サシャ「ウェヒヒ……お肉美味しいなぁ……ムニャムニャ……」
クリスタ「……」
ユミル「……イライラ」
サシャ「……ムニャムニャ……ああぁ……見渡す限り肉の海……これ全部食べていいんですか……ムニャムニャ……」
アニ「……イライラ」
ミカサ「……」
サシャ「ムニャムニャ……ウェヒヒ……もう、いくら私でもそんなに食べられませんよぉ……ムニャムニャ……
あ、下げなくていいです。全部私が食べますから(キリッムニャ)」
ユミル「……(ムクリ)」
クリスタ「!」
ユミル「……おい芋女、寝言うるせぇ(ペシッ)」
アニ「!」
サシャ「ムニャ!? ……折角人が幸せに食べてる時にいきなり痛いれすぅ……ムニャムニャ……」
ユミル「だいたいお前の寝言の内容な、なんだよアレ? なんだ『肉の海』って? どういう状況の夢見てんだ?
さっきの『(キリッムニャ)』ってなんだよ? 寝言もさることながら内容が気になって眠れねぇよ(ペシンペシン)」
ミカサ「……」
サシャ「ムニャァ……もう……痛いれすよぉ……私が何したっていうんれすか……ムニャムニャ……」
ユミル「寝言してんだよ(ベチン)」
クリスタ「!」
サシャ「ムニャァァァ……なんですかもう……あなた人をなんだと思ってるんれすかぁ……ムニャムニャ……」
ユミル「芋女だと思ってるしお前にさもありなんな寝言だと思ってるよ(ベチベチン)」
サシャ「もぉぉ……怒りましたよぉ……ムニャムニャ……そんなに理不尽に人を叩く人には……ムニャムニャ……
もうお肉あげませんからね! ……ムニャムニャ」
ユミル「(イラッ)」
アニ「……」
ユミル「……アホらし(スタスタ)」
サシャ「ムニャムニャ……そんな目したってダメですよぉ……もう怒っちゃったんですからぁ……ムニャムニャ……
あぁもうそんな涙目の上目遣いで謝ったって挽肉の一粒もあげませんからね! ……ムニャムニャ……」
ユミル「……もう寝る(ドサッ)」
クリスタ「(ユミル……)」
サシャ「ムニャムニャ……うぐ……?! は、ハチミツ瓶片手に肉を要求したってダメですからね……ムニャムニャ……だ、誰が物欲しそうな目ですか……ムニャムニャ……」
ミカサ「……」
サシャ「……はぐぅ……そ、そんな、目の前で瓶に指を突っ込んれペロペロするらんて卑怯なりぃ……ぐぬぬ……
わ、わかりまひた、さっきのことは特別に許してあげますからそれペロペロさせれください……ムニャムニャ……」
ミカサ「……(ムクリ)」
クリスタ「!」
ミカサ「……サシャ・ブラウス訓練兵、貴様訓練中に何を食べている?(ボソボソ)」
アニ「!」
ユミル「!」
サシャ「ムニャ! ……き……教官……こ、これはただのビタミン剤じゃ……ムニャムニャ……」
クリスタ「(サシャうそをつけっ)」
ミカサ「……ほほう、そんなものを訓練中にペロペロするとは、貴様よほど余力があるとみえるな。
大人しく口を閉じて寝るか飯抜きの上に死ぬまで走るか、選ばせてやろう(ボソボソ)」
クリスタ「(さすがミカサ! やり方が上手い!)」
サシャ「ム……ニャァ……う……か、かくなる上は……ムニャムニャ……」
ミカサ「!?」
アニ「!」
サシャ「ムニャムニャ……どうです教官? このモナカ、見事な金色に輝いてますでしょう? ……ムニャムニャ……」
アニ「(こ、こいつ……!)」
ユミル「(教官を買収しにかかりやがった……夢の中で!)」
ミカサ「 」
サシャ「ムッニャッニャッニャッニャッ……ほ~れモナカのチラリズム、チラリズムれすぞ~……ムニャムニャ」
アニ「(ミカサが絶句している……)」
クリスタ「(は、初めて見た……完全に呆気にとられた表情のミカサ……!)」
ミカサ「……ば、馬鹿にするなサシャ・ブラウス。そんなもので私を買収しようなどとは……(ボソボソ)」
サシャ「ムムムニャ……! れ、れもほら教官……皮一杯にアンコが詰まってれ美味しいれすよぉ……ムニャムニャ……」
ユミル「(モナカってマジでモナカか!)」
アニ「(普通こういう時のモナカって金貨とかじゃないのか……!?)」
ミカサ「 」
サシャ「ムニャフフフ……二の句も告げませんよれぇ……教官も意地を張らずにこの味覚の絶佳に溺れてしまえばいいのです……ムニャムニャ……
……おかわりですか……まだまだありまふから……お主も悪よのう……ヘッヘッヘッムニャ……」
ミカサ「……(ガクッ)」
クリスタ「(み、ミカサが……ま、負けた……?!)」
ミカサ「……(スタスタ、バサッ)」
サシャ「ムニャムニャ……ホラホラ……きめ細やかなこしあんの口当たりにモノも言えらいでしょう……
しかし教官も汚れた奴よのぉ……ムニャッフフフフフ……」
クリスタ「(ミカサまで破るなんて……なんて恐ろしいの、レム睡眠状態のサシャ……!)」
アニ「……(ムクリ)」
ユミル「!?」
ミカサ「(アニ……!?)」
サシャ「……ムニャムニャ……お茶淹れますか? 何と言ってもモナカには緑茶でしょ? ……ムニャムニャ……」
アニ「……ねぇ、聞こえる? アニだけど(ボソボソ)」
ミカサ「!」
クリスタ「!」
サシャ「ムニャ……なんだアニですか……ここで巨人化するのはよしてくださいよ……ムニャムニャ……」
アニ「ばばばばば馬鹿なこと言わないでよ! 誰が巨人だよ……!(アセアセボソボソ)」
ミカサ「?」
アニ「とっ、とにかく! ……ほうら、ここに肉厚ステーキがある(ボソボソ)」
サシャ「ムニャムニャ……むむ……確かに、鉄板の上に美味しそうな肉が……」
アニ「そうさ、おいしそうでしょ?(ボソボソ)」
サシャ「ムニャ……ですがその割には脂の弾ける音がしませんね……ムニャムニャ……」
アニ「じっ、ジュワアアアアア……ジュワアアアアアア……(ボソボソ)」
クリスタ「(アニ……!? 擬音まで……!)」
ユミル「(くくく……いいものが見れた……! ヤベェ腹筋がヤベェ件)」
ミカサ「(雌狐、意外にノリがいい……)」
サシャ「ムニャ……? 沈黙していた肉から突然美味しそうな音が……ムニャムニャ……」
アニ「と、とにかくだ……今、私はお腹が減ってない。食べたければサシャにあげるけど(ボソボソ)」
サシャ「ムニャ!?」
アニ「ただし条件がある。……これだけ食ったら、後はもう何も喋らず大人しく寝るんだ(ボソボソ)」
サシャ「ムニャムニャ……それはまぁ別に構わないですけど……ムニャムニャ……」
ミカサ「(ほほう)」
クリスタ「(敢えて食べさせて沈黙させる作戦ね……悪くないかも)」
アニ「どうだ? 悪い取引じゃないだろ?(ボソボソ)」
サシャ「ムニャムニャ……確かに……。大人しく寝たら肉を食べさせていただけるんですね?(棒読みムニャ)」
アニ「? ……まぁ、そういうことだよ(ボソボソ)」
ユミル「(あの芋女本当は寝てるフリしてるだけじゃないのか……?)」
ミカサ「(良好。サシャが乗ってきた)」
アニ「さあどうする? ジュワァァァァァァ……ほら、鉄板の上で肉汁が弾けていい匂いするだろ?(ボソボソ)」
クリスタ「(擬音もつけるんだ……)」
サシャ「フームニャ……」
サシャ「ムニャ……せっかくですけど、遠慮しておきます……ムニャムニャ……」
アニ「!?」
ミカサ「(!?)」
