南光太郎「叛逆の物語だと?」(62)

仮面ライダーBLACKRX×まどマギのクロスです。

前作の…
南光太郎「劇場版魔法少女まどか☆マギカだと?」
南光太郎「劇場版魔法少女まどか☆マギカだと?」 - SSまとめ速報
(http://jbbs.shitaraba.net/bbs/read.cgi/internet/14562/1392977069/l50)
こちらの続きになります、あまり難しく考えずにお読みください。



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暗黒結社ゴルゴムが滅んでから半年後、ヘリコプターのパイロットとして平和な毎日を過ごしていた南光太郎のもとに…
ある日、新たなる敵であるクライシス帝国が現れる。
ゴルゴムを圧倒的に上回る戦力を備えたクライシス帝国、しかし南光太郎もクライシス帝国に立ち向かうべく…
太陽の子、仮面ライダーBLACKRXとして生まれ変わった!
今、仮面ライダーBLACKRXとクライシス帝国の全面対決が始まった!!(ナレ:正宗一成)


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((ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ ゴ))


~クライス要塞~


ここはクライシス帝国の地球攻撃兵団の本拠地である移動基地クライス要塞。
地球攻撃兵団最強司令官のジャーク将軍は、
これまでの怪魔界最強の戦士たちと仮面ライダーBLACKRXの戦いの映像を見ていた。(ナレ:正宗一成)

RX『リボルケイン!』

キューブリカン『うぎゃぁぁぁぁ!?』

ジャーク「…」

ガテゾーン「…」

RX『リボルケイン!』

ガイナギスカン『ぐはぁぁぁぁ!?』

ジャーク「……」

ボスガン「…」

RX『リボルケイン!』

ムサラビサラ『ぐへぇぇぇぇ!?』

ジャーク「………」

ゲドリアン「…」

バイオライダー『バイオブレード!』

ビャッ鬼『おぎゃぁぁぁぁ!?』

ジャーク「…………(ブチッ!!)」

マリバロン「!?」

ジャーク「えぇぃ!いつもいつも清々しいくらい散々な負けっぷりを晒しおって!
うぬらは毎度毎度怪魔ロボット、獣人、異星獣、妖族の最強の戦士をRXに送り込んでいるが…
最強だったためしがないではないか!?」

マリバロン「も…申し訳ございませぬ将軍!」

ゲドリアン「ケケッ…しかしこれというのも全てはRXの所為なのです!」

ボスガン「そうだ!ヤツさえいなければ我らの計画はすべて成功していたのに!」

ガテゾーン「憎むべきはRXだ!ヤツを倒さなければ何も始まらねえ!」

ジャーク「そんな事はわかっておるわ!そのRXめをどうにかするための作戦を練っておるのではないか!
この馬鹿者どもが!?」

四隊長「「…」」

クライス要塞ではいつもの様にジャーク将軍と四隊長による作戦会議が行われていた。
しかし強敵RXの連戦連勝に四隊長は既に怖気づきやる気を失いかけていたその時であった。(ナレ:正宗一成)

ダスマダー「まったく、相変わらず何の成果も出せぬ作戦会議を続けてよくも飽きないものだな!」

ゲドリアン「お…お前は…」

ガテゾーン「皇帝陛下の代理人…査察官のダスマダー大佐!?」

マリバロン「おのれダスマダー!一体何の用だ!?」

ダスマダー「皇帝陛下はお怒りになっておられる!
既に我らが地球侵略作戦を開始してから半年近く経つというのに未だに成果が出せぬ有様…
今後も何の成果も出せぬとあれば貴様らの極刑を行うようにと皇帝陛下より仰せつかった!」

ボスガン「きょ…極刑だと!?」

ジャーク「黙れダスマダー!余がただ手を拱いているだけだと思っていたか?
既に手は打ってある、それも一年も前からな…」

ダスマダー「何…?」

ジャーク「マリバロン、予てよりのあの計画を今こそ実行に移すぞ!」

マリバロン「ハハッ!」

ゲドリアン「それではいよいよあの計画が…」

ボスガン「まさか…本当に例の計画を実行なさるおつもりですか!?
おやめください将軍!我らクライシスの誇りが…」

ガテゾーン「フンッ、誇りや面子を気にしている場合か?
正攻法でRXに敵わない今、俺たちにはこの作戦しか残されちゃいないんだぜ!」

ジャーク「ガテゾーンの言う通りだ、今こそこの作戦を発動する時!出でよインキュベーター!!」

ジャーク将軍がそう叫ぶと、指令室のモニターにまるでアニメのマスコットキャラクターのような白い猫が現れた。(ナレ:正宗一成)

QB『やぁ、ジャーク将軍。こちらの準備は完了したよ。あとはそちらがこの計画を実行に移すだけさ。』

ジャーク「フフフ、それでは今こそ劇場版魔法少女まどかマギカ[新編]叛逆の物語の開幕だ!!」

ダスマダー「…」

とりあえずここまで

足の引っ張り合いに定評のある安定のクライシスです



~映画館~


光太郎「うひゃぁ、スゴイ行列だな!?こりゃ今からチケット買うの大変だよ!」

茂「そりゃそうだぜ光太郎兄ちゃん!今大人気のまどマギの新作映画だぜ!
初日から大行列なのは仕方ないさ。ま、そんな僕もまどマギの大ファンだしね!」

ひとみ「まどかー!まどかー!」

玲子「本当にお客さん多いわよね、事前にチケット予約しておいて正解だったわ。」

一方その頃、南光太郎は休日を利用して下宿先の佐原家の子供である茂とひとみ、
それにガールフレンドの白鳥玲子を連れて映画館にやってきていた。
その目的は勿論、今日から公開される劇場版魔法少女まどか☆マギカの新作映画を観る為であった。(ナレ:正宗一成)

光太郎(まどかちゃん、ほむらちゃん、それにみんな、あの過酷な運命を与えられた魔法少女たちがあれからどうなったのか…
俺もこの目でしっかりと見届けなければ!)

