Ｐ「……落ち着いた？」

友紀「う、ん……。えへへ、ごめんね？」

Ｐ「謝るな。アイドルを支えるのが俺たちの役目なんだから。ね、ちひろさん」

ちひろ「え？　あ、そ、そうですよ！　どんどん甘えちゃって下さい私はお気になさらず！」

Ｐ「ちひろさん？」

友紀「あまえて……いいの？」

Ｐ「もちろん」

友紀「にひひ。あたしが本気だしたらすごいんだからね？」

Ｐ「どんとこい。なんならお兄さんに甘えるようにしてもいいぞ？」

友紀「お兄ちゃんにするように？　ほんと？」

Ｐ「ああ。ほんとだ」

友紀「じゃ、じゃあさ！　……やっぱ無理！　なんでもないっ！」

Ｐ「遠慮するなって」

友紀「う、ううー……。じゃあ、あの、ね？　その……」

Ｐ「ん？」

友紀「あ、頭撫でてくれたら嬉しいかなーって。お兄ちゃん、あたしが泣くといつもそうしてくれたから……。む、無理ならいいからねっ！？」

Ｐ「そのくらいおやすい御用だよ」ﾅﾃﾞﾅﾃﾞ

友紀「あ……、ふふーん♪　えへへ。ほんとにお兄ちゃんみたい」

Ｐ「ならもっと俺を頼れ。妹のために頑張らない兄はいないからな」

友紀「うん！」

証言者１、事務員Ｔ

その時はどう思いましたか？

Ｔ「微笑ましいなーっと。友紀ちゃんは弱音を吐かない子だから、受け止めてくれる人が出来てよかったなーって思ってました」



それからのお２人の様子は如何でしたか？

Ｔ「可愛らしいものでしたよ。お仕事が上手くいったらプロデューサーさんに撫でてもらうよう催促しちゃって。友紀ちゃんにも妹属性あったんだなと」



あのような事になるとは思ってましたか？

Ｔ「あんな事態になるとは思ってませんでした。今思えば静観を決め込んでた私にも非があるかもしれません……」



ありがとうございました

Ｔ「いえいえ」

　
……………
　………
　　…

まゆ（うふふ。今日の撮影は完璧でしたね。Ｐさん誉めてくれるかな……）

まゆ「ただいま帰りまし――」ｶﾞﾁｬ



友紀「おにーちゃん♪」ｷﾞｭｯ

Ｐ「こら、書類書いてるんだから抱きつくなって。あとで遊んであげるから」

友紀「やーだね。お兄ちゃんに抱きつくと落ち着くんだもん！」

Ｐ「それは嬉しいけどな。あとだあと」

友紀「ぶー。妹の相手をしろーっ！」

Ｐ「わかった。わかったからのしかかるなって！」

友紀「よろしい！」

ちひろ「……」ｶﾀｶﾀｶﾀｶﾀ



まゆ「……」ﾊﾟﾀﾝ

まゆ（えーと……？　まゆ、疲れてるんですかねぇ……？　そう、そうですよね。最近撮影で忙しいし）

まゆ「ただいま帰りまし――」ｶﾞﾁｬ



友紀「あはっあはははっ！　まいった！　まいったからあはははは！」

Ｐ「悪戯ばっかりする妹には罰だ！」ｺﾁｮｺﾁｮ

友紀「だ、だめだって！　あたし腋弱いんだかあはははっ！」

Ｐ「なら今後は仕事の邪魔をしないと誓え！」

友紀「や、やーだよっだあはは！　ごめん、ごめんてばー！」

ちひろ「……」ｶﾀｶﾀｶﾀｶ



まゆ「……」ﾊﾟﾀﾝ

証言者２、アイドルＭ・Ｓ

その時の心境は？

Ｍ「そうですねぇ……。なにか見たらいけないものを見てしまったかのような気分でした。あ、無表情で仕事してるちひろさんも怖かったです。かなり」



Ｍさんはそれからどうしたんですか？

Ｍ「どちらにせよスケジュールの調整もありますからＰさんと話をしなければいけませんでしたから……。出来るだけ大声を出して事務所に入りました」



姫川さんの様子は？

Ｍ「挨拶した途端、いつもの姫川さんに戻りましたよ。ちょっと寂しそうな顔が印象的でしたけど」



ありがとうございました

Ｍ「いえ……。うふふ、まだ諦めてませんからね……？」

　
……………
　………
　　…

早苗「それじゃっ！　今週も頑張った自分にかんぱーい！」

友紀「かんぱーい！」

早苗「ぐっぐっ……、ぷはーっ！　やっぱりビールはジョッキで呑むに限るわね！」

友紀「缶で呑むより美味しいよねー！　もちろん缶でも美味しいけど」

早苗「居酒屋の雰囲気も合わさって最強よ、最強！　ほら、どんどん頼んじゃお！」

友紀「じゃあ手羽先と串盛り！　あ、白子の天ぷらも気になる……！」

早苗「えーいまどろっこしい！　全部頼んじゃえ！」

友紀「おーっ！」

早苗「でー？」ｸﾞﾋﾞｸﾞﾋﾞ

友紀「へ？」

早苗「へ、じゃないわよ。相談したいことあるんでしょ？」

友紀「あ、うん……」

早苗「どした？　局のお偉いさんにセクハラでもされた？　それなら早苗さんに任せなさいっ！　前職の同僚引き連れて乗り込むから」

友紀「にゃははっ！　さっすが早苗さん！　頼りになる！」

早苗「でしょでしょ！」

友紀「でもそうじゃなくてね。あの、なんて言うかさー……」

早苗「んー？」

友紀「か、仮にだよ？　仮に早苗さんにお兄ちゃんがいるとするじゃん」

早苗「ふんふん」





友紀「お兄ちゃんと結婚したい……なんて思わない？」

早苗「え」

