春香「もしも>>3が>>5だったら!」 (95)

春香「これって…も○もボックスだよね…?」

春香「なんで事務所にこんなものが…」

春香「……ま、まさかね、本物ってわけじゃないよね」

春香「でも、ちょっとだけ…」

春香「もしも>>3>>5だったら!」

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1394018997

AV女優

春香「もしも私がAV女優だったら!」

春香「なんて…なに言ってるn」

     ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリンッ!!

春香「!?」

     バッ…… バタンッ!!

春香「えっ! な、なに!? まさか本物?」

春香「ってあれ? 何だか事務所が変わったような…汚く…なったような…?」

ガチャ

P「あん? もう来てたのか春香。 」

春香「プ、プロデューサーさん! あ、あのここにも○もボックスが…!」

春香「ってあれ!? ない?!」

P「……まさかクスリでもやってんじゃねぇだろうな」

春香「く、くすり!? そんな訳ないじゃないですか!」

P「いや、おまえおかしいぞ。 なんだよその敬語。 気持ち悪りぃ」

春香「え…?」

春香「あ、あの…プロデューサーさん…ここって、765プロですよね?」

P「は? 765プロってお前……お前…」

春香「?」

P「…ここは765プロじゃない、M○TEKI事務所だろ」

春香「MU○EKI…?」

春香(聞いたことない事務所だなぁ…)

P「なぁお前本当にクスリなんてやってないよな? 今日撮影あるんだぞ」

春香「撮影?」

P「あぁ、何しろあの『トップアイドルだった』天海春香の記念すべきAVデビューだからな、クスリなんて決められちゃ困るんだよ」

春香「A…AVィィィイイイイイイ!!!??」

春香「ど、どういうことですか私がAVって!? それにトップアイドルだったって? っていうかなんで私がAV何かに出演するんですか!?」ブンブン

P「うぉっ! 揺らすな揺らすな! なんでって765プロが潰れて人気が急落してうちに来たんだろうが!!」

春香「えっ……」ピタ


P「いや、人気が急落して765プロが潰れたんだったかな「どういうことですか…」

P「え?」

春香「どういう…こと…ですかっ」

P「……」

それから、プロデューサー…さんが私がAVに出演することが決まった経緯を説明してくれました。

P「一年ぐらい前まではな、天海春香といえば知らない人なんていないトップアイドルだったんだ」

P「デビューしてから瞬く間に売れてわずか一年でトップアイドルの仲間入りをはたしたんだ」

P「高翌嶺の花という感じ…ではなかったが、トップアイドルに相応しい気品を持ち、さらには親近感まで沸かせる今までのトップアイドルにはなかった不思議な魅力をもったアイドルだった」

P「だけどお前、いきなり独立したよな」

P「思えばあの時から『天海春香』という偶像は壊れていったんだろうな」

P「は? 何で独立したかって?」

P「何でって自分のことだろ…あぁわかったわかった!! 言うよ!」

P「俺も詳しいことは知らねーけど同じ事務所のアイドルから虐めを受けてたんだとよ」

P「そんなわけないですって、そうなのか? 俺は現場を見たわけじゃねーからな」

P「でも結構有名な話だったみたいだぜ。 何せ芸能界の底辺にいる俺にまで知り渡ってきたんだから」

P「まぁなんとなく気持ちは分かるよ。 自分も頑張ってるのにあっさり追い越されたらそりゃあ妬んでもおかしくねぇ。
それに、なんだ、こんなこと言うのは失礼かもしれないがお前ははたから見ると無個性に見えるしな。 余計に悔しかったんだろう」

P「んで、事務所と裁判になったりしったもんだあった挙句独立したわけだ」

P「そっからはあっという間だ。 何故か急に仕事が入らなくなりお前はあっという間に忘れられていった。
961プロが妨害したって噂もあるけどな」

P「で、稼ぎ頭がいなくなった765プロも潰れたっていうわけだ。 は? 765プロの皆はどうしたかって? 知らねーよ。 まぁほとんどはアイドル辞めたんじゃねーか?」

P「で、落ちに落ちてお前は晴れてわがMUT○KI事務所所属のAV女優になったとさ。 終わり」

そう言ってプロデューサーさんに似た人は話を締めました。
話を聞き終わった私は不思議な事にあのも○もボックスって本物だったんだ。 という感想しか思い浮かびませんでした。

