まどか「誕生日ケーキが消えちゃった……」 (65)


さやか「え!? まどかって、明日が誕生日なの?」

まどか「う、うん。そうなんだ」

杏子「へぇ、そうなんだ」

仁美「明日、ですの……。うーん、それですと私、ちょっと用事がありますわ。ごめんなさい、まどかさん」

まどか「あ、ううんっ。いいだよ、ぜんぜん! ちょっと誕生日の話題になったからいっただけだもん。別にお祝いして欲しいとかそんなのじゃ……」

杏子「いーや、まどか。誕生日に祝わないなんて罰当たりだぞ」

さやか「そうだぞ、まどか。……よしっ。それじゃ、マミさんも誘って、

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まどか「――っていう感じでマミさんも誘ってわたしの誕生日パーティーをみんなが開いてくれたんだけど」

杏子「……おい。誰か知んないけどさ。いい加減、白状しろよ」

さやか「ありえないよね。こんなことしでかすやつが身近にいるなんて、信じらんない」

マミ「そうね。こんなおめでたい日においたしちゃった子がだんまりって言うのは、私としても黙ってられないわ」

なぎさ「本当なのです! 悪いことをしたらおしおきを受けるのが当然なのです!」

ほむら「まったくよ。本人にはそれ相応の罰が必要ね」

まどか「誕生日のケーキがなくなっちゃって、すごくギスギスした雰囲気になっちゃよ……」


まどか「み、みんな。そんな犯人捜しみたいなことやめようよ!」

まどか(みんながわたしのために怒ってくれてるのは嬉しいんだけど、事情を知ってる身としてはちょっと複雑な気分なんだよね……)

まどか「わたし、ケーキがなくなっちゃたのなんて気にしてないから……ね?」

さやか「いーや、許せないね! まどかは優しいからそんなことをいうけど、あたしはそんなやさしいまどかの代わりに起こってるんだよ!」

まどか「さ、さやかちゃん……」

まどか(そ、その気持ちは嬉しんだけど、犯人って……)

杏子「なんだよ、さやかもたまにはいいこと言うじゃねーか」

さやか「お。杏子もこの気持ちがわかるの」

まどか(さやかちゃん……ケーキを食べちゃった犯人って……)

犯人杏子「ああ。誕生日ケーキを全部食っちまうなんて……許せねえな、おい!」

共犯マミ「そうね。ほんと、誰が食べちゃったのかしら」

犯人なぎさ「なぎさだってケーキを楽しみにしてたのです!」

共犯ほむら「そうね。まどかの誕生会台無しにしてしまうなんて……許せないわ」

無実さやか「ようしっ。みんなの心は一つだね!」

無実QB「きゅっきゅ!」

共犯まどか(どうしよう、この状況……)

無実さやか「それじゃ、まずは状況をを整理しなきゃねっ」

共犯マミ「犯人を捜すには各々のアリバイを確認するのが大切だものね」

犯人杏子「それなら、前提から話していこうぜ」

共犯まどか「あ、あの、みんな。わたし、本当にケーキのことは気にしてないから……」

無実さやか「まどかは黙ってて。もう、犯人を見つけるまで止まらないだ、あたしたちは」

共犯まどか(うわぁ、どうしよう……)

共犯ほむら「私たちはまどかの誕生日を祝うために巴さんの家に集まった。それはいいかしら」

共犯マミ「ええ。昨日、私の家を鹿目さんのお誕生日パーティーに使いたいって話を聞いたから、もちろんって引き受けたのよ」

犯人なぎさ「なぎさはもともとマミと一緒に住んでるのです。それで、誕生日に便乗してチーズケーキを食べるつもりだったのです」

無実さやか「……てかさ。あたし、ほむらのこと誘った覚えがないんだけど、なんであんたここにいるの? もしかしてあんたが……」

共犯ほむら「……」

共犯まどか「あ、さやかちゃん。ほむらちゃんはわたしが誘ったの!」

無実さやか「え? そうなの?」

共犯まどか「う、うん。仁美ちゃんが来れなかったし、どうせなら見滝原の魔法少女関係者が集まったらどうかなって思って……」

無実さやか「……ふーん」

共犯ほむら「……そういうことよ。話を戻していいかしら」


共犯ほむら「それで、私達はそれぞれプレゼントとケーキを持ち寄ることにしたわね。そこに間違いはないかしら」

共犯まどか「う、うん」

犯人杏子「ああ。マミに場所を借りて、そのうえケーキまでってのはさすがに面の皮が厚すぎたからな。ひとり一切れずつケーキをもってこようってことになったんだよ。ほむらにもちゃんとその話は通じてたんだな」

