ユミル「お前、ダズ助ける気あるのか?」クリスタ「え?」(83)

※進撃のSSです





―――雪山


クリスタ「…」

ユミル「なんで私に助けを求めないんだ?ガキみたいな体のお前より私が運んだ方が効率的だと思うが。」

クリスタ「…」

ユミル「お前さぁ…」

ユミル「やっぱダズ助ける気ねぇだろ?」

クリスタ「…」

クリスタ(本当だ、思い付かなかった…)


ユミル「…お前、このまま死ぬつもりだったんだろ?なぁ?」

クリスタ(いやいや、ただ単にユミルに運んでもらうって方法が思い浮かばなかっただけなんだけど…)

ユミル「ダメだろ…クリスタは良い子なんだから。この男が助かるためにはどうすべきか…私に聞いたりする姿勢を一旦は見せとかないと…なぁ?」

クリスタ(え?待って、ちょっと待って)

ユミル「自分が文字通り死ぬほど良い人だと思われたいからって、人を巻き添えにして殺しちゃあ…そりゃ悪い子だろ?」

クリスタ(うわあ、どうしよう、勝手に話がどんどん進んでる…早く誤解を解かなきゃ)

クリスタ「違う…私は…そんなこと…」

ユミル「…」

クリスタ「私は…思い付かなか」

ユミル「お前だろ?家から追い出された妾の子ってのは?」

クリスタ「ちょっと静かにしてよ最後まで喋らせて!!!」

ユミル「そうか…やっぱりお前だったか」

クリスタ「」


ユミル「…たまたま耳にしただけだ…内地のとある教会で」

クリスタ(あぁ、これまた話が長くなるパターンやで!!)

ユミル「物騒な話だな。偉いとこの跡取りの位置にお前が」

クリスタ「それよりダズ!!早くダズ助けなきゃ!!」

ユミル「血は直系だが不貞の子に不相応だのでもめた挙げ句…」

クリスタ「聞いてよ!!!」


―――十分後


ユミル「偶然にも第2の人生を得ることが出来てな、私は生まれ変わった!!だがその際に…」

クリスタ「…」

ダズ(早く助けてよ)ジー

クリスタ(どうしよう…ただユミルに運んでもらうって方法が思い浮かばなかっただけでここまで長い話なるなんて…ダズが早く助けて欲しそうに見てるし)

ユミル「…何でその殺意が自分に向くんだよっ!!?」

クリスタ「ふぁい!!?」ビクッ


ユミル「…あの明かりを見ろ。この崖の下に丁度基地が見える」

クリスタ「あ、うん」

ユミル「ここからダズを下に落とす…運良く無事に落ちた先に人がいて気づけば…もしかしたら助かるかもな」

クリスタ「良かった、やっとダズ助ける話に戻った」

ユミル「こいつにゃもうそれしかねぇよ…」

クリスタ「でもユミル!それじゃ落ちて死ぬだけだよ!!」

ユミル「うるせぇ!」バッ

クリスタ「イタイッ!」

ユミル「私がやっとくから先行っとけ」ブンッ

ゴロゴロゴロゴロ

クリスタ「あ~れ~」


―――ダズは助かり、基地周辺にて


クリスタ「…あの崖から?」

クリスタ「ロープなんかなかったはず…あったとしてもあんな崖…」

ユミル「…」

クリスタ「どうやってあそこからダズを降ろしたの?」

ユミル「…」

クリスタ(…あ、今なら落ち着いてるし、ちゃんと話して誤解解いておこう)

クリスタ「そういえばユミル…あの雪山での事だけど、あれは」

ユミル「いいぞ、お前になら教えてやっても」

クリスタ「あ、ちょっと待って」

ユミル「ただし約束だ…」

クリスタ「…」

ユミル「私がその秘密を明かした時、お前は…元の名前を名乗って生きろ」

クリスタ(言いにくい空気になった)