P「っておい大丈夫か? 顔真っ青だぞ?」

春香「プロデューサー…さん」

あのも○もボックスが本物だったということはこのプロデューサーさんも顔が同じなだけの別人なんだと思います。
でも、心配してくれた時の声は、『あの』プロデューサーさんといっ

P「全く、そんなんで今日の撮影できるのか?
お前は、うちの大事な『商品』なんだからなーー」

春香「!!」

いつの間にか私は事務所を飛び出していました。

後ろから誰かの呼び止める声が聞こえてきた気がしますが私の耳には届きませんでした。

春香「違う…違う…ちがうっ」ハァハァ

あの人とプロデューサーさんが一緒なはずありません!
だって、だってプロデューサーさんは…私の好きなあの人は…

春香「~~~」

私は走り続けました。 夢なら覚めて欲しいと、力尽きるまで走ったらこの悪夢から抜け出せるんじゃないかと

春香「っ…はあはあっ……もう走れないや…ハハ…夢じゃ、ないんだ」

春香「何であんなこと願ったんだろう…私だけじゃなく…皆まで…うぅっ」

春香「ってあれ? あれって…もしかして!」

1.72という数字がしっくりくる青髮女性
2.青色の猫型ロボット

安価忘れた

>>32

1

春香「あれって…千早ちゃん!」

千早「」ビク

千早「はる…か?」

春香「やっぱり千早ちゃんだよね? 私、天海春「なんの用ですか?」

春香「え?」

千早「今更私になんの用ですか『天海』さん? 私はもうあなたとは関係のない、芸能界を引退した身のはずなんですが」

春香「千早…ちゃん?」

千早「そんな馴れ馴れしい呼び方はやめて下さい。 『トップアイドル』だった方からそんな風に呼ばれるなんて恐れ多いですから」

春香「なに…言ってるの? 千早ちゃん…」

私を見る千早ちゃんの目は、千早ちゃんの過去を面白半分にほじくりかえそうとするマスコミの人たちを見る目……それを十倍も百倍も強くしたような目でした

春香「ねぇ千早ちゃん私だよ…春香だよっ…いつもみたいにっ…なまえで、呼んでよぉ」

千早「…」

春香「ねぇ、千早「やめて!!」

春香「っ…」

千早「やめて…私の名前を呼ばないでっ
!」

千早「あなたなんかに! 馴れ馴れしく私の名前なんて呼ばれたくない!!」

千早「私たちのプロデューサーを殺したあなたなんかに!!」

春香「……え?」

春香「殺したって…どういう、こと?」

千早「っふざけないで! あなたのっ、あなたのせいでっ…!」

千早「あなたのプロデュースをしていたせいでプロデューサーは死んだのよ!?」

春香「え…なに、それ…そん…な」

千早「忘れたの? 事務所の机で死んだのよ? あなたの仕事に関する書類を書いてる途中で」

千早「死因は過労死よ。 あなたを売り出すために、765プロの名をもっと広めるために頑張った結果がこれよ…フフ…それが原因で事務所が潰れたんだから、お笑いよね」

千早ちゃんは今にも泣きそうな目で、笑いをこぼしながらそう言いました

千早「いえ、765プロが潰れたのはプロデューサーのせいじゃないわ。 全く売れなかった私たちにも責任はあるわよね」

春香「……」

言葉が出ませんでした。だって、この世界の私と元の世界の私は別人で、この私がこの世界の千早ちゃんにかけられる言葉なんてないんですから。

だから、私はただ、親友からの憎悪を、ただただ黙って受け止めるしかありませんでした。

千早「でもプロデューサーを殺したのは、死なせたのはあなたよ春香。 それは、どうあっても否定しようとは思わない」

春香「……」

千早「世間じゃ私たちのイジメに耐えかねて765プロを辞めたみたいになってるけど違うんでしょ?
あなたは、プロデューサーの事がすきだったから…だから765プロにいることに耐えれなかったんでしょう?」

