一方通行「イヤだ」(360)


天井「・・・以上が絶対能力進化の内容だ 何か質問はあるか?」

 天井亜雄はこれから行われる予定の実験についての説明を終え、未だ実験の内容を記した書類から目を離さない被験者である少年 ―― 一方通行に問いかける。
 一方通行は学園都市最高の頭脳を持つレベル5の第一位の能力者である。
 その彼にこの程度の内容が理解出来ない訳もなく、この問いかけはこれまでも実験の説明を終えるたびに行われてきた形式的なものだ。
 今まで彼から質問が返ってきたことなど一度もなく、それ故、天井は今回も一方通行から質問が返ってくるなどとは思っておらず、既に頭の中では全く別のことを考え始めていた。

一方通行「イヤだ」

天井「…は?」

 しばしの静寂の後、唐突に一方通行から放たれた一言によって、無関係な事に思考を巡らせていた天井は一気に現実に引き戻される。


一方通行「だァかァらァ、イヤだっつってんの」

天井「い、嫌だって何がだ」

一方通行「実験だよ実験、今テメエが説明した絶対能力進化とかいうやつ」

天井「は・・・はあああぁぁああ!?何が嫌なんだ!絶対能力者になれるんだぞ!?一体何が不満なんだ!」

 天井は理解できなかった。信じ難いことにこの少年は学園都市の最終目標であり、この少年自身の最終目標でもある絶対能力者への道を自ら閉ざそうとしているのだ。

一方通行「絶対能力者にはなりてェよ 実験内容も腐りきっちゃいるがまァ問題ねェ ただな・・・」

天井「ただ何だ!?」

一方通行「テメエの言うこと聞くのがイヤだ」

天井「はああああああああああああ!?お前何言ってんだホント!?」


一方通行「まァ落ち着けよ、ちゃンと説明してやっからそこ座れ」

天井「・・・」

 促された天井は(とりあえず説明くらいは聞いてみよう)と、一先ず椅子に手をかけ腰を下ろそうとする、が

一方通行「なァにナチュラルに椅子に座ろうとしてるんですかァ?床に正座しろ正座ァ」

 一方通行に遮られ椅子を没収されてしまう。

天井「い、一体何なんだ!?ホントにおかしいぞお前!!」

一方通行「はァー・・・ったく、最初っから説明してやらねェとダメみたいだなァこの天井クンは」

 心底めんどくさそうに溜息をつく一方通行に、天井はただただ困惑する他ない。

一方通行「いいですかァ天井クン、テメエの仕事は俺の能力を研究することだよなァ?」

天井「そ、その通りだが・・・」

一方通行「つまりィ、天井クンは俺のお陰でお金が稼げてご飯が食べられてるわけですよねェ?」

天井「そんな事は・・・」

一方通行「そンな事はないってか?でも俺がいなかったら天井クンはお払い箱で路頭に迷うハメになるンですよねェ?」

天井「ぐ・・・」


一方通行「ようするに天井クンは俺に頭下げて『協力をお願いする』立場なンですよォ それなのにどうして上から目線で物を言ってるンですかねェ?」

一方通行「本来なら散々俺のご機嫌取った挙句に「協力してくださいお願いします」って床に額擦り付けるくらいのことやンなきゃいけないンじゃないですかァ?」

天井「な、何故今更そんなことを・・・」

 言い出すんだ、と天井は疑問を口にする。それも当然だ。これまで一方通行が天井の態度に口を出したことなど一度も無く、基本的には従順に、言われるがままに実験に協力してきたのだから。
 それなのに、一体どうしてこのタイミングで?天井は全く真意を掴めないでいた。

一方通行「だってよォ、最初から俺が偉そうな態度とってテメエがへーこらするのが当然になっちまったらつまンねェだろ? だからまずは下手に出てよォ、テメエを持ち上げて顔を立ててやったンだ」

一方通行「思った通りテメエは「あ、こいつには上から目線で接していいンだな」って勘違いしやがった、実際の立場は俺のほうが遥かに上なのになァ」

 ケラケラと笑う一方通行に対し、天井は未だ彼の真意が掴めない。どうして彼はそんな無意味なことをしたのだろうか。

一方通行「ワケわかンねェってツラしてンなァ・・・まァぶっちゃけるとテメエにイヤガラセしたかっただけだ」

天井「イヤガラセだあああああああ!!!????」


一方通行「俺さァ、他人にイヤガラセとかイタズラすンのが昔から大好きでよォ ここの研究員もほぼ全員何かしら俺からイヤガラセの洗礼を受けてるンだぜェ? 天井クンプライド高そうだったから、持ち上げて持ち上げてここ一番で叩き落してやろうと思ってなァ」ケラケラケラ

天井「ふっざけんなこのクソガキがああああああああ!!!」

一方通行「そうそう、そのリアクションが見たくてこれまでずっと大人しくしてきたンだぜェ!ぎゃはっもっと熱くなれよォ!!!」ゲラゲラゲラ

 爆笑する一方通行に、遂に天井は顔を真っ赤にして手を振り上げる。能力によって反射されてしまうということを忘れてしまうほど頭に血が昇っているのだ。

一方通行「おォっとそンな態度でいいのかァ天井クゥン?実験に協力してやンねェぞォ?」

天井「ぬぐぅ!?」

 その言葉に天井はビクリと身体の動きを止め、プルプルと震え始める。

一方通行「さァ天井クン、もォわかってンな?どォいう態度を取ればいいのか、どうすれば俺が実験に協力する気になるのかよォ」

天井「ぐ・・・く・・・ぐぐ・・・」

 怒りで顔を真っ赤に染め、屈辱にその身を震わせながらも、天井の身体がゆっくりと沈んでいく。そして―

天井「一方通行さん、どうか私どもの実験に協力してください・・・ッ」

 ―それはそれは、見事な土下座であった。
 同時に一方通行の爆笑が研究所に響き渡る。



 どれほどの時間が経っただろう。やがて一方通行の爆笑の声も収まり

一方通行「天井クン」

 額を床に擦り付けたままの天井の肩に、そっと一方通行の手が置かれる

一方通行「天井クン、テメエの気持ちはよくわかった だからもう顔を上げてくれ」

天井「じゃ、じゃあ!」

 さっきまで爆笑していた一方通行からかけられた優しげな声に、天井は喜び顔を上げる。
 そこにはまるで菩薩のような慈愛の笑みを浮かべる一方通行。天井は己の勝利を確信した。

一方通行「だが断る!!」

天井「え・・・な・・・あッ?」

 愕然とした表情で、最早まともな声もでない天井に一方通行は冷酷な言葉を続ける。

一方通行「一方通行さンってなンだよ、『さン』って そこは『様』だろォがよォ 結局テメ
エの気持ちなンざその程度な訳だ」

天井「い、一方通行様!お願いします!」

一方通行「ダメダメ、二度目は受け付けねェよ それに「お願いします」だけじゃ何のことだかサッパリわかンねェ
顔洗ってまた明日出直せ」

天井「ち、ちっくしょおおおおおおおお!!!」ダッ

 信じられないようなダメ出しを受けた後、即座に二度目の土下座に入った天井だったが
結局無慈悲な白い悪魔に冷たくあしらわれてしまう。
 哀れ天井は再び火が着いた様に爆笑する一方通行に見送られ、泣きながら研究所から飛び出すこととなった。


「さっきの、ちょっとやりすぎじゃないかしら?」

一方通行「あァン?見てたのかよ芳川ァ」

 天井が研究所を飛び出して数十分後、缶コーヒーを啜っていた一方通行に一人の女性研究員が話しかける。

芳川「あんなに追い詰めて、逆上して思いもよらない行動をしてくるかもしれないわよ?」

一方通行「ハッ、あの小物にそんな度胸ありゃしねェよ 
明日からは多分、これでもかってくらい俺のご機嫌を取りにくるぜェ」ケラケラ

芳川「あなたがそう言うんならそうなんでしょうね でもあまりやりすぎないでね?
私を含め他の研究員達は笑いを堪えるのが大変なのだから」

一方通行「笑いたけりゃ笑っちまえよ、それで天井の野郎があからさまに不機嫌になるようなら
「その態度が気にいらねェから実験しねェ」って俺が難癖つけるだけだからよォ」

芳川「そう、それじゃ遠慮なく笑うことにするわ ・・・ありがとう一方通行」

一方通行「ありがとうだァ?面白い見世物ができたことがそんなに嬉しいンですかァ?」

芳川「違うわ、いえそれもだけど・・・妹達のことよ 
あなた、彼女達を生かすために実験の開始を先延ばしにして、
あわよくば実験を凍結させてしまうためにあんな態度を取ったのでしょう?」

一方通行「えっ」

芳川「えっ」

一方通行「・・・え?」

芳川「・・・」

一方通行「・・・」

芳川「・・・なんでもないわ、あなたは敵に回したくないわね」

芳川(本当に考えなしのただのイヤガラセだったのね・・・)

一方通行「あ、そォいえばお前にはまだイタズラもイヤガラセもしてなかったなァ
近いうちに何かお見舞いしてやっから楽しみにしとけ」ケケケ

芳川(研究員ほぼ全員にイヤガラセしてたってのも本当なのね・・・)

 カツカツと音を立てて歩き去る一方通行の背中を、なんともいえないやるせない気持ちで見送る芳川であった。


 一方通行の予想通り、次の日から天井の猛烈なご機嫌取りが始まった。
 これまでいいように従ってきた被験者に対して急に謙らなければならないということもあってか、
最初はぎこちなく、一方通行にも散々揚げ足を取られ、難癖をつけられ、罵倒されまくり
周囲の研究員の笑い者になる天井だったが、徐々にその言動が、言動に留まらず容姿までもが、
完成されたものへと変わっていく。


 そして数ヶ月の時が流れ―




天井「一方通行様、今日も良いお天気ですね 絶好の実験日和だとは思いませんか?」

一方通行「いや・・・なンかもう誰だよお前」

 丁寧な口調に人当たりの良い微笑み、短く整えられた髪、清潔な白衣とセンスの良い小物類・・・
 天井亜雄は、それは立派な好青年へと変貌していた。


天井「誰だ、とは酷い仰り様です あなた様の天井亜雄ですよ」

一方通行「あなた様のォとか言わないでもらえますゥ!?滅茶苦茶気持ち悪いんですけどォ!」

天井「これは大変失礼致しました、非礼をお詫び致します しかし今日は本当に気持ちの良い天気ですね、
そろそろ実験を始めてみられては如何でしょう?」

「「天井さーん!」」

 一方通行に実験の開始を迫っていた天井の背後から複数の黄色い声が響く。

女性研究員A「天井さん、今日は一緒にお昼食べに行きませんかぁー?」

女性研究員B「ずるーい、今日は私と一緒に食べるんだから!」

女性研究員C「ちょっとー!今日は私の番のはずでしょー!」

 数ヶ月にわたって一方通行による性格や服装、容姿の矯正(というかダメ出しと難癖)
を受け続けていた天井は、今や誰に対しても優しく紳士的なモテ男となっていたのだ。

天井「困りましたね・・・皆さんでご一緒に、というわけにはいかないのでしょうか?」

一方通行「・・・」テクテク

天井「あぁ!一方通行様どちらへ!?」

一方通行「天井クンがモテすぎてムカつくから今日の実験も中止な」テクテク

天井「そ、そんな!ちょっと待ってください!」

 天井の制止を聞き流し、一方通行はさっさと研究所から抜け出す。時間は正午を少し過ぎたくらいだ。


一方通行(腹が減ったから出てきただけだし、別に逃げたわけじゃねェし 
ババアどもにモテてるの見ても別に羨ましくねェし)

 誰に聞かせるでもなく、言い訳めいた思考を巡らせながら一方通行は歩き続ける。

一方通行(まさかあの天井クンがあンなになるとはなァ・・・
しかしムカつくぜェ、こういうときは誰かにイヤガラセでもするのが一番だな)

 そんなろくでもない思い付きをする一方通行の前に

「おや、そこにいるのは一方通行ではありませんか?とミサカは俯き加減に歩いているモヤシに声をかけます」
 
 一匹の獲物が現れた。


一方通行「ん?お前は・・・えーっと何号だ?」

00001号「00001号です、とミサカは自分が記念すべき第1号であることを誇らしげに言い放ちます」

一方通行「あー00001号か、相変わらず見分けつかねェなァお前等」

00001号「そんなことより何をしてるんですか?実験サボってんじゃねえぞ、とミサカは批難しながら尋ねます」

一方通行「俺が実験サボってるから生きてられンだろォがお前等・・・ 飯だよ飯、適当に昼飯食いに外に出て来てンだ」

00001号「ほう食事ですか、実はミサカもまだ食事を取っていないんですよ」

一方通行「ふゥン で?」

00001号「奢れってことだよ、言わせんな恥ずかしい、とミサカは恥らいます」

一方通行「全然恥ずかしがってるように見えないンですけどォ?まァいい、ついてこい」

00001号「え、マジで奢ってくれんの?とミサカは嬉しさのあまり小躍りします」

一方通行「うざってェからはしゃいでンじゃねェ!そこのファミレスでいいな?」

00001号「いえ、どうせあなたの奢りならあっちの高級そうなレストランにしましょう、とミサカはささやかなお願いをします」

一方通行「ささやかじゃねェよ・・・もォいい好きにしろォ」

 がっくりと項垂れた一方通行は00001号に半ば引き摺られるようにして高級レストランへと連れ込まれる。


 00001号は気付かなかった。

 この時、項垂れていた一方通行の顔に

 満面の歪な笑みが浮かんでいたことに。


 自分の分をさっさと食べ終わった一方通行は、未だ目の前でナイフとフォークの扱いに苦戦しつつ
少しずつ食事を進めている00001号を眺めながら考える。

一方通行(十分に塩は送ったな さてこいつにどンなイヤガラセをしてやろうか)

 一方通行はイヤガラセをするにあたり、自分の中に二つのルールを設けている。
 第1に、初めてイヤガラセをする相手には必ず塩を送り、いい気分にさせてやること。
天井に大人しく従っていたのも、今目の前にいる少女に食事を奢っているのも、このルールに沿ってのことである。
 それは落とす前に持ち上げることで、その後行われるイヤガラセのダメージをより増大させる効果を持つと共に
「これだけいい思いさせてやったのだから、この後これくらいのイヤガラセをしてもいいだろう」
と自分自身の中のタガを外す効果を持つ。

 第2に、酷すぎるイヤガラセをしないことと、身体的なダメージを決して与えないこと。
 これは相手のことを気遣ってのこと等では勿論なく、イヤガラセをした際に相手を傷つけてしまうと、
相手が自分に対して恐怖感を抱いてしまい、イヤガラセの後にあまり良いリアクションを取ってくれないから
という極めて利己的な考えからである。
 彼はイヤガラセをすること自体が好きなのではなく、
イヤガラセを受けた相手が驚き、叫び、呆然とする様を笑いながら眺めることが好きなのだ。

 彼は相手の心をへし折ってしまうような悪どいイヤガラセなどは決してせず、
子供のイタズラと呼んでも差し支えのないようなレベルの些細なイヤガラセを繰り返し行い、
相手の反応を見てはゲラゲラと笑い転げるのだ。

自分で書いててイヤな奴過ぎワロタ


00001号「ふぅご馳走様です、大変美味しゅうございました、とミサカは手を合わせます」

一方通行「そりゃァよかったですねェ ところでよォ」

00001号「はい、なんでしょうか?とミサカは聞き返します」

一方通行「イヤさァお前等やっぱり見分け辛ェから、お前には特別にプレゼントでもやろうと思ってよォ
ちょっと頭こっちに向けてみろ」

00001号「ひょっとして髪飾り的な何かをくれるんですか?
食事奢ってもらった上にプレゼントなんて何か悪いですね、とミサカは頭頂部を一方通行に突き出します」

 まァそう気にすんなァ、等と言いながら一方通行は突き出された00001号の頭を鷲掴みにし、ワシャワシャと髪を撫でる。

00001号「ちょ、ちょっと何ですか一方通行!?髪をワシャワシャとするのがプレゼントなんですか!?
とミサカは困惑気味に問いかけます!」

一方通行「気にすンな気にすンな、すぐ終わるからよォっと、できたァ」プククク

00001号「一体何なんですか?ワシャワシャしながら頭に何かつけてくれたんですか?
とミサカは髪を整えながら尋ねます」

一方通行「まァそンなところだ 中々似合ってるぜェ」クククク

00001号「ほうそうですか、とミサカはどこからともなく鏡を取り出して自分の勇姿を映し出し・・・
ってなんじゃこりゃあああああああ!!!!???」


00001号「ミサカの!ミサカの頭に!」




00001号「でっかいアホ毛が!!!!!!」




一方通行「ギャハハハハハハァ!!よォォくお似合いですよォォォォォ!」ゲラゲラ

00001号「酷い!酷すぎます一方通行!ていうか何だこれ滅茶苦茶なげえ!
ミサカの髪の中にこんな長いの無かったろ!?」

一方通行「ベクトル操作の有効利用でェす!ちなみに水で塗らそうがワックス塗りたくろうが絶対に寝ねェし
ハサミでも切れねェから!」ゲラゲラゲラ

00001号「明らかに無駄遣いだろうが!すぐ戻せこのモヤシ野郎!
とミサカは笑い転げている一方通行を罵倒します!!」

一方通行「イヤイヤイヤァ!個性的で実にいいと思いますよォ!
そォだ今度からお前のことはアホ毛って呼ぶことにするわ!」ゲラゲラゲラ

アホ毛「ふざけんなしね!!ちょ、おい名前アホ毛にすんのやめろ!!
ちょっとカメラ止めろおい!!!とミサカはマジ切れ寸前です!!!!」


一方通行「イヤイヤ、でも俺はマジで可愛いと思うぜェ(キリッ」

アホ毛「えっ」

一方通行「正直言ってマジで俺好みだ 今すぐ愛の告白をしてェくれェだぜ(キリッ」

アホ毛「一方通行はミサカを自分好みの女にするためにこのアホ毛を・・・?
そ、そんな突然困ります イヤではありませんが、まだ心の準備というものが・・・」

一方通行「・・・」ヒクヒク

アホ毛「・・・」

一方通行「・・・」ヒクヒクヒク

アホ毛「一方通行・・・肩がヒクヒク言ってます・・・顔も半笑いになってます・・・」

一方通行「ブハァ!!もう堪えらンねェ!!やっぱそのアホ毛はねェよ!!前衛的過ぎんだろォが!!!」ゲラゲラゲラ

アホ毛「うわああぁぁぁぁ!!!覚えてろちくしょおおおおおおお!!!!
とミサカは捨て台詞を残してさめざめと泣きながら走り去りますうわあああああん!!!」ダッ

一方通行「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!
そのアホ毛は忘れようったって忘れらンねェよ!!!」ゲラゲラゲラ

 かわいそうなアホ毛を爆笑で見送った後、一方通行はコーヒーを1杯オーダーし、のんびりとそれを啜った。
周囲の人間から向けられる奇異の目など全く気にならないほどに彼の心は穏やかに晴れ渡っていた。

やっべえもうちょっと書き溜めとけばよかったかなぁ
と思いつつ、はじめましての方ははじめまして
お久しぶりですの方がいたら嬉しいなぁ、名乗らないけど

こんな感じでダラダラと一方さんが色々な人にちゃちなイヤガラセを仕掛けたり反撃されたり
むぎのんが俺の嫁になったりするギャグ色の強いスレです

それではまた明日投下できるといいな
フヒヒ

ちなみにアホ毛のサイズはこのくらいを想定しております
もうちょっとでかいほうがいいか?


                  _,,-‐'' ̄`''- 、,_
.                 /:::::::::::::::::__;;;;;;;;;`ヽ
                 |:::::::::::::/    `''ヾ、 
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               /=======ァ^ト┐
               ト=======扣z<ヽ
               人二二二二式 |:.:',  
                 /:/:{/-|/}/}/-ヾ :l|.:.:|  
             |イ:i:代ナ 弋ナ Ⅶ .:| 

         /}}}    Nリ  __   rjノ :|  
       f爪n |jノif}    }ゝ.└─┘イ:i.:|:i.:.|  
    -={  j.{=|' ノ   /イ:.i:|`r斤ー'>、:|:|八  
      ヽ ノ三 |     jィT∨ヘ/} /\{ \
      -= ヘ王│  _/V,' {」/ / {/ハ

        ',-ヘ! |∠、 V |  |/ 〈†〉 }ノ  '、
        ヽ 乂 } │ {│    │ イ   〉
            \__,xくl /} |     |   |   /
                ∨/ ,'     |  └rー|

初回にしちゃ投下量が少なかったから、やっぱりもうちょっとだけ投下するね☆
明日以降の投下数減っても私のせいじゃないんだから!

