南光太郎「劇場版魔法少女まどか☆マギカだと?」(135)

仮面ライダーBLACK×まどマギのクロスです

※基本てつをさんたちがまどマギ見るssなのであまり難しく考えずにお読みください。

(このスレはSS速報vipで投稿していたSSですがあちらが使えないみたいなのでこちらでやらせて頂きます。)



~ゴルゴム神殿~


シャドームーン「三大怪人たちよ、我が宿敵である仮面ライダーを倒すため戦略を練るのだ!
その間に私は所用があるのでしばらく留守にするぞ!」

三大怪人「「ハハッ!」」

ここは秘密結社ゴルゴムの本拠地であるゴルゴム神殿。
そこでは三大怪人である大怪人ダロム、バラオム、ビシュムの三人が世紀王シャドームーンの命で、
打倒仮面ライダーにむけて秘策を練っていた!(ナレ:小林清)

バラオム「おのれ仮面ライダー!いつもいつも尽く我らの邪魔をしおって!」

ビシュム「ですがそんなくだらない悩みに嘆く日々はもうお終い。
今回の作戦が成功すればライダーは死んだも同然!
何故ならこの計画は1年も前から進められていた綿密な計画なのですから!」

ダロム「フフフ!仮面ライダーよ!我らゴルゴムの恐ろしさをとくと思い知るがよい!!」



~喫茶店キャピトラ~


ここは喫茶店キャピトラ、秋月杏子と紀田克美が働く喫茶店。
そこへ我らがヒーロー南光太郎がやってきた(ナレ:小林清)

光太郎「やぁ杏子ちゃん、克美さん、今日は一体どうしたんだい?」

杏子「実はね、克美さんがあの劇場版魔法少女まどか☆マギカのチケットを手に入れたのよ!」

克美「そうそう、あの人気アニメ魔法少女まどか☆マギカが映画になったのよ!
勿論みんなの分も貰えたから一緒に観に行きましょう!」

光太郎「魔法少女まどか☆マギカだって?
それって女の子向けアニメだろ?そういえば信彦のヤツもアニメ番組が好きだったなぁ…」

光太郎は親友で今はゴルゴムの次期創世王シャドームーンとなった秋月信彦との過去を思い出していた。(ナレ:小林清)



(回想)


信彦「おい光太郎!魔法少女リリカルなのは見ようぜ!」

光太郎「何で深夜にアニメなんか見なきゃいけないんだよ?早く寝ようよ…」

信彦「いやいや!これは名作なんだって!なのはさんとフェイトちゃんがな!それで新シリーズが…」

杏子「そんな事よりテニプリよ!」

克美「いいえ!タニバニよ!」


――――――――

――――――

――――

光太郎「懐かしいな、あいつは新しい深夜アニメが始まるといつも名作だなんだと言って僕に強制的に見せていたっけ…」

杏子「そんな事もあったわね…」

克美「でね、このまどか☆マギカのチケットなんだけど実は…声優さんやスタッフさんの舞台挨拶があるんだって!
この舞台挨拶を見るのにチケットを持ってない人たちは深夜待ちしてまで購入しようとしてるらしいわよ!」

杏子「今じゃまどマギは社会現象だもんね、1クールアニメなのに凄いわ!」

光太郎「社会現象?
おかしい…いくらなんでも深夜アニメが社会現象にまで発展するとは考えられない!
これは背後にゴルゴムの影があるかもしれん!!」

劇場版魔法少女まどか☆マギカの公開には秘密結社ゴルゴムの陰謀が渦巻いている…
そう確信した南光太郎は杏子と克美と共に映画館へと急いだ。(ナレ:小林清志)



~映画館~


ヲタA「テメェ!俺の足踏んだぞコノヤロー!」

ヲタB「お前のチケット俺に寄こせー!」

ヲタC「俺が生あおいタンを拝むんだ!」

克美「酷いわ、まるで地獄絵図よ…私売店に行って映画の席取ったりグッズやパンフレット買っておくわ!」

杏子「本当…現実とは思えない光景ね…」

光太郎「何という事だ…平日だというのに若者たちが映画館にやってきてアニメを見ているとは…」

克美「ハイ二人とも、入場者特典のフィルムよ!キャーやったわ!私のフィルムは恭介くんが入ってたわ!」

杏子「私のは中沢くんよ!今度上条×中沢のBL同人を作りましょう!」

光太郎「入場者特典のフィルム…レア物だと高額で10万円以上の値で取引されているだなんて…
おのれゴルゴム…純真な若者をたぶらかすとはなんてヤツらだ!」

殺伐とする映画館内…
一方そんなヲタクたちに隠れて一人の男が映画館にやってきていた。(ナレ:小林清志)

信彦「フフフ、我が名はシャドームーン…ではなく今日は秋月信彦!
改造手術を受けてもこのアニヲタ魂は消失はしなかった…
今回はあの巷で噂の魔法少女まどか☆マギカの映画という事で変身を解いて映画館にやってきたのだ!
実はゴルゴムの改造手術を受けて(信彦は1話の改造手術時に事故で覚醒出来ませんでした)
長い事引き篭り生活に陥っていた時にこのアニメに嵌ったのだ!
それにしても見渡す限りキモヲタばかりではないか、おのれ…忌々しい人間め…特に何だあの連中は?」

邪悪「さて…これより人間界の偵察を行うぞ。」

魔莉婆論「お待ちください将軍!」

墓素癌「何故このような場所をお選びになるのですか!」

下鳥杏「しかもこの名は一体…?」

我手損「まぁ将軍には何かお考えのあっての事だろう、さっさと行くぞ。」

信彦「何だあの一団は?将軍だとか痛い事を言いおって!
これではゆっくり魔法少女たちを堪能する事も出来んではないか…」


ドンッ!


光太郎「痛っ!すみません大丈夫でしたか?」

信彦「あ、いえ…こちらこそ…むむっ!南光太郎!?すぐに隠れなければ!」ダダッ

光太郎「行ってしまった、どこかで見覚えのある人だったんだけど?」

杏子「さぁ、光太郎さん。席取れたわよ!」

克美「早く行きましょう♪」

信彦「おのれ南光太郎!我が妹杏子とガールフレンドの克美をはべらせてまど☆マギの映画を観にくるとは…
しかも私の席は南光太郎の真後ろではないか!このリア充め…許せん!!」

光太郎「気の所為か先ほどから背後に妙な威圧感を感じる…?」

杏子「さ、始まるわよ!」


(ビィィィィィィィ)


(デッデッデッデ!)


『NO MORE映画泥棒』


杏子「映画泥棒の画像ね。」

光太郎「おのれ…映画泥棒とは!ゴルゴムはこんな事まで…」

信彦(そんな事ウチはやっていないんだが…)

克美「今度こそ始まったわよ!」



(カタカタカタカタカタカタカタ)


(チュンチュン) (チュンチュン)


『起きろー!』


『うひゃぁぁぁ!?』


杏子「あら?映画はアニメと始まり方が違うのね?」

克美「本当だわ、確かアニメだとほむらとワルプルの戦いから始まるのに?」

信彦「さすがはシャフトだな、まずは日常のシーンから入るわけか。
しかしこの時はまだ平和だったのだな…」

光太郎「主人公のまどかちゃんがお母さんを起こしに来た。
なるほど、このアニメは平和な日常を描いているのか。平和で微笑ましい光景だね。」

杏子「そう言っていられるのも今の内よ光太郎さん…」

『行ってきまーす!』


『いってらっしゃ~い!』


『伝え合った心の温度を~♪そっと大事そうに抱え歩いていた~♪』


杏子「クラリスの新曲だわ!」

光太郎「クラリス?」

克美「まどマギの曲を歌ってる子たちよ!それにしてもいい曲よね!」

信彦「ここで新曲とは…やるなシャフト!
まどほむが頬っぺたを頬ずり合うとは…これはまどほむファン必見ではないか!」



『目玉焼きとは固焼きですか!それとも半熟ですか!ハイ中沢くん!』


『えぇっ!?どっちでもいいんじゃないかと…』


『その通り、どっちでもよろしい!』


信彦「映画でもこれはやるのか…」

杏子「この先生可愛いのに何でモテないのかしら?」

克美「きっと性格に問題あるのよ…」

光太郎「彼氏が卵の焼き加減に文句をつけるとは…これは恐らくゴルゴムの仕業と見て間違いない!」

信彦(そんな事あってたまるか…)



『それでは転校生を紹介します。』


『暁美ほむらです、よろしくお願いします。』


信彦「ホムホムキター!!」

光太郎「何だ?後ろの人がうるさいな?
それにしてもこの少女…悲しい眼をしている…まるで僕と同じく悲しい運命を宿命づけられているようなそんな眼だ…」

信彦(その通りだ南光太郎…)



『鹿目まどか。貴女は自分の人生が、貴いと思う? 家族や友達を、大切にしてる?』


『え…えっと…わ、私は…。大切…だよ。家族も、友達のみんなも。大好きで、とっても大事な人達だよ…』


『そう。もしそれが本当なら、今とは違う自分になろうだなんて、絶対に思わないことね。』


『さもなければ、全てを失うことになる…』


光太郎「なんだって!それはどういう事だ!?」

杏子「落ち着いて光太郎さん!この後の展開でわかるから!」

信彦(これだからアニメ未読の輩は困るのだ…にわかめ…)



『貴女は、鹿目まどかのままでいればいい。今までどおり、これからも…』


光太郎「意味深な言葉だ、ほむらちゃんは間違いなく何かを隠している…」

信彦(この時の言葉が本当に伏線になるとはな…TV放送時は予想も出来なかった…)


『助けて!まどか!』


信彦(おのれインキュベーター!我がゴルゴムよりも悍ましいゲスが!?)

杏子「あ、淫獣だわ!」

克美「今見ると本当憎たらしい…」

光太郎「何故だ…一見可愛らしいマスコットキャラなのにこいつからは邪悪な気配が…!?」



『変だよここ。どんどん道が変わっていく…』


『冗談だよね?私、悪い夢でも見てるんだよね?ねえ、まどか!』


光太郎「何という事だ!まどかちゃんたちが怪しげな空間に閉じ込められてしまった!?
このままではあの子たちが危険だ!こうなれば俺が…」

杏子「落ち着いて光太郎さん!これはアニメの話よ!あなたは助けに行けないのよ!?」



『危なかったわね。でももう大丈夫。』


『あら、キュゥべえを助けてくれたのね。ありがとう。』


『その子は私の大切な友達なの。』


『ふぅん…なるほどね』


『その制服、あなたたちも見滝原の生徒みたいね。2年生?』


『そうそう、自己紹介しないとね。』


信彦、杏子、克美「「マミさんキターーーーーーー!!!!」」


光太郎「金髪ロールの派手な女の子が現れた、これで二人は助かるのか!」



『でも、その前に…ちょっと一仕事、片付けちゃっていいかしら!』


『ハッ!』


信彦(おお!マミさんの変身シーンが新規カットになっているとは!さすがだなシャフトよ!)