千早「でも、それは私たちも同じだった、私たちも…あの人の事が好きだった! だからっ」

千早「だからっ…あの人を犠牲にして悠々とトップアイドルをやってるあなたが、765プロを離れるあなたが!
許せなかったのよ…」

春香「千早……ちゃん」

千早「さようなら、天海さん。 もう…二度と会いたくないわ。 アイドル、頑張ってね」

そう言い残して、千早ちゃんは人混みの中に消えて行きました

春香「……」ポツーン

千早ちゃんが離れていったあと、どこをどう歩いたのか。 私はどこかの公園のベンチに座っていました。

春香「……」

千早ちゃんの憎しみは確かに私の心のどこかを壊していました。

春香「早く…元に戻さないと」

確かあのアニメでは元にもどれと言えば、世界は元に戻っていました。 なら、事務所に戻って私も…

春香「あ…でも、なくなってたよね。 も○もボックス」

私が世界を変えてからいつの間にかあの秘密道具は姿を消していました。

ということは

春香「私…この世界で生きるしかないんだ…」

私がAV女優になったこの世界で

私の仲間たちの人生が私のせいでめちゃくちゃになったこの世界で

私の親友が私に憎しみを向けてくるこの世界で

もう皆と一緒にライブ出来ないこの世界で、

千早ちゃんといっしょに他愛のないことでお喋りできないこの世界で

私のお菓子を褒めてくれる人がいないこの世界で

私の…好きな人が…死んだこの世界で…


春香「私…生きてくしかないんだぁ」

春香「ハハ…ハハハハハハハハ!!」

一体何が悪かったのでしょう? 何故こうなってしまったのでしょう?

