春香「ぷろりゅーさん?」(143)

----とある街の通り----

女の子「……」オロオロ

女の子「お母さん…?」

女の子「……どこ?」

P「……」

P(迷子…だよな?)

女の子「……」ウルウル

P「ねぇお嬢ちゃん」ポン

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1342519832

女の子「えっ? あ、はいなんですか?」ウルウル

P「お母さん達とはぐれちゃったのかな?」

女の子「……はい」コク

P「そっか…お名前は?」

女の子「あ、天海はるかです。6才です」

P「春香ちゃんか、礼儀正しいんだな」

春香「え?…えへへ、ありがとうございます」

P「それで、春香ちゃんはどこでお母さん達とはぐれたのかな?」

春香「えっと……そのお店のテレビ見てて、きづいたらわたし一人で…」

P(テレビ……なるほど、つい見入っちゃったんだな…)

P「ふむ。じゃあ、一緒に探してあげるよ」

春香「ほんとですか!」

P「ああ」

春香「わーい!」ピョン

P(少しこの辺りを見回しつつ交番に行ってみるか…)

春香「あの……」

P「ん?」

春香「お兄さんのおなまえはなんていうんですか?」

P「ああ、俺は赤羽n」

律子「プロデューサー?」

P「おお、律子」

律子「そういえばプロデューサーは今日オフでしたね……その子は?」

春香「ぷろりゅーさん?」

P「ああ、この子は…」

春香「天海はるかです。6才です」ペコ

律子「あら、ずいぶんしっかりしてるのね。こんにちは、お姉さんは秋月律子っていうの。よろしくね」

P「お姉さんだって…ププ」

律子「なにか問題が?」

P「いいえ」

春香「よろしくおねがいします」

律子「うふふ、かわいいわぁ…」

P「春香ちゃんは現在絶賛迷子中でな」

春香「…ぜっさん?」

律子「あらま、そうなんですか」

P「ああ。この辺を少し回ってから交番に行ってみようと思ってる」

律子「そうですか。絶対無事に親元に送り届けてあげてくださいね」

P「わかってる。ていうかお前なんでこんなところにいるんだよ」

律子「竜宮小町がすぐそこにスタジオでラジオの収録をしてるんですよ」

律子「それじゃあ私もう戻りますね。ばいばい、春香ちゃん」

春香「ばいばい、律子お姉ちゃん」フリフリ

律子「かわいいわぁ…」

P「ばいば~い♪」

律子「……」スタスタ

P「無視かよ!」

春香「あはははは!」

春香「ぷろりゅーさんおもしろい!」

P「ぷろりゅーさん?」

春香「? さっき律子お姉ちゃんがお兄さんのこと『ぷろりゅーさん』って…」

P「ああ…」

春香「なんだかかっこいいお名前ですね」

P「そうかな?」

春香「はい!」

P(なんだか気に入ってるようだし、そのままでいいか)

P「天海春香ちゃんのお母さん、お父さんいませんかー!」

春香「……」キョロキョロ

P「この辺りはもうあらかた回ったかな…」

P「春香ちゃん、交番に行こうか」

春香「はい……」トボトボ

P(……やっぱ不安だよな)

P(しっかりしてるといっても6才だし)

P「春香ちゃん、足疲れてない?」

春香「え?」

P「おんぶしてあげるよ」

春香「いいんですか?」

P「ああ」

春香「じゃあ…」

P「よいしょっ」

春香「ありがとうございます」

P「春香ちゃんは、お店のテレビで何を見てたのかな?」

春香「えっと、『しんかん少女』がテレビに出てたから見てました」

P「へぇ、『新幹少女』かぁ。春香ちゃんは新幹少女が好きなの?」

春香「はい! わたし、大きくなったらアイドルになりたいんです!」

P「おお、そうなんだ。 実は俺アイドルの子のお世話するお仕事をしてるんだ」

春香「ええ!?」

P「すごい偶然だね。春香ちゃんはなんでアイドルになりたいのかな?」

春香「あ、えっと…」

春香「お歌を歌うのと、踊ったりするのが大好きで」

春香「私もおっきな『ステージ』の上でみんなと歌いたいから!」

P「なるほどなぁ。叶うといいね」

春香「うん!」

P(アイドル『天海春香』かぁ…この子が大きくなったらかわいいだろうな)

