加奈「加奈の上顎中切歯ぺろぺろしたいって言われちゃいました……」 (40)


美羽「…………」

加奈「……美羽ちゃん?」

美羽「び、びっくりした……」

加奈「私もですっ」

美羽「Pさんは相変わらずですよねえ」

加奈「でもでも、ちょっと嬉しかったです!」

美羽「加奈ちゃんそれはダメだと思うよ! そんな娘だったなんて、美羽は加奈しいよ!」

加奈「むっ。じゃあ、ちょっと考えてみてください……!」


───。


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プロデューサーの部屋で唐突にその言葉を聞かされたとき、私は思わずクッキーを喉に詰めてしまいました。

かな子ちゃんのクッキーで咳き込む背中をさすってくれるのは嬉しいけど、いきなりすぎます!

いきなり、じょうがくちゅうせっし? 

をぺろぺろしたいとか言われても……どう反応すればいいんですかぁ。

あ、ジュースくれるんですか、ありがとうございますっ。

さすがですね、気が利くぅ!

……って、頷きませんから!


だいたい、前歯をぺろぺろしたら、キスしちゃうじゃないですか。

そんなの、このお姉ちゃんが許しません。

プロデューサーが許してもダメです!

……え、加奈がダメなら真尋に頼む?

だ、だだだダメです!

まひろーは大事な友達なんですから!

ま、まひろーにするぐらいなら……加奈にしてください!


私の言葉を聞いたプロデューサーは、心底嬉しそうにお礼を言ってから、頭を撫でてきました。

椅子に座らされたあと、プロデューサーの言うとおりに私は口を広げます。

まるで子犬が、かわいく餌を求めるように。

キスのためじゃなく、上顎中切歯をぺろぺろしてもらうために。

大きな瞳に映る、涙ぐむかよわいアイドルが、物欲しそうに。

プロデューサー、加奈の上顎中切歯、ぺろぺろしてください!