春香「なんでって、決まってるじゃない」

春香「あんな願いを言った私が。 こんな世界に変えた私が、悪いに決まってるじゃない」

春香「私がっ……悪いんだっ…」

春香「なんで……かなぁ……」


BAD END

どうしてこうなった

童貞じゃエロなんてかけねーよと思って書いたらこうなった。 正直後悔してる

因みに>>28の安価で2を選んでたらGOOD ENDでした

それじゃあグッドエンドだけちょこっと書いて終わらせます

>>28の分岐から


春香「あれって? えぇ!? ドラえも○?!」

ドラえも○「もうのび○くんったら。 も○もボックスを何処かに無くすなんて信じられないよ」

の○太うぅ~僕ももしもボックスが消えるなんて思わなかったんだよ~」

春香「ねぇちょっと!」

ドラえも○・の○太「「うわっ!」」

春香「あ、ごめん…。 ねえ君たちってドラえも○との○太君だよね?」

ドラえも○「は、はいそうですけど。 あなたは?」

の○太「知らないのドラえも○!? あのトップアイドルの天海春香だよ!!」

春香「知ってる…の?」

の○太「もちろんだよ! 僕春香ちゃんの大ファンなんだ!!」

春香「」ブワッ

ドラえも○「え? ど、どうしたの天海春香さん。どこか痛いの?」

の○太「あわ、あわわわ! ドラえも○早くお医者さんカバン!」

春香「うぅん、 違うの。 私ってアイドルなんだって、私にもファンがいるんだって、思い出したらついっ、涙が出ちゃってっ…」

そんな当たり前の事をわたしはこの短い時間の中ですっかり忘れていました。
もしかして、私は私の知っている天海春香ではいられなくなるんじゃないかと。

でも。 この子達のおかげで、私はアイドルの天海春香なんだと、実感を取り戻せました

ドラえも○「何かあったんですか?」

春香「あ、うん。 えっとね」

そして私は今までの経緯を話しました。

いつの間にか私の事務所にも○もボックスがあったこと。願いごとを言ったら世界が変わってしまって大変だということを

ドラえも○「大変だったんだね、天海さん…。 全く! 秘密道具は勝手にいじっちゃダメだってあれほど言ったじゃないか!!」

の○太「うぅっ。 ごめんよドラえも~~○」

ドラえも○「所で、どんな願いを言ったんですか?」

の○太「あ、それ僕も気になる」

春香「ヴァイ!? え、え~っと、それは、ととっぷし~くれっと! かな?」

の○太「でもドラえも○。 も○もボックスの居場所がわからないんじゃ春香ちゃんを助けられないよね…」

ドラえも○「そこは心配いらないよ。 春香さんの事務所の座標を入れて計算すれば、次に出現する位置は分かるはずだから」

春香「戻れるの…? 本当に?」

ドラえも○「うん。 今からその場所いけば現れるはずだよ」

戻れる…いつもと変わらない日常に戻れるんだ…

の○太「不幸中の幸いってやつだね」

ドラえも○「君が変な道具をいじらなければも○もボックスがワープしてあちこちに飛んでいくなんて面倒くさいことにはならなかったんだけどね」

の○太「うぐっ」

春香「それじゃ早く行こう! 今すぐ!」

[たぬき]「うん。 幸いこの近くに出現するみたいだ。 これなら間に合わないなんてこともないね」

の○太「よーし! レッツゴー!」

春香「それじゃ早く行こう! 今すぐ!」

ドラえも○「うん。 幸いこの近くに出現するみたいだ。 これなら間に合わないなんてこともないね」

の○太「よーし! レッツゴー!」

ドラえも○「ハイ! タケコプタ~~」

春香「うわあ本物だ」

の○太「これを頭につけ「うわー!!私本当に空を飛んでる!」

ドラえも○「なんで使い方を知ってるんだろう?」

春香「すごいなぁ…本当に空を飛んでるんだ私…」

空を飛んでると、私の鬱屈とした気持ちも何処かに飛んで行くようです。
早く、元の世界に戻らないと。

春香「えっ? あれって…」

春香「!」ブーン

ドラえも○「あっ! 春香さん! そっちじゃないよ!」

の○太「何で急に降下するの?!」


一瞬見えたあの髪は、あの顔は、確かにーー

春香「」スタッ

???「キャッ!」

???「って…え? は…春…香?」

春香「千早ちゃん…だよね?」

千早「……」

春香「……」

千早ちゃんの姿を見つけ、思わずかけよってしまいましたが、言葉を発することは出来ませんでした

プロデュー…サーに似た人の話の限り、私たちの関係は友好的なものとはとても言えないからです

千早「……」

そしてそれは…千早ちゃんの顔を見る限り間違ってはいないようでした

千早「いきなり何の用かしら、天海さん?」

春香「天海さん、か。 キツイなぁ、千早ちゃんにそう言われるって」ハハハ

千早「喧嘩を売りにきたのかしら?」

春香「ち、違うよ! えーと…」

あれ? そういえば何で私は千早ちゃんの所に来たんだろう?

この千早ちゃんは私の知ってる千早ちゃんじゃないしこの私も千早ちゃんの知ってる私じゃないのに。

なんで?


ドラえも○「お~い春香さ~ん! いきなりいっちゃダメだよ~」スタッ

千早「な、なに!? このたぬき!?」

ドラえも○「タヌキじゃないやい! 猫型ロボットだよ!!」

の○太「どうしたの春香ちゃん…ってわあ!! 如月千早ちゃんだ!!」

の○太「僕ちーちゃんの大ファンなんだ! 握手してください!」

千早「え、ええ…ありがとう…」

あぁ…状況がどんどんカオスになっていく…

の○太「またアイドルに戻ってくれるって、僕信じてるよ!」

千早「……それは…無理ね…」

の○太「えっ?」


ドラえも○「ねぇ春香さん。 今どんな状況なの?」

春香「えっと…飛び出てったはいいけど色々複雑で、何て話せばいいのやら…」

ドラえも○「それなら良い道具があるよ!」

春香「ふぇっ?」

ドラえも○「ツーカー錠~~」

春香「ツーカー錠?」

ドラえも○「このツーカー錠を飲めば、ツー、カーの言葉だけで伝えたいことを伝え切れるんだ
ハイ、春香さん。 千早さん。」

春香「ゴクン」

千早「?」ゴクン

春香「ツー」

千早「カー」

春香「そんな…ことが…」

千早「にわかには信じがたいけど、まさか現実にこんなことが起きるだなんて…というかなんて願い事をしてるのよ春香は」

春香「あ、あはは…」

春香「ってあれ? 千早ちゃん?」

千早「ハっ! い、今のは言葉の綾よ! 勘違いしないでっ!」

春香「う、うん…」

千早「…とにかく、あなたは私の知ってる天海さんじゃないのね?」

春香「そう…だね」

千早「なら私からあなたに話すことなんて何もないわ。 早く行ってちょうだい」

春香「千早ちゃん…でも…」

千早「お願いだから早く行って…お願い」

春香「っ…」

本当に行っても良いのでしょうか?
このまま、この世界の千早ちゃんを置いて…

の○太「ねぇ、千早さん。…なんでアイドルを辞めたの?」

千早「…765プロが潰れたからよ」

の○太「他の事務所には何でいかなかったの?」

千早「っ! あなたにはっ…関係ないわっ!」

の○太「……ぼく、本当に千早さんのファンなんだ。 ううん、千早さんだけじゃない。 765プロの皆がすきだったんだ」

千早「……」

の○太「TVで春香ちゃんを見たのがきっかけで、そこから765プロの皆を知ったんだ。 ……765プロが倒産して、殆どのアイドルが辞めたって知った時は…本当に悲しかった…」