P(プロデュースしてみたいが、まぁそこまで偶然は重ならないよな、うん)

P「さて、交番だ」

警察官「わかりました、我々が責任を持ってお預かりいたします」

警察官「それでは、お帰りいただいても構いませんよ」

P「わかりました」

P「それじゃあ春香ちゃん」

春香「え…? ぷろりゅーさん帰っちゃうんですか?」

警察官「大丈夫だよ春香ちゃん、おじさんたちが付いてるから」

春香「でも、えっと…」

P「ああ、やっぱりもう少し一緒に居ます」

春香「ほんとですか?」パァ

P「うん」

春香「やったー!」

警察官「お時間大丈夫ですか?」

P「はい、今日は休みなので」

----交番・待合室----

春香「それでね……お母さんは……」

P「へぇ……それはおもしろいな……」

???「あの!うちの子がここで預かってもらってるとうかがったのですが!」

春香「あ!」

P「お」

警察官「まぁまぁ落ち着いてください。身分証明書を…・」

天海母「本当に、本当にありがとうございました」ペコペコ

P「いえいえ、どうせ暇だったので」

P「それに僕も春香ちゃんと過ごせて楽しかったですよ」

春香「えへへ」

天海母「是非今度お礼をさせてください」

P「お礼だなんてそんな」

天海母「お願いします!」ペコ-

P「は、はぁ…わかりました、わかりましたお母さん。だから顔を上げてください」

天海母「はい。それでお名前をお聞きしてもよろしいですか?」

P「ああ、僕は赤羽n」

春香「ぷろりゅーさんだよ!」

天海母「ぷろりゅーさん?」

P「あ、ええと…これ名刺です」

天海母「ありがとうございます…あら、そういうことね」フフッ

P「ははは…」

春香「? どうかしたのおかあさん?」

P「それでは」

天海母「はい、後日お電話させていただきますね」

P「はい」

春香「ばいばい、ぷろりゅーさん!」フリフリ

P「ああ、じゃあな」



P(別にお礼なんかいいのにな…)

P(まぁでも、もしかしたらまた春香ちゃんと会えるかも?)

P(だったら嬉しいんだけど…)

