姉「弟が心配で仕方ない」(58)
姉友「ブラコン」
姉「いや、それは違うから」
姉友「弟のこと好きなんじゃないの?」
姉「好きとかじゃなくて心配なのよねー」
姉友「なにが心配なのよ」
姉「なんていうか無理してる感じだし」
姉「私に隠し事してるっぽいんだよね」
姉友「ま、姉に言いたくないことなんてたくさんあるでしょ」
姉友「弟も男なんだしさ」ニヤニヤ
姉「?」
姉「どういう意味?」
姉友「いや、どういう意味って…」
姉「?」
姉友「あんたラノベの主人公みたいだね」
姉「なにそれ、男っぽいってこと?」
姉友「いや、性格的なところで」
姉「意味わからないんだけど」
姉友「はぁ……」
姉友「で、私になんでそんな話したのよ」
姉「弟が素直になる方法とかない?」
姉友「襲っちゃいなy」
姉「…………………」
姉友「謝るから無言で怒んな」
姉「方法、はよ」
姉友「そんなこと言われてもねぇ…」
姉友「もうストレートに聞いちゃえばいいじゃん」
姉「顔合わして話すと喧嘩になる…」
姉友「姉とは話したくないんじゃない?」
姉「………………」
姉友「?」
姉「………………ぐすっ」
姉友(泣いた?!)
姉友「ま、まぁ…もう少し様子みなよ」
姉「うん………」
姉友(やっぱブラコンだと思うんだけど…)
姉「だからブラコンじゃないって」
姉友「なぜ心を読んだ」
姉「顔に書いてあった」
姉友「天才め…」
姉「ふふっ」
姉家
姉「弟、ご飯できたよ」
弟「ん、わかった」
姉「部屋で何してたの?」
弟「何って…もう少しでテストなんだから勉強に決まってるでしょ」
姉「真面目だね」
弟「姉さんに言われたくないよ」
姉「姉さんに言えないことはしてないの」
弟「………………は?」
弟「えっ…いや…えっ?」
姉「?」
姉(ストレートに聞いてみたけど何か様子が変…)
姉「してたの?」
弟「し、してる訳ないじゃん!」
姉「したことないの?」
弟「いや…それは…あの…//」タジタジ
姉「何してたの?」
弟「ナ、ナニって……」
弟「い、いいから早くご飯食べようよ!」バッ
姉「あっ…」
姉(怒らせちゃった…)
弟「…………」モグモグ
姉「…………」モグモグチラッ
弟「…………」モグモグ
姉「…………」モグチラッ
弟「……姉さん、何か言いたいことでもあるの?」
姉「え?」
弟「さっきから見て来るから…」
姉「…嫌だった?」
弟「なんて言うか…気になるからさ」
姉「ごめん…」
弟「ごちそうさま」ガチャ
姉「もう食べないの?」
弟「うん」
姉「…美味しくなかった?」
弟「いや、あんまり食欲なくて」
姉「…………」スッ
弟「えっ、なにどうしたの姉さん?」
姉「…………」ピトッ
姉「熱がある」
弟「…微熱だよ」
姉「…………」ギュッ
弟「ちょっ…顔近いって!」
姉「38度」
弟「天才め」
弟部屋
弟「ほんとに38度だし…」ピピッ
姉「今日はもう寝なさい」
弟「いや、まだテスト範囲の勉強終わってないし」
姉「寝なさい」
弟「これくらい大丈夫だって」
姉「寝なきゃダメ」ナデナデ
弟「…………」
姉「…あんまり無理しないで」
弟「…姉さん」
姉「なに?」
弟「いつまでいるの?」
姉「弟が寝るまで」
弟「…俺は大丈夫だからもう戻ってよ」
姉「私がいなくなったら勉強するでしょ?」
弟「…………」
姉「顔に書いてある」
弟「もう顔見ないでよ」バッ
姉(可愛い)
弟「…………」スースー
姉(寝た…かな?)