―――数年後 ウトガルド城

巨人「…」バキッバキッ

クリスタ「あぁ…ナナバさんが…ゲルガーさんが…」

ユミル「…」

クリスタ「くっ!!」ブンッ

ユミル「やめろ、落ちるぞ!」

クリスタ「でも…」

ライナー・ベルトルト「…」

コニー「くそ、何かやる事はねぇのかよ!!……せめて、何か武器があれば…戦えるのにな」

クリスタ「…私も、戦いたい。そしたら、私も…一緒に戦って死ねるのに!!」

クリスタ(あ、今のはちょっと気合い入れすぎたかな)

ユミル「…」ジロッ

クリスタ(は、この視線は!?)

ユミル「お前…まだそんな事言ってんのか?」

クリスタ「ま、待って…ユミル…」

ユミル「彼等の死を利用するな。先輩方はお前の自殺の口実になるために死んだんじゃねぇぞ」

クリスタ「ち、違うの…今のは、違うの…ユミル…気合いを入れすぎただけで…」

ユミル「なぁ…こんな話忘れちまったかも知れないけど、雪山での訓練の時…」

クリスタ「覚えてる!よく覚えてるから!」

ユミル「あの時の約束を思い出してくれ…」

――回想へ

クリスタ「もう許してー!!」


コニー「何を騒いでんだよ」

――20分後、回想終了

ユミル「…わかったか、クリスタ」

クリスタ(話長いよ、陽が出てきちゃったよ)

コニー「最後に…陽を拝めるとはなぁ…」

ユミル「コニー、ナイフを貸してくれ」

コニー「…何に使うんだよ、それ」

ユミル「まぁ…そりゃ、これで戦うんだよ」

ライナー「ユミル…なにをするつもりだ?」

ユミル「さぁな…自分でもよくわからん」

クリスタ「…」

ユミル「…」

ユミル「クリスタ…お前の生き方に口出しする権利は私に無い。だからこれは…ただの私の願望なんだがな」

クリスタ「…」

ユミル「お前…胸張って生きろよ」

クリスタ「え…」

ユミル「…」ダッダッダッ!

クリスタ「ユミル?待って!!」

ユミル「…じゃあな、クリスタ」バッ

クリスタ「待ってユミル…私の、私の…」

クリスタ「私の話も聞いてえぇぇ!!」

ユミル「…っ!」ザシュッ


カアッ!!!