また後ほど書きます

----後日・午後8時----

プルルルルル♪

P「はいもしもし」

『もしもしぷろりゅーさんですか?』

P「その声は春香ちゃんかな?」

春香『えへへ、そうです。こんばんは』

P「こんばんは」

春香『お母さんにかわります』

P「うん」

天海母『もしもし、こんばんは』

P「ああ、こんばんは春香ちゃんのお母さん」

天海母『先日は本当にありがとうございました』

P「いえいえ」

天海母『それで、この間のお礼のことなのですが…』

天海母『主人に話したところ是非とも食事にお誘いしたいとのことなんです』

春香『ぷろりゅーさーん! わたしもいきたいです!』

天海母『こ、こら春香! それで、どうでしょうか?』

P「わかりました、行かせていただきます。僕もまた春香ちゃんにも会いたいですし」

天海母『では、○○日××時に』

P「はい」

天海母『え? あ、すいません春香がどうしても代わりたいようで』

P「ははは、構いませんよ」

春香『ぷろりゅーさん』

P「どうした?」

春香『わたし、ぷろりゅーさんとご飯食べるの楽しみです』

P「うん、俺もだよ」

春香『ほんとですか?』

P「ほんとだよ」

春香『ほんとにほんとですか?』

P「ほんとにほんと」

春香『えへへ…ぜったいきてくださいね!』

P「ああ、絶対な。約束だ」

また後日書きます

おいら春香出演予定無しいい

拾い物ですがこんなイメージで
http://i.imgur.com/0dsjq.jpg

----後日----

P「待ち合わせは、確かここだよな」

春香「ぷろりゅーさーん!」タッタッタッ

P「おー春香ちゃん、こんばんは」ヨシヨシ

春香「こんばんは!」

天海母「こんばんは」

P「あ、こんばんは。そちらが…」

天海父「どうも、春香の父です」

P「はじめまして、僕は」

春香「ぷろりゅーさんだよ!」

天海父「ははは、そうだったね。その節は春香が大変お世話になったそうで」

P「いえいえ、単なるきまぐれですよ」

春香「お父さんはやく行こう?」

天海父「ここで立ち話もなんですから店に入りましょうか」

P「はい」

春香「わたし、ぷろりゅーさんの隣がいい」

P「ん?ああ、いいよおいで」

春香「ありがとうございます」チョコン

天海父「ははは、では注文しましょうか」

P「春香ちゃん、お肉とってあげるよ」

春香「ありがとうございます」

春香「わたしもとってあげます」

天海母「大丈夫?」

春香「だいじょうぶ……あつっ!」

P「あ~やっぱり俺は自分でとるよ」

春香「むぅ……」

P「ええと…春香ちゃん、お水ついでくれるかな?」

春香「はい!」

春香「ぷろりゅーさんはね、アイドルのお世話をするお仕事をしてるんだよ」

天海父「へぇ~そうなんだね。なら、春香がアイドルになる時はプロデューサーさんにお世話してもらえたらいいね」

春香「うん!」

P「ははは、僕としても大歓迎ですよ」

P(実際は事務所に所属するための審査に通らないといけないけど)

P(まぁ、春香ちゃんは将来有望そうだしそのくらい軽く通ってしまいそうだ)