クリスタ「(!?)」
ユミル「(!?)」
アニ「ど……どうしてだよサシャ? ジュワァァァァァァパチパチパチ……ほら、こんなに美味しそうなのに(ボソボソ)」
クリスタ「(だから擬音はもういいって)」
サシャ「ムニャア……だってお肉はさっきお腹いっぱい食べましたからね……ムニャムニャ……
お肉ばっかり食べてると胃もたれしますし……ムニャムニャ……」
ユミル「(胃もたれとかどの口が言うんだ……!)」
ミカサ「(意外にグルメ……)」
サシャ「ムニャムニャ……どうせならお肉の口直しになるようなものが欲しいですね……ムニャムニャ……」
アニ「っく!? ……な、ならほら、ここに塩キャベツがある(ボソボソ)」
ミカサ「(あの雌狐、肉の次に塩キャベツなんてなかなか通なセンスしてる……)」
サシャ「ムニャア……塩キャベツは好きですけど、それなんか美味しそうじゃない……萎びてるんじゃないですかねぇ……ムニャムニャ……」
アニ「ざ、ザクッザクッ! ……ほ、ほら、産地直送、栄養満点、新鮮だから歯ごたえもパリッパリだよ!(ボソボソ)」
クリスタ「(もう八百屋さんみたいになってるよ……)」
サシャ「ムニャムニャ……うーん……塩キャベツもいいですけど、やっぱどうせならシャーベットとか欲しいですね……柚子の……ムニャムニャ……」
ユミル「(さらっと味の指定までしてくんじゃねぇ!)」
アニ「! ……ほ、ほら、それもちゃんとあるって! 用意がいいだろ!?(ボソボソ)」
サシャ「ムニャムニャ……やっぱりこれもあんまり美味しそうに見えらいな……」
アニ「……! ……っく、アイスの擬音って何だ? シャリシャリ……? ……駄目だこれじゃ私がシャーベット食べてることになる……!
キンキン……? ヒエヒエ……? ……駄目だ思いつかない……!(ブツブツ)」
ミカサ「(擬音も限界か……)」
サシャ「ムニャ……やっぱりせっかくれすけど……遠慮しておきます。お節介れすけどそのシャーベット腐ってるんじゃないれすか……ムニャムニャ……」
アニ「 」
サシャ「あんまり甘いもの食べると誰かさんみたいに太りますしね……ムニャムニャ……」
クリスタ「(オイ誰だその『誰かさん』って)」
サシャ「ムニャムニャ……あ、店員さん。杏仁豆腐ひとつ……。……ンフフ、プルップルじゃないれすかぁ……フヘヘ……モグモグムニャムニャ……」
ミカサ「(シャーベットは食べなかったくせに杏仁豆腐か……雌狐じゃなくてもこれはムカつく……)」
クリスタ「(アニ……あんなに食い下がったのに……)」
ユミル「(あの芋女起きたら絶対ぶっ飛ばす)」
アニ「……スッ」
ミカサ「(!)」
アニ「……(ガチャ、バタム)」
クリスタ「(……)」
……ンフフ……クリスタケッコンシヨ……ン!? ……ダ、ダレダ!? ……ナンダ、アニジャネェカ。ドウシタ? マサカエレンニヨバイカ?
アァ? ……ナ、ナンノマネダ! オイバカヤメロ! ハナセヨヤブケチャウダロウガ! ……ア、イヤ! ヤメテ! ソレイジョウイケナイ! ……ア゛ァ゛ーッ゛!
ユミル「……」
クリスタ「……」
ミカサ「……」
ダカラボクハベルベルトデモナケレバベルセルクデモナイトナンドイワセレバ……アルレルト? ソリャアルミンダロ! ……ハッ!? ……ヨカッタユメカ。……ン? ……ウワアアアア!? ラ、ライナーガシンデル!!
……ア、アニ!? マ、マサカエレンニヨバイシニキタノ……? アッ……ソ、ソウダ、チョウドイイ、ライナーガタイヘンナンダ! キミモテツダッテクレ! ……エ、ア、アニ? ナンデコブシガチマミレナノ?