光太郎「彼女の戦い方、一見大ぶりな戦い方だがその実隙が無い…どうやら歴戦の戦士のようだな!」

信彦(マミさんは出番が少ないから活躍シーンの新規カットが多くて評価に値する。だが…)

光太郎「マミさんの活躍により怪しげな連中は去った、しかしほむらちゃんの目的がわからないな。
彼女は何故QBを襲ったんだ?」



『僕、君たちにお願いがあって来たんだ。』


克美「怪我が治ったQBがまどかちゃんとさやかちゃんにあるお願いをしようとしてるわ。」

信彦(コヤツは他にもスペアの身体があるからこの治療自体無駄なのだが…)

杏子「これは…例の台詞ね…」


『僕と契約して、魔法少女になって欲しいんだ』


信彦「「誰がするかーーーーーーー!!」」

光太郎「なんだか後ろが騒がしいな…?」

克美「まあ叫びたい気持ちもわからなくはないけど…」

杏子「それからマミさんがまどかちゃんたちに魔法少女についての基礎知識を教えて遂にシャルロット戦になったわ。」

『マミさんはもう一人ぼっちなんかじゃないです。』


『本当に、これから私と一緒に戦ってくれるの?傍にいてくれるの?』


『はい、私なんかでよかったら!』


光太郎「なるほど、ここでまどかちゃんは魔法少女になる決意をして魔法少女になるのか!
頑張れまどかちゃん!」

信彦(あぁ…いよいよか…ブラックサン心の準備だけはしておけよ…)

『オッケー、わかったわ。今日という今日は速攻で片付けるわよ!』


克美「あ、マミさんが変身するわ!」

杏子「カッコいいわ!」


『夢を叶え~て~♪一人で探して~た~星の~♪』


信彦(何だと!まさかのKalafina新曲とは…新規カットだけでなく戦闘シーンを新曲BGMで優遇とは…
やるなシャフト!)

光太郎「ムッ!あれがお菓子の魔女シャルロッテか…一見可愛らしいぬいぐるみだが…」

『せっかくのとこ悪いけど、一気に決めさせて…もらうわよ!ティロ・フィナーレ!!』


光太郎「マミさんの必殺技ティロ・フィナーレが命中したぞ!やったか?」

信彦(そんな典型的な死亡フラグを言うのはやめろブラックサン!マミさんはこの後…)

克美「いよいよだわ…」

杏子「まどマギ屈指の名シーンね…」



ガブッ!



克美「マミられたわ…」

杏子「やっぱりこの展開は映画でも変わらないのね…」




光太郎「「マミさぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!?????」」



光太郎「おのれゴルゴム!許さん!!」(ギッチギチッ)

克美「待って光太郎さん!ゴルゴムは関係ないわ!」

杏子「だから変身しようとしても無駄だからね!」

光太郎「くっ…僕がアニメの世界に行けば助けてあげられたはずなのに…すまないマミさん!
これもゴルゴムの仕業か…」

信彦(なわけないだろ…お、シャルロッテはほむほむが代わりに撃破して次は…)

『さやかは、僕を苛めてるのかい?』


『もう演奏は諦めろってさ。先生から直々に言われたよ。今の医学じゃ無理だって…』


克美「上条くんが手が治らなくてさやかちゃんに八つ当たりするシーンだわ…」

杏子「見てて可哀想よね…」

信彦(おのれ上条!貴様がそのようなくだらぬ駄々を捏ねなければさやかは…)

光太郎「女の子に八つ当たりをするとはけしからん…」



『奇跡も、魔法も、あるんだよ!』


信彦(さやか…)

克美「この後の事を考えると悲惨よね…」

杏子「えぇ…」

光太郎「話は変わってまどかちゃんが魔女に操られた友達のひとみちゃんと廃工場に向かったぞ!
……なんだと!魔女に操られた人々が集団自殺を起こそうとしている!?」


『邪魔をしてはいけません。あれは神聖な儀式ですのよ♪』


『罰なのかな…これって…きっと私が、弱虫で、嘘つきだったから…バチが、当たっちゃったんだ…』


克美「箱の魔女エリーにまどかちゃんが襲われているわ…」

光太郎「いかん!このままでは…」


((ズバッ!))


『さやかちゃん!』


光太郎「やったぞ!魔法少女に変身したさやかちゃんが魔女を撃退した!」

信彦(さやか…)

克美「遂にやっちゃったわね…」

杏子「結末を知っていると哀れに思えるわ…」

『ちょっとちょっと。何やってんのさ、アンタたち?』


『だって、あれほっといたら誰かが殺されるのよ?』


『見てわかんないの?ありゃ魔女じゃなくて使い魔だよ。グリーフシードを持ってるわけないじゃん!』


信彦「杏子キターーーーーー!!」

光太郎「また後ろが騒がしい…
それにしても佐倉杏子ちゃんか、彼女の眼…あの子もまたほむらちゃんと同じく悲しみを知る者の眼だ…
杏子ちゃんは心の中に何か他人には言えない悲しい過去を背負っているからこそああやって悪ぶっているようにしか思えない…」

杏子「この子って私と同じ名前なのよね。」

克美「さやかちゃんと杏子ちゃん…今だから思うけどもっと違った出会いだったら…」

『な…魔女に襲われる人たちを…あんた、見殺しにするって言うの?』


『アンタさぁ、何か大元から勘違いしてんじゃない?食物連鎖って知ってる?学校で習ったよねぇ…』


『弱い人間を魔女が食う。その魔女をアタシたちが食う、これが当たり前のルールでしょ、そういう強さの順番なんだから…』


『まさかとは思うけど。やれ人助けだの正義だの、その手のおチャラケた冗談かますために…アイツと契約したわけじゃないよね?アンタ…』


『誰が…あんたなんかに…あんたみたいな奴がいるから、マミさんは…!!』


光太郎「大変だ!さやかちゃんと杏子ちゃんが戦い始めてしまったぞ!
魔法少女同士が殺し合うとは…ダメだこんな事!俺が止めなければ!」

克美「だから光太郎さん!あなたはアニメの世界には入れないのよ!」

『お願い、キュゥべえ。やめさせて。こんなのってないよ!?』


『僕にはどうしようもない…でも、どうしても力づくでも止めたいのなら、方法がないわけじゃないよ。』


『この戦いに割り込むには、同じ魔法少女じゃなきゃダメだ!でも君にならその資格がある。本当にそれを望むならね!』


信彦(おのれ淫獣!こんな時に営業トークとは…)

克美「ブラック企業の営業マンも顔負けね…」


『そうだ…私が契約すれば…私…』


『それには及ばないわ。』


光太郎「ほむらちゃん!よかった、とりあえずさやかちゃんと杏子ちゃんの争いは止められたぞ!
だがほむらちゃんは何故こうも頑なにまどかちゃんとの契約を止めているんだ?
何か理由でもあるのだろうか?」

信彦(それはこの後わかる事だぞブラックサン…)


『惚れた男をモノにするならもっと冴えた手があるじゃない。せっかく手に入れた魔法でさぁ!』


『今すぐ乗り込んでいって、坊やの手も足も二度と使えないぐらいに潰してやりな!アンタなしでは何もできない体にしてやるんだよ!』


『そうすれば今度こそ坊やはアンタのもんだ。身も心も全部ね!』


『気が引けるってんなら、アタシが代わりに引き受けてもいいんだよ?同じ魔法少女の好だ。お安い御用さ!』


『絶対に…お前だけは絶対に許さない。今度こそ必ず…!』


光太郎「何という事だ!再びさやちゃんが杏子ちゃんと戦いを… 魔法少女同士が争うなんて…これもゴルゴムの仕業か!」

信彦(違う…断じて違うから…)


『ダメだよこんなの、絶対おかしいよ…さやかちゃん、ゴメン!』


信彦(おぉ、このシーンTV版ではまどかの服は制服だったのに映画では私服か!褒めてやろうシャフト!)


『どういうことだオイ…。コイツ死んでるじゃねぇかよ!?』


光太郎「なんだと!?ゴルゴムの仕業か!?」

杏子「いいえ、それはQBの仕業よ…」


『今のはマズかったよ、まどか!よりにもよって、友達を放り投げるなんて、どうかしてるよ…』


信彦、克美、杏子「こいつ…」

光太郎「どういう事だ…QBは一体何を言っているんだ?」


『君たち魔法少女が身体をコントロールできるのは、せいぜい100m圏内が限度だからね…』


『ただの人間と同じ、壊れやすい身体のままで、魔女と戦ってくれなんて、とてもお願い出来ないよ。』


『君たち魔法少女にとって、元の身体なんていうのは、外付けのハードウェアでしかないんだ。』


『君たちの本体としての魂には、魔力をより効率よく運用できる、コンパクトで、安全な姿が与えられているんだ。』


『魔法少女との契約を取り結ぶ、僕の役目はね。君たちの魂を抜き取って、ソウルジェムに変える事なのさ。』


光太郎、信彦、「「おのれQB!?」」ガタッ

杏子「落ち着いて光太郎さん!映画館なんだから席を立たないで!他のお客さんの迷惑よ!」

光太郎「結局さやかちゃんのソウルジェムはほむらちゃんが回収してくれたおかげで大事には至らなかった。
だがさやかちゃんは自分の身体が既にゾンビだった事を知り落ち込んでいる…」

『いつまでもショボくれてんじゃねえぞ、ボンクラ。ちょいと面貸しな。話がある。』


光太郎「おぉ!さっきまでさやかちゃんと敵対関係だった杏子ちゃんがさやかちゃんに自分の事情を話そうと…
しかし何だこの教会は?荒れ果てているじゃないか!?」


『食うかい?』


((ベシッ!))


『食い物を粗末にするんじゃねえ、殺すぞ!』


光太郎「さやかちゃんが払いのけたリンゴで掴みかかった…いくらなんでも杏子ちゃんそれはやり過ぎでは…?」

信彦(フフフ、それはこの後の杏子の境遇を知れば納得できるぞブラックサン!)

『ここはね、アタシの親父の教会だった。正直過ぎて、優し過ぎる人だった。
毎朝新聞を読む度に涙を浮かべて、真剣に悩んでるような人でさ…』


『だからある時、教義にないことまで信者に説教するようになった…』


『 もちろん、信者の足はパッタリ途絶えたよ。本部からも破門された。誰も親父の話を聞こうとしなかった…』


『当然だよね、傍から見れば胡散臭い新興宗教さ。どんなに正しいこと、当たり前のことを話そうとしても、世間じゃただの鼻つまみ者さ。』


『アタシたちは一家揃って、食う物にも事欠く有様だった…』


光太郎「そうか…彼女は貧困のために…だからさっきさやかちゃんが食べ物を粗末にしたのを許せなかったんだな…
そして父親の願いを叶えるために魔法少女に…いい子じゃないか!」

克美「けどこの後が…」

杏子「正直不幸な境遇ならマミったマミさんとどっこいどっこいのレベルよね…」


『…でもね、ある時カラクリが親父にバレた…娘のアタシを、人の心を惑わす魔女だって罵った…』


『最後は惨めだったよ…酒に溺れて、頭がイカれて。とうとう家族を道連れに、無理心中さ…』


光太郎「なんという事だ…QBとの契約で杏子ちゃんの家族は…おのれQB!」

信彦(いつ聞いても杏子の境遇は泣けるな…
しかしそうなると片思いの男のために願いを叶えたさやかがショボく見えてしまうわけだが…)

克美「その後、ひとみちゃんが上条くんの告白をすると宣言布告したわ。
ひとみちゃんはその前にさやかちゃんが上条くんの事を好きなら告白するように言ったけど…」

杏子「さやかちゃんは直に告る根性がないしおまけに自分の身体がゾンビになったから告白できないって…」

信彦(これは…そろそろか…)

((ドシュッ!ザシュッ!ズバッ!))