しかし>>21くらいならまだ許容範囲のアホ毛だろうと思ってたんだが、みんなの目は厳しいな

「ありがとうございましたー!」

 その後何度も思い出し笑いをしつつ、コーヒー1杯にたっぷりと時間をかけて味わった
一方通行は足取りも軽く、なんとも優しげな微笑をたたえながらレストランを後にした。
無論、その微笑みは悪魔の微笑みなのであるが。

一方通行「やっべェなァ、これもし実験始まっちゃったら俺あのアホ毛に勝てねェンじゃね?
あンなのに真顔で銃向けられたら笑い死にしちまう自信があるぜェ」プクククク

 こりゃもう一つ実験を開始するわけにはいかねェ理由ができちまったなァ、などと
笑いを堪えながら、非常に身勝手な独り言を呟きながら、彼は再び歩き始める。



「ようやく見つけたぜぇ・・・待ちやがれ一方通行アアアアア!!!」

一方通行「あン?」

 レストランを出て数分後、晴れやかな気分のまま食後の散歩と洒落込んでいた一方通行に
突如声がかかる。

 右でも左でも、前でも後ろでもなく・・・その頭上から。


一方通行「はァん、誰かと思えば垣根クンじゃァありませんかァ
どうしたんですかァ?真昼間っからクソ暑苦しい羽毛なんて生やしちゃってェ」ゲラゲラゲラ

 ゲラゲラと笑いながら頭上を見上げる一方通行の視線の先には、天使のそれの如く
真っ白な翼をはためかせたホスト風の男が憤怒の形相で宙に浮いていた。

垣根「どうしたのか、だと!?用件聞かなきゃわからねえ程馬鹿になっちまったのかてめぇはぁ!?」

 彼こそは垣根帝督
 この学園都市で、第1位である一方通行に次ぐ第2位の序列を持つレベル5の能力者である。
 そして―

一方通行「あっれェ、もしかして第2位ともあろうお方が
まァだあンなチャチなこと根に持ってるンですかァ!!??」

垣根「他人様の写真を勝手にゲイサイトに本名住所携帯番号付きでアップロードするのは
どう考えてもチャチなことじゃねえだろうがああああああ!!!!!!」

 ― 一方通行の主目標(メインターゲット)の一人である。


一方通行「いやァ、垣根クン女だけじゃなくて男にもモテるンですねェ。うらやましい限りですよォ 
あんなリアクションは本職の芸人でも中々出来ねェぜェ?」ゲラゲラゲラ

垣根「コロス、テメエはマジでコロス!!! だがなぁ!今回はゲイサイトの件じゃねえ!!」

一方通行「えェーっと、じゃァなんですっけェ?」


垣根「とぼけんな!!テメエだろうがぁ!!

俺の家の冷蔵庫に顔書いて手足くっつけて

       『帝凍庫クン』

とかいう不気味なマスコットにしやがったのはああああああ!!!!」

一方通行「アハッギャハハハハハァッ!!!!!ジワジワ来ただろ?ジワジワ来ただろォ!?」ゲラゲラゲラ


垣根「ジワジワどころじゃねえ!!何か知らねえが冷蔵庫ネタで弄られると死ぬほどムカつくんだよクソがあ!!!!」

一方通行「それはそれは・・・前世は生きながら冷蔵庫にされたカワイソウな人とかだったンじゃないですかねェ」クスクスクス

垣根「有り得ねえよ何だその設定!!??とにかく死にやがれこのクソ野郎が!!!
世のため人のため俺のために、今この場で、この瞬間に死にやがれぇ!!!」

一方通行「ほら、お前常識通じねェンだろ?前世もきっと常識通じねェバカ野郎だったンだだぜきっとよォ!
試しに冷蔵庫になろうとしてみろよ!お前ならきっとなれるぜぇ!!」

 ゴオ!!と唸りを上げて襲い掛かる垣根の翼をヒラリと身をかわしつつも挑発を重ねる一方通行。

一方通行「おォ怖ェ怖ェ、垣根クンがマジ切れしてるから俺は逃げるぜェ」ケラケラケラ

垣根「ちょ、待ちやがれ!!また逃げんのか第1位のくせに!!?」

一方通行「生憎、俺と戦いたがってる奴と素直に戦ってやるほど優しくないンでェ!!
じゃァなァ!!!」バビュン

垣根「待ぁちやがれえええええええええぇぇぇええ!!!!!」バサァ

 学園都市最強最悪の鬼ごっこが、今、幕を開けた。


一方通行「しつこい男は嫌われるぜえェェ垣根くゥゥン!?」

垣根「ガキみてえなイタズラ繰り返して笑い転げてるてめえよりはマシだクソッタレがああああ!!!!」


 周囲の家屋をなぎ倒しながら、しかしそれでも一般人は巻き込まないように計算されながら、二人の鬼ごっこは続く。
 途中、一人だけ巻き込んでしまい「不幸だッ」という断末魔と共に散った儚い命があったような気がしたが、
「恐らく気のせいだから気にしないようにしよう」と無言のうちにアイコンタクトを交わし、そのまま鬼ごっこは続行された。




垣根「ハァ・・・ハァ・・・」

一方通行「おンやァ、スタミナ切れですかァ?垣根くゥン?」

垣根「うるっせえクソが!デタラメな能力しやがって・・・モヤシのくせに」ハァハァ

一方通行「ったく、そんな根性無しだからテメエンとこのあのドレスの女、心理定規だっけ?
あいつにも見放されるンだよテメエは」

垣根「はぁ!?何言ってやがんだテメエ!見放されてねえよ!!」
 
 ヤレヤレと大げさなジェスチャーを取る一方通行の口から出た思わぬ言葉に
垣根は大きく同様する。


一方通行「え、でもあいつこの前第7位と・・・あっ」

垣根「えっ」

一方通行「・・・」

垣根「第7位と・・・?」

一方通行「・・・すまねェ、忘れてくれ」

垣根「おいちょっと待て!!!!第7位となんだ!?あの根性馬鹿と心理定規がどうした!!?」

一方通行「だから何でもねェって・・・気にすンな
それと色々イヤガラセして悪かったなァ・・・」

垣根「おいふざけんな何突然暗くなってやがる!?第7位と心理定規が『そう』なのか!?
嘘だと言ってくれおい!!!!」

一方通行「そう、そうだ嘘なンだよ・・・何時も俺がテメエにやってるチャチなイヤガラセの一環の小さな嘘だ・・・
だからもうこの話は終わりにしようぜ、人間知らないほうがいいってこともあンだよ・・・」

垣根「おいやめろ優しくすんなこら・・・そんな・・・心理定規と第7位が・・・
うわあああああああああああ!!!!!!!!」バサァッ

 大ショックを受け、泣きながら音速で飛び立つ垣根の後ろ姿を見送りながら一方通行は呟く。

一方通行「まァ本当に嘘なンですけどね」

 彼の心は、相変わらずとても晴れやかだ。

はい、つーわけで本当に今日の分の投下は終わりです
あんまり増えてない?逆に考えるんだ、明日の投下量が増えるから構わないと考えるんだ
いや増えないんだけどさ

あと>>37の「同様する」は「動揺する」ね
ちくしょう眠いと誤字脱字が増えるぜ

ちなみに帝凍庫クンのイメージはこんな感じです
何無駄なもん作ってんだ俺


                ┌――――――――─┐

                 l                l
                    |               |
                 |_________________|
                ./|==========iト、
                ../ |   -―- 、__,        .|| .\
              /  l   '叨¨ヽ   `ー-、  .|ト、   \
    r、       /   .!〕   ` ー    /叨¨)   || \  \        ,、
     ) `ー''"´ ̄ ̄   / |         ヽ,     ||   \   ̄` ー‐'´ (_
  とニ二ゝソ____/   |    `ヽ.___´,       ||    \____(、,二つ

                       |       `ニ´      ||
                       |_____________j|
                 |´ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄`i|
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ずれた……
まぁいいや

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今度こそ


もうやだ 絶対に

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分裂wwwwwwww

あ・・・ありのまま 今 起こった事を話すぜ!

俺は久しぶりにSSスレを建てたと思ったら
いつの間にか帝凍庫クンに乗っ取られていた

な・・・何を言ってるのかわからねーと思うが
俺も何をされたのかわからなかった・・・



投下はもうちょっと待ってね☆ミ

ちっと遅くなったが投下いくぜぃ
しかしレスがこんなについてるなんて嬉しいなぁ


「ちょっとそこのあなた お時間よろしいですの?」

一方通行「あァン?」

 飛び去った垣根に向かってふざけて敬礼ポーズを取っていた一方通行に声がかかる。
今度は先程の様に非常識な方向からではなく、ちゃんと背後から。

「まったく、高位の能力者が暴れているという通報があったから来てみれば・・・
なんて酷い有様なんですの!?負傷者が出ていないというのが信じられませんの!」

一方通行「あァ、その辺ちゃァンと気ィ使ったからなァ
つーか暴れたのは俺じゃねェよ、どっかのメルヘン野郎だ」

「メルヘンだかメンヘルだか知りませんが、とにかく!ちょっと来ていただきますの!」

一方通行「ハアァァア?白昼堂々とこの俺を誘拐しようってンですかァ?
つーか一体何なのよお前?何様ですかァ?」





「ジャッジメントですの!(キリッ」バァーン!!!






一方通行「えェーっと、「ジャッジメント・ですの」サン?変わったお名前ですねェ・・・
プロレスのリングネームか何かですかァ?」

ですの(仮)「プ、プロレス!?いや違いますの!それは名前じゃありませんの!!
ちょ、ですの(仮)ってなんですのおおおおおおお!!?」

一方通行「ですのサンじゃないのか?じゃァ一体何なのよお前」

ですの(仮)「だから!ジャッジメント!!ですの!!!」

一方通行「ンン?やっぱり合ってンじゃねェか 何が言いてェんだお前?」

ですの(確定)「これだけジャッジメントを強調したのにアウトですの!?
おい確定させんな!!ですのって名前を確定させんな!!!
わたくしには白井黒子というちゃんとした名前があるんですのおおおおお!!!!」

一方通行「あァつまりアレか、白井黒子が本名でェ ジャッジメント・ですのが通り名的なァ」

白井「もうそれで結構ですの・・・ていうかジャッジメントのこと知らないんですのね・・・」

 がっくりと肩を落とす白井に一方通行は、まるで新しい玩具を買い与えられた幼子のように、
あるいは散歩前のスタンバイOKな犬のように、これでもかというほど目を輝かせながら声を掛け続ける。

一方通行「そンでェ、ですのサンはどォいう了見で俺のことを誘拐しようとしてるンですかァ?」


白井「白井と呼んでくださいまし!! 
誘拐ではなくですね、あの、わたくし達の仕事が治安維持のようなものでして・・・」

 ジャッジメントを理解できていないであろう一方通行に、白井はしどろもどろになりながら
自分達の役割を説明しようとする。
 普段は「ジャッジメントですの!」の一言で相手が察してくれるので、こんなケースははじめてである。
 慣れぬ事に上手く言葉に出来ずにいる白井に

一方通行「あァそうか、ジャッジメントだもンなァ 
最初に「能力者が暴れてるって通報受けた」って言ってたしィ、
被害地のど真ん中に無傷で立ってた俺に事情聴取をしてェわけか」ケラケラケラ

 ― 一方通行は笑いながら助け舟を出した。

白井「そうそう!その通りですの!いやあ理解が早くて助かりますの!
・・・ってジャッジメントのことちゃんと知ってるんじゃありませんのおおおおおお!!!!!」

一方通行「いや、そりゃァ知ってるに決まってンだろ常識レベルのことだぜェ?」

白井「ぬああああああああああ!!!!!!」

 何言ってんのお前?馬鹿なの?とでも言いたげな一方通行の口調に白井はますますヒートアップする。


 さてお気付きの方も多いだろうが、一方通行は早くも自分の設けているルール第1、
「初めてイヤガラセをする相手には塩を送る」を破ってしまっている。
これは許されざることではないのだろうか?
 しかしよく思い出して頂きたい。彼が自分のルールに則って行動をするのは、
あくまでもより一層相手にするイヤガラセを際立たせる為のものである。
つまりこのルールを破っているということは、
「イヤガラセを際立たせる気はない」という彼なりの、むしろ気遣いなのだ!!!!

 アホ毛、垣根と立て続けにイヤガラセの限りをつくした彼は既に非常にご機嫌でお腹一杯で、
だから白井にたいするこの仕打ちは食後に軽めのデザートを味わうかのようなものであり、
ようするに今、彼はイヤガラセをしているつもりすらあんまりないのだ。
本当にイヤな奴だこいつ

白井「と・に・か・く!ジャッジメントだということが理解できてるんなら
さっさと着いて来て事情を聞かせてくださりませんの!?」

一方通行「お断りだァ 白だか黒だかわかンねェ名前してるくせに
髪は茶色で肌は肌色してるよォな奴になンざ着いて行きたくねェよ」ケラケラケラ

白井「い、意味がわかりませんのおおおおおお!!
そもそも肌の色なんて肌色以外に有り得ないでしょうに!!!?」

一方通行「あァ?テメエは今俺と、ついでに全世界の白人とニガーどもを敵に回したぞ?」

白井「ついでにとかニガーとか言ってるテメエの方が遥かに敵に回してますのおおおおお!!!!」

一方通行「ハッ『これにはオ○マ大統領もニガ笑い』ってなァ!」ゲラゲラゲラ

白井「笑えませんの!!全く笑えませんのおおおお!!!!
ていうかマジでそういうブラックジョークは自重しとけええええええ!!!」


一方通行「そんなに叫んで疲れねェか?俺なんてただ立ってるだけで疲れてきたってのによォ」フゥ

白井「一体誰のせいだと思ってるんですの!?」


 もうダメだコイツマジで手に負えねえ 白井がそう判断し、応援を呼ぼうとしたまさにその時


「黒子!大丈夫!?」



白井「お、お姉様ああああああああ!!!!」

 絶妙なタイミングで助っ人が現れた。


「よかった、無事だったのね!高位の能力者が暴れてて、
ジャッジメントが出動したって聞いたから、私心配で・・・」

白井「お姉様・・・身体的には無事ですが、精神的にはもう・・・
後はお任せ致しますの・・・」グラリ

 崩れ落ちる白井の身体を慌てて抱き寄せ、その瞳に怒りの炎を燃やす少女。彼女の名は御坂美琴 
彼女こそアホ毛をはじめとするクローン集団『妹達』のオリジナルであり、
学園都市の第三位、レベル5の能力者!そして―

御坂「あんたね!黒子をこんな目に合わせたのは!!
ってあんたはああああああぁぁぁぁああ!!!!!」

一方通行「どォもォ、お久しぶりでェす」ゲラゲラゲラ

 ―やっぱり一方通行のイヤガラセの主目標(メインターゲット)の一人である。

御坂「ハハ・・・ハハハハ!不思議な縁もあるもんね!ここで会ったが100年目ってやつよ!
今日こそ積もり積もった恨みを晴らさせて貰うわ!!」バチバチバチ

白井「お、お姉様・・・この殿方とお知り合いでしたの!?」

御坂「知り合いなんて生易しいもんじゃないわよ!
あんたには何度か話したわよね?最近酷いイタズラを受けてるって・・・
その犯人がまさにこいつなのよ!!」


 ビシィ!と指差す御坂に応じるように、一方通行は「ハァイ」と気だるそうに片手を挙げ、
挑発するかのようにその手をひらひらと振りはじめた。


白井「こ、この殿方が・・・でもこんなモヤシのような方、第三位のお姉様ならイチコロなのでは?」

御坂「・・・これはあんたには教えてなかったけどね、私にイヤガラセをしてた奴は!
つまりこいつは!!こんなでも私より序列が上、いいえそれどころか!!!
この学園都市の第一位なのよ!!!」

白井「だ、第一位!!この方が!!!?」

御坂「そうよ!こいつは第一位の能力と頭脳を使ってひたすら他人にイヤガラセをする最悪な奴なのよ!!!」

白井「さ、最低ですのッ!!」

一方通行「でも最強なァ」

 ニタァと不気味な笑みを浮かべながら、一方通行は御坂の方へ歩み寄る。

一方通行「わざわざ俺の紹介どォもォ で、どうするンだァ超電磁砲?」ニヤニヤ

御坂「決まってんでしょ・・・あんたの脳天に超電磁砲をぶち込んでやんのよおおおおお!!!」バチバチバチ


一方通行「第二位といいテメエといい、本当に気が短けェなァオイ
あのカエルのぬいぐるみに落書きしたのがそンなに気に喰わなかったのかよ?」

御坂「カエルじゃなくてゲコ太よ!!!つーか何よ『4WD』って!わけわかんないわよ!!
ゲコ太は四輪駆動なんてしないわよ!!!!」

一方通行「いやァちょっとシュールなものに凝ってましてェ・・・
ジワジワきたろォ?」ケラケラケラ

御坂「ゲコ太のことだけじゃないわ!!あんたなんでしょ!私の・・・
し、下着盗んだの!!!このド変態!!!」

一方通行「えっ」

御坂「えっ」

白井「えっ」ドキン


一方通行「え、は?下着ィ・・・?盗まれたのかァ?悪ィそれマジで知らねェわ」

御坂「う、嘘よ!だって他にいないじゃない!!
ど、どうせ私の下着でその・・・いやらしいことしてるんでしょ!!!」

白井「そ、そうですの!そうに違いありませんの!!
きっと嗅いだり舐めたり履いたりかぶったり入れたりしてるんですの!!!!」

一方通行「イヤイヤ、テメエみてェな色気のねェガキの下着でシコるなンざ
一体どンな罰ゲームですかァ?」

御坂「シコ・・・とか言うなぁ!!!罰ゲームって何よ罰ゲームってえ!!!」

白井「お姉様の履いた下着を侮辱するだなんて許せませんの!!」

一方通行「もう一回言っとくけどマジで知らねェぞ俺
誰か俺に罪を被せようとしてやがンのか?ムカつくぜェ」

御坂「本当に・・・あんたじゃないの?」

一方通行「ぬいぐるみに落書き程度のかわいいイタズラを繰り返しやってる程度の俺が
下着盗むなんて大それたことすると思うのかァ?」

御坂「言われてみれば、そうかも・・・」


白井「お姉様!こんな変態の言うことに耳を傾けてはいけませんの!
こんな奴はさっさと警備員に突き出して、黒子と一緒に新しいパンツを買いに行くべきですの!!」

一方通行「・・・なァ白黒ォ」

白井「白井黒子ですの!」

一方通行「いやどうでもいいンだけどよォ
テメエは何で盗まれたのがパンツだって前提で話進めてんだァ?
超電磁砲は『下着』としか言ってねェってのによォ」

白井「!?」

一方通行「なのに何故かテメエは最初っから盗まれたのがパンツだって知ってたよなァ?
履いたりかぶったりとか言っちまってるしィ」

白井「たたたたた、ただの推測ですの!だって盗むんなら
ブラジャーよりもパンツのほうが色々できてよろしいんじゃないかと・・・」

一方通行「ちなみに盗まれたのは何なンだァ?」

御坂「パンツよ・・・それも根こそぎ」

一方通行「・・・」

御坂「・・・」


白井「お、お姉様!!黒子を信じてくださいまし!!」

一方通行「おィ超電磁砲、ちょっとそいつのスカート捲ってやれ」

白井「は、はああぁあ!!何を言ってるんですの!!!この変態!変態!!変態!!!
ちょ、お姉様やめて!やめてくださいましいいいい!!!!」ペラーン

御坂「ゲコ太のガラつき・・・」

一方通行「盗まれたやつか?」

御坂「ええ・・・」

一方通行「決まりだな・・・」

御坂「黒子・・・」

白井「お、お姉様!お待ちになってください!聞いてください!
これには海よりも深い事情があるんですのおおおおお!!!」

一方通行「海水のベタベタより不快な事情があるらしィぞォ超電磁砲」

白井「黙らっしゃい!!とにかく聞けばわかりますの!!」


白井「あれは3日前のことでしたの・・・」


回想―

白井「お姉様、今日も元気がありませんでしたの・・・」

 ここしばらく、御坂の持っているゲコ太グッズに落書きがされていたり、
下着を装着させられていたりという(御坂曰く)極悪なイタズラが続いている。
その為かここ数日、いつも太陽の様に眩しくハツラツとしている御坂の元気が
あまりないように見えるのだ。