ジョー「おーい!兄貴ー!」

光太郎「ジョー!」

そんな光太郎のところに現れた青年は、光太郎の頼れる相棒である霞のジョー。
実はジョーも一緒にこの映画を観る予定なのだが光太郎はジョーから思わぬ情報を告げられた。(ナレ:正宗一成)

ジョー「兄貴、大変な情報がわかったんだ!
実は俺…副業で声優をやっているんだが業界の連中から聞いた話だけど…
このまどマギの新作映画にはクライシスの連中が関わっているらしいぜ!」

光太郎「なんだって!?」

ジョー「こいつを見てくれ、このパンフレットに書いてあるスタッフ欄なんだが…」

光太郎「こ…これは…映画の配給会社が株式会社クライシックスだと!?
スタッフがキャラクターデザイン蒼樹マリバロン…脚本家は虚斑ジャークとは…!?」

ジョー「しかも総監督新房クライシス皇帝だとよ!こりゃ間違いなくクライシスが関わっているぜ!
けどヤツら一体何を考えていやがるんだ?」

光太郎「わからん、クライシスの連中は俺たちの常識じゃ測れないバカげた事をするからな…」

光太郎たちがクライシスの存在に感づいていた頃、一人の男が映画館の劇場内に入場してきた。
その男とは地獄より甦ったあの男…(ナレ:正宗一成)

シャドームーン「我が名は地獄より甦りし世紀王シャドームーン!
地獄の底から甦りし我が目的は宿敵仮面ライダーBLACKRXとの対決、そして…
このまどか☆マギカの新作映画の公開!これを観ずして死んでも死にきれん!!」

劇場に現れたのはかつてのゴルゴムの世紀王シャドームーンであった。
仮面ライダーBLACKとの戦いに敗れ、一度はその命を落としたシャドームーンであったが、
打倒仮面ライダーとまどか☆マギカの新作を観るという本能に突き動かされ甦ったのだ!

シャドームーン「さて、宿敵RXと戦う前にまずは映画だ…さっそく席に座るか…我が席はこの中席か。
むっ、誰か来るな?あ…あれはまずい隠れなければ!?」

光太郎「さ、みんなこの席だよ。」

玲子「いい席ね、前もって予約しておいてよかったわ!」

ひとみ「まどかー!まどかー!」

茂「ところでジョーの格好ってこういうヲタクだらけの場所だと違和感ねーよな!」

ジョー「ほっとけ!」

シャドームーン(まさか…前列に我が宿敵南光太郎がくるとは…
おのれヤツめ…こんなところに子連れで来るな!まどマギの映画だぞ!
隣の劇場でやっているプリキュアの映画を観に行け!
子連れならミラクルライト貰えるからそっちへ行ってくれ!?)

子供たちとジョーを連れて席につく光太郎たち。
すると彼らの二列うしろの座席にジャーク将軍と四隊長たちがやってきた。(ナレ:正宗一成)

ジャーク「フフフ、我らの席からならスクリーンもよく観えよう!
一番の特等席を予約できたのも我らクライシスがこの映画の製作に携わったからだ!」

ボスガン「さすがは将軍、そうとも知らず馬鹿な地球人どもだ!」

ゲドリアン「これから観る映画で自分たちが絶望に陥るとも知らずに…めでたい連中だケケッ!」

マリバロン「まさか地球人どもは想像すらしていないでしょうね。
この映画の興行収入が全て我らクライシス帝国の地球侵略の予算にされるとはね!
愚かな連中よ、自分たちが出したお金が自分たちを苦しめる形になろうとは…」

ガテゾーン「まったく、そんな映画に金をつぎ込んでいるんだ。マヌケを通り越して哀れに思えてくるぜ!」

シャドームーン(今度はクライシスだと!しかもヤツらがこの新作映画を作ったとはどういう事だ?
…ってうわっ!?)

ジャーク「それにしても狭い座席よ、足を前の席に足を乗せねばならんな。よいしょと…」

(ギュムッ)

シャドームーン(こいつら…俺の真後ろの席にいるから足を乗せて…
しかしここで俺がここにいるとわかるれば世紀王であるこの俺がアニヲタだという事実がバレてしまう…
どうにかして隠れてやり過ごさねば!)

マリバロン「さて、どうせまだ上映前だから携帯で部下に指示を送らねば。もしもし私よ。」

ガテゾーン「俺たちもこの間に映画の映像をビデオに映して…」

ゲドリアン「ケケッ!裏ルートで捌かねば!怪人を作るのも予算が馬鹿にならんからな…」

ボスガン「まったく…映画を観る時くらい静かにせんか!貴族の出である私は優雅に観るがな…」(ポップコーンバリボリ)

シャドームーン(何だこいつら…いくら上映前だとはいえ劇場内での携帯は持ち込み禁止だろ…
それとビデオ止めろー!違法動画は犯罪だ!そして物を喰う時は静かに喰えー!?)