『あははは、ホントだ。その気になれば痛みなんて…あはは。完全に消しちゃえるんだ!!』


光太郎「大変だ!さやかちゃんがやさぐれてしまったぞ!?」

信彦(もうやさぐれ街道まっしぐらだからな…)

克美「本当救いようがないわ…」

杏子「さやかちゃんってほんとバカ…」

『誰かの幸せを祈った分、他の誰かを呪わずにはいられない。
私達魔法少女って、そう言う仕組みだったんだね…あたしって、ほんとバカ…』


『さやかぁぁぁぁぁぁぁぁ!!』


光太郎「なんという事だ…さやかちゃんが魔女に…」

信彦(やはりこうなったか…まぁマミさんがマミられた時点で覚悟はしていたが…こうもTV版通りだと…)


『この国では、成長途中の女性のことを、少女って呼ぶんだろう?
だったら、やがて魔女になる君たちのことは、魔法少女と呼ぶべきだよね。』


光太郎「QB…!!」

信彦(落ちつけブラックサン…そんな事で怒っていてはこの先もたんぞ…)

『いーつーかーキミが♪瞳に燈す愛の光が♪時を超えて~♪』


信彦(magiaか…しかも劇場版用にアレンジとはやるなシャフト!)

光太郎「ここでEDだと!この後はどうなるんだ!?」

克美「大丈夫よ光太郎さん、この映画は前後編の二部構成なのよ!」

杏子「後編はこのあとすぐよ!」

光太郎「そ…そうだね…後編はみんな生き返ってハッピーエンドのはずだ…たぶん…」

信彦(まぁ、その予想は間違ってはいないのだが…)

[後編開始]
 ・







『ひかり~が♪夢のような歌が~♪君の頬を濡らし~♪』


信彦(ほぅ、ED曲も新曲か。OP曲のルミナスといい良い曲ではないか!)

克美「面白かったわ!」

杏子「そうね!やっぱりまど☆マギは最高だわ!…ってあらどうしたの光太郎さん?」

光太郎「…」

光太郎「…救いが…救いが…」

光太郎「救いがなかったぁぁぁぁぁぁぁ!!!???
さやかちゃんは結局魔女化して杏子ちゃんと心中してしまうし…ほむらちゃんは実はタイムリープを繰り返して
何度もまどかちゃんを助けられずに…
そして最後はまどかちゃんが…ほむらちゃんと永遠に離れ離れになるなんて…」

克美「落ち着いて光太郎さん!そういう意見もあるけど全体的に見ればよかったという意見も多いわ!」

信彦(その通りだ、とりあえずメガほむは可愛かったしマミさんと杏子が生きていてくれてなによりだ…
まぁこれでさやかが生き残ってくれればよかったのだが…)

杏子「あ、司会者の人が壇上にやってきたわ!スタッフや声優さんの舞台挨拶が始まるのよ!」

光太郎「やっとか、それにしてもこんな魔法少女たちを不幸な結末にさせる話を作ったスタッフさんに文句を言ってやりたいよ!」

克美「まぁ脚本家の虚斑さんは鬱脚本を書かせたら右に出る人はいないから…」

司会者「え~、みなさま。本日は劇場版魔法少女まどか☆マギカをご覧になって頂きありがとうございます。
私、司会進行を務めます…コウモリ怪人にございます!」

光太郎「なんだと!何故ゴルゴムの怪人が…!?」

信彦(え…?何も聞かされてないんだが何であいつこんなとこにいるんだ?)

司会のコウモリ怪人の登場に驚きを隠せない光太郎たち。
しかしその間にも壇上には次々とゴルゴムの幹部たちが現れた!(ナレ:小林清志)

光太郎「お前たちは大怪人ダロム!バラオム!ビシュム!何でお前たちがここにいる!?」

ダロム「何故我々がここにいるのかだと?それはこの映画を制作したのが我々ゴルゴムだからだ!」

信彦、杏子、克美「「なんだってー!?」」

バラオム「パンフレットに書かれてあるこの映画の配給会社の名前をよく見るがよいわ!」

克美「パンフレット…え~と…大変よ光太郎さん!この映画の配給会社…ゴルゴムックスになってる!?」

光太郎「何!そうか…このアニメを配給したのはお前たちだったのか!」

信彦、杏子、克美「「本当にゴルゴムの仕業だったー!?」」

ビシュム「それだけではないわ。
私たちゴルゴム幹部もこのアニメの制作に関わっているのよ!
まずはこの私、キャラクター原案担当蒼樹ビシュム!」

バラオム「俺は監督の宮本バラオム!」

ダロム「このアニメの脚本を書いた虚淵ダロム!そして総監督は新房創世王だ!!」

光太郎「おのれ!やはりゴルゴムの仕業だったのか!!」

信彦(あいつら裏でコソコソと何をしているのかと思ったらこんな馬鹿げた作戦を…
もっとマシな作戦を考えろ…
というか創世王も何をしているのだ…?)

ダロム「聞くがよい南光太郎、昨今の若者たちはアニメという二次元コンテンツを愛でている。
そこに我らゴルゴムは眼を付けた!」

バラオム「貴様とて人間の若者、一見アニメには無関心な貴様だが…この映画を観て既に虜と化しているだろう!」

ビシュム「フフフ、お前の事だからこのアニメの魔法少女たちを助けたいと思っているのでしょうね。」

光太郎「当然だ!魔法少女たちをこのまま不幸なままで終らせてたまるか!」

ダロム「そう言うと思ったわ、それでは…出でよコブラ怪人!」

コブラ怪人「シャァァァ!!」

壇上に現れたのはゴルゴムのコブラ怪人。
コブラ怪人は時間を操れる能力を持つというゴルゴムの怪人の中でも特異な能力を持っていた。
だがコブラ怪人にはまだ隠されていた力が存在していた。(ナレ:小林清志)

ダロム「このコブラ怪人には異世界へ行き来する能力があるのだ!やれコブラ怪人!」

コブラ怪人「シャァァァ!」

光太郎「これは…コブラ怪人が手をかざすとワームホールが!」

ダロム「このワームホールを潜り抜ければ魔法少女まどか☆マギカの世界に行けるぞ。
魔法少女たちを助けたくはないのか?」

光太郎「当たり前だ!来いロードセクター!!」


((ブロォォォォォ))


観客A「うわっ!映画館にバイクが入ってきた!?」

観客B「排気音うるせー!」

克美「他のお客さんに迷惑だわ…」

光太郎「行くぞロードセクター!魔法少女たちを救うんだ!」

光太郎はロードセクターに乗るとそのままコブラ怪人が形成したワームホールの中を突き進んでいった。
そしてコブラ怪人もワームホールの中に入り出入り口はそのまま閉じられてしまう…(ナレ:小林清志)

ダロム「ククク、ライダーはアニメの世界に旅立ったようだな!」

バラオム「愚かなヤツだ、これが罠とも知らずに…」

ビシュム「さて、それではヤツがアニメの世界でどう動いているのかこの映画館のスクリーンでゆっくりと観賞しましょう。」

信彦(なんだと…?むっ!先ほど終わったかと思った映画が再び始まっている!2回目か?)


『変だよ、ここ。どんどん道が変わっていく…』


『冗談だよね?私、悪い夢でも見てるんだよね?ねえ、まどか!』


信彦(いつの間にか上映二回目が始まっている…さっきと展開が変わらんのは当然か…さてそろそろマミさんが現れるはずだが…)



((ブオオオオオン!))


『トォッ!大丈夫か二人とも?』


杏子「嘘でしょ!?」

克美「本来マミさんが助けに来るシーンなのにロードセクターに乗った光太郎さんが助けに来たわ!」

信彦(まさか本当にアニメの世界に行くとは…)


~劇場版魔法少女まどが☆マギカの世界~


光太郎「二人とも!早く安全な場所へ!」

さやか「怪しい転校生の次は今度はイケメン風なお兄さんが現れた!」

まどか「あのお兄さんは一体…」

ほむら「こんな男…今までの時間軸じゃ見た事ないわ…一体このイレギュラーは何だと言うの!?」

マミ「どうでもいいけど活躍の場を取られてしまったわ…」

突然まどかたちの目の前に現れる南光太郎、だがその時二体の魔女が彼らに襲い掛かってきた!(ナレ:小林清)

ゲルトルート『ウゥゥゥゥ!』

シャルロッテ『シャァァァ!』

光太郎「ヤツラは先ほど映画で観た庭の魔女ゲルトルートにお菓子の魔女シャルロッテ!
今のチームワークの取れていないほむらちゃんとマミさんの二人が戦えば敗北は必至、ならば!」


(ギッチギチ!)


まどか「お兄さんが拳に力を込めて妙なポーズを取った!」

さやか「何をする気!?」

光太郎「俺の名は南光太郎、キミたちを助けに異世界からやってきた!そして変……身!!」

光太郎は変身ポーズを取るとバッタ男、そして強化皮膚リプラスフォームが彼の身体を包みこみ関節部から蒸気を発した。(ナレ:小林清志)

(プシュゥゥゥゥゥ!)


まどか「お兄さんが…」

さやか「く…黒くなった!?」

マミ「魔法少女…じゃないわよね…?」

ほむら「こんなイレギュラーは今までの時間軸ではあり得なかったわ…」

QB「キミは一体何者なんだ…?」

少女が光太郎の変身した姿に驚きを隠せなかった。変身した光太郎は自らの姿をこう叫んだ!(ナレ:小林清志)

BLACK「仮面ライダーBLACK!!」


まどか「仮面ライダー…?」

さやか「ブラック…?」

BLACK「魔女たちめ、お前たちにこの少女たちの命を奪わせたりはしない!トォッ!」

マミ「凄いジャンプ…って一人で魔女を相手にするなんて危険よ!」

ほむら「その通りよ、せめて連携して戦いましょう…って…」

BLACK「タァッ!トォッ!」

マミとほむらの心配を余所にライダーは二体の魔女を相手に互角以上の戦いを行っていた。(ナレ:小林清志)

BLACK「既にお前たちの技は映画で一度観ているから見切っている!今度はこちらの番だ!」

((ビカァァァァ!))

まどか「ベルトの赤い石が光り出した!」

さやか「うぉっ!眩しっ!?」

ライダーはバイタルチャージによりキングストーンのエネルギーを全開にする。
そして渾身の力を込めた必殺技を放った!(ナレ:小林清)


BLACK「ライダーパンチ!」


ゲルトルート『ギャァァァ!?』


BLACK「ライダーキック!」


シャルロッテ『ウギャギャギャギャ!?』


((ドッカァァァァァン!))


