ゚/(__(_つ
   /。   。/
  " ̄ ̄ ̄ ̄"

魔法とか

>>1 乙です
アイマスとかそっち系かと思って開いたら違ったけど良SSに巡り会えた事を感謝

レス>>100 を見て、誰??と思ったのは俺だけの秘密ww

おつおつ
>>1の作品はいくつか読んだ事あるわ
どれも良いよな

>>246 魔法…ファンタジー…うーん…

>>247>>248 乙ありがとうございます

イチャイチャしてたり男と女が結ばれるエンドなら俺は無条件で喜びます

>>250 イチャイチャ…結ばれる…うーん…

俺は>>1が思い立った時に>>1が書きたい物を投下してくれればそれでいい

他者の意見は貴重かもしれないが変に意識しすぎると良くないんじゃないか

何にせよ、期待してまっせ

乙です
ダメ人間が生まれ変わるSSとか良い話多過ぎる

>>252 お気遣いありがとうございます
ご意見は参考になるので歓迎ですよ
ただ、それを書くかどうかは構想次第なんです
いい構想ができれば書きたいですねwww

>>253 プレッシャーがwww

>>254 ありがとうございます

では、そろそろhtml化依頼してきますね

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom