勇者「二足の草鞋生活」 (10)
勇者「さて……町に着いたな」
魔法使い「これからどうする?」
僧侶「いつも通りですか?」
勇者「ああそうだな、いつも通り一旦解散で、情報とか集めながら3日程滞在しよう」
武闘家「分かった、それじゃあまた後で」
勇者「俺も一旦帰るか、移動魔法」ビュン
魔法使い「また実家に戻っていったのかな?」
僧侶「跡取りらしいですからね」
武闘家「魔王討伐の旅の合間に実家の家業を手伝うとは、勇者ってスゴいよね」
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勇者「ふぅ疲れた、両方こなすのも一苦労だよ」スタスタ
側近「あっお帰りなさい!今回は何日位こっちに居られますか?」
勇者「3日いや諸々考えて2日かな?」
側近「2日ですか?もう少しこっちにも顔を出して下さいよ、仕事が溜まってきてますよ」
勇者「そうは言ってもなぁ、まさか勇者をいきなり辞める訳にいかないんだよなぁ」
側近「そうですか?」
勇者「まあ何とかなるって」
側近「どうなっても知りませんよ?」
勇者「とりあえず仕事しよう、その為に帰ってきたんだし」
側近「そうですね、これが急ぎの物です」
勇者「うわっ……急ぎがこんなに、あーあ……二足の草鞋は辛いぜ」カリカリ
側近「それならこっち一本に絞っていただきたいですよ」
勇者「その内な」カリカリ
勇者「よっと……とりあえず急ぎは終わったか?」
側近「ですね、後は私が何とか出来そうです」
勇者「えっとうわ……丸1日かかったよ、ちょっと部屋で寝てくる」スタスタ
側近「ごゆっくりお休み下さい」
勇者「あーあ……やっぱり辞めときゃよかったかな?あの時に断っておけば」スタスタ
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勇者「ここが王都か……平和そうだな」
ザワザワ
勇者「ん?何だか賑やかだな、一体何の祭りだ?」
民「おやあんた強そうだね、やっぱり大会に参加しに来たのかい?」
勇者「大会?」
民「知らないのかい?今国で1番の強者を決める大会が開かれているんだよ、それであんたも参加者かと思ってね」
勇者「面白そうだな、それってまだ参加できるのか?」
民「今日が受付の最終日だよ」
勇者「よっし王都に来た記念に、ちょっくら優勝してやるか、ありがとな!」タタタッ
民「何でも優勝者には特別なって、行っちまったよ」
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勇者「おりゃっ」バシッ
戦士「くっ参った!」
審判「そこまで!勝者勇者!これにより国1番の強者となった!」
勇者「よっしゃあ!」
大臣「優勝者よ、国王様がお見えだ!」
勇者「ん?国王?」
王様「ふむ、お主が優勝者か……いい顔だ、ではここにお主をこの国の勇者と認め、魔王討伐の任を与える!」
勇者「おーお?え?勇者?魔王討伐?」
大臣「何じゃ知らんかったのか?」
勇者「飛び入り参加だったもんで」
大臣「ふむ……では説明してやろう、最近魔物の活動が活発になり、交易などが滞っておるのは知っているな?」
勇者「あーまあ一応」
大臣「このままにしていては、いずれ国は弱り魔物に滅ぼされてしまう」
王様「そこでこの大会を開いたのだ、1番強い者を選び勇者とし、魔物の親玉である魔王を討伐させ、魔物を元の地に追いやるのだ」
勇者「はあ……」
大臣「何か問題があるのか?勇者になるのはとても名誉な事なのだぞ」
勇者「いやその……俺実家を継がなきゃいけないから、勇者はちょっと」
王様「ならばこうしよう、勇者として魔王討伐の旅には出てもらうが、定期的に実家に連絡をとり、場合によっては帰って仕事をしても構わん」
大臣「なるほど、二足の草鞋と言うやつですな、多少は大変だろうが、それならば問題はあるまい?」
勇者「えっと……」チラッ
国民達「「「「……」」」」
勇者「……分かりました、魔王討伐の任お受けします」
国民達「「「「ワーワー」」」」
勇者「はぁ……」
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どうも1です。
携帯からスマフォに機種変しました、書き始めてその日にあんな事になるとは……とりあえず切りのいいところまで書き……書けたらいいな。
勇者「あの時に断っていればなぁ、会場の空気におされてつい受けちゃったもんなあ」ハァ
勇者「明日はまた向こうに戻らないとな、早く寝よ」
?????
勇者「んー朝か、今日もまた大変だな」フワァ
コンコン
側近『朝食の準備が出来ました』
勇者「ん……すぐに行くよ」
側近『分かりました』
勇者「よっと……こっちのご飯は久しぶりだな」スタスタ
母「あらおはよう、昨日はよく眠れたかしら?」
勇者「おはよう母さん、久しぶりの実家はやっぱり落ち着くよ」
母「そうよかったわ、……本当ならずっとこっちに居て欲しいけど」
勇者「そういう訳にいかないからなぁ、父さんの遺言だし」
母「そうね、男なら一度決めた事に責任を持て、何事も最後まで投げ出すな、男として恥ずべき事だけはしてはいけない」
勇者「空気におされたとはいえ、一度引き受けたからには……ね」
母「そうね……それでこそあの人の息子だわ」
勇者「さて……食べ終わったら行ってくるよ」
母「ええ……気をつけてね」
勇者「大丈夫だよ、怪我なんてしないさ」
母「それもそうね」フフッ
?????
勇者「さて……じゃあ行ってくるよ」
側近「はい、行ってらっしゃいませ、魔王様」
勇者「ん……移動魔法」ビュン
そ
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