ミカサ「ガリガリガリガリ……(エレンに夜這い……! あの雌狐やっぱいつか削ぐ……!)」
クリスタ「(特に理由のない暴力がライナーとベルトルトを襲う……)」
……アッ!? ナ、ナニスルンダアニ! ヤ、ヤメテヨ! イジメナイデヨボクハイイベルトルトナンダヨ! ……アッ、ダメ、ニンゲンノウデハソッチニハマガラナインダ! ……アッ、ヤ、ヤメテ! ……ウギャアァァァ!!
ガチャッ、バタン……
キュッ……ジャアアアバシャバシャバシャバシャ……キュッ、スタスタ……ガチャ、バタン
アニ「……(スタスタ、バサッ)」
クリスタ「(今の水音……返り血を洗ってから寝る冷静さが却って怖い……)」
クリスタ「(……)」
ユミル「(……)」
ミカサ「(……)」
アニ「(……)」
サシャ「ムニャムニャ……ウェヘヘ……杏仁豆腐からのプリンアラモードなんてなんて幸せなコンボなんれしょう……
甘いモノは別腹れすよね……ムニャムニャ……」
ミカサ「……ゴホン」
クリスタ「(ビクッ)」
ユミル「……クスン」
クリスタ「(え、えぇ……? 私が次行けって……?)」
アニ「……パキッ」
クリスタ「(今パキって……! 絶対指の骨鳴らした音だよ……!)」
サシャ「ウェヘヘヘ……さすがにたべすぎましたかれ……なんだかお腹がおもいれす……
なんか空気も重いような……ムニャムニャ……」
クリスタ「(オイお前ホントに寝てんのか?)」
クリスタ「……(ガバッ)」
ユミル「(!)」
アニ「(!)」
ミカサ「(!)」
サシャ「ウヒヒヒ……このプリンアラモードの濃厚な甘みはたまりませんらぁ……ムニャムニャ……」
クリスタ「……サシャ、プリンもいいけど、お肉食べた後はガム噛まなきゃね?(ボソボソ)」
サシャ「ムニャムニャ……ふぁい……」
ミカサ「(!)」
アニ「(!)」
ユミル「(!)」
クリスタ「ガム噛んだら寝よっか?(ボソボソ)」
サシャ「ふぁい」
クリスタ「よしっ、よしっ……!(グッ)」
ユミル「(さすが天使……)」
ミカサ「(まさに女神……)」
アニ「(なんで私はダメでクリスタならいいんだ……!?)」
サシャ「ムニャムニャ……やっぱ焼肉食べた後はガムですよね……。あむ、クッチャクッチャムニャムニャ……」
クリスタ「!?」
ミカサ「(あ……!)」
サシャ「クッチャクッチャムニャムニャ……クッチャクッチャムニャムニャ……」
ユミル「(こ、こいつ……!)」
アニ「(ガムはクッチャクッチャ音を立てて噛むアメリカンスタイル……!)」
サシャ「クッチャクッチャムニャムニャ……」
クリスタ「あ、あの、サシャ……?(ボソボソ)」
サシャ「クッチャクッチャムニャムニャ……わかっれますよぅ……ガムはぁ……ちゃんと口の中で形がなくなるまで
噛みますから……クッチャクッチャクッチャクッチャ……」
クリスタ「 」
アニ「(どんだけ噛むんだ!)」
ユミル「(お前のガムに対する概念どうなってんだよ!)」
ミカサ「(絶対体に悪い……)」
サシャ「クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ(ry」
クリスタ「……」
ミカサ「(ムクリ)」
アニ「(ムクリ)」
ユミル「(ムクリ)」
サシャ「クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ(ry」
クリスタ「……。……皆」
アニ「……あぁ、いい加減堪忍袋の緒が切れたよ」
ユミル「こいつ……一人だけ幸せそうな寝顔で寝やがって……」
ミカサ「……こうなったらサシャにも不幸になってもらう……」
クリスタ「えぇ……!?」
ユミル「まずは私からやる」