P「すいません、お手洗いに行ってきます」

P「……」ジョロジョロ

天海父「どうも」

P「あ、お父さんもおトイレですか?」

天海父「ええ、横失礼しますね」ジョロジョロ

P「……あの」

天海父「はい?」

P「お父さんは、春香ちゃんがアイドルを目指していることについてどうお考えなんですか?」

天海父「ああ、そのことですか」

天海父「春香の好きなようにさせるつもりですよ」

天海父「人間として正しく育ってくれれば、私はそれで十分と考えています」

天海父「もしアイドルとして失敗したとしても、責めずにその時進める道を示してやるつもりです」

P「そう、ですか……」

P「もし、本当に僕が春香ちゃんを担当することがあれば…」

P「出来る限りのことをさせていただきますよ」

天海父「はい、よろしくおねがいします」

天海父「まぁ、まだ6歳ですから将来の夢も変わってしまうかもしれませんけどね」

P「たしかにそうですね」ハハハッ

春香「ぷろりゅーさん遅いな~」

天海母「そうね。あ、お肉とってあげるからお皿貸してくれる?」

春香「え~ぷろりゅーさんにとってほしい」

天海母「そんなこと言ってたら焦げちゃうわよ」

春香「は~い」

天海母「ふふ、まったくもう…春香はプロデューサーさんのことが好き?」

春香「うん!」

天海父「今日は来ていただきありがとうございました」

天海母「ありがとうございました」

P「いえ、こちらこそ。ごちそうさまでした」

春香「ねぇお母さん…」クイクイ

天海母「? なぁに春香?」

春香「あのね……」ゴニョゴニョ

天海母「う~ん、流石にそれはご迷惑よ…」

春香「そうかなぁ…」

P「どうかされましたか?」

天海母「いえ、なんでもないんです」

P「僕にできることなら構いません、どうぞおっしゃってください」

天海母「わかりました……。春香が『プロデューサーさんのお家に遊びに行きたい』って言ってるんですが」

春香「……」ジー

P「ははは、なるほど。大歓迎ですよ」

春香「……」パァ

天海母「本当によろしいんですか?」

P「ええ。春香ちゃん、待ってるよ」

春香「はい!ありがとうございます!」

天海父「ははは、よかったな春香」

P「それでは、また今度こちらの空いてる日を連絡させていただきますね」

天海母「はい、よろしくお願いします」

天海父「よろしかったら今度うちにもいらしてください」

P「はい、今日はありがとうございました。ばいばい、春香ちゃん」

春香「ばいばい!」

また後日に

----休日・駅前----

P「一人で電車に乗ってくるらしいけど、大丈夫かな…」ソワソワ

P「時間は…もう2分も過ぎてる!ま、まさか誘拐!?」

P「あああやっぱり直接家に迎えに行った方が良かったんだ」ワナワナ

春香「ぷろりゅーさーん!」タッタッタッ

P「は、春香ちゃん!」

春香「こんにちは、ぷろりゅーさん」

P「ああ、無事に着いたか…良かった、良かった」ヨシヨシ

春香「ぷろりゅーさんなんで泣いてるんですか!? どこか痛いんですか!?」

P「いや、どこも痛くないよ…行こうか」

春香「ぷろりゅーさんのおうちはどんなおうちなんですか?」トテトテ

P「ん~、普通のワンルームだよ」スタスタ

春香「わんるーむ?」

P「部屋がひとつだけってこと」

春香「ええ!そうなんですか!」

春香「ふしぎなおうちですね~」

P「ははは、そうだね」

ガチャッ

P「さ、どうぞ」

春香「ここがぷろりゅーさんのおうち…」

春香「あ、おじゃまします!」

P「よくできました」

春香「あ、アイドルの本がいっぱいある」

P「仕事のお勉強をしないといけないからね」

春香「おべんきょうですか~」

春香「ぷろりゅーさんえらいです」

P「ありがと」

P「春香ちゃんはお勉強はやっぱりまだかな?」

春香「う~ん」

春香「ひらがなならちょっとかけます」

P「へぇ、すごいな」

P「お母さんが教えてくれるの?」

春香「はい」

春香「えっと……」ガサゴソ

P「鉛筆とノート、いつも持ち歩いてるの?」

春香「うん」カキカキ

春香「かけました!」パッ

『ふろりゅーさん』

P「ははは、すごいすごい。でも惜しいね春香ちゃん」

春香「え?」

P「このままだと『ふろりゅーさん』って読むんだよ」

春香「え? じゃあどうすればいいのかな…」

P「ここに…こうやってまるをつかればいいんだよ」カキ

『ぷろりゅーさん』

春香「はじめて知りました。ぷろりゅーさんはやっぱりすごい!」

P「春香ちゃんも十分すごいよ」ヨシヨシ

春香「えへへ…」テレテレ

P「それにしても、うちって遊ぶものとかあまり無いんだよな」

P「春香ちゃん、なにしよっか?」

春香「ぷろりゅーさんとお話したいです」

P「そう? じゃあここ座る?」

春香「え、あ、はい」

P「じゃ、おいで」

春香「はい」トテトテ

春香「……」チョコン

P(俺も春香ちゃんみたいな娘が欲しい…)

春香「……」

P「春香ちゃんは幼稚園にかよってるんだよね?」

春香「はい」

P「幼稚園、楽しい?」

春香「楽しいです。きのうはみんなたんじょうび会でした」

P「へぇ誕生日会か。春香ちゃんの?」

春香「わたしと、こんげつ誕生日のみんなのです」

P「なるほど、みんなまとめてにしちゃうわけか」

P「春香ちゃん、幼稚園で好きな男の子とかいるんじゃない?」

春香「いないです…」

P「そう? 春香ちゃんかわいいから、春香ちゃんのこと好きな男の子いそうだけど」

春香「幼稚園の男の子はいたずらばっかりするんです。きっとわたしのことがきらいなんです」

P「う~ん…。好きだからいたずらしちゃう、っていうのはよくあることだよ」

春香「なんで好きなのにいたずらするんですか?」

P「それは……自分のことをもっといっぱい考えて欲しいからじゃないかな」

P「今思えば、その頃の俺もそういうことをしていた気がする」

春香「そうなんだ…」

春香「ぷろりゅーさんは好きな人いますか?」

P「今のところはいないよ」

春香「……」

P「春香ちゃんの誕生日って今月のいつなんだっけ?」

春香「えっと、△△日です」

P「ふむふむ」メモメモ

----夕方・駅前----

春香「今日は、どうもありがとうございました」ペコ

P「ううん、またいつでも来てね。それより一人で大丈夫?」

春香「はい、だいじょうぶです」

P「そう?心配だな…」

春香「むぅ、だいじょうぶです。もうすぐ小学生なんですから」

P「そう、だよね。ごめんごめん、春香ちゃん変なおじさんに付いてっちゃ駄目だよ?」

春香「あはは、ぷろりゅーさんお母さんと同じこと言ってます」

春香「それじゃあばいばい!ぷろりゅーさん!」

P「ばいばーい!」

----夜----

P「あ、もしもしこんばんは。Pです」

P「はい…はい…いえいえ」

P「あ、春香ちゃんいますか? はい、お願いします」

春香『もしもし、ぷろりゅーさんですか?』

P「うん、無事に帰れたみたいだね」

P「ちょっと聞きたいことがあってね…」

また後日に

>>71
真のスポドリ嫌いって死に設定なの?