横暴な振る舞いを見せるクライシスの幹部たち、そして勿論光太郎もクライシスの気配を察知していた!(ナレ:正宗一成)

光太郎「やはり来ていたかクライシス!
だが既に上映開始1分前、既に座席には他のお客さんが大勢いる…この場でヤツらを抑える事は出来ない…」

ジョー「しょうがねえよ兄貴…ここはとりあえずヤツらが作ったっていう映画を観てみようぜ。」


(ビィィィィィィィ)


『物語シリーズの忍野扇です。』


茂「あれ物語シリーズの忍野扇だよ!嬉しいけどコラボだけどこれまどマギの映画なのに何で出てんだ?」

ジャーク「ククク、これも余の計算の内だ。
映画のマナー告知に同じ制作会社という事でシャフトに物語シリーズのキャラを起用させてやったわ!」

ボスガン「さすがは将軍!」

ガテゾーン「しかし何だってそんな事を…?」

マリバロン「物語シリーズのキャラは何人かがまどマギの声優を兼任してるのよ。
だからこの手のコラボがやりやすかったわ、けどこのコラボの目的はそれだけじゃないわ!」

ジャーク「マリバロンの言う通り。
このマナー告知は週替わりによりそれぞれキャラが違うのだ!
まず第1週は忍野扇バージョン、そして第2週がファイヤーシスターズの阿良々木火憐&阿良々木月火バージョン、
第3週は八九寺真宵バージョン、そして第4週はメインヒロインの戦場ヶ原ひたぎバージョンとなっておる!」

ボスガン「なるほど、全バージョンを観るには最低でも4回映画を観に来なくてはならないと…
愚かな人間どもはそうやってこの映画に金を落とすわけですな!」

ゲドリアン「フフフ、こんなマナーを守るのは人間どもだけでよいのだ!
我らクライシスはマナーなんて知った事か!」

光太郎「おのれクライシス…人々を何度も映画館に通わせるためになんと阿漕な手段を…
そして自分たちはマナーを守らんとは許せん!」

シャドームーン(いや…物語シリーズのキャラが出てくるのはいいだろ…まぁマナー違反は許せんけど…)

玲子「今度こそ始まるわよ!」

※ここで少し補足事項

現在の映画館の席順はこうなっています。

前列光太郎たち一行、中列シャドームーン、後列クライシス御一行さま



『希望を願い、呪いを受け止め、戦い続ける者たちがいる。それが魔法少女…』


『戦いを掴んだ代償として戦いの運命を課された魂、その末路は消滅による救済。』


『この世界から消え去る事で絶望の因果から解脱する…』


『いつか訪れる週末の日、円環の理の導きを待ちながら私たちは戦い続ける。』


『悲しみと憎しみばかりを繰り返すこの救いようのない世界で、あの懐かしい笑顔と再び巡り合う時を夢見て―――』


光太郎「ほむらちゃんのモノローグから物語は始まるのか、それにしても…何か意味深な語りだ…
あれから二人はどうなったんだ?」

シャドームーン(前作ではほむらとまどかは永遠の別れを告げて終わった、二人はやはりあのまま別れたままなのか?)



((ピチョン))


玲子「夜の見滝原の街の光景だわ!それにしても水と夜の背景が影のワルツと相まってキレイだわ!これはもう芸術の域よ!」

ゲドリアン「ケケッ!ジャーク将軍、この絵は我ら怪魔異生獣大隊が総力を上げて作り出した動画にございます!
お気に召されましたか?」

ジャーク「うむ、見事だゲドリアン。」

シャドームーン(お前がこの動画を作ったのか…むっ!妙なぬいぐるみが現れてビルを破壊している!
こいつはもしや魔女か?しかし魔女はまどかが消滅させたはずでは?)

光太郎「とにかくこの魔女をなんとかしないと…マミさんや杏子ちゃん、ほむらちゃんが駆けつけるはずだが…」

茂「あれ?なんかピンクの女の子が出てきたよ…あれってひょっとして…?」


『ティヒヒ!』


「「まどか!?」」

光太郎「バカな!何故まどかちゃんがいるんだ!?」

シャドームーン(そ…そうだ!まどかは概念と化してその存在はほむら以外全ての人間が忘れ去られたはずだぞ!?)

ひとみ「まどかー!まどかー!」

ジョー「兄貴!まどかちゃんだけじゃねえ!スクリーンを観てみろ!さやかちゃんと杏子ちゃんもいるぜ!」

『ビンゴだよまどか!』

『守備は上々っと!』

光太郎「本当だ、一体どういう事なんだ?」

玲子「見て!二人が魔女(?)を変な部屋に追い詰めたわ!けどこの歌は何かしら?」

茂「あ、マミさんだ!マミさんが台所で料理してるよ!」



『私は朝の夢を見る♪』


『まだだめよ♪まだだめよ♪何色の朝が来る?』


『まだだめよ♪まだだめよ♪まだ夜は食べかけよ♪』


『踊っている子はどこにいる♪』


『まだだめよ♪まだだめよ♪でも夜はとけていく♪』


『さぁ、おはようナイトメア♪悪い夢は…これっきり♪』

シャドームーン(良い歌だ、思わず惚れ惚れする…)

マリバロン「ジャーク将軍、この歌は我ら怪魔妖族が合唱したものにございます。」

ジャーク「うむ、よくやったぞマリバロン。」

シャドームーン(…)

