マミ「なぎさちゃんとバレンタイン」 (19)

-お昼休み-

まどか「ほーむらちゃん! はい、バレンタインのチョコだよ」

ほむら「これを私のために……? も、勿体なくて食べれないわ」

まどか「もう、せっかくほむらちゃんの事を想って作ったんだから、ちゃんと食べてほしいな。食べた感想も聞かせてね?」

ほむら「うん……ありがとう、まどか」

杏子「見ろよさやか、ほむらの奴顔真っ赤だぜ」

さやか「本当だね~。あんたもあれくらい可愛い反応してくれるかな」

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杏子「ん? どういう意味だよそれ」

さやか「ほら、これあたしからのチョコ。さやかちゃんが心を込めて作ったんだから、味わって食べなさいよ?」

杏子「お、おう……ありがとな」

さやか「おやおや~? あんたもほむらの事言えないくらい、顔真っ赤になってるよ?」

杏子「う、うるせーなバカ///」

-放課後-

さやか「……って事が昼休みにありましてね。いや~、あの時の杏子の表情、マミさんにも見せたかったな~」

まどか「ティヒヒ、可愛さならほむらちゃんも負けてなかったよ」

マミ「ふふっ、その様子だと2人ともバレンタインのプレゼント作戦は成功したみたいね」

さやか「はい! これも一重にマミさんの指導の賜物ですよ」

マミ「お役に立てて光栄だわ……あっ、ごめんなさい。私、そろそろ行かないと」

さやか「今日はなぎさとご飯食べる日でしたっけ? あっ、もしかして夕食後に一緒にチョコ食べるんですか?」

マミ「ええ。あの子、チーズの次に甘いお菓子が好きだから、一緒にチョコ食べるのが凄い楽しみ……それじゃあ鹿目さん、美樹さん、また来週ね!」

まどか「ウェヒヒ、マミさんいつも以上にイキイキしてたね」

さやか「ホント、なぎさの事が可愛くて仕方ないんだろうね。おっといけない、あたしもこの後杏子とデートの約束してたんだ。まどかも今日はほむらとお泊り会だっけ?」

まどか「うん、ほむらちゃんの家でパジャマパーティーやるんだ。さやかちゃん、杏子ちゃんとのデート楽しんできてね」

さやか「まどかもね。じゃ、また月曜日に学校でね!」

マミ「ごめんね、待たせちゃったかしら?」

なぎさ「いいえ、なぎさも今来たところなのです」

マミ「そう、良かったわ。早速だけど、夕飯の買い出しに行きましょうか?」

なぎさ「はいなのです!」

マミ「なぎさちゃん、夜ご飯何食べたい?」

なぎさ「マミにお任せするのです。マミの作るご飯は何でも美味しいですから」

マミ「ふふっ、嬉しい事言ってくれるわね。それじゃあ、今日はデザートのチョコレートがいっぱいあるから、カロリー控えめの豆腐ハンバーグにしようかしら?」

なぎさ「いっぱいのチョコレートですか……それは凄く楽しみなのです!」

-マミルーム-

なぎさ「タイムセールで豆腐を安く買えたのはラッキーでしたね」

マミ「ええ。じゃあ、ぱぱっと夕飯作っちゃうから漫画でも読んで待っててね」

なぎさ「分かったのです!」

なぎさ「マミは漫画をいっぱい持ってるのです。必殺技の参考にしてるんでしょうか?」

なぎさ「あれ? 前来た時にはなかった漫画があるのです……コミック百合姫?」

なぎさ「少女漫画でしょうか……? ちょっと読んでみるのです」パラパラ……

なぎさ(!? お、女の子同士でキスしてるのです……何だか見てはいけないものを見てる気がするのですが、ページを進める手が止まらないのです……!)パラパラ……

なぎさ(……どの漫画も女の子同士の恋愛が描かれてるのです。マミはこういうのに興味あるんでしょうか?)ドキドキ

マミ「なぎさちゃん、ご飯できたわy……!?」

なぎさ「わわっ! マ、マミ!?」

マミ(あああ! 私ったら、この前呉さんから貰った漫画を本棚に置きっぱなしに……! バカバカ! 私のバカ!)