>>72
さぁ…自分も初めて知りました

>>73-74

アケマスの世界線ではそうらしい。
アイマスは作品によって微妙に設定が違うからなぁ。優の死んだ状況とか。

>>78
なるほどなぁ
アケマスは見たことすらない

----△△日----

P「ここだな」

ピンポーン♪

???「はーい」

天海母「あら、おはようございます」

P「おはようございます」

天海母「春香ー、プロデューサーさんよ~」

春香「はーい!」

P「それじゃあ、お昼ごろには戻って来ますので」

天海母「ふふふ、一日中連れ回していただいても構いませんよ?」

P「いえ、ご家族でも予定がありそうですし…」

天海母「わかりました。春香、楽しんでらっしゃい」

春香「うん」

P「それじゃあ、行こうか」

春香「うん。行ってきま~す」

春香「今日はどこにいくんですか?」トテトテ

P「春香ちゃん、歌うのが好きって言ってたよね?」スタスタ

春香「はい」

P「『カラオケ』って知ってるかな?」

春香「あ、知ってます! マイクでお歌を歌えるところ!」

P「そうそう、さすがだね」

P「そのカラオケに行く前に会ってみてほしい人がいるんだ」

春香「?」

P「ほら、あそこの俺の車の前に立ってる人なんだけど」

春香「女の人…?」

春香「あ!?」

春香「……」タッタッタッ

???「はじめまして、春香ちゃん」

春香「……」マジマジ

???「春香ちゃん?」

春香「ち、千早ちゃん!」

千早「ふふ、どうも如月千早です」

春香「ほんものなの!?」

千早「うん」

春香「すごぉい!」

春香「ぷろりゅーさん! 千早ちゃんですよ、千早ちゃん!」

P「春香ちゃん、この前電話した時千早のことも好きって言ってたからさ」

P「誕生日のお祝いに特別に来てもらったんだよ」

春香「千早ちゃんもいっしょにからおけに行くんですか?」

P「ああ」

春香「わーい!」


千早「ふふふ、春香ちゃんかわいい…」

----車中----

春香「ねぇねぇ千早ちゃん」

千早「なにかしら?」

春香「わたしね、千早ちゃんの歌うお歌が大好きなの!」

千早「あら、ありがとう。とても嬉しいわ」

春香「わたしも千早ちゃんみたいにみんなの前で歌えるようになりたいなぁ」

千早「そういえば春香ちゃんもアイドルになりたいのだったわね」

春香「うん」

千早「頑張ってね。応援してるから」

春香「うん!」

P「人数は3人で……はい」

P「えっと時間は……」

春香「おっきくなってアイドルになったらぷろりゅーさんにお世話してもらうの」

千早「まぁ、それは素敵ね」

P(春香ちゃん、すっかり千早に懐いてるな)

P(連れてきて良かった…)

目と目が逢う瞬間好きだと気付いた~♪

春香「わぁ……」キラキラ

P(千早、この後も仕事なんだよな。今度何かおごってやろう)

もう二度と会わないとさよならする~♪

P「ひゅーひゅー」パチパチ

春香「ひゅー」パチパチ

千早「ふふ、どうも」ペコ

アッ!てね いわせてみたい~♪

千早「ふふ…」

P(楽しそうに歌うなぁ、春香ちゃん)

P「……」

P(春香ちゃんは、うん。その方向で売り出していけば…)

P「あ……」

P(いかん。すぐ仕事に関することに思考がいってしまう)

P(ただでさえ最近は仕事のことばかりしか考えてないのに)

P(せめて春香ちゃんと一緒の時は……)