ジョー「ところで兄貴…さっきマミさんと一緒にいたのは…」

光太郎「あぁ、間違いない。かつてマミさんを襲ったお菓子の魔女シャルロッテだ!
何故ヤツがマミさんと一緒にいるんだ?」

ジャーク「フフフ、観客どもがざわついているようだな!」

マリバロン「愚かな人間たちめ、驚くのはまだまだこれからよ!」


((キーンコーンカーンコーン))


『皆さん、マヤ歴で予言された世界の終わりをやり過ごしたからっていい気になっていませんか?』

光太郎「和子先生だ、どうやらまた彼氏に振られたようだな。」

シャドームーン(新作でもこのシーンやるのか…)



『それに2050年までに何か起こるかといえば…はい中沢くん!』


『えと…いや…ちょっと何の事だか…』


茂「相変わらず残念な話ばっかするよなこの先生。」

ジョー「こんな事ばっかり言ってるか彼氏と上手くいかねえんだよ。
少しは彼氏の事を妥協してやりゃいいのによぉ。」

玲子「あらそうかしら?私は恋人は妥協せずに見つけるべきだと思うけどね!」

ひとみ「ねー!」

シャドームーン(女性陣はさすがに和子派か、しかしクライシスのヤツら何を思ってこんなシーンを…)



『それに2050年までに何か起こるかといえば…はい中沢くん!』


『えと…いや…ちょっと何の事だか…』


茂「相変わらず残念な話ばっかするよなこの先生。」

ジョー「こんな事ばっかり言ってるか彼氏と上手くいかねえんだよ。
少しは彼氏の事を妥協してやりゃいいのによぉ。」

玲子「あらそうかしら?私は恋人は妥協せずに見つけるべきだと思うけどね!」

ひとみ「ねー!」

シャドームーン(女性陣はさすがに和子派か、しかしクライシスのヤツら何を思ってこんなシーンを…)

※26重複すんません

ジャーク「何だ…これは…?」

ボスガン「ハハッ!このシーンは我ら怪魔獣人大隊が総力を上げて制作致しました。
このシーンを観た人間の男女は間違いなく不仲になる、どうでございますか将軍?」

ジャーク「馬鹿者!こんな余計なシーンに無駄な労力を注ぐでないわ!」

マリバロン「フンッ、愚か者め!」

ゲドリアン「ケケッ、ざまあみろ!」

ガテゾーン「まったく貴族さまの考えってのは俺たち卑しい身の上の出には理解が出来ねえなぁ!」

ボスガン「おのれ…」

シャドームーン(相変わらず仲が悪いなクライシス…)



『はいはい、そういえば今日は転校生を紹介しないと!』


茂「早く紹介してやれよ!」

シャドームーン(まったくだ、貴様の役目は転校生を紹介する事だろうに…)


『暁美ほむらです、よろしくお願いします。』


光太郎「ほむらちゃんだ!だが…何かおかしいぞ?」

ジョー「メガネだ!ありゃメガほむだぜ兄貴!」

シャドームーン(確かにあれは時を繰り返したクールなほむらではない…
だが…かと言ってTV版10話みたいなおどおどした感じでもない…しかも既に契約済みだと!
これは一体…?)

ジャーク「どうだ、余の思った通りであろう。メガほむ状態の方がまどかたちと打ち解けやすいとな!」

マリバロン「さすがはジャーク将軍!
TV版ではまどかとほむらが打ち解けるまで11話まで掛かったのに、これをわずか数分に短縮なさるとは…」

ボスガン「これも将軍の計らいによるものかと…」

ゲドリアン「その証拠に次のシーンじゃ夜の公園で二人きりだ!ケケッ!」

ガテゾーン「TV版じゃここまで中は発展しなかったからな。」


『キュー、キュー、』


光太郎「それにしても気になるのはQBだ、何故こいつは喋らないんだ?
こいつが喋らないと何か不気味な予感がする…」

ジョー「場面は変わってまどかのクラスメイトの仁美が序盤に出てきた魔女みたいなモノに!」

玲子「あれはナイトメアというらしいわね、魔女や魔獣とは違った存在らしいわ!」

茂「あ、マミさんがお風呂から出て髪をとかして…うわっ!何で俺とひとみの目隠すんだよ光太郎兄ちゃん!?」

ひとみ「なんで~?」

光太郎「茂くん、ひとみちゃん、キミたちにはマミさんの裸を見るのはまだ早過ぎるんだ!」

シャドームーン(正義の味方も難儀なモノだな。
さて、ナイトメア出現に見滝原の平和を守るまどかたち魔法少女が駆けつけた訳だが……これは…!?)


『ピュエラ・マギ・ホーリー・クインテット!!』


玲子「え?あの子たち全員で決めポーズ取ってるわ…」

茂「こんなの僕たちの知ってるまどマギじゃないよ!」

ジョー「どうなってんだよ!?」

シャドームーン(な…何だこの展開は?まさかプリキュアの映画と間違えた訳じゃあるまいな…)

光太郎「う~む、こんな敵を前にして大見得切っての決めポーズとは…隙だらけじゃないか!
戦いを甘く考え過ぎだぞみんな!」

シャドームーン、ジョー、茂、玲子「「おい…太陽の子が言うな!」」



『ゴメイサマ・リリアン!』


『アミコミ・ケッカイ!』


シャドームーン(それにしても小っ恥ずかしい戦い方だ、見ているこっちまで恥ずかしくなるぞ!)