ライダーの必殺技を受けて魔女たちは爆散、その場には二個のグリーフシードが残った。

マミ「グリーフシードが二個も手に入ったわ!」

ほむら「お菓子の魔女を巴マミの犠牲無しで倒せた、この男ならもしかしたら…」

まどか「一体何がどうなってるの?」

さやか「私たちにもわかるように説明してよー!」

マミ「とりあえず私の家に行きましょうか。QBに選ばれたのなら最早無関係というわけにもいかないし…」

光太郎「僕も付いて行こう、僕もいくつかキミたちに説明しなければいけないからね。」

ほむら「私も付いて行くわ。」

QB「まったく…この状況は…わけがわからないよ…」

~マミハウス~


ここは巴マミのマンション、そこではマミが全員にお茶とケーキを振る舞いながら
まどかとさやかの二人に魔法少女と魔女についての説明を行っていた。(ナレ:小林清志)

マミ「……というわけで魔女と魔法少女についての説明は以上よ。」

ほむら「わかったらこんな危険な事に首を突っ込むのはやめなさい。命が幾つあっても足りないわよ…」

まどか「う…うん…」

さやか「けど対価として願いを叶えてくれるんだ…願いか…」

QB「僕としては是非とも二人に魔法少女になってほしいんだけどな…」

光太郎(いけない!さやかちゃんが魔法少女に興味を持ち始めている!
さやかちゃんの願いは幼馴染である上条恭介くんの腕を治す事だ。
もし彼女が魔法少女となり真実を知れば…そうだ!二人に戦いの過酷さを教えよう!)

光太郎はまどかとさやかに戦士の戦いのつらさを教えるべくマミの家にあったビデオデッキにあるビデオをセットした。(ナレ:小林清志)

光太郎「二人とも、これを見てくれ!
これは僕の先輩である仮面ライダーたちの戦いの記録なんだ。
今から流す映像を見ればほむらちゃんが言っている戦いのつらさが嫌というほどわかるはずだ!」


『あ~かい♪あか~い♪赤い仮面のV3~♪』


光太郎はかつての仮面ライダーたちの戦いの映像をまどかとさやかに見せて戦いが如何に厳しいモノかを
仮面ライダーV3のOP曲に載せて教えようとしたのだが…(ナレ:小林清志)

まどか「…」

さやか「…」

マミ「…」

ほむら「…」

光太郎「わかったかい。戦いとは危険なモノなんだ、そんな生半可な気持ちじゃ…」

さやか「あーっ!もううっさい!私らが何を願おうがアンタたちには関係ないじゃん!
ていうかこれ歌ってる人音痴過ぎ!それとちょっとQB借りるからね!」ダダッ

まどか「待ってさやかちゃん!確かに歌は音痴だったけど…」

マミ「確かにお世辞でも上手とは言えなかったわ…」

ほむら「そうね、カラオケ以下の歌唱力だわ…」

光太郎「風見先輩の歌唱力を貶されてしまった…これもゴルゴムの仕業か…」


~映画館~


信彦「ちゃうわ!」

~見滝原病院~


恭介「さやかは、僕を苛めてるのかい?」

さやか「奇跡も、魔法も、あるんだよ!」

QB「キミの願いはエントロピーを凌駕した。それではさっそく契約を…うん…?この気配は…」

一方その頃、マミの家を抜け出したさやかはその足で見滝原病院にある幼馴染の上条恭介の病室にいた。
恭介から二度と腕が元に戻らない事を知ったさやかは願いで恭介を助けるべくその腕を治そうとするのだが…(ナレ:小林清志)


((ド ド ド ド ド ド ド ド ド))


さやか「何これ…?恭介の病室が変な空間になってく…!」

エリー『アハハハハ!』

さやか「キャァァ!?これってさっきマミさんが話していた…魔女?どうしてここに!?」

QB「それは簡単さ、この病院には怪我や病気で苦しみ絶望している人間が大勢いるからね。
まさに魔女の狩場なのさ。」

エリー『アハハ!』

恭介「そうだ…この魔女の言う通りだ…腕が動かないならもう死ぬしか…」

さやか「やめて恭介!こうなったらQB…私契約する!魔法少女になって恭介を…」

さやかの幼馴染である上条恭介は箱の魔女エリーに操られて既に正気を失っていた。
さやかはこの事態に立ち向かうべくQBとの契約を決意する。
だがそんな時、一人の男がこのピンチに駆けつけてきた!(ナレ:小林清志)

光太郎「待つんださやかちゃん!」

さやか「こ…光太郎さん!どうしてここに…?」

恭介「だ…誰?」

光太郎「話は全て聞いた、恭介くん!キミは卑怯だ!
自分の腕が治らないとはいえその事で幼馴染で誰よりもキミの事を心配するさやかちゃんを傷つけるとは…
それがどんな残酷な事なのかわかっているのか!?」

恭介「うぅ…」

さやか「ちょっと…光太郎さん…言い過ぎだよ!」

光太郎「いや、同じ男として言わせてくれ!
確かにキミは腕が動かなくなり今まで自分の支えであった音楽が出来なくなってしまった…
確かに今のキミが嘆く気持ちはわかる…だがそれでも!
逃げたり…諦めたりするんじゃない!
今は確かにつらい時期なのかもしれない…
だがこんな事で挫けて目の前にいる一番大事な人を失う方がもっとつらいはずだ!」

恭介「目の前にいる大事な人…ハッ!さやか危ない!?」

さやか「え…?キャァァァァ!?」

さやかの前にいつの間にか襲い掛かる別の魔女。
それはこの騒動を感づいて現れた影の魔女エルザマリアであった!(ナレ:小林清志)

エリザマリア『…』

光太郎「おのれ魔女め!
しかも何だこいつは…何故こいつはこんなにも大量のマグロを持ち出しているんだ?」

光太郎の言う通りエルザマリアは何故か大量のマグロを持ってさやかを人質にしていた。
さらにエリーも加わり、迂闊には手を出せない状態に…そんな時であった!(ナレ:小林清志)

杏子「うらぁっ!」

((ズバッ!))

さやか「うわわっ!助かった…あ…ありがと…」

杏子「礼には及ばねえよ、アタシの狙いはあの魔女だからな。一般人は引っ込んでな!
まったく…何だってあの魔女はマグロなんか盗んでんだかね…まぁ、魔女の考えることなんざわかるわけがないけどさ…」

光太郎「彼女は佐倉杏子ちゃん!よし今だ、変身!!」

BLACK「トォッ!ライダーチョップ!」


((ドシュッ!))


ライダーチョップが魔女エリーとエルザマリアに直撃、二体の魔女がダメージを受けている内にライダーはさやかと恭介を逃がした。(ナレ:小林清)

BLACK「二人とも、今の内に逃げるんだ!」

恭介「ハ…ハイ!ほらさやか行くよ!」

さやか「う…うん!ブラックも…それとそっちの赤い魔法少女の子も頑張って!」

杏子「お前…何者だか知らねえがアタシの戦いに割り込んで何のつもりだ?」

BLACK「いくらキミでも魔女を二体も相手をするのは無茶だ。俺も一緒に戦おう!」

杏子「ヘッ!なんだか知らねえがグリーフシードを横取りしようってんなら…」

BLACK「そんなモノに興味は無い、グリーフシードはキミが使ってくれて構わない!
僕の目的はあの魔女たちを倒す事なんだ!」

杏子「ハァ?まぁいいや、足引っ張るなよ!」

杏子は一気に魔女エリーに迫ろうとするがエリーが見せる杏子の深層心理にあるトラウマが杏子を苦しませた!(ナレ:小林清志)

エリー『アハハハ!』

杏子「何だ…頭の中に何か流れ込んでくる…これは…!?」


『お腹空いたよお姉ちゃん…』


『お前は魔女だ!お前は魔女だ!』


杏子「モモ…それに親父…ゴメンよ…二人を助けられなくて…」

エルザマリア『…バァァ!』

その間にエルザマリアが影の触手を使い直接攻撃に、危ない杏子!(ナレ:小林清志)



((ザクッ!ザクッ!))


杏子「……あれ?無事だ…けどどうして…あっ!?」

無数の影の触手が貫いても杏子は無事だった、何故なら…(ナレ:小林清)

BLACK「ぐぉぉぉぉ…魔法少女は誰一人傷つけさせたりはしない!」

杏子「あ…アンタ!アタシを庇ってくれたのか…」

QB「愚かだね、仮面ライダーのキミだけならこの魔女たちを倒す事なんて楽勝だったはずなのに。
何故杏子を助ける事を優先したんだい?」

エリー『ウゥゥゥゥ』

エルザマリア『ア゛ァァァァ』

BLACK「何故だと…?
子供を助ける事に何の理由が必要だと言うんだ!
杏子ちゃん、僕はキミの事情は知っている。
キミはお父さんの願いを叶えるために魔法少女になったんだね、だがその所為でキミのお父さんは…
でも僕は思うんだ…キミはお父さんの願いを叶えてあげたかった…娘が父親の願いを叶える事のどこがいけないと言うんだ!?」

杏子「アンタ…」

BLACK「本当に悪いヤツがいるとしたら…それは…
少女の想いを踏みにじり…そして今もなおそれを糧として欲している貴様だインキュベーター!」

QB「…」

杏子「仮面ライダー…たくしょうがねえな…助けてもらってばかりじゃ性に合わねえし…うりゃぁぁぁ!!」

((ギュルルルル!))

杏子は槍のチェーンを展開させて二体の魔女の動きを封じた!(ナレ:小林清)

エリー『!』

エルザマリア『!?』

杏子「今だライダー!」

BLACK「よし、この二体は光に弱い…ならば!キングストーンフラッシュ!!」


((ヴィィィィィィ!!))


エリー『ギャァァァ!?』

エルザマリア『ギャギャギャギャギャ!?』


((ドッガァァァァァァン!))


さやか「やったー!ライダーと赤い魔法少女のおかげで魔女を倒せたー!ありがとライダー♪」

恭介「本当にありがとうございます。
僕も間違っていました、幼馴染を傷つけるなんてどうかしてた…」

さやか「恭介…」

杏子「仮面ライダーだっけ…?
アンタのおかげで助かったよ、借りが出来ちまったな…いずれこの借りは必ず返すぜ…」

BLACK「もうじきこの街にワルプルギスの夜が来る。なんとしてもこの街を守り、魔法少女たちを救わねば!」

魔女エリーとエルザマリアを撃退させ、美樹さやかの契約を阻止し、更に佐倉杏子と和解できた仮面ライダー。
しかしワルプルギスの夜はもうそこまで来ている、頑張れ!負けるな!仮面ライダーBLACK!!(ナレ:小林清志)


~映画館~


その頃、現実世界の映画館では三大怪人のダロム、バラオム、ビシュムが劇場内でこの光景を目の当たりにしていた。
だが三人はライダーの活躍を見て、悔しがるどころか余裕の表情を見せていた。(ナレ:小林清志)

ダロム「フフフ、魔女たちを次々と撃退し、魔法少女たちを救い…
いい気になっているようだなライダーめ!」(ポップコーンガツガツ)

バラオム「だが調子に乗っていられるのも今の内だ!」(コーラズズー)

ビシュム「お前はこの後、魔法少女ですら経験した事の無い絶望に陥るのですからね…オーホホホ!」

信彦(ヤツらめ…ブラックサンをどうする気だ…?それとポップコーンガツガツ喰うな!
コーラ飲む時音を立てるな!劇場内で高笑いはやめろ!他の客(自分)への迷惑ではないか!?)