犯人なぎさ「え? なぎさはプレゼントしか用意してないのですけど……」

共犯マミ「大丈夫よ。その分、私がケーキを用意してある……あった、から」

無実さやか「それで、みんながまどかのために持ち寄ったお祝いのケーキがなくなっちゃったわけだ」

共犯まどか「……」

無実さやか「さて、それじゃあそれぞれのアリバイを聞いて行こうか」

犯人なぎさ「じゃあまず、なぎさから潔白の報告するのです」

犯人杏子「お、いいね。その勢いは。あんたが犯人じゃないってさっさと証明してくれよ」

共犯マミ「……」

犯人なぎさ「ではなぎさのアリバイを証明するのです。なぎさは小学校が終わってすぐ帰ってきたのです。帰ってきたのはたぶん15:30くらいなのです。そうしたら、まだマミが帰ってきたのかったのです」

共犯マミ「……そうね。今日はお掃除当番だったから、私が帰るのは少し遅くなってしまったの」

犯人なぎさ「マミが帰ってきたのは、ちょうど16:00頃だったのです。まどかも一緒だったのです」

共犯マミ「それで間違いないわ」

共犯まどか「うん。マミさんの家にお邪魔するから学校で待ち合わせしたんだ」

無実さやか「ふむ、なるほど。あたしと杏子は、それぞれ家にケーキを取りに戻ってたから、さらに遅くなったね」

犯人杏子「ああ、そうだな。さやかの家とあたしの家はそう距離が変わらないから、マミの家に着いたのはほぼ同時だったな。16:15くらいだったよな」

共犯ほむら「わたしは途中で買いに寄っただけだから、それよりは早かったわね。16:05くらいだったはずよ」

無実さやか「つまりは、マミさんの家に着いた順は、なぎさ、マミさんとまどか、ほむら、あたしと杏子ってなるわけだ」

共犯ほむら「そうね。そこがわかっても、どうっていう話になるのだけれども……」

共犯まどか(どうしよう……あんまり追求しないほうがいいと思うんだけど……うーん)

共犯マミ「……ねえ、なぎさちゃん」

犯人なぎさ「どうしたのですか、マミ?」

共犯マミ「なぎさちゃんは、私が帰ってくるまでに何をしていたのかしら」

犯人なぎさ「え?」

無実さやか「!」

無実さやか「そうだよね。マミさんたちが帰ってくるまでの三十分間、なぎさにはアリバイがないんだっ」

犯人杏子「だな。しかも、冷蔵庫には作りおいてあるマミのケーキが入ってたはずだ」

共犯ほむら「……そうね。少なくとも、巴さんのケーキについては、百江なぎさにはなんのアリバイはないわ」

共犯まどか「そ、そんな! なぎさちゃんは隠し食いなんてしちゃう子じゃないよ!」

犯人なぎさ「そ、そうなのです! なぎさはお祝いのケーキを食べちゃうなんて卑怯なことはしないのです!」

共犯マミ「……なぎさちゃん、本当に?」

共犯まどか「マミさん!?」

犯人なぎさ「なっ。ま、マミまでなぎさを疑うのですか!?」

共犯マミ「……」

共犯マミ「実はね、なぎさちゃん。私、最初から犯人が分かってたの。それで黙ってたの。……ちゃんと自分から正直に言ってくれるんじゃないかって信じてたのよ」

犯人なぎさ「だ、だから犯人はなぎさじゃないのです! ケーキを食べたりはしていないのです!」

犯人杏子「なぎさはこう言ってるけど……」

無実さやか「なぎさ……あんた、ほんとうに?」

犯人なぎさ「なぎさじゃないのです! なぎさがおやつ代わりに食べたのはチーズタルトで、ケーキじゃないのです!」

共犯まどか「え?」

共犯ほむら「え?」

マミ「……え?」

マミ「ええっとね、なぎさちゃん。実は帰ってきたら台所に食後のお皿が下げてあって……そこに残ってた食べかすを見て、これはって思ったんだけど……。それで、なぎさちゃんが正直に白状するぎりぎりまで待ってようって様子を見てたのだけれども……」

犯人なぎさ「だからっ、なぎさが食べたのはチーズタルトなのです! ケーキじゃないのですっ。マミの勘違いなのです!」

無実さやか(あ、これは……)

犯人杏子(……本気で勘違いしてるっぽいな)

共犯まどか(なぎさちゃんがちょっとかわいそうだし。マミさんも気まずそう……)

マミ「ええっとね、なぎさちゃん」

なぎさ「なんなのですか!?」

マミ「……そのチーズタルトが、お祝いのケーキの代わりだったの」

なぎさ「……え?」

なぎさ「そ、そんな……。だってマミは昨日ケーキを作ってったって言ってたのです。マミのことだから、きっとおっきなホールケーキを作ってるって思ってて、それで今日帰ってきたら冷蔵庫にチーズタルトが入ってたから、おやつかなって……」

マミ「今日はみんなでケーキを持ち寄るっていうことだったから、ちょっとずつ作れるものにしたの。……ごめんなさい、なぎさちゃん。なぎさちゃんはケーキの用意をしなくていいからって思ってちゃんと説明しなかった私が悪かったわ」