いきなり攻めないで、私の額に軽く口付けをして、ちょこっと愛情表現。

猫をあやかすように、こそばゆく。

突き出された柔らかな花びらを指でくすぐると、思わず身体が悦びに震えます。

頬にプロデューサーの手が添えられて、彼の唇が近付いてきました。

固く強張ったリップをほぐすため、まず秘境を隠す上唇を食んでいきます。

プロデューサーの唇は固く大きく、私のそれより、ずっと逞しいものでした。

そんな口唇に敵うはずもなく、私はすぐにプロデューサーにリードされ始めます。


前歯を時折覗かせているという上唇を、プロデューサーは適度に甘噛みし続けました。

目を閉じていてもわかる、プロデューサーの顔がすぐ目の前にあるという事実。

私は体を固くして、頬を朱に染めて、そして彼に身体を委ねるしかありませんでした。

緊張に捕らわれたままの少女の唇を、プロデューサーは優しく蹂躙するだけです。

はむはむと甘噛むだけでなく、軽く食んで引っ張ったり、下唇にも同じことをしたり。

すぐに身体はふにゃふにゃになって、プロデューサーは堪らないとばかりに私を抱きしめました。


十分な潤いを帯びた口内に、プロデューサーの舌が差し込まれました。

入り口の方で歯列をなぞり、目的の場所を探し当てます。

歯茎の凹凸をひとつひとつ確かめながら、あれは違う、これは違うと唾液が音をたてます。

もうどちらのかも分からないほど混濁した潤滑油は、変わらず二人の愛交をお手伝いしていました。

わざと焦らすように、端っこの歯列を弄んでいたプロデューサーも、とうとう目当ての上顎中切歯に辿り着きました。

プロデューサーは両手で私の頬を固定して、親指を差し込んで口を広げます。

露わになった上顎中切歯を、彼はまじまじと見つめて、見初めたように舌なめずりしました。


あふれ出す興奮のままに、プロデューサーは素直に私を求めてきました。

上顎中切歯の前面を啜るように愛撫して、そのままくわえ込んでしまいます。

前歯を包み込むぬめりが、身も心も溶かしていきます。

ときどき歯と歯がぶつかって、かちかちと鳴る音が体中に甘く響き渡りました。


プロデューサーは唾液を啜り取るのを絶やすことなく、上顎中切歯を可愛がります。

歯間の膨らみを舌先で探り、小さな隆起を突付いては舐めるのを繰り返しました。

切歯の縁に沿って舌を押し当て、エナメル質の感触を楽しむプロデューサー。

欲すれば欲するほどふたりの距離は縮まって、不完全に繋がるキスの味は、刺激的なまま絶頂に上り詰めていきます。


最後にプロデューサーは一際大きく啜り上げて、私の口の中にあるものすべてを吸い取っていきました。

何もかも奪われた私の身体は、しばらく未知の感覚に打ち震えて、プロデューサーの体にしがみ付くだけでした。

銀の糸を引いて離れた唇には、気だるげな余韻と、心地よい疲労感だけが残っていました。

プロデューサーはすっかり満たされた様子で、頭をくしゃくしゃ撫で回して、もう一度おでこにキスをしてくれます。

あれほど好き放題に堪能され尽くしたというのに、私は次に求められる時を待ち遠しく思ってしまいました。



───。


加奈「……ってことだったんです、きっと!」

美羽「加奈ちゃんその漫画どこから持ってきたの……?」

加奈「比奈さんが『がんばってるご褒美っス』ってくれましたっ」

美羽「比奈さん!?」

加奈「美羽ちゃんも描いてもらったら?」

美羽「うぇぇ!? わ、わわ私はいいよ!」

加奈「えー、面白いのに……」

美羽「漫画読んでじまんができるのはわかりましたら!」

加奈「あはは、たまに美羽ちゃんのギャグ面白いですっ」

美羽「なんか引っかかるけどありがとうございます……って、笑い事じゃないですってー!」

区切り
加奈ちゃん誕生日おめでとうございました

矢口美羽(14)
http://i.imgur.com/k4T12my.jpg
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今井加奈(16)
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美羽(はぁ……昨日は加奈ちゃんの説得に半日も使ったよ……)

美羽(分かってくれたとは思うけど……心配だなあ)

美羽(まあ……流石にPさんの性癖に付き合わせたりするのは、気が引けるもんねっ)


加奈「あ、美羽ちゃーん!」

美羽「噂をすれば加奈ちゃん。嬉しそうな顔してどうしたんですか?」

加奈「えへへ、貰ってきました!」

美羽「へー、何をですか?」

加奈「美羽ちゃんのぶん!」

美羽「……はいっ!?」


───。


Pさんとバレンタインのお菓子を食べ終えたあとの事です。

私は少しばかり催してしまって、花を摘みに行こうと、席を立ちました。

その瞬間、ソファを離れる腕をPさんがぐっと掴んで、膝元に手繰り寄せてきたんです。

突然の暴挙にバランスを崩したまま、私はPさんの膝にすっぽり収まる形で、再び座らされました。

いきなり引かれた衝撃で、小さな悲鳴が出た美羽をよそに、彼はその小さな身体を抱きしめます。

大きな胸と腕が、華奢なアイドルの器をしっかりと捕らえました。


温かな感触に全身をくるまれたまま、私は抗議の声をあげます。

今トイレに行こうとしてたのに、いきなり何をするんですか。

Pさんの答えは、なんとなく。

なんとなくで抱きしめられても、ちょっと困るんですけど……。

そう言っている間にも、徐々に尿意が私を急かしてきます。

……そろそろ行かないと。

慌てず騒がず、落ち着いて拘束から抜け出そうとすると。

Pさんの抱擁は、これまでにないほど、強烈なものに変わりました。


最初は軽い悪戯だと思って、何度か体を起こそうとするけれど、ちっとも力は弱まりません。

むしろ抜け出そうとすればするほど、腕が締め付けるように狭まってきます。

逃走を図る行動と同時に、Pさんの名前を呼んで、非難の視線を浴びせました。

Pさんはその度に気の無い返事をして、でも両手は私の身体を放そうとはしません。

そうしている最中、じわじわと迫るタイムリミットに、私はまだ無頓着でした。


とりあえずは対話を試みようと、腰を据えてみることにします。

変に暴れて漏っちゃったりしたら、それこそ大変です。

そうです、落ち着いて話せば、Pさんもこんなしょうもない悪戯をやめてくれるはずですよね。

こんなに堪えている美羽のことを、まさか漏っちゃうまで押さえておく必要なんか、ないですもんね。

話せばわかるんです、話せば。


えっと……Pさん。

どうして美羽のこと、こうやって捕まえておくんですか?

私、すごくトイレに行きたいんですけど……聞いてます?