杏子「ゴルゴムってマナー悪いわよね…」

克美「係の人に追い出してもらいましょうか?」



~見滝原市街~


そしていよいよワルプルギスの夜が見滝原市街にやってきていた。
既に見滝原のビルには魔法少女であるほむら、マミ、杏子、それに野次馬で見物に来たまどかとさやかの姿があった。(ナレ:小林清志)

マミ「あれがワルプルギスの夜…」

杏子「噂にゃ聞いてたがまさに超弩級の魔女だな!」


ワルプルギスの夜「「アハハハハハ!」」


ほむら「ここまで巴マミ、佐倉杏子の犠牲を払う事も無く、さらに美樹さやかとまどかの契約も阻止できた。
かつてこれほどまで順調な展開は無かったわ…」

まどか「そういえば光太郎さんは何処?」

さやか「あっ!あそこ見て!ワルプルギスのいる方向にバイクが一台走り出してるよ!」

ほむら「まさか一人でワルプルギスに挑むつもり!?」

杏子「おいおい無茶過ぎるだろ!」

マミ「私たちも行きましょう!」

((ブロロロロロロ!))

一方光太郎は単身一人でワルプルギスの夜に立ち向かうべく、
ロードセクターを駆り超弩級の魔女の本体へ近付こうとしていた。(ナレ:小林清志)

使い魔A『アハハ!』

使い魔B『ウフフ!』

光太郎「本体に近付くと同時に大量の使い魔たちが押し寄せてくる…
さすがにほむらちゃんが何度もループして挑んでいる魔女なだけはある…だが!
このまま彼女たち魔法少女に同族殺しをさせるわけにはいかない…
ならば俺がやるしかない!行くぞワルプルギスの魔女!!」

ワルプルギスの夜「「ウフフフフフ!」」

光太郎「変……身!!」

光太郎はロードセクターに乗りながら仮面ライダーに変身。
ライダーはロードセクターのアタックシールドを展開させると、
そのまま使い魔たちには目もくれずワルプルギスの夜に一点集中攻撃を仕掛けた!(ナレ:小林清志)

BLACK「スパークリングアタック!!」


((ドオオオオオオオン!))


杏子「見ろ!ライダーの攻撃がまともに当ったぜ!」

マミ「やった…の…?」

さやか「マミさん…それはやってないフラグですから!」


ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ


まどか「あぁ…そんな…」

ほむら「やはりさすがはワルプルギスの夜…超弩級の魔女は伊達じゃないわね…!」

BLACK「バカな…!ロードセクターのスパークリングアタックを受けてもビクともしないだと…!?」

ワルプルギスの夜「「アハハハハハハ♪」」

((ガシッ!))

BLACK「しまった…俺とした事が!?」

ほむら「なっ!ワルプルギスの夜が…」

マミ「ライダーのバイクを玩具のように軽々と掴んだわ!」

さやか「でもどうする気なんだろ?」

杏子「まさか…」

まどか「ライダー危ない!?」

((ブンッ!))

BLACK「うわぁぁぁぁぁぁぁ!?」

なんとワルプルギスの夜は軽々と掴んだロードセクターをそのまま地に投げ飛ばしてしまった!(ナレ:小林清志)



((ガッシャァァァン!))


叩きつけられるライダーとロードセクター…
ほむらたちが言うようにワルプルギスの夜はこれまでの魔女たちとは明らかに力の差があった。(ナレ:小林清志)

BLACK「くっ…ロードセクターは無事か…
それにしてもなんてヤツだ…スパークリングアタックを防ぐとは…」

まどか「ライダー!大丈夫ですか?」

さやか「まったく一人であんなの相手にするなんて無茶だよ!」

ほむら「そうよ、勇気と無謀は違うのよ。」

マミ「次は私たちの番ね!」

杏子「行くぜみんな!」

BLACK「くっ…俺も倒れている訳にはいかない…俺が先に行く!
みんなは俺の援護を頼む、くれぐれも無茶はしないでくれよ。トォッ!」

QB「ライダーが再びワルプルギスに挑んでいったようだね。

………今がチャンスだ!」


((ニヤリッ!))


周囲に怪しい笑みがこみ上げられる、しかしそんな事も知らずにライダーは再びワルプルギスの夜に挑んだ!(ナレ:小林清志)

BLACK「トォッ!ライダージャンプ!」

さやか「ライダーが再びワルプルギスに!」

マミ「私たちも続くわよ!ティロ・フィナーレ!」

杏子「ロッソ・ファンタズマ!」

ほむら「大口径拳銃!」

魔法少女たちの攻撃が一気に放たれる!
だがその攻撃が放たれた先は…魔女目掛けてではなかった…(ナレ:小林清志)

BLACK「ぐぁぁぁぁぁ!?」

なんと魔法少女たちの攻撃は魔女ではなくライダーへ直撃してしまった!
ライダーはあまりの事態に驚き彼女たちを見るがそこにはまどかたち魔法少女たちではなく数人の女性の姿があった。(ナレ:小林清志)

BLACK「何だ…?先ほどまで魔法少女たちがいた場所にいる女性たちは…?」

???「フフフ!」



~映画館~


((ざわざわ))


信彦「馬鹿な…な…何故…あそこに彼女たちがいるのだ…!?」

杏子「そうよ…あの人たちがあんなとこにいるはずがないもの…!」

克美「一体どうなっているの…?」

一方その頃、現実世界の映画館でも女性たちの出現に劇場内がざわめいていた。
そこに壇上で司会進行をしていたコウモリ怪人が女性たちの紹介を始めようとした(ナレ:小林清志)

コウモリ怪人「それではお待たせしました!
みなさまスクリーンを観て驚かれていますが彼女たちこそ声優である…
鹿目まどか役の悠木碧さん、暁美ほむら役斎藤千和さん、巴マミ役水橋かおりさん、
美樹さやか役喜多村英梨さん、佐倉杏子役野中藍さん、メインヒロイン5人の声優さんたちの登場です!」

信彦「わけがわかない…何故彼女たちがアニメの…映画の世界にいるのだ…!?」

ダロム「ククク!観客どもが喚いておるわ!声優たちよ、真の姿を見せるのだ!!」

「「ハハッ!」」

ダロムの命令により女性声優たちが真の姿を現す、なんとそれは…(ナレ:小林清志)



「「ガァァァァァ!!」」


BLACK『何!お前たちはゴルゴム怪人!?これはどういう事なんだ!?』

ダロム「まだわからんのかライダー!貴様は罠に嵌ったのだ!」

バラオム「その通りだ。それにこの会場にいるヲタクどももよく聞くがいい!
お前たちが今まで萌えだと抜かしておった声優たちは…」

ビシュム「すべて我らゴルゴムの怪人たちが吹き替えを担当していたのですよ!」


「「なにぃぃぃぃぃぃぃぃ!?!?!?!」」


信彦(知らなかったそんなの…)

コウモリ怪人「それでは改めて我らゴルゴム怪人の紹介をさせてもらおう!まずは…」

コブラ怪人『まずはこの俺!暁美ほむら役の斎藤コブラ怪人!』

カニ怪人『佐倉杏子役の野中カニ怪人!』

マンモス怪人『美樹さやか役である喜多村マンモス怪人!』

アネモネ怪人『巴マミ役、水橋アネモネ怪人!』

クモ怪人『そして…主役の鹿目まどか役!悠木クモ怪人だ!!』

ダロム「どうだライダー!それにヲタクたちよ!
このアニメの主演声優はすべて我らゴルゴムの怪人たちが化けていたのだ!!」


「「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁ!!??」」


観客C「なんてこった…俺たちは今までこんな化け物を…」

観客D「俺なんてファンクラブの会員なのに…」

観客E「俺のあおちゃんがあんな化け物なんて詐欺だ!」

ゴルゴムの目論み通り観客たちは声優さんたちの正体を知り絶望に陥ってしまった…
それは同じく映画の世界にいるライダーにも等しく絶望が与えられていた。(ナレ:小林清志)



~映画の世界~


BLACK「なんという事だ…だが何故こんな事を…」

???『フハハハハハ!まだわからんのかライダー!』

BLACK「むっ!その声は…」

この異世界で何者かが呼ぶ声が聞こえるライダー、その声はなんとワルプルギスの夜から発せられていた!(ナレ:小林清志)

BLACK「どういう事だ?
魔女は喋らないはずでは…やはりワルプルギスが特別な魔女だからのか?」

???『そうではない!そもそも俺は魔女ではないのだからな、でやぁ!』

((バッ!))

ワルプルギスの夜が自らの仮面を取りその素顔を明かす、なんとその正体は…(ナレ:小林清志)

BLACK「お前は……剣聖ビルゲニア!?何故だ…お前は死んだはずでは?」

ビルゲニア『フフフ、かつてシャドームーンに殺された俺だったが…
三怪人どもがこの俺の力に目を付けてな、こうしてこのまどか☆マギカの世界で再び生を受けられたのだ!
そして俺はワルプルギスの夜と一体化した、だがこれは仮の姿、今こそ真の姿を見せてくれる!!』


((ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ))


((グルンッ!))


突如として辺りに響き渡る強大な地響き、それはまるで天変地異の前触れかのような予兆であった。
そしてワルプルギスの夜が上下を反転し真の姿を現す、その姿は…

BLACK「こ…これは…ワルプルギスが…」

ビルゲニアの夜『完成だ!これぞ…最強の魔女!舞台装置の大怪人、ビルゲニアの夜だぁぁぁ!!』

BLACK「なんという事だ…ビルゲニアがワルプルギスの夜だったとは…だがヤツの目的は一体…?」

QB「それは僕との契約のためだよライダー。
僕たちインキュベーターと暗黒結社ゴルゴムは手を組んだ。
そのためにゴルゴムはかつて戦いに敗れた剣聖ビルゲニアの魂を僕たちに提供したんだ。
彼の魂は憎しみに満ちていた、宿敵の仮面ライダーを倒せるなら喜んで契約してやるとね…
そしてこの計画は成功だよ、異世界の映画館では今まさに絶望に満ち溢れエントロピーがあの鹿目まどか以上に凌駕した!
もう僕のノルマは達成されたよ、お礼を言わせてくれ。ありがとう仮面ライダー。」

BLACK「くっ…インキュベーター!」

ビルゲニアの夜『そうだ、全ては貴様を倒すために俺は甦った!死ねライダー!!』

怪人’s「「キシャー!!」」

BLACK「うわぁぁぁぁ!?」

迫りくる大怪人ワルプルギスの夜とゴルゴムの怪人たち!危うしライダー!(ナレ:小林清)



~映画館~


その頃、映画館では女性声優たちの正体がゴルゴムの怪人であった事にショックを受ける観客たちの姿で溢れていた…(ナレ:小林清志)

観客F「俺ってほんとバカ…」

観客G「もう死ぬしか…ないじゃない!」

その光景を見てほくそ笑むゴルゴムの三大怪人たち、彼らの計画が成功しているかに見えた。(ナレ:小林清志)

ダロム「フフフ、ビルゲニアを最強の魔女に仕立て上げてライダーと戦わせる計画はうまくいったな!」

バラオム「うむ、人間どもはこの映像を見て絶望に陥った!これで計画は既に成功したも同然!」

ビシュム「異世界に送られたライダーは最早戻る事が出来ません。ヤツに残された道は死あるのみ!
我らゴルゴムに歯向かいし者の哀れな末路ですわ!」

信彦(ヤツラめ…最初からライダーをまどか☆マギカの世界に閉じ込めるのが目的だったのか!
だが待てよ…そうなると…)



((ピシャァァァァァン!!))