『みんな、仕上げよ!』


光太郎「おぉ、どうやら止めを刺すようだな。うん…?これは!?」



『ケーキ、ケーキ、まあるいケーキ、 まあるいケーキはだあれ?』


『ケーキはさやか?』


『ちーがーう、私はラズベリー!まあるいケーキはあ、か、い ケーキは杏子?』


『ちーがーう、私はりんご まあるいケーキはべべが好き ケーキはマミ?』


『ちーがーう、私はチーズ まあるいケーキはこーろがる ケーキは暁美さん?』


『ち…違います、私はかぼちゃ まあるいケーキは甘いです ケーキはまどか?』


『ちーがーう、私はメロン メロンが割れたら甘い夢♪』


『今夜のお夢は苦い夢 お皿の上には猫の夢 丸々太って召し上がれー!』


((バクッ!))

光太郎「シャルロッテ…いやベベが巨大化して仁美ちゃんのナイトメアを食べた!?」

ジョー「しかも…その後すぐにさやかちゃんが蹴りで吐き出してる!…浄化したんだ…」

シャドームーン(なるほど、しかし戦い方がまるでミュージカルみたいだ。
これ…本当にまどかマギカなのか?)

マリバロン「ジャーク将軍、このシーンは私が指揮をする怪魔劇団カレーによって作らせたものです。
そろそろ観客たちもこの作品に違和感を抱いている頃でしょう。」

ジャーク「うむ、ではこれよりが本番であるな。」

ボスガン「フフフ、甘い夢に浸れるのもここまでだぞ人間ども!」

ゲドリアン「ここからは先ほどまでとは違い恐ろしい現実を知る事になるもさ、ケケッ!」

ガテゾーン「さぁ、これからが本当の叛逆の物語の開幕だぜ!」

シャドームーン(こいつら何を言って…むっ!メガほむがこの世界に違和感を持ち始めている!
そして杏子と一緒に風見野に行こうと…)


『私たちの戦いって……これで……良かったんだっけ?』


『あんた、マジなんだな?』


光太郎「二人がバスに乗り込み風見野を目指している…だがどういう事だ?
いつまで経っても風見野に着けないぞ!?」

ジョー「それどころかそこまでの道中がまるで異空間に包まれているようで不気味だぜ兄貴!」

茂「なんだか恐くなってきたよ…」

ひとみ「あたしも…」

玲子「でもこれでようやくまどかマギカらしくなってきたわね!」

シャドームーン(やはりこの世界は…おぉ!ほむらが髪を解いて元のクールなほむらに!)



『間違いない、ここは…魔女の結界だ。』


『魔女、それは絶望を撒き散らす災厄の使い。
そして、絶望に沈んだ魔法少女達が、最後に成り果てる呪われた姿。』


光太郎「やはり…ほむらちゃんはこの世界が異なる世界だと気付いたんだな!」

ジョー「だがまどかちゃんがその身を犠牲にして得た世界が何でこんなおかしな世界になっちまったんだ?」

玲子「話は変わってマミさんの部屋でまどかちゃんとほむらちゃんも集まって仲良くお茶会してるわ。」



『マジョマ〇コカマンベール!マジョマ〇コカマンベール!』


玲子「何か卑猥な言葉に聞こえるんだけど…」

光太郎「こんな可愛らしいマスコットキャラに卑猥な言葉を喋らせるとは…おのれクライシス!」

シャドームーン(本当にマ〇コと聞こえるぞおい…)

ジャーク「ボスガン、これはどういう事だ?」

ボスガン「ハッ、これも我が怪魔獣人大隊の仕事にございます。
この台詞を聞いた人間どもは間違いなく気まずくなり絶望に陥るはずかと!」

ジャーク「馬鹿者!つまらん事をするでないわ!」

マリバロン「このようなセクハラじみた行いを…いい加減にしろ!」

ゲドリアン「それそれ!己の野心のために先走りしおって!」

ガテゾーン「まったく俺たちまで同類かとみなされちまう、恥ずかしいぜ。」

ボスガン「えぇぃ!黙って聞いていれば…大体ガテゾーン!
貴様はまだ何もしておらぬではないか!それなのに何を偉そうに…」

ガテゾーン「フッ、俺が率いる怪魔ロボット大隊が手掛けたシーンはこれからやるさ。
見な、ベベが怪しいと思ったほむらがマミの部屋からベベを連れ出して拷問をして痛めつけてるぜ!」



『白状なさい、こんな回りくどい手口を使って…一体何が目的なの!?』


『チーズニナッチャウ…』


光太郎「ほむらちゃんがベベを…確かに現状ではこのベベは確かに怪しい…だが…」

茂「ひでぇ…ここまでする事ないだろ…」

ひとみ「ベベ…かわいそう…」

光太郎「あんな可愛らしいベベを痛めつける光景は子供たちに見せられるモノではない…
第一あのベベからは以前のような魔女シャルロッテのような邪悪さは感じられない…あの子は無実だ!やめるんだほむらちゃん!」

シャドームーン(むっ!ほむらの足元に黄色いリボンが…あれはまさか…!?)



『これ以上ベベが虐められるのを黙って見てるわけにはいかないわ。』


光太郎「マミさん…だが…そうかなるほど!」

玲子「何?どういう事なの?」

ジョー「簡単さ、マミさんは最初からほむらの事を信じ切ってなかったんだ。
だから足に魔法のリボンを結んでおいたわけよ!
あれならほむらがいくら時を止めようとちゃんとくっ付いているからそれも無効になってるわけさ!」

ガテゾーン「フフフ、どうやら観客たちも騒ぎ出した頃だな。だが……驚くのはこれからだぜ!」


((ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!ドンッ!))


((ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!ガンッ!))


((ガッシャァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァン!!))

光太郎「ス…スゴイ…マミさんとほむらちゃんのガンアクション…
時を止めて動きを牽制するほむらちゃん、だがマミさんはほむらちゃんにリボンを絡ませているからそれも無効…
そして時を動き出した瞬間、それまで止まっていた銃弾が動き出し白熱するバトルを展開させるとは…
あの動きはクライシス怪人にも匹敵するかもしれん!」

茂「やっぱスゲーぜマミさん!俺マミさん応援するよ!」

ひとみ「あたしもー!」


『うっ…』


(チャキッ)


『ダメよ!』


ジョー「大変だ!ほむらが自殺を…」

玲子「そんな…どうして!?」



(カチッ)


ジョー「いや…違う!こいつはフェイクだ!
ほむらは油断したマミさんの隙をついて攻撃しようとしているぜ!」

光太郎「ほむらちゃんにマミさんを殺す気はないはず。
その証拠に銃の狙いをソウルジェムから足に移している…だがそれでもマミさんが傷つく事に変わりはない…
こうなれば俺が行って仲裁をしなければ!」

シャドームーン(やめろRX!お前なら本当にやってのけてしまいそうだ…)


((ギュルルルン!パチン!))


『いつだって、相手より優位な立場にいると思い込むのは禁物よ。』


ジョー「大丈夫だぜ兄貴!マミさんも負けちゃいねえ!
撃たれたマミさんは偽物、そのままリボンで拘束してTV版3話の状態になったぞ!」

光太郎「とりあえずこれで一安心か、ふぅ…」

ガテゾーン「どうよ我ら怪魔ロボット大隊の仕事は!このガンアクションのシーンはいい仕事をしたろ?」

マリバロン「フッ、ここは素直に褒めてあげようじゃないかガテゾーン。」

ゲドリアン「まったく大したヤツだぜ、ケケッ!」

ジャーク「見事だガテゾーン。
この出来なら総監督であられる我らが主の新房クライシス皇帝もお喜びなるであろう。」

ガテゾーン「ハハッ!」

ボスガン「くっ…いい気になりおって…だがこんなアニメ作りなんぞついでよ。
見ておれ…アレが出てくれば私が皆より真っ先に手に入れてくれるわ…」

シャドームーン(ボスガンのヤツめ…何を企んでいる?うん…?マミさんとほむらの前に消火器だと!?)

光太郎「さやかちゃんが拘束されているほむらちゃんを助けただと!」

茂「それにマミさんの前に現れた女の子…あの子って確か…」

玲子「間違いないわ、去年の映画予告に出てた謎の女の子…まさか正体がベベの正体だなんて…」



((ガキンッ!))


『また、自分だけの時間に逃げ込むつもり?』

光太郎「ほむらちゃんが時を止めようとしたらさやかちゃんがそれを妨害した…
さっきの行動といい、妙にさやかちゃんらしくない振る舞いだ…
さやかちゃんはもっと不器用な子だったはずでは?まさかこれもクライシスの仕業か!?」

シャドームーン(ふむ、いつもならそんなわけないだろ…と言いたいが今の段階ではさやかが敵なのか味方なのかわからん…
どうなっているのだ?)

ジャーク「やはりほむらの行動を阻むか美樹さやか。全ては我が脚本通りよ。」

マリバロン「どうやら美樹さやかやベベこと百江なぎさはこれまでの記憶を持ち合わせているようですが…」

ボスガン「肝心のヤツは…違うようですな。」

ゲドリアン「しかし!それも時間の問題、この世界の異変に気付いた暁美ほむらはもうまもなく…」

ガテゾーン「あぁ、これまでに味わった事の無い絶望に叩きつけられるはずだ!」

シャドームーン(なんだと!?)

光太郎「結局さやかちゃんもほむらちゃんの前から姿を消してしまった。
残ったほむらちゃんの下にまどかちゃんが現れたぞ。」


『ほむらちゃん、ひとりぼっちになったら駄目だよ。』


『とても怖い夢を見たの、…まどか…あなたがもう二度と会えないほど遠くに行っちゃって…
なのに世界中の誰もがその事を忘れちゃって私だけがまどかの事を憶えてるたった一人の人間として取り残された…』


『ほむらちゃん、さやかちゃん、マミさんに、杏子ちゃん、パパやママやタツヤ、
それに仁美ちゃんやクラスのみんな、誰とだってお別れなんてしたくない。
もし他にどうしようもない時だったとしてもそんな勇気私にはないよ。』


光太郎「まどかちゃんの言葉…何故だろうか…何処か本音が隠されているような気がしてならない…
しかしもしこの世界が先ほどのさやかちゃんの言う通り、偽物の世界ならこのまどかちゃんはひょっとして偽物では…」



『そう、そうだったのね。それがあなたの本当の気持ちなら、私、なんて馬鹿な間違いを…。
やっぱり認めちゃいけなかったんだ。あの時、私はどんな手を使ってでもあなたを止めなきゃいけなかった。』


シャドームーン(難しい話だな、あのワルプルギスとの戦いをほむらが止めたところで結局まどかが戦う選択肢しか残されていなかった。
まぁ今更どうのこうのと言ったところで手遅れではあるが…)


『もしかしたら、あなたは幻かもしれないって、誰かが用意した偽物かもしれないって思ってた。
でなければ、こうしてまた逢えるなんて、どう考えてもおかしいもの。でもわかる。あなたは本当のまどかだわ。
こんなふうに一緒に話が出来て、もう一度また優してくれて、本当に嬉しい!ありがとう、それだけで十分に私は幸せだった。』


光太郎「この俺ですら存在を疑ったまどかちゃんをこうも信じきるとは…
やはり二人の仲は固い絆で結ばれているんだな!
それにしてもほむらちゃん…今の言葉…まるで遺言のような…まさかほむらちゃんは!?」

ジョー「大変だ兄貴!ほむらがソウルジェムを置いたままバスに乗っちまったぞ!」

茂「確か魔法少女はソウルジェムから半径100m離れると死んじゃうって…」

玲子「ほむらちゃんはどうする気なの?」


((ゴオオオオオオオ!!))


