千早「まぁ、新しいも何もプロデューサーが居たことはなかったのですが」

高木「そ、それはだねぇ如月くん、やむをえないというかその」

響「まぁまぁ！で、社長、その新しいプロデューサーは…」

高木「ああ、じゃあ早速…来てくれ！」

＜ｶﾞﾁｬ

Ｐ「………」

春香「（おお…なんだか…マッチョだ）」

美希「（…ゴリラ？顔は…なかなかだけどがっしりしすぎなの）」

真「（おお…スポーツできそうだなぁ…）」

雪歩「（ひいいいいいいいいいぃ！！）」

高木「えっと、彼…うん、まぁ新しく来たプロデューサーの」

亜美「はいはいはいはーい！！兄ちゃんは何歳？どこの人？前はなにやってたの？趣味は？特技は？女の子の趣味は！？」

やよい「亜美！まずプロデューサーの自己紹介が先だよ！」

亜美「うう、ごめんやよいっち…にいちゃんもごめんね？」

Ｐ「別に気にしてないわ♪」

「「「！？」」」

Ｐ「んっ～！！聞いてたとおり…かわいこちゃんばかりねぇ～、やるじゃない！たかちゃん！」

高木「ん？そうか！そうだろう！！あっはっは！！だから私のお尻を鷲掴みするのをやめてくれないかなＰ子ちゃん」

春香「Ｐ…子…ちゃん？」

高木「ああ、説明がまだだったね…この彼は」

Ｐ「たかちゃん」

高木「…彼女は、君たちの新しいプロデューサー、Ｐ子さんだ」

Ｐ「よーろーしーくー！！私のことはＰ子さんでも、Ｐ子ちゃんでも呼んで頂戴ね♪」

響「あ…は…はい」

真「雪歩！！大丈夫！？息して！！」

美希「…これは夢なの、美希はまだ夢のなか…Ｚｚｚｚｚ…」

千早「…もう４月１日は過ぎたはずですが」

Ｐ「んもぅ！！酷い子たちねぇ！！そんなに私が嫌！？」

亜美「いや、嫌っていうかその…」

やよい「お、おどろいちゃったかなーって…」

Ｐ「んふぅ、よく言われるわ～」

春香「…あ、あの失礼ですが…その、Ｐ子さんは…あの」

Ｐ「オカマよ？」

春香「やっぱりかー！！冗談だと思ったのになぁー！！」

雪歩「男で女でも男でも女ででも男あばばばばばばば」

真「雪歩…うぅ…」

Ｐ「…もう、だから言ったじゃないたかちゃん、最初から勝負服で行こうって」

高木「いやしかしだねぇ…」

Ｐ「…そうだ！ﾁｮｯﾄトイレ借りるわね！」

亜美「あ、その右が男子用で」

Ｐ「や～ね、ちょっとお化粧直しするだけよ♪それに私は…」

Ｐ「お・ん・な・よ（ハート」

亜美「～～～！！」ｿﾞﾜｿﾞﾜｯ

Ｐ「じゃ、ちょ～っと待っててね♪」

春香「………」

千早「あの、社長…本気ですか？」

高木「ん？ああもちろん本気だとも、私がティン…いやビクッ！！っと来たからねぇ…これは間違いないよ！」

響「なんだかいやな表現だぞ…」

貴音「…あの方は…男性なのでしょうか？女性なのでしょうか？」

高木「そうだねぇ…体は男、心は女…って感じだねぇ」

貴音「なるほど」

亜美「なるほどじゃないよ！？さすがの亜美もきゃぱしてぃ～越えちゃったよ！？」

やよい「でもでも！悪い人じゃなさそうかなーって！」

真「僕はその純粋さが時々怖いよやよい…どうみたってあれは…」

＜ｶﾞﾁｬ

Ｐ「お・ま・た・せ♪やっぱり私はこうじゃないとねぇ～♪」

「「「！？」」」

春香「（ドピンクの胸元…ってかおへそまで開いたノースリーブドレス…真っ赤な唇、どぎつい化粧…よくわからない宝石類…）」

みんな「（オカマだ、この人）」

Ｐ「んふっ！どう？綺麗？」

春香「あ、あのその…」

美希「…気持ち悪いの」

Ｐ「あらあら～、そう？」

美希「すっごい気持ち悪いの！！なんなのこれ！！なんなのなの！！」

高木「美希君！落ち着いて！」