サシャ「クッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャクッチャ(ry」
ユミル「……おい芋女、大飢饉だってよ(ボソボソ)」
サシャ「ムニャ!?」
ユミル「しかもお前が備蓄を食い荒らしたせいで、もう兵舎内にはアク抜き用の重曹しかない。
さっきの肉や杏仁豆腐は私たちの最期の備蓄だったんだ……(ボソボソ)」
サシャ「あ、ああ……ご、ごめんらさぁい……ムニャムニャガクガク……!」
ユミル「謝らなくていいよ。もうどうせ皆飢え死にしちまって、もう生き残りはお前と私だけなんだから……
……さて本題だが、どっちが先に死ぬ?」
サシャ「え、ゆ、ユミル? 目が怖いれすよ……?(ガクガクガクガク)」
クリスタ「(凄い、一気に真っ青になった……)」
ミカサ「(効果覿面すぎる……)」
アニ「(サシャの顔中の穴という穴から液体が……)」
ユミル「つまり、どっちが相手の肉を食うか、ってことになるんだが、私は正直腹が減って死にそうだ。
はっきり言おうか? 私はお前が欲しい、お前を食べてしまいたい……(ボソボソ)」
サシャ「うぅう……うぅうぅう……あぁあぁあああぁぁぁ……や、やめてぇ…………(ガクガクムニャムニャ)」
アニ「(今の発言なんかエロい……)」
クリスタ「(『お前を食べてしまいたい』とか言われてみたい……)」
ミカサ「(私もエレンを食べてしまいたい……)」
ユミル「だってお前、ひとりだけたらふく食ってたし、柔らかそうだし、食ったら凄く美味そうだしな……(ボソボソ)」
サシャ「う゛う゛う゛う゛ぅ゛……あああ、や、やめれくらさい……!(ガクガクムニャムニャ)」
ユミル「……言ってるうちにますます美味そうになってきたな……よし、もうお前を食っちまおう……。
ほらほら、まずはどこから食ってほしい? 胸か? 尻か? それとも頭から一口……?(ボソボソ)」
サシャ「う゛う゛う゛う゛―――! や、やめでくだらい……! いや、い゛や゛ぁぁぁぁあ!(ジタバタ)」
ユミル「それじゃあ頂きます……あーん……(ボソボソ)」
サシャ「う゛あ゛……う゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛――――!!(バタバタ)」
アニ「待てよユミル(サッ)」
ユミル「な、アニ! これからって時に……!」
アニ「一度で不幸にはさせないよ。今度は私の番だ」
ユミル「! ……くっ、そうだったな」
アニ「……サシャ、冗談だ。いくらなんでも人の肉は食べないよ(ボソボソ)」
サシャ「え……? ……う、ううう、いぐらなんでもひどいれすぅ……からかうのはよしでくださいよぉ……! ムニャムニャ……」
ミカサ「(実際飢饉になったらまずサシャからそういうことをすると思うし、確かに冗談)」
アニ「大飢饉ってのも冗談だよ。今年は天候がいいからむしろ食べ物はたくさんある。ホラ、肉だよ……(ボソボソ)」
サシャ「あ、お、お肉……ウェヒヒヒムニャムニャ……」
アニ「そうだ。肉汁もたっぷりだね。……ジュワアアアアアパチパチ……ほら、凄くいい音がするだろ?(ボソボソ)」
クリスタ「(また擬音!?)」
ミカサ「(雌狐……か、可愛い……////)」
ユミル「くっ……(プルプル)」
サシャ「ウェヒ、ヒェヒヒヒ……ジュルリ、れ、れは遠慮無く……」
アニ「頂きます……あむ、パクリ(ボソボソ)」
サシャ「ムニャ!?」
ミカサ「(雌狐……『あむ、パクッ』って……////)」
クリスタ「(アニって意外に保母さんとか向いてるんじゃないかな……////)」
ユミル「くっ……! ぶっ……!(プルプル)」