光太郎「これは…偽物の街が炎により消滅していく…一体何が…?それにほむらちゃんは…!?」

シャドームーン(ソウルジェムを置いて100m以上離れた、だがほむらは生きている…やはりそういう事なのか…)


『つまりは、もう、魔法少女でさえないってわけ?
どうしてよ、ねえ、どうして、わたしが、こんな、一体いつの間に私は魔女になってたの!?』


ジャーク「やったぞ!遂にほむらが自らの正体に気付きおったわ!
今こそ正体を見せよ、インキュベーター!!」

光太郎、シャドームーン「「何ッ!?」」



『真実なんて知りたくもないはずなのに、それでも追い求めずにはいられないなんて、つくづく人間の好奇心というものは、理不尽だね。
まあ、君ならいずれはきっと、答えにたどり着くだろうとは思っていたよ。』


光太郎「インキュベーター…ヤツめ…やはり喋れたのか!」


『残る疑問は、君の命と魂がどこにあるのかだよね?その答えは僕が教えてあげる。』


((ジィィィィィィィィィィ))


ジョー「どうなってんだ…妙な空間に横たわってるほむらに…そのほむらを監視してる妙な目玉は…!?」

玲子「気持ち悪いわ、まるで監視されてるみたい…」

光太郎「監視…?そうかインキュベーターの目的がわかったぞ!」



『僕達の作り出した干渉遮断フィールドが、君のソウルジェムを包んでる。
既に限界まで濁り切っていたソウルジェムを、外からの影響力が一切及ばない環境に閉じこめた時、何が起こるのか?』


シャドームーン(やはり全てはほむらの魔女化を観察するための実験だったわけか。
しかし今更何のために…?)

ジャーク「見よ、あのほむらの絶望に震える姿を!いよいよ我らの真の目的を果たす時であるぞ!」

四隊長「「ハハッ!」」

シャドームーン(クライシスの真の目的だと?これ以上何が…)



『魔法少女を浄化し消滅させる力。
君達が円環の理と呼ぶ現象から隔離された時、ソウルジェムはどうなるのか?確かに興味深い結果を観察させてもらったよ。』


『その理屈は変よ。外部と遮断されているなら、この結界に誰かが迷い込む事だってなかったはずでしょ。』


『そこは僕達が調整してるのさ。
フィールドの遮断力はあくまで一方通行だ。外からの干渉は弾くけれど、内側からの誘導で犠牲者を連れ込む事はできる。
魔女としての君が無意識のうちに求めた標的だけがこの世界に入り込めるんだ。』


『そうなれば、僕達インキュベーターは、これまで謎だった魔法少女消滅の原因をようやく特定し観測する事ができる。
実際、君が作った結界には現実世界にはすでに存在しないキャラクターが、奇妙な形で参加している。
とりわけ興味深いのは、過去の記憶にも未来の可能性にも存在しない一人の少女だ。』

光太郎「やはりインキュベーターたちの目的はまどかちゃんだったのか!
以前の世界でその存在をインキュベーターたちの記憶の中からも消されてしまった!」

ジョー「だからこんな大舞台を用意して誘き出そうとしたってのかよ!」

玲子「しかもまどかちゃんを誘き寄せるのに使われたのが魔女化寸前のほむらちゃんだったのね!」

シャドームーン(そしてそのためにマミや杏子とほむらの縁がある人物がこの街にいたのか…
道理で他の人間たちは存在感が無かったわけだ…
しかしそうなると何故いる中沢?ヤツはほむらと縁があったか…?)

茂「ひでえやインキュベーター!」

ひとみ「ひどーい!」

ジャーク「フハハハハ、観客どもが泣き叫んでおるわ!
この絶望がこれより我らが生み出す最強の魔女を誕生させる糧になるとも知らずにな!」

シャドームーン(魔女…まさか!?)

玲子「大変よ!ほむらちゃんが!?」

光太郎「こ…これは…」


『いいえ、そんな幸福は求めてない!』


『そんな、自ら呪いをつのらせるなんて何を考えているんだ。浄化が間に合わなくなるよ!』


『今のあなたが知るはずもないけれど、私はね、まどかを救う、ただそれだけの祈りで魔法少女になったのよ。
だから今度も同じ事を…まどかの秘密が暴れるくらいなら私はこのまま魔女になってやる!
もう二度とインキュベーターにあの子は触らせない。』