その時、劇場内にいる三大怪人のもとに雷が降り注いだ!(ナレ:小林清)

ダロム「うわっ!?」

バラオム「この雷は一体…」

ビシュム「これはまさか…」

ダロム「二人とも控えるのだ!創世王さまからのお告げであるぞ!」

「「ハハァー!」」

創世王とは、その正体は三大怪人ですら知らされておらず…
暗黒結社ゴルゴムの頂点に君臨する王で5万年の寿命を生き永らえている。
そして世紀王ブラックサンとシャドームーンを争わせている張本人でもあった。(ナレ:小林清)

バラオム「しかし何故創世王さまが我らにお告げを…?」

創世王『……』

ダロム「え?なんですと?この計画には大きな誤算があると…!?」

ビシュム「そんなバカな事が…!我ら三怪人が知恵を絞って練った計画です!不手際など…」

信彦(あいつら…この計画の致命的な欠点にまだ気づいてないのか…)

創世王『……』

ダロム「キングストーン…?
もしこのまま異世界でビルゲニアがライダーを倒せばヤツの体内にある次期創世王の証であるキングストーンはどう回収するのだと…
ハッ!そういえば大事な事を忘れていた!?」

バラオム「そうであった!
ヤツの体内に埋め込まれている太陽の石キングストーンを取り出さねばならないのだ!」

ビシュム「ご安心ください。
ビルゲニアたちに命じて屍となったライダーの身体からキングストーンを取り出せと命令をすれば…」

ビルゲニアの夜『フハハハハ!甦ってしまえばもうこちらのものだ!
最早あの三怪人どもに従う必要はない、俺を利用し殺したシャドームーンや三怪人たちに今まで復讐の機会を伺っていたのだ!
そしてこのビルゲニアが魔法少女の世界を支配してくれるわ!!』

怪人’s「キシャァァァァ!!」

うっわつまんね

克美「スクリーンの中のビルゲニアが裏切りを宣言したわ!」

杏子「しかも声優さんたちに化けてた怪人たちもビルゲニアに従ってるし…」

バラオム「おのれビルゲニア!裏切りおったな!」

ダロム「いかんぞ…これでは…キングストーンを回収できん…」

ビシュム「このままキングストーンを回収できないとなれば次期創世王を決める事が出来ません…」

創世王『……!!』


((ビビビビビビビ!!))


ダロム「うぎゃぁぁぁぁぁ!?創世王さまがお怒りになっておられるぞぉ!?」

バラオム「くっ…我らが勝手に創世王さまの名義を使って監督に総監督に仕立てた事に対してもお怒りか…
お許しください…これも全ては創世王さまのためなのです…」

ビシュム「そうです…我らは創世王さまの名を高めようとキャァァァァ!?」

信彦「あの馬鹿どもが創世王のお叱りを受けてる…しかしまさか勝手に創世王の名義を使っていたとは…
さてどうするか、このまま放っておくわけにもいかんし…第一魔法少女たちが…」

邪悪「フフフ、お困りのようだな。」

信彦「むっ!貴様は…?」

秋月信彦に語りかけてきたのは映画館に入る際に彼が目撃した奇妙な一団の一人であった。
果たしてその目的は…(ナレ:小林清志)



~映画の世界~


BLACK「ぐわぁぁぁぁ!?」

怪人’s「「ガッハハハハハ!」」

ビルゲニアの夜『フフフ、情けないぞライダー!それともこの俺が強くなりすぎてしまったのかな?』

ライダーは大怪人ワルプルギスの夜を前に苦戦していた。
何故なら自分が異世界に来てまで守りたかったはずの魔法少女たちは全てゴルゴムの怪人たちが化けていた存在だったとは…
その衝撃の真実は彼の戦意を失わせるには充分過ぎた…(ナレ:小林清志)

BLACK「全ては罠だったのか…この世界も…魔法少女たちの存在さえも…」

QB「まだ歯向かう気かい仮面ライダー?
まったく人間というのは何故こうも諦めというものを知らないのかわけがわからないよ…」

BLACK「QB…うん…待てよ?
もし魔法少女たちの存在がまやかしだと言うのなら何故こいつは存在しているんだ?
ひょっとして魔法少女たちはちゃんと存在しているのでは…」

ビルゲニアの夜『ほう、ご明察だなライダー!そうだ、魔法少女たちは実在する!この通りな!!』

((ガパッ))

BLACK「何!?」

ビルゲニアの身体に付いている台座から十字架に磔にされている五人の少女たちが姿を現した。
その少女たちこそ仮面ライダーが異世界より救いに来た魔法少女たちである…
鹿目まどか、暁美ほむら、巴マミ、美樹さやか、佐倉杏子の五人の魔法少女たちであった!(ナレ:小林清)

BLACK「まどかちゃん!ほむらちゃん!マミさん!さやかちゃん!杏子ちゃん!みんな無事だったのか!」

ビルゲニアの夜『無事という訳ではないがな。
よく見るがいい、俺はこの少女たちから魔力を得ているのだ。
つまり貴様が迂闊に俺に手を出せば魔法少女たちは…死ぬぞ!』

QB「何でキミたち怪人は聞かれもしない弱点っぽい事を迂闊にも喋り出すんだい?
わけがわからないよ…」

BLACK「おのれビルゲニア!
だが…希望は出てきたぞ!ビルゲニアからあの子たちを救い出せばこちらにもチャンスはある!
しかし…」

確かに希望は目の前にある、だが依然として状況は変わらない…
ゴルゴムの怪人たちがライダーを取り囲み…
さらにビルゲニアは強大な敵である事に変わりは無かった。
策を練る事も出来ない、その時であった!(ナレ:小林清志)

「トァッ!」


((ズバッ!))


怪人’s「ギャァァァァァァ!?」


異次元のトンネルが開き、何者かが怪人たちを一刀両断したのだ!
そして気付けばたった一人の男がライダーの正面に立っていた、それはライダーもよく知る銀色に輝くあの男であった!(ナレ:小林清志)

こっちに移動してたのか…
引き続き期待

乙ー

シャドームーン「情けないぞ仮面ライダー!仮にも私と同じ世紀王の貴様がこの程度で屈するとはな…」

BLACK「シャドームーン!まさかお前が来てくれるとは…もしかして記憶が戻ったのか信彦?」

シャドームーン「裏切り者の粛清に来ただけだ…(それはついでで本当は…)
剣聖ビルゲニアよ、かつてはゴルゴムの幹部であったがよもや魔女に身を堕とすとはな…
同じゴルゴムの好だ、自決をするなら許してやらんでもない。」

ビルゲニアの夜『おのれシャドームーン!
元はと言えば貴様の所為で俺は…許さんぞぉぉぉぉぉ!!』

シャドームーン「負け犬め、往生際の悪い男よ…」

ビルゲニアの夜『フンッ!怪人どもを倒したくらいでいい気になるな!俺にはまだこれがある!』

そう言うとビルゲニアは魚臭い赤い液体の入ったビーカーを取り出す。
その赤い液体にライダーは見覚えがあった(ナレ:小林清志)

BLACK「まさか…それは…」

ビルゲニアの夜『そうだ、貴様も知っているようにかつてのゴルゴムが開発したマグロのエキスを採取して作り出したタウリンエキスだ!』

タウリンエキス、かつてゴルゴムメンバーである黒松教授がマンモス怪人の強化する際に開発したエキスである。
これを飲めばどんな怪人もたちまち強化されるというとてつもない代物だ。(ナレ:小林清志)

BLACK「そうか…魔女エルザマリアがマグロを盗んでいたのはタウリンエキスを作るためだったのか!」

シャドームーン「狼狽えるなライダー、そんなマグロから得た力が何になる!
このシャドームーンの前では無力であると思い知れ!」

ビルゲニアの夜『ククク、やはり言ってもわからぬか…
ならば、圧倒的なまでの力の差を見せつけてやるわ!ビルセイバー!マギカストーム!!』


((ドッガァァァァン!))


BLACK、シャドームーン「「うわぁぁぁぁ!?」」


ビルゲニアが魔法少女の魔法力を使い発するマギカストーム、その威力に吹き飛ばされるライダーとシャドームーン!
ビルゲニアのパワーは二人の力を軽々と上回っていた…
このままでは勝ち目はない…どうするライダー!?(ナレ:小林清志)

ビルゲニアの夜『どうだ!我が力の前に恐れを為し、無様に逃げ惑うがいいわ!』

シャドームーン「黙れ…この程度の攻撃で…」

BLACK「そうだ…助けを求める魔法少女たちが目の前にいるのに…負けてたまるか!」

ビルゲニアの夜『ほぅ…まだ歯向かうと言うのか!
ならば…タウリンエキスと魔法少女たちの魔法力を借りてもう一度甦るのだ怪人たちよ!』

悠木クモ怪人「ティヒヒ!クラスのみんなには内緒だよ!」

斎藤コブラ怪人「こいつを仕留めるのは、俺!」

水橋アネモネ怪人「みんな死ぬしかないじゃない!」

喜多村マンモス怪人「俺ってほんとバカ!」

野中カニ怪人「言って聞かせてわからねえ、殴ってもわからねえバカとなりゃあ…後は殺しちゃうしかないよねッ!」

シャドームーン「えぇいやめろ!再生怪人どもめ…貴様らのいかつい図体で名セリフを吐くな!」

QB「まったく…人間とは不思議なモノだね。
同じ声をしているのに姿形が化け物なだけで毛嫌いをするのだからわけがわからないよ。」

シャドームーンは翻弄していた。
彼が知る可愛らしい声を発する声優がまさか自分が支配する怪人たちであったとは…
そのショックが未だに抜け切れていなかった。(ナレ:小林清志)

ビルゲニアの夜『フハハハハ!貴様らの負けだ!潔く諦めこの場で死ぬのだ!』

シャドームーン「くっ…ふざけるな!お前たちのような化け物が魔法少女たちの声優さんで合ってたまるか!」

BLACK「そうだシャドームーン!ヤツら怪人たちに惑わされるな!」

シャドームーン「ライダー…ならば…ビルゲニアよ、世紀王二人を相手にタダで済むと思うな…!」

BLACK「信彦…一緒に戦ってくれるか…?」

シャドームーン「今だけはな…共に戦うぞ仮面ライダー!」

BLACK「ありがたい…そうだ…僕と信彦…同じキングストーンを持つ二人の力を合わせれば…不可能はない!
行くぞ!!」

共に戦う事を決意した仮面ライダーBLACKと世紀王シャドームーン。
彼らは大怪人ビルゲニアの夜と怪人たち、そして囚われの身となっている魔法少女たちの前に高らかにこう叫んだ!(ナレ:小林清志)

https://www.youtube.com/watch?v=803lr8EZlx8&list=RDX6hwzchv1fg

ここで勝利確定のBGMを流しながら引き続きお読みください。



BLACK「仮面ライダーBLACK!!」


シャドームーン「世紀王シャドームーン!!」


BLACK「助けを求める魔法少女たちを救うため、光と…」

シャドームーン「影が…」

BLACK、シャドームーン「「今、ひとつとなって!お前たちを倒す!!」」

ビルゲニアの夜『おのれ…諦めを知らぬ往生際の悪いヤツらめ!怪人たちよ!ヤツらを倒せ!!』

怪人’s「「ティヒヒーッ!」」

ビルゲニアの夜の前には怪人軍団がいる。
この怪人軍団を倒さねばビルゲニアの夜には近づけない、急げライダー!(ナレ:小林清志)

BLACK「お前たちに時間を掛けている暇は無い!来いバトルホッパー!
シャドームーン、お前はロードセクターを使え!」

シャドームーン「うむ、行くぞロードセクター!」


((ドルゥゥゥゥン!))