アニ「何? サシャにあげるなんて一言も言ってないんだけど?(ボソボソ)」
サシャ「ムニャアァァァ……! ……そ、そうれすよね……ムニャムニャ……」
アニ「……ふう、ごちそうさま。やっぱり肉の次は塩キャベツだね(ボソボソ)」
サシャ「し……塩キャベツ……!? ウェヒヒヒヒ……ムニャムニャ……」
クリスタ「(また塩キャベツ……)」
ミカサ「(そんなに根に持ってるのか……)」
ユミル「(執念深いな……)」
アニ「産地直送、有機栽培だから栄養満点、歯ごたえもバッチリのこのキャベツにタレを掛けて……(ボソボソ)」
サシャ「ジュ、ジュルリ……ウェヒヒ……ムニャムニャ……そ、それれは私も……」
アニ「私がいただく。あむ、パクッ。シャキシャキパリパリ……(ボソボソ)」
サシャ「ムニャ!?」
アニ「あれ? さっきシャーベットの方がいいって言ってたよね?(ボソボソ)」
サシャ「ぐぬぬぅ……っふ……うう……た、たしかにそうれすけど……れ、れもキャベツのほんの一枚くらい……(プルプル)」
アニ「何? よく聞こえない。もう一回言って(ボソボソ)」
サシャ「う……なんれもないれすよぉ……アニのいじわるぅ……ムニャムニャ……(プルプル)」
クリスタ「(なるほど、お預け作戦だね……)」
ミカサ「(サシャが涙目になって震えている……)」
ユミル「(なるほどこの手もあったか……)」
アニ「そんな顔するなよ……ほら、アンタの好きな柚子のシャーベットもある……(ボソボソ)」
サシャ「しゃ、シャーベット……! ウェヒヒヒヒ……ジュルリ……」
サシャ「あ、あの……アニぃ……こ、これは……ムニャムニャ……」
アニ「そんな物欲しそうな顔するなよ。心配しなくてもこれはアンタのだよ……(ボソボソ)」
サシャ「え、そ、そうれすか……ウェヒヒヒヒ……ジュルリ、れ、れは遠慮らく……あー」
アニ「……おおっと手が滑ったぁ! ガシャン! パリィン!(ボソボソ)」
サシャ「ムニャアアアアア!?」
アニ「……あぁメンゴメンゴ、手が滑ってキンキンに冷えたシャリシャリのシャーベットをドブに落としちゃった(ボソボソ)」
サシャ「あ、ああぁあ……あぁぁ……(ブルブル)」
アニ「そんな顔すんなよ。もしかして腐ってたかもしれないじゃん? ……さぁーて私はプリンアラモードでも食べようかな~(ボソボソ)」
サシャ「あ、アニぃ……わ、わざとれすね……わざと……う……ぐ……(ジワァ)」
アニ「あープリンアラモードおいしー。まったりとしてて濃厚だなぁ~(ボソボソ)」
サシャ「う……ひっぐ……うわああぁぁぁあぁん……(グシグシ)」
アニ「あープリンおいしー、残念だなぁーサシャはシャーベット食べられなくてさぁ~(ボソボソ)」
サシャ「うっぐ、ひっぐ……アニは鬼れす……ムニャムニャ……アニじゃなくれぇ……鬼れすぅ……うわぁぁぁん……(ジタバタ)」
アニ「あーあー聞こえないなぁ~。あ~杏仁豆腐もおいちぃなぁ~?(ボソボソ)」
ミカサ「ノリノリのところ悪いんだけど(ガシッ)」
アニ「……はっ!」
クリスタ「つ、次はミカサの番だよね……?」
ユミル「……ハァ、あー笑い疲れた。大した演技だったなアニ?」
アニ「っく……!?////」
ミカサ「……アニ、私がこんなことを言うのはどうかと思うけど……意外に可愛かった……(ボソリ)」
アニ「……!////(ダダッ、ガチャバタンッ)」
……ハッ!? ……ウオッ、イテテ……アレ、ドウシテオレトベルトルトガチマミレデタオレテルンダッケ? ヨクオモイダセネェヤ。
……ン? アニジャネェカ? ドウシタカオマッカニシテ? ……ア! サテハオマエ、エレンニヨバイカケニキタンダナ!?
