花陽「でもみんな、
今日サボったら今までの頑張りが無駄になっちゃうかもしれないんだよ？？」

にこ「まぁ、一日くらい大丈夫でしょー……」

花陽「にこちゃんまで……アイドル愛はどうしちゃったの？」

にこ「アイドルにも休息は必要よー……今日はかいさーん……」

穂乃果「やったー！ことりちゃん、どこか遊び行こ？」

ことり「うん、いいよ。どこ行こっか？」

希「ふぁぁ……うちも今日は帰って寝よっかなぁ」

真姫「たまには休息も大事だしね」

凛「凛も体育ではしゃぎすぎたし帰ろ……」

にこ「じゃ、またねー」

ﾊﾞﾀﾝ

花陽「みんな……」

絵里「……」

絵里「花陽は……帰らないの？」

花陽「あっ、絵里ちゃん。絵里ちゃんも帰るの？」

絵里「うーん、まぁこの状態じゃ練習にならないしね」

花陽「そっか……」

絵里「……」

絵里「花陽はどうするの？」

花陽「花陽も、みんな居なかったら練習にならないし……
あ、でも家で筋トレくらいはするかな」

絵里「……ふふふ、花陽は真面目ね」

花陽「そ、そんなことないよ？
ただ、花陽はみんなと比べて鈍臭いし、歌もあんまり上手くないから、
こういう基本的なところを疎かにしたら着いていけなくなっちゃうかもって」

絵里「別にそんなことないわよ？花陽だってみんなと」

花陽「ううん、大丈夫。そういうことじゃないの」

絵里「？」

花陽「あの、花陽のことばっかり言っちゃうけど、
あんまり自分に自信が持てないんだ。だからね、ちょっとでも努力して、
これで大丈夫！って、自信にしてるんだ」

絵里「花陽……」

花陽「うふふ。そうでもしないと、ステージで倒れちゃうかもしれないからね」

絵里「ふふっ、それは言い過ぎじゃない？」

花陽「そんなことないよー！いつも緊張で倒れそうになるし」

絵里「……気を付けてね？」

花陽「う、うん。気を付けるよ」

花陽「じゃあ、そろそろ帰ろっか」

絵里「そうね……どこか寄ってく？」

花陽「あはは……ごめんね、ちょっと今日は」

絵里「？……あ、わかった。こないだのA-RISEのLIVEBD買ったんでしょ？」

花陽「！……う、うん。ごめんね？他のグループにお金使っちゃだめだよね？」

絵里「全然問題なんてないわよ。花陽の趣味だし、それに勉強にもなるしね」

花陽「そっか……えへへ、ありがと」








花陽「じゃあ今日は帰るね」

絵里「せっかくだし、一緒に帰りましょう？」

花陽「うん、行こっか」

絵里「しっかし……」

花陽「？」

絵里「思い返すと、花陽と喋ったことってほとんどないのよね」

花陽「そういえばそうだね……」

絵里「ふふっ、今日は花陽のことを知れてよかったわ」

花陽「そ、そう？」

絵里「ええ。花陽のこと、あんまり知らなかったしね」

花陽「まあ、確かにそうだよね……あ、そうだ」

絵里「？」

花陽「今度、絵里ちゃんのことも教えてね？」

絵里「ええ、いいわよ。また、今度はゆっくり話しましょう」

花陽「うん、楽しみにしてるね」

花陽「それじゃあ、花陽こっちだから」

絵里「ええ、また明日」

花陽「うん、また明日ね」

ﾀｯﾀｯﾀｯ…

絵里 (私のこと……ね)

ー次の日ー
花陽「みんなー！今日こそ練習しないと！」

にこ「今日も休暇よ休暇！かいさーん！」

ﾊﾞﾀﾝ

花陽「あ……」

絵里「はぁ……それじゃあ、お話しでもする？」

花陽「……そうだね」



おわり