なぎさ「そ、そんな……じゃあ、なぎさがまどかの誕生日を台無しに……」

マミ「いいえ。なぎさちゃんは悪くないわ」

なぎさ「ま、マミ……」

マミ「ちょっとした勘違いは誰にだってあるものだわ。自分を責めちゃダメよ? それよりも、ちょっとでもなぎさちゃんが悪い子かもって疑った私を許して」ニコ

なぎさ「ま、マミぃ!」

マミ「あらあら」

共犯まどか「うぇひひ、よかったね、なぎさちゃん」

なぎさ「まどかも、まどかもなぎさを許してくれるのですか……?」グスン

共犯まどか「もちろん! だってわたし、最初から怒ってなんかないもん」ナデナデ

マミ「鹿目さん……ありがとう」

無実さやか(どうしよう。なんか一件落着みたいな雰囲気になってるけど……)

犯人杏子(まだ終わってねーんだよなぁ、これが)

共犯ほむら「この空気を壊すのは悪いのだけれども、まだ事件は解決したわけじゃないわ」

なぎさ「え?」

マミ「あら。そういえばそうね」

共犯まどか(このままの空気で流れないかって思ってたんだけど、やっぱり無理かぁ)

共犯ほむら「巴さんのケーキがなくなったの真相は分かったけれど、その他のはまだなにも解決してないわ」

マミ「そうね。暁美さん、美樹さん、佐倉さん。それぞれのケーキがどうしてなくなっちゃったのか……」

なぎさ「な、なぎさは他のは食べてないのですよ? ほんとうのほんとうなのです!」

無実さやか「いやいや、これ以上は誰もなぎさを疑ったりしないって」

犯人杏子「だな。さっきマミにすがりついてわんわん泣いてたを見ちゃねぇ」ケラケラ

共犯まどか「うぇひひ、そうだね」

なぎさ「うぅ……」

無実さやか「ま、それでも一応、誰が何のケーキを持って来たのか確認ぐいらはしとこっか。ホントは何のケーキが来るのかっていうのもサプライズの一つだったんだけど……」

犯人杏子「ま、仕方ないだろ」

マミ「そうね。私はさっきも言った通り、チーズタルトよ。小さいのを人数分用意してたわ」

なぎさ「なぎさが食べちゃったのです。ごめんなさい……」

共犯ほむら「もう誰も気にしてないわ。わたしはお店で買ったケーキよ。少し大きめの、メロンケーキだったわ」

共犯まどか「へえ、メロンのケーキなんてあるんだ」

共犯ほむら「ええ。おいしそうなものだったのだけれど……」

無実さやか「ふーん。あたしはアップルパイ。家で作って、ふた切れぐらい持ってきたんだ。残りは家族で食べたけど、けっこういい出来だったんだよ」

犯人杏子「あたしはラズベリーのケーキだよ。こっちも手作りだ」

マミ「え?」

共犯ほむら「あなたが……」

無実さやか「……手作り?」

犯人杏子「なんだよ。そんなに意外かよ」

なぎさ「意外というか……」

共犯まどか「……杏子ちゃん、ケーキの手作りなんてできたの?」

犯人杏子「あー、うっせーな。そうだよあたしがつくったわけじゃねーよ。モモが作ってくれたんだよ」

なぎさ「あ、モモちゃんがですか」

犯人杏子「安心すんなよ……。そういえば、なぎさとモモは一緒の小学校だったっけか」

なぎさ「はいなのです!」

無実さやか「へー、モモちゃんがねぇ。そういえば、あんたら姉妹って二人暮らしだったんだけ。わざわざ風見野からこっちに来て」

犯人杏子「ああ。うちはほら、宗教やってるだろ? 風見野の方じゃそれなりに有名だから親が気を使って子供だけでもってんでこっちに移ってきたんだよ」

共犯まどか「そうだったんだ」

共犯ほむら(そんなことになってたのね……)

犯人杏子「それで昨日事情を話したらモモがケーキを作ってくれてな。なんかあいつ、最近料理に凝ってるんだよなぁ」

マミ「あら。それは、おいしく食べてくれる人が一緒に住んでるからね、きっと」ニコニコ

なぎさ「?」

無実さやか「相変わらず仲が良い事ですなぁ」

犯人杏子「そうか。普通だろ? なあ、まどか」

共犯まどか「どうだろう。タツヤとは歳が離れてるからわからないや」

共犯ほむら「その話はともかく、杏子が持ってきたのはそのケーキだったわけね」

犯人杏子「ああ、そうだ。モモの作ったやつ、うまいもんだったぜ。余分にできた分を食わせてもらったんだけど、なんかラズベリーとヨーグルトを使ったやつだったか? ともかく食べやすかった」

マミ「あら、そうなのね。その作り方だと、けっこうお手軽に、それでいて本格的に作れるのよね」

犯人杏子「そうそう。食べやすかったから、ついつい朝にも食って……っ!」

無実さやか「うん? 朝にも、食べた……?」

犯人杏子「……っ」ダラダラ

今日はここまで。

まどっち誕生日おめでとう。
明日中に仕上げられるといいなぁ……。

犯人杏子(や、やばい……いま自分で言って思い出したけど、確かに朝、あのケーキを食っちまったんだ……! いや、まじで朝で寝ぼけてて、うっかり持ってくる分まで。それで、空の箱を持ってきてたんだった。モモが箱のラッピングまでしてくれたから中身の確認してなかったけど、そりゃ、あるわけねえよな……いや、なんか軽いなとは思ったんだけど……)