 これには御坂を心からちょっと危ない方向に慕っている白井は堪えられない。
御坂自身は犯人の目星をある程度つけているようなフシがあるのだが、
何故か彼女はその犯人の目星を教えてくれない。

 御坂の力になりたい一心で、白井は部屋に監視カメラを付けてみたり、
一日中部屋で張り込んでみたりと対策をしてみたのだが、
どういうわけか気付いたときにはイタズラはすでに終わっているのだ。

白井(お姉様・・・黒子はなんて無力なんですの・・・)

 肝心なときに何の力にもなれない己の無力さに打ちのめされる白井。
そして彼女は遂にある結論を出してしまう―

白井「お姉様、もうこうなったら黒子が出来ることはただ一つ・・・」



白井「このイタズラの騒動に乗じてお姉様のパンツを根こそぎ盗むことだけですの!!!」



 ―どうせ解決できないんならこの流れに乗じて自分の欲望を満たしてしまおう
という最悪の結論を

― 回想終了


白井「ということなんですの・・・わかっていただけましたか?」

一方通行「すげェ、学園都市第一位の頭脳を持ってしても何ひとつわかンねェ」

白井「どうしてわからないんですの!!?
お姉様にはわかって頂けましたよね!?黒子の葛藤が!」

御坂「一方通行・・・私今日は帰るわ」

一方通行「ん?」

白井「お姉様?」

御坂「今この子と相部屋なんだけどさ、部屋変える手続きって結構時間かかると思うから・・・」

白井「お、お姉様ああああああ!!!?」

一方通行「あー・・・気をつけて帰れよォ」

御坂「次会った時は容赦しないから、それじゃね」タタタッ

白井「お、お姉様!お待ちになってくださいまし!!」ダッ

御坂「白井さん、あまり近付かないでいただけますか?」

白井「お姉様あああああああああ!!!」

 さっさと走り去る御坂に追いすがろうとする白井だったが、
当然のように冷たくあしらわれてしまい、まるでこの世の終わりでも来たかのような
叫び声を挙げながら何処かへと飛んで行った。


一方通行「変態ってこえェなァ・・・」

 先程までの晴れやかな気分など吹き飛んでしまい、疲れた表情でボソリと呟く一方通行の耳に

「あれー?随分とご機嫌ねぇ第一位!」

 さっきまでとはまた別の女の声が響く。

一方通行「・・・アヒャッ 今の俺の機嫌が良さそうに見えるってンなら眼科に行った方がいいぜェ?
テメエの目は多分腐ってやがるからよォ!」

「あぁらごめんなさいねえぇ、怒りのあまりはっきりと物が見えないのよぉ
だれかさんのせいでねえェェ!!!」

一方通行「ギャハハッ 他人のせいにしてンじゃねェよ!
テメエのはただの更年期障害だろうがよォ!」

「ひゃははははッ! 第一位様はついに自分でやったことすら思い出せないくらい
痴呆が進行しちゃったのかにゃーん?」



一方通行「チッ たくよォ・・・
今日は自分から狼の餌場に飛び込んでくる子羊チャンが多い日だなァ・・・
テメエも俺に喰われに来たのかァ!!第四位!?」

 一方通行が視線を向けたその先に、一方通行にも負けぬほど邪悪な笑みを浮かべた女が立っていた。
彼女の名は麦野沈利 彼女もまた、レベル5の能力者であり、その序列は第四位。
そして一方通行のイヤガラセの主目標(メインターゲット)最後の一人である。

 一方通行の挑発を受け、不敵な笑みを浮かべたまま、麦野は一方通行へとゆっくりと近付いて行く。
 麦野の能力では一方通行には絶対に敵わない。勿論そんなことは一方通行も、麦野自身もよく知っている。
それでも麦野は邪悪な笑みを絶やさず、一歩ずつ、しかし確実に一方通行へと近付いて行く。
 そして遂に、互いに手を伸ばせば相手に届くという距離まで近付いたとき

麦野「おふぅ・・・」パタン

一方通行「ハイ?」

 麦野は突然ぶっ倒れた。


一方通行「麦野さン?麦野さァン?まだ俺何もしてませンよォ!?」

麦野「う・・・一方通行・・・」

一方通行「一体どうしたってンですかァ・・・?」

麦野「4日前から何も食べてないの・・・さっき大声出したからもうホント限界・・・」

一方通行「はあァァ!?どうしてそンな愉快な状況になってンですかァ!?
無理なダイエットするにも歳考えてくださいよォォ!!」

麦野「ダイエットじゃねえよ!つーかテメエのせいだよこの状況!!」

一方通行「イヤイヤイヤ!そんな絶食状態に追い込むようなヘヴィなイヤガラセした覚えねェから!!」

麦野「あんた・・・4日前から学園都市中のシャケ買い占めてるでしょ?」

一方通行「あァ・・・」

麦野「だからだよ このクソが!!!!」

一方通行「意味わかンねェよ!!!鮭以外食えやァァァァ!!!!」
 


 確かに、4日程前から一方通行は麦野へのイヤガラセの一環として
大量の金をばら撒いて鮭の買占めを行っている。
 それもひとえにこの鮭狂女の鮭が食えなくなったときの反応が見たいから、
という純粋な悪意に満ちた思いからなのだが


一方通行(まさかこれほどとはなァ・・・)

 一方通行は珍しく、麦野の性質を見誤っていた自分の行いを少しだけ反省した。

麦野「私ね、一日の最初にシャケ以外のものを口にすると死ぬの」

一方通行「どんな体質だよ!!!?」

麦野「とにかく、早くシャケ、シャケを・・・うぐっ」

一方通行「だあァァちょっと待ってろ!!こンなンで死なれたら寝覚めが悪すぎるわァ!!」ダッ

 脱兎の如く駆け出した一方通行はわずか3分ほどで再び同じ場所に戻ってきた。
その手に数個の弁当が入った袋を提げて。

一方通行「ほら、持って来てやったってオイ!!」

 一方通行が喋り終わるより先に弁当をぶん取り中の物を頬張る麦野。
その凄まじさはどこぞの白いシスターを思わせる程のものだったとか。


麦野「ムシャムシャムシャ」

一方通行「あー、うめェか?」

麦野「ムシャムシャ」

一方通行「まァ、ゆっくり味わってくれよォ?」ケケケ



麦野「・・・」ピタリ

 黙々と食べていた麦野の箸が突如止まる。

一方通行「お?」

麦野「これって・・・」

一方通行「ほォー、よく気付いたなァ第四位!さすがは鮭マイスターだぜェ!
違いなんてほとんどねェってのによォ!!」

 一方通行が、悪魔のような笑みを浮かべる。そして

麦野「ぐ・・・ぐあぁ・・・」ブルブル


一方通行「ヒャハハハァ!だが一手遅かったなァ!

そうだ!そいつは鮭じゃねえ!!マスだ!!!!」

麦野「ぐはあぁぁ!!!」ビシャァッ

 麦野の口から盛大に赤黒い血が噴き出す。

一方通行「ちょっと麦野さあァァァン!!!!??
吐血とかオーバーリアクションにも程がありますよォォォォ!!!?」

麦野「だ、だから、シャケ以外は、ダメだって言ったのに・・・」ゼェゼェ

一方通行「あれ本当のことだったのかよ!?」

麦野「うあぁ・・・グハッ」ガクリ

一方通行「うわァァァァ!!死ンだァァァァ!!!?」

一方通行「麦野さァァァン!!起きろォォォ!!起きてくださァァァァい!!!」ガクガクガク

 ガックリと力なく倒れ伏す麦野。
 まさかの事態に混乱し、なんとか彼女の意識を呼び戻そうと麦野の肩をガクガクと揺らす一方通行。
揺らすたびに麦野の口や鼻から血が飛び散るがそんなことを気にしている場合ではない。


麦野「・・・」ムクリ

一方通行「あァ!!よかった、気付いたかァ・・・」
 
麦野「・・・」

一方通行「ん・・・?」

麦野「ナージャデス!!」

一方通行「麦野さァァァァァン!!前世の人!前世の人が出てきちゃってますからァァァァ!!!!」

※ゲーム版むぎのんの声優は「明日のナージャ」のナージャ役などで有名な小清水さんです。


 その後麦野はなんとか病院に搬送され、鮭エキスの点滴を受けるという荒業で奇跡的に息を吹き返したという。

ここまでで今日は退却
酒を飲みに行ってきます。

つーか帝凍庫クンが強すぎてあれ以上のAAを出せる気が全くしねえ

略して
鮭ス

帝凍庫クンはパネェ

……この麦のんに悪戯すると、可南子とかめぐみとかニナが出てくるのか……胸熱だぜ

ホロって言われるともう香辛料のホロしか思いつかない
合ってる?

>>103
合ってるよ
麦のんの前世の一人

>>104
わっちわちにされてる俺にとっては神な天界

                ┌――――――――─┐

                 l                l
                    |               |
                 |_________________|
                ./|==========iト、
                ../ |   -―- 、__,        .|| .\
              /  l   '叨¨ヽ   `ー-、  .|ト、   \
    r、       /   .!〕   ` ー    /叨¨)   || \  \        ,、
     ) `ー''"´ ̄ ̄   / |         ヽ,     ||   \   ̄` ー‐'´ (_
  とニ二ゝソ____/   |    `ヽ.___´,       ||    \____(、,二つ

                       |       `ニ´      ||
                       |_____________j|
                 |´ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄`i|
                 |                ||
                       |〕 常識は通用しねぇ ||

                   /|              ||
                  |___________j|
生息でレス多いスレは珍しいですね

帝凍庫クンを入れるのを忘れてるぞ…

他スレに有ったよ
                ┌――――――――─┐

                 l                l
                    |   帝凍庫クン     |
                 |_________________|
                ./|==========iト、
                ../ |   -―- 、__,        .|| .\
              /  l   '叨¨ヽ   `ー-、  .|ト、   \
    r、       /   .!〕   ` ー    /叨¨)   || \  \        ,、
     ) `ー''"´ ̄ ̄   / |         ヽ,     ||   \   ̄` ー‐'´ (_
  とニ二ゝソ____/   |    `ヽ.___´,       ||    \____(、,二つ

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                       |〕 常識は通用しねぇ ||

                   /|              ||
                  |___________j|

俺が聞きたい
あっちで出てきたとき腹筋やばかったんだぞこっちは

       _ ____       ミ川川川川彡
     /;;;;;;;;_,;;;;;;;;;,;;;;;;;__;;ヽ   ミ 
    /;;;;;/  __ \ ̄ /__\;;)  三 オラの知らないところで
    |;;;;;'ゞ_/__ヽノノ ゞ∠_ヽノ/  三 
   ,⊥、;;|  くO 〉  〈.0 } {   三 帝凍庫クンがどんどん
  /   ゞ    ̄     ̄   ⌒ヽ三 

  |    U         /二二ヽ }三  進化していってる!!
  \__          |'⌒'⌒V /三  

      ̄ヽ__     ゝ ニニノ/ 彡. 
           ̄ ̄ ̄ ̄ ̄~    彡川川川川ミ


何かもう完全に帝凍庫クンに喰われちまってるじゃねえかちくしょうwwwwwwwwwwwwwwwwww

この子忘れないでwwwwww

                  _,,-‐'' ̄`''- 、,_
.                 /:::::::::::::::::__;;;;;;;;;`ヽ
                 |:::::::::::::/    `''ヾ、 
                 |:::::::::/         ヽ
.                 |:::::::|
.                 |::::::|

               _,,,,,,,,,ヽ::|  _
               /=======ァ^ト┐
               ト=======扣z<ヽ
               人二二二二式 |:.:',  
                 /:/:{/-|/}/}/-ヾ :l|.:.:|  
             |イ:i:代ナ 弋ナ Ⅶ .:| 

         /}}}    Nリ  __   rjノ :|  
       f爪n |jノif}    }ゝ.└─┘イ:i.:|:i.:.|  
    -={  j.{=|' ノ   /イ:.i:|`r斤ー'>、:|:|八  
      ヽ ノ三 |     jィT∨ヘ/} /\{ \
      -= ヘ王│  _/V,' {」/ / {/ハ

        ',-ヘ! |∠、 V |  |/ 〈†〉 }ノ  '、
        ヽ 乂 } │ {│    │ イ   〉
            \__,xくl /} |     |   |   /
                ∨/ ,'     |  └rー|

                       _,,-‐'' ̄`''- 、,_
.                      /:::::::::::::::::__;;;;;;;;;`ヽ
                      |:::::::::::::/    `''ヾ、 
                      |:::::::::/         ヽ
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                 l                l
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    r、       /   .!〕   ` ー    /叨¨)   || \  \        ,、
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  とニ二ゝソ____/   |      ___´       ||    \____(、,二つ

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わかったよチクショウ!
AAに喰われないように少しだけ投下しといてやるよ!
あとむぎのんは洋物の鮭もどきなんて認めないよ!

>>119
あんまやると煙たがられるからやらないけどこうじゃね?


                       _,,-‐'' ̄`''- 、,_
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     ) `ー''"´ ̄ ̄   / |         ヽ,     ||   \   ̄` ー‐'´ (_
  とニ二ゝソ____/   |      ___´       ||    \____(、,二つ

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                  |___________j|




一方通行(あァちくしょうがァ・・・)

 いつもの研究所でいつものコーヒーを飲みながら、しかしその日、
一方通行はこの上ないほどに不機嫌だった。

 というのも原因は明白で、昨日の昼食件散歩の最中に起こった出来事のせいである。
アホ毛を弄んで、垣根を罵倒して、途中までは最高の気分だったというのに、
その後の白黒と超電磁砲のコンビに調子を崩され、
第四位の前では楽しむどころか我を忘れるほどうろたえるという醜態をさらしてしまった。

 己の無様な姿を思い出し、不機嫌なことを隠そうともせずに髪をガリガリと掻き毟る。
そんな気分なので、当然今日も実験には協力していない。

一方通行(クソがァ・・・この苛立ちを誰にぶつけてやろうか・・・)

 とてつもなく物騒なことを考えながら、彼は獲物を物色するハンターのような眼で
あくせくと働く研究員達を見回す。と、一人の研究員が目に付いた。
 他の研究員が働く中、その研究員は自分と同じくのんびりとコーヒーを啜っている。
ニタァと歪な笑みを浮かべ、一方通行はその研究員の下へ歩き始める。

 獲物は決まった。



一方通行「おい芳川ァ、他の研究員どもが働いてる中、一人で優雅にコーヒーブレイクたァ
随分といい御身分じゃねェかよ」

芳川「あら一方通行知らなかった?私は甘いのよ、特に自分にはね」

一方通行「ハッ給料泥棒もいいとこだなァオイ
そンなンでクビになンねェのかァ?」

芳川「ならないわ 働いている時間は少ないけれど、結果はちゃんと出しているもの」

一方通行「へェー、優秀なンですねェー」

芳川「それにね 私が仕事をしない要因の一つはあなたよ、一方通行」

一方通行「ハハァン、俺に見惚れちまって仕事に集中できませンってかァ?
テメエがショタコンだったとは知らなかったぜェ」ククク

芳川「そう、その通りなの。実は私あなたのことが・・・なんて言ってあげたいところだけれど、違うわ。
絶対能力進化以外の実験にもあなたが全く協力してくれないお陰で私の仕事は減る一方なのよ。 
そろそろ簡単な実験でいいからやってもらえないかしら?」

一方通行「オイオイ、天井クンにも言ったがよォ
他人に物を頼むんならそれ相応の態度ってもンがあるンじゃないですかァ?」ケラケラ

芳川「そう、それなら別に実験はいいわ。
今ある成果を小出しにしているだけで当分は食べていけそうだし」


一方通行「ハァー、からかい甲斐の欠片もねェなァ・・・
テメエみてェな大人にはなりたくねェもンだぜ」

芳川「そうね、ならない方がいいわ。 私のような甘いだけの大人にはね」

 フフフ、と、どこか自嘲めいた笑いを浮かべながら芳川はコーヒーを啜る。
そんな若干の影がある妙齢の女性を前に一方通行は

一方通行(さァてどンなイヤガラセしてやろォかねェ)

 とても酷いことを考えていた。

一方通行「おォ、そォいえばよ、ちょっとコイツを見てくれ」

 しばしの沈黙の後、一方通行は一枚の写真を芳川に手渡す。

芳川「・・・クッ」フルフル


 そこに写っていたのは、先日一方通行が散々弄り倒した、アホ毛の生えた妹達
ミサカ00001号であった。

                  _,,-‐'' ̄`''- 、,_
.                 /:::::::::::::::::__;;;;;;;;;`ヽ
                 |:::::::::::::/    `''ヾ、 
                 |:::::::::/         ヽ
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               /=======ァ^ト┐
               ト=======扣z<ヽ
               人二二二二式 |:.:',  
                 /:/:{/-|/}/}/-ヾ :l|.:.:|  
             |イ:i:代ナ 弋ナ Ⅶ .:| 

         /}}}    Nリ  __   rjノ :|  
       f爪n |jノif}    }ゝ.└─┘イ:i.:|:i.:.|  
    -={  j.{=|' ノ   /イ:.i:|`r斤ー'>、:|:|八  
      ヽ ノ三 |     jィT∨ヘ/} /\{ \
      -= ヘ王│  _/V,' {}/ / {/ハ

        ',-ヘ! |∠、 V |  |/ 〈†〉 }ノ  '、
        ヽ 乂 } │ {│    │ イ   }
            \__,xくl /} |     |   |   /
                ∨/ ,'     |  └rー|



芳川「ちょっと一方通行、私昨日この子を生で見たときに危うく呼吸困難になるくらい
ツボに入っちゃったの知ってるでしょう?やめてもらえないかしら」ピクピク

一方通行「まァいいからいいからァ、この写真をしっかり眼に焼き付けとけよォ」

芳川「そんなに焼き付けなくても忘れないわよ、このアホ毛は」

一方通行「そうかァ?じゃァ次はこっちの皆大好きポケモンの写真を見てくれェ」



                ,. -―──- .、
             _∠ - '二 ̄  、 \
             /   `ヽ   `ヽ.   \ ヽ
             ハ   f'd  |     ヽ、__ヽ |

          lf」  |」_j  |          `ヽ!
          | ~    (>
.          d       o l、
            <) O  O    ヽ_
            ,l             ノ
          /、 、       V
         ー┴'´`ー┤ |__ |
              bノ  ヽ__,!