姉「体調悪いの気づけなくて、ごめんね」ナデナデ
弟「ん……」スー
姉「ダメな姉さんだね……」
姉「もっと、私も頑張らなきゃ」
学校
姉友「私、思ったんだけどさー」
姉友「弟ってがんばり屋じゃん」
姉「うん、すごくがんばり屋」
姉「だけど、無理にがんばり過ぎてる……」
姉友「アンタに近づきたいからじゃないの?」
姉「え?」
姉友「アンタってさ、生徒会長じゃん」
姉「うん」
姉友「成績学年トップじゃん」
姉「うん」
姉友「運動神経抜群じゃん」
姉「うん」
姉友「美人じゃん」
姉「うん」
姉友「いや、そこは否定しろよ」
姉友「まぁ要するにアンタは遠すぎんのよ」
姉友「だから少しでも近づきたくて弟は頑張ってるってわけ」
姉「別に今のままでもいいのに…」
姉友「男心も複雑なのよ」
姉「姉友って男だったの?」
姉友「殴っていい?いいよね?」
姉「心配だなぁ…」
姉友「…………」
弟部屋
姉「弟、体調どう?」
弟「もう平気だよ」
姉「……なにしてるの?」
弟「勉強だけど… 」カキカキ
姉「……」グイ ピトッ
弟「ちょっ…!」ビクッ
姉「まだ熱い…今日も早く寝た方がいい」
弟「勉強終わったらね……」
姉「体調悪い状態じゃ頭入らないでしょ」
弟「入るよ」
姉「入らない」
弟「入るってば!」バン
姉「………落ち着いて」
弟「そりゃ俺は姉さんみたいに頭良くないけど」
弟「それでも頑張ってるんだよ!」
姉「知ってるよ」
弟「だったら邪魔しないでよ!」
姉「今は頑張ってない」
姉「無茶してるだけ」
弟「っ…もう出てってよ!」グイッ
姉「あっ…」ドサッ
弟「はぁ…はぁ…」フラフラ
姉「……弟」ギュッ
弟「…………」
姉「今のままでいいから」
朝
姉(結局、弟と一緒に寝ちゃった)
姉「…………」ピトッ
姉「熱はもうないみたい」ホッ
弟「んっ…姉さん?」
姉「おはよ」ギュッ
弟「な、なんで一緒に寝てるの?」
姉「弟が昨日抱きついたままに寝ちゃったから」
弟「…………」
弟「もう離れてよ!」
姉「まだ起きるには早い」ギュッ
弟「…あ、汗かいたから…匂いとか気になるからさ」
姉「全然匂わないよ」クンクン
弟「嗅がないでよ?!」
姉「もう少し、寝よ?」ギュッ
弟「うっ……」
弟「もう離れてよ!」
姉「まだ起きるには早い」ギュッ
弟「…あ、汗かいたから…匂いとか気になるからさ」
姉「全然匂わないよ」クンクン
弟「嗅がないでよ?!」
姉「もう少し、寝よ?」ギュッ
弟「うっ……」
学校
姉「ということが今朝あった」
姉友「ブラコン決定」
姉「心配なだけ」
姉友「もう認めなさいよ」
姉「ブラコンとは………違う気がする」
姉友「他人からすればブラコンです」
姉「世の中って厳しい」
姉「そのプリント取って」
姉友「はいどーぞ、姉会長」ヒョイ
姉「ありがとう、姉友副会長」スッ
姉友「アンタはともかく私は生徒会って柄じゃないと思うんだよね」
姉「姉友は頼れるお姉さんだからぴったり」
姉友「いやそれはアンタでしょ」
姉「じゃあ頼れるお兄さん」
姉友「あ"?」
姉「…………姉友怖い」
姉友「てかさ、弟も思春期の男なんだから抱きしめたりしちゃダメでしょ」
姉「姉弟だから問題ない」
姉友「弟の前に男だからね」
姉「?」
姉友「アンタその内襲われるよ?」ニヤニヤ
姉「それはないと思うけど…」
姉友「アンタに弟は欲情しないと?」
姉「私達は家族だから」
姉友「ふーん」
姉「それに私には女としての魅力がない」
姉友「魅力の塊でしょうが」
姉「照れる」
姉友「イラっとくるわー」
姉友「なら試してみようじゃない」
姉友「弟がアンタに欲情するかどうか」
姉「どうやって試すの?」
姉友「色仕掛けしなさいよ」
姉「色仕掛け?」
弟部屋
姉「…弟」
弟「なに姉さ…うわぁ!///」
姉「そんなに驚かなくても」
弟「驚くに決まってるでしょ!」