春香「…」

の○太「でもね、それでも僕はまた千早さんが歌ってくれるって信じてるんだ!」

千早「それは……なんで?」

の○太「楽しそうだったから! 特に、765プロの皆や春香ちゃんと歌ってる時がすっごく楽しそうだったから!!」

千早「!!」

千早「たのし…そう?」

の○太「うん! ソロの時は孤高の歌姫って感じでかっこよかったけど、765プロの仲間と一緒に歌ってる時は本当に楽しそうだった!」

の○太「だから、ぼくは信じてるんだ! 千早ちゃんは本当に歌が好きなんだって。 皆と歌うのが好きなんだって! だから…きっと戻ってくるって!!」

ドラえも○「の○太くん…」

千早「でき……わけ…ないっ」

春香「千早ちゃん?」

千早「出来るわけないじゃない!! 私が、私たちが! プロデューサーを! 春香をっ…! 苦しめたのにっ。
のうのうと私だけがっ…歌う…なんてっ…」

春香「千早…ちゃん」

千早「お笑い種よね春香! 私たちがあなたを傷つけたのに…今更になって悔やんでっ! プロデューサーの死の責任も全てあなたに押し付けて!
なのに今になって私は善人ぶろうとしてるのよ! 私には…罪悪感を持つ権利すらないのにっ…」

千早「分かってたのよ…あなたが必死にトップアイドルの座を守ろうとしたのもプロデューサーの遺志を継ぐためだって。
765プロを守るためだって…でも私たちはそんなあなたを応援するどころかあなたを傷つけた…プロデューサーの死を忘れる為にあなたにプロデューサーの死を全て負わせた…」