ユミル巨人「オオオォォォッ!!!」


クリスタ「………」

クリスタ「ユミル…」

コニー「嘘だろ…あいつまで、巨人に…」

ライナー・ベルトルト「あの巨人は…」

ベルトルト「あの時の」
ライナー「何だっけ?」

ベルトルト「…」

ライナー「なんだよ、睨むなよベルトルト」


ユミル巨人「オオオォォォッ!!」


ライナー「…おい、クリスタ。お前は知ってたのか?」

クリスタ「え?」

ライナー「ユミルが…巨人だって事」

クリスタ「知らなかった…今までずっと一緒にいたのに…」

コニー「…あいつは、どっちだ?人類の敵なのか?」

クリスタ「…」

クリスタ「ユミルは敵なんかじゃないよ」

コニー「えっ?」

クリスタ「ユミルは…話が長いし私の話聞いてくれないけど…本当は優しい普通の女の子なの」

クリスタ「私もユミルに加勢する!!」

コニー「は!?」


ユミル巨人「オオオォォォッ!!」


ライナー「…クリスタ。お前は知ってたのか?ユミルが巨人だって事…」

クリスタ「知らなかった…今までずっと一緒にいたのに」

コニー「あいつは…どっちなんだ?人類の敵なのか?」

クリスタ「…」

クリスタ「違うよ、コニー。ユミルは人類の敵なんかじゃない。」

コニー「え?」

クリスタ「ユミルは…話が長いし私の話を聞いてくれないけど。本当は優しい普通の女の子なの」

クリスタ「私もユミルに加勢する!!」

コニー「は!?」


クリスタ「ユミル!今行くから!」

コニー「やめろ!お前じゃ巨人に食われるだけだ!」

クリスタ「でも、ユミル1人じゃこんな数に勝てないよ、離して!」

コニー「いったん落ち着け!無防備に突っ込んだらまたユミルに説教されるぞ!?」

クリスタ「…くそっ!」ブンッ

コニー「石ころ投げたって意味ねぇよ!」

クリスタ「でも、ユミルが、ユミルが…」


ユミル巨人「…」


クリスタ「誰か、ユミルを助けてよ!」

ライナー「…」ザッ

ライナー「…俺が行こう」

コニー・クリスタ「ライナー!」

ライナー「実はな…お前たちに聞いて欲しい事がある」

ベルトルト「…ライナー?」



ライナー「俺が鎧の巨人で、こいつが超大型巨人って奴だ」


クリスタ「!?」
コニー「は!?」

ベルトルト「何を言ってるんだ!?」

ライナー「…すまんな、ベルトルト」

ライナー「俺は…壁を破壊する事を使命とする戦士だった」

クリスタ「…」
コニー「…」

ライナー「だが…今から俺は、壁を守る兵士となろう!!」ドンッ


ベルトルト「ライナー…君は…」

ライナー「…俺は、こいつらを見捨てる事はできん」

ベルトルト「…うん」

ライナー「…コニー、今まで黙っていてすまなかった」

コニー「…」

ライナー「そして…クリスタ、結婚しよ」

クリスタ「…え?」

ライナー「もし生きて帰って来れたら…返事を聞かせてくれ!」ダッダッ

コニー「ライナー!」

クリスタ「待って、ライナー!」

クリスタ「いきなり、結婚しよだなんて言われても…私、まだ15歳だよ!!」

ライナー「あぁ、結婚しよう、クリスタ!」バッ

クリスタ「いやだから、いきなり言われても困…」

ライナー「うおおぉぉぉっ!!」ザシュッ

コニー「ライナーー!!」

クリスタ「どうしてみんな私の言うこと最後まで聞いてくれないの!?」

カアッ!!!


鎧の巨人「オオオォォォッ!!」ズシーンッ


ユミル巨人「ギァヤアァァァッ!!」

鎧の巨人「オオオォォォッ!!」


コニー「本当に…鎧の巨人だったなんて…」

クリスタ「ユミル…ライナー…」

鎧の巨人「オオオォォォッ!!」ズガガガガガッ!!!

コニー「強え、タックルで一気に吹っ飛ばした!!」

クリスタ「これならいけるかも!」

ベルトルト「…」

ベルトルト「!」

コニー「どうした、ベルトルト?」

クリスタ「あ…」

獣の巨人「…」ズン ズン

コニー「獣野郎っ!」

ベルトルト「…大岩を僕らに投げようとしている」

クリスタ「どうしよう…あんなの投げられたら逃げれないよ!!」

獣の巨人「…」ブオンッ

ヒュウウウゥゥゥンッ

コニー「うわぁ!!くそっ…ここまでなのかよ!!?」

クリスタ「や、やだ…まだ………死にたくない…」

ベルトルト「…コニー、クリスタ…」ザッ

コニー・クリスタ「ベルトルト!」


ベルトルト「…ライナーの言った通り、僕は超大型巨人なんだ」

ベルトルト「僕があの大岩を止める!」

コニー「…」
クリスタ「…」

ベルトルト「…コニー、ずっと騙していて悪かった。でも、全てが嘘じゃない…本当に仲間だと思っていたよ」

コニー「ベルトルト…」

ベルトルト「そして…クリスタ。もし、僕が生きて帰って来れたなら…」

クリスタ「…」

ベルトルト「アニに僕の気持ちを伝えてくれ!」

クリスタ「え…?」

ベルトルト「行ってくる!」ダッダッ

クリスタ「待って!ベルトルト!!」


クリスタ「そ、そんな…そんなの…」

ベルトルト「アニィィィッ!!」バッ

クリスタ「自分で伝えろぉぉっ!!!」


カアッ!!