美希「これが落ちついてられるかなの！！だっておかしいの！！」

美希「新しいプロデューサーが来るからって聞いてたから楽しみにしてたのに！！」

美希「来たのがこの気持ち悪いゲロゲロおばけなんてとんだサイナンなの！！」

Ｐ「酷いいいぐさねぇ～」

美希「酷いも何も事実なの！！だってみんなそう思うよね？ね？」

真「あ、いや…その…あはは」

響「…じ、自分も…その、うん」

Ｐ「…な・る・ほ・ど」

Ｐ「つまり、美希ちゃんはオカマの私が気持ち悪くてやってられないと」

美希「名前呼ばないで！気持ち悪い！」

春香「み、美希！言いすぎだって！」

美希「だって…だって…竜宮はあんなに楽しそうに…ｷﾗｷﾗしてるのに…こんなのってないの…」

春香「美希…」

高木「Ｐ、Ｐ子君…どうする…」

Ｐ「…そうね、なら勝負しましょうか？」

貴音「勝負？」

Ｐ「そうよ、一つ勝負をして、私が勝ったら、あなたたちはあきらめて私にプロデュースされる」

Ｐ「私が負けたら…そうね、全裸で三回回ってワン！って言ってここから立ち去るわ♪」

響「なにもせずに立ち去って欲しいぞ自分…」

高木「Ｐ子君！？そんなかってに」

Ｐ「黙って、女の子同士の勝負なの、男に出番は無いわ」

亜美「女の子同士？」

千早「…いいでしょう、その勝負…受けます」

Ｐ「いいわねぇ～、その挑戦的な目…そそるわぁ～」

千早「…勝負は、なにで行いますか」

Ｐ「あら振られちゃった♪…ふふ、そうねぇ…みんなアイドルなんだし…歌くらい歌えるわよね？」

やよい「もちろんですっ！毎日トレーニングしてますから！」

Ｐ「ふふっ、やよいちゃんは素直で可愛いわねぇ～♪食べちゃいたい♪」

やよい「はわっ！わ、わたしは食べてももやしさんより美味しく無いとおもいますけど…」

Ｐ「冗談よ♪勝負は歌、一本勝負でいいわ」

千早「本当に…いいんですか？」

Ｐ「ええ、お互いに歌いあって、負けたと感じたら負け、いい？」

真「…こっちは誰が歌えばいいですか？」

Ｐ「全員でいいわよ？」

千早「舐めてるんですかっ！！」

春香「お、落ち着いて千早ちゃん！！」

Ｐ「ふふっ、そんなに怒っちゃ声が枯れちゃうわよ？」

千早「くっ…わかりました、じゃあ私たちが先に歌います」

Ｐ「どうぞ～、じゃあ私は…あの辺で聞いてるわね？好きなタイミングでいいわよ～」

千早「…はい、じゃあみんな…集まって」

真「ど、どうしよう…なんだか大変なことに…」

美希「どうでもいいの、ちゃっちゃとやってちゃっちゃとあのゲロゲロお化けに帰ってもらうの」

貴音「美希…さきほどからすこし口が過ぎますよ」

響「でも…自分も…あの人は…怖いさー…」

やよい「ううぅ…空気がぴりぴりしてます…」

春香「ま、まぁ！！日ごろのレッスンの成果を見てもらうって感じで！」

亜美「歌はどうする？」

千早「…ここずっと練習をしてきた、 「The　world　is　all　one」で行きましょう」

美希「うん、美希もそれでいいの、ってか何でもあのげろげろには負けないと思うの」

春香「美希…」

美希「じゃあ、みんな位置につくの」

真「ゆ、雪歩は…」

美希「その辺に寝せとけばいいの」

春香「えっと…その、じゃあ…歌います、聞いてください」

春香「 The　world　is　all　one　！！」

～♪

「「「「空見上げ、手をつなごう、この空は輝いてるー」」」」

Ｐ「…へぇ、なるほどなるほど」

～♪

「「「「The world is all one !!　The world is all one !!　Unity mind!! いえーい！！」」」」

春香「はぁ…はぁ…ど、どうでしたか？」

美希「…さぁ、早く…帰るっ…のっ…」

Ｐ「………」

千早「……なにか言ったらどうです？」

Ｐ「…そうねぇ…」

真「け、結構自信あるけど…どうでしょう？」

Ｐ「…この歌じゃ、帰れないわねぇ～」

「「「！？」」」

美希「なっ！！なんでな」

千早「美希、待って。………理由を、聞かせてください」

Ｐ「わからない？」

千早「わかりません、今出来るパフォーマンスは十二分にだしたはずです」

Ｐ「…じゃあ、目に付いたところだけね♪」

Ｐ「春香ちゃん！」

春香「は、はい！！」

Ｐ「お・ん・て・い・ところどころ外れてるわよ？」

春香「あ、はい…すみません…」

Ｐ「真ちゃん？」

真「は、はい」

Ｐ「ちょっと走りすぎね～、もうちょっと押さえて押さえて」

真「あ、確かに…はい、気をつけます」

Ｐ「美希ちゃん、そんなに怒った顔じゃこわ～い歌に聞こえるわよ？」

美希「…かまわないの、ふんっ」

Ｐ「そして…千早ちゃん」

千早「はい」

Ｐ「歌は、上手かったわ♪」

千早「そうですか、ではなぜ」

Ｐ「でも、気持ちがまったく無いわ。ただあなたが、あなたの歌を、ぶつけてるだけ」

千早「！？」

Ｐ「そんな歌じゃ、誰の心にも届かないわよ♪歌いたいだけならカラオケでいいんじゃないかしら？」

高木「Ｐ子君！？」

Ｐ「あなたの歌はね…そうね、ただのオナニーよ、誰の心も動かさないわ」

千早「…っ！！」ﾀﾞｯ

春香「千早ちゃん！！」

響「ひ、酷いぞ！！そんなこと言う必要ないじゃないか！！」

Ｐ「そうね、無いかも知れないわね」

貴音「…なにかお考えがあってのことでしょうか？さもなくば…」

Ｐ「…私も、真剣に答えただけよ♪さって…次は私の番ね…うふっ」

春香「千早ちゃん！！待って！！」

千早「こないで！！いやっ！！」

春香「待って!!待ってよ！！ここ屋上だからっ！！危ないよっ！！」

千早「離してっ！！」

春香「千早ちゃんっ！！ってきゃ！！」ﾄﾞﾝｶﾞﾗｶﾞｯｼｬｰﾝ

千早「…だ、大丈夫！？春香！」

春香「いてて…えへへ、うん！私は大丈夫だよ？」

千早「………ごめんなさい、私、どうかしてたわ」

春香「ううん、いいよ…だって、あんなに…ね？」

千早「…あそこまで…私の…歌を否定されたのは…初めてだったわ」

千早「別に手なんて抜いてない、どこでだって、いつだって、本気でやれてる、やってる」

千早「…さっきの歌が…なにが自慰行為よ、心が動かないよ…」

春香「千早ちゃん…」

千早「一体何様のつもりよ！！あの人は！！」

春香「………あ」

～♪

千早「…これは、蒼い…鳥？」

春香「…レッスンルーム…からだよね？」

千早「…一体誰が」

＜泣くこと～ならたやすいけど～

春香「この声！！」

千早「…あの人…」

～♪

春香「…あれ、なんだろう…あはは、変だな…涙が…でてきちゃった…」

千早「……………へたくそね」

春香「…うん、あんまり上手くないね…あはは」

千早「…でも…上手く言葉にできないけど…」

春香「…私たちのこと、想って歌ってくれてる…気がする」

千早「………へたくそ…の癖…にっ…くっ…うっ…」

～♪

Ｐ「私の美声はどうだったかしら？」

響「…あんまり上手くなかったぞ」

Ｐ「そりゃそうよ、私は歌手でもアイドルでもないんだから♪」

貴音「ですが、なんといいますか…心に響きました」

Ｐ「その感受性、素敵ねぇ～…歌はね、聞いてくれてる人のことを想って歌うのよ♪」

Ｐ「そうすれば、ちょっとくらい下手だってちゃーんと心に届くのよ♪」

やよい「…う、うー！！すごいですー！！Ｐ子さん！感激しましたー！」

Ｐ「あらそう？嬉しいわぁ～」

