マミルーム

マミ「うん！上出来上出来」

杏子「ほ、本当か？」

マミ「えぇ。練習したかいがあったわね」

杏子「…へへっ///」

マミ「…さて、ラッピングをしたら片付けね」


マミ「あの失敗チョコの山を…」

杏子「…わ、悪りぃ」

鹿目家

さやか「うーん…リボンどっちかな？」

まどか「うぇひひ。やっぱり赤じゃない？」

さやか「派手過ぎないかな？」

まどか「大丈夫だよ！ｳｪﾋﾋ上手くいくと良いね」

さやか「う…うん///」

さやか(いよいよ明日か…)

さやか「ね、まどか…」

まどか「うぇひ？」

さやか「…今までさ、こうやって用意した事は何回もあったんだけど…」

まどか「…うん」

さやか「結局毎回勇気出せなくて、渡せた事一回もなくてさ…後になっていっつも後悔してたんだよね…」

まどか「さやかちゃん…」

さやか「だから、今回は絶対成功させたいんだ…///」

さやか「こうしてまどかに協力してもらった事だしね」ﾊﾊﾊ

まどか「うん…。大丈夫！絶対絶対上手くいくよ！」ﾃｨﾋﾋ

さやか「ありがとう…まどか」

マミルーム

杏子「は…はっくしゅん！」

マミ「あら風邪かしら？…せっかく明日は本番だっていうのに」

杏子「んー？別に何ともないぜ？」

マミ「じゃあきっと誰かの噂かもしれないわね。案外美樹さんだったりして」ｸｽｸｽ

杏子「や、やめろよ///」

杏子「…っと、完成！」

マミ「ラッピング可愛く出来たじゃない！これでいよいよ渡すだけね」

杏子「お、おう…」

マミ「ｸｽｸｽ。頑張ってね。佐倉さん」


杏子(…いよいよ明日か)

鹿目家


まどか「そういえば、杏子ちゃんもさやかちゃんに用意してるんだよね」

さやか「あぁ…うん///あいつ隠してる癖にバレバレなんだよね。気づかないフリも大変だよ」

まどか「うぇひひ。そこが可愛いんだけどね。杏子ちゃん」

さやか「う…うん///」



まどか(さやかちゃんも可愛いなぁ…うぇひひ)

またお前か

マミルーム

マミ「そういえば、美樹さんも佐倉さんに用意してるのよね？今頃こうして作ってるのかしら」

杏子「ま、まぁな///へへっ…あいつ隠してんのにバレバレなんだよなー。さやからしいっちゃ、さやからしいけど」

マミ「ふふっ。羨ましいわね」

杏子「や、やらないからな！」

マミ「それはチョコレートかしら？それとも美樹さんを？」

杏子「う…うるせー///」

>>14
な、なんの事だか

ミキハウス


杏子「ただいまー」

さやか「おかえり杏子。随分遅かったじゃない」

杏子「あ、あぁ…ちょっとな///」

さやか「ふぅん…？」ﾁﾗｯ

さやか(青の紙袋…？本当分かりやすいなぁ///)

杏子「…」

杏子(さやかの奴、妙にそわそわしてやがる。…ったく、ちったぁ落ち着けっての///)



杏さや「「////」」

次の日

ﾁｭﾝﾁｭﾝ
杏子「…ん…朝か…」

さやか「…」ｽﾔｽﾔｻﾔｻﾔ

杏子「…さて、コレをいつ渡すかだが」

杏子「やっぱ枕元に…？いや、それじゃクリスマスだろ…。こういうのって、やっぱり本人に直接が良いのか…？」

杏子「…」

杏子(…いつだ？いつが正解なんだ…！)

さやか「ん…あ、おはよ。杏子」

杏子「！お、おう！」

さやか(…杏子もう起きちゃってるよ。こっそり枕元に置いて驚かせようと思ったのに…)

さやか(あ、でもそれじゃあクリスマスか)