なぎさ「あれ? 杏子、さっきは余分のケーキは夜に食べたって言ってませんでしたっけ?」

マミ「あら。そういえば確かに言ってたわね」

犯人杏子「っ」ビクッ

共犯ほむら「これは……どういうことかしら、佐倉杏子? あなた、本当にケーキを持ってきていたの?」

犯人杏子「……ぅ」

無実さやか「きょぉーこぉ?」

犯人杏子「すまん。あたしが悪かった!」

共犯まどか(土下座!?)

杏子「すまん! 寝ぼけたまま朝飯代わりにケーキ食ってたのを忘れてた!」 

無実さやか「いや、気づきなよ!? 空の箱を持ってきたのに気付かないとかバカなの!?」

共犯ほむら「佐倉杏子……あなたはどこまで愚かなの……!」

杏子「いえ、ほんとに悪かった……。特にまどか。ごめんな」

共犯まどか「い、いいよ。ほら、マミさんも言ってたけど、誰だって勘違いはあるんだし……」

マミ「そ、そうね」

なぎさ「そうなのです!」

無実さやか「さて、と。杏子のケーキは杏子がバカすぎたってことで良しとして、だ」

杏子「ぐっ……」

共犯ほむら「そうね。残るは、私とさやかの分、ってことになるわね」

無実さやか「いちおう聞くけど、ほむら。あんた、自分の分を自分で食べちゃってたりしてないよね?」

共犯ほむら「あんまりバカにしないでちょうだい。不愉快だわ」

無実さやか「だよねぇ」

杏子「くっそ、あいつら好き勝手言いやがって……」

マミ「まあ、今回ばかりは仕方ないわ」

なぎさ「何にも言えない時ってあるのです」

無実さやか「けど、実質残ってる容疑者はあたしとほむらだけになるわけだ。まさかまどかが自分の分を食べるわけないしね」

共犯まどか「う、うん……」

共犯ほむら「そうね……さやか。あなた、そろそろ白状したら?」

無実さやか「ははは。そうだねぇ……ほむら。あんたこそいい加減素直になりなよ。うっかりケーキを食べちゃいました、ってさ」

共犯ほむら「残念ね、美樹さやか。私は間違ったってあなたの手作りアップルパイなんて食べないわ。頼まれたってごめんよ」

無実さやか「……なんだとぉ」イラッ

共犯まどか「ね、ねえ、二人ともケンカはやめて!」

共犯ほむら「……そうね。ここで言い合ったって無駄だわ」

マミ「とりあえず、みんなが集まってから、暁美さんか美樹さんがケーキを食べる隙があったか検証してみましょうか」」

無実さやか「そうだね。そうしよっか」

杏子「つってもなぁ。あれだろ、マミの家を空けたのって、魔獣の反応があって全員で出かけたときくらいだろ? あの時だって全員そろってたからな」

なぎさ「まどかとなぎさは魔法少女じゃないので、居残りだったのです」

共犯まどか「うん。ついでにちょっとお買い物にも言ったよね」

マミ「あら、そうだったの?」

なぎさ「はい。夕ご飯の材料がもう切れてたってマミが言ってたのを思い出して、チーズを買いに」

無実さやか「ふーん。てことはあの時間、マミさんの家は空だったんだ」

無実QB「きゅっ!」

共犯ほむら「……ちょっと待ちなさい」

無実さやか「ん? なによ、ほむら。あ、そういえば魔獣退治の後、あんただけ先に帰ったわよね。もしかしてその隙に……」

共犯ほむら「私は飛べるから先に帰っていただけよ。そんなの一分二分の差でケーキなんて食べる暇はないわよ」

杏子「まあ、それもそうだな。で、どうしたんだ、ほむら?」

共犯ほむら「考えてみれば……まどか達が出かけている間、巴さんの家は完全に留守だったわけではないわ」

なぎさ「どういうことなのです? まあ、買い物の途中で、なぎさが買い忘れに気が付いてまどかと別々になった時ならありましたけど……」

共犯まどか「うぇひひ。なぎさちゃん、急に『マスカルポーネを買い忘れてたのです!』っていって走ってっちゃうんだもん。びっくりしたよ」

マミ(なぎさちゃん、いったい夕ご飯の材料に何を買ってきたのかしら……)