超大型巨人「グオオオォォッ!!!」
ズシーーンッ


コニー「…みんな、巨人だったなんて…全く知らなかったよ…」

クリスタ「…うっ、ううっ…」

クリスタ「もう、なんなの!みんな自分が言いたい事だけ言ってさぁ!わざとなの!?皆でわたしをからかってるの!?」

コニー「クリスタ…俺が愚痴聞いてやるから落ち着け…」

クリスタ「こ、コニー…」

クリスタ「神様っ!!」バッ

コニー「は!?」

超大型巨人「グオオオォォッ!!」ガシーーンッ

鎧の巨人「オオオォォッ!!」ダダダダダダッ

ユミル巨人「ギィヤアァァァッ!!」ビュンビュン


コニー「しかし凄い光景だな…まるで巨人大戦争だ」

獣の巨人「やっべ、勝てんわ逃げよ」

ユミル「待てえぇぇ!!」ビュンビュンビュンビュン

クリスタ「ユミル!一人で獣の巨人に挑む気!?」


ユミル巨人「ギィヤアァァァッ!」ガシッ

獣の巨人「ええい、鬱陶しい!!」

鎧の巨人(獣の巨人!)ダダダダダダッ

超大型巨人(ここでお前を仕留める!!)ズシーーンッ


クリスタ「ライナーとベルトルトも向かって行く!」

コニー「頑張れ、ファイトだぜ!!」

獣の巨人「俺を舐めるな!」ビシュシュシュインシュインギューン
クリスタ「早いっ!!」

コニー「こいつは強敵だぜ!!」

ユミル巨人「!!」


無知性巨人「ニタァ」ズシンズシン

クリスタ「あぁ、後ろから無知性巨人の集団が!」

コニー「こりゃ挟み撃ちって奴だぜ!!」

無知性巨人「ガブッ!!」

ユミル巨人「ギィヤアァァァッ!」

鎧の巨人「オオオォォ…」ヨロッ

超大型巨人「ウウウ…」グラッ

クリスタ「ユミル、ライナー、ベルトルト!!!」

コニー「まずいぜ、このままじゃ三人とも巨人の餌に!!」

クリスタ「何やってんのよ…あんたたち…」

クリスタ「死ぬな、こんなところで死ぬなっ!!」

ユミル「!」
ライナー「!」
ベルトルト「!」

クリスタ「何いい人ぶってんだよ!!そんなにかっこよく死にたいのか!!」

クリスタ「性根が腐りきってる癖に天国に行けるとでも思ってんのかよ!!あんたらは天国じゃなく耳鼻科に行けこのアホが!!」

クリスタ「自分の事ばっかじゃなくて…もっと周りに目を向けろーーー!!!」

ユミル「周りに…」ジロッ

ベルトルト「目を…」ジロッ

ライナー「え?」
ガシッ

ユミル「奴に近づけないなら、私とベルトルトで鎧の巨人を獣に投げつけるぞ!!」

ベルトルト「おお!!」

ライナー「なぜそうなる!?」

クリスタ「いいぞ、ユミル!!」

コニー「いいのか?」

ユミル巨人(ユミル)「行くぞ!!」

超大型巨人(ベルトルト)「応っ!!」

鎧の巨人(ライナー)「こうなりゃやけくそだ!やれぇ、ユミル!ベルトルト!」

ユミル「行けえぇぇぇっ!!」

ベルトルト「これが…人間の、友情…信頼…そして、愛の力だぁっ!!!」

鎧の巨人(ライナー)「ウオオォォォッ!!!」

ブオンッ



ギュウイイイィィィンッ!!!


獣の巨人「お、俺を上回る速度だと!?ヤバい、避けきれ…」

鎧の巨人(ライナー)「これが…俺達104期の何よりも強く固い絆の結晶だぁ!!」

ドゴオオォォォッ!!!