なぎさ「……」

マミ「……」

マミ(どうしましょう、この空気……)

なぎさ「……あっ、ご飯できたんですね。冷めちゃう前に食べましょう」

マミ「へ? え、ええ……」

なぎさ「……」モグモグ

マミ(なぎさちゃん、全然喋ってくれないわ……きっとドン引きしてるわよね、私があんな漫画を読んでたなんて事知って……)

なぎさ「ご馳走様なのです」

マミ「え、ええ……お粗末様」

なぎさ「……あ、あの! マミは、女の子同士の恋愛に興味あるんですか?」

マミ「へ? そ、そうね……興味ないって言ったらウソになるわね……ごめんなさい、変なカミングアウトしちゃって」

なぎさ「いえ。なぎさもあの漫画を読んだ時、最初はビックリしましたけど悪い気はしなかったのです。むしろ、マミとならそういう関係になってもいいと思ったというか……」ゴニョゴニョ


マミ「え? そ、それって……」

なぎさ「そうだ、デザートにチョコがあるんですよね? それをなぎさに口移しで食べさせてほしいのです」

マミ「ええ!? ど、どうしてそんな事……」

なぎさ「さっき見た漫画にそういうシーンがあったのです。マミは、なぎさに口移しするのイヤですか?」

マミ(その上目遣い……可愛すぎるわ! ああもう、我慢できない!)

マミ「分かったわ。口移しで食べさせてあげるわね」

マミ「じゃあ、行くわよ?」

なぎさ「はい、お願いします」

マミ「……んっ」

なぎさ(……! チョコレートと同じくらいマミの唇も甘いのです……なんだか、ふわふわした気持ちになれて幸せなのです)

マミ(これって思いっきりキスよね……私のファーストキスの相手がなぎさちゃんで良かった……)

マミ「んっ……あぅっ……んんっ」

なぎさ「あむっ……んっ……ちゅっ」

マミ「んっ……ぷはっ」

なぎさ「んっ、はぁっ……マミ、チョコレートはまだ半分くらい残ってるのですよ?」

マミ「うん。今度は、なぎさちゃんの方から私にチョコ食べさせてほしいなって思って」

なぎさ「マミ……! 分かったのです。今度はなぎさが口移しする番なのです」

チュッ

なぎさ「んっ……はうっ……マミぃ」

マミ「はむっ……んっ……ちゅっ」

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――――――

――――

なぎさ「えへへ。こんなに美味しいチョコ、なぎさは初めて食べたのです」

マミ「うん。私も、こんな幸せな気持ちでチョコ食べたの初めて……ねぇなぎさちゃん」

なぎさ「何ですか?」

マミ「キスした後にこんな事言うのも変だけど……私と付き合ってくれない? 私、なぎさちゃんとこれからもずっと一緒にいたいの」

なぎさ「マミ……勿論OKなのです! なぎさもマミと恋人同士になりたいのです!」

マミ「良かった……じゃあ、これからデートとかお泊り会とかいっぱいしましょうね?」

なぎさ「はいなのです!」

-おしまい-

-おまけ-

織莉子「この間、巴さんと仲良さげに話してたけど何の話をしてたのかしら?」

キリカ「んー? いやね、恩人が私の持ってる漫画に興味あるみたいだったからプレゼントしてあげたんだ」モグモグ

織莉子「ふーん、そうだったの。あの時のキリカ、凄く楽しそうだったから私、ちょっと妬いてたのよ?」

キリカ「し、心配しなくても私の一番はこの世界で織莉子だけだよ!」

織莉子「ふふっ、それは良かったわ。チョコレートケーキまだたくさんあるから、いっぱい食べてね?」

キリカ「うん! ありがとう、織莉子」

-本当におしまい-

以上です。
短い上に、微妙にバレンタイン過ぎちゃってごめんなさい

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