千早「こんな私にっ…歌う資格なんて…ない……!」

春香「……」

言葉が出ません。 だって、この世界の私と元の世界の私は別人なのですから。この私がこの世界の千早ちゃんにかけられる言葉なんてないんですから。

でも、それでも、私に言えることが、いえ、出来ることがあるとすれば、それはーー

春香「ねぇ、千早ちゃん。 一緒に歌おうよ!」

千早「え……春…香?」

春香「だって目の前に私たちの歌を聞きたいって子がいるんだよ? なら歌うのが私たちの仕事じゃないかな」

千早「な、なに言ってるの春香! 私には歌を歌う資格なんて…」

春香「千早ちゃん…」ギュッ

千早「春…香…」

春香「私は…この世界の私じゃないから、千早ちゃんの知ってる春香じゃないから。 どうこう言える資格なんてないと思う」

千早「……」

春香「でもね、私は千早ちゃんの親友だから。
千早ちゃんが苦しんでるのは…ほっとけないよ」

春香「だからね? 歌おう! 歌ってイヤな気分はどっかに飛ばしちゃおうよ! それで、その後の事を考えればいいよ!
そしたらきっと、道が見えてくるよ」

千早「春香…私…歌っていいのかなぁっ…あなたを傷つけたのに…あなたに酷いことしたのにっ」

春香「うん…きっと、この世界の私も、許してくれるよ…」

千早「春香ぁ!!」ギュッ

春香「千早ちゃん!」ギュッ


の○太「うわぁ~~ん!!」

ドラえも○「グズっ。 何泣いてるんだよぉの○太ぐん」

の○太「ドラえも○だっで~~!」

私と千早ちゃんはひとしきり抱き合ったあと、小さなファンにリクエストを聞きました

の○太「え! 何でもいいの!?」

千早「えぇ。 あなたの好きな曲なんでも歌ってあげる」

千早「あなたのおかげで前を向けたようなものだから…」

の○太「う~ん…なににしようっかな~。 まずは蒼い鳥かなぁ…それか春香ちゃんの乙女よ大志を抱け! か」

ドラえも○「の○太くん。の○太くん」

の○太「なあに? ドラえも○」

ドラえも○「予想以上に時間をくってしまったから今からじゃ一曲ぐらいしか聞く時間はないよ。
早くいかないとまたも○もボックスがどっかにらいっちゃう」

の○太「えぇ~そんなぁ~!?」

の○太「それじゃあ……そうだ!!」

の○太「ーーーーなんてどう!?」

千早「!」

それは、私たちがデビューして間もない頃に出した、私と千早ちゃんのデュエット曲でした

春香「うん! いいね! それが一番良いよ! あっ、この世界でもこの曲ってあるかな?」

千早「ええっ…あるわ…確かに…あったわ…!」

春香「…うん! それじゃあ天海春香と如月千早の一曲限りのライブ!
始めるよ!!」

ドラ・のび「「イェエーーイ!!」

それから、私と千早ちゃんはめいいっぱい歌いました。
伴奏も音楽もないただのアカペラだったけど、本当に、本当に楽しかったです。

そして、それはきっと、千早ちゃんもーーー

ーーー
ーー



千早「お別れね、春香」

春香「うん。 そう…だね」

歌い終わったあと、千早ちゃんも一緒にも○もボックスまでついていくことになりました。

いざお別れとなると、切なさよりもなぜか気恥ずかしさが出てしまいます。

千早「…クス」

春香「なに? 千早ちゃん」

千早「いえ、あなたってあんまり歌が上手じゃないのねって」

春香「んな!? そうなの? の○太君!」

の○太「う、うん…TVで見た春香ちゃんよりかは上手くないなぁって…」

春香「うぅ…同じ私なのに悔しい」

千早「でもあの歌はまぎれもなく天海春香の歌だったわ。
……本当に、ありがとう」

春香「……うん!!」

ドラえも○「春香さん。そろそろ時間だよ」

春香「あ、うん。 今行くよ」

少し名残り惜しい気もしますがこれでお別れです。
やはりこの世界のことはこの世界の人間が、私のことはこの世界の私がすべきなのでしょう

あっ、一つ千早ちゃんに伝えなければならないことがありました


春香「千早ちゃん。 お願いがあるの」

千早「?」

春香「この世界の、MUTE○I事務所って所にいる。
馬鹿なことをしようとしている私を止めて欲しいの」

千早「…」

春香「もしかしたら千早ちゃんに酷いこと言うかもしれない。 でも、それでも、この世界の私を、ひっぱたいてでも助けてくれないかな?」

千早「もちろんよ春香。 どんなことがあっても。 何を言われようと今度こそ私は春香を助けるわ」

春香「うん! お願いね千早ちゃん!」

ガチャ バタン

春香「フー、ハー…」

受話器を握ります。 これで、元の世界に戻れる…

春香「……よしっ!!」

春香「元の世界に….…戻って!!」



     ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリンッ!!

キィ パタン

春香「……戻ったん…だよね?」

一瞬視界がブラックアウトしたあと、私は765プロの中に立っていました

あの電話ボックスはどこにも見当たりません

ガチャ

???「おはようございます。 って春香しかいないの?」

春香「あっ! 千早ちゃん!!」

春香「ねぇ私トップアイドルになんてなってないよね! 独立なんてしてないよね! あっ! プロデューサーさんは死んでないよね!?」

千早「な、なに言ってるのよ春香。 私たちまだ誰もトップアイドルになんてなってないし、独立? 何の話よそれ? あと縁起でもないこと言わないで」

春香「ハァ…よかった~…」

千早「どうしたの春香?」

春香「あ、うん…その、夢……をみたんだ…」

千早「夢?」

春香「うん…悲しい夢。 その夢じゃ私はトップアイドルになるんだけど代わりにプロデューサーさんが死んで、皆が私を憎んでいるの。
でも、皆本当はそんなことしたくなんてなくて、でもしちゃって苦しんじゃうっていう…そんな夢…」

千早「……」ギュッ

春香「あっ…」

千早「怖かったのね…春香」

春香「うんっ……怖かったっ…怖かったよぉ」

千早「春香なら大丈夫よ。 春香は私なんかよりずっと強い子なんだから」

春香「そんなことないよ」

千早「あるわ。 親友の私が言うんだから間違いなしよ」

春香「親友……えへっ」

千早「春香?」

春香「うん。 やっぱり私、千早ちゃんのことだーい好き!!」ギュギュッ

千早「きゃっ! ちょ、ちょっと春香! 少し離して…」

春香「えへへ~離さないよ~」

千早「あっ…ん//はる…かぁ///」

春香「えへへへへへ」













小鳥「はる×ちはサイコォオオオオオオ!!!!」


GOOD END

終わった……長かった…

グッドエンド5、6レスで終わらせるつもりがこんなに長くなるとは…

また同じようなスレタイで今度は千早でやるかもしれません。

その時はこのトリでやります。

ここまでお付き合い下さった方、本当にありがとうございました!

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