獣の巨人「ぐぅああぁぁぁっ!!!」


獣の巨人「くそ…俺が…やられるとは…」ドサッ

ユミル「…ここまでだな、獣の巨人」

コニー「やったな、お前ら!」ダダダッ

クリスタ「でも、まだ無知性巨人がたくさん残ってるよ!」ダダダッ

ライナー「いい、わざと殺さず残してるんだ」

クリスタ「え?」

ユミル「さて…教えて貰おうか。あの巨人どもを人間に戻す方法をな」

コニー「え?」

獣の巨人「…」

クリスタ「どういうこと?」

獣の巨人「くくく…あの無知性巨人は、ラガコ村の人間どもだよ」

コニー「は!?んなデタラメを…」

ユミル「…本当だ、コニー」

コニー「!!」

ライナー「…黙っててすまん」

ベルトルト「だから、トドメは刺してなかったんだ…」

コニー「てめぇ、ふざけんな!!早く皆を元に戻せ!」

クリスタ「そんな…酷い事をして許せない!」

獣の巨人「ふふ、俺にトドメを刺せば元に戻るよ」

クリスタ(あら、なんて都合のいい話なの)

獣の巨人「……トドメを刺せればの話だがな」ガシッ

ユミル「ぐあっ!?」

クリスタ「ユミル!!?」

獣の巨人「こいつは頂いて行くぞ!!」

ライナー「しまった、あいつ…やられたフリをしていたのか!!」

クリスタ「そんな…ユミル!!」

ユミル「くそっ、離せっ!!」

獣の巨人「ははははは、さらばだ若者達よ!!」バッバッ

ライナー「くそ、こんな時に巨人の力が限界になるなんて!」

ベルトルト「速くて追い付けない!」

コニー「待ちやがれぇっ!!」


クリスタ「待って…待ってよ、ユミル…まだ、話したいことあるから…」ダッダッ

クリスタ「まだ、私の本当の名前…教えて無いし、誤解を解けて無いでしょ!!」

獣の巨人「鬱陶しい、潰れちまえ」グオッ

クリスタ「あ…」

ユミル「ダメだ、逃げろクリスタ!!」

クリスタ「待ってよ…まだ…」

ギュイィィンッ


ザクッ!!


獣の巨人「!!?」

クリスタ「!!!」

ユミル「お前は…!!」

サシャ「神様に何さらす気じゃ不届き者があぁぁっ!!」ダンッ

クリスタ「サシャ!?」

コニー「お前…ずっと姿見なかったから心配してたんだぞ!!」

サシャ「クリスタ、コニー!ライナーにベルトルトも…後は私に任せてください!!」

獣の巨人「ふんっ!人間が一匹増えたくらいで調子に乗るな!!」ブンッ

サシャ「遅いっ!!」ギュンッ

クリスタ「速っ!!」

サシャ「まずはユミルを返して貰いましょう!!」ビシュッ ビシュッビシュッ

獣の巨人「ぬおぉ!?弓矢だと!?」

コニー「すげぇ、獣の巨人と渡り合ってやがる!」

ライナー「あいつ、あんなに強かったか?」

サシャ「さぁ、ユミルは返して貰いましたよ」バシュッ

ユミル「…すまねぇな…芋女」

獣の巨人「貴様…小娘の分際で。八つ裂きにしてくれるわ!」ギュンッ ギュンッ

コニー「獣の巨人も速い!!なんてスピードだ!?」

クリスタ「サシャ…勝てるの!?」

サシャ「…大丈夫ですよ。私は先日…ろくな装備も無い状態で巨人と戦っていました。そして、一度死ぬ手前まで追い詰められました。その時、私の中で目覚めたんです。狩人としての真の力が…」