芳川「こ、これは・・・」ピクピク

一方通行「そう、チコリータだ・・・似てると思わねェか?主に頭頂部とか」

芳川「ううぅ・・・」プルプル

一方通行「つーかもう・・・ 完 全 に 一 致 」

芳川「ぶはぁ!!」

研究員A「芳川さんどうしました!?」

 堪え切れなくなって噴き出してしまった芳川に、近くにいた研究員の一人が何事かと慌てて駆け寄る。

芳川「ご、ごめんなさいコーヒーでちょっと咽ただけだから、気にしないで」フルフル


研究員A「そ、そうですか?気をつけてくださいね」

芳川「ええ、ありがt・・・」

一方通行(やれチコリータ!葉っぱカッターだ!)ボソボソ

芳川「ぶふぉぉぉおおおお!!!!!」

研究員A「芳川さああああああん!!!??」

 一方通行の悪魔の囁きに、芳川はついに限界を超え、身体をくの字に曲げて大爆笑するハメとなってしまった。

「芳川さん!芳川さんどうしたんですか!?」

「やばいぞ白目剥いて痙攣してる!!」「医務室へ運べ!急げ!」

「鎮静剤を用意しろ!早く!」「担架持って来い!!」




一方通行「うひゃひゃひゃひゃ!!いいストレス解消になったぜェ!!」

 ビクンビクンと痙攣しながら担架で運ばれていく芳川を見て、一方通行は非常に満足そうな笑みを浮かべた。
 
一方通行(あァー、でもまだ完全に気が晴れたわけじゃねェなァ)

 どこかにいい反応を見せてくれそうな獲物はいないものか、
と一方通行は再び周囲に目を光らせはじめる。

一方通行(ダメダメだァ、モブキャラしかいねェ・・・
こうなりゃまた適当に外ぶらつくか・・・ん?何か聞き覚えのある声が近付いてくるなァ)


天井「だから困ります!あの方は非常に気難しいんです!」カツカツ

「テメエ等がそうやって甘やかすからあのクソガキが増長しやがるんだよ!」カツカツ

 今朝から姿の見えなかった天井と、どこかで聞いた覚えのある声の持ち主が口論をしながら近付いてくる。

「言うこと聞かねえガキなんざ猿と同じだ!殴って従わせるのが一番手っ取り早え!」カツカツ

天井「し、しかしそれで機嫌を損ねられて協力的な態度が得られなかったら意味が・・・」カツカツ

「わかんねえやつだなおい!だから言うこと聞くまで殴り続けりゃいいんだよ!
やらせてくださいってあっちから懇願しはじめるくらいまでなあ!!」カツ

「なあ、テメエもそう思わねか一方通行ちゃあん?」


 その男は白衣こそ着ているものの、とても研究者とは思えなかった。
服の上からでもわかる程分厚い筋肉、腕に装着されたグローブ、逆立てられた髪
そして顔面に施された刺青。どう見ても、真っ当な人間ではない。

そんな男を見て一方通行は、これまでに無いほど大きく口を歪めて笑った。

一方通行「木ィィィ原くゥゥゥゥゥン!!随分久しぶりじゃねェかァ!
わざわざ俺の顔を見に来てくれたのかァ!?」

木原「ああその通りだぜえ!!テメエが駄々っ子みてえなこと言ってるって聞いてよお!
育ての親みたいなもんである俺がちょっと折檻しにきてやったってわけだ!!」

一方通行「育ての親だァ!?ギャハッ笑わせやがるぜェ!
とンだ虐待家庭もあったもンだなァ!!」


木原「何せ母親無しの父子家庭だから接し方がわからなくてなあ!
これから愛の鉄拳をぶち込んでやるから覚悟しやがれ!!」

一方通行「アハッギャハハハハ!やってみろよ木原くゥン!!
テメエの拳なんざ俺には絶対届かねェんだからよォ!!!」

 その言葉に、木原は内心ほくそ笑む。結局こいつは能力に頼りきった、ただのクソガキだ。
一方通行の能力は、反射の膜は普通ならば文句なしに最強だろう。しかし木原は確信している。
一方通行の能力を知り尽くしている自分なら、奴の思考を読み取ることさえできる自分なら
そんなもの容易に突破できるはずだ、と。

 木原は一気に間合いを詰める。もう一歩進んで手を伸ばせば届く距離だ。
一方通行は防御も考えずにこちらに殴りかかってくるだろう。それにカウンターを合わせ
まずはこのムカツクガキの鼻っ面に一撃お見舞いしてやる。それが木原の立てたプランだった。

 そして一方通行は

一方通行「ひょいっと」

 木原が近付いたのに合わせて、ピョンと後ろに跳び、距離を取った。


木原「おいい!!テメエ何逃げてんだあ!!」

一方通行「何逃げてンだって、木原くンが突っ込んできたから離れただけですけどォ?」

木原「レベル5の第一位が無能力者相手に距離を取るなんざ恥ずかしくねえのか!」

一方通行「イヤ、恥ずかしいとか恥ずかしくねェとかじゃなくてさァ
何か知らねェけど木原くンは俺に近付きたかったンだろォ?接近戦がやりたかったンですかァ?」

一方通行「だったら俺はわざわざ木原くンのやりてェ接近戦に付き合うことなンかねェ
テメエが一番嫌がる方法でジワジワ追い詰めてやンよォ」ニタァ

 木原の誤算、それは―

木原「おら待てクソガキがぁ!!!」

一方通行「ほらほらもう少しだぜェ!鬼さんこちらァ!!」ヒャハハ

木原「待て!クソがぁ・・・」ゼェゼェ

一方通行「あっれェー、もう息が上がってるんですかァ?
歳は取りたくないですねェ このままじゃ木原くンずっと鬼のままですよォ」ケラケラ

 ― 一方通行が木原の予想を遥かに上回るほどイヤな奴へと成長していたことであった。






木原「ハァ、ハァ・・・」

一方通行「ねェねェ今どンな気持ち?どンな気持ちィ?」ゲラゲラ

 散々挑発され、コケにされながらも、木原は分析する。

木原(コイツはつまり、他人の嫌がることをするのが大好きなわけだ・・・)

木原(ようするに今の場合、俺が追いかけて戦おうとするから、こいつは俺が嫌がるように、
俺に追いつかれないように逃げ回ってるってことになる・・・)

木原(なら、逆をしてやればいい!)

木原「一方通行・・・」

一方通行「あァ?」ケラケラ

木原「もうダメだ、俺はテメエにかないそうにねえ、だから今からは俺が逃げる」

一方通行「へェー」ニヤニヤ

木原「いいか!追ってくるなよ!絶対追ってくるなよ!」


一方通行「いやァー、そんな風に言われちゃァ
イヤガラセ大好きな俺としては追いかけざるを得ねェなァ」ニヤニヤ

木原「絶対に追いかけてくるんじゃねえぞ!じゃあ俺は逃げるからな!」ダダッ

 背を向けて走り出す木原。その背中に
「追いかけられたくないってンなら是非とも追わないとなァ」という一方通行の声がかけられる。

木原(これでいい、これであの野郎は自分から俺の間合いに入ってくるはずだ
さあ追って来い一方通行!追って来い!追って来い!)タッタッタ

 どのくらい逃げただろうか、一方通行はまだこない。

木原(追って来い!追って来い!追って・・・・・・こねえ・・・)ガビーン



一方通行「追うわけねェだろバァカ、見え見えにも程があんぞ・・・」

 木原が走り去った後を見ながら切ない気持ちで一方通行は呟く。

一方通行(俺はあンなンに能力開発されたのか・・・)

 一歩通行は数年ぶりに、少しだけ涙を流した。

はいここまで
木原くンがただのアホの子になってしまった・・・

なんかもう駄目だwwww腹筋がwwww

この第一位ならウニ条たおせるじゃん…

>>144

>周囲の家屋をなぎ倒しながら、しかしそれでも一般人は巻き込まないように計算されながら、二人の鬼ごっこは続く。

>途中、一人だけ巻き込んでしまい「不幸だッ」という断末魔と共に散った儚い命があったような気がしたが、

>「恐らく気のせいだから気にしないようにしよう」と無言のうちにアイコンタクトを交わし、そのまま鬼ごっこは続行された。

(´・ω・`)

常に相手の嫌がる事しかしないって要するに容赦なく弱点狙い続けるわけだから…

ある意味、傲りを捨てた某金ピカ的な強さがこの第一位にはある…
一方通行(悪党)→一方通行(善)原作
一方通行(悪党)→一方通行(性悪)今ココ


無敵っぽい一方さんですが、麦野さんの吐血にうろたえたり
木原くンの情けない姿に涙したりと、メンタル面ではあまり強くありません
多分同じイヤガラセを本人が受けると速攻で黒い翼が出てくるよ!

今日は夜これないかもだから今のうちに投下しておくぜ
お前等待ってたんだろ?アレが再登場するぞ


「よう、揃ったな」

「ええ」

「フン」

 ある日の昼下がり、とある寂れたファミリーレストランの一角に、
三人の、只ならぬ雰囲気を持つ男女が神妙な面持ちで集結していた。

 一人は一見チャラいホスト風の男、垣根帝督
 一人は一見普通の女子学生、御坂美琴
 一人は一見どこか危うい気配を持つ女性、麦野沈利

 この三人こそは学園都市230万の頂点、たった7人しかいないレベル5であり、
それも第二位、第三位、第四位と、第一位一方通行を抜かした場合のトップスリーである。
そして―


垣根「それじゃあ今から・・・」



垣根「第八回、一方通行被害者の会(ヴィクティマーズ)の会議を始めたいと思います」

御坂「おー」

麦野「ハイハイ」

 ― 一方通行からのイヤガラセをもろに受けている、一方通行の主目標(メインターゲット)でもある。


垣根「早いもんで、週一で行われてるこの会議も、もう八回目だぜ」ハハハ

御坂「もう二ヶ月近く経つのね、私達が出会ってから」シミジミ

麦野「それより第一位のクソったれに
何ヶ月もイヤガラセを受け続けてるってのが異常ね」フゥ

御坂「会議回数が二桁になる前にはなんとかしたいわね、ほんと・・・」ハァ

垣根「ハイハイ、それじゃいつも通り今週受けた被害の報告会からはじめっか」

 三人の出会いは本当に、全くの偶然だ。
 
 約二ヶ月前に三人は偶然、同一の日に一方通行の被害を受け、
偶然、憂さ晴らしにこの寂れたファミレスに各々一人で訪れ、
そしてこれまた偶然、三人同時に「一方通行の野郎!」と口走ったことが
第一回会議の始まりであった。その時はただの壮絶な愚痴りあいに終わったのだが。

垣根「それじゃ麦野から報告頼むわ」

麦野「また私からかよ、いつもじゃねえか」


御坂「だって、一々順番考えるのめんどくさいから序列通り下から報告していこうって決めたじゃない」

麦野「そうだけどさぁ・・・流石に八回目ともなるとちょっと趣向を変えたいじゃない?」

垣根「っつーと?」

麦野「例えば・・・そうね、年功序列で行くとか」

御坂「それじゃ私から報告になるわけ?まぁ別に構わないけど・・・じゃあ、」

垣根「おいちょっとまて御坂」

 報告を始めようとする御坂を垣根が制止する。

御坂「ちょっと何よ?」

麦野「どうしたのよメルヘン、何か問題あったわけ?」

垣根「メルヘンって呼ぶんじゃねえよ いや、俺は問題ねえけどな」

麦野「ハア?意味がわかんないんだけど?」

垣根「麦野、お前は本当にいいのか?年功序列で・・・」

麦野「え?」キョトン

垣根「お前は、本当に、いいのか?年功序列で御坂から、
つまり下からってことは、どういうことかわかってるのか?」



麦野「・・・」

垣根「・・・」

御坂「・・・?」

麦野「いつも通り私からいくわ」

垣根「おう」

御坂「よくわかんないけど、はい」

麦野「垣根」

垣根「あ?」

麦野「・・・アリガト」

垣根「ハッ いいってことよ」フフン

御坂「??」




麦野「じゃあ報告はじめるわね。今回受けたイヤガラセは、
今までみたいに大切なもの(主にシャケ)を奪われたりするんじゃなくてむしろ逆、
アイツからプレゼントもらったわ」

垣根「プレゼント!?」

御坂「えぇー!それじゃ麦野さんもうイヤガラセの対象外になっちゃったの!?
アイツに懐柔されちゃったんじゃないでしょうね!?」

麦野「まぁ落ち着いて聞きなよ、あの性悪が普通のものくれるわけねえだろ
ひでえプレゼントだよクソ!!」バンバン

垣根「お、お前が落ち着け麦野!」ウワァ

御坂「麦野さん机叩かないで!落ち着いてえええ!」ヒエエ

 当時の状況を思い出してヒートアップしたのか、麦野はバンバンと机を平手で叩き始める。
その音に周囲の客や店員が何事かとこちらを注目し始め、垣根と御坂は慌てて彼女を宥めた。



麦野「ふぅ・・・あの日、私は暗部の仕事を終えて、一人帰途についてたの。
その日の仕事は久しぶりに大物でね、とにかく疲れてて、
さっさとシャワー浴びてベッドにダイブしようと思ってたわ」

麦野「マンションの自分の部屋の前まできてね、ドアに何か紙ががはさまってるのに気付いたわけ。
宅配便でも来たかな?なんて暢気に思いながら引き抜いたらそれはなんと第一位からの手紙、
そんでこんなこと書いてんの」



麦野沈利 様

拝啓 蒸し暑い日が続きます今日この頃、麦野様はいかがお過ごしでしょうか
 
中略

 誠に勝手ではございますが、麦野様が身体を壊さぬよう
精のつく食べ物をお送りさせていただきました。
何かとご多用とは存じますが、くれぐれもご無理などなさらないよう、
ご自愛ください。
         
                                  敬具

一方通行


麦野「馬鹿丁寧で、はっきり言って気持ち悪かったわ・・・これまでに無い程の悪寒を感じるくらいに」

垣根「そりゃ確かに気持ち悪いな・・・」

御坂「何か企んでる気配がぷんぷんするわね・・・」

麦野「で、手紙にはそんなこと書いてるんだけど実際は食べ物なんてどこにもないのよ」

垣根「ふむ?」

麦野「腑に落ちない何かを感じながらも、もうさっさと休みたかったから
そんなことなんてすぐに頭から追い出して部屋に入っんだけど、そしたらさ」



麦野「部屋中が真っ赤に染まってたわ・・・」




垣根「真っ赤!?」

御坂「真っ赤って何!?一方通行がやったの!?まままま、まさか血じゃないでしょうね!!?」

麦野「いや、シャケだったわ」

垣根「鮭!!?」

麦野「シャケフレーク」

御坂「別に言い直さなくてもいいわよ!」

麦野「とにかく!疲れて帰ってきてみれば部屋がシャケフレークで埋め尽くされてたのよ!!
そりゃシャケは生活必需品だけどさすがにねえよ!!!」バンバン

御坂(生活必需品・・・?)

垣根「埋め尽くされてたって・・・どのくらいだ?」

麦野「見渡す限り真っ赤で、部屋に踏み込んだら足が膝下辺りまでズボって埋まるくらい」

垣根「oh・・・」

御坂「で、でも麦野さん鮭大好きでしょ?
好きなもので部屋が埋め尽くされてるってある意味幸せじゃない?
私はゲコ太グッズで部屋が埋め尽くされたら幸せだけどなぁ」


麦野「そりゃアンタの好きなものがぬいぐるみとかだからでしょ!
このイヤガラセをアンタのほうで例えるなら、そうね・・・」

麦野「口の中にアンタの大好きなゲコ太グッズをこれでもかって詰め込まれるようなもんよ。
それとも美琴ちゃんはそんなことされてもゲコ太なら喜んじゃうわけぇ?」

御坂「いや、それは・・・さすがに・・・」

麦野「でしょ?これでこのイヤガラセの悪質さがわかってもらえたかしら」

御坂「うん、ごめんなさいちょっと舐めてたわ・・・」

垣根「しかしそんだけあると片付けるのも大変そうだな」

麦野「そうなのよねぇ、なかなか減らなくて・・・傷まないようにするのも大変だし」ハァ

垣根「えっ」

御坂「えっ」

麦野「ん?」

垣根(・・・食ってんのか)

御坂(食べてるのね・・・)

垣根「ま、まあ気を取り直して 次御坂、報告頼むわ」ハハハ

御坂「そ、そうね」ウフフ

麦野(何か変なこと言ったかにゃーん?)


御坂「で、私の番だけど、私も今回はゲコ太にイタズラされたわけじゃないし、
下着を盗まれたわけでもないわ」

麦野「下着は結局濡れ衣だったんでしょ?」

垣根「つーか、じゃあ何されたんだ?」

御坂「うーんとね、前に話した私の後輩の黒子って覚えてる?」

麦野「ああ、一方通行のイヤガラセに乗じて下着盗んだ張本人よね」

垣根「そういや仲直りしたんだっけか?おめでとさん
でもよく仲直りする気になんかなったな、下着ドロと」

御坂「部屋を変えてもらってからというもの、
あの子、毎朝毎朝私の部屋までテレポートしてきて土下座してたから、全裸で。
何かもう許さないほうがめんどくさくなっちゃって・・・」

垣根「うわぁ・・・」

麦野「いやそれは許しちゃいけない人種だと思うわよ?もうジュッってやっちゃえばいいのに」


御坂「流石に部屋はまだわかれたままだけどね
まぁなんとか昔みたいに接してあげてるわ」

麦野「心広いわねぇ」

垣根「爪でももらっとけよ麦野、煎じて飲んでみろ」ケケケ

麦野「あ゛ぁ?」ギロ

垣根「なんでもねえ」

御坂「それでね、その黒子には決め台詞みたいなものがあるんだけど」

垣根「決め台詞だぁ?どんな?」


御坂「ジャッジメントですの!(キリッ」

垣根「・・・」

麦野「・・・」


御坂「っていう決め台詞なんだけどね」

垣根「ジャッジメントですの!(キリッ」

麦野「ジャッジメントですの!(キリッ」

御坂「ぶふっ」

垣根「あ、悪い何か言ってみたくなっちまって・・・」ハハハ

麦野「不思議よね・・・何故か言いたくなるわ」ウヒャヒャ

 噴き出してしまった御坂に、二人は笑いながら謝る。

御坂「い、いいのよ、私も実はずっと言ってみたかったし・・・」クスクス

御坂「で、話を戻すけど、その黒子の決め台詞がね」

垣根「ジャッジメントですの!(キリッ」

麦野「ジャッジメントですの!(キリッ」

御坂「ぶふぉぁ!!」

垣根「すまねえ!何か口が勝手に!」ゲラゲラ

麦野「ウヒャヒャヒャヒャ!」


御坂「もお!とにかく話を戻すから!!その黒子の決め台詞がね!
一方通行によって常盤台の全校生徒に着ボイスとして配信されたのよ!!」

御坂「それだけじゃなく全生徒の携帯をハッキングしてそれを使用着ボイスに設定し、
おまけに変更できないようにロックまでかける始末!!お陰で今常盤台ではあっちでもこっちでも
「ジャッジメントですの!(キリッ」の声が響き渡ってるよの!!!」

垣根「御坂テメエ!俺を笑い[ピーーー]気か!!」ゲラゲラゲラ

麦野「ギャグよね?ギャグで言ってんのよね?私達を笑わせようとしてんのよね!?」ゲラゲラゲラ

御坂「もおぉぉ!!笑い事じゃないのよおお!!」

垣根「いや笑い事だろどう考えても!」ゲラゲラ


麦野「ていうかアンタ自体は被害受けてないじゃない
ダメージがあるにしても、それは黒子って子でしょ?」

御坂「一日中あんなストーカー女の声が聞こえてたら気が全然休まんないのよおおお!!!
常に黒子に見られてるみたいでずっとビクビクしてなきゃならないのよこっちは!!」

垣根「許してたんじゃなかったのかよ!?」

御坂「許そうとはしてたんだけどさ、やっぱりそう簡単に完全には許せないわよ・・・
ていうか今回の騒動で本格的に許せなくなっちゃいそうで怖いわ」

麦野「あー・・・何か笑っちゃってごめんね?」

垣根「すまねえ・・・」

御坂「ううん、気にしないで。 私も立場が違ってたら多分爆笑してるだろうからさ・・・」



垣根「さて、最後は俺だな」

御坂「期待してるわ、垣根さん」

麦野「つまんねー話しやがったらブチコロスわよ」

垣根「小話しにきたんじゃねえんだぞ!?」

麦野「冗談よ冗談」ケケケ

垣根「ったく、でだなお前等 『帝凍庫クン』覚えてるか?」

御坂「あー・・・」

麦野「・・・イヤな、事件だったわよね」

御坂「うん・・・」

垣根「イヤイヤそんなに深刻なモンじゃねえから!!本当に覚えてんのかテメエ等!?」

麦野「チッ冗談通じねえな。ちゃんと覚えてるわよ、
あの気持ち悪い冷蔵庫のマスコットでしょ?」

御坂「ちょっと可愛かったわよね」

垣根「えっ」

麦野「えっ」

御坂「えっ」


麦野「ゲコ太といい、やっぱアンタのセンスはよくわかんないわ・・・」

垣根「同感だ、一回眼科に行ってきたほうがいいんじゃねえか?」

御坂「ちょ、ちょっとなんでよ!かわいいじゃない!!」

垣根「イヤイヤ無いわ・・・イヤァ無いわ・・・」

麦野「垣根、もういいから続き話せよ」

垣根「おう」

 なんでよぉ、と呟く御坂を尻目に、垣根は話を続ける。

垣根「この前日用品買いに行ったデパートでよぉ」


垣根「その帝凍庫クンが売られてたんだわ・・・」


御坂「」

麦野「」


垣根「いや、売られてた何てもんじゃねえな
デパートの一角を完全に占拠してコーナーになってやがった!!
いつの間あんなモン大量生産しやがったんだよ一方通行は!!!!」

麦野「こ、コーナーになってたって、あの気持ち悪い冷蔵庫が群れで並んでたわけ・・・?」プルプル

垣根「ああそうだよ!その通りだちくしょう!!
ご丁寧に「私が作りました」って俺の顔写真まで飾ってあったわ!!!!
作ったの俺じゃねえよクソ!!!!!!」

麦野「ぶふっ!」

御坂(今度買いに行こう)

垣根「笑い事じゃねえんだよ麦野ぉ!
俺はあんな気持ち悪いモンを作った上にデパートの一角を占拠してゴリ押ししてる男
なんて汚名を着せられたんだぞ!!!!」

麦野「それは・・・同情するわ・・・」ヒクヒク

垣根「肩ヒクつかせてんじゃねえええええ!!!!」

御坂(どこのデパートか後で訊かないと・・・教えてくれるかな?)