共犯ほむら「そういうことでもなくて、私達全員が出かけている間に、一匹、残ってるやつがいるじゃない」

共犯まどか「え? それって……」

無実さやか「あ! 確かに」

マミ「言われてみれば……」

なぎさ「そうなのです!」

杏子「すっかりこいつのこと忘れてたな」

無実QB「きゅ!?」

後は深夜に仕上げよう……

共犯ほむら「みんなが留守にしている間に唯一部屋に残っていた存在……。これ以上に怪しい候補はないわ」

無実QB「きゅ!? きゅっきゅう!」

共犯さやか「言われてみれば……。でも、こいつ言葉を話せないから、アリバイの説明のしようもないんだよね」

無実QB「きゅー!」

杏子「でも全員のアリバイを見てみる限り、こいつ以外に考えられねーだろ」

無実QB「きゅ……」

マミ「確かにその通りね……」

なぎさ「キュゥべえがそんなことを……」

無実QB「きゅっきゅ!?」

共犯まどか(……キュゥべえ。ごめんね)

共犯ほむら「さて。覚悟はいいかしら、インキュベーター」

無実QB「ま、待ってくれ!」

全員「!?」

無実QB「よく考えてみておくれよ。犯人は僕じゃないよ。条件を考えてみれば、さやかとほむらのケーキを食べたのが誰だかわかるはずだ!」

無実さやか「……ふーん」

杏子「あんた、普通にしゃべれたんだな」

無実QB「!?」

なぎさ「自分が不利になってただのかわいいマスコットから一転して饒舌に話し始めるなんて、怪しいのです」

マミ「残念ながらなぎさちゃんの言う通りね」

無実QB「ま、まどか! 君なら犯人を分かってるだろう!? 密室のマミの部屋に入り込める神出鬼没の存在。マミの部屋に今日ケーキがあるのが分かっていて、ごく短時間でそのすべてを平らげることのできる条件を満たすのが何なのか、まどかならわかるはずだ。なにせ君は――」

共犯まどか「キュゥべえ……」

無実さやか「あいつの言うことは気にしちゃだめだよ、まどか」

無実QB「わ、わかったよ。もう回りくどいことは言わないさっ。君たちがいない間にケーキを食べてしまったのは、あけ――きゅっぷ!?」

共犯ほむら「だぁまぁぁりぃなぁさぁぁあぁいっ!」

共犯ほむら「黙って聞いていれば自分の都合のいいことばかりを並び立てて……。そもそも密室に入り込むのも、巴さんの家にケーキがあるのを知っているのも、ケーキを食べる時間が会ったのも、全てあなたが当てはまるのよ!」

無実さやか「だよね! まったく、盗人猛々しいったらありゃしないよ!」

無実QB「い、いいから僕の話を聞いておくれよ。いま、ほむらはどう考えてもわざと僕の話をさえぎ――」

共犯ほむら「犯行がバレたというのに反省していないみたいね。そんなやつと一緒に部屋にいたくないわ。だから窓から放り棄てさせてもらうわよ」

無実QB「え!? ちょ――」

マミ「そうね。ここまで往生際の悪い子には、ちょっとお仕置きが必要だもの」

なぎさ「悪事がばれたら大人しくするものなのです」

杏子「開き直るのもいい加減にしろよ」

無実QB「そ、そんな……」

共犯ほむら「そういうことよ。残念だったわね、インキュベーター」ポイッ

無実QB「だ、だから犯人はほむらのきゅぷっ」

「Fort Da! Fort Da!」

マミ「あら? 外から子供の声が聞こえるような気が……」

共犯ほむら「近所の子供がおもちゃで遊んでいるのでしょう。それより、犯人は分かったけれども、どうするの?」

さやか「うーん。そうなんだよね。結局ケーキはないし、プレゼントを渡すだけってのもなー」

杏子「確かに、ちょっと味気ないよな」

共犯まどか「あの、それならちょっと提案があるんだけど……」

なぎさ「なんなのです、まどか?」

共犯まどか「えっと……よかったら、みんなうちに来ない?」

共犯ほむら「え? それは……いいのかしら」

マミ「そうよね。突然お邪魔するのもお家の方に悪いし……」

共犯まどか「あ、大丈夫です。一応いまから連絡してみますけど、うちのママってそういうのに寛容だから」

さやか「確かに詞子さんはそうだろうけど……でも、本当にいいの、まどか?」

共犯まどか「うん!」


共犯まどか(そんなこんなで、結局今日の誕生日パーティーはお家でやることになりました)

共犯まどか(ちょっと遅い時間からになっちゃったけど、ケーキはパパが用意してくれました。カボチャのおっきなケーキをみんなで囲んでお祝いしてくれて、楽しかったです。プレゼントもとっても素敵なものをいっぱい貰って、これからの宝物になりそうです、と)