春香「~♪」

春香「はぁ~楽しかった!」

千早「私も楽しかったわ、春香ちゃん」

P「千早、これから直接移動だよな?」

千早「はい」

春香「え、千早ちゃんもう行っちゃうの…?」

千早「大丈夫、きっとまた会えるわ」

春香「ほんとに?」

千早「ええ。ね、プロデューサー」チラッ

P「ああ、千早がよければスケジュール調整は任せろ」

千早「ね?」

春香「うん!」

千早「ねぇ、春香ちゃん」ヒソヒソ

春香「? なぁに?」ヒソヒソ

P「ん?」

千早「春香ちゃん、プロデューサーのことが好きなんでしょ?」

春香「……うん」コクッ

千早「ふふ、やっぱり。芸能界で年の差婚なんて珍しくないから、頑張ってね」

春香「?」

千早「春香ちゃんの好きっていう気持ち、応援してるからね」

春香「あ、うん!」

ブーン

春香「ばいばーい!」

P「さ、帰ろうか」

春香「はい」

P「千早と何話してたの?」

春香「ないしょでーす」

P「え~」

律子「その後、どうなんです?春香ちゃんとは」カタカタ

P「ん~? ああ、仲良くやってるよ」カタカタ

P「向こうの家に遊びに行ったり、ご両親ともたまに食事するし」

律子「ふ~ん」

P「春香ちゃんは今の生活のオアシスだな…」

律子「ほほ~う」ニヤニヤ

P「ん? なに?」

律子「べつに~」

P「なんなんだよ…」

P「それにしても、春香ちゃんが成長していくのが楽しみだな」

律子「プロデューサー殿がプロデュースしてあげるんですよね」

P「ま、できればそうしたいな」

P「春香ちゃんが大きくなったらそれはもう可愛くなること必至だろうからな」ボー

律子「ノロけちゃってまぁ…」ボソ

おそらく次で最後になります

ではまた

----数ヶ月後・P宅・夜----

P「……」ボー

コンコン…

P「ん?」

コンコン…

P「? は~い」

P(呼び鈴鳴らせばいいのに…)

ガチャッ

P「どなたですか~?」

春香「……」ウルウル

P「春香ちゃん!?」

春香「ぷろゆうさああああああああん!」ガバッ

P「おっとっと…」

P「い、一体どうしたの春香ちゃん? こんな遅くに……」

春香「えぐっ、ひっく……」

P「春香ちゃん……」

P「とりあえず、中に入ろうか…」

春香「……えぐっ…」

P「そう、だったんですか……はい…はい」

P「とりあえず、今日はもう遅いので泊まってもらいましょうか…」

P「はい…いえ……はい…」

P「明日の朝、ご自宅に送らせてもらいます…はい…では…」

P「……」

P「春香ちゃん……」

春香「ぷろりゅーさん……」ギュッ

P「聞いたよ。お父さんの転勤で、遠くに引越しす予定だって」

春香「うっ、ひっく……」

P「お、落ち着いて春香ちゃん…」ヨシヨシ

春香「えぐっ……」スンスン

P「そっかぁ……それじゃあ、しばらくはお別れだね…」

春香「わたし……」

春香「わたし、ぷろりゅーさんとおわかれしたくないです」

P「うん…」

春香「ぷろりゅーさんとずっと一緒がいいけど…」

春香「お父さんとも、お母さんとも一緒がいいです…」

P「うん…」

春香「……」

P「春香ちゃん、俺はね」

P「今まで多くの人と出会ってきたんだ」

P「その出会った人たちのうち、ほんの何人かとだけは、本当に楽しい時間を一緒にたくさん過ごせて」

P「悲しいこと苦しいことも一緒に乗り越えられて、お互いに助け合ったりもできた」

P「その人達とはずいぶん前に離れて、ろくに連絡も取り合ってないけど」

P「その時の関係は離れていても崩れない、そういう安心感みたいなものがある」

P「何か見えないものでいつまでもつながってるような」

P「そういう関係に春香ちゃんとならなれるんじゃないかなって、そう思うんだ」

春香「……」

P「ははは、ちょっと難しいよね」

P「つまりね…」

P「春香ちゃんが俺のことを好きでいてくれれば、俺もずっと春香ちゃんのことを好きでいられる」

P「そういうこと」

春香「…わたし、ぷろりゅーさんのことずっと好きです」

P「ありがとう」

P「それに、外国に行っちゃうわけじゃないし。そのうちまた会えるよ」

P「ほら、春香ちゃん走ってきてくれたから汗かいちゃったでしょ? お風呂沸いてるから入ってきなよ」

春香「はい」ゴシゴシ

P「一人で入れるかな?」

春香「はい」ニコ

P「お洋服と下着は洗濯しておくから、とりあえずは俺のTシャツ置いとくね」

春香「は~い」

P(乾燥し終わるまでは下着無しで過ごしてもらうしかないか…)