クリスタ「…」
コニー「…」

サシャ「今の私には、奴の動きがよく見える」

獣の巨人「くくく…貴様は確かに強い。だが、お前ら人間には最大の弱点がある」

クリスタ「え?」

獣の巨人「アアアアアアアアアアアアアッ!!!」


無知性巨人×50「…」ズドドドドドドッ

コニー「うわっ…巨人が一斉にこっちに走ってきた!!」

クリスタ「このままじゃまた挟み撃ちって奴だ!!」

獣の巨人「ハハハ!あの巨人どもはそこの坊主の村の住人たちだ。殺せるか!?無視して俺に向かっても奴等に後ろから食われるだけだぞ!!」

サシャ「くっ…!」

コニー「外道が!!」

ライナー「…サシャ、コニー、クリスタ!!心配するな…俺が巨人になり、盾になる!!!」ザンッ

コニー「な!?」

クリスタ「やめてライナー!」

サシャ「無茶ですよ!!」

ベルトルト「そうだよ、待ってくれライナー!今の体力で巨人になっても死んでしまうだけだ!!」

ライナー「ふっ、己の信念を貫き…その末に果てるのならば本望!!!」ガリッ

カアッ!!

鎧の巨人「グオオォォォッ!!!」

ベルトルト「…ライナー…」

ユミル「…クリスタ」

クリスタ「!」

ユミル「私も囮になってやる!お前はサシャとコニーと一緒に…獣の巨人を倒せ!!」ガリッ


無知性巨人×50「…」ズドドドドドドッ

クリスタ「いやあぁぁ、ユミル、ライナーー!!」

サシャ「…クリスタ、行きましょう!彼等の意思を無駄にしては行けません!!」

サシャ「クリスタ、コニー…私の村から持って来た武器を使ってください!」シュダダダダッ

コニー「おぉ!みんなの怒りを思いしれ!」ダダダッ

クリスタ「1分で決着をつける!」ダダダッ

獣の巨人「馬鹿め、遅いわ!!」グオッ

クリスタ「きゃっ!?」ガシッ

コニー「クリスタが捕まった!!」

サシャ「離しなさい!」ジャキッ

獣の巨人「攻撃してもいいがこいつを盾にする!!」

サシャ「なんて卑怯な!!」

コニー「原作の雰囲気ぶち壊しだ!!」

クリスタ(な、なんで今日の私はこんなに運が無いの…)