共犯まどか「ふう。日記はこんな感じでいいかな。……って、うわぁ。もうこんな時間になっちゃってる」

コンコン

知久「まどか。まだ起きているのかい?」

共犯まどか「う、うん。ごめんね、パパ。もうそろそろ寝るよ」

知久「そうだね。今日の誕生会が楽しかったのは分かるけど、あんまり夜更かしはしすぎないようにね。……よかったら寝る前にココアを飲むかい? きっと落ち着くよ?」

共犯まどか「あ、それじゃあ飲む!」

知久「はい、まどか」

共犯まどか「うぇひひ、ありがとう、パパ」

知久「うん。もうだいぶ遅い時間だら、それを飲んだら寝るんだよ? 明日……もう今日かな。それが土曜日だからと言って、あんまり寝坊すけなのはダメだよ」

共犯まどか「はーい」

知久「よろしい。……そういえば、まどか。そのカップ、いままで使っていたのとは違うね」

共犯まどか「あ。うん」

知久「もしかして……今日、誕生日でもらったのかい?」

共犯まどか「実はそうなんだっ」

知久「なるほど。ハートマークの付いたマグカップ……かわいいデザインだけど、今日来たどの子からもらったんだい」

共犯まどか「うーん……実は、今日来てくれたみんなからもらったやつじゃないんだ、このカップ」

知久「ん? それじゃ、仁美ちゃんかい? それともクラスの誰かかい?」

共犯まどか「えっと……秘密で!」

知久「……そっか。秘密、か。まどかもそういう歳になったんだなぁ」

共犯まどか「ふぇ!? そ、そういうことじゃないよ!?」

知久「いやいや、いいんだよ。親として、いつかは直面するもんだいだからね」

共犯まどか「もう! だから違うんだって! なんて説明すればいいのかわからないだけ!」



~ほむホーム~


共犯ほむら(今日は楽しかったわ。まさか、まどかの誕生日に、まどかからお呼ばれされるなんて思いもしなかった……。あの瞬間こそ幸福と呼べるのね……。ただ一点、今日という日の汚点を挙げるなら)

犯人ワガママ「ご主人様まだ寝ないのー?」

犯人ヤキモチ「今日は寝ないのかも」

犯人レイケツ「かもね」

犯人ヒガミ「寝ないで何するんだろうね」

犯人オクビョウ「さぁね」

犯人ノロマ「……」

犯人ナマケ「……」zzzZ

共犯ほむら「あなたたちは本当に! 本当にもう!」

偽街の子供達(犯人)「?」

犯人イバリ「どうしたの?」

犯人マヌケ「なに怒ってるの?」

共犯ほむら「何を、じゃないわよ! 今日の魔獣退治が終わった後、なぜだか巴さんの家にあなた達の魔力を感じてさやか達を振り切って戻ってみれば……」

犯人ネクラ「みれば?」

共犯ほむら「マイカップで巴さんの紅茶を飲みながらまどかのお祝いのケーキをむしゃむしゃ食べているあなたたちがいたのよ! それを目の当たりにした時のわたしの気持ちがわかるかしら!?」