友紀「仮にだからね？」

早苗「……友紀ちゃん」

友紀「な、なに？」

早苗「悪いことは言わない。近親相姦だけはやめなさい。マキノちゃん風に言うと倫理的にアウト」

友紀「ち、違うって！　お兄ちゃんみたいな人ってだけで！」

早苗「義兄的な？」

友紀「とも違うかなー……。お兄ちゃんみたいに優しいし、頼もしいんだけど……」

早苗（あ、Ｐくんか）

早苗「――え？　ちょい待ち。友紀ちゃんたちそんな関係だったの？」

友紀「そんな関係って？」

早苗「だからそのー……。恋人、みたいな？」

友紀「こ、恋人……！？　違う違う違うっ！　そんなんじゃないしっ！」

早苗「なーに恥じらってんのよぅ。そーゆーアダルティな関係になりたいんでしょう？」

友紀「あの、えっと……」

早苗「んー？」

友紀「……うん」

早苗「なら話は早いじゃない。女としてみてもらえばいいのよ」

友紀「でも、あたし女っぽくないし……」

早苗「どこが？　充分過ぎるほど可愛いし、スタイルだっていいじゃない。まっ、あたしにはまだ適わないけど？」ﾆﾔﾘﾝ

友紀「やっぱり男の人は早苗さんみたいな人がいいのかなー……」

早苗「王子様は未だに迎えにきてくれないけどね……」ﾌｯ…

早苗「……うぉっほんっ！　まああたしはいいとして、友紀ちゃんも女の武器持ってるし、そのお兄ちゃん？　も女性として見てくれるわよ」

友紀「そっかなー……」

早苗「友紀ちゃん」

友紀「なに？」

早苗「もし友紀ちゃんがそのお兄ちゃんのためになんでもする！　って言うなら、必殺技教えてあげてもいいけど？」

友紀「ひ、必殺技？」

早苗「そう。必ず女として見てくれる技を……ね」

友紀「なにそれ！？　なんでもするっ！　なんでも出来る！　だから教えて！」

早苗「じゃあまずは手始めにね――」

証言者３、アイドルＳ・Ｋ

どんな気持ちで相談に乗ってましたか？

Ｓ「驚いたのは驚いたけど、友紀ちゃんは妹みたいな存在だからねー。幸せになってもらいたいと思うのはおかしくないでしょ？」



必殺技を伝授したとありますが、使用歴は？

Ｓ「え。それ聞く？　……まああたしも向こう見ずな時期はあった訳だし」



効果はありましたか？

Ｓ「そりゃああたしだし？　まったく効果が無いなんて事あるはずないでしょ？」



結婚はいつされますか？

Ｓ「カメラ止めて。ちょっとばかしシメるから」

あ、ちょ――

　
……………
　………
　　…

Ｐ「ただいまーっと。あれ？　友紀だけか？」

友紀「う、うん。ちひろさん用事があるからって帰っちゃって」

Ｐ「そっか。ていうか友紀ももう終わりだろ。まだ帰らないのか？」

友紀「あのその……。プロデューサーに会いたくて」

Ｐ「俺に？　残念だがまだ仕事が残ってるから話相手にしかなれないけど」

友紀「そ、それでいいよ！　それでじゅーぶんっ！」

Ｐ「ふーん？　まあいいや。じゃあ今日の仕事の出来から聞こうかな」

友紀「……仕事人間」

Ｐ「やかましい」

姫川友紀(20)
http://i.imgur.com/WLaPBnZ.jpg
http://i.imgur.com/g5PWXVV.jpg

佐久間まゆ(16)
http://i.imgur.com/b8IT0AT.jpg
http://i.imgur.com/0g3mlek.jpg

片桐早苗(28)
http://i.imgur.com/x1AM1BI.jpg
http://i.imgur.com/OY80kLX.jpg

先日は寝落ちして申し訳ない…。
書き上げます。

>>26
画像先輩いつもありがとうございます！

友紀「そ、それよりさー。なんか暑くない？」

Ｐ「そりゃ暖房の効いた部屋でコート着てたら暑いだろな」

友紀「……うん。そうだよね」ﾇｷﾞﾇｷﾞ

Ｐ「待った。なんだそのインナー。胸元開いてるじゃねーか」

友紀「まとめて洗濯したから服なくてさー。早苗さんに借りちゃった」

Ｐ「またあの人はなんつー服を……」

友紀「あっ。なんで目を逸らすのさ」

Ｐ「そりゃお前……。ああもう、暖房下げるからコート着てろ」

友紀「……やーだね」

Ｐ「やだじゃなくて」

友紀「なんでこの格好じゃダメなのかなー？　言ってみ？」

Ｐ「年頃の女なんだから少しは恥じらえ」

友紀「ふっふーん？　さてはプロデューサー、あたしをえっちぃ目で見てるなー？」

Ｐ「俺も男なんだから仕方ない」

友紀「……ならさ」ｷﾞｭｯ

Ｐ「お、おい。さすがにその格好で抱きつくな」

友紀「いいじゃーん。ね、プロデューサー」

Ｐ「なんだ？」

友紀「あたしを好きにしていい……って言ったら、どうする？」

Ｐ「いいのか？」

友紀「……うん」

Ｐ「じゃあとりあえず離せ。そして後ろ向け」

友紀「はーい！　これでいい？」

Ｐ「たく……」ﾌｧｻｯ

友紀「――え？」

Ｐ「早苗さんに何言われたか知らないけど、変な事するな。風邪引くぞ」