真「…悔しいけど…実際にやられちゃなぁ～」

＜ｶﾞﾁｬ

千早「………」

Ｐ「聞いてくれたかしら？」

千早「…はい」

Ｐ「感想は？」

千早「…へたくそでした」

Ｐ「んもっ！わかってるわよっ！」

千早「…へたくそですから…私が、教えます」

千早「…だから、私の…プロデューサーになっても…かまいません」

Ｐ「…んふっ！なら決まりね！みんなはどうかしら？」

やよい「わ、私も！おねがいしまーす！！」

真美「ま、真美も…その、お願い…しようかな…あはは」

貴音「…私も、依存はありません」

響「…うん、これからよろしくな！プロデューサー！」

美希「…ありえないの……でも、千早さんが………、美希も、いいの…」

Ｐ「………了解よ、みんな！明日から…ううん、今からよろしくね♪」

高木「…ふぅ…何とか上手くいったか…あはは、一時はどうなることかと…」

雪歩「…ふぁっ…あれ？ここは…どこ？」

Ｐ「おはよう、雪歩ちゃん♪」

雪歩「あ、はぃ………きゅぅん」

…１ヶ月後

Ｐ「…ってなことが実はあったのよ」

律子「なるほど…だから私たちが始めてあったとき、みんなが妙に打ち解けてたんですね」

Ｐ「んふっそ・う・ゆ・う・こ・と♪」

律子「私も最初は冗談かと思ったんですけどね」

Ｐ「あら酷い、こんな美女プロデューサー捕まえといて」

伊織「だーれが美女よ！この変態っ！」

Ｐ「あら伊織ちゃん、こんにちは」

伊織「こんにちは、じゃないわよ！！せめて事務所に居るときくらいまともな姿でいなさいって言ったでしょ！！」

Ｐ「まともじゃない？ねぇ？」

亜美「あ、あははー、亜美…ちょっとまだ子供だからわかんない…あ、あずさおねえちゃんならわかるよね！？」

あずさ「えぇ！？…あ、あの…なんでプロデューサーさんは…その、水着…なんでしょうか？」

Ｐ「夏だし、暑いじゃない？」

伊織「だからってなんでビキニなのよ！！乳隠してんじゃないわよ！！」

Ｐ「あら伊織ちゃん、見たいの？案外…だ・い・た・ん・ね♪」

伊織「キィィィィ！！見たいわけないでしょ！！」

Ｐ「あらそう？この豊満なセクチーボディ…堪らなくない？」

亜美「まぁ…筋肉は確かにムキムキだよね…うん」

あずさ「あ、あらあら～…そういわれてば確かに…いい体で」

伊織「なに感化されてんのよ！！馬鹿じゃない！？」

律子「伊織もそろそろなれればいいのに」

伊織「私は逆に何で律子が平然としているのか意味がわからないわ…」

律子「世の中には、こういう性癖の人もいるってことよ」

Ｐ「あら、律子ちゃんやさしいっ！！私感激っ！！」

律子「だからって近づかないでくださいあつぐるしいです化粧濃いです香水付けすぎです」

Ｐ「いい、匂いでしょ？今日はバラの匂いで…」

伊織「…こんなんがプロデューサーなんて…世も末ね」

春香「あはは、でも結構仕事はすごいんだよ？」

伊織「あら、居たの」

春香「酷い！」

伊織「まったく気が付かなかったわ」

春香「うう…存在感ないかな…ハッルカーン！しちゃうぞ！えへ！」

伊織「それで？こいつの仕事振りって言うのは？」

春香「うんうん、この前の収録のときにね…」


スタイリスト『はい、これで完璧です！』

やよい『うっうー！ありがとうございまーす！』

Ｐ『…まちなさい、やよいちゃん、髪型はこうで…こうのほうが…ほら』

スタイリスト『…っ！？この角度からだと…私がセットした髪より…っく…負けた…』


春香「とか」

伊織「それ邪魔してるだけじゃない」

貴音「おそば…」

貴音「ころっけ…」

貴音「からあげくん…」

貴音「ぉゅ…」

貴音「ぴの…」

貴音「はみがき…」