犯人ワルクチ「全然」

犯人ウソツキ「わかんない」

共犯ほむら「でしょうね! 焦ったのよ。わたしの関係者であるあなたたちがまどかの誕生日を台無しにしてしまってどうしようって、それはもうね……!」

犯人ミエ「へー」

共犯ほむら「どうにかしてインキュベーターに罪を擦り付けられたけど、さやか辺りにばれたらどうしようって思って大変だったのよ!?」

犯人ガンコ「ふーん」

ほむら「……」ゼエハア

ノロマ「……」

ほむら「……ふう。取り乱したわね」

ワルクチ「割といつものこと」

ほむら「うるさいわね……。もういいから、事情を話しなさい。なんであなた達は、まどかの誕生日のケーキを食べたのよ」

ミエ「なんでって」

マヌケ「誕生日ってそういう日じゃないの?」

ほむら「は? どういうことかしら?」

レイケツ「プレゼントあげる代わりに」

ナマケ「ケーキを食べていい日」

ほむら「……頭が痛くなってきたわ。あなたたちが誕生日をどう理解しているかはおいておいて……そもそもあなた達、まどかに誕生日プレゼントなんてあげてないでしょう」

ウソツキ「え?」

レイケツ「あげたけど?」

ほむら「……え?」

ワガママ「余ってるカップをあげたよ?」

ワルクチ「まだ来てないやつのカップを上げたよね」

ほむら「え? え? ど、どういうこと? あなたたち、まどかに会ってたの!?」

ネクラ「……もう眠い」

オクビョウ「そうだね」

ほむら「ちょっ、あなた達!?」

ガンコ「おやすみ」

ほむら「寝るなら全部説明してからにしなさい! こら、あなたたち!?」

偽街の子供達「……」Zzzzz

ほむら「だから寝るなって言ってるでしょぉお!」

おしまい。

これだけだとわけわかんないだろうから、あした適当に補足話書く。

あれだよまどかの誕生日祝いたかったのと、ついでにドールズのマイカップのネタを書きたかっただけなんだよ……。

クララドールズSSもっと増えろ

~10月3日・朝~

ほむら「♪~♪~」

ノロマ「……」ジイー

ガンコ「鼻歌……?」

オクビョウ「……不気味」

レイケツ「機嫌がいいのかもよ」

ワルクチ「むしろ不気味」

ヒガミ「だよね」

ほむら「あなた達、好きに言ってくれるわね……。いいじゃない、少しぐらいは。今日はまどかの誕生日なのよ」

ネクラ「へー、カナメマドカの」

マヌケ「誕生日ってなに?」

ほむら「その人が生まれた日のことよ。プレゼントをあげて、ケーキを食べてお祝いするの」

ワガママ「ケーキ?」

ヤキモチ「プレゼントで?」

ナマケ「プレゼントで、ケーキを」

ほむら「そうよ。まあ、わたしはきっと誘われないだろうけどね……」

ワルクチ「ふーん」

ウソツキ「ケーキ……」

ほむら「……あなた達、ケーキに反応してるだけでしょう。……まあいいわ。わたしはもう学校に行くわ」

偽街の子供達「行ってらっしゃい」

ほむら「いってきます」

~10月3日・昼~

イバリ「ケーキ」

オクビョウ「ケーキ?」

ナマケ「まぁるいケーキ」

ミエ「まぁるいケーキを……」

ワガママ「……さいきん食べてない気が」

ノロマ「……」

レイケツ「……誕生日」

ヤキモチ「プレゼントをあげれば」

ウソツキ「ケーキを食べれる日」

ヒガミ「プレゼント……」

マヌケ「何か持ってたっけ」

ガンコ「コップならみんな持ってるよ」

ネクラ「えー。自分のあげるの?」

ワガママ「それは嫌だね」

ナマケ「いや、確か余ってるやつが……」

イバリ「そういえばまだ来てないのがあったね」

ヤキモチ「それいっか」

レイケツ「まだ来てないやつが悪い」

マヌケ「だよね」

オクビョウ「じゃあ、そうしよっか」

偽街の子供達「そうしよう」

~10月3日・夕方~

ワガママ「ケーキ♪」ムシャムシャ

ウソツキ「ケーキ!」パクパク

ガンコ「カナメマドカいないね」ムシャムシャ

レイケツ「というか、誰もいない」パクパク

ヤキモチ「でもケーキはあるよ」ムシャムシャ

マヌケ「ならいっか」パクパク





魔獣「ヴオオオオオオオオォ――」

さやか「ふう、簡単に片付いたね」

杏子「魔法少女がこんだけいたら、そりゃそうだろ」

マミ「でも鹿目さんに悪いわね。お誕生会を始めようとした矢先に魔獣が出るなんて」

ほむら「そうね」

ほむら(……何故かしら。巴さんの家の方向から何故か覚えのある魔力を感じるわね)

さやか「確かにまどかには悪い事しちゃったよね。よし、ちゃっちゃと帰ろうか」

ほむら「それなら、私は先に帰っていくわね」バサア

杏子「は? おい、ほむら……って、いっちまったな」

マミ「空を飛べると早いわね」

さやか「あいつ、そんなに誕生パーティをやりたかったのか?」

ほむら(やっぱりあの子たちの魔力が巴さんの家にあるわ。ものすごく嫌な予感が……早く、早くしないと何か取り返しのつかなくなる気が……!)バサバサ







ワルクチ「ケーキ♪」パクパク

ノロマ「……♪」ムシャムシャ

オクビョウ「紅茶もあるよ」ゴクゴク

ナマケ「私も飲む」ゴクゴク

ほむら(よし、付いたわ。中にまどかと百江なぎさはいないのね。なら遠慮なく……)

ほむら「あなた達、一体何をやって――!?」

レイケツ「あ、ご主人様」パクパク

ナマケ「紅茶おいしい……」ゴクゴク

ノロマ「……ぁ」ゴックン

ヤキモチ「なくなったね」

ヒガミ「ごちそうさま」

ほむら「本当に何やってるのあなた達は!」

マヌケ「なにって……」

ワガママ「ケーキ食べに来た」

ほむら「~~~~~~!」

ほむら(この子たちは! この子たちはっ、ほんとにもう!)

ガンコ「それがどうかしたの?」

ほむら(まずいまずいまずっ。もうそろそろさやか達も帰ってくるし、とりあえずこの子たちは追い出さないと……!)

ほむら「とりあえずあなた達はすぐに帰りなさい!」

ネクラ「はーい」

ほむら(とりあえずごまかさないと……わたしの関係者がまどかの誕生日を台無しにしちゃったなんて、他人に知られるわけには行かない……!)

ほむら「あなた達は帰ったらお仕置きだから――ああ、ちょっと。玄関から出ないでっ。さやか達と鉢合わせになるかもしれないから、窓から出なさい!」

偽街の子供達「はーい」

とりあえずここまで。

また深夜に書いて補足も仕上げます。





まどか「うんしょっと……結構たくさん買ったね」

なぎさ「何を言ってるのですか、まどか。夕ご飯には最低でもこれくらい必要なのです」

まどか「そ、そっか……。こういうのっておうちごとに違うよね」

まどか(でも、この大量のチーズを、マミさん何に使うんだろう?)