ナラハヤイトコヤッチマエ、アンシンシロミナカッタコトニシテヤルカラ……ア、アアッ!? ソレイジョウイケナイ! ア゛ァ゛ーッ゛!!
ミカサ「……」
アニ「……おまたせ」
クリスタ「(おおっ、いつものアニに戻ってる……)」
アニ「……じゃあミカサ」
ミカサ「アイアイサー」
サシャ「ウグ……ヒッグ……せ、せめれぇ……ドブの中から食べられるところらけれも……ムニャムニャ……」
ミカサ「……サシャ?(ボソボソ)」
サシャ「ヒグ……あ、み、ミカサ……聞いてくらさいよ……わ、わたしのシャーベットがドブに……ムニャムニャ……」
ミカサ「サシャ。聞いてほしいことがあるんだけど(ボソボソ)」
サシャ「ウッグ……な、なんれすか……ムニャムニャ……」
ミカサ「実は今、私のお腹の中にはエレンの赤ちゃんがいるの」
ユミル「おい貴様(ガシッ)」
ミカサ「! ……チッ」
サシャ「え……? ……そ、そうらん……れすか……。ムニャムニャ……」
ユミル「真面目にやれよホラ、サシャが困ってるだろ」
ミカサ「……チェッ。けちんぼめ。……サシャ、さっきのは嘘だから気にしないで……(ボソボソ)」
サシャ「ムニャ……? ……そ、そうれすか……。……あ! そ、そういえば私のシャーベットがドブにぃ……ううぅ……
み、ミカサ……手伝ってくらさい……ドブをさらってシャーベットをとりだすんれすぅ……」
ミカサ「大丈夫、シャーベットがなくてもここにキノコのポタージュがある(ボソボソ)」
サシャ「ムニャ! ぽ、ぽらーじゅ……! ムニャウェヒヒヒ……」
サシャ「み、ミカサ、それはもしかしれ私に……ムニャムニャ……」
ミカサ「もちろん、はい、あーん……(ボソボソ)」
サシャ「あむ……。おいしいれすぅ……はふぅ……(ホッコリ)」
ユミル「お……////(ドキン)」
アニ「い、今ちょっとサシャが……////(ドキン)」
クリスタ「か、可愛い……小動物的な可愛さ……////」
ミカサ「……////」
サシャ「み、ミカサ……も、もうひとくち……」
ミカサ「……っ! う、うん。はい、あーん……(ボソボソ)」
サシャ「あーん……はふぅ……おいひぃのぉ……(ウットリ)」
サシャ「あぁ……もうお腹いっぱいれす……ムニャムニャ……ミカサありがとうございます……」
ミカサ「お粗末さま(ボソボソ)」
ユミル「(よし、食べ終わったな)」
クリスタ「(さてミカサ)」
アニ「(ここからどうやって落とす?)」
ミカサ「……あ、まずった(ボソボソ)」
サシャ「ムニャ……?」
ミカサ「このポタージュに入ってるキノコ、猛毒だった(ボソボソ)」
サシャ「 」
ユミル「 」
アニ「 」
クリスタ「 」
サシャ「ム……ニャ……ま、まさか、じょ、じょうらんれすよね……ハハハムニャ……」
ミカサ「冗談ではない。『エレンノミカサセンヨウマツタケ』と間違えて『ライナーノホモセンヨウマツタケ』入れちゃってた(ボソボソ)」
サシャ「ムニャ……ま、マジれすか……」
ミカサ「図鑑を読もう……『ライナーノホモセンヨウマツタケ』は一口食べただけで確実に死に至ると書いてある(ボソボソ)」
サシャ「 」
ユミル「(みみみみみミカサ……!)」
アニ「(コイツ想像を絶してえげつねぇえええ……!)」
クリスタ「(しかもなにげにキノコの名前に個人的な偏見と欲望が……ライナーとエレンのマツタケ……////)」
ミカサ「症状としてはまずは腹痛……(ボソボソ)」
サシャ「ムニャグググ……そういえばお腹がいらいような……イタタタタ(キリキリムニャムニャ)」
ミカサ「その次に幻覚……(ボソボソ)」