ユミル「…クリスタっ!!」

ベルトルト「ユミル!!」

ユミル巨人「!」

ベルトルト「僕が代わりに囮になる!!君はクリスタを助けに行くんだ!!」

ユミル「…すまない、ベルトルさん!」


ユミル巨人「ギィヤアァァォッ!!!」ズドドドドドドッ

コニー「!!」

サシャ「ユミィル!!」

獣の巨人「近づくな、こいつを潰すぞ!!」

ユミル「…代わりに私を連れていけよ」

クリスタ「!!」

獣の巨人「なに?」

ユミル「私は大人しくあんたに捕まってやる。だからクリスタを離せ」

クリスタ「な!?ユミル!?」

獣の巨人「…ふん、それならいいだろう」

クリスタ「そんな…」

ユミル「ごめんな、クリスタ…」

クリスタ「何を言ってるの…そんなの許さない!!!」グググッ

獣の巨人「!」

クリスタ「うあぁぁぁっ!!!」ズシャッ ズシャッ

獣の巨人「グオッ!?」

サシャ「獣の指を斬って脱出した!?」

ユミル「クリスタ…」

クリスタ「違うよ、ユミル。私の名前はヒストリアって言うの」

ユミル「!」

コニー「クリスタ!」

サシャ「クリスタ!」

クリスタ「いや、だからヒストリアだって」

獣の巨人「貴様…」シュウゥゥ

サシャ「もう指が再生してる!!」

ヒストリア「ユミル、あなた言ってたでしょ。自分の為に生きたいって」

ヒストリア「もう、私達は人の為に生きるのはやめよう!これからは…自分の為に生きようよ!!」ジャキッ

ユミル巨人「…ギィヤアァァッ!!」

獣の巨人「全員揃って八つ裂き…いや、百裂きにしてくれるわ!!!」ズドドドドドドッ

ユミル巨人「グオオォォォッ!!」ズドドドドドドッ

ヒストリア「行くよ、ユミル…サシャ、コニー!!」

サシャ「はい、神様っ!!」

コニー「俺たち4人の友情パワーでぶちのめしてやるぜぇ!!!」

獣の巨人「グオオォォォッ!!」ブンッ

サシャ「遅いわ!!!」ギュンギュンギュン

サシャ「はああぁぁぁっ!!!」ズシャッ ズシャッ ズシャッ

獣の巨人「グオオォォォッ!!?」

コニー「立体機動装置つけてないのに何であんな動きが出来るんだ!?」

サシャ「気合いです!コニーでもできます!」

コニー「マジかよ!?うおぉぉぉっ!!!」ギュンギュン ズシャズシャッ

獣の巨人「グオオォォォッ!?」

コニー「できた!!!」

獣の巨人「グオオォォォッ!!」ブンッ

サシャ「遅いわ!!!」ギュンギュンギュン

サシャ「はああぁぁぁっ!!!」ズシャッ ズシャッ ズシャッ

獣の巨人「グオオォォォッ!!?」

コニー「立体機動装置つけてないのに何であんな動きが出来るんだ!?」

サシャ「気合いです!コニーでもできます!」

コニー「マジかよ!?うおぉぉぉっ!!!」ギュンギュン ズシャズシャッ

獣の巨人「グオオォォォッ!?」

コニー「できた!!!」

獣の巨人「何故だ…何故、俺がここまで追い詰められる」

コニー「へっ、お前みてぇな悪党にはわからねぇだろうな」

ヒストリア「これが人間の…いや、生命の力だよ!」

獣の巨人「!?」

サシャ「私たちは食べるために多くの生命を奪います…でも、それは生きる為であり日々食材に感謝している。しかし、あなたのやっている事はなんですか!?人間を巨人にさせ無益な殺生をさせるなど…ただの生命への冒涜だ!!」