P「春香ちゃん、ちょっと俺コインランドリー行ってくるよ」

春香「わかりました~」パシャン



P「ただいま」

春香「おかえりなさい」

春香「見てくださいぷろりゅーさん、ぷろりゅーさんのお洋服大きいです」パタパタ

P「ははは、ほんとだね。はいこれ」

春香「ふわぁ~」

P「眠そうだね春香ちゃん」

春香「はい…」

P「今日はもう休みなよ。お客さん用の布団出すね」

春香「ありがとうございます、ぷろりゅーさん」

P「ちょっと早いけど、俺ももう寝るよ」



P「おやすみ春香ちゃん」

春香「おやすみなさい…」

P(引越しか……)

P(春香ちゃんにああは言ったけど、やっぱショックだな…)

P(引越し先も結構な距離の所だったし)

P「はぁ……」シュン

春香「ぷろりゅーさん……」

P「ん? どうかした春香ちゃん?」

春香「ぷろりゅーさんと…」

春香「いっしょに寝てもいいですか?」オズオズ

P「春香ちゃん…」

P「いいよ、おいで」

春香「ありがとうございます」モゾモゾ

春香「えへへ…」

春香「……」ギュッ

P「……」

春香「ぷろりゅーさん、わたしね……」

P「うん」

春香「わたし、大きくなったらぷろりゅーさんのおよめさんになりたいです」

P「うん……え?」

春香「……」

P「…およめさん、かぁ」

春香「……」

P「そうだね…春香ちゃんが大きくなってからも」

P「俺のお嫁さんになりたいって、そう思っていてくれたら」

P「お嫁さんになってもらおうかな」

春香「ほんとですか?」

P「うん」

春香「うれしいです」パァ

P「そっか、俺もうれしいよ…」

----空港----

天海母「お忙しい中のお見送り、ありがとうございます」

P「いえ、僕が来たくて来たんですから」

天海父「いつになるかわかりませんが、また飲みに行きましょう」

P「はい、ぜひ」

P「ほら、春香ちゃんも行かなきゃ…」

春香「はい…」パッ

天海母「それでは、また」

P「はい」

春香「ぷろりゅーさん!」

P「ん?」

春香「しゃがんでください」

P「こう、かな?」

チュッ

P「……え?」

春香「えへへ」

P「ええと…」チラッ

天海母・父「……」ニコニコ

P「ははは…」

春香「わたし、ぜったいにまたぷろりゅーさんのおうちに行きます!」

P「……うん」

春香「お手紙もたくさん書きます!」

P「うん、待ってるよ」

P「ほら、そろそろ時間だ」

春香「はい」

春香「ばいばい、ぷろりゅーさん!」

P「ばいばい…」

______

____

__

所属アイドル「ねぇ律子さん」

律子「なに?」

所属アイドル「Pさんって付き合ってる人とかいるんですか?」

律子「あら、どうして?」

所属アイドル「ん~なんかPさんって雰囲気いいなぁと思って」

所属アイドル「あ、別にそういう意味じゃないですよ?」

律子「ほんとに~?」

所属アイドル「ホントですって」

律子「そう…まぁもしそういう気持ちがあるならやめておいた方がいいと思うわね」

所属「どうしてですか?」

律子「う~ん。あ、ほら見てみてあのプロデューサー殿を」

所属「なんか…すっごいにこにこしてますね…」

所属「というか鼻の下が伸びてます」

律子「あれ、プロデューサーの想い人からの手紙よ」

所属「え!?」

律子「しー!」

律子「というわけで、プロデューサーは既に予約済みなわけ」

所属「なーんだ」

律子「そういうこと。ほら、あんたもう移動でしょ。ちゃっちゃと準備」

所属「はーい」

社員「あ、律子さんこれ」

律子「あら、なに?」

社員「今期から所属予定のアイドル候補生リストです」

律子「ありがと」

律子「今回もレベル高そうな子が結構いるわね~」ペラッ

律子「あら、この『星井美希』って子はレベル高そう」

律子「……」ペラッ

律子「……あれ?」

律子「この子たしか……」

律子「……やっぱりそう」

律子「いろんな意味で楽しみだわ…」クスッ

----数週間後・とある駅----

春香「私もいよいよ765プロに…」

春香「まぁまだ候補生だけど」

春香「とりあえず今日は寮に行かなくちゃ」

春香「えーと、765プロまでの地図を…」ガサゴソ

春香「地図を……」ガサゴソ

春香「あれ?」

春香「ない!」

ザワッ

春香「あ、あはは…すいません」

春香「どうしよう…地図がなくちゃ…」

「ねぇ君」

春香「あ、はい?」

「765プロに行きたいの?」

春香「そうなんです!765プロに…あ…」