弟「な、なんで下着姿なの?!//」
姉「私に似合う下着選んでほしくて」
弟「俺に聞かないでよ!//」
姉「弟は何色が好き?」
姉「弟の好きな色を着けるから」
弟「俺の好み関係ないでしょ//」
姉「私は水色がいいと思う」
弟「いや…姉さんは黒のほうが…」
姉「…………」
姉「じゃあ黒にする」ヌギ
弟「ここで着るの?!///」
姉「弟が選んでくれたから早く着たい」
弟「こ、ここでは止めてよ!//」
姉「姉弟なんだし着替えくらい……」
弟「っ…!」ガシッ
姉「?!」ビクッ
弟「確かに俺達は姉弟だけど…」
弟「俺だって男なんだよ、姉さん」
弟「だから…その…そういうのは止めてよ…///」
姉「…うん、ごめん」
姉「ねぇ、弟」
弟「う、うん…」
姉「なんで前屈みなの?」
弟「…………」
学校
姉「という結果になった」
姉友「ていっ!」ベシッ
姉「………痛い」サスサス
姉友「何してんのよアンタ」ハァ
姉「色仕掛け」
姉友「直接的過ぎるわよ!」
姉友「パンチラくらいでいいのに、なにモロにエロいってんのよ」
姉「なんで弟、前屈みだったんだろ」
姉友「…本気でわかんないの?」
姉「姉友はわかるの?」
姉友「そりゃアンタの下着姿見たら弟でも前屈みになるでしょうね」
姉「姉友も私の下着姿見たら前屈みになる?」
姉友「いや、私はついてないから」
姉「何が?」
姉友「…………保健のテストは0点ね」ハァ
姉「?」
姉家
姉「弟、テストどうだった?」
弟「………いつも通りかな」ハァ
姉「じゃあ学年で上位だね、すごい」
弟「一位じゃなきゃ意味ないよ」
姉「一位じゃなくてもいいじゃない」
弟「でも…!姉さんはいつも一位なのに…」
姉「…………」ギュッ
弟「ね、姉さん…?」
姉「弟は弟だよ」
姉「私と比べる必要なんてない」
姉「それに弟は私なんかより頑張ってる」
姉「だから、すごいよ」
弟「………ありがとう、姉さん」ギュッ
姉「それに、カッコいいし可愛い」
弟「…………ん?」
姉「テスト終わったし、暫くはゆっくりできるね」スリスリ
弟「あ、あの姉さん…?」
姉「私、我慢してた」
姉「弟、テスト勉強頑張ってるから…あんまり近づかないようにしてたし」
弟「…………そうだっけ?」
姉「本当はずっと一緒にいたい」ギュッ
弟「ど、どうしたの…姉さん」
弟「今日なんか変だよ」
姉「弟が心配なの」
弟「心配って…そんなに子供じゃないよ俺」
姉「よく無茶する」
弟「それは頑張ってるだけだよ」
姉「体調管理できない」
弟「うっ…ま、まぁ…うん」
姉「一年の女の子にモテモテ」
弟「……………んっ?」
弟「そ、それは姉さんには関係ないんじゃ…」
姉「変な女の子に捕まったらどうするの!」ガシッ
弟「えぇー?!」
姉「姉さんはそれが一番心配なの」
弟「それが一番なの?!」
弟「どんな女の子となら付き合っていいの?」
姉「私が認めた子」
弟「いや、ある程度基準を…」
姉「なら、私より頭良い子」
弟「付き合わせる気あるの?」
姉「……高校生は勉学に励むべき」
弟「恋はダメなの?」
姉「弟にはまだ早い……」
学校
姉友「それって他の女の子に弟を取られたくないってこと?」
姉「なんでそうなるの」
姉友「そうとしかならんよ」
姉「弟に恋は早すぎる」
姉友「さっきクラスの女の子とイチャイチャしてたよ」
姉「?!」ガタッ
姉友「………………」ニヤ
姉「……騙すなんて酷い」
姉友「あんたやっぱり弟のこと好きでしょ?」
姉家
姉(姉友が言ってた通り、他の女の子とイチャイチャしてるのかな…)
弟「姉さん?」
姉「私、弟とイチャイチャしたい」
弟「………」
弟「………はい?」
姉「弟はクラスの女の子とイチャイチャしてるの?」
弟「………」
弟(な、何この質問?!)
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