斧乃木「あなたも僕と同じく元は人間だった、一緒だね君と僕」
翔太「そうだな、できれば怪異なんかにはなりたくなかったがな」
斧乃木「でも、あなたは怪異になったことで大分得をしたんじゃないかな?」
翔太「得…?」
斧乃木「そう得だよ、一度落とした命が怪異化することで蘇り生前の意識をちゃんと保ったまま現世に留まることが出来ている、しかも人間のままでは出来なかった力を有してね」
翔太「確かにな、一度死んだのに怪異になったことで蘇ったのは…まあ得といえば得なんだろうけどな…ただ怪異という人間とはべつの存在になったのだと思うと淋しくてな」
斧乃木「寂しいと思う気持ちは僕には分からないけどそこまで気に病み問題ではないんじゃないかな?考え方の問題だよ」
斧乃木「あなたは怪異にはなったけど生前の人間の頃の同じ容姿と意志を持っているから人間と同じ生活をする事ができる、そこにある特殊な力が加わったというだけ…と考えれば寂しさはなくならずとも楽にはなるんじゃないかな」
翔太「確かに見た目も中身も生前と同じといえば同じだな…人間関係も今まで通り普通に築けるわけだし」
斧乃木「あなたのような怪異の場合は生活の大半は人間がすることと一緒、ただ怪異というのは生まれながらに使命という責務を背負うからその点が人間とは違うところだね」
翔太「使命…か」
斧乃木「そう使命、あなたの場合は一日に一人以上の女の胸に触る事みたいだね」
翔太「どんな使命だ…」
斧乃木「言っておくけど使命を果たせない状態が長く続くと存在が薄れて終いには世界の意志に寄って抹消されるから気をつけて」
翔太「それを聞いたらさっきよりすげえ不安になっちまったよ…」
斧乃木「まあ、あなただったら上手くやれると僕は思うけどね、じゃあ僕はこれから仕事があるからこれで失礼させてもらうよ」
翔太「あ、ああありがとう斧乃木さん」
斧乃木「礼には及ばないよ、僕はキメ顔でそういった、アンリミテッドルールブック「離脱版」」
翔太「はぁ…女の胸を触るか…生前一度も触ったことないし女という生き物自体とそこまで話をしたこともないのに無茶だ…」
翔太「しかし、存在が消えてしまうのは嫌だから頑張って触るしかないんだけどな…」
翔太「考えてみりゃ、一日一回てかなりハードだよな…」
女子高生が目の前を通り過ぎる
翔太「うーん、女の胸を触るからにはやっぱり若い女の方がいいよな…」
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