怪人軍団の前にライダーとシャドームーンは二台のバイクで爆走する!
一気に体当たりを仕掛ける気だ、頑張れライダー!シャドームーン!(ナレ:小林清志)

怪人’s「「ヤツら…まさか突っ込む気か?馬鹿め…返り討ちにしてくれる!」」


BLACK「ダイナミックスマーッシュ!!」


シャドームーン「スパークリングアタック!!」


怪人’s「「ギャァァァァ!?」」

二台のバイクの攻撃で瞬く間に倒される怪人軍団、そして二人はそのままビルゲニアへ攻撃を仕掛けた!(ナレ:小林清志)

BLACK「ライダーチョップ!」

シャドームーン「エルボートリガー!」


((ズバッ!ドバッ!))


ビルゲニアの夜『馬鹿め、どこを狙っている?俺は痛くも痒くもないぞ!』

ビルゲニアの言う通り二人の攻撃は通じてはいなかった。
それもそのはず、この攻撃は最初からビルゲニアに対するものではないからだ!(ナレ:小林清志)

BLACK「よく見ろ、俺たちはお前を攻撃してはいない!何故なら…」

シャドームーン「貴様によって十字架に磔にされ囚われている魔法少女たちを解放するためだ!」

ビルゲニアの夜『何!?』

((ガシャンッ!))

QB「ハッ!まどかたち魔法少女を捕らえている十字架が全て破壊されてしまった!
これではビルゲニアはもう魔法少女たちから力を得ることが出来ない…」

ビルゲニアの夜『ぐぉぉぉぉ!?おのれ…だが俺はまだ負けていない!勝負だ!』

ビルゲニアは魔法少女たちとの繋がりを断たれたものの、確かにまだ健在であった。
だが弱体化したビルゲニアなど最早キングストーンを持つ世紀王二人の相手ではなかった!(ナレ:小林清志)

ビルゲニアの夜『まだだ!媒介となる魔法少女たちを断たれてもまだワルプルギスとしての俺の力は健在よ!
喰らえマギカストーム!!』

BLACK「魔法少女を解放した今、最早容赦はしない!行くぞシャドームーン!!」

シャドームーン「うむ!」

ライダーとシャドームーンは互いのキングストーンにパワーを集中させた!(ナレ:小林清志)

BLACK「キングストーン!」

シャドームーン「シャドー!」


BLACK、シャドームーン「「フラーシュッ!!」」


ビルゲニアの夜『ぐはぁぁぁぁ!?』

QB「そんなバカな…歴史上最強である魔女とゴルゴムの最強の怪人の合成体がたった二人の改造人間に…
こんな事あり得ないよ!?」

二人の世紀王がキングストーンの力を解放させる。
ビルゲニアのマギカストームのを跳ね除け、100mはあるビルゲニアの巨体を跳ね除けた!(ナレ:小林清志)

BLACK「ヤツの態勢が崩れた、今だ!ライダー!」

シャドームーン「シャドー!」


BLACK、シャドームーン「「パァァァァンチ!!」」


ビルゲニアの夜『ぐおおお!?』


BLACK「よし、決めるぞ!ライダー!」

シャドームーン「シャドー!」


BLACK、シャドームーン「「キィィィィック!!」」


ビルゲニアの夜『ぐはぁぁぁぁぁ!?』


QB「馬鹿な…通常のワルプルギスをはるかに凌駕するビルゲニアの夜が…
これがキングストーンを持つ…世紀王の力か…実に興味深いね…!」

BLACK「ビルゲニアが爆発する…囚われて意識を失っている魔法少女たちを連れて脱出するぞ!」

シャドームーン「わかった!私は杏子とさやかを連れて行く!」

BLACK「よし、俺はまどかちゃんとほむらちゃんとマミさんを!」

ライダーたちはそれぞれビルゲニアによって囚われの身であった魔法少女たちを連れて脱出した。(ナレ:小林清志)


(( ド ド ド ド ド ド ))


BLACK、シャドームーン「「トァッ!」」


崩れ落ちるビルゲニアの夜から脱出したライダーたち。
ビルゲニアの夜はその巨体が崩壊を始め、今にも消滅しようとするその時であった!(ナレ:小林清志)

ビルゲニアの夜『このままでは…このままでは終わらせんぞ!』

BLACK「何だ?ヤツが妙な方向に向かって突進しようとしているぞ!」

シャドームーン「あの方角は……まさか!
間違いないまどかの家族たちが避難している避難所だ!?」

シャドームーンの言う通り、ビルゲニアは最後の力を振り絞り…
その巨体を避難所にぶつけて避難している人々を全滅させようとしていたのだ!(ナレ:小林清志)

QB「なるほど考えたねビルゲニア。
これが成功すれば目覚めたまどかたちが絶望に陥り、ワルプルギスよりもさらに強力な魔女が生まれる!
そうなれば僕のノルマは達成だ、キミは最後にいい仕事をしてくれたよ。礼を言わせてくれ。」

BLACK「そうはさせん!」

ビルゲニアの夜『おのれ…邪魔はさせんぞ!ハァッ!』

BLACK「うぐっ…」

シャドームーン「くっ…」

ビルゲニアはマギカストームをライダーたちに撃ちこみ彼らを自分のもとへ来させないようにした。
このままでは避難所にいるまどかの家族たちが危ない、どうするライダー!?(ナレ:小林清志)

シャドームーン「シャドービーム!
ここは私が食い止める!お前はビルゲニアを止めろ!それと…これを使え!」

BLACK「これは…サタンサーベル!」

シャドームーンがライダーに渡したのは次期創世王候補である世紀王の証であるサタンサーベルであった。
確かにこれさえあればビルゲニアを倒せる、だが…(ナレ:小林清志)

BLACK「シャドームーン…これはお前の命よりも大事なモノのはずだ…どうしてこれを俺に…?」

シャドームーン「貸してやるだけだ、今の私には貴様との宿命よりもビルゲニアの追討が大事…それだけだ…
それにその剣は次期創世王候補であるお前にも使えるはず、さぁ…早く行け!」

BLACK「わかった!このサタンサーベル、ありがたく使わせてもらう!行くぞバトルホパー!!」

そしてライダーはシャドームーンから授けられたサタンサーベルを手にして三度ビルゲニアに挑んだ!(ナレ:小林清志)

BLACK「行くぞビルゲニア!」

ビルゲニア『それは…サタンサーベル…それにバトルホッパー…そしてキングストーンも…
貴様…この俺が手にしたい物を全て得ているとは…許さんぞぉぉぉぉぉ!!』

ライダーが手にしているサタンサーベルとバトルホッパーは共に次期創世王にのみ扱う事を許されたモノである。
これを全て手にしたライダーを見てビルゲニアは嫉妬に狂い、突然標的を避難所からライダーに変えた!(ナレ:小林清志)

QB「馬鹿な…このまま避難所に突っ込めばいいものを何故…!?」

ビルゲニア『黙れ!ヤツは俺が死ぬほど欲した物をこうも手に入れたライダーが…貴様が憎い!!』

BLACK「そうだ、こっちにこいビルゲニア!今こそ…お前を倒す!サタンサーベル!!」

ビルゲニアの夜『うおお!俺の最後の技だ、マギカストーム!!』


((ドバッ!!))


勝負は一瞬だった、二人の斬撃が同時に決まり二人はその場に立ち尽くした…
しかし次の瞬間!(ナレ:小林清志)

BLACK「うぅ…」

ビルゲニアの夜『フフ…やったぞ!ライダーに膝をつかせた!俺の…俺の勝ちだぁぁぁぁぁぁ!!』


(ドッガァァァァァァァァン!!)


その言葉を最後にビルゲニアは爆散した、勝利したのは仮面ライダーであった!(ナレ:小林清志)

シャドームーン「所詮キングストーンを持たぬ者に我ら世紀王が敗れるわけがない。
貴様には最初から勝ち目などなかったのだビルゲニア…」



~映画館~


バラオム「おのれライダー!またしても我らの計画を潰してくれたな!?」

ビシュム「ですが今回は危うくキングストーンを失われるところでした。
シャドームーンさまがいなければどうなっていた事やら…
我らゴルゴムはアニメ魔法少女まどか☆マギカから手を引きましょう。」

ダロム「また次の手を考えればよい、行くぞ!」

((シュンッ!))

現実世界でも計画を潰された三大怪人たちが劇場から去って行った。
そして劇場の奥から奇妙な声が…(ナレ:小林清志)

「「もがー!もがー!」」

克美「見て!スクリーンの奥にロープで縛られている声優さんたちがいるわ!」

杏子「本物の声優さんたちも魔法少女たちと一緒で囚われの身だったのね!」

観客F「よかった!声優さんはフィクションじゃなく実在する人物団体だったんだ!」

観客G「あぁ、声優さんは本物で良かった!」

劇場内で本物の声優陣が救い出され歓喜に震える劇場内。
この映画を観た人々を絶望させるというゴルゴムの計画は見事に打ち砕かれたのであった(ナレ:小林清志)



~映画の世界~


BLACK「勝った…しかしビルゲニア…恐ろしい敵だった…僕一人では勝ち目はなかったろう…
共に戦ってくれてありがとうシャドームーン!」

シャドームーン「勘違いするな、所詮は一時の共闘…元の世界に還れば我々はまた敵同士だ!」

QB「お取込み中のところ悪いけど、キングストーンを持つ世紀王の力…
興味深いね、今度調べさせて…(ブチッ)…」

シャドームーン「黙れ下等生物が!」

BLACK「QBを倒したところで魔法少女たちの運命は変わらない。
結局僕たちは彼女たちに何もしてあげられなかったのか…?」

落胆するライダー、確かにワルプルギスの夜の脅威が去ったとはいえ…
魔法少女たちの仕組みを変える事は今のライダーやシャドームーンには不可能であった。
だがその時、彼らの前に光り輝く存在が現れた!(ナレ:小林清志)

BLACK「眩しい!これは何だ!?」

シャドームーン「むっ!先ほどまでいたまどかとさやかの身体がないぞ!?」

アルティメットまどか『ティヒヒ!ありがとう仮面ライダーさんたち!』

BLACK「キミは…まさか…!」

シャドームーン「アルティメットまどか!?」

さやか「それとさやかちゃんもいるよ!」

そこに現れたのはアルティメットまどかと魔法少女姿のさやかがいた。
しかし何故二人が…先ほど確かにビルゲニアのもとから救出して…いや…そもそも二人の契約を未然に防いだはずなのに…?(ナレ:小林清志)

アルティメットまどか『元々この世界自体がゴルゴムの手で作り出された仮初の世界だったの。
だから…ハッ!』

アルティメットまどかが自らの手から光を発すると廃墟と化していた見滝原が元の平和な街へと戻っていった。
そしてそこには何も知らずに横たわるほむら、マミ、杏子の三人の姿があった。(ナレ:小林清志)

