妹「このお兄ちゃんください」
兄「え、俺!?」
妹「そう。どうして」
兄「あっちに秀才兄もイケメン兄もいるのに」
妹「だって高いんだもん。このお兄ちゃんならお釣くるし」
兄「あ、そう…」
妹「そういうわけでこれください」
店員「はい」
いい
はよ
兄「本当に買われた・・・」
妹「お兄ちゃん」
兄「今までは目の前で買われていく秀才兄やイケメン兄を見て悔しい思いをしたけど、いざ自分が買われるとなると」
妹「お兄ちゃん」
兄「へ?あ、俺か。何?」
妹「手つないで」
兄「手?い、いいよ」ギュッ
妹「嬉しい」
キター!
妹「お兄ちゃんと手つないでる」
兄「うん?」
妹「嬉しい」
兄「そ、それより妹ちゃん。家族は?これからお世話になるんだから構成・・・誰がいるかとか知りたいな」
妹「・・・」
兄「ほら、挨拶もちゃんとしないといけないし」
妹「・・・」
兄「あ、でも俺今の格好、売られる前までのジャージだ。大丈夫かな・・・」
妹「着いた。ここが私の家」
兄「え、ここ?」
兄「(アパートだよな・・・?)
妹「入って」
兄「お邪魔します」
妹「手を洗ってうがいしよう」
兄「(中もワンルーム。それにすごく古いし汚い・・・)」
妹「お兄ちゃんもして」
兄「あ、ああ・・・」
兄「あの妹ちゃん。家族は?」
妹「・・・」
妹「いる」
ほ
兄「(今まで自分たちを買っていたのはお金持ちの人ばかりだと思っていたけど)」
兄「今は仕事中?」
妹「・・・」
兄「あの、家族の人は」
妹「いるもん。お母さん」
兄「あ、そうなんだ。いるんだ良かった」
妹「・・・」
妹「でもいなくなっちゃった」
妹「だからお兄ちゃんができて嬉しい」
兄「・・・」
兄「それじゃ、お父さんは?」
妹「・・・わかんない」
妹「小っちゃい時家に怖い男の人ならいたけど・・・もしかしたら」
兄「・・・」
妹「お母さん、いつも家にいなくてこの前帰ってきてくれたと思ったら」
妹「これで暮らしなさいって渡してくれたの。それから会ってない」
兄「これって・・・まさかさっきのお金は・・・」
妹「うん」
兄「・・・」
兄「(要はこの子は捨てられちゃったってことか・・・)」
妹「でもいいの、私じゃお金があっても使い方わからなかったし」
兄「・・・一人だったんだよな」
妹「そう。だから嬉しいんだ、すっごく」
生活費をなんで無駄にすんの?
明日からどうすんの?
>>30
兄をこき使って生活費稼ぐんだよ
そんで兄が働いてるからって理由で妹には税金払う義務ないから買った
宝くじだからよかったのに……
兄「その、いろいろ聞いてごめんな?」
妹「ううん、いいの」
兄「・・・でもさ、なら猶更もっと優秀な兄貴を買うべきじゃなかったのか? 金なら間に合っただろうし・・・」
兄「そもそもそれだけ金があるなら普通に人を雇うとか、親戚に育てて貰えれば・・・ってそれだと金を取られかねないか?」
妹「・・・」
兄「あ、ごめん。問い詰めるつもりはないんだ。でも・・・やっぱりどうして俺を選んでくれたのかってことが気になって」
妹「買うときも言ったけど、あの中だと安い方だったから」
兄「あ、あぁ・・・まあ、そうですよね・・・」
妹「・・・それと、私の考えてたお兄ちゃんだったっていうか」
兄「えっ?」
妹「・・・」
兄「なんで俺買っちゃったの?それを生活費として使っていけば良かったのに」
妹「あ……」
兄「」
妹「」
みたいなバカっぽいノリのほうが良かったかもしれん
妹「普通のお兄ちゃんが欲しかったの」
兄「普通の・・・」
妹「買うとか最初はよくないって思ったし私の思ってたお兄ちゃんとは全然違って」
妹「だから、お兄ちゃんで・・・」
兄「そうか・・・うん、わかった。ありがとな?」
妹「私も、ありがと・・・っていうか」
兄「っていうか?」
妹「えっと・・・は・・・」
グゥ~
妹「・・・あ」
兄「・・・よし!話はここまでにして、何か食べるか!」
>>49なら
妹「だ、だって私料理できないし!」
兄「いや、俺もできないけど・・・」
妹「えぇっ!?」
兄「だから言ったじゃん・・・あのイケメンなら多分オリーブオイルを使った料理沢山しってて毎日苦労しなくて済んだろうに」
妹「そ、そんな・・・じゃあ覚えてっ!!」
兄「は!?」
妹「生活費はたいて買ったんだもん! それくらいはしてくれるでしょ? っていうかして!!」
兄「い、いやそんなこと言われたって俺料理なんて・・・」
妹「じゃあもうそれはいいけど・・・何ができるの?」
兄「何って・・・何だろ」
妹「家事とか」
兄「・・・いやぁ、無理だな」
妹「もー!!! ・・・返品効くかな」
どっちで書くべき?
兄「い、いやちょっと待て!! 何もできないわけじゃないから! な!?」
妹「そんな必死になんなくたって・・・冗談でしょ」
兄「いや、まあそりゃ・・・」
妹「買われたことが嬉しい?」
兄「あの時も言ったけど、俺はあいつらに比べたら大した特徴もないからな」
兄「せっかく買ってもらったからには・・・って」
妹「何?」
兄「そっちこそなんで俺なんだよ。いくらあっちが高いからって、こんな買い物大した節約にはならないだろ」
兄「それこそ生活費」
妹「うるさいなぁ。もういいでしょ?それは私がなんとかするから」
兄「まあ・・・それでいいなら」
兄「で、買われた俺は何すればいいの?」
妹「違う、お兄ちゃんは『僕』って言うの」
兄「……それで僕は何すればいいの」
妹「いいかも」
兄「あのー何を」
妹「言葉遣いでアホっぽさをカバーできてる、うーん、私ってば買い物上手」
兄「何をすればよろしいんでしょうか」
妹「敬語だめー!」
兄「お、おう」
妹「お兄ちゃんが敬語って、妹の立場ないじゃん」
兄「す、すみま……すまん」
妹「グッジョブ」
>>67
任せた
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