垣根「ちくしょう・・・ちくしょおお・・・」

麦野「元気、だし、なさい、って・・・」プククク

垣根「お前慰める気ねえだろおおおおお!!」

御坂(流石にこのタイミングで訊くのは失礼よね・・・あ、そういえば)

 嘆く垣根と笑いを堪え切れていない麦野、
そんな二人のやり取りをどこか上の空で聞きながら、御坂はあることを思い出す。

御坂「ねえ垣根さん、帝凍庫クンで思い出したんだけど
心理定規さん、だっけ?あの人とは結局どうなったの?
確か同じ時期に浮気疑惑が出たわよね?」

麦野「ああそういえばそんな話もあったわね
結局第七位と一緒にいたってのは第一位のついた嘘だったわけ?」

垣根「あー、あれなぁ・・・あんまり言いたかなかったんだが・・・」

垣根「あのクソアマ、本当に第七位と浮気してやがった・・・」

麦野「うわ・・・」

御坂「本当だったんだ・・・」


垣根「探偵の真似事して張り込みしてよぉ、現場押さえて問い詰めてやったんだが
アイツなんて言ったと思う?」ハハッ

麦野「垣根、辛かったらやめてもいいわよ」

御坂「う、うん、ごめんなさい変なこと訊いちゃって」

垣根「ハッ もう吹っ切れてるから構わねえよ。むしろ聞いてくれ、溜め込んでる方が辛え」

垣根「あのアマよぉ、最初はぐだぐだ言い訳かましてやがったくせに、
俺が許す気がねえってのが分かると途端に態度を変えてこう言いやがったんだ」


「思い通りにならないあなたよりも、
単純馬鹿で能力で簡単に操れる第七位のほうが都合がいいわ!財布的な意味で!」


垣根「だとよおおおおお!!!」

麦野(うわぁ重てえ・・・)

御坂(訊かなきゃよかった・・・)


垣根「しかもな、俺以外のスクールのメンバー全員そのこと知ってやがったんだよ」

麦野「えっ」

御坂「えっ」

垣根「アイツ等何も知らない俺を見て笑ってやがったんだよおおおお!!!」

麦野(さすがにかける言葉もないわ・・・)

御坂(訊かなきゃよかった訊かなきゃよかった訊かなきゃよかった・・・)ゴメンナサイゴメンナサイ

垣根「そんなことがあってスクールはちょっと前に解散しました、ていうか俺がぶっ潰しました」

垣根「だから今の俺は自由だぜ自由!フリーダムだ!」ヒャハハハ

御坂(ゴメンナサイゴメンナサイ、古傷こじ開けてゴメンナサイ)カタカタ

麦野「自由ってか自棄になってんな・・・
垣根、よかったらアイテムに入る?可愛い子一杯いるわよ」

垣根「マジで?いいのか?」

麦野「なんかもうかわいそうで見てらんないわ・・・
アンタなら戦力的に不足はないし、今この場でリーダー権限で入れてあげるわよ」


垣根「麦野おおおおお!!お前はなんていい奴なんだあ!!!
今まで御坂と二人でこっそりと「麦野の実年齢当て大会」とか開いててすまなかったああ!!!」

麦野「」

御坂「ちょっとおおおおおお!!!何バラしてんのおおおお!!!!??」

麦野「みーことちゃぁーん?」

御坂「ひいいいい!ゴメンナサイ!ゴメンナサイ!!!」

麦野「チッ まあいいわ。
私も垣根と二人でこっそり「美琴の趣味にダメ出しする会」とか結成してたし」

垣根「おい!」イウナ!

御坂「なに結成してんのおおおお!!!」

麦野「ゴメンネー、でもこれでおあいこでしょ?
それじゃ垣根、あんたは今からアイテムの一員ね」

垣根「おう!」

麦野「とりあえずドリンクバー行ってジュースとってこい」

垣根「えっ」

御坂「えっ」

麦野「ん?」


とまあ今回はここで終わりです
次回被害者の会後編へ続く

あと書き溜めが流石に空っぽになってきたんでペースがちょっと落ちるかも
ごめんね☆

>>1
                ┌――――――――─┐

                 l                l
                    |   帝凍庫クン     |
                 |_________________|
                ./|==========iト、
                ../ |   -―- 、__,        .|| .\
              /  l   '叨¨ヽ   `ー-、  .|ト、   \
    r、       /   .!〕   ` ー    /叨¨)   || \  \        ,、
     ) `ー''"´ ̄ ̄   / |         ヽ,     ||   \   ̄` ー‐'´ (_
  とニ二ゝソ____/   |    `ヽ.___´,       ||    \____(、,二つ

                       |       `ニ´      ||
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                 |´ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄  ̄ ̄ ̄`i|
                 |                ||
                       |〕 常識は通用しねぇ ||

                   /|              ||
                  |___________j|
このAA今度から禁書SSの保守替わりに使ってもいい?

やめろwww見る度に腹筋がwwww

アホ毛ミサカ妹も使えwwww

                       _,,-‐'' ̄`''- 、,_
.                      /:::::::::::::::::__;;;;;;;;;`ヽ
                      |:::::::::::::/    `''ヾ、 
                      |:::::::::/         ヽ
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                   |    帝凍庫クン     |
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そっちじゃねぇよwwww

やwめwろwww

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.                       /:::::::::::::::::__;;;;;;;;;`ヽ
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                       |:::::::::/         ヽ
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                  |   _,,,,,,ヽ::|         |
                    |    帝凍庫クン     |
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   とニ二ゝソ____/   |    `ヽ.___´,       ||    \____(、,二つ
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                     / ゚ =ー----'、... __   

 ゚             +  ===== !    ,.        ̄丶  
       __            ,. -'':.、  u     ゚     。 \
==三/ `ニ ー――-- 、..-''´    ゙ー‐ァ--―''" ̄`丶、 u  丶、ヽト、 ,.. --、
   ,r''´。 ゚  __     ・    。   _.. -''´         `丶、    `‐'"  ´‐'´'
。 /,   ,. - '´   ゙̄''ー-----―''"´      +     ゚      ヽ ー   _ノ-'´
  `゙ー-'´                      --===三三三 ヽ、_/  


きめぇwwwwww

被害者の会後編へ続くと言ったな、あれは嘘だ

すまぬ、すまぬ・・・何か書いてたら無駄にシリアスで
無駄に長くなっておまけに笑える要素少ないというギャグSSに有るまじき自体になってしまったのだ

というわけでちょっと尻切れだけど被害者の会編は一旦これで終わり


で、やっぱり今晩はもう投下できそうにないから、また明日ね

乙 期待してます

被害者の会の後編だけど、なんとかシリアス部分省いてまとまってきたわ
ただ、まだ書き始めくらいだから、先に完成してる他の話を投下しちゃうよ

順序が入れ替わっちゃってちょっと流れが悪くなるかもしれないけど勘弁な!


 第二位、第三位、第四位による会議が開かれている丁度その頃
とある研究所でも一方通行の被害者が苦しんでいた。

 「00001号、00001号、頼まれた物を買って来たので扉を開けてください、
とミサカはドアをノックします」ドンドン

アホ毛「そこには本当にあなたしかいませんか?
この姿をあなた以外のミサカに見られる心配はありませんか?
とミサカは外の11111号に確認をします」

11111号「誰もいませんから早く開けてください、
むしろ時間をかけた方が他のミサカに見られる可能性があがりますよ
とミサカは00001号を急かします」

 ガチャリ、とドアの鍵が開く

アホ毛「早く!早く入ってください!とミサカは11111号を急かします!」

11111号「それでは失礼します、とミサカは挨拶をしながら部屋に入ります」

 ミサカ00001号、かつて一方通行の手により
その頭に超巨大なアホ毛を取り付けられてしまった彼女は、
そのマヌケな姿を人目に晒すことを恐れるあまり、引きこもりと化していた。

 唯一彼女と直接コンタクトを取ることができるのは、ナンバーに最も「1」の多くつく
予てよりの親友であるミサカ11111号だけであり、00001号は専ら彼女に買い物を頼んでいる。


11111号「どうぞ、頼まれていた電動チェーンソーです
とミサカは00001号に物騒なブツを渡します」

アホ毛「ありがとうございます。これで今度こそこのアホ毛とお別れしてやります
とミサカは11111号からチェーンソーを受け取ります」

 00001号が11111号に頼んでいたもの、
それは学園都市製の「何でも切れる」と評判の高性能チェーンソーであった。
何故このような物を購入しているのか、それもこれも全ては憎きアホ毛を取り除くためである。

 かつて一方通行が言った通り、このアホ毛は水で塗らそうがワックスをつけようが
その形状を全く変化させることなく、またハサミやカッターなどの刃物を使ってみても
どうしても切ることができないのだ。

アホ毛「・・・このチェーンソーを自分で自分の頭付近に持っていくのはやはり怖いので
やってもらえませんか、とミサカは11111号に懇願します」

11111号「仕方のない子ですね、とミサカはチェーンソーを返してもらいます。
ほら、頭を出してください」

アホ毛「こ、こうですか?とミサカはビクビクしながら11111号に頭頂部を向けます」

11111号「よし、そのまま絶対に動かないでくださいね?とミサカは念を押します
動くなよ!絶対に動くなよ!」チュイーン

アホ毛「ちょ、なんでそんな動かなきゃいけない気持ちになるようなことを言うのですか!
とミサカは某お笑いグループの決まり文句を思い出します!」


11111号「よぉし目標補足!行きますよ!チェストオオオオ!!!
とミサカは気合と共にチェーンソーを一閃・・・」バキバキバキ
 
 巨大なアホ毛に向かってチェーンソーを振り下ろした11111号だったが、
その刃はあえなくアホ毛に弾かれてしまった。

アホ毛「・・・」

11111号「・・・刃こぼれっていうか何かもう刃が完全に吹っ飛びましたね
とミサカはそのアホ毛の構造に今更ながら驚愕します」

アホ毛「この高性能チェーンソーをもってしても傷一つ付かないのですか・・・
とミサカは愕然とします・・・」

11111号「やはり一方通行に元に戻してくれるようお願いしに行きましょう
とミサカは00001号の手を取ります」

アホ毛「戻してくれるわけねえだろ!あのモヤシは他人が悩んでるの見るのが大好きなんだよ!
とミサカは11111号の手を振り解きながらヤツの性癖に憤慨します!」

11111号「それではMNWを使ってどうすればいいか情報収集を・・・」

アホ毛「そんなことしたら今のこの状態が全てのミサカに知れ渡ってしまうではありませんか!
記念すべき第一号であるこのミサカがこんな姿になっているなど、
あなた以外のミサカには絶対に知られたくありません・・・
とミサカは弱弱しく俯きます」


11111号「うーむ困りましたねえ、とミサカは00001号のアホ毛を掴み解析を試みます。
・・・手触りは完全に普通の髪なのですが」

アホ毛「どう分析しても普通の髪の毛なのに、ハードジェルやワックスを使っても寝ず、
さらにはハサミやカッターどころかチェーンソーの刃まで弾き返してしまいました。
一体どのようなベクトル操作を施したのでしょう、とミサカはしょんぼりします」

11111号「・・・やはり一方通行にお願いしてみましょう、とミサカは再度提案します」

アホ毛「無駄だからやめましょうよ、とミサカは11111号の提案を拒否します」

11111号「では00001号はここで待っていてください。あの白モヤシに必ずイエスと言わせてきます!
とミサカは友のために立ち上がります」

アホ毛「やめてください!あなたまで被害を被る事になります!
とミサカは死地に向かおうとする友を引きとめます」

11111号「大丈夫です、必ず帰ってきます
とミサカは親指を立て、男前な雰囲気を出しながら歩いていきます。I'll be back」テクテク

アホ毛「11111号・・・必ず戻ってくださいね、とミサカはさながら漫画やアニメのヒロインのようです。
ていうかあなたがいないと買い物を頼む相手がいないんでマジでちゃんと帰ってきてくださいね」

11111号(これ以上引きこもりの世話なんてしてられっか
とミサカは内心のどす黒い感情を吐露します)ハァ


11111号「さて、一方通行はどこにいるのでしょうか、とミサカは無駄に広い研究所の何処かに
いるであろうモヤシ男を探索するということのめんどくささに今更ながら辟易・・・あ、いた」

 11111号の心配を他所に、モヤシ男こと一方通行は最初に調べようとした部屋であっさりと見つかった。
彼は何やら、一人の女性研究員に何事かの頼みごとをしているようだ。

一方通行「なァ頼むぜ布束、ちょっとだけ!ちょっとだけでいいンだよ!」

布束「何度頼まれてもそれはできない。really あなたは困った人ね」

一方通行「いいじゃねェかよ減るもンじゃねェし、本当にちょっとだけだからよォ」

布束「減るものではなくとも取り返しのつかないことになるかもしれない。
いえ、あなたに任せると絶対に取り返しのつかないことになるわ」

11111号「こんにちは一方通行、布束砥信。モヤシ男は一体何を「先っちょだけ先っちょだけ」等と
童貞丸出しの頼みごとをしているのですか?とミサカは童貞坊やを嘲笑います」プクク

一方通行「先っちょとか言ってねェから!!何勝手に発言捏造してやがるンですかァ!?」


11111号「童貞であることは否定しないのですね、とミサカは分かりきっていたことを確認します。
お前の股間にも反射の膜がかかってんだろ?」クスクス

一方通行「ねェ布束さン、何この子・・・何この子・・・」

布束「こんな人格を形成した覚えは私にもないわ・・・」

11111号「この数ヶ月の日々がミサカをこれ程までに成長させたのです。
ああ生きているって素晴らしい!とミサカは人間賛歌をします」

一方通行「・・・なァ、既に取り返しのつかないことになってねェか?」

布束「oh・・・」

11111号「うん?先程の頼みごとはミサカ達に関することなのですか?
とミサカは二人の発言から推測します」

一方通行「あァ、大したことじゃねェンだがな」

布束「この人は自分にも妹達の調整を手伝わせろと言っているの」


11111号「ほう?ミサカ達のために身を粉にして働きたいと?ミサカ達にご奉仕したいと?
うむ、苦しゅうないぞ、とミサカは殊勝な心がけのモヤシを・・・
ハッ調整に乗じてあんなことやこんなことをするのが真の目的!?これだから童貞は!!」

一方通行「布束さァァァン、コイツ完全に調整ミスってますよおォォ?
一回スクラップにして作り直した方がいいンじゃないですかねェェェ!?」

布束「こんなでも一応生きている。
therefore そう簡単にスクラップにしていいものではないわ。コストもかかるし」

11111号「こんな!?一応!?コスト!?
今まで妹達を暖かく見守ってきてくれた布束砥信の冷たい言葉と目線にミサカは戦慄を覚えます!
あれ、なんだこの気持ち、冷めた目線がちょっと気持ちいいぞ・・・」

一方通行「布束さン!布束さァァァン!!ダメだコイツ!!マジでダメだ!!」

布束「・・・ドS兼ドMと言ったところね。indeed 興味深いわ」


11111号「で、実際のところ一方通行の真意は何なのですか?
とミサカはモヤシが善意で働くわけないという前提で話を進めます」

一方通行「オイ」

布束「probably 彼は調整に乗じて妹達の人格をいじることで
自分のイヤガラセの手駒にでもしたいのだと思うわ」

一方通行「俺どこまで外道なンだよ!?」

11111号「どの口がほざきますか、とミサカは自覚のないモヤシに呆れます」

一方通行「つーかモヤシモヤシ言うのやめてもらえますゥ!?地味に傷ついてるンですけどォ!!
妹達を弄るネタが拾えねェかなァ、とかちょっと思ってただけなのによォ・・・」

11111号「やっぱり何か企んでやがったんじゃねえか
とミサカはモヤシの器の小さい企みを嘲笑します」プゲラ

布束「ところで、あなたは何か用があったのではないの?」

11111号「ああそうでしたそうでした。すっかり忘れていました。
一方通行、あなたは00001号を覚えていますか?」

一方通行「あァ?あのアホ毛がどうかしたのかよ?」

布束(アホ毛?)

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キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!


11111号「そのアホ毛が、アホ毛のことを気に病むあまり引きこもりになってしまっているのです。
頑なに部屋から出ようとせず、調整の時も代理を立てる始末。
このミサカが今アホ毛の世話をしているのですが、いい加減面倒なので
アホ毛のアホ毛をどうにかしてやってはもらえませんか
とミサカはアホ毛というワードがゲシュタルト崩壊を起こしそうです」

布束(アホ毛のアホ毛がアホ毛で・・・ん?)

一方通行「ようするにアホ毛のアホ毛をどうにかすればいいンだな?構わねェよ、連れて来い」

11111号「おやあっさりと。何か裏があるのでは?とミサカは当然の疑いを持ちます」

一方通行「引きこもられてちゃイヤガラセもできねェからなァ
調整受けずに死なれても寝覚めが悪ィし・・・」

11111号「なるほどそういうことですか。あくまでも利己的な目的と自己保身の為ですね
まぁいいやアホ毛が直った後のことなんて知らねえし、とミサカは00001号を呼びにいきます。」

一方通行「オマエ本当に黒いな」


11111号「・・・というわけです00001号、アホ毛直してくれるそうですよ
よかったですね、とミサカは00001号を祝福します」

アホ毛「ほ、本当に!本当に直してもらえるんですか!とミサカは感動のあまり涙目です」

11111号「はい、あくまでも自分本位な考えからですが、
本気と書いてマジで直してくれるそうですよ。
行きましょう、とミサカは00001号の手を取ります
しかしこの口調だと地の文いらなくて楽だなオイ」

アホ毛「11111号、そういうメタな発言は控えてください・・・
そ、それよりも外に出るのですか?とミサカは怯えます」

11111号「これがその憎きアホ毛と別れるための最後の試練ですよ
急がないと一方通行の気が変わってしまうかもしれません
とミサカは00001号を急かします。ハリーハリー」


アホ毛「で、でもやっぱり怖いです、誰かに見られたらどうしましょう
とミサカは芳川桔梗に目撃され爆笑されたトラウマが蘇ります・・・」

11111号「本当にめんどくせえなこいつ、いいからさっさと行くぞ
こちとらもうテメエの世話なんざコリゴリなんだよ、とミサカは00001号を無理矢理起立させます」

アホ毛「11111号!?何か性格が豹変しましたよ!!とミサカはギャップに動転します!!」

11111号「あ、やっべ素が出た、とミサカは慌てて猫を被り直します。にぱー☆」

アホ毛「素!?素なの!?今までミサカに優しくしてきてくれた頼れる11111号は全部嘘!?
とミサカは突如告げられた真実にかつてないほどのショックを受けます!」

11111号「あーはいはい、もういいから行きますよー
とミサカは00001号ことアホ毛を引き摺るようにして連れて行きます」

アホ毛「うわあぁあ!アホ毛って!アホ毛って呼ばれたああああ!!!
やめて!引き摺らないで!お外怖いよおおお、とミサカはあぁぁぁ!!!」




11111号「というわけで引きずり出してきました。
今はこの部屋の隣で待機してもらっています、とミサカは説明します」

一方通行「容赦ねェなァ・・・つーかもうさっさと入って来させろよ」

11111号「それなのですが・・・布束砥信、あなたには退室していただきたいのです
とミサカはお願いをします。」

布束「どうして?」

11111号「00001号は調整をぶっちしてることもあってか、現在非常に不安定な状態にあり、
自分の姿を他人に見られることを極端に恐れているからです、とミサカは説明します
もしあなたが00001号の姿を見て笑いでもしたら、彼女の心は砕けてしまうかも知れません」

布束「・・・自惚れかも知れないけど、私は自分を妹達の親のような存在だと思っているわ
例えどんな姿になっていようと、親は決して子のことを笑ったりはしないものよ
ずっと孤独と戦っていたあの子を優しく抱きしめてあげたいの、それでもここにいちゃダメ?」