その……あんまり我慢も出来ないというか……正直今すぐ駆け込みたいっていうか……。

さっきの衝撃で結構危ない感じなんです……いや、へー、じゃなくてですね……。

あの……そろそろ開放してもらってもいいかなって……思うんですけど……。

……だめ、でもなくて……んくっ、Pさん……いつにも増して意地悪ですねっ……。


Pさんは普段と変わらない穏やかな口調で、美羽の耳元に囁きます。

じゃあ、面白いギャグを言えたら許してあげる。

よりにもよってこんな時にそんなこと言われたら、余計に断れませんでした。

せり上がってくる尿意が、まともで冷静な思考を丸ごと塗りつぶして、飲み込んでいきます。

条件を飲んで、私は回らない頭をただ、全力で空回りさせるしかありません。


刻一刻と迫る瞬間に背中を押されながら、なんとか思いついて、自信を込めて口を開きます。

ついでにお腹にも力を込めて、間に合うように祈ります。

えっと……面白かったら、ちゃんと放してくださいね。

じゃあ……いきますよ?

アイドルが尿を漏らしたら……しんにょうに関わる、なんて……。

Pさんは、くすりともしませんでした。

代わりに、軽く、みみたぶをかぷりと噛んできました。


放してもらえると信じていた私は、まったく気を抜いていました。

Pさんの生暖かい愛撫が、神経を伝って一瞬で行き渡り、身体中が味わったことのない痺れに襲われました。

それまで辛うじて押しとどめていた一線が、ふっと支えを失って壊れていきます。

同時に、必死に耐えてきたもの全てが溢れ出して、私をあらゆるしがらみから解き放ちます。

まるで罪人がその罪を赦されたかの如く、かつてない不思議な開放感に包まれ……。

つまるところお漏らししました。


辛く苦しい時間は何だったんだろうと、後悔すら覚えるぐらい、私は排尿に快感を覚えていました。

Pさんに強く抱きしめられたまま、美羽の身体は放尿の愉悦に震えます。

聖水は、乙女の花園を隠す可愛らしい下着を浸しただけでなく、Pさんに見て欲しくてやや背伸びしたおませなスカートも、黄金に染めていきました。

そしてか細い太ももをなぞり、ソファにはしたない染みを作り上げます。

その染みの広がる時間、私は大好きな人に抱かれたままする背徳の行為がどれほど魅力的なのかを、身をもって教え込まれました。

美羽がアイドルにあるまじき行いに耽っているあいだ、ずっとPさんは抱きしめてくれていました。


最後の一滴に至るまで出し切ったあと、情けないとか恥ずかしいと思うより先に、気持ち良かったと感じてしまいました。

あれほど抵抗していたのが嘘のように、Pさんに体重を預けていると安らぎます。

Pさんは私の排泄が終わったことを悟ると、優しく頭を撫でてきました。

一言、気持ち良かったかと聞かれると、私は熱に浮いた頭で、こくりと頷いていました。

その日から、花を摘みに行くときは必ず、Pさんに伝えてから行くように心がけたのでした。



───。


美羽「……な、なんですかこれは!」

加奈「美羽ちゃんのぶんですけど……」

美羽「ゆ、許せません、こんなこと!」

加奈「その割にはかなり熱心に読んでた気がする……?」

美羽「そそそんな訳ないじゃないですかぁっ! これは比奈さんに直談判に行きますからー!」

加奈「わわっ、待ってください美羽ちゃん!」


比奈「おや、二人ともそんなに慌ててどうしたっスか」

加奈「ぜぇぜぇ……美羽ちゃん走るの早いよぉ……」

美羽「比奈さん! こ、この漫画!」

比奈「あー……やっぱりダメだったスか?」

美羽「ダメも何も、こんな……っ!」

加奈「美羽ちゃん、あんまり興奮しちゃダメですよ」

美羽「ここ、興奮なんてしてませんっ!?」

比奈「どうどう、落ち着いてください。たった今後編が描き上がったとこなんでス」

美羽「どうせまたお漏らしとかですよね!?」

比奈「いえ、加奈ちゃんと3人一緒にお風呂入ったりとか、歯磨きしてもらったりとか」

加奈「はわわ……!!」

美羽「な、なんてものを……2人ぶんください!!」

比奈「了解っス」

おしまい
レイナサマお尻ぺんぺんプレイもイイけど誕生日過ぎちゃった
書くのは次の誕生日にのばーすでーって

のばーすでーって

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