BLACK「ほむらちゃん!マミさん!杏子ちゃん!みんな大丈夫か?」

ほむら「う…うぅ…」

アルティメットまどか「起こさないで上げて、みんなあの世界での出来事は何も覚えていないはずだから。」

さやか「三人がゴルゴムが作り出した仮初の世界に引きずり込まれた時に私らが円環の救済に行ったら…
罠を張られて一緒に囚われちゃってさ!アンタたちが来てくれなかったらやばかったよ、ありがとね♪」

BLACK「そうか…つまりこの世界は…」

シャドームーン「映画の最後のシーンに繋がるわけか、結局結末は何も変わらないのだな…」

そう、この物語の結末は何も変わらない…
ライダーとシャドームーンの活躍により魔法少女たちの命は救えてもその運命までもは…
しかしアルティメットまどかはその言葉を否定した。(ナレ:小林清志)

アルティメットまどか『いいえ、あなたたちのおかげでほんのちょっぴり…運命を変えられたよ…』

BLACK「それは…どういう事なんだ…?」

さやか「まどか!もう時間だよ、次の子たちが救済を待ってるよ!」

アルティメットまどか『そうだね、それじゃぁさよならみんな…さよならほむらちゃん…』

((シュンッ))

円環の理の女神であるアルティメットまどかとその使いであるさやかはライダーとシャドームーンの二人にある物を渡し、
その場から消える様に姿を消した。
そして魔法少女たちも徐々に目覚めようとしていた。(ナレ:小林清志)

ほむら「うぅ…ま…まどか…」

杏子「さ…さやか…」

マミ「う…うぅ…」

BLACK「みんな意識が戻りかけてる!しっかりするんだ!」

シャドームーン「よせライダー!これ以上の深入りはやめておけ。
所詮我らは異世界の者、これ以上この娘たちと関わるべきではない。」

BLACK「そうか…そうだな…異世界から来た僕たちはこれ以上彼女たちと関わるわけには…
さよなら魔法少女たち…」

そして仮面ライダーとシャドームーンも魔法少女たちとは会わずにそのままこの世界を去った。
彼らが去った瞬間、魔法少女たちも目を覚ました。(ナレ:小林清志)

ほむら「う…うぅ…私たちはあれからどうしたのかしら?」

杏子「確か…さやかが魔獣との戦いで倒れて…」

マミ「えぇ、美樹さんが円環の理に導かれてそれから三人で魔獣と戦っていたのよ。
私たち戦いで疲れて三人一緒に眠っていたのかしら?」

ほむら「さっきまでまどかと一緒にいたような…そんな気がする…」

マミ「もう!暁美さんったらまた鹿目さんの事思い出してるの?」

杏子「まったく愛しのまどかの事となると目の前が見えなくなるの…直せよな!
いざ戦いの時にそんなまどか!まどか!じゃ話にならねえしな…」

ほむら「うるさいわよあなたたち!…ってあなたたちまさか…まどかの事憶えているの!?」

マミ「そういえば…」

杏子「まぁ…なんとなく…」

ほむらが驚くのも無理はなかった。
鹿目まどかは女神となり概念と化した時に人間であった時の存在は過去、現在、未来、全ての時間軸から消滅した。
そんなまどかを憶えているのはまさに奇跡であった!(ナレ:小林清志)

ほむら「奇跡よ…奇跡が起きたのよ…あぁまどか…!」

杏子「大袈裟だなほむら、けどアタシも夢の中でさやかと会った憶えがあるような気が…」

マミ「不思議ね、そういえば私たちの他にも誰かいたような…確か黒と銀の戦士がいたような…」

マミはおぼろげながらも自分たちを救った存在を憶えていた。
しかし名前がわからない、そんな時ほむらの耳元で誰かが囁いた名前を口にした。(ナレ:小林清志)

『…』

ほむら「仮面ライダー…」

杏子「仮面…?」

マミ「ライダー…?」

ほむら「えぇ、仮面ライダーBLACK、それにシャドームーン。
彼らが私たちに小さな奇跡をもたらしてくれたって…まどかが私にそう言ってくれたわ。」

マミ、杏子「「?」」



((ブロロロロ!))


バトルホッパーに乗り、異世界のトンネルを走り魔法少女たちの世界を去るライダー。
彼は先ほどアルティメットまどかから渡された物を見ていた、それは…(ナレ:小林清志)

BLACK「これは…確か映画の特典で貰えるフィルムか…あ、これは!?」

そのフィルムにはまどかたち魔法少女とライダーとシャドームーンの姿が写っていた!(ナレ:小林清志)

BLACK「フィルムに写っている少女たち、幸せな笑顔だ!これからもこの笑顔を守らなければ!
それにシャドームーン…
ビルゲニアを倒すためと言いながらお前は最後まで魔法少女たちの事を気遣っていた!
やはりお前は信彦だ、秋月信彦なんだ!!」

異世界のトンネルを抜け、元の世界の入口が見えてきた。
仮面ライダーは改めて決意する!
この純粋な少女たちの笑顔を守るため、そして親友である秋月信彦を救うため、悪のゴルゴムの好きにはさせないと!
立ち向かえ仮面ライダーBLACK!!(ナレ:小林清志)



~映画館~


観客H「最後のシーン特撮ヒーローが去って行くので終わったな…」

観客I「超脚本過ぎるわ!」

ゴルゴムたちが魔法少女まどか☆マギカの作品から手を引き、そして観客たちがぞろぞろと席を立ち立ち去ろうとする時であった。
先ほど秋月信彦ことシャドームーンに手を貸して彼をまどか☆マギカの世界に送り込んだ奇妙な者たちが、
席を立たずに何やら怪しげな会話をしているではないか!(ナレ:正宗一成)

邪悪「フフフ、間抜けなヤツらよゴルゴム。ハッ!
我こそはクライシス皇帝の支配するクライシス帝国よりこの地に遣われし地球攻撃兵団…
余の名は最高司令官ジャーク将軍!皆の者、先ほどの戦いどうであったか?」

彼らは異次元の世界よりやってきた新たなる敵、クライシス帝国!
その地球攻撃兵団の彼らが何故この映画館にやってきたのか、それには理由があった。(ナレ:正宗一成)

墓素癌「墓素癌改め、怪魔獣人大隊海兵隊長ボスガン!
敵情視察他のために来てみたら…まったく…馬鹿げた作戦だ。
我らクライシス帝国ならこのような回りくどい作戦など計画する気すら起こせませんな…」

我手損「我手損は仮の姿、ハッ!怪魔ロボット大隊機甲隊長ガテゾーン!
だがゴルゴムのヤツらがこんな回りくどい作戦を立てるのもすべてはあの仮面ライダーBLACKという男が原因だ。
ヤツの力は未知数、侮ると痛い目に合うぜ!」

下鳥杏「ケケーッ!怪魔異生獣大隊牙隊長ゲドリアン、しかし何故ですか将軍?
先ほどは何故あのシャドームーンとかいう男に手を貸したのですか?
あのまま仮面ライダーBLACKを倒されればよかったのでは?」

魔莉婆論「口を慎めゲドリアン!それはこの怪魔妖族大隊の諜報参謀マリバロンが進言したのだ!
今の状況では我らはこの暗黒結社ゴルゴムと全面対決しなければならなくなるわ。
無論勝つのは我々クライシス帝国だという事はわかりきっている…
しかし我らはこの地球を征服し、怪魔界50億の民をあと数年以内に移民させなければならない!
皇帝陛下から託された兵を疲弊させてしまうのは得策ではない。」

ジャーク「そこで余は思いついた。
この仮面ライダーBLACKという男を利用してゴルゴムを倒させ、我らは高みの見物と洒落込もうとな。
もしも仮面ライダーがゴルゴムに勝った暁には余はヤツめをクライシス帝国の尖兵としようと思う。」

ボスガン「なるほど、それは良い手でございますな!
しかし万が一…ヤツが我々に従わぬ場合はどうしますか?」

マリバロン「その心配には及ばない、我らクライシス帝国のコンピューターが仮面ライダーBLACKの全データを分析済みよ。」

ゲドリアン「なるほど、ヤツのデータを分析すれば変身機能を破壊して変身不能にできるな!ケケーッ!」

マリバロン「その後は宇宙空間にでも放り捨てればよい。
我らに従わぬ者に用は無い、宇宙の塵となればよいわ!」

劇場内で悪の計画を練るクライシス帝国。
クライシスの怪人たち以上に邪悪な存在が現れる!(ナレ:正宗一成)

QB「そううまく行くかな?仮面ライダーの力は強大だ。甘く考えると手痛いしっぺ返しを受けるよ。」

ボスガン「お前は…確かインキュベーター!何故お前がここにいる?」

QB「そこにいるジャーク将軍に呼ばれたからさ、なるほど僕たちインキュベーターと手を組もうという腹かい?」

ジャーク「うむ、今回の策は…まぁ多少詰めが甘いところがあったが異世界に敵を引きずり込むとは中々参考になった。
そこで余は思いついた、この計画をな!者どもスクリーンを観よ!!」

ボスガン「なっ!これは…」

ゲドリアン「ジャーク将軍…まさか!?」

ガテゾーン「なるほど、そういう事か…!」

ジャーク将軍の言う通りにスクリーンに注目するクライシスの幹部たち。
そこには先ほどまで上映していた劇場版魔法少女まどか☆マギカの続編の告知が映し出されていた!(ナレ:正宗一成)

『魔女、それは絶望を撒き散らす災厄の使い。
そして、絶望に沈んだ魔法少女達が、最後に成り果てる呪われた姿。』

『かつて私は、幾度となく同じ時間を繰り返し、その残酷な運命に抗おうと戦った。
そして最後は、一人の少女の犠牲によって、希望と絶望を巡る残酷な連鎖は断ち切られ
世界は新しい理へと導かれたはず。なのに…』

『追いかけようなんて思わないで…さもないと私と戦うハメになる』

『あれって、志筑仁美のナイトメアの…』

『仁美は大変だよね、あんな無神経なヤツを彼氏にしたりするから…』

『それこそまさしく、いつかキミが説明してくれた魔女とやらの能力そのものだよね…』

『あたしをからかってるって様子でもねぇよな、あんた、マジなんだな!』

『悲しみと憎しみばかりを繰り返す、この救いようのない世界に、あの懐かしい笑顔と再び巡り会う時を夢見る』

『待たせちゃってゴメンね。今日までずっと頑張ってきたんだよね。』

『…まどか…』

『さあ、行こう。これからはずっと一緒だよ…』

マリバロン「フフフ、既に私と将軍で手は打ったのさ!
これより1年後、我らクライシス帝国の手によりこの劇場版魔法少女まどか☆マギカの続編を制作を決定したわ!!」

ジャーク「その名も…劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語だ!!」

なんとクライシス帝国は暗黒結社ゴルゴムに代わり劇場版魔法少女まどか☆マギカ[新編]叛逆の物語を制作しようというのだ!
悪の陰謀を挫くためにも戦え!仮面ライダーBLACK!!(ナレ:正宗一成)

https://www.youtube.com/watch?v=TlyED_e-Hps

EDです、これでこのSSは終了です。
それでは続編の…

南光太郎「叛逆の物語だと?」を近いうちに書きたいと思うのでよければどうぞご覧下さい。
その頃にはss速報直ってるかな?

乙ー
次回も楽しみ

乙です

乙。

次スレです

南光太郎「叛逆の物語だと?」

南光太郎「叛逆の物語だと?」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1393452803/)

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