11111号「・・・申し訳ありません、私はあなたを見縊っていたようです
とミサカは謝罪します。」

 00001号を連れてきますので少々お待ちください と11111号は部屋を後にする。


一方通行「ケッ 偽善者が」

布束「そうね、自分でもそう思う。but 私は出来るだけあの子達に優しくしてあげたい
あの子達を救ってあげたい。偽善と呼ばれようが、これは私の本心よ」

一方通行「ハイハイ、そうですかァ」

布束「だからどんな理由であれ、実験を凍結してくれたあなたにも本当に感謝しているのよ」

一方通行「・・・ハッ 超が付くほどのお人良しだなァ」

 ガチャリ と部屋の扉が開く

11111号「お待たせしました。 ささ、00001号、入ってくださいとミサカは00001号の手を引きます」


アホ毛「うう・・・本当に大丈夫なのですか?とミサカは不安で目に涙を溜めます」

 11111号に手を引かれ部屋に入ってきた怯えるアホ毛の姿を見て、布束は・・・

布束「ごめんなさい、やっぱりちょっと席を外すわね」カツカツ

一方通行「えっ」

アホ毛「えっ」

 振り返ることもせずに真っ直ぐに部屋から退室し、バタンと扉を閉める布束。
そして閉じられた扉の向こうから・・・


布束「ぶふおぉぉ!!!!!」


 爆発音のような笑い声が聞こえた。

一方通行「布束さァァァァァン!!!?」


アホ毛「うわああああああ!!!!わかってた!!わかってたよちくしょう!!!!
ちくしょおおおおおお!!!!一瞬でも信じたミサカが馬鹿だったあああ!!!
とミサカは号泣します!!!くっそおおおおお!!!」

11111号「あっちゃー、やっぱりこうなりましたか
とミサカは自分のおでこをペチンと叩きます」アイタター

一方通行「テメエこうなンのわかってたな・・・?」

11111号「だって彼女、お笑い番組とかに凄く弱いですし
とミサカは先日ドリフを見ながら笑い転げていた布束砥信の姿を思い出します」ウヒャヒャ

一方通行「あァやべェ、流石に不憫すぎるわ・・・
ほれ、頭出せアホ毛、そのアホ毛どうにかしてやっから」

アホ毛「うう・・・酷いです、あんまりです、とミサカは涙を流します
でもこれでようやく開放されるのですね・・・」

一方通行「よしよし、すぐどうにかしてやるからなァ」

 そう言って、以前と同じようにワシャワシャと00001号の髪を撫でる一方通行。


一方通行「よし、いいぞ」

00001号「おお・・・ついに可憐なミサカに戻れたのですね
とミサカは感動しながら鏡を取り出し己の姿を・・・ってうおおおおおおおおおい!!!!!!」



00001号「何でアホ毛が二本に増えてんだよおおおおおおおお!!!!!」




11111号「ぶはッ!!!!!」ビクン

一方通行「あっれェ、本数足りなくて不満だったンじゃなかったのかァ?」

00001号「ふざけんな!!ふざけんなあああああ!!!!
テメエの頭の中にはカニミソでも詰まってんのかああああああああ!!!
とミサカは怒りで意識が朦朧とああああああああああ!!!!!」


一方通行「いやだってよォ、「減らせ」とか「無くせ」じゃなくて
「どうにかしてやれ」って頼まれたもンだからてっきりよォ・・・
まぁ二本に増やしながら何か変だなァ、とは思ってたンですけどね」ゲラゲラゲラ

00001号「変なのはテメエの頭だこのクソモヤシ!!!!とミサカはあああ!!!」

一方通行「イヤ、テメエの頭だろ」ゲラゲラゲラ

00001号「もおおおおおおお!!!11111号もなんとか言ってやってください!!とミサカはあああ!!!
11111号・・・?」

 振り向いた00001号の目に飛び込んだ物、それは

11111号「ッ!!ッッ!!!」ビクンビクン

 白目を剥き、身体を痙攣させながらもなお笑い続けようとする11111号の姿であった。

00001号「ちくしょうがあああああああ!!!!テメエ等呪われろおおおおおおおお!!!
とミサカは滝のような涙を流しつつ退散します!!いつか絶対殺してやるううう!!!!!」ダダッ

一方通行「ギャハハハハ!!呪われてンのはテメエの頭だよ!!」ゲラゲラ

 00001号が走り去るのを見送りながら、一方通行はなお追い討ちの言葉をかける。


一方通行「・・・まァ今回はベクトル操作で固定してねェからすぐ元に戻るだろ
そン時に俺に感謝するがいいぜェ」ケケケ

 自分でやったことを棚上げし感謝しろ等と口走る一方通行。
やはり彼は外道の中の外道である。

一方通行「おォ、そういやテメエは無事か?笑いの波は去ったかァ?」ケラケラ

 そんな風に声をかけながら、一方通行は静かになった11111号の顔を覗き込む。

11111号「・・・」

一方通行「おィ?」

11111号「・・・」

一方通行「し、死ンでる・・・」

 心肺停止状態だった11111号は、その後医務室に運び込まれ息を吹き返すが意識は戻らず、
偶に、意識のないまま狂ったかのように笑い出すという。

はい、今日はここまでです
まさかの布束さん登場とか一体誰得だよ

ツインアホ毛ミサカのイメージはこんな感じか・・・
もっとアクロバットにしてもいいかもね


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ちょっとズレてたから自分で修正してみたり
しかしお前等ゴキブリとかひでえ言いようだな


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                  /|              ||
                  |___________j|

これでどうだ

.                        _,,-‐'' ̄`''- 、,_
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                      |:::::::::::::/    `''ヾ、 
                      |:::::::::/         ヽ
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             /.::::::::/┌――― ::||―――― ―┐
            l:::::::/   |   _,,,,,,ヽ::|          |
           |::::::l    |    帝凍庫クン     |
           \_ヽ    |_________________|
             `  ./|==========iト、
                ../ |   -―- 、__,        .|| .\
              /  l   '叨¨ヽ   `ー-、  .|ト、   \
    r、       /   .!〕   ` ー    /叨¨)   || \  \        ,、
     ) `ー''"´ ̄ ̄   / |         ヽ,     ||   \   ̄` ー‐'´ (_
  とニ二ゝソ____/   |    `ヽ.___´,       ||    \____(、,二つ

                       |       `ニ´      ||
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                       |〕 常識は通用しねぇ  ||

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なにこれ

>>239
これはアカン・・・これはアカンでぇ・・・

というわけで今日の投下を開始しやす
先述してた通り、被害者の会編の後半でござる


 場は再び、レベル5の被害者達の下へ戻る。


垣根「・・・で、次の議題だが」

御坂「一方通行からのイタズラを予防する方法について、だっけ」

麦野「ぶっちゃけ今まで効果的な対策が立てれたことないわね」

垣根「だよなぁ・・・あの野郎、神出鬼没で電工石火だからな」

御坂「アイツの能力便利過ぎるわよね・・・反則よ反則!」

垣根「まばたきしてる間にパンツ一丁にされてた時はマジでポルナレフの気分だったぜ・・・」

麦野「対策の立てようがないってのが正直なところね・・・」ハァ

御坂「あ、じゃあ今回はさ、一方通行に初めてイヤガラセを受けたときの話でもしてみない?
何が切欠でイヤガラセを受けるようになったのか、それが分かれば何か対策ができるかも!」

垣根「あー・・・はじめてイヤガラセを受けたときの事なぁ」

御坂「話したくない?」


垣根「いやなんつーか、暗部絡みだからよぉ・・・
特に御坂には出来るだけ聞かせたくねえ話なんだわ」

麦野(美琴に聞かせたくない暗部絡み?それって・・・)

御坂「ねえ、それって・・・ひょっとして絶対能力進化のこと?」

垣根「!! ・・・知ってやがったか、あのクソったれな実験のこと」

麦野(やっぱりか)

御坂「それなら心配ないわ、私はあの実験の詳細ちゃんと知ってるし
それに結局、犠牲者は一人も出てないしね。そんなに気を使ってもらわなくても大丈夫よ」

御坂「そんなことより今は一方通行の情報を集めて対策を練るのが優先事項よ!」

垣根「そうか、じゃあ話さなきゃな。御坂に謝っておきてえこともあるし・・・」

御坂「謝りたいこと?」

垣根「おお、まぁ聞いてりゃわかるさ」

垣根「あれはもう四ヶ月くらい前になるのかね。 一方通行が絶対能力進化に協力しねえから、
俺に「絶対能力者になりたくないか」ってオファーが来た」


御坂「垣根さんに・・・!?」

垣根「そう、俺にだ。 最初は詳しい事は聞かせられなかったが、
興味あるんなら指定した期日に指定した場所にこい、とまぁこんな感じだったわ」

麦野「それで、どうしたわけ?」

垣根「行ったよ、力が欲しかったからな」

御坂「ッ!」

垣根「一応弁解しておくがな、その時はまだ実験の内容はほとんど知らなかったんだ」

麦野「美琴、言いたいことはあるでしょうけど、とりあえず今は話を聞きましょう。
しかしアンタもよくそんな話に乗ったわね、罠の可能性は考えなかったわけ?」

垣根「俺を誰だと思ってやがる?どんな罠が仕掛けられてようが切り抜けられる自信があったのさ」

麦野「チッ 自慢はいいからさっさと続きを話せよ」

垣根「おっと悪い、そういうつもりじゃあなかったんだが・・・」ガリガリ

 悪いクセだ、と呟きながら垣根は髪を掻き毟る。

垣根「とにかく、俺は絶対能力者という餌に釣られてのこのこと指定された場所まで出張ったってわけだ」







垣根「ここ、か?」

 指定された場所にあったのは巨大な研究所だった。

垣根(一見普通の研究所だが・・・さて鬼が出るか蛇が出るか)

 一瞬の思案の後、研究所の入口前まで来た垣根の目に入ったのは真っ白い人間だった。
髪も肌も白く、その目だけが赤い。垣根はその人間のことを、間接的にではあるが良く知っていた。

一方通行「よォ、テメエが第二位の垣根帝督か 随分遅かったなァ」

垣根「・・・第一位だなテメエ 実験から降ろされたって聞いてたんだがな、テメエがここにいるってことは、やはり罠か!」

 後ろに跳びずさって間合いをはかり、戦闘態勢に入る。しかしそんな垣根を前にしても一方通行は動こうとしない。


一方通行「勘違いしてンなよ三下野郎が 俺はテメエとやり合う気なンざ無ェよ」

垣根「ハッ じゃあ俺が絶対能力者になるのを見届けにでもきたのか?
殊勝な心がけだな第一位、ご褒美に俺が絶対能力者になっても殺さねえでおいてやるよ!」


一方通行「アハッギャハハハハハ!!笑える冗談だなァ!自惚れンなよ第二位風情が!
教えといてやるよ・・・テメエは絶対に絶対能力者になンざなれねェ」

垣根「んだと?どういう意味だ!」

一方通行「見ろよ・・・あれがテメエが絶対能力者になれねェ理由だ」

 一方通行は垣根の背後を指差す。振り向いた垣根は、そこで信じられない物を目にすることとなる。

垣根「なんだ、ありゃぁ・・・」


 一方通行の指差した先、そこには



『ドッキリでした☆』と書かれたプラカードを持った無表情な少女が立っていた



一方通行「はァい!見事に引っかかってくれましたねェ!!!
ここでネタ晴らし、実は垣根クンに話を持って行った研究員も含めて全てが仕掛け人!
全てがイタズラだと知った垣根クンは笑いながら胸を撫で下ろすのだった」ゲラゲラゲラ

垣根「え・・・は、何?え?」

一方通行「何って、第二位のくせにドッキリも知らねェのかよ、ノリが悪ィなァ
ここは「もう二度と実験に協力するなんて言わないよ」とか言うところだろォが」

垣根「そうじゃねえ・・・そうじゃねえよ・・・いや、意味がわからねえ・・・」

一方通行「だからァ、全部嘘だったンだよ!テメエに絶対能力進化の誘いが行ったのも!
絶対能力者になれるってのも!全部俺が仕掛けたドッキリなンですゥ!!」

「第二位のくせに理解力が低いですね、とミサカは哀れみの視線を向けます」

 一方通行だけでなく、いつの間にか近くまで寄ってきていた無表情な少女にまでコケにされ、
ついに垣根の中の何かが音を立ててブチ切れた。

垣根「ふ・ざ・け・ん・なああああぁぁ!!!!テメエ等あぁ!!!!余程愉快な死体になりてえtうわっぷ!」バシャア

 しかし垣根がその能力を発現させるよりも先に、一方通行により謎の液体をぶっかけられる。

垣根「くそ、なんだこりゃ!?うわ、臭え!」

一方通行「酒だよ酒、アルコール。臭ェなんて失礼なこと言うなよ、世の中には酒を「命の水」なンて呼ぶ連中もいるンだぜ?」

垣根「酒だぁ!?ふざけるな!!一体何の真似だ!?」


一方通行「ドッキリを仕掛けた後はその後の関係がギクシャクしないように
酒宴を開いて全部忘れちまおうってのがルールらしくてよォ、おら飲め飲め」

垣根「ギクシャクも何も、元から敵同士みたいなもnごぷ!」ズボ

一方通行「ハイ、とりあえず飲んでから言いましょうねェ?」ケラケラ

 ケラケラと笑いながら、一方通行は喋っている最中の垣根の口に無理矢理酒瓶を突っ込み、その中身を
ベクトル操作を用いて高速で口内に流し込んでいく。アルハラ、ダメ、絶対

垣根「ぷはッ、テメエ絶対ぶっ殺してやrうぶ!」ズボ

一方通行「ご馳走様が聞こえねェなァ、もう一本いっとけや!」ゲラゲラ

垣根「ウプ・・・も、もうやめ・・・んぶ!」ズボ

一方通行「垣根クンのォ、ちょっといいとこ見てみたいィ!」ゲラゲラゲラ

 二本、三本と立て続けに酒瓶を突っ込まれた挙句ベクトル操作で流し込まれ、
垣根の視界はゆっくりと暗転していった。




垣根「・・・気付いたら街中でぶっ倒れてたよ、パンツ一丁で」

麦野「うわぁ・・・」

御坂「うわぁ・・・」

垣根「長々と話しちまったが、一方通行だけじゃなく妹達の一員までブチ殺そうとしたことをまずは謝らせてくれ」

 すまなかった、と深々と頭を下げる垣根に、御坂は優しげに語りかける。

御坂「垣根さん、あんまり気に病まないで、それ妹達も悪いし。
それにそんな愉快な話を聞かされた後じゃ怒る気にもなれないわよ」

垣根「愉快な話!?」

麦野「つーか何が「俺を誰だと思ってやがる?」だ!ボッコボコにされてるじゃねえか!」ヒャハハハ

垣根「う、うるせえ!何もかもが予想外でペース乱されたんだよ!!正々堂々とやってりゃ負けてねえ!」

麦野「暗部が正々堂々とか(笑)」

御坂「負け惜しみが酷すぎて小さく見えるわ・・・」

垣根「クソが!!」



垣根「・・・なあ御坂、本当にいいのか?俺は妹達の一人を殺そうとしたし、
当時は内容を知らなかったとはいえ、あのクソったれな実験に協力しようとしたんだぞ?」

御坂「垣根さん・・・本当にもう、そんなに自分を責めないで?
私だって、垣根さんと立場が逆で自分にそんな誘いが来たら乗っちゃってたかもしれないし・・・」

垣根「御坂・・・」

御坂「ううん、それどころか絶対能力者になるために垣根さんのクローン殺せって言われてたら、
私、絶対殺してるわ。躊躇無く殺してるわ。もうワッサワッサと殺してるわ」

垣根「おい」

麦野「私だったら絶対能力者になった後も殺し続けてるわね」ケケケ

垣根「おい!?」



垣根「何なのオマエ等、俺結構真剣に悩んでたんだぞ?本当に悪いと思ってたんだぞ?」

麦野「ごめーん、何か垣根弄りやすくってさぁ」ヒャハハ

御坂「一方通行の気持ちがちょっとだけわかるわね」クスクス

垣根「第二位なのに、第二位なのに・・・」

麦野「第二位(笑)」

御坂「未元物質(笑)」

垣根「・・・」イラッ

麦野「俺の未元物質に常識は通用しねえ(笑)」

御坂「メルヘンな翼(笑)」

麦野「心配するな、自覚はある(笑)」

垣根「」ブチン

御坂「あ」

麦野「やべ」



垣根「テメエ等ナメてやがるなあああ!!!余程愉快な死体になりてえと見える!」

 バサァ、とプッツンした垣根が白い翼を広げ、何事かと店内のそう多くない客と店員の注目を浴びる。そんな垣根に対して

麦野「愉快な死体(笑)」

 宥めも謝りもせず、麦野は更に挑発を重ねた。

御坂「ちょっと麦野さあああん!!?」

垣根「うがああああああああああ!!!マジで殺してやるよクソババアがああああ!!!」バサバサ

麦野「あぁ!?上等だよ第二位!!序列と実力は比例してるわけじゃねえってことを教えてやるよおお!!!」

御坂「何でアンタまでやる気になってんのおおお!?」


「お、おいやばいぞあれ!」

「うわぁ、能力者同士の喧嘩だぁ!」

「だ、誰か通報しろ!はやく!」


御坂「ああぁぁやばいって!通報されてるってえええ!!二人ともやめt」バシャン

 二人を止めようとしていた御坂の頭に、垣根の投げた醤油とソースの小瓶が命中する。

御坂「・・・」ポタポタ

垣根「ひゃはははは!なぁに蚊帳の外に出てやがんだ第三位!テメエにもムカついてんだぞ!!」

麦野「あらぁ、素敵な黒髪になったわねえ!ギャハハハハ!よく似合ってるわよ!」ゲラゲラ

御坂「ふっざけんなゴラアアアアアア!!!!」バチバチバチ

 最後の良心が、現状唯一のブレーキ役が、華麗にぶっ壊れた。もはやこの場に三人を止める手段などなく、
学園都市で唯一、この三人を止めることが出来る力を有する一方通行は、勿論、都合よくこの場に現れたりはしない。
(丁度彼がアホ毛をツインにしていた時間帯である)


 ビームが乱射され、電撃が乱れ飛び、謎の翼が辺りをなぎ払う。
三人のいたファミレスを中心とした周囲一帯は、ものの数分で焦土と化した。

 元々周囲に人が少なかったことを加味しても、これほどの戦いで一般人の死傷者が出なかったのは奇跡と言えよう。
ただ一人、「不幸だ!」という断末魔と共に弾け飛んだ哀れな少年を除いて、ではあるが。


 三人のテンションは今や最高潮に達していた。
御坂がコインを構え、麦野が反動を無視しながら出力を上げ、垣根の翼が一際大きくなる。

「そこまでですの!」

 そんな一触即発の睨み合いの輪の中に、一人の少女が飛び込んだ。


「通報が合って来て見れば、なんと言う惨状ですの!あなた方が元凶ですのね!ってお姉様!?」

御坂「あれ、黒子?」

垣根「ああ?何だこのガキ」ギロリ

麦野「死にたいのかしらぁお嬢ちゃん」ギロリ

白井「な、なんですのあなた方!?お姉様!これは一体どういう状況ですの!?とにかく捕縛させて頂きますの!!」

垣根「なんですの?じゃねえよテメエが何なんだこら」

麦野「三つ数えるわよ。その間に消えなきゃテメエの間抜けな顔をジュージューやっちまうぞ」

白井「く、そんな脅しには屈しませんの!!わたくしは・・・」


白井「ジャッジメントですの!(キリッ」


垣根「ジャッジメントですの!(キリッ」

麦野「ジャッジメントですの!(キリッ」

白井「ホントに何なんですのおおおおお!!!?」

白井「お姉様!何なんですのこの二人は!?説明していただきますの!お姉様!・・・お姉様?」

御坂「ジャッジメントですの!(キリッ」

白井「お姉様ああああああああああ!!!!!!」ダッ

 信頼していた御坂にまで暴言(?)を吐かれ、白井は泣きながらその場から逃げ出す。
ジャッジメント超つかえねえ。


垣根「なるほど、あれが本場の「ジャッジメントですの!(キリッ」か、いい物見せてもらったぜ」ゲラゲラ

麦野「なるほどああいうイントネーションなのね、参考になったわ」プククク

御坂「本場は一味違うでしょう?」アハハ


垣根「はぁー、何かキレてたのが馬鹿らしくなっちまった。悪かったなお前等、正直大人気なかったわ」

麦野「いいわよ、挑発したのはこっちだしね。こっちも悪かったわ。
それより美琴、服大丈夫?かなり汚れてるわよ。クリーニング代は出させて」

御坂「あー、いいのよいいのよ、部屋に戻れば替えがあるし。
それより身体動かしたからお腹空いちゃった、何か食べない?」

垣根「つってもここのファミレスふっ飛ばしちまったからなぁ、どこに行くか」

麦野「それなら私がいい店知ってるわ。アイテムで普段使ってるファミレスなんだけど、
食べ物飲み物持ち込んでも文句言われないし、何時間居座っても追い出されないわよ」

御坂「それ麦野さん達が怖いだけなんじゃ・・・」

麦野「そんな悪いこと言うのはこの口かにゃーん?」グイ

 むにー、と御坂の頬を引っ張り笑う麦野。先程までの殺伐とした空気など、もはや欠片も残っていなかった。

御坂「いひゃいいひゃい、やめへ」


垣根「それじゃ麦野の知ってるファミレスに行くか。あ、でも一旦解散しようぜ
俺も汗かいちまったからシャワー浴びに帰るわ」

御坂「うん、私も着替えたいし」

麦野「そうね、じゃあメールで地図送るから、また後で現地に集合しましょ」

垣根「会議も次からそこで開くことにするか、それじゃ後でな」

御坂「はーい、また後でー」

麦野「んじゃねー」

 手を振り別れる三人。学園都市は今日も平和(?)である。

今日はここまで
「ジャッジメントですの!」は魔法の言葉ですの!
黒子の口調って弄られるためにあるようなもんだよね、と思ってたら案の定某スレでクソミソに弄られててワロタ

なにやら最後はほのぼのと終わりましたが周囲はとんでもない状態になっております。レベル5マジパねえ

あと2人のも気になるぜ

>>266
後二人のも一応考えちゃいるんだけど垣根クンが暴れ始めちゃったからまた今度な!
本当に考えてはいるんだからね!