サシャ「ムニャ……? なんか目の前に虹色の関取たちが『てんとう虫のサンバ』を踊っているのが見える……」
ミカサ「次に脈拍増加……(ボソボソ)」
サシャ「はぐぅ……心臓がドッキンドッキンしてまふぅ……こ、これが恋なのかな……そんなこと裏のまた裏返し……ムニャムニャ……」
ミカサ「次に嘔吐……(ボソボソ)」
サシャ「う……オエ、ゲェェェェッ……! エ゛ッ、エーヴ! ぐわあぁぁぁぁ……! あなた、わたひできちゃったみらい……!」
ミカサ「徐々に吐血などの症状が現れ……」
サシャ「ガファッ! ゴホッゴホッ! ガーガー……グハアッ!!」
ミカサ「そして極めつけには内臓が……(ボソボソ)」
クリスタ「やめてぇ! ミカサもうやめてぇ!(ガッシ)」
サシャ「クリスタ……なぜ止めるの……? サシャは私たちの睡眠を妨害したのよ……? なら戦わなきゃダメでしょ?」
クリスタ「ヤンデレ! ヤンデレスイッチ入ってるよ……! 目が ttp://i.imgur.com/DhT5J8k.jpg ←になってるよ……!(ガクガク)」
サシャ「ガッハ! ゲファッ! ……あぁ、見える……北斗七星の隣にひときわ輝く蒼星が我が頭上に……グッハアッ!」
クリスタ「サシャ、夢だよ! 夢だから! これ夢だから起きて!(ガクガクユサユサ)」
ミカサ「!」
アニ「!」
ユミル「!」
サシャ「う……はっ!? く、クリスタ?! え……わ、私、なんで血が……!?」
クリスタ「大丈夫、大丈夫だから! よ、よし、もう大丈夫……!」
サシャ「そ、そう、ですか……。え……あ、な、なんで皆私を取り囲んでるんですか……?」
ミカサ「サシャ……ついやりすぎてしまった。謝罪しよう」
サシャ「え、えぇ……?」
カクカクシカジカエレンエレンペロペロ……
サシャ「……そうですか、私がそんな寝言を……」
ユミル「ミカサも十分やりすぎたがお前の寝言もやりすぎだったぞ」
サシャ「そ、そうなんですね……あはは……」
アニ「もういっそ起きてるか寝言せずに寝るかどっちかにしてよ……」
サシャ「はぁ……」
ミカサ「……さて、と。いい加減皆で騒いで疲れたし、もう寝よう」
クリスタ「そうだね……今ならサシャも深い眠りにつけると思うし、大丈夫だね」
サシャ「あはは……そうですね、すみません迷惑かけて」
アニ「さ、そうと決まればさっさと寝るか」
ユミル「ふぁーあ、明日は完璧寝不足だな……」
オヤスミナサーイ……
(一方その頃……)
アルミン「……さてエレン、さっき飲んだ釘は美味しかった……?」
エレン「あ、アルミン……もうやめてくれ……胃がぁ……限界なんらぁ……ムニャムニャ……」
アルミン「ほらエレン、次はこれ、熱く焼けた玉鋼だよ……(ボソボソ)」
エレン「う……も、もうやめてくれアルミン……いてぇ、胃がいてぇよぉ……! ムニャムニャ……」
アルミン「これを今から君に一気飲みしてもらうからね? フフフ……(ボソボソ)」
エレン「そ、そんなことしたら胃が焼けちゃうらろ……! や、やめてくれ……助けて……! ムニャムニャ……」
アルミン「僕の胃痛のつらさがこれで君にもわかってもらえると思うと嬉しいよ……。……さぁ口を開けて、そのまま飲み込むんだ……(ボソボソ)」
エレン「あ、ああっ、やめてくれ! あ、や、やべで! うわ、うわぁぁぁぁ! ……ぎゃあああああああ!!(ドタンバタン)」
ジャン「……うるっせぇぞお前ら! いい加減寝ろ!!」
おしまい
オチがないのは仕方ないね……
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