なぎさ「そうなのです。なぎさはこれくらいのチーズがないと……はっ!」

まどか「ど、どうしたの、なぎさちゃん?」

なぎさ「マスカルポーネ! マスカルポーネを買い忘れてたのです!」

まどか「へ!? ま、マスカルポーネ……?」

なぎさ「はい! ちょっと待っててて下さい、まどか。そこのコンビニで買ってくるのです!」

まどか「ええ!? コンビニにマスカルポーネは売ってないとおも――ぁ」

まどか(い、いっちゃった……)

まどか「でも、この量のチーズにくわえてマスカルポーネって、ほんとに夕ご飯なに作るんだろう、マミさん……?」

まどか(ええっと、外からじゃ分かりずらいけど、マミさんの部屋ってあそこらへんかな? たぶん、あの窓が……)

マヌケ「……」ゾロゾロ

ネクラ「……」ゾロゾロ

ガンコ「……」ゾロゾロ

まどか(……マミさんの窓から女の子がぞろぞろ出てきた!?)

オクビョウ「それじゃ、帰ろっか」

ナマケ「帰ろう帰ろう」

まどか「あれ? あの子達、どこかで見たことあるような……あ。そうだ。確か、杏子ちゃんが使い魔って言ってた子達だ」

まどか(普通の人には見えない不思議な存在だって言ってたけど……わあ。すごい。マミさんのお部屋、けっこう高い階にあるのあにあんなに楽々と……って、あ)

ノロマ「……」ジイー

レイケツ「カナメマドカ?」

ワガママ「カナメマドカだ!」

まどか「ふぇ? え、ええっと……な、なに?」

まどか(遠目で見かけたことはあるけど、話しかけられたのは初めて……だよね?)

ワルクチ「ちょうどいいね」

ウソツキ「ちょうどいいや」

ミエ「これあげる」

まどか「え? これ、コップ? くれるの?」

マヌケ「うん」

まどか(ハートマークの付いたマグカップだ。かわいい、けど……わけわかんないうちにもらっちゃダメだよね)

まどか「ごめんね。気持ちは嬉しいけど、いきなりこんな素敵なものもらっちゃうわけには――」

ネクラ「プレゼントだよ」

ヤキモチ「誕生日プレゼントだよ」

まどか「誕生日プレゼントだったの!?」

まどか「え? え? これ、誕生日プレゼントだったの?」

ガンコ「うん」

ナマケ「誕生日にプレゼントする」

ミエ「何か間違ってた?」

まどか「え? う、うん。間違ってないよ」

オクビョウ「よかった」

マヌケ「じゃあ、ケーキも食べて良かったんだね」

まどか「へ? ケーキ? を、食べた? ……ケーキって、マミさんのうちにあったやつだよね?」

ヤキモチ「うん」

ワガママ「おいしかったよ」

まどか「そ、そっか。おいしかったんだ。……全部食べちゃった?」

ヒガミ「うん」

ネクラ「おいしかったよ」

まどか「そっかぁ。おいしかったんだ……」

まどか(どうしよう。みんなが持ってきてくれたケーキ、この子たちが全部食べちゃったみたい。でも、なんだか悪気がなさそうだし……)

ワガママ「それじゃあ、コップも渡したし」

ウソツキ「アイを渡せたし」

イバリ「カナメマドカ」

ミエ「また今度」

ヤキモチ「ケーキ、美味しかったよ」

ノロマ「……」ジイー

レイケツ「誕生日、おめでとう」

まどか「……うん。ありがとう」

偽街の子供達「バイバイ!」



~10月3日・17:30頃~

杏子「……おい。誰か知んないけどさ。いい加減、白状しろよ」

杏子(ほんと誰が食ったんだよ。せっかくモモが作ってくれたんってのに……)

さやか「ありえないよね。こんなことしでかすやつが身近にいるなんて、信じらんない」

さやか(まどかの誕生日を台無しにするなんて、絶対にゆるさん!)

マミ「そうね。こんなおめでたい日においたしちゃった子がだんまりって言うのは、私としても黙ってられないわ」

マミ(学校から帰ってきた時に、食べかすのついたお皿を見かけたからもしやと思ったけど……なぎさちゃん……)

なぎさ「本当なのです! 悪いことをしたらおしおきを受けるのが当然なのです!」

なぎさ(誰なのです! なぎさも食べる予定だったマミのケーキを食べちゃったのは!)

ほむら「まったくよ。本人にはそれ相応の罰が必要ね」

ほむら(あの子達、帰ったら覚えてなさいよぉ! ていうか、ほんとにどうしましょう……どうにかごまかさないと……)

まどか「誕生日のケーキがなくなっちゃって、すごくギスギスした雰囲気になっちゃよ……」

まどか(ど、どうしよう。あの子たちが全部食べちゃったんだけど、それを言うのもちょっと……。悪い子達じゃないみたいだし、かわいいコップももらったし……どうにかごまかさないと)

まどか「み、みんな。そんな犯人捜しみたいなことはやめようよ!」

おわり。

ふと思いついて誕生日祝いで書き始めたはいいけど、一レス目でミスった時はどうしようかと思った。マジで。

偽街で杏子とほむらが相談してる時に、こっそりマイカップ置いて増やしていく悪戯するドールズかわいいよ。

クララドールズSSもっと増えろ。

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