しかしネタが枯渇してきたから困る
そろそろ充電期間に入るかも・・・


>ビッタンビッタンって魚が跳ねてるみたいだな

つまりはこんな感じだと言いたいわけか?
全く意味がわかんねえ!

                   _,,..,,,,_        ビタァァァン!!
                / ;' 3 ヽヾヽ       ビタァァァン!!!

          〃     i     ,l           ビタァァァン!!!
      ‘  ,_,,..((,,_  〃ゝ U  j! _ )))_ ∴ ,“     ビタァァァン!!!
      ,J∵/ ;' 3  `ヽー ) )  ソノ'"   ヽ从/; ’
      ) : l   ⊃ ⌒_\,..ェ‐'´  ⊂  j! ゞ・,‥¨
      .¨ ・`'ー---‐''' _\ ) ( /_゛'''‐---ー '¨・:‘                 
               /=======ァ^ト┐
               ト=======扣z<ヽ
               人二二二二式 |:.:',  
                 /:/:{/-|/}/}/-ヾ :l|.:.:|  
             |イ:i:代ナ 弋ナ Ⅶ .:| 

         /}}}    Nリ  __   rjノ :|  
       f爪n |jノif}    }ゝ.└─┘イ:i.:|:i.:.|  
    -={  j.{=|' ノ   /イ:.i:|`r斤ー'>、:|:|八  
      ヽ ノ三 |     jィT∨ヘ/} /\{ \
      -= ヘ王│  _/V,' {」/ / {/ハ

        ',-ヘ! |∠、 V |  |/ 〈†〉 }ノ  '、
        ヽ 乂 } │ {│    │ イ   〉
            \__,xくl /} |     |   |   /
                ∨/ ,'     |  └rー|


投下はもうちょい待ってろし

よっしゃ待たせたな、投下開始するぜ


一方通行「あァ・・・今日も暇だなァ」

 その日、一方通行は例の如く実験を無視し、午後の散歩を楽しんでいた。

「暇なら帰って実験に協力してはいかがですか?とミサカはサボり魔のモヤシを嗜めます」

 そんな彼に、一緒に散歩をしていた妹達の一人は呆れ顔で軽いつっこみを入れる。

一方通行「ったくうるせェなァ、何でテメエ等は揃いも揃って死にたがるンだよ?つーか何号だテメエ」

11111号「先日あなたのせいで死に掛けた11111号ですが何か?
ていうか研究所からずっと一緒に歩いてたのに今更かよ、マジで有り得ねえなお前
とミサカは一方通行の無関心さに辟易します」

一方通行「どうでもいいことに一々関心なんざ向けてられっかよ
まァ、テメエ等の嫌がることになら興味あるけどなァ」ケケケ


11111号「ほう、ミサカの嫌がることに興味があると?よろしい、ならばご教授して差し上げましょう。
このミサカはクレープやパフェなどの甘いものがとてつもなく苦手なのです。
今目の前にそんなもの出されたらとっても嫌だなぁ、とミサカは意味ありげな視線を一方通行に送ります」チラッチラッ

一方通行「へえェそうなンですかァ、それじゃ今からパフェ地獄にご招待して差し上げますよォ
なんて言うとでも思ってンのか馬鹿馬鹿しい。落語の「まンじゅうこわい」でもあるまいしよォ」

11111号「あなたの口から「まんじゅうこわい」とかいう台詞が出るととてもシュールですね
とミサカは笑いを堪えながらパフェを奢らせる計画が失敗したことに舌打ちをします。Holy shit!」

一方通行「相変わらず俺のことナメ腐ってやがンなテメエ ブチ殺しますよォ?」

11111号「おや、実験をやる気になりましたか?カモンカモンばっちこい
とミサカは指をクイクイっとやりながらモヤシを挑発します」

一方通行「あァァうぜェ!コイツマジでうぜェ!!意識戻らなけりゃよかったのに!!」


11111号「フフン、イヤガラセに関する独自の美学を捨て去れないが為にミサカを殺せないのですね?
そんなだから童貞も捨てられないのですよ、とミサカは情けない童貞坊やを嘲ります」プゲラ

一方通行「童貞ネタ引っ張りすぎだろ!?
やっぱちょっと一発だけ殴らせてもらうわ死なない程度に手加減すっから一発だけ」

11111号「構いませんよ、むしろウェルカムです、とミサカは広い心で対応します
さあどうぞ、さあ!さあ!さあ!早くその拳を振り下ろしなさい!ハリーハリーハリー!!」ハァハァハァ

一方通行「テメエは一体何をすれば嫌がってくれるンですかァァァ!?」

11111号「強いて言えばあなたの存在が嫌ですね(笑)とミサカはぶっちゃけます」

一方通行「そォかよそいつは残念だ、俺はテメエのことが大好きなンだがなァ(キリッ」

11111号「おぉっと、甘い言葉で動揺させようとしても無駄ですよ?
とミサカは自分が鉄のハートを持っていることをアピールします」

一方通行「チッ」


11111号「どこぞのアホ毛のように「好き」だの「愛してる」だのの青臭い言葉に
コロっと行っちゃいそうになるほど、このミサカは甘くないのです、とミサカはドヤ顔になります」

一方通行「無表情のままじゃねェか」

11111号「ところで先程のあなたの甘い台詞を携帯で録音してみたのですが、これはどうしてくれましょうか
とミサカは録音したものを確認するために再生ボタンを押します。ポチっとな」

携帯<俺はテメエのことが大好きなンだがなァ(キリッ

一方通行「ふざけンな消せ!!今すぐ消せ!!テメエごと消すぞクソが!!!」

11111号「オイオイ、他人に物を頼むときはそれ相応の態度ってもンがあるンじゃないですかァ?
とミサカはかつてのあなたの発言をなぞってみます。今の物真似そっくりじゃね?凄くね?ってあぁ!!」ヒュッ

 一瞬風を切るような音がしたかと思うと、次の瞬間には11111号が持っていた携帯は一方通行の手の中にあった。


11111号「・・・全力を出しましたね?か弱い乙女から携帯を奪い取るためだけに全力を出しましたね?
たったそれだけの為に学園都市第一位が全力を出しましたね?とミサカはあまりにも大人気ない一方通行にドン引きします」ウワァ・・・

一方通行「うるせェ!!こんな携帯こうしてやンよ!!」

 ブン!と能力を使って携帯を投げ捨てる一方通行。音速を遥かに超える勢いで飛んでいった携帯は―

「ぐはああああ!!!!」

 遠くを歩いていた通行人に直撃した。

11111号「うわぁナイスコントロール・・・ついにやっちゃいましたね・・・
面会には行ってやっから安心して臭い飯食って来いよ?とミサカは一方通行が殺人を犯してしまったという事実に身震いします」

一方通行「・・・テメエも共犯だからな」

11111号「はあああ!?全くの濡れ衣じゃないですか!とミサカは・・・あ!あの人まだ動いてますよ!生きてるかも知れません!」

一方通行「マジか!?よ、よしとりあえず確認しにいくぞ!」ダッ


 かすかに動いている被害者に、二人は慌てて駆け寄る。

一方通行「すいませェーン、大丈夫ですかァ!?・・・あァ?こいつ」

11111号「おや?」

 そこに倒れていた白ランに鉢巻という時代錯誤も甚だしい格好の男を、一方通行は見知っていた。

一方通行「なァンだ第七位じゃねェか、心配して損したぜェ」

削板「」ビクンビクン

11111号「ほほうこの方が噂の根性馬鹿ですか、とミサカはアレに直撃したのに
タンコブが出来て脳震盪を起こしている程度で済んでいるこの方の頑丈さに驚嘆します」

一方通行「おィさっさと行くぞ、こいつ起きると多分すげェ面倒なことになっからよォ」

11111号「了解しました、とミサカは・・・」

削板「うおおおおおおおお!!!!」ガバァ

11111号「うわびっくりした!」

一方通行「あァー・・・起きちまった・・・」


削板「痛い!!ここはどこ!?わたしはだれ!?俺は削板軍覇でここは学園都市だ!!」

11111号「うわあ本当にめんどくさそう・・・とミサカはすでに逃げ出したい気持ちで一杯です」

削板「おお!第一位にそっちは第三位か!一体何をしてるんだ!?」

一方通行「一々大声で喋るんじゃねェよ五月蝿ェから。あとこいつは第三位じゃなくてクローンの方だ」

削板「こいつが妹達ってやつか!はじめまして!」

11111号「あぁはい、はじめまして・・・あのちょっと声のトーン落として頂けませんか?
とミサカは耳がどうにかなりそうで怖いです」キーン

削板「そいつはすまなかったなあ!!」ハッハッハ

11111号「何コイツマジでうっぜぇ・・・とミサカは耳栓をしながら距離を取ります」

一方通行「よォやくオマエの苦手なモンが掴めたぜ・・・でも俺もこいつ苦手だからなァ・・・」

削板「そういえば何故俺は倒れていたんだ!?お前等何か知らないか!?」

一方通行「・・・さァ、知らねェなァ。日射病にでもかかったンじゃねェの」

11111号「・・・」


削板「この俺が日射病だとおおおお!!!くっそおおおお!!!根性が足りなかったかああああ!!!!」ガンガン

 一方通行の適当な言葉を聞いた削板は突如、四つん這いになり叫び声を上げながら己の頭を地面に叩きつけはじめた。

11111号「えぇー・・・何か突然アスファルトの地面でヘッドドラム始めましたよこの人・・・
やっぱり打ち所が悪かったのでは・・・?とミサカは不安になります」

一方通行「心配すンな、デフォルトだ」

11111号「デフォルトかよ!?別の意味で不安だよ!!とミサカは珍しくつっこみ役に回ります。しかしあなたはよく平気ですね・・・」

一方通行「あァ、慣れたからなァ・・・おい第七位そンなもンにしとけ、地面陥没してンじゃねェか」

削板「すまねえ・・・俺に根性が足りないばっかりに・・・」ハァハァ

一方通行「何に謝ってるのかどうして根性が関係あンのかサッパリわかンねェけど気にすンな
つーかそろそろ俺等行くぞ、テメエの相手すンの割とマジでイヤだから」


削板「ところで第一位、聞いてくれるか!?」

一方通行「テメエがまず俺の話を聞けよクソったれが」

削板「少し前の話になるんだがな・・・」

11111号「うわぁ語り始めちゃいましたよ・・・もう逃げちゃわね?とミサカは提案してみます」

一方通行「逃げると追ってくンだよコイツ・・・どこまでも」

11111号「猛獣か何かかよ・・・とミサカは頭を抱えます。本当に頭痛がしてきました・・・」

削板「おい、聞いてるか!?」

一方通行「ハイハァーイ!聞いてますよォ!」

削板「いや、その顔は聞いてないって顔だな!俺にはわかるぞ!仕方ねえ、もう一度最初から話してやるとするか!」

11111号「あの、もう本当に結構ですから、とミサカは・・・」

一方通行「諦めろ、腹括って話聞くぞ・・・」


削板「少し前の話になるんだがな、街を歩いてたらドレス姿の女に「遊ばない?」と声をかけられたんだ」

削板「丁度暇してたしな!偶には女の子と遊ぶのもいいかと思って二つ返事でOKしたんだが」

11111号「遊ぶって多分あなたとその女性で意味が食い違ってますよね、とミサカは小声でつっこみをいれます」

削板「何か精神系の能力者みたいでな、いきなり能力仕掛けて来るもんだから参ったぜ!
根性で堪えてその後普通に遊んだけどな!」

11111号「いやいや能力使ってきた相手と普通に遊ぶなよ、とミサカは呆れ返ります」

削板「こまけぇこたぁいいんだよ!!」

一方通行(精神系能力でドレス姿の女ってまさか垣根のとこの心理定規かァ?・・・嘘から出たナントヤラだなァ)


削板「でも行った事ない服屋とか宝石店とかに連れて行かれて大変だったぜ!
俺はトレーニングジムにでも行こうと思ってたんだが、どうも男と女じゃ随分と遊びの感覚が違うみたいだな!」

一方通行「普通は男でも遊びでジムには行かねェよ」

削板「ちなみに代金は全額男が出すのが根性ある男のマナーらしい。第一位も覚えといて損はねえぞ」

11111号「ですってよ第一位、とミサカは再び意味ありげな視線を一方通行に送ります」チラッチラッ

一方通行「そんなモン覚えてたら大損だろうがァ!テメエもこっち見ンな!何も奢らねェよ!」

削板「全く、根性ねえな第一位のくせに。で、その日は携帯の番号交換して別れてな、
その後も向こうからちょくちょく電話が来て遊んでたんだが・・・」

一方通行「その間の費用は?」

削板「勿論、俺持ちだぜ!何せ俺は世界一根性ある漢を目指してるからな!」

一方通行「ですよねェ・・・」

削板「それで何度目かに会ってるときなんだが、何処に行くか話してた時にだな・・・」




削板「それで今日は何処に行くんだ!?何でも来いだぜ!!」

心理定規「あら頼もしいわね。そうね、今日は良く尽くしてくれているあなたにご褒美を上げるわ」フフフ

削板「ご褒美?プロテインでもくれるのか?」

心理定規「いや、そうじゃなくてね・・・とっても気持ちいいことよ」

削板「???」ウーン?

 妖艶な笑みを浮かべる心理定規に、首をかしげながら的外れなことを考える削板。
その二人に近付く、一人の男の影があった。

垣根「よお、心理定規に第七位、随分と仲良さそうじゃねえか」

心理定規「か、垣根!?」

削板「おお、第二位か!久しぶりだな!この子と知り合いなのか?」

垣根「知り合いも知り合いだよ、なぁ、心理定規?」

心理定規「待って垣根!これは違うの!」


垣根「何が違うってんだ?この一週間の内に三度も、俺の誘いを断ってまで逢引してやがる癖に、
まだ「浮気じゃない」とでもほざくつもりか?」

心理定規「ど、どうしてそれを・・・」

削板(こいつ等何言ってるんだ?さっぱり意味がわからん。根性が足りないせいか!?)

垣根「それにしてもまさかこんな根性馬鹿に寝取られるなんてなぁ・・・随分男の趣味が悪くなったんじゃねえか心理定規」

心理定規「待って!こいつとは何もしてないの!本当よ!」

削板(根性だ!根性を上げろ!こいつ等が何を言ってるのか根性で理解するんだ!)グググ

垣根「おいおいおい、何か第七位の表情が険しくなってるぜ?今のオマエの発言に怒ってるんじゃねえか?」

心理定規「な、何でよ!ちょっと第七位、あなたとは本当にまだ何もしてないでしょう!?」


垣根「ふーん、「まだ」ねぇ?」

心理定規「どうしても信じてもらえないの・・・?」

垣根「逆に聞くがお前だったら信じれるか?」

心理定規「・・・チッ 器の小さい男ね」

垣根「本性出しやがったなアバズレが・・・」

心理定規「そうよ、私は第七位と浮気してたわ!だってそうでしょう?
思い通りにならないあなたよりも、単純馬鹿で能力で簡単に操れる第七位のほうが都合がいいわ!財布的な意味で!」

削板「ん、俺はお前の能力になんてかかってないぞ?」

心理定規「えっ」

垣根「えっ」

削板「お?」


心理定規「え・・・私最初にあなたに会ったときに能力使ったわよね?」

削板「おお使ったな、だが、あんな根性の足りてない能力じゃ俺は操れないぜ!」

心理定規「ええぇ・・・でもその後普通に一緒に出かけて色々買って貰ったわよね・・・?」

削板「それが根性ある男のマナーなんだろ?教えてくれたのはお前だぞ」

心理定規「えぇー・・・本当にかかってないの?」

削板「おう!」

心理定規「・・・」

削板「??」


心理定規「あ、ようするにあなた、ただの馬鹿なのね」

削板「なにぃ!?」

 心外だ、と言わんばかりに憤慨する削板と頭を抱える心理定規、一段落ついただろう、というところで
しばし静観していた垣根が口を挟む

垣根「あー、話は終わったか?まあ正直俺に取っちゃ能力云々なんてどうでもいいんだよ
ただ心理定規が俺を裏切った、だからぶっ潰す、単純にそれだけのこった」

心理定規「ほ、本気で言ってるの!?第二位が痴情の縺れなんて下らない理由で同じ暗部の仲間を殺そうってわけ!?」

垣根「裏切り物は許すな、暗部の鉄則だろ?俺は何も間違っちゃいねえよ」

心理定規「そんなのただの詭弁じゃない!あなたがそんなだから私は・・・」

垣根「もういい聞くに堪えねえ、とっとと消えろ」


 バサァ!と音を立て、垣根の翼が心理定規に襲い掛かる。本気で殺しにかかってきた第二位を止める手段など
勿論心理定規は持ち合わせておらず、彼女に出来るのは、ただ目を閉じ決定的な瞬間を待つことだけであった。

 しかし、その決定的瞬間はいつまで経っても訪れない。焦らしているのだろうか?
否、何事にも急ぎすぎるこの男がそんな器用な事をするはずもない。
恐る恐る目を開いた心理定規の目に映ったものは―

垣根「・・・何の真似だ?」

削板「ぬおおおおおおおお!!!」

 垣根の翼を素手で掴み防いでいる削板の姿であった。

心理定規「あなた・・・どうして?」

削板「生憎、目の前で殺されそうになってる女の子見捨てるほど根性なしじゃねえんだ!!早く逃げろ嬢ちゃん!!」

心理定規「・・・ありがとう、死なないで!」ダッ




削板「行ったか・・・おい第二位!いきなり女の子に襲い掛かるなんて根性足りてねえんじゃねえか!?」

垣根「いきなりじゃねえだろ!?お前何聞いてたんだ!!」

削板「お前みたいな悪党の話なんて聞いてねえ!!!」

垣根「OKOK、どうやらお前から死にてえらしいな・・・望み通りにしてやるよ!」

削板「女の子を逃がすために格上とタイマン・・・燃えるシチュエーションだぜ!!」

垣根「[ピーーー]オラアアアアアアアア!!!」バサァ

削板「根性おおおおおお!!!!」ウオオ




削板「なんてことがあってな、二週間ほど入院するハメになっちまったぜ!」

11111号「あ、普通にボコられたんですね、とミサカはその流れで負けてしまう第七位に軽蔑の眼差しを送ります」

一方通行「まァ垣根クンはアレで俺の次くらいに強ェからなァ・・・」

11111号「ていうか心理定規が途中からヒロインみたいになってますけど、ただのビッチですよね。
とミサカはそもそもの発端が彼女であったことを思い出します。」

削板「あれが美人局って奴なのかもしれねえな!第一位も気をつけろよ!」

一方通行「イヤそれは違ェだろ・・・」

削板「おっと、もうこんな時間か!そろそろ俺は行くぜ!じゃあな!!」ダッ



 走り去る削板を、疲れた表情で見送った後、二人は再び歩き始めた。

11111号「喋るだけ喋って行ってしまいましたね・・・とミサカはもう言葉もありません」

一方通行「アイツはある意味最強だからなァ・・・」

11111号「あなたが第七位にはイヤガラセをしない理由がよくわかりました、とミサカは深い溜息をつきます」ハァ

一方通行「何をすりゃァ嫌がるのかサッパリわかンねェし、そもそも会うのもイヤだからな・・・
まァその辺はテメエも似たようなモンだけどな」ケケケ

11111号「ちょ、何て事言いやがる!いくらM属性持ってるからって何言われても喜ぶわけじゃねえんだぞ!?
流石にあんなのと一緒にされるのは心外です!とミサカは珍しく憤慨します」

一方通行「ハイハイ、そいつは悪ゥございましたァ ・・・ん、なンだありゃ?」

11111号「おやおや?」


 二人から数十メートル程先の道のド真ん中に、何か白い物が見える。最初は何か分からなかったが、
近付くにつれて輪郭がはっきりとしてくると、どうやら倒れている人間らしいことがわかった。

11111号「うわぁまた人が倒れてますよ、お前何したの?とミサカは隣のモヤシ男を睨みます」

一方通行「なンもしてねェよ!ずっと一緒にいたろォが!無視すンぞ無視、絶対ェろくなことになンねェ・・・」

11111号「君子危きに近寄らずですね、道変えましょうか、とミサカは提案します」

一方通行「おォ、そっちの路地いこうz」

「ひ、ひどいんだよ!!!」ガバッ

一方通行「意識あったのかよクソが」

「こんなに可愛い子が倒れてるんだよ!?それを無視するなんて神経を疑っちゃうかも!」


一方通行「自分で自分のこと可愛いなンてほざいてるテメエの神経疑うわ。何様だよ一体」

11111号「一方通行、知らないのですか?この方は今巷で人気のイカ・・・」

「その先は絶対に許さないんだよ!!!!!」

一方通行(イカ・・・?)