さやか(…よしっ)

さやか「あの…杏子///」

杏子「！」

杏子(来るか…？来るのか…さやか)

さやか「えっと…ちょ…」

杏子「…」ｺﾞｸｯ

さやか「ちょ…ちょ…ちょー…///」

杏子「////」

さやか「…ﾁｮｰｼﾉｯﾃﾝｼﾞｬﾈｰﾖ？」

杏子「え」


さやか(…うわああああ///違う違う！違うんだけど、無理///)

杏子(…調子？乗ってねぇよ…いや、乗ってたのか？)

杏子「…の、乗ってねぇよ？」

さやか「へっ？あぁ…うん。知ってる」

さやか(何言ってんだろ…私)


杏子「…」

さやか「…」



杏さや((…渡すタイミング完全に見失った))

学校

早乙女「皆さん、バレンタインといったら、手作りですか？それとも既製品ですか？はいっ、中沢君！」

中沢「ど、どっちでも良いんじゃないかと…」

早乙女「その通り！どっちでもよろしい！女子の皆さんはくれぐれも、手作りチョコは食べられないなんて言うような男性とはお付き合いしないように！」ﾊﾞｷｯ
・
・
さやか(…どうしよう。結局朝は渡せなかった)

杏子(分からねぇ…。一体どのタイミングなんだ…)


杏さや((…うーん))

さやか(…っていうか杏子、いっつも食い意地張ってるんだから、"チョコくれー"とか言ってくれれば良いのに…いつものノリで！ほらっ！)

杏子(いつもなら"菓子くれー"とか言えるんだけどな…。今日ぐれぇは空気読むか。…さやかの奴、意外と雰囲気大事にするもんな)

さやか(…あー、もうっ！せめて杏子から渡してくれればこっちも渡しやすいのに…)

杏子(さやかから渡してくんねぇかな…。そうすりゃこっちも自然に渡せるっつーのに)

さやか(杏子、いつもリードしてくれてるでしょ！杏子から！さぁ！)

杏子(こういうイベントってあたしのキャラじゃないもんな…///こんな時ぐらいさやかからだろ！なっ！さやか！こっちは準備出来てんだ！)

さやか(良いから！)

杏子(先に！)



杏さや((そちらのチョコ差し出して！！))

放課後・教室


まどか「うぇひっ！？まだ渡せてないの？」

さやか「…ぅ…き、緊張というか…タイミングがその…」

まどか「…」

まどか「さやかちゃん、昨日言ってたよね？今回こそは…って」

さやか「…うん」

まどか「頑張ろうよ。さやかちゃんならきっと大丈夫！ね？」

さやか「まどか…」


さやか「そう…だね///」

廊下

マミ「…何してるのよ佐倉さん」ﾌｩ

杏子「だ、だって…タイミングが」

マミ「たくさんあったでしょう？あなた達いつも一緒にいるんだから」

マミ「…あれだけ失敗チョコ作り出しておいて結局渡せなかった…なんて笑えないわよ？胃もたれ酷いんだから…」

杏子「…はい」

マミ「美樹さんだってきっと待ってるはずよ？ね？」

杏子「…ぅ」

杏子「が、頑張って…みるよ///」

マミ「ええ！その意気よ♪佐倉さんならきっと上手くいくわ」


杏子「///」

・
・
教室前

杏子「…よしっ！」

ｶﾞﾗｯ
杏子「…さ、さやか！久しぶりに、一緒に帰らねえか？」

まどか「！」

さやか「きょ、杏子！」

まどか「あ…わ、私は用事あるから、先行くね！」

まどか「…明日詳しく教えてね。さやかちゃん」ｺｿｯ

さやか「ま、まどか///」

まどか「じゃあまた明日！さやかちゃん、杏子ちゃん」ﾀﾀﾀｯ

杏子「お、おう！じゃあなまどか！」


さやか「…」

杏子「…」

さやか「…か、帰ろっか///」