泉「えっ?」
セーラ「これで事実上の大阪ドリームチーム結成やな」
竜華「いや、そもそもなんで連れて来たん?」
セーラ「それがな、こないだとある雑誌記者が『千里山にこの二人がいれば白糸台にも勝てる』言うんや。失礼なこっちゃで」
竜華「んー、そやな」
セーラ「まぁでもその面子集めてみてもおもろそうやな、と思ってな。呼んでみたんや」
泉「しかし、よくそんなメンバーを連れてこれましたね」
セーラ「よくもなんも、あいつら顔見知りやねん」
竜華「そうなん?まぁ荒川憩ちゃんは千里山とも対局したからわかるけどなぁ」
怜「いや、もっと前から知っとるで。セーラも洋榎ちゃんも憩ちゃんも昔から麻雀やっとるからな」
セーラ「せやねん。大阪で麻雀やっとる者で俺らと対局した事ない奴おったらモグリやで」
竜華「あー。それもそうやな」
セーラ「子供の事からいろんな大会で顔合わせとるからな。一種の幼なじみみたいなもんや」
泉「なんだか面白い巡り合わせですねぇ」
浩子「そうやな。しかも洋榎ちゃんに至ってはウチのいとこで、監督の娘さんでもあるし」
竜華「そうなると、なんで愛宕洋榎さんがうちにおらんのか不思議やな」
怜「なんか姫松と千里山で、セーラと洋榎を特待で迎えるので一悶着あったらしいんや。
どっちも自分とこに両方欲しがったらしくてな」
竜華「はー。有名選手は違うなぁ」
セーラ「やめぇ。照れるわ」
浩子「それで監督が実娘を自分のチームで贔屓すんのはマズイとかで、姫松が洋榎ちゃんを取る代わりに、
千里山は江口先輩を迎える流れになったのだとか。噂ですけどね」
泉「人に歴史ありですねぇ」
セーラ「ま、昔の話はそこそこで。今校門の所に二人とも来てるってメール来たから迎えに行って来るわ」
竜華「もう来てるんか?なんもおもてなしの準備もしてへんのに・・・」
セーラ「おもてなしなんぞ雀卓一つあれば十分やろ。ほな行って来るわ」
ガチャバタン
竜華「ちょっ!?・・・ああもう。勝手に練習試合みたいなの組んでええんかなぁ?」
泉「ホンマはダメなんですかね?」
浩子「監督には黙っときましょうか?」
怜「せやな」
セーラ「連れて来たでー!俺も含めて大阪三強が勢ぞろいやー!」
憩「まいどおおきにー。荒川憩ですーぅ」
洋榎「儲かりまっか?愛宕洋榎や!」
竜華「いや、そんな露骨に大阪色ださんでも・・・」
怜「わざわざ来てもらって堪忍な。なんも出さんのもアレやから、ウチ今からマクドでマクドシェイク買ってくるわ!」
竜華「そんでなんで怜が大阪色被してくんねん!」
怜「ボケに乗っかりたい年頃なんや」
竜華「どんな年頃や」
洋榎「怜ちゃんもお久しぶり。体調はどないや?」
怜「最近はええな。良い枕で寝とるからかな?」
洋榎「そうなんか?浩子もお久しぶりやなー!」
浩子「ご無沙汰です。いつも監督にはお世話になってますよ」
洋榎「麻雀やりに来た時までオカンの話はやめよーや」
浩子「それもそうですね」
憩「えっと、先日は試合でお世話になりましたー。今日はよろしくお願いしますーぅ」ペコ
セーラ「そんな固くならんでもええでー憩。うちは怖い先輩とかおらへんからな」
洋榎「せやで。自宅のつもりでくつろいでってや」
セーラ「なんでお前がそれ言うねん!」
泉「はっ、初めましてっ!!私、1年の二条泉言いますっ!!」ガチガチ
セーラ「ってこっちのがガチガチに固いんかい!?」
セーラ「そんじゃあ挨拶も済んだ事だし、さっそく行こか?」
竜華「行く?って、どこに行くん?」
セーラ「どこも何も。白糸台に乗り込んでくに決まっとるやん」
竜華「はぁ!?」
洋榎「はぁー!?」
セーラ「はぁやあらへんで」
洋榎「はぁ!?やっちゅうねん!何をアホなことぬかしとるんや!?」
セーラ「アホなことあるかい。そのための大阪ドリームチームやろ?」
竜華「いや、うちはドリームチーム言うても愛宕さんと荒川さんを迎えて練習試合でも組むのかと思っとったわ」
セーラ「そんな事いつでも出来るやん。せっかく大阪最強がそろってんのやから、チャンピオンに挑戦状叩き付けた方がおもろいやろ」
洋榎「はぁ・・・呆れるわ」
竜華「ホンマやで・・・」
怜「ウチはセーラがそう言い出すんやないかと思って、新幹線の発車時刻調べとったで!」キラン
セーラ「さすがや怜!」
竜華「さすがやあらへんわー!!」
憩「えっと、ホンマに今から東京行くんですかね?」
セーラ「善は急げやで!」
洋榎「んなわけ行くかい!アホぬかすなや!」
セーラ「なんや洋榎?チャンピオンにビビってんのか?」
洋榎「うちがビビるわけないやろ!いいわ、やったったるわ!!」ふんす!
セーラ「よっしゃ!そうこなくっちゃあかんで!!」
竜華「洋榎さん・・・チョロすぎやろ・・・」
怜「竜華ー。おやつは何がええかな?」
竜華「着々と支度せんでええ!おやつもいらん!」
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