ジョー「大変だ!ほむらが魔女になっちまったよ!?」

光太郎「いけないほむらちゃん!このままじゃキミは…」



『大丈夫、きっとこの結界が私の死に場所になるでしょう。ここには巴マミも佐倉杏子もいる。彼女達を信じるわ。』


『これが魔女、私の感情が追いかけてくる。輝きと後悔だけしかもう思い出せない。ああ、これが、私の絶望…。』


観客A「あぁ…ほむほむ…」

観客B「なんてこった…」

観客C「仲間に殺されるなんて…酷過ぎる…」

スクリーンの中でほむらは絶望に陥り魔女と化した。
そしてほむらと同じく絶望に包まれた観客たちの前で…
ジャーク将軍たちクライシス帝国の幹部たちは一斉に立ち上がりこの映画の目的を高らかに話し始めた!(ナレ:正宗一成)

ジャーク「愚かな人間どもよ、我らはクライシス帝国!貴様らの絶望が我らの希望となっておるのだ!」

マリバロン「ほおら、貴様ら人間どもの絶望を吸い取り、魔女が姿を現したわよ!」


『ウ゛ゥゥゥゥゥ!』


ゲドリアン「ヒャヒャヒャ!いい雄叫びだ!絶望に満ちた叫び声だ、ケケッ!」

ボスガン「これで我らの目的は既に達成されたも同然だな。」

ガテゾーン「おいおい、油断は禁物だぜ。まだ肝心のアレを手にしちゃいねえんだからな!」

ジャーク「ガテゾーンの言う通りだ、我らの目的は単に人間どもを絶望させるためにこの映画を作ったわけではない!
全ては…そう…円環の理の女神の力を手に入れるためだ!!」

光太郎、シャドームーン「「何だって!?」」

ジャーク「我らが宿敵仮面ライダーBLACKRXを倒すには今の我らの力では絶対に敵わん!
しかし…最強の魔法少女にして円環の理の象徴でもある鹿目まどかの力を手に入れればRXと互角の力を得られるのは間違いなかろう!」

シャドームーン(手に入れてようやく互角か…言ってて情けなくないのかこいつら…?)

ジャーク「さぁ行け!怪魔魔女ホムリリィ!!円環の理である鹿目まどかの力を手に入れるのだ!!」


『ア゛ァァァァァァァ!!』


劇場内から響き渡る怪魔魔女ホムリリィの雄叫び。
最強の怪人が生まれた事に満足気なクライシス幹部の前に光太郎が姿を現した!(ナレ:正宗一成)

光太郎「クライシス!貴様らの陰謀はすべて聞かせてもらったぞ!」

ジャーク「なっ…南光太郎!?何故貴様がここにいる!?」

ボスガン「そういえば妙に前の席が騒がしいと思っていたが…」

ゲドリアン「まさかお前たちだったとは…!」

ガテゾーン「フンッ、ようやくお出ましか光太郎!だが既に手遅れだぜ。」

マリバロン「ガテゾーンの言う通りよ。
既に我らが生み出した最強の怪魔魔女ホムリリィは目覚めてしまった。
そして事が起きているのは映画の世界…
アニメの世界に行く術を持たないお前はこの観客席から魔法少女たちの最期を見届けるしかないのよ!」

ジョー「そうだぜ兄貴、さすがに映画の世界なんてアクロバッターでだって行くのは無理だぜ…」

玲子「そうよ光太郎さん、ヒーローにだって出来ない事くらいあるのよ…」

確かにアクロバッターに次元を行き来出来る能力は無い。
しかしそんな事で諦める光太郎ではなかった!(ナレ:正宗一成)

光太郎「いいや俺は諦めない!みんなスクリーンをあれを見るんだ!」


『まどか、こんなところまで迎えに来てくれてありがとう。最後にお別れを言えなくてごめんね。』


スクリーンに映っていたのはまどかへの想いを胸に秘めたまま、魔女化したホムリリィの姿があった。
その姿は罪人のように手枷を付けられ、誰からも見放された哀れな魔女の姿があった(ナレ:正宗一成)

光太郎「あの子は…ほむらちゃんは…あんな姿になってもまどかちゃんの事を想っている!
そんな健気な子を観てこのまま劇場内でジッとしていろだなんて俺には出来ない!」

ジョー「兄貴…」

茂「けど映画の世界になんてどうやって行くんだよ?」

光太郎「大丈夫だ茂くん、方法はある!ライドロン!!」


((ブロロロロロロ!))


((ドオオオオオオン!))


観客D「ぎゃぁー!劇場内に変な車が入ってきた!?」

観客E「そういえば去年のまどマギ映画にもバイクが乱入してきたようなー!?」

シャドームーン(ライドロンだと…?そうかあれなら!)

ライドロンはアクロバッターと同じくRXの搭乗マシンである。
その性能は水陸両用で更には別次元への転移装置が組み込まれていた。(ナレ:正宗一成)

光太郎「俺はこれからライドロンでほむらちゃんを救いに行ってくる!みんなはここで待っていてくれ!」

ジャーク「おのれ南光太郎!ライドロンに乗り込むとは…
先ほどの劇場マナーの告知に劇場内でのマシンの使用は禁止と注意すべきであったわ…
とにかくこうなれば全員でライドロンを押さえつけるのだ!!」

四隊長「「ハハッ!」」

光太郎「俺の行く道は誰にも邪魔させんぞ!変身!!」

((ブロロロロロ!))

四隊長「「うぎゃぁぁぁぁ!?」」

ジャーク「えぇぃ!愚か者どもめ!まんまとRXを行かせおって…」

シャドームーン(ヤツめ…本当に映画の世界に行きおった…しかも自力で…)

光太郎は仮面ライダーBLACKRXに変身するとそのままライドロンに乗り込み、
クライシス幹部たちをライドロンで蹴散らしそのまま映画の世界へと向かって行った。

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