ヒストリア「そんなあなたに、私達に勝つなど出来はしない!!」ジャキンッ

獣の巨人「ふざけおってからに!!巨人どもよ、何をしている!早く来い!!」

ライナー「無駄だ!」

ベルトルト「あの巨人達はもう来ないぞ!」

クリスタ「ライナー、ベルトルト!」

ベルトルト「僕の超大型巨人を硬化させ横に倒し壁のようにさせたからね。あの巨人達はあれ以上進めないよ」

ユミル「なるほど、考えたな」

ライナー「ていうか硬化できたんだなお前」

ベルトルト「気合いをいれたら出来たよ」

サシャ「これで全員揃った訳ですね!」

コニー「ああ、行くぜ、決着をつけるぞ!!」

ヒストリア「みんなで生きて帰ろう、絶対に!」

ユミル「ふっ…雪山の時や、さっきのウトガルドの時は死にたがってたのに…変わったな、ヒストリア!」

ヒストリア「え、いや、ユミル…だからね、あれは…」

ユミル「余所見すんな、前を見ろ!!」

ヒストリア「ひゃいっ!!」

ベルトルト「ライナー…やるんだな!?今、ここで!!」

ライナー「あぁ、勝負は今!!ここで決める!!」ガリッ

獣の巨人「このっ…裏切りもんがあああぁぁぁっ!!!」


ユミル「やるぞ、ヒストリア!」ズドドドドドドッ

ヒストリア「うん!ユミル…何だか不思議なんだけど。あなたといればどんな世界でも、怖くないや!!」バッ

ヒストリア「やあぁぁぁっ!!」ズシャッ

獣の巨人「グオオォォォッ!!!」

サシャ「ようし、ヒストリア様に続けえぇっ!!」

コニー「おお!」

鎧の巨人(ライナー)「クリスター!!!」ズドドドドドドッ

超大型巨人(ベルトルト)「アニイィィ!!!」ドシンドシンドシンドシン

獣の巨人「やっべ、勝てんわこれ」


ドドドドドドッ


エレン「みんなが心配で駆けつけてみたが…」

ミカサ「なにあれ」

アルミン「」

獣の巨人「」チーン

ヒストリア「これが人間の力よ、獣の巨人!」

コニー「思い知ったか! 」

獣の巨人「くくく、これで…全てが終わったと思うなよ」

サシャ「なぁんですって!?」

獣の巨人「どう足掻こうと貴様ら人類には滅亡の道しか残されていないのだ、フハハ、ハハハハハッ!!!」

ボシュウゥゥゥン…

サシャ「消えた…」

コニー「村のみんなが元に戻ってる!」ダダダッ

ユミル「…こいつの言ってた事は本当だ。まだ人類の戦いは何も終わってはいない」

ヒストリア「…」

ライナー「うっ…」ガクッ

ヒストリア「!!ライナー、どうしたの!?」

ベルトルト「ボロボロじゃないか…無理するからだ」

ライナー「あぁ…ちょっと無茶し過ぎたみたいだ…ぐっ」

ヒストリア「バカ!死んじゃったらどうするつもりだったの…もう」グスッ

ライナー「…」

ヒストリア「でも…生きてて良かった…」グスッ

ライナー(あれ、もしかしてこれいけるんじゃね?)

ライナー「なぁ…クリスタ、あの時、言った事だが…」

ヒストリア「え?」

ライナー「もう一度言おう。クリスタ…結婚しよ」

ヒストリア「ごめんそれは無理」

ライナー「」

ベルトルト「全く…何を言ってるんだライナーは。悪いね、クリスタ」

ライナー「」

ヒストリア「いいよ。まぁ、結婚しよって言われるのは別に嫌じゃないしむしろ気持ちは嬉しいけど…」

ライナー「なに!?じゃあ結婚してもいいって事か!?」

ヒストリア「だから無理だって、ごめんね」

ライナー「」

ベルトルト「それよりクリスタ…その…」モジモジ

ヒストリア「なに?」

ベルトルト「えっと…あ、アニに…僕の気持ちを…」

ヒストリア「…自分で伝えようね」

ベルトルト「頼むよ、恥ずかしいんだよ!いいじゃないか、君ならやってくれると信じているよ!」

ヒストリア「ごめん、わたし自分の為に生きるって決めたから」

ベルトルト「」

ヒストリア「ユミル、体は大丈夫!?」

ユミル「あぁ、なんとかな…だが凄く疲れた…喋るのもキツい」

ヒストリア「うん、無理はしないで…」

ユミル「…」

ヒストリア「…」

ヒストリア(あ、今がチャンスだ!)

ヒストリア「あのね…ユミル」

ユミル「…」

ヒストリア「あの…雪山の訓練の時のね…実は…」

ユミル「…」

ヒストリア「あれ、死のうと思った訳じゃないの…ただ、他の方法が思い浮かばなかっただけなの…」

ユミル「…」

ヒストリア「あとね、わたしが『一緒に戦って死ねるのに!!』って言ったのは…気合いを入れすぎただけなの…」

ユミル「…」

ヒストリア「…」

ユミル「…」フッ

ヒストリア「その笑顔はなに!?」

サシャ「さてさて、これで一件落着って訳ですね!」

コニー「あぁ…だが、まだ全てが終わった訳じゃないんだよな」

ユミル「私達の戦いはまだまだこれからだ」

ライナー「次の目的地は…俺達の故郷!」

ベルトルト「そこでまた1つの決着をつける!!」

ヒストリア「私達ならやれる、人類の未来を掴む事が出来る!行こう!!」

「オーーッ!!!」

―――そして、ヒストリア、ユミル、ライナー、ベルトルト、サシャ、コニーの六人は故郷へと向かった…彼等の戦いはまだまだ始まったばかりである。

エレン「おーい、お前らどこ行ってんだよー!!」

アルミン「ダメだみんな聞いてないよ。壁外に出ちゃったよ」

ミカサ「…健闘を祈る」

おしまい


故郷編へ続く?

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