「君は……」








春香「ぷろりゅーさん?」








おわり

これ律子ってBBAなの?

<おまけ>


P「春香ちゃん、撮影行くぞ~」

春香「はい!」



----車中----

春香「あの、ぷろりゅーさん」

P「ん?」

春香「なんで私だけずっと『ちゃん』付けなんですか?」

春香「他のアイドルの子には呼び捨てなのに」

P「え? それは、昔からそう言ってるから」

春香「そろそろはずしてもらってもいいですよ?」

春香「なんだか私だけ子ども扱いされてるみたいで…」

P「う~ん、でももう呼びなれちゃってるからなぁ」

P「というか、そう言う春香ちゃんも俺のことずっと『ぷろりゅーさん』って言ってるよね」

春香「そ、それは…あの……」

春香「……」ゴニョゴニョ

P「え、なに?」

春香「わ、私だけが呼べる特別な呼び方ですから!」

春香「変えたく…ないんです」

P「そ、そっか…」

P「わかったよ……『春香』」

春香「あ……」

春香「ありがとう、ございます」

P「どういたしまして…春香ちゃん」

春香「もー!」

P「ははは、って運転中だから危ないって!」



おわり

       ,{_/_ノ: : : : / : : :/ : : : :/: : : : : : : : : : : : : : ヽ: : : : : : : |/ヽ_ノ]=- 、
     /´ /Y: : : : :/ : : / : : : :ノ| : : : : : : : :Λ: |: : : : :ハ : : : : : :ヽ`丁::/ |`ヽ >

    <  l //' : : : :/: : :.,|: : : : /  |: : ' : : : : ::| |: :|: : : : |:.:| : : : : : : |: : : ' |\_/
     \_/l: : : : : :|\:/ |: : : :i   |: : : : : : : :| .|: :l: : : : |: :|: : : : : : :|:,'  /  〉: |
       l: : : : ::/|: :/\|: : : |__,、ハ : : : : : ::| |: ::|: : : :|: :.|: : : : : : :レ-'\/: : : |

       |: : : : i |/ィ≦i示坏、ヽ  \: : : :|\ヽハ: :∧: :|: : : : : : :|: : : : : : : : :|    みなさんのレス1つ1つが嬉しかったです

       |: : : : |  {{. {{//..:::ー'}     \,| ,x≧==∨ニ| /| : : : : : :| : : : : : : :. |     ありがとうございました
       |: : : : i   '⌒)しイリ        ´ /爪...:::(心、 │: : : : : |: : : : : : : :.|
       |: : : : | iとこゞ辷ン         {{///..::jノ}ハ | : : : : : :| : : : : : : :|

       |: : : : !   ー─''           '⌒)_イトリ }} |: : : : : : | : : : : : /
.        | : : : |////    ,           `'''ー‐てつ  |: : : : : : | : : : :ノ
          | : : ::|{       ′        ` ー‐      |: : : : : ::| : : : :\
        |: : ::八                     //////  |: : : : : :|/\: : : : \
        |: ::/ノ: :\     ^ヽ__,. --、           イ|: : : : :/   ヽ : : :<
        レ   ̄ノ: : >,、     、            イ /|: : ::ノ      \ ̄

続きの予定は無いと思います

>>129
アラサーくらいかと

千早の胸は育ちましたか?

>>137
命に別条はありません

このSSまとめへのコメント

このSSまとめにはまだコメントがありません

名前:
コメント:


未完結のSSにコメントをする時は、まだSSの更新がある可能性を考慮してコメントしてください

ScrollBottom