イン「私の名前はインデックスって言うんだよ!あ、あれ、どうして私の名前だけ省略されてるのかな!?」

一方通行「あーはいそりゃ良かったですねェ、それじゃサヨウナラ」

11111号「お達者で、とミサカはペコリと頭を下げます」

イン「ちょっと待たなイカ!いや違う違う、ちょっと待って欲しいかも!」

一方通行「なァンなンですかァ?」

11111号「こういう時にちゃんと待って上げる辺り、あなたは実は意外と優しいですよね、とミサカは指摘します」

一方通行「・・・ハッ、そンなンじゃねェよ」

11111号「照れんなよ気持ち悪い、とミサカは毒突きます。オエッ」

一方通行「オマエ、ホントに何なの?」


イン「あのね、御飯くれるとうれしいな」

一方通行「はァ?」

イン「お腹が空いてるって言ってるんだよ?」

11111号「インデペンデンスデイさんは空腹のあまり倒れていたのですか?とミサカは尋ねます」

イン「名前の間違え方が有り得ないかも!?とにかくそういうことなんだよ
同居人がお昼御飯の準備を忘れたまま学校に行っちゃって、もう限界なの・・・」グーギュルル

一方通行「一食抜いたくれェじゃ人間は死なねェから大人しく帰って同居人とやらを待ってろよ」

イン「空腹で動けないんだよ・・・それに、このまま家に戻っちゃうとペットの猫に手を出しちゃうかも・・・」

一方通行(うわぁ)

11111号(うわぁ、とミサカは(ry)

一方通行「こいつに飼われてるペットが不憫でならねェ・・・」

11111号「一方通行、ペットの為にも何か奢って上げてはいかがですか、とミサカは提案します」


一方通行「なァンで俺が見ず知らずの女に飯奢らなきゃならないンですかァ?」

11111号「かと言ってこのままペットが食い殺されるのを黙って見てるのも後味悪くないですか?
とミサカはペットの猫ちゃんを心配します」

イン「どうでもいいから早く何か食べさせて欲しいんだよ」

一方通行「あァダメだ、こいつダメだ、今ので完全に奢る気失せたわ・・・」

11111号「流石に今の催促の仕方はないわー、とミサカはドン引きします」

イン「酷いんだよ!困ってる人を見たら助けなさいって習わなかったのかな!?」

一方通行「うっぜェ・・・とにかく空腹感が消せればいいンだな?仕方ねェな・・・」ガシリ

イン「ひゃ!何をするつもりなのかな?やめて欲しいかも!」

 一方通行は突如、寝そべったままの少女の頭をガッシリと鷲掴みにする。
思わぬ行動にインデックスは驚き抗議するも、空腹のため満足に動けず、結局はなすがままにされることとなった。


一方通行「ふゥ、まァこンなもンだろ」

 しばらくインデックスの頭を掴んで難しい顔をした後、一方通行は手をパンパンと叩きながらそう言った。

イン「あ、あれ?お腹がいっぱいになったんだよ?」

一方通行「良かったなァ、それで帰れるだろ」

イン「うん、何も食べれなかったのはちょっと不満だけど、とにかくありがとう白い人!」

一方通行「テメエに白いとか言われたくないんですけどォ?」

イン「それじゃ私帰るね、次会ったときは何か食べさせて欲しいな」

一方通行「ヤなこった」

11111号「元気でねイカちゃん、とミサカは手を振ります」

イン「おいそれやめろ」


11111号「それで、一体何をしたのですか?とミサカは尋ねます」

一方通行「あァ?簡単なこった。ベクトル操作で胃袋と満腹中枢を刺激して、脳に満腹状態だって誤認させたンだよ
消化できねェプラスチックを胃に入れたまま、満腹だと勘違いして餓死するバカな鳥が偶にいンだろ?あれと同じだ」

11111号「え、ようするにあの子を餓死させる気ですか、いささかやりすぎでは?とミサカは焦ります」

一方通行「流石にそこまでやンねェよ、夜にでもなりゃちゃンと効果が切れるはずだ
ただ、その時には溜め込んでた分相当な空腹感を感じるだろォがなァ」ニタァ

11111号「これはひどい、とミサカは一方通行の鬼畜っぷりに震えます」

一方通行「今日はなンか面倒な事ばっか起こりやがるから今日はもォ帰ンぞ」

11111号「了解しました、とミサカは後に続きます」


 その夜、某アパート

「インデックス、本当に腹減ってないのか?」

イン「うーん、なんだか不思議だけど、本当に満腹なんだよ」

「でも昼も食べて無いんだろ?病気じゃないだろうな」

イン「何でだろ?」

「拾い食いなんてしてないだろうな・・・」

イン「それは流石に失礼かも!あ、でも・・・」

「でも何だ?」

イン「昼間に会った白い人に頭を触られてから突然空腹感が消えたんだよ!あれが原因かも!」

「・・・インデックス、これからはお腹が空いたらその人を探しに行ってくれ」

イン「えっ」




イン「・・・あれ?」

「どうした?」

イン「なんだか突然お腹が空いてきたかも!」

「なんだって!?」

イン「とうま!早く食べ物を持って来て欲しいかも!凄い空腹感なんだよ!」

「ちょ、ちょっと待ってろインデックス、すぐ作るから」

イン「あぁ・・・空腹で目が・・・」ガクリ

「い、インデックスゥゥゥ!!!ちくしょう!魔術師め!!」

イン「うぅ・・・」

「インデックス!インデックス!?目を開けてくれ!ちくしょおおおお!!!」

イン(なんだろう、いい匂いがする・・・)パチリ

「よかった!しっかりしろインデックス!すぐ何とかしてやるからな!」

イン(あ、あれ・・・とうまって・・・)

「インデックス・・・?」










              (オイシソウ・・・)









翌、夕方

「かみやーん、学校サボってどうしたんだにゃー?」ドンドン

「かみやん、いないのか?あれ、開いてる・・・」ガチャリ

「おーい、入るぞかみやん」

「かみやーん?あ・・・?」





「・・・ミンチよりひでぇや」



というわけで今回の投下はここまで
削板クンのキャラはほんとある意味最強だよね!
最後はホラー仕立てにしてみましたが如何でしょうか

ちょっと今回はマジにネタ切れなんで次の投下はかなり遅れる可能性あり
だらだら書きに来るんで気長に待ってておくれやす

乙!
今回もおまけAAはあるのかな?

>>322
AAは上で貼った荒巻ビタンビタンさせてる妹で勘弁してくれ・・・
ていうか今回AA化させるような物もないだろうに

しかし一方さんにイヤガラセされて物怖じせずに反撃しようとしたりできる相手って相当限られてくるよなぁ、とか今更思ってみたり
魔術勢は・・・うん、ぶっちゃけよくわかんねえし

上条さんが不幸すぎるだと?原作でどんだけフラグ立て逃げしてると思ってんだ!まだ生ぬるいわ!


            :,:           :(::)
            /⌒''⌒) :,,゜      '         ,,,,,,,
           (:::::::::::::::!'                 (::::::)
           ヽ::::::::';'''                 ''``   。    不幸だあああああ!!
           τ'::/ .;:
            )/
         。            '  、       ;: 。

                               `'''`~''・    ' `
     f''`⌒(     ,,,,               !:(',,,,、              ::,,,,,、...

     ,!,,,、(     /::τ             ノ:::::::::::::::::)          。  !::::::::::`! 、
 :.、          !:::(     ノ::`!   o   (::::::::::::::::::τ            (:::,,;,;,、; 。
       ゜     (/      ⌒・ .   ・、;::::::::::::;;.;`` ''
     ,,、..   //   ノ'          //'''`'`'` `       ..,,.. _,,,.、 ・         ,, ...:・..
  π /;::::::::(,.,.(;;;::::(   ,,.,  ・っ                    ;,;;( ):::::;.    c::── '`'''::::::::::;''
   ):::::::::::::::::::::::::::/  '''''`   `        '`                     ⌒ ` !.:::τ'' ``

 τ !::::::::::::::::::::::::::::)/,,,,, γ               :'`'``:!
   (::::::::::::::::::::::::::::冫 `'`'    、,:'::::::`:::,,,,        !:::::ノ         ・
 :::':'::::::::::::::::::::::::::::;(,,,,,,,、:::::::-ー''''`'`''''''''"

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こうですか?わかりません><


あと今日は投下無理ネタは浮かんだけど遅筆だし酒飲んだし無理無理

こっそり投下しにきたぜ
つなぎ程度の小ネタだけどな!


 垣根帝督の朝は早い。

垣根「ふぅ、今日もいい朝だぜ。さて、今日は・・・」

 グッと伸びをし、何かを確認するかのようにベッドの上から部屋を見回す。
その彼の視線が、先日買い換えたばかりの冷蔵庫の前で停止する。

垣根「ぬぁ!?一方通行の野郎またやりやがった!!
これで五台目だぞ、冷蔵庫が帝凍庫クンにされるの!!冷蔵庫買い換える度にやりやがって・・・」

 つーか寝てる俺に気付かれずに冷蔵庫改造するってどんな神業だよ・・・
そんなことを呟きながら、垣根の一日は今日も始まった。
 
垣根「今日は朝一で大事な用事があるからな、とりあえずシャワーでも浴びるとするか
えーっと着替え着替え・・・!?」ガサゴソ

 着替えを用意すべくタンスを漁っていた垣根の動きが止まる。
そこで目にした光景に、彼は一時の間、完全に思考を停止させた。

垣根「な、なんだと・・・ッ!」



垣根「下着が全部白のブリーフになってやがる!!」



 一面の白、彼の視界は今、白いブリーフに埋め尽くされている。


垣根「なんてこった、俺のキャラ的にこんなの履く訳には絶対にいかねぇ!」

垣根「かと言って今から買いに行く時間もない・・・仕方ねぇ、今履いてるパンツそのまま使うか・・・」

 ハァ、と溜息をつきながら服を脱ぎ始めた彼の手が再度止まる。
やがてその手が震え始め、その瞳には驚愕、困惑、そして憤怒の色が宿る。

垣根「ふざけるなよ・・・これは一体なんだ!?俺が何をした!?」

垣根「どうしてだ・・・どうして・・・ッ!?」



垣根「どうして今履いてるパンツまでブリーフになってやがるんだ!!!!!」



 先日、彼は確かに黒いボクサーパンツを履いていたはずである。
その漆黒の、悪魔のようなボクサーパンツが、どういうわけか今は純白に輝く、天使のようなブリーフへと変化している。

垣根「どういうことだ一方通行アアアアアアアア!!!!」

 ここにはいない、この事象を引き起こした犯人であろう人物の名を、彼は我を忘れ絶叫した。


垣根「ハァ、ハァ・・・いや、今は一方通行よりも下着をどうするかだ・・・」

垣根「出かける時間が迫ってる・・・さっきも言ったが買いに行く時間はねえ
なら履くか・・・ブリーフを!?冗談じゃねえ!」

垣根「こんなもん履いて外に出たらろくな事にならねえのは目に見えてる!
何か予期せぬ事態が起きてブリーフを人目に晒して笑いものになるに決まってやがる!!」

 どうする、どうする・・・と悩む彼に、一つの天啓のごとき妙案が浮かぶ。
そう、それはとても簡単なことだ。しかし彼にしかできないことだ。
それに思い至った時、垣根帝督は悠然と勝利の笑みを浮かべた。

垣根「フ・・・フハハ、クハハハハ!どうかしてたぜ、こんな簡単な事に気付かないなんてなぁ・・・
残念だったな一方通行!テメエはどうしても俺にブリーフを履かせたかったらしいが、そうはいかねぇ!」

 恐らく今頃、ブリーフを履く自分の姿を想像しながら爆笑しているであろう人物に対し、彼は勝利を宣言する。

垣根「・・・俺の未元物質に常識は通用しねえ」


「それにしても、こんな超朝早くから呼びつけるなんて、一体何なんでしょう?」

「結局、麦野から何か重大な発表があるみたいよ?」

「そうなのか!?俺は「来なきゃブチコロス」としか言われてないんだけど!?」

「大丈夫だよ、はまづら。私はそんなはまづらを応援してる」

 とあるファミレスに、朝早くから四人の男女が集まっていた。
絹旗最愛、フレンダ、浜面仕上、滝壺理后。彼女達は「アイテム」という暗部組織のメンバーで、
今日は組織のリーダーである麦野に早朝から呼びつけられたのだ。




麦野「皆揃ってるわね?」

絹旗「超遅いですよ麦野!超待ちくたびれました!」

 予定時間ピッタリに現れた彼女に、時間の随分前から待っていた絹旗がブーブーと文句を言う。


麦野「それでね、電話でも言ったけど今日は重大発表があるのよ」

絹旗「超スルーされました・・・」

浜面「俺は何も聞いてねえんだけど!?」

フレンダ「結局、重大発表って何なの?」

麦野「実はね、アイテムに新メンバーを加えることになったの」

絹旗「えっ」

フレンダ「えっ」

浜面「えっ」

滝壺(東北東から信号がきてる・・・)

絹旗「ちょ、ちょっと待ってください!超何も聞いてませんよ!?」

フレンダ「結局、一体いつの間にそんなこと決めたの!?」

麦野「先週、私の一存で決めたわ。とりあえず今日来てもらってるから、今から顔合わせね」


 こっちおいで、と近くに座っていた男に声をかける麦野。
声をかけられた男――垣根帝督は気取った仕草で髪をかき上げながら、アイテムの陣取っているテーブルに近付く。

垣根「ほー、これがアイテムか、本当に可愛い子揃ってんだな。余計なのもいるけど」

絹旗「うわ、イケメンです!麦野が超イケメンを連れてきました!」

浜面「余計なのって俺のこと!?」

滝壺(可愛い子・・・)ポッ

フレンダ「結局、何なのこのイケメンは?ま、まさか麦野!そういう関係な訳!?」

麦野「イヤそれはないわ」

垣根「否定すんの早ぇなおい」

浜面「それじゃ一体どういう関係でアイテムに入れることになったんだ?」

絹旗「超イケメンだからですか?」

麦野「こいつの所属してた暗部組織が解散しちゃってね、使えそうだったから拾ったのよ」

絹旗「また超スルーされました・・・」



垣根「あーとにかく、今日からアイテムで働かせてもらう事になった垣根帝督だ。ヨロシクな」

絹旗「あ、絹旗最愛です。超よろしくお願いします」

フレンダ「結局、私はフレンダって言う訳よ」

滝壺「滝壺理后。よろしくね、かきね」

浜面「浜面仕上だ。男同士仲良くしようぜ」

麦野「うん、それなんだけどね、浜面・・・」

浜面「ん?」

麦野「あんたクビ」

浜面「」

 ススッと手刀で首を切るジェスチャーをする麦野に、浜面は絶句する。

フレンダ「oh・・・」

浜面「何でだよ!?」

麦野「いや男二人もいらないかなーって」


浜面「ちょ、ちょっと待てよ!イヤ待ってください!ヘマやってスキルアウトもクビになっちまったし、
ここでアイテムまでクビになったら俺本当に行くところがないんだけど!?」

麦野「そんなもん知らないわよ。滝壺の給料に少し色付けてあげるから養ってもらえば?」

浜面「それは流石に男としてのプライドが許さねえよ!!」

滝壺「大丈夫だよ、はまづら。私はそんなニートでヒモでゴミクズなはまづらを応援してる」

浜面「た、滝壺さん!?」

絹旗(滝壺さん超こえぇ・・・)

浜面「おい麦野!俺がこのイケメンよりも使えないって言うのか!?」

麦野「ええ、間違いなく使えないわね」

フレンダ「結局、顔だけでも埋めようがないくらい差がある訳よ」

浜面「ぐぐ・・・おいテメエ!」

垣根「あん?」

浜面「表に出ろ!!!!」

 浜面仕上、一世一代の大勝負である。


浜面「なぁ麦野、俺がこいつにタイマンで勝ったらクビは取り消してくれ!」

麦野「あー・・・うん、別に構わないわよ」

浜面「よっしゃああああああ!!!負けねえぞちくしょうが!!!」ガタッ

垣根「めんどくせえなぁ・・・まぁ、売られた喧嘩くれえは買ってやるか」

麦野「あ、言い忘れてたけどそいつ第二位よ」

浜面「えっ」

絹旗「えっ」

フレンダ「えっ」

滝壺「えっ」

麦野「えっ、じゃなくて、レベル5の第二位」


浜面「マジで・・・?」

垣根「あぁ、マジだ。第二位、未元物質の垣根帝督だ。改めてヨロシクな」

絹旗「だ、第二位って麦野より超序列上じゃないですか!凄い!超凄いです!超サインください!」

滝壺「すごい・・・」

フレンダ「結局、よくそんなとんでもないのをアイテムに引きこめたわね・・・」

垣根「そんなに褒めるなよ、照れるじゃねえか」

 黄色い声を浴びて、垣根はテレテレと頭を掻く。
長い暗部生活と実験付けの日々・・・そんな中で、これほど純粋に自分のことを褒めてもらうのは、
彼にとって初めてのことであった。

垣根「・・・それで浜面だっけ?やるのか?」

浜面「えっとその・・・」

垣根「ん?」

浜面「すんませんでしたあああああああ!!!」

 ガバッと綺麗な土下座を決める浜面。一世一代の大勝負は、始まる前に終わった。
そんな彼の姿を、アイテムの面々は冷ややかな目で見つめる。


絹旗「うわぁ・・・超かっこ悪いです・・・」

フレンダ「結局、浜面は浜面って訳よ・・・」

滝壺「大丈夫だよ、はまづら。私はそんな負け犬なはまづらを、うーん・・・まぁ応援してる」

浜面「うるせえお前ら!小物には小物の生きる道があんだよ!負け犬上等だちくしょうめ!!」

垣根「何か哀れになってきたわ・・・おい麦野」

麦野「何よ?」

垣根「こいつアイテムに残してやれよ・・・どうせ雑用係だろ?いた方が便利だって」

 未だ土下座したままの浜面を見つめ、垣根はこみ上げて来る何かを堪えるように目頭を押さえる。
居場所がなくなることの恐怖を、彼は誰よりもよく知っているのかもしれない。

麦野「言われて見れば、それもそうね。今まで以上にこき使うけど、文句はないわね浜面?」

浜面「ハイ、もう置いていただけるだけで結構です。ありがとうございます」

 卑屈に頭を下げる彼の姿に、流石の滝壺もキャラを忘れて「これはないわ」と言い放ったとか。

小ネタ終了
垣根くんアイテムと顔合わせするの巻

そろそろ上条さんをちゃんと登場させようかと思っている

追伸
一方さんが駒場さんをアレしてないはずなのにどうして浜面がアイテムにいるのかって?
知らないわよ、バカ!

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